JPH0658881A - 光学活性化合物の絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定装置 - Google Patents
光学活性化合物の絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定装置Info
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- JPH0658881A JPH0658881A JP18005992A JP18005992A JPH0658881A JP H0658881 A JPH0658881 A JP H0658881A JP 18005992 A JP18005992 A JP 18005992A JP 18005992 A JP18005992 A JP 18005992A JP H0658881 A JPH0658881 A JP H0658881A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 化1で示される化合物を、被検査対象光学活
性化合物と化学結合して得られる化合物のカイラルネマ
チック相のらせんの向き、もしくは化1で示される化合
物と被検査対象光学活性化合物とを化学結合して得られ
る化合物を、ネマチック相を有する液晶化合物に添加し
た組成物のカイラルネマチック相のらせんの向きから判
断して被検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定す
る。 (但し、式中n,p,qは各々独立に0または1で、R
は炭素数1〜18のアルキル基を示し、n=0のときX
1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれか1つ
であり、n=1のときX1は単結合。 【効果】 被検査対象光学活性化合物が100μg程度
の少量で十分測定でき、また化1との結合をエステル結
合にすれば、後に加水分解によって回収も可能である。
性化合物と化学結合して得られる化合物のカイラルネマ
チック相のらせんの向き、もしくは化1で示される化合
物と被検査対象光学活性化合物とを化学結合して得られ
る化合物を、ネマチック相を有する液晶化合物に添加し
た組成物のカイラルネマチック相のらせんの向きから判
断して被検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定す
る。 (但し、式中n,p,qは各々独立に0または1で、R
は炭素数1〜18のアルキル基を示し、n=0のときX
1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれか1つ
であり、n=1のときX1は単結合。 【効果】 被検査対象光学活性化合物が100μg程度
の少量で十分測定でき、また化1との結合をエステル結
合にすれば、後に加水分解によって回収も可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬、機能性材
料などに使われる光学活性化合物の絶対配置判定法、絶
対配置判定用試薬、及び絶対配置判定装置に関する。
料などに使われる光学活性化合物の絶対配置判定法、絶
対配置判定用試薬、及び絶対配置判定装置に関する。
【0002】
【従来技術】光学活性化合物の絶対配置測定法として
は、励起子カイラリティー法(原田宣之、中西香爾、
「円二色性スペクトル−有機立体化学への応用」、東京
化学同人(1982))、MTPAエステル化法(J.
A.Dale,H.S.Mosher,J.Am.Ch
em.Soc.,95,512(1973))などがあ
げられる。
は、励起子カイラリティー法(原田宣之、中西香爾、
「円二色性スペクトル−有機立体化学への応用」、東京
化学同人(1982))、MTPAエステル化法(J.
A.Dale,H.S.Mosher,J.Am.Ch
em.Soc.,95,512(1973))などがあ
げられる。
【0003】しかし、励起子カイラリティー法は、ジオ
ールの場合のみの絶対配置測定法であり、MTPAエス
テル化法は2級アルコール、もしくはヒドロキシル基と
不斉炭素の間のメチレンがせいぜい2つまでの1級アル
コールの絶対配置を予測する方法であった。
ールの場合のみの絶対配置測定法であり、MTPAエス
テル化法は2級アルコール、もしくはヒドロキシル基と
不斉炭素の間のメチレンがせいぜい2つまでの1級アル
コールの絶対配置を予測する方法であった。
【0004】液晶を利用して絶対配置を予測する試み
は、G.Gottarelliら(Tetrahedr
on Lett.1975,1981, Tetrah
edron 37(1981)395)によってなされ
ているが、光学活性化合物を直接ネマチック相を有する
化合物に添加し、生じたカイラルネマチック相のらせん
の向きを測定しているため、例外が多く生じ、充分な予
測法とはなりえなかった。そこで、不斉炭素が官能基か
ら離れていても例外少なく絶対配置を予測できる方法が
望まれていた。
は、G.Gottarelliら(Tetrahedr
on Lett.1975,1981, Tetrah
edron 37(1981)395)によってなされ
ているが、光学活性化合物を直接ネマチック相を有する
化合物に添加し、生じたカイラルネマチック相のらせん
の向きを測定しているため、例外が多く生じ、充分な予
測法とはなりえなかった。そこで、不斉炭素が官能基か
ら離れていても例外少なく絶対配置を予測できる方法が
望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被検
査対象光学活性化合物を、液晶性基と化学結合させるこ
とによって光学活性基の配列を制御し、精度よく光学活
性化合物の絶対配置を判定する方法、絶対配置判定用試
薬、及び絶対配置判定装置を提供することにある。
査対象光学活性化合物を、液晶性基と化学結合させるこ
とによって光学活性基の配列を制御し、精度よく光学活
性化合物の絶対配置を判定する方法、絶対配置判定用試
薬、及び絶対配置判定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、被検査対象光学活性化合物を、液晶性基と
化学結合させることによって光学活性基の配列を制御す
れば、この目的達成に有効であることを見いだし、この
発明を完成するにいたった。
重ねた結果、被検査対象光学活性化合物を、液晶性基と
化学結合させることによって光学活性基の配列を制御す
れば、この目的達成に有効であることを見いだし、この
発明を完成するにいたった。
【0007】すなわち、本発明の光学活性化合物の絶対
配置判定法、絶対配置判定用試薬、及び前記絶対配置判
定装置は、 化1で示された化合物と被検査対象光学活性化合物
とを化学結合して得られる化合物のカイラルネマチック
相のらせんの向き、もしくは化1で示される化合物と被
検査対象光学活性化合物とを化学結合して得られる化合
物をネマチック相を有する液晶化合物に添加した組成物
のカイラルネマチック相のらせんの向きから判断して被
検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定する方法、 前記絶対配置判定法を利用する目的で用いられる化
1で示される絶対配置判定用試薬、 前記絶対配置判定法を利用した装置、を特徴とする
ものである。
配置判定法、絶対配置判定用試薬、及び前記絶対配置判
定装置は、 化1で示された化合物と被検査対象光学活性化合物
とを化学結合して得られる化合物のカイラルネマチック
相のらせんの向き、もしくは化1で示される化合物と被
検査対象光学活性化合物とを化学結合して得られる化合
物をネマチック相を有する液晶化合物に添加した組成物
のカイラルネマチック相のらせんの向きから判断して被
検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定する方法、 前記絶対配置判定法を利用する目的で用いられる化
1で示される絶対配置判定用試薬、 前記絶対配置判定法を利用した装置、を特徴とする
ものである。
【化1】 (但し、式中n,p,qは各々独立に0または1で、R
は炭素数1〜18のアルキル基を示し、n=0のときX
1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれか1つ
であり、n=1のときX1は単結合、
は炭素数1〜18のアルキル基を示し、n=0のときX
1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれか1つ
であり、n=1のときX1は単結合、
【化2】 のいずれか1つであり、ZA,ZB,ZCはそれぞれ水素
原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メチル基、
メトキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれかであ
る。)
原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メチル基、
メトキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれかであ
る。)
【0008】
【作用】まず、絶対配置判定法について説明する。本発
明の絶対配置判定法の特徴は、被検査対象光学活性化合
物を液晶性基と化学結合させることにより液晶性を発現
させ、また仮にそのものが液晶性を示さなくとも、化1
で示すような化合物と化学結合することにより十分直線
性が保たれ、そのものをネマチック相を有する液晶化合
物に添加することにより、液晶状態が実現できるため、
光学活性基の配列を制御できるということにある。
明の絶対配置判定法の特徴は、被検査対象光学活性化合
物を液晶性基と化学結合させることにより液晶性を発現
させ、また仮にそのものが液晶性を示さなくとも、化1
で示すような化合物と化学結合することにより十分直線
性が保たれ、そのものをネマチック相を有する液晶化合
物に添加することにより、液晶状態が実現できるため、
光学活性基の配列を制御できるということにある。
【0009】つまりカイラルネマチック相のらせんは、
光学活性基の絶対配置によってその立体的相互作用によ
り、ねじれる向きが決定される。
光学活性基の絶対配置によってその立体的相互作用によ
り、ねじれる向きが決定される。
【0010】不斉炭素が1つの場合は、絶対配置の逆の
ものは必ずらせんの向きも逆になる。このねじれの向き
がRとSのどちらの不斉に対応するかは、多数のサンプ
ルの分子構造とねじれの向きを系統的に調べることによ
り、経験的にわかると考えられる。
ものは必ずらせんの向きも逆になる。このねじれの向き
がRとSのどちらの不斉に対応するかは、多数のサンプ
ルの分子構造とねじれの向きを系統的に調べることによ
り、経験的にわかると考えられる。
【0011】その中で特に光学活性化合物が直鎖状のも
のは、Gray and McDonnell則(Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.Lett.,3
4,211(1977))によって、「経験的にコア部
から何炭素離れて不斉があるかによって、不斉の絶対配
置とカイラルネマチック相のらせんの向きが一意的に決
まるのではないか」と考えられ、実施例に示した実験を
行った。その結果、全て官能基から奇数番目の不斉がS
である場合、あるいは官能基から偶数番目の不斉がRで
ある場合は、カイラルネマチック相のらせんの向きはR
に対応できることがわかった。また、官能基から偶数番
目の不斉がSである場合、あるいは官能基から奇数番目
の不斉がRである場合は、カイラルネマチック相のらせ
んの向きはLに対応できることがわかった。
のは、Gray and McDonnell則(Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.Lett.,3
4,211(1977))によって、「経験的にコア部
から何炭素離れて不斉があるかによって、不斉の絶対配
置とカイラルネマチック相のらせんの向きが一意的に決
まるのではないか」と考えられ、実施例に示した実験を
行った。その結果、全て官能基から奇数番目の不斉がS
である場合、あるいは官能基から偶数番目の不斉がRで
ある場合は、カイラルネマチック相のらせんの向きはR
に対応できることがわかった。また、官能基から偶数番
目の不斉がSである場合、あるいは官能基から奇数番目
の不斉がRである場合は、カイラルネマチック相のらせ
んの向きはLに対応できることがわかった。
【0012】つまり、カイラルネマチック相のらせんの
向きと光学活性化合物の平面構造がわかれば、絶対配置
が一意的に決まることになる。このことは、実際の天然
化合物のフェロモンに対して適用した結果、全てこの規
則に当てはまっており、絶対配置未知のフェロモンにお
いても適用されることがわかる。
向きと光学活性化合物の平面構造がわかれば、絶対配置
が一意的に決まることになる。このことは、実際の天然
化合物のフェロモンに対して適用した結果、全てこの規
則に当てはまっており、絶対配置未知のフェロモンにお
いても適用されることがわかる。
【0013】不斉炭素2つを有する化合物については、
それぞれの不斉に対応するカイラルネマチック相のねじ
れ力の和になっており、ねじれ力はコア部に近いほど強
く、コア部に近い不斉の絶対配置でカイラルネマチック
相のらせんの向きが決定される。
それぞれの不斉に対応するカイラルネマチック相のねじ
れ力の和になっており、ねじれ力はコア部に近いほど強
く、コア部に近い不斉の絶対配置でカイラルネマチック
相のらせんの向きが決定される。
【0014】また、ねじれ力を測定することにより、も
う一方の不斉に関する情報も得られることになる。
う一方の不斉に関する情報も得られることになる。
【0015】ここでは光学活性化合物が直鎖状の場合を
その例としてあげたが、先記したとおり、その他の光学
活性化合物も、その分子構造とらせんのねじれの向きを
系統的に調べることによって、絶対配置とらせんのねじ
れの向きとを対応させることは可能であると考えられ
る。
その例としてあげたが、先記したとおり、その他の光学
活性化合物も、その分子構造とらせんのねじれの向きを
系統的に調べることによって、絶対配置とらせんのねじ
れの向きとを対応させることは可能であると考えられ
る。
【0016】この方法の特徴は、被検査対象光学活性化
合物が100μg程度の少量で十分測定できることであ
る。天然の化合物の多くは多量に入手できない場合が多
く、少量で測定できる点は十分に意義がある。また、化
1との結合をエステル結合にすれば、後に加水分解によ
って回収も可能である。
合物が100μg程度の少量で十分測定できることであ
る。天然の化合物の多くは多量に入手できない場合が多
く、少量で測定できる点は十分に意義がある。また、化
1との結合をエステル結合にすれば、後に加水分解によ
って回収も可能である。
【0017】次に絶対配置判定用試薬について説明す
る。
る。
【0018】本発明の目的で使用される化1で示される
化合物は、被検査対象光学活性化合物と、化学結合をさ
せた際に液晶相を発現しやすくさせるための化合物であ
る。
化合物は、被検査対象光学活性化合物と、化学結合をさ
せた際に液晶相を発現しやすくさせるための化合物であ
る。
【0019】ここで、被検査対象光学活性化合物の不斉
炭素が、官能基から5炭素以上離れている場合には、被
検査対象光学活性化合物と化学結合して得られる化合物
が、カイラルネマチック相を有する化合物を希釈しない
で使用できるためねじれ力が弱められず好ましいが、も
ちろん、被検査対象光学活性化合物の不斉炭素が官能基
から4炭素以下しか離れていない場合においても同様の
理由で、光学活性化合物と化1で示される化合物を化学
結合して得られる化合物がカイラルネマチック相を有す
るものが好ましい。
炭素が、官能基から5炭素以上離れている場合には、被
検査対象光学活性化合物と化学結合して得られる化合物
が、カイラルネマチック相を有する化合物を希釈しない
で使用できるためねじれ力が弱められず好ましいが、も
ちろん、被検査対象光学活性化合物の不斉炭素が官能基
から4炭素以下しか離れていない場合においても同様の
理由で、光学活性化合物と化1で示される化合物を化学
結合して得られる化合物がカイラルネマチック相を有す
るものが好ましい。
【0020】このように、化1で示される化合物の中
で、様々な被検査対象光学活性化合物と化学結合させた
際に、カイラルネマチック相を示すものが好ましく使用
できる。特に好ましい例として、化3で示した化合物を
挙げることができる。
で、様々な被検査対象光学活性化合物と化学結合させた
際に、カイラルネマチック相を示すものが好ましく使用
できる。特に好ましい例として、化3で示した化合物を
挙げることができる。
【化3】
【0021】また、被検査対象光学活性化合物の不斉炭
素が、官能基から4炭素以下しか離れていない場合に
は、化1で示される化合物と、被検査対象光学活性化合
物とを化学結合して得られる化合物自身は、必ずしもカ
イラルネマチック相を有する必要はない。
素が、官能基から4炭素以下しか離れていない場合に
は、化1で示される化合物と、被検査対象光学活性化合
物とを化学結合して得られる化合物自身は、必ずしもカ
イラルネマチック相を有する必要はない。
【0022】その際はネマチック相を有する液晶化合物
に、化1で示される化合物と、被検査対象光学活性化合
物とを化合結合して得られる化合物を添加して、誘起さ
れたカイラルネマチック相のらせんの向きを測定すれば
よい。但し、その際の前記化合物の添加量は、多量に添
加するとらせんの向きが逆転することがあるので、好ま
しくは0.1〜20mol%がよい。
に、化1で示される化合物と、被検査対象光学活性化合
物とを化合結合して得られる化合物を添加して、誘起さ
れたカイラルネマチック相のらせんの向きを測定すれば
よい。但し、その際の前記化合物の添加量は、多量に添
加するとらせんの向きが逆転することがあるので、好ま
しくは0.1〜20mol%がよい。
【0023】被検査対象光学活性化合物の量が少ない場
合などは、上記の方法の方が優れている。
合などは、上記の方法の方が優れている。
【0024】被検査対象光学活性化合物と化学結合させ
た際に液晶相を発現しやすくさせるため、つまり光学活
性基の配列を制御しやすくさせるための化合物が化1で
示した化合物であるが、このような目的で使用される代
表的な化合物として、化1で示される化合物の中で、特
に好ましくは、化4で示した化合物を挙げることができ
る。
た際に液晶相を発現しやすくさせるため、つまり光学活
性基の配列を制御しやすくさせるための化合物が化1で
示した化合物であるが、このような目的で使用される代
表的な化合物として、化1で示される化合物の中で、特
に好ましくは、化4で示した化合物を挙げることができ
る。
【化4】
【0025】また、不斉炭素が官能基から5炭素以上離
れている被検査対象光学活性体においても、このネマチ
ック相を有する液晶に添加させる方法は特に光学活性体
自身の量が少ないときなどは感度が若干悪くなるものの
良好に使用できる。
れている被検査対象光学活性体においても、このネマチ
ック相を有する液晶に添加させる方法は特に光学活性体
自身の量が少ないときなどは感度が若干悪くなるものの
良好に使用できる。
【0026】絶対配置判定装置については、以下に説明
する。
する。
【0027】カイラルネマチック相のらせんの向きの測
定は、コンタクトメソッド(J.Billard,C.
R.Acad.Sci.,Paris,274B,33
3(1972))を用い測定する方法が簡便であり、そ
の原理を使った測定セルを図1に示す。
定は、コンタクトメソッド(J.Billard,C.
R.Acad.Sci.,Paris,274B,33
3(1972))を用い測定する方法が簡便であり、そ
の原理を使った測定セルを図1に示す。
【0028】本願発明の絶対配置測定装置とは、前記測
定セルを温度コントローラーのついた加熱器上にのせ、
測定セルの一方の注入口からカイラルネマチック相のら
せんの向きが既知の液晶化合物を毛細管現象で注入さ
せ、もう一方の注入口から被検査対象光学活性化合物と
化1で示される化合物を化学結合させて得られる化合
物、又はその化合物をネマチック相を有する液晶性化合
物に添加して得られる組成物を注入させ、接触領域を測
定セルの上下にそれぞれ直交させた偏光板をもった顕微
鏡で観察し、測定セルの向きを回転することによりネマ
チック相の黒い領域が観察されたときに被検査対象側の
化合物または組成物のらせんの向きが既知の液晶化合物
のらせんの向きと反対であると判定し、その判定結果か
ら被検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定する装置
を示す。
定セルを温度コントローラーのついた加熱器上にのせ、
測定セルの一方の注入口からカイラルネマチック相のら
せんの向きが既知の液晶化合物を毛細管現象で注入さ
せ、もう一方の注入口から被検査対象光学活性化合物と
化1で示される化合物を化学結合させて得られる化合
物、又はその化合物をネマチック相を有する液晶性化合
物に添加して得られる組成物を注入させ、接触領域を測
定セルの上下にそれぞれ直交させた偏光板をもった顕微
鏡で観察し、測定セルの向きを回転することによりネマ
チック相の黒い領域が観察されたときに被検査対象側の
化合物または組成物のらせんの向きが既知の液晶化合物
のらせんの向きと反対であると判定し、その判定結果か
ら被検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定する装置
を示す。
【0029】その他、カイラルネマチック相のらせんの
向きの測定には、施光分散、円偏光二色性のコットン効
果の符号から測定する方法(F.D.Saeva,et
al,J.Am.Chem.Soc.,93,5928
(1971))や、ベレック式補償板を光学系に入れる
ことにより液晶セルを通った光を直線偏光とし、その偏
光方向を測定することにより測定する方法、(小沢口、
和田、応用物理,8,771(1976))、さらに長
いらせんピッチの測定法としては、一方のガラスを同心
円上にラビングし、一方のガラスを平行にラビングした
セル中に液晶を注入し、生じたディスクリネーションの
方向かららせんの向きを測定する方法(内田ら、電子通
信学会論文誌,62−C,629(1979))などが
あり、それぞれの原理を利用することにより、測定した
らせんの向きから被検査対象光学活性化合物の絶対配置
を判定することができる。
向きの測定には、施光分散、円偏光二色性のコットン効
果の符号から測定する方法(F.D.Saeva,et
al,J.Am.Chem.Soc.,93,5928
(1971))や、ベレック式補償板を光学系に入れる
ことにより液晶セルを通った光を直線偏光とし、その偏
光方向を測定することにより測定する方法、(小沢口、
和田、応用物理,8,771(1976))、さらに長
いらせんピッチの測定法としては、一方のガラスを同心
円上にラビングし、一方のガラスを平行にラビングした
セル中に液晶を注入し、生じたディスクリネーションの
方向かららせんの向きを測定する方法(内田ら、電子通
信学会論文誌,62−C,629(1979))などが
あり、それぞれの原理を利用することにより、測定した
らせんの向きから被検査対象光学活性化合物の絶対配置
を判定することができる。
【0030】
【0031】[実施例1]
【化5】 p−ヒドロキシ安息香酸エチル2.3g、ジイソプロピ
ルエチルアミン2.2gをジクロロメタン20mlに溶
解させ、0℃でクロロメチルメチルエーテル1.2gを
滴下した後、1時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリ
ウム水溶液にあけ、エーテル抽出し、食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウム上で脱水し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより精製した。
ルエチルアミン2.2gをジクロロメタン20mlに溶
解させ、0℃でクロロメチルメチルエーテル1.2gを
滴下した後、1時間撹拌した。反応液を炭酸水素ナトリ
ウム水溶液にあけ、エーテル抽出し、食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウム上で脱水し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより精製した。
【0032】このようにして得られた4−メトキシメト
キシ安息香酸エチルを50mlのエタノールに溶解さ
せ、4N KOH溶液を30ml加え、室温で16時間
撹拌した。この溶液に1N塩酸をpH3になるまで加
え、生じた結晶を濾過し水洗して減圧下乾燥させ、4−
メトキシメトキシ安息香酸1.3gを得た。
キシ安息香酸エチルを50mlのエタノールに溶解さ
せ、4N KOH溶液を30ml加え、室温で16時間
撹拌した。この溶液に1N塩酸をpH3になるまで加
え、生じた結晶を濾過し水洗して減圧下乾燥させ、4−
メトキシメトキシ安息香酸1.3gを得た。
【0033】このもの1.17gとS.A.Hautら
の方法(J.Org.Chem.,37,1425(1
972))に従って合成した4−(4−メトキシベンゾ
イロキシ)フェノール1.73g、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド1.26gをジクロロメタン3
0mlに溶解させ10分撹拌した後、N,N−ジメチル
アミノピリジン0.37gを入れ16時間撹拌した。
の方法(J.Org.Chem.,37,1425(1
972))に従って合成した4−(4−メトキシベンゾ
イロキシ)フェノール1.73g、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド1.26gをジクロロメタン3
0mlに溶解させ10分撹拌した後、N,N−ジメチル
アミノピリジン0.37gを入れ16時間撹拌した。
【0034】溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製し、エステル体を得て、このもの
0.82gをテトラヒドロフラン50mlに溶解させ、
撹拌下6N塩酸を30ml加え、2昼夜撹拌した。反応
液を水400mlにあけ、酢酸エチルで抽出、炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
上で脱水、溶媒を留去した残渣をジクロロメタンでよく
洗浄した後乾燥させ、目的物化5を0.59g得た。
グラフィーにより精製し、エステル体を得て、このもの
0.82gをテトラヒドロフラン50mlに溶解させ、
撹拌下6N塩酸を30ml加え、2昼夜撹拌した。反応
液を水400mlにあけ、酢酸エチルで抽出、炭酸水素
ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
上で脱水、溶媒を留去した残渣をジクロロメタンでよく
洗浄した後乾燥させ、目的物化5を0.59g得た。
【0035】[実施例2]
【化6】 S.Krishnaswamyらの方法(Mol.Cr
yst.Liq.Cryst.,38,353(197
7))に従って合成した化6を1当量に対し、市販され
ている化7を1当量、N,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミドを1当量、N,N−ジメチルアミノピリジン
0.3当量をジクロロメタン10当量中で室温下16時
間反応させ、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーによって精製することにより相当するエステ
ル体を得た。
yst.Liq.Cryst.,38,353(197
7))に従って合成した化6を1当量に対し、市販され
ている化7を1当量、N,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミドを1当量、N,N−ジメチルアミノピリジン
0.3当量をジクロロメタン10当量中で室温下16時
間反応させ、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーによって精製することにより相当するエステ
ル体を得た。
【0036】化8〜化14についても同様にして相当す
るエステル体を得た。
るエステル体を得た。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【0037】Zaschkeらの方法(Z.Chem.
7,293(1977))に従って合成した化15中に
エステル体を10wt%ドープすることによってカイラ
ルネマチック相を誘起し50℃においてらせんの向きを
測定した。
7,293(1977))に従って合成した化15中に
エステル体を10wt%ドープすることによってカイラ
ルネマチック相を誘起し50℃においてらせんの向きを
測定した。
【0038】その結果、化7,化9,化10,化11に
対応するエステルをドープした組成物のカイラルネマチ
ック相のらせんの向きはLであり、化8,化12,化1
3,化14に対応するエステルをドープした組成物のカ
イラルネマチック相のらせんの向きはRであった。
対応するエステルをドープした組成物のカイラルネマチ
ック相のらせんの向きはLであり、化8,化12,化1
3,化14に対応するエステルをドープした組成物のカ
イラルネマチック相のらせんの向きはRであった。
【0039】すなわち、不斉炭素の絶対配置がS配置の
場合は、ヒドロキシル基から、不斉炭素までの炭素数が
奇数番目のときはカイラルネマチック相のらせんの向き
がR、偶数番目のときはLに対応している。
場合は、ヒドロキシル基から、不斉炭素までの炭素数が
奇数番目のときはカイラルネマチック相のらせんの向き
がR、偶数番目のときはLに対応している。
【0040】[実施例3]実施例1で合成した化5を1
当量に対し、化7を1当量、トリフェニルフォスフィン
を1当量、アゾジカルボン酸ジエチルを1当量を無水ベ
ンゼン10当量中で室温下16時間反応させ、溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精
製することにより相当するエーテル体を得た。化8〜化
14についても同様にして相当するエーテル体を得た。
当量に対し、化7を1当量、トリフェニルフォスフィン
を1当量、アゾジカルボン酸ジエチルを1当量を無水ベ
ンゼン10当量中で室温下16時間反応させ、溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精
製することにより相当するエーテル体を得た。化8〜化
14についても同様にして相当するエーテル体を得た。
【0041】得られたエーテル体は全て、150℃では
カイラルネマチック相であり、そのらせんの向きを測定
したところ、化7,化9,化10,化11に対応するエ
ーテル体のカイラルネマチック相のらせんの向きはRで
あり、化8,化12,化13,化14に対応するエーテ
ル体のカイラルネマチック相のらせんの向きはLであっ
た。
カイラルネマチック相であり、そのらせんの向きを測定
したところ、化7,化9,化10,化11に対応するエ
ーテル体のカイラルネマチック相のらせんの向きはRで
あり、化8,化12,化13,化14に対応するエーテ
ル体のカイラルネマチック相のらせんの向きはLであっ
た。
【0042】すなわち、不斉炭素の絶対配置がSの場合
は、酸素原子から不斉炭素までの炭素数が奇数番目のと
きはカイラルネマチック相のらせんの向きがL、偶数番
目のときはRに対応している。
は、酸素原子から不斉炭素までの炭素数が奇数番目のと
きはカイラルネマチック相のらせんの向きがL、偶数番
目のときはRに対応している。
【0043】[実施例4]
【化16】 森らの方法(Liebigs Ann.Chem.,1
985,2083)によって合成された化16で示され
るフェロモン102mgを無水メタノール5mlと無水
塩化メチレン10mlとに溶解させ、窒素、酸素の順に
置換した容器中撹拌下−78℃でオゾンを注入した。
985,2083)によって合成された化16で示され
るフェロモン102mgを無水メタノール5mlと無水
塩化メチレン10mlとに溶解させ、窒素、酸素の順に
置換した容器中撹拌下−78℃でオゾンを注入した。
【0044】反応液が紫色になったら再び酸素、窒素の
順で容器を置換し、水素化ホウ素ナトリウム14.5m
gをエタノール3mlに溶かした溶液を加え、−78℃
で1時間撹拌した。さらに水素化ホウ素ナトリウム7
4.3mgのメタノール溶液を加え、−78℃でさらに
1時間撹拌させ、後室温で2時間撹拌した。
順で容器を置換し、水素化ホウ素ナトリウム14.5m
gをエタノール3mlに溶かした溶液を加え、−78℃
で1時間撹拌した。さらに水素化ホウ素ナトリウム7
4.3mgのメタノール溶液を加え、−78℃でさらに
1時間撹拌させ、後室温で2時間撹拌した。
【0045】反応液を飽和食塩水にあけ、塩化メチレン
で抽出、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、化17で示されるアルコール78mgを得
た。〔α〕D 18.5=−1.6(C=0.84,Et
2O)
で抽出、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、化17で示されるアルコール78mgを得
た。〔α〕D 18.5=−1.6(C=0.84,Et
2O)
【化17】
【0046】[実施例5]
【化18】 森らの方法(Tetrahedron,38,2291
(1982))によって合成された化18で示されるフ
ェロモン7.2mgをエタノール1mlに溶解させ、酸
化白金を触媒とし、水素雰囲気下で室温で3時間撹拌し
た。溶媒をろ過した後、留去し、化19で示されるアル
コールを定量的に得た。
(1982))によって合成された化18で示されるフ
ェロモン7.2mgをエタノール1mlに溶解させ、酸
化白金を触媒とし、水素雰囲気下で室温で3時間撹拌し
た。溶媒をろ過した後、留去し、化19で示されるアル
コールを定量的に得た。
【化19】
【0047】[実施例6]
【化20】 千田らの方法(Agric.Biol.Chem.,4
7,795(1983))によって合成された化20で
示されるフェロモン86.7mgを1,4−ジオキサン
6mlと水1.8mlに溶解させ、8℃に冷却した。こ
れとは別に水酸化ナトリウム231mgを水2mlに溶
かした溶液を−5℃で臭素236mgを滴下した後、
1,4−ジオキサン1.3mlを加え、このものを先に
調製したフェロモンの溶液に10℃以下になるように滴
下し、3時間撹拌した。
7,795(1983))によって合成された化20で
示されるフェロモン86.7mgを1,4−ジオキサン
6mlと水1.8mlに溶解させ、8℃に冷却した。こ
れとは別に水酸化ナトリウム231mgを水2mlに溶
かした溶液を−5℃で臭素236mgを滴下した後、
1,4−ジオキサン1.3mlを加え、このものを先に
調製したフェロモンの溶液に10℃以下になるように滴
下し、3時間撹拌した。
【0048】反応液に、亜硫酸ナトリウム55mgを溶
かした水0.6mlを加え、15分間加熱還流した。濃
塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、食塩水で洗浄後、溶媒
を留去した。
かした水0.6mlを加え、15分間加熱還流した。濃
塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、食塩水で洗浄後、溶媒
を留去した。
【0049】残渣を無水テトラヒドロフラン0.5ml
に溶解させ、リチウムアルミニウムハイドライド76m
gを無水エーテル1.5mlに懸濁させた溶液中に滴下
し、ついで30分ゆるやかに還流させた。氷浴中で10
%炭酸水素ナトリウム水溶液0.5mlと20%水酸化
ナトリウム水溶液1mlを加え、エーテル抽出、食塩水
洗浄、溶媒を留去してシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによって精製することにより、化21で示されるア
ルコール78mgを得た。〔α〕D 21.5=−1.54
(C=0.88,CHCl3 )
に溶解させ、リチウムアルミニウムハイドライド76m
gを無水エーテル1.5mlに懸濁させた溶液中に滴下
し、ついで30分ゆるやかに還流させた。氷浴中で10
%炭酸水素ナトリウム水溶液0.5mlと20%水酸化
ナトリウム水溶液1mlを加え、エーテル抽出、食塩水
洗浄、溶媒を留去してシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによって精製することにより、化21で示されるア
ルコール78mgを得た。〔α〕D 21.5=−1.54
(C=0.88,CHCl3 )
【化21】
【0050】[実施例7]実施例4〜6で得られたフェ
ロモンを実施例3と同様にエーテル体とし、そのカイラ
ルネマチック相のらせんの向きを150℃で測定したと
ころ、すべてRであり、天然のフェロモンに対してらせ
んの向きと、酸素原子からの炭素数が分かれば、実施例
3で得られた結果と同様絶対配置が一意的に決まること
を示唆している。
ロモンを実施例3と同様にエーテル体とし、そのカイラ
ルネマチック相のらせんの向きを150℃で測定したと
ころ、すべてRであり、天然のフェロモンに対してらせ
んの向きと、酸素原子からの炭素数が分かれば、実施例
3で得られた結果と同様絶対配置が一意的に決まること
を示唆している。
【0051】[実施例8]
【化22】
【化23】 森らの方法(Libigs Ann.Chem.,19
88,717)によって合成された化22、化23で示
されるフェロモンを、実施例6と同様の方法でハロホル
ム反応させた後、リチウムアルミニウムハイドライドで
還元し対応する化24、化25で示されるアルコールを
得た。化24〔α〕D 18.5=−6.2(C=0.34,
Et2O)、化25〔α〕D 18.5=0.0(C=0.4
2,Et2O)
88,717)によって合成された化22、化23で示
されるフェロモンを、実施例6と同様の方法でハロホル
ム反応させた後、リチウムアルミニウムハイドライドで
還元し対応する化24、化25で示されるアルコールを
得た。化24〔α〕D 18.5=−6.2(C=0.34,
Et2O)、化25〔α〕D 18.5=0.0(C=0.4
2,Et2O)
【0052】
【化24】
【化25】
【0053】[実施例9]実施例8で得られたフェロモ
ンを実施例3と同様にエーテル体とし、そのカイラルネ
マチック相のらせんの向きを150℃で測定したとこ
ろ、どちらもLであり、実施例3で得られた法則は酸素
原子に近い方の不斉に適応されていることがわかる。ま
た、エーテル体を10wt%、化15で示される化合物
に添加して、そのカイラルネマチック相のらせんピッチ
(P)を50℃でそれぞれCano−Wedge法(B
ull.Soc.Fr.Mineral,91,20
(1968))で測定すると、化24が4.6μm、化
25が3.2μmであった。
ンを実施例3と同様にエーテル体とし、そのカイラルネ
マチック相のらせんの向きを150℃で測定したとこ
ろ、どちらもLであり、実施例3で得られた法則は酸素
原子に近い方の不斉に適応されていることがわかる。ま
た、エーテル体を10wt%、化15で示される化合物
に添加して、そのカイラルネマチック相のらせんピッチ
(P)を50℃でそれぞれCano−Wedge法(B
ull.Soc.Fr.Mineral,91,20
(1968))で測定すると、化24が4.6μm、化
25が3.2μmであった。
【0054】これをねじれ力(β)という観点から見る
と(β=1/ρ×1/濃度(mol%))、化24のβ
は3.4μm-1・mol-1、化25のβは5.0μm-1
・mol-1であって実施例2で得られた法則が、2つの
不斉炭素のねじれ力の和として表れていることがわかる
(5位の不斉に対応するβは4.2μm-1・mol-1、
11位の不斉に対応するβは0.8μm-1・mo
l-1)。
と(β=1/ρ×1/濃度(mol%))、化24のβ
は3.4μm-1・mol-1、化25のβは5.0μm-1
・mol-1であって実施例2で得られた法則が、2つの
不斉炭素のねじれ力の和として表れていることがわかる
(5位の不斉に対応するβは4.2μm-1・mol-1、
11位の不斉に対応するβは0.8μm-1・mo
l-1)。
【0055】すなわち、らせんの向きとらせんピッチを
両方測定することにより、両方の不斉の絶対配置が一意
的に決まることを示唆している。
両方測定することにより、両方の不斉の絶対配置が一意
的に決まることを示唆している。
【発明の効果】このように、本発明の光学活性化合物の
絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定
装置は、被検査対象光学活性化合物が100μg程度の
少量で十分測定でき、また化1との結合をエステル結合
にすれば、後に加水分解によって回収も可能であるとい
う優れた効果がある。
絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定
装置は、被検査対象光学活性化合物が100μg程度の
少量で十分測定でき、また化1との結合をエステル結合
にすれば、後に加水分解によって回収も可能であるとい
う優れた効果がある。
【図1】 従来のコンタクトメソッドを用い測定する方
法の原理を使ったカイラルネマチック測定用セルを上か
ら見た図である。
法の原理を使ったカイラルネマチック測定用セルを上か
ら見た図である。
【図2】 従来のコンタクトメソッドを用い測定する方
法の原理を使ったカイラルネマチック測定用セルの断面
図である。
法の原理を使ったカイラルネマチック測定用セルの断面
図である。
1:スペーサー 2:ガラス 3:ポリイミド配向膜
Claims (3)
- 【請求項1】 化1で示される化合物を、被検査対象光
学活性化合物と化学結合して得られる化合物のカイラル
ネマチック相のらせんの向き、もしくは化1で示される
化合物と被検査対象光学活性化合物とを化学結合して得
られる化合物を、ネマチック相を有する液晶化合物に添
加した組成物のカイラルネマチック相のらせんの向きか
ら判断して被検査対象光学活性化合物の絶対配置を判定
する方法。 【化1】 (但し、式中n,p,qは各々独立に0または1で、R
は炭素数1〜18のアルキル基を示し、n=0のときX
1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれか1つ
であり、n=1のときX1は単結合、 【化2】 のいずれか1つであり、ZA,ZB,ZCはそれぞれ水素
原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メチル基、
メトキシ基、又はトリフルオロメチル基のいずれかであ
る。) - 【請求項2】 請求項1記載の化1で示される化合物で
あって、請求項1記載の絶対配置判定法を利用する目的
で用いられる絶対配置判定用試薬。 - 【請求項3】 請求項1記載の化1で示される化合物を
被検査対象光学活性化合物と化学結合して得られる化合
物のカイラルネマチック相のらせんの向き、もしくは化
1で示される、化合物と被検査対象光学活性化合物とを
化学結合して得られる化合物を、ネマチック相を有する
液晶化合物に添加した組成物のカイラルネマチック相の
らせんの向きを検知する手段と、前記らせんの向きから
絶対配置を判定する手段とを備える絶対配置判定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18005992A JPH0658881A (ja) | 1992-06-12 | 1992-07-07 | 光学活性化合物の絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15354492 | 1992-06-12 | ||
JP4-153544 | 1992-06-12 | ||
JP18005992A JPH0658881A (ja) | 1992-06-12 | 1992-07-07 | 光学活性化合物の絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658881A true JPH0658881A (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=26482134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18005992A Pending JPH0658881A (ja) | 1992-06-12 | 1992-07-07 | 光学活性化合物の絶対配置判定法、絶対配置判定用試薬及び絶対配置判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0658881A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08157420A (ja) * | 1994-12-01 | 1996-06-18 | Consortium Elektrochem Ind Gmbh | 4−ヒドロキシフェニルベンゾエート誘導体の製造方法 |
WO2004070364A1 (ja) * | 2003-02-06 | 2004-08-19 | Japan Science And Technology Agency | キラル化合物の絶対配置決定方法 |
US7462427B2 (en) | 2001-09-14 | 2008-12-09 | Qinetiq Limited | Liquid crystal compounds with branched or cyclic end groups |
US7834037B2 (en) | 2005-11-04 | 2010-11-16 | Amira Pharmaceuticals, Inc. | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US7977359B2 (en) | 2005-11-04 | 2011-07-12 | Amira Pharmaceuticals, Inc. | 5-lipdxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8399666B2 (en) | 2005-11-04 | 2013-03-19 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8697730B2 (en) | 2007-10-26 | 2014-04-15 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase activating protein (FLAP) inhibitor |
US8772495B2 (en) | 2008-05-23 | 2014-07-08 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein inhibitor |
-
1992
- 1992-07-07 JP JP18005992A patent/JPH0658881A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08157420A (ja) * | 1994-12-01 | 1996-06-18 | Consortium Elektrochem Ind Gmbh | 4−ヒドロキシフェニルベンゾエート誘導体の製造方法 |
US7462427B2 (en) | 2001-09-14 | 2008-12-09 | Qinetiq Limited | Liquid crystal compounds with branched or cyclic end groups |
WO2004070364A1 (ja) * | 2003-02-06 | 2004-08-19 | Japan Science And Technology Agency | キラル化合物の絶対配置決定方法 |
US7736902B2 (en) | 2003-02-06 | 2010-06-15 | Japan Science And Technology Agency | Method for determination of absolute configuration of chiral compounds |
US7834037B2 (en) | 2005-11-04 | 2010-11-16 | Amira Pharmaceuticals, Inc. | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US7977359B2 (en) | 2005-11-04 | 2011-07-12 | Amira Pharmaceuticals, Inc. | 5-lipdxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8399666B2 (en) | 2005-11-04 | 2013-03-19 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8710081B2 (en) | 2005-11-04 | 2014-04-29 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8841295B2 (en) | 2005-11-04 | 2014-09-23 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein (FLAP) inhibitors |
US8697730B2 (en) | 2007-10-26 | 2014-04-15 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase activating protein (FLAP) inhibitor |
US8772495B2 (en) | 2008-05-23 | 2014-07-08 | Panmira Pharmaceuticals, Llc | 5-lipoxygenase-activating protein inhibitor |
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