JPH0656859A - 抗生物質nk901093a、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 - Google Patents
抗生物質nk901093a、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤Info
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- JPH0656859A JPH0656859A JP3207234A JP20723491A JPH0656859A JP H0656859 A JPH0656859 A JP H0656859A JP 3207234 A JP3207234 A JP 3207234A JP 20723491 A JP20723491 A JP 20723491A JP H0656859 A JPH0656859 A JP H0656859A
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- nk901093a
- antibiotic
- compound
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- pesticidal
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ラクトン環及びリン酸エステル基を有する新規
抗生物質NK901093Aを提供する。 【効果】本抗生物質NK901093Aは抗コリンエス
テラーゼ阻止作用(神経酵素阻害作用)を有し、殺虫活
性が優れている。
抗生物質NK901093Aを提供する。 【効果】本抗生物質NK901093Aは抗コリンエス
テラーゼ阻止作用(神経酵素阻害作用)を有し、殺虫活
性が優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗コリンエステラーゼ作
用があり、ラクトン環を有する新規抗生物質NK901
093A、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫
・殺ダニ剤に関する。
用があり、ラクトン環を有する新規抗生物質NK901
093A、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫
・殺ダニ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】抗コリンエステラーゼ作用を有する有機
燐系の抗生物質として例えば、3−メトキシ−1−メチ
ル、6H,8H−5,5a ジヒドロフロ(3,4−
e)1,3,2−ジオキサホスフェピン 3−オキシド
およびその1−n−プロピル誘導体がExperientia, 4
3 1235−7(1987)で知られ、該誘導体が殺
虫活性を有することが記載されている。しかし、ラクト
ン環を有する環状燐酸エステル化合物は知られていな
い。
燐系の抗生物質として例えば、3−メトキシ−1−メチ
ル、6H,8H−5,5a ジヒドロフロ(3,4−
e)1,3,2−ジオキサホスフェピン 3−オキシド
およびその1−n−プロピル誘導体がExperientia, 4
3 1235−7(1987)で知られ、該誘導体が殺
虫活性を有することが記載されている。しかし、ラクト
ン環を有する環状燐酸エステル化合物は知られていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】農園芸用殺虫・殺ダニ
剤は既存の薬剤に対し抵抗性を有する害虫・ダニ類が多
く出現してきたため、新しいタイプで殺虫・殺ダニ活性
の高い物質が要望されている。
剤は既存の薬剤に対し抵抗性を有する害虫・ダニ類が多
く出現してきたため、新しいタイプで殺虫・殺ダニ活性
の高い物質が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは微生
物の代謝産物について種々検索した結果、ストレプトミ
セス(Streptomyces)属に属する一菌株が抗コリンエス
テラーゼ作用を有する式
物の代謝産物について種々検索した結果、ストレプトミ
セス(Streptomyces)属に属する一菌株が抗コリンエス
テラーゼ作用を有する式
【0005】
【化2】
【0006】で表わされる新規抗生物質NK90109
3Aを産生すること及び該抗生物質が優れた殺虫・殺ダ
ニ活性を有することを見出した。本発明は上記知見に基
づいて完成されたものである。上記新規抗生物質NK9
01093Aはストレプトミセス属の属するNK901
093A生産菌を培養し、抗生物質NK901093A
を生成蓄積せしめ、この培養物より抗生物質NK901
093Aを採取することにより得られる。抗生物質NK
901093Aの生産菌の代表的な1例は次の菌学的お
よび生理学的性質を有する。
3Aを産生すること及び該抗生物質が優れた殺虫・殺ダ
ニ活性を有することを見出した。本発明は上記知見に基
づいて完成されたものである。上記新規抗生物質NK9
01093Aはストレプトミセス属の属するNK901
093A生産菌を培養し、抗生物質NK901093A
を生成蓄積せしめ、この培養物より抗生物質NK901
093Aを採取することにより得られる。抗生物質NK
901093Aの生産菌の代表的な1例は次の菌学的お
よび生理学的性質を有する。
【0007】1. 形態的性質 28℃で2週間後に観察した結果、気菌糸は単純分岐
し、その先端は通常数巻の螺旋状をなすが、培地によっ
てフック状やオープンループ状がみられる場合も有る。
胞子のうおよび輪生糸の形成は認められない。胞子表面
は平滑で、胞子は球形ないしは楕円形状で、大きさ0.
6〜0.9×0.7〜1.0μmである。また30個以
上の連鎖をなして胞子が形成される。
し、その先端は通常数巻の螺旋状をなすが、培地によっ
てフック状やオープンループ状がみられる場合も有る。
胞子のうおよび輪生糸の形成は認められない。胞子表面
は平滑で、胞子は球形ないしは楕円形状で、大きさ0.
6〜0.9×0.7〜1.0μmである。また30個以
上の連鎖をなして胞子が形成される。
【0008】2. 各種培地における生育 各種培地上、28℃、2週間の生育状態を下記表1に示
す。なお表中色調の表示は、カラー・ハーモニー・マニ
ュアル(Color Harmony Manual, Co-ntainer C
orporation of America, (Cicago)によった。
す。なお表中色調の表示は、カラー・ハーモニー・マニ
ュアル(Color Harmony Manual, Co-ntainer C
orporation of America, (Cicago)によった。
【0009】
【表1】 培 地 生育 気 菌 糸 基生菌糸 可溶性色素 シュクロース・硝酸 良好 豊富 粉状、シ マリーゴールド な し 塩寒天培地 エル・ティント (marigold, (shell tint, 3pa) 2ba) グルコース・アスパ 少量 な し メイズ な し ラギン寒天培地 (maize, 2la) グリセリン・アスパ 良好 豊富 粉状、シ ウイート な し ラギン寒天培地 エル・ピンク (Lt. wheat, (shell pink, 3ga) 5ca) スターチ・無機塩寒 良好 豊富 粉状、 ルガジェ・タン な し 天培地 ビスク DK luggage tan (bisque, 4ec) チロシン寒天培地 適度 適度 綿状、 ダーク・ブラウ コーヒー ナチュラル ン (coffee, 3pn) (natural, (dark brown, 3dc) 4pn) 栄養寒天培地 適度 貧弱 粉状、 アンバー な し ホワイト (Lt. amber (white) 3ic) イースト・麦芽寒天 良好 豊富 粉状、シ アンバー な し 培地 エル・ピンク (amber, 3nc) (shell pink, 4ca) オートミール寒天培 良好 豊富 粉状、サ テイローズ な し 地 ーモン (tearose white, (Lt. salmon 5ca) 6ea) ペプトン・トースト 適度 なし又は貧弱 コバルト・ブラ ダーク・ブラウ ・鉄寒天培地 ホワイト ウン ン (white) (cobalt brown (dark brown, 2li) 4pn)
【0010】3. 生理学的性質 生育適度範囲 : 20〜37℃ 生育pH範囲 : 5.0〜9.0 ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・ゼラチン
培地上、20℃):陽性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地)
: 陽性 脱脂牛乳の凝固 : 凝固せず 脱脂牛乳のペプトン化 : 陽性 メラニン様色素の生成 : 陰性
培地上、20℃):陽性 スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地)
: 陽性 脱脂牛乳の凝固 : 凝固せず 脱脂牛乳のペプトン化 : 陽性 メラニン様色素の生成 : 陰性
【0011】4. 炭素源の利用性(プリドハム・ゴド
リーブ寒天培地上) L−アラビノース − D−キシロース − D−グリコース + D−フラクトース − シュクロース + イノシトール + L−ラムノース − ラフィノース + D−マニトール +
リーブ寒天培地上) L−アラビノース − D−キシロース − D−グリコース + D−フラクトース − シュクロース + イノシトール + L−ラムノース − ラフィノース + D−マニトール +
【0012】5. 細胞壁中のジアミノピメリン酸 LL−ジアミノピメリン酸である。以上を要約すると、
本菌株はストレプトミセス属に属する菌株であり、イン
ターナショナル・ストレプトミセス属・プロジェクト
(略称ISP)の方法によれば、胞子形成菌糸の形態
は、セクション スパイラルズ(Spirales)に属し、胞
子表面は平滑で、成熟した菌糸の色は赤色系統(Red c
olor series)で、メラニン様色素を生産し、適当な培地
において培地中に暗褐色ないし茶褐色の色素を生産す
る。基性菌糸の色は淡褐色あるいは黄色、黄褐色、青褐
色、暗褐色を呈する。炭素源としてはD−グルコース、
シュクロース、イノシトール、ラフィノース、D−マン
ノースを利用するが、L−アラビノース、D−キシロー
ス、D−フラクトース、L−ラムノースは利用しない。
本菌株はストレプトミセス属に属する菌株であり、イン
ターナショナル・ストレプトミセス属・プロジェクト
(略称ISP)の方法によれば、胞子形成菌糸の形態
は、セクション スパイラルズ(Spirales)に属し、胞
子表面は平滑で、成熟した菌糸の色は赤色系統(Red c
olor series)で、メラニン様色素を生産し、適当な培地
において培地中に暗褐色ないし茶褐色の色素を生産す
る。基性菌糸の色は淡褐色あるいは黄色、黄褐色、青褐
色、暗褐色を呈する。炭素源としてはD−グルコース、
シュクロース、イノシトール、ラフィノース、D−マン
ノースを利用するが、L−アラビノース、D−キシロー
ス、D−フラクトース、L−ラムノースは利用しない。
【0013】以上の性状および生理的性質をシャーリン
グ(E.B.Shirlinng) およびゴドリーブ(D.Got
tlieb)によるISPの報告である「インターナショナル
・ジャーナル・オブ・システマティク・バクテリアオロ
ジ−(International Jo-urnal of Systematic B
acteriology)」第18巻、69〜189頁(1968
年)同第18巻、279〜392頁(1968年)、同
第19巻、391〜512頁(1969年)および同第
22巻、265〜394頁で検索したところ、ストレプ
トミセス属・ラベンデュレ(Streptomyces lavendula
e) [上記文献第18巻138頁(1968年)]が本
菌株に最も類似した菌種として挙げられる。即ち、胞子
形成菌糸の形態がセクションスパイラルズに属し、胞子
表面が平滑である点、赤色系統の気菌糸を着生する点、
メラニン様色素を産生し、および他の可溶性色素は産生
しないかあるいは褐色系の色素を産生する点で、両者は
よく一致する。しかし、細部について比較すると、本菌
株は糖の利用性の一部即ちイノシトールおよびD−マニ
トールを利用する点で上記ストレプトミセス・ラベンデ
ュラとは異なっている。
グ(E.B.Shirlinng) およびゴドリーブ(D.Got
tlieb)によるISPの報告である「インターナショナル
・ジャーナル・オブ・システマティク・バクテリアオロ
ジ−(International Jo-urnal of Systematic B
acteriology)」第18巻、69〜189頁(1968
年)同第18巻、279〜392頁(1968年)、同
第19巻、391〜512頁(1969年)および同第
22巻、265〜394頁で検索したところ、ストレプ
トミセス属・ラベンデュレ(Streptomyces lavendula
e) [上記文献第18巻138頁(1968年)]が本
菌株に最も類似した菌種として挙げられる。即ち、胞子
形成菌糸の形態がセクションスパイラルズに属し、胞子
表面が平滑である点、赤色系統の気菌糸を着生する点、
メラニン様色素を産生し、および他の可溶性色素は産生
しないかあるいは褐色系の色素を産生する点で、両者は
よく一致する。しかし、細部について比較すると、本菌
株は糖の利用性の一部即ちイノシトールおよびD−マニ
トールを利用する点で上記ストレプトミセス・ラベンデ
ュラとは異なっている。
【0014】以上の通り、本菌株は、若干の相違点はあ
るが基本的性状においてストレプトミセス・ラベンデュ
ラと一致するので該ストレプトミセス・ラベンデュラと
同定するのが妥当であると考えられる。従って、本発明
者らは本菌株をストレプトミセス・ラベンデュラNK9
01093(Streptomyces lavendulae NK901093) と
命名した。該菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所
に、微工研菌寄第11713号として寄託されている。
るが基本的性状においてストレプトミセス・ラベンデュ
ラと一致するので該ストレプトミセス・ラベンデュラと
同定するのが妥当であると考えられる。従って、本発明
者らは本菌株をストレプトミセス・ラベンデュラNK9
01093(Streptomyces lavendulae NK901093) と
命名した。該菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所
に、微工研菌寄第11713号として寄託されている。
【0015】本発明の抗生物質は、上記NK90109
3株を利用して有利に製造できる。また、一般に放線菌
は自然にまたは人工的にその性状が変異しやすいもので
あり、本発明抗生物質はNK901093株の変異株を
利用しても製造することができ、さらに上記に限らずス
トレプトミセス属に属する公知の各種菌を利用すること
によっても製造することができる。
3株を利用して有利に製造できる。また、一般に放線菌
は自然にまたは人工的にその性状が変異しやすいもので
あり、本発明抗生物質はNK901093株の変異株を
利用しても製造することができ、さらに上記に限らずス
トレプトミセス属に属する公知の各種菌を利用すること
によっても製造することができる。
【0016】本発明によりNK901093Aを製造す
るには、先ず前記菌株を放線菌が利用し得る栄養物を含
有する培地で好気的に培養する。栄養源としては、従来
から放線菌の培養に利用されている公知のものが使用で
き、例えば、炭素源としてはグルコース、フラクトー
ス、グリセリン、シュクロース、デキストリン、ガラク
トース、有機酸など単独かまたは組み合せて用いること
ができる。無機および有機窒素源としては塩化アンモニ
ウム、硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、硝
酸ナトリウム、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥
酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、綿実油カ
ス、カザミノ酸、パクトソイトン、ソリュブル、ベジタ
ブル、プロテイン、オートミールなどを単独または組み
合せて用いることができる。その他必要に応じて食塩、
炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸鉄、
硫酸亜鉛、塩化マンガン、燐酸塩などの無機塩類を加え
ることができるほか有機物、たとえばアミノ酸類、ビタ
ミン類、核酸類や無機物を適当に添加することができ
る。
るには、先ず前記菌株を放線菌が利用し得る栄養物を含
有する培地で好気的に培養する。栄養源としては、従来
から放線菌の培養に利用されている公知のものが使用で
き、例えば、炭素源としてはグルコース、フラクトー
ス、グリセリン、シュクロース、デキストリン、ガラク
トース、有機酸など単独かまたは組み合せて用いること
ができる。無機および有機窒素源としては塩化アンモニ
ウム、硫酸アンモニウム、尿素、硝酸アンモニウム、硝
酸ナトリウム、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥
酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、綿実油カ
ス、カザミノ酸、パクトソイトン、ソリュブル、ベジタ
ブル、プロテイン、オートミールなどを単独または組み
合せて用いることができる。その他必要に応じて食塩、
炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸鉄、
硫酸亜鉛、塩化マンガン、燐酸塩などの無機塩類を加え
ることができるほか有機物、たとえばアミノ酸類、ビタ
ミン類、核酸類や無機物を適当に添加することができ
る。
【0017】培養法としては液体培養法、特に深部攪拌
培養法が最も適している。培養温度は20〜45℃、p
Hが微酸性ないし微アルカリ性で培養を行うことが望ま
しい。液体培養では通常1〜4日間培養を行うとNK9
01093A物質が培養液中に生成蓄積される。培養液
中の生成量が最大に達したときに培養を停止し、菌体を
濾別して得られる培養液中より目的物を精製単離する。
培養濾液からの本物質の精製単離には一般に微生物代謝
産物をその培養液から単離するために用いられる分離精
製の方法が用いられる。例えば、培養物を濾過法により
濾液と沈殿物とに分離する。濾液から多孔性高分子樹脂
に吸着させ、50%アセトン水で溶出する。さらに水と
混ざらない一般有機溶剤に転溶し減圧にて濃縮すること
により、NK901093Aを含む油状物質を得る。粗
物質はさらに脂溶性の精製に通常用いられる公知の方
法、すなわち、シリカゲルを用いるクロマトグラフィ
ー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、あるい
は再結晶化法を単独にまたは適宜組み合わせることによ
り精製する。精製に好適な例としてシリカゲルを用い、
溶出液として塩化メチレン−酢酸エチルあるいはn−ヘ
キサン−アセトンを用いるカラムクロマトグラフィー法
およびHPLC(メタノールー水)法があげられる。こ
れらの方法で得られる活性画分を濃縮乾固することによ
り、NK901093Aの無色結晶を得ることができ
る。
培養法が最も適している。培養温度は20〜45℃、p
Hが微酸性ないし微アルカリ性で培養を行うことが望ま
しい。液体培養では通常1〜4日間培養を行うとNK9
01093A物質が培養液中に生成蓄積される。培養液
中の生成量が最大に達したときに培養を停止し、菌体を
濾別して得られる培養液中より目的物を精製単離する。
培養濾液からの本物質の精製単離には一般に微生物代謝
産物をその培養液から単離するために用いられる分離精
製の方法が用いられる。例えば、培養物を濾過法により
濾液と沈殿物とに分離する。濾液から多孔性高分子樹脂
に吸着させ、50%アセトン水で溶出する。さらに水と
混ざらない一般有機溶剤に転溶し減圧にて濃縮すること
により、NK901093Aを含む油状物質を得る。粗
物質はさらに脂溶性の精製に通常用いられる公知の方
法、すなわち、シリカゲルを用いるクロマトグラフィ
ー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、あるい
は再結晶化法を単独にまたは適宜組み合わせることによ
り精製する。精製に好適な例としてシリカゲルを用い、
溶出液として塩化メチレン−酢酸エチルあるいはn−ヘ
キサン−アセトンを用いるカラムクロマトグラフィー法
およびHPLC(メタノールー水)法があげられる。こ
れらの方法で得られる活性画分を濃縮乾固することによ
り、NK901093Aの無色結晶を得ることができ
る。
【0018】以上のようにして得られたNK90109
3Aの理化学的性状を次に示す。 (1) 外 観 無色結晶 (2) 分子式(分子量) C10H15O6 P (262) (3) 融 点 80〜81℃ (4) 比施光度 [α]D20=−9.9° (C1.12、エタノール) (5) 紫外線吸収スペクトル(メタノール中) λmxa 229.6(ε10700) (6) 赤外線吸収スペクトル(KBr法) 図1の通り。 (7) 1H−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 中) 図2の通り。 (8) 13C−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 中) 図3の通り。 (9) 溶剤に対する溶解性 メタノール、エタノール、水、酢酸エチル、クロロホル
ムなどに溶けるがn−ヘキサンには溶けない。 (10) 呈色反応 硫酸、ヨウ素、バニリンー硫酸に陽性。 (11) 薄層クロマトグラフィー シリカゲル薄層(Kiesel gel 60 F254 0.5
mm Merk)を使用し、塩化メチレン:酢酸(9:1)を
用いて展開するとRf値は0.4付近である。 以上のデータにより、NK901093Aの化学構造は
前記の通りであることが決定された。
3Aの理化学的性状を次に示す。 (1) 外 観 無色結晶 (2) 分子式(分子量) C10H15O6 P (262) (3) 融 点 80〜81℃ (4) 比施光度 [α]D20=−9.9° (C1.12、エタノール) (5) 紫外線吸収スペクトル(メタノール中) λmxa 229.6(ε10700) (6) 赤外線吸収スペクトル(KBr法) 図1の通り。 (7) 1H−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 中) 図2の通り。 (8) 13C−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 中) 図3の通り。 (9) 溶剤に対する溶解性 メタノール、エタノール、水、酢酸エチル、クロロホル
ムなどに溶けるがn−ヘキサンには溶けない。 (10) 呈色反応 硫酸、ヨウ素、バニリンー硫酸に陽性。 (11) 薄層クロマトグラフィー シリカゲル薄層(Kiesel gel 60 F254 0.5
mm Merk)を使用し、塩化メチレン:酢酸(9:1)を
用いて展開するとRf値は0.4付近である。 以上のデータにより、NK901093Aの化学構造は
前記の通りであることが決定された。
【0019】本発明NK901093Aを殺虫・殺ダニ
剤として使用する場合、使用目的に応じてそのままか又
は効果を助長あるいは安定にするために農薬補助剤を混
用して、農薬製造分野において一般に行なわれている方
法により、粉剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル
剤、マイクロカプセル剤、油剤、エアゾール、加熱燻蒸
剤(蚊取線香、電気蚊取など)、フォッキングなどの煙
霧剤、非加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態にして
使用できる。これらの種々の製剤は実際の使用に際して
は直接そのまま使用するか、または水で所望の濃度に希
釈して使用することができる。また、これらの製剤は、
有効成分として、本発明NK901093Aを0.1〜
99.9%、好ましくは0.2〜80%含有するよう
に、通常の製剤方法に従って調整する。
剤として使用する場合、使用目的に応じてそのままか又
は効果を助長あるいは安定にするために農薬補助剤を混
用して、農薬製造分野において一般に行なわれている方
法により、粉剤、細粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル
剤、マイクロカプセル剤、油剤、エアゾール、加熱燻蒸
剤(蚊取線香、電気蚊取など)、フォッキングなどの煙
霧剤、非加熱燻蒸剤、毒餌などの任意の製剤形態にして
使用できる。これらの種々の製剤は実際の使用に際して
は直接そのまま使用するか、または水で所望の濃度に希
釈して使用することができる。また、これらの製剤は、
有効成分として、本発明NK901093Aを0.1〜
99.9%、好ましくは0.2〜80%含有するよう
に、通常の製剤方法に従って調整する。
【0020】上記の農薬補助剤としては担体(希釈剤)
およびその他の補助剤たとえば展着剤、乳化剤、湿展
剤、分散剤、固着剤、崩壊剤等をあげることができる。
担体のうち液体担体としては、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素、メタノール、ブタノール、グリコー
ルなどのアルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等
のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサ
ン、動植物油、脂肪酸、脂肪酸エステルなど、また灯
油、軽油等の石油分留物などがあげられる。
およびその他の補助剤たとえば展着剤、乳化剤、湿展
剤、分散剤、固着剤、崩壊剤等をあげることができる。
担体のうち液体担体としては、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素、メタノール、ブタノール、グリコー
ルなどのアルコール類、アセトン等のケトン類、ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等
のスルホキシド類、メチルナフタレン、シクロヘキサ
ン、動植物油、脂肪酸、脂肪酸エステルなど、また灯
油、軽油等の石油分留物などがあげられる。
【0021】固体担体としてはクレー、カオリン、タル
ク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などが
あげられる。また乳化剤または分散剤としては通常界面
活性剤が使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリ
ウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ウラリ
ルベタインなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界
面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活
性剤があげられる。
ク、珪藻土、シリカ、炭酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、長石、石英、アルミナ、鋸屑などが
あげられる。また乳化剤または分散剤としては通常界面
活性剤が使用され、たとえば高級アルコール硫酸ナトリ
ウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ウラリ
ルベタインなどの陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界
面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活
性剤があげられる。
【0022】又、展着剤としてはポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルジアルキルスルホサクシネ
ートなどがあげられ、固着剤としてカルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコールなどがあげられ、崩壊
剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウムなどがあげられる。いずれの製剤もそのま
ま単独で使用できるのみならず、他の農園芸用殺菌剤、
殺虫剤、植物成長調節剤、殺ダニ剤と混合して使用する
こともできる。本発明のNK901093Aを殺虫・殺
ダニ剤として施用する場合、その施用量は通常10アー
ルあたり有効成分量で10〜300g、好ましくは15
〜200gが使用される。その施用濃度は水和剤、液剤
等水で希釈して施用する場合、0.001〜0.4%の
範囲が好ましい。また、粉剤、粒剤、微粒剤等の場合
は、剤型、使用する方法、時期、その他の条件によって
異なり、さらに上記の範囲にこだわることなく増減し、
濃度を変更してもよい。
ニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテルなどがあげられ、湿展剤としてはポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルジアルキルスルホサクシネ
ートなどがあげられ、固着剤としてカルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコールなどがあげられ、崩壊
剤としてはリグニンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウムなどがあげられる。いずれの製剤もそのま
ま単独で使用できるのみならず、他の農園芸用殺菌剤、
殺虫剤、植物成長調節剤、殺ダニ剤と混合して使用する
こともできる。本発明のNK901093Aを殺虫・殺
ダニ剤として施用する場合、その施用量は通常10アー
ルあたり有効成分量で10〜300g、好ましくは15
〜200gが使用される。その施用濃度は水和剤、液剤
等水で希釈して施用する場合、0.001〜0.4%の
範囲が好ましい。また、粉剤、粒剤、微粒剤等の場合
は、剤型、使用する方法、時期、その他の条件によって
異なり、さらに上記の範囲にこだわることなく増減し、
濃度を変更してもよい。
【0023】次に本発明の殺虫・殺ダニ剤の適用できる
具体的な害虫名を挙げる。半翅目〔Hemiptera〕からた
とえばツマグロヨコバイ(Nephotettix cincti-ceps)
、セジロウンカ(Sogatella furcifera) 、トビイロ
ウンカ(Nilaparv-ata lugens) 、ヒメトビウンカ(L
aodelphax striatellus)、ホソヘリカメムシ(Riptort
us clavatus)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridul
a) 、ナシグンバイ(Stephanitis nashi) 、オンシツ
コナジラミ(Trialeurodes vaporaror-um) 、ワタアブ
ラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myz
us pers-icae) 、ヤノネカイガラムシ(Unaspisyanone
nsis) 、鱗翅目〔Lepidoptera〕からたとえばキンモン
ホソガ(Phyllonorycter ringoneella)、コナガ(Plu
t-ella xylostella)、ワタミガ(Promalactis inonise
ma) 、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、
マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、コ
ブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、
具体的な害虫名を挙げる。半翅目〔Hemiptera〕からた
とえばツマグロヨコバイ(Nephotettix cincti-ceps)
、セジロウンカ(Sogatella furcifera) 、トビイロ
ウンカ(Nilaparv-ata lugens) 、ヒメトビウンカ(L
aodelphax striatellus)、ホソヘリカメムシ(Riptort
us clavatus)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridul
a) 、ナシグンバイ(Stephanitis nashi) 、オンシツ
コナジラミ(Trialeurodes vaporaror-um) 、ワタアブ
ラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myz
us pers-icae) 、ヤノネカイガラムシ(Unaspisyanone
nsis) 、鱗翅目〔Lepidoptera〕からたとえばキンモン
ホソガ(Phyllonorycter ringoneella)、コナガ(Plu
t-ella xylostella)、ワタミガ(Promalactis inonise
ma) 、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、
マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、コ
ブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、
【0024】ニカメイガ(Chilo suppressalis) 、ア
ワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨトウガ(Mame
stra brassicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separat
a)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura) 、イネツト
ムシ(Parnara guttata) 、モンシロチョウ(Pieris
rapae crucivora)、鞘翅目〔Coleoptera〕からたとえ
ばドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ
(Popillia japonica) 、イネゾウムシ(Echinocnemu
s suqameus) 、イネミズゾウムシ(Lissorhoptru-s or
yzophilus)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae) 、ヒ
メマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、コクヌ
スト(Tenebroides mauritanicus)、コクゾウムシ(S
itophilus zeamais)、ニジュウヤホシテントウ(Henos
epilachnavigintioctopunctata)、アズキゾウムシ(Ca
llosobruchus chinensis)、マツノマダラカミキリ(Mo
nochamus alternatus) 、ウリハムシ(Aulacophora fe
mo-ralis)、
ワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨトウガ(Mame
stra brassicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separat
a)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura) 、イネツト
ムシ(Parnara guttata) 、モンシロチョウ(Pieris
rapae crucivora)、鞘翅目〔Coleoptera〕からたとえ
ばドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、マメコガネ
(Popillia japonica) 、イネゾウムシ(Echinocnemu
s suqameus) 、イネミズゾウムシ(Lissorhoptru-s or
yzophilus)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae) 、ヒ
メマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、コクヌ
スト(Tenebroides mauritanicus)、コクゾウムシ(S
itophilus zeamais)、ニジュウヤホシテントウ(Henos
epilachnavigintioctopunctata)、アズキゾウムシ(Ca
llosobruchus chinensis)、マツノマダラカミキリ(Mo
nochamus alternatus) 、ウリハムシ(Aulacophora fe
mo-ralis)、
【0025】膜翅目〔Hymenoptera〕として、たとえば
カブラハバチ(Athalia rosae japo-nensis) 、ルリチ
ュウレンジハバチ(Arge similis)、双翅目〔Diptera
〕としてたとえばネッタイイエカ(Culex pipiens fa
tigans)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti) 、ダイズ
サヤタマバエ(Asphondylia sp.) 、タネバエ(Hyle-
mya platura)、イエバエ(Musca domestica vicina)、
ウリミバエ(Dacus cu-curbitae) 、イネハモグリバエ
(Agromyza oryzae) 、隠翅目〔Aphaniptera〕として
ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(X
enopsylla cheop-is) 、イヌノミ(Ctenocephaides ca
nis)、総翅目〔Thysanoptera 〕としてチャノキイロア
ザミウマ(Scirtothrips dorsalis) 、ネギアザミウマ
(Thripstabaci) 、ミナミキイロアザミウマ(Thrips
palmi)、イネアザミウマ(Bali-othrips biformis)
、シラミ目〔Anoplura 〕として、たとえばコロモジ
ラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pth
irus pubis) 、チャタテムシ目〔Psocoptera 〕とし
て、たとえばコチャタテ(Trogium pulsatorium) 、ヒ
ラタチャタテ(Liposcelis bostrychopilus) 、
カブラハバチ(Athalia rosae japo-nensis) 、ルリチ
ュウレンジハバチ(Arge similis)、双翅目〔Diptera
〕としてたとえばネッタイイエカ(Culex pipiens fa
tigans)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti) 、ダイズ
サヤタマバエ(Asphondylia sp.) 、タネバエ(Hyle-
mya platura)、イエバエ(Musca domestica vicina)、
ウリミバエ(Dacus cu-curbitae) 、イネハモグリバエ
(Agromyza oryzae) 、隠翅目〔Aphaniptera〕として
ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(X
enopsylla cheop-is) 、イヌノミ(Ctenocephaides ca
nis)、総翅目〔Thysanoptera 〕としてチャノキイロア
ザミウマ(Scirtothrips dorsalis) 、ネギアザミウマ
(Thripstabaci) 、ミナミキイロアザミウマ(Thrips
palmi)、イネアザミウマ(Bali-othrips biformis)
、シラミ目〔Anoplura 〕として、たとえばコロモジ
ラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pth
irus pubis) 、チャタテムシ目〔Psocoptera 〕とし
て、たとえばコチャタテ(Trogium pulsatorium) 、ヒ
ラタチャタテ(Liposcelis bostrychopilus) 、
【0026】直翅目〔Orthoptera 〕としてケラ(Gry
llotalpa africana) 、トノサマバッタ(Locusta mig
ratoria)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、チャバネ
ゴキブリ(Blattella germanica) 、クロゴキブリ(P
eriplaneta fuliginosa)、ダニ目〔Acarina〕として、
たとえばナミハダニ(Tetranychus urticae) 、ミカン
ハダニ(Panonychus citri)、ニセナミハダニ(Tetra
nychus cinnabarinus)、カンザワハダニ(Tetranychus
kanzawai)、ネダニ(Rhizoglyphus echinopus)、
llotalpa africana) 、トノサマバッタ(Locusta mig
ratoria)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、チャバネ
ゴキブリ(Blattella germanica) 、クロゴキブリ(P
eriplaneta fuliginosa)、ダニ目〔Acarina〕として、
たとえばナミハダニ(Tetranychus urticae) 、ミカン
ハダニ(Panonychus citri)、ニセナミハダニ(Tetra
nychus cinnabarinus)、カンザワハダニ(Tetranychus
kanzawai)、ネダニ(Rhizoglyphus echinopus)、
【0027】線虫ではハリセンチュ目〔Tylenchida 〕
から、たとえばダイズシストセンチュウ(Heterodera
glycines) 、イネシストセンチュウ(Heterodera elac
his-ta) 、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne
incognita) 、ムギネグサレセンチュウ(Pratylenchu
s neglectus)、イネシンガレセンチュウ(Aphelencho-
ides besseyi) 、ハガレセンチュウ(Aphelenchoides
ritzemabosi)、マツノザイセンチュウ(Bursa phelenc
hus lignicolus) 、さらには土壌害虫のコーン・ルート
ワームとして、たとえばDiabrotica undecimpunctata
howardi Barber, Diabrotica longiconrnis(say),
Diabrotica virgifera Lec., Diabrotica balteat
a Lec., Diabrotica undecimpunctata Mann, あ
るいはハリガネムシとして、たとえばMeleanotus sp
p.。但しこれらに限定されるものではない。
から、たとえばダイズシストセンチュウ(Heterodera
glycines) 、イネシストセンチュウ(Heterodera elac
his-ta) 、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne
incognita) 、ムギネグサレセンチュウ(Pratylenchu
s neglectus)、イネシンガレセンチュウ(Aphelencho-
ides besseyi) 、ハガレセンチュウ(Aphelenchoides
ritzemabosi)、マツノザイセンチュウ(Bursa phelenc
hus lignicolus) 、さらには土壌害虫のコーン・ルート
ワームとして、たとえばDiabrotica undecimpunctata
howardi Barber, Diabrotica longiconrnis(say),
Diabrotica virgifera Lec., Diabrotica balteat
a Lec., Diabrotica undecimpunctata Mann, あ
るいはハリガネムシとして、たとえばMeleanotus sp
p.。但しこれらに限定されるものではない。
【0028】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、これは単なる
一例示であって何等本発明を限定するものではなく、種
々等の変法が可能である。製造例 ロータリー型振盪機用500ml容三角フラスコにグリセ
リン2%、大豆粉2%、食塩0.3%の培地(pH7.
0)100mlを分注し、120℃、20分間オートクレ
ーブ滅菌した。これにNK901093株(微工研菌寄
第11713号)の1白金耳を接種し、27℃、220
回転/分、2日間振盪した。この種培養液100mlを種
培地(上記種地と同一組成)20リットルを含む30リ
ットルステンレス・スチール・タンクに移植し通気20
リットル/分、攪拌200回転/分で1日間培養した。
得られた培養液2リットルを200リットル容ステンレ
ス・スチール・タンク内のグリセリン4%、大豆粉2
%、食塩0.3%を含む100リットルの主培地(pH
7.0)に移植し、27℃、通気80リットル/分、攪
拌200回転/分の条件で65時間培養した。培養液を
濾過し、濾液90リットルを得た。ダイアイオンHP−
20((登録商標)(三菱化成工業K.K.))4リッ
トルに吸着させ、50%アセトン水8リットルで溶出し
た。この溶出液を酢酸エチル2リットルで3回抽出を繰
り返した。酢酸エチル溶液を減圧下で濃縮し、淡褐色の
油状物質15gを得た。これをシリカゲルクロマトグラ
フィー(シリカゲル500g、展開溶剤塩化メチレン/
酢酸エチル=4)に供した。活性画分を集め減圧濃縮
し、無色油状物質1.5gを得た。エーテルより120
mgの無色結晶となった。さらにHPLC (コスモシール
10C18、30%メタノール水)を行い、活性画分を集
め減圧濃縮し、NK901093Aの無色結晶36mgを
得た。
一例示であって何等本発明を限定するものではなく、種
々等の変法が可能である。製造例 ロータリー型振盪機用500ml容三角フラスコにグリセ
リン2%、大豆粉2%、食塩0.3%の培地(pH7.
0)100mlを分注し、120℃、20分間オートクレ
ーブ滅菌した。これにNK901093株(微工研菌寄
第11713号)の1白金耳を接種し、27℃、220
回転/分、2日間振盪した。この種培養液100mlを種
培地(上記種地と同一組成)20リットルを含む30リ
ットルステンレス・スチール・タンクに移植し通気20
リットル/分、攪拌200回転/分で1日間培養した。
得られた培養液2リットルを200リットル容ステンレ
ス・スチール・タンク内のグリセリン4%、大豆粉2
%、食塩0.3%を含む100リットルの主培地(pH
7.0)に移植し、27℃、通気80リットル/分、攪
拌200回転/分の条件で65時間培養した。培養液を
濾過し、濾液90リットルを得た。ダイアイオンHP−
20((登録商標)(三菱化成工業K.K.))4リッ
トルに吸着させ、50%アセトン水8リットルで溶出し
た。この溶出液を酢酸エチル2リットルで3回抽出を繰
り返した。酢酸エチル溶液を減圧下で濃縮し、淡褐色の
油状物質15gを得た。これをシリカゲルクロマトグラ
フィー(シリカゲル500g、展開溶剤塩化メチレン/
酢酸エチル=4)に供した。活性画分を集め減圧濃縮
し、無色油状物質1.5gを得た。エーテルより120
mgの無色結晶となった。さらにHPLC (コスモシール
10C18、30%メタノール水)を行い、活性画分を集
め減圧濃縮し、NK901093Aの無色結晶36mgを
得た。
【0029】製剤例1 農園芸用水和剤 本発明NK901093A、20部とカオリン75部と
高級アルコール硫酸ナトリウム3部およびポリアクリル
酸ナトリウム2部とを混合粉砕し、水和剤とする。
高級アルコール硫酸ナトリウム3部およびポリアクリル
酸ナトリウム2部とを混合粉砕し、水和剤とする。
【0030】製剤例2 農園芸用乳剤 本発明NK901093A、30部をキシレン53部に
溶解し、これにアルキルフェノールエチレンオキシド縮
合物とアルキルベンゼンスルホン酸カルシウムの混合物
(8:2)17部を混合溶解して乳剤とする。本剤は水
で薄めて、乳濁液として使用する。
溶解し、これにアルキルフェノールエチレンオキシド縮
合物とアルキルベンゼンスルホン酸カルシウムの混合物
(8:2)17部を混合溶解して乳剤とする。本剤は水
で薄めて、乳濁液として使用する。
【0031】製剤例3 農園芸用粉剤 本発明NK901093A、一部にタルクと炭酸カルシ
ウムの混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分
均等に分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、
混合粉砕し粉剤とする。本剤はこのまま散布して使用す
る。
ウムの混合物(1:1)97部を加え混合磨砕して充分
均等に分散配合した後、さらに無水珪酸2部を添加し、
混合粉砕し粉剤とする。本剤はこのまま散布して使用す
る。
【0032】製剤例4 農園芸用粒剤 本発明NK901093A、2部をベントナイト微粉末
48部、タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム
2部と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。
次に射出成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通
すことにより粒径0.6〜1mmの粒剤とする。本剤は直
接水田面および土壌面に散粒して使用する。
48部、タルク48部、リグニンスルホン酸ナトリウム
2部と混合した後、水を加え均等になるまで混練する。
次に射出成型機を通して造粒し、整粒機、乾燥機篩を通
すことにより粒径0.6〜1mmの粒剤とする。本剤は直
接水田面および土壌面に散粒して使用する。
【0033】製剤例5 農園芸用油剤 本発明NK901093A、0.1部にピペロニルブト
キサイド0.5部を加え白灯油に溶解し、全体を100
部とすると油剤ができる。本剤はこのまま使用する。
キサイド0.5部を加え白灯油に溶解し、全体を100
部とすると油剤ができる。本剤はこのまま使用する。
【0034】製剤例6 エアゾール 本発明NK901093A、0.4部、ピペロニルブト
キサイド20部、キシレン6部、脱臭灯油7.6部を混
合溶解し、エアゾール容器に充てんし、バルブ部分を取
り付けた後、バルブ部分を通じてフレオン86部を加圧
充てんすればエアゾールとなる。
キサイド20部、キシレン6部、脱臭灯油7.6部を混
合溶解し、エアゾール容器に充てんし、バルブ部分を取
り付けた後、バルブ部分を通じてフレオン86部を加圧
充てんすればエアゾールとなる。
【0035】製剤例7 加熱繊維燻蒸殺虫組成物 本発明NK901093A、0.05gを適量のクロロ
ホルムに溶解し、2.5cm×1.5cm厚さ0.3mmの石
綿の表面に均等に吸着させると熱板上加熱繊維燻蒸殺虫
組成物となる。
ホルムに溶解し、2.5cm×1.5cm厚さ0.3mmの石
綿の表面に均等に吸着させると熱板上加熱繊維燻蒸殺虫
組成物となる。
【0036】製剤例8 蚊取線香 本発明NK901093A、0.5を20mlのメタノー
ルに溶解し、線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を3:
5:1の割合で混合)を99.5gと均一に攪拌混合し
メタノールを蒸発させた後、水150mlを加えて充分練
り合わせたものを成型乾燥すれば蚊取線香となる。次に
本発明の効果を試験例により具体的に説明する。
ルに溶解し、線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を3:
5:1の割合で混合)を99.5gと均一に攪拌混合し
メタノールを蒸発させた後、水150mlを加えて充分練
り合わせたものを成型乾燥すれば蚊取線香となる。次に
本発明の効果を試験例により具体的に説明する。
【0037】実験例1 アセチルコリンエステラーゼ阻
害活性 イエバエ頭部の磨砕液を粗酵素液として用い、酵素活性
はEllman らの方法〔Ellmann etal (1961)Bio
chem. Pharmacol. 7:88−95〕に従って測定し
た。結果は表2に示した。
害活性 イエバエ頭部の磨砕液を粗酵素液として用い、酵素活性
はEllman らの方法〔Ellmann etal (1961)Bio
chem. Pharmacol. 7:88−95〕に従って測定し
た。結果は表2に示した。
【0038】
【表2】 (注)マラオキソン:0,0−ジメチルS−(1,2−
ジカルボエトキシ)エチルホスホロチオレート 第2表から明らかなようにNK901093Aは公知の
有機リン剤に比べ、アセチルコリンエステラーゼ阻止活
性が約103 倍高い。
ジカルボエトキシ)エチルホスホロチオレート 第2表から明らかなようにNK901093Aは公知の
有機リン剤に比べ、アセチルコリンエステラーゼ阻止活
性が約103 倍高い。
【0039】実験例2 チカイエカ幼虫に対する効果 本発明NK901093Aをエチルアルコールで所定濃
度に希釈し、供試薬剤とした。 試験方法:径9cmのプラスチック容器に井水199.8
mlを入れ、チカイエカ(上尾産)3〜4令幼虫20頭を
放ち、供試薬剤0.2mlをピペットにて滴下施用した。
24時間後に生死虫数を調査し死亡率を産出した。結果
は表3に示した。
度に希釈し、供試薬剤とした。 試験方法:径9cmのプラスチック容器に井水199.8
mlを入れ、チカイエカ(上尾産)3〜4令幼虫20頭を
放ち、供試薬剤0.2mlをピペットにて滴下施用した。
24時間後に生死虫数を調査し死亡率を産出した。結果
は表3に示した。
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明によりラクトン環を有する新規な
有機リン系抗生物質NK901093Aが提供され、該
抗生物質は抗コリンエステラーゼ作用に基づく殺虫・殺
ダニ活性が優れている。
有機リン系抗生物質NK901093Aが提供され、該
抗生物質は抗コリンエステラーゼ作用に基づく殺虫・殺
ダニ活性が優れている。
【図1】901093Aの赤外線吸収スペクトル(KB
r法)を示す。
r法)を示す。
【図2】NK901093Aの 1H−核磁気共鳴スペク
トル(CDCl3 中)を示す。
トル(CDCl3 中)を示す。
【図3】NK901093Aの13C核磁気共鳴スペクト
ル(CDCl3 中)を示す。
ル(CDCl3 中)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 隆史 埼玉県上尾市上尾村404−1上尾東団地1 −201 (72)発明者 中川 泰三 埼玉県大宮市三橋4−671−3
Claims (3)
- 【請求項1】 式 【化1】 で表わされる新規抗生物質NK901093A。
- 【請求項2】ストレプトミセス属に属し、抗生物質NK
901093Aを生産する能力を有する微生物を培地に
培養し、培養物中に抗生物質NK901093Aを生成
蓄積せしめ、これを採取することを特徴とする抗生物質
NK901093Aの製造法。 - 【請求項3】請求項1の新規抗生物質NK901093
Aを有効成分として含有することを特徴とする殺虫・殺
ダニ剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3207234A JPH0656859A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 抗生物質nk901093a、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3207234A JPH0656859A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 抗生物質nk901093a、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656859A true JPH0656859A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16536453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3207234A Pending JPH0656859A (ja) | 1991-07-25 | 1991-07-25 | 抗生物質nk901093a、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫・殺ダニ剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0656859A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001083497A1 (de) * | 2000-05-04 | 2001-11-08 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Cyclipostine, verfahren zu ihrer herstellung und verwendung derselben |
EP1894601A1 (en) * | 2006-08-29 | 2008-03-05 | sanofi-aventis | Treating mycobacterial infections with cyclipostins |
-
1991
- 1991-07-25 JP JP3207234A patent/JPH0656859A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001083497A1 (de) * | 2000-05-04 | 2001-11-08 | Aventis Pharma Deutschland Gmbh | Cyclipostine, verfahren zu ihrer herstellung und verwendung derselben |
JP2003531914A (ja) * | 2000-05-04 | 2003-10-28 | アベンティス・ファーマ・ドイチユラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | シクリポスチン類、その製造方法およびその使用方法 |
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