JPH0652517A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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- JPH0652517A JPH0652517A JP22223392A JP22223392A JPH0652517A JP H0652517 A JPH0652517 A JP H0652517A JP 22223392 A JP22223392 A JP 22223392A JP 22223392 A JP22223392 A JP 22223392A JP H0652517 A JPH0652517 A JP H0652517A
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- insulating layer
- layers
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な絶縁性を維持しつつシールド層間の間
隔をより低減できる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法を
提供する。 【構成】 下部シールド層30と上部シールド層34と
の間に、下部ギャップ絶縁層32a、32bとMR膜3
1とリード26と上部ギャップ絶縁層33a、33bと
が積層されており、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャッ
プ絶縁層の各々が、複数の層32a、32b又は33
a、33bで形成されている。下部シールド層30上に
下部ギャップ絶縁層32a、32bを介してMR膜31
とリード26とを形成し、その上に上部ギャップ絶縁層
33a、33bを介して上部シールド層34を形成する
場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層の
各々が、複数回の成膜工程で形成される。
隔をより低減できる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法を
提供する。 【構成】 下部シールド層30と上部シールド層34と
の間に、下部ギャップ絶縁層32a、32bとMR膜3
1とリード26と上部ギャップ絶縁層33a、33bと
が積層されており、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャッ
プ絶縁層の各々が、複数の層32a、32b又は33
a、33bで形成されている。下部シールド層30上に
下部ギャップ絶縁層32a、32bを介してMR膜31
とリード26とを形成し、その上に上部ギャップ絶縁層
33a、33bを介して上部シールド層34を形成する
場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層の
各々が、複数回の成膜工程で形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク等の磁気
媒体からの再生を行う磁気抵抗ヘッド(Magneto
Resistive head、以下MRヘッドと称
する)を少なくとも有する薄膜磁気ヘッド及びその製造
方法に関する。
媒体からの再生を行う磁気抵抗ヘッド(Magneto
Resistive head、以下MRヘッドと称
する)を少なくとも有する薄膜磁気ヘッド及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク等の磁気媒体用の薄
膜磁気ヘッドとして、MRヘッドが実用化され始めてい
る。MRヘッドは、磁化に依存して電気抵抗が変化する
という磁気抵抗効果を利用しており、その性質上、不要
な磁界を遮断するためのシールド層をMR膜の両側に必
ず設ける必要がある。
膜磁気ヘッドとして、MRヘッドが実用化され始めてい
る。MRヘッドは、磁化に依存して電気抵抗が変化する
という磁気抵抗効果を利用しており、その性質上、不要
な磁界を遮断するためのシールド層をMR膜の両側に必
ず設ける必要がある。
【0003】図4は、従来のMRヘッドの一部構成を、
磁気媒体に対向する底面側から概略的に表したものであ
る。
磁気媒体に対向する底面側から概略的に表したものであ
る。
【0004】同図において、40は浮上用のスライダの
後端面側に、図示しない絶縁性の下地膜を介して形成さ
れた下部シールド層であり、この下部シールド層40と
上部シールド層44との間には、単一の成膜工程で形成
された下部ギャップ絶縁層42、MR素子41、リード
46、及び単一の成膜工程で形成された上部ギャップ絶
縁層43が積層されている。
後端面側に、図示しない絶縁性の下地膜を介して形成さ
れた下部シールド層であり、この下部シールド層40と
上部シールド層44との間には、単一の成膜工程で形成
された下部ギャップ絶縁層42、MR素子41、リード
46、及び単一の成膜工程で形成された上部ギャップ絶
縁層43が積層されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】MRヘッドの分解能を
高めるためには、下部シールド層40と上部シールド層
44との間隔を磁気媒体上の記録磁化のビット間隔(磁
化反転距離)よりやや小さい値以下に保つことが必要で
ある。高密度記録においてはこの磁化反転距離が数千Å
となり、MR素子41の膜厚が約2000Å程度である
とすると、下部ギャップ絶縁層42及び上部ギャップ絶
縁層43各々の膜厚は1000Å程度であることが要求
される。
高めるためには、下部シールド層40と上部シールド層
44との間隔を磁気媒体上の記録磁化のビット間隔(磁
化反転距離)よりやや小さい値以下に保つことが必要で
ある。高密度記録においてはこの磁化反転距離が数千Å
となり、MR素子41の膜厚が約2000Å程度である
とすると、下部ギャップ絶縁層42及び上部ギャップ絶
縁層43各々の膜厚は1000Å程度であることが要求
される。
【0006】しかしながら従来技術によると、これらギ
ャップ絶縁層は絶縁性の関係から最低でも2000Å程
度の膜厚を必要としている。ギャップ絶縁層を1000
Å程度に薄くすると、MR素子41やリード46が下部
シールド層40や上部シールド層44に短絡したり電流
漏れを引き起こしてヘッド特性が大幅に悪化するという
問題が生じる。
ャップ絶縁層は絶縁性の関係から最低でも2000Å程
度の膜厚を必要としている。ギャップ絶縁層を1000
Å程度に薄くすると、MR素子41やリード46が下部
シールド層40や上部シールド層44に短絡したり電流
漏れを引き起こしてヘッド特性が大幅に悪化するという
問題が生じる。
【0007】従って本発明は、良好な絶縁性を維持しつ
つシールド層間の間隔をより低減できる薄膜磁気ヘッド
及びその製造方法を提供するものである。
つシールド層間の間隔をより低減できる薄膜磁気ヘッド
及びその製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下部シ
ールド層と上部シールド層との間に、下部ギャップ絶縁
層とMR膜とリードと上部ギャップ絶縁層とが積層され
ており、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層の
各々が、複数の層で形成されている薄膜磁気ヘッドが提
供される。
ールド層と上部シールド層との間に、下部ギャップ絶縁
層とMR膜とリードと上部ギャップ絶縁層とが積層され
ており、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層の
各々が、複数の層で形成されている薄膜磁気ヘッドが提
供される。
【0009】上述の複数の層が、CVD法によって形成
された層とスパッタ法によって形成された層とを有する
かもしれない。
された層とスパッタ法によって形成された層とを有する
かもしれない。
【0010】上述の複数の層が、同一材料の層からなっ
てもよい。
てもよい。
【0011】上述の複数の層が、互いに異なる材料の層
からなることが好ましい。
からなることが好ましい。
【0012】これらの層は、SiO2 層とSiN4 層と
を含んでいるかもしれない。
を含んでいるかもしれない。
【0013】また、本発明によれば、下部シールド層上
に下部ギャップ絶縁層を介してMR膜とリードとを形成
し、その上に上部ギャップ絶縁層を介して上部シールド
層を形成する場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャ
ップ絶縁層の各々が、複数回の成膜工程で形成される薄
膜磁気ヘッドの製造方法が提供される。
に下部ギャップ絶縁層を介してMR膜とリードとを形成
し、その上に上部ギャップ絶縁層を介して上部シールド
層を形成する場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャ
ップ絶縁層の各々が、複数回の成膜工程で形成される薄
膜磁気ヘッドの製造方法が提供される。
【0014】上述の複数回の成膜工程が、CVD法によ
る成膜工程とスパッタ法による成膜工程とを含んでいる
かもしれない。
る成膜工程とスパッタ法による成膜工程とを含んでいる
かもしれない。
【0015】上述の複数回の成膜工程が、同一材料によ
る層を形成するものであってもよい。
る層を形成するものであってもよい。
【0016】上述の複数回の成膜工程が、互いに異なる
材料による層を形成するものであることが好ましい。
材料による層を形成するものであることが好ましい。
【0017】これらの成膜工程が、SiO2 層を形成す
る工程と、SiN4 層を形成する工程とを含んでいるか
もしれない。
る工程と、SiN4 層を形成する工程とを含んでいるか
もしれない。
【0018】
【作用】下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層の
各々が、複数回の成膜工程で形成されるので、絶縁層形
成過程で生じるピンホールが各膜で遮断された形とな
り、その結果、膜厚を小さくしても絶縁性の劣化を引き
起こさない。
各々が、複数回の成膜工程で形成されるので、絶縁層形
成過程で生じるピンホールが各膜で遮断された形とな
り、その結果、膜厚を小さくしても絶縁性の劣化を引き
起こさない。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
【0020】図2は、本発明の一実施例として、複合型
の薄膜磁気ヘッドを備えた浮上型磁気ヘッドユニットを
示す斜視図である。
の薄膜磁気ヘッドを備えた浮上型磁気ヘッドユニットを
示す斜視図である。
【0021】同図に示すように、本実施例の浮上型磁気
ヘッドユニットは、スライダ20とその(磁気媒体に対
するヘッドユニットの相対的走行方向に関して)後端面
上に設けられた2つの薄膜磁気ヘッド21とその保護膜
22とから主として構成されている。スライダ20は、
例えばAl2 O3 −TiC等のセラミック材料によるセ
ラミック構造体23とそのセラミック構造体23の後端
面にAl2 O3 又はSiO2 等の電気絶縁材料をスパッ
タして形成される下地膜24とから構成されている。
ヘッドユニットは、スライダ20とその(磁気媒体に対
するヘッドユニットの相対的走行方向に関して)後端面
上に設けられた2つの薄膜磁気ヘッド21とその保護膜
22とから主として構成されている。スライダ20は、
例えばAl2 O3 −TiC等のセラミック材料によるセ
ラミック構造体23とそのセラミック構造体23の後端
面にAl2 O3 又はSiO2 等の電気絶縁材料をスパッ
タして形成される下地膜24とから構成されている。
【0022】薄膜磁気ヘッド21は下地膜24上に形成
される薄膜素子であり、これらヘッド21には保護膜2
2の表面に露出するように形成された4つの電極25が
4つのリード26をそれぞれ介して接続されている。
される薄膜素子であり、これらヘッド21には保護膜2
2の表面に露出するように形成された4つの電極25が
4つのリード26をそれぞれ介して接続されている。
【0023】保護膜22はAl2 O3 又はSiO2 等を
スパッタして形成されており、薄膜磁気ヘッド21、下
地膜24、及びリード26の全面を覆うように形成され
ている。
スパッタして形成されており、薄膜磁気ヘッド21、下
地膜24、及びリード26の全面を覆うように形成され
ている。
【0024】図3は、薄膜磁気ヘッド21の構造をより
詳細に示すために図2のAA線で切断した部分断面図で
ある。
詳細に示すために図2のAA線で切断した部分断面図で
ある。
【0025】上述したセラミック構造体23の後端面上
に形成された下地膜24上には、パーマロイ等の軟磁性
膜をめっき等することにより下部シールド層30が形成
されている。
に形成された下地膜24上には、パーマロイ等の軟磁性
膜をめっき等することにより下部シールド層30が形成
されている。
【0026】この下部シールド層30上には、下部ギャ
ップ絶縁層32が後述するごとく2回の成膜工程で形成
され、その上にパーマロイ等をスパッタしてMR膜を形
成しこれをパターニングすることによってMR素子31
が形成される。MR素子31には、Cu等によるリード
26(図2)がめっき等によって形成される。このMR
素子31には、シャント層、ソフト・フィルム・バイア
ス層等がスパッタ等によって併設される。MR素子3
1、リード26、及び下部ギャップ絶縁層32上にはこ
れも2回の成膜工程で上部ギャップ絶縁層33が形成さ
れる。
ップ絶縁層32が後述するごとく2回の成膜工程で形成
され、その上にパーマロイ等をスパッタしてMR膜を形
成しこれをパターニングすることによってMR素子31
が形成される。MR素子31には、Cu等によるリード
26(図2)がめっき等によって形成される。このMR
素子31には、シャント層、ソフト・フィルム・バイア
ス層等がスパッタ等によって併設される。MR素子3
1、リード26、及び下部ギャップ絶縁層32上にはこ
れも2回の成膜工程で上部ギャップ絶縁層33が形成さ
れる。
【0027】上部ギャップ絶縁層33の上には、パーマ
ロイ等の軟磁性膜をめっき等することにより上部シール
ド層34が形成されている。
ロイ等の軟磁性膜をめっき等することにより上部シール
ド層34が形成されている。
【0028】これら下部シールド層30、下部ギャップ
絶縁層32、MR素子31、リード26、上部ギャップ
絶縁層33、及び上部シールド層34が再生用のMRヘ
ッド部を構成している。上部シールド層34上には、A
l2 O3 等をスパッタすることにより絶縁膜35が形成
されている。
絶縁層32、MR素子31、リード26、上部ギャップ
絶縁層33、及び上部シールド層34が再生用のMRヘ
ッド部を構成している。上部シールド層34上には、A
l2 O3 等をスパッタすることにより絶縁膜35が形成
されている。
【0029】絶縁膜35上には、パーマロイ等の軟磁性
膜をめっきすることにより下部磁性層36が形成されて
おり、その上にAl2 O3 又はSiO2 等の絶縁膜37
に挟まれてCu又はAu等によるコイル導体38が設け
られており、さらにその上にパーマロイ等のNi−Fe
合金をめっきすることにより上部磁性層39が形成され
ている。
膜をめっきすることにより下部磁性層36が形成されて
おり、その上にAl2 O3 又はSiO2 等の絶縁膜37
に挟まれてCu又はAu等によるコイル導体38が設け
られており、さらにその上にパーマロイ等のNi−Fe
合金をめっきすることにより上部磁性層39が形成され
ている。
【0030】下部磁性層36及び上部磁性層39は、磁
気媒体に対向する面Bとは反対側の部分39aで互いに
結合されており、これにより記録用のインダクティブヘ
ッド部のコアを構成している。コイル導体38は、下部
磁性層36及び上部磁性層39の結合部39aの回りを
うず巻き状に巻回するように形成されている。
気媒体に対向する面Bとは反対側の部分39aで互いに
結合されており、これにより記録用のインダクティブヘ
ッド部のコアを構成している。コイル導体38は、下部
磁性層36及び上部磁性層39の結合部39aの回りを
うず巻き状に巻回するように形成されている。
【0031】上部磁性層39の上には、前述した保護膜
22が形成されている。
22が形成されている。
【0032】なお、下部磁性層36が上部シールド層3
4の機能をも果たすように兼用する構成としてもよいこ
とは明らかである。この場合、当然のことながら絶縁膜
35は省略される。
4の機能をも果たすように兼用する構成としてもよいこ
とは明らかである。この場合、当然のことながら絶縁膜
35は省略される。
【0033】図1は、本実施例における薄膜磁気ヘッド
21のMRヘッド部を磁気媒体に対向する底面側(図3
の面B側)から概略的に表したものである。
21のMRヘッド部を磁気媒体に対向する底面側(図3
の面B側)から概略的に表したものである。
【0034】同図において、30は少なくともMR素子
31の領域を覆うように設けられた下部シールド層であ
り、パーマロイ等の軟磁性膜をめっき等して1〜2μm
程度の膜厚で形成されている。この下部シールド層30
上には、2回の成膜工程により第1の下部ギャップ絶縁
層32aと第2の下部ギャップ絶縁層32bとが積層形
成されている。
31の領域を覆うように設けられた下部シールド層であ
り、パーマロイ等の軟磁性膜をめっき等して1〜2μm
程度の膜厚で形成されている。この下部シールド層30
上には、2回の成膜工程により第1の下部ギャップ絶縁
層32aと第2の下部ギャップ絶縁層32bとが積層形
成されている。
【0035】第1の下部ギャップ絶縁層32aはSiO
2 をスパッタ法により約500Åの膜厚に形成してな
り、第2の下部ギャップ絶縁層32bは第1の下部ギャ
ップ絶縁層32a上にSiN4 をCVD法(化学蒸着
法)により約500Åの膜厚に形成してなる。
2 をスパッタ法により約500Åの膜厚に形成してな
り、第2の下部ギャップ絶縁層32bは第1の下部ギャ
ップ絶縁層32a上にSiN4 をCVD法(化学蒸着
法)により約500Åの膜厚に形成してなる。
【0036】第2の下部ギャップ絶縁層32b上には、
パーマロイ等をスパッタして約300〜600Åの膜厚
のMR膜を形成しさらにTiをスパッタしてバイアスを
与えるための約500〜1500Åの膜厚のシャント層
を形成した後、これらをパターニングしてMR素子31
が形成される。前述のごとく、シャント層の代わりにソ
フト・フィルム・バイアス層等を形成してもよい。ま
た、成膜順序が上述のものと逆であってもよい。
パーマロイ等をスパッタして約300〜600Åの膜厚
のMR膜を形成しさらにTiをスパッタしてバイアスを
与えるための約500〜1500Åの膜厚のシャント層
を形成した後、これらをパターニングしてMR素子31
が形成される。前述のごとく、シャント層の代わりにソ
フト・フィルム・バイアス層等を形成してもよい。ま
た、成膜順序が上述のものと逆であってもよい。
【0037】MR素子31上には、リード26がCu等
を約0.5μm程度の膜厚にめっきしてパターニングす
ることによって形成される。
を約0.5μm程度の膜厚にめっきしてパターニングす
ることによって形成される。
【0038】MR素子31、リード26、及び第2の下
部ギャップ絶縁層32b上には、2回の成膜工程により
第1の上部ギャップ絶縁層33aと第2の上部ギャップ
絶縁層33bとが積層形成されている。
部ギャップ絶縁層32b上には、2回の成膜工程により
第1の上部ギャップ絶縁層33aと第2の上部ギャップ
絶縁層33bとが積層形成されている。
【0039】第1の上部ギャップ絶縁層33aはSiO
2 をスパッタ法により約500Åの膜厚に形成してな
り、第2の上部ギャップ絶縁層33bは第1の上部ギャ
ップ絶縁層33a上にSiN4 をCVD法(化学蒸着
法)により約500Åの膜厚に形成してなる。
2 をスパッタ法により約500Åの膜厚に形成してな
り、第2の上部ギャップ絶縁層33bは第1の上部ギャ
ップ絶縁層33a上にSiN4 をCVD法(化学蒸着
法)により約500Åの膜厚に形成してなる。
【0040】この第2の上部ギャップ絶縁層33b上の
少なくともMR素子31を覆う部分には、パーマロイ等
のNi−Fe合金をめっき等することにより1.5〜3
μm程度の膜厚の上部シールド層34が形成されてい
る。
少なくともMR素子31を覆う部分には、パーマロイ等
のNi−Fe合金をめっき等することにより1.5〜3
μm程度の膜厚の上部シールド層34が形成されてい
る。
【0041】このように本実施例によれば、下部ギャッ
プ絶縁層32及び上部ギャップ絶縁層33の各々が、2
回の成膜工程で形成されたSiO2 及びSiN4 の2つ
の層から構成されている。このため、各ギャップ絶縁層
の膜厚を約1000Å程度に薄くしても良好な絶縁性を
保つことができる。その結果、より優れた分解能を有し
つつ絶縁性が良好なMRヘッドを提供することができ
る。
プ絶縁層32及び上部ギャップ絶縁層33の各々が、2
回の成膜工程で形成されたSiO2 及びSiN4 の2つ
の層から構成されている。このため、各ギャップ絶縁層
の膜厚を約1000Å程度に薄くしても良好な絶縁性を
保つことができる。その結果、より優れた分解能を有し
つつ絶縁性が良好なMRヘッドを提供することができ
る。
【0042】表1は、ギャップ絶縁層をAl2 O3 を用
いてノンバイアススパッタ法により1回の成膜工程で形
成した場合と、ギャップ絶縁層をAl2 O3 を用いてバ
イアススパッタ法により1回の成膜工程で形成した場合
と、ギャップ絶縁層を本実施例のごとくSiO2 を用い
たスパッタ法及びSiN4 を用いたCVD法という2回
の成膜工程で形成した場合との絶縁性を膜厚毎に比較し
たものである。
いてノンバイアススパッタ法により1回の成膜工程で形
成した場合と、ギャップ絶縁層をAl2 O3 を用いてバ
イアススパッタ法により1回の成膜工程で形成した場合
と、ギャップ絶縁層を本実施例のごとくSiO2 を用い
たスパッタ法及びSiN4 を用いたCVD法という2回
の成膜工程で形成した場合との絶縁性を膜厚毎に比較し
たものである。
【0043】
【表1】
【0044】同表からも明らかのように、1回の成膜工
程によると1500Å程度の膜厚以下で絶縁性が悪化す
るが、2回の成膜工程によると約1000Åの膜厚とな
っても絶縁性が良好に維持される。これは、2回の成膜
工程によって絶縁層形成過程で生じるピンホールが各膜
で遮断された形となり、その結果、膜厚を薄くしても絶
縁性の劣化を引き起こさないためであると考えられる。
程によると1500Å程度の膜厚以下で絶縁性が悪化す
るが、2回の成膜工程によると約1000Åの膜厚とな
っても絶縁性が良好に維持される。これは、2回の成膜
工程によって絶縁層形成過程で生じるピンホールが各膜
で遮断された形となり、その結果、膜厚を薄くしても絶
縁性の劣化を引き起こさないためであると考えられる。
【0045】上述の実施例では2回の成膜工程でギャッ
プ絶縁層を形成しているが、これは3回以上の成膜工程
で形成してもよいことは明らかである。
プ絶縁層を形成しているが、これは3回以上の成膜工程
で形成してもよいことは明らかである。
【0046】また、これら成膜工程で用いる絶縁材料
は、前述したSiO2 やSiN4 と異なる他の絶縁材料
であってもよい。しかも各成膜工程で用いる絶縁材料
が、互いに異なっていてもよいし、同じ材料であっても
よい。
は、前述したSiO2 やSiN4 と異なる他の絶縁材料
であってもよい。しかも各成膜工程で用いる絶縁材料
が、互いに異なっていてもよいし、同じ材料であっても
よい。
【0047】さらに、成膜方法として、スパッタ法及び
CVD法を組み合わせてもよいし、スパッタ法又はCV
D法のどちらか一方を用いてもよい。これらスパッタ法
及びCVD法と異なる他の成膜方法を用いることもあり
得る。
CVD法を組み合わせてもよいし、スパッタ法又はCV
D法のどちらか一方を用いてもよい。これらスパッタ法
及びCVD法と異なる他の成膜方法を用いることもあり
得る。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の薄膜
磁気ヘッドは、下部シールド層と上部シールド層との間
に、下部ギャップ絶縁層とMR膜とリードと上部ギャッ
プ絶縁層とが積層されており、下部ギャップ絶縁層及び
上部ギャップ絶縁層の各々が、複数の層で形成されてお
り、本発明の製造方法は、下部シールド層上に下部ギャ
ップ絶縁層を介してMR膜とリードとを形成し、その上
に上部ギャップ絶縁層を介して上部シールド層を形成す
る場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層
の各々が、複数回の成膜工程で形成される。従って、良
好な絶縁性を維持しつつシールド層間の間隔をより低減
でき、その結果、絶縁性を悪化することなくより優れた
分解能を得ることができる。
磁気ヘッドは、下部シールド層と上部シールド層との間
に、下部ギャップ絶縁層とMR膜とリードと上部ギャッ
プ絶縁層とが積層されており、下部ギャップ絶縁層及び
上部ギャップ絶縁層の各々が、複数の層で形成されてお
り、本発明の製造方法は、下部シールド層上に下部ギャ
ップ絶縁層を介してMR膜とリードとを形成し、その上
に上部ギャップ絶縁層を介して上部シールド層を形成す
る場合に、下部ギャップ絶縁層及び上部ギャップ絶縁層
の各々が、複数回の成膜工程で形成される。従って、良
好な絶縁性を維持しつつシールド層間の間隔をより低減
でき、その結果、絶縁性を悪化することなくより優れた
分解能を得ることができる。
【図1】図2の実施例における薄膜磁気ヘッドのMRヘ
ッド部の一部構成を磁気媒体に対向する底面側から概略
的に示す底面図である。
ッド部の一部構成を磁気媒体に対向する底面側から概略
的に示す底面図である。
【図2】本発明の一実施例として、複合型薄膜磁気ヘッ
ドを備えた浮上型磁気ヘッドユニットを示す斜視図であ
る。
ドを備えた浮上型磁気ヘッドユニットを示す斜視図であ
る。
【図3】図2のAA線による部分断面図である。
【図4】従来のMRヘッドの一部構成を磁気媒体に対向
する底面側から概略的に示す底面図である。
する底面側から概略的に示す底面図である。
23 セラミック構造体 26 リード 30 下部シールド層 31 MR膜 32a、32b 下部ギャップ絶縁層 33a、33b 上部ギャップ絶縁層 34 上部シールド層
Claims (10)
- 【請求項1】 下部シールド層と上部シールド層との間
に、下部ギャップ絶縁層と磁気抵抗膜とリードと上部ギ
ャップ絶縁層とが積層されている薄膜磁気ヘッドであっ
て、前記下部ギャップ絶縁層及び前記上部ギャップ絶縁
層の各々が、複数の層で形成されていることを特徴とす
る薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記複数の層が、CVD法によって形成
された層とスパッタ法によって形成された層とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記複数の層が、同一材料の層からなる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜磁気ヘッ
ド。 - 【請求項4】 前記複数の層が、互いに異なる材料の層
からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項5】 前記複数の層が、SiO2 層とSiN4
層とを含んでいることを特徴とする請求項4に記載の薄
膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 下部シールド層上に下部ギャップ絶縁層
を介して磁気抵抗膜とリードとを形成し、その上に上部
ギャップ絶縁層を介して上部シールド層を形成する薄膜
磁気ヘッドの製造方法であって、前記下部ギャップ絶縁
層及び前記上部ギャップ絶縁層の各々が、複数回の成膜
工程で形成されることを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製
造方法。 - 【請求項7】 前記複数回の成膜工程が、CVD法によ
る成膜工程とスパッタ法による成膜工程とを含んでいる
ことを特徴とする請求項6に記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法。 - 【請求項8】 前記複数回の成膜工程が、同一材料によ
る層を形成するものであることを特徴とする請求項6に
記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項9】 前記複数回の成膜工程が、互いに異なる
材料による層を形成するものであることを特徴とする請
求項6に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項10】 前記複数回の成膜工程が、SiO2 層
を形成する工程と、SiN4 層を形成する工程とを含ん
でいることを特徴とする請求項9に記載の薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22223392A JPH0652517A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22223392A JPH0652517A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0652517A true JPH0652517A (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=16779204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22223392A Pending JPH0652517A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0652517A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100295935B1 (ko) * | 1997-09-17 | 2001-08-07 | 가타오카 마사타카 | 박막자기헤드 |
US6501626B1 (en) | 2000-05-03 | 2002-12-31 | International Business Machines Corporation | Read head with a combined second read gap and pinning layer for a top spin valve sensor |
US6563677B2 (en) * | 1997-07-18 | 2003-05-13 | Hitachi, Ltd. | Magnetoresistive effect type reproducing head and magnetic disk apparatus equipped with the reproducing head |
US7061727B2 (en) | 2000-12-28 | 2006-06-13 | Hitachi, Ltd. | Magnetoresistive head using multilayered varistor material |
JP2019527476A (ja) * | 2016-07-14 | 2019-09-26 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation | インダクタ構造体およびインダクタ構造体を形成する方法 |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP22223392A patent/JPH0652517A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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JP2019527476A (ja) * | 2016-07-14 | 2019-09-26 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation | インダクタ構造体およびインダクタ構造体を形成する方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010123 |