JPH064915A - 透明磁性薄膜 - Google Patents
透明磁性薄膜Info
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- JPH064915A JPH064915A JP15914492A JP15914492A JPH064915A JP H064915 A JPH064915 A JP H064915A JP 15914492 A JP15914492 A JP 15914492A JP 15914492 A JP15914492 A JP 15914492A JP H064915 A JPH064915 A JP H064915A
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- magnetic thin
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Abstract
(57)【要約】
【構成】透明磁性薄膜2を用いたディスクを少なくとも
レーザ光と外部印加磁界により記録を行う光磁気記録装
置により記録,再生、或いは消去を行った。光磁気記録
媒体3に透明磁性薄膜2をKerrエンハンス膜及び磁界分
布制御層として用いた。 【効果】磁界感度を著しく改善することができ、低磁界
で記録や消去ができ磁界感度の向上が図れ、高速高密度
光記録を実現できた。
レーザ光と外部印加磁界により記録を行う光磁気記録装
置により記録,再生、或いは消去を行った。光磁気記録
媒体3に透明磁性薄膜2をKerrエンハンス膜及び磁界分
布制御層として用いた。 【効果】磁界感度を著しく改善することができ、低磁界
で記録や消去ができ磁界感度の向上が図れ、高速高密度
光記録を実現できた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は少なくともレーザ光と外
部印加磁界により記録を行う光磁気記録に係り、特に、
超高密度でしかも高性能な光磁気記録に有効な情報記録
媒体の材料及び構造に関する。
部印加磁界により記録を行う光磁気記録に係り、特に、
超高密度でしかも高性能な光磁気記録に有効な情報記録
媒体の材料及び構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展にともない
高密度でしかも大容量のファイルメモリへのニーズが高
まる中で、光記録はこのニーズに応えるメモリとして注
目されている。コンパクトディスクに代表される再生専
用型,文書ファイル等に用いられている追記型につづい
て、近年、文書ファイルや画像ファイル用として応用さ
れている書換え型の先頭を切って光磁気記録が製品化さ
れた。そして、最近ではさらにその高性能化を図るべく
多くの研究機関で研究開発が進められている。その一つ
に、オーバーライトを可能にするとともに記録密度の向
上をあげることができる。
高密度でしかも大容量のファイルメモリへのニーズが高
まる中で、光記録はこのニーズに応えるメモリとして注
目されている。コンパクトディスクに代表される再生専
用型,文書ファイル等に用いられている追記型につづい
て、近年、文書ファイルや画像ファイル用として応用さ
れている書換え型の先頭を切って光磁気記録が製品化さ
れた。そして、最近ではさらにその高性能化を図るべく
多くの研究機関で研究開発が進められている。その一つ
に、オーバーライトを可能にするとともに記録密度の向
上をあげることができる。
【0003】オーバーライトを実現させる方式として、
一つには磁気ヘッドを用いて外部印加磁界をスイッチン
グさせることによりオーバーライトが可能であることが
知られている。この他に、磁気特性の異なる2種類の磁
性膜を交換結合させた2層膜を用いても実現できること
が知られている。特に、磁気ヘッドを用いて外部印加磁
界をスイッチングさせることによりオーバーライトを行
う手法において、外部印加磁界を有効に記録膜に印加す
る手法が記録の信頼性にとっても、また、高密度記録を
行う上でも重要である。この点について検討した例とし
て、特開昭54−95250 号公報をあげることができる。
一つには磁気ヘッドを用いて外部印加磁界をスイッチン
グさせることによりオーバーライトが可能であることが
知られている。この他に、磁気特性の異なる2種類の磁
性膜を交換結合させた2層膜を用いても実現できること
が知られている。特に、磁気ヘッドを用いて外部印加磁
界をスイッチングさせることによりオーバーライトを行
う手法において、外部印加磁界を有効に記録膜に印加す
る手法が記録の信頼性にとっても、また、高密度記録を
行う上でも重要である。この点について検討した例とし
て、特開昭54−95250 号公報をあげることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では信頼
性の向上やディスクの高性能化に対する配慮が必ずしも
十分になされておらず、光磁気記録膜に必ずしも十分な
磁界が印加されるとは限らず、また、記録膜の信頼性や
高性能化に対して必ずしも十分に考慮がなされていなか
った。
性の向上やディスクの高性能化に対する配慮が必ずしも
十分になされておらず、光磁気記録膜に必ずしも十分な
磁界が印加されるとは限らず、また、記録膜の信頼性や
高性能化に対して必ずしも十分に考慮がなされていなか
った。
【0005】本発明の目的は、光磁気記録における磁界
依存性の向上及びディスクの高性能化をはかった光磁気
ディスクを提供することにある。
依存性の向上及びディスクの高性能化をはかった光磁気
ディスクを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、光学的に光吸収がなく、かつ、基板と平行方向に磁
化容易軸を有し、その時の飽和磁化が300kA/m以
上である透明磁性薄膜を用いれば良い。
に、光学的に光吸収がなく、かつ、基板と平行方向に磁
化容易軸を有し、その時の飽和磁化が300kA/m以
上である透明磁性薄膜を用いれば良い。
【0007】一般的な光磁気ディスクの積層構造は、基
板上に光学的に透明で基板より大きな屈折率を有するカ
ー(Kerr)エンハンス・保護膜を形成した後に、光磁気
記録膜を形成し、次に、再びKerrエンハンス・保護膜を
作製した3層構造か、或いは、光磁気記録膜を光が透過
する膜厚とした場合には、これに光反射膜兼熱流制御層
としての役割を有する金属層を形成した4層構造であ
る。
板上に光学的に透明で基板より大きな屈折率を有するカ
ー(Kerr)エンハンス・保護膜を形成した後に、光磁気
記録膜を形成し、次に、再びKerrエンハンス・保護膜を
作製した3層構造か、或いは、光磁気記録膜を光が透過
する膜厚とした場合には、これに光反射膜兼熱流制御層
としての役割を有する金属層を形成した4層構造であ
る。
【0008】光磁気記録の記録方式として外部印加磁界
を変調する、いわゆる、磁界変調方式を用いる場合に重
要な点は、磁界感度である。すなわち、磁界を小さなコ
イルで高速にスイッチングさせると電磁コイルのインダ
クタンスのために強磁界の発生が困難である。そのため
に小さな磁界でも記録できる記録媒体の開発が必要であ
る。
を変調する、いわゆる、磁界変調方式を用いる場合に重
要な点は、磁界感度である。すなわち、磁界を小さなコ
イルで高速にスイッチングさせると電磁コイルのインダ
クタンスのために強磁界の発生が困難である。そのため
に小さな磁界でも記録できる記録媒体の開発が必要であ
る。
【0009】この課題を解決するためには、先の透明磁
性薄膜を用いれば良い。ところで、この透明磁性薄膜は
Siと、酸素および/または窒素の内より選ばれる少な
くとも1種類の元素と、Siより酸素および/または窒
素との生成エネルギが小さく、且つ強磁性体である金属
元素より構成され、さらに優位にはその強磁性を有する
金属元素がCo,Cr,Fe,Mn,Niの内より選ば
れる少なくとも1種類の元素が特に有効である。
性薄膜を用いれば良い。ところで、この透明磁性薄膜は
Siと、酸素および/または窒素の内より選ばれる少な
くとも1種類の元素と、Siより酸素および/または窒
素との生成エネルギが小さく、且つ強磁性体である金属
元素より構成され、さらに優位にはその強磁性を有する
金属元素がCo,Cr,Fe,Mn,Niの内より選ば
れる少なくとも1種類の元素が特に有効である。
【0010】この透明磁性薄膜において、Siが酸素お
よび/または窒素と化合物を形成し、且つSiの価数が
複数共存しており、かつCo,Cr,Fe,Mn,Ni
の内より選ばれる少なくとも1種類の元素が金属状態と
酸素および/または窒素との化合物状態と複数の状態と
が共存している。これを用いたディスクを少なくともレ
ーザ光と外部印加磁界により記録を行う光磁気記録装置
により記録,再生、或いは消去を行った。この透明磁性
薄膜は、光の多重干渉膜としての作用と、情報記録媒体
中の磁界分布の制御作用とを併用した層として用いた。
そして、この透明磁性薄膜に記録媒体中の熱流制御作用
を持たせることにより、さらに高性能な光磁気ディスク
が得られた。
よび/または窒素と化合物を形成し、且つSiの価数が
複数共存しており、かつCo,Cr,Fe,Mn,Ni
の内より選ばれる少なくとも1種類の元素が金属状態と
酸素および/または窒素との化合物状態と複数の状態と
が共存している。これを用いたディスクを少なくともレ
ーザ光と外部印加磁界により記録を行う光磁気記録装置
により記録,再生、或いは消去を行った。この透明磁性
薄膜は、光の多重干渉膜としての作用と、情報記録媒体
中の磁界分布の制御作用とを併用した層として用いた。
そして、この透明磁性薄膜に記録媒体中の熱流制御作用
を持たせることにより、さらに高性能な光磁気ディスク
が得られた。
【0011】ここで、磁界分布の制御作用とは記録膜の
外部印加磁界に対する依存性を改善することである。例
えば、光変調方式における光磁気記録では、低磁界で記
録や消去が行える。また、磁界変調記録方式では、磁界
を高速でスイッチングしたり、高速回転により実効的な
磁界が減少してもエラーすることなく低磁界で記録や消
去が行える。これは、本発明の透明磁性薄膜を磁界の入
射方向と反対側に設けることにより、閉磁界が形成され
記録膜に印加される実効的な磁界強度が増大するためで
ある。
外部印加磁界に対する依存性を改善することである。例
えば、光変調方式における光磁気記録では、低磁界で記
録や消去が行える。また、磁界変調記録方式では、磁界
を高速でスイッチングしたり、高速回転により実効的な
磁界が減少してもエラーすることなく低磁界で記録や消
去が行える。これは、本発明の透明磁性薄膜を磁界の入
射方向と反対側に設けることにより、閉磁界が形成され
記録膜に印加される実効的な磁界強度が増大するためで
ある。
【0012】この効果は光変調記録方式でも同様で、記
録膜に対して外部印加磁界による磁界の入射方向と反対
方向に透明磁性薄膜層を設ければ良い。また、光学的に
この磁性膜は透明であり、また、屈折率の制御も容易で
あることから、磁気光学効果増大膜としても用いること
ができる。これにより、磁界依存性を向上させると共に
信号対雑音比を向上させることができる。そして、結果
として高速高密度記録が実現でき、ディスク性能の向上
と高信頼化を図ることができる。
録膜に対して外部印加磁界による磁界の入射方向と反対
方向に透明磁性薄膜層を設ければ良い。また、光学的に
この磁性膜は透明であり、また、屈折率の制御も容易で
あることから、磁気光学効果増大膜としても用いること
ができる。これにより、磁界依存性を向上させると共に
信号対雑音比を向上させることができる。そして、結果
として高速高密度記録が実現でき、ディスク性能の向上
と高信頼化を図ることができる。
【0013】
【作用】基板と平行方向に磁化容易軸を有する透明磁性
薄膜を用いた光磁気ディスクを作製することにより、デ
ィスクの記録感度の向上と磁気光学効果の増大を図るこ
とができ、高性能の光磁気ディスクを得ることができ
た。
薄膜を用いた光磁気ディスクを作製することにより、デ
ィスクの記録感度の向上と磁気光学効果の増大を図るこ
とができ、高性能の光磁気ディスクを得ることができ
た。
【0014】
<実施例1>本実施例により作製した光磁気ディスクの
断面構造を図1に示す。ディスクは、スパッタ法により
途中で真空を破ることなく連続的に積層することにより
作製した。凹凸の案内溝を有するガラスもしくはプラス
チックの基板1上に透明磁性薄膜層2として(Si,C
o)−N 膜を75nmの膜厚に作製した。ターゲットに
純Si円板上にCoチップを均一になるように配置した
複合体ターゲットを用い、放電ガスにAr/N2 混合ガ
スを使用し、放電ガス圧力:10mTorr,投入RF電力
密度:6.6W/cm2でスパッタを行った。その時の膜の
屈折率は2.30である。
断面構造を図1に示す。ディスクは、スパッタ法により
途中で真空を破ることなく連続的に積層することにより
作製した。凹凸の案内溝を有するガラスもしくはプラス
チックの基板1上に透明磁性薄膜層2として(Si,C
o)−N 膜を75nmの膜厚に作製した。ターゲットに
純Si円板上にCoチップを均一になるように配置した
複合体ターゲットを用い、放電ガスにAr/N2 混合ガ
スを使用し、放電ガス圧力:10mTorr,投入RF電力
密度:6.6W/cm2でスパッタを行った。その時の膜の
屈折率は2.30である。
【0015】次に、光磁気記録層3を25nmの膜厚に
形成した。ターゲットにTbFeCoNb合金を、放電ガスにA
rをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:5mTorr,投入R
F電力密度:4.2W/cm2でスパッタを行った。次に、
窒化シリコン層4を20nmの膜厚に形成した。ターゲ
ットに純Siを用い、放電ガスにAr/N2 混合ガスを
使用し、放電ガス圧力:10mTorr,投入RF電力密
度:6.6W/cm2でスパッタを行った。その時の膜の屈
折率は2.30 である。そして、最後にAlTa金属層
5を形成した。ターゲットにAlTa合金を、放電ガス
にArをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:15mTorr,
投入RF電力密度:3.6W/cm2でスパッタを行った。
作製したディスクの表面を紫外線硬化型樹脂にて保護コ
ートした。
形成した。ターゲットにTbFeCoNb合金を、放電ガスにA
rをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:5mTorr,投入R
F電力密度:4.2W/cm2でスパッタを行った。次に、
窒化シリコン層4を20nmの膜厚に形成した。ターゲ
ットに純Siを用い、放電ガスにAr/N2 混合ガスを
使用し、放電ガス圧力:10mTorr,投入RF電力密
度:6.6W/cm2でスパッタを行った。その時の膜の屈
折率は2.30 である。そして、最後にAlTa金属層
5を形成した。ターゲットにAlTa合金を、放電ガス
にArをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:15mTorr,
投入RF電力密度:3.6W/cm2でスパッタを行った。
作製したディスクの表面を紫外線硬化型樹脂にて保護コ
ートした。
【0016】ディスクの特性評価に先立ち、(Si,C
o)−N膜の元素の状態分析をESCA を用いて行った。そ
の結果、Siは2〜3種類の価数が共存していた。Co
は金属状態と化合物状態が共存していた。このようにし
て作製した光磁気ディスクの記録−再生特性を調べた。
用いた記録方式は磁界変調方式である。図2に再生信号
出力の記録磁界依存性を示す。比較のために、透明磁性
薄膜層の代わりに窒化シリコン層を同じ膜厚、及び同じ
屈折率で形成したディスクの特性を示す。これより、本
実施例により作製した光磁気ディスクの方が比較例より
著しく低い磁界より記録がなされており、磁界感度が向
上していることがわかる。また、キャリアレベルの立上
りもシャープであり、磁界特性の著しい改善が図れたこ
とがわかる。また、記録周波数20MHzとしても良好
な記録磁区が得られ、高速高密度光記録に適した構造で
あることがわかる。また、添加するCo濃度を変化させ
ることにより、記録媒体内を流れる熱流の制御が可能で
あることから、記録感度の制御が可能である。
o)−N膜の元素の状態分析をESCA を用いて行った。そ
の結果、Siは2〜3種類の価数が共存していた。Co
は金属状態と化合物状態が共存していた。このようにし
て作製した光磁気ディスクの記録−再生特性を調べた。
用いた記録方式は磁界変調方式である。図2に再生信号
出力の記録磁界依存性を示す。比較のために、透明磁性
薄膜層の代わりに窒化シリコン層を同じ膜厚、及び同じ
屈折率で形成したディスクの特性を示す。これより、本
実施例により作製した光磁気ディスクの方が比較例より
著しく低い磁界より記録がなされており、磁界感度が向
上していることがわかる。また、キャリアレベルの立上
りもシャープであり、磁界特性の著しい改善が図れたこ
とがわかる。また、記録周波数20MHzとしても良好
な記録磁区が得られ、高速高密度光記録に適した構造で
あることがわかる。また、添加するCo濃度を変化させ
ることにより、記録媒体内を流れる熱流の制御が可能で
あることから、記録感度の制御が可能である。
【0017】本実施例では(Si,Co)−N を用いた
が、本実施例で開示した効果はCoのみではなく、C
r,Fe,Mn,Niの内の少なくとも1種類の元素を
用いても同様の効果が得られる。
が、本実施例で開示した効果はCoのみではなく、C
r,Fe,Mn,Niの内の少なくとも1種類の元素を
用いても同様の効果が得られる。
【0018】<実施例2>本実施例により作製した光磁
気ディスクの断面構造を図3に示す。ディスクは、スパ
ッタ法により途中で真空を破ることなく連続的に積層す
ることにより作製した。凹凸の案内溝を有するガラスも
しくはプラスチックの基板1上に窒化シリコン層4を2
0nmの膜厚に形成した。ターゲットに純Siを用い、
放電ガスにAr/N2 混合ガスを使用し、放電ガス圧
力:10mTorr,投入RF電力密度:6.6W/cm2でス
パッタを行った。その時の膜の屈折率は2.30であ
る。
気ディスクの断面構造を図3に示す。ディスクは、スパ
ッタ法により途中で真空を破ることなく連続的に積層す
ることにより作製した。凹凸の案内溝を有するガラスも
しくはプラスチックの基板1上に窒化シリコン層4を2
0nmの膜厚に形成した。ターゲットに純Siを用い、
放電ガスにAr/N2 混合ガスを使用し、放電ガス圧
力:10mTorr,投入RF電力密度:6.6W/cm2でス
パッタを行った。その時の膜の屈折率は2.30であ
る。
【0019】次に、光磁気記録層3を25nmの膜厚に
形成した。ターゲットにTbFeCoNb合金を、放電ガスにA
rをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:5mTorr,投入R
F電力密度:4.2W/cm2でスパッタを行った。次に、
透明磁性薄膜層2として(Si,Co)−N 膜を75nm
の膜厚に作製した。ターゲットに純Si円板上にCoチ
ップを均一になるように配置した複合体ターゲットを用
い、放電ガスにAr/N2 混合ガスを使用し、放電ガス
圧力:10mTorr,投入RF電力密度:6.6W/cm2で
スパッタを行った。その時の膜の屈折率は2.30 であ
る。そして、最後にAlTaの金属層5を形成した。タ
ーゲットにAlTi合金を、放電ガスにArをそれぞれ
使用し、放電ガス圧力:15mTorr,投入RF電力密
度:3.6W/cm2でスパッタを行った。
形成した。ターゲットにTbFeCoNb合金を、放電ガスにA
rをそれぞれ使用し、放電ガス圧力:5mTorr,投入R
F電力密度:4.2W/cm2でスパッタを行った。次に、
透明磁性薄膜層2として(Si,Co)−N 膜を75nm
の膜厚に作製した。ターゲットに純Si円板上にCoチ
ップを均一になるように配置した複合体ターゲットを用
い、放電ガスにAr/N2 混合ガスを使用し、放電ガス
圧力:10mTorr,投入RF電力密度:6.6W/cm2で
スパッタを行った。その時の膜の屈折率は2.30 であ
る。そして、最後にAlTaの金属層5を形成した。タ
ーゲットにAlTi合金を、放電ガスにArをそれぞれ
使用し、放電ガス圧力:15mTorr,投入RF電力密
度:3.6W/cm2でスパッタを行った。
【0020】この透明磁性薄膜の飽和磁化は350kA
/mであった。このようにして作製した光磁気ディスク
の記録−再生特性を調べた。ここで用いた記録方式は、
光変調方式である。図4に再生信号出力の記録磁界依存
性を示す。比較のために、透明磁性薄膜層の代わりに窒
化シリコン層を同じ膜厚、及び同じ屈折率で形成したデ
ィスクの特性を合わせて示す。これより、本実施例によ
り作製した光磁気ディスクの方が比較例より著しく低い
磁界より記録がなされており、磁界感度が向上している
ことがわかる。また、キャリアレベルの立上りもシャー
プであり、磁界特性の著しい改善が図れたことがわか
る。
/mであった。このようにして作製した光磁気ディスク
の記録−再生特性を調べた。ここで用いた記録方式は、
光変調方式である。図4に再生信号出力の記録磁界依存
性を示す。比較のために、透明磁性薄膜層の代わりに窒
化シリコン層を同じ膜厚、及び同じ屈折率で形成したデ
ィスクの特性を合わせて示す。これより、本実施例によ
り作製した光磁気ディスクの方が比較例より著しく低い
磁界より記録がなされており、磁界感度が向上している
ことがわかる。また、キャリアレベルの立上りもシャー
プであり、磁界特性の著しい改善が図れたことがわか
る。
【0021】
【発明の効果】本発明により、磁界感度を著しく改善す
ることができ、低磁界で記録や消去ができることから磁
界感度の向上が図れ、高速高密度光記録を実現できた。
この磁性膜は光学的に透明であり、また、屈折率の制御
も容易であるため、磁気光学効果増大膜としても用いる
ことができる。これにより、磁界依存性を向上させると
共に信号対雑音比を向上させることができる。
ることができ、低磁界で記録や消去ができることから磁
界感度の向上が図れ、高速高密度光記録を実現できた。
この磁性膜は光学的に透明であり、また、屈折率の制御
も容易であるため、磁気光学効果増大膜としても用いる
ことができる。これにより、磁界依存性を向上させると
共に信号対雑音比を向上させることができる。
【図1】光磁気ディスクの断面図。
【図2】再生信号出力の記録磁界依存性の説明図。
【図3】光磁気ディスクの断面図。
【図4】再生信号出力の記録磁界依存性の説明図。
1…基板、2…透明磁性薄膜層、3…光磁気記録層、4
…窒化シリコン層、5…金属層。
…窒化シリコン層、5…金属層。
Claims (5)
- 【請求項1】可視光領域で光学的に光吸収がなく、基板
と平行方向に磁化容易軸を有し、飽和磁化が300kA
/m以上であることを特徴とする透明磁性薄膜。 - 【請求項2】Siと、酸素および/または窒素の内より
選ばれる少なくとも1種類の元素と、Siより酸素およ
び/または窒素との生成エネルギが小さく、強磁性体で
ある金属元素より構成され、優位にはその強磁性を有す
る金属元素がCo,Cr,Fe,Mn,Niの内より選
ばれる少なくとも1種類の元素よりなることを特徴とす
る透明磁性薄膜。 - 【請求項3】請求項1または2において、Siが酸素お
よび/または窒素と化合物を形成し、Siの価数が複数
共存しており、Co,Cr,Fe,Mn,Niの内より
選ばれる少なくとも1種類の元素が金属状態と酸素およ
び/または窒素との化合物状態の複数の状態とが共存し
ている透明磁性薄膜。 - 【請求項4】少なくともレーザ光と外部印加磁界により
記録を行う光磁気記録において、請求項1,2または3
の透明磁性薄膜に光の多重干渉膜としての作用及び情報
記録媒体中の磁界分布の制御作用とを併用した層として
用いた透明磁性薄膜。 - 【請求項5】レーザ光と外部印加磁界により記録を行う
光磁気記録において、請求項1,2または3の透明磁性
薄膜に記録媒体中の熱流を制御した透明磁性薄膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15914492A JPH064915A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 透明磁性薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15914492A JPH064915A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 透明磁性薄膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH064915A true JPH064915A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=15687219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15914492A Pending JPH064915A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 透明磁性薄膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064915A (ja) |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP15914492A patent/JPH064915A/ja active Pending
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