JPH064713B2 - 生体適合性材料 - Google Patents
生体適合性材料Info
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- JPH064713B2 JPH064713B2 JP63183095A JP18309588A JPH064713B2 JP H064713 B2 JPH064713 B2 JP H064713B2 JP 63183095 A JP63183095 A JP 63183095A JP 18309588 A JP18309588 A JP 18309588A JP H064713 B2 JPH064713 B2 JP H064713B2
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- A61L33/00—Antithrombogenic treatment of surgical articles, e.g. sutures, catheters, prostheses, or of articles for the manipulation or conditioning of blood; Materials for such treatment
- A61L33/0076—Chemical modification of the substrate
- A61L33/0088—Chemical modification of the substrate by grafting of a monomer onto the substrate
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J7/00—Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
- C08J7/12—Chemical modification
- C08J7/16—Chemical modification with polymerisable compounds
- C08J7/18—Chemical modification with polymerisable compounds using wave energy or particle radiation
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、親水性及び生体適合性に優れた生体適合性材
料に係り、特に人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用の限外
濾過膜や透析膜、血漿分離用膜、血液成分分離用膜、人
工肝臓、人工膵臓などの人工臓器や体外循環治療器、細
胞培養器などの体液や血液、細胞と接触して使用される
多孔質膜に用いられる生体適合性材料に関する。
料に係り、特に人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用の限外
濾過膜や透析膜、血漿分離用膜、血液成分分離用膜、人
工肝臓、人工膵臓などの人工臓器や体外循環治療器、細
胞培養器などの体液や血液、細胞と接触して使用される
多孔質膜に用いられる生体適合性材料に関する。
[従来の技術] 従来より、医療用、医薬品用、食品工業用、精密工業
用、理化学実験用などの分野においては、物質交換・物
質除去を目的としてガス交換、限外濾過、透析用といっ
た各種の多孔質膜が使用されている。この多孔質膜は、
一般に、水溶液、血液等の水性溶媒で使用する場合にお
いては、親水性多孔質膜を使用するかあるいは疎水性多
孔質膜を親水化処理した後に用いている。親水性多孔質
膜としては、一般的にセルロースの誘導体、特に酢酸セ
ルロースの多孔質膜が使用されている。
用、理化学実験用などの分野においては、物質交換・物
質除去を目的としてガス交換、限外濾過、透析用といっ
た各種の多孔質膜が使用されている。この多孔質膜は、
一般に、水溶液、血液等の水性溶媒で使用する場合にお
いては、親水性多孔質膜を使用するかあるいは疎水性多
孔質膜を親水化処理した後に用いている。親水性多孔質
膜としては、一般的にセルロースの誘導体、特に酢酸セ
ルロースの多孔質膜が使用されている。
疎水性多孔質膜を親水化した膜としては、有機溶媒、例
えばアルコールに疎水性多孔質膜基材を浸した後、水で
置換して製作した膜や、界面活性剤又は親水性高分子を
疎水性高分子膜に被覆して製作したが膜が、例えば、特
開昭54-153872号及び同61-42304号に知られている。ま
た、疎水性多孔質膜基材に親水性単量体を被覆した後、
電子線やガンマー線で架橋処理する方法や、親水性高分
子を光グラフト重合法や、特開昭62-262705号で示され
たようなプラズマ開始グラフト重合法などによって膜表
面に結合させる方法も提案されている。
えばアルコールに疎水性多孔質膜基材を浸した後、水で
置換して製作した膜や、界面活性剤又は親水性高分子を
疎水性高分子膜に被覆して製作したが膜が、例えば、特
開昭54-153872号及び同61-42304号に知られている。ま
た、疎水性多孔質膜基材に親水性単量体を被覆した後、
電子線やガンマー線で架橋処理する方法や、親水性高分
子を光グラフト重合法や、特開昭62-262705号で示され
たようなプラズマ開始グラフト重合法などによって膜表
面に結合させる方法も提案されている。
また、生体成分や細胞と接触するような医療用材料とし
て使用されている生体適合材料としての多孔質膜として
は、人工肺や血漿分離器などとして使用されているポリ
エチレン、ポリプロピレン等の疎水性多孔質膜やセルロ
ース系、ポリビニルアルコール系の親水性膜や、その
他、ポリメチルメタクリレートやポリアクリロニトル、
ポリサルホンといった合成高分子を材料とした膜が開発
されている。
て使用されている生体適合材料としての多孔質膜として
は、人工肺や血漿分離器などとして使用されているポリ
エチレン、ポリプロピレン等の疎水性多孔質膜やセルロ
ース系、ポリビニルアルコール系の親水性膜や、その
他、ポリメチルメタクリレートやポリアクリロニトル、
ポリサルホンといった合成高分子を材料とした膜が開発
されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、セルロースやセルロース系誘導体の親水
性多孔質膜は、使用時に、水などの溶媒によって膨潤す
るため、該多孔質膜を装置に組み込んで使用した際、膜
の膨潤のため該装置中における流路が阻害されたりする
結果、膜性能が十分発揮されないといった問題があっ
た。また、医療用の膜として血液と接触することを考え
た場合、セルロース系やポリビニルアルコール系の親水
性多孔質膜は、分子内に水酸基を有しているので補体系
を強く活性化し、またロイコペニアを誘発するといった
問題があった。一方、疎水性多孔質膜の表面を親水性の
物質で被覆する方法は、簡単な方法ではあるが永続的な
親水性を付与できなかったり、被覆した物質が溶出した
り剥離するといった問題があった。
性多孔質膜は、使用時に、水などの溶媒によって膨潤す
るため、該多孔質膜を装置に組み込んで使用した際、膜
の膨潤のため該装置中における流路が阻害されたりする
結果、膜性能が十分発揮されないといった問題があっ
た。また、医療用の膜として血液と接触することを考え
た場合、セルロース系やポリビニルアルコール系の親水
性多孔質膜は、分子内に水酸基を有しているので補体系
を強く活性化し、またロイコペニアを誘発するといった
問題があった。一方、疎水性多孔質膜の表面を親水性の
物質で被覆する方法は、簡単な方法ではあるが永続的な
親水性を付与できなかったり、被覆した物質が溶出した
り剥離するといった問題があった。
また、医療用の多孔質膜の血液適合性を考えてみると、
ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子よりな
る膜は、補体系の活性化が軽微ではあるが、フィブリノ
ーゲン等の血漿蛋白の吸着量が多くなる。一方、血漿蛋
白や血球成分などの付着の少ない含水率の大きい親水性
表面を有する膜の場合は、生体内や生体外で長時間血液
と接触させると、血小板の損失が著しいという問題が報
告されている。
ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子よりな
る膜は、補体系の活性化が軽微ではあるが、フィブリノ
ーゲン等の血漿蛋白の吸着量が多くなる。一方、血漿蛋
白や血球成分などの付着の少ない含水率の大きい親水性
表面を有する膜の場合は、生体内や生体外で長時間血液
と接触させると、血小板の損失が著しいという問題が報
告されている。
また、基材表面に親水−疎水の相分離の態様で混在した
ブロック共重合体が優れた血液適合性を示すことが、例
えば、Journal of Biomedical Materials Research,vol
・20,919-927(1986)の文献に報告されてはいる。このブ
ロック共重合体は、基材表面に親水性高分子鎖と疎水性
高分子鎖からなる高分子をコーティングすることにより
得るものである。しかしながら、この方法では、微細で
しかも疎水性の高いポリプロピレン多孔質膜の細孔表面
にまでこのようなブロック共重合体を均一に被覆するこ
とは困難であり、また被覆物であるブロック共重合体層
が剥離しやすく、物理的強度が弱いという問題があっ
た。
ブロック共重合体が優れた血液適合性を示すことが、例
えば、Journal of Biomedical Materials Research,vol
・20,919-927(1986)の文献に報告されてはいる。このブ
ロック共重合体は、基材表面に親水性高分子鎖と疎水性
高分子鎖からなる高分子をコーティングすることにより
得るものである。しかしながら、この方法では、微細で
しかも疎水性の高いポリプロピレン多孔質膜の細孔表面
にまでこのようなブロック共重合体を均一に被覆するこ
とは困難であり、また被覆物であるブロック共重合体層
が剥離しやすく、物理的強度が弱いという問題があっ
た。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
寸法安定性及び生体適合性に優れ、溶出物や被覆層の剥
離現象が発生することがない安全性に優れた生体適合性
材料を提供することを目的とする。
寸法安定性及び生体適合性に優れ、溶出物や被覆層の剥
離現象が発生することがない安全性に優れた生体適合性
材料を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明に係る親水性材料
は、高分子材料よりなる基材(Z)の表面に、親水性高
分子鎖を有する物質(X)と疎水性高分子鎖を有する物
質(Y)がこの順序でグラフト鎖として結合しているこ
とを特徴とする。
は、高分子材料よりなる基材(Z)の表面に、親水性高
分子鎖を有する物質(X)と疎水性高分子鎖を有する物
質(Y)がこの順序でグラフト鎖として結合しているこ
とを特徴とする。
さらに、本発明においては、当該基材(Z)は、多孔質
膜基材よりなり、その膜基材の膜表面及び孔内表面の少
なくとも一部に、親水性高分子鎖を有する物質(X)、
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)の順序で、これら物
質がグラフト鎖として結合している親水性多孔質膜が提
案される。
膜基材よりなり、その膜基材の膜表面及び孔内表面の少
なくとも一部に、親水性高分子鎖を有する物質(X)、
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)の順序で、これら物
質がグラフト鎖として結合している親水性多孔質膜が提
案される。
この多孔質膜基材(Z)は、臨界表面張力が50dyn/cm
未満及び/又は吸水率が1.0%未満の疎水性高分子物
質であり、バブルポイントが0.2〜20.0kg/cm2、
膜厚20〜300μ,空孔率が20〜80%であること
が好ましい。
未満及び/又は吸水率が1.0%未満の疎水性高分子物
質であり、バブルポイントが0.2〜20.0kg/cm2、
膜厚20〜300μ,空孔率が20〜80%であること
が好ましい。
さらに、前記多孔質膜を構成する高分子素材(Z)はポ
リプロピレンを主成分とする疎水性高分子物質であるこ
とが好ましい。
リプロピレンを主成分とする疎水性高分子物質であるこ
とが好ましい。
[作用] 上記本発明に係る生体適合性材料は、ブロック共重合体
の親水性高分子鎖を有する物質(X)と疎水性高分子鎖
を有する物質(Y)とが基材表面において相分離の態様
で混在した構成となっているため、血液適合性及び抗炎
症性等の生体適合性に優れている。
の親水性高分子鎖を有する物質(X)と疎水性高分子鎖
を有する物質(Y)とが基材表面において相分離の態様
で混在した構成となっているため、血液適合性及び抗炎
症性等の生体適合性に優れている。
また、本発明に係る生体適合性材料で形成された多孔質
膜は、ブロック共重合体がグラフト鎖として多孔質膜基
材に化学的に結合しているので、従来のコーティング法
では不可能であった多孔質膜の細孔表面にまで薄くかつ
均一に親水−疎水の相分離の態様で混在した層を発現さ
せることが可能であり、このため生体適合性、細胞親和
性をもつとともに、多孔質膜基材とブロック共重合体層
との界面で剥離現象が生じることがない。その結果、血
液中や生体内へのブロック共重合体が溶出したり剥れ出
たりすることがなくなり、安全性の高い医療材料として
の膜を供給することができる。例えば、血漿分離膜、血
液成分分離膜、人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用膜、人
工すい臓用膜、人工肝臓用膜を初めとする体外循環治療
用の各種の膜、さらには細胞培養用、バイオリアクター
用、ドラッグデリバリーシステム(DDS)用の膜あるいは
膜担体として有用である。
膜は、ブロック共重合体がグラフト鎖として多孔質膜基
材に化学的に結合しているので、従来のコーティング法
では不可能であった多孔質膜の細孔表面にまで薄くかつ
均一に親水−疎水の相分離の態様で混在した層を発現さ
せることが可能であり、このため生体適合性、細胞親和
性をもつとともに、多孔質膜基材とブロック共重合体層
との界面で剥離現象が生じることがない。その結果、血
液中や生体内へのブロック共重合体が溶出したり剥れ出
たりすることがなくなり、安全性の高い医療材料として
の膜を供給することができる。例えば、血漿分離膜、血
液成分分離膜、人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用膜、人
工すい臓用膜、人工肝臓用膜を初めとする体外循環治療
用の各種の膜、さらには細胞培養用、バイオリアクター
用、ドラッグデリバリーシステム(DDS)用の膜あるいは
膜担体として有用である。
また、親水性高分子鎖を有する物質(X)の高分子鎖の
両末端が疎水性高分子鎖を有する物質(Y)及び疎水性
高分子基材(Z)の各疎水性高分子鎖により拘束されて
いるため、又は親水性高分子鎖を有する物質(X)と、
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)が混在するため、単
に水溶性高分子鎖を細孔表面に結合した親水性多孔質膜
と比べると、水溶性高分子鎖の存在により水を吸収して
膨潤したことによる排除体積容量が吸水時に減少してお
り、その分だけ膜の孔容積及び孔径が増加し、その結果
優れた性能・透水量を有する膜となる。
両末端が疎水性高分子鎖を有する物質(Y)及び疎水性
高分子基材(Z)の各疎水性高分子鎖により拘束されて
いるため、又は親水性高分子鎖を有する物質(X)と、
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)が混在するため、単
に水溶性高分子鎖を細孔表面に結合した親水性多孔質膜
と比べると、水溶性高分子鎖の存在により水を吸収して
膨潤したことによる排除体積容量が吸水時に減少してお
り、その分だけ膜の孔容積及び孔径が増加し、その結果
優れた性能・透水量を有する膜となる。
また、多孔質膜を構成する高分子基材(Z)の臨界表面
張力が50dyn/cm未満もしくは吸水率が1.0%未満の疎水性
高分子物質よりなり、バブルポイントが0.2〜20.0Kg/cm
2、膜厚20〜300μ、空孔率20〜80%であるので、水分に
よる膜の膨潤がなくなり、寸法安定性に優れている。ま
た、高分子基材(Z)はポリプロピレンを主成分とする
疎水性高分子物質であるので、グラフト重合しやすい高
分子ラジカルを生成しやすく、相分離の態様を呈する構
成の合成条件を容易に制御できる。
張力が50dyn/cm未満もしくは吸水率が1.0%未満の疎水性
高分子物質よりなり、バブルポイントが0.2〜20.0Kg/cm
2、膜厚20〜300μ、空孔率20〜80%であるので、水分に
よる膜の膨潤がなくなり、寸法安定性に優れている。ま
た、高分子基材(Z)はポリプロピレンを主成分とする
疎水性高分子物質であるので、グラフト重合しやすい高
分子ラジカルを生成しやすく、相分離の態様を呈する構
成の合成条件を容易に制御できる。
さらに、本発明に係る生体適合性材料は、上記親水性材
料により構成されているので、極めて優れた生体適合性
を有している。
料により構成されているので、極めて優れた生体適合性
を有している。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明す
る。
る。
第1図は本発明に係る生体適合性材料の一例を模式的に
示す断面図である。この親水性材料は基材となる高分子
膜基材の表面に、親水性高分子鎖を有する物質(X)と
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)とを含有するブロッ
ク共重合体をグラフト鎖として結合し、相分離の態様で
混在した層を形成したものである。図中、1は基材とな
る高分子膜、2は親水性高分子鎖を有する物質(X)の
領域(ドメイン)、3は疎水性高分子鎖を有する物質
(Y)の領域、4は高分子膜基材1と親水性高分子鎖を
有する物質(X)とのグラフトマーを中心とした界面領
域を示している。
示す断面図である。この親水性材料は基材となる高分子
膜基材の表面に、親水性高分子鎖を有する物質(X)と
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)とを含有するブロッ
ク共重合体をグラフト鎖として結合し、相分離の態様で
混在した層を形成したものである。図中、1は基材とな
る高分子膜、2は親水性高分子鎖を有する物質(X)の
領域(ドメイン)、3は疎水性高分子鎖を有する物質
(Y)の領域、4は高分子膜基材1と親水性高分子鎖を
有する物質(X)とのグラフトマーを中心とした界面領
域を示している。
本発明に係る生体適合性材料で形成された多孔質膜は、
高分子基材(Z)からなる多孔質膜基材の膜表面及び細
孔表面の少なくとも一部に親水性高分子鎖を有する物質
(X)と疎水性高分子鎖を有する物質(Y)とを含有す
るブロック共重合体及び/又はこれら物質(X,Y)
が、それぞれ架橋剤や光・放射線による架橋反応を利用
することなく、グラフト鎖として結合されている。ここ
で、親水性高分子鎖を有する物質(X)とは、水と親和
性の高い高分子鎖若しくは水溶性の高分子鎖をもつ物質
であれば特に限定させるものではないが、臨界表面張力
が50dyn/cm以上若しくは吸水率が1.0%以上であること
が好ましい。例を挙げると、ポリヒドロキシエチルアク
リレートやポリジメチルアミノメチルメタクリレート等
のアクリル系やメタクリル系の誘導体によって構成され
る親水性高分子やポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコールなどのポリエーテル類を分子内に有する
ビニル系単量体、及びポリアクリルアミド、ポリジアセ
トンアミドやポリN−メチルアクリルアミド等のアクリ
ルアミド系、メタアクリルアミド系の誘導体より構成さ
れる親水性高分子などがある。
高分子基材(Z)からなる多孔質膜基材の膜表面及び細
孔表面の少なくとも一部に親水性高分子鎖を有する物質
(X)と疎水性高分子鎖を有する物質(Y)とを含有す
るブロック共重合体及び/又はこれら物質(X,Y)
が、それぞれ架橋剤や光・放射線による架橋反応を利用
することなく、グラフト鎖として結合されている。ここ
で、親水性高分子鎖を有する物質(X)とは、水と親和
性の高い高分子鎖若しくは水溶性の高分子鎖をもつ物質
であれば特に限定させるものではないが、臨界表面張力
が50dyn/cm以上若しくは吸水率が1.0%以上であること
が好ましい。例を挙げると、ポリヒドロキシエチルアク
リレートやポリジメチルアミノメチルメタクリレート等
のアクリル系やメタクリル系の誘導体によって構成され
る親水性高分子やポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコールなどのポリエーテル類を分子内に有する
ビニル系単量体、及びポリアクリルアミド、ポリジアセ
トンアミドやポリN−メチルアクリルアミド等のアクリ
ルアミド系、メタアクリルアミド系の誘導体より構成さ
れる親水性高分子などがある。
疎水性高分子鎖を有する物質(Y)とは、臨界表面張力
若しくは吸水率が親水性高分子鎖を有する物質(X)の
値未満であればよく、特に限定されるものではない。例
を挙げると、ポリスチレン、ポリエチルメタクリレー
ト、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエンカビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどがある。
若しくは吸水率が親水性高分子鎖を有する物質(X)の
値未満であればよく、特に限定されるものではない。例
を挙げると、ポリスチレン、ポリエチルメタクリレー
ト、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエンカビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどがある。
本発明の親水性多孔質膜は多孔質膜基材の表面にブロッ
ク共重合体又はグラフト鎖が化学的に結合していること
が必要であり、コーティング処理などで被覆されたもの
ではない。また、多官能性単量体などの架橋剤を用いて
親水性高分子を材料表面に結合させたり、グラフト鎖に
架橋結合が多く生成するような重合条件、例えば、架橋
材存在下でのグラフト反応や電子線、ガンマー線、紫外
線等をグラフト鎖やグラフト鎖となるべく存在していた
単量体、高分子に照射することにより多孔質膜基材表面
に結合させた材料でもない。また、本発明の親水性多孔
質膜とは、高分子基材(Z)と比較してより親水化され
た表面、すなわちより表面自由エネルギーの大きな表面
を有している膜のことを意味する。
ク共重合体又はグラフト鎖が化学的に結合していること
が必要であり、コーティング処理などで被覆されたもの
ではない。また、多官能性単量体などの架橋剤を用いて
親水性高分子を材料表面に結合させたり、グラフト鎖に
架橋結合が多く生成するような重合条件、例えば、架橋
材存在下でのグラフト反応や電子線、ガンマー線、紫外
線等をグラフト鎖やグラフト鎖となるべく存在していた
単量体、高分子に照射することにより多孔質膜基材表面
に結合させた材料でもない。また、本発明の親水性多孔
質膜とは、高分子基材(Z)と比較してより親水化され
た表面、すなわちより表面自由エネルギーの大きな表面
を有している膜のことを意味する。
本発明の親水性多孔質膜は、その基本構造として疎水
(Z)−親水(X)−疎水(Y)のグラフト鎖を有す
る。本発明の膜は、単量体を気相で高分子基材(Z)に
接触させることによりグラフト鎖を成長させた膜であ
り、基本的には親水(X)−疎水(Y)のブロック共重
合体よりなるグラフト鎖を有しているが、親水(X)−
疎水(Y)−親水(X)や親水性(X)−疎水(Y)−
親水(X)−疎水(Y)といった順序でX,Yが交互に
結合したブロック共重合体をグラフト鎖とする構成も含
まれる。更に、親水(X)と疎水(Y)のグラフト鎖が
基材表面に混合した状態で結合した構成も含まれる。
(Z)−親水(X)−疎水(Y)のグラフト鎖を有す
る。本発明の膜は、単量体を気相で高分子基材(Z)に
接触させることによりグラフト鎖を成長させた膜であ
り、基本的には親水(X)−疎水(Y)のブロック共重
合体よりなるグラフト鎖を有しているが、親水(X)−
疎水(Y)−親水(X)や親水性(X)−疎水(Y)−
親水(X)−疎水(Y)といった順序でX,Yが交互に
結合したブロック共重合体をグラフト鎖とする構成も含
まれる。更に、親水(X)と疎水(Y)のグラフト鎖が
基材表面に混合した状態で結合した構成も含まれる。
また、本発明の親水性多孔質膜は、多孔質膜を構成する
高分子基材(Z)の臨界表面張力が50dyn/cm未満もしく
は吸水率1.0%未満の疎水性高分子であり、バブルポイ
ントが0.2〜20.0Kg/cm2、膜厚20〜300μ、空孔率20〜80
%であることが好ましい。ここに、バブルポイントと
は、ASTM F-316に記載されている方法にしたがってイソ
プロピルアルコール(IPA)を溶媒にして測定した値で
ある。また、空孔率とは、膜の全体積に占める空孔部の
体積の割合を100率で示した値である。
高分子基材(Z)の臨界表面張力が50dyn/cm未満もしく
は吸水率1.0%未満の疎水性高分子であり、バブルポイ
ントが0.2〜20.0Kg/cm2、膜厚20〜300μ、空孔率20〜80
%であることが好ましい。ここに、バブルポイントと
は、ASTM F-316に記載されている方法にしたがってイソ
プロピルアルコール(IPA)を溶媒にして測定した値で
ある。また、空孔率とは、膜の全体積に占める空孔部の
体積の割合を100率で示した値である。
また、高分子基材(Z)はポリプロピレンを主成分とす
る疎水性高分子であることが好ましい。
る疎水性高分子であることが好ましい。
本発明の生体適合性材料は、高分子基材(Z)の表面に
低温プラズマ処理を施して高分子ラジカルを生成させた
後、親水性単量体(X)を気相で供給し、0.1〜102mmHg
の減圧下で高分子ラジカルを重合開始点として基材表面
にグラフト重合させた後、未反応の親水性単量体(X)
の大部分を減圧除去し、続いて疎水性単量体(Y)を気
相で供給し、0.1〜102torrの減圧下で親水性高分子鎖
(X)の成長点に存在する高分子ラジカル及び/又は基
材(Z)の表面にある高分子ラジカルを重合開始点とし
てさらにグラフト重合を行うことにより得ることができ
る。
低温プラズマ処理を施して高分子ラジカルを生成させた
後、親水性単量体(X)を気相で供給し、0.1〜102mmHg
の減圧下で高分子ラジカルを重合開始点として基材表面
にグラフト重合させた後、未反応の親水性単量体(X)
の大部分を減圧除去し、続いて疎水性単量体(Y)を気
相で供給し、0.1〜102torrの減圧下で親水性高分子鎖
(X)の成長点に存在する高分子ラジカル及び/又は基
材(Z)の表面にある高分子ラジカルを重合開始点とし
てさらにグラフト重合を行うことにより得ることができ
る。
親水性単量体(X)及び疎水性単量体(Y)はラジカル
重合可能な単量体であることが必要である。例を挙げる
と、親水性単量体としては2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、N−ビニルピロリドンメタクリル酸、N−メ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド,ジメチルアミノエチルメタクリレート等があり、疎
水性単量体としては、メチルメタクリレート,エチルメ
タクリレート,ブチルアクリレート,スチレン,四フッ
化エチレン,パーフルオロメタリクレート等のアクリル
酸系、メタクリア酸系の単量体やアクリルアミド,メタ
アクリルアミド系の誘導体などがある。
重合可能な単量体であることが必要である。例を挙げる
と、親水性単量体としては2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、N−ビニルピロリドンメタクリル酸、N−メ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド,ジメチルアミノエチルメタクリレート等があり、疎
水性単量体としては、メチルメタクリレート,エチルメ
タクリレート,ブチルアクリレート,スチレン,四フッ
化エチレン,パーフルオロメタリクレート等のアクリル
酸系、メタクリア酸系の単量体やアクリルアミド,メタ
アクリルアミド系の誘導体などがある。
また、本発明の親水性多孔質膜は、上記親水性材料の製
造方法を多孔質膜基材を構成する高分子基材(Z)の表
面に適用することにより得ることができる。
造方法を多孔質膜基材を構成する高分子基材(Z)の表
面に適用することにより得ることができる。
このようにして得られた親水性多孔質膜は、疎水性高分
子鎖と親水性高分子鎖のブロック共重合体及び/又は、
それぞれの分子鎖をグラフト鎖として膜表面に有してお
り、親水−疎水の相分離の態様で混在した層を形成する
ことによって高い血液適合性や生体適合性を発揮するが
できる。すなわち、生体の細胞表面には親水性部分と疎
水性部分とが混在してあり、したがって、医療器具の表
面も同様な混在した2つの部分を有する構成の方が適合
性が高くなる。なお、疎水性部分のみではグロブリン等
の蛋白に対する粘着性が高くなり好ましくなく、また親
水性部分のみでは粘着性が低くなりすぎて適度な粘着性
を得ることができない。
子鎖と親水性高分子鎖のブロック共重合体及び/又は、
それぞれの分子鎖をグラフト鎖として膜表面に有してお
り、親水−疎水の相分離の態様で混在した層を形成する
ことによって高い血液適合性や生体適合性を発揮するが
できる。すなわち、生体の細胞表面には親水性部分と疎
水性部分とが混在してあり、したがって、医療器具の表
面も同様な混在した2つの部分を有する構成の方が適合
性が高くなる。なお、疎水性部分のみではグロブリン等
の蛋白に対する粘着性が高くなり好ましくなく、また親
水性部分のみでは粘着性が低くなりすぎて適度な粘着性
を得ることができない。
また、この親水性多孔質膜は、架橋剤や放射線照射等に
よる架橋反応を行っていないので、グラフト重合された
高分子鎖は、エネルギー的により安定な構造である。必
要であれば、グラフト鎖の良溶媒で膜表面を処理するこ
とでブロック共重合体の相分離状態を制御することもで
きる。また、上記親水性多孔質膜は、表面にある親水性
高分子鎖を有する物質(X)、疎水性高分子鎖を有する
物質(Y)の分子量を任意に選択することにより親水
性、疎水性の程度を変化させたり、連鎖の集合状態を制
御することができる。このような相分離状態の制御は、
ブレンドマーでは行うことができず、したがって本発明
の親水性多孔膜質表面はホモポリマー或はランダム共重
合体にはない良好な生体適合性を示すものである。
よる架橋反応を行っていないので、グラフト重合された
高分子鎖は、エネルギー的により安定な構造である。必
要であれば、グラフト鎖の良溶媒で膜表面を処理するこ
とでブロック共重合体の相分離状態を制御することもで
きる。また、上記親水性多孔質膜は、表面にある親水性
高分子鎖を有する物質(X)、疎水性高分子鎖を有する
物質(Y)の分子量を任意に選択することにより親水
性、疎水性の程度を変化させたり、連鎖の集合状態を制
御することができる。このような相分離状態の制御は、
ブレンドマーでは行うことができず、したがって本発明
の親水性多孔膜質表面はホモポリマー或はランダム共重
合体にはない良好な生体適合性を示すものである。
また、ブロック共重合体をグラフト鎖として多孔質膜に
化学的に結合しているので、従来のコーティング法と異
なり、材料とブロック共重合体層との界面で剥離現象が
生じることがなく、その結果、血液中や生体内へブロッ
ク共重合体が溶出したり剥がれ出たりすることがなくな
り、安全性の高い膜を供給することができる。また、気
相で単量体を供給して材料表面よりグラフト鎖を合成し
た膜であるので、薄く均一な相分離の態様をなす表面を
発現させることが可能である。したがって、従来、被覆
することが困難であると考えられていた種々の形状のカ
テーテル、薬剤、人工骨、人工血管等の人工器官、人工
臓器、徐放性医療品等へ応用することが可能となる。ま
た、膜を構成する高分子基剤(Z)が疎水性高分子であ
るので、水による膜の膨潤がなく寸法安定性に優れてお
り、疎水(Z)−親水(X)−疎水(Z)の3元ブロッ
ク共重合体による生体適合性も発揮される。
化学的に結合しているので、従来のコーティング法と異
なり、材料とブロック共重合体層との界面で剥離現象が
生じることがなく、その結果、血液中や生体内へブロッ
ク共重合体が溶出したり剥がれ出たりすることがなくな
り、安全性の高い膜を供給することができる。また、気
相で単量体を供給して材料表面よりグラフト鎖を合成し
た膜であるので、薄く均一な相分離の態様をなす表面を
発現させることが可能である。したがって、従来、被覆
することが困難であると考えられていた種々の形状のカ
テーテル、薬剤、人工骨、人工血管等の人工器官、人工
臓器、徐放性医療品等へ応用することが可能となる。ま
た、膜を構成する高分子基剤(Z)が疎水性高分子であ
るので、水による膜の膨潤がなく寸法安定性に優れてお
り、疎水(Z)−親水(X)−疎水(Z)の3元ブロッ
ク共重合体による生体適合性も発揮される。
本発明の親水性多孔質膜において、親水性高分子鎖の両
末端を疎水性高分子鎖により拘束された構成のもの、又
は親水性高分子鎖を有する物質(X)と、疎水性高分子
鎖を有する物質(Y)が混在する構成のものでは、単に
親水性高分子鎖をグラフト重合した親水性多孔質膜と比
べて排除体積容量が減少し、その分だけ膜の孔容積行う
孔径が増加し、その結果高い透水量、性能を有する。ま
た、多孔質基材がポリプロピレンのように、3級炭素を
分子内に持っている高分子は、単量体がグラフト重合し
やすい高分子ラジカルを生成するので、相分離表面を有
する親水性多孔質膜の合成条件を容易に制御することが
できる。
末端を疎水性高分子鎖により拘束された構成のもの、又
は親水性高分子鎖を有する物質(X)と、疎水性高分子
鎖を有する物質(Y)が混在する構成のものでは、単に
親水性高分子鎖をグラフト重合した親水性多孔質膜と比
べて排除体積容量が減少し、その分だけ膜の孔容積行う
孔径が増加し、その結果高い透水量、性能を有する。ま
た、多孔質基材がポリプロピレンのように、3級炭素を
分子内に持っている高分子は、単量体がグラフト重合し
やすい高分子ラジカルを生成するので、相分離表面を有
する親水性多孔質膜の合成条件を容易に制御することが
できる。
本発明の親水性多孔質膜の生体適合性、血液適合性をさ
らに向上させる目的やある種の機能、例えば、選択的吸
着性、刺激応答性、触媒活性、徐放性を付与する目的と
して、生理活性物質や機能性高分子を親水性高分子鎖や
疎水性高分子鎖に結合させることも可能である。その場
合、本発明の親水性多孔質膜は優れた基材となる。
らに向上させる目的やある種の機能、例えば、選択的吸
着性、刺激応答性、触媒活性、徐放性を付与する目的と
して、生理活性物質や機能性高分子を親水性高分子鎖や
疎水性高分子鎖に結合させることも可能である。その場
合、本発明の親水性多孔質膜は優れた基材となる。
(実験例) 実験例1〜3,比較例1 長さ230mm、幅130mm、厚さ130μ、孔径0.6μのポリプロ
ピレンよりなる多孔質膜を基材として、これに、アルゴ
ン0.1torr、80W、20secの条件で低温プラズマ処理を施
した後、0.01torr以下に減圧し、次いで親水性単量体と
してN,N−ジメチルアクリルアミド(以下、DMAAとい
う)を0.8torrになるように供給して気相でグラフト重
合を3min進行させた。続いて未反応のDMAAを5min減圧
除去した後、疎水性単量体としてn−ブチルアクリート
(以下BAという)を8torr、25℃で既にポリDMAAがグラ
フト重合した表面に供給して、BAのグラフト鎖を成長さ
せた。実験例1〜3において、それぞれBAのグラフト重
合時間を30秒、1分、2分と変化させることで、ポリBA
の鎖長の異なる3種類の表面を有する親水性多孔質膜を
それぞれ合成した。
ピレンよりなる多孔質膜を基材として、これに、アルゴ
ン0.1torr、80W、20secの条件で低温プラズマ処理を施
した後、0.01torr以下に減圧し、次いで親水性単量体と
してN,N−ジメチルアクリルアミド(以下、DMAAとい
う)を0.8torrになるように供給して気相でグラフト重
合を3min進行させた。続いて未反応のDMAAを5min減圧
除去した後、疎水性単量体としてn−ブチルアクリート
(以下BAという)を8torr、25℃で既にポリDMAAがグラ
フト重合した表面に供給して、BAのグラフト鎖を成長さ
せた。実験例1〜3において、それぞれBAのグラフト重
合時間を30秒、1分、2分と変化させることで、ポリBA
の鎖長の異なる3種類の表面を有する親水性多孔質膜を
それぞれ合成した。
比較例1では、DMAAのみで、n−BAの重合は行なわれな
かった。
かった。
次に、ポリDMAAとポリBAのブロック共重合体とをグラフ
ト鎖として有する該親水性多孔質膜を、メタノールとジ
メチルホルムアミドで洗浄した後、日本薬局法の輸液用
プラスチック容器基準に準じた溶出物試験、溶血毒性試
験、急性毒性試験、皮内反応試験、発熱性試験、移植試
験に供したところ全て合格した。
ト鎖として有する該親水性多孔質膜を、メタノールとジ
メチルホルムアミドで洗浄した後、日本薬局法の輸液用
プラスチック容器基準に準じた溶出物試験、溶血毒性試
験、急性毒性試験、皮内反応試験、発熱性試験、移植試
験に供したところ全て合格した。
第2図に本発明の親水性多孔質膜の表層部の赤外線吸収
スペクトルFT-IR-ATR(日本バイオラッド社製:FTS40)
を用いた表面分析結果を示す。AがポリDMAAのC=0由
来の吸収であり、BがポリBAのC=0由来の吸収であ
る。BAとの反応時間が増加するにつれてBの吸収がAと
比べて強くなっており、ポリBAの割合が増加していくの
がわかる。
スペクトルFT-IR-ATR(日本バイオラッド社製:FTS40)
を用いた表面分析結果を示す。AがポリDMAAのC=0由
来の吸収であり、BがポリBAのC=0由来の吸収であ
る。BAとの反応時間が増加するにつれてBの吸収がAと
比べて強くなっており、ポリBAの割合が増加していくの
がわかる。
表1には、本発明の親水性多孔質膜表面の走査型電子顕
微鏡(ESCA,日本電子:JSM-840)による分析結果を示し
たが、BAとの反応時間が長くなるにつれて表面のポリDM
AA由来の窒素量が減少していくのが観察された。
微鏡(ESCA,日本電子:JSM-840)による分析結果を示し
たが、BAとの反応時間が長くなるにつれて表面のポリDM
AA由来の窒素量が減少していくのが観察された。
以上のことから、本発明の親水性多孔質膜は、親水性高
分子鎖と疎水性高分子鎖を膜表面に有し、反応条件を選
択することにより広い範囲でミクロ相分離状態の構成を
制御できることがわかった。
分子鎖と疎水性高分子鎖を膜表面に有し、反応条件を選
択することにより広い範囲でミクロ相分離状態の構成を
制御できることがわかった。
次に、本発明の親水性多孔質膜の生体適合性を調べるた
めに、血小板粘着能試験を行った。すなわち、3.8%ク
エン酸ナトリウム溶液を同じ容積分添加した人新鮮血よ
り採取した血小板多血漿(PRP)と室温で30分接触させ
た後、生理食塩水で洗浄し、2.5%グルタルアルデヒド
溶液で固定化して電子顕微鏡(ESCA,日本電子:JSM-84
0)で観察した。その結果、本発明の多孔質膜表面に
は、血小板がほとんど粘着しておらず、僅かに付着して
いた血小板についても殆ど変形はしていないことより、
細胞や生体成分と親和性の高い表面を有していることが
明らかになった。
めに、血小板粘着能試験を行った。すなわち、3.8%ク
エン酸ナトリウム溶液を同じ容積分添加した人新鮮血よ
り採取した血小板多血漿(PRP)と室温で30分接触させ
た後、生理食塩水で洗浄し、2.5%グルタルアルデヒド
溶液で固定化して電子顕微鏡(ESCA,日本電子:JSM-84
0)で観察した。その結果、本発明の多孔質膜表面に
は、血小板がほとんど粘着しておらず、僅かに付着して
いた血小板についても殆ど変形はしていないことより、
細胞や生体成分と親和性の高い表面を有していることが
明らかになった。
また、本発明の親水性多孔質膜のバブルポイント、透水
量及び血漿分離量について表1にまとめた。血漿分離量
は、24cm2のミニモジュールを用いてずり速度300sec-1
で牛血液を使用して求めた値である。本発明の親水性多
孔質膜は、血漿分離膜としても優れた性能を有してい
る。
量及び血漿分離量について表1にまとめた。血漿分離量
は、24cm2のミニモジュールを用いてずり速度300sec-1
で牛血液を使用して求めた値である。本発明の親水性多
孔質膜は、血漿分離膜としても優れた性能を有してい
る。
比較例2 未処理のポリプロピレン製多孔質膜について実験例1〜
3と同様に血小板粘着能試験を行った。その結果、多く
の血小板が変形して粘着しており、膜表面の約30%を覆
っていた。
3と同様に血小板粘着能試験を行った。その結果、多く
の血小板が変形して粘着しており、膜表面の約30%を覆
っていた。
実験例4 グラフト重合条件を変えた以外は実験例1と同様の方法
で、親水性単量体としてDMAAを、疎水性単量体としてス
チレンを用いて多孔質膜を合成して評価を行ったとこ
ろ、実験例1と同様に優れた生体適合性の多孔質が得ら
れた。この多孔質膜に曲げ応力をかけた後、電子顕微鏡
で観察したところ、特に変化は観察されなかった。
で、親水性単量体としてDMAAを、疎水性単量体としてス
チレンを用いて多孔質膜を合成して評価を行ったとこ
ろ、実験例1と同様に優れた生体適合性の多孔質が得ら
れた。この多孔質膜に曲げ応力をかけた後、電子顕微鏡
で観察したところ、特に変化は観察されなかった。
比較例3 実験例4で基材として用いたポリプロピレン多孔質膜
に、DMAAとスチレンのブロック共重合体をコーティング
することを試みたが、薄く均一にコーティングすること
はできなかった。また、実験例4と同様の曲げ応力をか
けた後、電子顕微鏡で観察した結果、ブロック共重合体
がコーティングされているところについてもクラックや
表面剥離現象が生じていた。
に、DMAAとスチレンのブロック共重合体をコーティング
することを試みたが、薄く均一にコーティングすること
はできなかった。また、実験例4と同様の曲げ応力をか
けた後、電子顕微鏡で観察した結果、ブロック共重合体
がコーティングされているところについてもクラックや
表面剥離現象が生じていた。
実験例5〜8,比較例4 次に、本発明の多孔質膜により発現される溶出物の低減
化についての実験を行った。その結果を表2に示す。合
成条件は、実験例1〜3と同様の条件でn−BAをEA(エ
チルアクリレート)にかえて、その重合時間を実験例5
〜8でそれぞれ合成を行った。なお、比較例4では、EA
の重合は行なわなかった。
化についての実験を行った。その結果を表2に示す。合
成条件は、実験例1〜3と同様の条件でn−BAをEA(エ
チルアクリレート)にかえて、その重合時間を実験例5
〜8でそれぞれ合成を行った。なお、比較例4では、EA
の重合は行なわなかった。
溶出物の測定は、膜約1gに100倍量の蒸留水を加え
て、115℃、30分間オートクレーブ抽出を行なった後、3
50〜220nmの範囲のUVを測定し、吸光度の最大値をΔ
UVとした。この膜の場合UVが220nmに最大値を有し
ていた。
て、115℃、30分間オートクレーブ抽出を行なった後、3
50〜220nmの範囲のUVを測定し、吸光度の最大値をΔ
UVとした。この膜の場合UVが220nmに最大値を有し
ていた。
溶出物についてはIRで定性をHPLC(液体クロマトグラフ
ィー)で定量を行ったところ、主成分はポリDMAAであ
り、実験例8では比較例4と比べて1/8程度に減少して
いた。
ィー)で定量を行ったところ、主成分はポリDMAAであ
り、実験例8では比較例4と比べて1/8程度に減少して
いた。
[発明の効果] 以上のように、本発明に係る生体適合性材料は、高分子
材料よりなる基材(Z)の表面に、親水性高分子鎖を有
する物質(X)、疎水性高分子鎖を有する物質(Y)の
順序で、これら物質がグラフト鎖として結合されてお
り、該生体適合性材料は両物質(X,Y)が基材表面に
おいて相分離の態様で混在した構成となっているため、
血液適合性及び抗炎症性等の生体適合性に優れている。
材料よりなる基材(Z)の表面に、親水性高分子鎖を有
する物質(X)、疎水性高分子鎖を有する物質(Y)の
順序で、これら物質がグラフト鎖として結合されてお
り、該生体適合性材料は両物質(X,Y)が基材表面に
おいて相分離の態様で混在した構成となっているため、
血液適合性及び抗炎症性等の生体適合性に優れている。
また、本発明に係る生体適合性材料で形成された多孔質
膜は、ブロック共重合体がグラフト鎖として多孔質膜基
材に化学的に結合しているので、従来のコーティング法
では不可能であった多孔質膜の細孔表面にまで薄くかつ
均一に親水−疎水の相分離の態様で混在した層を発現さ
せることが可能であり、このため生体適合性、細胞親和
性をもつとともに、多孔質膜基材とブロック共重合体層
との界面で剥離現象が生じることがない。その結果、血
液中や生体内へブロック共重合体が溶出したり剥れ出た
りすることがなくなり、安全性の高い医療材料としての
膜を供給することができる。例えば、血漿分離膜、血液
成分分離膜、人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用膜、人工
すい臓用膜、人工肝臓用膜を初めとする体外循環治療用
の各種の膜、さらには細胞培養用、バイオリアクター
用、ドラッグデリバリーシステム(DDS)用の膜あるいは
膜担体として有用である。
膜は、ブロック共重合体がグラフト鎖として多孔質膜基
材に化学的に結合しているので、従来のコーティング法
では不可能であった多孔質膜の細孔表面にまで薄くかつ
均一に親水−疎水の相分離の態様で混在した層を発現さ
せることが可能であり、このため生体適合性、細胞親和
性をもつとともに、多孔質膜基材とブロック共重合体層
との界面で剥離現象が生じることがない。その結果、血
液中や生体内へブロック共重合体が溶出したり剥れ出た
りすることがなくなり、安全性の高い医療材料としての
膜を供給することができる。例えば、血漿分離膜、血液
成分分離膜、人工肺用ガス交換膜、人工腎臓用膜、人工
すい臓用膜、人工肝臓用膜を初めとする体外循環治療用
の各種の膜、さらには細胞培養用、バイオリアクター
用、ドラッグデリバリーシステム(DDS)用の膜あるいは
膜担体として有用である。
第1図は本発明に係る親水性材料の断面構造を模式的に
示す拡大断面図、 第2図は本発明に係る親水性材料としての多孔質膜の表
層部の赤外線吸収スペクトルを種々の実験例及び比較例
について表わしたスペクトル図である。 X:親水性高分子鎖を有する物質 Y:疎水性高分子鎖を有する物質 Z:高分子基材 1:基材となる高分子膜 2:物質(X)の領域 3:物質(Y)の領域 4:界面領域
示す拡大断面図、 第2図は本発明に係る親水性材料としての多孔質膜の表
層部の赤外線吸収スペクトルを種々の実験例及び比較例
について表わしたスペクトル図である。 X:親水性高分子鎖を有する物質 Y:疎水性高分子鎖を有する物質 Z:高分子基材 1:基材となる高分子膜 2:物質(X)の領域 3:物質(Y)の領域 4:界面領域
Claims (4)
- 【請求項1】高分子材料よりなる基材(Z)の表面に、
親水性高分子鎖を有する物質(X)、疎水性高分子鎖を
有する物質(Y)の順序で、これら物質が、グラフト鎖
として結合されてなることを特徴とする生体適合性材
料。 - 【請求項2】前記基材(Z)は、多孔質膜基材よりな
り、その膜基材の膜表面及び孔内面の、少なくとも一部
分に親水性高分子鎖を有する物質(X)、疎水性高分子
鎖を有する物質(Y)の順序で、これら物質がグラフト
鎖として結合されてなる請求項1記載の生体適合性材料
よりなる親水性多孔質膜。 - 【請求項3】前記基材(Z)は、臨界表面張力が50dy
n/cm未満及び/又は吸水率が1.0%未満の疎水性高分
子物質よりなり、当該多孔質膜のバブルポイントが0.
2〜20.0kg/cm2、膜厚が20〜300μ,空孔率が
20〜80%である請求項2記載の親水性多孔質膜。 - 【請求項4】前記基材(Z)は、ポリプロピレンを主成
分とする疎水性高分子からなる請求項2又は3記載の親
水性多孔質膜。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63183095A JPH064713B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-07-22 | 生体適合性材料 |
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