JPH0646026U - 護岸法面の緑化ブロック - Google Patents
護岸法面の緑化ブロックInfo
- Publication number
- JPH0646026U JPH0646026U JP8859292U JP8859292U JPH0646026U JP H0646026 U JPH0646026 U JP H0646026U JP 8859292 U JP8859292 U JP 8859292U JP 8859292 U JP8859292 U JP 8859292U JP H0646026 U JPH0646026 U JP H0646026U
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Abstract
(57)【要約】
[目的] コンクリート護岸を緑化させる従来の植生シ
ートは、河川増水時によって押し流され流失するという
問題がある。また、最近はコンクリートから河川水に流
れ出る成分が、環境に悪影響を与える可能性がある。本
考案は護岸強度を損なうことなく、自然環境に近い状態
で護岸法面の緑化を実現させる点にある。 [構成] ネット状バスケットを設け、上段バスケット
部位に透水性布地からなる袋体に自然石および保湿材を
入れて配する一方、下段部位には透水性布地を用いた袋
体に保湿材をいれ、上段部分に植物種子を配する。下段
バスケットの自然石によりブロックが安定し、護岸目的
を達成する一方、上段の保湿材および種子により護岸の
緑化を図ることが出来る。
ートは、河川増水時によって押し流され流失するという
問題がある。また、最近はコンクリートから河川水に流
れ出る成分が、環境に悪影響を与える可能性がある。本
考案は護岸強度を損なうことなく、自然環境に近い状態
で護岸法面の緑化を実現させる点にある。 [構成] ネット状バスケットを設け、上段バスケット
部位に透水性布地からなる袋体に自然石および保湿材を
入れて配する一方、下段部位には透水性布地を用いた袋
体に保湿材をいれ、上段部分に植物種子を配する。下段
バスケットの自然石によりブロックが安定し、護岸目的
を達成する一方、上段の保湿材および種子により護岸の
緑化を図ることが出来る。
Description
【0001】
本考案は、河川の護岸法面等に配する緑化ブロックに関する。
【0002】
河川の護岸工事は、コンクリート二次製品である法面ブロックを並べて行うた め、護岸法面に芝その他の植物を植生させることは極めて困難である。
【0003】 従来、コンクリート護岸面を緑化させる技術としては、植物種子を予め植え付 けたシートを護岸法面に配するものが知られている(特開平04−121113 号公報)。これは、多数の孔(またはスリット)を開けた分解性フィルムの下側 に、天然素材の水苔等からなる分解性の多孔保湿層を設け、その下に芝ランナー を配し、下面に分解性のプラスチックシートを設けて長尺シートを作り、この長 尺シートをコンクリート護岸法面等に配するというものである。シート配設後、 芝ランナーから芽が成長し、保湿層を突き抜けて芝が伸びる。
【0004】
ところで、このような植生シートは、コンクリート法面に適宜手段で貼着させ てゆくが、河川増水時などにはシート下面に入り込む流水に押し流されて容易に 剥離し、シートが流失するという問題がある。芝の根は、コンクリート面に入り 込んでいるわけではないから、シート流失に伴って芝もすべて失われる。
【0005】 また、最近はコンクリートから河川水に流れ出る成分が、環境に悪影響を与え る可能性があるとして、水質保全のための技術が要請されつつある。
【0006】 そこで本考案の目的は、従来の護岸強度を損なうことなく、出来るだけ自然環 境に近い状態で護岸法面の緑化を実現させる点にある。
【0007】
前記目的を達成して課題を達成するため、本考案に係る護岸法面の緑化ブロッ クは、ネット状バスケットを設け、自然石および保湿材を透水性布地からなる袋 体に収納して該バスケットの下層部位に配する一方、透水性布地を用いた袋体に 保湿材を収納してバスケット上層部位に配し、植物種子をバスケット上層部位に 配設した。
【0008】
本考案に係る護岸法面の緑化ブロックは、ネット状バスケットを上下二段に区 分し、下段バスケット部分に自然石を配してブロック全体の安定を維持させる。 この自然石は、透水性の袋に入れ、石の間に土その他の保湿材を詰めるから、上 段バスケットに配する植物種子に対して水分を供給できる。
【0009】 一方、バスケット上部には、透水性の袋に保水性のある素材を詰め、該保湿素 材の部分に植物種子を混入または吹き付け等の手段によって配設する。この上段 の袋体は保湿材等を入れた後、その開口を閉じ、増水時における保湿素材の流失 を防止する。袋体は透水性であるから、雨を滲み込ませることが出来、下段の保 湿材にも水分を蓄えさせることが出来る。
【0010】 この緑化ブロックに使用する自然石は、コンクリートのように水質を悪化させ る不純成分を滲み出さない。尚、本考案で使用する保湿材は、主として土を用い るが、設置環境に応じて粒砂等の他の自然物、或いは天然または化学繊維を単独 または他の素材と混合して使用する。
【0011】
以下、添付図面に基づいて本考案の実施例を説明する。 図1は、本考案に係る緑化ブロックの一例を示すものである。この緑化ブロッ ク10は、上下二段に積層したネット状バスケット11,12で外観を画成し、 下段バスケット12には、袋体14内に自然石15および詰め土16を入れ、上 段バスケット11には、袋体17内に詰め土18および芝種子19を封入してな る。尚、符号20は、上下バスケット11,12を仕切る中間網蓋、21は上段 バスケット11に冠する網蓋、22は底面ネット、23は成長した芝葉、24は 芝根である。
【0012】 ブロック全体を画成するバスケット11,12は、金属線または樹脂線をもっ て構成する。金属線の場合、例えばステンレスのような難錆金属を用いることも 可能であるが、鉄のように発錆し易い素材を使用する場合は表面を樹脂コーティ ングする等、発錆による破損を防止するのが望ましい。樹脂素材は軽量であって 配置作業を容易化させるが、増水時における流出の可能性を考慮すると、ある程 度の重量はもたせるのが好ましい。但し、下段バスケット12をグランドに固定 するなどの手段を採れば、バスケット自体の重量は問わず、従ってアクリルやポ リ系等の軽量樹脂を用いても構わない。剛性保持のため、FRP等の強化樹脂を 用いても良い。これらバスケットの材質は、配置箇所の流水量やコストとの相関 で適宜選択する。
【0013】 自然石を入れる下段の袋体14、詰め土を入れる上段の袋体17は、それぞれ 透水性を要するため、例えば麻、綿、その他の天然繊維或いは混合化繊で織り込 んだ布地素材を用いる。植物成長後に布地が分解する必要はないので、出来るだ け耐久性のある布地を用いるのが望ましい。但し、種子19が成長したとき、芽 が布地繊維を突き抜けることが出来る程度の網目隙間があるか、或いは植物の芽 が突き抜ける程度の布地厚が必要である。尚、下段バスケット12に配する自然 石15は、バスケット12の網目よりも大きな経を備えることが望ましい。
【0014】 次に、この緑化ブロック10の配設手順について説明する。 図2は、作業手順の一例を示すもので、まず護岸法面に上下一体に構成したバ スケット11(12)を配設し、(a)に示すようにバスケット11(12)内 に袋体14を納め、この袋体14の中に自然石15および詰め土16を入れる。 次いで袋体14の上側開口部を閉じ、その上から中間網蓋20をかぶせ、(b) に示すように適当箇所をバスケット11側面Pに固定する。固定ポイントPの数 は問わない。
【0015】 この後、(c)に示すように、中間網蓋20を底面として上側バスケット11 内に袋体17を納め、この袋体17の中に詰め土18を入れ、その上部位置に芝 種子19を撒いて混入させる。次いで、(d)に示すように袋体17の上部開口 を閉じ止め、その上に網蓋21をかぶせ、適当箇所Qを上段バスケット11に固 定する。
【0016】 これで一個の緑化ブロック10の配設が完了するが、このブロックは複数連結 が可能であるから、図(e)に示すように同一ブロック10を並べて適宜ポイン ト(例えばS)で相互に固定連結させても良い。固定連結の方式は、ネジ止め、 ワイヤー縛り、溶接、嵌合固定、その他の手段を問わない。尚、図(e)で符号 26は法面グランドである。
【0017】 従って、かかる緑化ブロック10を護岸法面に配すれば、袋体17に収めた種 子19によって護岸全体に芝を植生させ、河川流域の美観を向上させることが出 来る。
【0018】 このブロック10は、その大部分の構成素材が自然石15と詰め土16,18 であるから、河川を汚染することがない。また詰め土16,18は、袋体14, 17によって閉じられているから、河川増水時にも内部の土砂が流出することは ない。また自然石15によってブロック10全体は、とくに固定手段を設けなく とも自重によって安定し、増水によっても流失することはない。また仮に上部バ スケット11の土が流されたとしても、下部バスケット12には重量のある自然 石15で支えられて流出せず、護岸の目的は達せられる。勿論、頻繁に氾濫を繰 返す河川においてはアンカー手段等、適当な固定手段を付加しても構わない。
【0019】 尚、図2に示した実施例では、上下二段のバスケット11,12を上下連続的 に構成し、中間に仕切り蓋体20を配したが、上下のバスケット11,12は独 立して別個に構成して良く、上段バスケット11が底面ネットを備える限り前記 実施例のような中間網蓋20を配する必要はない。この場合、上下バスケット1 1,12は、積み重ねて固定する。
【0020】 また自然石や土(保湿材)を収納する袋は、図3(b)に示すように上下を区 分せず一つの袋30を用いて下段Bに自然石および土を入れ、上部Uに土(又は 土と種子)を入れても良い。また図3(a)に示すように、上段の袋31は底面 部分に開口32を設け、下層に配される土(保湿材)に雨滴等の水分をスムース に供給できるようにしても良い。
【0021】 また、袋体14,17に入れる詰め土16,18は、種子を成長させるための 保湿材であるから、必ずしも天然土に限らずビートモス、固形化させた土、石炭 等の多孔性材、綿繊維や砂土を配合させたものであっても構わない。このとき、 当該保湿材には肥料等、種子の成長を促す養分を配合させても良い。上段の袋体 17に入れる種子は、芝に限らない。水際に群生する草本性の自然植物、柳など 河川の並木となる木本性植物であっても良い。本ブロック10は、通常1×1× 天地0.4メートル程度の容積量に構成するが、ブロック容積(とくに上面面積 )は、限定されない。
【0022】 種子は上部の土(保湿材)に混合させる他、設置後に袋体の上(表面)に吹き 付けて配しても良い。また種子を混合させた袋体の上から種子を吹き付けても構 わない。種子は一種類だけでなく、複数種類を混生させることも出来る。 ブロック内には縦方向の仕切板を設けても良い。仕切板の設定によりバスケッ トの剛性が向上するほか、異なる種類の植物種子を配して環境美観に変化をもた せることが可能となる。
【0023】 本考案に係る緑化ブロック10によれば、柳その他の木本性植物であっても根 を法面グランドに侵入させることが出来るので、長期間にわたって植物の成長を 安定維持させることが出来る。
【0024】
以上説明したように本考案に係る護岸の緑化ブロックによれば、コンクリート ブロックと同様の耐久性ある強度の護岸法面を形成できるとともに、人為的な緑 化計画の下、自然に近い状態の護岸緑化を図ることが可能となる。
【図1】本考案に係る緑化ブロックの一例を示す部分断
面斜視図である。
面斜視図である。
【図2】本考案に係る緑化ブロックの配設手順を例示す
る図である。
る図である。
【図3】本考案に係る緑化ブロックの袋体の他の実施例
を示す図である。
を示す図である。
10 緑化ブロック 11 上段バスケット 12 下段バスケット 14,17,30,31 袋体 15 自然石 16,18 詰め土 19 芝種子 20 中間網蓋 21 網蓋 22 底面ネット 23 芝葉 24 芝根
Claims (1)
- 【請求項1】ネット状バスケットを設け、自然石および
保湿材を透水性布地からなる袋体に収納して該バスケッ
トの下層部位に配する一方、透水性布地を用いた袋体に
保湿材を収納してバスケット上層部位に配し、植物種子
をバスケット上層部位に配設することを特徴とする護岸
法面の緑化ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8859292U JPH0646026U (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 護岸法面の緑化ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8859292U JPH0646026U (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 護岸法面の緑化ブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0646026U true JPH0646026U (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=13947110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8859292U Withdrawn JPH0646026U (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 護岸法面の緑化ブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0646026U (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100325882B1 (ko) * | 1999-06-17 | 2002-03-02 | 홍인건설(주) | 식생이 가능한 조경 돌망태 및 그 시공방법 |
KR20020061558A (ko) * | 2002-06-11 | 2002-07-24 | (주)실사구시 | 돌망태의 채움돌 틈새 녹화 공법 |
KR20020096206A (ko) * | 2001-06-19 | 2002-12-31 | 문인준 | 돌망태를 이용하여 경사면을 구축하는 방법 |
KR100466007B1 (ko) * | 2001-09-13 | 2005-01-13 | 농업기반공사 | 녹화토를 이용한 돌망태 |
KR100473235B1 (ko) * | 2001-12-14 | 2005-03-08 | 삼성에버랜드 주식회사 | 호안용 섬유돌망태 및 이를 이용한 생물공학적 호안공법 |
JP2010053578A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Unitika Ltd | 堤体法尻部分の洗掘・侵食を防止する護岸 |
-
1992
- 1992-11-30 JP JP8859292U patent/JPH0646026U/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100325882B1 (ko) * | 1999-06-17 | 2002-03-02 | 홍인건설(주) | 식생이 가능한 조경 돌망태 및 그 시공방법 |
KR20020096206A (ko) * | 2001-06-19 | 2002-12-31 | 문인준 | 돌망태를 이용하여 경사면을 구축하는 방법 |
KR100466007B1 (ko) * | 2001-09-13 | 2005-01-13 | 농업기반공사 | 녹화토를 이용한 돌망태 |
KR100473235B1 (ko) * | 2001-12-14 | 2005-03-08 | 삼성에버랜드 주식회사 | 호안용 섬유돌망태 및 이를 이용한 생물공학적 호안공법 |
KR20020061558A (ko) * | 2002-06-11 | 2002-07-24 | (주)실사구시 | 돌망태의 채움돌 틈새 녹화 공법 |
JP2010053578A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Unitika Ltd | 堤体法尻部分の洗掘・侵食を防止する護岸 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19970306 |