JPH0639647A - 放電加工用電極線 - Google Patents
放電加工用電極線Info
- Publication number
- JPH0639647A JPH0639647A JP19683492A JP19683492A JPH0639647A JP H0639647 A JPH0639647 A JP H0639647A JP 19683492 A JP19683492 A JP 19683492A JP 19683492 A JP19683492 A JP 19683492A JP H0639647 A JPH0639647 A JP H0639647A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- electric discharge
- discharge machining
- electrode wire
- phase
- Prior art date
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- Pending
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- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】小径で放電特性を向上させることを可能とす
る。 【構成】Cu−Zn合金からなる放電加工用電極線にお
いて、電極線の表面にZn粉を含む塗材が塗布、加熱拡
散されてなることを特徴とする。 【効果】線材表面層のZn濃度が高く、β相が多くな
る。
る。 【構成】Cu−Zn合金からなる放電加工用電極線にお
いて、電極線の表面にZn粉を含む塗材が塗布、加熱拡
散されてなることを特徴とする。 【効果】線材表面層のZn濃度が高く、β相が多くな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工用電極線に関
するものである。
するものである。
【0002】
【従来の技術】放電加工用電極線は、ワイヤカット放電
加工の電極として用いられる。ワイヤカット放電加工は
プレス抜型の加工、押出し型の加工、粉末冶金型の加工
等に最近広く用いられている。ワイヤは常に張力をかけ
た状態で連続的に供給され、被加工物はテーブル上に固
定されており、ワイヤ(電極)と被加工物の間で火花放
電を繰返し発生させて導電性材料を切断加工する。ま
た、テーブルは一般にNC制御によりX、Y2軸間に自
由に位置決め可能であり、このため被加工物を所望の輪
郭に精密加工することができる。
加工の電極として用いられる。ワイヤカット放電加工は
プレス抜型の加工、押出し型の加工、粉末冶金型の加工
等に最近広く用いられている。ワイヤは常に張力をかけ
た状態で連続的に供給され、被加工物はテーブル上に固
定されており、ワイヤ(電極)と被加工物の間で火花放
電を繰返し発生させて導電性材料を切断加工する。ま
た、テーブルは一般にNC制御によりX、Y2軸間に自
由に位置決め可能であり、このため被加工物を所望の輪
郭に精密加工することができる。
【0003】電極線としては、一般に、黄銅、Cu、W
等の小径の導電性の線材が使用されている。常に張力を
受けた状態で使用されることから強度と放電特性とが重
要であり、この点から特にCu−40%Zn合金線が広
く使用されている。
等の小径の導電性の線材が使用されている。常に張力を
受けた状態で使用されることから強度と放電特性とが重
要であり、この点から特にCu−40%Zn合金線が広
く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術で電極線
として主に使用されている黄銅線においては、一般にZ
n濃度を高くしてα+β相組織に占めるβ相の割合を多
くした方が、放電加工特性がよくなることが知られてい
る。しかしながらβ相は冷間加工性が劣るため、小径の
線材を製造することが難しく、β相の割合を大きくする
ことは困難であった。
として主に使用されている黄銅線においては、一般にZ
n濃度を高くしてα+β相組織に占めるβ相の割合を多
くした方が、放電加工特性がよくなることが知られてい
る。しかしながらβ相は冷間加工性が劣るため、小径の
線材を製造することが難しく、β相の割合を大きくする
ことは困難であった。
【0005】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、小径で放電特性を向上させることを可能とした放電
加工用電極線を提供することを目的とするものである。
り、小径で放電特性を向上させることを可能とした放電
加工用電極線を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電極線の表
面にZn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させることによ
り、達成される。
面にZn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させることによ
り、達成される。
【0007】
【作用】上記手段を設けたので、線材表面層のZn濃度
が高く、β相が多くなる。
が高く、β相が多くなる。
【0008】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
る。
【0009】〔実施例1〕本実施例では電極線の表面に
Zn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させた。このように
することにより線材表面層のZn濃度が高く、β相が多
くなって、小径で放電特性を向上させることを可能とし
た放電加工用電極線を得ることができる。
Zn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させた。このように
することにより線材表面層のZn濃度が高く、β相が多
くなって、小径で放電特性を向上させることを可能とし
た放電加工用電極線を得ることができる。
【0010】すなわちφ2.6mmのCu−40%Zn
合金線材にZn粉:アクリル系樹脂:溶剤(トルエン、
キシレン)=70:7:23の割合(重量比)で混合し
た塗料を約15μm厚に塗布したのち乾燥する。これに
N2雰囲気で500℃×1h熱処理を処して表面にZn
を拡散浸透させる。この後、伸線と中間焼鈍を加えてφ
0.3mmの線材とした。この時の表面Zn濃度は約4
3wt%、Zn拡散浸透厚さは表面から約5μmで、こ
の拡散浸透層では中心層に比べてβ相は約50%多くな
っている。
合金線材にZn粉:アクリル系樹脂:溶剤(トルエン、
キシレン)=70:7:23の割合(重量比)で混合し
た塗料を約15μm厚に塗布したのち乾燥する。これに
N2雰囲気で500℃×1h熱処理を処して表面にZn
を拡散浸透させる。この後、伸線と中間焼鈍を加えてφ
0.3mmの線材とした。この時の表面Zn濃度は約4
3wt%、Zn拡散浸透厚さは表面から約5μmで、こ
の拡散浸透層では中心層に比べてβ相は約50%多くな
っている。
【0011】この線材をワイヤカット放電加工の電極と
して使用したところ、放電加工速度が同径のCu−40
%Zn合金線材を使用した場合より10〜15%大きく
なり、放電特性が向上した。
して使用したところ、放電加工速度が同径のCu−40
%Zn合金線材を使用した場合より10〜15%大きく
なり、放電特性が向上した。
【0012】このように本実施例にればZn粉を含む塗
料型金属浸透材を塗布し、Znを加熱拡散浸透させ、表
面層のみZn濃度を高く、β相を多くすることにより、
冷間加工性を損なわずに放電特性を向上させた放電加工
用電極線を得ることができる。これを使用することによ
り放電加工の作業時間短縮、電極線の節約が可能とな
る。
料型金属浸透材を塗布し、Znを加熱拡散浸透させ、表
面層のみZn濃度を高く、β相を多くすることにより、
冷間加工性を損なわずに放電特性を向上させた放電加工
用電極線を得ることができる。これを使用することによ
り放電加工の作業時間短縮、電極線の節約が可能とな
る。
【0013】Znを拡散浸透させる線材としてはCu−
Zn合金の他、Cuあるいは希薄銅合金を使用しても放
電特性向上効果が得られる。また、従来よりZn濃度の
低いCu−Zn合金線材を用い、これにZnを拡散浸透
させることにより、放電特性と冷間加工性の両方を向上
させることが可能である。
Zn合金の他、Cuあるいは希薄銅合金を使用しても放
電特性向上効果が得られる。また、従来よりZn濃度の
低いCu−Zn合金線材を用い、これにZnを拡散浸透
させることにより、放電特性と冷間加工性の両方を向上
させることが可能である。
【0014】本実施例で使用する塗材は平均粒径10μ
m以下の亜鉛粉、塗膜の密着性や柔軟性および熱処理時
の熱分解性に優れた樹脂(アクリル系、メラミン系
等)、溶剤(トルエン、キシレン等)、沈降防止剤(ベ
ントン)からなっており、塗布性、密着性、速乾性、熱
処理性に優れている。
m以下の亜鉛粉、塗膜の密着性や柔軟性および熱処理時
の熱分解性に優れた樹脂(アクリル系、メラミン系
等)、溶剤(トルエン、キシレン等)、沈降防止剤(ベ
ントン)からなっており、塗布性、密着性、速乾性、熱
処理性に優れている。
【0015】
【発明の効果】上述のように本発明は、電極線の表面に
Zn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させたので、線材表
面層のZn濃度が高く、β相が多くなって、小径で放電
特性を向上させることを可能とした放電加工用電極線を
得ることができる。
Zn粉を含む塗材を塗布、加熱拡散させたので、線材表
面層のZn濃度が高く、β相が多くなって、小径で放電
特性を向上させることを可能とした放電加工用電極線を
得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】Cu−Zn合金からなる放電加工用電極線
において、前記電極線の表面にZn粉を含む塗材が塗
布、加熱拡散されてなることを特徴とする放電加工用電
極線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19683492A JPH0639647A (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 放電加工用電極線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19683492A JPH0639647A (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 放電加工用電極線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0639647A true JPH0639647A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16364445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19683492A Pending JPH0639647A (ja) | 1992-07-23 | 1992-07-23 | 放電加工用電極線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639647A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09272020A (ja) * | 1995-12-11 | 1997-10-21 | Charmilles Technol Sa | ワイヤ放電加工用の真鍮表面をもつワイヤの製造方法 |
KR100767718B1 (ko) * | 2006-03-02 | 2007-10-17 | 주식회사 엠에이씨티 | 고속가공용 전극선 및 그 제조방법 |
CN100402216C (zh) * | 2004-02-16 | 2008-07-16 | 三越金属株式会社 | 电线放电加工用电极线 |
-
1992
- 1992-07-23 JP JP19683492A patent/JPH0639647A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09272020A (ja) * | 1995-12-11 | 1997-10-21 | Charmilles Technol Sa | ワイヤ放電加工用の真鍮表面をもつワイヤの製造方法 |
CN100402216C (zh) * | 2004-02-16 | 2008-07-16 | 三越金属株式会社 | 电线放电加工用电极线 |
KR100767718B1 (ko) * | 2006-03-02 | 2007-10-17 | 주식회사 엠에이씨티 | 고속가공용 전극선 및 그 제조방법 |
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