JPH063505B2 - 液晶装置 - Google Patents
液晶装置Info
- Publication number
- JPH063505B2 JPH063505B2 JP19439987A JP19439987A JPH063505B2 JP H063505 B2 JPH063505 B2 JP H063505B2 JP 19439987 A JP19439987 A JP 19439987A JP 19439987 A JP19439987 A JP 19439987A JP H063505 B2 JPH063505 B2 JP H063505B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- voltage
- liquid crystal
- alternating
- voltage signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 title claims description 36
- 239000005262 ferroelectric liquid crystals (FLCs) Substances 0.000 claims description 20
- 230000007704 transition Effects 0.000 claims description 4
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 17
- 238000000034 method Methods 0.000 description 10
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 6
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 6
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 4
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 3
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- 210000004027 cell Anatomy 0.000 description 2
- 230000008859 change Effects 0.000 description 2
- 210000002858 crystal cell Anatomy 0.000 description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 description 2
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 2
- 239000004988 Nematic liquid crystal Substances 0.000 description 1
- 239000004990 Smectic liquid crystal Substances 0.000 description 1
- 229910006404 SnO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229940114081 cinnamate Drugs 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 230000001419 dependent effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- AMGQUBHHOARCQH-UHFFFAOYSA-N indium;oxotin Chemical compound [In].[Sn]=O AMGQUBHHOARCQH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 230000003446 memory effect Effects 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 238000007740 vapor deposition Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シヤッターアレイ等
の液晶装置に関し、更に詳しくは、強誘電性液晶を用い
た液晶装置に関する。
の液晶装置に関し、更に詳しくは、強誘電性液晶を用い
た液晶装置に関する。
従来の液晶素子としては、例えばエム・シヤット(M.
Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.He
lfrich)著“アプライド・フィジィックス・レタ
ーズ”ボリューム18、ナンバー4(1971.2.1
5)、ページ127〜128(“Applied Ph
ysics Letters”Vo.18、No4(197
1.2.15)、P.127〜128)の“ボルテージ
・ディペンダント・オプティカル・アクティビティー・
オブ・ア・ツイステッド・ネマチック・リキッド・クリ
スタル”(“Voltage Dependent O
ptical Activity of a Twis
ted Namatic Liquid Crysta
l”)に示されたティー・エヌ(TN)〔ツイステッド
・ネマチック(twisted nematic)〕液
晶を用いたものが知られている。このTN液晶は、画素
密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた部分割駆動
の時、クロストークを発生する問題点があるため、画素
数が制限されていた。
Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.He
lfrich)著“アプライド・フィジィックス・レタ
ーズ”ボリューム18、ナンバー4(1971.2.1
5)、ページ127〜128(“Applied Ph
ysics Letters”Vo.18、No4(197
1.2.15)、P.127〜128)の“ボルテージ
・ディペンダント・オプティカル・アクティビティー・
オブ・ア・ツイステッド・ネマチック・リキッド・クリ
スタル”(“Voltage Dependent O
ptical Activity of a Twis
ted Namatic Liquid Crysta
l”)に示されたティー・エヌ(TN)〔ツイステッド
・ネマチック(twisted nematic)〕液
晶を用いたものが知られている。このTN液晶は、画素
密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた部分割駆動
の時、クロストークを発生する問題点があるため、画素
数が制限されていた。
又、各画素に薄膜トランジスタによるスイッチング素子
を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示素子
が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形成す
る工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成する
ことが難かしい問題点がある。
を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示素子
が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形成す
る工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成する
ことが難かしい問題点がある。
これらの問題点を解決するものとして、クラートとラガ
ウェルにより米国特許第4367924号公報で強誘電
性液晶素子が発表された。
ウェルにより米国特許第4367924号公報で強誘電
性液晶素子が発表された。
この強誘電性液晶は、下述する様にメモリー効果を有し
ているが、走査線とデータ線からなるマトリクス電極構
造を組込んで時分割駆動を行うと、書込み時の電圧極性
と逆極性の電圧で、その電圧が閾値以下であってもその
書込み画素に印加され続けると(例えば、書込みパルス
幅の5倍以上)、その書込み状態が反転してしまう(例
えば、白に書込まれた画素が黒に反転する)現象が本発
明者らの実験によって見い出された。
ているが、走査線とデータ線からなるマトリクス電極構
造を組込んで時分割駆動を行うと、書込み時の電圧極性
と逆極性の電圧で、その電圧が閾値以下であってもその
書込み画素に印加され続けると(例えば、書込みパルス
幅の5倍以上)、その書込み状態が反転してしまう(例
えば、白に書込まれた画素が黒に反転する)現象が本発
明者らの実験によって見い出された。
従って、本発明の目的は、走査線とデータ線を有するマ
トリクス電極構造を用いた強誘電性液晶素子の時分割駆
動法を提供することにある。
トリクス電極構造を用いた強誘電性液晶素子の時分割駆
動法を提供することにある。
本発明の別の目的は、前述の反転現象を防止した強誘電
性液晶素子の駆動法を提供することにある。
性液晶素子の駆動法を提供することにある。
本発明のかかる目的は、 走査電極群と信号電極群との交差部に印加電圧極性に応
じて第1の配向状態と第2の配向状態とを生じる強誘電
性液晶を配置した液晶装置において、 走査電極に、走査非選択電極への印加電圧を基準にして
一方又は他方極性の電圧を有する走査選択信号を印加す
ることによって、走査電極を順次走査し、走査選択され
た走査電極に印加した走査選択信号と同期して、 選択された信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印
加と同期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液
晶の一方の配向状態から他方の配向状態に遷移させるの
に十分な電圧を与える第1の電圧信号を有する第1の情
報信号を印加し、 他の信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印加と同
期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液晶の一
方の配向状態から他方の配向状態に遷移させない電圧を
与える第2の電圧信号を有する第2の情報信号を印加
し、 前記第1の情報信号が前記第1の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第1の交番電圧信号と第2の交番電圧
信号とを有し、該第1の電圧信号、該第1の交番電圧信
号及び第2の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電極
への印加電圧と同一レベルとし、 前記第2の情報信号が前記第2の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第3の交番電圧信号と第4の交番電圧
信号とを有し、該第2の電圧信号、該第3の交番電圧信
号及び該第4の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電
極への印加電圧と同一レベルとした 手段を有する液晶装置に特徴がある。
じて第1の配向状態と第2の配向状態とを生じる強誘電
性液晶を配置した液晶装置において、 走査電極に、走査非選択電極への印加電圧を基準にして
一方又は他方極性の電圧を有する走査選択信号を印加す
ることによって、走査電極を順次走査し、走査選択され
た走査電極に印加した走査選択信号と同期して、 選択された信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印
加と同期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液
晶の一方の配向状態から他方の配向状態に遷移させるの
に十分な電圧を与える第1の電圧信号を有する第1の情
報信号を印加し、 他の信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印加と同
期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液晶の一
方の配向状態から他方の配向状態に遷移させない電圧を
与える第2の電圧信号を有する第2の情報信号を印加
し、 前記第1の情報信号が前記第1の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第1の交番電圧信号と第2の交番電圧
信号とを有し、該第1の電圧信号、該第1の交番電圧信
号及び第2の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電極
への印加電圧と同一レベルとし、 前記第2の情報信号が前記第2の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第3の交番電圧信号と第4の交番電圧
信号とを有し、該第2の電圧信号、該第3の交番電圧信
号及び該第4の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電
極への印加電圧と同一レベルとした 手段を有する液晶装置に特徴がある。
本発明で用いることができる強誘電性液晶としては、カ
イラルスメクティック液晶で、特にC相(SmC*)、
H相(SmH*)、I相(SmI*)、J相(Sm
J*)、K相(SmK*)、G(SmG*)又はF相
(SmF*)が適している。この強誘電性液晶について
は、“ル・ジュルナール・ド・フィジック・レットル”
(“LE JOURNAL DE PHYSIQUE
LETTERS”)36(L−69)1975,「フェ
ルエレクトリック・リキッド・クリスタルス」(「Fe
rroelectric Liquid Crysta
ls」);“アプライド・フィジィックス・レターズ”
(“Applied physics Letter
s”)36(11)1980「サブミクロ・セカンド・
バイスティブル・エレクトロオプティック・スイッチン
グ・イン・リキッド・クリスタルス」(「Submic
ro Second Bistable Electr
ooptic Switching in Liqui
d Crystals」);“固体物理”16(14
1)1981「液晶」等に記載されており、本発明では
これらに開示された強誘電性液晶を用いることができ
る。
イラルスメクティック液晶で、特にC相(SmC*)、
H相(SmH*)、I相(SmI*)、J相(Sm
J*)、K相(SmK*)、G(SmG*)又はF相
(SmF*)が適している。この強誘電性液晶について
は、“ル・ジュルナール・ド・フィジック・レットル”
(“LE JOURNAL DE PHYSIQUE
LETTERS”)36(L−69)1975,「フェ
ルエレクトリック・リキッド・クリスタルス」(「Fe
rroelectric Liquid Crysta
ls」);“アプライド・フィジィックス・レターズ”
(“Applied physics Letter
s”)36(11)1980「サブミクロ・セカンド・
バイスティブル・エレクトロオプティック・スイッチン
グ・イン・リキッド・クリスタルス」(「Submic
ro Second Bistable Electr
ooptic Switching in Liqui
d Crystals」);“固体物理”16(14
1)1981「液晶」等に記載されており、本発明では
これらに開示された強誘電性液晶を用いることができ
る。
第1図は、強誘電性液晶セルの例を模式的に描いたもの
である。11と11′は、In2O3,SnO2やIT
O(Indium−Tin Oxide)等のと透明電
極がコートされた基板(ガラス板)であり、その間に層
12がガラス面に垂直になるよう配向したSmC*相又
はSmH*相の液晶が封入されている。太線で示した線
13が液晶分子を表わしており、この液晶分子13はそ
の分子に直交した方向に双極子モーメント14(P⊥)
を有している。基板11と11′上の電極間に一定の閾
値以上の電圧を印加すると、液晶分子13のらせん構造
がほどけ、双極子モーメント14はすべて電界方向に向
くよう、液晶分子13は配向方向を変えることができ
る。液晶分子13は細長い形状を有しており、その長軸
方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、従って例えば、
ガラス面の上下に互いにクロスニコルの偏光子を置け
ば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液晶変調素
子となることは、容易に理解される。さらに液晶セルの
厚さを充分に薄くした場合(例えば1μ)には、第2図
に示すように電界を印加していない状態でも液晶分子の
らせん構造はほどけ(非らせん構造)、その双極子モー
メントP又はP′は上向(24)又は下向き(24′)
のどちらかの状態をとる。このようなセルに第2図に示
す如く一定の閾値以上の極性の異る電界E又はE′を与
えてやると、双極子モーメントは電界E又はE′の電界
ベクトルに対応して上向き24又は下向き24′と向き
を変え、それに応じて液晶分子は第1の安定状態23か
あるいは第2の安定状態23′の何れか一方に配向す
る。このような強誘電性液晶を光変調素子として用いる
ことの利点は2つある。第1に応答速度が極めて速いこ
と、第2に液晶分子の配向が双安定性を有することであ
る。第2の点を例えば第2図によって説明すると、電界
Eを印加すると液晶分子は第1の安定状態23に配向す
るが、この状態は電界を切っても安定である。又、逆向
きの電界E′を印加すると、液晶分子は第2の安定状態
23′に配向してその分子の向きを変えるが、やはり電
界を切ってもこの状態に留っている。又、与える電界E
が一定の閾値を越えない限り、それぞれの配向状態にや
はり維持されている。このような、応答速度の速さと双
安定性が有効に実現されるにはセルとしては出来るだけ
薄い方が好ましく、一般的には0.5〜20μ、特に1
μ〜5μが適している。この種の強誘電性液晶を用いた
マトリクス電極構造を有する液晶電気光学装置は、例え
ばクラークとラガバルにより米国特許第4367924
号公報で提案されている。
である。11と11′は、In2O3,SnO2やIT
O(Indium−Tin Oxide)等のと透明電
極がコートされた基板(ガラス板)であり、その間に層
12がガラス面に垂直になるよう配向したSmC*相又
はSmH*相の液晶が封入されている。太線で示した線
13が液晶分子を表わしており、この液晶分子13はそ
の分子に直交した方向に双極子モーメント14(P⊥)
を有している。基板11と11′上の電極間に一定の閾
値以上の電圧を印加すると、液晶分子13のらせん構造
がほどけ、双極子モーメント14はすべて電界方向に向
くよう、液晶分子13は配向方向を変えることができ
る。液晶分子13は細長い形状を有しており、その長軸
方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、従って例えば、
ガラス面の上下に互いにクロスニコルの偏光子を置け
ば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液晶変調素
子となることは、容易に理解される。さらに液晶セルの
厚さを充分に薄くした場合(例えば1μ)には、第2図
に示すように電界を印加していない状態でも液晶分子の
らせん構造はほどけ(非らせん構造)、その双極子モー
メントP又はP′は上向(24)又は下向き(24′)
のどちらかの状態をとる。このようなセルに第2図に示
す如く一定の閾値以上の極性の異る電界E又はE′を与
えてやると、双極子モーメントは電界E又はE′の電界
ベクトルに対応して上向き24又は下向き24′と向き
を変え、それに応じて液晶分子は第1の安定状態23か
あるいは第2の安定状態23′の何れか一方に配向す
る。このような強誘電性液晶を光変調素子として用いる
ことの利点は2つある。第1に応答速度が極めて速いこ
と、第2に液晶分子の配向が双安定性を有することであ
る。第2の点を例えば第2図によって説明すると、電界
Eを印加すると液晶分子は第1の安定状態23に配向す
るが、この状態は電界を切っても安定である。又、逆向
きの電界E′を印加すると、液晶分子は第2の安定状態
23′に配向してその分子の向きを変えるが、やはり電
界を切ってもこの状態に留っている。又、与える電界E
が一定の閾値を越えない限り、それぞれの配向状態にや
はり維持されている。このような、応答速度の速さと双
安定性が有効に実現されるにはセルとしては出来るだけ
薄い方が好ましく、一般的には0.5〜20μ、特に1
μ〜5μが適している。この種の強誘電性液晶を用いた
マトリクス電極構造を有する液晶電気光学装置は、例え
ばクラークとラガバルにより米国特許第4367924
号公報で提案されている。
以下、本発明の好ましい駆動例を図面に従って説明す
る。
る。
第3図は、中間に強誘電性液晶が挟まれたマトリクス電
極構造を有する液晶素子31の模式図である。32は走
査選択信号を順次印加する走査線であり、33は情報信
号を印加するデータ線である。
極構造を有する液晶素子31の模式図である。32は走
査選択信号を順次印加する走査線であり、33は情報信
号を印加するデータ線である。
第4図は、本発明の好ましい駆動法を時系列で表わした
ものである。
ものである。
双安定性を有する状態での強誘電性液晶の電界によるス
イッチングのメカニズムは微視的には必ずしも明らかで
はないが、一般に所定の安定状態に所定時間の強い電界
でスイッチングした後、全く電界が印加されない状態に
放置する場合には、ほぼ半永久的にその状態を保つこと
は可能であるが、所定時間ではスイッチングしないよう
な弱い電界(先に説明した例で言う閾値以下の電圧に対
応)であっても、逆極性の電界が長時間に亘って印加さ
れる場合には、逆の安定状態へ再び配向状態が反転して
しまい、その結果正しい情報の表示や変調が達成できな
い現象が生じ得る。本発明者らは、この様な弱電界の長
時間印加による配向状態の転移反転現象(一種のクロス
トーク)の生じ易さが基板の表面状態や液晶材料の種類
等によって影響されることについては実験の上で確認し
たが、その論理的な解析については十分に明らかとなっ
ていない。ただ、強誘電性液晶の素子化に当って、基板
に対するラビング処理やSio等の斜方蒸着処理による
液晶分子配向のための一軸基板処理を行うと、前述した
反転現象が一層顕著に現われることが判明した。特に、
その反転現象は低い温度の場合と比較して高い温度の場
合の方が、強く現われることも確認した。
イッチングのメカニズムは微視的には必ずしも明らかで
はないが、一般に所定の安定状態に所定時間の強い電界
でスイッチングした後、全く電界が印加されない状態に
放置する場合には、ほぼ半永久的にその状態を保つこと
は可能であるが、所定時間ではスイッチングしないよう
な弱い電界(先に説明した例で言う閾値以下の電圧に対
応)であっても、逆極性の電界が長時間に亘って印加さ
れる場合には、逆の安定状態へ再び配向状態が反転して
しまい、その結果正しい情報の表示や変調が達成できな
い現象が生じ得る。本発明者らは、この様な弱電界の長
時間印加による配向状態の転移反転現象(一種のクロス
トーク)の生じ易さが基板の表面状態や液晶材料の種類
等によって影響されることについては実験の上で確認し
たが、その論理的な解析については十分に明らかとなっ
ていない。ただ、強誘電性液晶の素子化に当って、基板
に対するラビング処理やSio等の斜方蒸着処理による
液晶分子配向のための一軸基板処理を行うと、前述した
反転現象が一層顕著に現われることが判明した。特に、
その反転現象は低い温度の場合と比較して高い温度の場
合の方が、強く現われることも確認した。
いずれにしても、正しい情報の表示や変調を達成するた
めの、一定方向の電界が長時間に亘って印加されること
は、避けるのが好ましい。
めの、一定方向の電界が長時間に亘って印加されること
は、避けるのが好ましい。
第5図は、本発明の別の好ましい駆動例を示している。
第4図は、1時全面消去−書込み方式の駆動例で用いた
交番補助信号の変形例を示している。第4図(a)は走
査線Sに印加する2VOの走査選択信号を示し、第4図
(b)と(c)はそれぞれデータIに印加する交番補助
信号を付加した情報非選択信号IOFFと情報選択信号I
ONを表わしている。又、第4図(d)と(e)は、それ
ぞれ走査選択信号が印加されたライン上の画素に情報非
選択信号と情報選択信号を印加した時の波形を表わして
いる。
交番補助信号の変形例を示している。第4図(a)は走
査線Sに印加する2VOの走査選択信号を示し、第4図
(b)と(c)はそれぞれデータIに印加する交番補助
信号を付加した情報非選択信号IOFFと情報選択信号I
ONを表わしている。又、第4図(d)と(e)は、それ
ぞれ走査選択信号が印加されたライン上の画素に情報非
選択信号と情報選択信号を印加した時の波形を表わして
いる。
第7図で示す波形において、ΔT3=ΔT6=ΔT,Δ
T1=ΔT2=δ1,ΔT4=ΔT5=δ2とした時、
同一極性電圧の印加時間は、走査選択信号Sが印加され
た走査線上の画素の場合で、ΔT+δ2(ΔT3+ΔT
4)又はδ1+ΔT(ΔT2+ΔT3)である。又、注
目画素が非選択→非選択の時にIOFF又はIONが連続し
た場合でも、同一極性電圧の印加時間がΔT1+ΔT6
とΔT2+ΔT3となり、又注目画素が選択→非選択に
転移した時、選択時にIOFF(ION)が印加され、非選
択時にION(IOFF)が印加された場合で、同一極性電
圧の印加時間がΔT1+ΔT6,ΔT3+ΔT4とΔT
2+ΔT3となる。従って、本発明では、δ1<ΔT又
はδ2<ΔTと設定すれば、上述の同一極性電圧の印加
時間を最大で2ΔTとすることができる。
T1=ΔT2=δ1,ΔT4=ΔT5=δ2とした時、
同一極性電圧の印加時間は、走査選択信号Sが印加され
た走査線上の画素の場合で、ΔT+δ2(ΔT3+ΔT
4)又はδ1+ΔT(ΔT2+ΔT3)である。又、注
目画素が非選択→非選択の時にIOFF又はIONが連続し
た場合でも、同一極性電圧の印加時間がΔT1+ΔT6
とΔT2+ΔT3となり、又注目画素が選択→非選択に
転移した時、選択時にIOFF(ION)が印加され、非選
択時にION(IOFF)が印加された場合で、同一極性電
圧の印加時間がΔT1+ΔT6,ΔT3+ΔT4とΔT
2+ΔT3となる。従って、本発明では、δ1<ΔT又
はδ2<ΔTと設定すれば、上述の同一極性電圧の印加
時間を最大で2ΔTとすることができる。
第4図(b)と(c)で示す様に情報信号(走査選択信
号に同期してデータ線に印加する)の前後で付加される
交流信号の位相がその非選択信号と選択信号とで相異し
ているので、同一極性の連続印加時間は2ΔTを越える
ことがない。
号に同期してデータ線に印加する)の前後で付加される
交流信号の位相がその非選択信号と選択信号とで相異し
ているので、同一極性の連続印加時間は2ΔTを越える
ことがない。
第4図に示す様に、情報信号を印加する位相の前後の位
相で第1の交番補助信号と第2の交番補助信号を印加す
ることにより、前述の反転現象を有効に防止することが
できる。
相で第1の交番補助信号と第2の交番補助信号を印加す
ることにより、前述の反転現象を有効に防止することが
できる。
又、第5図及び第6図は、それぞれライン黒、白順次書
込み方式の変形例を表わしている。すなわち、第5図及
び第6図に示す方法では、情報信号を印加する前後に第
1の交番補助信号と第2の交番補助信号を印加する位相
を設けた態様を表わしている。
込み方式の変形例を表わしている。すなわち、第5図及
び第6図に示す方法では、情報信号を印加する前後に第
1の交番補助信号と第2の交番補助信号を印加する位相
を設けた態様を表わしている。
第5図では、走査線にΔT3位相で2Vo,ΔT4位相で
−2Voとした走査選択信号が印加される。データ線I(D
ARK)では黒の書込情報信号が、データ線I(LIGHT)では
白の書込み情報信号が走査選択信号と同期して印加され
る。さらに、この情報信号を印加する位相の前後に第1
の補助信号と第2の補助信号を印加する位相を設けるこ
とにより、逆方向電圧の印加時間を2ΔTと短縮するこ
とができる。この際、付加する交流波形のパルス幅は、
情報信号のパルス幅と必ずしも一致させる必要はない。
尚、第8図の(d);S/I(DARK)は画素が黒に書込ま
れた時の波形、(e);S/I(LIGHT)は画素が白に書
込まれた時の波形である。
−2Voとした走査選択信号が印加される。データ線I(D
ARK)では黒の書込情報信号が、データ線I(LIGHT)では
白の書込み情報信号が走査選択信号と同期して印加され
る。さらに、この情報信号を印加する位相の前後に第1
の補助信号と第2の補助信号を印加する位相を設けるこ
とにより、逆方向電圧の印加時間を2ΔTと短縮するこ
とができる。この際、付加する交流波形のパルス幅は、
情報信号のパルス幅と必ずしも一致させる必要はない。
尚、第8図の(d);S/I(DARK)は画素が黒に書込ま
れた時の波形、(e);S/I(LIGHT)は画素が白に書
込まれた時の波形である。
又、第6図は第5図の方法の変形例で交流波形の位相が
相異している。第6図において、(a)は走査選択信
号、(b)は黒書込み信号、(c)は白書込み信号、
(d)は画素が黒に書込まれた時の波形、(e)は白に
書込まれた時の波形を表わしている。
相異している。第6図において、(a)は走査選択信
号、(b)は黒書込み信号、(c)は白書込み信号、
(d)は画素が黒に書込まれた時の波形、(e)は白に
書込まれた時の波形を表わしている。
前述した実施例では、電圧値Voは、Vo<Vth1<3
Vo,−Vo>−Vth2>−3Vo(Vth1;第1
の安定配向状態の閾値電圧、Vth2;第2の安定配向
状態の閾値電圧)を満たす様に設定されている。
Vo,−Vo>−Vth2>−3Vo(Vth1;第1
の安定配向状態の閾値電圧、Vth2;第2の安定配向
状態の閾値電圧)を満たす様に設定されている。
本発明で用いる強誘電性液晶としては、デシロキシベン
ジリデン−P′−アミノ−2−メチルブチルシンナメー
ト(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベンジリデン−
P′−アミノ−2−クロロプロピルシンナメート(HO
BACPC)や4−o−(2−メチル)−ブチルレゾル
シリデン−4′−オクチルアニリン(MBRA8)の他
に、特開昭59−98051号公報、同59−1187
44号公報、同59−128357号公報に開示された
ものを用いることができる。
ジリデン−P′−アミノ−2−メチルブチルシンナメー
ト(DOBAMBC)、ヘキシルオキシベンジリデン−
P′−アミノ−2−クロロプロピルシンナメート(HO
BACPC)や4−o−(2−メチル)−ブチルレゾル
シリデン−4′−オクチルアニリン(MBRA8)の他
に、特開昭59−98051号公報、同59−1187
44号公報、同59−128357号公報に開示された
ものを用いることができる。
本発明の方法は、液晶−光シャッタなどの光学シャッタ
や液晶テレビなどのディスプレィの分野に広く応用する
ことができる。
や液晶テレビなどのディスプレィの分野に広く応用する
ことができる。
第1図及び第2図は、本発明の駆動法で用いる液晶素子
を模式的に示す斜視図である。第3図は、本発明の駆動
法で用いるマトリクス電極構造を示す平面図である。第
4図、第5図及び第6図は、本発明で用いた駆動法を時
系列で表わした説明図である。
を模式的に示す斜視図である。第3図は、本発明の駆動
法で用いるマトリクス電極構造を示す平面図である。第
4図、第5図及び第6図は、本発明で用いた駆動法を時
系列で表わした説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】走査電極群と信号電極群との交差部に印加
電圧極性に応じて第1の配向状態と第2の配向状態とを
生じる強誘電性液晶を配置した液晶装置において、 走査電極に、走査非選択電極への印加電圧を基準にして
一方又は他方極性の電圧を有する走査選択信号を印加す
ることによって、走査電極を順次走査し、走査選択され
た走査電極に印加した走査選択信号と同期して、 選択された信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印
加と同期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液
晶の一方の配向状態から他方の配向状態に遷移させるの
に十分な電圧を与える第1の電圧信号を有する第1の情
報信号を印加し、 他の信号電極に、前記一方又は他方極性の電圧印加と同
期させて印加させ、該同期によって、強誘電性液晶の一
方の配向状態から他方の配向状態に遷移させない電圧を
与える第2の電圧信号を有する第2の情報信号を印加
し、 前記第1の情報信号が前記第1の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第1の交番電圧信号と第2の交番電圧
信号とを有し、該第1の電圧信号、該第1の交番電圧信
号及び該第2の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電
極への印加電圧と同一レベルとし、 前記第2の情報信号が前記第2の電圧信号の前と後にそ
れぞれ交番波形の第3の交番電圧信号と第4の交番電圧
信号とを有し、該第2の電圧信号、該第3の交番電圧信
号及び該第4の交番電圧信号の積分電圧を走査非選択電
極への印加電圧と同一レベルとした 手段を有する液晶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19439987A JPH063505B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 液晶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19439987A JPH063505B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 液晶装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59276491A Division JPS61156229A (ja) | 1984-12-28 | 1984-12-28 | 液晶装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6371833A JPS6371833A (ja) | 1988-04-01 |
JPH063505B2 true JPH063505B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=16323951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19439987A Expired - Lifetime JPH063505B2 (ja) | 1987-08-05 | 1987-08-05 | 液晶装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH063505B2 (ja) |
-
1987
- 1987-08-05 JP JP19439987A patent/JPH063505B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6371833A (ja) | 1988-04-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4800382A (en) | Driving method for liquid crystal device | |
JP2505756B2 (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
US5092665A (en) | Driving method for ferroelectric liquid crystal optical modulation device using an auxiliary signal to prevent inversion | |
US4932759A (en) | Driving method for optical modulation device | |
JPS6249604B2 (ja) | ||
JP2505757B2 (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
US5296953A (en) | Driving method for ferro-electric liquid crystal optical modulation device | |
JPH0535409B2 (ja) | ||
US5093737A (en) | Method for driving a ferroelectric optical modulation device therefor to apply an erasing voltage in the first step | |
JPH0523406B2 (ja) | ||
JPS63116128A (ja) | 光学変調装置 | |
JP2502292B2 (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
JPH0578803B2 (ja) | ||
JPS6249607B2 (ja) | ||
JP2505778B2 (ja) | 液晶装置 | |
JPH063505B2 (ja) | 液晶装置 | |
JP2505760B2 (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
JPH0422493B2 (ja) | ||
JP2505761B2 (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
JPS6360428A (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
JPH0690374B2 (ja) | 光学変調装置 | |
JPH0746185B2 (ja) | 強誘電性液晶素子の駆動法 | |
JPH0523405B2 (ja) | ||
JPS63197920A (ja) | 光学変調素子の駆動法 | |
JPH0422497B2 (ja) |