JPH06345808A - オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法Info
- Publication number
- JPH06345808A JPH06345808A JP14177493A JP14177493A JPH06345808A JP H06345808 A JPH06345808 A JP H06345808A JP 14177493 A JP14177493 A JP 14177493A JP 14177493 A JP14177493 A JP 14177493A JP H06345808 A JPH06345808 A JP H06345808A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminoxane
- solid catalyst
- component
- trialkylaluminum
- catalyst component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polymerization Catalysts (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】(A)表面積が200m2 /g以上、細孔径が
0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が
0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウム/アルミノキサンの重
量比が0.1〜100である混合物を特定の量使用し、
少なくとも50℃以上の温度で接触させ、該固体成分の
20℃のトルエンに溶解するアルミニウム成分が3重量
%以下とすることを特徴とするオレフィン重合用固体触
媒成分の製造方法、およびこれを用いたポリオレフィン
の製造方法 【効果】性能良好なオレフィン重合用固体触媒成分を効
率よく製造することができる。
0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が
0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウム/アルミノキサンの重
量比が0.1〜100である混合物を特定の量使用し、
少なくとも50℃以上の温度で接触させ、該固体成分の
20℃のトルエンに溶解するアルミニウム成分が3重量
%以下とすることを特徴とするオレフィン重合用固体触
媒成分の製造方法、およびこれを用いたポリオレフィン
の製造方法 【効果】性能良好なオレフィン重合用固体触媒成分を効
率よく製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン重合用固体触
媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの
製造方法に関する。詳しくはアルミノキサン/シリカゲ
ルからなるオレフィン重合用固体触媒成分を効率よく製
造する方法である。本発明で得られる固体触媒成分を用
いることにより高活性で、しかも粒子性状に優れたポリ
オレフィンを製造することができる。
媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの
製造方法に関する。詳しくはアルミノキサン/シリカゲ
ルからなるオレフィン重合用固体触媒成分を効率よく製
造する方法である。本発明で得られる固体触媒成分を用
いることにより高活性で、しかも粒子性状に優れたポリ
オレフィンを製造することができる。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタジエニル基、インデニル
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフ
ィンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造
できることが知られている。特開昭58−19309号
公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。
基、フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子と
する遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助
触媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフ
ィンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造
できることが知られている。特開昭58−19309号
公報には、 (シクロペンタジエニル)2 MeRHal (ここで、Rはシクロペンタジエニル、C1 〜C6 のア
ルキル、ハロゲンであり、Meは遷移金属であり、Ha
lはハロゲンである)で表される遷移金属化合物とアル
ミノキサンからなる触媒の存在下エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合または共重合させる方法が記載
されている。特開昭60−35008号公報には、少な
くとも2種のメタロセン化合物とアルミノキサンからな
る触媒を用いることにより幅広い分子量分布を有するポ
リ−α−オレフィンが製造できることが記載されてい
る。
【0003】特開昭61−130314号公報には、立
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いてポリオレフィンを製造す
る方法が記載されている。また、同公報には、遷移金属
化合物としてエチレン−ビス−(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンが製造する方法が記載されている。特開昭64
−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペンタ
ジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物およびア
ルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン重
合体製造用触媒が開示されている。特開平2−4130
3号公報、特開平2−274703号公報、特開平2−
274704号公報には、互いに非対称な配位子からな
る架橋性配位子を有するメタロセン化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いることによりシンジオタク
チックポリオレフィンが製造できることが記載されてい
る。
体的に固定したジルコン・キレート化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いてポリオレフィンを製造す
る方法が記載されている。また、同公報には、遷移金属
化合物としてエチレン−ビス−(4、5、6、7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
使用することにより、アイソタクチック度の高いポリオ
レフィンが製造する方法が記載されている。特開昭64
−66124号公報には、珪素で架橋したシクロペンタ
ジエニル化合物を配位子とする遷移金属化合物およびア
ルミノキサンを有効成分とする立体規則性オレフィン重
合体製造用触媒が開示されている。特開平2−4130
3号公報、特開平2−274703号公報、特開平2−
274704号公報には、互いに非対称な配位子からな
る架橋性配位子を有するメタロセン化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いることによりシンジオタク
チックポリオレフィンが製造できることが記載されてい
る。
【0004】一方、上記のようないわゆるカミンスキー
型触媒の活性種が〔Cp'2MR〕+(ここでCp' =シ
クロペンタジエニル誘導体、M=Ti,Zr,Hf,R
=アルキル)で表されるような遷移金属カチオンである
ことが示唆されて以来、アルミノキサン類を助触媒とし
ない触媒系もいくつか報告されている。特開平3−18
8092号公報には、シクロペンタジエニル配位子とヘ
テロ原子含有配位子を有するメタロセン化合物がオレフ
ィン重合触媒として開示されている。Taube らは、J. O
rganometall. Chem., 347 , C9 (1988) に〔Cp2 Ti
Me(THF)〕+ 〔BPh4 〕- (Me=メチル基、
Ph=フェニル基)で表される化合物を用いてエチレン
重合に成功している。Jordanらは、J. Am. Chem. Soc.,
109, 4111 (1987) で、〔Cp2 ZrR(L)〕+ (R
=メチル基、ベンジル基、L=ルイス塩基)のようなジ
ルコニウム錯体がエチレンを重合することを示してい
る。
型触媒の活性種が〔Cp'2MR〕+(ここでCp' =シ
クロペンタジエニル誘導体、M=Ti,Zr,Hf,R
=アルキル)で表されるような遷移金属カチオンである
ことが示唆されて以来、アルミノキサン類を助触媒とし
ない触媒系もいくつか報告されている。特開平3−18
8092号公報には、シクロペンタジエニル配位子とヘ
テロ原子含有配位子を有するメタロセン化合物がオレフ
ィン重合触媒として開示されている。Taube らは、J. O
rganometall. Chem., 347 , C9 (1988) に〔Cp2 Ti
Me(THF)〕+ 〔BPh4 〕- (Me=メチル基、
Ph=フェニル基)で表される化合物を用いてエチレン
重合に成功している。Jordanらは、J. Am. Chem. Soc.,
109, 4111 (1987) で、〔Cp2 ZrR(L)〕+ (R
=メチル基、ベンジル基、L=ルイス塩基)のようなジ
ルコニウム錯体がエチレンを重合することを示してい
る。
【0005】特表平1−501950号公報、特表平1
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。Zambel
liらは、Macromolecules, 22, 2186 (1989) に、シクロ
ペンタジエンの誘導体を配位子とするジルコニウム化合
物と、トリメチルアルミニウムとフルオロジメチルアル
ミニウムとを組み合わせた触媒により、アイソタクチッ
クポリプロピレンが製造できることを報告している。
−502036号公報にはシクロペンタジエニル金属化
合物およびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化
することのできるイオン性化合物とからなる触媒を用い
てオレフィンを重合する方法が記載されている。Zambel
liらは、Macromolecules, 22, 2186 (1989) に、シクロ
ペンタジエンの誘導体を配位子とするジルコニウム化合
物と、トリメチルアルミニウムとフルオロジメチルアル
ミニウムとを組み合わせた触媒により、アイソタクチッ
クポリプロピレンが製造できることを報告している。
【0006】上記のようないわゆるカミンスキー型触媒
は、一般的に溶媒に可溶な系であるため、溶媒重合ある
いは気相重合を行おうとした場合生成重合体の嵩密度が
低く、粉体性状に劣っていたり、重合機への壁付着など
の問題が生じていた。これらの問題を解決するために、
特開昭61−108610号公報、特開昭63−662
06号公報、特開平2−173104号公報には、メタ
ロセン化合物およびアルミノキサンを微粒子状担体に担
持した固体触媒を用いてオレフィンを重合する方法が記
載されている。しかしながら、これらのアルミノキサン
を使用して得られる固体触媒は、固体触媒当たりの活性
が低いという欠点があった。
は、一般的に溶媒に可溶な系であるため、溶媒重合ある
いは気相重合を行おうとした場合生成重合体の嵩密度が
低く、粉体性状に劣っていたり、重合機への壁付着など
の問題が生じていた。これらの問題を解決するために、
特開昭61−108610号公報、特開昭63−662
06号公報、特開平2−173104号公報には、メタ
ロセン化合物およびアルミノキサンを微粒子状担体に担
持した固体触媒を用いてオレフィンを重合する方法が記
載されている。しかしながら、これらのアルミノキサン
を使用して得られる固体触媒は、固体触媒当たりの活性
が低いという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなメタロセ
ン化合物/アルミノキサンからなるいわゆるカミンスキ
ー型触媒は、高活性を得るために大量のアルミノキサン
の使用が必要である。そのため、これらの触媒系ではア
ルミノキサン当たりに換算した活性は非常に低い。本発
明者らの知見によれば、前述のようなアルミノキサンを
担持した固体触媒はアルミノキサンの担持率が比較的低
いため、該固体触媒当たりの活性が低いという問題点が
あった。一方、特開昭63−264606号公報のよう
に、アルミノキサンが難溶の溶媒を用いてメタロセン及
びアルミノキサンを担体上に析出させることによりアル
ミノキサン担持率が高い固体触媒を得ることも可能であ
るが、該触媒では、主に溶液重合などに適用した場合、
重合中にアルミノキサンの溶出が起こり微粉の発生、壁
付着などの問題が生じていた。このような問題を解決す
る手段として予重合などが試みられている。一方、アル
ミノキサン/担体から形成される固体触媒をさらに活性
化させる方法として、特開平4−7306号公報に記載
されているような、有機アルミニウム化合物を併用する
方法が知られている。しかしながら、同公報における方
法でも固体触媒中のアルミノキサンの担持率が比較的低
く、重合活性的には未だ不充分であった。また、アルミ
ノキサンの担持率を向上させる方法として、特願平4−
298607号公報に、吸着水を含む無機酸化物にアル
ミノキサンおよびメタロセン化合物を担持した触媒が記
載されているが、該触媒では併用する有機アルミニウム
化合物と長時間接触させることによりアルミノキサンの
溶出が起こり、そのため例えば長時間の連続重合などに
適用した場合、若干の微粉が生成するなどの問題が生じ
ていた。
ン化合物/アルミノキサンからなるいわゆるカミンスキ
ー型触媒は、高活性を得るために大量のアルミノキサン
の使用が必要である。そのため、これらの触媒系ではア
ルミノキサン当たりに換算した活性は非常に低い。本発
明者らの知見によれば、前述のようなアルミノキサンを
担持した固体触媒はアルミノキサンの担持率が比較的低
いため、該固体触媒当たりの活性が低いという問題点が
あった。一方、特開昭63−264606号公報のよう
に、アルミノキサンが難溶の溶媒を用いてメタロセン及
びアルミノキサンを担体上に析出させることによりアル
ミノキサン担持率が高い固体触媒を得ることも可能であ
るが、該触媒では、主に溶液重合などに適用した場合、
重合中にアルミノキサンの溶出が起こり微粉の発生、壁
付着などの問題が生じていた。このような問題を解決す
る手段として予重合などが試みられている。一方、アル
ミノキサン/担体から形成される固体触媒をさらに活性
化させる方法として、特開平4−7306号公報に記載
されているような、有機アルミニウム化合物を併用する
方法が知られている。しかしながら、同公報における方
法でも固体触媒中のアルミノキサンの担持率が比較的低
く、重合活性的には未だ不充分であった。また、アルミ
ノキサンの担持率を向上させる方法として、特願平4−
298607号公報に、吸着水を含む無機酸化物にアル
ミノキサンおよびメタロセン化合物を担持した触媒が記
載されているが、該触媒では併用する有機アルミニウム
化合物と長時間接触させることによりアルミノキサンの
溶出が起こり、そのため例えば長時間の連続重合などに
適用した場合、若干の微粉が生成するなどの問題が生じ
ていた。
【0008】前述のように、従来、アルミノキサン/メ
タロセン化合物を担体に担持する方法として、担体上に
アルミノキサンを析出担持する方法やアルミノキサンを
担体と接触させた後、アルミノキサンを溶解させること
のできる溶媒で洗浄することにより堅固に担持された固
体触媒のみを取り出す方法などが知られていた。しかし
ながら、前者の方法では、高活性を発現させるために有
機アルミニウム化合物を併用するとポリマーの重合機へ
の壁付着や微粉の生成などの問題が生じていた。また、
後者の方法では有機アルミニウム化合物を併用すること
により高活性を発現させることができるが、未だアルミ
ノキサンの担持率が低く活性的には不充分であった。さ
らに同方法では、固体触媒製造に当たり大量のアルミノ
キサンを必要とするため、コスト的に高くなっていた。
タロセン化合物を担体に担持する方法として、担体上に
アルミノキサンを析出担持する方法やアルミノキサンを
担体と接触させた後、アルミノキサンを溶解させること
のできる溶媒で洗浄することにより堅固に担持された固
体触媒のみを取り出す方法などが知られていた。しかし
ながら、前者の方法では、高活性を発現させるために有
機アルミニウム化合物を併用するとポリマーの重合機へ
の壁付着や微粉の生成などの問題が生じていた。また、
後者の方法では有機アルミニウム化合物を併用すること
により高活性を発現させることができるが、未だアルミ
ノキサンの担持率が低く活性的には不充分であった。さ
らに同方法では、固体触媒製造に当たり大量のアルミノ
キサンを必要とするため、コスト的に高くなっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決し、固体触媒当たりの活性が高く、かつ溶液重合
に適用した場合においても粉体性状に優れたポリオレフ
ィンを製造するための固体触媒の製造方法について鋭意
検討した結果、ある特定のシリカゲルを担体として用
い、特定の条件下でアルミノキサンを担持することによ
り、前述の目的が達成されることを見出し、本発明を完
成するに到った。すなわち本発明は、 (A)表面積が200m2 /g以上、細孔径が0.3〜
3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.1〜2
00μmの範囲にあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウムとアルミノキサンの重
量比が下記式(1)を満たすようなトリアルキルアルミ
ニウムとアルミノキサンの混合物 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 炭化水素溶媒中で上記(A)成分と(B)成分を接触さ
せて固体触媒成分を製造するに当たり、(A)成分であ
るシリカゲル1gに対する(B)成分であるトリアルキ
ルアルミニウムとアルミノキサンの混合物の使用量が下
記式(2) 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d /9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) を満たすような条件下で接触させることを特徴とするオ
レフィン重合用固体触媒成分の製造方法である。
を解決し、固体触媒当たりの活性が高く、かつ溶液重合
に適用した場合においても粉体性状に優れたポリオレフ
ィンを製造するための固体触媒の製造方法について鋭意
検討した結果、ある特定のシリカゲルを担体として用
い、特定の条件下でアルミノキサンを担持することによ
り、前述の目的が達成されることを見出し、本発明を完
成するに到った。すなわち本発明は、 (A)表面積が200m2 /g以上、細孔径が0.3〜
3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.1〜2
00μmの範囲にあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウムとアルミノキサンの重
量比が下記式(1)を満たすようなトリアルキルアルミ
ニウムとアルミノキサンの混合物 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 炭化水素溶媒中で上記(A)成分と(B)成分を接触さ
せて固体触媒成分を製造するに当たり、(A)成分であ
るシリカゲル1gに対する(B)成分であるトリアルキ
ルアルミニウムとアルミノキサンの混合物の使用量が下
記式(2) 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d /9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) を満たすような条件下で接触させることを特徴とするオ
レフィン重合用固体触媒成分の製造方法である。
【0010】なお、シリカゲル中の含水率は試料のシリ
カゲルを600℃で恒量になるまでの時間加熱して測定
した重量減少量を水として計算することにより含水量を
求めた。さらに本発明は上記(A)成分と(B)成分を
式(2)を満たすようにして使用し、少なくとも50℃
以上の温度で接触させ、得られる固体を何ら洗浄しない
で該固体成分の20℃のトルエンに溶解するアルミニウ
ム成分が3重量%以下(該固体触媒成分を20℃のトル
エンでの洗浄を繰り返しても、溶出するアルミニウム成
分が該固体触媒成分中に担持されたアルミニウム成分に
対して3重量%以下であることを意味する)とすること
を特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
である。また、本発明は上記触媒成分を使用したポリオ
レフィンの製造方法である。
カゲルを600℃で恒量になるまでの時間加熱して測定
した重量減少量を水として計算することにより含水量を
求めた。さらに本発明は上記(A)成分と(B)成分を
式(2)を満たすようにして使用し、少なくとも50℃
以上の温度で接触させ、得られる固体を何ら洗浄しない
で該固体成分の20℃のトルエンに溶解するアルミニウ
ム成分が3重量%以下(該固体触媒成分を20℃のトル
エンでの洗浄を繰り返しても、溶出するアルミニウム成
分が該固体触媒成分中に担持されたアルミニウム成分に
対して3重量%以下であることを意味する)とすること
を特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法
である。また、本発明は上記触媒成分を使用したポリオ
レフィンの製造方法である。
【0011】本発明において(A)成分として使用され
るシリカゲルは、表面積が200m 2 /g以上、細孔径
が0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が
0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲルをさらにそ
の吸着水を0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%
になるように脱水または水添加して使用される。好まし
くは、表面積が400m2 /g以上、細孔径が0.4〜
2.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.5〜1
00μmの範囲にあるシリカゲルをその含水量が0〜7
重量%になるように脱水または水添加して使用される。
また、本発明において使用されるシリカゲルには、本発
明の固体触媒としての性能を損なわない限りAl
2 O3 、Na2 Oなどの金属酸化物やMgCl2 などの
金属ハロゲン化物が若干混入していても差し支えない。
本発明において(B)成分として使用されるアルミノキ
サンは、一般式〔化1〕
るシリカゲルは、表面積が200m 2 /g以上、細孔径
が0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が
0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲルをさらにそ
の吸着水を0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%
になるように脱水または水添加して使用される。好まし
くは、表面積が400m2 /g以上、細孔径が0.4〜
2.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径が0.5〜1
00μmの範囲にあるシリカゲルをその含水量が0〜7
重量%になるように脱水または水添加して使用される。
また、本発明において使用されるシリカゲルには、本発
明の固体触媒としての性能を損なわない限りAl
2 O3 、Na2 Oなどの金属酸化物やMgCl2 などの
金属ハロゲン化物が若干混入していても差し支えない。
本発明において(B)成分として使用されるアルミノキ
サンは、一般式〔化1〕
【0012】
【化1】 (ここでRは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上
の整数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメ
チル基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ま
しくは10以上のものが利用される。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入して
いても差し支えない。また、その他に、特開平2−24
701号公報、特開平3−103407号公報などに記
載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノ
キサンや、特開昭63−198691号公報などに記載
されている微粒子状アルミノキサン、特開平2−167
302号公報、特開平2−167305号公報などに記
載されているアルミノキサンを水や活性水素化合物と接
触させて得られるアルミニウムオキシ化合物なども好適
に利用することができる。これらのアルミノキサンは前
述の公報に記載されているような従来公知の方法を用い
て製造することができる。
の整数を示す。)で表される化合物であり、特にRがメ
チル基であるメチルアルミノキサンでnが5以上、好ま
しくは10以上のものが利用される。上記アルミノキサ
ン類には若干のアルキルアルミニウム化合物が混入して
いても差し支えない。また、その他に、特開平2−24
701号公報、特開平3−103407号公報などに記
載されている二種類以上のアルキル基を有するアルミノ
キサンや、特開昭63−198691号公報などに記載
されている微粒子状アルミノキサン、特開平2−167
302号公報、特開平2−167305号公報などに記
載されているアルミノキサンを水や活性水素化合物と接
触させて得られるアルミニウムオキシ化合物なども好適
に利用することができる。これらのアルミノキサンは前
述の公報に記載されているような従来公知の方法を用い
て製造することができる。
【0013】なお、本発明において使用されるアルミノ
キサンは、必須成分としてトリアルキルアルミニウムを
含有する混合物である。トリアルキルアルミニウムとし
てはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−オクチルア
ルミニウムなどを挙げることができるが、それらの中で
をトリメチルアルミニウムが好ましい。該トリアルキル
アルミニウムの含有量としては、アルミノキサンとの重
量比として下記式(1)を満たす。 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)重
量比が0.1より小さいとシリカゲルと接触させても効
率よくアルミノキサンが担持されず、得られる固体触媒
の性能が不良となる。(アルミノキサン)/(トリアル
キルアルミニウム)重量比が10より大きいとアルミノ
キサン/トリアルキルアルミニウム混合物を固体触媒成
分とした時の性能が著しく悪い場合がある。その性能に
ついては前述したようなアルミノキサンの製造法によっ
ても異なるため、必ずしもこのように言い切ることはで
きないが、本発明者らの知見によれば、ある程度以上の
トリアルキルアルミニウムを混入しているほうが性能的
に良好になる場合が多い。
キサンは、必須成分としてトリアルキルアルミニウムを
含有する混合物である。トリアルキルアルミニウムとし
てはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−オクチルア
ルミニウムなどを挙げることができるが、それらの中で
をトリメチルアルミニウムが好ましい。該トリアルキル
アルミニウムの含有量としては、アルミノキサンとの重
量比として下記式(1)を満たす。 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)重
量比が0.1より小さいとシリカゲルと接触させても効
率よくアルミノキサンが担持されず、得られる固体触媒
の性能が不良となる。(アルミノキサン)/(トリアル
キルアルミニウム)重量比が10より大きいとアルミノ
キサン/トリアルキルアルミニウム混合物を固体触媒成
分とした時の性能が著しく悪い場合がある。その性能に
ついては前述したようなアルミノキサンの製造法によっ
ても異なるため、必ずしもこのように言い切ることはで
きないが、本発明者らの知見によれば、ある程度以上の
トリアルキルアルミニウムを混入しているほうが性能的
に良好になる場合が多い。
【0014】本発明においてオレフィン重合用固体触媒
成分を製造するにあたり重要なのは、上記(A)成分の
シリカゲル1gに対する(B)成分のアルミノキサンの
使用量を下記式(2) 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d/9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) を満たすように使用することである。c×10-7>(a
+b/40)であると得られる固体触媒成分中のアルミ
ノキサン担持率が低く、触媒成分として充分な性能が得
られない。(a+b/40)>(c×10-5+d/90
0)×2であると、得られた固体触媒成分をオレフィン
の重合に使用した場合、ポリマーの重合機への壁付着
や、微粉の生成などが起こることがあり好ましくない。
成分を製造するにあたり重要なのは、上記(A)成分の
シリカゲル1gに対する(B)成分のアルミノキサンの
使用量を下記式(2) 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d/9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) を満たすように使用することである。c×10-7>(a
+b/40)であると得られる固体触媒成分中のアルミ
ノキサン担持率が低く、触媒成分として充分な性能が得
られない。(a+b/40)>(c×10-5+d/90
0)×2であると、得られた固体触媒成分をオレフィン
の重合に使用した場合、ポリマーの重合機への壁付着
や、微粉の生成などが起こることがあり好ましくない。
【0015】上記(A)成分と(B)成分を接触させる
方法としては、炭化水素溶媒中で少なくとも50℃以上
で接触させる方法が採用される。好ましくは溶媒中、9
0〜200℃の範囲で接触させる方法が利用される。使
用される溶媒としては、アルミノキサンに対して不活性
でなものであれば制限なく使用することができるが、好
ましい具体例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素や、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素など
を挙げることができる。このようにして得られる固体触
媒成分には、アルミニウム原子として5〜30重量%、
好ましくは10〜25重量%含有している。アルミニウ
ム含有量が5重量%より小さいと重合活性が低く好まし
くない。また、アルミニウム含有量が25重量%より大
きいと重合時に微粉の発生および重合機への壁付着が起
こり好ましくない。
方法としては、炭化水素溶媒中で少なくとも50℃以上
で接触させる方法が採用される。好ましくは溶媒中、9
0〜200℃の範囲で接触させる方法が利用される。使
用される溶媒としては、アルミノキサンに対して不活性
でなものであれば制限なく使用することができるが、好
ましい具体例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素や、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素など
を挙げることができる。このようにして得られる固体触
媒成分には、アルミニウム原子として5〜30重量%、
好ましくは10〜25重量%含有している。アルミニウ
ム含有量が5重量%より小さいと重合活性が低く好まし
くない。また、アルミニウム含有量が25重量%より大
きいと重合時に微粉の発生および重合機への壁付着が起
こり好ましくない。
【0016】また、本発明において重要なのは、使用す
るアルミノキサンの量を制御することにより、供給した
アルミノキサンをほぼ全量シリカゲルに担持できること
である。そうすることにより、得られる固体触媒成分の
20℃のトルエンに溶出するアルミニウム成分は3重量
%以下、好ましくは1重量%以下になるように制御する
ことができる。トルエンに溶出するアルミニウム成分が
3重量%を越えると重合機へのポリマーの壁付着や微粉
の発生が起こり好ましくない。トルエンに溶出するアル
ミニウム成分を制御する方法として、従来公知のように
アルミノキサンを溶解することのできるベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒で洗浄する方
法があるが、本発明の方法を採用することにより、アル
ミノキサンの使用量が少なくてすみ、しかも洗浄工程な
どの製造工程が簡略化されコスト的に有利である。ま
た、驚くべきことに、本発明のようにアルミノキサンの
使用量を制御し、洗浄をすることなしに得られた固体触
媒成分は、過剰のアルミノキサンを使用し、洗浄により
未反応のアルミノキサンを除去することによって得られ
る固体触媒成分と比べ高い活性を有することがわかっ
た。この理由は明らかではないが、アルミノキサンを過
剰使用することによりアルミノキサン中の非有効成分
(アルキルアルミニウムやその他助触媒成分として作用
しない成分)が、優先的にシリカゲルの表面水酸基を潰
してしまい、有効なアルミノキサン成分の担持率が減少
したためと考えられる。
るアルミノキサンの量を制御することにより、供給した
アルミノキサンをほぼ全量シリカゲルに担持できること
である。そうすることにより、得られる固体触媒成分の
20℃のトルエンに溶出するアルミニウム成分は3重量
%以下、好ましくは1重量%以下になるように制御する
ことができる。トルエンに溶出するアルミニウム成分が
3重量%を越えると重合機へのポリマーの壁付着や微粉
の発生が起こり好ましくない。トルエンに溶出するアル
ミニウム成分を制御する方法として、従来公知のように
アルミノキサンを溶解することのできるベンゼン、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒で洗浄する方
法があるが、本発明の方法を採用することにより、アル
ミノキサンの使用量が少なくてすみ、しかも洗浄工程な
どの製造工程が簡略化されコスト的に有利である。ま
た、驚くべきことに、本発明のようにアルミノキサンの
使用量を制御し、洗浄をすることなしに得られた固体触
媒成分は、過剰のアルミノキサンを使用し、洗浄により
未反応のアルミノキサンを除去することによって得られ
る固体触媒成分と比べ高い活性を有することがわかっ
た。この理由は明らかではないが、アルミノキサンを過
剰使用することによりアルミノキサン中の非有効成分
(アルキルアルミニウムやその他助触媒成分として作用
しない成分)が、優先的にシリカゲルの表面水酸基を潰
してしまい、有効なアルミノキサン成分の担持率が減少
したためと考えられる。
【0017】このようにして得られる固体触媒成分は、
周期律表4〜6族の遷移金属化合物および有機アルミニ
ウム化合物の存在下に使用してオレフィンの重合用触媒
として使用することができる。オレフィンの重合に際し
使用される周期律表4〜6族の遷移金属化合物として
は、周期律表4〜6族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移
金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ化合物、非架
橋性または架橋性メタロセン化合物などである。好まし
くは周期律表4族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移金属
アルキル化合物、非架橋性または架橋性メタロセン化合
物などである。具体的に例示すると、遷移金属ハロゲン
化合物、遷移金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ
化合物としては 四塩化チタン、ジメチルチタニウムジ
クロリド、テトラベンジルチタン、テトラベンジルジル
コニウム、テトラブトキシチタン等があげられ、非架橋
性メタロセン化合物としてはシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリクロリド、シクロペンタジエニルジルコニウ
ムトリクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド等が挙げられ、架橋性メタロセン化合物
としてはエチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒ
ドロ1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプ
ロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド等が挙げられる。また同様なハフニウム化
合物等の他に、例えば特開平3−9913号公報、特開
平2−131488号公報、特開平3−21607号公
報、特開平3−106907号公報、特開平3−188
092号公報、特開平4−69394号公報、特開平4
−300887号公報などに記載されているような遷移
金属化合物を挙げることができる。上記遷移金属化合物
は場合により2種以上同時に使用することもできる。ま
た、上記遷移金属化合物は本発明の方法により得られる
固体触媒に担持して使用しても良いし、重合系内に別々
に添加して使用しても良い。オレフィンの重合に際し使
用される有機アルミニウム化合物は一般式(化2)
周期律表4〜6族の遷移金属化合物および有機アルミニ
ウム化合物の存在下に使用してオレフィンの重合用触媒
として使用することができる。オレフィンの重合に際し
使用される周期律表4〜6族の遷移金属化合物として
は、周期律表4〜6族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移
金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ化合物、非架
橋性または架橋性メタロセン化合物などである。好まし
くは周期律表4族の遷移金属ハロゲン化合物、遷移金属
アルキル化合物、非架橋性または架橋性メタロセン化合
物などである。具体的に例示すると、遷移金属ハロゲン
化合物、遷移金属アルキル化合物、遷移金属アルコキシ
化合物としては 四塩化チタン、ジメチルチタニウムジ
クロリド、テトラベンジルチタン、テトラベンジルジル
コニウム、テトラブトキシチタン等があげられ、非架橋
性メタロセン化合物としてはシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリクロリド、シクロペンタジエニルジルコニウ
ムトリクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロペンタジエ
ニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド等が挙げられ、架橋性メタロセン化合物
としてはエチレンビス(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒ
ドロ1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプ
ロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド等が挙げられる。また同様なハフニウム化
合物等の他に、例えば特開平3−9913号公報、特開
平2−131488号公報、特開平3−21607号公
報、特開平3−106907号公報、特開平3−188
092号公報、特開平4−69394号公報、特開平4
−300887号公報などに記載されているような遷移
金属化合物を挙げることができる。上記遷移金属化合物
は場合により2種以上同時に使用することもできる。ま
た、上記遷移金属化合物は本発明の方法により得られる
固体触媒に担持して使用しても良いし、重合系内に別々
に添加して使用しても良い。オレフィンの重合に際し使
用される有機アルミニウム化合物は一般式(化2)
【0018】
【化2】R1 j Al(OR2 )k Hl Xm (ここでR1 ,R2 は炭素数1〜20までの炭化水素基
を示し、R1 ,R2 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素
原子を示す。jは1〜3までの整数、k,l,mは0か
ら2までの整数であり、j+k+l+m=3である)で
表すことができる。具体的には例えば、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルア
ルミニウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒド
リドなどを挙げることができる。その中でも、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に
用いられる。
を示し、R1 ,R2 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素
原子を示す。jは1〜3までの整数、k,l,mは0か
ら2までの整数であり、j+k+l+m=3である)で
表すことができる。具体的には例えば、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルア
ルミニウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒド
リドなどを挙げることができる。その中でも、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に
用いられる。
【0019】本発明のにおいて得られる固体触媒成分に
対する遷移金属化合物の使用割合としては、固体触媒成
分1gに対し0.0001〜100mmol、好ましく
は0.001〜10mmolである。有機アルミニウム
化合物の使用割合としては、固体触媒成分1gに対し
0.01〜10000mmol、好ましくは0.1〜1
000mmolである。
対する遷移金属化合物の使用割合としては、固体触媒成
分1gに対し0.0001〜100mmol、好ましく
は0.001〜10mmolである。有機アルミニウム
化合物の使用割合としては、固体触媒成分1gに対し
0.01〜10000mmol、好ましくは0.1〜1
000mmolである。
【0020】重合方法および重合条件については特に制
限はなくα−オレフィンの重合で行われる公知の方法が
用いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒重合法、ま
たは実質的に不活性炭化水素媒体の存在しない塊状重合
法、気相重合法も利用でき、重合温度としては−100
〜200℃、重合圧力としては常圧〜100kg/cm
2 で行うのが一般的である。好ましくは−50〜100
℃、常圧〜50kg/cm2 である。
限はなくα−オレフィンの重合で行われる公知の方法が
用いられ、不活性炭化水素媒体を用いる溶媒重合法、ま
たは実質的に不活性炭化水素媒体の存在しない塊状重合
法、気相重合法も利用でき、重合温度としては−100
〜200℃、重合圧力としては常圧〜100kg/cm
2 で行うのが一般的である。好ましくは−50〜100
℃、常圧〜50kg/cm2 である。
【0021】触媒成分の処理あるいは重合に際し使用さ
れる炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他に、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素も
使用することができる。重合に際し使用されるオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、
1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘ
キサデセン、1−オクタデセンなどの炭素数2〜25の
オレフィンを挙げることができる。本発明において得ら
れる固体触媒成分は、オレフィンの単独重合のみなら
ず、例えばプロピレンとエチレン、プロピレンと1−ブ
テンなどの炭素数2〜25程度のオレフィンの共重合体
を製造する際にも利用できる。
れる炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他に、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素も
使用することができる。重合に際し使用されるオレフィ
ンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、
1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘ
キサデセン、1−オクタデセンなどの炭素数2〜25の
オレフィンを挙げることができる。本発明において得ら
れる固体触媒成分は、オレフィンの単独重合のみなら
ず、例えばプロピレンとエチレン、プロピレンと1−ブ
テンなどの炭素数2〜25程度のオレフィンの共重合体
を製造する際にも利用できる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1固体触媒成分の調製 充分窒素置換した100cm3 4っ口フラスコに、室温
で3時間焼成したシリカゲル(富士・デヴィソン社製、
表面積485m2 /g、細孔径0.72ml/g、平均
粒子径32μm、含水率5.0重量%)5gをトルエン
25cm3 に懸濁した。この懸濁液にメチルアルミノキ
サン(エチル・コーポ社製、メチルアルミノキサン9.
6重量%、トリメチルアルミニウム6.2重量%を含む
トルエン溶液)25cm3 を加え、還流下で6時間反応
させた。溶媒を減圧留去することにより7gの白色固体
を得た。この条件で前記式(2)のaは0.0038
8、bは0.00928、cは485、dは5.0であ
る。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×
10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は4.1
12×10-3、(c×10-5+d/900)×2は1.
04×10-2であった。この固体触媒成分を分析した結
果23.7重量%のアルミニウムを含有していた。ま
た、この固体触媒成分を一部取り、20℃のトルエンに
再懸濁し、上澄み液中のアルミニウム含有量から算出し
た固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。重合検定1 1.5dm3 ステンレス製オートクレーブを充分窒素置
換した後、液体プロピレン0.75dm3 および水素4
1mmolを装入した。次に上記固体触媒成分20mg
および特開平2−274703号公報記載の方法により
合成したジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
フルオレニルジルコニウムジクロリド0.5mg、トリ
イソブチルアルミニウム71mgを窒素を用いて圧入し
た。その後、系内を60℃まで昇温し、その温度で1時
間重合を行った。少量のメタノールを添加することによ
り重合を停止し、プロピレンをパージ、乾燥することに
より144gのシンジオタクチックポリプロピレンを得
た。重合機壁へのポリマーの付着は観測されなかった。
固体触媒当たりの重合活性は7200g・(ポリプロピ
レン)/g・(固体触媒)・(時間)と計算できる。得
られたシンジオタクチックポリプロピレンの135℃の
テトラリン溶液で測定した極限粘度(以下〔η〕と略記
する)は1.52dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は133℃、嵩密度は
0.35g/mlであった。また、200メッシュの篩
を通過する微粉はなかった。重合検定2 充分窒素置換した50cm3 の3っ口フラスコに実施例
1で調製した固体触媒15mgをヘキサン10cm3 に
懸濁させ、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)フルオレニルジルコニウムジクロリド0.5mgお
よびトリイソブチルアルミニウム71mgを順次加える
ことにより触媒スラリーを調製した。1.5dm3 ステ
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記調
製した触媒スラリーを装入し、次に液体プロピレン0.
75dm3 および水素41mmolを加えた。60℃に
昇温し、1時間重合を行うことにより141gのシンジ
オタクチックポリプロピレンを得た。ポリマーの壁付着
はほとんど観測されなかった。固体触媒当たりの重合活
性は9400g・(ポリプロピレン)/g・(固体触
媒)・(時間)と計算できる。得られたシンジオタクチ
ックポリプロピレンの〔η〕は1.53dl/g、示差
走査熱量分析(DSC)により測定した融点(Tm)は
132℃、嵩密度は0.35g/mlであった。また、
200メッシュの篩を通過する微粉はなかった。
する。 実施例1固体触媒成分の調製 充分窒素置換した100cm3 4っ口フラスコに、室温
で3時間焼成したシリカゲル(富士・デヴィソン社製、
表面積485m2 /g、細孔径0.72ml/g、平均
粒子径32μm、含水率5.0重量%)5gをトルエン
25cm3 に懸濁した。この懸濁液にメチルアルミノキ
サン(エチル・コーポ社製、メチルアルミノキサン9.
6重量%、トリメチルアルミニウム6.2重量%を含む
トルエン溶液)25cm3 を加え、還流下で6時間反応
させた。溶媒を減圧留去することにより7gの白色固体
を得た。この条件で前記式(2)のaは0.0038
8、bは0.00928、cは485、dは5.0であ
る。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×
10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は4.1
12×10-3、(c×10-5+d/900)×2は1.
04×10-2であった。この固体触媒成分を分析した結
果23.7重量%のアルミニウムを含有していた。ま
た、この固体触媒成分を一部取り、20℃のトルエンに
再懸濁し、上澄み液中のアルミニウム含有量から算出し
た固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。重合検定1 1.5dm3 ステンレス製オートクレーブを充分窒素置
換した後、液体プロピレン0.75dm3 および水素4
1mmolを装入した。次に上記固体触媒成分20mg
および特開平2−274703号公報記載の方法により
合成したジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
フルオレニルジルコニウムジクロリド0.5mg、トリ
イソブチルアルミニウム71mgを窒素を用いて圧入し
た。その後、系内を60℃まで昇温し、その温度で1時
間重合を行った。少量のメタノールを添加することによ
り重合を停止し、プロピレンをパージ、乾燥することに
より144gのシンジオタクチックポリプロピレンを得
た。重合機壁へのポリマーの付着は観測されなかった。
固体触媒当たりの重合活性は7200g・(ポリプロピ
レン)/g・(固体触媒)・(時間)と計算できる。得
られたシンジオタクチックポリプロピレンの135℃の
テトラリン溶液で測定した極限粘度(以下〔η〕と略記
する)は1.52dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は133℃、嵩密度は
0.35g/mlであった。また、200メッシュの篩
を通過する微粉はなかった。重合検定2 充分窒素置換した50cm3 の3っ口フラスコに実施例
1で調製した固体触媒15mgをヘキサン10cm3 に
懸濁させ、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)フルオレニルジルコニウムジクロリド0.5mgお
よびトリイソブチルアルミニウム71mgを順次加える
ことにより触媒スラリーを調製した。1.5dm3 ステ
ンレス製オートクレーブを充分窒素置換した後、上記調
製した触媒スラリーを装入し、次に液体プロピレン0.
75dm3 および水素41mmolを加えた。60℃に
昇温し、1時間重合を行うことにより141gのシンジ
オタクチックポリプロピレンを得た。ポリマーの壁付着
はほとんど観測されなかった。固体触媒当たりの重合活
性は9400g・(ポリプロピレン)/g・(固体触
媒)・(時間)と計算できる。得られたシンジオタクチ
ックポリプロピレンの〔η〕は1.53dl/g、示差
走査熱量分析(DSC)により測定した融点(Tm)は
132℃、嵩密度は0.35g/mlであった。また、
200メッシュの篩を通過する微粉はなかった。
【0023】実施例2固体触媒成分の調製 使用するメチルアルミノキサンの使用量を35cm3 と
した以外は実施例1の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。( 式の数値を記載する)
その結果7.9gの固体触媒成分が得られた。この条件
でaは0.00543、bは0.0123、cは485
であり、dは5.0である。固体触媒成分中のアルミニ
ウム含有率は28.5重量%であり、20℃のトルエン
への溶出量は0.2重量%であった。よって、上記a、
b、c、dより計算すると、c×10-7は4.85×1
0-5、(a+b/40)は5.74×10-3、(c×1
0-5+d/900)×2は1.04×10-2であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例2の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、190gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られた。ポリマーの壁付着はほとんど観測さ
れなかった。固体触媒当たりの重合活性は9500g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計
算できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
の〔η〕は1.54dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は133℃、嵩密度は
0.38g/mlであった。
した以外は実施例1の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。( 式の数値を記載する)
その結果7.9gの固体触媒成分が得られた。この条件
でaは0.00543、bは0.0123、cは485
であり、dは5.0である。固体触媒成分中のアルミニ
ウム含有率は28.5重量%であり、20℃のトルエン
への溶出量は0.2重量%であった。よって、上記a、
b、c、dより計算すると、c×10-7は4.85×1
0-5、(a+b/40)は5.74×10-3、(c×1
0-5+d/900)×2は1.04×10-2であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例2の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、190gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られた。ポリマーの壁付着はほとんど観測さ
れなかった。固体触媒当たりの重合活性は9500g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計
算できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
の〔η〕は1.54dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は133℃、嵩密度は
0.38g/mlであった。
【0024】比較例1固体触媒成分の調製 使用するメチルアルミノキサンの使用量を150cm3
とした以外は実施例1の固体触媒成分の調製と同様にし
て固体触媒成分の調製を行った。その結果16gの固体
触媒成分が得られた。この条件でaは0.0233、b
は0.0557、cは485であり、dは5.0であ
る。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×
10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は2.4
7×10-2、(c×10-5+d/900)×2は1.0
4×10-2であった。固体触媒成分中のアルミニウム含
有率は51.1重量%であり、20℃のトルエンへの溶
出量は39重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、210gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られたが、酷いポリマーの壁付着が見られ
た。
とした以外は実施例1の固体触媒成分の調製と同様にし
て固体触媒成分の調製を行った。その結果16gの固体
触媒成分が得られた。この条件でaは0.0233、b
は0.0557、cは485であり、dは5.0であ
る。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×
10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は2.4
7×10-2、(c×10-5+d/900)×2は1.0
4×10-2であった。固体触媒成分中のアルミニウム含
有率は51.1重量%であり、20℃のトルエンへの溶
出量は39重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、210gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られたが、酷いポリマーの壁付着が見られ
た。
【0025】比較例2固体触媒成分の調製 比較例1で調製した固体触媒成分をさらにトルエンを用
いて充分に洗浄した後、乾燥することによって5.1g
の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分を分析した結
果、11.2重量%のアルミニウムを含有していた。こ
の固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。検定重合 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
たがポリマーは殆ど得られなかった。このことは、メチ
ルアルミノキサンが担体に殆ど担持されていないためと
考えられる。
いて充分に洗浄した後、乾燥することによって5.1g
の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分を分析した結
果、11.2重量%のアルミニウムを含有していた。こ
の固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。検定重合 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
たがポリマーは殆ど得られなかった。このことは、メチ
ルアルミノキサンが担体に殆ど担持されていないためと
考えられる。
【0026】実施例3固体触媒成分の調製 充分窒素置換した100cm3 4っ口フラスコに、20
0℃で3時間焼成したシリカゲル(富士・デヴィソン社
製、表面積485m2 /g、細孔径0.72ml/g、
平均粒子径32μm、含水率0.3重量%)5gをトル
エン25cm3 に懸濁した。この懸濁液にメチルアルミ
ノキサン(エチル・コーポ社製、メチルアルミノキサン
9.6重量%、トリメチルアルミニウム6.2重量%を
含むトルエン溶液)25cm3 を加え、還流下で6時間
反応させた。溶媒を減圧留去することにより7gの白色
固体を得た。この条件で前記式(2)のaは0.003
88、bは0.00928、cは485、dは0.3で
ある。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c
×10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は4.
112×10-3、(c×10-5+d/900)×2は
5.18×10-3であった。この固体触媒成分を分析し
た結果23.4重量%のアルミニウムを含有していた。
また、この固体触媒成分を一部取り、20℃のトルエン
に再懸濁し、上澄み液中のアルミニウム含有量から算出
した固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解
量は0.1重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た結果、141gのシンジオタクチックポリプロピレン
を得た。ポリマーの壁付着はほとんど観測されなかっ
た。固体触媒当たりの重合活性は9400g・(ポリプ
ロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計算でき
る。得られたシンジオタクチックポリプロピレンの
〔η〕は1.53dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は132℃、嵩密度は
0.35g/mlであった。また、200メッシュの篩
を通過する微粉はなかった。
0℃で3時間焼成したシリカゲル(富士・デヴィソン社
製、表面積485m2 /g、細孔径0.72ml/g、
平均粒子径32μm、含水率0.3重量%)5gをトル
エン25cm3 に懸濁した。この懸濁液にメチルアルミ
ノキサン(エチル・コーポ社製、メチルアルミノキサン
9.6重量%、トリメチルアルミニウム6.2重量%を
含むトルエン溶液)25cm3 を加え、還流下で6時間
反応させた。溶媒を減圧留去することにより7gの白色
固体を得た。この条件で前記式(2)のaは0.003
88、bは0.00928、cは485、dは0.3で
ある。よって、上記a、b、c、dより計算すると、c
×10-7は4.85×10-5、(a+b/40)は4.
112×10-3、(c×10-5+d/900)×2は
5.18×10-3であった。この固体触媒成分を分析し
た結果23.4重量%のアルミニウムを含有していた。
また、この固体触媒成分を一部取り、20℃のトルエン
に再懸濁し、上澄み液中のアルミニウム含有量から算出
した固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解
量は0.1重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た結果、141gのシンジオタクチックポリプロピレン
を得た。ポリマーの壁付着はほとんど観測されなかっ
た。固体触媒当たりの重合活性は9400g・(ポリプ
ロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計算でき
る。得られたシンジオタクチックポリプロピレンの
〔η〕は1.53dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は132℃、嵩密度は
0.35g/mlであった。また、200メッシュの篩
を通過する微粉はなかった。
【0027】実施例4固体触媒成分の調製 使用するメチルアルミノキサンの使用量を15cm3 と
した以外は実施例3の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。その結果6.2gの固体
触媒成分が得られた。この条件でaは0.00233、
bは0.00557、cは485、dは0.3である。
よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×10
-7は4.85×10-5、(a+b/40)は2.47×
10-3、(c×10-5+d/900)×2は5.18×
10-3であった。固体触媒成分中のアルミニウム含有率
は16.3重量%であり、20℃のトルエンへの溶出量
は0重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、77gのシンジオタクチックポリプロピ
レンが得られた。ポリマーの壁付着はほとんど観測され
なかった。固体触媒当たりの重合活性は5130g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計
算できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
の〔η〕は1.49dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は132℃、嵩密度は
0.30g/mlであった。
した以外は実施例3の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。その結果6.2gの固体
触媒成分が得られた。この条件でaは0.00233、
bは0.00557、cは485、dは0.3である。
よって、上記a、b、c、dより計算すると、c×10
-7は4.85×10-5、(a+b/40)は2.47×
10-3、(c×10-5+d/900)×2は5.18×
10-3であった。固体触媒成分中のアルミニウム含有率
は16.3重量%であり、20℃のトルエンへの溶出量
は0重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、77gのシンジオタクチックポリプロピ
レンが得られた。ポリマーの壁付着はほとんど観測され
なかった。固体触媒当たりの重合活性は5130g・
(ポリプロピレン)/g・(固体触媒)・(時間)と計
算できる。得られたシンジオタクチックポリプロピレン
の〔η〕は1.49dl/g、示差走査熱量分析(DS
C)により測定した融点(Tm)は132℃、嵩密度は
0.30g/mlであった。
【0028】比較例3固体触媒成分の調製 使用するメチルアルミノキサンの使用量を75cm3 と
した以外は実施例3の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。その結果11gの固体触
媒成分が得られた。この条件でaは0.0116、bは
0.0279、cは485、dは0.3である。よっ
て、上記a、b、c、dより計算すると、c×10-7は
4.85×10-5、(a+b/40)は1.23×10
-2、(c×10-5+d/900)×2は5.18×10
-3であった。固体触媒成分中のアルミニウム含有率は4
4.8重量%であり、20℃のトルエンへの溶出量は3
2重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、160gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られたが、酷いポリマーの壁付着が見られ
た。
した以外は実施例3の固体触媒成分の調製と同様にして
固体触媒成分の調製を行った。その結果11gの固体触
媒成分が得られた。この条件でaは0.0116、bは
0.0279、cは485、dは0.3である。よっ
て、上記a、b、c、dより計算すると、c×10-7は
4.85×10-5、(a+b/40)は1.23×10
-2、(c×10-5+d/900)×2は5.18×10
-3であった。固体触媒成分中のアルミニウム含有率は4
4.8重量%であり、20℃のトルエンへの溶出量は3
2重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
た。その結果、160gのシンジオタクチックポリプロ
ピレンが得られたが、酷いポリマーの壁付着が見られ
た。
【0029】比較例4固体触媒成分の調製 比較例1で調製した固体触媒成分をさらにトルエンを用
いて充分に洗浄した後、乾燥することによって5.1g
の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分を分析した結
果、12.1重量%のアルミニウムを含有していた。こ
の固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
たがポリマーは殆ど得られなかった。このことは、メチ
ルアルミノキサンが担体に殆ど担持されていないためと
考えられる。
いて充分に洗浄した後、乾燥することによって5.1g
の固体触媒成分を得た。この固体触媒成分を分析した結
果、12.1重量%のアルミニウムを含有していた。こ
の固体触媒成分中のアルミニウムのトルエンへの溶解量
は0重量%であった。重合検定 固体触媒成分として上記調製した固体触媒成分を用いた
事以外は実施例1の重合検定2と同様にして重合を行っ
たがポリマーは殆ど得られなかった。このことは、メチ
ルアルミノキサンが担体に殆ど担持されていないためと
考えられる。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、優
れた性能を有するオレフィン重合用固体触媒成分を製造
することができる。本発明の方法で得られる固体触媒成
分を使用することにより粉体性状に優れたポリオレフィ
ンを製造することができ、工業的に極めて価値がある。
れた性能を有するオレフィン重合用固体触媒成分を製造
することができる。本発明の方法で得られる固体触媒成
分を使用することにより粉体性状に優れたポリオレフィ
ンを製造することができ、工業的に極めて価値がある。
【図1】 触媒の製造工程の理解を助けるための、触媒
製造のフローチャート図である。
製造のフローチャート図である。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)表面積が200m2 /g以上、細孔
径が0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径
が0.1〜200μmにあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウムとアルミノキサンの重
量比が下記式(1)を満たすようなトリアルキルアルミ
ニウムとアルミノキサンの混合物 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 上記(A)成分であるシリカゲル1gに対する(B)成
分が下記式(2)を満たすような条件下で接触させるこ
とを特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分の製造方
法。 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d/9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) - 【請求項2】(A)表面積が200m2 /g以上、細孔
径が0.3〜3.0ml/gの範囲にあり、平均粒子径
が0.1〜200μmの範囲にあるシリカゲル (B)トリアルキルアルミニウムとアルミノキサンの重
量比が下記式(1)を満たすようなトリアルキルアルミ
ニウムとアルミノキサンの混合物 式(1) (アルミノキサン)/(トリアルキルアルミニウム)=
0.1〜10 炭化水素溶媒中で上記(A)成分と(B)成分を接触さ
せて固体触媒成分を製造するに当たり、(A)成分であ
るシリカゲル1gに対する(B)成分であるトリアルキ
ルアルミニウムとアルミノキサンの混合物の使用量が下
記式(2) 式(2) c×10-7≦(a+b/40)≦(c×10-5+d/9
00)×2 a:トリアルキルアルミニウムのモル数(mol) b:アルミノキサン中のアルミニウムのモル数(mo
l) c:(A)成分であるシリカゲルの表面積(m2 /g) d:シリカゲル中の含水率(重量%) を満たすようにして使用し、少なくとも50℃以上の温
度で接触させ、得られる固体を何ら洗浄しないで該固体
成分の20℃のトルエンに溶解するアルミニウム成分が
3重量%以下とすることを特徴とするオレフィン重合用
固体触媒成分の製造方法。 - 【請求項3】トリアルキルアルミニウムがトリメチルア
ルミニウムであり、アルミノキサンがメチルアルミノキ
サンである請求項1記載のオレフィン重合用固体触媒成
分の製造方法。 - 【請求項4】トリアルキルアルミニウムがトリメチルア
ルミニウムであり、アルミノキサンがメチルアルミノキ
サンである請求項2記載のオレフィン重合用固体触媒成
分の製造方法。 - 【請求項5】請求項1または請求項2記載の方法により
得られる固体触媒成分、遷移金属化合物および有機アル
ミニウム化合物から形成される触媒の存在下オレフィン
を重合することを特徴とするポリオレフィンの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14177493A JPH06345808A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14177493A JPH06345808A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345808A true JPH06345808A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15299870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14177493A Pending JPH06345808A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06345808A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6043180A (en) * | 1994-11-17 | 2000-03-28 | The Dow Chemical Company | Supported catalyst component, supported catalyst, their preparation, and addition polymerization process |
JP2003073413A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Mitsui Chemicals Inc | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
JP2006509868A (ja) * | 2002-12-17 | 2006-03-23 | イノビーン ヨーロッパ リミテッド | 担持オレフィン重合触媒 |
CN110229673A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-09-13 | 济南鸿泰华丰机械有限公司 | 一种土壤高效修复材料 |
CN110252260A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-09-20 | 济南鸿泰华丰机械有限公司 | 一种土壤高效修复方法 |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP14177493A patent/JPH06345808A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6043180A (en) * | 1994-11-17 | 2000-03-28 | The Dow Chemical Company | Supported catalyst component, supported catalyst, their preparation, and addition polymerization process |
JP2003073413A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Mitsui Chemicals Inc | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
JP2006509868A (ja) * | 2002-12-17 | 2006-03-23 | イノビーン ヨーロッパ リミテッド | 担持オレフィン重合触媒 |
CN110229673A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-09-13 | 济南鸿泰华丰机械有限公司 | 一种土壤高效修复材料 |
CN110252260A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-09-20 | 济南鸿泰华丰机械有限公司 | 一种土壤高效修复方法 |
CN110229673B (zh) * | 2019-06-26 | 2020-06-02 | 陕西沃疆生物科技有限公司 | 一种土壤高效修复材料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0500944B1 (en) | Catalyst for alpha-olefin polymerization and production of poly-alpha-olefin therewith | |
US5461127A (en) | Polymerization catalysts and process for producing polymers | |
US6524988B2 (en) | Highly active supported catalyst compositions | |
EP0878486B1 (en) | A process for the preparation of supported metallocene catalyst | |
US20050003950A1 (en) | Method of making mixed ziegler-natta/metallocece catalysts | |
JPH08217816A (ja) | 立体規則性ポリプロピレンの製造方法 | |
JP3117257B2 (ja) | ポリオレフィン製造用固体触媒およびポリオレフィンの製造方法 | |
JPH06345808A (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法 | |
JP3496955B2 (ja) | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 | |
JPH06345817A (ja) | 固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法 | |
JP3263141B2 (ja) | スチレン系ブロック共重合体の製造方法 | |
JPH0820606A (ja) | α‐オレフィン重合用触媒およびそれを用いたα‐オレフィン重合体の製造法 | |
JP3102929B2 (ja) | ポリオレフィン製造用固体触媒およびポリオレフィンの製造方法 | |
JPH06345816A (ja) | 固体触媒成分およびこれを用いたオレフィンの重合方法 | |
JP2618386B2 (ja) | オレフインの重合方法 | |
JP3102933B2 (ja) | ポリオレフィン製造用固体触媒およびポリオレフィンの製造方法 | |
JP3796909B2 (ja) | オレフィン重合体製造用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 | |
JP3392205B2 (ja) | 新規遷移金属化合物およびこれを用いたオレフィンの重合方法 | |
JP4051156B2 (ja) | オレフィン重合用触媒の製造方法 | |
JP3025350B2 (ja) | シンジオタクチックポリ−α−オレフィン製造用触媒およびシンジオタクチックポリ−α−オレフィンの製造方法 | |
JPH0551411A (ja) | オレフインの重合方法 | |
JPH07292019A (ja) | オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造法 | |
JPH0819183B2 (ja) | オレフイン重合用固体触媒の製法 | |
JPH05170822A (ja) | オレフィン重合用固体触媒およびオレフィンの重合方法 | |
JPH06145240A (ja) | α‐オレフィン重合用触媒および該触媒を用いたα‐オレフィン重合体の製造法 |