JPH06335398A - シクロヘキセンジオール誘導体 - Google Patents
シクロヘキセンジオール誘導体Info
- Publication number
- JPH06335398A JPH06335398A JP5149822A JP14982293A JPH06335398A JP H06335398 A JPH06335398 A JP H06335398A JP 5149822 A JP5149822 A JP 5149822A JP 14982293 A JP14982293 A JP 14982293A JP H06335398 A JPH06335398 A JP H06335398A
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- JP
- Japan
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- formula
- cyclohexenediol
- optically active
- derivative
- lipase
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C69/00—Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C49/00—Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
- C07C49/587—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
- C07C49/613—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring polycyclic
- C07C49/617—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring polycyclic a keto group being part of a condensed ring system
- C07C49/643—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring polycyclic a keto group being part of a condensed ring system having three rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C2603/00—Systems containing at least three condensed rings
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は特定のシクロヘキセンジオール体を
出発物質として、リパーゼを利用した位置選択的エステ
ル交換反応により、光学活性シクロヘキセンジオール誘
導体を得、さらに次式 【化1】 で表される光学活性シクロヘキセノン誘導体を得ること
を特徴とする光学活性シクロヘキセノン誘導体、および
その製造法である。 【効果】 本発明によれば、生理活性物質合成中間体で
ある光学活性シクロヘキセンジオール誘導体および光学
活性シクロヘキセノン誘導体を、効率良く得ることがで
きる。
出発物質として、リパーゼを利用した位置選択的エステ
ル交換反応により、光学活性シクロヘキセンジオール誘
導体を得、さらに次式 【化1】 で表される光学活性シクロヘキセノン誘導体を得ること
を特徴とする光学活性シクロヘキセノン誘導体、および
その製造法である。 【効果】 本発明によれば、生理活性物質合成中間体で
ある光学活性シクロヘキセンジオール誘導体および光学
活性シクロヘキセノン誘導体を、効率良く得ることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理活性物質合成の中
間体として有用な下記の光学活性シクロヘキセンジオー
ル誘導体(1)、(1') 、及び光学活性シクロヘキセノ
ン誘導体(2)、(2')、及びそれらの製造法に関する
ものである。
間体として有用な下記の光学活性シクロヘキセンジオー
ル誘導体(1)、(1') 、及び光学活性シクロヘキセノ
ン誘導体(2)、(2')、及びそれらの製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】下記の式(1)、(1') で表される光学
活性シクロヘキセンジオール誘導体、及び式(2)、
(2') で表される光学活性シクロヘキセノン誘導体は、
生理活性物質合成の中間体として大変有用な化合物であ
る。例えば、式(2)で表される光学活性シクロヘキセ
ノン誘導体は、下記に示すように6工程を経てセスキテ
ルペン類であるオクシドール(8)を得ることが可能で
ある。
活性シクロヘキセンジオール誘導体、及び式(2)、
(2') で表される光学活性シクロヘキセノン誘導体は、
生理活性物質合成の中間体として大変有用な化合物であ
る。例えば、式(2)で表される光学活性シクロヘキセ
ノン誘導体は、下記に示すように6工程を経てセスキテ
ルペン類であるオクシドール(8)を得ることが可能で
ある。
【0003】
【化4】
【0004】また、式(1)で表される光学活性シクロ
ヘキセンジオール誘導体は、下記に示すように高脂血症
治療薬(HMG CoA リダクターゼ合成阻害剤)であるコン
パクチン(19)の合成中間体になり得る。
ヘキセンジオール誘導体は、下記に示すように高脂血症
治療薬(HMG CoA リダクターゼ合成阻害剤)であるコン
パクチン(19)の合成中間体になり得る。
【0005】
【化5】
【0006】このように有用な化合物であるが、本発明
以前においては効率的製造法はなかった。例えば武井ら
は、本発明の化合物と等価体である光学活性な5−トリ
メチルシリルシクロヘキセ−2−エノンを、ラセミ体か
らアルカロイドであるシンコニジンとトルエンチオール
を用いてジアステレオマー塩とし、繰り返し再結晶する
ことによって得ているが、工程数が多く、収率も低く
(3%)、実質的な製造法とはいえなかった(Tetrahed
ron Lett., 28, 5669 (1987))。
以前においては効率的製造法はなかった。例えば武井ら
は、本発明の化合物と等価体である光学活性な5−トリ
メチルシリルシクロヘキセ−2−エノンを、ラセミ体か
らアルカロイドであるシンコニジンとトルエンチオール
を用いてジアステレオマー塩とし、繰り返し再結晶する
ことによって得ているが、工程数が多く、収率も低く
(3%)、実質的な製造法とはいえなかった(Tetrahed
ron Lett., 28, 5669 (1987))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の点から本発明者
らは、生理活性物質合成の中間体として有用な光学活性
シクロヘキセノン誘導体を効率良く、かつ光学純度良く
得るという目的を達成するため鋭意検討し、その結果、
下記式(1)、(1') で表される光学活性シクロヘキセ
ンジオール誘導体、及び下記式(2)、(2') で表され
る光学活性シクロヘキセノン誘導体を見いだし、その効
率良い製造法を確立した。
らは、生理活性物質合成の中間体として有用な光学活性
シクロヘキセノン誘導体を効率良く、かつ光学純度良く
得るという目的を達成するため鋭意検討し、その結果、
下記式(1)、(1') で表される光学活性シクロヘキセ
ンジオール誘導体、及び下記式(2)、(2') で表され
る光学活性シクロヘキセノン誘導体を見いだし、その効
率良い製造法を確立した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【0009】
【化6】
【0010】で表されるシクロヘキセンジオール体を出
発物質としてアシル化剤とリパーゼによる位置選択的エ
ステル交換を行い、式
発物質としてアシル化剤とリパーゼによる位置選択的エ
ステル交換を行い、式
【0011】
【化7】
【0012】で表される光学活性シクロヘキセンジオー
ル誘導体を得、つぎに式
ル誘導体を得、つぎに式
【0013】
【化8】
【0014】で表される光学活性シクロヘキセノン誘導
体を得ることを特徴とするものである。本発明の製造法
の反応経路は1例として以下の式に示される。
体を得ることを特徴とするものである。本発明の製造法
の反応経路は1例として以下の式に示される。
【0015】
【化9】
【0016】本発明の出発物質であるシクロヘキセンジ
オール体(3)は、1,3−シクロヘキサジエン(20)
とヒドロキノン(21)の一般的なディールス・アルダー
反応で得られるシクロヘキセノン誘導体(22)を例えば
水素化ジイソブチルアルミニウムなどの還元剤でカルボ
ニル基を還元することにより、容易に得られる。得られ
たシクロヘキセンジオール体(3)を、リパーゼを用い
てアシル化剤とエステル交換反応させることにより、本
発明の光学活性なシクロヘキセンジオール誘導体
(1)、(1') を得ることができる。アシル化剤として
は、脂肪酸ビニル、トリグリセリド、酸無水物、各種エ
ステル類が挙げられるが、好ましくは脂肪酸ビニルであ
る。また、リパーゼは本反応を触媒するエステル交換能
力があれば、精製酵素粉末、固定化酵素、菌体等、何れ
の形態でも、あるいは何れの分類の酵素でも使用可能で
あるが、特に好ましくはシュードモナス(Pseudomonas)
菌由来のもので、市販品であればリパーゼPS(天野製
薬社製、商品名)、TOYOBOリパーゼ(東洋紡社製、商品
名)などが挙げられる。反応溶媒は有機溶媒で副反応を
阻害しないものが好ましく、無溶媒(基質のみ)でもよ
いが、好ましくはアセトニトリルである。
オール体(3)は、1,3−シクロヘキサジエン(20)
とヒドロキノン(21)の一般的なディールス・アルダー
反応で得られるシクロヘキセノン誘導体(22)を例えば
水素化ジイソブチルアルミニウムなどの還元剤でカルボ
ニル基を還元することにより、容易に得られる。得られ
たシクロヘキセンジオール体(3)を、リパーゼを用い
てアシル化剤とエステル交換反応させることにより、本
発明の光学活性なシクロヘキセンジオール誘導体
(1)、(1') を得ることができる。アシル化剤として
は、脂肪酸ビニル、トリグリセリド、酸無水物、各種エ
ステル類が挙げられるが、好ましくは脂肪酸ビニルであ
る。また、リパーゼは本反応を触媒するエステル交換能
力があれば、精製酵素粉末、固定化酵素、菌体等、何れ
の形態でも、あるいは何れの分類の酵素でも使用可能で
あるが、特に好ましくはシュードモナス(Pseudomonas)
菌由来のもので、市販品であればリパーゼPS(天野製
薬社製、商品名)、TOYOBOリパーゼ(東洋紡社製、商品
名)などが挙げられる。反応溶媒は有機溶媒で副反応を
阻害しないものが好ましく、無溶媒(基質のみ)でもよ
いが、好ましくはアセトニトリルである。
【0017】光学活性シクロヘキセンジオール誘導体
(1)、(1') は例えばビストリフェニルホスフィン塩
化パラジウムを用いることにより、1段階で光学活性シ
クロヘキセノン誘導体(2)、(2') に変換できる。
(1)、(1') は例えばビストリフェニルホスフィン塩
化パラジウムを用いることにより、1段階で光学活性シ
クロヘキセノン誘導体(2)、(2') に変換できる。
【0018】
【発明の効果】以上説明した方法により、以下の効果が
得られる。 1.生理活性物質の合成に有用な光学活性シクロヘキセ
ンジオール誘導体及び光学活性シクロヘキセノン誘導体
が、効率良く、ほぼ光学的に純粋に得られる。 2.本発明で得られる光学活性シクロヘキセンジオール
誘導体、及び光学活性シクロヘキセノン誘導体は有用な
キラル素子になる。例えば前述したように、オクシドー
ル(8)やコンパクチン(19)の出発原料となり得る。 3.式(3)で表されるシクロヘキセンジオール体はメ
ソ体であるため、得られる光学活性シクロヘキセンジオ
ール誘導体は、水酸基、およびアシル基の区別によって
両対掌体として機能させることができる。
得られる。 1.生理活性物質の合成に有用な光学活性シクロヘキセ
ンジオール誘導体及び光学活性シクロヘキセノン誘導体
が、効率良く、ほぼ光学的に純粋に得られる。 2.本発明で得られる光学活性シクロヘキセンジオール
誘導体、及び光学活性シクロヘキセノン誘導体は有用な
キラル素子になる。例えば前述したように、オクシドー
ル(8)やコンパクチン(19)の出発原料となり得る。 3.式(3)で表されるシクロヘキセンジオール体はメ
ソ体であるため、得られる光学活性シクロヘキセンジオ
ール誘導体は、水酸基、およびアシル基の区別によって
両対掌体として機能させることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。 実施例1 シクロヘキセンジオール体(式(3)、200mg, 1.04mmo
l)および酢酸ビニル(0.3ml, 3.36mmol)のアセトニトリ
ル溶液にリパーゼPS(100mg)を懸濁し、25日間室温で
攪拌した。リパーゼを濾別後、濾液を減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、無色固
形のモノアセテート(式(1')、202mg,83%)を得た。
モノアセテートの比旋光度は、 [α]D 30−76.5゜(c1.02,CHCl3) であった。また、その他の物性値は以下の様であった。
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。 実施例1 シクロヘキセンジオール体(式(3)、200mg, 1.04mmo
l)および酢酸ビニル(0.3ml, 3.36mmol)のアセトニトリ
ル溶液にリパーゼPS(100mg)を懸濁し、25日間室温で
攪拌した。リパーゼを濾別後、濾液を減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、無色固
形のモノアセテート(式(1')、202mg,83%)を得た。
モノアセテートの比旋光度は、 [α]D 30−76.5゜(c1.02,CHCl3) であった。また、その他の物性値は以下の様であった。
【0020】IR(film) 3444cm-1, 1737cm-1 1 H−NMR(90MHz), CDCl3 1.16〜1.70(m, 4H), 1.90(s, 1H, D2O exchangeable),
2.03(s, 3H),2.26(ddd, 2H, J=7.1, 5.4, 1.7Hz), 2.42
〜2.79(m, 2H),4.14(quint, 1H, J=5.4Hz), 5.39(t, 1
H, J=5.4Hz), 5.96〜6.48(m, 4H) MS m/z 234(M+), 80(100%) HRMS C14H18O3 計算値:234.1256(M+), 実測値:234.1
240
2.03(s, 3H),2.26(ddd, 2H, J=7.1, 5.4, 1.7Hz), 2.42
〜2.79(m, 2H),4.14(quint, 1H, J=5.4Hz), 5.39(t, 1
H, J=5.4Hz), 5.96〜6.48(m, 4H) MS m/z 234(M+), 80(100%) HRMS C14H18O3 計算値:234.1256(M+), 実測値:234.1
240
【0021】実施例2 モノアセテート(式(1')、146mg, 0.624mmol) のジク
ロロメタン溶液(1ml)にトリエチルアミン(0.35ml,
2.5mmol)、DMAP(5mg, 0.04mmol)、無水ピバロン酸
(0.38ml, 1.9mmol)を加え、室温で三日間攪拌した。水
を加えた後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫
酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ピバ
レート体を得た。そのままメタノール(3ml)に溶解
し、炭酸カリウム(50mg, 0.36mmol) を加え、1時間攪
拌した。ジクロロメタンを加え、飽和食塩水で2回洗浄
し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、無色
固形のピバレート(式(1)、152mg, 88%)を得た。本
化合物の比旋光度は、 [α]D 30+99.3゜(c1.06,CHCl3) であった。その他の物性値は以下のようであった。
ロロメタン溶液(1ml)にトリエチルアミン(0.35ml,
2.5mmol)、DMAP(5mg, 0.04mmol)、無水ピバロン酸
(0.38ml, 1.9mmol)を加え、室温で三日間攪拌した。水
を加えた後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、硫
酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ピバ
レート体を得た。そのままメタノール(3ml)に溶解
し、炭酸カリウム(50mg, 0.36mmol) を加え、1時間攪
拌した。ジクロロメタンを加え、飽和食塩水で2回洗浄
し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、無色
固形のピバレート(式(1)、152mg, 88%)を得た。本
化合物の比旋光度は、 [α]D 30+99.3゜(c1.06,CHCl3) であった。その他の物性値は以下のようであった。
【0022】m.p. 72 〜73℃ IR(nujol) 1731, 1695, 3488cm-1 1 H−NMR (90MHz), CDCl3 1.17(s, 9H), 1.17〜1.55(m, 4H), 1.62(S, 1H), 2.04
〜2.78(m, 4H),4.13(quint, 1H, J=5.6Hz), 5.29(t, 1
H, J=5.4Hz), 6.00〜6.46(m, 4H) MS m/z 276(M+), 80(100%) HRMS C17H24O3 計算値:276.1725, 実測値:276.1725
〜2.78(m, 4H),4.13(quint, 1H, J=5.6Hz), 5.29(t, 1
H, J=5.4Hz), 6.00〜6.46(m, 4H) MS m/z 276(M+), 80(100%) HRMS C17H24O3 計算値:276.1725, 実測値:276.1725
【0023】実施例3 モノアセテート(式(1')、100mg, 0.427mmol) のアセ
トニトリル溶液2mlに炭酸アンモニウム(41mg)、ビス
トリフェニルホスフィン塩化パラジウム(3mg,0.004mmo
l)を加え、20分間加熱還流した。エーテルを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、式
(2)で表されるシクロヘキセノン誘導体(62mg, 84
%)を得た。物性値は以下のようであった。本化合物の
比旋光度は、 [α]D 32−147゜(c0.41,CHCl3) であった。その他の物性値は以下のようであった。
トニトリル溶液2mlに炭酸アンモニウム(41mg)、ビス
トリフェニルホスフィン塩化パラジウム(3mg,0.004mmo
l)を加え、20分間加熱還流した。エーテルを加え、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、式
(2)で表されるシクロヘキセノン誘導体(62mg, 84
%)を得た。物性値は以下のようであった。本化合物の
比旋光度は、 [α]D 32−147゜(c0.41,CHCl3) であった。その他の物性値は以下のようであった。
【0024】m.p. 46.5〜47.5℃ IR(nujol) 1650cm-1 1 H−NMR (90MHz), CDCl3 1.11〜1.69(m, 4H), 1.73〜2.26(m, 1H), 2.27〜2.67
(m, 4H),3.09(br. s, 1H), 5.79(ddd, 1H, J=10.2, 2.
5, 1.7Hz),6.03〜6.35(m, 2H), 6.56〜6.78(m, 1H) MS m/e 174(M+), 80(100%) HRMS C12H14O 計算値:174.1045, 実測値:174.1059
(m, 4H),3.09(br. s, 1H), 5.79(ddd, 1H, J=10.2, 2.
5, 1.7Hz),6.03〜6.35(m, 2H), 6.56〜6.78(m, 1H) MS m/e 174(M+), 80(100%) HRMS C12H14O 計算値:174.1045, 実測値:174.1059
【0025】実施例4 ピバレート(式(1) 、99mg, 0.359mmol)、炭酸アンモ
ニウム(34mg, 0.54mmol) をトリフェニルホスフィン塩
化パラジウム(2.5mg, 0.0035mmol)、アセトニトリル3
mlを用いて実施例3と同様にして光学活性シクロヘキセ
ノン誘導体(式(2') 、49mg, 79%) を得た。本化合物
の比旋光度は、 [α]D 31+144.6 ゜(c0.418, CHCl3) であった。融点は以下のようであった。
ニウム(34mg, 0.54mmol) をトリフェニルホスフィン塩
化パラジウム(2.5mg, 0.0035mmol)、アセトニトリル3
mlを用いて実施例3と同様にして光学活性シクロヘキセ
ノン誘導体(式(2') 、49mg, 79%) を得た。本化合物
の比旋光度は、 [α]D 31+144.6 ゜(c0.418, CHCl3) であった。融点は以下のようであった。
【0026】m.p. 46〜47℃ また、光学純度は光学分割HPLC(CHIRAL CEL OB,
溶出液:i-PrOH/ヘキサン=1/9)を用いたところ、
>99%eeであった。
溶出液:i-PrOH/ヘキサン=1/9)を用いたところ、
>99%eeであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式: 【化1】 (式中のR1はアルキル基を示す)で表される光学活性
なシクロヘキセンジオール誘導体。 - 【請求項2】 式: 【化2】 で表される光学活性シクロヘキセノン誘導体。
- 【請求項3】 式: 【化3】 で表されるシクロヘキセンジオール体を出発物質として
アシル化剤とリパーゼによる位置選択的エステル交換反
応を行うことを特徴とする請求項1記載の一般式
(1)、(1') で表される光学活性シクロヘキセンジオ
ール誘導体の製造法。 - 【請求項4】 請求項3記載の製造法で得られる光学活
性シクロヘキセンジオール誘導体を経ることを特徴とす
る請求項2記載の式(2)、(2') で表される光学活性
シクロヘキセノン誘導体の製造法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5149822A JPH06335398A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | シクロヘキセンジオール誘導体 |
SG1996001568A SG54128A1 (en) | 1993-05-31 | 1994-05-26 | Cyclohexene diol derivatives |
EP94303790A EP0627396B1 (en) | 1993-05-31 | 1994-05-26 | Cyclohexene diol derivatives |
DE69400388T DE69400388T2 (de) | 1993-05-31 | 1994-05-26 | Cyclohexendiolderivate |
US08/251,260 US5442098A (en) | 1993-05-31 | 1994-05-31 | Cyclohexene diol derivatives |
US08/448,665 US5567851A (en) | 1993-05-31 | 1995-05-24 | Cyclohexene diol derivatives |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5149822A JPH06335398A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | シクロヘキセンジオール誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06335398A true JPH06335398A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=15483460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5149822A Pending JPH06335398A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | シクロヘキセンジオール誘導体 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US5442098A (ja) |
EP (1) | EP0627396B1 (ja) |
JP (1) | JPH06335398A (ja) |
DE (1) | DE69400388T2 (ja) |
SG (1) | SG54128A1 (ja) |
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