JPH0632511Y2 - 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 - Google Patents
鉄道車両用ディスクブレーキ装置Info
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- JPH0632511Y2 JPH0632511Y2 JP6520790U JP6520790U JPH0632511Y2 JP H0632511 Y2 JPH0632511 Y2 JP H0632511Y2 JP 6520790 U JP6520790 U JP 6520790U JP 6520790 U JP6520790 U JP 6520790U JP H0632511 Y2 JPH0632511 Y2 JP H0632511Y2
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Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、鉄道車両用ディスクブレーキ装置に係り、特
に、鉄道車両の車軸に回転を伝達付与する駆動用電動機
の回転子軸の端部に備えられるディスクブレーキ装置に
関する。
に、鉄道車両の車軸に回転を伝達付与する駆動用電動機
の回転子軸の端部に備えられるディスクブレーキ装置に
関する。
従来における鉄道車両用ディスクブレーキ装置の構成と
して、例えば実開昭64-4933号公報に開示されたもの
は、第9図に示すように、車軸100,100を軸支する車軸1
01の一側方に誘導電動機(駆動用電動機)102を設置す
ると共に、該誘導電動機102の回転子軸103の一端部にデ
ィスク104を固着し、且つ、キャリパー105に取り付けら
れた一対のパッド106,106間に前記ディスク104を介在せ
しめたものである。尚、前記誘導電動機102は台車等の
車両側部材に固定設置され、またキャリパー105は車両
側部材や誘導電動機102に保持されるものである。そし
て、前記回転子軸103の他端部には可撓継手107を介して
駆動ギヤ108が取り付けられ、且つ、前記車軸101の対応
する端部には前記駆動ギヤ108に噛合される従動ギヤ109
が取り付けられている。このような構成によれば、当該
車両の走行時には誘導電動機102の回転子軸103の回転に
伴って車軸101及び車輪100,100が回転駆動されるが、ブ
レーキ指令が発せられた場合には、キャリパー105のパ
ッド106,106がディスク104の両面に圧接することによ
り、ブレーキ作用が行われて、回転子軸103及び車軸101
ひいては車輪100,100の回転が止まることになる。
して、例えば実開昭64-4933号公報に開示されたもの
は、第9図に示すように、車軸100,100を軸支する車軸1
01の一側方に誘導電動機(駆動用電動機)102を設置す
ると共に、該誘導電動機102の回転子軸103の一端部にデ
ィスク104を固着し、且つ、キャリパー105に取り付けら
れた一対のパッド106,106間に前記ディスク104を介在せ
しめたものである。尚、前記誘導電動機102は台車等の
車両側部材に固定設置され、またキャリパー105は車両
側部材や誘導電動機102に保持されるものである。そし
て、前記回転子軸103の他端部には可撓継手107を介して
駆動ギヤ108が取り付けられ、且つ、前記車軸101の対応
する端部には前記駆動ギヤ108に噛合される従動ギヤ109
が取り付けられている。このような構成によれば、当該
車両の走行時には誘導電動機102の回転子軸103の回転に
伴って車軸101及び車輪100,100が回転駆動されるが、ブ
レーキ指令が発せられた場合には、キャリパー105のパ
ッド106,106がディスク104の両面に圧接することによ
り、ブレーキ作用が行われて、回転子軸103及び車軸101
ひいては車輪100,100の回転が止まることになる。
しかるに、上記公報に開示されたディスクブレーキ装置
は、一枚のディスク104を用いたものであり而も該ディ
スク104は鉄系の金属材料で構成されるのが通例である
ため、その熱容量は小さく、制動時に高温状態になり易
いという特性を有している。これに加えて、前記鉄系の
金属材料は、高温状態の下では極めて強度が低いという
特性を有しているため、制動時においては、ディスク10
4の強度が熱により急激に低下して該ディスク104に偏摩
耗や亀裂が生じ、ディスク104の寿命が短くなるばかり
でなく、例えばディスク104の釣り合いが悪くなって振
動が発生し、誘導電動機102の回転子軸103の軸受が早期
に損傷するといった問題を生ぜしめることとなる。
は、一枚のディスク104を用いたものであり而も該ディ
スク104は鉄系の金属材料で構成されるのが通例である
ため、その熱容量は小さく、制動時に高温状態になり易
いという特性を有している。これに加えて、前記鉄系の
金属材料は、高温状態の下では極めて強度が低いという
特性を有しているため、制動時においては、ディスク10
4の強度が熱により急激に低下して該ディスク104に偏摩
耗や亀裂が生じ、ディスク104の寿命が短くなるばかり
でなく、例えばディスク104の釣り合いが悪くなって振
動が発生し、誘導電動機102の回転子軸103の軸受が早期
に損傷するといった問題を生ぜしめることとなる。
このような問題に対処すべく、例えば実開平1-117972号
公報によれば、第10図に示すように、誘導電動機102の
回転子軸(中空電機子軸)103の両端に夫々ディスク10
4,104を固着し且つこの二枚のディスク104,104を挟持す
る二個のキャリパー105,105を備えた構成が開示されて
いる。これによれば、制動時におけるディスク104,104
の高温化及び偏摩耗等の問題に対しては、幾分かは解消
されることが期待できる。
公報によれば、第10図に示すように、誘導電動機102の
回転子軸(中空電機子軸)103の両端に夫々ディスク10
4,104を固着し且つこの二枚のディスク104,104を挟持す
る二個のキャリパー105,105を備えた構成が開示されて
いる。これによれば、制動時におけるディスク104,104
の高温化及び偏摩耗等の問題に対しては、幾分かは解消
されることが期待できる。
しかしながら、上述の実開平1-117972号公報に開示のデ
ィスクブレーキ装置によるにしても、近年における鉄道
車両の高速化に対しては充分に対処できるものではな
い。即ち、ディスクを単に二枚備えるといった手法のみ
によっては、当該ディスクの材質が鉄系の金属材料であ
る以上、熱容量を大きくするにも限界があり、高速走行
からの制動が続けばディスク104が高温状態になるのは
当然の事であり、ディスク104の高温化に伴う既述の問
題を生ずるのは勿論のこと、ディスク及びキャリパーを
夫々誘導電動機本体を挟んでその両側に配設せねばなら
ないため、当該ディスク装置を取り付けるためのレイア
ウト面での困難化を余儀無くされるという問題をも生ぜ
しめることとなる。
ィスクブレーキ装置によるにしても、近年における鉄道
車両の高速化に対しては充分に対処できるものではな
い。即ち、ディスクを単に二枚備えるといった手法のみ
によっては、当該ディスクの材質が鉄系の金属材料であ
る以上、熱容量を大きくするにも限界があり、高速走行
からの制動が続けばディスク104が高温状態になるのは
当然の事であり、ディスク104の高温化に伴う既述の問
題を生ずるのは勿論のこと、ディスク及びキャリパーを
夫々誘導電動機本体を挟んでその両側に配設せねばなら
ないため、当該ディスク装置を取り付けるためのレイア
ウト面での困難化を余儀無くされるという問題をも生ぜ
しめることとなる。
本考案は、上記諸事情に鑑みてなされたものであり、デ
ィスクの構成に改良を加えて、発熱量の軽減を実現した
上で当該装置のコンパクト化及び取付性の容易化を図る
と共に、高速走行からの制動時に高温化現象が発生して
もこの高温化現象に確実に対処することを可能ならしめ
ることを技術的課題とするものである。
ィスクの構成に改良を加えて、発熱量の軽減を実現した
上で当該装置のコンパクト化及び取付性の容易化を図る
と共に、高速走行からの制動時に高温化現象が発生して
もこの高温化現象に確実に対処することを可能ならしめ
ることを技術的課題とするものである。
上記技術的課題を達成するための具体的手段とするとこ
ろは、鉄道車両の車軸と接続される回転軸の端部に、こ
の回転軸と共に回転し且つ軸方向に摺動自在な複数枚の
ロータ部材と、このロータ部材間に配設され且つキー部
材に軸方向にのみ摺動自在に取付けられた複数枚のステ
ータ部材と、このロータ部材及びステータ部材の両側面
に設けられるプレート部材と、これらプレート部材を介
してロータ部材及びステータ部材に制動力を作用させる
押圧部材と、前記ロータ部材、ステータ部材を包含する
ケース部材と、このロータ部材及びステータ部材の外周
と前記ケース部材との間の円周上に設けられる金属環板
と、前記金属環板と前記ケース部材との間の円周上に形
成される通路室と、前記回転軸を中空状に形成して前記
プレート部材の外側面方向に開口する空気供給孔とを備
え、このプレート部材の外側面に前記通路室に連通する
放射状の通路溝を形成したところにある。
ろは、鉄道車両の車軸と接続される回転軸の端部に、こ
の回転軸と共に回転し且つ軸方向に摺動自在な複数枚の
ロータ部材と、このロータ部材間に配設され且つキー部
材に軸方向にのみ摺動自在に取付けられた複数枚のステ
ータ部材と、このロータ部材及びステータ部材の両側面
に設けられるプレート部材と、これらプレート部材を介
してロータ部材及びステータ部材に制動力を作用させる
押圧部材と、前記ロータ部材、ステータ部材を包含する
ケース部材と、このロータ部材及びステータ部材の外周
と前記ケース部材との間の円周上に設けられる金属環板
と、前記金属環板と前記ケース部材との間の円周上に形
成される通路室と、前記回転軸を中空状に形成して前記
プレート部材の外側面方向に開口する空気供給孔とを備
え、このプレート部材の外側面に前記通路室に連通する
放射状の通路溝を形成したところにある。
上記手段によると、多板式のディスクブレーキ装置は、
押圧部材による制動力の非作用時においては、鉄道車両
の車軸と接続される回転軸と共に回転する複数枚のロー
タ部材が、キー部材に取り付けられた複数枚のステータ
部材に対して自由に回転することとなるが、その一方に
おいて、押圧部材による制動力の作用時においては、ロ
ータ部材及びステータ部材が軸方向一方側に摺動し且つ
押し集められて該各部材間は圧接した状態となり、この
時に生じる摩擦によってロータ部材のステータ部材に対
する相対回転が阻止される。つまり、キー部材によりス
テータ部材は軸方向にのみ摺動できるだけであるので、
上記のようにロータ部材のステータ部材に対する相対回
転が阻止された場合には、ロータ部材と共に回転する回
転軸に接続されている車軸ひいては車輪の回転が止まる
ことになる。
押圧部材による制動力の非作用時においては、鉄道車両
の車軸と接続される回転軸と共に回転する複数枚のロー
タ部材が、キー部材に取り付けられた複数枚のステータ
部材に対して自由に回転することとなるが、その一方に
おいて、押圧部材による制動力の作用時においては、ロ
ータ部材及びステータ部材が軸方向一方側に摺動し且つ
押し集められて該各部材間は圧接した状態となり、この
時に生じる摩擦によってロータ部材のステータ部材に対
する相対回転が阻止される。つまり、キー部材によりス
テータ部材は軸方向にのみ摺動できるだけであるので、
上記のようにロータ部材のステータ部材に対する相対回
転が阻止された場合には、ロータ部材と共に回転する回
転軸に接続されている車軸ひいては車輪の回転が止まる
ことになる。
そして、本考案は、複数枚のロータ部材と複数枚のステ
ータ部材と押圧部材とからなる多板式のディスクブレー
キ装置を鉄道車両に採用したことにより、当該車両の高
速走行からの制動時に発生する熱は前記複数枚のロータ
部材及びステータ部材の各相互間の摩擦熱に分散され
て、個々の部材についての発熱量が大幅に軽減されるば
かりでなく、その取付性の容易化や装置のコンパクト化
が図られることとなる。
ータ部材と押圧部材とからなる多板式のディスクブレー
キ装置を鉄道車両に採用したことにより、当該車両の高
速走行からの制動時に発生する熱は前記複数枚のロータ
部材及びステータ部材の各相互間の摩擦熱に分散され
て、個々の部材についての発熱量が大幅に軽減されるば
かりでなく、その取付性の容易化や装置のコンパクト化
が図られることとなる。
更に、金属環板とケース部材の間の円周上に形成される
通路室内を中空状の回転軸の外側面方向に開口する空気
供給孔を通って供給された空気が通過することにより、
ロータ部材とステータ部材の摩擦により生じた熱が排出
される。加えて、この空気が通過するプレート部材の外
側面に放射状の通路溝を形成したので、表面積が大きく
なり、放熱作用が拡大され、より冷却される。
通路室内を中空状の回転軸の外側面方向に開口する空気
供給孔を通って供給された空気が通過することにより、
ロータ部材とステータ部材の摩擦により生じた熱が排出
される。加えて、この空気が通過するプレート部材の外
側面に放射状の通路溝を形成したので、表面積が大きく
なり、放熱作用が拡大され、より冷却される。
以下、本考案の実施例を第1図乃至第8図に基づいて説
明する。
明する。
先ず、第1図に示す概略構成に基づいて、本発明に係る
ディスクブレーキ装置1の取付状態を説明すると、空気
バネ50,50を介して車体51を支持する台車52の下方には
駆動用電動機2が取り付けられており、該駆動用電動機
2の回転子軸3の一端部に固着された駆動ギヤ4と、車
輪53,53を軸支する車軸5に固着された従動ギヤ6とが
噛合されていると共に、前記駆動用電動機2の反ギヤ側
端部(左端部)には、本考案に係るディスクブレーキ装
置1が取り付けられている。従って、当該車両の走行時
には、駆動用電動機2の回転子軸3の回転が、駆動ギヤ
4及び従動ギヤ6を介して車輪5及び車輪53,53に伝達
される一方、ブレーキ指令が発せられた時には、前記デ
ィスクブレーキ装置1の動作により回転子軸3の回転が
止まり、これに伴って車軸5及び車輪53,53の回転が止
まることにより制動作用が行われる構成である。尚、前
記車軸5をその両端において回動自在に保持する車輪ケ
ース54,54と前記台車52との間には、軸バネ55,55が介設
されている。
ディスクブレーキ装置1の取付状態を説明すると、空気
バネ50,50を介して車体51を支持する台車52の下方には
駆動用電動機2が取り付けられており、該駆動用電動機
2の回転子軸3の一端部に固着された駆動ギヤ4と、車
輪53,53を軸支する車軸5に固着された従動ギヤ6とが
噛合されていると共に、前記駆動用電動機2の反ギヤ側
端部(左端部)には、本考案に係るディスクブレーキ装
置1が取り付けられている。従って、当該車両の走行時
には、駆動用電動機2の回転子軸3の回転が、駆動ギヤ
4及び従動ギヤ6を介して車輪5及び車輪53,53に伝達
される一方、ブレーキ指令が発せられた時には、前記デ
ィスクブレーキ装置1の動作により回転子軸3の回転が
止まり、これに伴って車軸5及び車輪53,53の回転が止
まることにより制動作用が行われる構成である。尚、前
記車軸5をその両端において回動自在に保持する車輪ケ
ース54,54と前記台車52との間には、軸バネ55,55が介設
されている。
次に、前記ディスクブレーキ装置1の細部にわたる構造
を、第2図及び第7図に基づいて説明する。
を、第2図及び第7図に基づいて説明する。
このディスクブレーキ装置1は、前記駆動用電動機2の
反ギヤ側端部にボルト56,56を用いて固定されたドラム
状のケース部材7を有し、該ケース部材7の内周面部に
は複数のキー部材8…8が固定されていると共に、該ケ
ース部材7の内方中心部には前記駆動用電動機2の回転
子軸3に結合された中空軸9が該回転子軸3と一体回転
可能に保持されている。そして、前記中空軸9の外周に
は、該中空軸9ひいては回転子軸3と共に回転し且つ軸
方向(第3図a−b方向)に摺動自在な二枚のロータ部
材10,10が取り付けられ、また前記キー部材8…8の内
周には、軸方向にのみ摺動自在な三枚のステータ部材11
…11が取り付けられている。詳述すれば(第2図参
照)、前記中空軸9には等角間隔で外方に突出する複数
の凸条9a…9aが軸方向に沿うように一体形成されている
と共に該中空軸9の外径と同形状の貫通孔10aが前記ロ
ータ部材10の中心部に形成され且つこの両者が嵌合され
ることによりロータ部材10が中空軸9と共に回転し而も
軸方向に摺動自在とされているのに対し、前記キー部材
8…8は等角間隔毎に配設されてケース部材7に固定支
持されていると共にこれらのキー部材8…8の軸直角輪
郭形状と同形状の切欠部11a…11aがステータ部材11の外
周縁に形成され且つこの両者が嵌合されることによりス
テータ部材11がキー部材8…8に対して軸方向にのみ摺
動自在とされている。この場合、前記ロータ部材10とス
テータ部材11とは軸方向に交互に配設されており、ロー
タ部材10の外周面10bとキー部材8…8の内周面との
間、及びステータ部材11の内周面11bと中空軸9の外周
面との間には、僅かな隙間が存在している。尚、前記ロ
ータ部材10及びステータ部材11の枚数は、第3図のもの
に限定されるものではなく、これ以上或いはこれ以下の
枚数であっても差し支えない。
反ギヤ側端部にボルト56,56を用いて固定されたドラム
状のケース部材7を有し、該ケース部材7の内周面部に
は複数のキー部材8…8が固定されていると共に、該ケ
ース部材7の内方中心部には前記駆動用電動機2の回転
子軸3に結合された中空軸9が該回転子軸3と一体回転
可能に保持されている。そして、前記中空軸9の外周に
は、該中空軸9ひいては回転子軸3と共に回転し且つ軸
方向(第3図a−b方向)に摺動自在な二枚のロータ部
材10,10が取り付けられ、また前記キー部材8…8の内
周には、軸方向にのみ摺動自在な三枚のステータ部材11
…11が取り付けられている。詳述すれば(第2図参
照)、前記中空軸9には等角間隔で外方に突出する複数
の凸条9a…9aが軸方向に沿うように一体形成されている
と共に該中空軸9の外径と同形状の貫通孔10aが前記ロ
ータ部材10の中心部に形成され且つこの両者が嵌合され
ることによりロータ部材10が中空軸9と共に回転し而も
軸方向に摺動自在とされているのに対し、前記キー部材
8…8は等角間隔毎に配設されてケース部材7に固定支
持されていると共にこれらのキー部材8…8の軸直角輪
郭形状と同形状の切欠部11a…11aがステータ部材11の外
周縁に形成され且つこの両者が嵌合されることによりス
テータ部材11がキー部材8…8に対して軸方向にのみ摺
動自在とされている。この場合、前記ロータ部材10とス
テータ部材11とは軸方向に交互に配設されており、ロー
タ部材10の外周面10bとキー部材8…8の内周面との
間、及びステータ部材11の内周面11bと中空軸9の外周
面との間には、僅かな隙間が存在している。尚、前記ロ
ータ部材10及びステータ部材11の枚数は、第3図のもの
に限定されるものではなく、これ以上或いはこれ以下の
枚数であっても差し支えない。
更に、第3図に示すように、左端に配設されたステータ
部材11の左側方には熱強度,伝導性の良い金属材料でな
るリング状の加圧プレート12が近接配置されている。こ
の加圧プレート12は、第4図に示すように、中心部に中
空軸9を挿入する挿入穴12aが設けられ、ステータ部材1
1に面する側面は平坦に形成され、ステータ部材11と反
対側の側面すなわちケース部材7側の外側面には前記挿
入穴12aから少し間隔を開けた位置から外周方向に向っ
て放射状に通路溝12bと突起12cが交互に多数設けられて
いる。又、その外周には、前記キー部材8を嵌め込むキ
ー穴12dが所定のピッチで複数個形成され、更に、前記
突起12cには所定のピッチで平坦部12e,12fが形成され、
このうちの平坦12eには、隙間調整機構19のピストンロ
ッド21(後述する)が嵌入される孔部12gが設けられて
いる。そして、この加圧プレート12は、前記ステータ部
材11と同様にして中空軸9に挿入穴12aが嵌め込まれ、
且つ、キー穴12dにはキー部材8が嵌め込まれることに
よって軸方向に摺動自在に嵌合されている。前記各部材
のうちの右端に配設されたステータ部材11の右側方には
前記加圧プレート12と同様の金属材料でなるリング状の
ストッパプレート13が配置されている。このストッパプ
レート13は、第5図に示すように、中心部に中空軸9を
挿入する挿入穴13aが設けられ、ステータ部材11に面す
る側面は平坦に形成され、ステータ部材11と反対側の側
面すなわちケース部材7側の外側面には前記挿入穴13a
から少し間隔を開けた位置から外周方向に向って放射状
に通路溝13bと突起13cが交互に多数設けられている。
又、その外周には、前記キー部材8を嵌め込むキー穴13
dが所定のピッチで複数個形成されている。そして、こ
のストッパプレート13は中空軸9に挿入穴12aが嵌め込
まれ、溝13bと突起13cを設けた外側面がケース部材7の
右側壁7a内面に当接した状態で前記キー部材8…8に堅
固に固定されることによって、ケース部材7の右側壁7a
内面とストッパプレート13の間に通路溝13bと突起13cに
よって径方向に延びる複数のスリット14…14放射状に形
成されている。
部材11の左側方には熱強度,伝導性の良い金属材料でな
るリング状の加圧プレート12が近接配置されている。こ
の加圧プレート12は、第4図に示すように、中心部に中
空軸9を挿入する挿入穴12aが設けられ、ステータ部材1
1に面する側面は平坦に形成され、ステータ部材11と反
対側の側面すなわちケース部材7側の外側面には前記挿
入穴12aから少し間隔を開けた位置から外周方向に向っ
て放射状に通路溝12bと突起12cが交互に多数設けられて
いる。又、その外周には、前記キー部材8を嵌め込むキ
ー穴12dが所定のピッチで複数個形成され、更に、前記
突起12cには所定のピッチで平坦部12e,12fが形成され、
このうちの平坦12eには、隙間調整機構19のピストンロ
ッド21(後述する)が嵌入される孔部12gが設けられて
いる。そして、この加圧プレート12は、前記ステータ部
材11と同様にして中空軸9に挿入穴12aが嵌め込まれ、
且つ、キー穴12dにはキー部材8が嵌め込まれることに
よって軸方向に摺動自在に嵌合されている。前記各部材
のうちの右端に配設されたステータ部材11の右側方には
前記加圧プレート12と同様の金属材料でなるリング状の
ストッパプレート13が配置されている。このストッパプ
レート13は、第5図に示すように、中心部に中空軸9を
挿入する挿入穴13aが設けられ、ステータ部材11に面す
る側面は平坦に形成され、ステータ部材11と反対側の側
面すなわちケース部材7側の外側面には前記挿入穴13a
から少し間隔を開けた位置から外周方向に向って放射状
に通路溝13bと突起13cが交互に多数設けられている。
又、その外周には、前記キー部材8を嵌め込むキー穴13
dが所定のピッチで複数個形成されている。そして、こ
のストッパプレート13は中空軸9に挿入穴12aが嵌め込
まれ、溝13bと突起13cを設けた外側面がケース部材7の
右側壁7a内面に当接した状態で前記キー部材8…8に堅
固に固定されることによって、ケース部材7の右側壁7a
内面とストッパプレート13の間に通路溝13bと突起13cに
よって径方向に延びる複数のスリット14…14放射状に形
成されている。
一方、前記ケース部材7の左側壁7bには、その先端が前
記加圧プレート12の平坦部12fに当接する複数個のピス
トン(押圧部材)15…15が軸方向に摺動自在に嵌合保持
されていると共に、該ピストン15の後面に液圧(油圧)
を作用させる液圧室16が形成されており、且つ該液圧室
16は第2図のように液圧通路17を介して液圧供給口18
(液圧源に通じている)に連通されている。
記加圧プレート12の平坦部12fに当接する複数個のピス
トン(押圧部材)15…15が軸方向に摺動自在に嵌合保持
されていると共に、該ピストン15の後面に液圧(油圧)
を作用させる液圧室16が形成されており、且つ該液圧室
16は第2図のように液圧通路17を介して液圧供給口18
(液圧源に通じている)に連通されている。
更に、前記ケース部材7の左側壁部7bには、複数の隙間
調整機構19…19が設けられている。この隙間調整機構19
は、第3図に示すように、圧縮コイルバネ20により左方
に付勢されたピストンロッド21と、該ピストンロッド21
の段付面が当接してその左動を規制するストッパ板22
と、該ストッパ板22に固定されたリテーナ23の右動を規
制するフリクションリング24とを有する。そして、前記
プストンロッド21の右端部は前記加圧プレート12の平坦
部12eに設けた孔部12gに固定されており、従って加圧プ
レート12は前記圧縮コイルバネ20により左方すなわちス
テータ部材11から離れる方向に付勢された状態にある。
また、前記フリクションリング24は所定力以上の力が作
用することにより左右動し、この左右動に応じて、前記
ピストンロッド21に嵌着された鍔部材25と前記リテーナ
23との間の隙間Xつまりピストンロッド21の移動範囲が
変化するようになっている。
調整機構19…19が設けられている。この隙間調整機構19
は、第3図に示すように、圧縮コイルバネ20により左方
に付勢されたピストンロッド21と、該ピストンロッド21
の段付面が当接してその左動を規制するストッパ板22
と、該ストッパ板22に固定されたリテーナ23の右動を規
制するフリクションリング24とを有する。そして、前記
プストンロッド21の右端部は前記加圧プレート12の平坦
部12eに設けた孔部12gに固定されており、従って加圧プ
レート12は前記圧縮コイルバネ20により左方すなわちス
テータ部材11から離れる方向に付勢された状態にある。
また、前記フリクションリング24は所定力以上の力が作
用することにより左右動し、この左右動に応じて、前記
ピストンロッド21に嵌着された鍔部材25と前記リテーナ
23との間の隙間Xつまりピストンロッド21の移動範囲が
変化するようになっている。
以上の構成によれば、当該車両の走行時には、駆動用電
動機2の回転子軸3の回転に伴って、中空軸9及びロー
タ部材10,10が回転することになるが、この場合には、
ピストン15の後面の液圧室16が無圧状態となっているた
め、該ピストン15が加圧プレート12を右方へ押圧するた
めの力は発生せず、従って前記ロータ部材10,10はステ
ータ部材11…11に対して自由に回転できることとなる。
一方、ブレーキ指令が発せられた時には、前記液圧室16
が加圧状態となり、これに伴ってピストン15が右方へ移
動して加圧プレート12を押圧し且つロータ部材10,10及
びステータ部材11…11をストッパプレート13に対して押
し付け、この時に生じるロータ部材10,10とステータ部
材11…11との各相互間の摩擦によって、ロータ部材10,1
0ひいては中空軸9及び回転子軸3の回転が止まる。こ
の場合において、前記車両の制動時に発生する熱量は、
ロータ部材10,10とステータ部材11…11との各相互間に
発生する複数箇所の摩擦熱として分散されることになる
ので、個々の部材10,10,11…11についての発熱量は大幅
に軽減されることになる。また、前記ロータ部材10,10
及びステータ部材11…11をC/Cコンポジット(Carbon
/Carbon Composites)で構成した場合には、仮に当該車
両の高速走行からの制動時に前記各部材10,10,11…11が
高温状態となった場合においても、C/Cコンポジット
は、炭素繊維をレジン、ピッチで結合強化した後に炭化
及び黒鉛化熱処理を行って製造された炭素繊維/炭素複
合材料であることから、第8図に示すように、その温度
特性は、鋼が符号(イ)で示す特性曲線を有するのに対
し、符号(ロ)で示すように高温状態の下では高強度を
有するため、偏摩耗やブレーキ力の変化等の不具合は生
じなくなる。
動機2の回転子軸3の回転に伴って、中空軸9及びロー
タ部材10,10が回転することになるが、この場合には、
ピストン15の後面の液圧室16が無圧状態となっているた
め、該ピストン15が加圧プレート12を右方へ押圧するた
めの力は発生せず、従って前記ロータ部材10,10はステ
ータ部材11…11に対して自由に回転できることとなる。
一方、ブレーキ指令が発せられた時には、前記液圧室16
が加圧状態となり、これに伴ってピストン15が右方へ移
動して加圧プレート12を押圧し且つロータ部材10,10及
びステータ部材11…11をストッパプレート13に対して押
し付け、この時に生じるロータ部材10,10とステータ部
材11…11との各相互間の摩擦によって、ロータ部材10,1
0ひいては中空軸9及び回転子軸3の回転が止まる。こ
の場合において、前記車両の制動時に発生する熱量は、
ロータ部材10,10とステータ部材11…11との各相互間に
発生する複数箇所の摩擦熱として分散されることになる
ので、個々の部材10,10,11…11についての発熱量は大幅
に軽減されることになる。また、前記ロータ部材10,10
及びステータ部材11…11をC/Cコンポジット(Carbon
/Carbon Composites)で構成した場合には、仮に当該車
両の高速走行からの制動時に前記各部材10,10,11…11が
高温状態となった場合においても、C/Cコンポジット
は、炭素繊維をレジン、ピッチで結合強化した後に炭化
及び黒鉛化熱処理を行って製造された炭素繊維/炭素複
合材料であることから、第8図に示すように、その温度
特性は、鋼が符号(イ)で示す特性曲線を有するのに対
し、符号(ロ)で示すように高温状態の下では高強度を
有するため、偏摩耗やブレーキ力の変化等の不具合は生
じなくなる。
そして、ブレーキ指令が解除された場合には、加圧ブレ
ーキ12は隙間調整機構19の圧縮コイルバネ20のバネ力に
より左方へ移動して当初の位置に復帰する。
ーキ12は隙間調整機構19の圧縮コイルバネ20のバネ力に
より左方へ移動して当初の位置に復帰する。
当該車両の制動時に発生した熱量はロータ部材10,10及
びステータ部材11…11に蓄熱されることになるが、この
熱量は以下に示す構成により好適に放熱される。
びステータ部材11…11に蓄熱されることになるが、この
熱量は以下に示す構成により好適に放熱される。
即ち、中空軸9の内孔60の左端は開口され且つこの開口
部が空気供給孔61とされており、該空気供給孔61の左側
方にはフィルター62が装着されていると共に、前記複数
のキー部材8…8には、ロータ部材10,10及びステタ部
材11…11の外周部を全周にわたって覆うように薄肉の金
属環板63(例えばステンレス製)が取り付けられてい
る。この金属環板63は、第6図に示すように、金属板を
環状に形成し、必要に応じてロータ部材10とステータ部
材11の摩擦によって生ずる粉塵を通過させる細孔63aを
多数形成したものである。尚、図示のものは、キー部材
8をリベット63bによって固定した状態を示している。
そして、前記空気供給孔61より取り入れられた空気は、
中空軸9の左右両端部に穿設された通孔64及び65を通過
して、矢印x及びyで示すように、加圧プレート12とケ
ース左側壁部7bとの間の隙間と加圧プレート12の放射状
の通路溝12bと突起12cによって形成されたスリット14a
及びストッパプレート13の外側面の放射状の通路溝13b
とケース右側壁部7aとの間の隙間(スリット14)に流入
し、更に前記金属環板63とケース部材7の内周面との間
の円周上に形成された通路室66を通過して、この通路室
66の下部に設けた排出室67の蓋部材68にあるフィルター
付の空気排出口68aより外方に排出される。このように
冷却用の空気が通過していくことにより、加圧プレート
12、ストッパプレート13及び金属環板63より放熱が行わ
れて、ロータ部材10,10及びステータ部材11…11の過度
な温度上昇が防止されるのである。
部が空気供給孔61とされており、該空気供給孔61の左側
方にはフィルター62が装着されていると共に、前記複数
のキー部材8…8には、ロータ部材10,10及びステタ部
材11…11の外周部を全周にわたって覆うように薄肉の金
属環板63(例えばステンレス製)が取り付けられてい
る。この金属環板63は、第6図に示すように、金属板を
環状に形成し、必要に応じてロータ部材10とステータ部
材11の摩擦によって生ずる粉塵を通過させる細孔63aを
多数形成したものである。尚、図示のものは、キー部材
8をリベット63bによって固定した状態を示している。
そして、前記空気供給孔61より取り入れられた空気は、
中空軸9の左右両端部に穿設された通孔64及び65を通過
して、矢印x及びyで示すように、加圧プレート12とケ
ース左側壁部7bとの間の隙間と加圧プレート12の放射状
の通路溝12bと突起12cによって形成されたスリット14a
及びストッパプレート13の外側面の放射状の通路溝13b
とケース右側壁部7aとの間の隙間(スリット14)に流入
し、更に前記金属環板63とケース部材7の内周面との間
の円周上に形成された通路室66を通過して、この通路室
66の下部に設けた排出室67の蓋部材68にあるフィルター
付の空気排出口68aより外方に排出される。このように
冷却用の空気が通過していくことにより、加圧プレート
12、ストッパプレート13及び金属環板63より放熱が行わ
れて、ロータ部材10,10及びステータ部材11…11の過度
な温度上昇が防止されるのである。
また、前記中空軸9と回転子軸3とが一体になった回転
軸であるような場合には、車両の制動時に発生した熱は
軸受へ直接的に伝導されるので、該回転子軸3の軸受を
早期に損傷させるといった不具合を招くことになるが、
本実施例においては、上記の熱伝導を可及的抑制するた
めに以下に示すような構成が採用されている。
軸であるような場合には、車両の制動時に発生した熱は
軸受へ直接的に伝導されるので、該回転子軸3の軸受を
早期に損傷させるといった不具合を招くことになるが、
本実施例においては、上記の熱伝導を可及的抑制するた
めに以下に示すような構成が採用されている。
即ち、第7図に示すように、中空軸9と回転子軸3との
は別体で構成されており、且つこの両者間には断熱カッ
プリング70が介設されている。具体的には、中空軸9の
右端部には噛合凹凸面9aが形成されており、この噛合凹
凸面9aと断熱カップリング70の左端部に形成された噛合
凹凸面70aとが噛み合って結合されていると共に、回転
子軸3の左端部にも噛合凹凸面3bが形成されており、こ
の噛合凹凸面3bと断熱カップリング70の右端部に形成さ
れた噛合凹凸面70bとが噛み合って結合されているので
ある。このような構成によれば、中空軸9から回転子軸
3への熱伝導が好適に軽減されて、当該車両の制動に起
因して回転子軸3が温度上昇するといった不具合が効果
的に防止されることとなる。
は別体で構成されており、且つこの両者間には断熱カッ
プリング70が介設されている。具体的には、中空軸9の
右端部には噛合凹凸面9aが形成されており、この噛合凹
凸面9aと断熱カップリング70の左端部に形成された噛合
凹凸面70aとが噛み合って結合されていると共に、回転
子軸3の左端部にも噛合凹凸面3bが形成されており、こ
の噛合凹凸面3bと断熱カップリング70の右端部に形成さ
れた噛合凹凸面70bとが噛み合って結合されているので
ある。このような構成によれば、中空軸9から回転子軸
3への熱伝導が好適に軽減されて、当該車両の制動に起
因して回転子軸3が温度上昇するといった不具合が効果
的に防止されることとなる。
以上のように本発明によれば、鉄道車両用ブレーキ装置
として、複数枚のロータ部材と複数枚のステータ部材と
を有してなる多板式のディスクブレーキ装置を用いたこ
とにより、当該車両の制動時に発生する熱が、前記各部
材相互間の複数箇所にて生じる摩擦熱となって分散され
ることになり、各部材の発熱量が軽減されて、偏摩耗の
発生や寿命の低下等の不具合が回避されると共に、当該
装置のコンパクト化や取付性の容易化等をも図り得ると
いう利点が得られることとなる。
として、複数枚のロータ部材と複数枚のステータ部材と
を有してなる多板式のディスクブレーキ装置を用いたこ
とにより、当該車両の制動時に発生する熱が、前記各部
材相互間の複数箇所にて生じる摩擦熱となって分散され
ることになり、各部材の発熱量が軽減されて、偏摩耗の
発生や寿命の低下等の不具合が回避されると共に、当該
装置のコンパクト化や取付性の容易化等をも図り得ると
いう利点が得られることとなる。
更に、中空軸の外側面方向に開口する空気供給孔から供
給される空気が、金属環板とケース部材の間の円周上に
形成される通路室に至る迄の間に、プレート部材の外側
面に形成された放射状の通路溝を通過するので、ロータ
部材及びステータ部材の摩擦によって生じた熱は、この
通路溝によって表面積の大きくなったプレート部材の熱
をより多く吸収する利点がある。
給される空気が、金属環板とケース部材の間の円周上に
形成される通路室に至る迄の間に、プレート部材の外側
面に形成された放射状の通路溝を通過するので、ロータ
部材及びステータ部材の摩擦によって生じた熱は、この
通路溝によって表面積の大きくなったプレート部材の熱
をより多く吸収する利点がある。
第1図乃至第8図は本考案の実施例を示すもので、第1
図は鉄道車両用ディスクブレーキ装置の取付状態を示す
概略正面図、第2図は鉄道車両用ディスクブレーキ装置
の内部構造を示す要部縦断側面図、第3図は鉄道車両用
ディスクブレーキ装置の内部構造を示す要部縦断正面
図、第4図は加圧プレートの説明図、第5図はストッパ
プレートの説明図、第6図は金属環板の斜視説明図、第
7図は回転子軸と中空軸との結合状態を示す部品分解配
列斜視図、第8図はC/Cコンポジットの特性を示すグ
ラフである。また、第9図は一の従来例を示す概略平面
図、第10図は他の従来例を示す概略平面図である。 1……ディスクブレーキ装置 3……回転子軸(回転軸) 5……車軸 8……キー部材 9……中空軸(回転軸) 10……ロータ部材 11……ステータ部材 12……加圧プレート(プレート部材) 13……ストッパプレート(プレート部材) 13b……通路溝 15……押圧部材(ピストン) 61……空気供給孔 63……金属環板 66……通路室
図は鉄道車両用ディスクブレーキ装置の取付状態を示す
概略正面図、第2図は鉄道車両用ディスクブレーキ装置
の内部構造を示す要部縦断側面図、第3図は鉄道車両用
ディスクブレーキ装置の内部構造を示す要部縦断正面
図、第4図は加圧プレートの説明図、第5図はストッパ
プレートの説明図、第6図は金属環板の斜視説明図、第
7図は回転子軸と中空軸との結合状態を示す部品分解配
列斜視図、第8図はC/Cコンポジットの特性を示すグ
ラフである。また、第9図は一の従来例を示す概略平面
図、第10図は他の従来例を示す概略平面図である。 1……ディスクブレーキ装置 3……回転子軸(回転軸) 5……車軸 8……キー部材 9……中空軸(回転軸) 10……ロータ部材 11……ステータ部材 12……加圧プレート(プレート部材) 13……ストッパプレート(プレート部材) 13b……通路溝 15……押圧部材(ピストン) 61……空気供給孔 63……金属環板 66……通路室
Claims (1)
- 【請求項1】鉄道車両の車軸と接続される回転軸の端部
に、この回転軸と共に回転し且つ軸方向に摺動自在な複
数枚のロータ部材と、このロータ部材間に配設され且つ
キー部材に軸方向にのみ摺動自在に取付けられた複数枚
のステータ部材と、このロータ部材及びステータ部材の
両側面に設けられるプレート部材と、これらプレート部
材を介してロータ部材及びステータ部材に制動力を作用
させる押圧部材と、前記ロータ部材、ステータ部材を包
含するケース部材と、このロータ部材及びステータ部材
の外周と前記ケース部材との間の円周上に設けられる金
属環板と、前記金属環板と前記ケース部材との間の円周
上に形成される通路室と、前記回転軸を中空状に形成し
て前記プレート部材の外側面方向に開口する空気供給孔
とを備え、このプレート部材の外側面に前記通路室に連
通する放射状の通路溝を形成したことを特徴とする鉄道
車両用ディスクブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6520790U JPH0632511Y2 (ja) | 1990-06-20 | 1990-06-20 | 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6520790U JPH0632511Y2 (ja) | 1990-06-20 | 1990-06-20 | 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0423836U JPH0423836U (ja) | 1992-02-26 |
JPH0632511Y2 true JPH0632511Y2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=31596830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6520790U Expired - Lifetime JPH0632511Y2 (ja) | 1990-06-20 | 1990-06-20 | 鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0632511Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-20 JP JP6520790U patent/JPH0632511Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0423836U (ja) | 1992-02-26 |
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