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JPH06317342A - 蓄熱槽 - Google Patents

蓄熱槽

Info

Publication number
JPH06317342A
JPH06317342A JP6008434A JP843494A JPH06317342A JP H06317342 A JPH06317342 A JP H06317342A JP 6008434 A JP6008434 A JP 6008434A JP 843494 A JP843494 A JP 843494A JP H06317342 A JPH06317342 A JP H06317342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
heat transfer
medium liquid
heat
storage
Prior art date
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Granted
Application number
JP6008434A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07109307B2 (ja
Inventor
Eiichi Hamada
栄一 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taikisha Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taikisha Ltd filed Critical Taikisha Ltd
Priority to JP6008434A priority Critical patent/JPH07109307B2/ja
Publication of JPH06317342A publication Critical patent/JPH06317342A/ja
Publication of JPH07109307B2 publication Critical patent/JPH07109307B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大容量の蓄熱槽において貯留熱媒液を温度成
層状態に安定的に維持する。 【構成】 槽1内を熱媒液給排部3とその両側の熱媒液
貯留部2とに仕切る立壁4を設け、熱媒液給排部3を上
側仕切り部分3Aと下側仕切り部分3Bとに仕切る横壁
5を設け、上側仕切り部分3Aとその両側の熱媒液貯留
部2とを連通させる上側熱媒液流動路6を、立壁4の上
端縁と貯留熱媒液の液面との間に位置させるように形成
し、下側仕切り部分3Bとその両側の熱媒液貯留部2と
を連通させる下側熱媒液流動路7を、立壁4の下端縁と
槽1の底壁との間に形成し、高温熱媒液用給排管路8A
を立壁4の上端縁よりも下方で上側仕切り部分3Aに開
口させ、低温熱媒液用給排管路8Bを立壁4の下端縁よ
りも上方で下側仕切り部分3Bに開口させてある。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は空調用の蓄熱槽に関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来、高温貯留熱媒液と低温貯留熱媒液
との槽内混合による熱損失を抑制して蓄熱効率の向上を
図った空調用蓄熱槽としてもぐり堰型や改良もぐり堰型
の蓄熱槽が実用化されているが、それら型式の蓄熱槽が
蛇行状流路より成る熱媒液貯留部を備えているのに対し
て、蛇行状流路を形成せずに熱媒液貯留部を単なる箱状
の室で形成する比較的簡易な型式の蓄熱槽にあっては、
下記(イ)あるいは(ロ)のような手段により箱状の熱
媒液貯留部における熱媒液貯留状態を温度成層状態に近
づけるようにし、それによって槽内での混合熱損失の低
減を図っていた。 【0003】(イ)第5図に示すように、熱媒液貯留部
(2)に直接に挿入配置する熱媒液給排管路(8A),
(8B)のうち高温熱媒液用給排管路(8A)を熱媒液
貯留部(2)の上層部で開口させ、かつ、低温熱媒液用
給排管路(8B)を熱媒液貯留部(2)の下層部で開口
させる。 (ロ)第6図に示すように、槽内の一側部において第1
立壁(4A)により高温熱媒液用給排部(3A)を形成
すると共に、槽内の他側部において第2立壁(4B)に
より低温熱媒液用給排部(3B)を形成し、箱状の熱媒
液貯留部(2)に対する高温熱媒液給排を、第1立壁
(4A)の上端縁と槽内貯留熱媒液の液面との間に位置
させるように形成した隙間状の高温熱媒液用流動路
(6)を介して貯留部(2)の上層部で水平層流状に行
なわせ、かつ、貯留部(2)に対する低温熱媒液給排
を、第2立壁(4B)の下端縁と槽の底壁との間に形成
した隙間状の低温熱媒液用流動路(7)を介して貯留部
(2)の下層部で同じく水平層流状に行なわせる。(文
献を示すことができない。) 【0004】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上述
(イ)の手段では、熱媒液給排管路(8A),(8B)
からの熱媒液吐出に伴なう攪拌作用で貯留熱媒液が激し
く攪拌されてしまうために、貯留熱媒液の温度成層状態
を形成、維持することが実質的に不可能で、混合熱損失
の低減という目的をほとんど達成し得ないものであっ
た。又、上述(ロ)の手段では、給排管路(8A),
(8B)からの吐出に伴なう攪拌作用で貯留熱媒液が攪
拌されてしまうことは回避できるものの、第1立壁(4
A)の上端縁側に形成した高温熱媒液用流動路(6)と
他側部において第2立壁(4B)の下端縁側に形成した
低温熱媒液用流動路(7)とが、箱状の熱媒液貯留部
(2)において対角位置に位置することに起因して、熱
媒液給排に伴ないそれら両流動路(6),(7)にわた
って対角線状に貯留熱媒液が短絡流動し易く、その対角
線状の短絡流動によって貯留熱媒液の温度成層状態が乱
されるために未だかなりの混合熱損失が発生する問題が
あり、その上、対角線状の短絡流動によって、箱状熱媒
液貯留部(2)の他方の対角部(a),(b)に死水的
な熱媒液滞留が生じるために、有効蓄熱容量が槽容積の
割に小さくなってしまう問題もあった。 【0005】本発明の目的は、蛇行状流路を有しない箱
状の熱媒液貯留部に対する熱媒液給排部を合理的に形成
することにより、槽内混合熱損失を効果的に低減すると
共に、槽容積に対する有効蓄熱容量の比を極力大にする
点にある。 【0006】 【問題点を解決するための手段】本発明による蓄熱槽の
特徴構成は、槽内を熱媒液貯留部と熱媒液給排部とに仕
切る立壁を設け、前記給排部を上下に仕切る横壁を設
け、前記貯留部と前記給排部の上側仕切部分とを連通す
る熱媒液流動路を、前記立壁の上端縁と貯留熱媒液の液
面との間に位置させるように形成し、前記立壁の下端縁
と前記槽の底壁との間に、前記貯留部と前記給排部の下
側仕切部分とを連通する熱媒液流動路を形成し、高温熱
媒液用給排管路を前記給排部の上側仕切部分に、かつ、
低温熱媒液用給排管路を前記給排部の下側仕切部分に夫
々開口させてあることにあり、その作用、効果は次の通
りである。 【0007】 【作用】つまり、第1図あるいは第3図に示すように、
箱状の熱媒液貯留部(2)に対する高温熱媒液給排を、
立壁(4)の上端縁と槽内貯留熱媒液の液面との間に位
置させるように形成した隙間状の熱媒液流動路(6)を
介して貯留部(2)の上層部で水平層流状に、かつ、貯
留部(2)に対する低温熱媒液給排を、立壁(4)の下
端縁と槽(1)の底壁との間に形成した隙間状の熱媒液
流動路(7)を介して貯留部(2)の下層部で同じく水
平層流状に夫々行なわせることにより、熱媒液給排管路
(8A),(8B)からの熱媒液吐出に伴なう攪拌作用
で貯留熱媒液が攪拌されてしまうことを防止しながら、
箱状熱媒液貯留部(2)での温度成層状態の形成、維持
を図るのであるが、熱媒液給排を夫々水平層流状に行な
う高温熱媒液用流動路(6)と低温熱媒液用流動路
(7)とを同一の立壁(4)の上端縁側と下端縁側とに
形成したことにより、各熱媒液流動路(6),(7)を
介して給排される熱媒液の流動方向(水平方向)と両熱
媒液流動路(6),(7)を最短に短絡する方向(立壁
(4)に沿う方向)とが直交することとなるから、両熱
媒液流動路が箱状熱媒液貯留部の対角位置に位置するこ
とに起因した前述の如き対角線状の熱媒液短絡流動を回
避できて、熱媒液給排に伴なう箱状熱媒液貯留部(2)
内での熱媒液流動状態を、温度成層状態の形成・維持に
最適な鉛直向きのピストン流状態に近づけることができ
る。 【0008】 【発明の効果】上述の結果、高温貯留熱媒液と低温貯留
熱媒液との槽内混合による熱損失を効果的に低減でき
て、熱媒液貯留部を単なる箱状に形成する簡易な型式で
ありながらも蓄熱効率を大巾に向上でき、しかも、貯留
部内での短絡流動に起因した死水的な熱媒液滞留も回避
できるから、槽容積に対する有効蓄熱容量の比をも向上
できて、コンパクトでありながらも有効蓄熱容量の大き
なものにでき、全体として、熱収支面での経済性、設備
費面での経済性、並びに、設置性のいずれにおいても優
れた蓄熱槽にできた。 【0009】 【実施例】次に本発明の実施例を第1図及び第2図に基
づいて説明する。箱状のコンクリート構造体から成る空
調用冷水槽(1)の内部に、その内部空間を冷水貯留部
(2)とそれに対する冷水給排部(3)とに仕切る立壁
(4)を、槽内の一側部寄りで槽内の全巾にわたらせて
設け、それによって形成された冷水給排部(3)を、立
壁(4)と槽側壁とにわたる横壁(5)で上下にほぼ2
等分に仕切ってある。 【0010】そして、貯留部(2)と給排部(3)の上
側仕切部分(3A)とを連通する隙間状の高温冷水用流
動路(6)を、立壁(4)の上端縁と槽内貯留冷水の液
面との間に位置させる状態で槽内の全巾にわたって形成
し、かつ、立壁(4)の下端縁と槽底壁との間に、貯留
部(2)と給排部の下側仕切部分(3B)とを連通する
同じく隙間状の低温冷水用流動路(7)を槽内の全巾に
わたって形成すると共に、冷凍機や負荷側の空調器に接
続する冷水循環管路のうち高温側管路(8A)を給排部
(3)の上側仕切部分(3A)内で、かつ、低温側管路
(8B)を給排部(3)の下側仕切部分(3B)内で夫
々開口させてある。 【0011】つまり、貯留部(2)に対する高温冷水の
給排を、隙間状の高温冷水用流動路(6)を介して貯留
部(2)の上層部で水平層流状に行なわせ、かつ、貯留
部(2)に対する低温冷水の給排を、高温冷水用流動路
(6)の鉛直下方に位置して同じ向きに開口する隙間状
の低温冷水用流動路(7)を介して貯留部(2)の下層
部で同じく水平槽流状に行なわせることにより、冷水給
排に伴なう貯留部(2)内での貯留冷水の流動状態を鉛
直向きのピストン流状態とし、それによって、貯留部
(2)での冷水貯留状態を混合損失の極めて少ない良好
な温度成層状態に維持するようにしてある。 【0012】尚、図中矢印は、低温冷水を冷凍機から槽
(1)へ供給し、かつ、高温冷水を槽(1)から冷凍機
へ取出すときの流動状態を示すが、低温冷水を槽(1)
から負荷側空調器へ取出し、かつ、高温冷水を負荷側空
調器から槽(1)へ戻す蓄熱消費運転状態においては矢
印の向きが全て逆向きとなる。 【0013】 【別実施例】次に別実施例を説明する。第3図、及び、
第4図に示すように、槽(1)内の中央部に互いに平行
姿勢の2枚の立壁(4)を、夫々槽内の全巾にわたらせ
て設け、それら2枚の立壁(4)の間に形成された給排
部(3)を横壁(5)により上下に仕切り、給排部
(3)の上側仕切部分(3A)と貯留部(2)とを連通
する隙間状の高温冷水用流動路(6)を各立壁(4)の
上端縁と槽内貯留冷水の液面との間に位置させるよう
に、かつ、給排部(3)の下側仕切部分(3B)と貯留
部(2)とを連通する隙間状の低温冷水用流動路(7)
を各立壁(4)の下側縁と槽底壁との間に夫々形成し、
その壁構造において高温冷水用給排管路(8A)を給排
部(3)の上側仕切部分(3A)内に、かつ、低温冷水
用給排管路(8B)を給排部の下側仕切部分(3B)内
に夫々開口させるように構成しても良く、この別実施例
構成は、貯留部(2)の容積が大きい場合に好適であ
る。 【0014】貯留対象としては、冷房用冷水、暖房用温
水、あるいは、それら水熱媒に種々の薬剤を添加した熱
媒液等、各種の熱媒液を貯留対象とすることができる。 【0015】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示す縦断面図 【図2】図1におけるII−II線断面図 【図3】本発明の別実施例を示す縦断面図 【図4】図3におけるIV−IV線断面図 【図5】従来例を示す縦断面図 【図6】他の従来例を示す縦断面図 【符号の説明】 1 槽 2 貯留部 3 給排部 3A 上側仕切り部分 3B 下側仕切り部分 4 立壁 5 横壁 6,7 流動路 8A 高温熱媒液用給排管路 8B 低温熱媒液用給排管路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成6年2月28日 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【発明の名称】 蓄熱槽 【特許請求の範囲】 槽(1)内を熱媒液給排部(3)とその両側の熱媒液貯
留部(2)とに仕切る立壁(4)を設け、 前記熱媒液給排部(3)を上側仕切り部分(3A)と下
側仕切り部分(3B)とに仕切る横壁(5)を設け、 前記上側仕切り部分(3A)とその両側の前記熱媒液貯
留部(2)とを連通させる上側熱媒液流動路(6)を、
前記立壁(4)の上端縁と貯留熱媒液の液面との間に位
置させるように形成し、 前記下側仕切り部分(3B)とその両側の前記熱媒液貯
留部(2)とを連通させる下側熱媒液流動路(7)を、
前記立壁(4)の下端縁と前記槽(1)の底壁との間に
形成し、 高温熱媒液用給排管路(8A)を前記立壁(4)の上端
縁よりも下方で前記上側仕切り部分(3A)に開口さ
せ、 低温熱媒液用給排管路(8B)を前記立壁(4)の下端
縁よりも上方で前記下側仕切り部分(3B)に開口させ
た蓄熱槽。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は冷房用冷水や暖房用温水
等の種々の熱媒液を貯留対象とする蓄熱槽に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、高温貯留熱媒液と低温貯留熱媒液
との槽内混合による熱損失を抑制して蓄熱効率の向上を
図った蓄熱槽としてもぐり堰型や改良もぐり堰型の蓄熱
槽が実用化されているが、それら型式の蓄熱槽が蛇行状
流路より成る熱媒液貯留部を備えているのに対して、蛇
行状流路を形成せずに熱媒液貯留部を単なる箱状の室で
形成する比較的簡易な型式の蓄熱槽にあっては、下記
(イ)(ロ)(ハ)のような手段により箱状の熱媒液貯
留部における熱媒液貯留状態を温度成層状態に近づける
ようにし、それによって槽内での混合熱損失の低減を図
っていた。 【0003】(イ)図5に示すように、箱状の熱媒液貯
留部2に対し直接に挿入配置する熱媒液給排管路8A,
8Bのうち高温熱媒液用給排管路8Aを熱媒液貯留部2
の一側寄り位置でその上層部に開口させ、かつ、低温熱
媒液用給排管路8Bを熱媒液貯留部2の他側寄り位置で
その下層部に開口させる。 【0004】(ロ)図6に示すように、槽内の一側部に
おいて第1立壁4Aにより高温熱媒液用給排部3Aを形
成すると共に、槽内の他側部において第2立壁4Bによ
り低温熱媒液用給排部3Bを形成し、そして、箱状の熱
媒液貯留部2に対する高温熱媒液の給排を、第1立壁4
Aの上端縁と槽内貯留熱媒液の液面との間に位置させる
ように形成した隙間状の高温熱媒液用流動路6を介して
貯留部2の上層部で水平層流状に行なわせ、かつ、熱媒
液貯留部2に対する低温熱媒液の給排を、第2立壁4B
の下端縁と槽の底壁との間に形成した隙間状の低温熱媒
液用流動路7を介して貯留部2の下層部で同じく水平層
流状に行なわせる。 【0005】(ハ)実公昭59−23973号公報に示
されるように、槽内の一側における上部に、高温ヘッ
ダ、並びに、その高温ヘッダと高温熱媒液用給排管路と
を接続する均圧管及び複数連通パイプを配設し、一方、
その槽内一側における下部に、低温ヘッダ、並びに、そ
の低温ヘッダと低温熱媒液用給排管路とを接続する均圧
管及び複数連通パイプを配設し、そして、高温ヘッダ及
び低温ヘッダの夫々に、熱媒液を水平方向で熱媒液貯留
部に対し吐出・吸入する横長のスリット状ノズルを設け
る。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述
(イ)の手段では、熱媒液給排管路8A,8Bからの熱
媒液吐出に伴なう攪拌作用で貯留熱媒液が激しく攪拌さ
れてしまうために、貯留熱媒液の温度成層状態を形成、
維持することが実質的に不可能で、混合熱損失の低減と
いう目的をほとんど達成し得ないものであった。 【0007】又、上述(ロ)の手段では、給排管路8
A,8Bからの吐出に伴なう攪拌作用で貯留熱媒液が攪
拌されてしまうことは回避できるものの、第1立壁4A
の上端縁側に形成した高温熱媒液用流動路6と他側部に
おいて第2立壁4Bの下端縁側に形成した低温熱媒液用
流動路7とが、箱状の熱媒液貯留部2において対角位置
に位置することから、熱媒液給排に伴ないそれら両流動
路6,7にわたって対角線状に貯留熱媒液が短絡流動し
易く、その対角線状の短絡流動によって貯留熱媒液の温
度成層状態が乱されるために未だかなりの混合熱損失が
発生する問題があった。 【0008】その上、対角線状の短絡流動によって、箱
状熱媒液貯留部2の他方の対角部a,bに死水的な熱媒
液滞留が生じるために、有効蓄熱容量(取出可能な蓄熱
に有効に寄与する容量)が槽容積の割に小さくなってし
まう問題もあった。 【0009】さらに、上述(ハ)の手段では、上記の
(イ)や(ロ)の手段に比べれば、熱媒液の貯留状態を
温度成層状態に近づけ得るものの、ヘッダ、均圧管、複
数の連通パイプといった複雑な管構造が熱媒液貯留部の
内部に位置するため、高温ヘッダから熱媒液貯留部へ高
温熱媒液を吐出し、かつ、それに並行して熱媒液貯留部
における下層の低温熱媒液を低温ヘッダへ吸入すること
に伴う熱媒液貯留部での熱媒液下向き流動や、逆に低温
ヘッダから熱媒液貯留部へ低温熱媒液を吐出し、かつ、
それに並行して熱媒液貯留部における上層の高温熱媒液
を高温ヘッダへ吸入することに伴う熱媒液貯留部での熱
媒液上向き流動において、それら熱媒液の下向き流動や
上向き流動が上記複雑管構造の存在により乱され、この
ため、熱媒液の貯留状態を理想の温度成層状態に安定的
に保つことができず、混合熱損失が未だ大きい問題があ
る。 【0010】また、熱媒液を吐出・吸入する高温ヘッダ
及び低温ヘッダの夫々が、槽内における同じ側の一側部
に位置するため、熱媒液貯留量を大きく確保しようとし
てヘッダ配置側の槽壁と反対側の槽壁との距離を大きく
採るほど、槽内において反対側槽壁に近い部分では、上
記の下向き流動や上向き流動が緩慢となって死水域に近
い状態となり、このため、槽容積を大きくする割りには
有効蓄熱容量を大きく確保できない問題もあった。 【0011】本発明の目的は、熱媒液貯留部における熱
媒液の貯留状態を安定的に温度成層状態に保ち得るよう
にし、しかも、槽容積の割りに有効蓄熱容量を大きく確
保できるようにする点にある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明による蓄熱槽の特
徴構成は、槽内を熱媒液給排部とその両側の熱媒液貯留
部とに仕切る立壁を設け、前記熱媒液給排部を上側仕切
り部分と下側仕切り部分とに仕切る横壁を設け、前記上
側仕切り部分とその両側の前記熱媒液貯留部とを連通さ
せる上側熱媒液流動路を、前記立壁の上端縁と貯留熱媒
液の液面との間に位置させるように形成し、前記下側仕
切り部分とその両側の前記熱媒液貯留部とを連通させる
下側熱媒液流動路を、前記立壁の下端縁と前記槽の底壁
との間に形成し、高温熱媒液用給排管路を前記立壁の上
端縁よりも下方で前記上側仕切り部分に開口させ、低温
熱媒液用給排管路を前記立壁の下端縁よりも上方で前記
下側仕切り部分に開口させたことにあり、その作用、効
果は次の通りである。 【0013】 【作用】つまり、上記の特徴構成においては、高温熱媒
液用給排管路から高温熱媒液を槽内に供給し、かつ、低
温熱媒液用給排管路から槽内の低温熱媒液を排出する場
合、立壁上縁側に形成の上側熱媒液流動路を介して両側
の各熱媒液貯留部の上層部へ高温熱媒液を水平層流状に
供給し、それに並行して、立壁下縁側に形成の下側熱媒
液流動路を介し両側の各熱媒液貯留部における下層の低
温熱媒液を排出することにより、両側の各熱媒液貯留部
に面する立壁夫々の案内作用下で、各熱媒液貯留部にお
ける熱媒液をピストン流状態で下向き流動させる。 【0014】また逆に、高温熱媒液用給排管路から槽内
の高温熱媒液を排出し、かつ、低温熱媒液用給排管路か
ら低温熱媒液を槽内に供給する場合には、立壁下縁側に
形成の下側熱媒液流動路を介して両側の各熱媒液貯留部
の下層部へ低温熱媒液を水平層流状に供給し、それに並
行して、立壁上縁側に形成の上側熱媒液流動路を介し両
側の各熱媒液貯留部における上層の高温熱媒液を排出す
ることにより、両側の各熱媒液貯留部に面する立壁夫々
の案内作用下で、各熱媒液貯留部における熱媒液をピス
トン流状態で上向き流動させる。 【0015】さらに、熱媒液給排部における上側仕切り
部分に対し開口させる高温熱媒液用給排管路は、立壁の
上端縁よりも下方で上側仕切り部分に開口させ、かつ、
熱媒液給排部における下側仕切り部分に対し開口させる
低温熱媒液用給排管路は、立壁の下端縁よりも上方で下
側仕切り部分に開口させることにより、それら給排管路
における管路開口での熱媒液吐出・吸入に伴い生じる熱
媒液乱れが両側の各熱媒液貯留部にまで伝播することを
上記立壁の障壁作用によって防止する。 【0016】すなわち、立壁の案内作用下での上記ピス
トン流の形成と、立壁の障壁作用による上記の乱れ伝播
防止とにより、両側の各熱媒液貯留部での熱媒液貯留状
態を短絡流動や攪拌の無い安定的な温度成層状態に保つ
ことができる。 【0017】そしてまた、立壁による仕切りをもって熱
媒液給排部の両側に熱媒液貯留部を形成するから、槽容
積を大きくしたとしても、例えば、図1及び図2に示す
ように、立壁4により熱媒液給排部3を槽内の一側端部
に形成して、その熱媒液給排部3の他側方にのみ熱媒液
貯留部2を形成する形態に比べ、熱媒液給排部3から離
れた槽内端部側で上記の熱媒液下向き流動や上向き流動
が緩慢となって死水域に近い状況が生じるといったこと
を効果的に回避でき、熱媒液給排部3から離れた槽内端
部側でも温度成層状態でのピストン流を安定的に形成・
維持できる。 【0018】 【発明の効果】つまり、本発明によれば、熱媒液の貯留
状態を温度成層状態に安定的に保ち得ることで、高温貯
留熱媒液と低温貯留熱媒液との槽内混合による熱損失を
効果的に低減でき、これにより、熱媒液貯留部を箱状に
形成する簡易な構造でありながらも蓄熱効率を大巾に向
上し得る。 【0019】又、熱媒液給排部から離れた槽内端部側で
も温度成層状態でのピストン流を安定的に形成・維持で
きることにより、槽容積に対する有効蓄熱容量の比を高
く確保できて、コンパクトでありながらも有効蓄熱容量
の大きな蓄熱槽とすることができ、これらのことから、
全体として、熱収支面での経済性、設備費面での経済
性、及び、設置性のいずれにおいても優れた蓄熱槽を提
供し得るに至った。 【0020】 【実施例】次に本発明の実施例を図3及び図4に基づい
て説明する。1は箱状のコンクリート構造体から成る蓄
熱槽としての空調用冷水槽であり、槽内の中央部では、
互いに平行姿勢の2枚の立壁4を夫々、槽内の全巾にわ
たって設け、これら立壁4により槽内を、両立壁4の間
の冷水給排部3と、その冷水給排部3の両側夫々に位置
する冷水貯留部2とに仕切ってある。 【0021】また、冷水給排部3は両立壁4にわたる横
壁5により上下にほぼ二等分する形態で上側仕切り部分
3Aと下側仕切り部分3Bとに仕切ってある。 【0022】各立壁4の上端縁側においては、上記給排
部3の上側仕切り部分3Aと両側の貯留部2とを連通さ
せる隙間状の高温冷水用上側流動路6を、各立壁4の上
端縁と槽内貯留冷水の液面との間に位置させる状態で槽
内の全巾にわたって形成し、一方、各立壁4の下端縁と
槽底壁との間には、上記給排部3の下側仕切り部分3B
と両側の貯留部2とを連通させる同じく隙間状の低温冷
水用下側流動路7を槽内の全巾にわたって形成してあ
る。 【0023】そして、冷凍機や負荷側の空調器に接続す
る冷水循環路のうち、高温側管路8Aを上記給排部3に
おける上側仕切り部分3Aに対し立壁4の上端縁よりも
下方で開口させ、かつ、低温側管路8Bを上記給排部3
における下側仕切り部分3Bに対し立壁4の下端縁より
も上方で開口させてある。 【0024】つまり、上記構成により、両貯留部2に対
する高温冷水の給排を、隙間状の高温冷水用上側流動路
6を介して両貯留部2の上層部で水平層流状に行わせ、
かつ、両貯留部2に対する低温冷水の給排を、高温冷水
用上側流動路6の鉛直下方に位置する隙間状の低温冷水
用下側流動路7を介し両貯留部2の下層部で同じく水平
層流状に行わせ、これにより、この冷水給排に伴う両貯
留部2での貯留冷水の流動を、両貯留部2に面する立壁
4夫々の案内作用下で鉛直向きのピストン流状にする。 【0025】また、給排部3を槽内中央部に配置して、
その給排部3の両側に貯留部2を形成することにより、
給排部3から離れた槽内端部側でも上記のピストン流が
効果的かつ安定的に形成されるようにする。 【0026】そして、高温側管路8Aや低温側管路8B
における管路開口での冷水吐出吸入に伴い生じる冷水乱
れが両貯留部2にまで伝播することは各立壁4の障壁作
用をもって防止し、これらピストン流の形成と乱れ伝播
の防止とをもって、両貯留部2における冷水貯留状態を
混合損失の極めて少ない良好な温度成層状態に安定的に
維持するとともに、槽容積の割りに有効蓄熱容量を大き
く確保できるようにしてある。 【0027】尚、図中矢印は、低温冷水を冷凍機から槽
1へ供給し、かつ、高温冷水を槽1から冷凍機へ取出す
ときの流動状態を示すが、低温冷水を槽1から負荷側空
調器へ取出し、かつ、高温冷水を負荷側空調器から槽1
へ戻す蓄熱消費運転状態においては矢印の向きが全て逆
向きとなる。 【0028】〔別実施例〕貯留対象としては、冷房用冷
水、暖房用温水、あるいは、それら水熱媒に種々の薬剤
を添加した熱媒液等、各種の熱媒液を貯留対象とするこ
とができる。 【0029】 【図面の簡単な説明】 【図1】比較例を示す縦断面図 【図2】図1におけるII−II線断面図 【図3】本発明の実施例を示す縦断面図 【図4】図3におけるIV−IV線断面図 【図5】従来例を示す縦断面図 【図6】他の従来例を示す縦断面図 【符号の説明】 1 槽 2 貯留部 3 給排部 3A 上側仕切り部分 3B 下側仕切り部分 4 立壁 5 横壁 6,7 流動路 8A 高温熱媒液用給排管路 8B 低温熱媒液用給排管路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 槽(1)内を熱媒液給排部(3)とその両側の熱媒液貯
    留部(2)とに仕切る立壁(4)を設け、 前記熱媒液給排部(3)を上側仕切り部分(3A)と下
    側仕切り部分(3B)とに仕切る横壁(5)を設け、 前記上側仕切り部分(3A)とその両側の前記熱媒液貯
    留部(2)とを連通させる上側熱媒液流動路(6)を、
    前記立壁(4)の上端縁と貯留熱媒液の液面との間に位
    置させるように形成し、 前記下側仕切り部分(3B)とその両側の前記熱媒液貯
    留部(2)とを連通させる下側熱媒液流動路(7)を、
    前記立壁(4)の下端縁と前記槽(1)の底壁との間に
    形成し、 高温熱媒液用給排管路(8A)を前記立壁(4)の上端
    縁よりも下方で前記上側仕切り部分(3A)に開口さ
    せ、 低温熱媒液用給排管路(8B)を前記立壁(4)の下端
    縁よりも上方で前記下側仕切り部分(3B)に開口させ
    た蓄熱槽。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5923973U (ja) * 1982-08-05 1984-02-14 タカ産業株式会社 餌入れ付釣道具収納袋
JPS633223A (ja) * 1986-06-24 1988-01-08 Ohkura Electric Co Ltd 紙送り用引込式スプロケツト機構
JPS633222A (ja) * 1986-06-24 1988-01-08 Mitsubishi Electric Corp 選択画面自動予約型表示装置

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