JPH06316204A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH06316204A JPH06316204A JP5128337A JP12833793A JPH06316204A JP H06316204 A JPH06316204 A JP H06316204A JP 5128337 A JP5128337 A JP 5128337A JP 12833793 A JP12833793 A JP 12833793A JP H06316204 A JPH06316204 A JP H06316204A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- tire
- tread
- width
- vertical sub
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
- B60C11/1259—Depth of the sipe
- B60C11/1263—Depth of the sipe different within the same sipe
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
- B60C11/1204—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
- B60C2011/1213—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】偏平タイヤにおいて、氷上制動性、耐ワンダリ
ング性、耐横すべり性及び耐偏摩耗性をともに向上す
る。 【構成】トレッド縁Eの外方に規制された角度で傾く小
斜面部12を形成し、この小斜面部12とトレッド縁E
近傍のショルダー領域SHとに周方向にのびる小斜面縦
副溝15、ショルダー縦副溝16を形成し、かつこれら
の縦副溝間15、16およひ小斜面縦副溝15と小斜面
外端Fとの間に実質的な溝巾を有さない複数の切込み1
7、19を設け、しかもベルト巾を接地巾の1.0〜
1.04倍としている。
ング性、耐横すべり性及び耐偏摩耗性をともに向上す
る。 【構成】トレッド縁Eの外方に規制された角度で傾く小
斜面部12を形成し、この小斜面部12とトレッド縁E
近傍のショルダー領域SHとに周方向にのびる小斜面縦
副溝15、ショルダー縦副溝16を形成し、かつこれら
の縦副溝間15、16およひ小斜面縦副溝15と小斜面
外端Fとの間に実質的な溝巾を有さない複数の切込み1
7、19を設け、しかもベルト巾を接地巾の1.0〜
1.04倍としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷上制動性、耐ワンダ
リング性、耐横すべり性及び耐偏摩耗性をともに向上で
き、偏平タイヤにあっても好適に採用しうる空気入りタ
イヤに関する。
リング性、耐横すべり性及び耐偏摩耗性をともに向上で
き、偏平タイヤにあっても好適に採用しうる空気入りタ
イヤに関する。
【0002】
【従来の技術】氷結路面、積雪路面を走行するには、従
来タイヤにチェーンを装着し、又はスパイクを打ち込ん
だスパイクタイヤが用いられて来た。しかし近年、スパ
イクによる路面損傷と、路面が削られることによって粉
塵を舞上げるため、スパイクタイヤ及び硬いスパイクを
用いたチェーンの装着は自粛の方向に進んでおり、スパ
イクがないいわゆるスタッドレスタイヤが普及しつつあ
る。
来タイヤにチェーンを装着し、又はスパイクを打ち込ん
だスパイクタイヤが用いられて来た。しかし近年、スパ
イクによる路面損傷と、路面が削られることによって粉
塵を舞上げるため、スパイクタイヤ及び硬いスパイクを
用いたチェーンの装着は自粛の方向に進んでおり、スパ
イクがないいわゆるスタッドレスタイヤが普及しつつあ
る。
【0003】このようなスタッドレスタイヤにあって
は、前記スパイクタイヤに比べて氷雪路面でのグリップ
性能、制動性能などの走行性能が劣り、特に氷雪路面で
旋回する際に横すべりが生じ易いという問題である。従
ってバス、トラックなどに用いる重荷重用タイヤにおい
て氷雪上での走行性能を確保すべく偏平率を小とし接地
面積を増し、又安定した接地状態を保つため、偏平とす
るとともに、トレッド面の曲率半径を大きくしトレッド
部の剛性を高めていた。
は、前記スパイクタイヤに比べて氷雪路面でのグリップ
性能、制動性能などの走行性能が劣り、特に氷雪路面で
旋回する際に横すべりが生じ易いという問題である。従
ってバス、トラックなどに用いる重荷重用タイヤにおい
て氷雪上での走行性能を確保すべく偏平率を小とし接地
面積を増し、又安定した接地状態を保つため、偏平とす
るとともに、トレッド面の曲率半径を大きくしトレッド
部の剛性を高めていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記の如く構成
されかつ偏平率が55〜75%であるタイヤにあって
は、トレッド面がタイヤ軸方向に長くかつトレッド面の
曲率半径が大であるが故にわだちの抜け出しが容易では
なく、耐ワンダリング性能が低下する。
されかつ偏平率が55〜75%であるタイヤにあって
は、トレッド面がタイヤ軸方向に長くかつトレッド面の
曲率半径が大であるが故にわだちの抜け出しが容易では
なく、耐ワンダリング性能が低下する。
【0005】又安定した接地面の形状を保持し難く、又
グリップ性向上のために設けたサイピングを起点とする
偏摩耗が生じやすい。
グリップ性向上のために設けたサイピングを起点とする
偏摩耗が生じやすい。
【0006】加うるに従来のスタッドレスタイヤにあっ
ては、図9、10に示す如くトレッド端縁eに沿って縦
副溝fを設けて旋回時における横すべりを防止している
のであるが、他方、わだちwを乗越えるためにトレッド
端縁eを円弧からなる曲面sを設ける場合には、トレッ
ド端縁eに近接する前記縦副溝fの開口端が図11に示
す如く偏摩耗の起点(図中一点鎖線で示す)とする偏摩
耗が促進されることとなる。
ては、図9、10に示す如くトレッド端縁eに沿って縦
副溝fを設けて旋回時における横すべりを防止している
のであるが、他方、わだちwを乗越えるためにトレッド
端縁eを円弧からなる曲面sを設ける場合には、トレッ
ド端縁eに近接する前記縦副溝fの開口端が図11に示
す如く偏摩耗の起点(図中一点鎖線で示す)とする偏摩
耗が促進されることとなる。
【0007】しかし、氷上制動性能、耐ワンダリング性
能は、積雪地帯、氷結地帯を走行する車両においては、
必須の性能であり、他方、バス・トラック等重荷重用タ
イヤにあっては耐久性を向上するためには、偏摩耗を抑
制することが必須である。
能は、積雪地帯、氷結地帯を走行する車両においては、
必須の性能であり、他方、バス・トラック等重荷重用タ
イヤにあっては耐久性を向上するためには、偏摩耗を抑
制することが必須である。
【0008】発明者はこれらの各性能をバランスよく向
上すべく、タイヤの断面形状及びトレッド溝の構成につ
いて、研究、試作を重ねた結果、トレッド面が路面と接
地する接地領域を規制し、かつトレッド端縁からのびる
バットレス部の形状及びトレッド端縁に沿う縦副溝の配
置、さらにはベルト層の巾をそれぞれ一定の範囲内に規
制することによって、解決しうることを見出し本発明を
完成させたのである。
上すべく、タイヤの断面形状及びトレッド溝の構成につ
いて、研究、試作を重ねた結果、トレッド面が路面と接
地する接地領域を規制し、かつトレッド端縁からのびる
バットレス部の形状及びトレッド端縁に沿う縦副溝の配
置、さらにはベルト層の巾をそれぞれ一定の範囲内に規
制することによって、解決しうることを見出し本発明を
完成させたのである。
【0009】本発明は、偏平タイヤにあっても、氷上制
動性、耐ワンダリング性、耐偏摩耗性をともに向上で
き、積雪地帯、氷結地帯を走行するトラック、バス等の
重車両にあっても好適に採用しうる空気入りタイヤの提
供を目的としている。
動性、耐ワンダリング性、耐偏摩耗性をともに向上で
き、積雪地帯、氷結地帯を走行するトラック、バス等の
重車両にあっても好適に採用しうる空気入りタイヤの提
供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの周り
を折返すカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカ
スのタイヤ半径方向外側に配されるベルト層とを具える
とともに、タイヤの偏平率が55%以上かつ75%以下
であり、トレッド面に周方向にのびる縦溝と該縦溝と交
差しかつトレッド縁にのびる横溝とからなる主溝を設け
たブロックパターン又はリブブロックパターンの空気入
りタイヤであって、正規リムにリム組みし正規内圧と正
規最大荷重とを加えた正規状態において、トレッド端縁
間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾をタイヤ最大
巾の80%以上とし、しかも前記正規状態において、該
タイヤが路面と接地する接地領域のタイヤ軸方向の長さ
である接地巾が前記トレッド巾と略同長であり、前記ト
レッド端縁からタイヤ軸方向外方に向かってタイヤ半径
方向内方に傾きかつ略直線状にのびバットレス面に連な
る傾斜する小斜面を有し、該小斜面のタイヤ赤道面に対
する傾きを40度以上かつ50度以下、小斜面部のタイ
ヤ軸方向の面長さを前記トレッド巾の5〜10%とし、
前記小斜面部と前記トレッド端縁から前記トレッド巾の
0.015倍の距離をタイヤ赤道側に隔てる外側点と、
該トレッド端縁からトレッド巾の0.05倍の距離をタ
イヤ赤道側に隔てる内側点との間のショルダー領域と
に、周方向にのびかつ横溝で開口しかつ連続又は断続す
る小斜面縦副溝及びショルダー縦副溝をそれぞれ設ける
とともに、前記ベルト層はそのタイヤ軸方向の長さであ
るベルト巾を前記接地領域の接地巾の1.0〜1.04
倍とし、しかも前記ショルダー縦副溝と小斜面縦副溝と
の間及び小斜面縦副溝と小斜面外端との間にタイヤ軸方
向にのびかつ実質的に溝巾を有さない複数の切込みを隔
設したことを特徴とする空気入りタイヤである。
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの周り
を折返すカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカ
スのタイヤ半径方向外側に配されるベルト層とを具える
とともに、タイヤの偏平率が55%以上かつ75%以下
であり、トレッド面に周方向にのびる縦溝と該縦溝と交
差しかつトレッド縁にのびる横溝とからなる主溝を設け
たブロックパターン又はリブブロックパターンの空気入
りタイヤであって、正規リムにリム組みし正規内圧と正
規最大荷重とを加えた正規状態において、トレッド端縁
間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾をタイヤ最大
巾の80%以上とし、しかも前記正規状態において、該
タイヤが路面と接地する接地領域のタイヤ軸方向の長さ
である接地巾が前記トレッド巾と略同長であり、前記ト
レッド端縁からタイヤ軸方向外方に向かってタイヤ半径
方向内方に傾きかつ略直線状にのびバットレス面に連な
る傾斜する小斜面を有し、該小斜面のタイヤ赤道面に対
する傾きを40度以上かつ50度以下、小斜面部のタイ
ヤ軸方向の面長さを前記トレッド巾の5〜10%とし、
前記小斜面部と前記トレッド端縁から前記トレッド巾の
0.015倍の距離をタイヤ赤道側に隔てる外側点と、
該トレッド端縁からトレッド巾の0.05倍の距離をタ
イヤ赤道側に隔てる内側点との間のショルダー領域と
に、周方向にのびかつ横溝で開口しかつ連続又は断続す
る小斜面縦副溝及びショルダー縦副溝をそれぞれ設ける
とともに、前記ベルト層はそのタイヤ軸方向の長さであ
るベルト巾を前記接地領域の接地巾の1.0〜1.04
倍とし、しかも前記ショルダー縦副溝と小斜面縦副溝と
の間及び小斜面縦副溝と小斜面外端との間にタイヤ軸方
向にのびかつ実質的に溝巾を有さない複数の切込みを隔
設したことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0011】
【作用】偏平率が55%以上かつ75%以下の偏平タイ
ヤにおいて正規状態におけるトレッド巾をタイヤ最大巾
の80%以上とするとともに、接地領域のタイヤ軸方向
の長さを前記トレッド巾と略同長としている。このよう
な構成は、トレッド面のタイヤ軸方向の曲率半径をタイ
ヤ断面高さの約6倍以上の大きな半径で形成することと
なる。
ヤにおいて正規状態におけるトレッド巾をタイヤ最大巾
の80%以上とするとともに、接地領域のタイヤ軸方向
の長さを前記トレッド巾と略同長としている。このよう
な構成は、トレッド面のタイヤ軸方向の曲率半径をタイ
ヤ断面高さの約6倍以上の大きな半径で形成することと
なる。
【0012】又接地領域の接地巾がトレッド巾と略同
等、即ちトレッド巾の略全域で接地することによって、
グリップ力が高まり氷、雪路面における制動能力を高め
ることが出来る。
等、即ちトレッド巾の略全域で接地することによって、
グリップ力が高まり氷、雪路面における制動能力を高め
ることが出来る。
【0013】又、トレッド端縁からタイヤ軸方向外方に
向かって直線状にのびる小斜面部が形成され、この斜面
はタイヤ赤道面に対して40度以上かつ55度以下の角
度で傾いている。従来のタイヤにあっては、図10に示
すように、わだちを乗越えるため小半径の円弧を設けて
いるのであるが、円弧に形成した場合には、わだちの深
さによって、当接位置が確定せず、耐ワンダリング性能
が不安定であった。しかし小斜面部直線状とすることに
よって、わだちを登ろうとする力を安定させることが出
来る。
向かって直線状にのびる小斜面部が形成され、この斜面
はタイヤ赤道面に対して40度以上かつ55度以下の角
度で傾いている。従来のタイヤにあっては、図10に示
すように、わだちを乗越えるため小半径の円弧を設けて
いるのであるが、円弧に形成した場合には、わだちの深
さによって、当接位置が確定せず、耐ワンダリング性能
が不安定であった。しかし小斜面部直線状とすることに
よって、わだちを登ろうとする力を安定させることが出
来る。
【0014】前記小斜面部の傾きが40度未満ではキャ
ンバースラストが小となり、わだちの登坂能力が低下す
る一方、55度をこえると小斜面部がわだちの側壁面で
反撥され乗り越えが不能となる危険があるからである。
ンバースラストが小となり、わだちの登坂能力が低下す
る一方、55度をこえると小斜面部がわだちの側壁面で
反撥され乗り越えが不能となる危険があるからである。
【0015】又小斜面部の面長さがトレッド巾の5%未
満では、小斜面部が小さくわだちの乗越えが困難となる
一方、10%をこえるとタイヤ最大巾が増大することに
より、タイヤ重量が増し、コスト高となるからである。
満では、小斜面部が小さくわだちの乗越えが困難となる
一方、10%をこえるとタイヤ最大巾が増大することに
より、タイヤ重量が増し、コスト高となるからである。
【0016】さらに前記小斜面部及びトレッド端縁近傍
のショルダー領域とにそれぞれ、周方向にのびる小斜面
縦副溝、ショルダー縦副溝を設けている。このような縦
副溝を設けることによってトレッド縁部がタイヤ周方向
のエッジが形成され、旋回時におけるコーナリングフォ
ースを含むタイヤ軸方向の作用力に対してはこの縦副溝
がグリップ性能を高め、接地領域がトレッド端縁にのび
る前記構成と相まって旋回時におけるタイヤの横すべり
を阻止することが出来る。しかも縦副溝は、小斜面部
と、ショルダー領域との双方に設けたため、前述の旋回
時における横すべりを一層効率よく阻止しうるのであ
る。
のショルダー領域とにそれぞれ、周方向にのびる小斜面
縦副溝、ショルダー縦副溝を設けている。このような縦
副溝を設けることによってトレッド縁部がタイヤ周方向
のエッジが形成され、旋回時におけるコーナリングフォ
ースを含むタイヤ軸方向の作用力に対してはこの縦副溝
がグリップ性能を高め、接地領域がトレッド端縁にのび
る前記構成と相まって旋回時におけるタイヤの横すべり
を阻止することが出来る。しかも縦副溝は、小斜面部
と、ショルダー領域との双方に設けたため、前述の旋回
時における横すべりを一層効率よく阻止しうるのであ
る。
【0017】しかも、ベルト層のベルト巾を接地巾の
1.0〜1.04倍、即ち同等若しくは若干大として形
成しており、これによってショルダー領域を含めてトレ
ッド部の略全域に亘り剛性が均等化される結果、グリッ
プ力が安定し、偏摩耗の発生を抑制でき、かつ偏平タイ
ヤであることと相まって、タイヤの耐ワンダリング性を
一層高めうる。
1.0〜1.04倍、即ち同等若しくは若干大として形
成しており、これによってショルダー領域を含めてトレ
ッド部の略全域に亘り剛性が均等化される結果、グリッ
プ力が安定し、偏摩耗の発生を抑制でき、かつ偏平タイ
ヤであることと相まって、タイヤの耐ワンダリング性を
一層高めうる。
【0018】加うるに、ショルダー縦副溝、小斜面縦副
溝間及び小斜面縦副溝と小斜面外端間に、タイヤ軸方向
にのびかつ溝巾を有しない切り込みを設けたため、わだ
ちに対するグリップ力がアップし一層容易かつ確実に乗
り越えることが出来る。又、接地面間の滑りもなくなり
偏摩耗を効果的に防止しうる。
溝間及び小斜面縦副溝と小斜面外端間に、タイヤ軸方向
にのびかつ溝巾を有しない切り込みを設けたため、わだ
ちに対するグリップ力がアップし一層容易かつ確実に乗
り越えることが出来る。又、接地面間の滑りもなくなり
偏摩耗を効果的に防止しうる。
【0019】このように本発明にあっては、前記した各
構成が有機的にかつ、一体化することにより、偏平タイ
ヤであっても氷動制動性、耐横すべり性、耐ワンダリン
グ性及び耐偏摩耗性をともに向上でき、偏平重荷重用タ
イヤにおいても、氷雪路を安全かつ安定して走行しうる
のである。
構成が有機的にかつ、一体化することにより、偏平タイ
ヤであっても氷動制動性、耐横すべり性、耐ワンダリン
グ性及び耐偏摩耗性をともに向上でき、偏平重荷重用タ
イヤにおいても、氷雪路を安全かつ安定して走行しうる
のである。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1、2において空気入りタイヤ1は、トレッド部
2と、その両端からタイヤ半径方向内側に向けてのびる
サイドウォール部3と、該サイドウォール部3のタイヤ
半径方向内端に接続するビード部4とを有する。又空気
入りタイヤ1は前記トレッド部2からサイドウォール部
3を通りビード部4にのびる本体部6aに、前記ビード
部4のビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側
に向かって折返す折返し部6bを有するカーカス6と、
トレッド部2の内部かつカーカス6の半径方向外側に配
されるベルト層7とを具える。
る。図1、2において空気入りタイヤ1は、トレッド部
2と、その両端からタイヤ半径方向内側に向けてのびる
サイドウォール部3と、該サイドウォール部3のタイヤ
半径方向内端に接続するビード部4とを有する。又空気
入りタイヤ1は前記トレッド部2からサイドウォール部
3を通りビード部4にのびる本体部6aに、前記ビード
部4のビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側
に向かって折返す折返し部6bを有するカーカス6と、
トレッド部2の内部かつカーカス6の半径方向外側に配
されるベルト層7とを具える。
【0021】又空気入りタイヤ1はタイヤ最大巾MWに
対するタイヤのビードラインBLからのタイヤ高さTH
の比である偏平率が55%以上かつ75%以下の範囲に
設定している。このような偏平タイヤとして形成するこ
とによってタイヤの接地領域S、殊にそのタイヤ軸方向
の長さである接地巾を増し、グリップ性能を容易に高め
うることが出来る。
対するタイヤのビードラインBLからのタイヤ高さTH
の比である偏平率が55%以上かつ75%以下の範囲に
設定している。このような偏平タイヤとして形成するこ
とによってタイヤの接地領域S、殊にそのタイヤ軸方向
の長さである接地巾を増し、グリップ性能を容易に高め
うることが出来る。
【0022】なおトレッド部2において、そのトレッド
縁E、E間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾TW
は、前記タイヤ最大巾MWの80%以上に設定される。
縁E、E間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾TW
は、前記タイヤ最大巾MWの80%以上に設定される。
【0023】カーカス6は、タイヤ赤道Cに対して本実
施例では60〜90°の角度で傾斜するラジアル又はセ
ミラジアル配列のカーカスコードを具える1枚以上、本
例では2枚のカーカスプライからなり、又カーカスコー
ドとしてナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポ
リアミド繊維などの有機繊維のコードが用いられる。
施例では60〜90°の角度で傾斜するラジアル又はセ
ミラジアル配列のカーカスコードを具える1枚以上、本
例では2枚のカーカスプライからなり、又カーカスコー
ドとしてナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポ
リアミド繊維などの有機繊維のコードが用いられる。
【0024】ベルト層7は、複数枚、本実施例では3枚
のベルトプライからなり各ベルトプライは、カーカスプ
ライと同様に、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳
香族ポリアミド繊維などの有機繊維、さらにはスチール
コード等の無機繊維からなるベルトコードをタイヤ赤道
Cに対して10〜70°の角度でかつ隣り合うベルトコ
ードは互いに交差する向きに配される。
のベルトプライからなり各ベルトプライは、カーカスプ
ライと同様に、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳
香族ポリアミド繊維などの有機繊維、さらにはスチール
コード等の無機繊維からなるベルトコードをタイヤ赤道
Cに対して10〜70°の角度でかつ隣り合うベルトコ
ードは互いに交差する向きに配される。
【0025】トレッド面2Aには、本実施例ではタイヤ
赤道C上でジグザグ状に折れ曲がる中央の縦溝9A、及
びそのタイヤ軸方向両側にかつタイヤ赤道Cから前記ト
レッド巾TWの0.375倍以下の距離を隔てるトレッ
ド部2の中央領域Mに配されジグザグ状の1対の側の縦
溝9B、9Bからなる3本の縦溝9と、前記側の縦溝9
Bとトレッド縁Eとを結ぶ複数本の横溝10…が設けら
れる。
赤道C上でジグザグ状に折れ曲がる中央の縦溝9A、及
びそのタイヤ軸方向両側にかつタイヤ赤道Cから前記ト
レッド巾TWの0.375倍以下の距離を隔てるトレッ
ド部2の中央領域Mに配されジグザグ状の1対の側の縦
溝9B、9Bからなる3本の縦溝9と、前記側の縦溝9
Bとトレッド縁Eとを結ぶ複数本の横溝10…が設けら
れる。
【0026】さらに中央、側の縦溝9A、9B間にこれ
らの縦溝9に比して溝巾が小さくかつ直線溝からなる縦
小溝22、22とこの縦小溝22と、前記中央の縦溝9
A及び側の縦溝9Bとの間をそれぞれ結ぶ横小溝23、
24が配設される。
らの縦溝9に比して溝巾が小さくかつ直線溝からなる縦
小溝22、22とこの縦小溝22と、前記中央の縦溝9
A及び側の縦溝9Bとの間をそれぞれ結ぶ横小溝23、
24が配設される。
【0027】トレッド面2Aにはこれらの縦溝9…、横
溝10…、縦小溝22、22及び横小溝23…、24…
によって区切られた複数のブロック21…からなるブロ
ックパターンが形成される。
溝10…、縦小溝22、22及び横小溝23…、24…
によって区切られた複数のブロック21…からなるブロ
ックパターンが形成される。
【0028】なお本実施例では、前記縦溝9及び横溝1
0の溝深さGH、GH1は、前記トレッド巾TWの4〜
12%の範囲に、又溝巾GWは、トレッド巾TWの6〜
12%の範囲に設定される。なお横溝10の溝深さGH
1は縦溝9の溝深さGHと同等又は若干浅く設定するの
が好ましい。
0の溝深さGH、GH1は、前記トレッド巾TWの4〜
12%の範囲に、又溝巾GWは、トレッド巾TWの6〜
12%の範囲に設定される。なお横溝10の溝深さGH
1は縦溝9の溝深さGHと同等又は若干浅く設定するの
が好ましい。
【0029】空気入りタイヤ1を正規リムJにリム組み
し、かつ該タイヤ1に規定される正規内圧と正規最大荷
重とを加えた正規状態において、該タイヤ1が路面と接
地する接地領域Sのタイヤ軸方向の長さである接地巾W
を前記トレッド巾TWと略同長としている。即ち正規状
態においては、トレッド巾TWの略全域で接地すること
となる。
し、かつ該タイヤ1に規定される正規内圧と正規最大荷
重とを加えた正規状態において、該タイヤ1が路面と接
地する接地領域Sのタイヤ軸方向の長さである接地巾W
を前記トレッド巾TWと略同長としている。即ち正規状
態においては、トレッド巾TWの略全域で接地すること
となる。
【0030】なお、前記接地領域Sにおいて、接地領域
Sの全面積に対するブロック21が占める総面積の比で
あるランド比は60%以上とすることが好ましい。ラン
ド比が60%未満となればブロック21の表面に作用す
る接地圧が大となり、早期に摩耗することにより耐久性
を低下させるからである。
Sの全面積に対するブロック21が占める総面積の比で
あるランド比は60%以上とすることが好ましい。ラン
ド比が60%未満となればブロック21の表面に作用す
る接地圧が大となり、早期に摩耗することにより耐久性
を低下させるからである。
【0031】トレッド部2には、前記トレッド端縁Eか
らタイヤ軸方向外方に向かってタイヤ半径方向内方に傾
く小長さの小斜面部12が形成され、該小斜面部12の
外端Fは、サイドウォール部3のバットレス面13に連
なっている。又この小斜面部12のタイヤ赤道面Cに対
する傾きθをわだちの乗超えを容易とするため40度以
上かつ50度以下かつ小斜面の表面に沿うタイヤ軸方向
の面長さLを前記トレッド巾TWの5〜10%の範囲と
している。
らタイヤ軸方向外方に向かってタイヤ半径方向内方に傾
く小長さの小斜面部12が形成され、該小斜面部12の
外端Fは、サイドウォール部3のバットレス面13に連
なっている。又この小斜面部12のタイヤ赤道面Cに対
する傾きθをわだちの乗超えを容易とするため40度以
上かつ50度以下かつ小斜面の表面に沿うタイヤ軸方向
の面長さLを前記トレッド巾TWの5〜10%の範囲と
している。
【0032】前記トレッド面2Aには、トレッド端縁E
を起点としてトレッド巾TWの0.015倍の距離をタ
イヤ赤道C側に隔てる外側点Oと、該トレッド端縁Eを
起点としてトレッド巾TWの0.135倍の距離をタイ
ヤ赤道C側に隔てる内側点Iとの間にショルダー領域S
Hを設定する。
を起点としてトレッド巾TWの0.015倍の距離をタ
イヤ赤道C側に隔てる外側点Oと、該トレッド端縁Eを
起点としてトレッド巾TWの0.135倍の距離をタイ
ヤ赤道C側に隔てる内側点Iとの間にショルダー領域S
Hを設定する。
【0033】前記小斜面部12には、タイヤ周方向にの
びかつブロック21の両側の横溝10、10で開口する
小斜面縦副溝15が、又ショルダー領域SHにはショル
ダー縦副溝16が設けられる。
びかつブロック21の両側の横溝10、10で開口する
小斜面縦副溝15が、又ショルダー領域SHにはショル
ダー縦副溝16が設けられる。
【0034】小斜面縦副溝15、ショルダー縦副溝16
は、タイヤ赤道面と平行の向きに連続してのび、本実施
例では図4に示す如く溝の中央部と前記両側の開口端と
は略同深さとした略均等深さの溝として形成している。
は、タイヤ赤道面と平行の向きに連続してのび、本実施
例では図4に示す如く溝の中央部と前記両側の開口端と
は略同深さとした略均等深さの溝として形成している。
【0035】前記各縦副溝15、16は何れもその最大
溝深さgmが前記横溝10の溝深さGHの0.4倍以上
かつ0.8倍以下とするのが好ましい。
溝深さgmが前記横溝10の溝深さGHの0.4倍以上
かつ0.8倍以下とするのが好ましい。
【0036】又これらの縦副溝15、16の溝巾gwは
1〜3mmの範囲とするのが好ましい。溝巾gwが1mm未
満では旋回時などタイヤ軸方向に力が作用した場合に、
両側の溝壁が接触することによって横すべりが発生しや
すく、又3mmをこえると石噛みが生じやすくトレッド縁
部を破損する危険があるからである。
1〜3mmの範囲とするのが好ましい。溝巾gwが1mm未
満では旋回時などタイヤ軸方向に力が作用した場合に、
両側の溝壁が接触することによって横すべりが発生しや
すく、又3mmをこえると石噛みが生じやすくトレッド縁
部を破損する危険があるからである。
【0037】なお、前記小斜面副溝15及びショルダー
縦副溝16は、図5に示す如く、溝方向をタイヤ赤道面
Cと角度αをなして傾けて形成してもよく、この際に
は、溝深さghはタイヤ赤道面Cと平行する向きの深さ
で規制するものとする。
縦副溝16は、図5に示す如く、溝方向をタイヤ赤道面
Cと角度αをなして傾けて形成してもよく、この際に
は、溝深さghはタイヤ赤道面Cと平行する向きの深さ
で規制するものとする。
【0038】又ショルダー縦副溝16と小斜面縦副溝1
5との間、及び前記小斜面縦副溝15と小斜面部12の
外端Fとの間のそれぞれにタイヤ軸方向にのびかつ溝巾
を有さない複数の切込17…、19…を設けている。
5との間、及び前記小斜面縦副溝15と小斜面部12の
外端Fとの間のそれぞれにタイヤ軸方向にのびかつ溝巾
を有さない複数の切込17…、19…を設けている。
【0039】なお前記ブロック21にはタイヤ軸方向に
のびる直線又はジグザグ状のサイピング25…が適宜条
設され、グリップ力、特に氷雪路面における制動性を高
めている。
のびる直線又はジグザグ状のサイピング25…が適宜条
設され、グリップ力、特に氷雪路面における制動性を高
めている。
【0040】前記ベルト層7は、そのタイヤ軸方向の長
さであるベルト巾BWを前記接地領域Sの前記接地巾W
の1.0〜1.04倍の範囲とし接地巾Wと同等又は若
干大としている。これによってトレッド部2を全域に亘
ってベルト層7が補強しトレッド部2の剛性を均一化
し、ショルダー領域SHにおける偏摩耗の発生を更に抑
制しうる。
さであるベルト巾BWを前記接地領域Sの前記接地巾W
の1.0〜1.04倍の範囲とし接地巾Wと同等又は若
干大としている。これによってトレッド部2を全域に亘
ってベルト層7が補強しトレッド部2の剛性を均一化
し、ショルダー領域SHにおける偏摩耗の発生を更に抑
制しうる。
【0041】図6、7は、各縦副溝15、16の溝深さ
を開口端と、中央部分とにおいて違えた他の態様を示
す。
を開口端と、中央部分とにおいて違えた他の態様を示
す。
【0042】図6においては、溝底を中央部が深く、そ
の両側に浅溝部を設け両者の間を段差部で継ぐ2段の深
さ溝として形成され、中央部においては、その溝深さg
mを前記横溝10の溝深さGH1の0.4〜0.8倍の
最大溝深さとして形成する一方、両側部は、その開口端
において中央部分の溝深さgmの0.25〜0.5倍の
溝深さgeに形成している。なお、図7に示す如く中央
部分の溝底を中間位置が最大溝深さgmとした円弧状に
形成することも出来る。
の両側に浅溝部を設け両者の間を段差部で継ぐ2段の深
さ溝として形成され、中央部においては、その溝深さg
mを前記横溝10の溝深さGH1の0.4〜0.8倍の
最大溝深さとして形成する一方、両側部は、その開口端
において中央部分の溝深さgmの0.25〜0.5倍の
溝深さgeに形成している。なお、図7に示す如く中央
部分の溝底を中間位置が最大溝深さgmとした円弧状に
形成することも出来る。
【0043】これは、縦副溝15、16においては、そ
の開口端は中央部に比してトレッドゴムの移動が容易で
あるため、図11に示すように開口端を起点とした偏摩
耗が生じる傾向にあり、図6、7に示すように、開口端
近傍において縦副溝15、16の溝深さを浅くすること
によって、トレッドゴムの移動を抑制し、前記縦副溝1
5、16の開口端近傍で生じがちな偏摩耗の発生をさら
に抑止することが可能となる。
の開口端は中央部に比してトレッドゴムの移動が容易で
あるため、図11に示すように開口端を起点とした偏摩
耗が生じる傾向にあり、図6、7に示すように、開口端
近傍において縦副溝15、16の溝深さを浅くすること
によって、トレッドゴムの移動を抑制し、前記縦副溝1
5、16の開口端近傍で生じがちな偏摩耗の発生をさら
に抑止することが可能となる。
【0044】さらに図8は、前記ショルダー領域SHに
2条のショルダー縦副溝16A、16Bを設け、かつそ
の中でトレッド縁Eに近い側のショルダー縦副溝16B
において中央部分に小寸の途切れ部26を設けている。
このような途切れ部26は、前記ショルダー領域SHに
ショルダー縦副溝16を配設することによって該領域が
極度に剛性低下を招来する場合に有効である。このよう
な途切れ部は小斜面縦副溝15に設けることも出来る。
2条のショルダー縦副溝16A、16Bを設け、かつそ
の中でトレッド縁Eに近い側のショルダー縦副溝16B
において中央部分に小寸の途切れ部26を設けている。
このような途切れ部26は、前記ショルダー領域SHに
ショルダー縦副溝16を配設することによって該領域が
極度に剛性低下を招来する場合に有効である。このよう
な途切れ部は小斜面縦副溝15に設けることも出来る。
【0045】
【具体例】タイヤサイズが195/70R17.5であ
りかつ図1に示す構成を有するタイヤ(実施例1〜4)
について表1に示す基本条件のもとで表2に示す仕様で
試作するとともにその性能をテストした。なお比較のた
め従来の構成のタイヤ(比較例8)及び本願構成外のタ
イヤ(比較例1〜7)についても併せてテストを行ない
その性能を比較した。
りかつ図1に示す構成を有するタイヤ(実施例1〜4)
について表1に示す基本条件のもとで表2に示す仕様で
試作するとともにその性能をテストした。なお比較のた
め従来の構成のタイヤ(比較例8)及び本願構成外のタ
イヤ(比較例1〜7)についても併せてテストを行ない
その性能を比較した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】テスト条件は下記の通り。 1)キャンバースラスト 試供タイヤを17.5×6.00のリムに組付けかつ
6.0kg/cm2 の内圧を付与するとともに、60インチ
ドラム試験機を用いてタイヤ1本当たり荷重1000kg
の条件のもとで10km/Hの速度でかつキャンバー角を
6°として測定した。数値が大きいほど耐横すべり性に
優れることを示す。
6.0kg/cm2 の内圧を付与するとともに、60インチ
ドラム試験機を用いてタイヤ1本当たり荷重1000kg
の条件のもとで10km/Hの速度でかつキャンバー角を
6°として測定した。数値が大きいほど耐横すべり性に
優れることを示す。
【0049】2)耐ワンダリング性能 試供タイヤを2−D型2トントラックの前輪に装着しか
つ空車状態でわだちのあるテストコースを80〜90km
/Hの速度でわだち内での直進、わだちへの進入、脱出
及びわだちの壁面に故意にタイヤを当てる、などの運転
走行を5人のテストドライバーにより、実施し、各ドラ
イバーのフィーリングによる評価の平均値を比較例8を
100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好で
あることを示す。
つ空車状態でわだちのあるテストコースを80〜90km
/Hの速度でわだち内での直進、わだちへの進入、脱出
及びわだちの壁面に故意にタイヤを当てる、などの運転
走行を5人のテストドライバーにより、実施し、各ドラ
イバーのフィーリングによる評価の平均値を比較例8を
100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好で
あることを示す。
【0050】3)氷上制動性能 外気温が−5℃の氷盤上で形成された試験路面上を60
km/Hの速度で走行させるとともに、4輪ロックにて急
ブレーキをかけ車が停車するまでの制動距離を測定し、
その距離の逆数値を比較例8を100とする指数で表示
した。数値が大きいほど良好である。
km/Hの速度で走行させるとともに、4輪ロックにて急
ブレーキをかけ車が停車するまでの制動距離を測定し、
その距離の逆数値を比較例8を100とする指数で表示
した。数値が大きいほど良好である。
【0051】4)耐偏摩耗性 試供タイヤを2)項と同様の条件で実車の前輪に装着
し、通常路面を2万km走行ごとに左右入れ替え走行させ
るとともに、縦副溝の有するブロックの前後において偏
摩耗量m1 、m2 (図11に示す)を測定し、その平均
値M=(m1 +m2 )/2を求め、さらに周上4等分し
たところの4個のブロックの各偏摩耗量を平均してタイ
ヤの偏摩耗とした。表3に示す数値は比較例8を100
とする指数で表すとともに、数値が小さいほど偏摩耗量
が少ないことを示す。
し、通常路面を2万km走行ごとに左右入れ替え走行させ
るとともに、縦副溝の有するブロックの前後において偏
摩耗量m1 、m2 (図11に示す)を測定し、その平均
値M=(m1 +m2 )/2を求め、さらに周上4等分し
たところの4個のブロックの各偏摩耗量を平均してタイ
ヤの偏摩耗とした。表3に示す数値は比較例8を100
とする指数で表すとともに、数値が小さいほど偏摩耗量
が少ないことを示す。
【0052】5)耐久性 4)項のテスト後、トレッド面、特に縦副溝近傍に生じ
た割れ及びベルト端の剥離の有無を調査し、比較例8を
100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好で
ある。テスト結果を表3に示す。
た割れ及びベルト端の剥離の有無を調査し、比較例8を
100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好で
ある。テスト結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】テストの結果、実施例のものは比較例のも
のに比べてキャンバースラスト、ワンダリング性能、氷
上制動性能、耐摩耗性及び耐久性がバランスよく向上し
ていることが確認出来た。
のに比べてキャンバースラスト、ワンダリング性能、氷
上制動性能、耐摩耗性及び耐久性がバランスよく向上し
ていることが確認出来た。
【0055】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
トレッド縁の外方にタイヤ赤道面に対して規制された角
度で傾く小斜面部を形成したため、耐ワンダリング性に
優れるとともに、この小斜面部とトレッド縁近傍に周方
向にのびる小斜面縦副溝と、ショルダー縦副溝とを形成
しかつベルト巾と接地巾と略同長としたため、コーナリ
ングフォースを高め、旋回時、特に氷雪路面における旋
回時における横すべりを防止できる。
トレッド縁の外方にタイヤ赤道面に対して規制された角
度で傾く小斜面部を形成したため、耐ワンダリング性に
優れるとともに、この小斜面部とトレッド縁近傍に周方
向にのびる小斜面縦副溝と、ショルダー縦副溝とを形成
しかつベルト巾と接地巾と略同長としたため、コーナリ
ングフォースを高め、旋回時、特に氷雪路面における旋
回時における横すべりを防止できる。
【0056】このように本発明は、偏平タイヤであるに
かかわらず、従来偏平タイヤの欠点とされていた耐ワン
ダリング性と耐偏摩耗性との低下を排除でき、氷雪路面
を走行するスタッドレスタイヤとして好適に採用するこ
とが出来る。
かかわらず、従来偏平タイヤの欠点とされていた耐ワン
ダリング性と耐偏摩耗性との低下を排除でき、氷雪路面
を走行するスタッドレスタイヤとして好適に採用するこ
とが出来る。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】そのトレッドパターンを例示する展開平面図で
ある。
ある。
【図3】そのトレッド部のショルダー領域を拡大して示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図4】その縦副溝の周方向断面図である。
【図5】縦副溝の他の例を示すタイヤ軸方向断面図であ
る。
る。
【図6】縦副溝の他の例を示す周方向断面図である。
【図7】縦副溝の他の例を示す周方向断面図である。
【図8】縦副溝の他の例を示す部分斜視図である。
【図9】従来のタイヤを示す断面図である。
【図10】そのわだち乗越しの状態を略示する断面図で
ある。
ある。
【図11】その偏摩耗の発生状況を略示する斜視図であ
る。
る。
2 トレッド部 2A トレッド面 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 9 縦溝 10 横溝 11 主溝 12 小斜面部 13 バットレス面 15 小斜面縦副溝 16 ショルダー縦副溝 17、17 切込み BW ベルト巾 C タイヤ赤道 E トレッド縁 F 小斜面部の外端 GH 主溝の溝深さ GH1 横溝の溝深さ gm 縦副溝の最大溝深さ gw 溝巾 I 内側点 J 正規リム MW タイヤ最大巾 O 外側点 S 接地領域 SH ショルダー領域 TW トレッド巾 W 接地巾
【表2】
【表2】
Claims (3)
- 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
ード部のビードコアの周りを折返すカーカスと、トレッ
ド部の内部かつ前記カーカスのタイヤ半径方向外側に配
されるベルト層とを具えるとともに、タイヤの偏平率が
55%以上かつ75%以下であり、トレッド面に周方向
にのびる縦溝と該縦溝と交差しかつトレッド縁にのびる
横溝とからなる主溝を設けたブロックパターン又はリブ
ブロックパターンの空気入りタイヤであって、 正規リムにリム組みし正規内圧と正規最大荷重とを加え
た正規状態において、 トレッド端縁間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾
をタイヤ最大巾の80%以上とし、しかも前記正規状態
において、該タイヤが路面と接地する接地領域のタイヤ
軸方向の長さである接地巾が前記トレッド巾と略同長で
あり、 前記トレッド端縁からタイヤ軸方向外方に向かってタイ
ヤ半径方向内方に傾きかつ略直線状にのびバットレス面
に連なる傾斜する小斜面を有し、該小斜面のタイヤ赤道
面に対する傾きを40度以上かつ50度以下、小斜面部
のタイヤ軸方向の面長さを前記トレッド巾の5〜10%
とし、 前記小斜面部と前記トレッド端縁から前記トレッド巾の
0.015倍の距離をタイヤ赤道側に隔てる外側点と、
該トレッド端縁からトレッド巾の0.05倍の距離をタ
イヤ赤道側に隔てる内側点との間のショルダー領域と
に、周方向にのびかつ横溝で開口しかつ連続又は断続す
る小斜面縦副溝及びショルダー縦副溝をそれぞれ設ける
とともに、 前記ベルト層はそのタイヤ軸方向の長さであるベルト巾
を前記接地領域の接地巾の1.0〜1.04倍とし、 しかも前記ショルダー縦副溝と小斜面縦副溝との間及び
小斜面縦副溝と小斜面外端との間に、タイヤ軸方向にの
びかつ実質的に溝巾を有さない複数の切込みを隔設した
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】前記小斜面縦副溝及びショルダー縦副溝
は、各溝巾が1〜3mm、各縦副溝のタイヤ赤道面と平行
する向きの最大溝深さが、前記横溝の溝深さの0.4倍
以上かつ0.8倍以下であるとともに、各縦副溝の開口
端における開口端溝深さはそれぞれの縦副溝の最大溝深
さの0.25倍以上かつ0.5倍以下としたことを特徴
とする請求項1の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】前記小斜面縦副溝及びショルダー縦副溝
は、その溝深さが中央部から前記開口端に向かって深さ
が減ずることを特徴とする請求項1又は2記載の空気入
りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5128337A JPH06316204A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5128337A JPH06316204A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06316204A true JPH06316204A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14982306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5128337A Pending JPH06316204A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06316204A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1142911A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-16 | Bridgestone Corp | 重荷重用空気入りタイヤ |
JP2008174112A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
US7832439B2 (en) | 2007-03-15 | 2010-11-16 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire having recess in buttress face |
EP2353886A1 (de) * | 2010-01-13 | 2011-08-10 | Continental Reifen Deutschland GmbH | Laufstreifenprofil eines Fahrzeugsreifens |
CN104129235A (zh) * | 2014-08-26 | 2014-11-05 | 正新橡胶(中国)有限公司 | 一种轮胎胎面 |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP5128337A patent/JPH06316204A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1142911A (ja) * | 1997-07-30 | 1999-02-16 | Bridgestone Corp | 重荷重用空気入りタイヤ |
JP2008174112A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
US7832439B2 (en) | 2007-03-15 | 2010-11-16 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire having recess in buttress face |
EP2353886A1 (de) * | 2010-01-13 | 2011-08-10 | Continental Reifen Deutschland GmbH | Laufstreifenprofil eines Fahrzeugsreifens |
CN104129235A (zh) * | 2014-08-26 | 2014-11-05 | 正新橡胶(中国)有限公司 | 一种轮胎胎面 |
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