JPH06312909A - 撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 - Google Patents
撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物Info
- Publication number
- JPH06312909A JPH06312909A JP5136417A JP13641793A JPH06312909A JP H06312909 A JPH06312909 A JP H06312909A JP 5136417 A JP5136417 A JP 5136417A JP 13641793 A JP13641793 A JP 13641793A JP H06312909 A JPH06312909 A JP H06312909A
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- JP
- Japan
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- water repellency
- antifouling
- agent composition
- weight
- oxybisphenoxyarsine
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- Pending
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 分子量100〜5,000の低分子シロキサ
ンに10,10’−オキシビスフェノキシアルシン0.
03〜20重量%添加してなる多孔質体に有用な撥水性
を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 【効果】 低分子シロキサンに10,10’−オキシビ
スフェノキシアルシンを添加することにより防汚性、防
かび性に優れ、しかも長期間効果が持続する多孔質体表
面に対して極めて有効な撥水性を有する浸透性防汚・防
かび剤組成物が得られる。
ンに10,10’−オキシビスフェノキシアルシン0.
03〜20重量%添加してなる多孔質体に有用な撥水性
を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 【効果】 低分子シロキサンに10,10’−オキシビ
スフェノキシアルシンを添加することにより防汚性、防
かび性に優れ、しかも長期間効果が持続する多孔質体表
面に対して極めて有効な撥水性を有する浸透性防汚・防
かび剤組成物が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート、モルタ
ル、スレート板、発泡コンクリート、石材、レンガ、珪
カル板、木材等の多孔質体に適する撥水性を有する浸透
性防汚・防かび剤組成物に関する。
ル、スレート板、発泡コンクリート、石材、レンガ、珪
カル板、木材等の多孔質体に適する撥水性を有する浸透
性防汚・防かび剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】土木・建築材料は屋外に
て雨、湿気等の水分により耐候性を失い、表面に汚れが
発生し、やがて内部へ劣化が進行する。従来、この汚
れ、劣化を防止するためエポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂等の塗料により被覆されるか、若しくはシ
リコーンを主成分とする撥水性を有する浸透性吸水防止
剤により保護されてきた。
て雨、湿気等の水分により耐候性を失い、表面に汚れが
発生し、やがて内部へ劣化が進行する。従来、この汚
れ、劣化を防止するためエポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂等の塗料により被覆されるか、若しくはシ
リコーンを主成分とする撥水性を有する浸透性吸水防止
剤により保護されてきた。
【0003】ところが、前者の塗料による被覆について
は、塗装面に光沢が発生したり、塗装面が暗い色になっ
たりして、多孔質体自体の持つ色彩を損ねる問題があっ
た。また、塗料により多孔質体の通気性が阻害されるた
め使用箇所が制限されるといった制約があった。一方、
シリコーンを主成分とする撥水性を有する浸透性吸水防
止剤では、素材の通気性が阻害されずその素材の吸水率
を大幅に減らすことが可能で、しかも湿気の発散性は殆
ど影響を受けないため乾燥機能も変りなく維持できると
いう良い点があるものの、湿気の多い場所や菌類を使用
する工場(食品・酒等)では、素材の表面にかびの発生
や劣化がみられた。
は、塗装面に光沢が発生したり、塗装面が暗い色になっ
たりして、多孔質体自体の持つ色彩を損ねる問題があっ
た。また、塗料により多孔質体の通気性が阻害されるた
め使用箇所が制限されるといった制約があった。一方、
シリコーンを主成分とする撥水性を有する浸透性吸水防
止剤では、素材の通気性が阻害されずその素材の吸水率
を大幅に減らすことが可能で、しかも湿気の発散性は殆
ど影響を受けないため乾燥機能も変りなく維持できると
いう良い点があるものの、湿気の多い場所や菌類を使用
する工場(食品・酒等)では、素材の表面にかびの発生
や劣化がみられた。
【0004】そこで、近年になり防かび剤を様々な方法
で混入させた吸水防止剤が市場にでまわっている。しか
し、これらの防かび剤を混入させた吸水防止剤の混入方
法は、単なる溶解では完了せず大半は加熱による強制的
な溶解等による方法で行なわれている。この場合、その
後の保存状態により分離等の問題を生じ多孔質体への塗
工後に防かび剤の流出が起こったりして、その効果が持
続しないという問題点があった。また、吸水防止効果へ
の悪影響を及ぼすことも考えられ、今後検討が必要であ
った。
で混入させた吸水防止剤が市場にでまわっている。しか
し、これらの防かび剤を混入させた吸水防止剤の混入方
法は、単なる溶解では完了せず大半は加熱による強制的
な溶解等による方法で行なわれている。この場合、その
後の保存状態により分離等の問題を生じ多孔質体への塗
工後に防かび剤の流出が起こったりして、その効果が持
続しないという問題点があった。また、吸水防止効果へ
の悪影響を及ぼすことも考えられ、今後検討が必要であ
った。
【0005】さらに、混入される防菌剤は低毒性、無公
害のものを用いるのは当然であるが防菌剤の種類により
作用が限定され、通常の防菌剤では長期的な効果が期待
できなかった。
害のものを用いるのは当然であるが防菌剤の種類により
作用が限定され、通常の防菌剤では長期的な効果が期待
できなかった。
【0006】
【問題を解決するための手段】そこで、分子量100〜
5,000の低分子シロキサソに10,10’−オキシ
ビスフェノキシアルシン0.003〜20重量%を添加
してなる多孔質体に極めて有用な撥水性を有する浸透性
防汚・防かび剤により前記課題を解決した。
5,000の低分子シロキサソに10,10’−オキシ
ビスフェノキシアルシン0.003〜20重量%を添加
してなる多孔質体に極めて有用な撥水性を有する浸透性
防汚・防かび剤により前記課題を解決した。
【0007】本発明に使用される低分子シロキサンとは
下式で表されるものが使用できる。
下式で表されるものが使用できる。
【0008】
【化1】
【0009】本発明に使用できる防菌剤は、10,1
0’−オキシビスフェノキシアルシンである。これは、
前記低分子シロキサンに溶解しやすいようにジメチルシ
ロキサンに予め溶解させたものを用いても良い。
0’−オキシビスフェノキシアルシンである。これは、
前記低分子シロキサンに溶解しやすいようにジメチルシ
ロキサンに予め溶解させたものを用いても良い。
【0010】防菌剤は、本発明の組成物中に0.03〜
20重量%含まれるように配合することが望ましいが、
防菌剤の保存状態によって上記範囲を逸脱することもあ
る。例えば、10,10’−オキシビスフェノキシアル
シン自体は常温で固体であるため、これを直接低分子シ
ロキサシへ溶解させることが困難な場合がある。そこ
で、低分子シロキサンとの相溶性を考慮すると予めジメ
チルシロキサン等の溶媒に溶解させた防菌剤を用いるこ
とが考えられる。このような場合、相溶性の良い溶媒を
使用すれば、10,10’−オキシビスフェノキシアル
シンの添加量が比較的少なくて済む。防菌剤の配合比
が、0.03重量%以下では防かび効果が殆ど期待でき
ず、20重量%以上では塗布後の表面にべたつきが残っ
たり、経済的でなかったりする。
20重量%含まれるように配合することが望ましいが、
防菌剤の保存状態によって上記範囲を逸脱することもあ
る。例えば、10,10’−オキシビスフェノキシアル
シン自体は常温で固体であるため、これを直接低分子シ
ロキサシへ溶解させることが困難な場合がある。そこ
で、低分子シロキサンとの相溶性を考慮すると予めジメ
チルシロキサン等の溶媒に溶解させた防菌剤を用いるこ
とが考えられる。このような場合、相溶性の良い溶媒を
使用すれば、10,10’−オキシビスフェノキシアル
シンの添加量が比較的少なくて済む。防菌剤の配合比
が、0.03重量%以下では防かび効果が殆ど期待でき
ず、20重量%以上では塗布後の表面にべたつきが残っ
たり、経済的でなかったりする。
【0010】本発明はさらに、多孔質体に本発明からな
る組成物を適用しやすくするため希釈剤を添加しても良
い。希釈剤としてはパラフィン系炭化水素、芳香族炭化
水素、塩素化炭化水素、アルコールおよびアルコール
類、ケトン類、エステル類、鉱油等が挙げられ、これら
を単独若しくは2種以上混合して使用できる。また、前
記組成物は、低分子シロキサン1に対して2〜20倍に
希釈剤により希釈して使用すると多孔質体に対する浸透
性が向上するとともに乾燥性を速めることができ、また
防かびの分散を助けるなど作業性の面で極めて効果が高
い。
る組成物を適用しやすくするため希釈剤を添加しても良
い。希釈剤としてはパラフィン系炭化水素、芳香族炭化
水素、塩素化炭化水素、アルコールおよびアルコール
類、ケトン類、エステル類、鉱油等が挙げられ、これら
を単独若しくは2種以上混合して使用できる。また、前
記組成物は、低分子シロキサン1に対して2〜20倍に
希釈剤により希釈して使用すると多孔質体に対する浸透
性が向上するとともに乾燥性を速めることができ、また
防かびの分散を助けるなど作業性の面で極めて効果が高
い。
【0011】
【実施例】表1に示す配合よりなる組成物を用いて下記
の各種試験を行なった。
の各種試験を行なった。
【0012】屋外暴露試験(1年):試料200ml/
m2(2回塗り)を長さ2m、高さ0.5mU字溝の全
面にローラーで塗布して乾燥させ、常に日陰になる風通
しの悪い林の中に放置しかびの発生を観察した。 評価方法 −:かびの発生が全く認められなかった。 +:かびの発生が僅かに認められた。 ++:かびの発生がやや多く認められた。
m2(2回塗り)を長さ2m、高さ0.5mU字溝の全
面にローラーで塗布して乾燥させ、常に日陰になる風通
しの悪い林の中に放置しかびの発生を観察した。 評価方法 −:かびの発生が全く認められなかった。 +:かびの発生が僅かに認められた。 ++:かびの発生がやや多く認められた。
【0013】吸水試験(初期):乾燥状態の縦15c
m、横15cm、厚さ10cmのモルタルに試料(20
0ml/m2(2回塗り))を刷毛で塗布して3日間室
温で養生した後、次いで24時間水中に浸漬したときの
重量変化を測定した。吸水率は容量%で示した。
m、横15cm、厚さ10cmのモルタルに試料(20
0ml/m2(2回塗り))を刷毛で塗布して3日間室
温で養生した後、次いで24時間水中に浸漬したときの
重量変化を測定した。吸水率は容量%で示した。
【0014】吸水試験(ウエザーメータ1000hr
後):吸水試験(初期)と同様に処理したモルタルを1
時間に6分間の水噴射の割合で1000時間経過後の、
重量変化を測定した。
後):吸水試験(初期)と同様に処理したモルタルを1
時間に6分間の水噴射の割合で1000時間経過後の、
重量変化を測定した。
【0015】その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1に示す配合よりなる組成物の10,1
0’−オキシビスフェノキシアルシンを表2に示す各種
防菌剤に替えて比較試験を行なった結果を表2に示す。
尚、各種試験方法は実施例1〜9と同様に行なった。
0’−オキシビスフェノキシアルシンを表2に示す各種
防菌剤に替えて比較試験を行なった結果を表2に示す。
尚、各種試験方法は実施例1〜9と同様に行なった。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明により得られた組成物は、これま
での浸透性防かび剤と異なり、防かび性、撥水性に極め
て優れた、しかも長期間効果が持続するといった特長を
有する。また、多孔質体表面へ適用した際の変色等が殆
どないため、素材の良さを十分に生かすことができる。
での浸透性防かび剤と異なり、防かび性、撥水性に極め
て優れた、しかも長期間効果が持続するといった特長を
有する。また、多孔質体表面へ適用した際の変色等が殆
どないため、素材の良さを十分に生かすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 183/04 PMT 8319−4J
Claims (2)
- 【請求項1】 分子量100〜5,000の低分子シロ
キサンに10,10’−オキシビスフェノキシアルシン
0.03〜20重量%添加してなることを特長とする多
孔質体に極めて有用な撥水性を有する浸透性防汚・防か
び剤組成物 - 【請求項2】 分子量100〜5,000の低分子シロ
キサンに10,10’−オキシビスフェノキシアルシン
0.03〜20重量%添加し、さらに希釈剤により2〜
20倍に希釈したことを特長とする多孔質体に極めて有
用な撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5136417A JPH06312909A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5136417A JPH06312909A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06312909A true JPH06312909A (ja) | 1994-11-08 |
Family
ID=15174674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5136417A Pending JPH06312909A (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 撥水性を有する浸透性防汚・防かび剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06312909A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018172555A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 中国塗料株式会社 | 水性塗料組成物 |
CN109153767A (zh) * | 2016-05-24 | 2019-01-04 | 巴斯夫涂料有限公司 | 涂覆剂和由其制备的具有改进抗污性和(自)洁性的涂层及其用途 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP5136417A patent/JPH06312909A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109153767A (zh) * | 2016-05-24 | 2019-01-04 | 巴斯夫涂料有限公司 | 涂覆剂和由其制备的具有改进抗污性和(自)洁性的涂层及其用途 |
CN109153767B (zh) * | 2016-05-24 | 2021-09-24 | 巴斯夫涂料有限公司 | 涂覆剂和由其制备的具有改进抗污性和清洁性的涂层及其用途 |
US11597794B2 (en) | 2016-05-24 | 2023-03-07 | Basf Coatings Gmbh | Coating compositions and coatings produced therefrom with improved soiling resistance and (self-)cleaning properties and use thereof |
JP2018172555A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 中国塗料株式会社 | 水性塗料組成物 |
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