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JP4958333B2 - 水性吸水防止材 - Google Patents

水性吸水防止材 Download PDF

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JP4958333B2
JP4958333B2 JP2000314716A JP2000314716A JP4958333B2 JP 4958333 B2 JP4958333 B2 JP 4958333B2 JP 2000314716 A JP2000314716 A JP 2000314716A JP 2000314716 A JP2000314716 A JP 2000314716A JP 4958333 B2 JP4958333 B2 JP 4958333B2
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英幸 竹田
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大同塗料株式会社
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に多孔性材料に適用して該材料の吸水を防止する吸水防止材に関する。
【0002】
多孔性材料としては、例えば多孔性土木建築材料があり、さらに詳しくは、打放しコンクリート、軽量コンクリート、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート(ALC)、モルタル、目地モルタル、石綿セメント板、パルプセメント板、木毛セメント板、セメント系押出成形板、ガラス繊維入りセメント板(GRC)、カーボン繊維入りセメント板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、ハードボード、漆喰、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、ブロック、レンガ、タイル、瓦、天然石、人工石、ガラスウール、ロックウール、セラミックファイバーなど無機質材料を主成分とする材料、および木材、合板、パーティクルボードなど有機質材料を主成分とする材料が挙げられる。
【0003】
【従来の技術】
従来より、多孔性土木建築材料に吸水防止性を付与する方法として、シリコーン系、アクリル系、アクリルシリコーン系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解または分散したものを材料に塗布・含浸させ、乾燥(重合)する方法、常温乾燥型一液フッ素塗料、反応硬化型二液フッ素塗料などのフッ素塗料を塗布し、材料表面に塗膜を形成する方法、また浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法などが知られている。
【0004】
フッ素塗料を塗布する方法においては、多孔性土木建築材料の表面は一般に平滑でないために塗膜にピンホールが発生し易く、このピンホールから侵入した水により塗膜が剥がれる可能性がある。また、光沢のある塗膜が形成されるために、材料の素地、風合いが損なわれるばかりでなく、下地の劣化状態を覆い隠してしまうなどの欠点を有している。
【0005】
一方、シリコーン系、アクリル系などの浸透性吸水防止材は、多孔性土木建築材料の表面に塗膜を形成することなしに水の侵入を防止し、また湿気を放散させる機能を有しており、好んで使用されることが多い。しかしながら、水の侵入を防止する性能は非常に長く維持されるが、表面の撥水性を維持したり、表面の劣化を防ぐ期間が短いのが欠点である。
【0006】
浸透性吸水防止材を塗布し、その上にフッ素塗料を塗布する方法は、フッ素塗料の欠点であるピンホールからの水の侵入を吸水防止材によって防止する、優れた工法である。しかしながら、塗装工程が従来の2倍になり、非常に高コストになる欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、多孔性材料への含浸性に優れ、長期間にわたって水の侵入を防止し、優れた撥水効果を持続的に発揮するとともに、材料の素地、風合いを生かしたままで材料の表面を長期間にわたって保護する、環境に優しく、低コストで使用できる水性吸水防止材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、有機ケイ素化合物エマルションのみでは、多孔性土木建築材料への浸透性は良いものの、撥水効果や表面の劣化防止効果が長期間にわたって維持できない点、一方、フッ素樹脂エマルションのみでは、分子量が大きいために含浸が十分に行われず、水の侵入防止効果が十分とはいえない点に鑑み、有機ケイ素化合物エマルションとフッ素樹脂エマルションと成膜助剤を混合することにより、お互いの欠点を補うばかりでなく、相乗的に効果が発揮されることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、下記に示すとおりの水性吸水防止材を提供するものである。
項1. 有機ケイ素化合物エマルション、フッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなる水性吸水防止材。
項2. 有機ケイ素化合物エマルションが、
(A)一般式 R1 nSi(OR24-n (1)
(式中、R1はC1〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。R2はC1〜C6の飽和アルキル基を示す。nは1または2である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、
(B)一般式 R3 a4 bSi(OR54-a-b (2)
(式中、R3はC1〜C18の飽和アルキル基を示す。R4はアミノアルキル基を示す。R5はC1〜C6の飽和アルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。)で表わされるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および
(C)界面活性剤
を含有する項1に記載の水性吸水防止材。
項3. 有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の割合が、重量比で1:0.005〜0.2であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%である項2に記載の水性吸水防止材。
項4. フッ素樹脂エマルションが、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、およびフッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂、ならびに界面活性剤を含有する項1〜3のいずれか1項に記載の水性吸水防止材。
項5. 有機ケイ素化合物とフッ素樹脂の割合が、重量比で1:0.01〜20である項1〜4のいずれか1項に記載の水性吸水防止材。
項6. 成膜助剤がアジピン酸ジエチルである項1〜5のいずれか1項に記載の水性吸水防止材。
項7. フッ素樹脂と成膜助剤の割合が、重量比で1:0.01〜0.2である項1〜6のいずれか1項に記載の水性吸水防止材。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションとしては、
(A)一般式 R1 nSi(OR24-n (1)
(式中、R1はC1〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。R2はC1〜C6の飽和アルキル基を示す。nは1または2である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、
(B)一般式 R3 a4 bSi(OR54-a-b (2)
(式中、R3はC1〜C18の飽和アルキル基を示す。R4はアミノアルキル基を示す。R5はC1〜C6の飽和アルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。)で表わされるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および
(C)界面活性剤
を含有するものが好ましい。
【0011】
一般式(1)で表されるアルキルアルコキシシランにおいて、R1はC1〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、フェニル基、ベンジル基、パーフルオロメチルエチル基、パーフルオロオクチルエチル基などが挙げられる。
【0012】
2はC1〜C6の飽和アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
【0013】
このようなアルキルアルコキシシランの具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、パーフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン等が挙げられる。好ましくは、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシランである。
【0014】
また、当該技術分野において周知であるように、上記シランの縮合二量体および三量体あるいはその他のオリゴマーを用いることができる。ここで、オリゴマーとは、モノマー(構成単位)の数(n)が2〜100の低重合体を言う。また所望により、各種シランの混合物を使用してもよいし、混合シランのコオリゴマーであってもよい。
【0015】
一般式(2)で表されるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランにおいて、R3はC1〜C18の飽和アルキル基を示す。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。なかでもメチル基が好ましい。
【0016】
4はアミノアルキル基を示す。R4の具体例としては、H2N(CH2)3-、
H2N(CH2)2NH(CH2)2-、H2N(CH2)2NH(CH2)3-、H2N(CH2)2-、H3CNH(CH2)3-、
C2H5NH(CH2)3-、H3CNH(CH2)2-、C2H5NH(CH2)2-、H2N(CH2)4-、H2N(CH2)5-などが挙げられる。
【0017】
5はC1〜C6の飽和アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。好ましくは、メチル基とエチル基である。
【0018】
このようなアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシランの具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。好ましくは、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランである。
【0019】
また、当該技術分野において周知であるように、上記アミノアルキル基を有するシランの縮合二量体および三量体あるいはその他のオリゴマーを用いることができる。ここで、オリゴマーとは、モノマー(構成単位)の数(n)が2〜100の低重合体を言う。また所望により、各種アミノアルキル基を有するシランの混合物を使用してもよいし、混合シランのコオリゴマーであってもよい。
【0020】
有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の割合(重量比)は、好ましくは1:0.005〜0.2である。有機ケイ素化合物成分(B)の重量割合が0.005未満だと、水性吸水防止材を基材に塗布した後の撥水性が低くなる傾向があり、逆に0.2を超えると、水性吸水防止材の基材への含浸性が悪くなる傾向がある。
【0021】
なお、本発明の水性吸水防止材を吸水性の高い多孔性土木建築材料に使用する際には、一般式(1)で表されるアルキルアルコキシシラン(A)に加えて下記一般式(3)で表されるオルガノポリシロキサン(A’)を併用することにより、好ましい結果が得られる場合がある。
【0022】
6 xSi(OR7y(OH)z(4-x-y-z)/2 (3)
式中、R6はC1〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。R7はC1〜C6の飽和アルキル基を示す。xは0、1、2または3であり、その平均値は0.8〜1.8である。yは0、1、2または3であり、その平均値は0.01〜2である。zは0、1、2または3であり、その平均値は0〜0.5である。ただし、x、y、zの平均値の合計は3.5以下である。
【0023】
6はC1〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、フェニル基、ベンジル基、パーフルオロメチルエチル基、パーフルオロオクチルエチル基などが挙げられる。
【0024】
7はC1〜C6の飽和アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
【0025】
前記オルガノポリシロキサンとしては、25℃での粘度が10〜10000mm2/sのものが好ましい。
【0026】
また、前記オルガノポリシロキサンとしては、例えば、メチルトリクロロシランまたはフェニルトリクロロシランとエタノールとを水中で反応させることにより得られる、実験式CH3Si(OC250.81.1または
65Si(OC250.721.14で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。
【0027】
アルキルアルコキシシラン(A)とオルガノポリシロキサン(A’)の割合(重量比)は、(A):(A’)=1:0〜1である。オルガノポリシロキサン(A’)の重量割合が1を超えると、水性吸水防止材の基材への含浸性が悪くなる傾向がある。
【0028】
本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションは、公知の界面活性剤(C)を含有する。界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の何れも使用できる。
【0029】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、エーテル型として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオンK−204、ノニオンK−240;日本油脂製)などが挙げられる。アルキルフェノール型としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ノニオンNS−215;日本油脂製)、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(ノニオンHS−204、HS−206、HS−215;日本油脂製)などが挙げられる。エステル型としては、ポリオキシエチレンモノオレート(ノニオンO−6;日本油脂製)などが挙げられる。ソルビタンエステル型としては、ソルビタンモノラウレート(ノニオンLP−20R;日本油脂製)などが挙げられる。ソルビタンエステルエーテル型としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ノニオンLT−221;日本油脂製)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(ノニオンST−221;日本油脂製)などが挙げられる。
【0030】
使用する界面活性剤は、1種類単独でも良く、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。
【0031】
本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションは、そのpH値を6〜9の範囲で安定化するために、緩衝物質を含有しても良い。このようなpH値においては、アルキルアルコキシシランが加水分解に対して極めて安定である。緩衝物質としては、カルボン酸、リン酸、炭酸および硫酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩が好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。緩衝物質の好ましい量は、有機ケイ素化合物の全量の1%以下である。
【0032】
本発明において用いられる有機ケイ素化合物エマルションの製造方法は、特に限定されないが、通常、室温下、水と界面活性剤との混合液をホモミキサー、ウルトラディスパーサー、高圧ホモジナイザーなどで高速撹拌し、次いで、有機ケイ素化合物を徐々に添加しながら、引き続いて高速撹拌することにより得られる。
【0033】
本発明において用いられるフッ素樹脂エマルションは、フッ素原子を含有するフッ素樹脂のエマルションであれば特に限定されるものではない。使用されるフッ素樹脂としては、例えば、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物などが挙げられる。
【0034】
フッ素原子を含有するオレフィンとしては、例えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドなどのフルオロオレフィンが挙げられる。好ましくは、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドである。
【0035】
上記の炭化水素モノマーとしては、シクロアルキルビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、脂肪族カルボン酸ビニルエステルなどのビニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルである。なお、本明細書中で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸を意味する。
【0036】
熱可塑性アクリル樹脂としては、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレートなどの単独重合体、およびこれらの共重合体が挙げられ、これら重合体の1種または2種以上を使用することができる。
【0037】
本発明において用いられるフッ素樹脂エマルションは、公知の界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の何れも使用できる。
【0038】
フッ素樹脂エマルションとしては、市販のフッ素樹脂エマルションを使用してもよい。その具体例としては、ビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300、ゼッフルSE−310;ダイキン工業(株)製、樹脂固形分50%)、フルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−3000、FE−4300;旭硝子(株)製、樹脂固形分50%)などが使用できる。
【0039】
有機ケイ素化合物エマルションとフッ素樹脂エマルションとの混合割合は、有機ケイ素化合物とフッ素樹脂の重量比として、通常、1:0.01〜20の範囲であり、好ましくは1:0.1〜10の範囲である。有機ケイ素化合物1に対するフッ素樹脂の割合が0.01未満では、多孔性材料表面の劣化が進み易い傾向があり、また多孔性材料表面の撥水性も持続されにくい傾向がある。逆に、有機ケイ素化合物1に対するフッ素樹脂の割合が20を超えると、塗膜を形成して光沢を生じるために多孔性材料の素地、風合いが損なわれたり、透湿性を阻害するために膨れ、浮きにつながる恐れがあるなど、好ましくない。
【0040】
本発明において用いられる成膜助剤は、エマルション塗料に一般に使用されているものであれば、特に限定されない。例えば、カルビトール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テキサノール、アジピン酸ジエチルなどが挙げられる。好ましくは、ブチルカルビトールアセテート、テキサノール、アジピン酸ジエチルである。
【0041】
フッ素樹脂と成膜助剤の割合は、重量比で1:0.01〜0.2が好ましい。成膜助剤の割合が0.01未満だと、フッ素樹脂の成膜状態が悪くなり、塗布外観を損なう可能性がある。成膜助剤の割合が0.2を超えると、不経済である。
【0042】
本発明の水性吸水防止材は、水および/または水に可溶な溶剤を用いて、樹脂固形分で2〜60重量%濃度、好ましくは5〜30重量%濃度に調整して使用できる。2重量%濃度未満では、水性吸水防止材本来の性能が発揮されないだけでなく、効果を奏するためには多量に塗布しなければならないので乾燥に時間を要し、好ましくない。また、60重量%濃度を超える場合には、粘性が高く、また多孔性材料への含浸性が悪くなり、濡れ色が発生する傾向がある。
【0043】
本発明の水性吸水防止材を調製する際には、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、防蟻剤、紫外線吸収剤などを副次的に添加しても良い。
【0044】
本発明の水性吸水防止材の濃度調整液を多孔性材料に塗布するには、ローラー、刷毛、スプレーなどを用い、場合によっては、浸漬法によっても良い。また、乾燥方法としては、室温下に放置して乾燥させても良いし、天日乾燥、加熱乾燥によっても良い。
【0045】
このようにして多孔性材料に含浸した本発明の水性吸水防止材は、加水分解反応、縮合反応により、強固かつ優れた撥水性と吸水防止性をあわせ持つ層を形成する。
【0046】
本発明の水性吸水防止材を塗布する多孔性材料としては、例えば多孔性土木建築材料があり、さらに詳しくは、打放しコンクリート、軽量コンクリート、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート(ALC)、モルタル、目地モルタル、石綿セメント板、パルプセメント板、木毛セメント板、セメント系押出成形板、ガラス繊維入りセメント板(GRC)、カーボン繊維入りセメント板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、ハードボード、漆喰、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、ブロック、レンガ、タイル、瓦、天然石、人工石、ガラスウール、ロックウール、セラミックファイバーなど無機質材料を主成分とする材料、および木材、合板、パーティクルボードなど有機質材料を主成分とする材料が挙げられる。
【0047】
本発明の水性吸水防止材は、雨水の漏水、酸性雨による材料の劣化、汚れのしみ込み、海水による塩害、寒冷地における凍害、材料中の塩の溶出による白華などの、水に起因する種々の問題点の解決に役立つ。
【0048】
本発明の水性吸水防止材、あるいは本発明の水性吸水防止材にアクリル系、ウレタン系、アクリルシリコーン系などの樹脂エマルションを加えたものに、顔料、沈殿防止剤、垂れ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤などの塗料構成成分を添加、混合して、水性浸透性撥水塗料とすることもできる。
【0049】
また、上記塗料構成成分に、さらに、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、防蟻剤などを加えれば、特に、木材、竹材などに好適な水性浸透性撥水塗料とすることもできる。
【0050】
【実施例】
以下に本発明の実施例を説明する。
【0051】
合成例1〜6(有機ケイ素化合物エマルションの合成)
水と界面活性剤(C)との混合液をホモミキサーで高速撹拌し、次いで、有機ケイ素化合物(A、A’、B)を徐々に添加してホモミキサーで高速撹拌し、下記表1に示す有機ケイ素化合物エマルションを得た。
【0052】
各成分として、以下のものを用いた。
成分(A):ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン
成分(A’):平均分子量約650および粘度約20mm2/sを有する実験式
CH3Si(OC250.81.1 のオルガノポリシロキサン
成分(B−1):N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
成分(B−2):3−アミノプロピルトリエトキシシラン
成分(C):ノニオン性界面活性剤 LP−20R(ソルビタンモノラウレート;日本油脂製)
【0053】
【表1】
Figure 0004958333
【0054】
実施例1
合成例1で製造した有機ケイ素化合物エマルション20重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のフルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300;旭硝子(株)製、樹脂固形分50%)20重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル2重量部、および水58重量部をホモミキサーで混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0055】
実施例2
合成例2で製造した有機ケイ素化合物エマルション20重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のフルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300;旭硝子(株)製、樹脂固形分50%)20重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル2重量部、および水58重量部を混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0056】
実施例3
合成例3で製造した有機ケイ素化合物エマルション24重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300;ダイキン工業(株)製、樹脂固形分50%)24重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル2重量部、および水50重量部を混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0057】
実施例4
合成例4で製造した有機ケイ素化合物エマルション24重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(VEW3300;ダイキン工業(株)製、樹脂固形分50%)24重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル2重量部、および水50重量部を混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0058】
実施例5
合成例5で製造した有機ケイ素化合物エマルション36重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(SE−310;ダイキン工業(株)製、樹脂固形分50%)12重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル1重量部、および水51重量部を混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0059】
実施例6
合成例6で製造した有機ケイ素化合物エマルション12重量部、フッ素樹脂エマルションとして市販のビニリデンフルオライド系フッ素樹脂エマルション(SE−310;ダイキン工業(株)製、樹脂固形分50%)36重量部、成膜助剤としてアジピン酸ジエチル3重量部、および水49重量部を混合し、本発明の水性吸水防止材を得た。
【0060】
比較例1
実施例1で使用したのと同様のフルオロオレフィンビニルエーテル系フッ素樹脂エマルション(ルミフロンFE−4300;旭硝子(株)製、樹脂固形分50%)30重量部、アジピン酸ジエチル3重量部、および水67重量部を混合し、水性吸水防止材を得た。
【0061】
比較例2
合成例1で製造した有機ケイ素化合物エマルション40重量部と水60重量部を混合し、水性吸水防止材を得た。
【0062】
[試験例]
JIS R−5201に準じたJISモルタル(120×70×10mm)を供試体として使用し、これに実施例1〜6、比較例1〜3で得られた水性吸水防止材を300g/m2の割合で塗布した。なお、何も塗布しないものを対照とした。得られた供試体を20℃、湿度65%の恒温恒湿器内で7日間養生した後、各種の性能試験に供した。次に、サンシャインウェザーメーター(デューサイクルサンシャインスーパーロングライフウェザーメーター WEL−SUN−DCH型、スガ試験機(株)製)を用いて、ブラックパネル温度:63℃、湿度:約50%、降雨条件:60分中12分降雨の試験条件で促進耐候性試験を実施した。5000時間経過後の供試体を各種の性能試験に供した。
【0063】
以下、性能試験の方法について示す。
【0064】
(a)表面状態
表面の荒れ、劣化、汚れの状態を目視および顕微鏡で観察した。評価基準は次の通りである。
○:荒れ、劣化、汚れは認められない
△:劣化、汚れが認められる
×:表面のセメント分の流出のために荒れ、砂粒がボロボロと落ちる状態。
【0065】
(b)撥水性
塗布面に0.5mlの水滴を落とし、撥水状態を目視で観察した。評価基準は次の通りである。
○:撥水性良好
△:撥水性やや不良(水滴を落とした所に濡れ跡が残る)
×:撥水性無し(水滴が吸収される)。
【0066】
(c)接触角
塗布面に直径2mmの水滴を落とし、1分間放置後、接触角計(CA−S 150型、協和界面科学(株)製)で測定した。
【0067】
(d)吸水防止性(JIS−A1404に準拠)
塗布面を下にして水に浸漬(浸漬深さ5mm)し、24時間後に取り出し、余剰水を乾いた布で拭き取った後に重量測定を行った。下式により、吸水比を求めた。
【0068】
【数1】
Figure 0004958333
【0069】
各試験の結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0004958333
【0071】
【発明の効果】
本発明によって、多孔性材料への含浸性に優れ、長期間にわたって水の侵入を防止し、優れた撥水効果を持続的に発揮するとともに、材料の素地、風合いを生かしたままで材料の表面を保護する水性吸水防止材を提供することができる。
【0072】
本発明の水性吸水防止材を水で2〜60重量%濃度に調整し、多孔性材料に塗布して含浸させ、乾燥すると、材料の表面に塗り斑を生じないで、優れた撥水効果を長期間にわたって発揮する。

Claims (3)

  1. 有機ケイ素化合物エマルション、フッ素樹脂エマルションおよび成膜助剤からなる吸水防止材であって、
    前記有機ケイ素化合物エマルションが、
    (A)一般式R Si(OR4−n (1)
    (式中、RはC〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。RはC〜Cの飽和アルキル基を示す。nは1または2である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、
    (A’)一般式 R Si(OR(OH)(4−x−y−z)/2 (3)
    (式中、RはC〜C18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基またはポリフルオロアルキル基を示す。RはC〜Cの飽和アルキル基を示す。xは0、1、2または3であり、その平均値は0.8〜1.8である。yは0、1、2または3であり、その平均値は0.01〜2である。zは0、1、2または3であり、その平均値は0〜0.5である。ただし、x、y、zの平均値の合計は3.5以下である。)
    で表されるオルガノポリシロキサン、
    (B)一般式R Si(OR4−a−b (2)
    (式中、RはC〜C18の飽和アルキル基を示す。Rはアミノアルキル基を示す。
    はC〜Cの飽和アルキル基を示す。aは0〜2であり、bは1〜3である。ただし、aおよびbの合計は3以下である。)
    で表わされるアミノアルキル基を有するアルキルアルコキシシラン、および
    (C)界面活性剤を含有し、且つ、
    有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の割合が、重量比で1:0.005〜0.2であり、界面活性剤(C)の量が有機ケイ素化合物成分(A)と(B)の合計量の1〜20重量%であり、アルキルアルコキシシラン(A)とオルガノポリシロキサン(A’)の割合が、重量比で1:0〜1であり、
    有機ケイ素化合物エマルションとフッ素樹脂エマルションの混合割合が、有機ケイ素化合物とフッ素樹脂の重量比として1:0.01〜20であり、
    フッ素樹脂と成膜助剤の割合が、重量比で1:0.01〜0.2であり、
    樹脂固形分が2〜60重量%濃度である、水性吸水防止材。
  2. フッ素樹脂エマルションが、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体、およびフッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体と熱可塑性アクリル樹脂との混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂、ならびに界面活性剤を含有する請求項1に記載の水性吸水防止材。
  3. 成膜助剤がアジピン酸ジエチルである請求項1又は2に記載の水性吸水防止材。
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