[go: up one dir, main page]

JPH06306209A - ゴムのオープン架橋方法 - Google Patents

ゴムのオープン架橋方法

Info

Publication number
JPH06306209A
JPH06306209A JP11657593A JP11657593A JPH06306209A JP H06306209 A JPH06306209 A JP H06306209A JP 11657593 A JP11657593 A JP 11657593A JP 11657593 A JP11657593 A JP 11657593A JP H06306209 A JPH06306209 A JP H06306209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbonate
rubber
cross
linking
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11657593A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Sakai
規彰 酒井
Masahiro Sugie
政博 椙江
Norihisa Ujigawa
典久 氏川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP11657593A priority Critical patent/JPH06306209A/ja
Publication of JPH06306209A publication Critical patent/JPH06306209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゴムの架橋方法において、一般式(1) 【化1】一般式(2) 【化2】および一般式(3) 【化3】で示される有機過酸化物からなる群から選ばれ
る少なくとも1種を架橋剤として用いることを特徴とす
るゴムのオープン架橋方法。 【効果】 汎用ゴムを酸素の存在下で架橋しても表面の
粘着性がなく、従来の方法と比較して架橋速度が速い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴムの架橋方法に関す
る。更に詳しくは、分子内に不飽和基を含む構造を有す
る有機過酸化物を架橋剤として用いることを特徴とし
た、汎用ゴムのオープン架橋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汎用ゴムの成形方法としては、オープン
架橋とプレス架橋に大別することができる。オープン架
橋は、加硫缶、連続加硫機などを用いて空気と接触した
状態で架橋反応が実施される。一方プレス架橋は、金型
内で圧力を加え、空気を遮断して架橋反応が実施され
る。
【0003】従来、有機過酸化物を架橋剤として使用す
る場合、オープン架橋では良好な架橋成形物を得ること
が出来なかった。その理由は、大気中の酸素が架橋反応
を阻害し、ゴム表面の架橋密度が低下するので、ゴム表
面のベタツキが生じ、製品として好ましくなく、また十
分な架橋速度が得られないためである。
【0004】そのため、有機過酸化物を架橋剤として用
いる場合、プレス中、射出成形機等の金型内、溶融金属
塩中などの酸素の存在しない雰囲気下で架橋反応が実施
されてきた。唯一酸素存在下で有機過酸化物架橋できる
ゴムとして、シリコーンゴムが挙げられるが、シリコー
ンゴム以外の汎用ゴムでは、酸素存在下で有機過酸化物
架橋を実施できないことは周知であった。
【0005】従って、汎用ゴムにおいては、硫黄を用い
てオープン架橋による成形が行われてきたが、最近、産
業が発達し、各種工業製品が精密化、高度化するに伴っ
て、自動車部品に代表されるように、成形物の耐熱性が
要求されるようになってきた。そこで、耐熱性の優れた
炭素ー炭素結合を導入できる有機過酸化物による架橋が
注目されたが、有機過酸化物を用いてオープン架橋でき
ない点が非常に大きな問題であった。
【0006】この問題を解決するために、ゴムを構成す
る成分を調節する方法と架橋助剤を添加する方法の2つ
の方法が提案されている。ゴムを構成する成分を調節す
る方法としては、特開昭64年第75552号公報およ
び特開平4年第293946号公報にエチレンープロピ
レンージエンゴムの各モノマー成分量を調節する方法、
特開昭62年第223247号公報にビニル結合70%
以上結晶化度5%以上のポリブタジエンを用いる方法な
どが提案されている。
【0007】また、架橋助剤を用いる方法としては、特
公昭58年第13093号公報にシリコーンゴムにビス
マレイミド化合物を添加する方法、特開平4年第293
947号公報にシリコーンゴムを添加する方法などが提
案されている。他方、特開昭56年第50945号公報
に共重合性有機過酸化物とビニル系単量体を共重合した
後、ジエン系ゴムと共架橋する方法、特開平2年第26
9706号公報にアクリルエラストマーの製造方法など
が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ゴムを構成する成分を
調節する方法では、ゴムの成分量の調節のため工程が複
雑となり経済的に好ましくない。更に、架橋剤として従
来公知のジアルキルペルオキシド、ペルオキシケター
ル、ペルオキシエステルの構造をもつ有機過酸化物を使
用しているが、これらの有機過酸化物はオープン架橋に
おいては架橋速度が十分ではなく、オープン架橋におい
ても架橋速度の速い有機過酸化物が求められている。ま
た、架橋助剤を用いる方法は、高価なシリコーンゴムを
添加するためコスト高となり、安価な汎用ゴムを用いる
メリットがなくなるため好ましくない。
【0009】他方、特開昭56年第50945号公報の
方法は、空気(酸素)の不存在下で架橋を実施する方法
であり、明細書にはオープン架橋可能な旨の記載は一切
ない。また、有機過酸化物でオープン架橋できないこと
は前述のとおり周知であった。また、特開平2年第26
9706号公報の方法は、不飽和2重結合を有する有機
過酸化物をアクリレート系モノマーの重合開始剤として
使用することで、アクリルエラストマーに2重結合を導
入して架橋物の引張強さおよび伸びを改善することが目
的であり、本発明とは目的が異なる。本発明の目的は、
架橋物の表面状態が良好で、かつ架橋速度が速い、汎用
ゴムのオープン架橋方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、分子内に不飽和
基を含む構造を有する特定の有機過酸化物を架橋剤とし
て用いたとき、オープン架橋において、架橋物の表面状
態が良好で、かつ架橋速度が速いことを見出し本発明を
完成させた。
【0011】即ち、本発明は、一般式(1)
【化1】一般式(2)
【化2】および一般式(3)
【化3】で示される有機過酸化物からなる群から選ばれ
る少なくとも1種を架橋剤として用いることを特徴とし
たゴムのオープン架橋方法である。
【0012】本発明で用いられる一般式(1)で表され
る有機過酸化物の具体例としては、例えばtーブチルペ
ルオキシアリルカーボネート、tーアミルペルオキシア
リルカーボネート、tーヘキシルペルオキシアリルカー
ボネート、1,1,3,3ーテトラメチルブチルペルオ
キシアリルカーボネート、pーメンタンペルオキシアリ
ルカーボネート、クミルペルオキシアリルカーボネー
ト、tーブチルペルオキシメタリルカーボネート、tー
アミルペルオキシメタリルカーボネート、tーヘキシル
ペルオキシメタリルカーボネート、
【0013】1,1,3,3ーテトラメチルブチルペル
オキシメタリルカーボネート、pーメンタンペルオキシ
メタリルカーボネート、クミルペルオキシメタリルカー
ボネート、tーブチルペルオキシアリロキシエチルカー
ボネート、tーアミルペルオキシアリロキシエチルカー
ボネート、tーヘキシルペルオキシアリロキシエチルカ
ーボネート、1,1,3,3ーテトラメチルブチルペル
オキシアリロキシエチルカーボネート、pーメンタンペ
ルオキシアリロキシエチルカーボネート、クミルペルオ
キシアリロキシエチルカーボネート、tーブチルペルオ
キシメタリロキシエチルカーボネート、tーアミルペル
オキシメタリロキシエチルカーボネート、
【0014】tーヘキシルペルオキシメタリロキシエチ
ルカーボネート、1,1,3,3ーテトラメチルブチル
ペルオキシメタリロキシエチルカーボネート、pーメン
タンペルオキシメタリロキシエチルカーボネート、クミ
ルペルオキシメタリロキシエチルカーボネート、tーブ
チルペルオキシアリロキシイソプロピルカーボネート、
tーアミルペルオキシアリロキシイソプロピルカーボネ
ート、tーヘキシルペルオキシアリロキシイソプロピル
カーボネート、1,1,3,3ーテトラメチルペルオキ
シアリロキシイソプロピルカーボネート、pーメンタン
ペルオキシアリロキシイソプロピルカーボネート、
【0015】クミルペルオキシアリロキシイソプロピル
カーボネート、tーブチルペルオキシメタリロキシイソ
プルピルカーボネート、tーアミルペルオキシメタリロ
キシイソプロピルカーボネート、tーヘキシルペルオキ
シメタリロキシイソプロピルカーボネート、1,1,
3,3ーテトラメチルペルオキシメタリロキシイソプロ
ピルカーボネート、pーメンタンペルオキシメタリロキ
シイソプロピルカーボネート、クミルペルオキシメタリ
ロキシイソプロピルカーボネートなどを挙げることがで
きる。
【0016】さらに本発明で用いられる一般式(2)で
表される有機過酸化物の具体例としては、例えばtーブ
チルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート、
tーアミルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネ
ート、tーヘキシルペルオキシアクリロイロキシエチル
カーボネート、1,1,3,3ーテトラメチルブチルペ
ルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート、クミル
ペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネート、pー
イソプロピルクミルペルオキシアクリロイロキシエチル
カーボネート、tーブチルペルオキシメタクリロイロキ
シエチルカーボネート、tーアミルペルオキシメタクリ
ロイロキシエチルカーボネート、
【0017】tーヘキシルペルオキシメタクリロイロキ
シエチルカーボネート、1,1,3,3ーテトラメチル
ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネー
ト、クミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボ
ネート、pーイソプロピルクミルペルオキシメタクリロ
イロキシエチルカーボネート、tーブチルペルオキシア
クリロイロキシエトキシエチルカーボネート、tーアミ
ルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカーボネ
ート、tーヘキシルペルオキシアクリロイロキシエトキ
シエチルカーボネート、1,1,3,3ーテトラメチル
ブチルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカー
ボネート、クミルペルオキシアクリロイロキシエトキシ
エチルカーボネート、pーイソプロピルクミルペルオキ
シアクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、tー
ブチルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ
ーボネート、
【0018】tーアミルペルオキシメタクリロイロキシ
エトキシエチルカーボネート、tーヘキシルペルオキシ
メタクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、1,
1,3,3ーテトラメチルブチルペルオキシメタクリロ
イロキシエトキシエチルカーボネート、クミルペルオキ
シメタクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、p
ーイソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロキシエ
トキシエチルカーボネート、tーブチルペルオキシアク
リロイロキシイソプロピルカーボネート、tーアミルペ
ルオキシアクリロイロキシイソプロピルカーボネート、
tーヘキシルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カーボネート、1,1,3,3ーテトラメチルブチルペ
ルオキシアクリロイロキシイソプロピルカーボネート、
クミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカーボ
ネート、pーイソプロピルクミルペルオキシアクリロイ
ロキシイソプロピルカーボネート、
【0019】tーブチルペルオキシメタクリロイロキシ
イソプロピルカーボネート、tーアミルペルオキシメタ
クリロイロキシイソプロピルカーボネート、tーヘキシ
ルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカーボネ
ート、1,1,3,3ーテトラメチルブチルペルオキシ
メタクリロイロキシイソプロピルカーボネート、クミル
ペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカーボネー
ト、pーイソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロ
キシイソプロピルカーボネートなどが挙げられる。
【0020】更に本発明で用いられる一般式(3)で表
される有機過酸化物の具体例としては、例えばtーブチ
ルペルオキシイソプロピルフマレート、tーアミルペル
オキシイソプロピルフマレート、tーヘキシルペルオキ
シイソプロピルフマレート、1,1,3,3ーテトラメ
チルブチルペルオキシイソプロピルフマレート、pーメ
ンタンペルオキシイソプロピルフマレート、クミルペル
オキシイソプロピルフマレートなどが挙げられる。
【0021】本発明で用いられる有機過酸化物は、塩基
性触媒の存在下に、相当するクロロホルメートまたは酸
クロライドと第3級アルキルヒドロペルオキシドとの反
応によって得ることができる。ここで使用される塩基性
触媒としては苛性ソーダ、苛性カリ、ピリジンなどが有
効である。
【0022】本発明で用いられる有機過酸化物の添加量
は、通常、ゴム100重量部に対して0.1重量部乃至
10重量部である。0.1重量部未満では架橋不足によ
り目的とする物性が得られず、10重量部を超えると過
剰の分解生成物による悪影響が出たり、コスト高となる
ため好ましくない。
【0023】本発明で用いられる汎用ゴムとしては、具
体的には、例えば天然ゴム、エチレンープロピレンゴ
ム、エチレンープロピレンージエンゴム、ブタジエンゴ
ム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリルーブ
タジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、クロロ
スルフォン化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、ウレタ
ンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴムなどが挙げられるが、
特にジエン成分を含有するゴムを使用した場合に、より
好適な成形物を得ることができる。
【0024】本発明の架橋方法としては、従来公知の空
気の介在する各種加熱装置、例えば熱空気加熱装置、高
周波加熱装置、流動床加熱装置、加硫缶加熱装置などを
単独あるいは2種以上併用して、通常、120℃乃至4
00℃で5秒乃至60分の条件で架橋を行うことができ
る。また、押出機などと上記の各種加熱装置を連動させ
て連続的に架橋を行うことも可能である。更に、熱空気
加熱装置内での発泡を防止するために空気を用いて加圧
した状態でも架橋を行うことが可能である。
【0025】本発明の架橋方法においては、通常使用さ
れている補強用充填剤、増容用充填剤、促進剤、促進助
剤、可塑剤、加工助剤、安定剤、顔料、難燃化剤などを
配合でき、配合物の調製は、2本ロール、バンバリーミ
キサー、各種ニーダーなど通常ゴムの混練に使用されて
いる混練機械により行われる。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例を用いて更
に詳細に説明する。尚、例中の部数は重量部を表す。ま
た、実施例および比較例で用いた表面状態の評価方法は
次の方法によった。
【0027】(表面状態)引っかき硬さ試験機(東洋精
機(株)製)に、引っかき針としてHBの鉛筆を取り付
けた装置を用いて、架橋反応を実施したサンプルの空気
と接触していた表面を、架橋反応終了時から30秒以内
に引っかき、表面の削れ状態を観察し表面粘着性の指標
とした。 ◎:全く削れない。 ○:極わずか削れる。 △:少し削れる。 ×:かなり削れる。
【0028】参考例1(tーブチルペルオキシアリルカ
ーボネートの合成) 攪拌機、温度計および滴下漏斗を備えた300ccの4
つ口フラスコに10%の苛性カリ水溶液120gを入れ
10℃に保ち、純度70%のtーブチルヒドロペルオキ
シド39gを混合した。次いで、アリルクロロホルメー
ト36.2gを反応温度10℃で滴下後、攪拌下に1時
間かけて反応を完結させた。有機層を5%の苛性ソーダ
水溶液で1回、水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、純度94%のtーブチルペルオキシアリルカー
ボネート45.5g(収率82%)を得た。
【0029】参考例2(tーヘキシルペルオキシアリル
カーボネートの合成) 攪拌機、温度計および滴下漏斗を備えた300ccの4
つ口フラスコに10%の苛性カリ水溶液120gを入れ
10℃に保ち、純度70%のtーヘキシルヒドロペルオ
キシド51gを混合した。次いで、アリルクロロホルメ
ート36.2gを反応温度10℃で滴下後、攪拌下に1
時間かけて反応を完結させた。有機層を5%の苛性ソー
ダ水溶液で1回、水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、純度94%のtーヘキシルペルオキシアリル
カーボネート53.5g(収率83%)を得た。
【0030】参考例3(tーブチルペルオキシメタクリ
ロイロキシエチルカーボネートの合成) 攪拌機、温度計および滴下漏斗を備えた300ccの4
つ口フラスコに10%の苛性カリ水溶液120gを入れ
10℃に保ち、純度70%のtーブチルヒドロペルオキ
シド39gを混合した。次いで、メタクリロイロキシエ
チルクロロホルメート57.8gを反応温度10℃で滴
下後、攪拌下に1時間かけて反応を完結させた。有機層
を5%の苛性ソーダ水溶液で1回、水で2回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、純度93%のtーブチルペ
ルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネート66.
7g(収率84%)を得た。
【0031】参考例4(tーブチルペルオキシイソプロ
ピルフマレートの合成) 攪拌機、温度計および滴下漏斗を備えた300ccの4
つ口フラスコに10%の苛性カリ水溶液120gを入れ
10℃に保ち、純度70%のtーブチルヒドロペルオキ
シド39gを混合した。次いで、イソプロピルフマル酸
クロライド53.0gを反応温度10℃で滴下後、攪拌
下に1時間かけて反応を完結させた。有機層を5%の苛
性ソーダ水溶液で1回、水で2回洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、純度95%のtーブチルペルオキシイ
ソプロピルフマレート59.6g(収率82%)を得
た。
【0032】実施例1 EPDM(商品名EP21;日本合成ゴム(株)製)1
00部、HAFカーボン(商品名旭#70;旭カーボン
(株)製)40部、tーブチルペルオキシアリルカーボ
ネート2.0部を2本ロールを用いて、ASTM Dー
3182に準拠し混合し、未架橋配合物300gを得
た。この配合物を170℃のギヤー式老化試験機(装置
名AG101;東洋精機(株)製)中で所定時間熱風架
橋し、表面状態とJIS Kー6301に準拠して架橋
物の引張強さを測定し、結果を表1に示した。
【0033】実施例2 実施例1において、tーブチルペルオキシアリルカーボ
ネートの添加量を1.0部とした以外は実施例1に準じ
て、架橋物の表面状態と引張強さを測定し、結果を表1
に示した。
【0034】実施例3 実施例1において、tーブチルペルオキシアリルカーボ
ネートのかわりにtーヘキシルペルオキシアリルカーボ
ネートを用いた以外は実施例1に準じて、架橋物の表面
状態と引張強さを測定し、結果を表1に示した。
【0035】比較例1(不飽和基を含有しない過酸化
物) 実施例1において、tーブチルペルオキシアリルカーボ
ネートのかわりにtーブチルペルオキシイソプロピルカ
ーボネートを用いた以外は実施例1に準じて、架橋物の
表面状態と引張強さを測定し、結果を表1に示した。
【0036】比較例2 実施例1において、tーブチルペルオキシアリルカーボ
ネートのかわりに1,1ービス(tーブチルペルオキ
シ)ー3,3,5ートリメチルシクロヘキサンを用いた
以外は実施例1に準じて、架橋物の表面状態と引張強さ
を測定し、結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1より、本発明の架橋方法は、比較例よ
りも架橋物表面の粘着性がなく、かつ架橋速度が速いこ
とが確認された。
【0039】実施例4 ブタジエンゴム(商品名BR11;日本合成ゴム(株)
製)100部、シリカ(商品名ゼオシール500V;多
木化学(株)製)40部、tーブチルペルオキシメタク
リロイロキシエチルカーボネート4.0部を、実施例1
に準じて混合し、未架橋配合物300gを得た。この配
合物を200℃のギヤー式老化試験機中で所定時間熱風
架橋し、実施例1に準じて架橋物の表面状態と引張強さ
を測定し、結果を表2に示した。
【0040】実施例5 実施例4において、tーブチルペルオキシメタクリロイ
ロキシエチルカーボネートのかわりにtーブチルペルオ
キシイソプロピルフマレートを用いた以外は実施例4に
準じて、架橋物の表面状態と引張強さを測定し、結果を
表2に示した。
【0041】比較例3 実施例4において、tーブチルペルオキシメタクリロイ
ロキシエチルカーボネートのかわりにtーヘキサデシル
ペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネートを用
いた以外は実施例4に準じて、架橋物の表面状態と引張
強さを測定し、結果を表2に示した。
【0042】比較例4 実施例4において、tーブチルペルオキシメタクリロイ
ロキシエチルカーボネートのかわりにジクミルペルオキ
シドを用いた以外は実施例4に準じて、架橋物の表面状
態と引張強さを測定し、結果を表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】表2より、本発明の架橋方法は、比較例よ
りも架橋物表面の粘着性がなく、かつ架橋速度が速いこ
とが確認された。
【0045】実施例6 スチレンーブタジエンゴム(商品名ソルプレン303;
旭化成(株)製)100部、HAFカーボン(商品名旭
#70;旭カーボン(株)製)40部、tーブチルペル
オキシメタリルカーボネート0.5部を、実施例1に準
じて混合し、未架橋配合物300gを得た。この配合物
を240℃のギヤー式老化試験機中で所定時間熱風架橋
し、実施例1に準じて架橋物の表面状態と引張強さを測
定し、結果を表3に示した。
【0046】実施例7 実施例6において、tーブチルペルオキシメタリルカー
ボネートの添加量を0.1部とした以外は実施例6に準
じて、架橋物の表面状態と引張強さを測定し、結果を表
3に示した。
【0047】比較例5 実施例6において、tーブチルペルオキシメタリルカー
ボネートのかわりにtーブチルペルオキシベンゾエート
0.5部を用いた以外は実施例6に準じて、架橋物の表
面状態と引張強さを測定し、結果を表3に示した。
【0048】
【表3】
【0049】表3より、本発明の架橋方法は、比較例よ
りも架橋物表面の粘着性がなく、かつ架橋速度が速いこ
とが確認された。
【0050】
【発明の効果】本発明のゴムの架橋方法は、以下のよう
な特徴を有している。第1に、汎用ゴムを酸素の存在下
で架橋しても表面の粘着性がない。第2に、従来の方法
と比較して架橋速度が速い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムの架橋方法において、一般式(1) 【化1】 一般式(2) 【化2】 および一般式(3) 【化3】 で示される有機過酸化物からなる群から選ばれる少なく
    とも1種を架橋剤として用いることを特徴とするゴムの
    オープン架橋方法。
JP11657593A 1993-04-21 1993-04-21 ゴムのオープン架橋方法 Pending JPH06306209A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11657593A JPH06306209A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 ゴムのオープン架橋方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11657593A JPH06306209A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 ゴムのオープン架橋方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06306209A true JPH06306209A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14690514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11657593A Pending JPH06306209A (ja) 1993-04-21 1993-04-21 ゴムのオープン架橋方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06306209A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054360A3 (en) * 2003-12-05 2005-08-25 Stichting Dutch Polymer Inst Process for the preparation of a thermoplastic elastomeric vulcanizate

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005054360A3 (en) * 2003-12-05 2005-08-25 Stichting Dutch Polymer Inst Process for the preparation of a thermoplastic elastomeric vulcanizate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950003266B1 (ko) 교차 결합 고무 제품의 제조 방법
EP0366377A2 (en) Hydrogenated copolymer rubber, rubber composition comprising said rubber, and rubber product obtained from the rubber
CN101384631A (zh) 氢化嵌段共聚物、含有该氢化嵌段共聚物的树脂组合物以及它们的交联体和交联发泡体
JP2007231244A (ja) 変性ブチルゴム組成物
JPH0349927B2 (ja)
KR102415025B1 (ko) 저온에서 가황되도록 구성된 디엔 고무 조성물 및 고무 물품의 제조 방법
JPH0790007A (ja) シラン変性ジエンゴム、加硫ゴム組成物およびシラン変性ジエンゴムの製造方法
EP0699707B1 (en) Curable elastomer compositions with improved mold release
KR20050121249A (ko) 수소 첨가 공중합체를 함유하는 중합체 발포체
JPH06306209A (ja) ゴムのオープン架橋方法
JP3388002B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JPH06299003A (ja) ゴムのオープン架橋方法
JP2003213051A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2932740B2 (ja) 熱風架橋用エチレン−プロピレン系共重合ゴム組成物
JP3344187B2 (ja) 耐フロン冷媒用水素化nbr組成物
JP6934419B2 (ja) 大気酸素の存在下でおいてポリマーを架橋させるための組成物及び方法
JP3895213B2 (ja) 動架橋ブロック共重合体組成物
JP2005206669A (ja) ビニル芳香族系熱可塑性エラストマー組成物
JPH06306242A (ja) 弗素系ゴム組成物
JP4366749B2 (ja) ゴム用架橋剤及びそれを用いる架橋ゴムの製造方法
JP4036980B2 (ja) Dmdtbパーオキシヘキサンの製造方法及び組成物
JP3391052B2 (ja) 耐油性ゴムおよびそのゴム組成物
JPS6323940A (ja) ゴム組成物
JPH02218704A (ja) 水添共重合体ゴムおよびこれを用いた組成物
US7652105B2 (en) Method for producing hydroxyl-modified ethylene-α-olefin copolymer