JPH06277528A - 排気ガス浄化装置用の触媒担体 - Google Patents
排気ガス浄化装置用の触媒担体Info
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- JPH06277528A JPH06277528A JP5092354A JP9235493A JPH06277528A JP H06277528 A JPH06277528 A JP H06277528A JP 5092354 A JP5092354 A JP 5092354A JP 9235493 A JP9235493 A JP 9235493A JP H06277528 A JPH06277528 A JP H06277528A
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Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 第1に、熱応力が緩和され、もって長期間使
用してもセル壁のろう付け接合部付近、特に、外周部,
排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部等のセル壁の
ろう付け接合部付近からの劣化,損傷,亀裂,破断等が
防止されて、耐久性が向上し、第2に、しかもこれは材
料が節約され、コスト面に優れて実現される、排気ガス
浄化装置用の触媒担体を提案する。 【構成】 この触媒担体9は、帯状をなす金属箔製の平
板2と波板3が、交互に位置するように多層に巻き付け
られると共に、介裝されたろう材10にてろう付け接合
されてセル壁を形成し、全体がロール状をなすと共にハ
ニカム構造をなす。ろう材10としては、帯状をなし切
欠部11が形成されたものや、帯状をなし多数の孔加工
が施されたもの、直線や波形の細帯状のもの、分割され
た複数枚のもの、等々が用いられ、セル壁間を非接合箇
所Cを存し部分的に接合している。
用してもセル壁のろう付け接合部付近、特に、外周部,
排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部等のセル壁の
ろう付け接合部付近からの劣化,損傷,亀裂,破断等が
防止されて、耐久性が向上し、第2に、しかもこれは材
料が節約され、コスト面に優れて実現される、排気ガス
浄化装置用の触媒担体を提案する。 【構成】 この触媒担体9は、帯状をなす金属箔製の平
板2と波板3が、交互に位置するように多層に巻き付け
られると共に、介裝されたろう材10にてろう付け接合
されてセル壁を形成し、全体がロール状をなすと共にハ
ニカム構造をなす。ろう材10としては、帯状をなし切
欠部11が形成されたものや、帯状をなし多数の孔加工
が施されたもの、直線や波形の細帯状のもの、分割され
た複数枚のもの、等々が用いられ、セル壁間を非接合箇
所Cを存し部分的に接合している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ガス浄化装置用の
触媒担体に関する。すなわち、例えば自動車エンジンの
排気ガス、その他各種の排気ガスを清浄化する触媒コン
バータに用いられ、担持母体として触媒物質が付着され
る触媒担体に関するものである。
触媒担体に関する。すなわち、例えば自動車エンジンの
排気ガス、その他各種の排気ガスを清浄化する触媒コン
バータに用いられ、担持母体として触媒物質が付着され
る触媒担体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7はこの種従来例の斜視図であり、
(1)図はその平板を、(2)図はその波板を、(3)
図はその全体を示す。同図にも示すように、従来の排気
ガス浄化装置用の触媒担体1は、(1)図に示した金属
箔製の平板2と、(2)図に示した金属箔製の波板3と
を、交互に位置するように多層に巻き付けると共に、両
者間に介裝されたろう材4にてろう付け接合してなるも
のが代表的であり、(3)図に示したように、全体がロ
ール状をなすと共に、平板2や波板3にてセル壁が形成
されハニカム構造をなしていた。(3)図中、5は触媒
担体1の各セルを示し、6は触媒担体1の外筒を示す。
(1)図はその平板を、(2)図はその波板を、(3)
図はその全体を示す。同図にも示すように、従来の排気
ガス浄化装置用の触媒担体1は、(1)図に示した金属
箔製の平板2と、(2)図に示した金属箔製の波板3と
を、交互に位置するように多層に巻き付けると共に、両
者間に介裝されたろう材4にてろう付け接合してなるも
のが代表的であり、(3)図に示したように、全体がロ
ール状をなすと共に、平板2や波板3にてセル壁が形成
されハニカム構造をなしていた。(3)図中、5は触媒
担体1の各セルを示し、6は触媒担体1の外筒を示す。
【0003】そして従来の触媒担体1にあっては、その
セル壁を形成する平板2と波板3間をろう付け接合する
ろう材4は、これらと対の帯状をなし、両者間に全体的
に介裝されていた。図8は、このような従来例の触媒担
体1の断面図であり、(1)図はその1例を、(2)図
は他の例を示す。
セル壁を形成する平板2と波板3間をろう付け接合する
ろう材4は、これらと対の帯状をなし、両者間に全体的
に介裝されていた。図8は、このような従来例の触媒担
体1の断面図であり、(1)図はその1例を、(2)図
は他の例を示す。
【0004】すなわち、従来の触媒担体1のろう材4
は、図8の(1)図に示すように、帯状をなす平板2や
波板3とほぼ同幅かつ同長の帯状をなし、セル壁を形成
する両者の当接部分を、非接合箇所を存することなく全
体的にすべて接合箇所Aとして、ろう付け接合してしま
うか、又は、図8の(2)図に示すように、所定幅の帯
状をなし、セル壁を形成する平板2や波板3の当接部分
のうち、排気ガス入口側端部7や排気ガス出口側端部8
等を、全体的に接合箇所Aとして、ろう付け接合してい
た。なお図8の(2)図中Bは、非接合箇所を示す。こ
のように従来のろう材4は、所定幅を備え、触媒担体1
の中心部から外筒6側の外周部にかけて、セル壁を形成
する平板2と波板3間に全体的に介裝され、両者を中心
部から外周部にかけ同一接合強度にて、ろう付け接合し
ていた。
は、図8の(1)図に示すように、帯状をなす平板2や
波板3とほぼ同幅かつ同長の帯状をなし、セル壁を形成
する両者の当接部分を、非接合箇所を存することなく全
体的にすべて接合箇所Aとして、ろう付け接合してしま
うか、又は、図8の(2)図に示すように、所定幅の帯
状をなし、セル壁を形成する平板2や波板3の当接部分
のうち、排気ガス入口側端部7や排気ガス出口側端部8
等を、全体的に接合箇所Aとして、ろう付け接合してい
た。なお図8の(2)図中Bは、非接合箇所を示す。こ
のように従来のろう材4は、所定幅を備え、触媒担体1
の中心部から外筒6側の外周部にかけて、セル壁を形成
する平板2と波板3間に全体的に介裝され、両者を中心
部から外周部にかけ同一接合強度にて、ろう付け接合し
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、触媒担体1では、例えば自動車運転時等の使用に
際し、エンジンからの有害物質を含む高温の排気ガスが
そのセル5中を通過し、付着された触媒物質と接触,反
応して清浄化される。このように、高温の排気ガスが通
過すると共に触媒反応による発熱もみられる使用環境下
において、触媒担体1のセル壁を形成する平板2と波板
3とでは、形状の相違に起因して熱膨張収縮係数が相違
しており、高温加熱時の伸長量や常温冷却時の収縮量に
差がある。つまり、原材料たる平板材を折曲加工し波形
状の凹凸が連続的に折曲形成されてなる波板3と、原材
料たる平板材をそのまま用いた平板2とでは、形状の相
違,原材料長さの相違に起因して、使用時つまり高温加
熱時の伸長量や非使用時つまり常温冷却時の収縮量が相
違し、波板3の方が平板2よりはるかに伸縮しやすい。
しかしながら従来の触媒担体1では、このような平板2
および波板3は、前述したように、これらと対をなす所
定幅のろう材4にて、中心部から外周部にかけ全体的に
同一接合強度でろう付け接合され、一体的に規制されて
いた。
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、触媒担体1では、例えば自動車運転時等の使用に
際し、エンジンからの有害物質を含む高温の排気ガスが
そのセル5中を通過し、付着された触媒物質と接触,反
応して清浄化される。このように、高温の排気ガスが通
過すると共に触媒反応による発熱もみられる使用環境下
において、触媒担体1のセル壁を形成する平板2と波板
3とでは、形状の相違に起因して熱膨張収縮係数が相違
しており、高温加熱時の伸長量や常温冷却時の収縮量に
差がある。つまり、原材料たる平板材を折曲加工し波形
状の凹凸が連続的に折曲形成されてなる波板3と、原材
料たる平板材をそのまま用いた平板2とでは、形状の相
違,原材料長さの相違に起因して、使用時つまり高温加
熱時の伸長量や非使用時つまり常温冷却時の収縮量が相
違し、波板3の方が平板2よりはるかに伸縮しやすい。
しかしながら従来の触媒担体1では、このような平板2
および波板3は、前述したように、これらと対をなす所
定幅のろう材4にて、中心部から外周部にかけ全体的に
同一接合強度でろう付け接合され、一体的に規制されて
いた。
【0006】そこで従来の触媒担体1では、セル壁を形
成するこのような平板2と波板3間の径方向や軸方向の
伸縮差に起因して、熱応力が作用し、長期間使用すると
熱応力による伸縮の繰り返しにより熱応力疲労が生じ、
平板2や波板3にて形成されたセル壁間のろう付け接合
部付近から、劣化,損傷,亀裂,破断等が発生しやすか
った。このように、従来の排気ガス浄化装置用の触媒担
体1は、その使用環境に基づく熱応力疲労が指摘され、
耐久性に問題があった。
成するこのような平板2と波板3間の径方向や軸方向の
伸縮差に起因して、熱応力が作用し、長期間使用すると
熱応力による伸縮の繰り返しにより熱応力疲労が生じ、
平板2や波板3にて形成されたセル壁間のろう付け接合
部付近から、劣化,損傷,亀裂,破断等が発生しやすか
った。このように、従来の排気ガス浄化装置用の触媒担
体1は、その使用環境に基づく熱応力疲労が指摘され、
耐久性に問題があった。
【0007】更に第2に、このように高温の排気ガスが
通過すると共に触媒反応による発熱もみられる使用環境
下において、触媒担体1の中心部と、外気にて冷却,放
熱される外筒6側の外周部や,排気ガス入口側端部7,
排気ガス出口側端部8等とでは、温度差が大きく伸縮差
が生じる。すなわち、使用時つまり高温加熱時の伸長量
や、非使用時つまり常温冷却時の収縮量に差が生じる。
しかしながら従来の触媒担体1では、前述により、セル
壁を形成する平板2および波板3は、これらと対をなす
ろう材4にて、少なくとも排気ガス入口側端部7や排気
ガス出口側端部8が所定幅で接合箇所Aとされ、中心部
から外周部にかけ全体的に同一接合強度でろう付け接合
され、一体的に規制されていた。
通過すると共に触媒反応による発熱もみられる使用環境
下において、触媒担体1の中心部と、外気にて冷却,放
熱される外筒6側の外周部や,排気ガス入口側端部7,
排気ガス出口側端部8等とでは、温度差が大きく伸縮差
が生じる。すなわち、使用時つまり高温加熱時の伸長量
や、非使用時つまり常温冷却時の収縮量に差が生じる。
しかしながら従来の触媒担体1では、前述により、セル
壁を形成する平板2および波板3は、これらと対をなす
ろう材4にて、少なくとも排気ガス入口側端部7や排気
ガス出口側端部8が所定幅で接合箇所Aとされ、中心部
から外周部にかけ全体的に同一接合強度でろう付け接合
され、一体的に規制されていた。
【0008】そこで従来の触媒担体1では、その中心部
と、外周部や,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口側
端部8等との間における、径方向や軸方向の伸縮差に起
因して、熱応力が作用し、長期間使用すると熱応力によ
る伸縮の繰り返しにより熱応力疲労が生じ、もって、外
筒6側の外周部,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口
側端部8等において、平板2や波板3にて形成されたセ
ル壁のろう付け接合部付近から、劣化,損傷,亀裂,破
断等が発生しやすかった。従来の排気ガス浄化装置用の
触媒担体1は、このような面からも、その使用環境に基
づく熱応力疲労が指摘され、耐久性に問題があった。
と、外周部や,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口側
端部8等との間における、径方向や軸方向の伸縮差に起
因して、熱応力が作用し、長期間使用すると熱応力によ
る伸縮の繰り返しにより熱応力疲労が生じ、もって、外
筒6側の外周部,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口
側端部8等において、平板2や波板3にて形成されたセ
ル壁のろう付け接合部付近から、劣化,損傷,亀裂,破
断等が発生しやすかった。従来の排気ガス浄化装置用の
触媒担体1は、このような面からも、その使用環境に基
づく熱応力疲労が指摘され、耐久性に問題があった。
【0009】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、請求
項1では、帯状をなし切欠部が形成されたろう材を採用
し、請求項2では、帯状をなし多数の孔加工が施された
ろう材を採用し、請求項3では、直線や波形の細帯状の
ろう材を採用し、請求項4では、分割された複数枚のろ
う材を採用したことにより、それぞれ、セル壁を形成す
る平板と波板間を部分的に接合してなるので、第1に熱
応力が緩和され、第2に、しかもこれはコスト面に優れ
実現される、排気ガス浄化装置の触媒担体を提案するこ
とを目的とする。
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、請求
項1では、帯状をなし切欠部が形成されたろう材を採用
し、請求項2では、帯状をなし多数の孔加工が施された
ろう材を採用し、請求項3では、直線や波形の細帯状の
ろう材を採用し、請求項4では、分割された複数枚のろ
う材を採用したことにより、それぞれ、セル壁を形成す
る平板と波板間を部分的に接合してなるので、第1に熱
応力が緩和され、第2に、しかもこれはコスト面に優れ
実現される、排気ガス浄化装置の触媒担体を提案するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
排気ガス浄化装置用の触媒担体は、帯状をなす金属箔製
の平板と波板とが交互に位置するように多層に巻き付け
られると共に、介裝されたろう材にてろう付け接合さ
れ、全体がロール状をなすと共にハニカム構造をなす。
そして請求項1では、該ろう材は、帯状をなし長手方向
に沿い切欠部が形成されたものが用いられ、もってセル
壁を形成する該平板と波板間を、該切欠部による非接合
箇所を存しつつ部分的に接合している。又、請求項2で
は、該ろう材は、帯状をなすと共に多数の孔加工が施さ
れたものが用いられ、もってセル壁を形成する該平板と
波板間を、多数の該孔による非接合箇所を存しつつ部分
的に接合している。請求項3では、該ろう材は、直線や
波形の細帯状のものが用いられ、もってセル壁を形成す
る該平板と波板間を、非接合箇所を存しつつ部分的に接
合している。請求項4では、該ろう材は、各種帯状をな
し長手方向に沿い間隔を存し複数枚に分割されたものが
用いられ、もってセル壁を形成する該平板と波板間を、
該間隔による非接合箇所を存しつつ部分的に接合してい
る。
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
排気ガス浄化装置用の触媒担体は、帯状をなす金属箔製
の平板と波板とが交互に位置するように多層に巻き付け
られると共に、介裝されたろう材にてろう付け接合さ
れ、全体がロール状をなすと共にハニカム構造をなす。
そして請求項1では、該ろう材は、帯状をなし長手方向
に沿い切欠部が形成されたものが用いられ、もってセル
壁を形成する該平板と波板間を、該切欠部による非接合
箇所を存しつつ部分的に接合している。又、請求項2で
は、該ろう材は、帯状をなすと共に多数の孔加工が施さ
れたものが用いられ、もってセル壁を形成する該平板と
波板間を、多数の該孔による非接合箇所を存しつつ部分
的に接合している。請求項3では、該ろう材は、直線や
波形の細帯状のものが用いられ、もってセル壁を形成す
る該平板と波板間を、非接合箇所を存しつつ部分的に接
合している。請求項4では、該ろう材は、各種帯状をな
し長手方向に沿い間隔を存し複数枚に分割されたものが
用いられ、もってセル壁を形成する該平板と波板間を、
該間隔による非接合箇所を存しつつ部分的に接合してい
る。
【0011】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。この触媒担体は、請求項1では、帯状
をなし長手方向に沿い切欠部が形成されたろう材が、請
求項2では、帯状をなし多数の孔加工が施されたろう材
が、請求項3では、直線や波形の細帯状のろう材が、請
求項4では、各種帯状をなし長手方向に沿い間隔を存し
分割された複数枚のろう材が、それぞれ介裝されてな
る。これらにより、セル壁を成形する平板と波板間が、
非接合箇所を存しつつ部分的にろう付け接合されてい
る。そして触媒担体は、高温の排気ガスが通過すると共
に、触媒反応による発熱もみられる使用環境下にて、用
いられる。
ように作用する。この触媒担体は、請求項1では、帯状
をなし長手方向に沿い切欠部が形成されたろう材が、請
求項2では、帯状をなし多数の孔加工が施されたろう材
が、請求項3では、直線や波形の細帯状のろう材が、請
求項4では、各種帯状をなし長手方向に沿い間隔を存し
分割された複数枚のろう材が、それぞれ介裝されてな
る。これらにより、セル壁を成形する平板と波板間が、
非接合箇所を存しつつ部分的にろう付け接合されてい
る。そして触媒担体は、高温の排気ガスが通過すると共
に、触媒反応による発熱もみられる使用環境下にて、用
いられる。
【0012】そこで第1に、セル壁を形成する平板や波
板は、形状の相違に起因して高温加熱時の伸長量や常温
冷却時の収縮量が相違しており、波板の方が伸縮しやす
く伸縮差が生じる。更に、触媒担体の中心部と,外周部
や,排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部等とは、
温度差が大きく伸縮差が生じる。そこでこの触媒担体で
は、上述により非接合箇所を存しつつ部分的にろう付け
接合され、接合箇所に間隔が存し接合強度が各所で相違
し分散されているので、このような伸縮差が吸収され、
熱応力は緩和される。従って、長期間使用しても熱応力
による伸縮が緩和され、熱応力疲労が回避されるので、
セル壁間のろう付け接合部付近、特に、外周部,排気ガ
ス入口側端部,排気ガス出口側端部等のセル壁のろう付
け接合付近からの劣化,損傷,亀裂,破断等は防止され
る。第2に、しかもこれは、切欠部,孔加工,細帯状を
なすこと,分割等により、ろう材の材料が削減され材料
費が軽減されて、実現される。
板は、形状の相違に起因して高温加熱時の伸長量や常温
冷却時の収縮量が相違しており、波板の方が伸縮しやす
く伸縮差が生じる。更に、触媒担体の中心部と,外周部
や,排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部等とは、
温度差が大きく伸縮差が生じる。そこでこの触媒担体で
は、上述により非接合箇所を存しつつ部分的にろう付け
接合され、接合箇所に間隔が存し接合強度が各所で相違
し分散されているので、このような伸縮差が吸収され、
熱応力は緩和される。従って、長期間使用しても熱応力
による伸縮が緩和され、熱応力疲労が回避されるので、
セル壁間のろう付け接合部付近、特に、外周部,排気ガ
ス入口側端部,排気ガス出口側端部等のセル壁のろう付
け接合付近からの劣化,損傷,亀裂,破断等は防止され
る。第2に、しかもこれは、切欠部,孔加工,細帯状を
なすこと,分割等により、ろう材の材料が削減され材料
費が軽減されて、実現される。
【0013】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例を示
し、(1)図は各部材の斜視図、(2)図は断面図であ
る。図2の(1)図,(2)図は、第2,第3実施例の
ろう材の斜視図、図2の(3)図,(4)図は、第2,
第3実施例の断面図である。図3の(1)図,(2)図
は、第4,第5実施例のろう材の斜視図、図3の(3)
図,(4)図は、第4,第5実施例の断面図である。図
4は第6実施例を示し、(1)図は各部材の平面図、
(2)図は断面図である。図5はろう材の平面図であ
り、(1)図は第7実施例のものを、(2)図は第8実
施例のものを、(3)図は第9実施例のものを、(4)
図は第10実施例のものを、(5)図は第11実施例の
ものを、(6)図は第12実施例のものを示す。図6は
第13実施例を示し、(1)図は各部材の平面図、
(2)図は断面図である。以下、これらの各図面を参照
しつつ説明する。
いて、詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例を示
し、(1)図は各部材の斜視図、(2)図は断面図であ
る。図2の(1)図,(2)図は、第2,第3実施例の
ろう材の斜視図、図2の(3)図,(4)図は、第2,
第3実施例の断面図である。図3の(1)図,(2)図
は、第4,第5実施例のろう材の斜視図、図3の(3)
図,(4)図は、第4,第5実施例の断面図である。図
4は第6実施例を示し、(1)図は各部材の平面図、
(2)図は断面図である。図5はろう材の平面図であ
り、(1)図は第7実施例のものを、(2)図は第8実
施例のものを、(3)図は第9実施例のものを、(4)
図は第10実施例のものを、(5)図は第11実施例の
ものを、(6)図は第12実施例のものを示す。図6は
第13実施例を示し、(1)図は各部材の平面図、
(2)図は断面図である。以下、これらの各図面を参照
しつつ説明する。
【0014】この排気ガス浄化装置用の触媒担体9は、
各実施例共、帯状をなす金属箔製の平板2と波板3と
が、交互に位置するように多層に巻き付けられると共
に、介裝されたろう材10にてろう付け接合されてな
り、全体がロール状をなすと共にハニカム構造をなす。
各実施例共、帯状をなす金属箔製の平板2と波板3と
が、交互に位置するように多層に巻き付けられると共
に、介裝されたろう材10にてろう付け接合されてな
り、全体がロール状をなすと共にハニカム構造をなす。
【0015】まず、これらについて詳述すると、波板3
は、帯状のステンレス箔等の金属箔をコルゲート加工や
プレス加工することにより、所定ピッチと高さの例えば
三角形の波形の凹凸が、連続的に折曲形成されたものよ
りなり、平板2としては、波板3と同肉厚かつ同材質の
帯状のステンレス箔等が、そのまま用いられる(図1の
(1)図、図7の(1)図,(2)図等を参照)。なお
波板3は、通常、帯状の長手方向の辺に対し直角、つま
り幅方向に沿って波形が折曲形成されたものが用いられ
るが、これによらず、幅方向に対し若干傾斜し帯状の辺
に対し直角とはならない、いわゆるヘリカル形状の波形
が折曲形成されたものを用いることも可能である。そし
て、このような各1枚ずつの平板2と波板3を、一定中
心点から交互に位置するように重ね合わせつつ多層に巻
き取ると共に、両者の当接部分を後述によりろう材10
にてろう付け接合することにより、全体の断面形状が真
円のロール状をなす触媒担体9が成形される(図7の
(3)図も参照)。なお触媒担体9は、このようなもの
に限定されず、その他各種のものが可能であり、例え
ば、2枚の平板2と1枚の波板3とを巻き付けたもの、
複数組の平板2と波板3とを同時に束ねて巻き付けたも
の、真円のロール状のものが若干押し潰され全体の断面
形状が略楕円のトラックフィールド状をなすもの、等々
の各種パターンの触媒担体9が考えられる。
は、帯状のステンレス箔等の金属箔をコルゲート加工や
プレス加工することにより、所定ピッチと高さの例えば
三角形の波形の凹凸が、連続的に折曲形成されたものよ
りなり、平板2としては、波板3と同肉厚かつ同材質の
帯状のステンレス箔等が、そのまま用いられる(図1の
(1)図、図7の(1)図,(2)図等を参照)。なお
波板3は、通常、帯状の長手方向の辺に対し直角、つま
り幅方向に沿って波形が折曲形成されたものが用いられ
るが、これによらず、幅方向に対し若干傾斜し帯状の辺
に対し直角とはならない、いわゆるヘリカル形状の波形
が折曲形成されたものを用いることも可能である。そし
て、このような各1枚ずつの平板2と波板3を、一定中
心点から交互に位置するように重ね合わせつつ多層に巻
き取ると共に、両者の当接部分を後述によりろう材10
にてろう付け接合することにより、全体の断面形状が真
円のロール状をなす触媒担体9が成形される(図7の
(3)図も参照)。なお触媒担体9は、このようなもの
に限定されず、その他各種のものが可能であり、例え
ば、2枚の平板2と1枚の波板3とを巻き付けたもの、
複数組の平板2と波板3とを同時に束ねて巻き付けたも
の、真円のロール状のものが若干押し潰され全体の断面
形状が略楕円のトラックフィールド状をなすもの、等々
の各種パターンの触媒担体9が考えられる。
【0016】そして、この触媒担体9はハニカム構造を
なす(図7の(3)図も参照)。すなわち、平板2と波
板3がセル壁を形成し、略三角形,略四角形,略台形,
略半六角形,その他の各種形状をなしつつ、各々独立空
間に区画された多数の中空柱状のセル5の平面的集合体
よりなる。触媒担体9は、このようにハニカム構造をな
すので、一般的なハニカムコアと同様に、重量比強度に
優れ軽量性と共に高い剛性・強度を備え、又、整流効
果,平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、成形が容易
でコスト面にも優れる、等々の特性が知られている。そ
して更に、単位容積当りの表面積が大、つまりセル壁た
る平板2と波板3の表面積が大である等により、例え
ば、自動車エンジン等の排気ガスを清浄化する触媒コン
バータに用いられ、担持母体としてセル壁たる平板2と
波板3の表面に触媒物質が、被覆・付着せしめられる。
つまり排気ガス中の各種有害物質を反応除去する、酸化
還元用の貴金属等の触媒物質が、アルミナ等の担持層を
介し表面に被覆・付着せしめられる。なお、このような
触媒担体9は、ステンレス鋼製等のケースたる外筒6内
に同軸に収納され、ろう付け等により、その最外周と外
筒6間が接合される。
なす(図7の(3)図も参照)。すなわち、平板2と波
板3がセル壁を形成し、略三角形,略四角形,略台形,
略半六角形,その他の各種形状をなしつつ、各々独立空
間に区画された多数の中空柱状のセル5の平面的集合体
よりなる。触媒担体9は、このようにハニカム構造をな
すので、一般的なハニカムコアと同様に、重量比強度に
優れ軽量性と共に高い剛性・強度を備え、又、整流効
果,平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、成形が容易
でコスト面にも優れる、等々の特性が知られている。そ
して更に、単位容積当りの表面積が大、つまりセル壁た
る平板2と波板3の表面積が大である等により、例え
ば、自動車エンジン等の排気ガスを清浄化する触媒コン
バータに用いられ、担持母体としてセル壁たる平板2と
波板3の表面に触媒物質が、被覆・付着せしめられる。
つまり排気ガス中の各種有害物質を反応除去する、酸化
還元用の貴金属等の触媒物質が、アルミナ等の担持層を
介し表面に被覆・付着せしめられる。なお、このような
触媒担体9は、ステンレス鋼製等のケースたる外筒6内
に同軸に収納され、ろう付け等により、その最外周と外
筒6間が接合される。
【0017】以下、本発明の各実施例について述べる。
各実施例において、ろう材10としては、連続液体急冷
法による非結晶質のアモルファスフィラーろう材、その
他のフィラー状,ペースト状等々、各種のものが用いら
れる。まず最初に、図1,図2,図3,図4,図5の
(1)図等に示した、本発明の第1,第2,第3,第
4,第5,第6,第7の各実施例について述べる。これ
らの各実施例の触媒担体9において、平板2と波板3間
に介裝されるろう材10は、帯状をなし長手方向に沿い
切欠部11が形成されたものが用いられ、もって、セル
壁を形成する平板2と波板3間を、切欠部11による非
接合箇所Cを存しつつ部分的に接合している。
各実施例において、ろう材10としては、連続液体急冷
法による非結晶質のアモルファスフィラーろう材、その
他のフィラー状,ペースト状等々、各種のものが用いら
れる。まず最初に、図1,図2,図3,図4,図5の
(1)図等に示した、本発明の第1,第2,第3,第
4,第5,第6,第7の各実施例について述べる。これ
らの各実施例の触媒担体9において、平板2と波板3間
に介裝されるろう材10は、帯状をなし長手方向に沿い
切欠部11が形成されたものが用いられ、もって、セル
壁を形成する平板2と波板3間を、切欠部11による非
接合箇所Cを存しつつ部分的に接合している。
【0018】まず、図1の第1実施例では、(1)図に
示すように、帯状をなす平板2や波板3とほぼ同幅かつ
同長の帯状のろう材10が用いられると共に、このろう
材10には切欠部11が、長手方向に沿い中央部に長方
形に1個形成され、その先端側(触媒担体9の中心部
側)が開放されてなる。そして、このような切欠部11
が形成されたろう材10を用いたことにより、この第1
実施例の触媒担体9では(2)図に示したように、中心
部に、切欠部11による大きな円柱状の非接合箇所Cを
存しつつ、その周囲に、接合箇所Dが形成されている。
このようにして、セル壁を形成する平板2と波板3間
は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
示すように、帯状をなす平板2や波板3とほぼ同幅かつ
同長の帯状のろう材10が用いられると共に、このろう
材10には切欠部11が、長手方向に沿い中央部に長方
形に1個形成され、その先端側(触媒担体9の中心部
側)が開放されてなる。そして、このような切欠部11
が形成されたろう材10を用いたことにより、この第1
実施例の触媒担体9では(2)図に示したように、中心
部に、切欠部11による大きな円柱状の非接合箇所Cを
存しつつ、その周囲に、接合箇所Dが形成されている。
このようにして、セル壁を形成する平板2と波板3間
は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
【0019】又、図2の(1)図,(3)図の第2実施
例では、(1)図に示すように、平板2や波板3とほぼ
同幅かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が、長
手方向に沿い中央部に長穴状に1個形成されている。そ
して、このような切欠部11が形成されたろう材10を
用いたことにより、この第2実施例の触媒担体9では
(3)図に示したように、中心部付近に、切欠部11に
よる肉厚リング状の非接合箇所Cを存しつつ、その周囲
に接合箇所Dが形成されている。このようにして、セル
壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に間隔を存し
つつ接合されている。
例では、(1)図に示すように、平板2や波板3とほぼ
同幅かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が、長
手方向に沿い中央部に長穴状に1個形成されている。そ
して、このような切欠部11が形成されたろう材10を
用いたことにより、この第2実施例の触媒担体9では
(3)図に示したように、中心部付近に、切欠部11に
よる肉厚リング状の非接合箇所Cを存しつつ、その周囲
に接合箇所Dが形成されている。このようにして、セル
壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に間隔を存し
つつ接合されている。
【0020】図2の(2)図,(4)図の第3実施例で
は、(2)図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅
かつ同長の帯状のろう材10に対し、切欠部11が、基
部側(触媒担体9の外周部側)を残し、長手方向に沿い
その大部分について形成されている。そして、このよう
な切欠部11が形成されたろう材10を用いたことによ
り、この第3実施例の触媒担体9では、(4)図に示し
たように、中心部から排気ガス出口側端部8にかけて、
切欠部11による大きな円柱状の非接合箇所Cを存しつ
つ、その周りに、接合箇所Dが形成されている。このよ
うにして、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分
的に間隔を存しつつ接合されている。
は、(2)図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅
かつ同長の帯状のろう材10に対し、切欠部11が、基
部側(触媒担体9の外周部側)を残し、長手方向に沿い
その大部分について形成されている。そして、このよう
な切欠部11が形成されたろう材10を用いたことによ
り、この第3実施例の触媒担体9では、(4)図に示し
たように、中心部から排気ガス出口側端部8にかけて、
切欠部11による大きな円柱状の非接合箇所Cを存しつ
つ、その周りに、接合箇所Dが形成されている。このよ
うにして、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分
的に間隔を存しつつ接合されている。
【0021】又、図3の(1)図,(3)図の第4実施
例では、(1)図に示すように、平板2や波形3とほぼ
同幅かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が、長
手方向に沿い中央部付近に長穴状に2個並列に形成され
ている。そして、このような切欠部11が形成されたろ
う材10を用いたことにより、この第4実施例の触媒担
体9では、(3)図に示したように、中心部付近に、両
切欠部11による2個の肉厚リング状の非接合箇所Cを
存しつつ、その周囲に、接合箇所Dが形成されている。
このようにして、セル壁を形成する平板2と波板3間
は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
例では、(1)図に示すように、平板2や波形3とほぼ
同幅かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が、長
手方向に沿い中央部付近に長穴状に2個並列に形成され
ている。そして、このような切欠部11が形成されたろ
う材10を用いたことにより、この第4実施例の触媒担
体9では、(3)図に示したように、中心部付近に、両
切欠部11による2個の肉厚リング状の非接合箇所Cを
存しつつ、その周囲に、接合箇所Dが形成されている。
このようにして、セル壁を形成する平板2と波板3間
は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
【0022】図3の(2)図,(4)図の第5実施例で
は、(2)図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅
かつ同長の帯状のろう材10に対し、切欠部11が、長
手方向の中央において、基部側(触媒担体9の外周部
側)では幅が狭く、他の部分では幅が広く形成されてい
る。そして、この第5実施例の切欠部11は、後述する
図6の第13実施例の分割間隔12と構成,機能を共通
にし、ろう材10を、長手方向に沿い中央に間隔を存し
左右2枚に分割してなる。そして、このような切欠部1
1が形成されたろう材10を用いたことにより、この第
5実施例の触媒担体9では、(4)図に示したように、
中心部に大きな円柱状をなすと共に、外周部に向け左右
に外フランジ状部分を備えた非接合箇所Cが形成され、
その周りに、接合箇所Dが形成されている。このように
して、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に
間隔を存しつつ接合されている。
は、(2)図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅
かつ同長の帯状のろう材10に対し、切欠部11が、長
手方向の中央において、基部側(触媒担体9の外周部
側)では幅が狭く、他の部分では幅が広く形成されてい
る。そして、この第5実施例の切欠部11は、後述する
図6の第13実施例の分割間隔12と構成,機能を共通
にし、ろう材10を、長手方向に沿い中央に間隔を存し
左右2枚に分割してなる。そして、このような切欠部1
1が形成されたろう材10を用いたことにより、この第
5実施例の触媒担体9では、(4)図に示したように、
中心部に大きな円柱状をなすと共に、外周部に向け左右
に外フランジ状部分を備えた非接合箇所Cが形成され、
その周りに、接合箇所Dが形成されている。このように
して、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に
間隔を存しつつ接合されている。
【0023】又、図4に示した第6実施例では、(1)
図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅(若干幅
狭)かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が長手
方向に沿い、基部側(触媒担体9の外周部側)に細長穴
状に2個並列に形成されると共に、中央部から先端側
(触媒担体9の中心部側)に向け大きな長方形にて1個
形成され、先端側が開放されている。そして、このよう
な切欠部11が形成されたろう材10を用いたことによ
り、この第6実施例の触媒担体9では、(2)図に示し
たように、中心部に、大きな円柱状をなし左右から中心
部に向け内フランジ状部分が形成された非接合箇所Cが
形成されると共に、その周囲に、接合箇所Dが形成され
ている。なお、図示例では排気ガス入口側端部7および
排気ガス出口側端部8にも、非接合箇所Cが形成されて
いる。このようにして、セル壁を形成する平板2と波板
3間は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
図に示すように、平板2や波板3とほぼ同幅(若干幅
狭)かつ同長の帯状のろう材10に、切欠部11が長手
方向に沿い、基部側(触媒担体9の外周部側)に細長穴
状に2個並列に形成されると共に、中央部から先端側
(触媒担体9の中心部側)に向け大きな長方形にて1個
形成され、先端側が開放されている。そして、このよう
な切欠部11が形成されたろう材10を用いたことによ
り、この第6実施例の触媒担体9では、(2)図に示し
たように、中心部に、大きな円柱状をなし左右から中心
部に向け内フランジ状部分が形成された非接合箇所Cが
形成されると共に、その周囲に、接合箇所Dが形成され
ている。なお、図示例では排気ガス入口側端部7および
排気ガス出口側端部8にも、非接合箇所Cが形成されて
いる。このようにして、セル壁を形成する平板2と波板
3間は、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
【0024】図5の(1)図に示した第7実施例では、
平板2や波板3とほぼ同幅かつ同長の帯状のろう材10
に対し、切欠部11が基端から先端にかけ斜めに形成さ
れ、もって、長三角形のろう材10と長三角形の切欠部
11とに2分割されてなる。そして、このような切欠部
11が形成されたろう材10を用いたことにより、対応
した非接合箇所Cを存しつつ接合箇所Dが形成され、も
って、セル壁を形成する平板2と波板3間が、部分的に
間隔を存しつつ接合された触媒担体9が成形される(図
示せず)。更に本発明は、このような図1から図5の
(1)図の第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7
の各実施例に示された切欠部11のほか、その他各種形
状の切欠部11が形成されたろう材10を用いて、セル
壁を形成する平板2と波板3間を接合し、もって、対応
した非接合箇所Cを存しつつ接合箇所Dが形成され、部
分的に間隔を存して接合された触媒担体9を得るように
してもよい。
平板2や波板3とほぼ同幅かつ同長の帯状のろう材10
に対し、切欠部11が基端から先端にかけ斜めに形成さ
れ、もって、長三角形のろう材10と長三角形の切欠部
11とに2分割されてなる。そして、このような切欠部
11が形成されたろう材10を用いたことにより、対応
した非接合箇所Cを存しつつ接合箇所Dが形成され、も
って、セル壁を形成する平板2と波板3間が、部分的に
間隔を存しつつ接合された触媒担体9が成形される(図
示せず)。更に本発明は、このような図1から図5の
(1)図の第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7
の各実施例に示された切欠部11のほか、その他各種形
状の切欠部11が形成されたろう材10を用いて、セル
壁を形成する平板2と波板3間を接合し、もって、対応
した非接合箇所Cを存しつつ接合箇所Dが形成され、部
分的に間隔を存して接合された触媒担体9を得るように
してもよい。
【0025】次に、図5の(2)図,(3)図,(4)
図等に示した、本発明の第8,第9,第10の各実施例
について述べる。これらの各実施例の触媒担体9(他の
各実施例のものを参照)において、平板2と波板3間に
介裝されるろう材10は、直線や波形の細帯状のものが
用いられ、もって、セル壁を形成する平板2と波板3間
を、非接合箇所C(他の各実施例のものを参照)を存し
つつ部分的に接合している。
図等に示した、本発明の第8,第9,第10の各実施例
について述べる。これらの各実施例の触媒担体9(他の
各実施例のものを参照)において、平板2と波板3間に
介裝されるろう材10は、直線や波形の細帯状のものが
用いられ、もって、セル壁を形成する平板2と波板3間
を、非接合箇所C(他の各実施例のものを参照)を存し
つつ部分的に接合している。
【0026】すなわち、図5の(2)図の第8実施例で
は、平板2や波板3とほぼ同長かつ直線細帯状のろう材
10が用いられ、又、図5の(3)図の第9実施例で
は、平板2や波板3とほぼ同長、かつ略三角形の波形を
なす細帯状のろう材10が用いられ、図5の(4)図の
第10実施例では、平板2や波板3とほぼ同長、かつ略
四角形の屈曲波形をなす細帯状のろう材10が用いられ
ている。勿論、このような細帯状のろう材10として
は、これらの各実施例のように直線や三角形,四角形の
波形のもののほか、その他各種形状の波形のもの、その
他各種形状をなすものが考えられる。そして、これら第
8,第9,第10等の各実施例では、このように直線や
波形の細帯状のろう材10を用いてなることにより、セ
ル壁を形成する平板2と波板3間が、細帯状のろう材1
0を介裝された部分のみを接合箇所D(他の各実施例の
ものを参照)とし、他の部分を非接合箇所C(他の実施
例のものを参照)として接合され、もって、この触媒担
体9も、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
は、平板2や波板3とほぼ同長かつ直線細帯状のろう材
10が用いられ、又、図5の(3)図の第9実施例で
は、平板2や波板3とほぼ同長、かつ略三角形の波形を
なす細帯状のろう材10が用いられ、図5の(4)図の
第10実施例では、平板2や波板3とほぼ同長、かつ略
四角形の屈曲波形をなす細帯状のろう材10が用いられ
ている。勿論、このような細帯状のろう材10として
は、これらの各実施例のように直線や三角形,四角形の
波形のもののほか、その他各種形状の波形のもの、その
他各種形状をなすものが考えられる。そして、これら第
8,第9,第10等の各実施例では、このように直線や
波形の細帯状のろう材10を用いてなることにより、セ
ル壁を形成する平板2と波板3間が、細帯状のろう材1
0を介裝された部分のみを接合箇所D(他の各実施例の
ものを参照)とし、他の部分を非接合箇所C(他の実施
例のものを参照)として接合され、もって、この触媒担
体9も、部分的に間隔を存しつつ接合されている。
【0027】次に、図5の(5)図,(6)図等に示し
た、本発明の第11,第12の実施例について述べる。
これらの各実施例の触媒担体9(他の各実施例のものを
参照)において、平板2と波板3間に介裝されるろう材
10は、帯状をなすと共に多数の孔加工が施されたもの
が用いられ、もって、セル壁を形成する平板2と波板3
間を、多数の孔13による非接合箇所C(他の各実施例
のものを参照)を存しつつ、部分的に接合してなる。
た、本発明の第11,第12の実施例について述べる。
これらの各実施例の触媒担体9(他の各実施例のものを
参照)において、平板2と波板3間に介裝されるろう材
10は、帯状をなすと共に多数の孔加工が施されたもの
が用いられ、もって、セル壁を形成する平板2と波板3
間を、多数の孔13による非接合箇所C(他の各実施例
のものを参照)を存しつつ、部分的に接合してなる。
【0028】すなわち、図5の(5)図の第11実施例
では、平板2や波板3とほぼ同長かつ同幅の帯状のろう
材10が用いられると共に、このろう材10には、多数
の丸穴状の孔13が、パンチング加工等により形成され
ている。又、図5の(6)図の第12実施例では、平板
2や波板3とほぼ同長かつ同幅の帯状のろう材10が用
いられると共に、このろう材10には、多数の長穴状の
孔13が形成されている。勿論、ろう材10に形成され
るこのような孔13は、これらの実施例に示されたもの
のほか、各種の方向,位置,数,形状のものが可能であ
り、例えば、僅かな幅のスリット状をなすものであって
もよい。そして、これら第11,第12等の実施例で
は、このように多数の孔13が形成された帯状のろう材
10を用いたことにより、セル壁を形成する平板2と波
板3間が、孔13による非接合箇所C(他の各実施例の
ものを参照)を存しつつ接合箇所Dが形成され、もって
触媒担体9は、部分的に間隔を存しつつ接合されてい
る。
では、平板2や波板3とほぼ同長かつ同幅の帯状のろう
材10が用いられると共に、このろう材10には、多数
の丸穴状の孔13が、パンチング加工等により形成され
ている。又、図5の(6)図の第12実施例では、平板
2や波板3とほぼ同長かつ同幅の帯状のろう材10が用
いられると共に、このろう材10には、多数の長穴状の
孔13が形成されている。勿論、ろう材10に形成され
るこのような孔13は、これらの実施例に示されたもの
のほか、各種の方向,位置,数,形状のものが可能であ
り、例えば、僅かな幅のスリット状をなすものであって
もよい。そして、これら第11,第12等の実施例で
は、このように多数の孔13が形成された帯状のろう材
10を用いたことにより、セル壁を形成する平板2と波
板3間が、孔13による非接合箇所C(他の各実施例の
ものを参照)を存しつつ接合箇所Dが形成され、もって
触媒担体9は、部分的に間隔を存しつつ接合されてい
る。
【0029】次に、図6の本発明の第13実施例につい
て述べる。この第13実施例の触媒担体9においては、
平板2と波板3間に介裝されるろう材10は、図6の
(1)図に示すように、各種帯状をなすと共に、長手方
向に沿い分割間隔12を存し複数枚に分割されたものが
用いられ、もって図6の(2)図に示すように、セル壁
を形成する平板2と波板3間を、この分割間隔12によ
る非接合箇所Cを存しつつ、部分的に接合している。
て述べる。この第13実施例の触媒担体9においては、
平板2と波板3間に介裝されるろう材10は、図6の
(1)図に示すように、各種帯状をなすと共に、長手方
向に沿い分割間隔12を存し複数枚に分割されたものが
用いられ、もって図6の(2)図に示すように、セル壁
を形成する平板2と波板3間を、この分割間隔12によ
る非接合箇所Cを存しつつ、部分的に接合している。
【0030】すなわち、この図6の第13実施例では、
前述した図5の(2)図の第8実施例に準じた直線細帯
状のろう材10を、長手方向の中央に配すると共に、そ
の左右に分割間隔12を存しつつ、前述した図5の
(3)図の第9実施例に準じた波形で細帯状のろう材1
0を、平行に配してなる。もって図6の(1)図に示し
たように、平板2や波板3とほぼ同長の波形で細帯状の
左右のろう材10と、その半分程度の長さの直線細帯状
の中央のろう材10とに、長手方向に沿い分割間隔12
を介し3分割されてなる。勿論、ろう材10の分割態様
は、この実施例のものに限定されるものではなく、2分
割,4分割以上等に分割する態様や、その他各種形状の
細帯状のものに分割する態様、等々が可能である。なお
図示実施例では、左右のろう材10の外側の左右側縁に
も、側縁間隔14を形成されている。そして、この第1
3実施例等の触媒担体9では、このように分割されたろ
う材10を用いたことにより、図6の(2)図に示した
ように、分割間隔12や側縁間隔14に対応した非接合
箇所Cが、中心部付近,排気ガス入口側端部7,排気ガ
ス出口側端部8等に形成されると共に、分割されたろう
材10に対応した接合箇所Dが形成される。このように
して、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に
間隔を存しつつ接合されている。
前述した図5の(2)図の第8実施例に準じた直線細帯
状のろう材10を、長手方向の中央に配すると共に、そ
の左右に分割間隔12を存しつつ、前述した図5の
(3)図の第9実施例に準じた波形で細帯状のろう材1
0を、平行に配してなる。もって図6の(1)図に示し
たように、平板2や波板3とほぼ同長の波形で細帯状の
左右のろう材10と、その半分程度の長さの直線細帯状
の中央のろう材10とに、長手方向に沿い分割間隔12
を介し3分割されてなる。勿論、ろう材10の分割態様
は、この実施例のものに限定されるものではなく、2分
割,4分割以上等に分割する態様や、その他各種形状の
細帯状のものに分割する態様、等々が可能である。なお
図示実施例では、左右のろう材10の外側の左右側縁に
も、側縁間隔14を形成されている。そして、この第1
3実施例等の触媒担体9では、このように分割されたろ
う材10を用いたことにより、図6の(2)図に示した
ように、分割間隔12や側縁間隔14に対応した非接合
箇所Cが、中心部付近,排気ガス入口側端部7,排気ガ
ス出口側端部8等に形成されると共に、分割されたろう
材10に対応した接合箇所Dが形成される。このように
して、セル壁を形成する平板2と波板3間は、部分的に
間隔を存しつつ接合されている。
【0031】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この排気ガス浄化装置
用の触媒担体9は、まず、図1,図2,図3,図4,図
5の(1)図等に示した第1,第2,第3,第4,第
5,第6,第7の各実施例では、帯状をなし長手方向に
沿い切欠部11が形成されたろう材10が介裝され、
又、図5の(2)図,(3)図,(4)図等に示した第
8,第9,第10の各実施例では、直線や波形の細帯状
のろう材10が介裝され、又、図5の(5)図,(6)
図等に示した第11,第12の実施例では、帯状をなし
多数の孔13が形成されたろう材10が介裝され、更
に、図6の第13実施例では、各種帯状をなし長手方向
に沿い分割間隔12を存して分割された複数枚のろう材
10が介裝されている。もって、これらにより各触媒担
体9はいずれも、そのセル壁を形成する平板2と波板3
間が、非接合箇所Cを存しつつ部分的に接合されてい
る。
いる。そこで以下のようになる。この排気ガス浄化装置
用の触媒担体9は、まず、図1,図2,図3,図4,図
5の(1)図等に示した第1,第2,第3,第4,第
5,第6,第7の各実施例では、帯状をなし長手方向に
沿い切欠部11が形成されたろう材10が介裝され、
又、図5の(2)図,(3)図,(4)図等に示した第
8,第9,第10の各実施例では、直線や波形の細帯状
のろう材10が介裝され、又、図5の(5)図,(6)
図等に示した第11,第12の実施例では、帯状をなし
多数の孔13が形成されたろう材10が介裝され、更
に、図6の第13実施例では、各種帯状をなし長手方向
に沿い分割間隔12を存して分割された複数枚のろう材
10が介裝されている。もって、これらにより各触媒担
体9はいずれも、そのセル壁を形成する平板2と波板3
間が、非接合箇所Cを存しつつ部分的に接合されてい
る。
【0032】そして、このような触媒担体9の各セル5
中を、例えば自動車運転時等の使用時において、エンジ
ン等からの有害物質を含む排気ガスが通過し、有害物質
が、付着された触媒物質と接触,反応して除去され清浄
化される。このように触媒担体9は、高温の排気ガスが
通過すると共に、触媒反応による発熱もみられる使用環
境下にて用いられる。そこで次の第1,第2のようにな
る。
中を、例えば自動車運転時等の使用時において、エンジ
ン等からの有害物質を含む排気ガスが通過し、有害物質
が、付着された触媒物質と接触,反応して除去され清浄
化される。このように触媒担体9は、高温の排気ガスが
通過すると共に、触媒反応による発熱もみられる使用環
境下にて用いられる。そこで次の第1,第2のようにな
る。
【0033】第1に、触媒担体9のセル壁を形成する平
板2や波板3では、波板3が、その原材料たる平板材を
折曲加工することにより波形状の凹凸が連続的に折曲形
成された形状よりなるのに対し、平板2は、原材料たる
平板材をそのまま用いてなる。従って両者は、このよう
な形状の相違に起因して熱膨張収縮係数が異なり、使用
時つまり高温加熱時の伸長量や、非使用時つまり常温冷
却時の収縮量が元来相違しており、波板3の方が平板2
よりはるかに伸縮しやすく、伸縮差が生じる。更に、触
媒担体9の中心部と、外気にて冷却,放熱される外筒6
側の外周部や,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口側
端部8等とでは、温度差が大きく、伸長量や収縮量が相
違し、伸縮差が生じる。
板2や波板3では、波板3が、その原材料たる平板材を
折曲加工することにより波形状の凹凸が連続的に折曲形
成された形状よりなるのに対し、平板2は、原材料たる
平板材をそのまま用いてなる。従って両者は、このよう
な形状の相違に起因して熱膨張収縮係数が異なり、使用
時つまり高温加熱時の伸長量や、非使用時つまり常温冷
却時の収縮量が元来相違しており、波板3の方が平板2
よりはるかに伸縮しやすく、伸縮差が生じる。更に、触
媒担体9の中心部と、外気にて冷却,放熱される外筒6
側の外周部や,排気ガス入口側端部7,排気ガス出口側
端部8等とでは、温度差が大きく、伸長量や収縮量が相
違し、伸縮差が生じる。
【0034】さて、そこでこの触媒担体9では、前述に
より、非接合箇所Cを存しつつ部分的にろう付け接合さ
れ、接合箇所Dに適宜位置にて間隔が存している。つま
り、この触媒担体9の平板2および波板3は、非接合箇
所Cでは規制されずに自由に変形,伸縮でき、接合強度
が、前述した図7や図8のこの種従来例の触媒担体1の
ように、中心部から外周部にかけ同一ではなく、各所で
相違し分散されている。この触媒担体9では、このよう
にして上述した平板2と波板3間の伸縮差が吸収される
と共に、中心部と、外周部や,排気ガス入口側端部7,
排気ガス出口側端部8等との伸縮差も吸収され、もって
熱応力が緩和される。従ってこの触媒担体9は、長期間
使用しても熱応力による伸縮が緩和され、従来例の触媒
担体1にて指摘されていた、熱応力の繰り返しによる熱
応力疲労の発生は回避される。もって、この触媒担体9
では、平板2や波板3よりなるセル壁間のろう付け接合
部付近、特に、外周部,排気ガス入口側端部7,排気ガ
ス出口側端部8等のセル壁のろう付け接合部付近からの
劣化,損傷,亀裂,破断等は、確実に防止される。
より、非接合箇所Cを存しつつ部分的にろう付け接合さ
れ、接合箇所Dに適宜位置にて間隔が存している。つま
り、この触媒担体9の平板2および波板3は、非接合箇
所Cでは規制されずに自由に変形,伸縮でき、接合強度
が、前述した図7や図8のこの種従来例の触媒担体1の
ように、中心部から外周部にかけ同一ではなく、各所で
相違し分散されている。この触媒担体9では、このよう
にして上述した平板2と波板3間の伸縮差が吸収される
と共に、中心部と、外周部や,排気ガス入口側端部7,
排気ガス出口側端部8等との伸縮差も吸収され、もって
熱応力が緩和される。従ってこの触媒担体9は、長期間
使用しても熱応力による伸縮が緩和され、従来例の触媒
担体1にて指摘されていた、熱応力の繰り返しによる熱
応力疲労の発生は回避される。もって、この触媒担体9
では、平板2や波板3よりなるセル壁間のろう付け接合
部付近、特に、外周部,排気ガス入口側端部7,排気ガ
ス出口側端部8等のセル壁のろう付け接合部付近からの
劣化,損傷,亀裂,破断等は、確実に防止される。
【0035】第2に、しかもこれは、コスト面に優れ実
現される。すなわち、この触媒担体9では、切欠部1
1,孔加工による多数の孔13,細帯状をなすこと,分
割間隔12等により、ろう材10の材料が削減,節約さ
れるので、上述の第1の点は、材料費も軽減されて実現
される。
現される。すなわち、この触媒担体9では、切欠部1
1,孔加工による多数の孔13,細帯状をなすこと,分
割間隔12等により、ろう材10の材料が削減,節約さ
れるので、上述の第1の点は、材料費も軽減されて実現
される。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る排気ガス浄化装置用の触媒
担体は、以上説明したように、請求項1では、帯状をな
し切欠部が形成されたろう材を採用し、請求項2では、
帯状をなし多数の孔加工が施されたろう材を採用し、請
求項3では、直線や波形の細帯状のろう材を採用し、請
求項4では、分割された複数枚のろう材を採用したこと
により、それぞれ、セル壁を形成する平板と波板間を部
分的に接合してなるので、次の効果を発揮する。
担体は、以上説明したように、請求項1では、帯状をな
し切欠部が形成されたろう材を採用し、請求項2では、
帯状をなし多数の孔加工が施されたろう材を採用し、請
求項3では、直線や波形の細帯状のろう材を採用し、請
求項4では、分割された複数枚のろう材を採用したこと
により、それぞれ、セル壁を形成する平板と波板間を部
分的に接合してなるので、次の効果を発揮する。
【0037】第1に、熱応力が緩和される。そこでこの
触媒担体は、長期間使用しても熱応力疲労が回避され、
平板や波板で形成されたセル壁のろう付け接合部付近、
特に外周部,排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部
等のセル壁のろう付け接合部付近からの劣化,損傷,亀
裂,破断等は確実に防止され、耐久性が向上する。第2
に、しかもこれは、材料費が軽減される等、安価でコス
ト面に優れて実現される。このように、この種従来例に
存した問題点が一掃される等、本発明の発揮する効果
は、顕著にして大なるものがある。
触媒担体は、長期間使用しても熱応力疲労が回避され、
平板や波板で形成されたセル壁のろう付け接合部付近、
特に外周部,排気ガス入口側端部,排気ガス出口側端部
等のセル壁のろう付け接合部付近からの劣化,損傷,亀
裂,破断等は確実に防止され、耐久性が向上する。第2
に、しかもこれは、材料費が軽減される等、安価でコス
ト面に優れて実現される。このように、この種従来例に
存した問題点が一掃される等、本発明の発揮する効果
は、顕著にして大なるものがある。
【図1】本発明に係る排気ガス浄化装置用の触媒担体の
第1実施例を示し、(1)図は、その平板,波板,ろう
材等の斜視図であり、(2)図は、触媒担体の断面図で
ある。
第1実施例を示し、(1)図は、その平板,波板,ろう
材等の斜視図であり、(2)図は、触媒担体の断面図で
ある。
【図2】本発明の第2,第3実施例を示し、(1)図
は、第2実施例のろう材の斜視図、(2)図は第3実施
例のろう材の斜視図であり、(3)図は、第2実施例の
触媒担体の断面図、(4)図は、第3実施例の触媒担体
の断面図である。
は、第2実施例のろう材の斜視図、(2)図は第3実施
例のろう材の斜視図であり、(3)図は、第2実施例の
触媒担体の断面図、(4)図は、第3実施例の触媒担体
の断面図である。
【図3】本発明の第4,第5実施例を示し、(1)図
は、第4実施例のろう材の斜視図、(2)図は、第5実
施例のろう材の斜視図、(3)図は、第4実施例の触媒
担体の断面図、(4)図は、第5実施例の触媒担体の断
面図である。
は、第4実施例のろう材の斜視図、(2)図は、第5実
施例のろう材の斜視図、(3)図は、第4実施例の触媒
担体の断面図、(4)図は、第5実施例の触媒担体の断
面図である。
【図4】本発明の第6実施例を示し、(1)図は、その
平板,波板,ろう材等の平面図であり、(2)図は、触
媒担体の断面図である。
平板,波板,ろう材等の平面図であり、(2)図は、触
媒担体の断面図である。
【図5】本発明の第7,第8,第9,第10,第11,
第12実施例のろう材の平面図であり、(1)図は、第
7実施例のものを、(2)図は、第8実施例のものを、
(3)図は、第9実施例のものを、(4)図は、第10
実施例のものを、(5)図は、第11実施例のものを、
(6)図は、第12実施例のものを、それぞれ示す。
第12実施例のろう材の平面図であり、(1)図は、第
7実施例のものを、(2)図は、第8実施例のものを、
(3)図は、第9実施例のものを、(4)図は、第10
実施例のものを、(5)図は、第11実施例のものを、
(6)図は、第12実施例のものを、それぞれ示す。
【図6】本発明の第13実施例を示し、(1)図は、そ
の平板,波板.ろう材等の平面図であり、(2)図は触
媒担体の断面図である。
の平板,波板.ろう材等の平面図であり、(2)図は触
媒担体の断面図である。
【図7】従来例に係る排気ガス浄化装置用の触媒担体の
斜視図であり、(1)図はその平板を、(2)図はその
波板を、(3)図は全体を示す。
斜視図であり、(1)図はその平板を、(2)図はその
波板を、(3)図は全体を示す。
【図8】同従来例の触媒担体の断面図であり、(1)図
はその1例を、(2)図は他の例を示す。
はその1例を、(2)図は他の例を示す。
1 触媒担体(従来例のもの) 2 平板 3 波板 4 ろう材(従来例のもの) 5 セル 6 外筒 7 排気ガス入口側端部 8 排気ガス出口側端部 9 触媒担体(本発明のもの) 10 ろう材(本発明のもの) 11 切欠部 12 分割間隔 13 孔 14 側縁間隔 A 接合箇所(従来例のもの) B 非接合箇所(従来例のもの) C 非接合箇所(本発明のもの) D 接合箇所(本発明のもの)
Claims (4)
- 【請求項1】 帯状をなす金属箔製の平板と波板とが交
互に位置するように多層に巻き付けられると共に、介裝
されたろう材にてろう付け接合され、全体がロール状を
なすと共にハニカム構造をなす、排気ガス浄化装置用の
触媒担体であって、 該ろう材は、帯状をなし長手方向に沿い切欠部が形成さ
れたものが用いられ、もってセル壁を形成する該平板と
波板間を、該切欠部による非接合箇所を存しつつ部分的
に接合していること、を特徴とする排気ガス浄化装置用
の触媒担体。 - 【請求項2】 帯状をなす金属箔製の平板と波板とが交
互に位置するように多層に巻き付けられると共に、介裝
されたろう材にてろう付け接合され、全体がロール状を
なすと共にハニカム構造をなす、排気ガス浄化装置用の
触媒担体であって、 該ろう材は、帯状をなすと共に多数の孔加工が施された
ものが用いられ、もってセル壁を形成する該平板と波板
間を、多数の該孔による非接合箇所を存しつつ部分的に
接合していること、を特徴とする排気ガス浄化装置用の
触媒担体。 - 【請求項3】 帯状をなす金属箔製の平板と波板とが交
互に位置するように多層に巻き付けられると共に、介裝
されたろう材にてろう付け接合され、全体がロール状を
なすと共にハニカム構造をなす、排気ガス浄化装置用の
触媒担体であって、 該ろう材は、直線や波形の細帯状のものが用いられ、も
ってセル壁を形成する該平板と波板間を、非接合箇所を
存しつつ部分的に接合していること、を特徴とする排気
ガス浄化装置用の触媒担体。 - 【請求項4】 帯状をなす金属箔製の平板と波板とが交
互に位置するように多層に巻き付けられると共に、介裝
されたろう材にてろう付け接合され、全体がロール状を
なすと共にハニカム構造をなす、排気ガス浄化装置用の
触媒担体であって、 該ろう材は、各種帯状をなし長手方向に沿い間隔を存し
複数枚に分割されたものが用いられ、もってセル壁を形
成する該平板と波板間を、該間隔による非接合箇所を存
しつつ部分的に接合していること、を特徴とする排気ガ
ス浄化装置用の触媒担体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092354A JPH06277528A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 排気ガス浄化装置用の触媒担体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092354A JPH06277528A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 排気ガス浄化装置用の触媒担体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06277528A true JPH06277528A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=14052070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5092354A Pending JPH06277528A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 排気ガス浄化装置用の触媒担体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06277528A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007331029A (ja) * | 2000-11-20 | 2007-12-27 | Metglas Inc | ろう付け用薄片予備成形体及び熱交換器の製造へのそれらの使用 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP5092354A patent/JPH06277528A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007331029A (ja) * | 2000-11-20 | 2007-12-27 | Metglas Inc | ろう付け用薄片予備成形体及び熱交換器の製造へのそれらの使用 |
JP2012187637A (ja) * | 2000-11-20 | 2012-10-04 | Metglas Inc | シェル−チューブタイプ熱交換器の製造に使用される予備成形品 |
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