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JPH06274826A - 複合型磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

複合型磁気ヘッドおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH06274826A
JPH06274826A JP6684293A JP6684293A JPH06274826A JP H06274826 A JPH06274826 A JP H06274826A JP 6684293 A JP6684293 A JP 6684293A JP 6684293 A JP6684293 A JP 6684293A JP H06274826 A JPH06274826 A JP H06274826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
core
thin film
slider
magnetic core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6684293A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tomiyasu
弘 冨安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6684293A priority Critical patent/JPH06274826A/ja
Publication of JPH06274826A publication Critical patent/JPH06274826A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Magnetic Heads (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で高密度記録可能な磁気ディスク装置用
複合型磁気ヘッドを実現すること。 【構成】 磁気ギャップ2を介して接着された2つの磁
気コアからなる第1の磁気コア(前方コア6)を含んだス
ライダ基板と、その上部に該第1の磁気コアを接合する
媒体対向面とほぼ平行に形成された後方の第2の磁気コ
ア(後方コア7)から磁気回路が形成され、薄膜コイルが
該後方の第2の磁気コアを旋回する構造にしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に用
いられる磁気ヘッドおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置は小型化,大容量化が
年々進み、高密度記録の要求は著しく大きい。従来、磁
気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、フェライト
が磁気コアを形成するモノリシックヘッド、モノリシッ
クヘッドの延長で、磁気ギャップ近傍に軟磁性薄膜、一
般的にはFeAlSi系合金軟磁性薄膜を配置し、記録能
力を高めたMIGヘッド、そして磁気コアおよびコイル
のすべてを薄膜形成技術で形成した薄膜磁気ヘッドが用
いられている。それぞれに特徴があるが、磁気ディスク
装置の高密度化,小型化の要求は磁気ヘッドに対し下記
の項目を必要としている。(1) S/N比の向上…トラッ
ク当たりの再生出力が高く、低インピーダンスノイズで
あること(必然的に低インダクタンス,低抵抗)。(2)広
帯域の周波数特性…低インダクタンスであり、材料の持
つ透磁率の周波数特性が広帯域であること。(3)狭トラ
ック化が可能なこと。(4)低浮上化であること。(5)スラ
イダが小型であること。
【0003】これらの条件に対して、薄膜磁気ヘッドが
有望であり、高密度化の流れのなか市場に示す割合は高
くなりつつある。さらに、最近、積層型磁気ヘッド(H
DD(ハードディスクドライブ)用磁気ヘッド)が提案さ
れている。HDD用磁気ヘッドは、従来の加工技術の中
で製造が可能にも拘らず、高密度化の条件を満足する磁
気ヘッドとして有望である。また、磁気ディスク装置の
小型化の要求および低浮上化時の信頼性に対応してスラ
イダの小型が進み、従来のスライダに対して70%,50%
の相似比のスライダの商品化が進みつつある。
【0004】薄膜磁気ヘッドは、軟磁性薄膜を用いてい
ることにより、透磁率の高周波特性がよく、データの高
速転移あるいは高密度記録が可能である。薄膜磁気ヘッ
ドは、浮上のためのスライダとなる非磁性体の後端面に
電磁変換素子(狭義の薄膜磁気ヘッド)が形成されてい
る。そのような従来例の磁気ヘッドは図4に示されるよ
うな断面構造図をしており、表面にAl23材からなる
第1の絶縁層35を有した基板上に、磁気ギャップ33を介
して下部コア31と上部磁気コア32が磁気回路を形成する
よう成膜され、磁気コアを旋回するようコイル層が絶縁
層を間にして形成される。コイル間絶縁層36はコイル間
の絶縁をとるとともに、コイル作製によって生じた段差
を緩和させる。また、工程が容易であることから有機材
(レジスト)を用いるのが一般的であり、熱処理によって
硬化される。この有機絶縁層の層数は2層コイル層の場
合3層から6層よりなるものである。
【0005】薄膜磁気ヘッドの製造プロセスについて図
5を用いて説明する。大口径の非磁性材料からなるウエ
ハー基板300を鏡面化して、その上部に絶縁層35として
Al23薄膜等を約10μm成膜し、再度鏡面を平滑にラッ
プする。こうしてできた基板上に下部磁気コア31として
NiFe合金薄膜等をメッキし、所定の形状にパターンニ
ングする。その上部に磁気ギャップ33として所定の厚み
の非磁性材料を成膜する。さらに、その上部にコアとコ
イル層の第2絶縁層として有機膜を2〜3μm成膜し、
必要な形成にパターン形成する。これらの層の上部にコ
イル層を2層形成し、コイル間に有機物からなるレジス
トを充填する。さらに上部磁気コア32としてNiFe合金
薄膜等を所定の形状に成膜する。この上部磁気コア32の
上部に薄膜磁気ヘッドの上部保護層37としてAl23
膜が厚く成膜されて工程は終了する。薄膜磁気ヘッドの
絶縁体として用いた有機膜レジストは約250℃の温度で
固化される。今回の実施例ではコイルは2層よりなるの
で、3回から6回、250℃で硬化される。
【0006】一方、最近HDD(ハードディスクドライ
ブ)用磁気ヘッドとして提案されているのが積層型磁気
ヘッドで従来の加工技術の中で製造が可能にも拘らず、
高密度化の条件を満足する磁気ヘッドとして有望であ
る。積層型磁気ヘッドは、磁気コアを形成する軟磁性薄
膜が非磁性の基板によって挾まれ、HDD用磁気ディス
ク装置用スライダの構造に加工される。そのスライダの
形状は、図6に示すごとく、一対のレール3をもった浮
上面を有しており、2つの側レール3の略中央に側レー
ル長手方向全体にわたって磁性膜より形成される磁気コ
ア1が存在し、記録再生する磁気ギャップ2は、側レー
ル後方に位置している。側レール間中央にあって浮上面
より奥まったスライダ溝後端部5は、ほぼ磁気ギャップ
2近傍の位置までスライダ後端より加工されている(コ
イル抜き加工)。
【0007】その製造プロセスは図7に示されるよう
に、スライダ材となる非磁性である基板100の一方の面
にFeAlSi等の軟磁性薄膜101を所望の厚み成膜され
る。この厚みは、この型の磁気ヘッドのトラック幅を形
成するもので重要なパラメーターである。軟磁性薄膜の
成膜後、別の非磁性基板が接着される。軟磁性薄膜が複
数集まって1つのコアインゴット102ができあがる。磁
気ギャップ部を介して接着される2つのバー、前方コア
バー(Lコアバー)106および後方コアバー(Tコアバー)1
07がこのコアインゴット102より切り出され、磁気ギャ
ップ部対向面が鏡面加工されてギャップ形成される。こ
のギャップドバー109は、磁気コア1がスライダの一方
の側レール3に位置するように各々の単品のスライダに
分割され、最終的にコイル抜き、浮上面の鏡面ラップ等
の工程を経てスライダ化される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の薄膜
磁気ヘッドや積層型磁気ヘッドでは、低インダクタンス
化,低浮上化に伴うスライダの小型化に対して限界があ
った。すなわち、積層型磁気ヘッドの場合、低インダク
タンスのためには巻線の巻径を小さくする必要がある。
よって巻線を施される後部磁気コア1の巻線を施される
巻線部9を小さくしていく方法がとられ、側レール後端
のコア部をスライダ前面よりスライダ背面までその幅を
小さくする構造が考えられる。しかし、この構造は磁気
ギャップにおける接着する面積を減少せしめ、コイルを
巻線するに十分な磁気ギャップの接着強度を維持できな
くなる。またコアに巻線されたコイルが浮上面まで上が
ってしまうことも発生し、信頼性に欠ける。いずれにし
ても、巻線は薄膜ではなくバルクの線材を用いられるた
め、従来の薄膜磁気ヘッドに比べても必要以上の巻線体
積を要し、小型化も低インダクタンス化も難しい。薄膜
磁気ヘッドの場合、低インダクタンスのためには、用い
られる磁気コアの形状の幅を狭くすることが必要であ
る。しかし、正常な動作を確保するためには、磁気異方
性を大きくする必要があり、結果的に実効的な再生効率
が低下してしまい、望ましくない。
【0009】スライダの小型化は、装置の小型化,薄型
化に伴い、できるだけスライダ高さを小さくすることか
らきている。従来の約4mmの高さのものから現在2mmの
ものまで商品化されつつある。また、低浮上化や高速ア
クセスのためにも必須の条件である。スライダを小型化
することによりその質量が低減され、浮上高ばらつきは
小さく、磁気ディスクとの接触時の衝撃を低減する等の
高信頼性を図ることができる。しかし、従来の磁気ヘッ
ドは限界があり、ミニスライダの50%までが限界である
といわれている。これらの問題は高密度化,低浮上化,
低インダクタンス化に対して限界をもたらすものであ
る。本発明は上記問題を解決するもので、高密度記録が
可能な複合型磁気ヘッドおよびその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、磁気ギャップを介して接着された2つの磁
気コアからなる第1の磁気コアを含んだスライダ基板
と、その上部に該第1の磁気コアを接合する媒体対向面
とほぼ平行に形成された後方の第2の磁気コアから磁気
回路が形成され、薄膜コイルが該後方の磁気コアを旋回
する構造にしたものである。
【0011】
【作用】本発明は上記した構成により、小型で高密度記
録可能な磁気ディスク装置用磁気ヘッドを実現すること
ができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1を
参照しながら説明する。図1(a)に示すように、磁気ヘ
ッドはスライダ両側に一対の側レール3を配したスライ
ダ構造となっており、一方の側レール3上の後方に軟磁
性薄膜よりなる磁気コア1が配されており、磁気ギャッ
プ2は側レール3後方のほぼ最小浮上位置におかれてい
る。スライダ前方はすべて非磁性材料よりなり、磁気コ
ア1は最小の磁気回路を形成するよう設計され、スライ
ダ後方に置かれている。このように形成されたスライダ
基板の媒体対向面と反対側の背面において、図1(b)に
示すように、軟磁性薄膜よりなる背面磁気コア21が、前
記磁気コア1と垂直に接するように配されている。また
薄膜コイル22は、背面磁気コア21を旋回するように薄膜
にて形成されている。磁気コア1を含んだ断面構造は図
1(c)に示す構造をしている。第1の磁気コア1の高さ
は約0.2mmしかなく、その上部に薄膜コイル22および背
面磁気コア21が形成され、その上部に保護層23が成膜さ
れている。薄膜工程で形成された層の厚みは高々0.04mm
で非常に薄く、このスライダのサイズは、長さ1mm,幅
0.75mm,高さ0.21mmで50%スライダの、さらに50%にさ
れた超小型磁気ヘッドである。
【0013】この磁気ヘッドの製造方法について、図2
を用いて説明する。スライダ材となる非磁性である基板
100の一方の面にFeAlSi等の軟磁性薄膜101を所望の
厚み成膜する。この際、基板と軟磁性薄膜の下面との間
には、下地接着層としてCVD法にてダイアモンドライ
クカーボンを200nm成膜している。また軟磁性薄膜は、
ダイアモンドライクカーボン100nmを中間層として間に
もった2層膜で形成され、その厚みは7μmである。こ
の厚みはこの型の磁気ヘッドのトラック幅を規定するも
ので重要なパラメーターである。軟磁性薄膜の成膜後、
上部保護層として下部接着層と同様の条件でダイアモン
ドライクカーボンが成膜される。その後、接着面となる
上部保護層の上に低融点ガラス薄膜が成膜され、別の非
磁性基板が熱処理工程を経て接着される。この際、軟磁
性薄膜が複数集まって、1つのコアインゴット102がで
きあがる。磁気ギャップ部を介して接着される2つのバ
ー、前方コアバー(Lコアバー)106および後方コアバー
(Tコアバー)107がこのコアインゴット102より切り出さ
れる。その後、各々のバーは巻線溝が加工されるととも
に、磁気ギャップ部対向面が鏡面加工され、ギャップ形
成される。前方コアバー106の厚みは後方コアバー107の
厚みと略同等で、所定のスライダを同様の長さにするた
め、非磁性体のスライダコアバーが追記されて、前方コ
アバー106および後方コアバー107のギャップ形成時に同
時にガラス薄膜にて接着される。
【0014】その後、このギャップドバーは後方のコア
部分が除去され、磁気回路は開放される。そのスライダ
背面は、研削,ラッピング工程を経て鏡面化される。そ
の背面に第1の磁気コア1と薄膜コイル22の絶縁層とし
てAl23薄膜を2〜3μm成膜し、必要な形状にパター
ン形成する。磁気コアの間のガラスモールド部分に気泡
がある場合は、レジストを充填し平滑な面を維持するよ
うにする。よって後の工程に何ら問題はなく、歩留まり
が悪化することはない。その上部にコイル層を2層形成
し、コイル間等に有機物からなるレジストを充填する。
絶縁体として用いたレジストは約250℃の温度で固化さ
れる。今回の実施例ではコイルは2層よりなるので2
回、250℃で固化される。実施例の磁気コア1はセンダ
ストを用いているので、この熱処理で特性が劣化するこ
とはない。コイル層が形成された後、背面磁気コアをN
iFe合金薄膜等メッキし、コアパターンに成膜され、前
記第1の磁気コア1と閉磁路回路を構成する。その上部
に上部保護層がスパッタリングにて形成されて工程は終
了する。
【0015】ギャップドバーは、磁気コア1がスライダ
の一方の側レール3に位置するように各々の単品のスラ
イダに分割され、最終的に浮上面の鏡面ラップ等の工程
を経てスライダ構造にされる。そのスライダの形状は、
図1に示すごとく、一対の側レール3からなる浮上面を
有し、再生する磁気ギャップ2は側レール3後方に位置
している。側レール間中央にあって浮上面より奥まった
スライダ溝は、浅くスライダ後端まで加工されている。
ギャップ形成までは従来の積層型磁気ヘッドの後方と略
同様の加工工程で進み、コイル,背面コアが薄膜工程が
追加されるだけである。薄膜コイル,背面コア作製の工
程は、バーごとでも、バーを複数接着したブロックでも
構わない。最近、形状認識による露光装置も販売されて
おり、上記工程は容易にすることができる。
【0016】比較例1として図6に示す従来の積層型磁
気ヘッド、および図4に示す薄膜磁気ヘッドを比較例2
として用いる。各々の性能につい比較したものが表1で
ある。各々の値は、実施例の値にて規格化されている。
比較例1は、巻線が薄膜でなく低インダクタンス化は難
しい。比較例2ではそれなりの低インダクタンス化は可
能だが出力が低い。2つの比較例とも実施例に比べ、ス
ライダの小型化は難しく、磁気ディスク装置の小型化の
要求に応えるにはほど遠い。これらのことから本発明に
よる磁気ヘッドが総合的に優れた磁気ヘッドである。
【0017】
【表1】
【0018】積層型磁気ヘッドにおいて、巻線が薄膜で
なく、0.02〜0.03mmの導線が巻線部に巻線されるので、
巻線される部分の体積が所定の寸法より大きくとる必要
があり、スライダの小型は長さ2mmの50%スライダが限
界であり、その巻線数も多くとることは難しい。またコ
アに施した巻線の一部が浮上面より突出することが発生
し、ヘッド媒体間の信頼性を損なうことが発生する。一
般的な磁気ヘッドの製造工程では巻線部のコアにボビン
を固定し、そのボビンに巻線を施し巻線が浮上面より突
出することを防いでいる。しかし、この方法は、巻線径
が大きくなり、インダクタンスを悪化させ、ひいては記
録再生性能を劣化させる。
【0019】薄膜磁気ヘッドの場合、図4に示すように
スライダの後端部面に磁気コアやコイルが平面状に形成
されているため、所定の面積を必要とする。一般的に巻
線面積は直径約0.3mmの下部面積を必要とし、今後スラ
イダの小型化に対応していくことはなかなか難しい。そ
こで提案されているのが、図8に示す平面型の薄膜磁気
ヘッドである。この磁気ヘッドは、スライダの媒体対向
面に薄膜工程にてコイル,磁気コア,磁気ギャップを形
成してなる磁気ヘッドである。しかし、磁気ギャップを
垂直に形成することや、薄膜工程によってできた複雑な
段差を解消し、平坦な浮上面を得ることは非常に難し
い。研究は多くなされているが、実用化はまだなされて
いない。
【0020】さらに本発明の実施例について詳細に説明
する。従来の図6に示す積層型磁気ヘッドの磁気コア1
は側レール3のほぼ中央に配され、スライダの長さとほ
ぼ同等の長さを有している。この構造は、磁気ヘッドの
磁気回路として不必要な構造となっており、再生効率の
割にはインダクタンスが高く今後の高密度化には不適切
である。また、磁気コア1が余剰の部分を有している
が、故に外部のノイズを誘導することがあり、記録再生
性能を劣化させる要因ともなっている。これらのこと
は、モノリシック型の磁気ヘッドとコンポジット型磁気
ヘッドの構造と性能の差異からも容易に推察することが
できる。そこで本発明は、磁気コア1を有した前方コア
(Lコア)6と後方コア(Tコア)7を小型化し、スライダ
前方にスライダコア(Sコア)8を追加した構造にしたも
のである。これは、図2の製造工程の流れからも分かる
ように、ギャップ形成時に3つのコアバーを同時に接着
する方法をとることにより製造コストを高くすることな
く実施できる。LコアバーとSコアバーの接着は、一方
の面に形成したガラス薄膜を用いて融着する方法や、ガ
ラスをモールドする方法によって容易にできる。この構
造の磁気ヘッドは、浮上面に発生する軟磁性薄膜部のリ
セス部の面積を低減し、CSS(コンタクトスタートス
トップ)性能を向上させるという効果をもたらす。
【0021】積層型磁気ヘッドの磁気コア1の小型化
は、コンポジット型の磁気ヘッドと同様に、スライダの
一部にコアチップをガラスモールドする構造も考えられ
る。非磁性の材料で接着補強せしめた磁気コアをスライ
ダボディに埋め込んだあと、そのスライダの背面にコイ
ル,背面コアを薄膜工程にて形成した磁気ヘッドを構成
することもできる。また、積層型のコアチップの代わり
に、MIG型のコンポジットコアチップを埋め込んだ磁
気ヘッドも容易に提供できる。この磁気ヘッドは、高密
度記録に対応したものとして、単結晶のフェライトとギ
ャップ内の軟磁性薄膜として飽和磁束密度の高い材料を
用いている。
【0022】本発明の第2の実施例として、上記に概説
したMIG型のコンポジットチップを用いる場合の製造
プロセスについて説明する。図3に示すように、大口径
の非磁性基板200に、ほぼ矩形の穴が周期的に配されて
いる。その穴にコンポジットチップ201を挿入しガラス
にてモールドする。その後面を鏡面化し、その面の上部
に図2の製造工程と同様にコイル,背面磁気コア等を成
膜する。その後、背面と反対側の媒体対向面を鏡面化す
るとともに、所定の浮上面の形状に加工し、各々のスラ
イダに分割する。この工法は、低浮上化につれ、浮上面
の形状が従来の機械加工にて難しくなったときに有効な
工法であり、その加工はイオンミーリング,パウダービ
ーム等の新しい工法を用いることができる。
【0023】上記各実施例において、磁気コアとして真
空装置にて製作されたFeAlSi系の合金薄膜を用いて
いるが、軟磁性を有する磁性薄膜であれば、組成,膜構
造,作製方法にこだわるものでなく、望ましくは、磁化
密度が高く熱的安定性に優れたFe系の合金薄膜がよ
い。スライダとしては、チタン酸カルシウム,フォルス
テライト,アルファヘマタイト等の非磁性であれば特に
問題はない。
【0024】
【発明の効果】上記の実施例からわかるように、本発明
は積層型磁気ヘッドの性能を向上することが可能である
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における磁気ヘッドの浮
上面,背面から見た斜視図および断面構造図である。
【図2】本発明の第1の実施例の製造工程図である。
【図3】本発明の第2の実施例の製造工程図である。
【図4】従来の薄膜磁気ヘッド斜視図である(比較例
1)。
【図5】従来の薄膜磁気ヘッドの製造工程図である。
【図6】従来の積層型磁気ヘッド斜視図である(比較例
2)。
【図7】従来の積層型磁気ヘッドの製造工程図である。
【図8】平面型薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1…磁気コア、 2…磁気ギャップ、 3…側レール、
4…スライダ溝、 5…スライダ溝後端部、 6…前
方コア(Lコア)、 7…後方コア(Tコア)、 8…スラ
イダコア(Sコア)、 9…巻線部、 21…背面磁気コ
ア、 22,34…薄膜コイル、 23,37…上部保護層、
31…下部磁気コア、 32…上部磁気コア、33…磁気ギャ
ップ、 35…第1の絶縁層、 36…コイル間絶縁層、
100…基板、 101…軟磁性薄膜、 106…前方コアバ
ー、 107…後方コアバー、 109…ギャップドバー、
200…非磁性基板、 201…コンポジットチップ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ギャップを介して接着された2つの
    磁気コアからなる第1の磁気コアと媒体対向面とほぼ平
    行に形成された前記第1の磁気コアを接合する後方の第
    2の磁気コアから磁気回路が形成され、薄膜コイルが前
    記後方の第2の磁気コアを旋回することを特徴とする複
    合型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気ギャップを介して接着された2つの
    磁気コアからなる前記第1の磁気コアが軟磁性薄膜を非
    磁性基板にて接着補強せしめてなることを特徴とする請
    求項1記載の複合型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁気ギャップを介して接着された2つの
    磁気コアからなる前記第1の磁気コアが、MIG型の単
    結晶フェライトによって形成されることを特徴とする請
    求項1記載の複合型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 第1の磁気コアを有するスライダ基板上
    にコイルおよび後方の磁気コアが薄膜工程にて形成され
    ることを特徴とする請求項1記載の複合型磁気ヘッドの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 非磁性のスライダ基板内に磁気ギャップ
    を介して接着された前記第1の磁気コアを埋め込まれた
    基板上にコイルおよび後方の磁気コアが薄膜工程にて形
    成されることを特徴とする請求項1記載の複合型磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の磁気コアを有するスライダ基板上
    に、コイルおよび後方の第2の磁気コアが薄膜工程にて
    形成された背面基板を接着されることを特徴とする請求
    項1記載の複合型磁気ヘッドの製造方法。
JP6684293A 1993-03-25 1993-03-25 複合型磁気ヘッドおよびその製造方法 Pending JPH06274826A (ja)

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JP (1) JPH06274826A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5717543A (en) * 1995-04-12 1998-02-10 Hitachi Metals, Ltd. Composite magnetic head including a slider plate and a back board

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5717543A (en) * 1995-04-12 1998-02-10 Hitachi Metals, Ltd. Composite magnetic head including a slider plate and a back board

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