JPH0627308B2 - 永久磁石材料の製造方法 - Google Patents
永久磁石材料の製造方法Info
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- JPH0627308B2 JPH0627308B2 JP62160549A JP16054987A JPH0627308B2 JP H0627308 B2 JPH0627308 B2 JP H0627308B2 JP 62160549 A JP62160549 A JP 62160549A JP 16054987 A JP16054987 A JP 16054987A JP H0627308 B2 JPH0627308 B2 JP H0627308B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、希土類元素と遷移金属を主成分とするR2M
17系(但しRはY(イットリウム)を含む希土類元素,
Mは遷移金属を表す)永久磁石材料の製造方法に関し、
更に詳しくは、それに銅とジルコニウムを適量添加した
2−17型希土類磁石合金の製造方法に関するものであ
る。
17系(但しRはY(イットリウム)を含む希土類元素,
Mは遷移金属を表す)永久磁石材料の製造方法に関し、
更に詳しくは、それに銅とジルコニウムを適量添加した
2−17型希土類磁石合金の製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] R−Co−Fe−Cu系の2−17型希土類永久磁石合
金は従来公知である。この系の合金材料において、Cu
の添加は保磁力を高める効果があり10重量%以上は必
要であるとされていた。しかしCuの添加量が増大する
と残留磁束密度Brが低下してしまう問題が生じる。
金は従来公知である。この系の合金材料において、Cu
の添加は保磁力を高める効果があり10重量%以上は必
要であるとされていた。しかしCuの添加量が増大する
と残留磁束密度Brが低下してしまう問題が生じる。
この問題を解決するため更に適量のZr(ジルコニウ
ム)を添加することにより低Cu量の組成で保磁力(i
Hc)と最大エネルギー積((BH)max)を高めうる
技術が報告されている(例えば特公昭55−4709
7,特公昭55−48094,特開昭55−648
0)。
ム)を添加することにより低Cu量の組成で保磁力(i
Hc)と最大エネルギー積((BH)max)を高めうる
技術が報告されている(例えば特公昭55−4709
7,特公昭55−48094,特開昭55−648
0)。
また近年、このR−Co−Fe−Cu−Zr系で、Cu
の添加量を5重量%以下というように更に少なくし、且
つ適切な熱処理を施すことにより保磁力を高める技術も
提案されている(例えば特公昭60−34632,特公
昭61−19084)。
の添加量を5重量%以下というように更に少なくし、且
つ適切な熱処理を施すことにより保磁力を高める技術も
提案されている(例えば特公昭60−34632,特公
昭61−19084)。
従来行われていた焼結・溶体化処理の温度プログラムと
しては第2図A,B,Cに示すようなものがあり、時効
処理の温度プログラムとしては第4図A,B,Cに示す
ようなものがある。
しては第2図A,B,Cに示すようなものがあり、時効
処理の温度プログラムとしては第4図A,B,Cに示す
ようなものがある。
[発明が解決しようとする問題点] これらCuの添加量を抑えた組成でのR−Co−Fe−
Cu−Zr系合金に限っては、非磁性であるCu量を少
なくしたことにより残留磁束密度Brが向上し、更には
適切な熱処理を施すことにより保磁力iHcを向上させ
ることが可能なので高磁気特性が得られる。Feの量を
多くすれば残留磁束密度を高めうるものの保磁力が低下
するため、従来技術では保磁力を実用範囲に保つためF
e含有量は25重量%以下に制限されていた。
Cu−Zr系合金に限っては、非磁性であるCu量を少
なくしたことにより残留磁束密度Brが向上し、更には
適切な熱処理を施すことにより保磁力iHcを向上させ
ることが可能なので高磁気特性が得られる。Feの量を
多くすれば残留磁束密度を高めうるものの保磁力が低下
するため、従来技術では保磁力を実用範囲に保つためF
e含有量は25重量%以下に制限されていた。
本発明の目的は、Cuが4〜10重量%という低い領域
で且つFeの添加量を従来技術の上限とされている25
重量%を超えた組成においても高保磁力を実現し、また
25重量%以下のFe量でも従来技術より保磁力を一段
と向上させることができ、その結果、高エネルギー積を
発生させうるようにした永久磁石材料の製造方法を提供
することにある。
で且つFeの添加量を従来技術の上限とされている25
重量%を超えた組成においても高保磁力を実現し、また
25重量%以下のFe量でも従来技術より保磁力を一段
と向上させることができ、その結果、高エネルギー積を
発生させうるようにした永久磁石材料の製造方法を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等はR−Co−Fe−Cu−Zr系の永久磁石
合金に関しCuの量を少なくしつつFeの量を多くして
永久磁石としての保磁力を実用範囲まで高め、高残留磁
束密度をうる方法について種々検討した結果、特定の組
成領域で且つ特定の焼結・溶体化処理並びに2段時効処
理の温度プログラムを採用することによって前記目的を
達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った
ものである。
合金に関しCuの量を少なくしつつFeの量を多くして
永久磁石としての保磁力を実用範囲まで高め、高残留磁
束密度をうる方法について種々検討した結果、特定の組
成領域で且つ特定の焼結・溶体化処理並びに2段時効処
理の温度プログラムを採用することによって前記目的を
達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った
ものである。
即ち本発明において素材原料は、22〜27重量%のR
(但しRはY(イットリウム)を含む希土類元素の1種
もしくは2種以上),12〜35重量%のFe,4〜1
0重量%のCu,1〜4重量%のZr,残部が実質的に
Coからなる組成である。
(但しRはY(イットリウム)を含む希土類元素の1種
もしくは2種以上),12〜35重量%のFe,4〜1
0重量%のCu,1〜4重量%のZr,残部が実質的に
Coからなる組成である。
このような組成の素材を第1図に示するように、まず1
000〜1150℃を開始温度として毎分0.1〜10
℃の昇温速度で1100〜1250℃の範囲で且つ開始
温度より30℃以上高い温度まで連続的に昇温し、の到
達温度で等温焼結し、引き続き1050〜1245℃で
且つ焼結温度より5〜50℃低い温度で溶体化処理を行
う。これを第3図に示すように、第1段時効として70
0〜1000℃で等温処理後、一旦第1段時効より50
℃以上低い温度まで冷却し、次いで第2段時効として7
00〜1000℃の温度で且つ第1段時効以上の温度で
等温処理を行う。その後、引き続いて毎分0.1〜30
℃の冷却温度で連続的に第2段時効より50℃以上低い
温度まで冷却するものである。
000〜1150℃を開始温度として毎分0.1〜10
℃の昇温速度で1100〜1250℃の範囲で且つ開始
温度より30℃以上高い温度まで連続的に昇温し、の到
達温度で等温焼結し、引き続き1050〜1245℃で
且つ焼結温度より5〜50℃低い温度で溶体化処理を行
う。これを第3図に示すように、第1段時効として70
0〜1000℃で等温処理後、一旦第1段時効より50
℃以上低い温度まで冷却し、次いで第2段時効として7
00〜1000℃の温度で且つ第1段時効以上の温度で
等温処理を行う。その後、引き続いて毎分0.1〜30
℃の冷却温度で連続的に第2段時効より50℃以上低い
温度まで冷却するものである。
本発明の特徴は、永久磁石を構成する金属元素の組成と
焼結・溶体化処理および時効処理方法との結合にある。
焼結・溶体化処理および時効処理方法との結合にある。
本発明における合金の組成比率や処理条件等は全て各種
実験結果に基づいている。Rを22〜27重量%とした
のは22重量%未満では保磁力が小さく、27重量%超
えると残留磁束密度が低下するからである。Feを12
〜35重量%としたのは、12重量%未満では残留磁束
密度が低く35重量%を超えると保磁力が著しく低下
し、そのため(BH)max も減少するからである。
実験結果に基づいている。Rを22〜27重量%とした
のは22重量%未満では保磁力が小さく、27重量%超
えると残留磁束密度が低下するからである。Feを12
〜35重量%としたのは、12重量%未満では残留磁束
密度が低く35重量%を超えると保磁力が著しく低下
し、そのため(BH)max も減少するからである。
Cuの含有量を4〜10重量%としたのは、Cuが10
重量%を超える残留磁束密度が低下し、4重量%未満で
は本発明による時効処理方法では保磁力が増大しないか
らである。Zrの添加量を〜4重量%としたのは、添加
量が少なすぎる保磁力が小さくなり、4重量%を超える
と残留磁束密度が小さくなるからである。
重量%を超える残留磁束密度が低下し、4重量%未満で
は本発明による時効処理方法では保磁力が増大しないか
らである。Zrの添加量を〜4重量%としたのは、添加
量が少なすぎる保磁力が小さくなり、4重量%を超える
と残留磁束密度が小さくなるからである。
焼結温度を1100〜1250℃としたのは、1100
℃未満では焼結密度が上昇せず残留磁束密度が低くなる
し、焼結温度が高いほど密度が上がり残留磁束密度が高
くなるが1250℃を超えると焼結体が溶け残留磁束密
度がかえって低くなるからである。1000〜1150
℃の開始温度から10℃/分以下の速度で昇温するの
は、ゆっくりと昇温させるほど保磁力が高くなるという
知得に基づいている。また焼結温度より低い1050〜
1245℃で溶体化処理を行うのは、それによってヒス
テリシス曲線の角形性が改善され高エネルギー積が得ら
れるからである。
℃未満では焼結密度が上昇せず残留磁束密度が低くなる
し、焼結温度が高いほど密度が上がり残留磁束密度が高
くなるが1250℃を超えると焼結体が溶け残留磁束密
度がかえって低くなるからである。1000〜1150
℃の開始温度から10℃/分以下の速度で昇温するの
は、ゆっくりと昇温させるほど保磁力が高くなるという
知得に基づいている。また焼結温度より低い1050〜
1245℃で溶体化処理を行うのは、それによってヒス
テリシス曲線の角形性が改善され高エネルギー積が得ら
れるからである。
また第1段時効後、一旦冷却し、更に第2段時効を行
い、その温度から連続冷却するのは、第1段時効のみで
は保磁力は小さいが、一旦第1段時効より50℃以上低
い温度に冷却した後に第2段時効を行うことにより高い
保磁力を発生させることができるからである。
い、その温度から連続冷却するのは、第1段時効のみで
は保磁力は小さいが、一旦第1段時効より50℃以上低
い温度に冷却した後に第2段時効を行うことにより高い
保磁力を発生させることができるからである。
[作用] このような特定の合金組成と特殊な熱処理条件を採用す
ることによって、R−Co−Fe−Cu−Zr系の合金
磁石材料においてCuの含有量を4〜10重量%と少な
くし且つFeを従来技術の上限25重量%を超えて加え
ても、高い残留磁束密度を維持し保磁力を実用範囲内に
することができる。
ることによって、R−Co−Fe−Cu−Zr系の合金
磁石材料においてCuの含有量を4〜10重量%と少な
くし且つFeを従来技術の上限25重量%を超えて加え
ても、高い残留磁束密度を維持し保磁力を実用範囲内に
することができる。
また25重量%以下のFe量においても、従来のものと
比べて保磁力を一段と向上させることができる。
比べて保磁力を一段と向上させることができる。
[実施例1] Sm25.0重量%,Fe10.0〜40.0重量%,
Cu6.0重量%,Zr2.8重量%,残部がCoから
なる組成の合金粉末を磁場プレスで成形し、これを従来
一般に行われてきた焼結・溶体化処理と時効処理(以
下、「従来処理法」という)により得た試料と、本発明
の焼結・溶体化処理と時効処理(以下、「本発明処理
法」という)により得た試料につき保磁力iHcを測定
した。測定結果を第5図に示す。
Cu6.0重量%,Zr2.8重量%,残部がCoから
なる組成の合金粉末を磁場プレスで成形し、これを従来
一般に行われてきた焼結・溶体化処理と時効処理(以
下、「従来処理法」という)により得た試料と、本発明
の焼結・溶体化処理と時効処理(以下、「本発明処理
法」という)により得た試料につき保磁力iHcを測定
した。測定結果を第5図に示す。
ここで従来処理法と本発明処理法は次の通りである。
(従来処理法) Fe含有量に応じて1170〜1210℃で2時間焼結
した後、1150〜1200℃で1時間の溶体化を行う
(第2図Bの温度プログラム)。
した後、1150〜1200℃で1時間の溶体化を行う
(第2図Bの温度プログラム)。
次に800℃で1時間、引き続いて500℃で5時間時
効処理を行った(第4図Bの温度プログラム)。
効処理を行った(第4図Bの温度プログラム)。
(本発明処理法) 1070℃を開始温度として0.1〜10℃/分(比較
例として20℃/分についても行った)の昇温速度でF
e含有量に応じて1170〜1210℃まで昇温し、次
いでこの到達温度で2時間等温焼結した後、1150〜
1200℃で1時間溶体化処理を行う。
例として20℃/分についても行った)の昇温速度でF
e含有量に応じて1170〜1210℃まで昇温し、次
いでこの到達温度で2時間等温焼結した後、1150〜
1200℃で1時間溶体化処理を行う。
次にこれを800℃で1時間等温処理した後、一旦60
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
第5図から昇温速度が保磁力iHcと密接に関係してい
ることが判る。昇温速度が遅い方が好ましく、速くなる
にしたがって特性が劣化し、その度合はFe量が多くな
る程大きい。本発明処理法のように昇温速度を10℃/
分以下に制御することによりFe含有量を従来の上限と
されていた25重量%を超えた組成としても高保磁力を
実現できる。またFe量が少ない組成においても本発明
処理法によってiHcが一段と向上する。
ることが判る。昇温速度が遅い方が好ましく、速くなる
にしたがって特性が劣化し、その度合はFe量が多くな
る程大きい。本発明処理法のように昇温速度を10℃/
分以下に制御することによりFe含有量を従来の上限と
されていた25重量%を超えた組成としても高保磁力を
実現できる。またFe量が少ない組成においても本発明
処理法によってiHcが一段と向上する。
[実施例2] Sm25.5重量%,Fe28.0重量%,Cu5.5
重量%,Zr3.5重量%,残部がCoからなる組成の
合金粉末を磁場プレスで成形した。
重量%,Zr3.5重量%,残部がCoからなる組成の
合金粉末を磁場プレスで成形した。
これを1070℃を開始温度として0.1〜30℃/分
の昇温速度で1200℃まで昇温し、その温度で2時間
等温焼結した後、1170℃で1時間溶体処理を行う。
の昇温速度で1200℃まで昇温し、その温度で2時間
等温焼結した後、1170℃で1時間溶体処理を行う。
次にこれを800℃で1時間等温処理した後、一旦60
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
このようにして得られた試料の保磁力iHcの測定結果
を第1表に示す。
を第1表に示す。
この第1表からも昇温速度がiHcと極めて密度に関係
していることが判る。特に本発明処理法のように昇温速
度を10℃/分以下に制御することによりiHcは向上
する。
していることが判る。特に本発明処理法のように昇温速
度を10℃/分以下に制御することによりiHcは向上
する。
[実施例3] 実施例2と同様の組成の合金粉末を磁場プレスで成形
し、これを1070℃を開始温度として2℃/分の昇温
速度で1200℃まで昇温し、その温度で2時間等温焼
結した後、1150〜1190℃で1時間溶体化処理を
行う。
し、これを1070℃を開始温度として2℃/分の昇温
速度で1200℃まで昇温し、その温度で2時間等温焼
結した後、1150〜1190℃で1時間溶体化処理を
行う。
次にこれを800℃で1時間等温処理した後、一旦60
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
0℃以下に冷却し、その後800℃で5時間等温処理
し、引き続いて5℃/分の冷却速度で400℃まで冷却
する。
このようにして得られた各試料についての(BH)max
の測定結果を第2表に示す。
の測定結果を第2表に示す。
この第2表から溶体化処理を行うことによりヒステリシ
ス曲線の角形性が改善され、高エネルギー積が得られる
ことが判る。
ス曲線の角形性が改善され、高エネルギー積が得られる
ことが判る。
[実施例4] Sm24.0重量%,Fe15.0重量%,Cu4.0
〜10.0重量%,Zr2.7重量%,残部がCoから
なる組成の合金粉末(これを「合金a」という)と、S
m23.0重量%,Fe30.0重量%,Cu4.0〜
10.0重量%,Zr3.0重量%,残部がCoからな
る組成の合金粉末(これを「合金b」という)を磁場プ
レスで成形し、これに従来処理法を施した試料と、本発
明処理法を施した試料について保磁力iHcを測定し
た。測定結果を合金aについては第3表に、合金bにつ
いては第4表にそれぞれ示す。
〜10.0重量%,Zr2.7重量%,残部がCoから
なる組成の合金粉末(これを「合金a」という)と、S
m23.0重量%,Fe30.0重量%,Cu4.0〜
10.0重量%,Zr3.0重量%,残部がCoからな
る組成の合金粉末(これを「合金b」という)を磁場プ
レスで成形し、これに従来処理法を施した試料と、本発
明処理法を施した試料について保磁力iHcを測定し
た。測定結果を合金aについては第3表に、合金bにつ
いては第4表にそれぞれ示す。
ここで従来処理法と本発明処理法は次の通りである。
(従来法処理) Cu含有量に応じて1180〜1210℃で2時間焼結
した後、1150〜1200℃で1時間の溶体化を行う
(第2図Bの温度プログラム)。
した後、1150〜1200℃で1時間の溶体化を行う
(第2図Bの温度プログラム)。
次に800℃で6時間の等温処理を行う(第4図Aの温
度プログラム)。
度プログラム)。
(従来法処理) 従来法処理と同様の焼結、溶体化処理を行う。
次に800℃で1時間、引き続いて500℃で5時間の
等温処理を行う(第4図Bの温度プログラム)。
等温処理を行う(第4図Bの温度プログラム)。
(従来法処理) Cu含有量に応じて1180〜1210℃で1時間、次
いで1190〜1220℃で1時間焼結した後、116
0〜1200℃で1時間溶体化を行う(第2図Cの温度
プログラム)。
いで1190〜1220℃で1時間焼結した後、116
0〜1200℃で1時間溶体化を行う(第2図Cの温度
プログラム)。
次に650℃で1時間の等温処理を行ってから800℃
を開始温度として0.2〜3℃/分の冷却速度で400
℃まで冷却する(第4図Cの温度プログラム)。
を開始温度として0.2〜3℃/分の冷却速度で400
℃まで冷却する(第4図Cの温度プログラム)。
(本発明処理法) 1070℃を開始温度として2℃/分の昇温速度でCu
含有量に応じて1180〜1210℃まで昇温し、次い
でこの到達温度で2時間等温焼結した後、1150〜1
180℃で且つ焼結温度よりも30℃低い温度で1時間
溶体化処理を行う。
含有量に応じて1180〜1210℃まで昇温し、次い
でこの到達温度で2時間等温焼結した後、1150〜1
180℃で且つ焼結温度よりも30℃低い温度で1時間
溶体化処理を行う。
次にこれを800℃で1時間等温処理した後、一旦室温
まで冷却する(参考のため、この時の保磁力iHcを第
3表中「第1段処理」の欄に記す)。その後800℃で
5時間等温処理し、引き続いて0.1〜30℃/分の冷
却温度で400℃まで冷却する(この時のiHcを第3
表中「第2段処理」の欄に記す)。
まで冷却する(参考のため、この時の保磁力iHcを第
3表中「第1段処理」の欄に記す)。その後800℃で
5時間等温処理し、引き続いて0.1〜30℃/分の冷
却温度で400℃まで冷却する(この時のiHcを第3
表中「第2段処理」の欄に記す)。
これから本発明処理で第1段時効のみではiHcは小さ
いが、一旦冷却した後、第2段時効を行うことにより高
いiHcを発生させることができることが判る。またC
uの添加が4〜10重量%という低い組成範囲において
本発明処理法を採用することにより、従来処理法と比較
してFeの添加を従来その上限とされている25重量%
を超えた組成(合金b)においてもiHcを高くできた
ことが判る(第4表)。更にFeの添加量が25重量%
以下である従来組成(合金a)においても従来処理法に
比べてiHcが向上することが判る(第3表)。
いが、一旦冷却した後、第2段時効を行うことにより高
いiHcを発生させることができることが判る。またC
uの添加が4〜10重量%という低い組成範囲において
本発明処理法を採用することにより、従来処理法と比較
してFeの添加を従来その上限とされている25重量%
を超えた組成(合金b)においてもiHcを高くできた
ことが判る(第4表)。更にFeの添加量が25重量%
以下である従来組成(合金a)においても従来処理法に
比べてiHcが向上することが判る(第3表)。
[実施例5] Sm23.0重量%,Fe20〜40重量%,Cu6.
0重量%,Zr3.0重量%,残部がCoからなる合金
粉末を磁場プレスで成形し、次のような焼結・溶体化処
理と時効処理を組み合わせた熱処理条件で試料を作製し
たところ第5表の結果が得られた。
0重量%,Zr3.0重量%,残部がCoからなる合金
粉末を磁場プレスで成形し、次のような焼結・溶体化処
理と時効処理を組み合わせた熱処理条件で試料を作製し
たところ第5表の結果が得られた。
・処理P…第2図Cの焼結・溶体化処理+第4図Cの時
効処理 ・処理Q…第2図Cの焼結・溶体化処理+第3図の時効
処理 ・処理R…第1図の焼結・溶体化処理+第4図Cの時効
処理 ・処理S…第1図の焼結・溶体化処理+第3図の時効処
理(本発明処理法) ここで上記各処理における第1図,第2図C,第3図,
第4図Cの温度プログラムの具体的な条件は次の通りで
ある。
効処理 ・処理Q…第2図Cの焼結・溶体化処理+第3図の時効
処理 ・処理R…第1図の焼結・溶体化処理+第4図Cの時効
処理 ・処理S…第1図の焼結・溶体化処理+第3図の時効処
理(本発明処理法) ここで上記各処理における第1図,第2図C,第3図,
第4図Cの温度プログラムの具体的な条件は次の通りで
ある。
(第1図の焼結・溶体化処理) 1070℃を開始温度として2℃/分の昇温速度でFe
含有量に応じて1180〜1210℃まで昇温し、次い
でこの温度で1時間等温焼結し、更に1150〜118
0℃の温度で且つ前記焼結温度よりも30℃低い温度で
1時間溶体化処理を行う。
含有量に応じて1180〜1210℃まで昇温し、次い
でこの温度で1時間等温焼結し、更に1150〜118
0℃の温度で且つ前記焼結温度よりも30℃低い温度で
1時間溶体化処理を行う。
(第2図Cの焼結・溶体化処理) Feの含有量に応じ1170〜1200℃で30分間、
次いで1180〜1210℃で1時間焼結した後、11
60〜1200℃で1時間溶体化を行う。
次いで1180〜1210℃で1時間焼結した後、11
60〜1200℃で1時間溶体化を行う。
(第3図の時効処理) 800℃で1時間等温処理した後、一旦600℃以下に
冷却し、その後800℃で5時間等温処理し、引き続い
て5℃/分の冷却速度で400℃まで連続的に冷却す
る。
冷却し、その後800℃で5時間等温処理し、引き続い
て5℃/分の冷却速度で400℃まで連続的に冷却す
る。
(第4図Cの時効処理) 650℃で1時間等温処理してから800℃を開始温度
として5℃/分の冷却速度で400℃まで連続的に冷却
する。
として5℃/分の冷却速度で400℃まで連続的に冷却
する。
第5表よりFe量が25重量%を超えた組成で処理S、
即ち本発明処理法を施すことによって高iHcを実現す
ることができ、その結果、高(BH)max が得られるこ
とが判る。
即ち本発明処理法を施すことによって高iHcを実現す
ることができ、その結果、高(BH)max が得られるこ
とが判る。
[発明の効果] 本発明は上記のように特定の合金組成を採用し特定の温
度プログラムに基づく焼結・溶体化処理と2段時効処理
を採用したことによって、Cuの量を4〜10重量%と
いう低い組成領域で且つFe含有量を25重量%を超え
て多くしても永久磁石に必要な高い保磁力を発生させる
ことができ、その結果、高いエネルギー積を実現できる
優れた効果が生じる。
度プログラムに基づく焼結・溶体化処理と2段時効処理
を採用したことによって、Cuの量を4〜10重量%と
いう低い組成領域で且つFe含有量を25重量%を超え
て多くしても永久磁石に必要な高い保磁力を発生させる
ことができ、その結果、高いエネルギー積を実現できる
優れた効果が生じる。
第1図は本発明における焼結・溶体化処理の温度プログ
ラムの説明図、第2図A,B,Cはそれぞれ従来の焼結
・溶体化処理の温度プログラムの説明図、第3図は本発
明における時効処理の温度プログラムの説明図、第4図
A,B,Cはそれぞれ従来の時効処理の温度プログラム
の説明図、第5図は熱処理条件を変えてFe含有量に対
するiHcの変化をプロットしたグラフである。
ラムの説明図、第2図A,B,Cはそれぞれ従来の焼結
・溶体化処理の温度プログラムの説明図、第3図は本発
明における時効処理の温度プログラムの説明図、第4図
A,B,Cはそれぞれ従来の時効処理の温度プログラム
の説明図、第5図は熱処理条件を変えてFe含有量に対
するiHcの変化をプロットしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 保敏 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−161044(JP,A) 特開 昭59−4107(JP,A) 特開 昭60−171703(JP,A) 特開 昭60−174861(JP,A) 特開 昭61−114506(JP,A) 特開 昭63−149362(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】22〜27重量%のR(但しRはY(イッ
トリウム)を含む希土類元素の1種もしくは2種以
上),12〜35重量%のFe,4〜10重量%のC
u,1〜4重量%のZr,残部が実質的にCoからなる
組成の磁石合金を、1000〜1150℃を開始温度と
して毎分0.1〜10℃の昇温速度で開始温度より30
℃以上高い1100〜1250℃まで連続的に昇温し、
この到達温度で等温焼結し続いて1050〜1245℃
で且つ前記焼結温度より5〜50℃低い温度で溶体化処
理を行った後、第1段時効として700〜1000℃で
等温処理後、第1段時効より50℃以上低い温度まで冷
却し、次いで第2段時効として700〜1000℃の温
度で且つ第1段時効以上の温度で等温処理し、引き続い
て毎分0.1〜30℃の冷却温度で連続的に第2段時効
より50℃以上低い温度まで冷却することを特徴とする
永久磁石材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62160549A JPH0627308B2 (ja) | 1987-06-27 | 1987-06-27 | 永久磁石材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62160549A JPH0627308B2 (ja) | 1987-06-27 | 1987-06-27 | 永久磁石材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS648218A JPS648218A (en) | 1989-01-12 |
JPH0627308B2 true JPH0627308B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=15717391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62160549A Expired - Fee Related JPH0627308B2 (ja) | 1987-06-27 | 1987-06-27 | 永久磁石材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627308B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2557557Y2 (ja) * | 1991-02-12 | 1997-12-10 | ミネベア株式会社 | キースイッチ |
JP5504233B2 (ja) * | 2011-09-27 | 2014-05-28 | 株式会社東芝 | 永久磁石とその製造方法、およびそれを用いたモータおよび発電機 |
JP5586645B2 (ja) * | 2012-03-15 | 2014-09-10 | 株式会社東芝 | 永久磁石とそれを用いたモータおよび発電機 |
JP5710818B2 (ja) * | 2014-03-14 | 2015-04-30 | 株式会社東芝 | 永久磁石、ならびにそれを用いたモータおよび発電機 |
JP5917601B2 (ja) * | 2014-06-03 | 2016-05-18 | 株式会社東芝 | 永久磁石 |
JP2014220503A (ja) * | 2014-06-03 | 2014-11-20 | 株式会社東芝 | モータおよび発電機 |
JP6125687B2 (ja) * | 2016-03-18 | 2017-05-10 | 株式会社東芝 | モータ、発電機、および自動車 |
JP6462754B2 (ja) * | 2017-04-04 | 2019-01-30 | 株式会社東芝 | 永久磁石、モータ、発電機、および車 |
-
1987
- 1987-06-27 JP JP62160549A patent/JPH0627308B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS648218A (en) | 1989-01-12 |
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