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JPH06231510A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

Info

Publication number
JPH06231510A
JPH06231510A JP5092247A JP9224793A JPH06231510A JP H06231510 A JPH06231510 A JP H06231510A JP 5092247 A JP5092247 A JP 5092247A JP 9224793 A JP9224793 A JP 9224793A JP H06231510 A JPH06231510 A JP H06231510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
magnetic
optical
head
recording layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5092247A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Oshima
光昭 大嶋
Toshikazu Kamikado
俊和 神門
Michiro Tanaka
道郎 田中
Ryosuke Shimizu
亮輔 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5092247A priority Critical patent/JPH06231510A/ja
Publication of JPH06231510A publication Critical patent/JPH06231510A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明基板5と上記透明基板5の片側に形成さ
れた光記録層4と磁気記録層3をもつ円盤型の記録媒体
2を装着し、光源58aからの光を光ヘッド部6により
透明基板5側から光記録層4に結像させ、光記録層4の
信号の再生を行うとともに、記録媒体2の光読み取り側
と反対側に磁気ヘッド部8を設け磁気記録層3の磁気記
録もしくは再生を行う記録再生装置において、光記録層
4の記録信号を再生し、上記磁気記録層3に記録もしく
は上記磁気記録層3から再生を行う時に上記記録信号に
基き変調もしくは復調を行う。 【効果】 精度の良い光再生信号に基づき磁気記録・再
生を行うので、磁気記録を精度良く行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用の分野】本発明は、記録媒体に情報を記
録もしくは再生する記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年光ディスクは様々な分野での応用が
拡がりつつある。光ディスクは記録のできるRAMディ
スクと記録のできないROMディスクに分けられるが、
RAMディスクはROMディスクに比べて5倍から10
倍メディアの製造コストが高い。これに加えてRAMデ
ィスクの場合ソフトの記録には実時間を要するため、ソ
フトを製造時に記録する場合製造コストが余分にかか
る。これに対しROMディスクはスタンパーを用いて製
造時にソフトが数秒間で記録される。このためソフト記
録の製造コストが殆どかからないという長所がある。従
って、大勢の人に大量の情報を配給する用途、例えば電
子出版用途や音楽ソフトや映像ソフトを供給する用途の
ように安いメディアコストが要求される用途にはROM
ディスクが主として用いられている。一方、RAMディ
スクはパソコンやワークステーションの外部記憶装置等
の極めて限定された用途に用いられているにすぎず、現
時点では光ディスク市場のうちの95%以上のシェアを
ROMディスクが占めている。
【0003】しかし、CDROMゲーム機やCDROM
内臓パソコンにみられるようにインタラクティブ用途へ
の応用が拡がるにつれROMディスクにもRAM機能が
求められるようになりつつある。例えばゲーム機の場合
ゲームの再開時に前回終了した時点から再開することが
求められる。このためゲーム終了時に進行経過や最終結
果を保存する機能が不可欠である。このためCDROM
等のようなROMディスクを用いたゲーム機では本体に
設けた不揮発メモリーや本体外のICカードやディスク
ケースにとりつけた電池バックアップ付SRAMメモリ
ーにデータを保存する方法がとられている。ゲーム機の
場合、保存すべきメモリー容量は2kBから8kBの少
ない情報量でよい。しかし、この小さい容量を保存する
ためでさえ不揮発ICメモリーの製造コストはROMデ
ィスクの数倍するため、小容量RAMとROMディスク
を合わせたコストはROMディスクの数倍高くなるとい
う大きな問題があった。
【0004】他の民生用インタラクティブ機器、例えば
家庭用教育機器においては学習者の点数管理のための小
容量のRAMが要求され、カラオケ機器においては、歌
う人の曲別の音の高さや曲のテンポを管理するための小
容量のRAMが要求される。このように民生用では大き
なRAMが要求される用途は少ない。民生用マルチメデ
ィア機器用途等の民生用のインタラクティブ用途におい
て、小容量RAM機能と大容量ROM機能と低コストの
3条件を実現する新しいメディアの登場が待たれてい
た。
【0005】さて、この要望に答えるものの一つとし
て、パーシャルROMディスクという新しいメディアの
概念のディスクが最近登場し、試作品が作られ期待が高
まりつつある。これはRAMディスクの大容量のRAM
機能とROMディスクの大容量ソフト記録時の量産性の
2つの長所を組み合わせたものである。具体的な構成は
光磁気ディスクや追記型ディスク等のRAMディスクの
一部の領域に、ROM領域を設けスタンパーでディスク
製造時にソフトを一括記録する方式である。この方式は
確かに大容量ROMの量産機能と大容量RAM機能を合
わせもつため前述の3条件のうち2条件を満たす。しか
し3つ目の低コストの条件を満たさないためパーシャル
ROMディスクは事務用等の産業用マルチメディア用途
には使えても、民生用インタラクティブ用途には価格の
点で適していないという問題点があった。
【0006】このパーシャルROMのコストが高くなる
理由はRAMディスクを流用している点にある。ROM
ディスクをベースにすればコストは下がる。さて先程述
べたように民生用マルチメディア用途には大きなRAM
容量は要らない点に我々は着目した。
【0007】企業内においては情報生産量が多いため産
業用記録メディアには大きなRAM容量が要求される。
しかし、家庭内においては、ビデオ、オーディオ等のA
V情報を除くと情報生産量が企業に比べて格段に少ない
ため、民生用インタラクティブ記録メディアには、小さ
なRAM容量しか要求されない。一方、新聞やTV番組
の情報量は大きいため家庭内への情報供給量は大きい。
このため民生用インタラクティブメディアには一般的に
大きなROM容量が要求される。このように大容量RO
Mと小容量のRAMをもつメモリー、いいかえると“パ
ーシャルRAMディスク”こそが民生用インタラクティ
ブ用途で要求されているといえる。パーシャルRAMデ
ィスクは安価なROMディスクに無視できる位の低コス
トで小さなRAMを付加したもので、RAM容量は小さ
いがROMディスクに近いコストで民生用メモリーを実
現する概念である。この概念を実現する一手法はR0M
ディスクの裏面に一層の磁気記録層を設ける方法であ
る。この場合の記録層形成の工程はROMディスクのコ
ストの10分の1以下で、できるためROMディスクの
コストを上げることなくパーシャルRAMディスクを実
現できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、このようなパー
シャルRAMディスクに絞り込み従来例を述べる。第一
番目の方法としてカートリッジをもたないCDROMの
ようなROMディスクに関して述べる。特開昭56−1
63536、特開昭57−6446、特開昭特開昭57
−212642、特開平2−179951にみられるよ
うに、CDROMの表面に光記録部を、裏面に磁気記録
部を設ける手法は既に提案されている。また、特開昭6
0−70543にみるようにアモスファス材料を用いた
光ディスクのように非磁性材料からなる光記録部を表面
に設け、裏面に磁性をもつ磁気記録層をもつディスクを
用い、裏面側の機器部に磁気ヘッドを設けて磁気記録す
ることが開示されている。しかしこれらは単に、磁気記
録部と光記録部を単純に組み合わせただけでメディアや
機器を具体的に実現するのに重要な案件は全く開示され
ていない。例えば機器を実現する場合に重要な、光記録
部と磁気記録部の相互干渉を防ぐ方法や、簡単な構成で
磁気トラックにアクセスする方法や、回路を共用する方
法やカートリッジなしで用いるメディアの磁気記録情報
を磁気や摩耗等の外部環境から保護する方法や、RAM
領域に記録する情報を圧縮する方法やアクセスを速くす
る方法や具体的なトラックの物理フォーマット等に関し
ては開示されていない。
【0009】またメディアを実現するのに重要なメディ
アを安価に量産する工法や、メディアをCD規格に合致
させる方法等々、つまり民生用パーシャルRAMディス
クを具体的に実現するための手法は全くといってよいほ
ど従来例には開示されていなかった。従って、従来開示
されている方法では、民生用として使用できるメディア
とシステムを具体的に実用化することが難しいという大
きな問題点があった。本発明では第1の方法としてCD
ROMのようにカートリッジなしで用いるROMディス
ク型のパーシャルRAMディスク及びシステムを上記の
項目について具体的に実現する方法を開示する。
【0010】第2番目の方法として一般的に記録機能を
もつディスクにはカートリッジがついている。従って、
記録ディスクと互換性をもつROMディスクにもカート
リッジがついている。最近登場した記録型のMDミニデ
ィスク、略してMDのROMディスクつまりMDROM
が最近提案されている。記録型のMDディスクは音楽を
光磁気記録をする。そこでこの光磁気ドライブと磁気記
録機能を組み合わせる方法が考えられる。この方法の従
来例について述べると、特開昭60−57558にみる
ように、表面の一部に光磁気記録領域と表面の別の領域
に磁気記録部を設けた方式も開示されている。しかし、
メディアの透明基板の裏面部の表面側に光記録層を設け
裏面側に磁気記録層を設けたメディアを用い、機器側の
メディアに対して表面側に光磁気の光ヘッドを設け、裏
面側に接触型の磁界変調用ヘッドを設け磁界変調用ヘッ
ドより直接記録するかもしくは、磁界変調用ヘッドに一
体型に作成された磁気記録ヘッドにより上記磁気記録層
に磁気記録を行うことは開示されていない。つまり磁界
変調型ヘッド部に磁気記録機能をもたせる、もしくは磁
気ヘッドを一体化するという方法は従来例には開示され
ていなかった。
【0011】以上従来例について述べたようにカートリ
ッジなしのROMディスク及び、カートリッジ付のRO
MディスクにRAM機能を設ける方法として従来の方法
では具体的に実現する方法が開示されていなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の記録再生装置は、透明基板と上記透明基板
の片側に形成された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型
の記録媒体を装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘ
ッド移動部により前記透明基板側から上記光記録層に結
像させ、上記光記録層の信号の再生を光記録再生回路に
より行うとともに、前記記録媒体の光読み取り側と反対
側に磁気ヘッド部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記
録層の磁気記録もしくは再生を磁気記録再生回路により
行う記録再生装置において、上記光記録層の記録信号を
再生し、上記磁気記録層に記録もしくは上記磁気記録層
から再生を行う時に上記記録信号に基き変調もしくは復
調を行なっている。
【0013】
【作用】精度の良い光再生信号に基づき磁気記録・再生
を行うので、磁気記録を精度良く行うことができる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例について図面を参
照しながら説明する。
【0015】図1は、本発明による記録再生装置のブロ
ック図を示す。記録再生装置1は磁気記録層3と光記録
用の光記録層4と光透過層5からなる記録媒体2を内部
にもつ。
【0016】光磁気再生時には、発光部からの光は光ヘ
ッド6と光記録ブロック7により上記光記録層4上に収
束させられ、光磁気記録された記録信号の再生を行な
う。光記録時にはレーザー光は光ヘッド6と光記録ブロ
ック7により光記録層4の特定部に収束し、その温度を
キュリー温度以上に上げる。この状態で、磁気ヘッド8
と磁気記録ブロック9により、この部分の印加磁界を変
調することにより、従来型の光磁気記録を行なう。
【0017】磁気記録時には、磁気ヘッド8と磁気記録
ブロック9を用いて、磁気記録層3に磁気信号を記録す
る。システム制御部10は各回路からの動作情報、出力
情報を得て、駆動ブロック11を駆動し、モーター12
の制御や光ヘッド6のトラッキング、焦点の制御を行な
う。
【0018】次に詳しい動作を説明する。外部からの入
力信号を記録する場合は、外部入力信号の受信時、もし
くは、操作者によるキー操作により記録命令がキーボー
ド15もしくは外部インターフェース部14からシステ
ム制御部10に送られる。システム制御部10は入力部
12に入力命令を送るとともに光記録ブロック7には光
記録命令を送る。外部からの入力、例えば音声や映像信
号は入力部12に入力され、PCM等のデジタル信号と
なる。この信号は、光記録ブロック7の入力部32に送
られ、ECCエンコーダ35によりエラー訂正の符号化
がなされ光回路37を介して上記磁気記録ブロック9の
中の磁気記録回路29と磁気ヘッド回路31を介して、
磁気ヘッド8に送られ光記録層4の特定範囲内の光磁気
材料に光記録信号に応じた記録磁界を与える。記録層4
のさらに狭い範囲の記録材料は光ヘッド6からのレーザ
ー光によりキュリー温度以上に加熱され、上述の印加磁
界によりこの部分の磁化反転が起こる。従って、記録媒
体2の回転に伴い、図2の光記録ヘッド部の拡大図に示
すように記録媒体2の図示した矢印51の方向の走行に
伴い、光記録層4に矢印で示す磁化52が図のように次
々と記録されてゆく。
【0019】この時、システム制御部10は光記録層4
上に記録されたトラッキング情報、アドレス情報、クロ
ック情報を光ヘッド回路39と光再生回路38から得
て、この情報に基き、駆動ブロック11に制御情報を与
える。詳しく述べるとシステム制御部10はモーター1
7の回転数をモーター駆動回路26に制御信号を与える
ことにより、光ヘッド6と記録媒体2との相対速度が所
定の線速度になるように制御する。
【0020】光ヘッド駆動回路25、光ヘッドアクチュ
エーター18により光ビームが目的とするトラック上を
走査するように制御し、また光記録層4に焦点が合うよ
うにフォーカスを制御する。別のトラックをアクセスす
る場合、アクチュエータ23とヘッド移動回路24によ
り、ヘッド台19を移動させヘッド台19上にある光ヘ
ッド6と磁気ヘッド8を連動して移動させる。このた
め、双方のヘッドが所望する同じ半径位置の表面と裏面
のトラック上に到達する。ヘッド昇降部20は磁気ヘッ
ド昇降回路22と昇降モーター21により、駆動され、
磁気ヘッド8及びスライダー41はディスクカセット4
2のローディング時もしくは、磁気記録を行わない時間
帯において記録媒体2のディスク面の磁気記録層3より
離れ、磁気ヘッド8の摩耗を防ぐ。以上述べたようにシ
ステム制御部10は駆動ブロック11に制御情報を送り
光ヘッド6と磁気ヘッド8のトラッキング、フォーカシ
ング、磁気ヘッド8の昇降、モーター17の回転数等の
制御を行なう。
【0021】次に、光磁気記録信号の再生方法について
述べる。まず図2の光記録ヘッド部の拡大図を用いる
と、発行部57からのレーザー光は偏光ビームスプリッ
タ55により光路59に示す方向に進みレンズ54によ
り、記録媒体2の光記録層4上に焦点を結ぶ。この場合
のフォーカスシングトラッキング制御は光ヘッド駆動部
18により、レンズ54のみを駆動することによって行
なわれる。光記録層の光磁気材料は図2に示すように各
々光記録信号に応じた磁化状態にある。このため、光路
59aに示す反射光の偏向角はKerr効果により、磁
化方向により異なる。この偏光角θは、偏光ビームスプ
リッター55aにより反射光を分割し、各々に受光部5
8、58aを設け、2つの受光信号の差分をとることに
より、磁化方向が検出できるため光記録信号が再生でき
る。この光信号の再生時の動作に関しては、従来の光磁
気記録と同じなのでこれ以上詳しく述べない。この再生
信号は、図1の光ヘッド6から光記録ブロック7へ送ら
れ、光ヘッド回路39、光再生回路38を介してECC
デコーダ36においてエラー訂正されて、元のデジタル
信号が再生され、出力部33に送られる。出力部33は
メモリ部34をもち、ここで一定時間分の記録信号が蓄
積される。例えば、1MbitのICメモリーを使っ
て、250kbpsの圧縮した音響信号を蓄積させた場
合約4秒間の信号を蓄積できる。音響用プレヤに用いた
場合、外部振動により光ヘッド6のトラッキングがはず
れた場合4秒間の間に回復すれば、音響信号に切れ目が
なくなる。この方式はよく知られている。出力部33か
らの信号は最終段の出力部13に送られ音響信号の場合
はPCM復調された後、外部にアナログ音響信号として
出力される。
【0022】次に磁気記録モードについて説明する。図
1において入力部に入った外部からの入力信号もしく
は、システム制御部10からの信号は磁気回路ブロック
9の入力部21に送られ、光記録ブロック7の中のEC
Cエンコーダ35を利用して、誤まり訂正等の符号化を
行なう。符号化された信号は磁気記録回路29と磁気ヘ
ッド回路31により磁気ヘッドに送られる。図3のヘッ
ド部拡大図を用いて説明すると、磁気ヘッド8に送られ
た磁気記録信号はコイル40により磁界となり、磁気記
録層3の磁性体を磁化し、磁気信号61として垂直方向
の磁気記録がなされる。記録媒体2は垂直磁化膜をも
つ。
【0023】磁気媒体2の矢印51方向の走行に伴い、
図3のように磁気記録信号に応じて磁気信号が次々と記
録されていく。この場合の磁界は光磁気の光記録層4に
も印加されるが、光磁気記録材料のキュリー温度以下で
の保持力は、数千〜1万Oeのためキュリー温度以上に
上げない限り磁化されることはなく、磁気記録の磁界の
影響は受けない。
【0024】しかし、磁気記録層3の磁気記録された部
分と、光磁気記録膜を用いた光記録層4が近接しすぎる
と、上記の磁気記録部からの磁界が光記録層4の部分に
おいて数十〜数百Oeに達する場合がある。こうした条
件下で光磁気記録のため、光ビームにより光記録層4の
温度をキュリー温度以上にした場合、磁気記録層3から
の磁界により磁化反転を起こし光記録時にエラーレート
が増えてしまう。従って図7の記録媒体の断面図のよう
に磁気記録層3と光記録層4の間に干渉層81の厚みを
設ける。光記録層4の両側には劣化を防ぐための保護層
82、82aが設けられているため、干渉層81の厚み
と保護層82の和が干渉間隔Lとなる。この場合磁気記
録波長をλとすると、減衰量56.4×L/λになるた
め、λ=0.5μmと設定すると、Lは0.2μm以上
あれば効果がある。図8のように保護層82の厚みをL
以上にしても同様の効果が得られる。製造法を述べる
と、光磁気の光記録層4の上に保護層82と干渉層81
を設け、潤滑剤とバインダーとバリウムフェライト等の
垂直異方性をもつ磁性材料を混合した材料をスピンコー
トにより、基板に垂直方向の磁界を印加しながら塗布
し、磁気記録層3を作成する。これにより垂直磁気記録
に適した図8の記録媒体断面図ような記録媒体2ができ
る。
【0025】以上は、光磁気記録の光記録層4をもつ場
合であるが、本発明の記録再生装置1は、CDのような
ROMディスクも再生できる。図9の記録媒体の断面図
に示すように、ピットが刻まれた基板5のピット部にア
ルミ等の反射膜84をスパッタ等により製膜し、その上
に、潤滑剤とバインダーと磁性材料を混合した材料を基
板に垂直方向の磁界を印加しながら塗布し、垂直の磁気
記録膜をもつ磁気記録層3を作成することにより、RO
M型の記録媒体2ができる。このメディアはCDのRO
Mとしての機能を表面に、RAMとしての機能を裏面に
もつため、後で述べるような様々な効果が得られる。こ
の場合のコスト上昇は現在のCDで行なわれているスピ
ンコートにより、保護膜を作成する材料に磁気材料を加
えるだけである。このため、製造コストの上昇は磁気材
料そのもののコストのみになる。このコストはメディア
の製造コストの数十分の一であるため、コスト上昇分は
極めて少ない。
【0026】磁気記録時のトラッキングを説明する。図
1のように光ヘッド6と光ヘッド回路39から再生され
るトラッキング情報をもとにシステム制御部10からヘ
ッド移動回路24に移動命令を送りアクチュエータ23
を駆動し、ヘッド台19をトラッキング方向に移動す
る。すると、図4のトラッキング方向のみたヘッド部の
拡大図のように光ヘッドは6は光記録層4の特定の光記
録トラック65の近傍に焦点66を結ぶ。つまり、光ヘ
ッド6を駆動する光ヘッド駆動部18はヘッド台19と
ヘッド昇降部20と介して、磁気ヘッド8と機械的に結
合している。このため光ヘッドの移動と連動して、磁気
ヘッド8はトラッキング方向に移動する。つまり光ヘッ
ド6を特定の光トラック66に制御すれば磁気ヘッド8
は光トラック66の裏面の特定の磁気トラック67上に
移動する。このトラックの両側にはガードバンド68、
68aを設けてある。これをさらに拡大したものが図5
の磁気ヘッド部の拡大図である。特定の第Tn番目の光
トラック65を走査するように光ヘッド6の位置を制御
すれば磁気ヘッド8は裏面の特定の第Mm番目の磁気ト
ラック67上を走行することになる。
【0027】こうすると、光ヘッドの駆動系だけでよ
く、磁気ヘッド8のトラッキング制御手段を別に設ける
必要がなくなる。磁気ディスクドライブでは必要であっ
たリニアセンサーも不要となる。
【0028】次に光トラックと磁気トラックのアクセス
方法について述べる。光ヘッド6は磁気ヘッド8と連動
してトラッキングされる。このため、現在下面から記録
再生中の光トラック情報と、上面からアクセスしたい磁
気トラックの半径方向の位置が異なる場合、同時にこの
両者をアクセスすることはできない。データの場合アク
セスが遅くなるだけで致命的な問題とはならないが、音
響信号や画像信号のような連続信号の場合、中断は許さ
れない。このため、通常速度の光記録再生中に磁気記録
を行なうことはできない。本実施例では入力部32およ
び出力部33にメモリ部34をもち、磁気記録の最大ア
クセス時間の数倍の時間の信号を蓄積する方式を採用し
ている。従って、図6の磁気記録のタイミングチャート
図でみるように記録再生時の記録媒体2の回転速度をn
倍に上げることにより、光記録再生時間Tが通常速度に
比べて1/nとなりT1,T2となる。従ってt=t3か
らt=tまでの記録再生時間のn−1倍の時間T0が余
裕時間となる。余裕時間T0の一部の期間のt3からt4
の間のアクセス時間Taの間に磁気トラックにアクセス
し、t4からt6の記録再生期間TRの間に磁気記録再生
を行い、t5からt6の帰還期間Tbの間に再び元の光ト
ラック、もしくは次の光トラックにアクセスし帰還する
ことより、1つのヘッド移動部で光記録と磁気記録のア
クセスが時分割で可能となる。この場合、余裕期間To
の間、連続信号を蓄積できる容量をもつようにメモリ部
34を設定する。
【0029】図6の磁気記録タイミングチャート図と、
図10〜14の記録部の断面図を用いて、今述べた磁気
ヘッドのトラックアクセスを説明する。まず、図15カ
セットの斜視図に示すカセット42が図16の記録再生
装置の斜視図に示す記録再生装置1に挿入された後、最
初に図10のように、記録媒体2の記録面のインデック
ス情報が記録されているTOC領域にある光トラック6
5上を光ヘッド6の光ビームは結像されるそしてTOC
情報の再生が行なわれる。この時、磁気ヘッド8は裏面
にある磁気トラック67上を走行し、このトラック上の
磁気記録情報の再生が行なわれる。こうして、最初の作
業として記録媒体2のTOCの中の光トラックの情報が
再生されると同時に磁気トラック上に記録された前回の
アクセス内容、前回の作業修了時の状況等の情報が得ら
れ、この内容は図16のように表示部16に表示され
る。
【0030】例を挙げると、音響情報の場合、前回の終
了時に最後の曲番その中断時の経過時間、予約曲番等を
磁気記録領域に自動的に記録する。次に、再びこの記録
媒体2を磁気記録再生装置に挿入した場合、上述のよう
に光トラック65の目次情報とともに磁気トラック67
に記録された前回の終了時の情報を再生し、表示部16
に図16のように表示する。図16では前回のアクセス
終了時間、操作者名、最後の曲番、中断時に経過時間、
前回プリセットした曲順番と曲番が記録され表示された
状態を表わしている。具体的には「Contineu?」と表示
され、聞いてくるので「Yes」と入力すると、前回終了
時の同一曲番の曲の中断した箇所から音楽再生が再開さ
れる。「No」と入力すると、予めプリセットした曲順で
音楽を再生してくれる。こうして自動的に操作者は前
回、中断した内容をそのまま再現できたり、好みの曲順
で聴ける。これは図18のゲーム機の斜視図に示すよう
にゲーム用CDROM機器において、前回中断したゲー
ム内容、例えば、ステージ数、獲得ポイント、アイテム
到達数を記録再生することによりゲーム終了後、時間が
経ってゲームを再開したい時、前回と全く同じ箇所から
同じ状態で再スタートできるという従来のCDROM型
ゲーム機器にない効果が得られる。
【0031】以上はTOC領域の磁気トラックをアクセ
スする単純なアクセス方法の場合である。この場合メモ
リー容量は少ないものの、最も単純で最もコストが安い
という効果がある。
【0032】次にTOC領域以外のトラックをアクセス
する接合を述べる。図11は特定の光トラック65aを
光ヘッド6がアクセスしている状態を示す。この時、光
ヘッド6と連動している磁気ヘッド8は光トラック65
aの裏側の磁気トラック67aをアクセスする。必要な
磁気記録情報が磁気トラック67aから離れた別のトラ
ック、磁気トラック67b上にある場合、磁気ヘッド8
を磁気トラック67bまで移動する必要がある。この場
合、図6のタイミングチャートで説明したように、余裕
期間Toの間にヘッドの移動、記録、復帰を完了する必
要がある。この場合、事前に光記録層4のTOC領域も
しくは特定領域に、裏面の磁気トラックNO.と表面の
対応する光トラックNO.を記録したリストが記録され
ており、この情報を読み取り、必要な磁気トラックN
O.に対応する光トラックNO.を算出することができ
る。次に、図12のようにアクセス時間Taの間にヘッ
ド台19を移動して光ヘッド6がこの光トラック番号の
光トラック65bをアクセスするように固定する。する
と、磁気ヘッド8は所定の磁気トラック67bをトラッ
キングする。こうして、磁気記録もしくは、再生が行え
る。この場合、図13のように光トラック65aをトラ
ッキング中は、磁気ヘッド8を昇降モーター21によ
り、上部に上げ磁気記録層より離しておき、アクセス時
間Taの間に図6のωのようにモーター17の回転速度
を下げる。回転速度のさがっている間に、磁気ヘッド8
を下げて、磁気記録層3に接触させる。このことによ
り、磁気ヘッド8の破壊を防ぐことができる。TRの間
に回転速度を上げて磁気記録し、Tbの間に回転数を下
げて磁気ヘッド8を上げ、上げた後に再び回転数を上げ
図13のように元の光トラック65aに戻り、T2の間
に光記録再生を行なう。この余裕時間T0の間はメモリ
ー34に蓄積されたデータが再生されるため、音楽等の
連読信号は中断しない。又、図14に示すように、TO
C領域のアクセス中にも、TOC領域に磁気記録不要の
指示があった場合は磁気ヘッド8を下げない。このこと
により、磁気記録層3が設けられていない記録媒体2が
挿入された場合にでも、磁気ヘッド8が接触し破壊され
るという事故が防げる。このようにして、磁気ヘッド8
を回転速度を下げた期間に上下させることにより、磁気
ヘッドの破壊と摩擦が大巾に低減できるという効果があ
る。図15は光記録媒体2を収納するカセット42の斜
視図である。シャッター88と磁気記録防止ヅメ89と
光記録防止ヅメ89aが設けられており、別々に記録防
止が設定できる。当然ROMタイプのカセットには、磁
気記録防止ヅメ89aしか設けられていない。
【0033】図17は光記録の再生時用の記録再生装置
のブロック図である。光記録ブロックは図1に比べて光
記録回路、ECCエンコーダーが削除されている。一般
のCDプレーヤー等の再生プレイヤーに比べて磁気ヘッ
ド昇降部20、磁気ヘッド8と磁気記録ブロック9の部
品が追加されているが、部品は全て図1の光磁気記録再
生装置の部品を共用できる。かつ、これらのコストは光
記録関連部品に比べると格段に安いため、コスト上昇分
は少ない。記憶容量はフロッピーに比べると少ないが、
こうした少ないコストでROM型記録媒体に情報を記録
し、再生できるため、少容量のメモリー容量でよいゲー
ム機器やCDプレーヤの場合、前述のような様々な効果
が生まれる。我々の試算では直径60mmのディスクの場
合、約1KB〜10KBの磁気記録のメモリー容量が磁
界変調用の磁気ヘッドを用いて、得られる。現在のゲー
ム用ROMICにはSRAMの2KBもしくは8KBの
メモリーが搭載されているため、充分な容量といえ、R
OMICを代替するという効果がある。
【0034】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0035】図19は実施例2の全体のブロック図であ
る。図19は実施例1で説明した図1に磁気ヘッド8a
と磁気ヘッド回路31aを追加したものである。その他
の部分は同じであるため説明は省略する。図20の磁気
ヘッド部の拡大図のようにまず、磁気ヘッド8が磁気記
録層3の全体に記録波長の長い磁気記録を行なっていく
ところは、実施例1と同じである。次に磁気ヘッド8a
が表層部3aに記録波長の短い磁気記録を行なってい
く。すると最終的に表層部3aには短波長の副チャンネ
ルが深層部3bには長波長の主チャンネルの独立したチ
ャンネルの磁気記録ができる。このことにより、実施例
1の磁界変調用磁気ヘッドのようなーに長波長用の磁気
ヘッドを用いて、実施例2の図20のような2層記録を
されている磁気記録層を再生した場合、上記の主チャン
ネルは再生できる。このため、主チャンネルに要約情
報、副チャンネルに詳細情報を記録すれば、実施例1の
方式でも要約情報は得られ両者の互換性をとることがで
きるという効果が得られる。図21の磁気ヘッド部の拡
大図は短波長の磁気ヘッド8のみを搭載した場合で、こ
の場合、上記の副チャンネルの信号に主チャンネルが重
畳された信号が再生され、主、副両チャンネルが再生で
きるため、再生専用機の場合にこの構成をとると、コス
トが安くなる。図22の磁気ヘッド部拡大図において図
の上部は磁界変調用のヘッドつまり、長波長に適した磁
気ヘッド8で記録した場合で、図のようにN極部を1、
無磁化部を0とすると、磁化領域1、120aでは12
0bでは0、120Cでは1と記録され、“101”の
データ列121が得られる。図の下部のように、短波長
に適した垂直用磁気ヘッド8bを用いてN極部を1、無
磁化部を0、とするとデータ列122のように“101
10110”となり、上部の領域120aと同じ領域1
20dに8bit分記録できる。この領域120dの信
号を磁気ヘッド8で再生するとN極のみなので、“1”
と判断する。これは、領域120aと同じである。つま
りデータ列122aのうちの“1”が再生できる。次
に、領域120eではS極部を“0”無磁化部を“1”
と定義すると、データ列にこのように“0100101
0”と8bit分記録される。これを磁気ヘッド8で再
生するとS極だけのため“0”と判断する。これは1b
itであり、領域120bと同じ極性の信号が少し弱い
振巾で再生される。従って図22のように短波長用の磁
気ヘッド8bでは主チャンネルD1のデータ列122a
の信号と、副チャンネルD2のデータ列122の信号が
記録再生され、磁界変調用の長波長用の磁気ヘッド8で
は、主チャンネルD1のデータ列122aが再生され、
双方の互換がとれるという効果が得られる。なお、磁界
変調用の磁気ヘッド8のギャップは0.2〜2μmであ
る。
【0036】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0037】図23は実施例3の記録部拡大図である。
実施例3では、記録媒体2の透明基板5の上にまず、実
施例1で説明した図9のようなピットを刻んだ反射膜8
4を設け、磁気記録膜3を設ける点は同じであるが、C
0−フェライトをプラズマCVD等により成膜させであ
る。この材料は透光性をもつため厚みが薄い場合、高い
透光率をもつ。
【0038】この媒体を図23に示すように裏側から光
ヘッド6で焦点66を結像させる。光ヘッド6のレンズ
54はばね効果をもつ連結部150により、光透過材料
からなるスライダー41に結合されている。さらにスラ
イダー41には磁気ヘッド8が埋め込まれている。従っ
て、光ヘッドは反射膜84のピットを裏から読むことに
なり、トラッキングとフォーカスが制御される。すると
これと連結されているスライダはトラッキング制御さ
れ、特定の光トラックの上を走行する。レンズ54とス
ライダー41との位置の誤差は連結部150のバネ効果
のみで発生するためスライダー41はミクロンのオーダ
ーで制御される。次に上下方向はフォーカス制御に連動
してなされるため、数ミクロン〜数+ミクロンのオーダ
ーで制御される。
【0039】そして、磁気記録層3には次々と磁気記録
がなされる。本実施例の場合、光トラッキングが可能と
なるため、数ミクロンのトラックピッチが実現できると
いう大きな効果がある。またフォーカス制御によりスラ
イダー41および磁気ヘッド8が上下方向に制御される
ため、記録媒体2の基板5の表面精度が悪くても追従す
る。このため表面精度の悪い基板を使うことができるた
め、研磨したガラス基板に比べて非常にコストが安いプ
ラスチック基板や非研磨のガラス基板を使えるという効
果がある。
【0040】また図23では記録媒体2の裏面から光ヘ
ッド6で再生する場合を示した。しかし、従来の光ディ
スクプレーヤのような機構で表面から、同−の記録媒体
を再生することも可能であるため、互換性という効果が
ある。そして、光トラッキングによる従来より1桁以上
多いメモリー容量が得られるという顕著な効果がある。
【0041】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0042】図24は実施例4の記録再生装置のブロッ
ク図を示す。実施例4は実施例1で説明した図1の記録
再生装置と構成と基本的な動作は同じである。このため
詳しい説明は省略し、異なる部分に限定して説明する。
実施例4と実施例1との違いは実施例1では磁気ヘッド
8は光磁気記録磁界変調用のヘッドをそのまま用いてい
るため、図3に示すように垂直記録を行う。これに対
し、実施例4では図25の磁気記録部の拡大図に示すよ
うに光磁気記録の磁界変調と水平磁気記録の2つの機能
をもつ磁気ヘッド8を用いて記録媒体3の磁気記録層3
に水平記録を行う。実施例1の磁界変調用ヘッド例えば
MD用ヘッドの等価的なヘッドギャップは、通常100
μm以上と大きいため、記録波長λは数百μmの長波長
となる。この場合、反磁界が発生し、実際に記録される
磁荷が減衰するため、再生出力は低下する。実施例1は
構成の変更が全く不要なためコストが上昇しないという
極めて大きな長所がある反面、再生出力が下がるという
短所をもつ。
【0043】長波長記録で高い再生出力を必要とする場
合には、水平記録がより適している。この水平記録を実
現するため、実施例4は基本的には実施例1を磁気ヘッ
ドの構成を変えて記録方式を垂直記録から水平記録に変
更したものである。図25に示すように、実施例4の磁
気ヘッド8は磁界変調用磁気ヘッド機能を兼用する主磁
極8aと閉磁路を形成するための副磁極8bとLなるギ
ャップ長をもつヘッドギャップ8cとコイル40から構
成される。この磁気ヘッド8は水平記録の時はギャップ
長Lのリングヘッドとみなせる。また、磁界変調型光磁
気記録を行う時は均一な磁界を光記録層4に与えるよう
な構成となっています。まず、図25に示す磁気記録モ
ードの場合は光ヘッド6が光記録層4に焦点66を結び
トラック情報もしくはアドレス情報を読み取り、所定の
光トラックの焦点66がトラッキングするように光ヘッ
ド6が制御される。これに伴い光ヘッド6と連結されて
いる磁気ヘッド8も所定の磁気トラック上を走行する。
図25は走行方向と垂直方向から見た図であり、記録媒
体2の矢印51方向の走行に伴い、磁気記録ブロック9
から送られてくる記録信号に従って磁気記録層3に水平
方向の磁気記録信号61が次々と記録されていく。ギャ
ップ長をL、記録波長をλとするとλ>2Lとなる。従
ってギャップ長Lが小さい程記録容量を大きくできる。
しかし、Lを小さくすると光磁気記録用の変調磁界発生
時に、均一磁界の範囲が狭くなる。このため、光ヘッド
の焦点66の記録可能範囲が狭くなり記録媒体とトラッ
キング機構の寸法精度を高めなければならず、コストが
上昇してしまう。図26の光磁気記録の拡大図に示すよ
うに、光磁気記録を行う場合は、光ヘッド6からのレー
ザー光により光記録層4の焦点66が熱せられキュリー
温度以上になる。そして磁気ヘッド8による変調磁界8
5の磁界方向と同方向に光記録層4の焦点66の部分が
磁化され光記録信号52が次々と記録されていく。この
場合、前述のように光ヘッド6と磁気ヘッド8の対向す
る位置関係はヘッド台19等のトラッキング機構の寸法
精度に左右される。MDの場合コストを下げるため寸法
精度の基準が緩い。従って最悪条件を考えると、光ヘッ
ド6と磁気ヘッド8の位置関係は大きく狂う可能性があ
る。このため均一磁界領域8eの範囲はなるべく広いこ
とが要求される。このため、図26に示すように磁気ヘ
ッド8の主磁極部8aに絞り込み部8dを設けることに
より、右側の磁束85a,85bが収束され磁界が強く
なる。このため、磁束85c,85d,85e,85f
と同等になり、均一磁界領域8eが拡大するという効果
がある。こうして光ヘッド6と磁気ヘッド8の相対位置
関係がずれて焦点66と磁気ヘッド8の相対位置がずれ
ても、焦点66が均一磁界領域8eの範囲内にあれは最
適の変調磁界が光記録層に印加され、光磁気記録が確実
に行われ、エラーレートが悪化することはない。
【0044】また図31の光磁気記録部の拡大図に示す
ように磁気記録層3の磁気記録信号61の磁束は磁束8
6a、86b、86c、86dのように形成される。従
って光磁気記録時、焦点66により、キュリー温度以上
になった光記録層4の焦点66部の光磁気記録材料に磁
気記録信号61による磁束86aの磁界と磁気ヘッド8
からの変調磁界の二つの磁界が加わる。磁気ヘッド8か
らの変調磁界の大きさより、磁束86aの磁界の大きさ
が大きければこの部分の変調磁界による光磁気記録は正
常に動作しない。従って、磁束86aの大きさを一定値
以下に抑える必要がある。このため、磁気記録層3と光
記録層4の間に厚さdの干渉層81を設け影響を緩和す
る。磁気記録信号61の最短記録波長をλとすると光記
録層4における磁束66の強さは約54.6×d/λだ
け減衰する。記録媒体の場合様々な記録波長λの使用が
考えられる。最も短い場合の記録波長にはλ=0.5μ
mが一般的である。この場合dは0.5μmあれば60
dB程減衰するため、磁気記録信号61の影響は殆どな
くなる。
【0045】以上から記録媒体2の磁気記録層3と光磁
気の光記録層4の問に少なくとも0.5μm以上の干渉
膜を用いることにより磁気記録信号の光磁気記録への影
響をなくすという効果が得られる。この場合、非磁性体
もしくは保持力の小さい磁性体で干渉膜を構成する。
【0046】光磁気記録媒体を用いて光磁気記録と磁気
記録を行う場合、光磁気記録の変調用磁界が磁気記録層
の磁性体の保持力より充分小さければ変調磁界が記録さ
れた磁気信号に損傷を与える可能性はない。しかし、実
施例4のようにリング型ヘッドを用いた場合、ヘッドキ
ャップ部に強い磁界が発生する。従って変調用磁界が弱
くても磁気信号に影響を与えエラーレートが増加する恐
れがある。これを避けるため、光磁気記録媒体を装着し
て記録する場合、図27の記録部の断面図に示すよう
に、光ヘッド6で主記録信号を光記録層に記録する前に
その光記録予定領域の光トラック65gの裏面にある磁
気トラック67gに記録されている磁気記録信号を記録
再生装置のメモリー部34もしくは光記録層に転記し待
避される。待避により、光磁気記録時に磁気記録層のデ
ータが変調磁界により破壊されても問題がない。
【0047】これを具体的に図28のフローチャート図
を用いて説明する。フローチャートは大きく6つに分け
られる。判別ステップ201でディスクの属性の判別を
行い、光ROMディスクの場合は再生専用ステップ20
4を用いる。光RAMディスクを再生する場合は再生ス
テップ202、場合により再生/転記ステップ203を
行う。光RAMディスクに記録する場合、記録ステップ
205、場合により記録/転記ステップ206を用い
る。空き時間があれば、転記ステップ207により転記
のみを行う。
【0048】このフローチャートを詳しく説明する。判
別ステップ201においては、ステップ220において
記録媒体2、具体的にはディスクが装着される。ステッ
プ221でディスクの種別、例えばROMかRAMか、
光磁気メディアか、光記録禁止か、磁気記録禁止か等の
区別が図16のディスクのカセットに刻まれたツメ等に
より判別される。次に、ステップ222で図27の最内
周の光トラック65a、磁気トラック67aの位置へ光
ヘッド6が移動する。ステップ223でTOCの光情報
と磁気情報の各々のデータの読み出しが行われ、音楽デ
ィスクなら前回終了時の曲番、ゲームディスクならゲー
ムの終了ステージ番号等のデータが入る。これに基づき
図16のように、ユーザーが継続を希望すれば、前回終
了時の状態に復帰できる。ステップ224で磁気TOC
の中に書き込まれた未転記フラグを読み出す。未転記フ
ラグ=1なら光データ部へ転記されていない磁気データ
が残っていることを示す。また未転記フラグ=0なら残
っていないことを示す。ステップ225で光磁気ディス
クかROMディスクかを判別し、ROMディスクならス
テップ238に向い、光磁気ディスクならステップ22
6に向かう。ステップ238で再生命令があれば、ステ
ップ239で光記録信号及び磁気記録信号の再生を行
い、ステップ240で操作が終了すれば、ステップ24
1で再生期間中に起った種々の変更、例えば再生曲順の
変更や終了時点の曲番等の状況を磁気トラックのTOC
領域等に書き込む。書き込み完了後又ステップ242で
ディスクを排出する。
【0049】さて、ステップ226の光磁気ディスクの
場合に戻る。再生命令があれば、ステップ227へ、な
ければステップ243へ進む。ステップ227では光記
録面の主記録信号の再生を通常の再生速度より速く行
い、順次メモリに蓄積させる。音楽信号の場合、数秒間
分のデータを蓄積できるようにするため、この間、再生
を中断しても音楽は中断しない。ステップ228でメモ
リが一杯になると、ステップ229で未転記フラグ=1
の場合、主記録信号の再生を中断し、再生転記ステップ
203の中のステップ230に進む。磁気記録面の副記
録信号の全てを再生完了しているかチェックし、Yes
ならステップ234に進み、Noならステップ231に
進み、磁気記録面の副記録信号を再生し、メモリーに蓄
積する。ステップ232で音楽信号等の蓄積している主
記録信号の出力がまだ可能であるかチェックし、Noな
らステップ227に戻り、主記録信号の再生蓄積を行
う。Yesならステップ233で副記録信号が設定され
たメモリ量に達した時点で、ステップ234で再度、主
記録信号の蓄積再生ができるかチェックし、Yesなら
ステップ235でメモリに入っている副記録信号を光記
録面の転記用領域に転記し、ステップ236で全データ
の転記が完了したかチェックし、Noならステップ23
0に戻り転記を継続し、Yesならステップ237で未
転記フラグを1から0に変更しステップ226に戻る。
【0050】さて光記録層に記録する場合、記録ステッ
プ205の中のステップ243に進み、記録命令をチェ
ックし、Yesならステップ244で主記録信号のメモ
リへの蓄積を行い、光記録をしない。ステップ245で
メモリに余裕があるかチェックし、Noならステップ2
45aで主記録信号の光記録を行い、ステップ243へ
戻る。Yesならステップ246へ進み、未転記フラッ
グが1でないならステップ243へ戻り、1なら記録転
記ステップ206の中のステップ247へ進む。ステッ
プ247では主記録信号をメモリーに蓄積しながら同時
に今回光記録を予定している図27の光トラック65g
の裏側の磁気トラック67gの副記録信号を再生しメモ
リに蓄積する。ステップ248で、主記録信号蓄積メモ
リに余裕があるか確認してYesならステップ248a
で副記録信号を光記録層へ転記を行うNoならステップ
245aへ戻り光記録を行う。ステップ249で全デー
タの転記を完了したか確認し、Yesならステップ25
0で未転記フラグを1から0に変更し、ステップ243
に戻る。Noならそのままで、ステップ243に戻る。
【0051】ステップ243で記録命令があるかチェッ
クし、Noなら転記ステップ207の中のステップ25
1に進む。ここでは主記録信号の記録も再生も不要のた
め磁気データ面の副記録信号の光データ面への転記のみ
を行う。ステップ251で副記録信号の再生とメモリへ
の蓄積を行い、ステップ252で光記録層への転記を行
う。ステップ253で全転記が完了したかチェックし、
Noなら再びステップ251に戻り転記を続ける。Ye
sならステップ254で未転記フラグを1から0に変更
しステップ255で全操作終了したかチェックし、No
なら最初のステップ226に戻る。Yesならステップ
256に進み、今回の作業で変更した情報および未転記
フラグ=0なる情報等を磁気トラックのTOC領域に磁
気記録し、ステップ257でディスクを排出してこの一
枚のディスクに関する作業を完了する。
【0052】なおステップ256では、メモリに蓄積し
た副記録信号の全てを再び磁気記録層に書き込むことに
より、光記録前の状態に磁気記録層を復旧することもで
きる。
【0053】以上のように磁気記録面のデータのうち光
記録の変調磁界により破壊される磁気トラックのみのデ
ータをメモリ叉は光記録面に待避させることにより磁気
記録面のデータ破壊が実質的に防げるという効果があ
る。
【0054】さらに光記録作業終了後に再び待避データ
を磁気トラックに記録し、復元することにより光磁気記
録を行なってもディスク排出時には磁気記録面のデータ
が復活しているという効果も得られる。
【0055】図28の場合は、磁気記録面の破壊される
可能性のあるデータを光磁気記録を行う前に光記録面に
転記するという手法を用いている。これに対し、図29
のフローチャートの場合は、光記録面への転記はしない
手法を用いる。図29のフローチャートの判別ステップ
201と再生ステップ202と再生専用ステップ204
は図28と同じであるため、説明は省略する。また転記
をしないため再生転記ステップ203と記録転記ステッ
プ206と転記ステップ207はいらない。記録ステッ
プ205のみ異なるため以下詳しく説明する。
【0056】再生ステップ202の中のステップ226
で再生命令があるかチェックしNoの場合、ステップ2
64へ進み、Yesの場合ステップ260へ進む。ステ
ップ260では磁気トラック単位に対処する光トラック
を管理し、光トラックの裏面の光磁気記録により破壊さ
れる該当磁気トラックを算出し、前回と待避されたもの
と同じ該当トラックかどうかをチェックしYesならス
テップ263で光トラックへの光磁気記録を行なう。N
oなら、ステップ261で前回の磁気トラックへ待避デ
ータを書き込むことにより、前回の磁気トラックのデー
タを完全に復元できる。次にステップ262で今回の破
壊される該当磁気トラックのデータを読み込みメモリに
待避させる。その後ステップ263で光トラックへの記
録をし、ステップ243へ戻る。ステップ243でNo
の場合ステップ261aで、前回の磁気トラックの復元
を行い、終了ステップ206の中のステップ264で操
作終了かチェックしNoならステップ226へ戻り、Y
esならステップ265でこのディスクの装着から終了
までに変更された情報例えば音楽の終了曲番等を磁気記
録する。そしてステップ266でディスクを排出する。
こうして作業を終了し、次のディスクが装着されると再
びステップ220から作業を開始させる。
【0057】図28の場合磁気データを全て光記録層に
転記し、磁気データが光記録により破壊されてもよいよ
うに対処するのに対し、図29の場合はそのかわり各磁
気トラック単位に磁気データを管理し、光磁気記録によ
り破壊される予定の該当磁気トラックの磁気データのみ
を読み出しメモリに蓄積し、その磁気トラックが光磁気
記録により破壊され、かつその該当磁気トラックとは別
の磁気トラックに光記録する時点で、この磁気トラック
を完全に復元する。このことにより、1〜3の磁気トラ
ック分のメモリ容量で対処できるため、メモリが少なく
て済む。叉フローチャートをみても明かなように簡単な
処理で磁気データを光磁気記録の破壊から守ることがで
きるという効果がある。
【0058】また図30(a)の光磁気ディスク装着時
の断面図と図30(b)のCD装着時の断面図に示すよ
うに、同じ機構を用いて光磁気ディスクとCDを再生す
ることもできる。この場合、CDの場合、外部がカート
リッジで保護されていないため外部磁気の影響を受け易
い。CDの磁気記録層3の保持力を例えば1000〜3
000Oeと光磁気メディアの磁気記録層に比べて格段
に高くすることにより外部磁界による磁気データの破壊
を妨げるという効果がある。光磁気ディスクの場合、保
持力を強くすると光磁気記録層において変調磁界の大き
さに近づくため、影響が出てしまう。このため1000
Oe以下に低くしてある。
【0059】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について図面を参照しながら説明する。図32は実施例
5の記録再生装置のブロック図を示す。実施例5は実施
例1と実施例4で説明した図1および図24と構成と基
本的な動作は同じである。このため詳しい説明は省略
し、異なる部分に限定して説明する。実施例5と実施例
1との違いは実施例4では図24と図25で説明したよ
うに1つのコイル40をもつリング型の磁気ヘッド8で
磁気記録と磁気記録信号の再生と光磁気記録用の変調磁
界発生の3つの機能を1つのコイルで行う方式である。
このため構成は簡単であるが3つを両立させるためには
相反する要素があるため再生効率の低下及び均一磁界領
域の狭さ等の問題が発生する恐れがある。このため、ヘ
ッドの設計が難し、加工の点でも難しくなる。
【0060】つまり、構成が簡単なため、配線回路は簡
単になるが、設計面、加工面で難しい。
【0061】この点に鑑み、実施例5では図33の磁気
記録の拡大図に示すように2つのコイルをつまり磁界変
調用コイル40aと磁気記録コイル40bの2つのコイ
ルを持っている。図32のブロック図に戻ると、磁気記
録もしくは再生の時は磁気ヘッド回路31により磁気記
録コイル40bに電流を与えるか、コイルより電流を受
けとり、磁気記録および再生を行う。
【0062】また磁界変調型の光磁気記録を行う時は、
光記録回路37の中の磁界変調回路37aより変調信号
を磁界変調用コイル40aに与え光磁気記録を行う。
【0063】図33を用いて磁気記録および再生時の動
作を説明する。磁気ヘッド回路31からの記録電流はコ
イル40bに矢印方向に流れる。すると磁束86c、8
6a、86bの閉磁路が形成され、磁気記録層3に磁気
記録信号61が次々と記録されている。水平方向の磁気
記録となる。この場合磁界変調用コイル40aには基本
的に電流を流さない。この構成であるとギャップ8cを
含む閉磁路が構成され再生感度も最適設計ができる。
【0064】次に図34の光磁気記録の拡大図を用いて
光磁気の記録時の動作を説明する。磁界変調用コイル4
0aは主磁極8aとヨークの副磁極8bの双方に同一方
向に巻かれている。従って、磁界変調回路37aより矢
印51a方向に変調電流が流れてきた場合、下方向の磁
束85a、85b、85c、85dが発生する。そして
光記録層4の焦点66の部分にあるキュリー温度以上の
光磁気記録材料がこの磁界により磁化反転され、光記録
信号52が記録される。この場合、焦点66における磁
界の強さは均一磁界領域8eの範囲において一般的に5
0〜150Oeに設定される。この場合図25に示すよ
うに磁気記録信号61により、光磁気記録材料が磁化反
転しないように干渉層81を設けた方が好ましい。この
厚さをdとするとこの場合λ>dでよい。図34の構成
にすると、均一磁界領域8eが広くとれるという効果が
得られる。またヘッドの設計も2つのコイルに対して各
々独立に設計できるので、最適の磁界変調特性と、最適
の磁気記録特性および最適の磁気再生特性が得られると
いう効果もある。図33のヘッドギャップ8cを小さく
できるので磁気記録時の波長を短くできる。また、閉磁
路形成の最適設計ができるため再生感度も向上する。さ
らに、図34のように磁界変調時に主磁極8aの磁束8
5aと副磁極8bの磁束85dは同方向のため実施例4
の場合のようにギャップ部8cに強い磁界は発生しな
い。単に変調磁界の弱い磁界しか発生しない。磁気記録
層3の保持力は800〜1500Oeと変調磁界に比べ
て充分高く水平方向に磁化容易軸を持つため、変調磁界
により磁気記録信号61が破壊されないという効果があ
る。従って実施例4では磁気記録層3の保持力Hcを光
磁気記録材料の記録磁界Hmaxより高くとることによ
り、データが破壊されない。この場合2倍の余裕をみれ
ばよいため、 Hc<2Hmax となる。図8に示す記録媒体2を製作すればよい。また
磁気ヘッド8は、図35に示すように主磁極8aにコイ
ル40aを副磁極8bにコイル40bを独立して巻くこ
ともできる。この場合、磁界変調時に、磁気記録用コイ
ル40bにも磁気ヘッド回路31を用いて矢印51b方
向の変調電流を流すことにより磁束85dが発生し、磁
界変調用コイル40aによる磁束85c、85b、85
aと同方向になり、図34と同様の効果が得られる。
【0065】又、図36のような1本の巻き線を巻き、
タップ40cを設けることにより、3つの端子で2つの
コイルを構成することもできる。磁気記録時にはタップ
40cとタップ40eを用いる。
【0066】また、光磁気記録時には、図37のように
タップ40dとタップ40eを用いて光磁気記録の変調
磁界ができる。このことにより、3つのタップでヘッド
を構成できるため、配線が簡単になるという効果があ
る。
【0067】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
に基づき、図面を参照しながら説明する。図38は実施
例16の記録再生装置のブロック図を示す。実施例6は
実施例1と実施例4と特に実施例5で、説明した図1お
よび図24および図32と基本的な動作は同じである。
このため詳しい説明は省略し、異なる部分に限定して説
明する。実施例6と実施例5の違いを示すと実施例5で
は磁気変調用コイルとは別に1つのコイルを設け磁気記
録を行う。このため消磁と記録を同時に行えない。しか
しフロッピィディスクでは同時に行うことが要求され
る。このため、実施例6では図38に示すように磁気ヘ
ッド8に2つのギャップ8c,8eを設けてある。さら
に2つのコイル40b,40fを磁気ヘッド回路31に
接続し、一方を記録用、一方を消磁用に用いる。こうし
て、消磁と記録が一つのヘッドで同時に行える。
【0068】次に図39の磁気記録部の拡大図は、具体
的な磁気ヘッド8の構成を示す。図33に示すように副
磁極8bとは別に第2副磁性極8dを追加した構成とな
っている。図33で説明したように磁気記録用コイル4
0bにより磁気記録を行うが、その前に第2副磁極8d
により磁気ヘッド回路31より消磁電流を流す。かくし
てギャップ8eにおいて磁気記録層3の消磁を記録前に
行うことができる。このためギャップ8cにおいて磁気
記録を行う時に、理想的な記録ができ、C/N,S/N
が向上し、エラーレートが下がる等の効果がある。この
状態を記録媒体2の垂直方向からみた状態を図41の磁
気記録部の上面図は示す。図41に示すように記録トラ
ック67の両側にはガードハンド67f,67gが設け
られている。まず、第2副磁極8dのギャップ8eによ
り消磁領域210の幅で消磁が行われる。従って記録ト
ラック67の全部の領域とガードバンド67f,67g
の一部の領域が消磁される。従って磁気ヘッド8のトラ
ックずれが生じてもギャップ8cは消磁領域210の範
囲をはずれることがない。従ってギャップ8cにより磁
気記録を行う場合、よい状態で記録できる。
【0069】また、図42の磁気記録部の上面図に示す
ように消磁用のギャップを分割し、ギャップ8e、8h
を2つ設けることもできる。このことにより、図41の
反対方向の矢印51の方向に記録媒体2を走行させ、ま
ず記録トラック67より広い巾をもつギャップ8cによ
り磁気記録を行い、ガードバンド67f、67gの一部
にオーバーラップして記録する。このオーバーラップし
た部分は2つの消磁領域210a,210bにより消磁
される。従ってガードバンド67f、67gは完全に確
保される。このため記録トラック間のクロストークが減
少し、エラーレートが下がるという効果がある。次に図
40の磁界変調部の拡大図により、磁気ヘッド8を用い
て光磁気記録の磁界変調を行う場合を述べる。磁界変調
用コイル40aを主磁極8aと副磁性8b、第2副磁性
8dの3つをまとめて巻いてあるため、各々の磁極に磁
束85a,85b,85c,85d,85eが均等に発
生する。このため広い均一磁界領域8eをとれるという
効果がある。このためトラック位置の寸法精度を低くて
も、焦点66が光記録トラック65をはずれない。
【0070】次に図43の磁気記録部の拡大図に示す磁
気ヘッド8は、図39で説明した磁気ヘッド8のコイル
の巻き方を変えたものである。図に示すように磁界変調
用コイル40dを延長して磁気記録用のコイルと兼用
し、中間のタップ40cを設けたものである。これによ
り、タップ40cとタップ40eにより磁気記録ができ
る。さらに図44の磁界変調部44の拡大図に示すよう
にタップ40dとタップ40eに矢印51a,51bの
方向の電流をタップ40fに矢印51cを流すことによ
り、同じ方向の磁束85a,85b,85c,85d,
85eが発生し均一の変調磁界が生ずる。この場合タッ
プ数が一つ減り構成が簡単になるという効果がある。以
上に詳しく述べたように実施例6の磁気ヘッド8を用い
ることにより、一つのヘッドで消磁ヘッドと磁気記録ヘ
ッドと光磁気記録の磁界変調用ヘッドを共用することが
できるという大きな効果がある。
【0071】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
に基づき、図面を参照しながら説明する。主として実施
例7はメディアを入れるディスクカセットに関するもの
である。図45(a)のディスクカセットの上面図はデ
ィスクカセット42の可動形のシャッター301の閉じ
た状態を示す。このようにヘッド用穴302だけでなく
ライナー用穴303a,b,cがシャッター301によ
り保護されているためゴミが入らないという効果があ
る。図45(b)ように矢印51方向へのディスクカセ
ット42の本体への挿入に伴いシャッターは開く。この
ためヘッド用穴302とライナー用穴303a,303
b,303cの双方が開く。図46のように角形の単1
のライナー用穴303を設けてもよい。図47、図48
のディスクカセット上面図に示すようにヘッド穴302
の逆方向にライナー用穴を設けてもよい。この場合図4
9(a),(b),(c)のライナーの上面図に示すよ
うに、ライナー304と板バネやプラスチックシートか
らなるライナー支持部305とライナー支持部版付部3
06a〜dにより、ライナーはライナー可動部305a
以外の部分がディスクカセット42に固定される。図4
9(c)に示すようにカセットハーフにはライナー用溝
307が掘ってある。この溝307にライナー可動部3
05aが収納される。この上から副ライナー支持部30
5bが押さえつける。こうしてライナー支持部305a
のバネの復原力により、外力が加わらない限り自ら平板
状態を保つ。この状態ではライナー303は記録メディ
ア2の表面の記録層と接触しない。このため通常は記録
層3の摩耗は防がれる。
【0072】次に必要に応じてライナー穴303よりデ
ィスクカセット42の内部方向へライナーピン310に
より外力が加えられるとライナー支持部305とライナ
ー304はメディア面に押しつけられるライナーピンが
押さない限り、ライナー305と記録メディア2の記録
層は接触しない。
【0073】ディスクカセットの別の構成を示すと、図
50は(a)(b)(c)はライナー支持部303aの
板バネに図50(c)の如くディスクカセット上面方向
の変形を予め与えておく。これにより図50(d)のよ
うにディスクカセット42に固定した場合カセットハー
フ上部42aに常に押しつけられる。このためライナー
ピン310により下方向に押されない限り記録メディア
2とライナー304が接触しない。副ライナー支持部3
05bが省略できるという効果が安定して得られる。
【0074】次に、ライナーピン310によるライナー
とディスクの接触、非接触の切り替え方法を説明する。
図51は図49(a)のA−A’面の断面図を示すライ
ナーピン310はライナーピンガイド311の中を矢印
51a方向に引き上げられている。このためライナー3
04と記録媒体2の記録層3は接触していない。従って
記録メディア2の回転時の摩擦力は少ないため弱い駆動
力でも回転する。次に図52のように矢印51方向の外
力によりライナーピン310が押し下げられるとライナ
ー支持部305と介してメインの方のライナー304は
記録メディア2の磁気記録層3に押しつけられる。記録
メディア2の矢印51方向の回転もしくは走行に伴い、
磁気記録層3上のほこりやゴミ等の異物が不織布等から
なるライナー304により、とり除かれる。このため図
46のヘッド穴301部にある記録ヘッド8により磁気
記録再生、もしくは光磁気記録の磁界変調が行われた場
合、エラーレートが大巾に減少するという効果が得られ
る。ライナーの材料に関しては従来のフロッピーのライ
ナーと同じであるため説明を省略する。この場合矢印5
1aで示す回転方向の場合、図45(a)のように磁気
ヘッド8の前の磁気記録層3の部分にライナーピン31
0を設けているため、清掃効果が高くなるという効果が
ある。この場合、通常の磁気記録層3を設けてない接触
型の光磁気記録のディスクカセット42に本発明のライ
ナー制御方式を用いてもゴミが低減するため光磁気記録
時のエラーレートが向上するという効果が得られる。
【0075】ライナーピン310の制御は例えば図52
(b)に示すように磁気ヘッド3とライナーピン310
を連動させ、磁気ヘッド3の接触した場合には必ずライ
ナー304を記録メディア2に接触させるようにするこ
とによりアクチュエータを兼用できる。磁気ヘッド3が
接触していない場合は必要に応じてライナーピン310
を上げてライナー304を接触させないようにする。図
53aの磁気ヘッドの昇降図のように、磁気ヘッド8と
連動させるとライナー304と記録メディア2は接触し
なくなる。このことにより不要時にライナ304によ
り、磁気記録層3の表面が摩耗することを防げる。同時
に摩擦力が減るためにモーターの回転トルクが少なくて
済み消費電力が減るという効果がある。また本発明の磁
気記録方式に対応していない従来の記録装置に本発明の
ディスクカセット42を装着しても、図54(a)
(b)の磁気ヘッド昇降図に示すように従来方式の装置
はライナーピン310及び昇降機能をもたないために図
54(b)のようにライナー304と記録メディア2は
接触せずディスクの駆動トルクの小さい従来型の光磁気
記録再生装置でも安定して回転させられる。このためメ
ディアと従来機器との互換性が保たれるという効果があ
る。又、本発明の記録再生装置にライナー304やライ
ナー穴303のない従来型のディスクカセット42を装
着しても、図55(a)(b)の磁気ヘッド昇降図に示
すようにライナー穴303がないためにライナーピン3
10が挿入されない。従って記録メディア2やライナ3
04にライナーピン310が接触しない。従って従来の
メディアを本発明の記録再生装置に挿入しても問題は全
く消じないため、これらの間の互換性も保たれるという
効果がある。なおこの場合、従来の記録メディアの潤滑
剤が磁気ヘッド8の接触面に付着し、エラーレートが悪
化する。これを防ぐために図56本発明の記録媒体の上
面図に示すように清掃用トラック67xを設定する。本
発明の記録再生装置に従来の記録媒体2が装着され、脱
着された後に本発明の記録媒体2を挿入した場合、最初
に少なくとも1回この清掃トラック67xの上を挿入磁
気ヘッド8を走行させる。これにより、上述のゴミは清
掃用トラック67x上に付着する。このゴミはさらに記
録媒体2と接触している。ライナー304により取り除
かれる。これにより、磁気ヘッド8の接触面のゴミは最
終的に取り除かれ、エラーレートの少ない確実な記録再
生ができるという効果がある。また図57(a)(b)
のライナー昇降部の断面図は各々ライナーピンのOFF
の状態とONの状態を示す。なお図58図59のライナ
ー昇降部の断面図は各々図51,図52を記録媒体2の
走行方向からみたライナー昇降部の断面図である。
【0076】次に板バネ型のライナーピン310を用い
た実施例を示す。図60,図61のライナーピン部の横
断面図,図62,図63のライナーピン部の前断面図は
板バネのライナーピン部の全断面図は板バネのライナー
ピン310を用いた場合のOFF状態とON状態を各々
示す。この場合ライナーピン310はピン駆動テコ31
2を介して昇降モータ21により矢印51,51a方向
に駆動されON,OFFする。図64、図65のライナ
ーピンの前面断面図は図46(a)の長方形の一穴のラ
イナー穴303を用いる場合のライナーピン310を用
いた場合のOFF状態、ON状態を各々示す。この場
合、ライナーピンのライナー取付部との接触面積が大き
くなるた確実にゴミがとれるという効果がある。
【0077】図66、図67のライナーピンの前断面図
はライナーガイド311に保護部311aを設けてあ
る。また図66のように本発明のディスクカセット42
にも認識穴313が設けてある。このため図に示すよう
に本発明のディスクカセット42を挿入した場合は、ラ
イナーピン310はライナー穴303に入れる。しか
し、従来型の認識穴313のないディスクカセット42
を挿入した場合図67のように保護膜314がディスク
カセット42のケースにあたるためライナーピン310
はディスクカセット42のケースには接触しない。この
ため、ライナーピン310が汚れたり破損したりするこ
とが防げるという効果がある。
【0078】(実施例8)以下、本発明の第8の実施例
に基づき、図面を参照しながら説明する。実施例8では
ディスクカセットの下面方向からライナーピンを押し上
げライナーを昇降させる方法を開示する。
【0079】図68(a)(b)のディスクカセットの
上面透視図に示すように上面にはライナー穴はない。裏
側にある認識穴313a,313b,313cに隣接し
てライナー穴303を設けこのライナ穴303に図の裏
側からライナーピンを挿入し、ライナーを昇降させる。
図69(a)(b)はライナー昇降部の図68のA−
A’面の断面図を示す。まず、図69(a)に示すよう
にライナーピン310がOFF状態にある時は、ライナ
ーピン304と記録媒体2は接触しない。図69(b)
に示すようにライナーピン310が認識穴313に挿入
されると変形し字型の板バネからなるライナー駆動部3
16はライナーピン310により図上右側に押されピン
軸315を中心として反時計まわりに回転する。これに
より、ライナー駆動部316によりライナー支持部30
5が下方向に押されてライナー304と記録媒体2は接
触し、回転に伴いゴミがとり除かれる。
【0080】次にライナーの構造について述べる。図7
0(a)(b)(c)のライナーの構成図のように、ラ
イナーの構造は図49で説明した構造と基本的には同じ
である。ただ、ライナー駆動部316の駆動部先端に可
動部305aを設けている点と図70(c)に示すよう
にライナー駆動部316を収納するためのライナー駆動
溝30aが追加されている点が異なる。
【0081】ここでライナーピン310の本体側の構造
について述べる。ライナーピン310とモーター17は
図71の周辺部の断面図に示すような位置関係にある。
図72(a)のライナーピン周辺部の断面図に示すよう
に、もし、本発明のディスクカセット42が矢印51方
向に挿入された場合、ライナーピンのアクチュエータを
設けなくてもライナー304は連動して昇降する。しか
し、図72(b)のように従来のディスクカセット42
を挿入した場合、ライナー穴303はないため、ライナ
ーピン310はバネ317により挿入に伴い、自動的に
下がり、従来のディスクカセット42を破壊したり等の
悪い影響を全く与えないという効果がある。この場合、
例えばゲーム機のようにディスクのアクセス頻度が少な
い用途にはライナーピンにアクチュエータを設けなくと
もよいため構成が簡単になるという効果がある。図73
(a)(b)の磁気ヘッド昇降部の図に示すように1つ
の昇降モーター21を用い昇降部20と連結部318に
よりライナーピン310を連動させることができる。こ
の構造を用いると磁気ヘッド8が記録媒体2に接触する
時は必ずライナー304が記録媒体2に接触するためア
クチュエータを兼用できるという効果がある。図74
(a)(b)のディスクカセットの断面図は図69と基
本的に同じであるが、ライナー駆動部316を延長して
ピンシャッター部319を追加しているため、図74
(a)に示すように、ライナーピンのOFF時にピンシ
ャッター319が閉じ、外部のゴミのディスクカセット
42内への流入を防げるという効果がある。この構造で
はディスクカセットの認識穴の近傍を用いるため、従来
のディスクカセットに小さな穴を1ヶ追加するだけでよ
い。従ってカセット構造の互換性がより高くなるという
効果がある。また図69の構造では水平方向の必要占有
スペースが小さいという効果がある。このため例えば図
68のB−B’断面のように殆ど取り付けスペースのな
い部分にもライナー穴303aを設けることができ、カ
セット設計の自由度が向上する。
【0082】(実施例9)以下本発明の第9の実施例に
基づき、図面を参照しながら説明する。実施例9はライ
ナー駆動部316の取り付けスペースが十分ある場合の
実施例を示す。図75のディスクカセット上面図は実施
例9の上面からみた構成でライナー305ライナー取付
部305aの構成は図49とほぼ同じであるため省略す
る。本実施例ではライナー取付部305の可動部305
aにライナー昇降部305cを設けてある。この部分を
ライナー駆動部316により、図上で押し下げることに
よりライナー305を昇降させる。これを図75のA−
A’の断面図である図76、図77の昇降部の断面図を
用いて説明する。図76のようにライナーピン310の
OFF時はピンシャッター319はバネ307により下
部に押しけられているため外からゴミは入ってこない。
ライナー支持部305、可動部305aも板バネの効果
と副ライナー支持部305bにより上面に押し付けられ
ている。従ってライナー304は記録媒体2と接触して
いない。
【0083】次に図77のように、ライナーピン310
のON時にはピンシャッター319により、ライナー駆
動部316はピン軸316を中心に右回りに回転し、ラ
イナー昇降部305cを下に押し下げるため、ライナー
取付部305の可動部305aは押し下げられ、ライナ
ー304と記録媒体2は接触し、矢印51方向の回転に
伴い、ディスク面上の異物はとり除かれる。このためエ
ラーレートが低減するという効果が得られる。実施例9
の場合、構造が簡単で、確実にライナー昇降が行われる
という効果が得られる。またディスクカセット42aに
溝を設ける必要がないため、カセットの強度が損なわれ
ないという効果も得られる。
【0084】また図68(a)のカセット上面図のB−
B’断面図に取り付けた場合、図78(a)(b)のラ
イナーピンの断面図に示すような構造となる。図76、
図77の場合と動作が同じであるため詳しい説明は省略
する。図78(a)に示すようにライナーピン310の
off時はピンシャッター319によりライナー穴は閉
じられている。図78(b)に示すようにライナーピン
310のon時にはライナー駆動部315が左回りに回
転しライナー昇降部305Cを下げライナー取り付け部
305aとライナー304を押し下げるため、ライナー
と記録媒体は接触する。この場合図76に比べて、より
短いスペースでライナー昇降を実現するという効果があ
る。なおライナーピン310を挿入した場合にライナー
と記録媒体の接触が解放される方式にすると不使用時に
ライナーが接触し、この摩擦力により記録媒体が回転し
なくなるため記録媒体の破壊を防ぐという効果がある。
【0085】(実施例10)以下、本発明の実施例10
における記録最盛装置を図面に基づき説明する。基本構
成は、実施例6で説明した図38のブロック図と同じで
あるため省略する。まず、トラッキングの方式について
詳しく説明する。図79の未補正のトラッキング原理図
に示すように、理想的な設定状態であれば、上面の磁気
ヘッド8と下面の光ヘッド6は上下同じ位置関係にあ
る。このため、特定の光アドレスの光トラック65を光
ヘッドがアクセスすれば、磁気ヘッド8はこの裏面の対
応する磁気トラック67を走行する。この場合、光ヘッ
ドアクチュエータ18のトラッキングエラー信号のDC
オフセット電圧は発生しない。しかし、実際はアクチュ
エータのバネ定数の製品バラッキや、装置の傾斜による
重力Gの印加により、光アクチュエーア18のセンター
321bとの間には△L、具体的には数十〜数百μmの
ズレが生じる。また、光アクチュエータ18のセンター
321aと対向する磁気ヘッド8のセンター321Cに
も組立誤差によるズレがある。従って、図79(b)の
ように、対向する磁気ヘッド8と光ヘッド6の間に位置
ずれが生じる。
【0086】特定のアドレスの光トラックを光ヘッド6
が走直しても、磁気ヘッド8がトラッキングする磁気ト
ラックとの対応関係がないため、別の磁気トラックをア
クセスする可能性がある。具体的に述べると、磁気トラ
ックのトラックピッチは通常50〜200μmである。
光ヘッド6と磁気ヘッド8のセンターすれば、最大数百
μmある。従って、悪い条件においては、目的とするト
ラックの隣の磁気トラック上を磁気ヘッド8が、走行
し、間違ったデータが記録される場合もある。
【0087】これを避けるためには、本発明では図80
(a)に示すようにトラッキング制御信号にオフセット
電圧△Voを与えて基準磁気トラック67zの裏側に光
ピックアップ6がくるように光ヘッド6を△Lだけ偏心
させる方法をとっている。つまり常に偏心補正量△Lだ
け偏心させておけば、据え置き機の場合、常に磁気ヘッ
ド8と光ヘッド6は精度よく上下方向に対向し、光トラ
ック65と磁気トラック67の相関度は高まり、通常の
機械精度では、数μm〜十数μmのトラックずれに収ま
れる。
【0088】こうすれば、トラックピッチが50μmで
あっても、光アドレスに基づき磁気ヘッドを目的とする
磁気トラックにトラックキングできる。
【0089】図80(b)にますように、このオフセッ
ト電圧△Voを印加しておけば、△Lだけ光ヘッド6は
偏心し、光トラック68のアドレスをアクセスすること
により磁気ヘッド8は所望の磁気トラック67をアクセ
スすることになる。
【0090】ここで、このオフセット電圧△Voを算出
する方法を述べる。まず、偏心対策としてディスクの平
均トラック半径を求める方法を述べる。CDやミニディ
スク(MD)規格においては、光トラック65の偏心は
最大200μm発生する。一方、磁気トラック67のト
ラックピッチは2DDつまり、135TPIクラスで2
00μmである。従って、何も対策をとらなければ、光
トラック65のアドレスを参照して目的とする裏面の磁
気トラック67をアクセスすることは難しい。
【0091】図81(a)のディスク偏心量の図に示す
ように、プリマスターした光トラック65PMと光ヘッド
6にサーボをかけない場合の軌跡65Tの間には△rn
る偏心が発生する。
【0092】ここで、トラバースを移動させないで光ヘ
ッドにトラッキングサーボをかけた場合、光トラックの
偏心により図81(b)のようなトラッキングエラー信
号が発生することが検知できる。
【0093】θ=0゜時の光トラックアドレスを読み取
り基準点に設定した場合、偏心によりトラッキング半径
はrn−△rnとなり、設計したトラッキングの半径rn
より小さな半径を描く。又、θ=180゜の時は逆にrn
+△rnとなり、rnより大きな半径を描く。
【0094】トラックピッチが100〜200μmの場
合、±200μmの光トラックの偏心がある場合、トラ
ックサーボをかけない限りトラック半径自体が変わって
しまう。
【0095】図に示すようにθ=90゜とθ=270゜に
おいて、エラーが最も小さい。従って、θ=90゜,2
70゜の時の光トラック65PMのアドレスを基準にして
光トラックの中心位置を決めることにより、設定値の第
nトラックの半径rnが求まる。
【0096】図81から明かなように、θ=90゜とθ
=270゜の時、△rn=0となり、標準トラック半径r
nが求まる。
【0097】θ=90゜と270゜の位置は、図81
(c)のトラッキングエラー信号より求まる。
【0098】この角度の延長線上の位置にある光トラッ
ク65のアドレスを用いることにより、この光アドレス
65sに光ヘッドをトラッキングさせることにより、標
準トラック半径rnが得られ、より正確な磁気ヘッドに
よるトラッキングが可能となるという効果がある。 な
お、この光アドレス320は磁気トラック67の第1ト
ラックもしくはTOCトラックに記録する。
【0099】なお、CD,MDフォーマットの場合、ア
ドレス情報は1つの光トラックの1周におけるアドレス
情報の数が少ない。従って、360゜において全角度の
360ケのアドレスが得られない。
【0100】図86に示すように、アドレス1の何個目
のブロックが角度θの何度に相当するかはわかる。この
ことにより、例えば1度単位の角度分解能が得られる。
従って、このブロック単位で管理することにより、任意
の角度上の任意の半径の光アドレス情報が得られる。こ
の正確な光アドレス情報と対応する磁気トラックNoの
対応テーブルを以下“アドレス対応テーブル”と呼ぶ。
【0101】以上正確な光トラック半径を求める方法に
ついて述べた。次に磁気トラック半径rmと光トラック
半径roを対応させる方法を述べる。
【0102】光ヘッドと磁気ヘッドの対抗する位置ずれ
は、製造時のずれに動作時のずれが加わる。これらは製
品間のバラツキがあるため、一義的に定まらない。互換
性をとるためにはこの対応関係をはっきりさせることが
重要である。
【0103】この方法として2つの方法がある。一番目
の方法は、記録媒体の磁気面に基準トラックを設けない
方法である。
【0104】図79(b)のように磁気面をフォーマッ
トする時には磁気ヘッド8と光ヘッド6の間には位置ず
れ△Lが通常存在する。この状態でフォーマットすると
△Lずれたトラックが記録される。この場合同じディス
クで同じドライブで同じ条件で記録再生する場合は全て
が△Lずれた状態で行なわれるため問題ない。
【0105】さてこの場合、トラバースのアクチュエー
タのバックラッシュがあるため、所定トラックへトラッ
キングする時は必ず同一方向、例えば内周から外周方向
へトラバースを必ず移動させることが必要である。
【0106】もう一度第nトラックをトラッキングする
には、トラッキング時に、オフセット電圧をかけなくて
も、磁気ヘッド8と光ヘッド6の間には図79(b)に
示すように△Lのオフセット距離が存在する。従って、
記録時と同じ光トラックをアクセスした場合、記録時と
同じ磁気トラックをトラッキングするため、目的とする
磁気トラックのデータが記録再生できる。
【0107】次に、このフォーマットされた記録媒体を
別のドライブにかけた場合、オフセット電圧を加えない
時、図82(a)のように、例えば△L=0になる特性
を持つドライブであった場合、記録時に比べてオフセッ
ト距離△Loだけ光トラックと磁気トラックがずれて、
誤った磁気トラックにデータが記録再生されてしまう。
これを避けるため本発明では、まず図82(a)に示す
ように基準の磁気トラック67をアクセスするようにト
ラバースを制御し、移動させる。
【0108】次にトラバースを固定した状態で基準アド
レス信号が入った光トラック65を光ヘッド6がアクセ
スするようにオフセット電圧△Vを変化させ、△Vo
得る。このことにより、フォーマットを行なった前回の
ドライブと同じ様の、光トラックと磁気トラックとの対
応関係ができる。
【0109】このオフセット電圧△Voを光ヘッド6の
アクチュエータにたえずかけておくことで、図82
(b)に示すように、他の全ての磁気トラックと光トラ
ックは数μm〜+数μmの精度で対応するという効果が
安価な構成で得られる。いいかえると、オフセット電圧
をかけることにより、特定の光アドレスをアクセスすれ
ば、特定の磁気アドレスを自動的にアクセスできる。光
ヘッド6にレンズの位置センサーを設けない構成で、こ
の効果が得られるため、部品点数の削減ができるという
効果がある。
【0110】次に二番目の方法つまり、基準トラックを
磁気記録面に予め記録しておく方法を述べる。図83の
磁気記録面の図に示すように、ディスクの製造時に、埋
め込みサーボ用のトラックを記録した磁気トラック67
を1トラック設けておく。
【0111】このサーボ磁気トラック67sは、図83
の左に示すように、A,B1つの異なる周波数fa,fb
のキャリアが記録された2つの磁気トラックの一部が重
なりながら記録されている。
【0112】この中心を磁気ヘッド8がトラッキング
し、再生した時のfaとfbの大きさは同じである。しか
し内側にずれるとfaの出力が、外側にずれるとfbの出
力が大きくなるため、トラバースを移動させトラックの
中心部へ磁気ヘッド8を制御することができる。
【0113】このサーボ磁気トラックを設けることによ
り、メディアのコストは若干高くなるが、図80(a)
においてオフセット電圧△Voを算出する時により正確
な値が求められるという効果がある。また、光トラック
の偏心情報もより正確に求まる。
【0114】なお、図84(a)(b)の磁気ヘッドの
側面図に示すように、磁気ヘッド8のスライダー41を
金属ではなくテフロン等の柔らかい材料でモールティン
グし構成する。このことによりスライダー41による磁
気記録層3の破壊が減少するという効果がある。
【0115】また、図85(a)(b)の磁気ヘッドの
側面図に示すように磁気記録をしない時はスライダーア
クチュエータによりスライダーを傾け、磁気ヘッド8を
磁気記録層3から離し、スライダー41の端の一部を接
触させる。
【0116】次に、図85(b)に示すように磁気記録
する時のみアクチュエータにより、スライダー41を傾
け磁気記録面と平行にすると、磁気ヘッド8は磁気記録
層3にコンタクトし、磁気記録が可能となる。この場
合、磁気記録をしない時に磁気ヘッド8の摩耗が減ると
いう効果がある。
【0117】(実施例11)以下、本発明の実施例11
における記録再生装置を図面に基づき説明する。
【0118】基本的な構成は実施例6で説明した図38
のブロック図と同じである。実施例11は一般的にノン
トラッキング方式と呼ばれている磁気ヘッドのトラッキ
ングサーボ制御をかけない方式を採用している。
【0119】記録時のブロック図は図87の記録回路の
ブロック図のような構成をとっている。
【0120】図88(a)(b)の磁気ヘッド図に示し
たような異なるアジマス角をもつ2つの磁気ヘッド8a
と磁気ヘッド8b各々Aヘッド8a、Bヘッド8bを用
いて記録する。図88(b)に示すように磁気トラック
67のトラックピッチをTPとするとヘッドの巾のT
Hは、TP<TH<2TPの関係をもつ。通常はTH=1.
5〜2.0TPの条件で用いる。このため第nトラック
を記録した場合、第n+1トラックの領域にも重なって
記録される。第n+1トラックの記録時にこの重複部分
はオーバーライト記録されるため、TPの巾で記録トラ
ックは形成される。
【0121】図89の記録フォーマット拡大図に示すよ
うに、θ=0゜においてアジマス角の異なる2つのヘッ
ド、Aヘッド8a、Bヘッド8bを切り替えて交互にス
パイラル状にデータをオーバーライトしながら記録して
ゆく。従って図88に示すようにヘッド巾THより小さ
いトラック巾TPが形成される。アジマス角の異なるA
トラック67aとBトラック67bが交互に隣接するた
め再生時のトラック間のクロストークは発生しない。ま
た図90の記録フォーマット図に示すように、複数の隣
接するトラック群326の間には、ガードバンド325
を設けられているため、互いに独立して記録再生ができ
るようになっている。
【0122】図91のデータ構造図に示すように、
1,B1,A2等の各トラックのデータは複数のブロッ
ク327から構成され、各トラックを複数個まとめて、
1トラック群としている。各トラック群の間にはガード
バンド325を設け、トラック群単位の書き換えを可能
としている。1つのトラックを構成する複数のブロック
は、同期信号328とアドレス329とパリティ33
0、データ331、エラー検出信号332から構成され
る。
【0123】ここで、記録時の動作を説明する。アドレ
スの指定された入力データは、入力回路21に入力され
る。実施例11の場合、記録時には図91のトラック群
326を一つの単位としてデータを書き換える。つま
り、複数トラック分を一斉に書き換える。図90のよう
にガードバンド325で各トラック群326は分離され
ているため、この単位で記録再生しても他のトラック群
への影響はない。
【0124】さて、入力データが、トラック群の一部の
情報しか含まない場合、データが足らないため、一つの
トラック群326全部を書き換えることはできない。こ
のため、第nトラック群を書き換える場合、事前に第n
トラック群を再生し、全データを磁気再生回路30の中
のバッファメモリー34に蓄える。このデータは書き込
み時にアドレスとデータとして入力回路21に送られ、
ここで入力データと一致するアドレスのデータは入力デ
ータに置きかえられる。この場合バッファメモリー34
の中の入力データのアドレスと同じデータを、入力デー
タと置きかえておいてもよい。
【0125】こうして書き込むべき第nトラック群32
6nの全データが入力回路21から磁気記録回路29に
送られ、変調回路334で変調され、分離回路333で
Aヘッド8a用データとBヘッド8b用データが作成さ
れる。
【0126】図92(a)の記録タイミングチャート図
に示すように、t=t1でAヘッド8aによりAトラッ
クデータ328a1の記録を行ない、ディスクが360
゜回転したt=t2でBヘッド8bによりBトラックデ
ータ328b1の記録を行なう。
【0127】AヘッドとBヘッドの切り換えタイミング
信号は、ディスクモーター17の回転信号もしくは、光
アドレス情報を光再生回路38より360゜の回転を検
知し、ディスク回転角検知部335から磁気記録回路2
9へ送られる。各トラックデータ328の最後部には無
信号部337を設け、Aトラックデータ328aとBト
ラックデータ328bが重複しないように信号ガードバ
ンドを設ける。
【0128】ディスク上にガードバンド325がある
が、これを越えて、隣のトラック群326の上に誤って
記録しないように記録の開始半径と終了半径を正確に設
定する必要がある。本発明では特定の光アドレスを基準
点として用い、恒久的な絶対半径を得る方法を用いてい
る。
【0129】図87において光ヘッド6と光再生回路3
8から光アドレスを読み取る。この場合、精度を高める
ため、実施例10の図80,82で説明した光ヘッド偏
心補正方式を用いる。同じ方法で偏心補正量を算出し、
偏心補正量メモリー336に蓄え、必要時に読みだし、
光ヘッド駆動回路25により光ヘッド6を偏心させた状
態でトラバース移動回路24aによりトラバースアクチ
ュエータ23aを光アドレスを参照しながら駆動し、ト
ラバースを移動させる。こうして光トラックの光アドレ
スを参照し、磁気トラック67を精度よくトラッキング
できる。
【0130】異なるアジマス角を持つ2つの磁気ヘッド
8a,8bを交互に用い記録する例を説明したが、この
方式では記録時間が長くなる。
【0131】図88の(c)図のように、2つのヘッド
の半径方向の位置をTpだけずらし、図87の分離回路
333から同時にAトラックデータとBトラックデータ
を送出し、トラバースを1周ごとにTpの2倍のピッチ
で送ることにより、図92(b)の記録タイミングチャ
ート図に示すように、半分の時間で1つのトラック群を
記録することができ、高速化できるという効果がある。
【0132】こうしてトラックには、入力データがスパ
イラル状に記録される。具体的な設計例を挙げると、光
トラックの偏心が±200μmあっても、偏心補正手段
により影響がなくなり、チャッキングの偏心量、例え
ば、±25μmに収まる。モーターの回転軸の偏心は、
±数μmに収まる。この場合、ガードバンドの巾を50
μm以上とることにより、トラックピッチを10μmと
っても±数μmの誤差内の巾でトラックが記録できる。
こうしてノントラッキング方式により大容量の記録がで
きるという効果がある。
【0133】スパイラル記録する場合のトラバース制御
について述べる。図89の記録フォーマットにおいて、
記録開始の始点光アドレス320aと記録終了の終点光
アドレス320eの2点を基準点に設定する。図89の
場合であるとディスクが4回転する間に始点から終点ま
で、同じピッチでトラバースを駆動すればよい。本発明
の場合、回転モーターでネジを回し、トラバースを送る
構成をとる。回転モーターからの回転パルスは得られ
る。
【0134】図97のトラバース歯車回転数の図のよう
にトラバースを始点の光アドレス320aから終点の光
アドレス320eまで移動させ、この間のトラバース駆
動歯車の回転数noを測る。ディスクは4回転している
ことから、システム制御部10はno/4T r.p.
sの回転速度を計算し、この回転数でトラバース駆動歯
車を回す命令を出す。そして磁気ヘッドは正確なトラッ
クピッチでデータ記録する。かつ、記録終了時には磁気
ヘッド8は終点の光アドレス320eの近傍にあるた
め、ガードバンドを通過し、隣のトラック群の開始光ア
ドレス320xまで達することはない。なお、トラバー
ス駆動歯車回転速度はディスクを替える度に1度、測定
すればよい。又ディスクに記録しておいてもよい。又、
光トラックのラインNoをカウントしながらトラバース
制御をかけることにより、よりスムーズで正確がトラバ
ース送りができる。
【0135】図96のシリンドリカル状の記録フォーマ
ット図は同軸状のトラックを用いる場合を示す。この場
合は各トラックの光アドレス320a,320b,32
0c,320d,320e,320fの6点を各々のト
ラック記録時に、光ヘッドがアクセスするようにトラバ
ースを毎回移動させる。このことにより、シリンドリカ
ルなトラックが形成される。
【0136】また、図98の光記録面フォーマット図に
示すように光アドレス及び信号のない無アドレス領域3
46が存在する場合は、光アドレスによるアクセスはで
きない。この場合は光アドレス領域347において基準
半径とディスク回転基準角を求め、光トラックのライン
Noをカウントすることにより、無光アドレス領域34
6においても所定の相対位置をトラッキングできる。各
トラック毎の基準光アドレスポイントからのラインNo
の表を作成し、磁気TOC領域348に書き込んでおけ
ば、他のドライブでも目的の磁気トラックにアクセスで
きる。ラインNoでアクセスする方式は光アドレス方式
に比べて絶対位置の精度は落ちるが、アクセス速度が早
くなるという効果がある。両者の併用が望ましいが、再
生時はラインNoカウント方式を多く用いるのが、高速
アクセスの面でよい。なお、ドライブには、高密度タイ
プと通常密度タイプの2種類がある。高密度タイプはヘ
ッド巾THが通常タイプの1/2〜1/3である。トラ
ックピッチも通常タイプをTboとすると1/2〜1/3
poとなる。ノントラッキングの場合、高密度タイプは
通常密度タイプのデータを再生できるが、逆はできな
い。
【0137】互換性をとるためには、高密度タイプで記
録する場合互換トラックを設け、図99の記録フォーマ
ット図に示すようにTpoのトラックピッチで記録するこ
とにより、通常タイプでも再生できる。 図100の光
記録面と磁気記録面の対応関係図に示すように光面のデ
ータが3つのプログラム65a、65b、65cに分け
られる時、各々のセーブすべき磁気記録データを略々、
各々の表面の領域の磁気トラック67a、67b、67
cに領域を設定することにより、トラバースの移動量が
わずかになりアクセス時間が短くなるという効果があ
る。
【0138】次に再生原理を述べる。図93の再生時の
ブロック図は再生に関係するブロックを表している。図
87のブロック図とほぼ同じであるが、磁気再生部30
のみが異なる。
【0139】まず、システム制御部10から再生命令と
磁気トラックNoのアクセス命令がトラバース制御部3
38へ送られる。図87と同様にして、正確に磁気ヘッ
ドは目的とする磁気トラックNoをアクセスする。
【0140】図89のように、磁気トラック67をスパ
イラル状にトラッキングし、Aヘッド8aとBヘッド8
bの双方の出力が同時に磁気再生部30に入力され、ヘ
ッドアンプ340a,340bで各々増巾され、復調器
341a,341bで復調、エラーチェック部342
a,342bでエラーチェックし、正常なデータにのみ
正常信号をAND回路344a,344bに送る。デー
タ分離部でアドレスとデータなどに分離し、AND回路
344a,344bでエラーがないデータのみバッファ
メモリー34に送られ、所定のアドレスに各々のデータ
が蓄積される。このデータはシステム制御部10からの
読みだしクロックに基づきメモリー34よりデータが出
力される。バッファメモリー34のメモリーがオーバー
フローなりそうになるとオーバーフロー信号がシステム
制御部10に送られ、システム制御部10はトラバース
制御部へトラバース送り巾を小さくする命令を出す。も
しくはモーター17の速度を遅くし、再生転送レートを
低くする。こうしてオーバーフローは防げる。
【0141】また、エラーチェック部342のエラーが
多いときは、エラー信号がシステム制御部10に送ら
れ、システム制御部10はトラバース制御回路24aに
トラックピッチ縮小命令を送る。こうして、再生のトラ
ックピッチは通常のTpから2/3Tp,1/2Tp,1
/3Tpとなり、同じアドレスのデータが1.5倍,2
倍,3倍の回数再生されるためエラーレートが下がる。
又バッファメモリー34に第nトラックのデータが全部
集まる前に次の第n+1トラックのデータが全部集まっ
た場合、第nトラックのデータが再生できなくなる可能
性がある。この場合システム制御部10はトラバース制
御部へ逆方向トラバース命令を出して、トラバースを内
周方向に戻させる。そして第nトラックを再生させるこ
とにより、第nトラックのデータが再生できる。
【0142】こうして、エラーレートを上げないでデー
タが確実に再生ができるという効果がある。
【0143】次にノントラッキングによるディスクの再
生動作を述べる。図94のデータ配置図に示すように、
Aトラックの記録データ345a,345b,345
c,345dのようにディスク上にデータが記録されて
いる。Bトラックのデータ,B1,B2,B3,B4も記録
されているが、Aヘッドで再生した場合、アジマス角が
異なるため再生できない。
【0144】説明を容易にするためにBトラックのデー
タは省略する。Aトラックの記録データ345を記録時
と同じトラックピッチTpoでAヘッド8aで再生した場
合、そのトラックの軌跡はディスクとチャッキングのず
れがあるためトラック軌跡349a,349b,349
c,349dのようになる。Aヘッド8aのヘッド巾T
HはTpoより広いため両側のトラックを半分ずつ再生す
る。Bトラックは当然再生しない。
【0145】従って、各トラック軌跡の再生信号のうち
エラーなしに再生されるデータはAヘッド再生データ3
50a,350b,350c,350d,350eのよ
うになる。
【0146】このデータは順次図93のバッファメモリ
ー34に送られ、所定のディスクアドレスに記録され、
メモリーデータ351a,351bのように各トラック
のデータが完全に再生される。
【0147】こうして、ノントラッキングのAトラック
のデータが再生される。Bトラックも同様にして再生さ
れる。
【0148】以上説明したように、実施例11は磁気ヘ
ッドのトラッキングサーボをかけなくても小さなトラッ
クピッチで記録再生ができるため、簡単な構成で大容量
のメモリーを実現できるという効果がある。特に光面の
アドレスを用い、トラバース制御を行なうため、トラバ
ース送りの精度も低くてよいし、半径方向のリニアセン
サーも省略できる。MDROMに応用した場合、数KB
〜数+KBのブロック単位、カートリッジをもたないC
DROMに応用した場合、数百B〜数KBのブロック単
位でしか書き換えはできないという短所がある。しかし
家庭用のマルチメディア用途に的を絞った場合、高速ア
クセス性よりも低コスト大容量化が重要であるため問題
とはならない。この短所と引き換えにノントラッキング
サーボ方式の場合1桁〜2桁以上の飛躍的な容量増大が
計れるという効果がある。高価なトラックサーボをかれ
ない方式のため、この大容量が低いコストで実現でき
る。これは、ノントラッキング方式の場合、基本的に回
転モーターの軸受けの精度だけで正確にトラッキングす
るためである。そしてこの軸受精度は低コストで実現す
る。カートリッジで用いるMD−ROMの場合、記録波
長は1μm以下にできるため2〜5MB程度の記録容量
が得られる。裸で用いるCDROMの場合実施例12,
13で後述するように磁性層の上に印刷層や保護層を設
けるため記録波長は10μm以上と長くなる。このため
通常方式では数+KBの容量しか得られない。しかし、
ノートラッキング方式の採用により数+KBから1MB
程度の記録容量が得られる。以上のように実施例11は
現在のCD,CDROM,MD,MDROMの光アクセ
ス機構をそのまま利用して低コストで大巾な大容量化が
計れるという効果がある。
【0149】(実施例12)以下本発明の実施例12に
おける記録再生装置を図面に基づき説明する。
【0150】基本的な構成は実施例で説明した図87の
ブロック図とほぼ同じである。本実施例12の記録再生
装置は、前の実施例で説明したCDROMのようなカー
トリッジを用いないROMディスクの裏面に磁気記録層
を設けた記録媒体を用いている。記録再生装置の基本的
な構成動作は既に説明してあるため、省略し、この記録
媒体について詳しく説明する。
【0151】図101は記録媒体2の斜視図である。下
から光透過層5、光記録層4、磁気記録層3、その上に
印刷層43があり、印刷領域44の上にCDのタイトル
などのラベル等の、印字45がなされているその上にモ
ース硬度5以上の固い保護層50を設けてもよい。CD
やCDROMのようにカートリッジをもたず、片面の光
記録面をもつ記録媒体においては、反対側の片面のほぼ
全面に印刷領域44を設けることができる。LDやLD
ROM等の両面の光記録面をもつ場合には図102の記
録媒体の斜視図に示すように、光再生に影響を及ぼさな
い中心部のより狭い領域に印刷領域44を設けることが
できる。
【0152】本実施例では記録媒体としてCDROMを
用いた場合を説明する。ここで、記録媒体の構成と製造
方法について述べる。図103の記録媒体の製造工程図
において、まず工程No.をPとするとP=1の時、ピ
ット46の刻まれた光透過部5をもつ基板47を準備す
る。P=2の時、アルミ等の光反射膜48を蒸着やスパ
ッタ等により形成する。P=3において、Hcが150
0Oe以上の1750もしくは2750Oeの高いHc
をもつバリウムフェライト等の磁性材料を直接塗布する
か、もしくは基材フィルムに一旦塗布したものを接着層
とともに転写し、磁気記録層3を作成する。本実施例の
記録媒体はカートリッジにより保護されてない。従って
磁石等の外部の強力な磁界により、記録データが破壊さ
れないよう高Hc磁性材料を用いる必要がある。産業用
途では磁気メディアを裸で用いる場合Hcが1750O
eから2750Oeの磁気記録材料を用いることによ
り、通常の使用条件ではデータ破壊がないことがフィー
ルドテストで確認されている。家庭用途では図121の
家庭内各種製品の磁界の強さの図からわかるように、家
庭内においては通常1000〜1200Gaussの磁
界しか存在しない。従って磁気記録層3の磁性材料のH
cは1200Oe以上に設定すればよい。本実施例では
Hcが1200Oe以上の材料を用いることにより、日
常生活におけるデータ破壊を防止している。データ記録
時の信頼性を上げるためにはバリウムフェライト等を用
い磁性体のHcを2500以上に上げれば信頼性がさら
に向上する。バリウムフェライトは材料が安価で安価な
塗布工程で作成できることに加え自然にランダム配向す
るためランダマイザー工程が不要のため低コスト大量生
産が不可欠のCDROM型パーシャルRAMディスクに
適している。この場合円盤上に加工する。重要なのは円
周方向に記録再生するため磁気カードや磁気テープのよ
うに特定方向に磁気配向すると記録特性が劣化する。こ
うした一定方向の配向を防ぐため、塗布した磁性材料が
固まる前にランダマイザーにより様々な方向の外部磁界
を与えながら磁性膜を作成する。前述のようにバリウム
フェライトの場合ランダマイズ工程を省略できるという
効果が得られる。ただ、CDやCDROMの場合、図1
01に示したように消費者がメディアの内容を目視で認
識弁別できるようにメディアのタイトルや内容をラベル
として印刷し、表示することがCDの規格により義務づ
けられている。また写真等をカラーで印刷することによ
り外観を美しくし、商品価値を高めることも重要であ
る。磁性材料は通常茶色や黒色の暗い色調であるため、
この上に直接印刷できない。P=4において磁気記録層
3の暗い色を消し、カラー印刷ができるようにするため
白色等の反射の多い色の印刷下地層43を塗布等により
数百nmから数μmの膜厚で作成する。記録特性の面か
らは印刷下地層は薄い方が良いが、薄すぎると下の磁気
記録層の色が透過してしまうので印刷下地層43の膜厚
2はある程度の厚さが要求される。光が透過しないた
めには波長の半分以上の厚さが必要であるため、可視光
の最短波長λ=0.4μmとしてλ/2=0.2μm以
上の厚さが必要である。従ってd2は0.2μm以上の
厚さが要求される。d2≧0.2μmで用いることによ
り印刷の下地として磁性体の色の遮蔽効果が省れる。逆
にd2>10μmではスペースロスのため磁気記録特性
が大幅に劣下するため好ましくない。従って少なくとも
2≦10μmにより磁気記録再生に用いることができ
る。0.2<d2<10μmにす ることにより色の遮断
特性と磁気記録特性を両立させられるという効果があ
る。実験により1μm前後で用いることが望ましいこと
が明らかになった。印刷下地層43に磁気記録材料を混
合すれば、実質的なスペースロスを減少させる効果があ
る。
【0153】P=5において、染料からなる印刷インキ
49を塗布することにより、図101のようなラベルの
印字45が表示できる。白色の印刷下地層43の上に印
刷するためフルカラー印刷が可能となる。図103のP
=5のように染料の印刷インキ49を塗るため、インキ
はd3の深さで印刷下地層43にしみ込み、印刷下地層
43の表面 の凹凸は生じない。このため磁気記録再生
時に磁気ヘッドのヘッドタッチが良くなるとともに、磁
気ヘッドの走行による印字の脱落が妨げるという効果が
ある。以上で記録媒体は完成する。
【0154】製造方法としてはP=3の磁気記録層3、
とP=5の印刷インキ49は、図105の塗布工程の全
体斜視図に示すようなグラビア塗布工程を用いて製造す
る。これを説明すると塗布材ツボ352より塗布材転写
ロール353に転写されたバリウムフェライトの磁気材
料の塗布材は選択的にエッチングされ、凹版ドラム上の
CDの形状をしたエッチング部355に残留する。不要
な塗布材はスクライバー356により除去される。CD
の形状をした塗布材は軟かい樹脂部361でカバーされ
たソフト転写ロール367上にCD形状の塗布部358
のように転写される。この塗布部358はCD等の記録
媒体2の表面に転写され塗布される。乾燥する前にラン
ダム磁界発生機362により磁界印加され、ランダムな
磁化配向となる。ソフト転写ロール367は柔かいため
CDのような固い物体上に、正確に塗布できる。こうし
て図103のP=3、P=4、P=6塗布ができる。た
だP=5の印刷工程は、膜厚が薄いためオフセット印刷
工程でもよい。また、図103のP=6に示すように記
録媒体の上に厚みd4のモース硬度5以上の硬い透明材
料からなる保護層50を塗布することにより、印刷イン
キの脱落が防げるとともに、外部の傷や磁気ヘッドによ
る摩耗から磁気記録層3を保護できるためデータの信頼
生が向上するという効果がある。
【0155】また、図106の塗布転写工程断面図に示
すように離型フィルム359の上に図103で説明した
工程と逆の順序のP=6、5、4、3、の工程により保
護層50、印刷インキ49、印刷下地層43、磁気記録
層3を塗布し、ランダム磁界発生機362によりランダ
ム配向させる。この塗布膜を基盤4のピット46側の面
に位置合わせし、転写後熱圧着等により固着させ、離型
フィルム359を取り去ることにより、図103の工程
P=6と同じ構造の記録媒体が完成する。大量生産の場
合、転写方式の方がスループットが上がりコストが下が
るため、CDのように何万枚も作成する場合、生産効率
が上がるという効果がある。このため適している。
【0156】また、図103の印刷時に染料を用いた
が、図104の塗布工程図の工程P=5のように顔料の
印刷インキ49を用いてもよい。この場合d3の厚みと
なるが、P=6においてd4>d3なる潤滑剤を含む透
明材料からなる保護層50を設けることにより、表面の
凹凸が減少するとともに潤滑剤によりヘッドタッチがよ
くなるという効果がある。顔料を用いることにより、よ
り巾の広いカラー印刷ができるという効果がある。この
場合、P=5の工程の後、熱プレスを加えることにより
表面の凹凸をなくし、そのまま完成品として用いること
もできる。この場合、保護層50を省けるため1工程削
減できるという効果がある。
【0157】次に、磁気シールド層の作成法について述
べる。記録媒体の磁気記録層3の側には磁気ヘッド、光
透過層側には光ヘッドがあるため、光ヘッドのアクチュ
エータからの電磁ノイズが磁気ヘッドに直接洩えいして
磁気信号再生時のエラーレートが劣化する。図116の
光ピックアップから磁気ヘッドへの相対ノイズ量の図に
みるように50dB近いノイズが発生する。対策として
記録媒体2の中に磁気シールドを設けることにより、電
磁ノイズの影響を少なくすることができる。図107の
記録媒体の製造工程図のようにP=2においてパーマロ
イ等のμの高くHcの小さいハイμ磁性層69をスパッ
ク等により設けることにより磁気シールド効果が得られ
る。製造工程において低Hc磁性層69を短時間で作成
したい時や厚くしたい場合は数〜数十μm厚のパーマロ
イ箔をはさみこんでもよい。メッキ工法でも厚く作成で
きる。厚く作成することにより磁気シールド効果がより
高くなる。また図103においてP=2において光反射
層48をアルミで作成したがパーマロイをスパッタリン
グにより成膜することにより、光反射と磁気シールドを
1つの膜で共用することができる。パーマロイを厚くし
たい時はメッキ工法で低コストで作成できる。このこと
により反射シールド膜の工程が半分になるという著しい
効果がある。また、転写方式の工程においては図108
の記録媒体の転写工程図106の工程に加えて、接着層
60aと数μm〜数十μmのパーマロイ箔等のハイμ磁
性層69をはさんで作成することにより磁気シールド効
果のある記録媒体が転写工程で作成できる。
【0158】以上説明したようにして、図101に示し
たような印刷面をもつ磁気記録層と光記録層をもつ記録
媒体が作成できる。このため、CDの規格を満たした従
来のCDと同様のラベルを設けると同時に磁気記録面を
付加できるという効果が得られる。さて図121の家庭
内製品の磁界強度図で前述したように日常生活に存在す
る磁石は主として価格が安いフェライト磁石である。そ
して殆んどの磁石は直接露出していない。露出していて
も近傍においても1000Oe程度の磁界しか発生しな
い。まれに磁気ネックレスのように稀土類の磁石が生活
に用いられているが小型のものであるため、バリウムフ
ェライトの磁気記録材料を磁化する可能性は低い。そこ
でバリウムフェライト等のHcが1200Oe、余裕を
みると1500Oe以上の磁気記録材料を用いることに
より日常生活に存在する磁石による磁気記録層のデータ
破壊を防げるという効果がある。さらにハイμ磁性材料
による磁気シールド層を追加することもできるので、磁
気再生時の光ヘッドからの電磁ノイズを大巾に低減でき
る。そして以上の製造法は基本的にグラビア塗布工程等
の安価な工法と安価な材料を用いるため低コストが特徴
であるCDやCDROM等のパーシャルRAMディスク
のコストを上げないでRAM機能と印刷面が得られると
いう著しい効果がある。
【0159】(実施例13)以下、本発明の実施例13
における記録再生装置を図面に基づき説明する。基本的
な構成は実施例11で説明した図87のブロック図と似
ている。大きな違いは実施例12で説明したように通常
の磁気ディスクに比べて高いHcの磁性材料を用いると
ともに磁気記録層の上層部に非磁性の保護層を厚さ1μ
m以上設けた記録媒体を用いるため、この記録媒体に適
した磁気ヘッドを採用している点と光ヘッドからの磁界
による混入ノイズを防ぐ対策を取っている点にある。
【0160】まず磁気ヘッドの構成について述べる。図
110の記録再生装置の全体ブロック図は、図87のブ
ロック図の磁気ヘッドを2分割し、書き込み用の磁気ヘ
ッド8aと読み出し用の磁気ヘッド8bの2つのヘッド
を一体化し、さらにノイズキャンセル用磁気ヘッド8s
を加えた3つのヘッドを用いている。そして、記録しな
がら再生することもできるため、エラーチェックが同時
にできる。その他の動作は図87と同じであるため詳し
い説明を省略する。
【0161】ここで、本実施例の特徴である磁気ヘッド
8a、8bの2つのヘッドについて、図111の磁気ヘ
ッド部の横断面図を用いて説明する。
【0162】記録媒体2の両側に光ヘッド6と磁気ヘッ
ド8a、8bは対向して配置され、光ヘッド6は、記録
媒体2上の光記録層4の所望する特定トラックをアクセ
スする。この結果、光ヘッド6と連動して移動する磁気
ヘッド8a、8bは磁気記録層3上の光トラックの裏側
の磁気トラック上を走行し、磁気記録は書き込み用の磁
気ヘッド8aで行われ、再生は磁気ヘッド8bで行われ
る。この記録再生状態を図113の磁気トラックを上方
からみた図で説明する。磁気ヘッド8aは書き込み用の
トラック巾La、ギャップ長Lgapのヘッドギャップ
70aをもつため、Laの巾の磁気トラック67aが磁
気記録層3の上に記録される。磁気ヘッド8のアクセス
する磁気トラック上には、フェルト等の柔らかい材料で
できた円板状のディスククリーニング部376があり、
ディスクのゴミ、汚れをとり除き再生時のエラーレート
を下げる効果がある。図111のOFF状態では磁気ヘ
ッド8もばねでディスククリーニング部連結部380連
結されたディスククリーニング部376も記録媒体2に
接触していない。次に磁気ヘッド8をおろす時、図のO
N−Aのようにまずディスククリーニング部376が記
録媒体2上に着地する。磁気ヘッド部8はバネからなる
ディスククリーニング部連結部380により、記録媒体
2には接触しない。このためON−Bの状態で磁気ヘッ
ド8は記録媒体2の2ステップでソフトランディングす
るため、磁気ヘッド8を記録媒体2の回転中に上げ下げ
しても、磁気ヘッド8もしくは記録媒体2の双方に損傷
を与えることが防止されるという効果がある。さらに図
113の上面図に示すように磁気ヘッド8の走行する前
の部分の磁気トラック67aを清掃するため磁気記録再
生時のエラーレートが低下するという効果も得られる。
磁気ヘッド昇降部21と連動する磁気ヘッドクリーニン
グ部377も設けられており、ディスク装着時、磁気ヘ
ッド8が昇降する時、少なくとも1回、磁気ヘッド8の
接触部は磁気ヘッドクリーニング部377により、清掃
される。この時ディスククリーニング部376の円板は
若干の角度回転し、新しい面となるため次のディスク装
着時は新しい面でディスクが清掃される。次に磁気ヘッ
ド8aの再生用のヘッドギャップ70bはLbの巾しか
ないためで上記の磁気トラック67aのうち再生用トラ
ック67bの巾の部分のみが再生される。実施例13の
場合、磁気ヘッド8aのヘッドギャップ長Lgapが重
要となる。というのは実施例12で説明した記録媒体
は、図103で説明したように、磁気記録層3と磁気ヘ
ッド8a8bとの間に印刷下地層43と印刷層49保護
層50が存在し、各々の厚みは各々、d2,d3,d4
である。従って、少なくともd=d2+d3+d4とな
るスペースロスが常時発生する。スペースロスSは記録
波長をλとすると S=54.6(d/λ)(dB)……………………(1)式 となる。また、ヘッドギャップLgapとλとの間には λ=3×Lgap………………………………………(2)式 なる関係がある。
【0163】実験した結果、遮光性の面から印刷下地層
43は1μm以上あることが好ましい。また印刷層49
と保護層50は合わせて1μmは必要である。従ってd
は2μm必要であり d≧2μm………………………………………………(3)式 となる。以上3つの条件式から S=54.6×2/3Lgap(dB)……………(4)式 となる。
【0164】これは図112のヘッドギャップとスペー
スロスの関係図で表せる。スペースロス単独で少なくと
も10dB以下に抑制しないと充分な記録再生特性が得
られない。従って図112のグラフからLGapを少な
くとも5μm以上に設定する必要があることがわかる。
ハードディスクやフロッピィ等のデータ記録用の磁気デ
ィスクを回転させて記録再生する記録再生装置の磁気ヘ
ッドはスライダー部をもつとともにヘッドギャップは通
常0.5μm以下である。このような従来の磁気ディス
ク用の磁気ヘッドを用いて本発明の記録媒体を記録再生
した場合、保護層または印刷層の存在等により充分な記
録再生出力が得られない。しかし実施例13のようにで
は図111の磁気ヘッド部8aに示すようにスライダー
部41をもつとともに少なくとも記録ヘッド8aのヘッ
ドギャップを5μm以上とっているため、図112のグ
ラフに示すようにスペースロスは10dB以下となる。
このため記録再生時に充分な記録再生出力が得られると
いう効果がある。
【0165】実施例13では媒体表面にフルカラーのラ
ベル印刷ができ、図101のように従来のCD,CDR
OMと全く同じ外観の記録媒体を採用できる。従って、
本発明の磁気記録層をもつCDを採用しても、外観上の
違いにより消費者に混乱を招くこともなく、CD規格の
基本機能も損なうことないという効果がある。特に磁気
記録層にHcの高く材料コストの安く、ランダム配向工
程が不要なバリウムフェライトを用いるため日常生活で
遭遇する磁界では最悪条件においても磁気データが破壊
されないとともに低コストで製造できるという効果があ
る。以上のように既存のCDと全く同じ取扱いができる
ためCDと完全互換性があるという効果がある。
【0166】次に光ヘッドから磁気ヘッドへの磁界ノイ
ズ抑制対策について述べる。光ヘッドアクチュエーター
18からの電磁ノイズにより再生用の磁気ヘッド8bに
ノイズが混入し、エラーレートが悪くなる。
【0167】そこで1番目の方法として図114の磁気
ヘッド周辺部の横断面図のように実施例12で説明した
磁気シールド層69をもつ記録媒体2を用いることによ
り光ヘッド6のアクチュエータからの電磁ノイズの磁気
ヘッド8への混入によるエラーレートの劣化を防ぐこと
ができる。この場合ディスクの端に光ヘッドがきた場合
ディスクの外側には磁気シールドはないため、光ヘッド
アクチュエータからの電磁ノイズが、磁気ヘッド8に到
達してしまう。そこで図110に示すように記録再生装
置側のディスクの周辺部に磁気シールド360を設けデ
ィスクの外側の電磁ノイズを遮断する。もう一つの方法
として図111に示すように、光ヘッドのアクチュエー
ター18をパーマロイや鉄等のμの高い磁気シールド3
60でレンズ用の開口部362を残して囲んでいる。こ
のことにより光ヘッドのアクチュエーターにより発生す
る電磁ノイズの磁気ヘッド8bへの混入が減り混入電磁
ノイズが大巾に低減するという効果が得られる。
【0168】図116の磁気ヘッドと光ヘッドの間隔と
混入ノイズの関係図は実際に試作した記録再生装置の光
ヘッド部を固定した上で光記録部への焦点制御をさせた
状態で磁気ヘッド部の位置を記録媒対する平面上を移動
させて、光ヘッド6から磁気ヘッド8へ混入する電磁ノ
イズの相対レベルを測定したものである。2番目の方法
として、このノイズを検知し再生信号に逆相に加算し、
ノイズ成分を低減する方法をとっている。図111の磁
気記録再生装置のブロック図に示すようにノイズキャン
セル用磁気ヘッド8sや磁気センサー等のノイズ検知部
を設け、ノイズキャンセラー部378において、磁気ヘ
ッド8bの再生信号と逆相に一定の加算比Aにより加算
することにより、ノイズ成分がキャンセルさせる。この
加算比Aを最適にすることによりノイズがキャンセルで
きる。この最適加算比A0は磁気記録信号のない磁気ト
ラックを走行させ、再生信号が最小となるように加算比
を変化させることにより、求めることができる。その方
法でA0`を校正できる。混入ノイズが大きくなった段階
でこの校正作業を行う。この場合、図110において再
生時には記録ヘッド8aを利用しない点を利用して記録
ヘッド8aを混入ノイズ検知部として用い、記録ヘッド
8aの信号をノイズキャンセラー378に入力すること
により同様の効果が得られる。この場合、キャンセル用
磁気ヘッド8sが省略できるという効果がある。
【0169】ノイズキャンセル用磁気ヘッド8sを設け
る場合の構成を述べる。図129のノイズキャンセル用
磁気ヘッドの構成図にに示すように、図129(a)の
側面図に示すように、ノイズキャンセル用磁気ヘッド8
s磁気ヘッド8a、8bに結合部8tを介してとりつけ
られている。図129(c)は上面からみた図を示す。
図129(b)はトラック走行方向からみた側面図を示
し、記録媒体2に接触した場合、高さのdoスペースロ
スが発生する。本実施例の(1)式からλ=200μm
の場合でもdoを200μm以上とれば、磁気記録層か
らの再生信号は−60dBとなり殆ど再生できない。一
方、図116の混入ノイズの図に示すように磁気ヘッド
の上方向に0.2mm上げても混入ノイズのレベルは−
1dB以内で殆ど低下しない。この場合、ノイズキャン
セル用磁気ヘッド8sと再生用磁気ヘッド8bとの間隔
Lsは例えばλ=200μmとするとλ/5つまり40
μm以上空けることにより再生ヘッドからの原信号混入
を防げる。このため、ほぼ完全に光ヘッド駆動部から再
生用磁気ヘッドに混入する電磁ノイズを抑制できるとい
う大きな効果がある。又、キャンセル用磁気ヘッド8s
のかわりに図130の磁気センサーの構成図に示すよう
にホール素子やMRな素子等の磁気センサー381を磁
気ヘッド8の近傍のスライダー41に設けることによ
り、光ヘッド6の駆動磁気ノイズを検出することができ
る。この信号を磁気再生信号に逆相に加えることによ
り、混入ノイズを大巾に減らすことができる。この場
合、磁気ヘッド検知方式に比べて小型化できるという効
果がある。
【0170】第3番目の方法として図116から明らか
なように10mmの間隔を設けると15dBノイズが低
下する。従って光ヘッドと磁気ヘッドの間隔を10mm
以上とることにより、ノイズが大巾に低下するという効
果がある。このように離した場合には光ヘッドと磁気ヘ
ッドとの位置関係の精度を保つ方法が重要である。これ
を具体的に実現する構成を述べる。
【0171】図117のヘッドトラバース部の横断面図
に示すように光ヘッド6と磁気ヘッド8は同一のトラバ
ースアクチュエータ23の回転によりトラバース歯車3
67a、367b、367cによりトラバースシャフト
363a、363bは同一方向に回転する。これらは互
いに逆ネジが切ってあるため、光ヘッド6は矢印51a
で示すように図面上で左方向へ、磁気ヘッド8は矢印5
1b方向の図上で右方向の互いに反対方向に移動する。
そして、各々のヘッドはまず位置基準点364aと36
4bにあたった結果位置が調整され光ヘッド6は基準の
光トラック65aの上に移動し、磁気ヘッド8は基準の
磁気トラック67aの上に移動する。こうして両者の位
置の初期設定が行われるため、移動中の両者の位置関係
の精度は保たれる。この位置決めを少なくとも新たな記
録媒体2が装着されるもしくは、電源投入時に一回行う
ことにより、両者は単に同じ距離だけ移動する。このた
め光ヘッド8が特定の光トラック65をアクセスした場
合、この光トラック65と同一半径上にある特定の磁気
トラック67を磁気ヘッド6は正確にアクセスすること
になる。その後、光ヘッド6を移動した場合、磁気ヘッ
ド8も同じ量だけ移動するため、図118のトラバース
の上面図に示すように常に、同じ半径上にある光トラッ
ク67bと磁気トラック65bの上を正確にアクセスす
る。最外周の場合、半径L2の円周上のトラック上に両
ヘッドはある。最内周の場合、半径L1の円周上のトラ
ック上に両ヘッドは移動する。この場合、光ヘッド6と
磁気ヘッド8の間隔は2L1となるが、この間隔を10
mm以上とれば、光ヘッドから磁気ヘッドへの混入ノイ
ズは小さくなる。CDの場合このL1=23mmのため
両者の間隔は2L1=46mmとなり図116から明ら
かなように、混入ノイズが10dB以下になり影響が殆
どなくなるという大きな効果がある。図117にみるよ
うに記録媒体2を装着する時、磁気ヘッド8があるた
め、そのままでは装着できない。従って図1に示す磁気
ヘッドの昇降部21により、磁気ヘッド8とトラバース
部を大きく持ち上げて記録媒体を装着する。この時点、
前述の両ヘッドの位置関係は狂う。この時、前述のよう
に、磁気ヘッドクリーニング部377により磁気ヘッド
8の接触面はきれいになる。そして磁気ヘッド8とトラ
バース部を所定の位置に戻す。磁気ヘッド8とトラバー
ス部を元に戻した時点では、光ヘッド6と磁気ヘッド8
との正確な相対位置関係はずれている。従って、このま
ま光ヘッド6に連動させて磁気ヘッド8を移動させても
光トラック65と同じ半径上の特定の磁気トラック67
を正確にアクセスすることはできない。上に述べた位置
決め作業を記録媒体装着時に少なくとも1回行うことに
より、簡単な構成で磁気ヘッド8が所望する磁気トラッ
ク67をアクセスする時の位置精度が上がるという大き
な効果がある。低コストが要求される民生用機器を実現
するのに重要な機能といえる。
【0172】別の構成としては図120の別のトラバー
ス部の横断面図に示すように、板バネ等の柔軟なトラバ
ース連結部366とそれをガイドする連結部ガイド37
5により光ヘッド6と磁気ヘッド8を連結することによ
り矢印51のように連動して移動させることができ、図
117で説明したトラバース部と同様両ヘッドを連動し
て移動させる効果が得られる。この方式の場合トラバー
ス連結部366が柔らかいため、磁気ヘッド8を矢印5
1aの方向に容易に上げることができる。このため記録
媒体2の装着時の磁気ヘッド8の磁気ヘッド昇降部によ
る持ち上げがより容易になるという効果が加わる。
【0173】また図117を図126のトラバースの横
断面図に示すような配置にして光ヘッド6と磁気ヘッド
8の間隔が常にL0になるように構成してもよい。この
場合光ヘッド6と磁気ヘッド8は矢印51a、51bに
示すように同一方向に移動する。この場合磁気ヘッド8
と光ヘッド6の間隔を最も大きくとれるため、光ヘッド
から磁気ヘッドの混入ノイズが減るという効果がある。
CDの場合大きな効果がないがMDディスクのように半
径が小さく図117で説明した方式では光ヘッド6と磁
気ヘッド8との間隔が充分とれない場合に混入ノイズが
小さくなるという効果がある。
【0174】本実施例の説明においては、図117のよ
うに磁気ヘッドと光ヘッドがディスクの中心に対して1
80°の角度に配置した場合の図を用い説明したが45
°60°や90°や120°の配置でもよい。この場合
両ヘッドが最も近づいた時に両者間が10mm以上離れ
ているという条件を満たせば混入ノイズを軽減できると
いう効果は得られる。
【0175】以上3つの混入ノイズ対策のうち1つもし
くは複数ケを組み合わせることにより、ノイズは低減す
る。
【0176】また光ヘッド6の電磁シールドが充分効果
のある場合、図119のトラバース部の横断面図に示す
ように光ヘッド6と磁気ヘッド8を上下方向に対面させ
ることができる。この場合も位置基準部364a,36
4bを設けることにより両ヘッドの位置合わせの精度が
上がるという効果がある。この対面配置方式はディスク
中心に対して片側に全部品を配置できるため小型化でき
るという効果がある。
【0177】次に、ここで記録フォーマットについて述
べる。データ用光ディスクは、CAV(定回転速度)の
ため光ヘッドの半径が変わっても回転速度は同じであ
る。しかしCDROMに応用した場合ディスクの回転は
CLVとなりトラックの半径により回転速度は異なる
が、線速は一定である。この場合一般のフロッピィディ
スクやハードディスクのような記録フォーマットは使え
ない。本発明ではCDROMに応用した場合の記録容量
を上げるために、図122の記録フォーマット図の記録
フォーマット370a,370b、370c、370
d、370eに示すように、各トラックのデータ容量を
外周に行く程大きく設定している。データの先頭には同
期部369とトラック番号部371そして、各トラック
毎に容量の異なるデータ部372、最後にエラーチェッ
クのためのCRC部373を設け、その後に無信号のギ
ャップ部374を設定し、線速が異なった場合でも次の
先頭部の同期部369b等を記録時に誤って消すことの
ないようにしてある。このような構成によりフロッピー
のように各トラック同一容量にするよりもCDの場合、
記録容量が約1.5倍になるという効果がある。また、
CDの光ヘッドの信号に基づくCLVのモーターの回転
制御をそのまま使って磁気ヘッドは磁気記録再生を行う
ため、磁気記録専用のモーター制御回路が省略できると
いう効果がある。
【0178】次はディスク上の物理フォーマットについ
て述べる。物理フォーマットはの“ノーマルモード”と
“バリアブルトラックピッチモード”の2種類がある。
図123の記録媒体上のノーマルモード時の物理フォー
マット図に示すように、光トラック65a、65b、6
5c、65dの各々の裏面に磁気トラック67a、67
b、67c、67dが配置され、ノーマルモードでは等
間隔のトラックピッチTpoでトラックが配置されてい
る。
【0179】さらに、本発明では“バリアブルアング
ル”方式をとっている。さて図117や図119に示す
ように本発明の場合光ヘッド6と磁気ヘッド8の相対角
度が0°や180°そして45°、90°等様々な角度
が存在する。通常、従来の回転磁気ディスク型の記録再
生装置ではデータの同期部369はディスク上の中心か
らみて一定角度上の位置に配置されている。しかし、本
発明のバリアブルアングル方式の場合、図123に示す
ように、データの開始地点にある同期部369の配置の
角度を任意に選べる。このことにより、ディスクの絶対
角度の検知手段や検知回路を省略できるという効果が得
られる。また、任意の回転角の部分から磁気記録の先頭
部を記録開始できるのでCDの場合、サブコード等の光
記録部の特定のアドレス情報を読んだ直後からデータ記
録を始められる。このため再生時にはそのトラックの光
アドレス情報を読んだ直後に磁気データの先頭の同期部
の再生が開始されるので、磁気データ記録時や再生時の
回転待ち時間のロスタイムが全くなくなり、実質的なデ
ータアクセス時間が早くなるという大きな効果が得られ
る。この方式は特に同一のタイプの記録再生装置を用い
た場合、効果が大きい。
【0180】次に“バリアブルトラックピッチモード”
について説明する。ゲーム機のように一般的なROMデ
ィスクを装着し、プログラムの立ち上がり時には、最初
にTOCのトラックを読み込み、プログラムの記録され
ている特定トラックを読み、データの記録されている特
定トラックを読み込む。この手順は立ち上がり時、毎回
同じである。例えば図124に示すように第1トラック
65b第1004トラック、65c第2504トラック
65d、第3604トラック65eというように決まっ
たトラックをアクセスした場合を想定してみよう。本発
明のハイブリッドディスクを用いた場合もし、立ち上が
り時に必要な磁気情報が上記の立ち上がり時にアクセス
する光トラックの裏側の磁気トラック以外のところにあ
れば、装置は光トラックのアクセス以外に余分な磁気ト
ラックをアクセスすることになる。従ってその分、初期
の立ち上がりが遅くなる。又、“ノーマルモード”の等
間隔のトラックピッチなら上記の光トラックの裏側に磁
気トラックの中心がくる確率は低い。このため光トラッ
クとは別の磁気トラックをアクセスする必要があり、こ
の場合も立ち上がり速度が遅くなる。本発明の“バリア
ブルトラックピッチモード”においては例えば上記の立
ち上がり時に読み込むことが必要な4つの光トラック6
5b、65c、65d、65eの裏側に磁気トラック6
7b、67c、67d、67eを定義する点に特長があ
る。そのトラックNoと各トラックNoに対応する光記
録部のアドレス情報、CDの場合はサブコード情報を光
記録部のTOC部もしくは磁気記録部のTOC部に記録
してある。次にその磁気トラックに立ち上がり時に読み
込むべきデータ、例えば前回終了時のゲームの獲得アイ
テム数、進行貢、得点、個人名等を記録するように設定
すれば立ち上がり時、光データのアクセスと同時に立ち
上がりに必要な情報の記録されている磁気トラックを特
別にアクセスしなくても、立ち上がり時に自動的にアク
セスし、それらの磁気データを読み込むため、ロスタイ
ムがなくなり立ち上がり時間が格段に早くなるという効
果が得られる。この場合、図124に示すように各トラ
ック間のトラックピッチはTp1、Tp2、Tp3、T
p4となりランダムな値をとる。このため若干記録容量
は落ちるが立ち上がりの速さが優先される用途は効果が
ある。
【0181】この“バリアブルピッチモード”や“バリ
アブルアングルモード”は音楽用途、例えばカラオケに
も有効である。本発明をカラオケに用いた場合、各曲別
に各個人の歌い易い音程の高さ、曲のテンポ、エコーの
量、DSPの各パラメータ等の個人の環境設定データの
記録保存ができる。このことにより、一回設定すればカ
ラオケCDをカラオケ機に挿入するだけで自動的に各個
人に合った音程、テンポ、エコーで曲を再生するため、
自分の能力・好みに合った条件でカラオケを楽しむこと
ができるという効果が得られる。この場合、各曲の頭出
しの光トラック65b、65c、65d、65eの部分
の裏側の磁気トラックを定義し、その磁気トラック67
b、67c、67d、67eにその曲に関する個人のカ
ラオケデータを記録しておく。すると光トラック65c
のカラオケの曲を選定した場合、その裏側の磁気トラッ
ク67cに、個人別のカラオケの設定データが記録され
ており、特定の曲の再生を開始する時ディスクをを1回
転する期間に曲の音程、テンポ、エコーが設定されて音
楽が出力される。このように音楽用途においてもバリア
ブルピッチモードは光データと磁気データの双方を迅速
にアクセスできるという大きな効果が得られる。このこ
とは一搬の音楽用途において各曲別のDSP音場等の環
境設定に用いると効果がある。
【0182】本発明をCDROMに用いた場合、Hcを
1750 0eに設定すると32kB程度のRAM容量
が得られる。CDROMの光記録面のROM容量は54
0MBであるため10万倍近い容量差がある。実際のC
DROMの製品は540MBを一杯使っているケースは
少なく最も少ない場合でも数+MBの空き容量がある。
本発明ではこの点ROMの空き領域を利用してデータ圧
縮のための各種参照テーブルをROMに記録し、RAM
領域に記録するデータの圧縮を行っている。この方法を
図125の圧縮方法の図を用いて説明する。ゲームの場
合、例えば光記録部4にはゲーム等のプログラムの過程
で必要になると思われるゲーム内容に相関の強い情報、
例えば地名の参照テーブル368aや人名の参照テーブ
ル368b等の圧縮のための参照デーブルが予め記録さ
れている。ROMの空き領域の容量は大きいため人名、
地名、等の単語や数字列のうち使用頻度が高いと思われ
る情報の様々な参照テーブルが準備できる。例えば“W
ashington”という単語をRAM領域である磁
気記録層3に記録する場合、そのままでは80bitの
エリアを消費する。しかし、本発明の場合、圧縮用の参
照テーブル368aを参照すると“Washingto
n”が“10”の2進コードに定義づけられていること
がわかる。この場合80bitのデータが、“10”の
2bitデータに圧縮されたことになる。この圧縮デー
タを磁気記録層3に記録することにより、40分の1の
容量で記録できる。この圧縮手法を用いることにより、
用途を限定すれば10倍以上のデータ圧縮が可能とな
り、例えば前述の本発明の32kBのCDROMの磁気
記録容量が320kBの磁気記録容量の磁気ディスクと
実質的に等価になる。以上のようにして、本発明のハイ
ブリッドディスクの場合、光記録部のROM領域を用い
てROM容量は減るが圧縮するため実質的なRAM記憶
容量を著しく増大できるという効果がある。具体的には
Hulfmanの最適符号化法やZiv−Lempel
のデータ圧縮法を用いることにより実現できるがこの説
明は省略する。
【0183】ここで図127、図128の全作業のフロ
ーチャートを用いて、具体的な全体の動作の一例を説明
する。
【0184】まず磁気ヘッドを持ち上げた状態でステッ
プ410でディスクを装着し、ステップ411で磁気ヘ
ッドを定位置に戻す。ステップ412で光ヘッドをTO
Cトラックに移動し、ステップ413でTOCの光デー
タを読み出す。このデータの中には光ディスクに磁気記
録部があるかどうかのフラグや磁気データのデフォルト
の各磁気トラックの位置に対応するCDのサブコード番
号等のアドレス情報やバリアブルピッチモードの有無が
入っている。ステップ414で磁気記録層のフラグの有
無を確認し、Yesならステップ418へ向かい、No
ならステップ415において磁気記録面等にある磁気記
録層の有無を示す光学マークを読みとり、ステップ41
6で光学マークがなければブロック8のステップ417
にジャンプし、このディスクに関する磁気記録再生は一
切行わない。ステップ418で磁気記録再生モードに入
り、磁気トラックの初期設定ステップ402に入る。ス
テップ419で磁気ヘッドを媒体面におろし、ステップ
420でTOCの磁気データを読み出した後、ステップ
421で摩耗を防ぐため磁気ヘッドを上げる。ステップ
422で磁気データのエラー状態を示すエラーフラグを
チェックし、ステップ423aで、もしフラグがあれば
ブロック5へ向かう。ブロック5の磁気ディスク面の清
掃指示ブロック427ではステップ427aで光ディス
クを排出し、ステップ427bで“光ディスクを清掃し
なさい”という表示を機器の表示部に出してステップ4
27cで停止する。一方、ステップ424では各磁気ト
ラックの光アドレス対応表が光記録面側に記録されてい
たデフォルト値でよいかをチェックし、NOならステッ
プ426でTOCトラックの磁気データ情報に基づき、
一部の磁気トラック一光アドレス対応表の内容を更新し
て、本体の内部メモリーに保存する。Yesならブロッ
ク1の再生ブロック403に入る。
【0185】ステップ428で、磁気トラックの読み出
し命令があればブロック2へ向かい、くればステップ4
29へ向かい、バリアブルトラックピッチモードでなけ
ればブロック2へ、そうであればステップ430で光ト
ラックグループ番号nを0にする。ステップ431でn
をn+1とし、ステップ432でnが最終値ならステッ
プ438へ飛び、最終値に達してなければ、ステップ4
33で、n番目の光トラックグループの先頭の光トラッ
クをアクセスする。ステップ434で、デフォルトの磁
気トラックでよいならステップ436でそのまま磁気ヘ
ッドを媒体面におろし、ステップ437で磁気データを
読み込み、内部メモリーへ蓄積し、ステップ431へ戻
る。一方磁気ヘッドに対応する光アドレスがデフォルト
値でだめならステップ435でデフォルト値以外の光ア
ドレスをアクセスし、ステップ436、437で磁気デ
ータを読み出しステップ431へ戻る。ステップ431
でnを1ケ増やし、ステップ432でnが最終値に達す
れば、ステップ438で光データの読み出しと磁気デー
タの読み出しが完了するため、ゲーム機の場合ならゲー
ムプログラムが起動し、磁気記録部に記録されたデータ
に基づき、前回終了したゲーム場面が再現される。ステ
ップ439で磁気ヘッドを上げて、ブロック3の内部
“メモリーの書き換え”ブロック405へ向かう。
【0186】さてステップ429に戻り、バリアブルト
ラックピッチモードでない場合はブロック2のノーマル
トラックピッチモード405に飛ぶ。ステップ440で
ノーマルトラックピッチモードでなければブロック3へ
ジャンプし、Yesであれば、ステップ411で、n番
目の磁気トラックのアクセス命令を受け、ステップ44
2でマイコン10の内部メモリーの中のn番目の磁気ト
ラックに対応する光アドレスを待て、ステップ443
で、この光アドレスをアクセスした直後に、ステップ4
44で磁気データを読み込み、ステップ445で内部メ
モリーへ蓄積し、ブロック3へジャンプする。ブロック
3の書き換えステップ405ではステップ446で、書
き換え命令の有無をチェックし、Noならステップ45
5にジャンプし、Yesならステップ447で最終蓄積
命令かをチェックし、Yesならブロック5へ、“N
o”ならステップ448へ向かう。ステップ448では
書き換えたい磁気データが本体の内部メモリーにあるか
をチェックし、“Yes”ならステップ454にジャン
プし、磁気記録は行わず、内部メモリーの書き換えのみ
行う。“No”ならステップ449で磁気トラック一光
アドレス対応表をみて、特定の光トラックをアクセス
し、ステップ450で磁気ヘッドを降ろし、ステップ4
51、452、453で磁気データの読み出し、内部メ
モリーへの蓄積、磁気ヘッドを上げる作業を行い、ステ
ップ454で内部メモリーの中に移された情報を書き換
え、ブロック4へ向かう。
【0187】ブロック番号4の最終蓄積ブロック406
では、まずステップ455で最終蓄積命令かどうかチェ
ックし、“No”ならステップ458で作業完了ならブ
ロック6へ、作業未完了ならブロック1へジャンプして
戻る。ステップ455がYesなら、ステップ456に
おいて、内部メモリーの磁気データの中で更新されたデ
ータがあるかをチェックし、更新分のみを抽出し、ステ
ップ457で更新がなければステップ458に向かい、
更新があればステップ459で該当する磁気トラックの
光アドレスをアクセスし、ステップ460、470、4
71で磁気ヘッドをおろし、光アドレス検知直後に磁気
データを記録し、記録データのチェックを行う。ステッ
プ472でエラーレートが大きい時はブロック7の磁気
ヘッド清掃ブロック408にジャンプし、ステップ48
1、482で磁気ヘッドを上げて、ヘッドクリーン部に
より、磁気ヘッドを清掃し、ステップ483で再び記録
し、エラーレートをチェックし、OKならブロック1へ
向かい、ダメならブロック5の磁気ディスクの清掃指示
ブロックへジャンプする。
【0188】さて、ステップ472にもどり、エラーレ
ートが小さいならステップ473において、記録が完了
したかチェックし、“N0”ならステップ470に戻
り、Yesならステップ474で磁気ヘッドを上げ、ス
テップ475で全作業終了ならブロック6の終了ブロッ
クへ進み、終了してないなら、ブロック1へ戻る。
【0189】このブロック6の終了ステップ407で
は、ステップ476で磁気ヘッドを上げ、477で磁気
ヘッドを磁気ヘッドクリーン部で清掃した後、ステップ
478でEJECT命令があれば、ステップ479で光
ディスクを排出し、EJECTする必要がなければステ
ップ480で停止する。以上のようなフローチャートで
本発明の実施例13の記録再生装置は作動する。
【0190】混合ノイズはアクチュエータ18の駆動回
路に磁気ヘッドの再生信号の周波数分布と同じ帯域のバ
ンドフィルターをいれても低減する。また、磁気トラッ
クにアクセスした後、光ヘッド6のアクチュエータの駆
動電流を切り、磁気ヘッド8bで再生し、再生終了とと
もにアクチュエータを駆動開始することによっても電磁
ノイズは減少する。
【0191】既存のCDは裏面にスクリーン印刷等によ
り厚く印刷インキが塗布されているものが多く数十μm
の凹凸がある。こうしたCDに磁気ヘッド8を接触させ
ると凹凸部の印刷インキが脱落して傷がつく恐れかあ
る。図115の記録媒体挿入時の横断面図のONの状態
の図に示すように、磁気シールド層69のある記録媒体
2を挿入した場合はOFF状態の図に示すような磁気シ
ールド層69のない記録媒体2を挿入した場合に比べ
て、光ヘッド6のアクチュエータからの電磁ノイズは著
しく低減する。このノイズは磁気ヘッド再生回路30よ
り出力され、容易に検知できる。つまり磁気ヘッド8を
磁気記録層3に接触させなくとも本発明の記録媒体と従
来のCD等の記録媒体を弁別できる。そして、本発明の
磁気記録層のある記録媒体の挿入された時のみ磁気ヘッ
ド8を記録面に接触させることにより、CDやLD等の
磁気記録層のない記録媒体の裏面に磁気ヘッドを接触さ
せることがないため、裏面の印刷物や光記録面を磁気ヘ
ッドにより破損することを防げるという効果がある。別
の方法として図111においてCDの光記録部のTOC
部に媒体の磁気記録層の存在を示す弁別符号を予め記録
しておき、まず磁気ヘッド8をメディアに接触させない
で光TOCを読み、この磁気層弁別符号を検出した時だ
け磁気ヘッド8をメディア面におろす。この方法によ
り、既存のCD挿入時には磁気ヘッド8は接触しないた
め、既存CDの損傷は妨げるという効果がある。光ディ
スクの印字面に特定を光マークをつけ、マークがある場
合のみ磁気記録層があると判断させてもよい。
【0192】(実施例14)以下本発明の第14の実施
例の記録再生装置について、図面を参照しながら説明す
る。図131は本第1の発明の一実施例を示す記録再生
装置の構成図で、図132は本第1の発明の一実施例を
示す記録再生装置の詳細な構成図で、図133は図13
2の実施例における駆動電流制御を電流供給停止型にし
た場合の構成図で、図134は図132における信号処
理手段の処理手順図で、図135は図134と同様の処
理手順図である。
【0193】図131において、1001は磁気記録領
域に対して信号を記録再生する磁気ヘッドで、1110
は光記録領域から少なくとも信号を再生可能な光ヘッド
と磁気的にトラッキング及びフォーカシングを制御する
機構を備えた光ピック部で、1200は磁気記録領域と
光記録領域を有する記録媒体で、1300は記録媒体1
200における磁気記録領域で、1301は記録媒体1
200における光記録領域で、1400は磁気領域信号
処理手段で、1401は光領域信号処理手段で、140
2は制御停止手段で、1403は制御手段で、1404
は制御停止指令である。図132において、1001は
磁気記録面に対して信号を記録再生する磁気ヘッドで、
1002は光ピックから磁気ヘッドに飛来する雑音で、
1003は光記録面に対する光ヘッドの距離を制御する
ためのフォーカシングコイルで、1004はトラッキン
グコイルで、1005は光ヘッドで、1006は磁気ヘ
ッドを用いて磁気記録面に対して信号の記録再生を行う
記録再生手段で、1007はフォーカシングサーボ制御
手段で、1008は光トラックに対する光ヘッドの追従
を制御するためのトラッキングサーボ制御手段で、10
09は光ヘッドから信号を再生しこれを処理する光学信
号再生処理手段で、1010は信号処理手段で、102
0は磁気記録再生信号で、1021は書き込み信号で、
1022は読み出し信号で、1023は駆動停止指令
で、1024は同じく駆動停止指令で、1025はフォ
ーカシングエラー信号で、1026はトラッキングエラ
ー信号である。図133において、1001〜1009
は図132と同様で、1011はヘッドアンプで、10
12はスイッチ回路で、1025〜1026は図132
と同様で、1027は駆動停止指令と同様の信号である
ところの給電停止信号である。
【0194】以上のような構成を有する記録再生装置に
ついて、以下図131、図132、図133、図13
4、及び図135を用いてその動作を説明する。
【0195】図131に示すように、光ピック部111
0と磁気ヘッド1001が近接して配置されると双方に
配備されたコイル間で電磁誘導が起こる。図131では
この電磁誘導による磁気ヘッド1001側への雑音を排
除するために制御停止手段1402を備えた、制御停止
手段1402は磁気領域信号処理手段1400から送ら
れる制御停止指令1404に基づき制御停止を実行す
る。図132は、図131の構成をさらに詳細に記述し
たものである。図132及び図133の構成は図141
の構造下で用いられる。一般に光ピック部1110は光
ヘッド1006とフォーカシングコイル1003とトラ
ッキングコイル1004を含む形で構成される。トラッ
キングコイル1004はディスク装着時に発生する偏心
に対して光ヘッド1005を追従させるために用意され
たものである。トラック移動を行う手段としては図14
1で示した送りモーター1202を用いる。このように
従来構成の光ピック部1110と磁気ヘッド1を近接し
て配置すると、フォーカシングコイル1003及びトラ
ッキングコイル1004から発生する雑音1002が磁
気ヘッド1001に飛来し、磁気ヘッド1001での再
生が不可能となる。従来のCD用光ピック及び従来のフ
レキシブルディスク装置用の磁気ヘッドを用いて実験し
た結果、磁気記録面での再生信号が雑音1002により
完全にマスクされ再生困難となることが判明した。雑音
1002は特に装置に対して外乱振動が加わった場合に
大きくなる。外乱振動によりヘッド位置が移動すると、
これを補正するためにサーボ手段からコイルに駆動電流
が供給される。この時に雑音1002が多く発生し磁気
ヘッド1001に飛来する。定常動作時の最も大きな外
乱振動は記録媒体を回転させるディスクモータ1210
に起因する振動である。図132は上記雑音1002の
飛来を停止する機能を有する構成を示すものである。磁
気ヘッド1001から再生される信号は記録再生手段1
006を経由して信号処理手段1010に送られる。信
号処理手段10は、記録再生手段1006に対して書き
込み信号1021及び読み出し信号1022を送出しこ
れを制御するものである。信号処理手段1010は磁気
記録面に対する記録再生のタイミングを管理する機能を
持つ。この記録再生のタイミングを用いて磁気ヘッド1
001を使用する以前に光ピック部1110に対する電
力供給を停止することで磁気ヘッド1001に対する雑
音1002の影響を排除することができる。図132に
示す駆動停止指令1023及び1024は前記電力供給
停止を意味するものである。フォーカシングサーボ制御
手段1007及びトラッキングサーボ制御手段1008
は駆動停止指令1023及び1024を受けてコイルへ
の電流供給を停止する。問題となる雑音1002はコイ
ルに交番電流が供給されることで発生する。従って、フ
ォーカシングコイル1003及びトラッキングコイル1
004に供給する電流を遮断するかあるいは一定電流に
保つことで雑音1002は排除される。フォーカシング
サーボ制御手段1007及びトラッキングサーボ制御手
段1008は前記電流の遮断あるいは一定電流に保つ機
能を有するものである。
【0196】図133は図132の実施例における駆動
電流制御を電流供給停止型にした場合の構成図である。
記録再生手段1006は再生時にのみ注目しヘッドアン
プ1011のみを記載した。図133においてスイッチ
回路1012はフォーカシングコイル1003及びトラ
ッキングコイル1012への電流供給停止機能を持つ。
図132ではこの機能をフォーカシングサーボ制御手段
1007及びトラッキングサーボ制御手段1008の中
に含めて記述した。図133から明かなように、コイル
への電流供給を停止することにより磁気ヘッド1001
への雑音1002は発生しなくなる。但し、給電停止信
号によりスイッチ回路1012が切断された後、コイル
側では所定の過渡応答波形で電流が減衰する。磁気ヘッ
ド1001側での記録再生はこの減衰を考慮した時間間
隔の後行う。フォーカシングコイル1003及びトラッ
キングコイル1004と磁気ヘッド1001は電気的に
はトランスを形成していると考えることができる。従っ
て、磁気ヘッド1001の書き込み電流による雑音がフ
ォーカシングコイル1003及びトラッキングコイル1
004に飛来し制御性能を悪化させる場合もある。この
場合は、光ヘッド1005による再生を行う時は磁気ヘ
ッド1001に対する電流供給を停止することでこの影
響を回避することができる。
【0197】上記説明から明かなように本第1の発明で
は磁気ヘッド1001が動作している間に光ヘッドから
得られる位置情報を用いて磁気ヘッド1001を制御す
る方式は採用できない。図134及び図135に示した
位置決め手順は磁気ヘッド1001の位置決め方法を含
めた制御方法を示すものである。図134及び図135
は、図141の従来例で示した構造を前提に磁気ヘッド
1001を位置決めする手順を示したものである。図1
34では磁気ヘッド1001及び光ヘッド1005は連
結されており一つの送りモーターによりヘッド移動を実
現する場合を前提にしている。即ち、磁気ヘッド100
1を移動させるためにまず光面を用いて磁気ヘッド10
01を移動させる。光記録面がCDである場合は演奏時
間情報が格納されているサブコード領域を利用すること
により前記位置決めを行うことができる。次に送りモー
ター(図中ではDCモーターと記載している)への給電
を停止し、さらに光ピックへの給電を停止する。この後
に磁気ヘッドによる記録再生を行う。前記送りモーター
への給電停止及び光ピックへの給電停止により、先に説
明した雑音1002の影響を削除することができる。光
記録面がCDである場合、トラックは渦巻状である。従
って、光記録面に対してトラッキングサーボ制御を行う
場合、光ヘッド1005は記録媒体の内周から外周へ向
かって移動を続ける。前記送りモーターへの給電停止に
よりこの移動がなくなる。この場合、磁気ヘッド100
1はリードスクリュー1201等による機械的な固定に
より位置決めされることとなる。またこの場合、送りモ
ーターへの給電停止信号による影響も重要である。例え
ば、停止信号により送りモーターにスパイク状の雑音が
混入すると位置誤差となる。即ち、送りモーターの回転
角度が変化しないように給電を停止しなければならな
い。光ピックへの給電停止に関しても同様である。図1
35は磁気ヘッド1001の移動手段としてステッピン
グモーターを使用した場合の手順を示したものである。
ステップ動作を行うモーターを用いることにより磁気記
録面に対して磁気ヘッド1001を容易に位置決めする
ことができる。この場合リードスクリューを使わずにス
チールベルト等でヘッドを移動することもできる。図1
35は磁気ヘッド1001及び光ピックが連結されてい
てかつ移動用送りモーターが一つである場合を前提とし
ている。図135で示すように、まず光ピックを固定す
る。固定する理由は移動後に光ピック部内部が振動しな
いようにするためである。固定の方法としては給電によ
りトラッキングコイル及びフォーカシングコイルを一方
向に張り付ける方法等がある。この後、ステッピングモ
ーターにより所定のステップ数移動する。次に光ピック
部への給電を停止し、その後に磁気ヘッド1001によ
る記録再生を行う。但し、CD面をアクセスする場合、
ステッピングモーターを用いたアクセス制御を行う必要
がある。図142のように2個の独立した送りモーター
を用意する場合はこの必要はない。また、図135で示
した光ピックの固定の必要もなくなる。
【0198】本第1の発明の実施例は、光ピック部に存
在するコイルと磁気ヘッド1001に備えられるコイル
との間の結合に起因する相互の雑音を排除する効果を有
するものである。磁気ヘッド1001に飛来する雑音は
このようなコイル結合以外に磁性体から発生する磁気に
よる雑音や半導体から発生する雑音等もある。本第1の
発明は磁性体からの影響を排除することはできないが半
導体等から発生する雑音は同様に排除することができ
る。即ち、磁気ヘッド1001を用いて信号の記録再生
を行う場合は、光ピック部を含めてすべての不要な回路
に対する電源供給を停止することでこれが達成される。
【0199】光と磁気を用いる他の記憶装置として光磁
気記録装置がある。光磁気記録の場合、その配置は図1
41と共通するものがある。即ち、一方の面に光ピック
が配置され対向する面に磁気ヘッドを配置する点で同じ
構造のように見える。光磁気記録の場合は磁気ヘッドと
光ヘッドを協調させて記録を行う。書き込みを行う場
合、磁気ヘッドにより生成される磁界を光磁気記録媒体
に照射し、反対側からレーザービームで媒体を加熱し、
媒体温度をキュリー温度以上にすることで媒体の磁化方
向を磁気ヘッド磁界の方向と一致させる。また再生する
場合は光のカー回転効果もしくはファラデー効果を用い
て再生する。このように、従来の光磁気ディスクは磁気
ヘッドと光ヘッドとの協調動作が不可欠であり、一方に
対する給電を停止する方式はとれない。また、磁気ヘッ
ド側は書き込み時に用いるものであり、磁気ヘッドを用
いて再生する本発明の方式に比べ雑音の影響を受けにく
い。本発明は磁気ヘッドを用いて再生を行う場合に雑音
の影響を排除することが主な目的であり、従来の光磁気
ディスクでは問題とならなかった点に注目したものであ
る。
【0200】以下本第2の発明の記録媒体について、図
面を参照しながら説明する。図136は本第2の発明の
一実施例を示す記録媒体の立体断面図で、図137は雑
音遮蔽層の構造図で、図138は図137の構造に関す
る実験結果の一例である。図136において、1050
は印刷層で、1051は磁性層で、1052は雑音遮蔽
層で、1053は反射膜で、1054は透明プラスチッ
クで、1055は光情報であるところのピットである。
図137において、1051〜1054は図136と同
様で、1060は導電体層で、1061は非導電体層で
ある。
【0201】以上のような構成を有する記録媒体につい
て、以下図136及び図137を用いてその動作を説明
する。
【0202】CDでは反射膜1053の上に保護層及び
印刷層がある。反射膜としては一般にアルミが用いられ
ており厚さは約1マイクロメーターである。実験によれ
ばCDの反射膜では光ピック1110から磁気ヘッド1
207への雑音を遮蔽することはできないことが判明し
た。この事実に基づき、各種の実験を試みた結果、アル
ミ反射膜に加えて導電性のある材質からなる雑音遮蔽層
を備えることにより必要とする周波数帯域の雑音成分を
排除することができることがわかった。導電性の材質と
非導電性の材質を積層することによる効果も大きいこと
がわかった。図136は、前記効果を実現するために光
記録層であるところの反射膜1053と磁気記録層であ
るところの磁性層1051の間に雑音遮蔽層1052を
備えた構造を示したものである。雑音遮蔽層としては、
アルミ、銅等の導電体が好ましい。特に、アルミを用い
る場合は雑音遮蔽層と兼ねることが容易である。前記導
電体としてパーマロイ等の強磁性体を用いても良い。本
構成において問題となるのは雑音遮蔽層1052の厚さ
である。実験によれば5マイクロメーター以上必要であ
る。雑音遮蔽層1052の作り方として、アルミ蒸着工
程で膜厚を厚くする方法、アルミ蒸着工程の後に樹脂を
スピンコートする段階で導電性微粒子を同時にコーティ
ングする方法、印刷段階で印刷層の一種類として導電性
微粒子を含む印刷液で雑音遮蔽層を形成する方法等があ
る。いずれにせよ、先に述べたように雑音遮蔽層105
2の厚さあるいはその積層構造を最適化することで良好
な雑音遮蔽特性を得ることができる。図137は雑音遮
蔽層1052を積層構造にした場合の構造図である。導
電体層1060は反射膜1053と同じ工程で作ること
もできる。図138は導電体層として銅を用い、積層し
た場合の積層枚数と雑音遮蔽特性を計測したものであ
る。光ピックはCDを用い、磁気ヘッドはフレキシブル
ディスク装置のものを用いた。実験で用いた銅の厚さは
約6マイクロメーターである。図138に示したように
雑音遮蔽層1052の厚さあるいは積層枚数により遮蔽
効果が大きくなることがわかる。また、高い周波数ほど
雑音遮蔽層1052の効果が顕著である。250kHz
以下については効果は少ない。
【0203】以下本第3の発明の記録再生装置につい
て、図面を参照しながら説明する。図139は本第3の
発明の一実施例を示す記録再生装置で用いる光ピック部
の構造図である。図139において、1101は対物レ
ンズで、1102はトラッキングコイルで、1103は
フォーカシングコイルで、1104はサスペンション兼
リード線で、1105はヨークで、1106は磁石で、
1107はヨークで、1108はカバーで、1109は
雑音遮蔽層で、1110は光ピック部である。
【0204】以上のような構造を有する記録再生装置に
ついて、以下図139を用いてその動作を説明する。
【0205】対物レンズ1101はトラッキングコイル
1102及びフォーカシングコイル1103と機械的に
接続され一体化されている。このコイルと磁石1106
の間に働く力を利用してトラッキング制御及びフォーカ
シング制御を行う。即ち、ムービングコイル型である。
トラッキングコイル1102及びフォーカシングコイル
1103に制御電流を流すことにより雑音電磁波が発生
する。この雑音はコイルに流す電流の駆動方式で大きく
異なる。例えば、PWM方式と呼ばれるパルス幅変調型
で駆動する場合に比べ、D/A変換方式と呼ばれるディ
ジタル信号からアナログ信号に変換する方式の場合は雑
音成分は小さくなる。同図に示すようにカバー1108
の内側に雑音遮蔽層1109を設けることによりコイル
から発生する雑音を軽減することができる。実験によれ
ば、雑音遮蔽層1109として銅を用いた場合約3〜5
dB(デシベル)の改善ができた。同図では雑音遮蔽層
1109をカバー1108の内側に設けているが、外側
であってもよい。また、カバーが樹脂である場合、樹脂
に雑音遮蔽部材を含むような構成であってもよい。図1
39に示した雑音遮蔽構造はカバー1108を利用した
遮蔽構造であるが、この他の構造としてヨーク1105
及び1107の形状を、コイルを包み込む形状に変更す
ることによっても雑音を遮蔽することができる。先の発
明で述べたように記録媒体中に雑音遮蔽層を備える方法
もある。また、磁気ヘッド側に雑音遮蔽層を備える方法
もある。
【0206】以下本第4の発明の記録再生装置につい
て、図面を参照しながら説明する。図140は本第4の
発明の一実施例を示す記録再生装置の構造図である。図
140において、1110は光ピック部で、1200は
磁気記録面と光記録面を有する記録媒体で、1201は
リードスクリューで、1202は送りモーターで、12
03は連結アームで、1205は磁気ヘッドを支持する
支持部材で、1206は支持部材と連結アームを可動状
態を保ちながら連結する連結軸で、1205は連結アー
ムの移動を補助するガイドレールで、1207は磁気ヘ
ッドで、1210は記録媒体を回転させるディスクモー
ターである。
【0207】以上のような構造を有する記録再生装置に
ついて、以下図140を用いてその動作を説明する。
【0208】円盤状記録媒体に対して情報を記録再生す
る場合、トラック方向(半径方向)への移動が重要な基
本動作となる。即ち、記録媒体の半径方向にヘッドを位
置決めする動作が必要である。しかし、前述したように
光ヘッドと磁気ヘッドが対向する位置にあると、光ピッ
ク部から磁気ヘッドに飛来する雑音の影響が問題となり
磁気ヘッドでの信号再生が困難となる問題があった。こ
れを解決する方法として雑音源と受信部の距離を離す方
法が考えられる。光ヘッドと磁気ヘッドを独立の移動手
段で位置決めする方式の場合、この問題は容易に解決す
ることができる。しかし、この場合2本の独立した移動
手段が必要となり装置価格が高くなるという問題点があ
る。本第4の発明はこの問題を解決するもので、雑音の
問題を解決し、さらに低価格化を実現するものである。
図140は1つの移動手段で磁気ヘッドと光ヘッドを同
時に移動することができる。また、磁気ヘッドと光ヘッ
ドの距離を一定距離だけ離した構造をとっている。同図
において、送りモーター1202が回転することにより
リードスクリュー1201が回転する。この回転動作に
より連結アーム1203が移動する。連結アーム120
3と機械的に接続された磁気ヘッド1207及び光ピッ
ク1110は記録媒体1200に対して半径方向に移動
しそれぞれトラックを形成する。同図から明かなように
光ピック部1110が外周に位置する場合は磁気ヘッド
1207は内周に位置し、光ピック部1110が内周に
位置する場合は磁気ヘッド1207は外周に位置する。
このように、記録媒体の回転軸に対して180度の位置
にヘッドを配置することで2つのヘッドを同時に移動す
ることが可能となる。この配置が例えば90度であれば
両記録面で同時に正常なトラックを形成することはでき
ない。またこのように180度の位置に配置すること
で、磁気ヘッド1207における信号の記録再生と光ヘ
ッドにおける信号の再生を同時に行うことができる。即
ち、磁気ヘッド1207と光ピック部1110間で発生
する雑音に関する問題は距離を離すことで解決される。
この機能を利用することで記録媒体1200に対する偏
心対策用の制御ループを構成することができる。例え
ば、光ヘッドから検出されるトラッキングエラー信号を
用い、この低域成分を送りモーターに帰還することで偏
心及び外乱振動に対する抑制制御を行うことができる。
このような方式を用いることにより磁気記録面でのトラ
ック間隔を小さく設定することができ、磁気記録面の記
憶容量を大きくすることが可能となる。先に示した発明
のように、磁気ヘッド1207で記録再生する場合に光
ピック部1110への給電を停止する構成の場合、偏心
外乱抑制制御を行うことはできない。
【0209】本第1から第4の発明の実施例は、回転型
記録媒体を扱うものを中心に記載したが、カード状のも
の及びテープ状のものであってもよい。また第1〜第4
の発明を組み合わせた構成により特性を改善する方法を
採用しても良い。
【0210】以上のように本第1の発明は、磁気ヘッド
側で信号を記録再生する場合に光ピックへの給電を停止
もしくは一定に保つ信号処理手段を備えたことにより、
光ピック部から磁気ヘッドに飛来する雑音を排除する効
果を有する。本第2の発明は、光記録層と磁気記録層の
間に雑音遮蔽層を備えたことにより、前記同様の雑音排
除効果を有する。本第3の発明は磁気ヘッドと光ピック
部の間に雑音遮蔽部材を配備することにより、前記同様
の雑音排除効果を有する。本第4の発明は磁気ヘッドと
光ピック部を記録媒体の回転中心に対して180度の位
置に配置することにより、前記同様の雑音排除効果なら
びに低価格化が可能となった。
【0211】本発明により、コンパクトディスクで使用
している安価なピックアップ及び磁気ディスク装置で使
用している安価な磁気ヘッドを用いることにより、従来
の書き込み可能な光ディスク装置に比べて安価な記録再
生装置をつくることが可能となった。
【0212】(実施例15)以下、本発明の実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同一
の作用効果を奏するものには同一の符号を付してその説
明を省略する。
【0213】図142は本発明の記録再生装置における
第1の実施例を示すブロック図である。図142におい
て、音声や画像などの情報記録に片面のみを使用し、他
の面(通称ラベル面)は、内容を示す印刷が施されてい
るだけであることから、この面に磁気コーティングやF
Dのような磁気媒体を付加することにより記録も可能な
新規な媒体となる。また、MOの場合も構造上片面しか
情報記録に利用されていないため同様の方法で両面使用
することが可能となる。本発明は、このような新規なハ
イブリッド媒体(以下HBという)とHBを使用した光
学的再生手段と磁気的記録再生手段を有する記録再生装
置(以下HB装置という)に関する。
【0214】すなわち、ハイブリッド媒体2031は光
学的記録面と磁気的記録面を持っており、このハイブリ
ッド媒体2031を装置に対して交換可能である。ま
た、磁気ヘッド32は、ハイブリッド媒体2031の磁
気的記録面に対して書き込み(記録)、読み出し(再
生)を行い、支持機構2033によって保持されてい
る。さらに、この支持機構2033が接続される磁気ヘ
ッド送り機構2034は、支持機構2033を介して磁
気ヘッド2032をハイブリッド媒体2031の半径方
向に移動させる。この磁気ヘッド送り機構2034の駆
動源としては光ヘッド送り機構2012と共有であって
も別であっても良い。さらに、信号処理回路2035は
磁気ヘッド2032を介して情報の記録再生を行う。さ
らに、磁気ヘッド昇降機構2036は磁気ヘッド昇降回
路を含み支持機構33を介して磁気ヘッド2032をハ
イブリッド媒体2031に対して昇降させる。これら磁
気ヘッド送り機構2034、信号処理回路2035およ
び磁気ヘッド昇降機構2036はドライブコントローラ
2037に接続され、ドライブコントローラ2037に
より各部をコントロールして、光ヘッド2011を介し
てハイブリッド媒体31の光学的記録面を検出した場合
は、磁気ヘッド昇降機構2036は磁気ヘッド2032
が情報の記録再生可能な位置にまで移動させることを可
能にする。
【0215】上記構成により、装置にハイブリッド媒体
2031が装着された際に、光ヘッド2011により、
定められた方向である光学的記録面に対向しているかど
うかを判断し、正しく装着されている場合には、磁気ヘ
ッド昇降機構2036によって磁気ヘッド2032がハ
イブリッド媒体2031の磁気的記録面に接触すること
を可能にする。また、定められた方向と逆の方向にハイ
ブリッド媒体32が装着された場合には、ヘッド昇降機
構2036によって磁気ヘッド2032がハイブリッド
媒体2031の磁気的記録面に接触することを防止し、
誤操作による磁気ヘッド2032やハイブリッド媒体2
031の損傷を防ぐ。
【0216】図143は本発明の記録媒体における第1
の実施例を示すHBの一部断面図である。図143にお
いて、反射膜2004を保護する保護コート層2005
上に、磁気的記録を行う磁性層2038を設けている。
この磁性層2038は反射膜2004の保護層としての
役目も果たすことから保護コート層2005を省略する
ことも可能である。以上により図142軒録再生装置に
使用されるハイブリッド媒体2031が構成され、光学
的記録面と磁気的記録面を有する。
【0217】(実施例16)図144は本発明の記録媒
体における第16の実施例を示すHBの外観図である。
図144において、ハイブリッド媒体2041の磁気的
記録面には、印刷などの記入手段によって表示された磁
気的記録面であることを表す面情報としてのマーク20
42が設けられている。また、このマーク2042を同
一円周上に少なくとも1箇所以上の印刷などの手段によ
り記入することによってこのハイブリッド媒体2041
の回転周期を検出することにも使用できる。
【0218】図145は本発明の記録再生装置における
第16の実施例を示すブロック図である。図145にお
いて、反射光検出形の光学センサ2051は、ハイブリ
ッド媒体2041の磁気的記録面の印であるマーク20
42を検出する。この光学センサ2051が接続される
面信号識別回路2052はドライブコントローラ205
3荷接続され、光学センサ2051からの信号を基にハ
イブリッド媒体2041の面を識別する。図142にお
ける光学的な媒体面識別方法の部分を、本実施例に置き
換えることによって、上記の同様に誤操作による磁気ヘ
ッド2032や媒体の損傷を防ぐことが可能となる。
【0219】(実施例17)図146は本発明の第17
の実施例を示す記録媒体の外観図である。図146にお
いて、媒体識別情報2061は記録媒体2062の反射
膜2003に設けられている。この部分の反射膜200
3の1部分を削除するか、または、反射率を変えるよう
な処理を施すことによって媒体識別情報2061を表
す。このように、媒体内層の反射膜2003に媒体識別
情報を設けたので、従来の媒体構成を変えること無く、
面の識別などをより確実で容易に行うことができる。
【0220】図147は本発明の記録再生装置における
第17の実施例を示すブロック図である。図147にお
いて、光学センサ2071は記録媒体62の磁気的記録
面における媒体識別情報2061を検出する。この光学
センサ2071が接続される媒体識別回路2072はド
ライブコントローラ2073に接続され、光学センサ2
071からの信号を基に記録媒体2062の面を識別す
る。ここで、使用する光学センサ2071は反射形であ
っても透過形であっても良い。また図142の実施例に
おける光学的な媒体面識別方法の部分を、本実施例に置
き換えることによって、同様に誤操作による磁気ヘッド
2032や媒体の損傷を防ぐことができる。
【0221】以上のように本発明によれば、光学的記録
面と磁気的記録面を持つ記録媒体が、装置に定められた
状態に装着されたときにのみ磁気的手段が磁気的記録面
と接触することを可能にし、他の場合には接触しないよ
うにすることにより、誤操作による記録媒体および磁気
的手段の損傷を防止することができる。
【0222】また、記録媒体の磁気的記録面に面識別用
の面情報を設けたことにより、より確実で容易に面識別
をすることができる。また、記録媒体に設けた面情報を
検出する面情報検出手段を設けることにより、本装置に
装着された記録媒体の識別を正確に行うことができ、ま
た、誤操作による記録媒体および磁気的手段の損傷を防
止することができる。
【0223】さらに、従来の媒体構成を変えることなく
反射膜の部分に媒体識別情報を設けたことにより、面の
識別をより確実で容易に行うことができる。また、記録
媒体に設けた面識別情報を検出する検出手段を設けたこ
とにより、本装置に装着された記録媒体の種類および面
識別を正確に行うことができ、また、誤操作による記録
媒体および磁気的手段の損傷を防止することができる。
【0224】(実施例18)第18の実施例を図面に基
き説明する。図154は本発明の実施例18の記録再生
装置のブロック図を示す。本実施例では記録媒体2の光
記録面の光記録再生信号の光クロック信号382に基づ
き、変調もしくは復調を行うことにより磁気記録部3の
記録もしくは再生を行う。基本的な動作は図110の場
合と同じ動作であるため詳しい全体の動作説明は省略す
る。図154において光再生回路の中のクロック再生回
路38aにおいて、光再生信号より、光クロック382
が再生される。この光クロック382を分周し、磁気記
録回路29の中のクロック回路29aにおいて図154
と図155に示す磁気クロック信号383が作られ、変
調回路334の変調時のクロックとなる。磁気信号の再
生時には、磁気再生回路30のクロック回路30aにお
いて磁気クロック信号383が再生され復調部30aの
復調時のクロックとなる。
【0225】図155に示すように記録媒体2の回転速
度ωはワウ・フラッターと呼ばれるモータの回転ムラに
より大きく変動する。磁気記録クロックを固定した場合
記録媒体2上の磁気記録信号記録波長λは、同一トラッ
ク上においても、上記変動により色々と変動する。本発
明の図155に示すように、光再生クロック382から
分周等により磁気クロック383を作り、磁気記録を行
うことにより、記録媒体2上には、正確な長さの周期を
もつ磁気記録信号が記録できる。このため、最短記録波
長で確実な記録ができるという効果がある。又、1回転
に記録する記録部の1周のトラックの中に正確に記録信
号を配置できるため図123で説明した重複記録を防止
するためのガードGap部374を最小限に設定でき
る。磁気信号の再生時においても図152に示すように
光クロック信号を分周することにより復調クロックが正
確に再生できる。このため再生時の復調の判別ウインド
ウ時間385の範囲を狭く設定できる。このためデータ
の弁別能力が上がり、エラーレートが改善されるという
効果がある。
【0226】また、この光記録再生クロックを利用して
記録容量を2倍、3倍と増やすことができる。通常の2
値記録では図152のData1に示すように1シンボ
ルに1bitしか記録できない。しかし図152のre
produce2に示すように、光クロック信号382
の正確な時間Topを利用して磁気記録信号384の時
間巾変調つまりPWMをかけることができる。1シンボ
ルの波形を巾変調することにより、磁気記録信号384
a、384b、384c、384dの4つの時間巾に対
して、00、01、10、11の4値つまり2bitを
割りあてることにより、1シンボルあたり1bitから
2bitに増えるため記録データ量を増やすことができ
る。この場合信号384dに示すように均等な周期To
で記録すると図に示すようにλ/2はt3’−t3=To
−dTとなり、最短記録波長つまり、最短記録周期Tm
inを下回るため正常に記録できなくなる。そこで、磁
気記録信号384dの場合t=t3を新しい開始点とし
て磁気クロックをdTだけずらす。すると、t4=t3
dT時間がData2の00を判別するための判別ウイ
ンドウ384となり、t5,t6,t7のパルスの場合、
各々01、10、11と2bitのデータが復調され
る。
【0227】こうして、NRZ等の2値記録であると1
シンボルあたり1bitしか記録できないが、本発明に
より2bit記録できる。パルス巾変調の変調巾を8種
類にすると1シンボルあたり3bit,16種類にする
と1シンボルあたり4bitとなり、3倍弱、4倍弱の
記録容量が得られるという大きな効果がある。これは光
記録の波長が1μm以下であるのに対し、本発明の磁気
記録の波長はスペースロスが多いため10μmから10
0μmであるため、数十倍から100倍の波長差があ
る。従って、光信号のクロック信号を用いて磁気記録信
号のパルス間隔を磁気記録信号の波長の数十分の1から
100分の1の分解能で測定できるという効果がある。
このことから記録容量はPWMと光信号クロックの組み
合わせにより、2値記録の記録容量に対して、理論的に
は数十倍から100倍になる。実際には磁気記録の波形
歪み等により数倍から数十倍の記録容量が得られる。
【0228】こうして、CDROMに記録された正確な
光記録クロック信号を基準クロック信号として、第1の
方法では、常に一定の記録波長で記録できるという効果
がある。また第2の方法では光記録クロック信号を基準
信号としてPWM(パルス巾変調)することにより、記
録容量を数倍から数十倍増やせるという効果がある。
【0229】次に、磁気記録部の領域を予め検地し、磁
気ヘッド等の破壊を防ぐ方法について、さらに詳しく説
明する。本発明の記録媒体2の磁気記録部の領域は用途
によって異なる。ゲーム用CDROMやパソコン用CD
ROMでは第容量の記録容量が要求されるため、記録媒
体2の全面に各トラックの記録領域が設定される。一方
音楽用CDにおける曲名や曲順等の記録に要する情報量
は数百B程度でよい。この場合、1トラックから数トラ
ックの記録領域で充分あるため、CDの残りの部分はス
クリーン印刷等の凹凸の多い印刷も可能となる。この場
合、磁気ヘッドがこのスクリーン印刷のように凹凸の多
い印刷領域に接触した場合、双方が傷む。この損傷を避
けるため図151の磁気記録装置の断面図に示すように
記録媒体2の磁気記録面側に光学マーク387が設けら
れている。この光学マーク387は磁気記録領域の大き
さを示すバーコード等の光学的な印刷がなされている。
磁気ヘッド8側に設けられた光センサー386により、
光学マーク387のバーコード等のデータを読みとるこ
とができる。バーコードのデータ再生は従来の方法で容
易にできる。この光学マーク部387はCDのTOC部
の上に設けるがTOC部の内周部に設けることにより、
磁気ヘッド8による汚損を防止できるという効果があ
る。
【0230】光学マーク387のバーコードからは、C
Dの磁気記録層の半径方向の領域(r=lm)を示す情
報や磁気記録材料のHcの値やコピーカードのための暗
号情報やCDのIDNo.情報が再生される。こうして
磁気ヘッド8が磁気記録層の領域以外の記録媒体2に接
触することが防止できるため、前述のような磁気ヘッド
の破壊が防止できるという効果がある。
【0231】次に光学マークの別の構成を述べる。CD
の場合通常TOCの内周部には光記録部が設けられてい
ない。この光記録部のない領域に図151のように光記
録層のない透光部388を設ける。すると光学マーク3
87の裏側が透光部388を介して光ヘッド6の側から
見える。光学マーク387の記録媒体側にバーコード等
の光学マークを印字することにより、光ヘッド6によ
り、この光学マーク387を読みとることができる。こ
の方法により光センサー386を省略できるという効果
がある。読みとるもう一つの方法として、光センサ38
6を光ヘッド6側に設けることができる。この場合、図
151のような上ブタ開閉式のCDプレーヤにおいて固
定部側に光センサ386を設けることができるため、配
線が簡単になるという効果がある。
【0232】なお、この光学マーク387の情報は反射
光を光ヘッド6より読んでもよいが、透過光を光センサ
ー386で読んでも良い。また光センサ386をCdの
有無を検知する従来の光センサと共用することにより、
部品点数を減らすという効果がある。また、アルミ等の
蒸着による光記録層を間欠的に設け、円周型のバーコー
ド状に形成することにより光学マークを光記録膜製造時
に作成することができる。この場合光学マークの製造工
程が不要となる効果がある。
【0233】次に、ポータブル型のCDプレーヤの場
合、図151のように上下に開閉する上ブタ389を設
け、CDを脱着する方式が一般的に採用されている。本
発明においては、上ブタ389の開閉時、磁気ヘッド8
と磁気ヘッドトラバースシャフト363bが上ブタ38
9と連動して開閉される。上ブタ389が「開」の状態
においては図151に示すように、磁気ヘッド8が上ブ
タ389とともに記録媒体2から離れるため、記録媒体
2の着脱が容易になる。上ブタ389が「開」の状態に
おいては、上ブタ389は閉じられ磁気ヘッド8と磁気
ヘッドトラバースシャフト363bは記録媒体2の近傍
に近づく。ヘッドアクチュエータ22により、磁気記録
再生の必要な場合のみ、磁気ヘッド8は記録媒体2と接
触する。
【0234】光ヘッド6はトラバースアクチュエータ2
3とトラバース歯車367bとトラバースシャフト36
3aにより、トラッキングされる。この時、トラバース
歯車367aによりトラバース歯車367cに伝えら
れ、磁気ヘッドトラバースシャフト367bは矢印51
方向に移動する。こうして磁気ヘッド8は光ヘッド6と
連動して、同じ方向に同じ距離だけ移動するため、上ブ
タ389を閉めた時点で前で述べたように光ヘッド6と
磁気ヘッド8の位置合わせをしておけば、光ヘッド6と
磁気ヘッド8は、予め設定された光トラックの裏側の所
定の磁気トラックをアクセスする。
【0235】このように上ブタ389と連動して磁気ヘ
ッド8と磁気ヘッドトラバースを移動させることによ
り、上ブタ開閉方式のCDプレーヤにも本発明を採用さ
せることができるため、プレーヤ全体を小型計量化でき
るという効果がある。
【0236】次に本発明のCDROMを収納するカート
リッジについて述べる。まず、図153に本発明の光デ
ィスクカートリッジの斜視図を示す。さて、この図を開
いて従来のCDROM用のカートリッジについて説明す
る。従来のCDROM用のカートリッジはCDROM等
の記録媒体2を取り出すために回転軸39を中心に矢印
51c方向に回転するカセットブタ397をもっている
と同時に図の裏側に光記録面側の窓があり、光記録面用
のシャッタ301をもつ。
【0237】本発明のカートリッジの場合、カセットブ
タ390に磁気面用シャッタ391が追加されている。
光記録面のシャッタ392が矢印51a方向に開く時、
光記録部の窓が開くとともに連結部392により、磁気
面シャッタ391は矢印51aの方向にスライドし、記
録媒体2の磁気記録面側の窓が開く。こうして本発明の
ディスクカセット42を用いることにより、CDが着脱
できると同時に、磁気記録面と光記録面の両側の窓が、
開閉できるため、本発明の光記録再生と磁気記録再生が
同時にできるという効果がある。そして従来の光記録再
生用の片面窓方式のCDROMカートリッジと完全互換
性があるという効果がある。
【0238】以上のようにして、光記録面をもつ記録媒
体2の裏側に、磁気記録層3を設けることにより、光磁
気記録のようになRAM型記録再生装置では磁界変調型
の光磁気記録の記録再生装置の磁界変調間の磁界ヘッド
を共用して、部品点数とコストを殆ど上げることなく、
記録媒体に設けた独立したチャンネルの情報の磁気記録
を行なうことができる。この場合、磁気ヘッド用スライ
ダートラッキング機構をもともともつため、記録再生装
置側のコスト上昇は殆どない。従って、ほぼ同一価格で
光記録と独立した磁気記録再生機能を追加できるという
効果がある。
【0239】又、この記録された記録媒体を音楽用CD
やHDやゲーム用CDROMやMDROMに適用し、裏
面に磁気記録トラックを設けたものを図17のブロック
図に示すROM型の記録再生装置1により再生させるこ
とにより、再生時、前回使用時の状況に復帰できるなど
の著しい効果が得られる。また、実施例1で説明したよ
うにTOC領域の1トラックだけに記録を限定した場合
でも、ギャップ巾を200μmとした場合、数百bit
記録できる。この容量は現行の不輝発メモリー付ゲーム
用IC−ROMの用途に要求される要求をみたす。TO
C領域の1トラックに限定した場合、磁気トラックのア
クセス手段が不要となるため、システムが簡単になる。
【0240】又、光記録の再生専用型の記録再生装置に
おいては、記録媒体に対して光ヘッドとの対向する反対
側に磁気ヘッド部等を設ける必要があるが、この部品は
光磁気記録の磁界変調用ヘッドと共用できるため量産効
果により価格を下げられる。又、もともと、低密度用の
磁気記録用部品光記録部品に比べると格段にコストが安
いため、価格上昇分は少ない。光ヘッドとその反対側に
ある磁気ヘッドを機械的に連動させるためトラッキング
機構の追加はない。従ってコスト上昇は少ない。
【0241】RAM型、ROM型の記録媒体の表面の光
記録層に刻まれているアドレス情報、もしくは、時間情
報により、光ヘッドのトラッキングを行なうことによ
り、トラッキング精度は高くないものの、ディスク上の
任意の位置に磁気ヘッドをトラッキング制御することが
できる。このことにより、リニアセンサーやフロッピー
ディスクにみられるリニアアクチュエータといった民生
用途としては、高価な部品を一切追加しなくてもよいと
いう効果が得られる。
【0242】従来の磁界変調型の光磁気記録媒体の裏面
の保護層はバインダーと潤滑剤からスピンコートにより
製造される。本発明の場合、この同一工程で、この材料
に磁性材料を加え、スピンコートするだけで、よく製造
工程も増加しない。このコスト上昇分は全体コストから
みると無視できるオーダーである。従って、殆どコスト
上昇なく、磁気記録機能という新たな価値が追加され
る。
【0243】以上のように本発明では磁気チャンネルが
殆んどコストの上昇なしに追加できるため,従来のRO
M型光ディスクやROM専用プレーヤーにRAM機能を
付加できる。
【0244】またDCCやVHS等のオーディオカセッ
ト、ビデオカセットのラベル部に本発明の高Hcの磁気
シートを貼り、カセットローディング時に上記磁気シー
ト上に記録されたデータを磁気ヘッド8により読みと
り、マイコンのICメモリーに蓄積し、磁気シート上の
データ更新が必要な場合はカセットが挿入されている間
にICメモリーの内容のみを更新し、カセット取り出し
時にICメモリーの蓄積データのうち更新したデータの
みをカセットの出口に設けた固定された磁気ヘッドによ
り上記磁気シートの磁気記録層のデータを書き換えるこ
とにより、カセットテープのアドレスやTOC等のイン
デックス情報がカセットにテープと独立して記録できる
ため、カセットテープ内の情報検索が瞬時にできるとい
う効果がある。
【0245】
【発明の効果】以上のようにして、光記録面をもつ記録
媒体2の裏側に、磁気記録層3を設けることにより、光
磁気記録のようになRAM型記録再生装置では磁界変調
型の光磁気記録の記録再生装置の磁界変調間の磁界ヘッ
ドを共用して、部品点数とコストを殆ど上げることな
く、記録媒体に設けた独立したチャンネルの情報の磁気
記録を行なうことができる。この場合、磁気ヘッド用ス
ライダートラッキング機構をもともともつため、記録再
生装置側のコスト上昇は殆どない。従って、ほぼ同一価
格で光記録と独立した磁気記録再生機能を追加できると
いう効果がある。
【0246】又、この記録された記録媒体を音楽用CD
やHDやゲーム用CDROMやMDROMに適用し、裏
面に磁気記録トラックを設けたものを図17のブロック
図に示すROM型の記録再生装置1により再生させるこ
とにより、再生時、前回使用時の状況に復帰できるなど
の著しい効果が得られる。また、実施例1で説明したよ
うにTOC領域の1トラックだけに記録を限定した場合
でも、ギャップ巾を200μmとした場合、数百bit
記録できる。この容量は現行の不輝発メモリー付ゲーム
用IC−ROMの用途に要求される要求をみたす。TO
Cに限定した場合、磁気トラックのアクセス手段が不要
となるため、システムが簡単になる。
【0247】又、光記録の再生専用型の記録再生装置に
おいては、記録媒体に対して光ヘッドとの対向する反対
側に磁気ヘッド部等を設ける必要があるが、この部品は
光磁気記録の磁界変調用ヘッドと共用できるため量産効
果により価格を下げられる。又、もともと、低密度用の
磁気記録用部品光記録部品に比べると格段にコストが安
いため、価格上昇分は少ない。光ヘッドとその反対側に
ある磁気ヘッドを機械的に連動させるためトラッキング
機構の追加はない。従ってコスト上昇は少ない。
【0248】RAM型、ROM型の記録媒体の表面の光
記録層に刻まれているアドレス情報、もしくは、時間情
報により、光ヘッドのトラッキングを行なうことによ
り、トラッキング精度は高くないものの、ディスク上の
任意の位置に磁気ヘッドをトラッキング制御することが
できる。このことにより、リニアセンサーやフロッピー
ディスクにみられるリニアアクチュエータといった民生
用途としては、高価な部品を一切追加しなくてもよいと
いう効果が得られる。
【0249】従来の磁界変調型の光磁気記録媒体の裏面
の保護層はバインダーと潤滑剤からスピンコートにより
製造される。本発明の場合、この同一工程で、この材料
に磁性材料を加え、スピンコートするだけで、よく製造
工程も増加しない。このコスト上昇分は全体コストから
みると無視できるオーダーである。従って、殆どコスト
上昇なく、磁気記録機能という新たな価値が追加され
る。
【0250】以上のように本発明では磁気チャンネルが
殆んどコストの上昇なしに追加できるため,従来のRO
M型光ディスクやROM専用プレーヤーにRAM機能を
付加できる。
【0251】本発明ではCDROM等のカートリッジな
しのROMディスク及び、MDROM等のカートリッジ
付のROMディスクに関して具体的に民生用パーシャル
RAMディスクを実現する方法を提供する。以下その構
成、作用、効果について述べる。
【0252】まず、第1の方法であるカートリッジなし
のROMディスクについて本発明の方法について述べ
る。カートリッジなしのROMディスクの裏面に単純に
磁気記録層を設けた従来例の方式は前述のように民生用
途には使えない。民生用の場合、使用環境が多岐にわた
るからである。家庭内では磁石、汚れ、傷等の影響をう
け、最悪条件においてはフロッピーディスクのように磁
気記録層を露出状態におくと、記録情報が容易に破壊さ
れてしまう。信頼性を確保するため、磁石の磁界対策と
して本発明ではメディアのHcを1200Oe以上に上
げている。また爪等の傷対策として磁気記録層の上にモ
ース硬度5以上の固い保護層を設けている。汚れ対策と
しては、メディアに揆水性の材料を保護層に用いたりク
リーニング機構をシステム内に設ける方法をとってい
る。
【0253】このようなメディアを使うと、当然システ
ムの構成や機能を、この特殊なメディアに対応させる必
要がある。一般的にフロッピイディスクやハードディス
クの磁気ディスクでは数百オングストロームのオーダー
でスペースロスが発生する。これに対し、本発明では保
護膜もしくは印刷層が磁気記録層の上部にあるため、ス
ペースロスが通常の磁気ディスクの磁気記録に比べると
桁違いの1μm以上となる。これを記録するためにはま
ず本発明では磁気ヘッドのヘッドギャップを5μm以上
に拡大した構成をとっている。このことにより耐環境性
の強い前述の本発明のメディアを再生できるという効果
がある。又、コストを下げるためには光トラック上にC
Dの場合1秒間に75ケ記録されているサブコードとい
うアドレス情報を用いて、特定の光トラックに光ヘッド
をアクセスさせ、光ヘッドと連動して移動する磁気ヘッ
ドにより特定の磁気トラックのトラッキングを行ってい
る。この場合一ケのアクチュエーターを兼用し磁気ヘッ
ドと光ヘッドの移動を行うことができる。このことによ
りコストが大巾に下がるという効果がある。
【0254】また光ヘッドのアクチュエータ部から磁気
ヘッドに飛び込む磁気ノイズは40dB以上あるため光
ヘッドをシールドするか、磁気ヘッドと光ヘッドの位置
を離すことにより、混入ノイズのレベルが下がるという
効果がある。またメディアには液体の潤滑層を設けられ
ないため磁気ヘッドによる摩耗が激しい。そのため、内
部メモリーに磁気記録層の情報を一旦収納し、情報処理
中は内部メモリーの内容を書き換えて磁気ヘッドの記録
再生回数を減らすとともに、磁気情報の記録再生時以外
の期間は磁気ヘッドと磁気ディスク面とを離して、磁気
ヘッドの実質的なパス回数を減らしている。従ってメデ
ィアとヘッドの寿命が著しく延びるという効果がある。
またディスク挿入時の立ち上がりを早くするために、
“バリアブルトラックピッチモード”を設けている。こ
れは立ち上がり時に光ヘッドがアクセスする光トラック
の順番通りに、その光トラックの丁度裏側に磁気トラッ
クをその順番で形成する。すると、立ち上がり時にこれ
らの磁気トラックを順番通りに光トラックがアクセスし
磁気ヘッドも自動的にアクセスする。立ち上がり時に必
要な磁気記録データをこれらの磁気トラックに記録して
おけば、磁気トラックを余分にアクセスすることなく立
ち上がり時に必要な磁気トラックの情報は再生されるこ
とになる。こうするとロスタイムがなくなり立ち上がり
が早くなるという効果がある。また各曲ごとに磁気トラ
ックの情報がある場合、例えばカラオケ等の時の各曲別
の個人データのアクセスも早くなるという効果もある。
又、通常のフロッピーのように、特定の角度上に各トラ
ックのデータの先頭部分を設ける必要はなく、ランダム
に同期領域を配置できるため、回転角度検知が不要とな
り機器のコストが下がる。
【0255】又、MDROMのようにカートリッジ付デ
ィスクにおいては磁気記録層にフロッピー等に用いられ
ている通常のHcの低い磁性材料を用いることができる
し、保護層によるスペースロスの増大もない。しかし、
元々カートリッジにライナーをつけることが考慮されて
いないため、ライナーを設けると摩擦トルク発生のため
にこれまでのドライブモーターのトルクが弱く正常に回
転しない。このため本発明では、磁気記録時のみ一時的
にライナーをメディア面に接触させる構成をとってい
る。このパーシャルライナー方式により、ゴミの影響が
妨げるという効果がある。又光磁気の磁界変調用ヘッド
を磁気ヘッドと共用させる構成により、部品点数を減ら
せるという効果がある。
【0256】以上の構成作用、効果により、本発明によ
りCD等の規格を満しながら、光記録面の裏側に磁気記
録部をもつメディアと記録再生装置を民生用途の使用環
境において信頼性を確保しながら、民生用途のコストで
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における記録再生装置のブロ
ック図
【図2】同実施例1における光記録ヘッド部の拡大図
【図3】同実施例1におけるヘッド部の拡大図
【図4】同実施例1におけるトラッキング方向のヘッド
部の拡大図
【図5】同実施例1における磁気ヘッド部の拡大図
【図6】同実施例1における磁気記録のタイミングチャ
ート
【図7】同実施例1における記録媒体の断面図
【図8】同実施例1における記録媒体の断面図
【図9】同実施例1における記録媒体の断面図
【図10】同実施例1における記録部の断面図
【図11】同実施例1における記録部の断面図
【図12】同実施例1における記録部の断面図
【図13】同実施例1における記録部の断面図
【図14】同実施例1における記録部の断面図
【図15】同実施例1におけるカセットの斜視図
【図16】同実施例1における記録再生装置の斜視図
【図17】同実施例1における記録再生装置のブロック
【図18】同実施例1におけるゲーム機の斜視図
【図19】本発明の実施例2における磁気記録再生装置
のブロック図
【図20】同実施例2における磁気ヘッド部の拡大図
【図21】同実施例2における磁気ヘッド部の拡大図
【図22】同実施例2における磁気ヘッド部の拡大図
【図23】本発明の実施例3における記録部の拡大図
【図24】本発明の実施例4における記録再生装置のブ
ロック図
【図25】同実施例4における磁気記録部の拡大図
【図26】同実施例4における光磁気記録部の拡大図
【図27】同実施例4における記録部の断面図
【図28】同実施例4におけるフローチャート
【図29】同実施例4におけるフローチャート
【図30】(a)は同実施例4の光磁気ディスク装着時
の断面図 (b)は同実施例4のCD装着時の断面図
【図31】同実施例4の光磁気記録部の拡大図
【図32】本発明の実施例5における記録再生装置のブ
ロック図
【図33】同実施例5における磁気記録部の拡大図
【図34】同実施例5における光磁気記録部の拡大図
【図35】同実施例5における光磁気記録部の拡大図
【図36】同実施例5における磁気記録部の拡大図
【図37】同実施例5における光磁気記録部の拡大図
【図38】本発明の実施例6における記録再生装置のブ
ロック図
【図39】同実施例6における磁気記録部のブロック図
【図40】同実施例6における磁界変調部の拡大図
【図41】同実施例6における磁気記録部の上面図
【図42】同実施例6における磁気記録部の上面図
【図43】同実施例6における磁気記録部の拡大図
【図44】同実施例6における磁界変調部の拡大図
【図45】(a)は本発明の実施例7におけるディスク
カセットの上面図 (b)は同実施例7におけるディスクカセットの上面図
【図46】(a)は同実施例7におけるディスクカセッ
トの上面図 (b)は同実施例7におけるディスクカセットの上面図
【図47】(a)は同実施例7におけるディスクカセッ
トの上面図 (b)は同実施例7におけるディスクカセットの上面図
【図48】(a)は同実施例7におけるディスクカセッ
トの上面図 (b)は同実施例7におけるディスクカセットの上面図
【図49】(a)は同実施例7におけるライナー周辺部
の上面図 (b)は同実施例7におけるライナー周辺部の上面図 (c)は同実施例7におけるライナー周辺部の上面図
【図50】(a)は同実施例7におけるライナー周辺部
の上面図 (b)は同実施例7におけるライナー周辺部の上面図 (c)は同実施例7におけるライナー部の横断面図 (d)は同実施例7におけるディスクカセットの横断面
【図51】同実施例7のライナーピン挿入off時のA
−A’面の横断面図
【図52】同実施例7のライナーピン挿入on時のA−
A’面の横断面図
【図53】(a)は同実施例7のライナーピン挿入of
f時のA−A’面の横断面図 (b)は同実施例7のライナーピン挿入on時のA−
A’面の横断面図
【図54】(a)は同実施例7の磁気ヘッドマウントo
ff時のA−A’面の横断面図 (b)は同実施例7の磁気ヘッドマウントon時のA−
A’面の横断面図
【図55】(a)は同実施例7の磁気ヘッドマウントo
ff時のA−A’面の横断面図 (b)は同実施例7の磁気ヘッドマウントon時のA−
A’面の横断面図
【図56】同実施例7の記録媒体の上面図
【図57】(a)は同実施例7のライナーピン挿入of
f時のA−A’面の横断面図 (b)は同実施例7のライナーピン挿入on時のA−
A’面の横断面図
【図58】同実施例7のライナーピン前部の断面図(o
ff時)
【図59】同実施例7のライナーピン前部の断面図(o
n時)
【図60】同実施例7のライナーピンの横断面図(of
f時)
【図61】同実施例7のライナーピンの横断面図(on
時)
【図62】同実施例7のライナーピンoff時の前部の
断面図
【図63】同実施例7のライナーピンon時の前部の断
面図
【図64】同実施例7のライナーピンoff時の前部の
断面図
【図65】同実施例7のライナーピンon時の前部の断
面図
【図66】同実施例7のライナーピンoff時の前部の
断面図
【図67】同実施例7のライナーピンoff時の非動作
時の前部の断面図
【図68】(a)は本発明の実施例8におけるディスク
カセットの上面図 (b)は同実施例8におけるディスクカセットの上面図
【図69】(a)は同実施例8のライナーピン挿入of
f時の周辺部の横断面図 (b)は同実施例8のライナーピン挿入on時の周辺部
の横断面図
【図70】(a)は同実施例8におけるディスクカセッ
トの上面図 (b)は同実施例8におけるディスクカセットの上面図 (c)は同実施例8におけるディスクカセットの上面図
【図71】同実施例8におけるディスクカセットとライ
ナーピンの横断面図
【図72】(a)は同実施例8のライナーピン周辺部の
横断面図 (b)は同実施例8の従来カセット装着時のライナーピ
ン周辺部の横断面図
【図73】(a)は同実施例8のライナーピン挿入of
f時の周辺部の横断面図 (b)は同実施例8のライナーピン挿入on時の周辺部
の横断面図
【図74】(a)は同実施例8のライナーピン挿入of
f時の周辺部の横断面図 (b)は同実施例8のライナーピン挿入on時の周辺部
の横断面図
【図75】本発明の実施例9におけるディスクカセット
の上面図
【図76】同実施例9のライナーピン挿入off時の周
辺部の横断面図
【図77】同実施例9のライナーピン挿入on時の周辺
部の横断面図
【図78】(a)は同実施例9のライナーピン挿入of
f時の周辺部の横断面図 (b)は同実施例9のライナーピン挿入on時の周辺部
の横断面図
【図79】(a)は本発明の実施例10における未補正
時のトラッキング原理図 (b)は同実施例10における未補正時のトラッキング
原理図
【図80】(a)は同実施例10の光ヘッドのトラッキ
ング状態図 (b)は同実施例10の光ヘッドのトラッキング状態図
【図81】(a)は同実施例10のディスクの光トラッ
クの偏心量の図 (b)は同実施例10の光トラックの偏心量の図 (c)は同実施例10のトラッキングエラ−信号の図
【図82】(a)は同実施例10の未補正時の光ヘッド
のトラッキング状態図 (b)は同実施例10の補正後の光ヘッドのトラッキン
グ状態図
【図83】同実施例10の基準トラックの図
【図84】(a)は同実施例10のON時のスライダー
の側面図 (b)は同実施例10のOFF時のスライダーの側面図
【図85】(a)は同実施例10の磁気記録OFF時の
スライダー部の側面図 (b)は同実施例10の磁気記録ON時のスライダー部
の側面図
【図86】同実施例10のディスクの位置とアドレスと
の対応関係図
【図87】本発明の実施例11における磁気記録時のブ
ロック図
【図88】(a)は同実施例11の磁気ヘッドの横断面
図 (b)は同実施例11の磁気ヘッドの低面図 (c)は同実施例11の別の磁気ヘッドの低面図
【図89】同実施例11のスパイラル状の記録フォーマ
ット図
【図90】同実施例11のガードバンドの記録フォーマ
ット図
【図91】同実施例11のデータ構造図
【図92】(a)は同実施例11の記録タイミングチャ
ート (b)は同実施例11の2ヘッド同時記録時の記録タイ
ミングチャート
【図93】同実施例11の再生時のブロック図
【図94】同実施例11のデータ配置図
【図95】同実施例11のトラバース制御のフローチャ
ート
【図96】同実施例11のシリンドリカル状の記録フォ
ーマット図
【図97】同実施例11のトラバース歯車回転数と半径
の関係図
【図98】同実施例11の光記録面フォーマット図
【図99】同実施例11の下位互換性をもたせた場合の
記録フォーマット図
【図100】同実施例11の光記録面と磁気記録面の対
応関係図
【図101】実施例12における記録媒体の斜視全体図
【図102】同実施例の記録媒体の斜視全体図
【図103】同実施例の記録媒体の膜作成印刷工程にお
ける横断面図
【図104】同実施例の記録媒体の膜作成印刷工程にお
ける横断面図
【図105】同実施例の塗布工程の斜視全体図
【図106】同実施例の塗布転写工程における記録媒体
の横断面図
【図107】同実施例の記録媒体の製造工程図
【図108】同実施例の記録媒体の塗布転写工程におけ
る記録媒体の横断面図
【図109】同実施例の記録媒体の塗布工程の斜視全体
【図110】実施例13における記録再生装置の全体ブ
ロック図
【図111】同実施例の磁気ヘッド周辺部の横断面図
【図112】同実施例のヘッドギャップ長と減衰量(d
B)との関係図
【図113】同実施例の磁気トラックの上面図
【図114】同実施例の磁気ヘッド周辺部の横断面図
【図115】同実施例の記録媒体挿入時の横断面図
【図116】実施例12、13における光ピックアップ
と磁気ヘッド間の距離と相対ノイズ量の関係図
【図117】実施例13におけるヘッドトラバース部の
横断面図
【図118】実施例13におけるヘッドトラバース部の
上面図
【図119】実施例13における別のヘッドトラバース
部の横断面図
【図120】実施例13における別のヘッドトラバース
部の横断面図
【図121】実施例12における家庭内各種製品の磁界
の強さの図
【図122】実施例13における記録媒体の記録フォー
マット図
【図123】実施例13における記録媒体上のノーマル
モードの記録フォーマット図
【図124】実施例13における記録媒体上のバリアブ
ルトラックピッチモードの記録フォーマット図
【図125】実施例13における光記録情報の参照テー
ブルを用いて磁気記録情報を圧縮する説明図
【図126】実施例13におけるヘッドトラバース部の
横断面図
【図127】実施例13における記録再生のフローチャ
ート図(その1)
【図128】実施例13における記録再生のフローチャ
ート図(その2)
【図129】実施例13におけるノイズ検知ヘッドの構
成図
【図130】実施例13における磁気センサーの構成図
【図131】本発明の第14の実施例14の記録再生装
置の構成図
【図132】同実施例14の記録再生装置の構成図
【図133】同実施例14の駆動電流停止型の構成図
【図134】同実施例14の信号処理手段の処理手順図
【図135】同実施例14の信号処理手段の処理手順図
【図136】同実施例14の記録媒体の立体断面図
【図137】同実施例14の雑音遮蔽層の構造図
【図138】同実施例14の雑音遮蔽特性の計測図
【図139】同実施例14の雑音遮蔽構造図
【図140】同実施例14の記録再生装置の構造図
【図141】同実施例14の記録再生装置の構造図
【図142】本発明の記録再生装置における第15の実
施例を示すブロック図
【図143】本発明の記録媒体における第15の実施例
を示すHBの一部断面図
【図144】本発明の記録媒体における第16の実施例
を示すHBの外観図
【図145】本発明の記録再生装置における第16の実
施例を示すブロック図
【図146】(a)本発明の第17の実施例を示す記録
媒体の外観図 (b)本発明の第17の実施例を示す記録媒体の外観図
【図147】本発明の記録再生装置における第17の実
施例を示すブロック図
【図148】従来のCDの構造を示す断面図
【図149】従来のCDーROM装置の構成を示すブロ
ック図
【図150】従来の光磁気ディスクおよび光磁気ディス
ク装置の動作状態を示す要部構成図
【図151】本発明の実施例18の記録再生装置の上ブ
タの開閉状態を示す横断面図
【図152】同実施例18の光記録再生クロック信号と
磁気記録再生信号クロック信号と磁気再生信号と再生パ
ルス第1データ列D1とPWMの磁気記録再生信号と再
生パルスと第2データ列の時間関係図
【図153】同実施例18の光記録媒体のカートリッジ
の斜視図
【図154】同実施例18の記録再生装置の全体のブロ
ック図
【図155】同実施例18の記録媒体の回転角速度ωと
光記録再生クロック信号と磁気記録再生クロック信号と
磁気記録信号と磁気記録信号の記録波長λの時間関係図
【符号の説明】
1 記録再生装置 2 記録媒体 3 磁気記録層 4 光記録層 5 光透過層 6 光ヘッド 7 光記録ブロック 8 磁気ヘッド 8a 主磁極 8b 副磁極 8c ヘッドキャップ 8e 均一磁界領域 8m 磁界変調磁気ヘッド 8s キャンセル用磁気ヘッド 9 磁気記録ブロック 17 モーター 18 光ヘッド 19 ヘッド台 23 ヘッド移動アクチュエーター 23a トラバースアクチュエーター 24a トラバース移動回路 37 光記録回路 37a 磁界変調回路 38a クロック再生回路 40 コイル 40a 磁界変調用コイル 40b 磁気記録用コイル 40c タップ 40d タップ 40e タップ 41 スライダー 42 ディスクカセット 43 印刷下地層 44 印刷領域 45 印字 46 ピット 47 基板 48 光反射層 49 印刷インキ 50 保護層 51 矢印 52 光記録信号 54 レンズ 57 発光部 60 接着層 61 磁気記録信号 65 光トラック 66 焦点 67 磁気トラック 67a 記録磁気トラック 67b 再生磁気トラック 67s サーボ用磁気トラック 67f ガードバンド 67g ガードバンド 67x 清掃用トラック 69 ハイμ磁性層 70 ヘッドギャップ 70a 記録ヘッドギャップ 70b 再生ヘッドギャップ 81 干渉層 84 反射膜 85 変調磁界 85a 磁束 85b 磁束 150 連結部 201 判別ステップ 202 再生ステップ 203 再生転記ステップ 204 再生専用ステップ 205 記録転記ステップ 206 記録ステップ 207 転記ステップ 210 消磁領域 210a 消磁領域 210b 消磁領域 301 シャッター 302 ヘッド穴 303 ライナー穴 304 ライナー 305 ライナー支持部 305a 可動部 305b 副ライナー支持部 305c ライナー昇降部 307 溝 307a ライナー駆動溝 310 ライナーピン 311 ライナーピンガイド 312 ピン駆動テコ 313 認識穴 314 保護ピン 315 ライナー駆動部 316 ピン軸 317 バネ 318 連結部 319 ピンシャッター 320 光アドレス 321a センター 321b センター 321c センター 322 光データ列 323 アドレス 324 データ 325 ガードバンド 326 トラック群 327 ブロック 328 トラックデータ 328 同期信号 329 アドレス 330 パクティ 331 データ 333 分離回路 334 変調回路 335 ディスク回路角検知部 336 偏心補正量メモリー 337 無信号部 338 トラバース制御部 339 光アドレス磁気アドレス対応テーブル 340 ヘッドアンプ 341 復調器 342 エラーチェック部 343 データ分離部 344 AND回路 345 記録データ 346 無光アドレス領域 347 光アドレス領域 348 磁気TOC領域 349 トラック軌跡 350 ヘッド再生部 351 メモリーデータ 352 塗布材ツボ 353 塗布材転写ロール 354 凹版ドラム 355 エッチング部 356 スクライバー 357 ソフト転写ロール 358 塗布部 360 磁気シールド 361 樹脂部 362 ランダム磁界発生機 363 トラバースシャクト 363b 磁気ヘッドトラバースシャクト 364 位置基準部 365 ディスクロック部 366 トラバース連結部 367 トラバース歯車 367c 磁気ヘッドトラバース歯車 368 参照テーブル 369 同期部 370 記録フォーマット 371 トラック番号部 372 データ部 373 CRC部 374 ギャップ部 375 連結部ガイド部 376 ディスククリーニング部 377 磁気ヘッドクリーニング部 378 ノイズキャンセラー 380 ディスククリーニング部連結部 381 磁気センサー 382 光再生クロック信号 383 磁気クロック信号 384 磁気記録信号 385 判別ウインドウ時間 386 光センサー 387 光学マーク 388 透光部 389 上ブタ 390 カセットブタ 391 磁気面用シャッタ 392 シャッタ連結部 393 カセットブタ回転軸 1001 磁気ヘッド 1002 雑音 1003 フォーカシングコイル 1004 トラッキングコイル 1005 光ヘッド 1006 記録再生手段 1007 フォーカシングサーボ制御手段 1008 トラッキングサーボ制御手段 1009 光学信号再生処理手段 1010 信号処理手段 1011 ヘッドアンプ 1012 スイッチ回路 1020 磁気記録再生信号 1021 書き込み信号 1022 読み出し信号 1023 駆動停止指令 1024 駆動停止指令 1025 フォーカシングエラー信号 1026 トラッキングエラー信号 1027 給電停止信号 1050 印刷層 1051 磁性層 1052 雑音遮蔽層 1053 反射膜 1054 透明プラスチック 1055 ピット 1060 導電体層 1061 非導電体層 1101 対物レンズ 1102 トラッキングコイル 1103 フォーカシングコイル 1104 サスペンション兼リード線 1105 ヨーク 1106 磁石 1107 ヨーク 1108 カバー 1109 雑音遮蔽層 1110 光ピック部 1200 記録媒体 1201 リードスクリュー 1202 送りモーター 1203 連結アーム 1204 ガイドレール 1205 支持部材 1206 連結軸 1207 磁気ヘッド 1210 ディスクモーター 1211 支持部材 1212 支持部材 1300 磁気記録層 1301 光記録層 1302 リードスクリュー 1303 送りモーター 1400 磁気領域信号処理手段 1401 光領域信号処理手段 1402 制御停止手段 1403 制御手段 1404 制御停止指令 2004 反射膜 2011 光ヘッド 2012 光ヘッド送り機構 2013 光ヘッド制御駆動回路 2014 光学系信号処理回路 2031、41、62 ハイブリッド媒体 2032 磁気ヘッド 2033 支持機構 2034 磁気ヘッド送り機構 2035 磁気信号処理回路 2036 磁気ヘッド昇降機構 2037 ドライブコントローラ 2038 磁性層 2042 磁気面マーク 2051、71 反射形光学センサ 2052 面信号識別回路 2061 媒体識別情報 2072 媒体識別回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−331300 (32)優先日 平4(1992)12月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 清水 亮輔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と上記透明基板の片側に形成さ
    れた光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を装
    着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部によ
    り前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記光
    記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うととも
    に、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッド
    部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記録層の磁気記録
    もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記録再生装
    置において、上記光記録層の記録信号を再生し、上記磁
    気記録層に記録もしくは上記磁気記録層から再生を行う
    時に上記記録信号に基き変調もしくは復調を行うことを
    特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 透明基板と上記透明基板の片側に形成さ
    れた光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を装
    着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部によ
    り前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記光
    記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うととも
    に、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッド
    部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録層の再生信号に
    基き上記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を磁気記録
    再生回路により行う記録再生装置において、5μm以上
    のヘッドギャップをもつ磁気ヘッドを用いることを特徴
    とする記録再生装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体の磁気記録面に対して、平行な
    平面領域をもつスライダー部を、磁気ヘッド部の上記磁
    気記録面側に設けたことを特徴とする請求項2記載の記
    録再生装置。
  4. 【請求項4】 透明基板と上記透明基板の片側に形成さ
    れた光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を装
    着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部によ
    り前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記光
    記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うととも
    に、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッド
    部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記録層の磁気記録
    もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記録再生装
    置において、光記録部に記録された特定のアドレス情報
    をもつ光トラックに光ヘッド部を移動させ、上記光ヘッ
    ド部に連動して上記磁気ヘッド部を移動させる磁気ヘッ
    ド移動手段により、上記磁気ヘッド部を特定の上記光ト
    ラックの略々裏側にある磁気トラックをアクセスさせ、
    磁気記録もしくは再生を行うことを特徴とする請求項1
    記載の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 透明基板と上記透明基板の片側に形成さ
    れた光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を装
    着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部によ
    り前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記光
    記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うととも
    に、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッド
    部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記録層の磁気記録
    もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記録再生装
    置において、上記光ヘッドの駆動部から上記磁気ヘッド
    部の磁気再生信号に混入するノイズの検知手段を設け、
    上記ノイズ信号の負信号を上記磁気再生信号に加算比A
    で加算することを特徴とする記録再生装置。
  6. 【請求項6】 ノイズの検知手段として、再生用の磁気
    ヘッドの近傍に設けた別の磁気ヘッドを用いることを特
    徴とする請求項5記載の記録再生装置。
  7. 【請求項7】 光ヘッド移動部の一部に光ヘッド基準部
    を設けるとともに磁気ヘッドの移動部の一部に磁気ヘッ
    ド基準部を設け、新たに記録媒体が装着された時点にお
    いて、少なくとも一回上記光ヘッドを上記光ヘッド基準
    部に、上記磁気ヘッドを上記磁気ヘッド基準部に同時期
    に一旦固定し位置合わせした後、上記光ヘッド部と上記
    磁気ヘッド部の移動を開始することを特徴とする請求項
    1記載の記録再生装置。
  8. 【請求項8】 磁気記録信号の再生時に、一時的に光ヘ
    ッドの駆動を停止することを特徴とする請求項1記載の
    記録再生装置。
  9. 【請求項9】 光ヘッド部と磁気ヘッド部を機械的に連
    結するとともに同一の駆動手段により、上記磁気ヘッド
    部と上記光ヘッド部を連動して移動させることを特徴と
    する請求項4記載の記録再生装置。
  10. 【請求項10】 連結部に板バネ等のフレキシブルな材
    料を用いたことを特徴とする請求項9記載の記録再生装
    置。
  11. 【請求項11】 磁気ヘッド部の磁気ヘッドの中心位置
    と光ヘッド部の光ピックアップの中心部の位置とを少な
    くとも10cm以上の間隔をおきながら上記光ヘッド部
    と上記磁気ヘッドが記録もしくは再生を行うことを特徴
    とする請求項1記載の記録再生装置。
  12. 【請求項12】 光ヘッドと磁気ヘッドが反対方向に同
    じ距離移動しながら記録もしくは再生を行うことを特徴
    とする請求項11記載の記録再生装置。
  13. 【請求項13】 光ヘッド部がアクセスする特定の光ト
    ラックの半径と略々同一上の円周上にある磁気トラック
    上を磁気ヘッド部がアクセスすることを特徴とする請求
    項11記載の記録再生装置。
  14. 【請求項14】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録層の記録信号
    に基き上記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を磁気記
    録再生回路により行う記録再生装置において、磁気トラ
    ックのうち少なくとも複数個の上記磁気トラックの半径
    方向のトラック間隔が略々均等間隔ではない上記磁気ト
    ラックを用いることを特徴とする記録再生装置
  15. 【請求項15】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録信号に基き上
    記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を磁気記録再生回
    路により行う記録再生装置において、光ヘッド部の焦点
    駆動部の外側に、少なくとも磁気ヘッドの再生周波数帯
    域において電磁気遮断特性をもつ磁気シールド部を設け
    たことを特徴とする記録再生装置。
  16. 【請求項16】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記録層の磁気記
    録もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記録再生
    装置において、磁気ヘッドが磁気トラックの信号を再生
    している期間、上記光ヘッドの焦点駆動部の動作を連続
    的に中断させることを特徴とする記録再生装置。
  17. 【請求項17】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録層の記録信号
    に基き上記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を磁気記
    録再生回路により行う記録再生装置において、上記記録
    媒体が装着された後、上記記録媒体の特定の磁気トラッ
    クのデータを磁気ヘッドにより再生し、この再生情報を
    一旦磁気記録再生回路の内部メモリーに蓄積した後、上
    記特定の磁気トラックの情報再生もしくは書き換えが必
    要になった場合は上記内部メモリー内の情報を再生もし
    くは書き換え、情報処理作業の途中もしくは終了した時
    に上記内部メモリーの記録媒体への保存が必要になった
    時のみ、上記磁気ヘッドにより上記内部メモリーのうち
    書換えが必要な情報のみを記録媒体の磁気記録層に記録
    することを特徴とする記録再生装置。
  18. 【請求項18】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録層の記録信号
    に基き上記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を磁気記
    録再生回路により行う記録再生装置において、磁気ヘッ
    ド昇降手段を設け、上記磁気ヘッド部が上記磁気記録部
    記録情報を記録もしくは再生する前に、上記磁気ヘッド
    昇降手段により、上記磁気ヘッドを磁気記録部に接触さ
    せ、上記磁気情報の記録もしくは再生終了後に上記磁気
    ヘッドと磁気記録部とを非接触状態にすることを特徴と
    する記録再生装置。
  19. 【請求項19】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記光記録層の記録信号
    に基き上記光記録層の記録信号に基き上記磁気記録層の
    磁気記録もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記
    録再生装置において、各磁気トラックのデータの同期信
    号を含む先頭部分が上記記憶媒体の中心部からの角度の
    不特定の角度領域上に存在することを特徴とする記録再
    生装置。
  20. 【請求項20】 光トラック上にある特定のアドレス情
    報を再生した直後に磁気記録層の磁気トラックに磁気信
    号記録フォーマットの1トラック分のデータの同期信号
    を含む先頭部の信号の記録を開始することを特徴とする
    請求項19記載の記録再生装置。
  21. 【請求項21】 磁気ヘッドと連結部で連結し、柔軟材
    料で構成された記録媒体クリーニング部を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
  22. 【請求項22】 一定回数以上、エラーレートが発生し
    た場合、記録再生を中断し、記録媒体を排出し、記録媒
    体の清掃命令を装置の外面部に設けた表示部に表示させ
    ることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
  23. 【請求項23】 プログラム起動に必要な情報の記録さ
    れた光トラック群の各々の群の中で最内周の光トラック
    の裏側に磁気トラックの中心部を設定し記録再生するこ
    とを特徴とする請求項14記載の記録再生装置。
  24. 【請求項24】 透明基板と上記透明基板の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前記透明基板側から上記光記録層に結像させ、上記
    光記録層の記録された信号に基き上記光記録層の信号の
    再生を光記録再生回路により行うとともに、前記記録媒
    体の光読み取り側と反対側に磁気ヘッド部と磁気ヘッド
    移動部を設け上記磁気記録層の磁気記録もしくは再生を
    磁気記録再生回路により行う記録再生装置において、回
    転部は定線速度の回転制御を行うとともに、同心円状に
    記録された各トラックの記録フォーマットのデータ量を
    半径が大きくなるに従い、大きくする事を特徴とする記
    録再生装置。
  25. 【請求項25】 記録媒体に対して、表面側に光磁気記
    録再生用のピックアップを含む光ヘッド部および光ヘッ
    ド駆動部と光ヘッド移動部をもち、裏面側に、光磁気記
    録用の磁界変調ヘッドをもつ光磁気記録方式の記録再生
    装置において、上記記録媒体の裏面に磁気記録層を設け
    た上記磁気記録体を用いるとともに、上記記録媒体に接
    触させた上記磁界変調用ヘッドと一体に設けられた磁気
    ヘッドにより上記磁気記録層に情報を記録再生すること
    を特徴とする記録再生装置。
  26. 【請求項26】 光透過層の片側にピットを設け、上記
    ピット部に近接してアルミ等の金属からなる反射部を設
    け、上記反射部に近接して磁気記録層を設けたディスク
    状の記録媒体において、上記磁気記録層に保持力が15
    00エルステッド以上の磁性材料を用いたことを特徴と
    する記録媒体。
  27. 【請求項27】 磁性材料の磁化方向をランダムに配向
    させたことを特徴とする請求項26記載の記録媒体。
  28. 【請求項28】 磁性材料としてバリウムフェライトを
    用いたことを特徴とする請求項26記載の記録媒体。
  29. 【請求項29】 磁気記録層の記録媒体の外面側に、少
    なくとも1μm以上の厚みをもつ保護層を設けたことを
    特徴とする請求項26に記載の記録媒体。
  30. 【請求項30】 磁気記録層の上に、光遮断材料からな
    る印刷下地層を設けたことを特徴とする請求項26記載
    の記録媒体。
  31. 【請求項31】 印刷下地層の上に印刷された印刷層を
    設けたことを特徴とする請求項30記載の記録ディス
    ク。
  32. 【請求項32】 片面が光記録層、同一の片面に磁気記
    録層をもつ記録媒体を収容し、光ヘッド用のシャッター
    窓をもつカートリッジにおいて、内部に柔軟材料からな
    るライナーを設けるとともに、上記シャッター部に設け
    た穴より、外部からの圧力により上記ライナーが上記磁
    気記録層におしつける構造になっていることを特徴とす
    る記録媒体用カートリッジ。
  33. 【請求項33】 磁気ヘッドはステップ動作を行うモー
    ターにより位置決めされることを特徴とする請求項17
    記載の記録再生装置。
  34. 【請求項34】 光記録層と、磁気記録層を備え、前記
    光記録層と磁気記録層の間に雑音遮蔽層を備えたことを
    特徴とする記録媒体。
  35. 【請求項35】 雑音遮蔽層は導電体を含んで構成され
    ることを特徴とする請求項34記載の記録媒体。
  36. 【請求項36】 雑音遮蔽層は導電体及び非導電体の組
    み合わせを複数有する積層構造であることを特徴とする
    請求項34記載の記録媒体。
  37. 【請求項37】 雑音遮蔽層は光記録層における光反射
    膜の機能を有することを特徴とする請求項34記載の記
    録媒体。
  38. 【請求項38】 光ピック部を保護するカバーは、雑音
    遮蔽部材を含んで構成されることを特徴とする請求項1
    5記載の記録再生装置。
  39. 【請求項39】 磁気ヘッドは、雑音遮蔽部材を含んで
    構成されることを特徴とする請求項15記載の記録再生
    装置。
  40. 【請求項40】 磁気記録領域及び光記録領域を有する
    回転型記録媒体を用いる記録再生装置において、前記磁
    気記録領域に対して信号を記録再生する磁気ヘッドと、
    前記光記録領域から少なくとも信号を再生可能な光ヘッ
    ドとを備え、前記磁気ヘッドと前記光ヘッドは前記回転
    型記録媒体の回転中心に対して180度の位置に配置さ
    れたことを特徴とする記録再生装置。
  41. 【請求項41】 磁気ヘッドと光ヘッドを同時に移動さ
    せるヘッド移動手段を備えたことを特徴とする請求項4
    0記載の記録再生装置。
  42. 【請求項42】 光記録媒体の光読みとり側に開口窓と
    上記開口窓をおおうシャッタ部と上記光読みとり側の反
    対側に上記光記録媒体より大きく可動する開閉部を設
    け、上記光記録媒体を内部に収納するカートリッジにお
    いて、上記開閉部に副開口と上記副開口窓をおおう副シ
    ャッタ部を設けたことを特徴とするカートリッジ。
  43. 【請求項43】 透明基板と上記透明基盤の片側に形成
    された光記録層と磁気記録層をもつ円盤型の記録媒体を
    装着し、光源からの光を光ヘッド部と光ヘッド移動部に
    より前期透明基板側から上記光記録層に欠増させ、上記
    光記録層の信号の再生を光記録再生回路により行うとと
    もに、前記記録媒体の光読みとり側と反対側に磁気ヘッ
    ド部と磁気ヘッド移動部を設け上記磁気記録層の磁気記
    録もしくは再生を磁気記録再生回路により行う記録再生
    装置において、光記録再生信号から再生した妻子得クロ
    ック信号を基準信号として、磁気記録再生信号にPWM
    を含む時間パルス巾変復調を行うことを特徴とする記録
    再生装置。
JP5092247A 1992-03-26 1993-03-26 記録再生装置 Pending JPH06231510A (ja)

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