JPH06205679A - Ampa結合性ヒトグルタミン酸レセプター - Google Patents
Ampa結合性ヒトグルタミン酸レセプターInfo
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- JPH06205679A JPH06205679A JP5177170A JP17717093A JPH06205679A JP H06205679 A JPH06205679 A JP H06205679A JP 5177170 A JP5177170 A JP 5177170A JP 17717093 A JP17717093 A JP 17717093A JP H06205679 A JPH06205679 A JP H06205679A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70571—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for neuromediators, e.g. serotonin receptor, dopamine receptor
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ヒトGluR1B、GluR2B、GluR
3A及びGluR3Bレセプター、及び、それらのAM
PA結合性断片から選択されるAMPA結合性ヒトGl
uRレセプターをコードする領域を含む単離ポリヌクレ
オチド、並びに、単離されたヒトGluRレセプター。 【効果】 中枢神経系疾患の治療研究、例えば治療化合
物のスクリーニングに有用である。
3A及びGluR3Bレセプター、及び、それらのAM
PA結合性断片から選択されるAMPA結合性ヒトGl
uRレセプターをコードする領域を含む単離ポリヌクレ
オチド、並びに、単離されたヒトGluRレセプター。 【効果】 中枢神経系疾患の治療研究、例えば治療化合
物のスクリーニングに有用である。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、神経生物学の分野にお
ける組換えDNA技術の特許出願に関する。より具体的
には、興奮性アミノ酸(EAA)レセプター類、特にヒ
トのEAAレセプター類をコードするDNAのクローニ
ング及び発現に関する。
ける組換えDNA技術の特許出願に関する。より具体的
には、興奮性アミノ酸(EAA)レセプター類、特にヒ
トのEAAレセプター類をコードするDNAのクローニ
ング及び発現に関する。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】哺乳
類の中枢神経系(CNS)においては、神経刺激波動の
伝達は、「送信用」ニューロンにより放出される神経伝
達物質の間の相互作用により制御されており、この神経
伝達物質は、その後「受信用」ニューロン上のレセプタ
ー表面に結合して、そのニューロンの興奮を引き起こ
す。L−グルタミン酸(glutamate)はCNS
中における最も量の多い神経伝達物質で有り、脊椎中の
主要な興奮経路を仲介する。従って、グルタミン酸は興
奮性アミノ酸(EAA)と称され、更に、それに対して
反応するレセプター類は、グルタミン酸レセプター類、
あるいは、より一般的にはEAAレセプター類としてま
ちまちに呼ばれている。哺乳類の脳から単離した組織、
及び、様々な合成EAAレセプターアゴニスト類を使用
したおかげで、EAAレセプターの薬理学的知識は幾分
正確なものになった。EAAレセプターファミリーの一
員は、このようなアゴニスト類に対する異なった結合に
基づき、現在3つの主な型に群別されている。グルタミ
ン酸に加えてアゴニストであるNMDA(N−メチル−
D−アスパルテート)にも結合するEAAのある型は、
EAAレセプターのNMDA型と呼ばれる。NMDAに
結合しない、EAAレセプターの他のグルタミン酸結合
型は、2つの他のEAAレセプターアゴニスト、つま
り、AMPA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチ
ル−イソオキザソール−4−プロピオネート)、及び、
カイネート(kainate)との結合の好適性に従っ
て命名されている。特に、グルタミン酸には結合するが
NMDAには結合せず、かつ、AMPAよりはカイネー
トに対してより大きい親和性で結合するレセプター類
は、カイネート型のEAAレセプター類と呼ばれる。同
様に、グルタミン酸に結合するがNMDAには結合せ
ず、かつ、カイネートよりは大きい親和性でAMPAに
結合するEAAレセプター類をAMPA型のEAAレセ
プター類として呼ぶ。グルタミン酸結合性EAAレセプ
ター群は、生理学的及び医学的に非常に重要なものであ
る。グルタミン酸は、長期増強作用(学習及び記憶)の
多くの特性、シナプスの可形性の発達、癲癇発作、脳卒
中もしくは他の低酸素状況後に生じる虚血により引き起
こされる神経損傷、並びに、神経変成過程の他の形態に
関与している。しかしながら、これらの過程を調節する
治療法の開発は、EAAレセプターの界面上で特異的に
相互作用する、選択的結合性薬剤分子類を発見するため
に用いる、レセプター材料の任意の均質な供給源がない
ために、非常に困難であった。候補薬剤をスクリーニン
グするために現在使用されている脳由来の組織は不均質
なレセプターの供給源であり、それらの表面に、興味の
EAAレセプター/リガンド界面の研究を妨害する多く
のレセプター型を保有している。ヒトの治療法の探索
は、ヒト起源の脳組織を入手することが限定されている
ことにより更に複雑である。従って、興味のレセプター
のみを産生するように遺伝子工学的に処理された細胞類
を取得することが望まれる。クローン化されたレセプタ
ー遺伝子類を発現する細胞株を使用して、所望のレセプ
ターのための均質である基質が、薬剤スクリーニング計
画用に提供される。最近、非ヒト起源の、主としてラッ
トに由来するEAAレセプター類の置換ポリペプチド類
をコードする遺伝子類が発見された。Hollmann
et al.,Nature 342:643,19
86、は、元来GluR−K1と称される(しかし、現
在では単にGluR1と呼ばれている)遺伝子の、ラッ
トからの単離を記載している。この遺伝子は、ラットの
EAAレセプター群の一員をコードしており、かつ、元
来、カイネート型のものであるものと思われていた。K
einanen et al.,Science 24
9:556,1990、によるその後の研究により、再
びラットにおいて、以前に単離されていたGluR1と
同じであり、GluR−Aと呼ばれる遺伝子が、実は、
カイネート型ではなく、むしろAMPA型のレセプター
をコードすることが示されている。これら2グループの
研究者達は、それ以来、ラット起源から単離した5つも
の関連遺伝子を報告している。Boulter et
al.,Science 249:1033,199
0、は、GluR1に加え、そのラットは、GluR
2、GluR3、及び、GluR4と呼ばれる3つの他
の関連遺伝子を含むことを明らかにし、更に、Bett
ler et al.,Neuron 5:583,1
990は、GluR5について記載している。Kein
anenら(上掲)は、それぞれ、GluR1、Glu
R2、GluR3、及び、GluR4に厳密に対応す
る、GluR−A、GluR−B、GluR−C、及
び、GluR−Dと呼ばれる遺伝子類について記載して
いる。Sommer et al.,Science
249:1580,1990も又、GluR−A、Gl
uR−B、GluR−C、及び、GluR−Dについ
て、各遺伝子についての2つの選択的にスプライシング
された形態類を示している。これらの著者、並びに、M
onyeret al.,Neuron 6:799,
1991は、これらの遺伝子の異なってスプライシング
された異形物類がラットの脳において異なった状態で発
現されることを示すことができた。これらの分子クロー
ニングの発達から、ラットの脳内に存在する場合のEA
Aレセプター類及びそれらのサブユニット類の構造特性
が明らかにされた。EAAレセプター構造の最近のモデ
ルによると、各々は構造がヘテロ形式であり、膜に固定
された個々のサブユニット類からなっており、各々のサ
ブユニットは、4つの膜貫通領域を有し、更に、ある程
度リガンドの結合特性を指図し、かつ、レセプター複合
体により作用させられるイオン開門(ion−gati
ng)機能に関与する細胞外領域を有している。Kei
nanenら(上掲)は、例えば、GluR−A、Gl
uR−B、GluR−C、及び、GluR−Dと表示さ
れるものを含むラットのGluRレセプターの各サブユ
ニットは、それらが単一状態である際に、グルタミン
酸、AMPA及びカイネートにより開門される陽イオン
チャンネル活性を示すことを示している。しかしなが
ら、例えば、GluR−Bと組み合わせたGluR−A
のように、組み合わせて発現される場合には、著しく大
きい電流を有する開門されたイオンチャンネルが、宿主
哺乳類細胞により産生される。ヒトにおけるCNS障害
を治療するのに有効な治療法についての探索に際し、当
然のことながら、今日までに単離されているラットレセ
プターを使用して可能になるよりは、よりヒトの状況に
類似する候補化合物類についてのスクリーニング法を提
供することが強く望まれる。特に、ヒトの治療化合物類
についての適切なスクリーニング法を作製する目的で、
ヒトのレセプター類をコードするクローン化された遺伝
子類、及び、それらの遺伝子を発現する細胞株類を提供
することが望まれる。従って、これらが本発明の目的で
ある。
類の中枢神経系(CNS)においては、神経刺激波動の
伝達は、「送信用」ニューロンにより放出される神経伝
達物質の間の相互作用により制御されており、この神経
伝達物質は、その後「受信用」ニューロン上のレセプタ
ー表面に結合して、そのニューロンの興奮を引き起こ
す。L−グルタミン酸(glutamate)はCNS
中における最も量の多い神経伝達物質で有り、脊椎中の
主要な興奮経路を仲介する。従って、グルタミン酸は興
奮性アミノ酸(EAA)と称され、更に、それに対して
反応するレセプター類は、グルタミン酸レセプター類、
あるいは、より一般的にはEAAレセプター類としてま
ちまちに呼ばれている。哺乳類の脳から単離した組織、
及び、様々な合成EAAレセプターアゴニスト類を使用
したおかげで、EAAレセプターの薬理学的知識は幾分
正確なものになった。EAAレセプターファミリーの一
員は、このようなアゴニスト類に対する異なった結合に
基づき、現在3つの主な型に群別されている。グルタミ
ン酸に加えてアゴニストであるNMDA(N−メチル−
D−アスパルテート)にも結合するEAAのある型は、
EAAレセプターのNMDA型と呼ばれる。NMDAに
結合しない、EAAレセプターの他のグルタミン酸結合
型は、2つの他のEAAレセプターアゴニスト、つま
り、AMPA(α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチ
ル−イソオキザソール−4−プロピオネート)、及び、
カイネート(kainate)との結合の好適性に従っ
て命名されている。特に、グルタミン酸には結合するが
NMDAには結合せず、かつ、AMPAよりはカイネー
トに対してより大きい親和性で結合するレセプター類
は、カイネート型のEAAレセプター類と呼ばれる。同
様に、グルタミン酸に結合するがNMDAには結合せ
ず、かつ、カイネートよりは大きい親和性でAMPAに
結合するEAAレセプター類をAMPA型のEAAレセ
プター類として呼ぶ。グルタミン酸結合性EAAレセプ
ター群は、生理学的及び医学的に非常に重要なものであ
る。グルタミン酸は、長期増強作用(学習及び記憶)の
多くの特性、シナプスの可形性の発達、癲癇発作、脳卒
中もしくは他の低酸素状況後に生じる虚血により引き起
こされる神経損傷、並びに、神経変成過程の他の形態に
関与している。しかしながら、これらの過程を調節する
治療法の開発は、EAAレセプターの界面上で特異的に
相互作用する、選択的結合性薬剤分子類を発見するため
に用いる、レセプター材料の任意の均質な供給源がない
ために、非常に困難であった。候補薬剤をスクリーニン
グするために現在使用されている脳由来の組織は不均質
なレセプターの供給源であり、それらの表面に、興味の
EAAレセプター/リガンド界面の研究を妨害する多く
のレセプター型を保有している。ヒトの治療法の探索
は、ヒト起源の脳組織を入手することが限定されている
ことにより更に複雑である。従って、興味のレセプター
のみを産生するように遺伝子工学的に処理された細胞類
を取得することが望まれる。クローン化されたレセプタ
ー遺伝子類を発現する細胞株を使用して、所望のレセプ
ターのための均質である基質が、薬剤スクリーニング計
画用に提供される。最近、非ヒト起源の、主としてラッ
トに由来するEAAレセプター類の置換ポリペプチド類
をコードする遺伝子類が発見された。Hollmann
et al.,Nature 342:643,19
86、は、元来GluR−K1と称される(しかし、現
在では単にGluR1と呼ばれている)遺伝子の、ラッ
トからの単離を記載している。この遺伝子は、ラットの
EAAレセプター群の一員をコードしており、かつ、元
来、カイネート型のものであるものと思われていた。K
einanen et al.,Science 24
9:556,1990、によるその後の研究により、再
びラットにおいて、以前に単離されていたGluR1と
同じであり、GluR−Aと呼ばれる遺伝子が、実は、
カイネート型ではなく、むしろAMPA型のレセプター
をコードすることが示されている。これら2グループの
研究者達は、それ以来、ラット起源から単離した5つも
の関連遺伝子を報告している。Boulter et
al.,Science 249:1033,199
0、は、GluR1に加え、そのラットは、GluR
2、GluR3、及び、GluR4と呼ばれる3つの他
の関連遺伝子を含むことを明らかにし、更に、Bett
ler et al.,Neuron 5:583,1
990は、GluR5について記載している。Kein
anenら(上掲)は、それぞれ、GluR1、Glu
R2、GluR3、及び、GluR4に厳密に対応す
る、GluR−A、GluR−B、GluR−C、及
び、GluR−Dと呼ばれる遺伝子類について記載して
いる。Sommer et al.,Science
249:1580,1990も又、GluR−A、Gl
uR−B、GluR−C、及び、GluR−Dについ
て、各遺伝子についての2つの選択的にスプライシング
された形態類を示している。これらの著者、並びに、M
onyeret al.,Neuron 6:799,
1991は、これらの遺伝子の異なってスプライシング
された異形物類がラットの脳において異なった状態で発
現されることを示すことができた。これらの分子クロー
ニングの発達から、ラットの脳内に存在する場合のEA
Aレセプター類及びそれらのサブユニット類の構造特性
が明らかにされた。EAAレセプター構造の最近のモデ
ルによると、各々は構造がヘテロ形式であり、膜に固定
された個々のサブユニット類からなっており、各々のサ
ブユニットは、4つの膜貫通領域を有し、更に、ある程
度リガンドの結合特性を指図し、かつ、レセプター複合
体により作用させられるイオン開門(ion−gati
ng)機能に関与する細胞外領域を有している。Kei
nanenら(上掲)は、例えば、GluR−A、Gl
uR−B、GluR−C、及び、GluR−Dと表示さ
れるものを含むラットのGluRレセプターの各サブユ
ニットは、それらが単一状態である際に、グルタミン
酸、AMPA及びカイネートにより開門される陽イオン
チャンネル活性を示すことを示している。しかしなが
ら、例えば、GluR−Bと組み合わせたGluR−A
のように、組み合わせて発現される場合には、著しく大
きい電流を有する開門されたイオンチャンネルが、宿主
哺乳類細胞により産生される。ヒトにおけるCNS障害
を治療するのに有効な治療法についての探索に際し、当
然のことながら、今日までに単離されているラットレセ
プターを使用して可能になるよりは、よりヒトの状況に
類似する候補化合物類についてのスクリーニング法を提
供することが強く望まれる。特に、ヒトの治療化合物類
についての適切なスクリーニング法を作製する目的で、
ヒトのレセプター類をコードするクローン化された遺伝
子類、及び、それらの遺伝子を発現する細胞株類を提供
することが望まれる。従って、これらが本発明の目的で
ある。
【課題を解決するための手段】本発明は、AMPA結合
性ヒトEAAレセプター類の一群をコードする、単離さ
れたポリヌクレオチド類を提供し、それらのレセプター
類を、本明細書中においては「GluRレセプター類」
と称する。ヒトが生まれつき有するCNSレセプター類
を特異的にコードするポリヌクレオチド類を提供するこ
とにより、本発明は、ヒトの神経系を評価するための手
段、特に、AMPA結合性ヒトEAAレセプター類と、
選択された天然及び合成リガンド類との間に存在する治
療に応用可能な相互作用を評定するための手段を提供す
る。その態様の一つにおいて、本発明は、ヒトのGlu
R群に属するEAAレセプターをコードする、単離され
たポリヌクレオチドを提供する。あるいは、このポリヌ
クレオチドは、ヒトのGluRレセプターのAMPA結
合性断片、もしくは、ヒトのGluRレセプターのAM
PA結合性変異体をコードすることができる。本発明の
特定的な実施態様によると、単離されたポリヌクレオチ
ドは、アミノ酸配列(配列番号:2)が図1に示されて
いるヒトのGluR1Bレセプター、アミノ酸配列(配
列番号:4)が図2中に示されているヒトのGluR2
Bレセプター、及び、アミノ酸配列(配列番号:6)が
図3に示されているヒトのGluR3Aレセプターをコ
ードする。本発明の他の実施態様によると、ポリヌクレ
オチドは、ヒトのGluRレセプターのAMPA結合性
変異体をコードする。このような変異体の一つは、本明
細書中においてヒトのGluR3Bレセプターとして同
定されており、そのアミノ酸配列は図4に示されている
(配列番号:8)。本発明の様々な特定的な実施態様に
おいては、ポリヌクレオチドは、例えばcDNAのよう
なDNA、もしくは、メッセンジャーRNAのようなR
NAからなる。本発明の他の実施態様においては、ポリ
ヌクレオチドは、ヒトのGluRレセプター組織分布の
オートラジオグラフィー研究に使用するために、放射ラ
ベル化物のようなレポーター分子にカップリングさせる
ことができる。本発明の更に別の実施態様においては、
放射ラベルしたものを含む本発明のポリヌクレオチド類
の断片類を、グルタミン酸レセプターをコードするポリ
ヌクレオチド類の検出のためのプローブとして、生物学
的被検体中に存在するこのようなポリヌクレオチド類を
増幅させるのに適切なプライマー類として、あるいは、
GluRレセプターもしくはAMPA結合性断片類もし
くはそれらの変異体類の発現のための鋳型としてのいず
れかとして利用することができる。本発明の他の態様に
よると、AMPA型のヒトグルタミン酸レセプターを産
生し、かつ、本発明のポリヌクレオチドの、その中への
取り込みにより特徴付けられる細胞宿主が提供される。
本発明の実施態様においては、ポリヌクレオチドはDN
A分子であり、かつ、細胞宿主内における発現及び分泌
のために取り込まれ、培養に際して、機能的な膜結合ヒ
トGluRレセプターを産生する。本発明の他の実施態
様においては、ポリヌクレオチドはRNA分子であり、
それは細胞宿主内に導入されて、機能的な膜結合性翻訳
産物としてヒトGluRレセプターを産生する。本発明
の他の態様によると、リガンド結合アッセイを実施する
のに有用なヒトのEAAレセプターの、実質的に均質な
供給源を得る方法が提供され、その方法は、遺伝子工学
的に処理された本発明の細胞宿主を培養し、その後、培
養した細胞類を回収する段階を含む。随意に、培養した
細胞類を処理して、リガンド結合アッセイに使用するた
めに、その膜調製物を得てもよい。本発明の他の態様に
よると、テストリガンドとヒトのEAAレセプターとの
間の相互作用をアッセイするための方法が提供され、そ
の方法は、適切な条件下において、そのテストリガンド
をヒトのGluRレセプター源、つまり、本発明の細胞
宿主もしくはそれから誘導された膜調製物と共にインキ
ュベートし、その後、その物質とレセプター源との間の
結合の程度もしくは結果を測定する段階を含む。これら
及び本発明の他の態様を、添付する図面を参照してより
詳細に記載する。本発明は、AMPA結合型のヒトCN
Sレセプター類に関し、より具体的には、本明細書中
「GluRレセプター類」と称するファミリーに属する
新しいレセプター類に関し、かつ、このようなレセプタ
ー類をコードする単離されたポリヌクレオチド類を提供
する。用語「単離された」は、本明細書中では、一般的
には約4,000ヌクレオチド以下の長さの無傷のポリ
ヌクレオチドに言及して用いられ、更に、この無傷のポ
リヌクレオチドは、あるいは、ヒトの他の蛋白質をコー
ドするDNAから単離される。本明細書中に用いられる
ように、用語「GluRレセプター類」は、ヒトのGl
uR1B、GluR2B、及び、GluR3Aレセプタ
ー類、それらに関係するAMPA結合性変異体類、並び
に、GluR1B、GluR2B、及び、GluR3A
レセプター類のAMPA結合性断片類を含むことを意図
する。本発明の範囲内に含まれるレセプター変異体類
は、親レセプター、つまり、GluR1B、GluR2
B、GluR3A、及び、GluR3Bの内の一種の機
能的変異体であり、これは、保存的アミノ酸置換を含
む。レセプター類、及び、変異体類、及び、その断片類
に関して本明細書中に用いられている用語「AMPA結
合性」は、リガンド結合プロフィルに関するものであ
り、この結合プロフィルは、本明細書中に記載されてい
るアッセイ類のような、慣用的なアッセイ類を用いて決
定されるように、グルタミン酸結合及び、グルタミン
酸、カイネートもしくはNMDAのいずれのものに対す
るよりもより大きいAMPAに対する相対結合親和性を
示すものである。本明細書においては、AMP結合性レ
セプターは、それを産生する細胞宿主が、AMPAに対
して適切に露出された際に、novoチャンネル活性を
示す場合に「機能的」であると言われており、その活性
は、たとえばHollmannら(上掲)により記載さ
れている確立された電気生理学的アッセイ、または、細
胞膜を横切るコンダクタンスを決定するのに適する他の
任意のアッセイにより決定される。本発明のヒトのGl
uR群の一員は、一般的にはEAAレセプター類の特徴
を有する構造特性を保持しており、それらには、細胞外
N−及びC−末端領域、並びに、細胞表面膜内にレセプ
ターを固定させるように作用する4つの内部疎水性領域
が含まれる。より具体的には、GluR1Bレセプター
は、18アミノ酸残基のN末端シグナルペプチドをもつ
前駆体形で当初は産生され、シグナルペプチドを消失
し、かつ、図1において1文字コードにより示される配
列(配列番号:1及び2)内に配置する888アミノ酸
からなる成熟形で細胞表面に輸送される。特記しない限
り、用語「ヒトのGluRレセプター」は、一般的、あ
るいは、レセプター群の特定の一員に言及して、のいず
れにおいても、レセプターの成熟形を意味する。従っ
て、これらのレセプター類のアミノ酸残基は、図1−4
において、成熟蛋白質配列に関して番号付けされてい
る。GluR1Bレセプターの構造ドメインに関して、
ヒドロパシー(hydropathy)解析により4つ
の推定上の膜貫通ドメインが明らかにされ、1つは残基
521−540を含む範囲に及び(TM−1)、他のも
のは残基567−585(TM−2)に及び、3番目の
ものは残基596−614(TM−3)に及び、更に、
4番目のものは残基788−808(TM−4)に及ぶ
ものである。この割り当てに基づくと、天然の膜結合型
でのヒトのGluR1Bレセプター構造は、520アミ
ノ酸のN末端細胞外ドメインからなり、その後に、4つ
の膜貫通ドメイン領域及び細胞外の80アミノ酸のC末
端ドメインを含む疎水性領域が続くものと思われる。G
luR2Bレセプターは、前駆体形においては21アミ
ノ酸残基のN末端シグナルペプチドを持っており、か
つ、成熟形においては、図2において1文字コードによ
り示される配列(配列番号:3及び4)内に配置する8
62アミノ酸からなる。このレセプターの構造ドメイン
に関しては、ヒドロパシー解析により4つの推定上の膜
貫通ドメインが明らかにされ、1つは残基525−54
4を含む範囲に及び(TM−1)、他のものは残基57
1−589(TM−2)に及び、3番目のものは残基6
00−618(TM−3)に及び、更に、4番目のもの
は残基792−812(TM−4)に及ぶものである。
この割り当てに基づくと、天然の膜結合形でのヒトのG
luR2Bレセプター構造は、524アミノ酸のN末端
細胞外ドメインからなり、その後に、4つの膜貫通ドメ
イン及び細胞外の50アミノ酸のC末端ドメインを含む
疎水性領域が続くものと思われる。ヒトのGluR群の
一員であるGluR3Aは、前駆体形では22アミノ酸
残基からなるN末端シグナルペプチドを保持しており、
かつ、成熟形で細胞表面へと輸送されるが、この成熟形
はシグナルペプチドを消失しており、かつ、図3におい
て1文字コードにより示される配列(配列番号:5及び
6)内に配置する866アミノ酸からなる。GluR3
Aレセプターの4つの推定上の膜貫通ドメインを以下に
示す。1つは残基527−546を含む範囲に及び(T
M−1)、他のものは残基575−593(TM−2)
に及び、3番目のものは残基604−622(TM−
3)に及び、更に、4番目のものは残基796−816
(TM−4)に及ぶものである。この割り当てに基づく
と、天然の膜結合型でのヒトのGluR3Aレセプター
構造は、526アミノ酸のN末端細胞外ドメインからな
り、その後に、4つの膜貫通ドメイン及び細胞外の50
アミノ酸のC末端ドメインを含む疎水性領域が続くもの
と思われる。上記に示したGluR親レセプターに構造
的に関連した変異体類も存在する。特に、ヒトのGlu
R3Aレセプターに構造的に関連した変異体、つまり、
GluR3Bレセプターもやはり同定されている。この
変異体は、ヒトの脳組織内に天然に存在し、かつ、Gl
uR3A同様、GluR3Bレセプターは図4に示され
るように(配列番号:7及び8)、成熟した膜結合型に
おいては866アミノ酸の長さである。このGluR3
Bレセプターは、当初は、GluR3Aレセプター上に
保持されているものと同じシグナルペプチドを有してい
る。4つの膜貫通ドメインがやはり、GluR3B配列
からも明らかにされ、かつ、これらのドメインは、Gl
uR3Aレセプターに関連して同定された同一のアミノ
酸領域内に存在することが示される。一次構造に関して
は、ヒトのGluR3Bレセプターは、膜貫通ドメイン
TM−3及びTM−4を分離している36アミノ酸領
域、つまり残基748−783の点でGluR3Aレセ
プターとは異なる。比較として、この領域内のGluR
3A及びGluR3Bの配列を、図5において比較した
(配列番号:9及び10)。様々なリガンド類を用い
て、かつ、膜結合形でヒトGluRレセプター類を産生
するために遺伝子工学的に処理した哺乳類細胞から誘導
された膜調製物類を用いて行った結合アッセイにより、
ヒトのGluRレセプター類は、特にカイネート及びN
MDAと比較して、AMPAに対して選択的に結合する
ことが示された。この特性は、AMPA型のレセプター
類と神経学的障害及び疾患との間の医学的に重要な関連
性に結び付けると、本レセプター類、並びに、AMPA
結合性断片類及びその変異体類は、このようなレセプタ
ー類とそれらの天然のリガンドであるグルタミン酸との
間のインビボにおける相互作用を調節するのに有用なリ
ガンド類のスクリーニング及び発見における貴重な道具
として作用することが示される。従って、本発明の重要
な態様は、インビトロにおけるリガンド結合及び/又は
チャンネル活性化アッセイに使用するためのレセプター
の予め準備の整った均質な供給源として使用するため
の、ヒトのGluRレセプターを産生するように遺伝子
工学的に処理した細胞の作製に属する。リガンド結合ア
ッセイ類に使用するためには、不均質な膜結合産物とし
てのヒトGluRレセプターを産生する原核生物もしく
は真核生物のいずれかの宿主細胞を、遺伝子工学技術の
適用により作製することが望ましい。本発明の1つの実
施態様によると、このように処理した細胞類の作製は、
選択された宿主細胞内に組換えDNA構築物を導入する
ことにより達成されるが、この組換えDNA構築物にお
いては、所望のヒトGluRレセプターの分泌形態、つ
まり、その天然のシグナルペプチドもしくはその不均質
な機能的等価物を保持する形態をコードするDNAが、
レセプターをコードするDNAの発現を亢進させ、従っ
て、所望のヒトGluRレセプター蛋白質を産生するよ
うに選択された宿主内において機能する発現調節因子類
と操作可能なように結合している。このような細胞類
を、本明細書中では、その中に「発現するように」取り
込ませた、レセプターをコードするDNAを有するとし
て特徴付ける。レセプターをコードしたこのDNAは、
このようなDNAが特定の宿主内において天然には見出
されない場合は、特定の細胞宿主に関して「異種のも
の」と称する。ヒトのGluRレセプターの産生のため
の宿主として使用するために選択された特定の細胞型
は、原核生物及び真核生物細胞類の両方を含む、当分野
において現在利用できる数種の細胞型の任意のものであ
ることができるが、当然のことながら、天然の状態にお
いて興奮性アミノ酸を結合することができる表面レセプ
ターを産生して、遺伝子工学的に処理した細胞系から得
られたアッセイ結果を混乱させる細胞型であるべきでは
ない。一般的に、このような問題は、宿主として非神経
細胞系を選択することにより回避され、かつ、因習的に
行われているように、非ヒト細胞系を使用して更に回避
することができる。神経型でありかつヒト型の細胞は、
それにもかかわらず、発現宿主類として使用することが
できると判断されるが、但し、アッセイ結果において、
テストリガンドに結合する「バックグラウンド」が説明
される必要がある。本発明のある実施態様によると、ヒ
トのGluRレセプター産生のための宿主として使用す
るために選択した細胞系は哺乳類細胞である。このよう
な細胞系の数種の型は、現在、遺伝子工学操作用に入手
することができ、これらには、Pro5変異体(ATC
C CRL 1281)を初めとするK1系(ATCC
CCL 61)を例とするチャイニーズハムスター卵
巣(CHO)細胞類、SV40で形質転換させたアフリ
カグリーンモンキー腎臓のCV−1系(ATCC CC
L 70)、COS−1系(ATCC CRL 165
0)、及び、COS−7系(ATCC CRL 165
1)に由来する線維芽様細胞類、マウスL細胞類、マウ
ス3T3細胞類(ATCC CRL 1658)、マウ
スC127細胞類、293系(ATCC CRL 15
73)のヒト胎児腎臓細胞類、HeLa系(ATCC
CCL 2)のものを初めとするヒトの癌細胞類、細胞
系IMR−32(ATCC CCL 127)、SK−
N−MC(ATCC HTB 10)、及び、SK−N
−SH(ATCC HTB 11)の神経芽細胞腫細胞
類がある。様々な遺伝子発現系がこれらの宿主類を用い
る用途のために応用されており、現在ではこれらを市販
品として入手することができ、かつ、これらの系の任意
の一つを選択して、ヒトのGluRレセプターをコード
するDNAの発現を行わせることができる。典型的には
プラスミドベクターの形態で入手することができるこれ
らの系が、DNAで構成されている発現調節配列を含む
機能成分を発現カセットに組み込み、この発現調節配列
は、宿主に認識され、かつ、そのDNAの5’端に接続
した場合に、レセプターをコードするDNAの発現を可
能にする。この系は更に、レセプターをコードする領域
の3’端に接続した場合に発現を停止するDNA配列を
組み込む。従って、選択された哺乳類細胞宿主における
発現については、レセプターの分泌形態をコードするD
NAがその宿主により認識される発現調節DNA配列に
接続してある組換えDNA発現構築物を作製するが、そ
の発現調節DNA配列は、発現を行わせるための、レセ
プターをコードするDNAの5’領域、及び、発現を停
止させるための3’領域を含む。組換えDNA発現構築
物を含有するプラスミドベクターは、典型的には、複製
起点として通常ウイルスに由来するこのような他の機能
成分類を組み込み、発現宿主内におけるプラスミドの複
製を可能にするが、更に、大腸菌のような細菌宿主内に
おけるプラスミド増幅についてもこのことが望まれる。
安定に形質転換された組換え細胞類の選択を可能にする
マーカーを提供するために、ベクターは更に、形質転換
体類について生存に有利な性質を付与する遺伝子も組み
込むが、それは、ネオマイシンを補充した培地中でその
形質転換体類が培養される場合のネオマイシン耐性をコ
ードする遺伝子のようなものである。レセプターをコー
ドするDNAの哺乳類細胞発現を行うために使用するこ
とができる様々な組換えDNA発現系は、サイトメガロ
ウイルス(CMV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、
サルのウイルス(SV40)、マウス乳腺腫瘍ウイルス
(MMTV)、及び、他のものからのプロモーターのよ
うな、哺乳類細胞類に感染するウイルス類のプロモータ
ー類を利用するものである。発現を行わせるのに有用な
ものは、レトロウイルス類のLTRのようなプロモータ
ー類、温度により調節されかつドロソフィラから単離さ
れたもののような昆虫細胞のプロモーター類、並びに、
重金属類により調節されるもののような哺乳類の遺伝子
プロモーター類、つまり、メタロチオネイン遺伝子プロ
モーター、及び、他のステロイド誘導性プロモーター類
である。組換えDNA発現ベクター内への組み込みにつ
いては、選択されたヒトのGluRレセプター(例え
ば、ヒトのGluR1B、GluR2B、もしくは、G
luR3Aレセプター類のうちの一つ)、あるいは、A
MPA結合性断片もしくはその変異体(例えば、Glu
R3B)をコードするDNAを、遺伝子単離もしくは遺
伝子合成の選択された技術を適用することにより取得す
ることができる。本明細書中の実施例においてより詳細
に記載されているように、ヒトのGluRレセプター類
はヒトの脳組織のゲノム内にコードされており、従っ
て、慣用的な遺伝子単離及びクローニング技術を注意深
く適用することにより、ヒトのDNAライブラリーから
取得することができる。これは、典型的には、ヒトの脳
組織、好ましくは小脳もしくは海場組織の新鮮な供給源
からの全メッセンジャーRNAの抽出、その後の、メッ
セージのcDNAへの変換、及び、例えば細菌プラスミ
ド、より典型的には、バクテリオファージ内でのライブ
ラリーの形成を必要とする。ヒトのDNAの断片を含む
このようなバクテリオファージは、典型的には、個々の
ファージプラークもしくはコロニーを単離することがで
きるように、感受性大腸菌細菌の層の上での培養により
増殖させる。ファージコロニーにより保有されているD
NAを、その後、典型的には、ニトロセルロースもしく
はナイロンをベースにしたハイブリッド形成用膜上に固
定化し、その後、注意深く調節した条件下で、放射能
(もしくは他の方法)でラベルした適切な配列のオリゴ
ヌクレオチドプローブに対してハイブリッド形成させ
て、レセプターをコードするDNAもしくはその断片を
保有する特定のファージコロニーを同定する。例えば、
選択的なハイブリッド形成、つまり、プローブに対して
完全に相補的であるDNA配列のハイブリッド形成を、
厳格なハイブリッド形成条件下で行うことが理解されよ
う。典型的には、そのように同定された遺伝子もしくは
その一部分を、核酸配列分析のために、プラスミドベク
ター内にサブクローン化する。本発明の特定の実施態様
においては、GluR1Bレセプターは、図1に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 1)によりコードさ
れ、GluR2Bレセプターは図2に図示してあるDN
A配列(配列番号: 3)によりコードされ、更に、G
luR3A及びGluR3Bレセプターは図3に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 5)及び図4に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 7)によりコードされ
ている。あるいは、GluRレセプターをコードする示
されているDNA配列内のコドンを、同義のコドン等価
物と置換することができるが、このような同義のコドン
置換は当業者に良く知られている。図示されているDN
A配列は、本明細書中に例示されている方法におけるヒ
ト脳のcDNAライブラリー内で同定されるcDNA配
列を構成している。ヒトのGluRレセプター群の様々
な一員のヌクレオチド配列を本明細書内に提供してある
が、レセプター類をコードするポリヌクレオチドは他の
経路により取得することも可能であると判断される。遺
伝子合成及び/又は増幅の自動化された技術を実施し
て、それらをコードするDNAを作製することができ
る。ヒトのGluRレセプターをコードするDNAの長
さのため、自動合成の適用には、最高でも300ヌクレ
オチドの長さまでの遺伝子の領域を個々に合成し、その
後、最終的な組立のために、相補性を有する張り出し部
分(overhang complementarit
y)を利用して正確に連続してつなぎ合わせる、段階的
遺伝子構築を必要とするかもしれない。個々に合成され
た遺伝子領域を、確立されたポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)技術を利用して、組立の前に増幅させることがで
きる。自動化した遺伝子合成技術の適用により、天然の
ヒトGluRレセプター、つまり、GluR1B、Gl
uR2B、GluR3A、及び、GluR3B、の変異
体類をコードするポリヌクレオチドを作製する手段を提
供する。例えば、本明細書中に記載されているヒトのG
luRレセプターをコードするポリヌクレオチド類を、
本明細書中に示されている天然のポリヌクレオチド配列
内に表わされているコドンの代わりに同義のコドンを置
換することにより作製することができる、と判断され
る。更に、例えば、一つもしくは複数の、例えば1−1
0の、単一アミノ酸置換、欠失、及び、付加を取り込む
ヒトのGluRレセプターの変異体をコードするポリヌ
クレオチドを作製することができる。スリーニングの目
的で、レセプターの天然リガンド結合プロフィルを維持
させることが多くの場合において望まれるため、例え
ば、電荷のようなものを有するアミノ酸におけるいわゆ
る保存的置換にアミノ酸置換を限定し、かつ、例えば、
成熟したレセプターのおおよそ最初の20N末端残基、
及び、レセプタードメインのマッピングにおいて明確に
されているような他の領域内においての、レセプター活
性について余り重要でない部位に対する置換に限定する
ことが望まれる。保有する適切な鋳型DNAを使用し
て、PCR増幅の技術を、最終遺伝子の全てもしくは一
部分を直接作製するのに使用することもできる。この場
合、一片もしくは互いに連結することができる数片の最
終産物のPCR増幅を引き起こすプライマーを合成す
る。これは、平滑末端を有する増幅されたDNA断片類
の段階的連結によって、好ましくは、天然に存在する制
限エンドヌクレアーゼ部位を含む断片類の段階的連結に
よって行うことができる。この適用法においては、CD
NAもしくはゲノムDNAのいずれかをPCR増幅のた
めの鋳型として使用することが可能である。前者の場合
においては、cDNA鋳型を、市販品として入手するこ
とができる、もしくは、自ら作製した、小脳及び海馬を
含む様々なヒトの脳組織のcDNAライブラリーから取
得することができる。一旦取得したら、レセプターをコ
ードするDNAを、任意の適切な発現ベクター内に発現
のために組み込み、更に、宿主細胞を、DNA介在性形
質転換、電気穿孔法、もしくは、分子ガン(parti
cle gun)法形質転換のような慣用的な方法を使
用して、そのベクターでトランスフェクトさせる。発現
ベクターを選択して、一時的にもしくは適切な方法での
いずれかでレセプターをコードするDNAを発現する、
形質転換させた細胞系を提供することができる。一時的
な発現については、宿主細胞類を、典型的には、哺乳類
細胞中において機能する複製起点を有する発現ベクター
で形質転換させる。安定な発現のためには、このような
複製起点は必要ないが、ベクターは典型的には、形質転
換体類に、それらの選択を可能にする、生存に有利な性
質を付与する産物をコードする遺伝子を含有している。
このような選択可能なマーカーをコードする遺伝子に
は、ミコフェノール酸に対する耐性を付与する大腸菌の
gpt遺伝子、抗生物質G418及びネオマイシンに対
する耐性を付与するトランスポゾンTn5由来のneo
遺伝子、DHFR−細胞類の表現型をDHFR+細胞類
へと変化させるマウス細胞類もしくは大腸菌由来のdh
fr配列、及び、TK−細胞の表現型をTK+細胞にす
る単純ヘルペスウイルスのtk遺伝子がある。一時的発
現及び安定した発現の両者とも、リガンドスクリーニン
グアッセイ類に使用するための、形質転換した細胞系、
及び、それから誘導される膜調製物を提供することがで
きる。スクリーニングアッセイ類に使用するためには、
レセプターをコードするDNAを一時的に発現する細胞
類を後に使用するために凍結保存することができるが、
速い速度のプラスミド複製が結局は細胞を死に至らせる
ため、通常は数日のうちに、その形質転換細胞をできる
かぎり早めに使用するべきである。このようなアッセイ
類は、無傷の細胞類、あるいは、このような細胞類に由
来する膜調製物類のいずれかを使用して行うことができ
る。膜調製物類は、典型的にはリガンド結合実験のため
のより都合の良い基質を提供し、従って、結合用基質と
して好ましい。スクリーニング、つまり、リガンド結合
実験の目的で膜調製物類を調製するには、凍結した無傷
の細胞類を冷水懸濁液状態のうちに均一化させ、遠心後
に膜ペレットを回収する。その後、このペレットを冷水
で洗浄し、更に、透析して、グルタミン酸のような、取
り除いておかないとアッセイ中における結合に競合する
内因性EAAリガンドを除去する。その後、あるいは、
凍結乾燥した形態で保存した後に、透析した膜をリガン
ド結合アッセイにおいて行うのと同じように使用するこ
とができる。あるいは、一時的なトランスフェクション
後約2日で、あるいは、安定にトランスフェクトさせた
細胞を新しいプレートに撒いておおよそ同じ期間後に回
収した無傷の新鮮な細胞を、膜調製物類について使用し
たのと同じ方法でリガンド結合アッセイに使用すること
ができる。細胞を使用する際に、細胞は、損傷を与えな
いようにより温和な遠心により回収する必要があり、か
つ、全ての洗浄は、例えば、リン酸緩衝塩水のような緩
衝化された培地で行い、細胞の浸透圧ショック及び破裂
を回避する必要がある。物質、つまり、リガンドの候補
の、本発明のヒトGluRレセプターに対する結合は、
典型的には、予め決定してある量の細胞由来膜、一般的
には約25μgから100μg(例えば、蛋白質測定に
より測定する)、を使用して評価する。一般的には、競
合的結合アッセイは、AMPAに関連するテスト化合物
の親和性を評価するのに有用である。この競合的結合ア
ッセイは、様々な濃度で添加してあるラベル化していな
いテスト化合物の存在下において、例えば[3H]−A
MPAのような放射ラベルしたAMPAと共にこの膜調
製物をインキュベートすることにより実施することがで
きる。インキュベーション後、置換されたもしくは結合
している放射ラベル化AMPAのいずれかを回収及び測
定して、基質として使用された特定のレセプターについ
ての、テスト化合物とAMPAの相対結合親和性を決定
することができる。この方法においては、AMPA結合
性のヒトEAAレセプター類についての様々な化合物の
親和性を測定することができる。あるいは、グルタミン
酸の放射ラベル化類似物を競合的リガンドとして、放射
ラベル化AMPAの代わりに使用することができる。レ
セプターをコードするDNAを発現する細胞を使用する
他の方法としては、リガンドの性質決定を、例えばキセ
ノプス(Xenopus)卵母細胞のような細胞類を使
用して行うこともでき、この卵母細胞は、レセプターを
コードするメッセンジャーRNAの卵母細胞の細胞質へ
の注入、もしくは、レセプターをコードするDNAの卵
母細胞の核への注入による導入後、機能的な膜結合性レ
セプターを産生する。細胞質分配用のメッセンジャーR
NAを作製するためには、レセプターをコードするDN
Aを、典型的には、最初に、プラスミドベクター内のT
3もしくはT7バクテリオファージプロモーターのよう
な適切なプロモーター領域の近傍にサブクローン化させ
て、RNAメッセージへの転写を可能にする。その後、
RNAを、インビトロにおいて挿入した遺伝子から転写
させ、回収し、その後、キセノプスの卵母細胞中に注入
する。RNA溶液のnL容量の注入後、この卵母細胞を
最高数日間インキュベートして放置し、その後、浴溶液
中に供給された特定のリガンド分子に対して反応する能
力についてのテストを行う。機能的なEAAレセプター
類は、イオンが選択的に通過することができる膜チャン
ネルの操作より部分的に作用するため、浴溶液中の特定
なリガンド分子に対して反応するレセプターの機能を、
典型的には、確立された方法において、細胞内に挿入さ
れた微小電極を利用することにより、電流として測定す
ることができる。レセプターをコードするDNAを、リ
ガンドのスクリーニングに有用な細胞系を作製するのに
使用することに加え、本発明の他の態様によると、DN
Aの発現を行わせて、構造研究のため、抗体類を作製す
るため、及び、他の実験的用途のために、レセプターの
AMPA結合性断片類を可溶性形態で製造することがで
きる。AMPA結合性残基に反応することができるヒト
のGluRレセプター部分は細胞の外側に存在し、つま
り、細胞外物質であることが予想される。従って、最初
の例においては、この細胞外リガンド結合ドメインを大
量にかつ単離された形態、つまり、レセプターの残りの
部分を含まない状態で提供することにより、レセプター
−リガンド相互作用の性質決定を可能にすることが望ま
れる。これを実施するためには、ヒトのGluRレセプ
ターをコードするDNAの全長を、翻訳停止コドンを、
細胞外N末端領域内の、最初の膜貫通ドメイン(TM
1)をコードする配列の直前、つまり、GluR1Bに
おいては残基521の前、GluR2Bにおいては残基
525の前、もしくは、GluR3A及びGluR3B
の残基527の前に導入するように、部位特異的突然変
異誘発により修飾することができる。膜内へレセプター
を「固定(anchor)」させる任意の膜貫通ドメイ
ンがもはや産生されないため、修飾した遺伝子の発現の
結果として細胞外リガンド結合ドメインのみの、可溶性
形態での分泌が生じる。その後に標準的なリガンド結合
アッセイを行って、そのように産生される細胞外ドメイ
ンに対する候補化合物の結合の度合いを決定することが
できる。当然のことながら、部位特異的突然変異誘発を
使用して、単離されたドメインに対するリガンド結合の
度合いを至適化させる目的で、細胞外領域の数種の異な
る変形体を産生する必要があるかもしれない。本発明の
リガンド結合アッセイに使用するために、はじめに、種
々の技術のうち任意の1つを用いて、レセプターのAM
PA結合性断片を固体支持体に固定する。1つの方法で
は、レセプターペプチド断片のC末端を、誘導体化され
た不溶性ポリマー性支持体、例えば架橋ポリスチレンも
しくはポリアミド樹脂に結合させることができる。固体
支持体に固定したら、その断片を利用して候補リガンド
をレセプター結合親和性に関してスクリーニングする。
この目的には、通常、全長レセプターを用いる上記の競
合型リガンド結合アッセイが使用される。固体支持体に
しっかりと固定された断片は、候補リガンドの存在中、
天然リガンドすなわちAMPAと結合される。AMPA
または候補リガンドのいずれか一方を、例えば放射能で
ラベルし、適当なインキュベーション期間後、結合した
ラベルまたは非結合ラベルの量を測定することによっ
て、AMPAの置換の度合いを決定する。あるいは、成
熟蛋白質のアミノ末端に由来するのではなく、その代わ
りにむしろカルボキシ末端に由来するレセプターの細胞
外ドメイン、例えば、4番目の膜貫通ドメイン(TM
4)のすぐ後に来る、つまり、GluR1Bのアミノ酸
残基809−888、GluR2Bの残基813−86
2、あるいは、BluR3AもしくはGluR3Bの残
基817−866の間に存在するドメインを産生するこ
とが望まれる。この場合、部位特異的突然変異誘発及び
/又はPCRに基づく増幅技術を容易に使用して、目的
のレセプタードメインをコードする遺伝子の定義された
断片を提供することができる。遺伝子断片をコードする
DNAが発現ベクターにより提供される翻訳開始コドン
に隣接して挿入され、かつ、必要な翻訳読み取り枠が注
意深く保存されているという条件で、このようなDNA
配列を使用して、所望のレセプター断片の発現を、細胞
内で、あるいは、分泌様式で行なうことができる。Gl
uRレセプターのこのようなAMPA結合性断片類の産
生を、様々な宿主細胞内において行うことができるであ
ろう。CHO細胞類のような哺乳類細胞類をこの目的に
使用することができ、この場合、発現は、典型的には、
例えば、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター
のような高いレベルでの発現を可能にさせる発現プロモ
ーターにより行われる。あるいは、昆虫のSf9(スポ
ドプテラ・フルギペルダ)細胞類のような非哺乳類細胞
を使用することができ、この場合、発現は、典型的に
は、バキュロウイルスの発現プロモーター、例えば、強
力な後期ポリヘドリン蛋白質プロモーターにより行われ
る。繊維状菌類の発現系を使用して、EAAレセプター
のこのような細胞外ドメインを大量に分泌させることも
できる。例えば、発現をalcAプロモーターにより行
うアスペルギルス・ニデュランスは、このような許容で
きる系を構成する。このような発現宿主類に加え、細胞
内にせよ細胞外にせよ、異種の遺伝子類もしくは遺伝子
断片類を発現することができる、任意の原核生物もしく
は他の真核生物の発現系が同様に許容されるであろう。
特に、例えば脳組織内におけるヒトのGluRレセプタ
ーの存在及び/又は局在の検出に使用するために、本発
明は、他の態様において、ヒトのGluRレセプターに
対するラベル化抗体をも提供する。このような抗体類を
産生するためには、先に記載したような微生物もしくは
哺乳類細胞宿主内で産生されるか、あるいは、標準的な
ペプチド合成技術により産生される、無傷の可溶性レセ
プターもしくはその免疫原性断片、つまり、免疫反応を
誘導することができる断片、のいずれかを免疫原として
使用することができる。免疫原性断片としての使用に特
に適するヒトのGluRレセプターの領域は、レセプタ
ーの細胞外領域、もしくは、その細胞外領域の一部分に
対する配列に相当するものを含む。それは例えば、Gl
uR3Aレセプターの残基1−526からなるペプチド
類、もしくは、少なくとも約10残基からなるその断片
(特に、残基178−193もしくは479−522を
含む断片類がそれに含まれる)、及び、GluR3Aレ
セプターの膜貫通ドメインTM−2とTM−3との間の
領域に相当するペプチド類(残基594−603からな
るペプチドのようなもの)である。C末端ドメイン(G
luR3Aレセプターの残基817−866)もしくは
その断片からなるペプチドを、抗体類の作製に使用する
こともできる。選択されたヒトのGluRレセプターも
しくは免疫原性断片に対する抗体類の作製は、ポリクロ
ーナル抗体の産生については、慣用的な免疫化プロトコ
ール、及び、ヒツジ、ヤギ及びウサギのような様々な哺
乳類宿主類のうちの任意のものを使用して実施すること
ができる。あるいは、モノクローナル抗体の産生につい
て、脾細胞のような免疫細胞を免疫化した動物から回収
し、ハイブリドーマ技術を使用して骨髄腫細胞に融合さ
せることができる。融合産物を、その後、選択培地中で
培養することによりスクリーニングし、抗体を産生する
細胞を継続的な増殖、及び、抗体回収のために回収す
る。その後、回収した抗体を、放射ラベル、酵素ラベ
ル、ルミネッセンスラベル、もしくは、その類のものの
ような検出可能なラベルに対して、この目的のために確
立されたリンカー技術を使用して共有結合的にカップリ
ングさせることができる。例えば、放射ラベル化した形
態のような、検出可能なようにラベル化した形態におい
ては、ヒトのGluRレセプターをコードするDNAも
しくはRNA、及び、選択されたその領域を、本発明の
他の態様に従って、ハイブリッド形成用のプローブとし
て使用して、例えば、ヒトもしくは他の哺乳類ゲノム
(もしくは、cDNAライブラリー)中に存在する配列
関連遺伝子を同定するか、あるいは、脳組織のような検
体中のヒトGluRをコードするDNAの位置を決定す
ることもできる。これは、例えば32Pで放射ラベルし
てあるヌクレオチド類を中に取り込んでいる無傷のコー
ディング領域、あるいは、その断片のいずれかを使用し
て実施することができる。ある検体内に含まれるヒトの
GluRをコードするDNAを同定するためには、それ
をコードする全長cDNA、あるいは、それについて特
有な断片のいずれかを使用することが望ましい。図1−
4(配列番号:1−8)を参照すると、このようなヌク
レオチド断片には、少なくとも約17核酸を含むもの、
そうでない場合には、レセプターの細胞外N末端もしく
はC末端領域をコードする領域に配列が一致するもの、
あるいは、その5’非翻訳もしくは3’非翻訳領域を示
すものがある。このようなオリゴヌクレオチド配列、及
び、無傷の遺伝子自身を当然のことながら使用して、ヒ
トのGluRに関連するヒト遺伝子、特に、そのcDN
A等価物を、標準的なハイブリッド形成技術によりクロ
ーン化することもできる。本発明の実施態様は、以下に
示す特定の実施例において詳細に記載されているが、こ
の実施例に制限されるものと解釈されるべきでない。
性ヒトEAAレセプター類の一群をコードする、単離さ
れたポリヌクレオチド類を提供し、それらのレセプター
類を、本明細書中においては「GluRレセプター類」
と称する。ヒトが生まれつき有するCNSレセプター類
を特異的にコードするポリヌクレオチド類を提供するこ
とにより、本発明は、ヒトの神経系を評価するための手
段、特に、AMPA結合性ヒトEAAレセプター類と、
選択された天然及び合成リガンド類との間に存在する治
療に応用可能な相互作用を評定するための手段を提供す
る。その態様の一つにおいて、本発明は、ヒトのGlu
R群に属するEAAレセプターをコードする、単離され
たポリヌクレオチドを提供する。あるいは、このポリヌ
クレオチドは、ヒトのGluRレセプターのAMPA結
合性断片、もしくは、ヒトのGluRレセプターのAM
PA結合性変異体をコードすることができる。本発明の
特定的な実施態様によると、単離されたポリヌクレオチ
ドは、アミノ酸配列(配列番号:2)が図1に示されて
いるヒトのGluR1Bレセプター、アミノ酸配列(配
列番号:4)が図2中に示されているヒトのGluR2
Bレセプター、及び、アミノ酸配列(配列番号:6)が
図3に示されているヒトのGluR3Aレセプターをコ
ードする。本発明の他の実施態様によると、ポリヌクレ
オチドは、ヒトのGluRレセプターのAMPA結合性
変異体をコードする。このような変異体の一つは、本明
細書中においてヒトのGluR3Bレセプターとして同
定されており、そのアミノ酸配列は図4に示されている
(配列番号:8)。本発明の様々な特定的な実施態様に
おいては、ポリヌクレオチドは、例えばcDNAのよう
なDNA、もしくは、メッセンジャーRNAのようなR
NAからなる。本発明の他の実施態様においては、ポリ
ヌクレオチドは、ヒトのGluRレセプター組織分布の
オートラジオグラフィー研究に使用するために、放射ラ
ベル化物のようなレポーター分子にカップリングさせる
ことができる。本発明の更に別の実施態様においては、
放射ラベルしたものを含む本発明のポリヌクレオチド類
の断片類を、グルタミン酸レセプターをコードするポリ
ヌクレオチド類の検出のためのプローブとして、生物学
的被検体中に存在するこのようなポリヌクレオチド類を
増幅させるのに適切なプライマー類として、あるいは、
GluRレセプターもしくはAMPA結合性断片類もし
くはそれらの変異体類の発現のための鋳型としてのいず
れかとして利用することができる。本発明の他の態様に
よると、AMPA型のヒトグルタミン酸レセプターを産
生し、かつ、本発明のポリヌクレオチドの、その中への
取り込みにより特徴付けられる細胞宿主が提供される。
本発明の実施態様においては、ポリヌクレオチドはDN
A分子であり、かつ、細胞宿主内における発現及び分泌
のために取り込まれ、培養に際して、機能的な膜結合ヒ
トGluRレセプターを産生する。本発明の他の実施態
様においては、ポリヌクレオチドはRNA分子であり、
それは細胞宿主内に導入されて、機能的な膜結合性翻訳
産物としてヒトGluRレセプターを産生する。本発明
の他の態様によると、リガンド結合アッセイを実施する
のに有用なヒトのEAAレセプターの、実質的に均質な
供給源を得る方法が提供され、その方法は、遺伝子工学
的に処理された本発明の細胞宿主を培養し、その後、培
養した細胞類を回収する段階を含む。随意に、培養した
細胞類を処理して、リガンド結合アッセイに使用するた
めに、その膜調製物を得てもよい。本発明の他の態様に
よると、テストリガンドとヒトのEAAレセプターとの
間の相互作用をアッセイするための方法が提供され、そ
の方法は、適切な条件下において、そのテストリガンド
をヒトのGluRレセプター源、つまり、本発明の細胞
宿主もしくはそれから誘導された膜調製物と共にインキ
ュベートし、その後、その物質とレセプター源との間の
結合の程度もしくは結果を測定する段階を含む。これら
及び本発明の他の態様を、添付する図面を参照してより
詳細に記載する。本発明は、AMPA結合型のヒトCN
Sレセプター類に関し、より具体的には、本明細書中
「GluRレセプター類」と称するファミリーに属する
新しいレセプター類に関し、かつ、このようなレセプタ
ー類をコードする単離されたポリヌクレオチド類を提供
する。用語「単離された」は、本明細書中では、一般的
には約4,000ヌクレオチド以下の長さの無傷のポリ
ヌクレオチドに言及して用いられ、更に、この無傷のポ
リヌクレオチドは、あるいは、ヒトの他の蛋白質をコー
ドするDNAから単離される。本明細書中に用いられる
ように、用語「GluRレセプター類」は、ヒトのGl
uR1B、GluR2B、及び、GluR3Aレセプタ
ー類、それらに関係するAMPA結合性変異体類、並び
に、GluR1B、GluR2B、及び、GluR3A
レセプター類のAMPA結合性断片類を含むことを意図
する。本発明の範囲内に含まれるレセプター変異体類
は、親レセプター、つまり、GluR1B、GluR2
B、GluR3A、及び、GluR3Bの内の一種の機
能的変異体であり、これは、保存的アミノ酸置換を含
む。レセプター類、及び、変異体類、及び、その断片類
に関して本明細書中に用いられている用語「AMPA結
合性」は、リガンド結合プロフィルに関するものであ
り、この結合プロフィルは、本明細書中に記載されてい
るアッセイ類のような、慣用的なアッセイ類を用いて決
定されるように、グルタミン酸結合及び、グルタミン
酸、カイネートもしくはNMDAのいずれのものに対す
るよりもより大きいAMPAに対する相対結合親和性を
示すものである。本明細書においては、AMP結合性レ
セプターは、それを産生する細胞宿主が、AMPAに対
して適切に露出された際に、novoチャンネル活性を
示す場合に「機能的」であると言われており、その活性
は、たとえばHollmannら(上掲)により記載さ
れている確立された電気生理学的アッセイ、または、細
胞膜を横切るコンダクタンスを決定するのに適する他の
任意のアッセイにより決定される。本発明のヒトのGl
uR群の一員は、一般的にはEAAレセプター類の特徴
を有する構造特性を保持しており、それらには、細胞外
N−及びC−末端領域、並びに、細胞表面膜内にレセプ
ターを固定させるように作用する4つの内部疎水性領域
が含まれる。より具体的には、GluR1Bレセプター
は、18アミノ酸残基のN末端シグナルペプチドをもつ
前駆体形で当初は産生され、シグナルペプチドを消失
し、かつ、図1において1文字コードにより示される配
列(配列番号:1及び2)内に配置する888アミノ酸
からなる成熟形で細胞表面に輸送される。特記しない限
り、用語「ヒトのGluRレセプター」は、一般的、あ
るいは、レセプター群の特定の一員に言及して、のいず
れにおいても、レセプターの成熟形を意味する。従っ
て、これらのレセプター類のアミノ酸残基は、図1−4
において、成熟蛋白質配列に関して番号付けされてい
る。GluR1Bレセプターの構造ドメインに関して、
ヒドロパシー(hydropathy)解析により4つ
の推定上の膜貫通ドメインが明らかにされ、1つは残基
521−540を含む範囲に及び(TM−1)、他のも
のは残基567−585(TM−2)に及び、3番目の
ものは残基596−614(TM−3)に及び、更に、
4番目のものは残基788−808(TM−4)に及ぶ
ものである。この割り当てに基づくと、天然の膜結合型
でのヒトのGluR1Bレセプター構造は、520アミ
ノ酸のN末端細胞外ドメインからなり、その後に、4つ
の膜貫通ドメイン領域及び細胞外の80アミノ酸のC末
端ドメインを含む疎水性領域が続くものと思われる。G
luR2Bレセプターは、前駆体形においては21アミ
ノ酸残基のN末端シグナルペプチドを持っており、か
つ、成熟形においては、図2において1文字コードによ
り示される配列(配列番号:3及び4)内に配置する8
62アミノ酸からなる。このレセプターの構造ドメイン
に関しては、ヒドロパシー解析により4つの推定上の膜
貫通ドメインが明らかにされ、1つは残基525−54
4を含む範囲に及び(TM−1)、他のものは残基57
1−589(TM−2)に及び、3番目のものは残基6
00−618(TM−3)に及び、更に、4番目のもの
は残基792−812(TM−4)に及ぶものである。
この割り当てに基づくと、天然の膜結合形でのヒトのG
luR2Bレセプター構造は、524アミノ酸のN末端
細胞外ドメインからなり、その後に、4つの膜貫通ドメ
イン及び細胞外の50アミノ酸のC末端ドメインを含む
疎水性領域が続くものと思われる。ヒトのGluR群の
一員であるGluR3Aは、前駆体形では22アミノ酸
残基からなるN末端シグナルペプチドを保持しており、
かつ、成熟形で細胞表面へと輸送されるが、この成熟形
はシグナルペプチドを消失しており、かつ、図3におい
て1文字コードにより示される配列(配列番号:5及び
6)内に配置する866アミノ酸からなる。GluR3
Aレセプターの4つの推定上の膜貫通ドメインを以下に
示す。1つは残基527−546を含む範囲に及び(T
M−1)、他のものは残基575−593(TM−2)
に及び、3番目のものは残基604−622(TM−
3)に及び、更に、4番目のものは残基796−816
(TM−4)に及ぶものである。この割り当てに基づく
と、天然の膜結合型でのヒトのGluR3Aレセプター
構造は、526アミノ酸のN末端細胞外ドメインからな
り、その後に、4つの膜貫通ドメイン及び細胞外の50
アミノ酸のC末端ドメインを含む疎水性領域が続くもの
と思われる。上記に示したGluR親レセプターに構造
的に関連した変異体類も存在する。特に、ヒトのGlu
R3Aレセプターに構造的に関連した変異体、つまり、
GluR3Bレセプターもやはり同定されている。この
変異体は、ヒトの脳組織内に天然に存在し、かつ、Gl
uR3A同様、GluR3Bレセプターは図4に示され
るように(配列番号:7及び8)、成熟した膜結合型に
おいては866アミノ酸の長さである。このGluR3
Bレセプターは、当初は、GluR3Aレセプター上に
保持されているものと同じシグナルペプチドを有してい
る。4つの膜貫通ドメインがやはり、GluR3B配列
からも明らかにされ、かつ、これらのドメインは、Gl
uR3Aレセプターに関連して同定された同一のアミノ
酸領域内に存在することが示される。一次構造に関して
は、ヒトのGluR3Bレセプターは、膜貫通ドメイン
TM−3及びTM−4を分離している36アミノ酸領
域、つまり残基748−783の点でGluR3Aレセ
プターとは異なる。比較として、この領域内のGluR
3A及びGluR3Bの配列を、図5において比較した
(配列番号:9及び10)。様々なリガンド類を用い
て、かつ、膜結合形でヒトGluRレセプター類を産生
するために遺伝子工学的に処理した哺乳類細胞から誘導
された膜調製物類を用いて行った結合アッセイにより、
ヒトのGluRレセプター類は、特にカイネート及びN
MDAと比較して、AMPAに対して選択的に結合する
ことが示された。この特性は、AMPA型のレセプター
類と神経学的障害及び疾患との間の医学的に重要な関連
性に結び付けると、本レセプター類、並びに、AMPA
結合性断片類及びその変異体類は、このようなレセプタ
ー類とそれらの天然のリガンドであるグルタミン酸との
間のインビボにおける相互作用を調節するのに有用なリ
ガンド類のスクリーニング及び発見における貴重な道具
として作用することが示される。従って、本発明の重要
な態様は、インビトロにおけるリガンド結合及び/又は
チャンネル活性化アッセイに使用するためのレセプター
の予め準備の整った均質な供給源として使用するため
の、ヒトのGluRレセプターを産生するように遺伝子
工学的に処理した細胞の作製に属する。リガンド結合ア
ッセイ類に使用するためには、不均質な膜結合産物とし
てのヒトGluRレセプターを産生する原核生物もしく
は真核生物のいずれかの宿主細胞を、遺伝子工学技術の
適用により作製することが望ましい。本発明の1つの実
施態様によると、このように処理した細胞類の作製は、
選択された宿主細胞内に組換えDNA構築物を導入する
ことにより達成されるが、この組換えDNA構築物にお
いては、所望のヒトGluRレセプターの分泌形態、つ
まり、その天然のシグナルペプチドもしくはその不均質
な機能的等価物を保持する形態をコードするDNAが、
レセプターをコードするDNAの発現を亢進させ、従っ
て、所望のヒトGluRレセプター蛋白質を産生するよ
うに選択された宿主内において機能する発現調節因子類
と操作可能なように結合している。このような細胞類
を、本明細書中では、その中に「発現するように」取り
込ませた、レセプターをコードするDNAを有するとし
て特徴付ける。レセプターをコードしたこのDNAは、
このようなDNAが特定の宿主内において天然には見出
されない場合は、特定の細胞宿主に関して「異種のも
の」と称する。ヒトのGluRレセプターの産生のため
の宿主として使用するために選択された特定の細胞型
は、原核生物及び真核生物細胞類の両方を含む、当分野
において現在利用できる数種の細胞型の任意のものであ
ることができるが、当然のことながら、天然の状態にお
いて興奮性アミノ酸を結合することができる表面レセプ
ターを産生して、遺伝子工学的に処理した細胞系から得
られたアッセイ結果を混乱させる細胞型であるべきでは
ない。一般的に、このような問題は、宿主として非神経
細胞系を選択することにより回避され、かつ、因習的に
行われているように、非ヒト細胞系を使用して更に回避
することができる。神経型でありかつヒト型の細胞は、
それにもかかわらず、発現宿主類として使用することが
できると判断されるが、但し、アッセイ結果において、
テストリガンドに結合する「バックグラウンド」が説明
される必要がある。本発明のある実施態様によると、ヒ
トのGluRレセプター産生のための宿主として使用す
るために選択した細胞系は哺乳類細胞である。このよう
な細胞系の数種の型は、現在、遺伝子工学操作用に入手
することができ、これらには、Pro5変異体(ATC
C CRL 1281)を初めとするK1系(ATCC
CCL 61)を例とするチャイニーズハムスター卵
巣(CHO)細胞類、SV40で形質転換させたアフリ
カグリーンモンキー腎臓のCV−1系(ATCC CC
L 70)、COS−1系(ATCC CRL 165
0)、及び、COS−7系(ATCC CRL 165
1)に由来する線維芽様細胞類、マウスL細胞類、マウ
ス3T3細胞類(ATCC CRL 1658)、マウ
スC127細胞類、293系(ATCC CRL 15
73)のヒト胎児腎臓細胞類、HeLa系(ATCC
CCL 2)のものを初めとするヒトの癌細胞類、細胞
系IMR−32(ATCC CCL 127)、SK−
N−MC(ATCC HTB 10)、及び、SK−N
−SH(ATCC HTB 11)の神経芽細胞腫細胞
類がある。様々な遺伝子発現系がこれらの宿主類を用い
る用途のために応用されており、現在ではこれらを市販
品として入手することができ、かつ、これらの系の任意
の一つを選択して、ヒトのGluRレセプターをコード
するDNAの発現を行わせることができる。典型的には
プラスミドベクターの形態で入手することができるこれ
らの系が、DNAで構成されている発現調節配列を含む
機能成分を発現カセットに組み込み、この発現調節配列
は、宿主に認識され、かつ、そのDNAの5’端に接続
した場合に、レセプターをコードするDNAの発現を可
能にする。この系は更に、レセプターをコードする領域
の3’端に接続した場合に発現を停止するDNA配列を
組み込む。従って、選択された哺乳類細胞宿主における
発現については、レセプターの分泌形態をコードするD
NAがその宿主により認識される発現調節DNA配列に
接続してある組換えDNA発現構築物を作製するが、そ
の発現調節DNA配列は、発現を行わせるための、レセ
プターをコードするDNAの5’領域、及び、発現を停
止させるための3’領域を含む。組換えDNA発現構築
物を含有するプラスミドベクターは、典型的には、複製
起点として通常ウイルスに由来するこのような他の機能
成分類を組み込み、発現宿主内におけるプラスミドの複
製を可能にするが、更に、大腸菌のような細菌宿主内に
おけるプラスミド増幅についてもこのことが望まれる。
安定に形質転換された組換え細胞類の選択を可能にする
マーカーを提供するために、ベクターは更に、形質転換
体類について生存に有利な性質を付与する遺伝子も組み
込むが、それは、ネオマイシンを補充した培地中でその
形質転換体類が培養される場合のネオマイシン耐性をコ
ードする遺伝子のようなものである。レセプターをコー
ドするDNAの哺乳類細胞発現を行うために使用するこ
とができる様々な組換えDNA発現系は、サイトメガロ
ウイルス(CMV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、
サルのウイルス(SV40)、マウス乳腺腫瘍ウイルス
(MMTV)、及び、他のものからのプロモーターのよ
うな、哺乳類細胞類に感染するウイルス類のプロモータ
ー類を利用するものである。発現を行わせるのに有用な
ものは、レトロウイルス類のLTRのようなプロモータ
ー類、温度により調節されかつドロソフィラから単離さ
れたもののような昆虫細胞のプロモーター類、並びに、
重金属類により調節されるもののような哺乳類の遺伝子
プロモーター類、つまり、メタロチオネイン遺伝子プロ
モーター、及び、他のステロイド誘導性プロモーター類
である。組換えDNA発現ベクター内への組み込みにつ
いては、選択されたヒトのGluRレセプター(例え
ば、ヒトのGluR1B、GluR2B、もしくは、G
luR3Aレセプター類のうちの一つ)、あるいは、A
MPA結合性断片もしくはその変異体(例えば、Glu
R3B)をコードするDNAを、遺伝子単離もしくは遺
伝子合成の選択された技術を適用することにより取得す
ることができる。本明細書中の実施例においてより詳細
に記載されているように、ヒトのGluRレセプター類
はヒトの脳組織のゲノム内にコードされており、従っ
て、慣用的な遺伝子単離及びクローニング技術を注意深
く適用することにより、ヒトのDNAライブラリーから
取得することができる。これは、典型的には、ヒトの脳
組織、好ましくは小脳もしくは海場組織の新鮮な供給源
からの全メッセンジャーRNAの抽出、その後の、メッ
セージのcDNAへの変換、及び、例えば細菌プラスミ
ド、より典型的には、バクテリオファージ内でのライブ
ラリーの形成を必要とする。ヒトのDNAの断片を含む
このようなバクテリオファージは、典型的には、個々の
ファージプラークもしくはコロニーを単離することがで
きるように、感受性大腸菌細菌の層の上での培養により
増殖させる。ファージコロニーにより保有されているD
NAを、その後、典型的には、ニトロセルロースもしく
はナイロンをベースにしたハイブリッド形成用膜上に固
定化し、その後、注意深く調節した条件下で、放射能
(もしくは他の方法)でラベルした適切な配列のオリゴ
ヌクレオチドプローブに対してハイブリッド形成させ
て、レセプターをコードするDNAもしくはその断片を
保有する特定のファージコロニーを同定する。例えば、
選択的なハイブリッド形成、つまり、プローブに対して
完全に相補的であるDNA配列のハイブリッド形成を、
厳格なハイブリッド形成条件下で行うことが理解されよ
う。典型的には、そのように同定された遺伝子もしくは
その一部分を、核酸配列分析のために、プラスミドベク
ター内にサブクローン化する。本発明の特定の実施態様
においては、GluR1Bレセプターは、図1に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 1)によりコードさ
れ、GluR2Bレセプターは図2に図示してあるDN
A配列(配列番号: 3)によりコードされ、更に、G
luR3A及びGluR3Bレセプターは図3に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 5)及び図4に図示し
てあるDNA配列(配列番号: 7)によりコードされ
ている。あるいは、GluRレセプターをコードする示
されているDNA配列内のコドンを、同義のコドン等価
物と置換することができるが、このような同義のコドン
置換は当業者に良く知られている。図示されているDN
A配列は、本明細書中に例示されている方法におけるヒ
ト脳のcDNAライブラリー内で同定されるcDNA配
列を構成している。ヒトのGluRレセプター群の様々
な一員のヌクレオチド配列を本明細書内に提供してある
が、レセプター類をコードするポリヌクレオチドは他の
経路により取得することも可能であると判断される。遺
伝子合成及び/又は増幅の自動化された技術を実施し
て、それらをコードするDNAを作製することができ
る。ヒトのGluRレセプターをコードするDNAの長
さのため、自動合成の適用には、最高でも300ヌクレ
オチドの長さまでの遺伝子の領域を個々に合成し、その
後、最終的な組立のために、相補性を有する張り出し部
分(overhang complementarit
y)を利用して正確に連続してつなぎ合わせる、段階的
遺伝子構築を必要とするかもしれない。個々に合成され
た遺伝子領域を、確立されたポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)技術を利用して、組立の前に増幅させることがで
きる。自動化した遺伝子合成技術の適用により、天然の
ヒトGluRレセプター、つまり、GluR1B、Gl
uR2B、GluR3A、及び、GluR3B、の変異
体類をコードするポリヌクレオチドを作製する手段を提
供する。例えば、本明細書中に記載されているヒトのG
luRレセプターをコードするポリヌクレオチド類を、
本明細書中に示されている天然のポリヌクレオチド配列
内に表わされているコドンの代わりに同義のコドンを置
換することにより作製することができる、と判断され
る。更に、例えば、一つもしくは複数の、例えば1−1
0の、単一アミノ酸置換、欠失、及び、付加を取り込む
ヒトのGluRレセプターの変異体をコードするポリヌ
クレオチドを作製することができる。スリーニングの目
的で、レセプターの天然リガンド結合プロフィルを維持
させることが多くの場合において望まれるため、例え
ば、電荷のようなものを有するアミノ酸におけるいわゆ
る保存的置換にアミノ酸置換を限定し、かつ、例えば、
成熟したレセプターのおおよそ最初の20N末端残基、
及び、レセプタードメインのマッピングにおいて明確に
されているような他の領域内においての、レセプター活
性について余り重要でない部位に対する置換に限定する
ことが望まれる。保有する適切な鋳型DNAを使用し
て、PCR増幅の技術を、最終遺伝子の全てもしくは一
部分を直接作製するのに使用することもできる。この場
合、一片もしくは互いに連結することができる数片の最
終産物のPCR増幅を引き起こすプライマーを合成す
る。これは、平滑末端を有する増幅されたDNA断片類
の段階的連結によって、好ましくは、天然に存在する制
限エンドヌクレアーゼ部位を含む断片類の段階的連結に
よって行うことができる。この適用法においては、CD
NAもしくはゲノムDNAのいずれかをPCR増幅のた
めの鋳型として使用することが可能である。前者の場合
においては、cDNA鋳型を、市販品として入手するこ
とができる、もしくは、自ら作製した、小脳及び海馬を
含む様々なヒトの脳組織のcDNAライブラリーから取
得することができる。一旦取得したら、レセプターをコ
ードするDNAを、任意の適切な発現ベクター内に発現
のために組み込み、更に、宿主細胞を、DNA介在性形
質転換、電気穿孔法、もしくは、分子ガン(parti
cle gun)法形質転換のような慣用的な方法を使
用して、そのベクターでトランスフェクトさせる。発現
ベクターを選択して、一時的にもしくは適切な方法での
いずれかでレセプターをコードするDNAを発現する、
形質転換させた細胞系を提供することができる。一時的
な発現については、宿主細胞類を、典型的には、哺乳類
細胞中において機能する複製起点を有する発現ベクター
で形質転換させる。安定な発現のためには、このような
複製起点は必要ないが、ベクターは典型的には、形質転
換体類に、それらの選択を可能にする、生存に有利な性
質を付与する産物をコードする遺伝子を含有している。
このような選択可能なマーカーをコードする遺伝子に
は、ミコフェノール酸に対する耐性を付与する大腸菌の
gpt遺伝子、抗生物質G418及びネオマイシンに対
する耐性を付与するトランスポゾンTn5由来のneo
遺伝子、DHFR−細胞類の表現型をDHFR+細胞類
へと変化させるマウス細胞類もしくは大腸菌由来のdh
fr配列、及び、TK−細胞の表現型をTK+細胞にす
る単純ヘルペスウイルスのtk遺伝子がある。一時的発
現及び安定した発現の両者とも、リガンドスクリーニン
グアッセイ類に使用するための、形質転換した細胞系、
及び、それから誘導される膜調製物を提供することがで
きる。スクリーニングアッセイ類に使用するためには、
レセプターをコードするDNAを一時的に発現する細胞
類を後に使用するために凍結保存することができるが、
速い速度のプラスミド複製が結局は細胞を死に至らせる
ため、通常は数日のうちに、その形質転換細胞をできる
かぎり早めに使用するべきである。このようなアッセイ
類は、無傷の細胞類、あるいは、このような細胞類に由
来する膜調製物類のいずれかを使用して行うことができ
る。膜調製物類は、典型的にはリガンド結合実験のため
のより都合の良い基質を提供し、従って、結合用基質と
して好ましい。スクリーニング、つまり、リガンド結合
実験の目的で膜調製物類を調製するには、凍結した無傷
の細胞類を冷水懸濁液状態のうちに均一化させ、遠心後
に膜ペレットを回収する。その後、このペレットを冷水
で洗浄し、更に、透析して、グルタミン酸のような、取
り除いておかないとアッセイ中における結合に競合する
内因性EAAリガンドを除去する。その後、あるいは、
凍結乾燥した形態で保存した後に、透析した膜をリガン
ド結合アッセイにおいて行うのと同じように使用するこ
とができる。あるいは、一時的なトランスフェクション
後約2日で、あるいは、安定にトランスフェクトさせた
細胞を新しいプレートに撒いておおよそ同じ期間後に回
収した無傷の新鮮な細胞を、膜調製物類について使用し
たのと同じ方法でリガンド結合アッセイに使用すること
ができる。細胞を使用する際に、細胞は、損傷を与えな
いようにより温和な遠心により回収する必要があり、か
つ、全ての洗浄は、例えば、リン酸緩衝塩水のような緩
衝化された培地で行い、細胞の浸透圧ショック及び破裂
を回避する必要がある。物質、つまり、リガンドの候補
の、本発明のヒトGluRレセプターに対する結合は、
典型的には、予め決定してある量の細胞由来膜、一般的
には約25μgから100μg(例えば、蛋白質測定に
より測定する)、を使用して評価する。一般的には、競
合的結合アッセイは、AMPAに関連するテスト化合物
の親和性を評価するのに有用である。この競合的結合ア
ッセイは、様々な濃度で添加してあるラベル化していな
いテスト化合物の存在下において、例えば[3H]−A
MPAのような放射ラベルしたAMPAと共にこの膜調
製物をインキュベートすることにより実施することがで
きる。インキュベーション後、置換されたもしくは結合
している放射ラベル化AMPAのいずれかを回収及び測
定して、基質として使用された特定のレセプターについ
ての、テスト化合物とAMPAの相対結合親和性を決定
することができる。この方法においては、AMPA結合
性のヒトEAAレセプター類についての様々な化合物の
親和性を測定することができる。あるいは、グルタミン
酸の放射ラベル化類似物を競合的リガンドとして、放射
ラベル化AMPAの代わりに使用することができる。レ
セプターをコードするDNAを発現する細胞を使用する
他の方法としては、リガンドの性質決定を、例えばキセ
ノプス(Xenopus)卵母細胞のような細胞類を使
用して行うこともでき、この卵母細胞は、レセプターを
コードするメッセンジャーRNAの卵母細胞の細胞質へ
の注入、もしくは、レセプターをコードするDNAの卵
母細胞の核への注入による導入後、機能的な膜結合性レ
セプターを産生する。細胞質分配用のメッセンジャーR
NAを作製するためには、レセプターをコードするDN
Aを、典型的には、最初に、プラスミドベクター内のT
3もしくはT7バクテリオファージプロモーターのよう
な適切なプロモーター領域の近傍にサブクローン化させ
て、RNAメッセージへの転写を可能にする。その後、
RNAを、インビトロにおいて挿入した遺伝子から転写
させ、回収し、その後、キセノプスの卵母細胞中に注入
する。RNA溶液のnL容量の注入後、この卵母細胞を
最高数日間インキュベートして放置し、その後、浴溶液
中に供給された特定のリガンド分子に対して反応する能
力についてのテストを行う。機能的なEAAレセプター
類は、イオンが選択的に通過することができる膜チャン
ネルの操作より部分的に作用するため、浴溶液中の特定
なリガンド分子に対して反応するレセプターの機能を、
典型的には、確立された方法において、細胞内に挿入さ
れた微小電極を利用することにより、電流として測定す
ることができる。レセプターをコードするDNAを、リ
ガンドのスクリーニングに有用な細胞系を作製するのに
使用することに加え、本発明の他の態様によると、DN
Aの発現を行わせて、構造研究のため、抗体類を作製す
るため、及び、他の実験的用途のために、レセプターの
AMPA結合性断片類を可溶性形態で製造することがで
きる。AMPA結合性残基に反応することができるヒト
のGluRレセプター部分は細胞の外側に存在し、つま
り、細胞外物質であることが予想される。従って、最初
の例においては、この細胞外リガンド結合ドメインを大
量にかつ単離された形態、つまり、レセプターの残りの
部分を含まない状態で提供することにより、レセプター
−リガンド相互作用の性質決定を可能にすることが望ま
れる。これを実施するためには、ヒトのGluRレセプ
ターをコードするDNAの全長を、翻訳停止コドンを、
細胞外N末端領域内の、最初の膜貫通ドメイン(TM
1)をコードする配列の直前、つまり、GluR1Bに
おいては残基521の前、GluR2Bにおいては残基
525の前、もしくは、GluR3A及びGluR3B
の残基527の前に導入するように、部位特異的突然変
異誘発により修飾することができる。膜内へレセプター
を「固定(anchor)」させる任意の膜貫通ドメイ
ンがもはや産生されないため、修飾した遺伝子の発現の
結果として細胞外リガンド結合ドメインのみの、可溶性
形態での分泌が生じる。その後に標準的なリガンド結合
アッセイを行って、そのように産生される細胞外ドメイ
ンに対する候補化合物の結合の度合いを決定することが
できる。当然のことながら、部位特異的突然変異誘発を
使用して、単離されたドメインに対するリガンド結合の
度合いを至適化させる目的で、細胞外領域の数種の異な
る変形体を産生する必要があるかもしれない。本発明の
リガンド結合アッセイに使用するために、はじめに、種
々の技術のうち任意の1つを用いて、レセプターのAM
PA結合性断片を固体支持体に固定する。1つの方法で
は、レセプターペプチド断片のC末端を、誘導体化され
た不溶性ポリマー性支持体、例えば架橋ポリスチレンも
しくはポリアミド樹脂に結合させることができる。固体
支持体に固定したら、その断片を利用して候補リガンド
をレセプター結合親和性に関してスクリーニングする。
この目的には、通常、全長レセプターを用いる上記の競
合型リガンド結合アッセイが使用される。固体支持体に
しっかりと固定された断片は、候補リガンドの存在中、
天然リガンドすなわちAMPAと結合される。AMPA
または候補リガンドのいずれか一方を、例えば放射能で
ラベルし、適当なインキュベーション期間後、結合した
ラベルまたは非結合ラベルの量を測定することによっ
て、AMPAの置換の度合いを決定する。あるいは、成
熟蛋白質のアミノ末端に由来するのではなく、その代わ
りにむしろカルボキシ末端に由来するレセプターの細胞
外ドメイン、例えば、4番目の膜貫通ドメイン(TM
4)のすぐ後に来る、つまり、GluR1Bのアミノ酸
残基809−888、GluR2Bの残基813−86
2、あるいは、BluR3AもしくはGluR3Bの残
基817−866の間に存在するドメインを産生するこ
とが望まれる。この場合、部位特異的突然変異誘発及び
/又はPCRに基づく増幅技術を容易に使用して、目的
のレセプタードメインをコードする遺伝子の定義された
断片を提供することができる。遺伝子断片をコードする
DNAが発現ベクターにより提供される翻訳開始コドン
に隣接して挿入され、かつ、必要な翻訳読み取り枠が注
意深く保存されているという条件で、このようなDNA
配列を使用して、所望のレセプター断片の発現を、細胞
内で、あるいは、分泌様式で行なうことができる。Gl
uRレセプターのこのようなAMPA結合性断片類の産
生を、様々な宿主細胞内において行うことができるであ
ろう。CHO細胞類のような哺乳類細胞類をこの目的に
使用することができ、この場合、発現は、典型的には、
例えば、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター
のような高いレベルでの発現を可能にさせる発現プロモ
ーターにより行われる。あるいは、昆虫のSf9(スポ
ドプテラ・フルギペルダ)細胞類のような非哺乳類細胞
を使用することができ、この場合、発現は、典型的に
は、バキュロウイルスの発現プロモーター、例えば、強
力な後期ポリヘドリン蛋白質プロモーターにより行われ
る。繊維状菌類の発現系を使用して、EAAレセプター
のこのような細胞外ドメインを大量に分泌させることも
できる。例えば、発現をalcAプロモーターにより行
うアスペルギルス・ニデュランスは、このような許容で
きる系を構成する。このような発現宿主類に加え、細胞
内にせよ細胞外にせよ、異種の遺伝子類もしくは遺伝子
断片類を発現することができる、任意の原核生物もしく
は他の真核生物の発現系が同様に許容されるであろう。
特に、例えば脳組織内におけるヒトのGluRレセプタ
ーの存在及び/又は局在の検出に使用するために、本発
明は、他の態様において、ヒトのGluRレセプターに
対するラベル化抗体をも提供する。このような抗体類を
産生するためには、先に記載したような微生物もしくは
哺乳類細胞宿主内で産生されるか、あるいは、標準的な
ペプチド合成技術により産生される、無傷の可溶性レセ
プターもしくはその免疫原性断片、つまり、免疫反応を
誘導することができる断片、のいずれかを免疫原として
使用することができる。免疫原性断片としての使用に特
に適するヒトのGluRレセプターの領域は、レセプタ
ーの細胞外領域、もしくは、その細胞外領域の一部分に
対する配列に相当するものを含む。それは例えば、Gl
uR3Aレセプターの残基1−526からなるペプチド
類、もしくは、少なくとも約10残基からなるその断片
(特に、残基178−193もしくは479−522を
含む断片類がそれに含まれる)、及び、GluR3Aレ
セプターの膜貫通ドメインTM−2とTM−3との間の
領域に相当するペプチド類(残基594−603からな
るペプチドのようなもの)である。C末端ドメイン(G
luR3Aレセプターの残基817−866)もしくは
その断片からなるペプチドを、抗体類の作製に使用する
こともできる。選択されたヒトのGluRレセプターも
しくは免疫原性断片に対する抗体類の作製は、ポリクロ
ーナル抗体の産生については、慣用的な免疫化プロトコ
ール、及び、ヒツジ、ヤギ及びウサギのような様々な哺
乳類宿主類のうちの任意のものを使用して実施すること
ができる。あるいは、モノクローナル抗体の産生につい
て、脾細胞のような免疫細胞を免疫化した動物から回収
し、ハイブリドーマ技術を使用して骨髄腫細胞に融合さ
せることができる。融合産物を、その後、選択培地中で
培養することによりスクリーニングし、抗体を産生する
細胞を継続的な増殖、及び、抗体回収のために回収す
る。その後、回収した抗体を、放射ラベル、酵素ラベ
ル、ルミネッセンスラベル、もしくは、その類のものの
ような検出可能なラベルに対して、この目的のために確
立されたリンカー技術を使用して共有結合的にカップリ
ングさせることができる。例えば、放射ラベル化した形
態のような、検出可能なようにラベル化した形態におい
ては、ヒトのGluRレセプターをコードするDNAも
しくはRNA、及び、選択されたその領域を、本発明の
他の態様に従って、ハイブリッド形成用のプローブとし
て使用して、例えば、ヒトもしくは他の哺乳類ゲノム
(もしくは、cDNAライブラリー)中に存在する配列
関連遺伝子を同定するか、あるいは、脳組織のような検
体中のヒトGluRをコードするDNAの位置を決定す
ることもできる。これは、例えば32Pで放射ラベルし
てあるヌクレオチド類を中に取り込んでいる無傷のコー
ディング領域、あるいは、その断片のいずれかを使用し
て実施することができる。ある検体内に含まれるヒトの
GluRをコードするDNAを同定するためには、それ
をコードする全長cDNA、あるいは、それについて特
有な断片のいずれかを使用することが望ましい。図1−
4(配列番号:1−8)を参照すると、このようなヌク
レオチド断片には、少なくとも約17核酸を含むもの、
そうでない場合には、レセプターの細胞外N末端もしく
はC末端領域をコードする領域に配列が一致するもの、
あるいは、その5’非翻訳もしくは3’非翻訳領域を示
すものがある。このようなオリゴヌクレオチド配列、及
び、無傷の遺伝子自身を当然のことながら使用して、ヒ
トのGluRに関連するヒト遺伝子、特に、そのcDN
A等価物を、標準的なハイブリッド形成技術によりクロ
ーン化することもできる。本発明の実施態様は、以下に
示す特定の実施例において詳細に記載されているが、こ
の実施例に制限されるものと解釈されるべきでない。
【実施例】実施例1 ヒトGluR3AレセプターをコードするDNAの単離 ヒトGluR3Aレセプターをクローン化するのに使用
した特定の方法を、図6に概略的に図示し、以下により
多くの詳細を記載した。ヒトのGluR3Aレセプター
をコードするcDNAは、Stratagene Cl
oning Systems社(La Jolla,C
alifornia, U.S.A.)から、大腸菌を
ベースにしたラムダーファージライブラリー(ラムダー
ZAP)として取得した。このcDNAライブラリー
を、最初に、humEAAlaとして表示されるカイネ
ート結合性のヒトEAAレセプターの3’領域を構成す
る1.1kbのEcoRI/EcoRI DNA断片を
用いて精査した。この特定のカイネート結合性レセプタ
ーは、1991年8月26日に出願され、参考として本
明細書中に取り込まれる本出願人の同時係属中の米国特
許出願第07/750,090号に記載されている。ヒ
トのEAAlaレセプターをコードし、1.1kbのプ
ローブを回収することができるDNAをブダペスト条約
に従って、1991年8月21日に、米国、メリーラン
ド州、ロックビルにあるAmerican Type
Culture Collectionに寄託し、受託
番号ATCC75063を得た。プローブを用いるハイ
ブリッド形成は、30℃で一晩行い、フィルターは、
0.5%のSDSを含む2×SSCを用いて25℃で5
分間洗浄し、続いて、0.5%DSSCを含む2×SS
Cを用いて50℃で15分間洗浄した。最終洗浄は、
0.5%のSDSを含む1×SSCを用いて、50℃で
15分間行った。フィルターを一晩X線フィルム(Ko
dak社)に対して露出した。以下に示すハイブリッド
形成条件下(6×SSC、50%のフォルムアミド、5
%のデンハート溶液、0.5%のSDS、100μg/
mlの変成させたサーモン精子DNA)でスクリーニン
グした106個のクローンのうち、僅か2つの海馬cD
NAライブラリー挿入物が同定され、一つものもは約
1.6kbで、RKCH521と表示され、他のものは
約2.2kbで、RKCH221と表示される(図
6)。配列決定のために、’521及び’221ファー
ジをプラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従っ
て、ファゲミド(phagemids)として切断し
て、挿入断片を保持している、ファゲミドベクターのブ
ルースクリプト(Bluescript)−SK変異体
を作製した。’221クローンの全配列に亘る配列決定
により、5’非コーディング領域の約78塩基、及び、
コーディング領域の約2.1kbを伴う推定上のATG
開始コドンが明らかにされた。’521挿入断片全体に
亘る配列決定により、’221挿入断片と重複する重要
な領域が明らかにされ、かつ、停止コドンの位置は決定
されていないが、幾つかの追加的3’配列が提供され
た。’521配列中には明白な停止コドンがなかったの
で、その遺伝子の3’領域を探索した。この目的のため
に、Keinanenら(上掲)により報告されている
ラットのGluR3レセプター配列の3’領域にアニー
リングすることができるオリゴヌクレオチドプローブを
最初に合成した。32−Pでラベルしたプローブの特異
的配列を以下に提供する(配列番号:13)。 5’−ACACTCAGAATTACGCTACATA
CAGAGAAGGCTACAACGT−3’ 同じ海馬cDNAライブラリーを、その後、ラットをベ
ースにしたプローブを使用し、以下に示すハイブリッド
形成条件下で再スクリーニングした:6×SSC、25
%のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5%
のSDS、100μg/mlの変成させたサーモン精子
DNA、42℃。これにより、1.2kbの挿入断片が
明らかになり、これを、RKCSHG132と表示し
た。全プローブの配列決定により、予め単離されてい
る’521挿入断片の3’端と重複している5’端が明
らかになり、更に、停止コドン、並びに、3’非翻訳配
列の約15塩基も明らかになった。無傷のクローン中の
全コーディング領域を提供するために、図6に示した方
法を利用して、3.0kbのブルースクリプト−SKフ
ァゲミドのバックグランド中に含まれる2.8kbのE
coRI/EcoRI挿入断片としてhGluR3Aを
コードするDNAを保有するファゲミドpBS/Hum
GluR3Aを作製した。EcoRI/EcoRI挿入
断片の全配列を、図3に提供した(配列番号:5及び
6)。5.8kbのファゲミドpBS/humGluR
3Aを、ブダペスト条約に従って、米国、メリーランド
州、ロックビル市にあるAmerican TypeC
ulture Collectionに、1992年3
月19日に寄託し、受託番号ATCC75218を得て
いる。実施例2 ヒトGluR3BレセプターをコードするDNAの単離 ヒト胎児脳のcDNAライブラリーを、更に、ヒトのG
luRレセプターについての探索についてスクリーニン
グした。この特定のライブラリーは、Stratage
ne Cloning Systems社(La Jo
lla,California, U.S.A.)か
ら、EcoRIをベースにしたラムダーgt10ライブ
ラリーとして取得した。このライブラリーを、最初に、
報告されているラットGluR3遺伝子配列の3’領域
にハイブリッド形成することができるオリゴヌクレオチ
ドをハイブリッド形成用プローブとして使用してスクリ
ーニングした。先に記載したようなハイブリッド形成条
件(6×SSC、25%のフォルムアミド、42℃、
等)を用いたスクリーニングにより、約2.3kbのサ
イズの一つの挿入断片が明らかになり、これをRKCS
FG34と表示した。その挿入断片を保持するブルース
クリプト−SKファゲミドを放出させるために切断後、
配列決定により、’34挿入断片と、先に単離してある
GluR3Aクローンの3’端との間の実質的な配列の
同一性が明らかになり、かつ、’34挿入断片上に部分
的にコードされていた遺伝子の5’端が消失したことが
示唆された。組み合わせた遺伝子を提供するために、
5’領域をGluR3A挿入断片から切り出し、更に、
これを使用して、内部にあるHindIII部位におい
て’34挿入断片の5’端を作製した。これは、図7に
図式化して示したように実施した。得られた無傷のロー
ンを、ヒトGluR3Bと表示した。実施例1のGlu
R3Aクローンと本実施例のGluR3Bクローンとの
間の配列比較により、アミノ酸配列として図5に図示す
る(配列番号:9及び10)非類似性の短い領域のみが
明らかになった。6.1kbのファゲミドpBS/hu
mGluR3Bを、ブダペスト条約に従って、米国、メ
リーランド州、ロックビルにあるAmerican T
ypeCulture Collectionに、19
92年3月19日に寄託し、受託番号ATCC7521
9が与えられている。実施例3 ヒトGluR1BレセプターをコードするDNAの単離 ヒトGluR1BレッセプターをコードするcDNA
を、Stratagene Cloning Syst
ems 社(La Jolla,Californi
a, U.S.A.)から、EcoRIをベースにした
ラムダーファージライブラリーとして取得したヒト胎児
脳のcDNAを精査することにより同定した。このcD
NAライブラリーを、Hollmann eら(上掲)
により報告されているラットGluR1レセプター配列
の5’領域にアニールすることができるオリゴヌクレオ
チドプローブを使用してスクリーニングした。32−P
ラベルしたプローブの特異的配列を以下に示す(配列番
号:14)。 5’−CCAGATCGATATTGTGAACATC
AGCGACACGTTTGAGATG−3’ 胎児脳のcDNAライブラリーを、以下に示すハイブリ
ッド形成条件下でスクリーニングした:6×SSC、2
5%のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5
%のSDS、100μg/mlの変成させたサーモン精
子DNA、42℃。フィルターを、0.5%のSDSを
含む2×SSCで、25℃で5分間洗浄し、次に、0.
5%のSDSを含む2×SSCで、50℃で15分間洗
浄した。最終洗浄は、0.5%のSDSを含む1×SS
Cで、50℃で15分間であった。フィルターを一晩X
線フィルム(Kodak社)に露出した。スリーニング
した106個のクローンのうち、約3.2kbの唯一つ
のcDNA挿入断片が同定され、それをRKCSFG9
1と表示した。配列決定のために、’91ファージをプ
ラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従ってファゲ
ミドとして切り出し、挿入断片を保持しているファゲミ
ドベクターのブルースクリプト−SK変異体を作製し
た。’91クローンの全配列に亘る配列決定により、
5’非コーディング領域の約61塩基及びコーディング
領域の2,718塩基を伴う、推定上のATG開始コド
ンが明らかになった。更に、停止コドン、並びに、3’
非翻訳配列の約438塩基も明らかになった。EcoR
I/EcoRI挿入断片の全配列を図1に提供した(配
列番号:1及び2)。3.0kbのブルースクリプト−
SKファゲミドバックグランド中に含まれる3.2kb
のEcoRI/EcoRI挿入断片としてレセプターを
コードするDNAを保持する、pBS/humGluR
1Bと表示される6.2kbのファゲミドを、ブダペス
ト条約に従って、米国、メリーランド州、ロックビルに
あるAmerican Type Culture C
ollectionに、1992年5月28日に寄託
し、受託番号ATCC75246が付与されている。実施例4 ヒトGluR2BレセプターをコードするDNAの単離 ヒトGluR2Bレセプターをクローン化するのに用い
た特定の戦略を図10において図式化して示し、かつ、
より多くの詳細を以下に記載した。ヒトGluR2Bレ
セプターをコードするcDNAは、Stratagen
eCloning Systems 社(La Jol
la,California, U.S.A.)から、
EcoRIをベースにしたラムダーファージライブラリ
ー(ラムダーZAP)として取得したヒト海馬のcDN
Aを精査することにより同定した。このcDNAライブ
ラリーを、Keinanenら(上掲)により報告され
ているラットのGluR2レセプター配列の3’領域に
アニールすることができるオリゴヌクレオチドプローブ
を使用してスクリーニングした。32−Pラベルしたプ
ローブの特異的配列を以下に提供した(配列番号:1
5)。 5’−GTGAATGTGGAGCCAAGGACTC
GGGAAGTAAG−3’ 海馬cDNAライブラリーを、以下に示すハイブリッド
形成条件下でスクリーニングした:6×SSC、25%
のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5%の
SDS、100μg/mlの変成させたサーモン精子D
NA、42℃。フィルターを、0.5%のSDSを含む
2×SSCで、25℃で5分間洗浄し、次に、0.5%
のSDSを含む2×SSCで、50℃で15分間洗浄し
た。最終洗浄は、0.5%のSDSを含む1×SSC
で、50℃で15分間であった。フィルターを一晩X線
フィルム(Kodak社)に露出した。スリーニングし
た106個のクローンのうち、約2.7kbの一つのc
DNA挿入断片が同定され、それをRKCSHG84と
表示し、更に、約2.9kbの別のcDNA挿入断片が
同定され、それをRKCSHG41と表示した(図1
0)。配列決定のために、’84及び’41のファージ
をプラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従ってフ
ァゲミドとして切り出し、挿入断片を保持している、フ
ァゲミドベクターのブルースクリプト−SK変異体を作
製した。’84クローンの全配列に亘る配列決定によ
り、5’非コーディング領域の約314塩基及びコーデ
ィング領域の約2.4kbを伴う推定上のATG開始コ
ドンが明らかになった。’41挿入断片の全配列に亘る
配列決定により、’84挿入断片と重複する重要な領域
が明らかになり、更に、’84挿入断片中には見いださ
れなかった停止コドン、並びに、3’非翻訳配列の約4
41塩基も明らかになった。無傷のクローン中の全コー
ディング領域を提供するために、図10に示した戦略を
利用して、3.0kbのブルースクリプト−SKファゲ
ミドバックグランド中に含まれる3.4kbのEcoR
I/EcoRI挿入断片としてhGluR2Bをコード
するDNAを保持するファゲミドpBS/HumGlu
R2Bを作製した。EcoRI/PstI挿入断片の全
配列を、図2に提供した(配列番号:3及び4)。6.
4kbのファゲミドpBS/humGluR2Bを、ブ
ダペスト条約に従って、米国、メリーランド州、ロック
ビルにあるAmerican TypeCulture
Collectionに、1992年3月19日に寄
託し、受託番号ATCC 75217が付与されてい
る。実施例5 ヒトGluR3Aレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図8に示した戦略を使用して、発現ベクター内へのGl
uR3AレセプターをコードするcDNAの組み込みを
促進させた。哺乳類細胞中の一時的発現については、ヒ
トGluR3AレセプターをコードするcDNAを哺乳
類の発現ベクターpcDNAI内に組み込んだが、この
ベクターは、Invitrogen Corpoati
on(San Diego,California,
USA:カタログ番号 V490−20)から市販品と
して入手することができる。これは、真核生物系内にお
けるcDNA発現、及び、原核生物系内におけるcDN
A分析のために設計された多重機能性の4.2kbのプ
ラスミドベクターである。CMVプロモーター及びエン
ハンサー、スプライスセグメント及びポリアデニル化シ
グナル、SV40及びポリオーマウイスルの複製起点、
及び、配列決定及び突然変異誘発のために一本鎖DNA
を解放するためのM13オリジン、センス及びアンチセ
ンスRNA転写物の産生のためのSp6及びT7RNA
プロモーター、及び、Col E1様の高コピープラス
ミドオリジンが、このベクター内に取り込まれている。
ポリリンカーは、CMVプロモーター(及び、T7プロ
モーターの3’)の下流に適切に配置されている。Gl
uR3AレセプターをコードするcDNAの発現ベクタ
ー内への組み込みを促進するために、NotI部位を、
ブルースクリプト−SKのcDNA挿入断片の5’フラ
ンク上に導入し、その後、このcDNA挿入断片を、
2.8kbのNotI/NotI断片としてpBS/h
umGluR3Aから放出し、これをその後、pcDN
AIポリリンカー中のNotI部位に組み込んだ。No
tI接合部位にまたがる配列決定を行い、pcDNAI
内の適切な挿入方向を確認した。得られたプラスミドは
pcDNAI/humGluR3Aと表示され、これ
を、その後、一時的発現のために、選択された哺乳類細
胞宿主内へ導入したが、この場合この宿主細胞は、サル
由来の、COS−1系の線維芽細胞様細胞であった(A
TCC CRL 1650として、メリーランド州、ロ
ックビルのAmerican Type Cultur
e Collectionから入手することができ
る)。GluR3AをコードするDNAの一時的発現の
ために、COS−1細胞を、106個のCOS細胞当た
り約8μgのDNA(pcDNA1/humGluR3
Aとして)で、DEAEを介在するDNAトランスフェ
クション法によりトランスフェクトさせ、Maniat
isら(上述)により記載されている方法に従って、ク
ロロキン(Chloroquine)で処理した。簡潔
に述べると、COS−1細胞を、5×106細胞/皿の
密度でプレートに撒き、その後、FBSを補充してある
DMEM/F12培地で24時間増殖させた。その後、
培地を除去し、細胞をPBS内で洗浄し、次に、培地内
で洗浄した。その後、細胞に、DMEM/F12培地中
に、DEAEデキストラン(0.4mg/ml)、10
0μMのクロロキン、10%のNuSerum、DNA
(0.4mg/ml)を含むトランスフェクション溶液
を加えた。37℃における3時間のインキュベーション
後、細胞をPBS及び培地で先ほど記載したように洗浄
し、その後、DMEM/F12倍地中に含まれる10%
のDMSOで1分間ショックを与える。細胞を、10%
のFBSを補充してある培地中で2−3日間増殖させ、
インキュベーション終了時に、培養皿を氷上に置き、氷
冷PBSで洗浄し、その後、掻き取って取り出した。そ
の後、細胞を、1000rpmで10分間の遠心により
回収し、リガンド結合アッセイに使用するために、細胞
ペレットを液体窒素中で凍結した。凍結した細胞の融解
アリコートのノザンブロット分析により、保存下におけ
る細胞中での、レセプターをコードするcDNAの発現
を確認した。類似した方法で、安定にトランスフェクト
させた細胞系を、2つの異なる細胞型を宿主として使用
して調製することもでき、これらの細胞型は、CHO
K1及びCHO Pro5である。これらの細胞系を構
築するために、ヒトGluR3AをコードするcDNA
を、安定な発現を可能にする、哺乳類の発現ベクターp
RC/CMV(Invitrogen社)内に組み込ん
だ。この部位への挿入により、cDNAは、サイトメガ
ロウイルスプロモーターの発現調節下にあり、かつ、ウ
シの成長ホルモン遺伝子のポリアデニル化部位及びター
ミネーターの上流にあり、かつ、選択可能なマーカーと
してのネオマイシン耐性遺伝子(SV40の初期プロモ
ーターにより作動させられる)を含むベクターのバック
グランド内に配置させられた。先に記載したように作製
されたプラスミドを導入するために、宿主であるCHO
細胞を、最初に、10%のFBSを補充したMEM培地
中に、5×105の密度で撒いた。24時間の増殖後、
そのプレートに新鮮な培地を添加し、3時間後に、細胞
を、リン酸カルシウム−DNA共沈殿法(Maniat
isら、上述)を用いてトランスフェクトする。簡潔に
述べると、3μgのDNAを、緩衝化したカルシウム溶
液と混合し、室温で10分間インキュベートした。等量
の緩衝化したリン酸溶液を添加し、この懸濁液を室温で
15分間インキュベートした。次に、このインキュベー
トした懸濁液を細胞に加えて4時間してから除去し、1
5%のグリセロールを含む培地で細胞にショックを与え
た。3分後、細胞を培地で洗浄し、正常な増殖条件で2
4時間インキュベートした。ネオマイシンに耐性な細胞
を、G418を含む(1mg/ml)、10%のFBS
を補充したアルファーMEM培地中で選択する。G41
8耐性細胞の個々のコロニーを約2−3週間後に単離
し、クローンを選択し、その後、アッセイの目的のため
に増殖させる。実施例6 ヒトGluR1Bレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図9に示した戦略を使用して、GluR1Bレセプター
をコードするcDNAの、発現ベクター内への組み込み
を亢進させた。特に、NotI部位を、ブルースクリプ
ト−SKのcDNA挿入断片の3’フランク上に導入
し、その後、このcDNA挿入断片を3.2kbのNo
tI/NotI断片としてpBS/humGluR1B
から切り出し、これをその後、pcDNAIポリリンカ
ー内のNotI部位に組み込んだ。接続部分にまたがる
配列決定を行い、pcDNAI内における適切な挿入方
向を確認した。得られたプラスミドはpcDNA1/h
umGluR1Bと表示され、これをその後、一時的発
現のために、先に記載した、サル由来の、COS−1系
の線維芽細胞様細胞内に導入した。GluR1Bをコー
ドするDNAの一時的発現のために、COS−1細胞
を、106個のCOS細胞当たり約8μgのDNA(p
cDNA1/humGluR1Bとして)で、実施例5
に記載した方法を使用してトランスフェクトした。実施例7 ヒトGluR2Bレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図11に示した戦略を使用して、GluR2Bレセプタ
ーをコードするcDNAの、発現ベクター内への組み込
みを亢進させた。特に、NotI部位を、ブルースクリ
プト−SKのcDNA挿入断片の5’フランク上に導入
し、その後、このcDNA挿入断片を、3.4kbのH
indIII/NotI断片としてpBS/humGl
uR2Bから放出し、これをその後、pcDNAIポリ
リンカー内のHindIII/NotI部位に組み込ん
だ。接続部分にまたがる配列決定を行い、pcDNAI
内における適切な挿入方向を確認した。得られたプラス
ミドはpcDNA1/humGluR2Bと表示され、
これをその後一時的発現のために、先に記載した、サル
由来の、COS−1系の線維芽細胞様細胞(ATCC
CRL 1650として、メリーランド州、ロックビル
のAmericanType Culture Col
lectionから入手することができる)内に導入し
た。GluR2BをコードするDNAの一時的発現のた
めに、COS−1細胞を、実施例5において設定したよ
うに106個のCOS細胞当たり約8μgのDNA(p
cDNA1/humGluR2Bとして)でトランスフ
ェクトした。実施例8 リガンド結合アッセイ 凍結した状態のトランスフェクトした細胞を、手動のホ
モジナイザーを使用して氷冷した蒸留水内に再懸濁さ
せ、5分間超音波処理をし、その後、50,000gで
20分間遠心した。上清を除去し、膜ペレットを−70
℃において凍結保存した。COS細胞膜ペレットを、氷
冷した50mMのトリス−HCl(pH7.55、5
℃)内に再懸濁させ、結合について競合すると思われる
内因性グルタミン酸を除去する目的で、再び、50,0
00gで10分間遠心した。ペレットを、氷冷した50
mMのトリス−HCl(pH7.55)緩衝液内に再懸
濁させ、得られた膜調製物を、以下に記載する結合実験
のための組織源として使用した。蛋白質は、標準として
BSAを使用して、ピアース(Pierce)試薬を用
いて測定した。その後、結合アッセイを、蛋白質測定に
より決定された25−100μgに等しい量のCOS由
来の膜等価物、及び、選択された放射ラベルしてあるリ
ガンドを用いて行った。特に、AMPA結合アッセイに
ついては、インキュベーション用混合物は、1mlの最
終容量中に0.1MのKSCN及び2.5mMのCaC
l2を含み、25−100μgの組織蛋白質、及び、
D,L−アルファー−[5−メチル−3H]アミノ−3
−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾール−4−プロピ
オン酸(3H−AMPA、27.6Ci/ミリモル、最
終10nM)からなる。非特異的結合は、1mMのL−
グルタミン酸の存在下で測定した。試料をプラスチック
製のミニバイアル中で、氷上で60分間インキュベート
し、結合したリガンドと遊離のリガンドを、50,00
0gにおける30分間の遠心により分離した。ペレット
を、6mlの冷却したインキュベーション緩衝液で2度
洗浄し、その後、5mlのBeckman社のRead
y−Protein Plusシンチレーション用混合
液を計数のため添加した。カイネート結合アッセイにつ
いては、インキュベーション混合物は、1mlの最終容
量の冷却したイキュベーション緩衝液中に含まれる25
−100μgの組織蛋白質、及び、[ビニリデン−
3H]カイニン酸(58Ci/ミリモル、最終5nM)
からなっていた。非特異的結合を、1mMのL−グルタ
ミン酸の存在下で測定した。試料を、AMPA結合アッ
セイについてインキュベートし、結合したリガンドと遊
離のリガンドを、Brandel社の細胞ハーベスタ
ー、及び、氷冷した0.3%のポリエチレンイミン中に
予め浸してあるGF/Bフィルターを使用する迅速濾過
により分離した。フィルターは、6mlの冷却したイン
キュベーション緩衝液で2度洗浄し、その後、計数のた
めに、5mlのBeckman 社のReady−Pr
otein Plusシンチレーション用混合液を添加
してあるシンチレーション用バイアルに入れた。この方
法で行ったアッセイにより、ヒトのGluR3Aレセプ
ターを産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用し
た場合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、25
−30fmole/mg蛋白質の特異的結合が(図1
4)明らかにされ、また、ヒトGluR1Bレセプター
を産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用した場
合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、100−
150fmole/mg蛋白質の特異的結合が明らかに
され(図12)、更に、ヒトGluR2Bレセプターを
産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用した場
合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、750−
850fmole/mg蛋白質の特異的結合が明らかに
された(図13)。Mockでトランスフェクトした細
胞は、テストした任意のリガンドの特異的結合を示さな
かった。スキャッチャード分析により、組換えにより発
現されるヒトのGluR1B及びGluR2Bレセプタ
ーは、各々、46nM(図15)及び約36.3±7.
4nM(図16)の解離定数(Kd)を有する単一クラ
スの[3H]ラベルされたAMPA結合部位をそれぞれ
含むことが明らかにされた。更に、GluR1B及びG
luR2Bレセプターの最大AMPA結合は、各々、8
47及び816±302fmole/mg蛋白質である
ことが分かった。[3H]−AMPA置換アッセイも、
COS細胞中GluR2Bレセプターについて実施し、
選択されたリガンドの相対結合親和性を決定した。図1
7に示されるようなこれらの結果により、GluR2B
レセプターに対する3H−AMPAの結合を置換するこ
とにおけるリガンド類の効力の等級順位は、以下に示す
ようなものであることが示される。 キスカレート(quisqualate)=AMPA>
DNQX>CNQX>グルタミン酸>ドモエート(do
moate)>カイネート。これらの結果は、明らか
に、ヒトのGluRレセプターが特異性を伴ってAMP
Aに結合することを立証している。この活性は、カイネ
ートもしくはNMDAの立証可能な結合は殆どないかま
たは全くないという事実と考え合わせると、明らかに、
ヒトのGluRレセプターがEAAレセプターのAMP
A型であることに帰する。更に、この結合プロフィルに
よりレセプターは確実な仕方で結合していることが示さ
れ、従って、ヒトの脳に由来する組換え体でない対応物
(counterpart)のリガンド結合「サイン」
が確実に予測される。これらの特徴により、組換えレセ
プターは、そのレセプターに結合するリガンド化合物の
選択及び特徴決定、及び/又は、このレセプターから他
のリガンドを置換することにより作用することができる
化合物の選択及び特徴決定に特に有用なものとなってい
る。実質的に純粋な形態でのGluRレセプター遺伝子
の単離は、そのレセプターが、単一で均質なレセプター
種として発現されることができるということであるが、
これにより、ヒト及び他の哺乳類の脳からの複雑で不均
質なレセプター調製物を使用してこのような性質決定を
試みる場合に起こる正確さの欠落が、このリガンド結合
アッセイからは取り除かれている。
した特定の方法を、図6に概略的に図示し、以下により
多くの詳細を記載した。ヒトのGluR3Aレセプター
をコードするcDNAは、Stratagene Cl
oning Systems社(La Jolla,C
alifornia, U.S.A.)から、大腸菌を
ベースにしたラムダーファージライブラリー(ラムダー
ZAP)として取得した。このcDNAライブラリー
を、最初に、humEAAlaとして表示されるカイネ
ート結合性のヒトEAAレセプターの3’領域を構成す
る1.1kbのEcoRI/EcoRI DNA断片を
用いて精査した。この特定のカイネート結合性レセプタ
ーは、1991年8月26日に出願され、参考として本
明細書中に取り込まれる本出願人の同時係属中の米国特
許出願第07/750,090号に記載されている。ヒ
トのEAAlaレセプターをコードし、1.1kbのプ
ローブを回収することができるDNAをブダペスト条約
に従って、1991年8月21日に、米国、メリーラン
ド州、ロックビルにあるAmerican Type
Culture Collectionに寄託し、受託
番号ATCC75063を得た。プローブを用いるハイ
ブリッド形成は、30℃で一晩行い、フィルターは、
0.5%のSDSを含む2×SSCを用いて25℃で5
分間洗浄し、続いて、0.5%DSSCを含む2×SS
Cを用いて50℃で15分間洗浄した。最終洗浄は、
0.5%のSDSを含む1×SSCを用いて、50℃で
15分間行った。フィルターを一晩X線フィルム(Ko
dak社)に対して露出した。以下に示すハイブリッド
形成条件下(6×SSC、50%のフォルムアミド、5
%のデンハート溶液、0.5%のSDS、100μg/
mlの変成させたサーモン精子DNA)でスクリーニン
グした106個のクローンのうち、僅か2つの海馬cD
NAライブラリー挿入物が同定され、一つものもは約
1.6kbで、RKCH521と表示され、他のものは
約2.2kbで、RKCH221と表示される(図
6)。配列決定のために、’521及び’221ファー
ジをプラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従っ
て、ファゲミド(phagemids)として切断し
て、挿入断片を保持している、ファゲミドベクターのブ
ルースクリプト(Bluescript)−SK変異体
を作製した。’221クローンの全配列に亘る配列決定
により、5’非コーディング領域の約78塩基、及び、
コーディング領域の約2.1kbを伴う推定上のATG
開始コドンが明らかにされた。’521挿入断片全体に
亘る配列決定により、’221挿入断片と重複する重要
な領域が明らかにされ、かつ、停止コドンの位置は決定
されていないが、幾つかの追加的3’配列が提供され
た。’521配列中には明白な停止コドンがなかったの
で、その遺伝子の3’領域を探索した。この目的のため
に、Keinanenら(上掲)により報告されている
ラットのGluR3レセプター配列の3’領域にアニー
リングすることができるオリゴヌクレオチドプローブを
最初に合成した。32−Pでラベルしたプローブの特異
的配列を以下に提供する(配列番号:13)。 5’−ACACTCAGAATTACGCTACATA
CAGAGAAGGCTACAACGT−3’ 同じ海馬cDNAライブラリーを、その後、ラットをベ
ースにしたプローブを使用し、以下に示すハイブリッド
形成条件下で再スクリーニングした:6×SSC、25
%のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5%
のSDS、100μg/mlの変成させたサーモン精子
DNA、42℃。これにより、1.2kbの挿入断片が
明らかになり、これを、RKCSHG132と表示し
た。全プローブの配列決定により、予め単離されてい
る’521挿入断片の3’端と重複している5’端が明
らかになり、更に、停止コドン、並びに、3’非翻訳配
列の約15塩基も明らかになった。無傷のクローン中の
全コーディング領域を提供するために、図6に示した方
法を利用して、3.0kbのブルースクリプト−SKフ
ァゲミドのバックグランド中に含まれる2.8kbのE
coRI/EcoRI挿入断片としてhGluR3Aを
コードするDNAを保有するファゲミドpBS/Hum
GluR3Aを作製した。EcoRI/EcoRI挿入
断片の全配列を、図3に提供した(配列番号:5及び
6)。5.8kbのファゲミドpBS/humGluR
3Aを、ブダペスト条約に従って、米国、メリーランド
州、ロックビル市にあるAmerican TypeC
ulture Collectionに、1992年3
月19日に寄託し、受託番号ATCC75218を得て
いる。実施例2 ヒトGluR3BレセプターをコードするDNAの単離 ヒト胎児脳のcDNAライブラリーを、更に、ヒトのG
luRレセプターについての探索についてスクリーニン
グした。この特定のライブラリーは、Stratage
ne Cloning Systems社(La Jo
lla,California, U.S.A.)か
ら、EcoRIをベースにしたラムダーgt10ライブ
ラリーとして取得した。このライブラリーを、最初に、
報告されているラットGluR3遺伝子配列の3’領域
にハイブリッド形成することができるオリゴヌクレオチ
ドをハイブリッド形成用プローブとして使用してスクリ
ーニングした。先に記載したようなハイブリッド形成条
件(6×SSC、25%のフォルムアミド、42℃、
等)を用いたスクリーニングにより、約2.3kbのサ
イズの一つの挿入断片が明らかになり、これをRKCS
FG34と表示した。その挿入断片を保持するブルース
クリプト−SKファゲミドを放出させるために切断後、
配列決定により、’34挿入断片と、先に単離してある
GluR3Aクローンの3’端との間の実質的な配列の
同一性が明らかになり、かつ、’34挿入断片上に部分
的にコードされていた遺伝子の5’端が消失したことが
示唆された。組み合わせた遺伝子を提供するために、
5’領域をGluR3A挿入断片から切り出し、更に、
これを使用して、内部にあるHindIII部位におい
て’34挿入断片の5’端を作製した。これは、図7に
図式化して示したように実施した。得られた無傷のロー
ンを、ヒトGluR3Bと表示した。実施例1のGlu
R3Aクローンと本実施例のGluR3Bクローンとの
間の配列比較により、アミノ酸配列として図5に図示す
る(配列番号:9及び10)非類似性の短い領域のみが
明らかになった。6.1kbのファゲミドpBS/hu
mGluR3Bを、ブダペスト条約に従って、米国、メ
リーランド州、ロックビルにあるAmerican T
ypeCulture Collectionに、19
92年3月19日に寄託し、受託番号ATCC7521
9が与えられている。実施例3 ヒトGluR1BレセプターをコードするDNAの単離 ヒトGluR1BレッセプターをコードするcDNA
を、Stratagene Cloning Syst
ems 社(La Jolla,Californi
a, U.S.A.)から、EcoRIをベースにした
ラムダーファージライブラリーとして取得したヒト胎児
脳のcDNAを精査することにより同定した。このcD
NAライブラリーを、Hollmann eら(上掲)
により報告されているラットGluR1レセプター配列
の5’領域にアニールすることができるオリゴヌクレオ
チドプローブを使用してスクリーニングした。32−P
ラベルしたプローブの特異的配列を以下に示す(配列番
号:14)。 5’−CCAGATCGATATTGTGAACATC
AGCGACACGTTTGAGATG−3’ 胎児脳のcDNAライブラリーを、以下に示すハイブリ
ッド形成条件下でスクリーニングした:6×SSC、2
5%のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5
%のSDS、100μg/mlの変成させたサーモン精
子DNA、42℃。フィルターを、0.5%のSDSを
含む2×SSCで、25℃で5分間洗浄し、次に、0.
5%のSDSを含む2×SSCで、50℃で15分間洗
浄した。最終洗浄は、0.5%のSDSを含む1×SS
Cで、50℃で15分間であった。フィルターを一晩X
線フィルム(Kodak社)に露出した。スリーニング
した106個のクローンのうち、約3.2kbの唯一つ
のcDNA挿入断片が同定され、それをRKCSFG9
1と表示した。配列決定のために、’91ファージをプ
ラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従ってファゲ
ミドとして切り出し、挿入断片を保持しているファゲミ
ドベクターのブルースクリプト−SK変異体を作製し
た。’91クローンの全配列に亘る配列決定により、
5’非コーディング領域の約61塩基及びコーディング
領域の2,718塩基を伴う、推定上のATG開始コド
ンが明らかになった。更に、停止コドン、並びに、3’
非翻訳配列の約438塩基も明らかになった。EcoR
I/EcoRI挿入断片の全配列を図1に提供した(配
列番号:1及び2)。3.0kbのブルースクリプト−
SKファゲミドバックグランド中に含まれる3.2kb
のEcoRI/EcoRI挿入断片としてレセプターを
コードするDNAを保持する、pBS/humGluR
1Bと表示される6.2kbのファゲミドを、ブダペス
ト条約に従って、米国、メリーランド州、ロックビルに
あるAmerican Type Culture C
ollectionに、1992年5月28日に寄託
し、受託番号ATCC75246が付与されている。実施例4 ヒトGluR2BレセプターをコードするDNAの単離 ヒトGluR2Bレセプターをクローン化するのに用い
た特定の戦略を図10において図式化して示し、かつ、
より多くの詳細を以下に記載した。ヒトGluR2Bレ
セプターをコードするcDNAは、Stratagen
eCloning Systems 社(La Jol
la,California, U.S.A.)から、
EcoRIをベースにしたラムダーファージライブラリ
ー(ラムダーZAP)として取得したヒト海馬のcDN
Aを精査することにより同定した。このcDNAライブ
ラリーを、Keinanenら(上掲)により報告され
ているラットのGluR2レセプター配列の3’領域に
アニールすることができるオリゴヌクレオチドプローブ
を使用してスクリーニングした。32−Pラベルしたプ
ローブの特異的配列を以下に提供した(配列番号:1
5)。 5’−GTGAATGTGGAGCCAAGGACTC
GGGAAGTAAG−3’ 海馬cDNAライブラリーを、以下に示すハイブリッド
形成条件下でスクリーニングした:6×SSC、25%
のフォルムアミド、5%のデンハート溶液、0.5%の
SDS、100μg/mlの変成させたサーモン精子D
NA、42℃。フィルターを、0.5%のSDSを含む
2×SSCで、25℃で5分間洗浄し、次に、0.5%
のSDSを含む2×SSCで、50℃で15分間洗浄し
た。最終洗浄は、0.5%のSDSを含む1×SSC
で、50℃で15分間であった。フィルターを一晩X線
フィルム(Kodak社)に露出した。スリーニングし
た106個のクローンのうち、約2.7kbの一つのc
DNA挿入断片が同定され、それをRKCSHG84と
表示し、更に、約2.9kbの別のcDNA挿入断片が
同定され、それをRKCSHG41と表示した(図1
0)。配列決定のために、’84及び’41のファージ
をプラーク精製し、その後、提供者の仕様書に従ってフ
ァゲミドとして切り出し、挿入断片を保持している、フ
ァゲミドベクターのブルースクリプト−SK変異体を作
製した。’84クローンの全配列に亘る配列決定によ
り、5’非コーディング領域の約314塩基及びコーデ
ィング領域の約2.4kbを伴う推定上のATG開始コ
ドンが明らかになった。’41挿入断片の全配列に亘る
配列決定により、’84挿入断片と重複する重要な領域
が明らかになり、更に、’84挿入断片中には見いださ
れなかった停止コドン、並びに、3’非翻訳配列の約4
41塩基も明らかになった。無傷のクローン中の全コー
ディング領域を提供するために、図10に示した戦略を
利用して、3.0kbのブルースクリプト−SKファゲ
ミドバックグランド中に含まれる3.4kbのEcoR
I/EcoRI挿入断片としてhGluR2Bをコード
するDNAを保持するファゲミドpBS/HumGlu
R2Bを作製した。EcoRI/PstI挿入断片の全
配列を、図2に提供した(配列番号:3及び4)。6.
4kbのファゲミドpBS/humGluR2Bを、ブ
ダペスト条約に従って、米国、メリーランド州、ロック
ビルにあるAmerican TypeCulture
Collectionに、1992年3月19日に寄
託し、受託番号ATCC 75217が付与されてい
る。実施例5 ヒトGluR3Aレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図8に示した戦略を使用して、発現ベクター内へのGl
uR3AレセプターをコードするcDNAの組み込みを
促進させた。哺乳類細胞中の一時的発現については、ヒ
トGluR3AレセプターをコードするcDNAを哺乳
類の発現ベクターpcDNAI内に組み込んだが、この
ベクターは、Invitrogen Corpoati
on(San Diego,California,
USA:カタログ番号 V490−20)から市販品と
して入手することができる。これは、真核生物系内にお
けるcDNA発現、及び、原核生物系内におけるcDN
A分析のために設計された多重機能性の4.2kbのプ
ラスミドベクターである。CMVプロモーター及びエン
ハンサー、スプライスセグメント及びポリアデニル化シ
グナル、SV40及びポリオーマウイスルの複製起点、
及び、配列決定及び突然変異誘発のために一本鎖DNA
を解放するためのM13オリジン、センス及びアンチセ
ンスRNA転写物の産生のためのSp6及びT7RNA
プロモーター、及び、Col E1様の高コピープラス
ミドオリジンが、このベクター内に取り込まれている。
ポリリンカーは、CMVプロモーター(及び、T7プロ
モーターの3’)の下流に適切に配置されている。Gl
uR3AレセプターをコードするcDNAの発現ベクタ
ー内への組み込みを促進するために、NotI部位を、
ブルースクリプト−SKのcDNA挿入断片の5’フラ
ンク上に導入し、その後、このcDNA挿入断片を、
2.8kbのNotI/NotI断片としてpBS/h
umGluR3Aから放出し、これをその後、pcDN
AIポリリンカー中のNotI部位に組み込んだ。No
tI接合部位にまたがる配列決定を行い、pcDNAI
内の適切な挿入方向を確認した。得られたプラスミドは
pcDNAI/humGluR3Aと表示され、これ
を、その後、一時的発現のために、選択された哺乳類細
胞宿主内へ導入したが、この場合この宿主細胞は、サル
由来の、COS−1系の線維芽細胞様細胞であった(A
TCC CRL 1650として、メリーランド州、ロ
ックビルのAmerican Type Cultur
e Collectionから入手することができ
る)。GluR3AをコードするDNAの一時的発現の
ために、COS−1細胞を、106個のCOS細胞当た
り約8μgのDNA(pcDNA1/humGluR3
Aとして)で、DEAEを介在するDNAトランスフェ
クション法によりトランスフェクトさせ、Maniat
isら(上述)により記載されている方法に従って、ク
ロロキン(Chloroquine)で処理した。簡潔
に述べると、COS−1細胞を、5×106細胞/皿の
密度でプレートに撒き、その後、FBSを補充してある
DMEM/F12培地で24時間増殖させた。その後、
培地を除去し、細胞をPBS内で洗浄し、次に、培地内
で洗浄した。その後、細胞に、DMEM/F12培地中
に、DEAEデキストラン(0.4mg/ml)、10
0μMのクロロキン、10%のNuSerum、DNA
(0.4mg/ml)を含むトランスフェクション溶液
を加えた。37℃における3時間のインキュベーション
後、細胞をPBS及び培地で先ほど記載したように洗浄
し、その後、DMEM/F12倍地中に含まれる10%
のDMSOで1分間ショックを与える。細胞を、10%
のFBSを補充してある培地中で2−3日間増殖させ、
インキュベーション終了時に、培養皿を氷上に置き、氷
冷PBSで洗浄し、その後、掻き取って取り出した。そ
の後、細胞を、1000rpmで10分間の遠心により
回収し、リガンド結合アッセイに使用するために、細胞
ペレットを液体窒素中で凍結した。凍結した細胞の融解
アリコートのノザンブロット分析により、保存下におけ
る細胞中での、レセプターをコードするcDNAの発現
を確認した。類似した方法で、安定にトランスフェクト
させた細胞系を、2つの異なる細胞型を宿主として使用
して調製することもでき、これらの細胞型は、CHO
K1及びCHO Pro5である。これらの細胞系を構
築するために、ヒトGluR3AをコードするcDNA
を、安定な発現を可能にする、哺乳類の発現ベクターp
RC/CMV(Invitrogen社)内に組み込ん
だ。この部位への挿入により、cDNAは、サイトメガ
ロウイルスプロモーターの発現調節下にあり、かつ、ウ
シの成長ホルモン遺伝子のポリアデニル化部位及びター
ミネーターの上流にあり、かつ、選択可能なマーカーと
してのネオマイシン耐性遺伝子(SV40の初期プロモ
ーターにより作動させられる)を含むベクターのバック
グランド内に配置させられた。先に記載したように作製
されたプラスミドを導入するために、宿主であるCHO
細胞を、最初に、10%のFBSを補充したMEM培地
中に、5×105の密度で撒いた。24時間の増殖後、
そのプレートに新鮮な培地を添加し、3時間後に、細胞
を、リン酸カルシウム−DNA共沈殿法(Maniat
isら、上述)を用いてトランスフェクトする。簡潔に
述べると、3μgのDNAを、緩衝化したカルシウム溶
液と混合し、室温で10分間インキュベートした。等量
の緩衝化したリン酸溶液を添加し、この懸濁液を室温で
15分間インキュベートした。次に、このインキュベー
トした懸濁液を細胞に加えて4時間してから除去し、1
5%のグリセロールを含む培地で細胞にショックを与え
た。3分後、細胞を培地で洗浄し、正常な増殖条件で2
4時間インキュベートした。ネオマイシンに耐性な細胞
を、G418を含む(1mg/ml)、10%のFBS
を補充したアルファーMEM培地中で選択する。G41
8耐性細胞の個々のコロニーを約2−3週間後に単離
し、クローンを選択し、その後、アッセイの目的のため
に増殖させる。実施例6 ヒトGluR1Bレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図9に示した戦略を使用して、GluR1Bレセプター
をコードするcDNAの、発現ベクター内への組み込み
を亢進させた。特に、NotI部位を、ブルースクリプ
ト−SKのcDNA挿入断片の3’フランク上に導入
し、その後、このcDNA挿入断片を3.2kbのNo
tI/NotI断片としてpBS/humGluR1B
から切り出し、これをその後、pcDNAIポリリンカ
ー内のNotI部位に組み込んだ。接続部分にまたがる
配列決定を行い、pcDNAI内における適切な挿入方
向を確認した。得られたプラスミドはpcDNA1/h
umGluR1Bと表示され、これをその後、一時的発
現のために、先に記載した、サル由来の、COS−1系
の線維芽細胞様細胞内に導入した。GluR1Bをコー
ドするDNAの一時的発現のために、COS−1細胞
を、106個のCOS細胞当たり約8μgのDNA(p
cDNA1/humGluR1Bとして)で、実施例5
に記載した方法を使用してトランスフェクトした。実施例7 ヒトGluR2Bレセプターを産生する遺伝子工学的に
処理した細胞の構築 図11に示した戦略を使用して、GluR2Bレセプタ
ーをコードするcDNAの、発現ベクター内への組み込
みを亢進させた。特に、NotI部位を、ブルースクリ
プト−SKのcDNA挿入断片の5’フランク上に導入
し、その後、このcDNA挿入断片を、3.4kbのH
indIII/NotI断片としてpBS/humGl
uR2Bから放出し、これをその後、pcDNAIポリ
リンカー内のHindIII/NotI部位に組み込ん
だ。接続部分にまたがる配列決定を行い、pcDNAI
内における適切な挿入方向を確認した。得られたプラス
ミドはpcDNA1/humGluR2Bと表示され、
これをその後一時的発現のために、先に記載した、サル
由来の、COS−1系の線維芽細胞様細胞(ATCC
CRL 1650として、メリーランド州、ロックビル
のAmericanType Culture Col
lectionから入手することができる)内に導入し
た。GluR2BをコードするDNAの一時的発現のた
めに、COS−1細胞を、実施例5において設定したよ
うに106個のCOS細胞当たり約8μgのDNA(p
cDNA1/humGluR2Bとして)でトランスフ
ェクトした。実施例8 リガンド結合アッセイ 凍結した状態のトランスフェクトした細胞を、手動のホ
モジナイザーを使用して氷冷した蒸留水内に再懸濁さ
せ、5分間超音波処理をし、その後、50,000gで
20分間遠心した。上清を除去し、膜ペレットを−70
℃において凍結保存した。COS細胞膜ペレットを、氷
冷した50mMのトリス−HCl(pH7.55、5
℃)内に再懸濁させ、結合について競合すると思われる
内因性グルタミン酸を除去する目的で、再び、50,0
00gで10分間遠心した。ペレットを、氷冷した50
mMのトリス−HCl(pH7.55)緩衝液内に再懸
濁させ、得られた膜調製物を、以下に記載する結合実験
のための組織源として使用した。蛋白質は、標準として
BSAを使用して、ピアース(Pierce)試薬を用
いて測定した。その後、結合アッセイを、蛋白質測定に
より決定された25−100μgに等しい量のCOS由
来の膜等価物、及び、選択された放射ラベルしてあるリ
ガンドを用いて行った。特に、AMPA結合アッセイに
ついては、インキュベーション用混合物は、1mlの最
終容量中に0.1MのKSCN及び2.5mMのCaC
l2を含み、25−100μgの組織蛋白質、及び、
D,L−アルファー−[5−メチル−3H]アミノ−3
−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾール−4−プロピ
オン酸(3H−AMPA、27.6Ci/ミリモル、最
終10nM)からなる。非特異的結合は、1mMのL−
グルタミン酸の存在下で測定した。試料をプラスチック
製のミニバイアル中で、氷上で60分間インキュベート
し、結合したリガンドと遊離のリガンドを、50,00
0gにおける30分間の遠心により分離した。ペレット
を、6mlの冷却したインキュベーション緩衝液で2度
洗浄し、その後、5mlのBeckman社のRead
y−Protein Plusシンチレーション用混合
液を計数のため添加した。カイネート結合アッセイにつ
いては、インキュベーション混合物は、1mlの最終容
量の冷却したイキュベーション緩衝液中に含まれる25
−100μgの組織蛋白質、及び、[ビニリデン−
3H]カイニン酸(58Ci/ミリモル、最終5nM)
からなっていた。非特異的結合を、1mMのL−グルタ
ミン酸の存在下で測定した。試料を、AMPA結合アッ
セイについてインキュベートし、結合したリガンドと遊
離のリガンドを、Brandel社の細胞ハーベスタ
ー、及び、氷冷した0.3%のポリエチレンイミン中に
予め浸してあるGF/Bフィルターを使用する迅速濾過
により分離した。フィルターは、6mlの冷却したイン
キュベーション緩衝液で2度洗浄し、その後、計数のた
めに、5mlのBeckman 社のReady−Pr
otein Plusシンチレーション用混合液を添加
してあるシンチレーション用バイアルに入れた。この方
法で行ったアッセイにより、ヒトのGluR3Aレセプ
ターを産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用し
た場合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、25
−30fmole/mg蛋白質の特異的結合が(図1
4)明らかにされ、また、ヒトGluR1Bレセプター
を産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用した場
合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、100−
150fmole/mg蛋白質の特異的結合が明らかに
され(図12)、更に、ヒトGluR2Bレセプターを
産生するCOS細胞に由来する膜調製物を使用した場
合、10nMの[3H]−AMPAにおいて、750−
850fmole/mg蛋白質の特異的結合が明らかに
された(図13)。Mockでトランスフェクトした細
胞は、テストした任意のリガンドの特異的結合を示さな
かった。スキャッチャード分析により、組換えにより発
現されるヒトのGluR1B及びGluR2Bレセプタ
ーは、各々、46nM(図15)及び約36.3±7.
4nM(図16)の解離定数(Kd)を有する単一クラ
スの[3H]ラベルされたAMPA結合部位をそれぞれ
含むことが明らかにされた。更に、GluR1B及びG
luR2Bレセプターの最大AMPA結合は、各々、8
47及び816±302fmole/mg蛋白質である
ことが分かった。[3H]−AMPA置換アッセイも、
COS細胞中GluR2Bレセプターについて実施し、
選択されたリガンドの相対結合親和性を決定した。図1
7に示されるようなこれらの結果により、GluR2B
レセプターに対する3H−AMPAの結合を置換するこ
とにおけるリガンド類の効力の等級順位は、以下に示す
ようなものであることが示される。 キスカレート(quisqualate)=AMPA>
DNQX>CNQX>グルタミン酸>ドモエート(do
moate)>カイネート。これらの結果は、明らか
に、ヒトのGluRレセプターが特異性を伴ってAMP
Aに結合することを立証している。この活性は、カイネ
ートもしくはNMDAの立証可能な結合は殆どないかま
たは全くないという事実と考え合わせると、明らかに、
ヒトのGluRレセプターがEAAレセプターのAMP
A型であることに帰する。更に、この結合プロフィルに
よりレセプターは確実な仕方で結合していることが示さ
れ、従って、ヒトの脳に由来する組換え体でない対応物
(counterpart)のリガンド結合「サイン」
が確実に予測される。これらの特徴により、組換えレセ
プターは、そのレセプターに結合するリガンド化合物の
選択及び特徴決定、及び/又は、このレセプターから他
のリガンドを置換することにより作用することができる
化合物の選択及び特徴決定に特に有用なものとなってい
る。実質的に純粋な形態でのGluRレセプター遺伝子
の単離は、そのレセプターが、単一で均質なレセプター
種として発現されることができるということであるが、
これにより、ヒト及び他の哺乳類の脳からの複雑で不均
質なレセプター調製物を使用してこのような性質決定を
試みる場合に起こる正確さの欠落が、このリガンド結合
アッセイからは取り除かれている。
配列番号:1 配列の長さ:3220塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴: 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:62...2782 特徴を表わす記号:sig_ペプチド 存在位置:62...115 特徴を表わす記号:mat_ペプチド 存在位置:116...2782 配列
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 配列番号:2 配列の長さ:906アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】 配列番号:3 配列の長さ:3407塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴: 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:315...2966 特徴を表わす記号:sig_ペプチド 存在位置:315...374 特徴を表わす記号:mat_ペプチド 存在位置:375...2966 配列
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】 配列番号:4 配列の長さ:883アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】 配列番号:5 配列の長さ:2761塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴: 特徴を表わす記号:sig_ペプチド 存在位置:79...144 特徴を表わす記号:mat_ペプチド 存在位置:145...2745 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:79...2745 配列
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】 配列番号:6 配列の長さ:888アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列
【化22】
【化23】
【化24】 配列番号:7 配列の長さ:3070塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴: 特徴を表わす記号:sig_ペプチド 存在位置:79...144 特徴を表わす記号:mat_ペプチド 存在位置:145...2745 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:79...2745 配列
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】 配列番号:8 配列の長さ:888アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】 配列番号:9 配列の長さ:46アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列
【化33】 配列番号:10 配列の長さ:46アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列
【化34】 配列番号:11 配列の長さ:13塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 AGCTTGCGGC CGC 13 配列番号:12 配列の長さ:9塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) アンチセンス:Yes 配列 GCGGCCGCA 9 配列番号:13 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 ACACTCAGAA TTACGCTACA TACAGAGAAG G CTACAACGT 40 配列番号:14 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 CCAGATCGAT ATTGTGAACA TCAGCGACAC G TTTGAGATG 40 配列番号:15 配列の長さ:32塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 GTGAATGTGG AGCCAAGGAC TCGGGAAGTA A G 32
ド) 配列 AGCTTGCGGC CGC 13 配列番号:12 配列の長さ:9塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) アンチセンス:Yes 配列 GCGGCCGCA 9 配列番号:13 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 ACACTCAGAA TTACGCTACA TACAGAGAAG G CTACAACGT 40 配列番号:14 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 CCAGATCGAT ATTGTGAACA TCAGCGACAC G TTTGAGATG 40 配列番号:15 配列の長さ:32塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNAオリゴヌクレオチ
ド) 配列 GTGAATGTGG AGCCAAGGAC TCGGGAAGTA A G 32
【図1A】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図1B】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図1C】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図1D】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図1E】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図1F】この図は、ヒトGluR1Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:1及び2)。
【図2A】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図2B】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図2C】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図2D】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図2E】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図2F】この図は、ヒトGluR2Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:3及び4)。
【図3A】この図は、ヒトGluR3Aレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
【図3B】この図は、ヒトGluR3Aレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
【図3C】この図は、ヒトGluR3Aレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
【図3D】この図は、ヒトGluR3Aレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
【図3E】この図は、ヒトGluR3Aレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:5及び6)。
【図4A】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図4B】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図4C】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図4D】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図4E】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図4F】この図は、ヒトGluR3Bレセプターをコ
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
ードするDNA配列、及び、そのアミノ酸配列を示す
(配列番号:7及び8)。
【図5】この図は、非類似性の領域におけるヒトGlu
R3Aレセプター(配列番号:9)及びヒトGluR3
Bレセプター(配列番号:10)のアミノ酸配列を示
す。
R3Aレセプター(配列番号:9)及びヒトGluR3
Bレセプター(配列番号:10)のアミノ酸配列を示
す。
【図6】この図は、図3において説明される、ヒトGl
uR3AレセプターをコードするDNAのクローニング
に使用する戦略を示している。
uR3AレセプターをコードするDNAのクローニング
に使用する戦略を示している。
【図7】この図は、図4において説明される、ヒトGl
uR3BレセプターをコードするDNAのクローニング
に使用する戦略を示している。
uR3BレセプターをコードするDNAのクローニング
に使用する戦略を示している。
【図8】この図は、GluR3Aレセプターをコードす
るDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製す
るのに使用する戦略を示している。
るDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製す
るのに使用する戦略を示している。
【図9】この図は、GluR1Bレセプターをコードす
るDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製す
るのに使用する戦略を示している(配列番号:11及び
12もこの図中に示してある)。
るDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製す
るのに使用する戦略を示している(配列番号:11及び
12もこの図中に示してある)。
【図10】この図は、図2において説明されている、ヒ
トGluR2BレセプターをコードするDNAのクロー
ニングに使用する戦略を示している。
トGluR2BレセプターをコードするDNAのクロー
ニングに使用する戦略を示している。
【図11】この図は、GluR2Bレセプターをコード
するDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製
するのに使用する戦略を示している。
するDNAを組み込んだ組換えDNA発現構築物を作製
するのに使用する戦略を示している。
【図12】この図は、ヒトGluR1BレセプターのA
MPA結合特性を示している。
MPA結合特性を示している。
【図13】この図は、ヒトGluR2BレセプターのA
MPA結合特性を示している。
MPA結合特性を示している。
【図14】この図は、ヒトGluR3AレセプターのA
MPA結合特性を示している。
MPA結合特性を示している。
【図15】この図は、ヒトGluR1B及びGluR2
BレセプターのAMPA結合のスキャッチャード分析を
示している。
BレセプターのAMPA結合のスキャッチャード分析を
示している。
【図16】この図は、ヒトGluR1B及びGluR2
BレセプターのAMPA結合のスキャッチャード分析を
示している。
BレセプターのAMPA結合のスキャッチャード分析を
示している。
【図17】この図は、GluR2Bレセプターについて
のAMPA 競合結合データをグラフで示している。
のAMPA 競合結合データをグラフで示している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B 21/08 8214−4B // G01N 33/53 D 8310−2J (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (71)出願人 593137299 ステイーブン・エル・ナツト カナダ国、オンタリオ・エム・8・ブイ・ 2・エル・2 、エトビコーク、バーリン トン・ストリート・74、アパ ートメン ト・ナンバー・1 (72)発明者 ラジエンダー・カンボイ カナダ国、オンタリオ・エル・5・エヌ・ 1・アール・ 4、ミシソウガ、アービ ダ・サークル・2869 (72)発明者 カンダス・エリオツト カナダ国、オンタリオ・エム・8・ブイ・ 2・エル・2 、エトビコーク、バーリン トン・ストリート・74、アパ ートメン ト・ナンバー・1 (72)発明者 ステイーブン・エル・ナツト カナダ国、オンタリオ・エム・8・ブイ・ 2・エル・2 、エトビコーク、バーリン トン・ストリート・74、アパ ートメン ト・ナンバー・1
Claims (19)
- 【請求項1】 ヒトのGluR1B、GluR2B、G
luR3A及びGluR3Bレセプター類、並びに、そ
のAMPA結合性断片類からなる群から選択されるAM
PA結合性ヒトGluRレセプターをコードする領域を
含む、単離されたポリヌクレオチド。 - 【請求項2】 GluR1Bレセプターをコードする、
請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 - 【請求項3】 GluR2Bレセプターをコードする、
請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 - 【請求項4】 GluR3Aレセプターをコードする、
請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 - 【請求項5】 GluR3Bレセプターをコードする、
請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 - 【請求項6】 ヒトのGluR1B、GluR2B、G
luR3A及びGluR3Bレセプターからなる群から
選択されるGluRレセプターのAMPA結合性変異体
をコードする領域を含む単離されたポリヌクレオチドで
あって、該変異体が、該レセプターの結合プロフィルを
有し、かつ、保存的アミノ酸置換により該レセプターか
ら変化している、前記ポリヌクレオチド。 - 【請求項7】 請求項1から6において定義されるポリ
ヌクレオチドを中に取り込んである、組換えDNA構築
物。 - 【請求項8】 中に取り込まれる該ポリヌクレオチド
が、細胞宿主内において該レセプターの発現及び分泌を
可能にするDNAと操作可能なように結合されている、
請求項7に記載の組換えDNA構築物。 - 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか一項に定義され
ている異種ポリヌクレオチドを中に取り込んでいる細胞
宿主。 - 【請求項10】 哺乳類細胞である、請求項9に記載の
細胞宿主。 - 【請求項11】 請求項9または10に定義されている
細胞宿主から誘導されるAMPA結合性の膜調製物。 - 【請求項12】 ヒトGluRレセプターの実質的に均
質な供給源を得るための方法であって、請求項9または
10に定義されている細胞宿主を培養し、その後、その
ように培養した細胞を回収する段階を含む、前記方法。 - 【請求項13】 培養した該細胞から膜調製物を得る後
続の段階を含む、請求項12に記載の、ヒトGluRレ
セプターの実質的に均質な供給源を得るための方法。 - 【請求項14】 ヒトEAAレセプターへの結合に関し
物質をアッセイする方法であって、請求項9または10
に定義されている細胞宿主と共に、あるいは、該宿主か
ら誘導されるAMPA結合性の膜調製物と共に、適切な
条件下で該物質をインキュベーションし、更に、ヒトG
luRレセプターとその物質との間の結合の程度を測定
する段階を含む、前記方法。 - 【請求項15】 ヒト起源の他の蛋白質類を本質的に含
まない形態での、GluR1B、GluR2B、Glu
R3A及びGluR3Bレセプター類、並びに、そのA
MPA結合性断片類からなる群から選択される、単離さ
れたヒトGluRレセプター。 - 【請求項16】 GluR1B、GluR2B、Glu
R3A、及び、GluR3Bレセプター類からなる群か
ら選択されるヒトGluRレセプターのAMPA結合性
断片。 - 【請求項17】 GluR1B、GluR2B、Glu
R3A、及び、GluR3Bレセプター類からなる群か
ら選択されるヒトGluRレセプターを結合する抗体。 - 【請求項18】 GluR1B、GluR2B、Glu
R3A及びGluR3Bレセプター類からなる群から選
択されるヒトGluRレセプターの免疫原性断片。 - 【請求項19】 少なくとも約17核酸を含み、かつ、
請求項1に定義されるポリヌクレオチドと選択的にハイ
ブリッド形成する、オリゴヌクレオチド。
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