JPH06194508A - 熱可塑性樹脂製リフレクタ - Google Patents
熱可塑性樹脂製リフレクタInfo
- Publication number
- JPH06194508A JPH06194508A JP4357432A JP35743292A JPH06194508A JP H06194508 A JPH06194508 A JP H06194508A JP 4357432 A JP4357432 A JP 4357432A JP 35743292 A JP35743292 A JP 35743292A JP H06194508 A JPH06194508 A JP H06194508A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reflector
- light source
- top surface
- thermoplastic resin
- thin parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 垂直方向以外の点灯姿勢で使用される投光器
具に適用可能な熱可塑性樹脂製リフレクタを提供するこ
と。 【構成】 リフレクタの上面の少なくとも一部に、薄肉
部を形成した、熱可塑性樹脂製リフレクタを特徴とす
る。
具に適用可能な熱可塑性樹脂製リフレクタを提供するこ
と。 【構成】 リフレクタの上面の少なくとも一部に、薄肉
部を形成した、熱可塑性樹脂製リフレクタを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、照明器具用の熱可塑性
樹脂製リフレクタに関し、特に垂直以外の点灯姿勢で使
用される投光器具用の熱可塑性樹脂製リフレクタに関す
る。
樹脂製リフレクタに関し、特に垂直以外の点灯姿勢で使
用される投光器具用の熱可塑性樹脂製リフレクタに関す
る。
【0002】自動車、鉄道、船舶等の運輸機関に使用さ
れるヘッドランプをはじめ、各種投光器具のリフレクタ
にあっては、主に金属による板金加工した物、ガラスや
熱硬化性樹脂の成形体に反射膜を蒸着したものが広く用
いられている。これらの素材は特性も安定しているが、
加工性が悪い、重量が嵩む、高価等の欠点がある。例え
ば、これら素材によるリフレクタを自動車などに採用す
ると、軽量化やリサイクル化の要請に反する。
れるヘッドランプをはじめ、各種投光器具のリフレクタ
にあっては、主に金属による板金加工した物、ガラスや
熱硬化性樹脂の成形体に反射膜を蒸着したものが広く用
いられている。これらの素材は特性も安定しているが、
加工性が悪い、重量が嵩む、高価等の欠点がある。例え
ば、これら素材によるリフレクタを自動車などに採用す
ると、軽量化やリサイクル化の要請に反する。
【0003】これらの素材に代えて、軽量化およびコス
ト低減のために、熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレン
サルファイド(PPS)樹脂が一部使用されつつある。
しかしPPSは、リサイクルは可能であるものの、原材
料コストが嵩みコスト高となる欠点がある。加えて、配
光特性についても、板金加工や熱硬化性樹脂であるBM
C製のものに比して劣っており、また、リフレクタのデ
ザイン如何により対応できないこともあった。
ト低減のために、熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレン
サルファイド(PPS)樹脂が一部使用されつつある。
しかしPPSは、リサイクルは可能であるものの、原材
料コストが嵩みコスト高となる欠点がある。加えて、配
光特性についても、板金加工や熱硬化性樹脂であるBM
C製のものに比して劣っており、また、リフレクタのデ
ザイン如何により対応できないこともあった。
【0004】また、比重の軽い熱可塑性樹脂では、耐熱
性および剛性が不足し、線膨張係数も不適当である等の
理由によりリフレクタの要求性能を全て満たすことはで
きない。ことに、垂直以外の、例えば水平に近い点灯姿
勢が要求される照明器具用のリフレクタにあっては、光
源からの放射に加えて対流による熱伝達が不均一とな
り、光源の周囲及び上方に熱がこもるためリフレクタ天
面が極めて高温となる。
性および剛性が不足し、線膨張係数も不適当である等の
理由によりリフレクタの要求性能を全て満たすことはで
きない。ことに、垂直以外の、例えば水平に近い点灯姿
勢が要求される照明器具用のリフレクタにあっては、光
源からの放射に加えて対流による熱伝達が不均一とな
り、光源の周囲及び上方に熱がこもるためリフレクタ天
面が極めて高温となる。
【0005】例えば、自動車の前照灯にあっては、光束
到達距離、光度等の基準が法定されていることから、形
状および寸法のわりには大出力のランプが使用されるこ
とが多い。したがって、光源の発熱も大きく、点灯時に
おいて下面は100度C以下であるにもかかわらず光源
の近傍及び天面の一部の温度は200℃にも達し、リフ
レクタ各部の温度差が100度以上に及ぶこともある。
したがって、リフレクタの天面だけが大きく膨張するた
め、パラボラ面に変形が生じ、反射光束が設計通りに照
射されず、リフレクタとしての機能が十分に発揮できな
くなる問題があった。
到達距離、光度等の基準が法定されていることから、形
状および寸法のわりには大出力のランプが使用されるこ
とが多い。したがって、光源の発熱も大きく、点灯時に
おいて下面は100度C以下であるにもかかわらず光源
の近傍及び天面の一部の温度は200℃にも達し、リフ
レクタ各部の温度差が100度以上に及ぶこともある。
したがって、リフレクタの天面だけが大きく膨張するた
め、パラボラ面に変形が生じ、反射光束が設計通りに照
射されず、リフレクタとしての機能が十分に発揮できな
くなる問題があった。
【0006】特に、自動車の前照灯にあっては光軸の狂
いは安全運行上重大な影響を及ぼすため、器具完成後必
要に応じて照射テスト(ミスエイミングテスト:準拠規
格ECレギュレーション20)が行なわれる。例えば、
ヨーロッパ仕様の車両に使用される前照灯器具にあって
は、点灯開始直後と1時間経過後とで照射光投影像に所
定範囲以上の変位が生じてはならないことになってい
る。かかる条件に対して、従来の熱可塑性樹脂製リフレ
クタでは満足な結果は得られていなかった。
いは安全運行上重大な影響を及ぼすため、器具完成後必
要に応じて照射テスト(ミスエイミングテスト:準拠規
格ECレギュレーション20)が行なわれる。例えば、
ヨーロッパ仕様の車両に使用される前照灯器具にあって
は、点灯開始直後と1時間経過後とで照射光投影像に所
定範囲以上の変位が生じてはならないことになってい
る。かかる条件に対して、従来の熱可塑性樹脂製リフレ
クタでは満足な結果は得られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
かかる欠点の解決された熱可塑性樹脂製の投光器具用リ
フレクタを提供することを課題とする。
かかる欠点の解決された熱可塑性樹脂製の投光器具用リ
フレクタを提供することを課題とする。
【0008】本発明の課題は、垂直以外の点灯姿勢、例
えば、水平またはそれに近い方向に照射する光源として
の投光器具における熱可塑性樹脂製リフレクタであっ
て、非反射面の少なくとも一部が複数個所にわたり周辺
よりも薄肉に形成された熱可塑性樹脂製リフレクタによ
って解決される。素材としての熱可塑性樹脂には、耐熱
性及び機械的強度の優れた多くの樹脂単独、またはこれ
ら複数の樹脂のブレンドを採用することができる。
えば、水平またはそれに近い方向に照射する光源として
の投光器具における熱可塑性樹脂製リフレクタであっ
て、非反射面の少なくとも一部が複数個所にわたり周辺
よりも薄肉に形成された熱可塑性樹脂製リフレクタによ
って解決される。素材としての熱可塑性樹脂には、耐熱
性及び機械的強度の優れた多くの樹脂単独、またはこれ
ら複数の樹脂のブレンドを採用することができる。
【0009】薄肉化は、反射面の平滑性が損なわれない
範囲で、照射効率、加熱時の熱膨張が緩和される位置に
配置するのが望ましい。具体的には、周囲肉厚の10〜
90%とした薄肉部を熱膨張応力の発生する部位に複数
個配置することが好ましい。
範囲で、照射効率、加熱時の熱膨張が緩和される位置に
配置するのが望ましい。具体的には、周囲肉厚の10〜
90%とした薄肉部を熱膨張応力の発生する部位に複数
個配置することが好ましい。
【0010】このようにして形成されたリフレクタの内
面には、蒸着その他の周知の手段により反射被膜が形成
される。
面には、蒸着その他の周知の手段により反射被膜が形成
される。
【0011】
【実施例】以下、実施例を示す添付図を参照しつつ本発
明を開示する。図1は、本発明にかかるリフレクタの構
造を示す斜視図である。本実施例によるリフレクタ1
は、自動車の前照灯を対象とするもので、天面2および
底面3が平面、左右がパラボラ面4をなす平型構造のも
のである。このような構造のリフレクタは、照明器具全
体が小形化され、車両デザイン上も好ましく、近年多用
される傾向にあるが、丸型や楕円型よりも天面2が光源
(図示していない)に近いため、高温に曝されることに
なる。
明を開示する。図1は、本発明にかかるリフレクタの構
造を示す斜視図である。本実施例によるリフレクタ1
は、自動車の前照灯を対象とするもので、天面2および
底面3が平面、左右がパラボラ面4をなす平型構造のも
のである。このような構造のリフレクタは、照明器具全
体が小形化され、車両デザイン上も好ましく、近年多用
される傾向にあるが、丸型や楕円型よりも天面2が光源
(図示していない)に近いため、高温に曝されることに
なる。
【0012】図1およびA断面図である図2の実施例に
おいては、発光体であると同時に発熱体でもある光源の
真上の部位5に複数個の円形凹状の薄肉部を配置した状
態を示すものである。この実施例においては、このよう
な薄肉部位は、光源からの放射ならびに対流による高熱
を外部に放散させると同時に、リフレクタ1の天面3に
生ずる線膨張を緩和するように機能する。なお、このよ
うな薄肉部位は、規則的に整列していても不規則に形成
されていれもよい。
おいては、発光体であると同時に発熱体でもある光源の
真上の部位5に複数個の円形凹状の薄肉部を配置した状
態を示すものである。この実施例においては、このよう
な薄肉部位は、光源からの放射ならびに対流による高熱
を外部に放散させると同時に、リフレクタ1の天面3に
生ずる線膨張を緩和するように機能する。なお、このよ
うな薄肉部位は、規則的に整列していても不規則に形成
されていれもよい。
【0013】この実施例では、熱可塑性樹脂として、高
い耐熱性を示すポリエーテルイミドまたはポリカーボネ
ートを使用した。ポリエーテルイミドは、高耐熱、高剛
性のエンジニアリングプラスチックで、例えばULTE
M(商標:日本ジーイープラスチックス株式会社製)と
して市販されている。
い耐熱性を示すポリエーテルイミドまたはポリカーボネ
ートを使用した。ポリエーテルイミドは、高耐熱、高剛
性のエンジニアリングプラスチックで、例えばULTE
M(商標:日本ジーイープラスチックス株式会社製)と
して市販されている。
【0014】図1の各実施例の効果を確認するために、
同様の形状で薄肉部の形成されていない従来構造のリフ
レクタと、本実施例のリフレクタとにそれぞれ反射被膜
を形成した後、所定位置に光源を取り付け点灯させた。
同様の形状で薄肉部の形成されていない従来構造のリフ
レクタと、本実施例のリフレクタとにそれぞれ反射被膜
を形成した後、所定位置に光源を取り付け点灯させた。
【0015】そして、このリフレクタの前方7mのスク
リーン上に照射し、点灯3分後及び1時間後における光
のカット面の角度変位の確認を行なった。その結果、天
面に何等取り付けられていない従来構造のリフレクタで
は、0.06度の変位が生じたのに対し、本発明にかか
る実施例では全く変位が生ぜず0度であり、その効果が
確認された。
リーン上に照射し、点灯3分後及び1時間後における光
のカット面の角度変位の確認を行なった。その結果、天
面に何等取り付けられていない従来構造のリフレクタで
は、0.06度の変位が生じたのに対し、本発明にかか
る実施例では全く変位が生ぜず0度であり、その効果が
確認された。
【0016】図3は、他の実施例を示すもので、光源の
真上の部位5に複数個の細長いクレーター状薄肉部を配
置した状態を示すもので、その断面はB面拡大断面図で
ある図4のようになっている。この実施例においても第
1の実施例と同様に、薄肉部位は光源からの放射ならび
に対流による高熱を外部に放散させると同時に、リフレ
クタ1の天面3に生ずる線膨張を緩和するように機能す
る。
真上の部位5に複数個の細長いクレーター状薄肉部を配
置した状態を示すもので、その断面はB面拡大断面図で
ある図4のようになっている。この実施例においても第
1の実施例と同様に、薄肉部位は光源からの放射ならび
に対流による高熱を外部に放散させると同時に、リフレ
クタ1の天面3に生ずる線膨張を緩和するように機能す
る。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、大電力の光源を用いる
投光器具のリフレクタとして、熱可塑性樹脂製のリフレ
クタを実現することができる。このようなリフレクタ
は、軽量かつ廉価で、成形加工が容易である上、リサイ
クルも可能である。したがって、金属板の板金加工によ
るものや、熱硬化性樹脂や比重の大きな熱可塑性樹脂製
のものを使用することなく、広い用途に適する照明器具
用リフレクタを得ることができる。
投光器具のリフレクタとして、熱可塑性樹脂製のリフレ
クタを実現することができる。このようなリフレクタ
は、軽量かつ廉価で、成形加工が容易である上、リサイ
クルも可能である。したがって、金属板の板金加工によ
るものや、熱硬化性樹脂や比重の大きな熱可塑性樹脂製
のものを使用することなく、広い用途に適する照明器具
用リフレクタを得ることができる。
【図1】本発明にかかる熱可塑性樹脂製リフレクタの実
施例を示す斜視図である。
施例を示す斜視図である。
【図2】図1におけるA部拡大断面図である。
【図3】本発明にかかる熱可塑性樹脂製リフレクタの他
の実施例を示す斜視図である。
の実施例を示す斜視図である。
【図4】図3におけるB部拡大断面図である。
1 リフレクタ 2 天面 3 底面 4 パラボラ面 5 薄肉部形成部位
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 73/04 7344−4F
Claims (1)
- 【請求項1】 投光器具用の熱可塑性樹脂製リフレク
タにおいて、 該リフレクタの非反射面の少なくとも一部を、複数個所
にわたって、周辺よりも薄肉に形成したことを特徴とす
る熱可塑性樹脂製リフレクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4357432A JPH06194508A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 熱可塑性樹脂製リフレクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4357432A JPH06194508A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 熱可塑性樹脂製リフレクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06194508A true JPH06194508A (ja) | 1994-07-15 |
Family
ID=18454098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4357432A Pending JPH06194508A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 熱可塑性樹脂製リフレクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06194508A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2279907A1 (fr) * | 2009-07-30 | 2011-02-02 | Valeo Vision | Dispositif d'éclairage pour véhicule automobile |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP4357432A patent/JPH06194508A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2279907A1 (fr) * | 2009-07-30 | 2011-02-02 | Valeo Vision | Dispositif d'éclairage pour véhicule automobile |
FR2948617A1 (fr) * | 2009-07-30 | 2011-02-04 | Valeo Vision | Dispositif d'eclairage pour vehicule automobile |
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