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JPH0619059B2 - ブロツキング防止用塗膜材 - Google Patents

ブロツキング防止用塗膜材

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JPH0619059B2
JPH0619059B2 JP61193980A JP19398086A JPH0619059B2 JP H0619059 B2 JPH0619059 B2 JP H0619059B2 JP 61193980 A JP61193980 A JP 61193980A JP 19398086 A JP19398086 A JP 19398086A JP H0619059 B2 JPH0619059 B2 JP H0619059B2
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JP
Japan
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coating material
coating
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blocking
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照夫 菊田
耕平 堀
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ブロッキング防止用塗膜材に関する。更に詳
しくは各種基材の両面に塗布しておくことによって、被
塗物を保護し、かつブロッキング現象を防止できると共
に必要に応じて種々の塗料を上塗りできるブロッキング
防止用塗膜剤に関する。
(従来の技術および発明が解決しょうとする問題点) 従来、窯業系サイディング材、スレート瓦等の工場ライ
ンで製造される製品は製品としての付加価値と保護機能
を高めるために各種の塗料が塗装されているが、塗装後
の被塗物を積み重ねて保管した場合に剥離し難くなる謂
ゆるブロッキング現象の発生が問題となっている。この
様な現象を防止するために、通常ポリエチレンシート等
の合成紙を製品のあいだにはさむことによって、ブロッ
キング現象を防止していた。しかしこの様な合成紙は使
用時においては不要のもので使い捨てされており、ブロ
ッキング現象を防止する以外の目的すなわち製品の保護
機能は全く果たすことができずコスト面において大きな
問題を有している。ブロッキング現象を防止する為の他
の方法としては塗膜に離型性を付与する物質、例えばポ
リエチレンワックスエマルションやコロイダルシリ等を
単独で、又は他の水系の樹脂に添加して得られる処理剤
で予め基材を塗装処理しておく方法がある。この様な離
型性を付与する物質の使用はブロッキング現象を防止す
ることにおいては充分にその目的を達成しうるが、塗膜
自体の耐久性に劣る為に長期に亘って被塗物を保護する
ことが困難である。また他の塗料や接着剤に対する密着
性が悪く、被塗物に各種の塗料を上塗りする際の塗装性
が低下したり、被塗物を構築物に接着する際の接着力が
低下する不都合があった。ブロッキング現象を防止する
方法としては、更に硬質のポリマー被膜を基材に形成し
ておくのが有効であるが、通常のエマルション樹脂を用
いると充分な耐ブロッキング性を得ようとすれば成膜性
が著しく低下する難点がある。この改善の為の成膜助剤
等の使用は逆に耐ブロッキング性を低下させたり、被膜
の経時変化を大きくしたりする。
(問題点を解決するための技術的手段) 本発明者らは、この様な現状に鑑み鋭意研究を重ねた結
果、特定組成でかつ特定構造のエマルション樹脂を塗膜
剤に用いる事によって、上記問題点が一挙に解決される
事を見い出し、本発明を完成することに至った。
即ち、本発明は、 使用する重合性単量体成分の全体量が、分子内にカルボ
キシル基を含有する重合性単量体(a)0.1〜10重
量%及びその他の重合性単量体(b)90〜99.9重
量%(但し、(a)+(b)は100重量%である。)
である重合性単量体成分を多段に分けて乳化重合して得
られる多段重合共重合体であって、かつ第1段目の重合
体成分のTgが30℃以上であり、最後段目の重合体成
分のTgが20℃以下であることを特徴とするブロッキ
ング防止用塗膜材に関するものである。
本発明において用いられる分子内にカルボキシル基を含
有する重合性単量体(a)(以下、単量体(a)とい
う。)は分子内にカルボキシル基を有する重合性単量体
であれば特に制限されず、例えば(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、モノメチル
マレエート及びモノエチルマレエートなどの不飽和カル
ボン酸類又はその誘導体などを挙げる事ができ、これら
の1種又は2種以上を用いる事ができる。本発明におい
て使用する重合性単量体(a)の全使用量は全重合性単
量体成分中0.1〜10重量%の範囲である。単量体
(a)の使用量が 0.1重量%未満の場合は、多段乳化重合時の安定性が
低下したり、各種基材に対する密着性が低下し、逆に1
0重量%を越えて多量の場合は得られる塗膜の耐水性が
低下するので共に好ましくない。
本発明において用いられるその他の重合性単量体(b)
(以下単量体(b)という。)としては、単量体(a)
と共重合可能な単量体であれば特に制限されず、例えば
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;スチレ
ン、α−クロルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族
不飽和単量体類;フッ化ビニル、塩化ビニルなどのハロ
ゲン化ビニル類;(メタ)アクリロニトリルなどの不飽
和シアン化合物類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルな
どのビニルエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートな
どのヒドロキシル基含有不飽和単量体類;(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドな
どの不飽和酸アミド又はその誘導体類;ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有不飽和
単量体類;ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどの多官能性不飽和単量体類;
グリジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエー
テルなどのグリシジル基含有不飽和単量体類;N−フェ
ニルマレイミド、N−クロロフェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミドなどのモノマレイミド類;
N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビスマレイミ
ドなどのビスマレイミド類などを挙げる事ができ、これ
らの1種又は2種以上を使用する事ができる。単量体
(b)は全重合性単量体成分中90〜99.9重量%の
範囲で使用する。更に本発明においては、耐候性の面で
単量体(b)の30重量%以上が(メタ)アクリル酸エ
ステル類である事が望ましい。
本発明のブロッキング防止用塗膜剤は、使用する重合性
単量体成分の全体量が、分子内にカルボキシル基を含有
する重合性単量体(a)0.1〜10重量%及びその他
の重合性単量体(b)90〜99.9重量%(但し、
(a)+(b)は100重量%である。)である重合性
単量体成分を多段に分けて乳化重合して得られるもので
あるが、この際第1段目の重合体成分のTgが30℃以
上、好ましくは45℃以上であり、最後段目の重合体成
分のTgが20℃以下、好ましくは0℃以下である事を
必要とする。
なお、本発明におけるTgとはDTA(示差熱分析)に
より分析した値を言うものとする。ここでいう多段乳化
重合とは、まず、前記重合性単量体成分の中から、一部
成分をその重合体のTgが30℃以上となるように選
び、この一部成分を第1段目として公知の乳化重合法で
乳化重合し、得られた重合体成分の存在下に、残りの単
量体成分を用いて第2段目以降の乳化重合を遂次行う方
法である。この際、第2段目以降は第1段目で用いた残
りの単量体成分を全量用いて2段重合としてもよく、あ
るいは適宜分割して3段以上の重合としてもよい。そし
て最後段目にその重合体成分のTgが20℃以下となる
ようにすればよい。多段乳化重合としては通常2〜3段
の重合が用いられる。これ以上の多段で重合しても特に
性能の向上は期待できず、かえって製造時の煩雑さを招
くだけである。本発明のブロッキング防止用塗膜剤は、
第1段目の重合体成分と最後段目の重合体成分のそれぞ
れのTgを前記で規定した通りとする必要がある。第1
段目の重合体成分のTgが30℃以下の場合は、耐ブロ
ッキング性が発現しなくなり、最後段目の重合体成分の
Tgが20℃以上の場合は、これを用いた塗料の成膜性
が低下し、塗膜形成時に造膜助剤を必要としたり、乾燥
に高温を必要とする様になるので共に好ましくない。更
に、ブロッキング防止用塗膜剤を得るに際し、第1段目
の重合体成分を該共重合体中好ましくは20〜90重量
%、より好ましくは35〜70重量%の量、又、最後段
目の重合体成分を該共重合体中好ましくは10〜80重
量%、より好ましくは30〜65重量%の量とする事が
できる。第1段目の重合体成分及び最後段目の重合体成
分の量をこの範囲の量とする事により、塗膜の耐ブロッ
キング性と成膜性とを共に高いレベルで両立でき、ひい
ては耐久性を始めとする塗膜性能が著しく向上したブロ
ッキング防止用塗膜剤が得られるものである。
本発明において、多段乳化重合に用いられる重合開始剤
としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸
化水素、ブチルハイドロパーオキサイド等の公知の水溶
性もしくは油溶性開始剤を挙げる事ができる。またこの
時還元剤として亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビ
ン酸等を用いてレドックス系開始剤としてもよい。ま
た、乳化剤としてはラウリル硫酸ナトリウム等のアニオ
ン系活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の
ノニオン系活性剤が用いられるが、場合によっては乳化
剤の不存在下に重合することもできる。本発明では更に
重合時に分子量調節を目的としてラウリルメチルメカプ
タンの様な連鎖移動剤を使用しても良い。上記手順に従
って重合した本発明のブロッキング防止用塗膜剤は必要
に応じ塩基性化合物で中和しても良い。使用できる塩基
性化合物としては例えばアンモニア、トリエチルアミ
ン、モルホリン、水酸化ナトリウム等を挙げることがで
きる。
更に本発明のブロッキング防止用塗膜材に必要に応じて
公知の添加剤、例えば造膜助剤、顔料、充填剤、トナ
ー、湿潤剤、帯電防止剤等を配合することは自由であ
る。
(発明の効果) 本発明のブロッキング防止用塗膜材は、第1段目の重合
体成分のTg30℃以上であり、最後段目の重合体成分
のTgが20℃以下である多段重合共重合体である為
に、高度の耐ブロッキング性と充分な成膜性を有し、か
つ成膜後の経時変化の少ない塗膜が得られる。更に第1
段目の重合体成分と最後段目の重合体成分を特定の範囲
の量とする事により耐久性を始めとする塗膜性能が著し
く向上したものである。従って本発明のブロッキング防
止用塗膜材を塗装した被塗物は長期間に亘って塗装直後
の状態を保持できる。また、本発明のブロッキング防止
用塗膜材は各種の塗料の上塗り適性にも優れている為
に、各種基材の両面に予め該塗膜剤を塗装しておく事に
より、その片面に塗料を容易に塗布でき、しかも塗布し
た後の被塗物を積載した際のブロッキング現象を防止で
きる。即ち本発明のブロッキング防止用塗膜材上に塗料
を塗布することによって塗料塗膜面の補強が施される上
かつ反対面のブロッキング防止用塗膜材と接触する為、
良好なブロッキング防止能を発現させることが可能とな
る。また本発明のブロッキング防止用塗膜材を塗料に添
加することによっても塗料塗膜のブロッキング防止能を
向上させることも可能である。従って、本発明のブロッ
キング防止用塗膜材は、例えば無機建材、金属、紙、プ
ラスチック、木材、等の基材に対し、極めて有効に使用
できるものである。
(実施例) 以下実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明
は以下の実施例によって限定されるものではない。な
お、例中の部は特にことわりのない限り重量による。
また、実施例においてガラス転移温度Tgは各段ごとに
共重合して得られたポリマーをDTA(示差熱分析)に
より測定した。(装置:島津製作所製 熱分析装置 D
T−40) 実施例1 撹拌器、還流冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1
のセパラブルフラスコに脱イオン水500部、ラウリル
硫酸ナトリウム8部を仕込んだ後、窒素ガスを吹込みな
がら、撹拌下に70℃まで昇温した。しかる後メタクリ
ル酸メチル80部、スチレン80部、ブチルアクリレー
ト36部、メタクリル酸4部からなる重合性単量体混合
物(A)(ガラス転移温度60℃)を第1段目として1
時間にわたって均一に滴下した。この時同時に10%の
過硫酸アンモニウム水溶液10部を1時間にわたって均
一に滴下した。その後1時間熟成を行なった後、メタク
リル酸メチル80部、ブチルアクリレート116部、メ
タクリル酸4部からなる重合性単量体混合物(B)(ガ
ラス転移温度−8℃)を最後段目として1時間にわたっ
て均一に滴下した。この時同時に10%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液10部を1時間にわたって均一に滴下し
た。その後1時間熟成を行なった。冷却後25%のアン
モニウム水を6.3部添加し、中和を行なった。こうし
て得た塗膜材(1)は不揮発分43.5%、PH9.
0、、粘度95cps(B型粘度計、No.1ロータ
ー、30rpm、25℃)、最低造膜温度25℃の特数
値を示した。得られた塗膜材(1)100部に対して、造
膜助剤CS−12(チッソ(株)製)3部を加えて、よ
く撹拌して均一にした。この造膜助剤を含んだ塗膜材
(1)を2枚のフレキシブルボードの両面にスプレーで 100g/cm2塗布した後、100℃の熱風乾燥機内で
5分間(風速1m/S)乾燥した後この片面に下記配合
の塗料(1)をスプレーで 200g/cm2塗布し、100℃の熱風乾燥機内で5分
間(風速1m/S)乾燥させた。
こうして得た被塗物の表面温度が70℃になった時点で
塗膜材(1)の塗膜面と塗料(1)の塗膜面とを重ね合わせ
て、プレスで5kg/cm2の圧力を70℃で30分間加え
た。
こうして加圧した2枚のフレキシブルボードは、加圧終
了後無抵抗に剥離し、塗装面は何ら損傷がなかった。ま
た、上記試験に用いたのと同じ条件で塗装したテストピ
ースの塗膜性能試験結果を第1表に示した通りであっ
た。
実施例2 実施例1で用いたのと同じセパラブルフラスコに脱イオ
ン水500部を仕込んだ後、窒素ガスを吹込みながら、
撹拌下に75℃まで昇温した。しかる後あらかじめ調整
をしておいたスチレン120部、アクリロニトリル20
部、エチルアクリレート58部、イタコン酸2部(以上
の重合単量体混合物のガラス転移温度53℃)、レベノ
ールWZ(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル硫酸ナトリウムの25%水溶液6部、25
%水溶液のノニポール200(三洋化成(株)製ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル)4部、過硫酸アン
モニウム1部、脱イオン水69部からなるプレエマルシ
ョン混合物(C)を第1段目として1時間にわたって均
一に滴下した。この間10%の亜硫酸水素ナトリウム水
溶液5部を10分毎に均等に分割添加した。その後1時
間熟成を行なった後スチレン64部、ブチルアクリレー
ト35部、アクリル酸1部(以上の重合性単量体混合物
のガラス転移温度25℃)、レベノールWZ3部、25
%水溶液のノニポール200 2部、過硫酸アンモニウ
ム0.5部、脱イオン水34.5部からなるプレエマル
ション混合物(D)を第2段目として30分かけて均一
に滴下した。この間10%の亜硫酸水素ナトリウムエキ
2.5部を10分毎に均等に分割添加した。その後30
分間熟成を行なった後スチレン50部、2−エチルヘキ
シルアクリレート48部、メタクリル酸2部(以上の重
合性単量体混合物のガラス転移温度−7℃)、レベノー
ルWZ 3部、25%水溶液のノニポール200 2
部、過硫酸アンモニウム0.5部、脱イオン水34.5
部からなるプレエマルション混合物(E)を最後段目と
して30分かけて均一に滴下した。この間10%の亜硫
酸水素ナトリウム水溶液 2.5部を10分毎に均等に分割添加した。その後60
分間熟成を行なった。冷却後、25%のアンモニア水を
6部添加し中和を行なった。こうして得られた塗膜材
(2)は不揮発分42.2%、PH9.0、粘度250c
ps(B型粘度計、No.2ローター、30rpm、2
5℃)、最低造膜温度23℃の特数値を示した。
この塗膜材(2)を用いて実施例1と同様にしてブロッキ
ング現象防止性試験を行った結果、2枚のフレキシブル
ボードは加圧終了後無抵抗に剥離し、塗装面は何ら損傷
がなかった。また、塗膜性能試験結果は第1表に締め下
通りであった。
比較例1 実施例1において、第1段目に重合単量体混合物(B)
を、また、最後段目に重合性単量体混合物(A)を用い
た以外は実施例1と同じ操作をくり返して、比較用塗膜
材(1)を得た。得られた比較用塗膜材(1)の特数値は不揮
発分 43.3%、PH9.0、粘度110cps、最低造膜
温度55℃を示した。この比較用塗膜材(1)100部に
対してCS−12を8部加えて、よく撹拌して均一にし
た。これを実施例1と同じ方法で塗装したテストピース
を用いたブロッキング現象防止性試験及び塗膜性能試験
を行なった。ブロッキング現象防止性試験の結果、ブロ
ッキング現象が生じ2枚の塗装板は剥離できなかった。
また、塗膜性能試験結果は第1表に示した通りであっ
た。
比較例2 実施例2において、プレエマルション混合物の(D)及
び(E)による第2段目及び最後段目の重合を行わずに
第1段目に用いたプレエマルション混合物(C)のみ
(この際、実施例2とした。)の重合とする以外は実施
例2と同じ操作をくり返して、比較用塗膜材(2)を得
た。
この比較用塗膜材(2)は不揮発分42.3%、 PH9.0、粘度180cps、最低造膜温度83℃の
特数値を示した。この比較用塗膜材(2)はそのままでは
成膜しなかったので、造膜助剤CS−12を比較用塗膜
材(2) 100部に対して6部加えて、よく撹拌して均
一にしたものを用いて実施例2と同様にしてブロッキン
グ現象防止性試験を行った結果、ブロッキング現象が生
じ剥離した被塗物は塗膜が著しく損傷していた。また、
塗膜性能試験結果は第1表に示した通りであった。
比較例3 塗膜材を塗装していない2枚のフレキシブルボードのそ
れぞれの片面に、塗料(1)をスプレーで200g/cm2
布し、100℃の熱風乾燥機内で5分間(風速1m/
S)乾燥した。
こうして得た被塗物の表面温度が70℃になった時点
で、ポリエチレンシートを間に挟んで塗料(1)の塗膜面
と裏面とを重ね合わせて、プレスで5kg/cm2の圧力を
70℃で30分加えた。
こうして加圧した2枚のフレキシブルボードとポリエチ
レンシートは加圧終了後、剥離する際に若干の抵抗があ
ったが、塗膜面は特に損傷は見られなかった。しかしな
がらその塗膜性能結果は第1表に示した通り、本発明の
塗膜材を予め塗装しておいた場合に比べ劣っていた。
比較例4 2枚のフレキシブルボードのそれぞれの片面に市販の自
己乳化性ポリエチレンワックスエマルション(25%水
性液)をスプレーで 100g/cm2塗布し、100℃の熱風乾燥機内で5分
間(風速1m/S)乾燥した後、反対の面に塗料(1)を
スプレーで200g/cm2塗布し、 100℃の熱風乾燥機内で5分間(風速1m/S)乾燥
させた。
こうして得た被塗物の表面温度が70℃になった時点で
ポリエチレンワックスエマルションの塗膜と塗料(1)の
塗膜面とを重ね合わせて、プレスで5kg/cm2の圧力を
70℃で30分加えた。
こうして加圧した2枚のフレキシブルボードは加圧終了
後、無抵抗に剥離したが、塗装面にはポリエチレンワッ
クスエマルション塗膜の破片が数点付着していた。ま
た、その塗膜性能は第1表に示した通り、本発明の塗膜
材を用いたものに比べ劣っていた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用する重合性単量体成分の全体量が、分
    子内にカルボキシル基を含有する重合性単量体(a)
    0.1〜10重量%及びその他の重合性単量体(b)9
    0〜99.9重量%(但し、(a)+(b)は100重
    量%である。)である重合性単量体成分を多段に分けて
    乳化重合して得られる多段重合共重合体であって、かつ
    第1段目の重合体成分のTgが30℃以上であり、最後
    段目の重合体成分のTgが20℃以下であることを特徴
    とするブロッキング防止用塗膜材。
  2. 【請求項2】多段重合共重合体中、第1段目の重合体成
    分が20〜90重量%、最後段目の重合体成分が10〜
    80重量%の範囲の割合である特許請求の範囲第1項記
    載のブロッキング防止用塗膜材。
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