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JPH06186442A - 屈折率分布型プラスチック光伝送体 - Google Patents

屈折率分布型プラスチック光伝送体

Info

Publication number
JPH06186442A
JPH06186442A JP4340742A JP34074292A JPH06186442A JP H06186442 A JPH06186442 A JP H06186442A JP 4340742 A JP4340742 A JP 4340742A JP 34074292 A JP34074292 A JP 34074292A JP H06186442 A JPH06186442 A JP H06186442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical transmission
refractive index
polymer
transmission body
plastic optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4340742A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Matsumoto
正廣 松本
Tadanori Fukuda
忠則 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP4340742A priority Critical patent/JPH06186442A/ja
Publication of JPH06186442A publication Critical patent/JPH06186442A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 光伝送体を構成する重合体と相溶性があり
かつ該重合体よりも高屈折率を有する無色透明の非重合
性化合物が、光伝送体の中心部から外周部へと連続的に
減少する濃度分布で分散され、中心部から外周部へと連
続的に低下する屈折率分布を有するプラスチック光伝送
体である。前記重合体として脂肪族系のN−置換マレイ
ミドモノマ単位を共重合成分として含む無色透明の重合
体を用いる。 【効果】 透光性能、機械的特性、及び耐熱性がとも
に優れた屈折率分布型光伝送体となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバやロッドレ
ンズなどの光伝送体に好適に使用される、中心から外周
方向に連続的に低下する屈折率分布を有するプラスチッ
ク光伝送体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光伝送体は石英ガラス及び/
又はプラスチックから製造されている。石英系光伝送体
は、優れた透光性能を持っているが、加工性や可撓性が
良くないばかりでなく高価であり、さらにファイバとし
て使用する場合、径が非常に細いため接続も高精度を要
求され、高度な技術と高価格の装置が必要である。
【0003】これに対して、プラスチック系光伝送体
は、透光性能では石英系よりも劣るが、軽くて加工性が
良く、可撓性も良く、安価である等の利点がある。
【0004】このプラスチック系光伝送体のなかでもロ
ッドレンズや広帯域光ファイバなどに利用される、中心
部から外周部へと連続的に低下する屈折率分布を有する
光伝送体を製造する方法が既にいくつか提案されてい
る。
【0005】例えば、屈折率が重合体と異なる単量体
を、光伝送体を主に形成する重合体の表面又は中空状内
面に接触させて重合体内部に拡散させて濃度分布を持た
せた後に重合する方法(特公昭52-5857 号、特公昭56-3
7521号公報等)、屈折率および単量体反応性比が異なる
2種類以上の単量体を透明容器内で光重合させることに
よって屈折率分布を持たせる方法(特公昭54-30301号、
特開昭61-130904 号公報等)、揮発性が高く重合体と異
なる屈折率の単量体を含有した重合体を紡糸し、表面よ
り単量体を揮発させて濃度分布を持たせた後に重合する
方法(特開昭62-209402 号公報等)、単量体反応性比は
かなり近似するが屈折率は異なる2種類以上の単量体
を、この単量体に溶解される重合体容器内に充填した後
に重合する方法(特開平4-97302 号、特開平4-97303 号
公報)などがある。
【0006】しかし、これらの方法は全て、屈折率が大
きく異なる(例えば0.04以上)重合体が生成され、
かつ単量体反応性比が多少なりとも異なる2種類以上の
単量体を反応させ、又は、先に形成されている重合体成
形体内でこの重合体と屈折率が大きく異なる重合体を与
える単量体の単独重合反応などが行われるため、重合が
完結した重合体内に屈折率の異なるミクロな相分離構造
が形成されることを避けることができなかった。このた
め、透光性能に悪影響を与えてしまうという欠点があっ
た。
【0007】そこで、光伝送体を形成する重合体内に、
この重合体とは屈折率が異なりかつ非重合性の化合物
(例えば、可塑剤としてポリマ中に配合される低分子物
質)を均一に濃度勾配をつけて分散させ、一定方向に連
続的な屈折率分布を持たせる方法が提案されている(平
成4年度高分子学会予稿集,Vol.41,No.3,798, 79
9)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法は透
光性能では優れているが、重合体内に非重合性化合物を
添加分散させているので、その重合体のガラス転移温度
が低下し、耐熱性が悪化するという問題があった。これ
は、従来より耐熱性が石英系よりも低いために石英系光
伝送体に比し適用範囲が限られていたプラスチック光伝
送体の耐熱性をさらに低下させることになる。
【0009】通信用途などに適用する場合、信頼性の点
で耐熱性が85℃以上である必要があるが、プラスチッ
ク光伝送体に一般的に使用されているポリメタクリル酸
メチルを用い、これに非重合性化合物を分散含有させて
屈折率分布型プラスチック光伝送体を作製したのでは、
85℃以上の耐熱性を維持することは難しい。まして、
さらに高い耐熱性が必要な用途には適応困難である。
【0010】また、ポリカーボネートを使用して作製す
ることも考えられるが、これを使用した光伝送体は耐熱
性の点で良好であるが、透光性能及び耐熱耐久性が問題
である。これは、重合反応の際に生成した副生物の除去
が困難であったり、副生物や重合体の分解物によって着
色するためである。
【0011】以上のように、従来の方法では、85℃以
上という耐熱性水準を保ちながら透光性能が良く連続的
な屈折率分布を有するプラスチック光伝送体を作製する
ことは困難であった。
【0012】そこで、本発明は、上記のような従来技術
の欠点を解消し、ポリメタクリル酸メチル系のステップ
インデックス型光伝送体に匹敵する透光性能や機械的特
性ばかりでなく、85℃以上の耐熱性をも有する、中心
部から外周部へと連続的に低下する屈折率分布を有する
プラスチック光伝送体を提供することを主な目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、光伝送体を構成する重合体と相溶性であ
りかつ該重合体よりも高屈折率を有する無色透明な非重
合性化合物が、光伝送体の中心部から外周部へと連続的
に減少する濃度分布で分散され、中心部から外周部へと
連続的に低下する屈折率分布を有するプラスチック光伝
送体であって、前記重合体が脂肪族系のN−置換マレイ
ミドモノマ単位を共重合成分として含む無色透明な重合
体であることを特徴とする屈折率分布型プラスチック光
伝送体からなる。
【0014】本発明では、光伝送体の中心部から外周部
へと連続的に低下する屈折率分布を、光伝送体の重合体
を形成する単量体とは重合しない高屈折率化合物を、重
合体内の中心部から外周部へと連続的に減少する濃度分
布で分散させることによって形成させている。
【0015】この高屈折率化合物は、光伝送体を構成す
るベースの重合体よりも高い屈折率、例えば0.02以
上高い屈折率を有すること、この重合体と相溶性があっ
て該重合体中に均一分散できること、無色透明であるこ
と、及び、非重合性であって、重合体もベース重合体の
単量体との共重合体も形成しないことが必要である。さ
らに、沸点が200℃以上のような高沸点、及び、前記
重合体を形成する単量体よりも分子量が大きいことが好
ましい。このような非重合性の高屈折率化合物を用いれ
ば、重合が完結した重合体内に屈折率の異なるミクロな
相分離構造が形成されることがなく、透光性能の低下を
防止することができる。
【0016】この高屈折率化合物としては、例えば、フ
タル酸ベンジルn−ブチル、フタル酸ジメチル、フタル
酸ジアリル、フタル酸ジオクチル、ジプロピレングリコ
ールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエ
ート、リン酸トリフェニルなどを用いることができる。
【0017】これに対し、屈折率分布を形成させる化合
物として、光伝送体を構成するベースの重合体よりも屈
折率が大きい重合体を与える単量体を用いるのでは、そ
の共重合によって屈折率の異なるミクロな相分離構造が
形成され透光性能の低下を生じるので不適当である。
【0018】また、光伝送体を構成するベースの重合体
には、脂肪族系のN−置換マレイミドモノマ単位を共重
合成分として含む無色透明の重合体を用いることが必要
である。
【0019】脂肪族系N−置換マレイミドモノマ単位は
副反応の可能性が少なく、可視領域にポリメチルメタク
リレートよりも大きな特性吸収がなく、さらに、得られ
る重合体の機械的特性、ガラス転移温度、熱安定性等の
バランスからして、光伝送体の耐熱性を向上させるため
の共重合成分として好適である。
【0020】この脂肪族系N−置換マレイミドモノマと
しては、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、イソ
ブチル、第2ブチル、t-ブチル、2,2-ジメチルプロピ
ル、シクロヘキシル等の炭素数が1から6までの脂肪族
系炭化水素基でN置換されたマレイミドモノマが挙げら
れる。これらのうち、単量体の純度を高めるための蒸留
がし易く無色透明性および熱安定性が高いことから、常
温で液体であるイソプロピル、イソブチル、第2ブチ
ル、t-ブチル、2,2-ジメチルプロピル等の置換体が好ま
しく、なかでも無色透明性に最も優れているイソプロピ
ル置換体が特に好ましい。
【0021】これに対し、芳香族基で置換されたN−置
換マレイミドは、黄色あるいは淡黄色と着色しているた
め、光伝送体の透光性能に悪影響を与えるので不適当で
ある。
【0022】しかし、脂肪族系N−置換マレイミド単量
体の単独重合体は、無色透明性が高くガラス転移温度が
200℃前後と高く耐熱耐久性を充分満たしているもの
の、機械的特性が不充分であるので光伝送体には不適当
である。
【0023】従って、この重合体を形成する重合成分に
は、脂肪族系のN−置換マレイミドモノマ単位の他に、
光伝送体に通常用いられている重合成分を用いることが
必要である。
【0024】この重合成分としては、例えば、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸脂
肪族置換シクロヘキシルなどが挙げられる。これらの中
でも、メタクリル酸メチルが、得られる光伝送体が無色
透明性に優れかつ高いガラス転移温度が得られる点から
好ましい。
【0025】この際の共重合組成は、前記脂肪族系N−
置換マレイミドが5〜70モル%含まれることが好まし
く、さらに好ましくは10〜50モル%含まれる場合で
ある。
【0026】脂肪族系N−置換マレイミドは、単独重合
した場合、ポリメチルメタクリレートのような通常の光
伝送体重合体に近い屈折率の無色透明性に優れた重合体
を与えることができる。しかも、脂肪族系N−置換マレ
イミドとメタクリル酸メチルとは単量体反応性比の差が
大きくないので、脂肪族系N−置換マレイミドをメチル
メタクリレートのような光伝送体用単量体に共重合させ
ても組成分布が生じ難く優れた透光性能を発揮すること
ができる。
【0027】このように、脂肪族系N−置換マレイミド
を共重合させることによって、得られる共重合体の耐熱
性が向上し130℃以上のガラス転移温度とすることが
できるので、前記した非重合性の高屈折率化合物を分散
含有させても、90℃以上のガラス転移温度とすること
ができる。
【0028】本発明の光伝送体はバッチ作製法でも連続
作製法でも作製することができる。バッチ作製法は、予
め作製しておいた重合体製中空管の中空内に、その中空
管の重合体を溶解しかつ非重合性高屈折率化合物を分散
含有する重合性溶液(単量体成分、重合開始剤、分子量
調整剤を含む単量体混合物)を充填させ、非重合性高屈
折率化合物の拡散を促しながら外側から重合を進め、ロ
ッド状のプリフォームを得、その後に、所望の径になる
ように加熱延伸する方法である。
【0029】この際の重合体製中空管は、非重合性の高
屈折率化合物を含有しない以外は中空部内に充填した物
と同じ単量体混合物から形成してもよいし、また、その
主成分となる単量体が同じであれば異なる単量体混合物
から形成してもよい。さらにまた、脂肪族系N−置換マ
レイミドモノマ単位を共重合させた重合体で構成されて
いてもよい。
【0030】また、重合開始剤としてはアゾビスイソブ
チロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル等の過
酸化物等の通常のラジカル重合開始剤が、また、分子量
調整剤としてはn−ブチルメルカプタン等のメルカプタ
ン類等の通常のラジカル連鎖移動剤が用いられる。
【0031】また、連続作製法は、2重同心円状の吐出
孔を有する紡出口金の外側部に、別の重合装置内あるい
は連続的につながった重合装置内で単量体混合液を重合
して重合開始剤と分子量調整剤を残したまま重合率50
〜90%で重合を止めた重合体単量体混合物、または重
合開始剤と分子量調整剤を残さずに重合率50〜90%
で重合を止めた後にさらに重合開始剤と分子量調整剤を
添加した重合体単量体混合物を導く。一方、同じ口金の
内側部には、高屈折率非重合性化合物を含有する単量体
混合液の重合しないままの混合液、あるいは、その単量
体混合液をある程度重合させ重合開始剤と分子量調整剤
とを含む重合率50%以下の重合体単量体混合物(この
重合体単量体混合物は、重合開始剤と分子量調整剤とを
残したままで重合を中断させたものであってもよいし、
また、重合を中断させた後に重合開始剤や分子量調整剤
を添加したものであってもよい)を導く。そして、外側
の重合体単量体混合物の粘度が10,000〜150,
000ポイズの状態で内側の(重合体)単量体混合物と
同時に口金から押し出し芯鞘状複合のロッド状物とし、
それをさらに内側混合物内の高屈折率非重合性化合物の
外周部への拡散を促しながら、または促してから熱重合
または光重合して完全な重合体とし、さらに、所望の径
になるように加熱引き延ばす方法である。
【0032】本発明にいう光伝送体は、上記のように引
き延ばして得られる光ファイバで代表されるが、延伸せ
ずにロッドレンズとしてもよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。
【0034】実施例中の光ファイバの透光性能の評価は
次の方法によった。
【0035】タングステンランプの光を回折格子で分波
し、レンズで集光した後、両端を研磨した10〜30m
の光ファイバ(ファイバ長:Ls m)の一端から入射
し、他の一端より出射した光をフォトダイオードで光電
力として検出した(Ps dBm )。次に入射端を固定した
まま入射端より約2mのところで切断したリファレンス
ファイバ(ファイバ長:Lr m)について、同様に測定
を繰り返す、いわゆるカットバック法を用いて測定した
(Pr dBm )。そして次式に従って光ファイバの透光損
失値を算出した。
【0036】透光損失値(dB/km)=(Ps −Pr )/
(Ls −Lr )・1000 ここで、Ls 、Lr は、それぞれ、サンプル光ファイ
バ、リファレンスファイバのファイバ長(m)であり、
また、、Ps 、Pr は、それぞれ、サンプル光ファイ
バ、リファレンスファイバの光電力値(dBm )である。
【0037】また、光ファイバの耐熱耐久性は次の方法
により評価した。
【0038】測定に供せられた光ファイバを所定の時
間、熱風乾燥機で加熱した後、加熱前と加熱後の透光損
失を上記方法に従って測定し、それらの値を対比させ
た。
【0039】[実施例1]N−イソプロピルマレイミド
30重量部、メタクリル酸メチル70重量部、アゾビス
イソブチロニトリル0.015重量部、及び、n−ブチ
ルメルカプタン0.010重量部をそれぞれ蒸留した後
に混合物を調製し、0.05μm孔のテフロン製フィル
ターで濾過してから水平に保持したガラス管に入れた。
そして両端をシールした後に回転させながら50℃で1
6時間重合した後、徐々に温度を上げて最終的に90℃
に10時間保って重合を完結させて重合体製中空管を得
た。
【0040】次に、この中空管の内部に、N−イソプロ
ピルマレイミド24重量部、メタクリル酸メチル56重
量部、アゾビスイソブチロニトリル0.015重量部、
n−ブチルメルカプタン0.010重量部、及び、フタ
ル酸ベンジルn−ブチル20重量部からなる混合物を充
填した後、常温で4時間放置後、50℃で16時間重合
し、徐々に温度を上げて最終的に90℃に10時間保っ
て重合し、直径20mmの無色透明なロッドを得た。外側
のガラス管は壊して取り去った。
【0041】こうして得られたロッドを切断および粉砕
し、ロッドの中心部のみを取り出してガラス転移温度を
DSCで測定したところ、98℃であった。
【0042】このロッドを円筒型加熱器によって230
℃で溶融引き伸ばして直径1mmの光ファイバとした。
【0043】得られた光ファイバの屈折率分布をインタ
ーファコ干渉顕微鏡で測定したところ、中心から外周に
かけて屈折率が連続的に減少していた。中心部の屈折率
は1.519であり、外周部の屈折率は1.506であ
った。この光ファイバの25℃における透光損失値は、
650nmで154dB/kmであった。また、85℃で10
00時間熱処理した後の透光損失値は、650nmで15
8dB/kmと、熱処理しても殆ど変化せず良好であった。
さらに、可撓性は、巻付け径を1mmまですることができ
良好であった。
【0044】このように、得られた屈折率分布型光ファ
イバは、優れた透光性能と機械的特性を示し、しかも、
耐熱性にも優れていた。
【0045】[実施例2]N−シクロヘキシルマレイミ
ド30重量部、メタクリル酸メチル70重量部、アゾビ
スイソブチロニトリル0.015重量部、n−ブチルメ
ルカプタン0.010重量部からなる混合物をそれぞれ
蒸留して調製した後、0.05μm孔のテフロン製フィ
ルターで濾過してから水平に保持したガラス管に入れ
た。そして両端をシールした後、実施例1と同様に重合
して重合体製中空管を得た。そして、この中空管の内部
にN−シクロヘキシルマレイミド24重量部、メタクリ
ル酸メチル56重量部、アゾビスイソブチロニトリル
0.015重量部、n−ブチルメルカプタン0.010
重量部、フタル酸ベンジルn−ブチル20重量部からな
る混合物を充填した後、実施例1と同様に重合し、直径
20mmの無色透明なロッドを得た。ガラス管は壊して取
り去った。
【0046】得られたロッドの中心部のガラス転移温度
は104℃であった。このロッドから実施例1と同様に
して直径1mmの光ファイバを得た。
【0047】得られた光ファイバの屈折率分布は、中心
から外周にかけて屈折率が連続的に減少していた。中心
部の屈折率は1.522であり、外周部の屈折率は1.
509であった。この光ファイバの25℃における透光
損失値は、650nmで187dB/kmであった。85℃で
1000時間熱処理した後の透光損失値は650nmで1
90dB/kmと殆ど変化せず、良好であった。さらに、可
撓性は、巻付け径を1mmまですることができ良好であっ
た。
【0048】このように、実施例1と同様に、透光性
能、機械的特性及び耐熱性に優れた屈折率分布型光ファ
イバとすることができた。
【0049】[実施例3]メタクリル酸メチルを蒸留
し、アゾビスイソブチロニトリル及びn−ブチルメルカ
プタンを混合して単量体混合物を調製した後、0.05
μm孔のテフロン製フィルターで濾過してから水平に保
持したガラス管中に入れた。そして両端をシールした後
に回転させながら常法に従い熱重合して重合体製中空管
を得た。そして、この重合管の内部にN−イソプロピル
マレイミド24重量部、メタクリル酸メチル56重量
部、アゾビスイソブチロニトリル0.015重量部、n
−ブチルメルカプタン0.010重量部、フタル酸ベン
ジルn−ブチル20重量部からなる混合物を充填した
後、実施例1と同様に重合し、直径20mmの無色透明な
ロッドを得た。ガラス管は壊して取り去った得られたロ
ッド中心部のガラス転移温度は98℃であった。このロ
ッドから実施例1と同様にして直径1mmの光ファイバを
得た。
【0050】得られた光ファイバの屈折率分布は、中心
から外周にかけて屈折率が連続的に減少していた。中心
部の屈折率は1.517であり、外周部の屈折率は1.
494であった。この光ファイバの25℃における透光
損失値は、650nmで153dB/kmであった。85℃で
1000時間熱処理した後の透光損失値は650nmで1
60dB/kmと殆ど変化せず、良好であった。さらに、可
撓性は、巻付け径を1mmまでとすることができ良好であ
った。
【0051】このように、実施例1、2と同様に、透光
性能、機械的特性及び耐熱性に優れた屈折率分布型光フ
ァイバとすることができた。
【0052】[比較例1]メタクリル酸メチルを蒸留し
て、アゾビスイソブチロニトリル及びn−ブチルメルカ
プタンを混合して単量体混合物を調製した後、0.05
μm孔のテフロン製フィルターで濾過してから水平に保
持したガラス管に入れた。そして両端をシールした後に
回転させながら常法に従い熱重合して重合体製中空管を
得た。そして、この中空管の内部にメタクリル酸メチル
80重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.015重
量部、n−ブチルメルカプタン0.010重量部、フタ
ル酸ベンジルn−ブチル20重量部からなる混合物を充
填した後、実施例1と同様に重合し、直径20mmの無色
透明なロッドを得た。ガラス管は壊して取り去った。得
られたロッド中心部のガラス転移温度は78℃と低かっ
た。このロッドから実施例1と同様にして直径1mmの光
ファイバを得た。
【0053】得られた光ファイバの屈折率分布は、中心
から外周にかけて屈折率が連続的に減少していた。中心
部の屈折率は1.510であり、外周部の屈折率は1.
494であった。この光ファイバの25℃における透光
損失値は、650nmで126dB/kmであり、85℃で1
000時間熱処理した後の透光損失値は、650nmで2
10dB/km と大幅に悪化した。さらに、屈折率分布の形
状にも変化がみられた。
【0054】
【発明の効果】本発明の、中心部から外周部へ連続的に
低下する屈折率分布を有するプラスチック光伝送体は、
優れた透光性能や機械的特性を保持するとともに、耐熱
耐久性にも優れ、実用的な耐熱温度85℃で長期間に亘
って使用できる実用信頼性を具備している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光伝送体を構成する重合体と相溶性が
    ありかつ該重合体よりも高屈折率を有する無色透明の非
    重合性化合物が、光伝送体の中心部から外周部へと連続
    的に減少する濃度分布で分散され、中心部から外周部へ
    と連続的に低下する屈折率分布を有するプラスチック光
    伝送体であって、前記重合体が脂肪族系のN−置換マレ
    イミドモノマ単位を共重合成分として含む無色透明な重
    合体であることを特徴とする屈折率分布型プラスチック
    光伝送体。
  2. 【請求項2】 光伝送体の中心部における重合体のガ
    ラス転移温度が、90℃以上であることを特徴とする請
    求項1記載の屈折率分布型プラスチック光伝送体。
JP4340742A 1992-12-21 1992-12-21 屈折率分布型プラスチック光伝送体 Pending JPH06186442A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5938986A (en) * 1997-03-17 1999-08-17 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method and apparatus for manufacturing a graded refractive index plastic optical-fiber
US6013205A (en) * 1997-03-07 2000-01-11 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method and apparatus for manufacturing distributed refractive index plastic optical-fiber
US6054069A (en) * 1997-10-14 2000-04-25 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method of manufacturing a preform for a refractive index distributed type plastic optical fiber
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