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JPH06184266A - 抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具 - Google Patents

抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具

Info

Publication number
JPH06184266A
JPH06184266A JP4337629A JP33762992A JPH06184266A JP H06184266 A JPH06184266 A JP H06184266A JP 4337629 A JP4337629 A JP 4337629A JP 33762992 A JP33762992 A JP 33762992A JP H06184266 A JPH06184266 A JP H06184266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane elastomer
polyurethane
functional group
mol
elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4337629A
Other languages
English (en)
Inventor
信三 ▲麹▼谷
Shinzo Kojitani
Hiroko Ikeda
裕子 池田
Yoko Ikeda
陽子 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP4337629A priority Critical patent/JPH06184266A/ja
Publication of JPH06184266A publication Critical patent/JPH06184266A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/48Polyethers
    • C08G18/4854Polyethers containing oxyalkylene groups having four carbon atoms in the alkylene group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/67Unsaturated compounds having active hydrogen
    • C08G18/675Low-molecular-weight compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリオキシエチレン(A) とポリオキシテトラ
メチレン(B) のA−B−A型ブロック共重合体をポリエ
ーテルジオール成分としたポリウレタンの主鎖または側
鎖に、架橋性官能基が導入されてなる抗血栓性ポリウレ
タンエラストマー。当該抗血栓性ポリウレタンエラスト
マーよりなる医療用器具。 【効果】 本発明の抗血栓性ポリウレタンエラストマー
は成形し易く、且つ成形物の機械的強度に優れており、
しかも抗血栓性は少なくとも従来と同等である。また、
当該ポリウレタンエラストマーよりなる医療用器具は、
成形が容易で、且つ抗血栓性は少なくとも従来と同等
で、機械的強度は従来より数倍優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工血管、人工臓器等の
血液と接触する医療用器具の材料として有用な抗血栓性
ポリウレタンエラストマーおよび当該ポリウレタンエラ
ストマーよりなる医療用器具に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】血液と接
触する医療用器具の材料は、柔軟性、弾性、耐久性、湿
潤強度のような機械的特性が良好であることに加え、抗
血栓性を有することが必要である。さもないと、当該器
具表面で血液が凝固して血栓が形成される。
【0003】従来、弾性を要求される医療用器具の材料
としては、主としてシリコーン、軟質ポリ塩化ビニルが
使用されてきた。しかし、これらの材料よりなる器具を
直接血液と接触させると、その表面で血液が凝固して血
栓が形成されるため、抗凝血剤(例えばヘパリン等)を
全身投与する必要がある。この場合、何らかの原因で出
血したりすると、止血しなくなるという危険性を伴う。
【0004】ところで、ポリエチレングリコールと有機
ジイソシアネートと有機ジアミンとから得られるポリウ
レタンを医療用材料として用いることが提案されている
が、これは良好な抗血栓性を示す反面、親水性化した為
に湿潤時の強度が極めて低く、到底実用に供することは
できない。
【0005】このように、一般に親水性化により抗血栓
性およびその他の生体親和性を向上させると、機械的強
度が低下するのを免れないため、両者のバランスのとれ
た材料を開発することが医療用材料における重要な課題
となっている。
【0006】このような実情下、医療用材料として十分
使用可能な機械的性質と抗血栓性を兼ね備えたポリウレ
タンとして、ポリオキシエチレン(A) とポリオキシテト
ラメチレン(B) のA−B−A型ブロック共重合体をポリ
エーテルジオール成分として用いたポリウレタンが提案
されている(特開昭61−204219号公報)。これ
は良好な抗血栓性、機械的性質(特に良好な加工性)を
有するが、成形後の強度がまだ不足している。
【0007】従って、本発明の目的は、抗血栓性は少な
くとも従来と同等に良好で、機械的特性が一層改善され
た医療用器具の材料として有用な抗血栓性ポリウレタン
エラストマーを提供することである。本発明の他の目的
は、抗血栓性は少なくとも従来と同等に良好で、機械的
特性が一層改善された医療用器具を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究し
た結果、本発明により上記目的が達成されることを見出
した。即ち、本発明は、ポリオキシエチレン(A) とポリ
オキシテトラメチレン(B) のA−B−A型ブロック共重
合体をポリエーテルジオール成分としたポリウレタンの
主鎖または側鎖に、架橋性官能基が導入されてなる抗血
栓性ポリウレタンエラストマーである。また、本発明は
上記抗血栓性ポリウレタンエラストマーよりなる医療用
器具である。
【0009】本発明におけるポリウレタンエラストマー
は、ポリオキシエチレン(A) とポリオキシテトラメチレ
ン(B) のA−B−A型ブロック共重合体のポリエーテル
ジオール成分と、有機ジイソシアネートと、有機ジアミ
ンまたは有機ジオールからなるポリウレタンであり、そ
の主鎖または側鎖に架橋性官能基が導入されているもの
である。当該ポリウレタンエラストマーは上記A−B−
A型ブロック共重合体を用いているため、加工が容易
で、ひいては成形が容易であり、且つ、架橋性官能基が
導入されているため、成形した後に架橋反応を進行させ
て強度を改善することができる。
【0010】本発明のポリウレタンエラストマーとして
は、例えば下記式
【0011】
【化1】
【0012】〔式中、nは1以上の整数、R1
【0013】
【化2】
【0014】(a,bおよびcはそれぞれ1以上の整数
を示す。)で表される構造またはこれに架橋性官能基が
結合したものを、R2 は有機ジイソシアネート残基を、
3 は有機ジアミンまたは有機ジオールの残基、あるい
はこれに架橋性官能基が結合したものを示す。〕で表さ
れる構造(但し、上記化1は架橋前の構造である)を有
するもの等が例示される。
【0015】本発明において使用される、ポリオキシエ
チレン(A) とポリオキシテトラメチレン(B) のA−B−
A型ブロック共重合体は、一般式
【0016】
【化3】
【0017】(式中、a,bおよびcはそれぞれ1以上
の整数を示す。)で表され、抗血栓性、機械的性質の観
点から、数平均分子量は通常300〜10000、好ま
しくは500〜8000、より好ましくは1000〜5
000である。数平均分子量が300より小さいと、得
られるポリウレタンエラストマーの抗血栓性、弾性特性
が低下する傾向があり、逆に10000より大きいと、
得られるポリウレタンエラストマーの機械的強度が低下
し、また加工性が低下する傾向がある。
【0018】また、当該A−B−A型ブロック共重合体
中のポリオキシエチレン含量は5〜95モル%、好まし
くは10〜70モル%、より好ましくは20〜60モル
%である。このポリオキシエチレン含量が5モル%未満
であれば、得られるポリウレタンエラストマーは抗血栓
性に劣る傾向があり、また95モル%を越えれば、弾
性、柔軟性および湿潤強度に劣る傾向がある。
【0019】本発明のポリウレタンエラストマーとして
は、好ましくは数平均分子量が約1000〜6000、
より好ましくは1500〜4500、ポリオキシエチレ
ン含量が10〜70モル%、より好ましくは20〜60
モル%のポリエーテルジオール成分を用いて得た、分子
量約20000〜60000であるものが特に好まし
い。
【0020】上記ポリエーテルジオールは、ポリオキシ
テトラメチレングリコール(PTMG)とエチレンオキ
シド(EO)を用いて、アニオン重合法またはカチオン
重合法によって製造することができる。
【0021】有機ジイソシアネートとしては、従来ポリ
ウレタンの製造に使用されている脂肪族、脂環族および
芳香族ジイソシアネートを使用すれば十分であり、勿論
本発明の目的を達成しえる限り、今後開発されるものを
使用してもよい。具体的には、例えば4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4(また
は2,6)−トリレンジイソシアネート(TDI)、p
−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート等が挙げられ、好ましくは4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、また2種以上混合して用いてもよ
い。
【0022】有機ジアミンとしては、通常のポリウレタ
ン製造の際の鎖延長剤として使用されているものを使用
すれば十分であり、勿論本発明の目的を達成しえる限
り、今後開発されるものを使用してもよい。具体的に
は、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン、p−キ
シリレンジアミン、p−ジフェニルメタンジアミン等の
芳香族ジアミン等が挙げられ、好ましくはエチレンジア
ミンが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また
2種以上混合して用いてもよい。
【0023】有機ジオールとしては、通常のポリウレタ
ン製造の際の鎖延長剤として使用されているものを使用
すれば十分であり、勿論本発明の目的を達成しえる限
り、今後開発されるものを使用してもよい。具体的に
は、例えばエチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−プロパンジ
オール等が挙げられ、好ましくはエチレングリコールで
ある。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合し
て用いてもよい。
【0024】上記各成分の配合割合は、通常、ポリエー
テルジオール成分1モルあたり、有機ジイソシアネート
成分は約2モル、有機ジアミンまたは有機ジオール成分
は約1モルであるが、硬質のポリウレタンが必要な場合
には、さらに有機ジイソシアネート成分および有機ジア
ミンまたは有機ジオール成分の配合割合を増加させれば
よい。このような場合の各成分の配合割合は、ポリエー
テルジオール成分1モルあたり、有機ジイソシアネート
成分は2〜5モル、有機ジアミンまたは有機ジオール成
分は1〜4モルの範囲で適宜選択される。
【0025】上記ポリウレタンエラストマーの製造は自
体既知の方法で行えばよい。例えば次の如くして製造さ
れる。ポリエーテルジオール成分であるポリオキシエチ
レン(A) とポリオキシテトラメチレン(B) のA−B−A
型ブロック共重合体と有機ジイソシアネートの所要量と
を反応溶媒中に加え、50〜100℃に加熱して反応さ
せる。この際の反応溶媒としては、例えばN,N−ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジブチルエ
ーテル、ジメチルホルムアミド等が用いられる。また、
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0 〕ウンデセン−7やジ
ラウリン酸ジオクチルスズのような反応促進剤を用いれ
ば、室温付近で反応させることもできる。次いで、この
ようにして得たプレポリマーに所要量の有機ジアミンま
たは有機ジオールを加え、室温付近で鎖延長反応を行わ
せて、ポリウレタンエラストマーが得られる。
【0026】本発明においては架橋性官能基をポリウレ
タンに導入するが、架橋性官能基としては、例えば紫外
線照射、放射線照射等の任意の手段にて架橋可能な官能
基であれば特に制限はなく、例えばシンナモイル基、フ
ェニルアジド基、ジアセチレン基、β−スチリルアクリ
ル基等が挙げられ、好ましくはシンナモイル基、フェニ
ルアジド基である。
【0027】架橋性官能基を導入する方法としては以下
の方法等が挙げられる。1つは、ポリエーテルジオール
(A−B−A型ブロック共重合体)を合成する際に、架
橋性官能基を有するジオール(例えば、PTMGに架橋
性官能基を結合させたもの)を混合しておき、架橋性官
能基を持ったポリエーテルジオールからポリウレタンを
合成する方法である。他の方法としては、ポリエーテル
ジオールには架橋性官能基を持たせずに、鎖延長剤とし
て架橋性官能基を有する有機ジアミンまたは有機ジオー
ル(上述した有機ジアミンまたは有機ジオールに架橋性
官能基を結合させたもの)を使用してポリウレタンを合
成する方法がある。これらの方法を前述したポリウレタ
ンエラストマーの製造方法に組み合わせて、本発明のポ
リウレタンエラストマーを作製することができる。
【0028】なお、このように各成分に架橋性官能基を
導入しても、各成分の配合割合は合計で上述した範囲内
であればよい。また、各成分中の架橋性官能基の導入割
合は、通常5〜70モル%である。
【0029】上記ポリウレタンエラストマーを所望の形
状に成形した後、紫外線照射等を行い架橋反応を進行さ
せると、機械的強度の高いポリウレタン成形物が得られ
る。
【0030】また、抗血栓性の生理活性物質またはその
誘導体(ヘパリン、ヘパリン金属塩等)を上記ポリウレ
タンエラストマーに結合させてもよい。結合させる方法
としては、イソシアネート、塩化シアヌル、チオホスゲ
ン、カルボジイミド、臭化シアノジエン、グルタルアル
デヒド等を用いる共有結合法、または塩化ベンザルコニ
ウム、トリドデシルメチルアンモニウムクロライド等の
塩基性界面活性剤を吸着させ、ヘパリン等をイオン的に
結合させるイオン結合法等が挙げられる。
【0031】本発明の医療用器具としては、好適には血
液と接触しえるものが例示され、具体的には、例えば血
管カテーテル、人工腎臓用A−Vシャント、人工心肺用
膜、人工血管、人工心臓血液ポンプ、大動脈バルーンポ
ンプ、心臓カテーテル、血液バッグ等が例示される。
【0032】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明するため実施例を
挙げるが、本発明はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0033】実施例1 1,2,4−ブタントリオールとシンナモイルクロライ
ドとのエステル化反応により得られたシンナモイル基含
有ブタンジオール0.2モルと、テトラヒドロフラン2
モルに、触媒のトリフルオロメタンスルホン酸6gを加
え、0℃で激しくかき混ぜながら重合する。2%水酸化
ナトリウム水溶液で重合を停止させる。重合フラスコを
液体窒素で凍結させ、重合後のポリエーテルジオール中
のポリオキシエチレン含量が30モル%となるようにエ
チレンオキシド(EO)を仕込み、25℃まで昇温して
重合した。2%水酸化ナトリウム水溶液で重合を停止
し、シンナモイル基を有するポリエーテルジオールを得
た。このシンナモイル基を有するポリエーテルジオール
0.02モル、および4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート0.04モルを、ジメチルスルホキシド2
00mlに均一に溶解させ、乾燥窒素ガスを導入しながら
80℃にて撹拌しながら5時間反応させた後、冷却し
た。この反応液に、鎖延長剤としてのエチレンジアミン
0.02モルを含むジメチルスルホキシドの溶液150
mlを滴下して、室温〜30℃で7時間撹拌して反応させ
た。この反応液を水中に注ぎ、生成したポリウレタンを
沈澱させて濾別し、さらにソックスレー抽出器を用いて
アセトンにて低分子化合物を除去し、残部を室温で真空
乾燥させてポリウレタンエラストマーを得た。
【0034】実施例2 ポリエーテルジオールにシンナモイル基を持たせる代わ
りに、エチレンジアミン−1−オールとシンナモイルク
ロライドとのエステル化反応により得られたシンナモイ
ル基を有するエチレンジアミンを鎖延長剤として用いた
以外は、実施例1と同様にして、ポリウレタンエラスト
マーを得た。
【0035】実施例3 シンナモイル基を有するポリエーテルジオールの代わり
に、p−ジヒドロキシメチルフェニルアジドとテトラヒ
ドロフランの開環重合を行った後、重合後のポリエーテ
ルジオール中のポリオキシエチレン含量が30モル%と
なるように反応系にエチレンオキシド(EO)を加えて
重合して得られたフェニルアジド基を有するポリエーテ
ルジオールを用いた以外は、実施例1と同様にして、ポ
リウレタンエラストマーを得た。
【0036】実施例4 鎖延長剤として、シンナモイル基を有するエチレンジア
ミンの代わりに、p−ジアミノメチルフェニルアジドを
用いた以外は、実施例2と同様にして、ポリウレタンエ
ラストマーを得た。
【0037】比較例1 ポリオキシエチレン(A) とポリオキシテトラメチレン
(B) のA−B−A型ブロック共重合体からなるポリエー
テルジオールと、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、エチレンジアミンを用い、実施例1と同様に
して、架橋性官能基を有さないポリウレタンエラストマ
ーを得た。
【0038】実験例1 上記実施例および比較例で得られたポリウレタンエラス
トマーの10%ジメチルアセトアミド溶液を、水銀平面
上に置いた水平シャーレに注ぎ、減圧下、徐々に溶媒を
蒸発させ、均一なフィルムを調製した。これに紫外線を
照射して架橋反応を進行させた(実施例1〜4のみ)
後、この厚さ約0.3mmのフィルムを短冊状に切断し
て、20℃、引張速度50mm/分の下でJIS K63
01に記載の方法に準じて引張試験を行い、フィルムの
抗張力と破断時の伸びを測定した。その結果を表1に示
す。
【0039】実験例2 上記実施例および比較例で得られたポリウレタンエラス
トマーの10%ジメチルアセトアミド溶液1mlを、内径
10mm、長さ10cmのすり合わせ蓋付試験管に入れ、ロ
ータリーエバポレーターに接続して、減圧回転下、その
内壁に均一にコーティングする。次いで、実施例1〜4
については、紫外線を照射して架橋反応を進行させる。
各試料につきそれぞれ2本ずつ上記試験管を作製し、そ
れらに採取直後の健康人血液を1mlずつ入れ、37℃に
保ちながら、5分間経過後から30秒ごとにこの試験管
の1本を45度傾斜させて流動状態を観察し、血液が全
く流動しなくなってから、他の1本について同様な操作
を行い、この試験管内の血液が全く流動しなくなるまで
の経過時間をもって試料の凝固時間とする。また、ポリ
ウレタンエラストマーをコーティングしないガラス試験
管2本について、上記と同じ操作でガラス表面での凝固
時間を評価したところ、個体差はあるが通常8〜14分
である。ガラスおよび各試料について5回以上のテスト
により得られた値の平均値をもって凝固時間とする。抗
血栓性の指標としては、ガラス表面での凝固時間を1と
して各ポリウレタンエラストマーの凝固時間の相対値で
比較した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例5 実施例1のポリウレタンエラストマーの10%ジメチル
アセトアミド溶液中に直径4mmの研磨したステンレス棒
を浸漬して取り出し、60℃で乾燥させて棒表面にポリ
ウレタン皮膜を形成させる操作を繰り返して所望の厚さ
にし、このポリウレタン皮膜に紫外線を照射して架橋反
応を進行させた後、エタノールに浸漬してステンレス棒
を抜取り、抗血栓性チューブ(人工血管)を得た。
【0042】実施例6 実施例4のポリウレタンエラストマーを用いる以外は実
施例5と同様にして、抗血栓性チューブを得た。
【0043】
【発明の効果】本発明の抗血栓性ポリウレタンエラスト
マーは成形し易く、且つ成形物の機械的強度に優れてお
り、しかも抗血栓性は少なくとも従来と同等である。ま
た、当該ポリウレタンエラストマーよりなる医療用器具
は、成形が容易で、且つ抗血栓性は少なくとも従来と同
等で、機械的強度は従来より数倍優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシエチレン(A) とポリオキシテ
    トラメチレン(B) のA−B−A型ブロック共重合体をポ
    リエーテルジオール成分としたポリウレタンの主鎖また
    は側鎖に、架橋性官能基が導入されてなることを特徴と
    する抗血栓性ポリウレタンエラストマー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抗血栓性ポリウレタンエ
    ラストマーよりなる医療用器具。
JP4337629A 1992-12-17 1992-12-17 抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具 Pending JPH06184266A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4337629A JPH06184266A (ja) 1992-12-17 1992-12-17 抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具

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JP4337629A JPH06184266A (ja) 1992-12-17 1992-12-17 抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具

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ID=18310459

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JP4337629A Pending JPH06184266A (ja) 1992-12-17 1992-12-17 抗血栓性ポリウレタンエラストマーおよび医療用器具

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JP (1) JPH06184266A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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