JPH06182128A - 脱臭性エレクトレット材料 - Google Patents
脱臭性エレクトレット材料Info
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- JPH06182128A JPH06182128A JP4338923A JP33892392A JPH06182128A JP H06182128 A JPH06182128 A JP H06182128A JP 4338923 A JP4338923 A JP 4338923A JP 33892392 A JP33892392 A JP 33892392A JP H06182128 A JPH06182128 A JP H06182128A
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- Japan
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- electret
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- Treating Waste Gases (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】脱臭性をもちながらエレクトレット性も兼ね備
え、かつ、電荷安定性の良い脱臭性エレクトレット材料
を提供すること。 【構成】体積抵抗率1013Ω・cm以上の合成有機重合
体中にヒンダードアミン系、含窒素ヒンダードフェノー
ル系、金属塩ヒンダードフェノール系、フェノール系、
硫黄系、燐系熱安定剤のうち少なくとも1種類を0.0
1〜2%の範囲で含有し、かつ、酸無水物基をもつ化合
物を含有する脱臭性成分を0.1〜10%含有するとと
もに、その表面電荷密度が1×10-10 クーロン/cm
2 以上であることを特徴とする脱臭性エレクトレット材
料。
え、かつ、電荷安定性の良い脱臭性エレクトレット材料
を提供すること。 【構成】体積抵抗率1013Ω・cm以上の合成有機重合
体中にヒンダードアミン系、含窒素ヒンダードフェノー
ル系、金属塩ヒンダードフェノール系、フェノール系、
硫黄系、燐系熱安定剤のうち少なくとも1種類を0.0
1〜2%の範囲で含有し、かつ、酸無水物基をもつ化合
物を含有する脱臭性成分を0.1〜10%含有するとと
もに、その表面電荷密度が1×10-10 クーロン/cm
2 以上であることを特徴とする脱臭性エレクトレット材
料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルター、マスクな
どに好適に使用することができる脱臭性とエレクトレッ
ト性の両特性を併せ持つ材料に関するものである。
どに好適に使用することができる脱臭性とエレクトレッ
ト性の両特性を併せ持つ材料に関するものである。
【0002】
【従来技術】脱臭性エレクトレット材料としては、エレ
クトレット加工した繊維シートと活性炭等の脱臭剤を重
ね合わせたものが種々提案されている。
クトレット加工した繊維シートと活性炭等の脱臭剤を重
ね合わせたものが種々提案されている。
【0003】しかしながら、これらの材料は、たとえば
フィルターに使用した場合に厚みが厚いため、ユニット
の加工性が悪く、通気抵抗も大きいという欠点を持って
いる。また、特開昭62−53719号公報には脱臭剤
による脱臭加工を表面にした後に、エレクトレット化処
理したフィルター材料が提案されている。しかし、この
材料は、繊維表面に脱臭剤を付着させるため表面の体積
抵抗率が小さくなり、エレクトレット化処理しても得ら
れる電荷は少なく、また、電荷減衰が早いという欠点が
あった。
フィルターに使用した場合に厚みが厚いため、ユニット
の加工性が悪く、通気抵抗も大きいという欠点を持って
いる。また、特開昭62−53719号公報には脱臭剤
による脱臭加工を表面にした後に、エレクトレット化処
理したフィルター材料が提案されている。しかし、この
材料は、繊維表面に脱臭剤を付着させるため表面の体積
抵抗率が小さくなり、エレクトレット化処理しても得ら
れる電荷は少なく、また、電荷減衰が早いという欠点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では脱臭性を持
ちながら良好なエレクトレット性も兼ね備え、かつ、電
荷安定性の良い脱臭性エレクトレット材料を提供しよう
とするものである。
ちながら良好なエレクトレット性も兼ね備え、かつ、電
荷安定性の良い脱臭性エレクトレット材料を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
する。
する。
【0006】すなわち、体積抵抗率1013Ω・cm以上
の合成有機重合体中にヒンダードアミン系、含窒素ヒン
ダードフェノール系、金属塩ヒンダードフェノール系、
フェノール系、硫黄系、燐系熱安定剤のうち少なくとも
1種類を0.01〜2%の範囲で含有し、かつ、酸無水
物基をもつ化合物を含有する脱臭性成分を0.1〜10
%含有するとともに、その表面電荷密度が1×10-10
クーロン/cm2 以上であることを特徴とする脱臭性エ
レクトレット材料である。
の合成有機重合体中にヒンダードアミン系、含窒素ヒン
ダードフェノール系、金属塩ヒンダードフェノール系、
フェノール系、硫黄系、燐系熱安定剤のうち少なくとも
1種類を0.01〜2%の範囲で含有し、かつ、酸無水
物基をもつ化合物を含有する脱臭性成分を0.1〜10
%含有するとともに、その表面電荷密度が1×10-10
クーロン/cm2 以上であることを特徴とする脱臭性エ
レクトレット材料である。
【0007】
【作用】本発明の具体的内容を示す。すなわち、体積抵
抗率1013Ω・cm以上の有機重合体、例えば、ポリオ
レフィン、ポリエステル、弗素系樹脂、アクリル樹脂、
ポリアミド樹脂などの中に、0.01〜2%の熱安定剤
をエレクトレット安定剤として、また、酸無水物基をも
つ化合物を含有する脱臭剤を0.1〜10%含有する脱
臭性エレクトレット材料である。
抗率1013Ω・cm以上の有機重合体、例えば、ポリオ
レフィン、ポリエステル、弗素系樹脂、アクリル樹脂、
ポリアミド樹脂などの中に、0.01〜2%の熱安定剤
をエレクトレット安定剤として、また、酸無水物基をも
つ化合物を含有する脱臭剤を0.1〜10%含有する脱
臭性エレクトレット材料である。
【0008】該エレクトレット安定剤としては、熱安定
剤を用いるのが好ましく、該熱安定剤としては特に限定
されるものではないが、ヒンダードアミン系、含窒素ヒ
ンダードフェノール系、金属塩ヒンダードフェノール
系、フェノール系、硫黄系、燐系などのうちから選択さ
れる熱安定剤を用いるのがよい。例えば、これらの一例
として、ヒンダードアミンのものの場合、ポリ[{(6
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−
1,3,5−トリアジン2,4−ジイル}(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキ
サメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル−1−(2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン重縮合物、2−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブ
チルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)などがある。
剤を用いるのが好ましく、該熱安定剤としては特に限定
されるものではないが、ヒンダードアミン系、含窒素ヒ
ンダードフェノール系、金属塩ヒンダードフェノール
系、フェノール系、硫黄系、燐系などのうちから選択さ
れる熱安定剤を用いるのがよい。例えば、これらの一例
として、ヒンダードアミンのものの場合、ポリ[{(6
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−
1,3,5−トリアジン2,4−ジイル}(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキ
サメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル−1−(2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン重縮合物、2−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブ
チルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)などがある。
【0009】また、含窒素ヒンダードフェノール系のも
のでは、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル
酸、あるいは、1、3、5−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸など
がある。
のでは、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル
酸、あるいは、1、3、5−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸など
がある。
【0010】また、金属塩ヒンダ−ドフェノールのもの
では、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベン
ジル−モノ−エチル−ホスホネートのカルシウム塩、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−
モノ−エチル−ホスホネートのニッケル塩、あるいは同
上化合物のマグネシウム塩などがある。
では、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベン
ジル−モノ−エチル−ホスホネートのカルシウム塩、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−
モノ−エチル−ホスホネートのニッケル塩、あるいは同
上化合物のマグネシウム塩などがある。
【0011】また、フェノール系のものでは、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタ
エリスリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オク
タデシル−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネートなどがある。
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタ
エリスリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オク
タデシル−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネートなどがある。
【0012】また、硫黄系のものとしては、ジステアリ
ルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネ
ートなどがある。
ルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネ
ートなどがある。
【0013】また、燐系のものとしては、ジステアリル
ペンタエリスリトールジフォスフェートなどがある。
ペンタエリスリトールジフォスフェートなどがある。
【0014】脱臭剤は、酸無水物基をもつ化合物を含有
するものを用いる。これらの一例としては、α,β−不
飽和ジカルボン酸無水物系重合体、たとえば、無水マレ
イン酸とスチレンの共重合体や、α,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物とオレフィン類とのディールス−アルダー
反応付加物及びその誘導体など、たとえば、無水マレイ
ン酸とブタジエンの付加物がある。
するものを用いる。これらの一例としては、α,β−不
飽和ジカルボン酸無水物系重合体、たとえば、無水マレ
イン酸とスチレンの共重合体や、α,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物とオレフィン類とのディールス−アルダー
反応付加物及びその誘導体など、たとえば、無水マレイ
ン酸とブタジエンの付加物がある。
【0015】また、上記の酸無水物基をもつ化合物に銅
金属粉末または銅化合物を含有させることもできる。銅
化合物としてはたとえば、無機酸塩、有機酸塩、錯体、
酸化物などがある。これらの銅金属粉末または銅化合物
の含有率は酸無水物基をもつ化合物に対し、0.01〜
200%が好ましい。
金属粉末または銅化合物を含有させることもできる。銅
化合物としてはたとえば、無機酸塩、有機酸塩、錯体、
酸化物などがある。これらの銅金属粉末または銅化合物
の含有率は酸無水物基をもつ化合物に対し、0.01〜
200%が好ましい。
【0016】上記添加剤を含むポリマー材料を繊維、フ
ィルム、織物、編物、不織布、紙に成形する。かかる成
形は従来から知られている通常のこれらの成形方法によ
ればよい。
ィルム、織物、編物、不織布、紙に成形する。かかる成
形は従来から知られている通常のこれらの成形方法によ
ればよい。
【0017】その後、これらの材料を直流高電圧中でエ
レクトレット化処理して高電荷密度のエレクトレット材
料を得る。かかるエレクトレット化処理も従来から知ら
れている手法により行なうことができる。本発明におい
てエレクトレット材料は、表面電荷密度で1×10-10
クーロン/cm2 以上を一般に示すものである。また、
不織布、フィルム、織物、紙などのシート状態でエレク
トレット化したものは本発明者らの知見によれば、その
表面電荷密度が2×10-10 クーロン/cm2以上でそ
の上限は一般に1×10-8クーロン/cm2 程度を示
す。また、シートの表裏面の電気極性が異なるものであ
る。
レクトレット化処理して高電荷密度のエレクトレット材
料を得る。かかるエレクトレット化処理も従来から知ら
れている手法により行なうことができる。本発明におい
てエレクトレット材料は、表面電荷密度で1×10-10
クーロン/cm2 以上を一般に示すものである。また、
不織布、フィルム、織物、紙などのシート状態でエレク
トレット化したものは本発明者らの知見によれば、その
表面電荷密度が2×10-10 クーロン/cm2以上でそ
の上限は一般に1×10-8クーロン/cm2 程度を示
す。また、シートの表裏面の電気極性が異なるものであ
る。
【0018】本発明にかかる脱臭性エレクトレット材料
としての形態としては、繊維であることが、表面積が大
きいため悪臭成分との接触面積が大きく、脱臭性能が優
れ、特に平均繊維径が4ミクロン以下の細繊維は好まし
い。また、メルトブロー不織布は細繊維不織布を作りや
すく本発明の脱臭性エレクトレット材料として特に好ま
しいものである。
としての形態としては、繊維であることが、表面積が大
きいため悪臭成分との接触面積が大きく、脱臭性能が優
れ、特に平均繊維径が4ミクロン以下の細繊維は好まし
い。また、メルトブロー不織布は細繊維不織布を作りや
すく本発明の脱臭性エレクトレット材料として特に好ま
しいものである。
【0019】脱臭性を持ちながらエレクトレット性を発
揮するには、エレクトレット安定剤および脱臭剤の添加
率が重要である。エレクトレット安定剤の量は0.01
%以上であることがエレクトレット性から必要であり、
また、多すぎても効果なく、2%以下がよい。また、脱
臭剤は0.1%以上が脱臭性から必要で、多すぎてもエ
レクトレット性を低下させるため効果的でなく、10%
以下が好ましい。
揮するには、エレクトレット安定剤および脱臭剤の添加
率が重要である。エレクトレット安定剤の量は0.01
%以上であることがエレクトレット性から必要であり、
また、多すぎても効果なく、2%以下がよい。また、脱
臭剤は0.1%以上が脱臭性から必要で、多すぎてもエ
レクトレット性を低下させるため効果的でなく、10%
以下が好ましい。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかるエレクトレット材料は、
エレクトレット性と脱臭性の両特性を兼ね備えている。
エレクトレット性は樹脂中のエレクトレット安定剤にト
ラップされた電荷により顕著な効果を発揮する。
エレクトレット性と脱臭性の両特性を兼ね備えている。
エレクトレット性は樹脂中のエレクトレット安定剤にト
ラップされた電荷により顕著な効果を発揮する。
【0021】また、これらの電荷は、環境条件、湿度、
温度が変化しても安定な電荷を維持する。脱臭性は、酸
無水物基をもつ化合物が悪臭成分を失活することにより
効果を発揮するものと考えられる。このため、本発明の
エレクトレット材料は、フィルター、マスク、包装材、
農業資材、ワイパー、各種カバー材、帽子、メディカル
資材などに使用できる。
温度が変化しても安定な電荷を維持する。脱臭性は、酸
無水物基をもつ化合物が悪臭成分を失活することにより
効果を発揮するものと考えられる。このため、本発明の
エレクトレット材料は、フィルター、マスク、包装材、
農業資材、ワイパー、各種カバー材、帽子、メディカル
資材などに使用できる。
【0022】本発明において、エレクトレット表面電荷
密度は、図1に示す方法で測定をするものである。
密度は、図1に示す方法で測定をするものである。
【0023】すなわち、同図において、電極間1、2に
エレクトレット試料3を挟み、誘起した電荷を既知コン
デンサー4に蓄え、その電位を電位計5で測定して、下
記式から求める。
エレクトレット試料3を挟み、誘起した電荷を既知コン
デンサー4に蓄え、その電位を電位計5で測定して、下
記式から求める。
【0024】表面電荷密度Q=C×V C:既知コンデンサー容量(ファラッド) V:電圧(ボルト) Q:表面電荷密度(クーロン/cm2 ) 脱臭性は、試料1gを300mlの容器中に入れ、25
0ppmのアンモニアガスを含む空気で置換した後、密
閉して24時間経過後の濃度を測定して評価する。
0ppmのアンモニアガスを含む空気で置換した後、密
閉して24時間経過後の濃度を測定して評価する。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づき、さらに詳細に説明す
る。
る。
【0026】実施例1 体積抵抗率10×1016Ω・cmのポリプロピレンから
なり、かつ、エレクトレット安定剤として金属塩ヒンダ
ードフェノールである3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ベンジル−モノ−エチル−ホスホネートのカ
ルシウム塩の0.2%とフェノール系であるペンタエリ
スリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.1%
含有し、脱臭剤としてスチレン−無水マレイン酸共重合
体(共重合組成=75/25)を3%含有する目付50
g/m2 のメルトブロー不織布を製造した。
なり、かつ、エレクトレット安定剤として金属塩ヒンダ
ードフェノールである3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ベンジル−モノ−エチル−ホスホネートのカ
ルシウム塩の0.2%とフェノール系であるペンタエリ
スリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.1%
含有し、脱臭剤としてスチレン−無水マレイン酸共重合
体(共重合組成=75/25)を3%含有する目付50
g/m2 のメルトブロー不織布を製造した。
【0027】この不織布を30KV電圧中で30秒間処
理してエレクトレット化した。不織布の表面電荷は3.
5×10-10 クーロン/cm2 で、表裏面の極性は正負
に分離されていた。かかる脱臭性メルトブロー不織布の
アンモニアガスの脱臭率は98%であった。これに対し
て、比較に用いた一般のポリプロピレンメルトブロー不
織布では脱臭率は10%であった。
理してエレクトレット化した。不織布の表面電荷は3.
5×10-10 クーロン/cm2 で、表裏面の極性は正負
に分離されていた。かかる脱臭性メルトブロー不織布の
アンモニアガスの脱臭率は98%であった。これに対し
て、比較に用いた一般のポリプロピレンメルトブロー不
織布では脱臭率は10%であった。
【0028】このエレクトレット化不織布をフィルター
として用いたところ、1.5m/分の風速で0.3ミク
ロン粒子の捕集効率が97%を示した。比較に用いた一
般のメルトブロー不織布の捕集効率は40%と低いもの
であった。
として用いたところ、1.5m/分の風速で0.3ミク
ロン粒子の捕集効率が97%を示した。比較に用いた一
般のメルトブロー不織布の捕集効率は40%と低いもの
であった。
【0029】実施例2 体積抵抗率10×1016Ω・cmのポリプロピレンから
なる目付20g/m2 のメルトブロー不織布であり、か
つ、エレクトレット安定剤としてヒンダードアミン系で
あるエレクトレット安定剤として、ポリ−[{(6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン2,4−ジイル}(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチ
レン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}]の0.1%と、フェノール系である、ペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の
0.1%を添加し、かつ、脱臭剤としてスチレン−無水
マレイン酸共重合体(共重合組成=50/50)を2%
と硫酸銅を0.1%含有する目付20g/m2 のメルトブ
ロー不織布を製造した。この不織布に35KVの電圧を
30秒間印加してエレクトレット化した。
なる目付20g/m2 のメルトブロー不織布であり、か
つ、エレクトレット安定剤としてヒンダードアミン系で
あるエレクトレット安定剤として、ポリ−[{(6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン2,4−ジイル}(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチ
レン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}]の0.1%と、フェノール系である、ペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の
0.1%を添加し、かつ、脱臭剤としてスチレン−無水
マレイン酸共重合体(共重合組成=50/50)を2%
と硫酸銅を0.1%含有する目付20g/m2 のメルトブ
ロー不織布を製造した。この不織布に35KVの電圧を
30秒間印加してエレクトレット化した。
【0030】表面電荷密度は5×10-10 クーロン/c
m2 で表裏面の極性は正負に分離されていた。かかる不
織布のアンモニアガスの脱臭率は100%と非常に良好
なものであった。
m2 で表裏面の極性は正負に分離されていた。かかる不
織布のアンモニアガスの脱臭率は100%と非常に良好
なものであった。
【0031】この不織布でマスクを作成し病院内で使用
したところ、病室内の尿、体臭などの悪臭が感じられず
快適なものであった。
したところ、病室内の尿、体臭などの悪臭が感じられず
快適なものであった。
【図1】図1は、表面電荷密度の測定法を示す概略図で
ある。
ある。
1、2:電極 3:試料 4:コンデンサー 5:電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 9/01 B 8718−4C B01D 53/34 ZAB 116 A D06M 10/00
Claims (7)
- 【請求項1】体積抵抗率1013Ω・cm以上の合成有機
重合体中にヒンダードアミン系、含窒素ヒンダードフェ
ノール系、金属塩ヒンダードフェノール系、フェノール
系、硫黄系、燐系熱安定剤のうち少なくとも1種類を
0.01〜2%の範囲で含有し、かつ、酸無水物基をも
つ化合物を含有する脱臭性成分を0.1〜10%含有す
るとともに、その表面電荷密度が1×10-10 クーロン
/cm2以上であることを特徴とする脱臭性エレクトレ
ット材料。 - 【請求項2】酸無水物基をもつ化合物に対し、0.01
〜200%の銅金属粉末または銅化合物が含有されてな
ることを特徴とする請求項1記載の脱臭性エレクトレッ
ト材料。 - 【請求項3】合成有機重合体として、体積抵抗率1015
Ω・cm以上のオレフィン系重合体が用いられてなるこ
とを特徴とする請求項1記載の脱臭性エレクトレット材
料。 - 【請求項4】合成有機重合体の繊維より構成されてなる
ものであることを特徴とする請求項1記載の脱臭性エレ
クトレット材料。 - 【請求項5】平均繊維径が4ミクロン以下であることを
特徴とする請求項4記載の脱臭性エレクトレット材料。 - 【請求項6】脱臭性エレクトレット材料が不織布である
ことを特徴とする請求項1記載の脱臭性エレクトレット
材料。 - 【請求項7】脱臭性エレクトレット材料が、メルトブロ
ー不織布であることを特徴とする請求項1記載の脱臭性
エレクトレット材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4338923A JPH06182128A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 脱臭性エレクトレット材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4338923A JPH06182128A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 脱臭性エレクトレット材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06182128A true JPH06182128A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18322602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4338923A Pending JPH06182128A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 脱臭性エレクトレット材料 |
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JP (1) | JPH06182128A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-12-18 JP JP4338923A patent/JPH06182128A/ja active Pending
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