JPH06181784A - ポリエステル共重合体の製造方法 - Google Patents
ポリエステル共重合体の製造方法Info
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- JPH06181784A JPH06181784A JP4315246A JP31524692A JPH06181784A JP H06181784 A JPH06181784 A JP H06181784A JP 4315246 A JP4315246 A JP 4315246A JP 31524692 A JP31524692 A JP 31524692A JP H06181784 A JPH06181784 A JP H06181784A
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- 229920000728 polyester Polymers 0.000 claims abstract 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims abstract 6
- SJZRECIVHVDYJC-UHFFFAOYSA-N 4-hydroxybutyric acid Chemical group OCCCC(O)=O SJZRECIVHVDYJC-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract 4
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract 4
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 claims abstract 4
- WHBMMWSBFZVSSR-UHFFFAOYSA-N 3-hydroxybutyric acid Chemical group CC(O)CC(O)=O WHBMMWSBFZVSSR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract 2
- 229940006015 4-hydroxybutyric acid Drugs 0.000 claims abstract 2
- CZMRCDWAGMRECN-UGDNZRGBSA-N Sucrose Chemical compound O[C@H]1[C@H](O)[C@@H](CO)O[C@@]1(CO)O[C@@H]1[C@H](O)[C@@H](O)[C@H](O)[C@@H](CO)O1 CZMRCDWAGMRECN-UGDNZRGBSA-N 0.000 claims abstract 2
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Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 3−ヒドロキシブチレート単位97〜80モ
ル%および4−ヒドロキシブチレート単位3〜20モル
%からなるポリエステル共重合体を、アルカリゲネス属
菌の存在下に製造する方法において、炭素源としてショ
糖とγ−ブチロラクトン、4−ヒドロキシ酪酸及びHO
(CH2 )n OH(nは4〜12の偶数)で表わされる
化合物から選ばれた少なくとも1つとを併用することを
特徴とするポリエステル共重合体の製造方法。 【効果】 3HB単位と4HB単位からなる共重合体を
少量のγ−ブチロラクトン等の存在下、効率的に得るこ
とができる。本発明の方法で得られた共重合体は、優れ
た種々の機械的特性および生体適合性あるいは生分解性
を有しているので、手術糸および骨折固定材料などの医
用材料の原料として好適であり、また、徐放性システム
への利用などの多方面への応用が期待される。
ル%および4−ヒドロキシブチレート単位3〜20モル
%からなるポリエステル共重合体を、アルカリゲネス属
菌の存在下に製造する方法において、炭素源としてショ
糖とγ−ブチロラクトン、4−ヒドロキシ酪酸及びHO
(CH2 )n OH(nは4〜12の偶数)で表わされる
化合物から選ばれた少なくとも1つとを併用することを
特徴とするポリエステル共重合体の製造方法。 【効果】 3HB単位と4HB単位からなる共重合体を
少量のγ−ブチロラクトン等の存在下、効率的に得るこ
とができる。本発明の方法で得られた共重合体は、優れ
た種々の機械的特性および生体適合性あるいは生分解性
を有しているので、手術糸および骨折固定材料などの医
用材料の原料として好適であり、また、徐放性システム
への利用などの多方面への応用が期待される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3−ヒドロキシブチレー
ト単位(以下3HB単位と記す)と4−ヒドロキシブチ
レート単位(以下4HB単位と記す)からなるポリエス
テル共重合体の製造方法に関する。詳しくは生産性の改
善された生分解性ポリエステル共重合体の製造方法に関
する。
ト単位(以下3HB単位と記す)と4−ヒドロキシブチ
レート単位(以下4HB単位と記す)からなるポリエス
テル共重合体の製造方法に関する。詳しくは生産性の改
善された生分解性ポリエステル共重合体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリ−3−ヒドロキシブチレート(以下
PHBと記す)は、エネルギー貯蔵物質として数多くの
微生物の菌体内に蓄積され、優れた生物分解性と生体適
合性を示す熱可塑性高分子であることから、環境を保全
するクリーンプラスチックとして注目され、手術糸や骨
折固定用材等の医用材料および医薬や農薬を徐々に放出
する徐放性システム等の多方面への応用が長年にわたり
期待されてきた。特に近年、合成プラスチックが環境汚
染や資源循環の観点から深刻な社会問題となるに到り、
PHBおよびその共重合体は石油に依存しないバイオポ
リマーとして注目されている。しかしながら、PHBは
耐衝撃性に劣るという物性上の問題があった。
PHBと記す)は、エネルギー貯蔵物質として数多くの
微生物の菌体内に蓄積され、優れた生物分解性と生体適
合性を示す熱可塑性高分子であることから、環境を保全
するクリーンプラスチックとして注目され、手術糸や骨
折固定用材等の医用材料および医薬や農薬を徐々に放出
する徐放性システム等の多方面への応用が長年にわたり
期待されてきた。特に近年、合成プラスチックが環境汚
染や資源循環の観点から深刻な社会問題となるに到り、
PHBおよびその共重合体は石油に依存しないバイオポ
リマーとして注目されている。しかしながら、PHBは
耐衝撃性に劣るという物性上の問題があった。
【0003】近時、3HB単位および3−ヒドロキシバ
リレート単位(以下3HV単位と記す)を含有する共重
合体およびその製造法について、研究開発がなされ、た
とえば特開昭57−150393号、特開昭59−22
0192号に記載されている。しかしながら、3HV単
位含有率の高い共重合体は耐熱性に劣っていた。すなわ
ち、共重合体の3HV単位が0から33モル%まで増大
するとこの増大に伴って融解温度(Tm)が185℃か
ら85℃まで急激に低下することが知られていた(T.
L.Bluhm et al Macromolecu
les,19,2871(1986)。
リレート単位(以下3HV単位と記す)を含有する共重
合体およびその製造法について、研究開発がなされ、た
とえば特開昭57−150393号、特開昭59−22
0192号に記載されている。しかしながら、3HV単
位含有率の高い共重合体は耐熱性に劣っていた。すなわ
ち、共重合体の3HV単位が0から33モル%まで増大
するとこの増大に伴って融解温度(Tm)が185℃か
ら85℃まで急激に低下することが知られていた(T.
L.Bluhm et al Macromolecu
les,19,2871(1986)。
【0004】一方、3HB単位および4HB単位を含有
する共重合体およびその製造法についても、研究開発が
なされ、たとえば特開平1−48821,1−2227
88,1−304891,2−27992に記載されて
いる。かかる共重合体は4HB単位の含有率が高い場合
でも高い融点を有し、耐衝撃性が改良されることから工
業的な価値が高い。
する共重合体およびその製造法についても、研究開発が
なされ、たとえば特開平1−48821,1−2227
88,1−304891,2−27992に記載されて
いる。かかる共重合体は4HB単位の含有率が高い場合
でも高い融点を有し、耐衝撃性が改良されることから工
業的な価値が高い。
【0005】しかし上記3HB単位および4HB単位を
含有する共重合体の製造方法は、炭素源としてフルクト
ースを使用する方法、あるいはγ−ブチロラクトン、4
−ヒドロキシ酪酸、又はHO(CH2 )n OH(nは4
〜12の偶数)で表わされる化合物を使用する方法しか
報告されていない。そのため工業的規模で生産するには
生産性および原料のコスト面に問題があった。
含有する共重合体の製造方法は、炭素源としてフルクト
ースを使用する方法、あるいはγ−ブチロラクトン、4
−ヒドロキシ酪酸、又はHO(CH2 )n OH(nは4
〜12の偶数)で表わされる化合物を使用する方法しか
報告されていない。そのため工業的規模で生産するには
生産性および原料のコスト面に問題があった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は安価
な原料を主体として使用した生産性の優れた3HB単位
および4HB単位からなる共重合体の製造方法を提供す
ることである。
な原料を主体として使用した生産性の優れた3HB単位
および4HB単位からなる共重合体の製造方法を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは3HB単位
および4HB単位からなる共重合体を工業的に有利に生
産できる方法について鋭意検討した結果、アルカリゲネ
ス属菌、特にアルカリゲネス ラタスの存在下に、特定
の炭素源をショ糖と組み合せて使用することにより特定
の3HB単位および4HB単位からなる共重合体が効率
よく生産できること、また、γ−ブチロラクトン等の高
価な炭素源を高効率で4HB単位として共重合体中に導
入できることを見出し、本発明に到達した。
および4HB単位からなる共重合体を工業的に有利に生
産できる方法について鋭意検討した結果、アルカリゲネ
ス属菌、特にアルカリゲネス ラタスの存在下に、特定
の炭素源をショ糖と組み合せて使用することにより特定
の3HB単位および4HB単位からなる共重合体が効率
よく生産できること、また、γ−ブチロラクトン等の高
価な炭素源を高効率で4HB単位として共重合体中に導
入できることを見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち本発明の要旨は、3−ヒドロキシブチ
レート単位97〜80モル%および4−ヒドロキシブチ
レート単位3〜20モル%からなるポリエステル共重合
体を、アルカリゲネス属菌の存在下に製造する方法にお
いて、炭素源としてショ糖およびγ−ブチロラクトン、
4−ヒドロキシ酪酸、HO(CH2 )n OH(nは4〜
12の偶数)で表わされる化合物から選ばれた少なくと
も1つとを併用することを特徴とするポリエステル共重
合体の製造方法に存する。
レート単位97〜80モル%および4−ヒドロキシブチ
レート単位3〜20モル%からなるポリエステル共重合
体を、アルカリゲネス属菌の存在下に製造する方法にお
いて、炭素源としてショ糖およびγ−ブチロラクトン、
4−ヒドロキシ酪酸、HO(CH2 )n OH(nは4〜
12の偶数)で表わされる化合物から選ばれた少なくと
も1つとを併用することを特徴とするポリエステル共重
合体の製造方法に存する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ポリエステル共重合体は、3HB単位97〜80モル%
および4HB単位3〜20%からなる。ここで、3HB
単位および4HB単位は各々次式で表される構成単位で
ある。
ポリエステル共重合体は、3HB単位97〜80モル%
および4HB単位3〜20%からなる。ここで、3HB
単位および4HB単位は各々次式で表される構成単位で
ある。
【0010】
【化1】 3HB単位; −OCH(CH3 )CH2 CO− 4HB単位; −OCH2 CH2 CH2 CO−
【0011】本発明で使用される微生物については、P
HB生産能を有するアルカリゲネス属であれば、特に限
定されないが、例えばアルカリゲネス フェカリス(A
lcaligenes faecalic)、アルカリ
ゲネス ルーランディィ(Alcaligenes r
uhlandii)、アルカリゲネス ラタス(Alc
aligenes ratus)、アルカリゲネス ユ
ウトロフス(Alcaligenes eutroph
s)等であり、これらの菌種に属する菌株の代表例とし
てアルカリゲネス フェカリスATCC8750、アル
カリゲネス ルーランディィATCC15749、アル
カリゲネス ラタスATCC29712、ATCC29
713:アルカリゲネス ユウトロフスH−16ATC
C17699等が挙げられる。これらのうち、アルカリ
ゲネス ラタスATCC29712、ATCC2971
3が生産性の面で特に好ましい。
HB生産能を有するアルカリゲネス属であれば、特に限
定されないが、例えばアルカリゲネス フェカリス(A
lcaligenes faecalic)、アルカリ
ゲネス ルーランディィ(Alcaligenes r
uhlandii)、アルカリゲネス ラタス(Alc
aligenes ratus)、アルカリゲネス ユ
ウトロフス(Alcaligenes eutroph
s)等であり、これらの菌種に属する菌株の代表例とし
てアルカリゲネス フェカリスATCC8750、アル
カリゲネス ルーランディィATCC15749、アル
カリゲネス ラタスATCC29712、ATCC29
713:アルカリゲネス ユウトロフスH−16ATC
C17699等が挙げられる。これらのうち、アルカリ
ゲネス ラタスATCC29712、ATCC2971
3が生産性の面で特に好ましい。
【0012】アルカリゲネス属に属するこれらの微生物
の菌学的性質は、例えば、“BERGEY’S MAN
UAL OF DETERMINATIVE BACT
ERIOLOGY:Eighth Editionや、
アルカリゲネス ユウトロフスH−16の菌学的性質
は、例えば“J.Gen.Microobiol.,1
15、185〜192(1979)に記載されている。
の菌学的性質は、例えば、“BERGEY’S MAN
UAL OF DETERMINATIVE BACT
ERIOLOGY:Eighth Editionや、
アルカリゲネス ユウトロフスH−16の菌学的性質
は、例えば“J.Gen.Microobiol.,1
15、185〜192(1979)に記載されている。
【0013】本発明の培養法は、微生物を増殖させる通
常の培養法が適用される。例えば、前段培養(菌体の増
殖)と後段培養(窒素源の制限下における共重合体の生
成)とからなる二段回分培養、あるいは、菌体の増殖と
共重合体の生成を同時に行う一段回分培養が可能であ
る。更には、窒素源や炭素源を滴下しながら菌体の増殖
と共重合体の生成を行う連続培養も行うことができる。
常の培養法が適用される。例えば、前段培養(菌体の増
殖)と後段培養(窒素源の制限下における共重合体の生
成)とからなる二段回分培養、あるいは、菌体の増殖と
共重合体の生成を同時に行う一段回分培養が可能であ
る。更には、窒素源や炭素源を滴下しながら菌体の増殖
と共重合体の生成を行う連続培養も行うことができる。
【0014】使用する炭素源としては、ショ糖と、γ−
ブラロラクトン、4−ヒドロキシ酪酸、及びHO(CH
2 )n OH(nは4〜12の偶数)で表わされる化合物
から選ばれた少なくとも1つとを併用する。このうちシ
ョ糖とγ−ブチロラクトンとを併用するのが最も好まし
い。上記炭素源の濃度は共重合体の生産性の面から総量
で3〜100g/lの範囲が好ましく、5〜20g/l
の範囲が特に好ましい。また、ショ糖と併用する上記γ
−ブチロラクトン等(以下γ−BL類と記す)の量比
は、4HB単位が効率よく導入されるためには、総炭素
源に対し、0.5〜6重量%が好ましく、特に好ましい
のは1〜3重量%である。γ−BL類の量が上記範囲よ
り小さい場合は、共重合体への4HB成分の導入率が少
なく、また上記範囲より大きい場合は共重合体自体の生
産量およびγ−BL類から4HB成分への転換効率が低
下する。
ブラロラクトン、4−ヒドロキシ酪酸、及びHO(CH
2 )n OH(nは4〜12の偶数)で表わされる化合物
から選ばれた少なくとも1つとを併用する。このうちシ
ョ糖とγ−ブチロラクトンとを併用するのが最も好まし
い。上記炭素源の濃度は共重合体の生産性の面から総量
で3〜100g/lの範囲が好ましく、5〜20g/l
の範囲が特に好ましい。また、ショ糖と併用する上記γ
−ブチロラクトン等(以下γ−BL類と記す)の量比
は、4HB単位が効率よく導入されるためには、総炭素
源に対し、0.5〜6重量%が好ましく、特に好ましい
のは1〜3重量%である。γ−BL類の量が上記範囲よ
り小さい場合は、共重合体への4HB成分の導入率が少
なく、また上記範囲より大きい場合は共重合体自体の生
産量およびγ−BL類から4HB成分への転換効率が低
下する。
【0015】尚、本発明の目的にあう範囲内であれば、
公知の他の炭素源を併用することも可能である。かかる
他の炭素源としては、例えば、メタノール、エタノール
および酢酸等の合成炭素源、二酸化炭素等の無機炭素
源、酵母エキス、糖蜜、ペプトンおよび肉エキス等の天
然物、アラビノース、フルクトース、グルコース、マン
ノース等の糖類等が挙げられる。
公知の他の炭素源を併用することも可能である。かかる
他の炭素源としては、例えば、メタノール、エタノール
および酢酸等の合成炭素源、二酸化炭素等の無機炭素
源、酵母エキス、糖蜜、ペプトンおよび肉エキス等の天
然物、アラビノース、フルクトース、グルコース、マン
ノース等の糖類等が挙げられる。
【0016】窒素源としては、例えば、アンモニア、ア
ンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素化合物および/また
は、例えば尿素、コーン・スティーブ・リカー、カゼイ
ン、ペプトン、酵母エキス、肉エキス等の窒素含有物が
あり、特に好ましいのは硫酸アンモニウムである。無機
成分としては、例えば、カルシウム塩、マグネシウム
塩、カリウム塩、ナトリウム塩、りん酸塩、マンガン
塩、亜鉛塩、鉄塩、銅塩、モリブデン塩、コバルト塩、
ニッケル塩、クロム塩、ほう素化合物およびよう素化合
物であり、好ましくは、リン酸二水素カリウム、リン酸
水素二ナトリウム、硫酸マグネシウムなどがあげられ
る。
ンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素化合物および/また
は、例えば尿素、コーン・スティーブ・リカー、カゼイ
ン、ペプトン、酵母エキス、肉エキス等の窒素含有物が
あり、特に好ましいのは硫酸アンモニウムである。無機
成分としては、例えば、カルシウム塩、マグネシウム
塩、カリウム塩、ナトリウム塩、りん酸塩、マンガン
塩、亜鉛塩、鉄塩、銅塩、モリブデン塩、コバルト塩、
ニッケル塩、クロム塩、ほう素化合物およびよう素化合
物であり、好ましくは、リン酸二水素カリウム、リン酸
水素二ナトリウム、硫酸マグネシウムなどがあげられ
る。
【0017】また、必要に応じて、ビタミン類なども使
用することができる。培養条件としては、温度は、たと
えば、20〜45℃程度、好ましくは30〜42℃程度
とされ、また、pHは、たとえば、6〜10程度、好ま
しくは6.5〜9.5程度とされる。このような条件で
好気的に培養する。これらの条件をはずして培養した場
合には、微生物の増殖は比較的悪くなるが、これらの条
件をはずして培養することを妨げない。
用することができる。培養条件としては、温度は、たと
えば、20〜45℃程度、好ましくは30〜42℃程度
とされ、また、pHは、たとえば、6〜10程度、好ま
しくは6.5〜9.5程度とされる。このような条件で
好気的に培養する。これらの条件をはずして培養した場
合には、微生物の増殖は比較的悪くなるが、これらの条
件をはずして培養することを妨げない。
【0018】このように培養して得られた培養液から、
濾過および遠心分離などの通常の固液分離手段によって
菌体を分離回収し、この菌体を洗浄、乾燥して乾燥菌体
を得、この乾燥菌体から、常法により、たとえば、クロ
ロホルムのような有機溶剤で生成された共重合体を抽出
し、この抽出液に、たとえば、ヘキサンのような貧溶媒
を加えて、共重合体を沈澱させる。本発明の製造法によ
れば、共重合体中の3HB単位、4HB単位の割合は添
加炭素源γ−BL類の比率により任意に調節することが
できる。
濾過および遠心分離などの通常の固液分離手段によって
菌体を分離回収し、この菌体を洗浄、乾燥して乾燥菌体
を得、この乾燥菌体から、常法により、たとえば、クロ
ロホルムのような有機溶剤で生成された共重合体を抽出
し、この抽出液に、たとえば、ヘキサンのような貧溶媒
を加えて、共重合体を沈澱させる。本発明の製造法によ
れば、共重合体中の3HB単位、4HB単位の割合は添
加炭素源γ−BL類の比率により任意に調節することが
できる。
【0019】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。なお本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 〈実施例1〜4および比較例1〜2〉アルカリゲネス
ラタス(ATCC29713)を使用して共重合体を製
造した。
る。なお本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 〈実施例1〜4および比較例1〜2〉アルカリゲネス
ラタス(ATCC29713)を使用して共重合体を製
造した。
【0020】菌体の培養 次の組成を有するコルベン中の培地100mlに前記の
微生物を植菌し、30℃で48時間振とう培養した。得
られた培養液から遠心分離により菌体を分離して菌体を
得た。
微生物を植菌し、30℃で48時間振とう培養した。得
られた培養液から遠心分離により菌体を分離して菌体を
得た。
【0021】
【表1】
【0022】*Trace−element solu
tion(1リットル中)の組成は、H3 BO3 0.
3g、CoCl2 ・6H2 O 0.2g、ZnSO4 ・
7H 2 O 0.1g、MnCl2 ・4H2 O 30m
g、NaMoO4 ・2H2 O30mg、NiCl・6H
2 O 20mg及びCuSO4 ・5H2 O 10mgで
ある。 **炭素源として後記表−1に記載のショ糖およびγ−
ブチロラクトン又は4−ヒドロキシ酪酸を使用した。
(単位g/l培地) 前記菌体を蒸留水で洗浄し、引続きアセトンで洗浄し、
これを減圧乾燥(20℃、0.1mmHg)して乾燥菌
体を得た。
tion(1リットル中)の組成は、H3 BO3 0.
3g、CoCl2 ・6H2 O 0.2g、ZnSO4 ・
7H 2 O 0.1g、MnCl2 ・4H2 O 30m
g、NaMoO4 ・2H2 O30mg、NiCl・6H
2 O 20mg及びCuSO4 ・5H2 O 10mgで
ある。 **炭素源として後記表−1に記載のショ糖およびγ−
ブチロラクトン又は4−ヒドロキシ酪酸を使用した。
(単位g/l培地) 前記菌体を蒸留水で洗浄し、引続きアセトンで洗浄し、
これを減圧乾燥(20℃、0.1mmHg)して乾燥菌
体を得た。
【0023】共重合体の分離回収:このようにして得
られた乾燥菌体から熱クロロホルムで共重合体を抽出
し、この抽出液にヘキサンを加えて共重合体を沈澱さ
せ、この沈澱を濾取、乾燥して共重合体を得た。
られた乾燥菌体から熱クロロホルムで共重合体を抽出
し、この抽出液にヘキサンを加えて共重合体を沈澱さ
せ、この沈澱を濾取、乾燥して共重合体を得た。
【0024】共重合体の特性 このようにして得られた共重合体の組成、その他をつぎ
のようにして測定し、その結果を表−1に示した。 組成:3HB単位、4HB単位のモル比をH−NMR
(270MHz)スペクトルより求めた。
のようにして測定し、その結果を表−1に示した。 組成:3HB単位、4HB単位のモル比をH−NMR
(270MHz)スペクトルより求めた。
【0025】乾燥菌体重量:遠心分離により集菌したも
のを凍結乾燥した。 ポリエステル含率:乾燥菌体中のポリエステル含率(モ
ル%) 4HB転換率:使用したγ−BL類に対して4HBとし
て共重合体に導入されたγ−BL類の割合
のを凍結乾燥した。 ポリエステル含率:乾燥菌体中のポリエステル含率(モ
ル%) 4HB転換率:使用したγ−BL類に対して4HBとし
て共重合体に導入されたγ−BL類の割合
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば3HB単位と4HB単位
からなる共重合体を少量のγ−BL類の存在下、効率的
に得ることができる。本発明の方法で得られた共重合体
は、優れた種々の機械的特性および生体適合性あるいは
生分解性を有しているので、手術糸および骨折固定材料
などの医用材料の原料として好適であり、また、徐放性
システムへの利用などの多方面への応用が期待される。
からなる共重合体を少量のγ−BL類の存在下、効率的
に得ることができる。本発明の方法で得られた共重合体
は、優れた種々の機械的特性および生体適合性あるいは
生分解性を有しているので、手術糸および骨折固定材料
などの医用材料の原料として好適であり、また、徐放性
システムへの利用などの多方面への応用が期待される。
Claims (4)
- 【請求項1】 3−ヒドロキシブチレート単位97〜8
0モル%および4−ヒドロキシブチレート単位3〜20
モル%からなるポリエステル共重合体を、アルカリゲネ
ス属菌の存在下に製造する方法において、炭素源として
ショ糖とγ−ブチロラクトン、4−ヒドロキシ酪酸及び
HO(CH2 )n OH(nは4〜12の偶数)で表わさ
れる化合物から選ばれた少なくとも1つとを併用するこ
とを特徴とするポリエステル共重合体の製造方法。 - 【請求項2】 アルカリゲネス属菌がアルカリゲネス
ラタスであることを特徴とする、請求項1記載のポリエ
ステル共重合体の製造方法。 - 【請求項3】 総炭素源中γ−ブチロラクトンが0.5
〜6重量%であることを特徴とする請求項1または2記
載のポリエステル共重合体の製造方法。 - 【請求項4】 総炭素源の濃度を3〜100g/リット
ルとすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載のポリエステル共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315246A JPH06181784A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | ポリエステル共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315246A JPH06181784A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | ポリエステル共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06181784A true JPH06181784A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18063132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4315246A Pending JPH06181784A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | ポリエステル共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06181784A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5821299A (en) * | 1996-02-16 | 1998-10-13 | The Proctor & Gamble Company | Solvent extraction of polyhydroxy-alkanoates from biomass facilitated by the use of marginal nonsolvent |
US5942597A (en) * | 1995-08-21 | 1999-08-24 | The Procter & Gamble Company | Solvent extraction of polyhydroxyalkanoates from biomass |
EP1113033A3 (en) * | 1999-12-27 | 2002-10-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Polyhydroxyalkanoate, method for production thereof and microorganisms for use in the same |
WO2019044836A1 (ja) | 2017-08-29 | 2019-03-07 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 4-ヒドロキシブチレート単位を含むポリエステル |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP4315246A patent/JPH06181784A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2019044836A1 (ja) | 2017-08-29 | 2019-03-07 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 4-ヒドロキシブチレート単位を含むポリエステル |
KR20200046051A (ko) | 2017-08-29 | 2020-05-06 | 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 | 4-하이드록시부티레이트 단위를 포함하는 폴리에스테르 |
US11466120B2 (en) | 2017-08-29 | 2022-10-11 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Polyester containing 4-hydroxybutyrate unit |
KR20240134063A (ko) | 2017-08-29 | 2024-09-05 | 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 | 4-하이드록시부티레이트 단위를 포함하는 폴리에스테르 |
KR20240134066A (ko) | 2017-08-29 | 2024-09-05 | 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 | 4-하이드록시부티레이트 단위를 포함하는 폴리에스테르 |
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