JPH06173009A - 耐摩耗性に優れた被覆超硬合金及びその製造方法 - Google Patents
耐摩耗性に優れた被覆超硬合金及びその製造方法Info
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- JPH06173009A JPH06173009A JP35097992A JP35097992A JPH06173009A JP H06173009 A JPH06173009 A JP H06173009A JP 35097992 A JP35097992 A JP 35097992A JP 35097992 A JP35097992 A JP 35097992A JP H06173009 A JPH06173009 A JP H06173009A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被覆層が厚膜化によっても靭性の低下を招か
ず且つ超硬合金母材との密着性に優れ、従来の被覆超硬
合金を遥かに越える寿命を達成し、従来の被覆超硬合金
では使用できなかった過酷な条件下でも使用可能な、新
しい被覆超硬合金を提供する。 【構成】 WCを主成分とする硬質相をCoを主成分と
する結合相で焼結した超硬合金母材の表面に、Wのフッ
化物を用いた熱CVD法により形成したWC皮膜と、W
C皮膜上に設けたセラミックス皮膜とを備え、コバルト
が超硬合金母材からWC皮膜中に深さ5μm以上にわた
り拡散浸透している被覆超硬合金。
ず且つ超硬合金母材との密着性に優れ、従来の被覆超硬
合金を遥かに越える寿命を達成し、従来の被覆超硬合金
では使用できなかった過酷な条件下でも使用可能な、新
しい被覆超硬合金を提供する。 【構成】 WCを主成分とする硬質相をCoを主成分と
する結合相で焼結した超硬合金母材の表面に、Wのフッ
化物を用いた熱CVD法により形成したWC皮膜と、W
C皮膜上に設けたセラミックス皮膜とを備え、コバルト
が超硬合金母材からWC皮膜中に深さ5μm以上にわた
り拡散浸透している被覆超硬合金。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具や金型のほ
か、耐摩耗部品、構造材料として使用するのに適した、
耐摩耗性のセラミック皮膜を表面に施した被覆超硬合
金、及びその製造方法に関する。
か、耐摩耗部品、構造材料として使用するのに適した、
耐摩耗性のセラミック皮膜を表面に施した被覆超硬合
金、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超硬合金は、炭化タングステン(α−W
C)を主成分とする硬質相を、コバルト(Co)を主成
分とする結合相で焼結した複合合金であり、切削工具や
金型のみならず、メカニカルシールやダイス等の耐摩耗
性を必要とする各種治具ないし機械部品、構造材料とし
て幅広い分野で活用されている。
C)を主成分とする硬質相を、コバルト(Co)を主成
分とする結合相で焼結した複合合金であり、切削工具や
金型のみならず、メカニカルシールやダイス等の耐摩耗
性を必要とする各種治具ないし機械部品、構造材料とし
て幅広い分野で活用されている。
【0003】また最近では、使用される環境が益々過酷
になるのに伴い、熱CVD法、プラズマCVD法、有機
金属化合物を原料とするMO−CVD法等のCVD法
(化学蒸着法又は化学気相析出法)や、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法、スパッタリング法等のPVD法
(物理蒸着法又は物理気相析出法)を利用して、超硬合
金の表面に耐摩耗性のセラミック皮膜を形成した、いわ
ゆる被覆超硬合金が広く利用されている。
になるのに伴い、熱CVD法、プラズマCVD法、有機
金属化合物を原料とするMO−CVD法等のCVD法
(化学蒸着法又は化学気相析出法)や、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法、スパッタリング法等のPVD法
(物理蒸着法又は物理気相析出法)を利用して、超硬合
金の表面に耐摩耗性のセラミック皮膜を形成した、いわ
ゆる被覆超硬合金が広く利用されている。
【0004】かかるセラミック皮膜の実例としては、主
に炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、アル
ミナ(Al2O3)等が用いられている。これらのセラミ
ック皮膜を超硬合金の表面に単層又は複層に設けること
によって、超硬合金の耐摩耗性が向上するだけでなく、
切削工具として使用する場合に被削材と超硬合金の反応
を防止でき、結果的に工具寿命の向上が図れることは良
く知られている。
に炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、アル
ミナ(Al2O3)等が用いられている。これらのセラミ
ック皮膜を超硬合金の表面に単層又は複層に設けること
によって、超硬合金の耐摩耗性が向上するだけでなく、
切削工具として使用する場合に被削材と超硬合金の反応
を防止でき、結果的に工具寿命の向上が図れることは良
く知られている。
【0005】しかし、現実の切削工具や金型等の損傷を
詳しく調べると、摩耗痕の深さがセラミック皮膜の厚み
を大きく越えている場合が殆どである。つまり、セラミ
ック皮膜が期待どおりの耐摩耗性を発揮しているのは摩
耗のごく初期のみであり、摩耗深さがセラミック皮膜の
膜厚を越えた後は、セラミック皮膜のエッジが摩耗の進
行を抑えているに過ぎない。従って、セラミック皮膜が
摩耗して超硬合金母材が露出した後は、超硬合金自身の
持つ耐摩耗性によって被覆超硬合金工具の耐摩耗性が左
右される。
詳しく調べると、摩耗痕の深さがセラミック皮膜の厚み
を大きく越えている場合が殆どである。つまり、セラミ
ック皮膜が期待どおりの耐摩耗性を発揮しているのは摩
耗のごく初期のみであり、摩耗深さがセラミック皮膜の
膜厚を越えた後は、セラミック皮膜のエッジが摩耗の進
行を抑えているに過ぎない。従って、セラミック皮膜が
摩耗して超硬合金母材が露出した後は、超硬合金自身の
持つ耐摩耗性によって被覆超硬合金工具の耐摩耗性が左
右される。
【0006】この様な観点から、セラミック皮膜の膜厚
を厚くすれば被覆超硬合金工具の耐摩耗性が向上するこ
とが期待されるが、実際にはセラミックの脆さ故に、セ
ラミック皮膜の膜厚が10μm以上になると靭性が低下
し、かえって被覆超硬合金工具の寿命を短くすることが
知られ、これ以上の膜厚のセラミック皮膜を有する被覆
超硬合金が実用化されていない現状である。即ち、Ti
C、TiN、Al2O3等のセラミックは母材の超硬合金
よりも熱膨張係数が大きいため、成膜後のセラミック皮
膜中に引張応力が残留し、これがセラミック皮膜にクラ
ックを生成させて靭性を低下させるものと考えられてい
る。
を厚くすれば被覆超硬合金工具の耐摩耗性が向上するこ
とが期待されるが、実際にはセラミックの脆さ故に、セ
ラミック皮膜の膜厚が10μm以上になると靭性が低下
し、かえって被覆超硬合金工具の寿命を短くすることが
知られ、これ以上の膜厚のセラミック皮膜を有する被覆
超硬合金が実用化されていない現状である。即ち、Ti
C、TiN、Al2O3等のセラミックは母材の超硬合金
よりも熱膨張係数が大きいため、成膜後のセラミック皮
膜中に引張応力が残留し、これがセラミック皮膜にクラ
ックを生成させて靭性を低下させるものと考えられてい
る。
【0007】そこで、TiC等の従来用いられていたセ
ラミックの代わりに、熱膨張係数が母材である超硬合金
とほぼ同じか又は若干低めである炭化タングステン(W
C)を被覆層として用いれば、成膜後のWC皮膜には熱
応力による残留応力が殆ど生じないか或は若干の圧縮応
力が残留するのみである。従って、WC皮膜を超硬合金
表面に形成してもクラックを生じることがなく、WC皮
膜の靭性を低下させずに厚膜化が可能となり、しかもW
C皮膜は結合相を含まないため超硬合金より硬度が高い
から、被覆超硬合金工具の耐摩耗性の向上が期待でき
る。
ラミックの代わりに、熱膨張係数が母材である超硬合金
とほぼ同じか又は若干低めである炭化タングステン(W
C)を被覆層として用いれば、成膜後のWC皮膜には熱
応力による残留応力が殆ど生じないか或は若干の圧縮応
力が残留するのみである。従って、WC皮膜を超硬合金
表面に形成してもクラックを生じることがなく、WC皮
膜の靭性を低下させずに厚膜化が可能となり、しかもW
C皮膜は結合相を含まないため超硬合金より硬度が高い
から、被覆超硬合金工具の耐摩耗性の向上が期待でき
る。
【0008】この考えに沿って、特公昭59−3924
2号公報や特公昭61−46550号公報には、工具部
品の表面に最外層として、フッ素又は塩素を所定量含有
することによって結晶粒径を1μm以下としたタングス
テン(W)又はタングステンカーバイト(WC)の被覆
層を形成した表面被覆工具部品が提案されている。しか
しながら、WC皮膜は結晶粒径を1μm以下としても靭
性の点で超硬合金を凌ぐことはできず、又WC皮膜と工
具母材との密着性についても問題があるため、特に過酷
な条件下では満足すべき工具寿命を得るに至っていな
い。
2号公報や特公昭61−46550号公報には、工具部
品の表面に最外層として、フッ素又は塩素を所定量含有
することによって結晶粒径を1μm以下としたタングス
テン(W)又はタングステンカーバイト(WC)の被覆
層を形成した表面被覆工具部品が提案されている。しか
しながら、WC皮膜は結晶粒径を1μm以下としても靭
性の点で超硬合金を凌ぐことはできず、又WC皮膜と工
具母材との密着性についても問題があるため、特に過酷
な条件下では満足すべき工具寿命を得るに至っていな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の事情に鑑み、被覆層が厚膜化によっても靭性の低下を
招かず且つ超硬合金母材との密着性に優れ、従来の被覆
超硬合金を遥かに越える寿命を達成し得るのみならず、
従来の被覆超硬合金では使用できなかった過酷な条件下
でも使用可能な、新しい被覆超硬合金を提供することを
目的とする。
の事情に鑑み、被覆層が厚膜化によっても靭性の低下を
招かず且つ超硬合金母材との密着性に優れ、従来の被覆
超硬合金を遥かに越える寿命を達成し得るのみならず、
従来の被覆超硬合金では使用できなかった過酷な条件下
でも使用可能な、新しい被覆超硬合金を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する被覆超硬合金は、炭化タングステ
ンを主成分とする硬質相をコバルトを主成分とする結合
相で焼結した超硬合金母材と、その表面に形成した炭化
タングステン皮膜と、炭化タングステン皮膜上に設けた
耐摩耗性に優れたセラミックス皮膜とを備え、結合相で
あるコバルトが超硬合金母材から炭化タングステン皮膜
中に深さ5μm以上にわたり拡散浸透していることを特
徴とする。
め、本発明が提供する被覆超硬合金は、炭化タングステ
ンを主成分とする硬質相をコバルトを主成分とする結合
相で焼結した超硬合金母材と、その表面に形成した炭化
タングステン皮膜と、炭化タングステン皮膜上に設けた
耐摩耗性に優れたセラミックス皮膜とを備え、結合相で
あるコバルトが超硬合金母材から炭化タングステン皮膜
中に深さ5μm以上にわたり拡散浸透していることを特
徴とする。
【0011】上記被覆超硬合金の製造方法においては、
超硬合金の母材温度500〜900℃で反応ガスとして
タングステンのフッ化物と炭化水素と水素を用いた熱C
VD法により、超硬合金母材の表面に炭化タングステン
皮膜を形成し、その後この炭化タングステン皮膜の上に
熱CVD法、プラズマCVD法、MO−CVD法等のC
VD法や、イオンプレーティング法等のPVD法によ
り、セラミック皮膜を母材温度450〜1200℃で形
成する。
超硬合金の母材温度500〜900℃で反応ガスとして
タングステンのフッ化物と炭化水素と水素を用いた熱C
VD法により、超硬合金母材の表面に炭化タングステン
皮膜を形成し、その後この炭化タングステン皮膜の上に
熱CVD法、プラズマCVD法、MO−CVD法等のC
VD法や、イオンプレーティング法等のPVD法によ
り、セラミック皮膜を母材温度450〜1200℃で形
成する。
【0012】その際に、超硬合金母材から炭化タングス
テン皮膜中に深さ5μm以上のコバルトの拡散浸透を得
るため、炭化タングステン皮膜を有する超硬合金母材が
950〜1200℃で5時間以上加熱されることが必要
である。この加熱条件を満たすためには、セラミック皮
膜の形成に先立って又はセラミック皮膜の形成後に95
0〜1200℃で5時間以上の拡散焼鈍を行うか、又は
セラミック皮膜の成膜時の熱履歴を利用して母材温度9
50〜1200℃及び成膜時間5時間以上の条件で成膜
すれば良いが、拡散焼鈍とセラミック皮膜の成膜時の加
熱の両方により合計で950〜1200℃で5時間以上
の加熱条件を達成しても良い。
テン皮膜中に深さ5μm以上のコバルトの拡散浸透を得
るため、炭化タングステン皮膜を有する超硬合金母材が
950〜1200℃で5時間以上加熱されることが必要
である。この加熱条件を満たすためには、セラミック皮
膜の形成に先立って又はセラミック皮膜の形成後に95
0〜1200℃で5時間以上の拡散焼鈍を行うか、又は
セラミック皮膜の成膜時の熱履歴を利用して母材温度9
50〜1200℃及び成膜時間5時間以上の条件で成膜
すれば良いが、拡散焼鈍とセラミック皮膜の成膜時の加
熱の両方により合計で950〜1200℃で5時間以上
の加熱条件を達成しても良い。
【0013】
【作用】本発明においては、従来から被覆超硬合金に用
いられているセラミック皮膜、例えばTiC、TiN、
Ti(CN)、HfN、HfC、Hf(CN)、ZrN、Z
rC、Zr(CN)、TiBN、Al2O3、HfO2、Z
rO2等の下地層として、セラミックの1種である炭化
タングステン(WC)の厚膜を用い、更に超硬合金の結
合相であるコバルトを母材からWC皮膜中に5μm以上
の深さにわたって積極的に拡散浸透させることにより、
被覆層の厚膜化にも拘らずWC皮膜の靭性が向上し且つ
硬度の低下も殆ど起こらないばかりか、母材との密着性
も著しく改善されることが判明し、もって被覆超硬合金
の耐摩耗性を著しく向上させることができた。
いられているセラミック皮膜、例えばTiC、TiN、
Ti(CN)、HfN、HfC、Hf(CN)、ZrN、Z
rC、Zr(CN)、TiBN、Al2O3、HfO2、Z
rO2等の下地層として、セラミックの1種である炭化
タングステン(WC)の厚膜を用い、更に超硬合金の結
合相であるコバルトを母材からWC皮膜中に5μm以上
の深さにわたって積極的に拡散浸透させることにより、
被覆層の厚膜化にも拘らずWC皮膜の靭性が向上し且つ
硬度の低下も殆ど起こらないばかりか、母材との密着性
も著しく改善されることが判明し、もって被覆超硬合金
の耐摩耗性を著しく向上させることができた。
【0014】WC皮膜の膜厚は、切削工具や金型、治具
等として使用される環境や設定された寿命、寸法精度等
により左右されるが、一般的には5〜100μmの範囲
であることが好ましい。膜厚が5μm未満では、WC皮
膜の形成及びCoの拡散による耐摩耗性向上の効果が殆
どみられず、又100μmを越えるとWC皮膜が比較的
脆くなり、被覆超硬合金の靭性が低下するだけでなく、
成膜に長時間を要するため製造コストが増大するからで
ある。
等として使用される環境や設定された寿命、寸法精度等
により左右されるが、一般的には5〜100μmの範囲
であることが好ましい。膜厚が5μm未満では、WC皮
膜の形成及びCoの拡散による耐摩耗性向上の効果が殆
どみられず、又100μmを越えるとWC皮膜が比較的
脆くなり、被覆超硬合金の靭性が低下するだけでなく、
成膜に長時間を要するため製造コストが増大するからで
ある。
【0015】かかるWC皮膜の形成方法としては、タン
グステンの塩化物やカルボニルを用いた熱CVD法、金
属タングステンを用いたイオンプレーティング法やスパ
ッタリング法等のPVD法が考えられる。しかし、本発
明では比較的厚いWC皮膜を得るために、経済的にも1
0μm/時以上の成膜速度が必要であるが、PVD法で
は高融点金属であるタングステンの供給速度を上げるこ
とが困難であるため、成膜速度はせいぜい1μm/時と
極めて遅い。又、従来の熱CVD法では、原料であるタ
ングステンの塩化物やカルボニルの蒸気圧が低いため、
5μm/時以上の成膜速度を得ることは難しい。
グステンの塩化物やカルボニルを用いた熱CVD法、金
属タングステンを用いたイオンプレーティング法やスパ
ッタリング法等のPVD法が考えられる。しかし、本発
明では比較的厚いWC皮膜を得るために、経済的にも1
0μm/時以上の成膜速度が必要であるが、PVD法で
は高融点金属であるタングステンの供給速度を上げるこ
とが困難であるため、成膜速度はせいぜい1μm/時と
極めて遅い。又、従来の熱CVD法では、原料であるタ
ングステンの塩化物やカルボニルの蒸気圧が低いため、
5μm/時以上の成膜速度を得ることは難しい。
【0016】そこで検討の結果、タングステンのフッ化
物(例えばWF6)を用いた熱CVD法によれば、フッ
化物ガスの高速供給が可能であり、これをC3H8やC6
H6等の炭化水素ガス及び水素ガスと反応させること
で、WC皮膜を極めて高速で成膜できることが判った。
ただし、超硬合金の母材温度が500℃未満では、10
μm/時以上の成膜速度を達成できないばかりか、得ら
れるWC皮膜中の炭素含有率が低く、皮膜構成相がW3
Cの単一相となるため、極めて脆いWC皮膜しか得られ
ない。逆に、母材温度が900℃を越えると、原料ガス
が気相中で反応してしまい、粉末状の生成物しか得られ
ない。
物(例えばWF6)を用いた熱CVD法によれば、フッ
化物ガスの高速供給が可能であり、これをC3H8やC6
H6等の炭化水素ガス及び水素ガスと反応させること
で、WC皮膜を極めて高速で成膜できることが判った。
ただし、超硬合金の母材温度が500℃未満では、10
μm/時以上の成膜速度を達成できないばかりか、得ら
れるWC皮膜中の炭素含有率が低く、皮膜構成相がW3
Cの単一相となるため、極めて脆いWC皮膜しか得られ
ない。逆に、母材温度が900℃を越えると、原料ガス
が気相中で反応してしまい、粉末状の生成物しか得られ
ない。
【0017】次に、このWC皮膜の上に、TiC、Ti
N、Ti(CN)、HfN、HfC、Hf(CN)、Zr
N、ZrC、Zr(CN)、TiBN、Al2O3、HfO
2、ZrO2等のセラミック皮膜を被覆する。その形成方
法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、MO−C
VD法等のCVD法や、イオンプレーティング法等のP
VD法を利用できるが、母材温度を450〜1200℃
にする必要がある。その理由は、母材温度が450℃未
満ではセラミック皮膜の密着性が低く、後工程での熱履
歴に耐えられずに皮膜が剥離する危険があり、一方12
00℃を越えると母材である超硬合金の組織に変化が生
じ、本来の超硬合金の性能が損なわれるからである。
N、Ti(CN)、HfN、HfC、Hf(CN)、Zr
N、ZrC、Zr(CN)、TiBN、Al2O3、HfO
2、ZrO2等のセラミック皮膜を被覆する。その形成方
法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、MO−C
VD法等のCVD法や、イオンプレーティング法等のP
VD法を利用できるが、母材温度を450〜1200℃
にする必要がある。その理由は、母材温度が450℃未
満ではセラミック皮膜の密着性が低く、後工程での熱履
歴に耐えられずに皮膜が剥離する危険があり、一方12
00℃を越えると母材である超硬合金の組織に変化が生
じ、本来の超硬合金の性能が損なわれるからである。
【0018】更に本発明においては、超硬合金の結合相
をなすCoが、母材からWC皮膜中に深さ5μm以上拡
散浸透していることを要するが、そのためには950〜
1200℃で5時間以上の加熱処理が必要であることが
判明した。温度が950℃未満又は加熱時間が5時間未
満では、CoがWC皮膜中に5μm以上の深さに拡散さ
れず、又温度が1200℃を越えると、母材である超硬
合金の組織に変化が生じ、本来の超硬合金の性能が損な
われる。
をなすCoが、母材からWC皮膜中に深さ5μm以上拡
散浸透していることを要するが、そのためには950〜
1200℃で5時間以上の加熱処理が必要であることが
判明した。温度が950℃未満又は加熱時間が5時間未
満では、CoがWC皮膜中に5μm以上の深さに拡散さ
れず、又温度が1200℃を越えると、母材である超硬
合金の組織に変化が生じ、本来の超硬合金の性能が損な
われる。
【0019】このCoの拡散浸透を得るための加熱方法
としては、セラミック皮膜の形成に先立って又はセラ
ミック皮膜の形成後に950〜1200℃で5時間以上
の拡散焼鈍を行うか、又はセラミック皮膜の成膜時の
熱履歴を利用して、母材温度950〜1200℃で5時
間以上かけて成膜する方法があるが、上記拡散焼鈍と
セラミック皮膜の成膜時の加熱の両方を合わせて上記9
50〜1200℃で5時間以上の加熱条件を満たすよう
にしても良い。
としては、セラミック皮膜の形成に先立って又はセラ
ミック皮膜の形成後に950〜1200℃で5時間以上
の拡散焼鈍を行うか、又はセラミック皮膜の成膜時の
熱履歴を利用して、母材温度950〜1200℃で5時
間以上かけて成膜する方法があるが、上記拡散焼鈍と
セラミック皮膜の成膜時の加熱の両方を合わせて上記9
50〜1200℃で5時間以上の加熱条件を満たすよう
にしても良い。
【0020】以上のWC皮膜の形成、拡散焼鈍、及びセ
ラミック皮膜の形成の各工程は、それぞれ別の成膜装置
や熱処理炉で行っても良いが、できれば同一の成膜装置
内で大気にさらすことなく、連続的に処理することが好
ましい。被処理物が移動の際に大気に触れると、表面が
大気中の酸素や水分によって汚染され、後工程の処理に
悪影響を及ぼす恐れがあるからである。又、各工程毎に
別々の装置を使用すると、装置から装置への移動等の段
取り時間が余分に発生し、製造コストを上昇させる原因
にもなる。
ラミック皮膜の形成の各工程は、それぞれ別の成膜装置
や熱処理炉で行っても良いが、できれば同一の成膜装置
内で大気にさらすことなく、連続的に処理することが好
ましい。被処理物が移動の際に大気に触れると、表面が
大気中の酸素や水分によって汚染され、後工程の処理に
悪影響を及ぼす恐れがあるからである。又、各工程毎に
別々の装置を使用すると、装置から装置への移動等の段
取り時間が余分に発生し、製造コストを上昇させる原因
にもなる。
【0021】しかしながら、セラミック皮膜の形成をイ
オンプレーティング法等のPVD法により実施する場合
には、WC皮膜の形成がCVD法によるため必ずしも同
一装置を使用できないので、WC皮膜の成膜及び必要に
応じて拡散焼鈍をCVD法の成膜装置内で行い、母材を
大気中に取り出した後、洗浄してからPVD法の成膜装
置内に取付てセラミック皮膜を形成することが好まし
い。
オンプレーティング法等のPVD法により実施する場合
には、WC皮膜の形成がCVD法によるため必ずしも同
一装置を使用できないので、WC皮膜の成膜及び必要に
応じて拡散焼鈍をCVD法の成膜装置内で行い、母材を
大気中に取り出した後、洗浄してからPVD法の成膜装
置内に取付てセラミック皮膜を形成することが好まし
い。
【0022】
【実施例】実施例1 WC:85重量%、Co:10重量%、及びTiC:5
重量%からなる組成を持つ超硬合金工具を、耐熱合金製
の成膜装置内部に設置し、次の反応条件の熱CVD法に
より、 (1)反応ガス条件; WF6 1モル% C6H6 5モル% H2 10モル% (2)反応ガス流量; 1.6リットル/分 (3)母 材 温 度 ; 800℃ (4)反 応 時 間 ; 30分 表面にWC皮膜を形成した。
重量%からなる組成を持つ超硬合金工具を、耐熱合金製
の成膜装置内部に設置し、次の反応条件の熱CVD法に
より、 (1)反応ガス条件; WF6 1モル% C6H6 5モル% H2 10モル% (2)反応ガス流量; 1.6リットル/分 (3)母 材 温 度 ; 800℃ (4)反 応 時 間 ; 30分 表面にWC皮膜を形成した。
【0023】得られたWC皮膜は、X線回折によりα−
WCで構成されていることが確認できた。又、WC皮膜
の膜厚は7μmであり、成膜速度は14μm/時である
ことが分かった。このWC皮膜の断面硬度をヌープ硬度
計(荷重50g)で測定したところ、WC皮膜の硬度と
して約2400kg/mm2の値が得られた。更に、W
C皮膜の密着強度を引掻き式密着強度測定機を用いて評
価したところ、25N(ニュートン)で皮膜の剥離が生
じた。
WCで構成されていることが確認できた。又、WC皮膜
の膜厚は7μmであり、成膜速度は14μm/時である
ことが分かった。このWC皮膜の断面硬度をヌープ硬度
計(荷重50g)で測定したところ、WC皮膜の硬度と
して約2400kg/mm2の値が得られた。更に、W
C皮膜の密着強度を引掻き式密着強度測定機を用いて評
価したところ、25N(ニュートン)で皮膜の剥離が生
じた。
【0024】このWC被覆超硬合金工具を、再度同じ成
膜装置内部に設置し、通常の熱CVD法により、母材温
度980℃のもとで反応時間3時間を要してTiC皮膜
を形成し、更にその上に母材温度1000℃のもとで反
応時間5時間を要してAl2O3皮膜を形成した(本発明
例1)。得られた本発明例1の被覆超硬合金工具断面の
金属組織の写真を図1に示した。この断面観察により、
TiC皮膜とAl2O3皮膜の合計膜厚は6μmであっ
て、母材からWC皮膜中にほぼ7μmの深さまでCoが
拡散浸透していることが確認できた。
膜装置内部に設置し、通常の熱CVD法により、母材温
度980℃のもとで反応時間3時間を要してTiC皮膜
を形成し、更にその上に母材温度1000℃のもとで反
応時間5時間を要してAl2O3皮膜を形成した(本発明
例1)。得られた本発明例1の被覆超硬合金工具断面の
金属組織の写真を図1に示した。この断面観察により、
TiC皮膜とAl2O3皮膜の合計膜厚は6μmであっ
て、母材からWC皮膜中にほぼ7μmの深さまでCoが
拡散浸透していることが確認できた。
【0025】又、皮膜の密着強度を上記と同様に測定し
たところ、WC皮膜とTiC皮膜との界面での剥離は認
められず、WC皮膜と母材との界面での剥離は95Nで
発生し、WC皮膜のみの場合よりも遥かに密着強度が向
上していることが分かった。更に、上記と同じヌープ硬
度計で測定した被覆超硬合金工具の厚さ方向の断面硬度
を図2に示した。
たところ、WC皮膜とTiC皮膜との界面での剥離は認
められず、WC皮膜と母材との界面での剥離は95Nで
発生し、WC皮膜のみの場合よりも遥かに密着強度が向
上していることが分かった。更に、上記と同じヌープ硬
度計で測定した被覆超硬合金工具の厚さ方向の断面硬度
を図2に示した。
【0026】比較のために、上記と同様にWC皮膜を形
成したWC被覆超硬合金工具の表面に、TiC皮膜とA
l2O3皮膜をプラズマCVD法を用いて母材温度900
℃で形成した(比較例1)。得られた比較例1の被覆超
硬合金工具の断面を観察したところ、TiC皮膜とAl
2O3皮膜の合計膜厚は5μmであり、母材とWC皮膜と
の間でCoの拡散は全く認められなかった。又、上記と
同様に皮膜の密着強度を測定したところ、母材とWC皮
膜との界面での剥離は30Nでおこり、密着強度は本発
明例1に比べ極めて低かった。
成したWC被覆超硬合金工具の表面に、TiC皮膜とA
l2O3皮膜をプラズマCVD法を用いて母材温度900
℃で形成した(比較例1)。得られた比較例1の被覆超
硬合金工具の断面を観察したところ、TiC皮膜とAl
2O3皮膜の合計膜厚は5μmであり、母材とWC皮膜と
の間でCoの拡散は全く認められなかった。又、上記と
同様に皮膜の密着強度を測定したところ、母材とWC皮
膜との界面での剥離は30Nでおこり、密着強度は本発
明例1に比べ極めて低かった。
【0027】実施例2 上記実施例1と同様にWC皮膜(膜厚7μm)を形成し
たWC被覆超硬合金工具を、1050℃で5時間焼鈍し
た後、このWC皮膜の上に下記のセラミック皮膜を形成
し、本発明例2〜5の被覆超硬合金工具を得た; 本発明例2:TiC皮膜とTiBN皮膜とAl2O3皮膜
を積層した合計膜厚6μmのセラミック皮膜(プラズマ
CVD法;母材温度900℃) 本発明例3:HfO2皮膜とAl2O3皮膜を積層した合
計膜厚7μmのセラミック皮膜(金属アルコキシドを用
いたMO−CVD法;母材温度700℃) 本発明例4:HfN皮膜とHfC皮膜を積層した合計膜
厚6μmのセラミック皮膜(イオンプレーティング法;
母材温度600℃) 本発明例5:ZrN皮膜とZr(CN)皮膜とZrC皮膜
を積層した合計膜厚7μmのセラミック皮膜(イオンプ
レーティング法;母材温度600℃)
たWC被覆超硬合金工具を、1050℃で5時間焼鈍し
た後、このWC皮膜の上に下記のセラミック皮膜を形成
し、本発明例2〜5の被覆超硬合金工具を得た; 本発明例2:TiC皮膜とTiBN皮膜とAl2O3皮膜
を積層した合計膜厚6μmのセラミック皮膜(プラズマ
CVD法;母材温度900℃) 本発明例3:HfO2皮膜とAl2O3皮膜を積層した合
計膜厚7μmのセラミック皮膜(金属アルコキシドを用
いたMO−CVD法;母材温度700℃) 本発明例4:HfN皮膜とHfC皮膜を積層した合計膜
厚6μmのセラミック皮膜(イオンプレーティング法;
母材温度600℃) 本発明例5:ZrN皮膜とZr(CN)皮膜とZrC皮膜
を積層した合計膜厚7μmのセラミック皮膜(イオンプ
レーティング法;母材温度600℃)
【0028】本発明例2〜5の各被覆超硬合金工具の断
面を観察したところ、いずれも母材から膜厚7μmのW
C皮膜中に深さ6μmにわたってCoが拡散しており、
WC皮膜の密着強度は本発明例2で95N、本発明例3
で93N、本発明例4で92N、及び本発明例5で94
Nと、いずれも実施例1で求めたこのWC皮膜単独での
密着強度25Nより大幅に改善されていた。
面を観察したところ、いずれも母材から膜厚7μmのW
C皮膜中に深さ6μmにわたってCoが拡散しており、
WC皮膜の密着強度は本発明例2で95N、本発明例3
で93N、本発明例4で92N、及び本発明例5で94
Nと、いずれも実施例1で求めたこのWC皮膜単独での
密着強度25Nより大幅に改善されていた。
【0029】比較のために、同じWC皮膜(膜厚7μ
m)を形成したWC被覆超硬合金工具を、1000℃で
2時間焼鈍した後、このWC皮膜の上にTiC皮膜、T
iBN皮膜、及びAl2O3皮膜を積層した合計膜厚6μ
mのセラミック皮膜を、プラズマCVD法を用いて母材
温度900℃で形成した(比較例2)。この比較例2の
工具断面を観察したところ、母材からWC皮膜へのCo
の拡散浸透はわずか2μm程度に止まり、WC皮膜の密
着強度は40Nであった。
m)を形成したWC被覆超硬合金工具を、1000℃で
2時間焼鈍した後、このWC皮膜の上にTiC皮膜、T
iBN皮膜、及びAl2O3皮膜を積層した合計膜厚6μ
mのセラミック皮膜を、プラズマCVD法を用いて母材
温度900℃で形成した(比較例2)。この比較例2の
工具断面を観察したところ、母材からWC皮膜へのCo
の拡散浸透はわずか2μm程度に止まり、WC皮膜の密
着強度は40Nであった。
【0030】実施例3 上記実施例1及び実施例2で作製した本発明例1〜5
と、比較例1〜2について、下記条件による切削試験を
行った。尚、WC皮膜を形成しない以外は実施例1と同
様にして、超硬合金工具表面に合計膜厚6μmのTiC
皮膜とAl2O3皮膜を形成した被覆超硬合金工具(比較
例3)についても、同様に下記条件による切削試験を行
った。
と、比較例1〜2について、下記条件による切削試験を
行った。尚、WC皮膜を形成しない以外は実施例1と同
様にして、超硬合金工具表面に合計膜厚6μmのTiC
皮膜とAl2O3皮膜を形成した被覆超硬合金工具(比較
例3)についても、同様に下記条件による切削試験を行
った。
【0031】 切削条件:被 削 材 SCM435 切削速度 250m/min 送 り 0.3mm/rev. 切り込み 2mm 切削時間 20分
【0032】上記切削試験によりフランク摩耗及びクレ
ータ摩耗を測定し、結果を各被覆超硬合金工具の積層皮
膜の構成、WC皮膜中へのCo拡散浸透の深さと共に、
下記表1に示した;
ータ摩耗を測定し、結果を各被覆超硬合金工具の積層皮
膜の構成、WC皮膜中へのCo拡散浸透の深さと共に、
下記表1に示した;
【表1】 Co拡散深さ フランク クレータ 工具試料 積層皮膜の構成 (μm) 摩耗(mm) 摩耗(μm) 本発明例1 WC−TiC−Al2O3 7 0.09 11 本発明例2 WC−TiC−TiBN−Al2O3 6 0.10 12 本発明例3 WC−HfO2−Al2O3 6 0.12 15 本発明例4 WC−HfN−HfC 6 0.11 14 本発明例5 WC−ZrN−Zr(CN)−ZrC 6 0.12 13 比 較 例1 WC−TiC−Al2O3 0 欠損 欠損 比 較 例2 WC−TiC−TiBN−Al2O3 2 0.32(剥離) 20 比 較 例3 TiC−Al2O3 − 0.28 25 (注)比較例2では切削中に皮膜の一部に剥離が発生した。
【0033】上記表1の結果から、WC皮膜中へのCo
の拡散浸透が少ない比較例1と2、及びWC皮膜を有し
ない比較例3に比べて、本発明例の被覆超硬合金工具は
いずれも優れた耐摩耗性を示し、Coの拡散したWC皮
膜の耐摩耗性向上に与える効果が顕著であることが明白
である。又、WC皮膜へのCoの拡散については、拡散
の深さを支配する拡散焼鈍やセラミック皮膜成膜時の温
度と時間の履歴が重要であることが判る。
の拡散浸透が少ない比較例1と2、及びWC皮膜を有し
ない比較例3に比べて、本発明例の被覆超硬合金工具は
いずれも優れた耐摩耗性を示し、Coの拡散したWC皮
膜の耐摩耗性向上に与える効果が顕著であることが明白
である。又、WC皮膜へのCoの拡散については、拡散
の深さを支配する拡散焼鈍やセラミック皮膜成膜時の温
度と時間の履歴が重要であることが判る。
【0034】実施例4 WC:90重量%とCo:10重量%からなる超硬合金
金型の成型部表面に、実施例1と同様の方法により、成
膜時間のみを3時間に変えてWC皮膜を形成した。次
に、このWC皮膜の上に同じ成膜装置内で連続して、熱
CVD法により母材温度1000℃及び成膜時間7時間
の条件で、TiC皮膜+Ti(CN)皮膜+TiN皮膜を
順次積層してセラミック皮膜を形成した。
金型の成型部表面に、実施例1と同様の方法により、成
膜時間のみを3時間に変えてWC皮膜を形成した。次
に、このWC皮膜の上に同じ成膜装置内で連続して、熱
CVD法により母材温度1000℃及び成膜時間7時間
の条件で、TiC皮膜+Ti(CN)皮膜+TiN皮膜を
順次積層してセラミック皮膜を形成した。
【0035】得られた本発明例の被覆超硬合金金型の断
面を観察したところ、WC皮膜の膜厚が55μm、及び
セラミック皮膜の合計膜厚が6μmであり、超硬合金の
結合相であるCoが母材である超硬合金からWC皮膜中
に深さ8μmにわたり拡散浸透していることが確認でき
た。
面を観察したところ、WC皮膜の膜厚が55μm、及び
セラミック皮膜の合計膜厚が6μmであり、超硬合金の
結合相であるCoが母材である超硬合金からWC皮膜中
に深さ8μmにわたり拡散浸透していることが確認でき
た。
【0036】比較のために、WC皮膜を設けることな
く、同じ超硬合金金型の表面にTiC皮膜+Ti(CN)
皮膜+TiN皮膜を積層してなるセラミック皮膜を直接
形成した金型を作製した。この比較例と上記本発明例の
被覆超硬合金金型を用いて、自動車部品の冷間鍛造を実
施し、各金型の寿命評価を行った。その結果、本発明例
の金型は30万ショットで寿命に達したのに対し、比較
例の金型はわずか5万ショットと極めて短い寿命であっ
た。又、損傷した金型を観察すると、損傷の最も激しい
金型先端のコーナー部において、本発明例の金型ではW
C皮膜が残存していたのに対して、比較例の金型では下
地の超硬合金が露出していた。
く、同じ超硬合金金型の表面にTiC皮膜+Ti(CN)
皮膜+TiN皮膜を積層してなるセラミック皮膜を直接
形成した金型を作製した。この比較例と上記本発明例の
被覆超硬合金金型を用いて、自動車部品の冷間鍛造を実
施し、各金型の寿命評価を行った。その結果、本発明例
の金型は30万ショットで寿命に達したのに対し、比較
例の金型はわずか5万ショットと極めて短い寿命であっ
た。又、損傷した金型を観察すると、損傷の最も激しい
金型先端のコーナー部において、本発明例の金型ではW
C皮膜が残存していたのに対して、比較例の金型では下
地の超硬合金が露出していた。
【0037】実施例5 WC:90重量%とCo:10重量%からなる超硬合金
製メカニカルシールの表面に、実施例1と同様の方法に
より膜厚80μmのWC皮膜を形成し、次に1200℃
で6時間の拡散焼鈍を施した。その後、このWC皮膜の
上に同じ成膜装置内で、プラズマCVD法により母材温
度700℃で膜厚5μmのTiN皮膜を形成した。
製メカニカルシールの表面に、実施例1と同様の方法に
より膜厚80μmのWC皮膜を形成し、次に1200℃
で6時間の拡散焼鈍を施した。その後、このWC皮膜の
上に同じ成膜装置内で、プラズマCVD法により母材温
度700℃で膜厚5μmのTiN皮膜を形成した。
【0038】この本発明例の被覆超硬合金製メカニカル
シールの断面を観察したところ、超硬合金の結合相であ
るCoが、母材である超硬合金からWC皮膜中に深さ2
0μmにわたり拡散浸透していた。比較のために、WC
皮膜を設けることなく、同じ超硬合金製メカニカルシー
ルの表面にTiN皮膜を直接形成したメカニカルシール
を作製した。これらの被覆超硬合金製メカニカルシール
を、同じ形式のスラリー用ポンプに組み付けて、耐久性
評価試験を実施した。
シールの断面を観察したところ、超硬合金の結合相であ
るCoが、母材である超硬合金からWC皮膜中に深さ2
0μmにわたり拡散浸透していた。比較のために、WC
皮膜を設けることなく、同じ超硬合金製メカニカルシー
ルの表面にTiN皮膜を直接形成したメカニカルシール
を作製した。これらの被覆超硬合金製メカニカルシール
を、同じ形式のスラリー用ポンプに組み付けて、耐久性
評価試験を実施した。
【0039】その結果、本発明例では2万時間経過後も
焼き付きや摩耗が生ぜず、なお問題なく使用できたのに
対して、比較例では5000時間でシール部からスラリ
ーの漏れが生じて寿命に達した。試験後、メカニカルシ
ールを調査したところ、比較例のものはTiN皮膜が摩
耗して下地の超硬合金が露出していただけでなく、超硬
合金の腐食も観察され、深さ100μmを越える摩耗痕
も認められたが、本発明例のものはWC皮膜が5μmの
深さまで摩耗しているだけで、腐食の兆候は全く認めら
れなかった。
焼き付きや摩耗が生ぜず、なお問題なく使用できたのに
対して、比較例では5000時間でシール部からスラリ
ーの漏れが生じて寿命に達した。試験後、メカニカルシ
ールを調査したところ、比較例のものはTiN皮膜が摩
耗して下地の超硬合金が露出していただけでなく、超硬
合金の腐食も観察され、深さ100μmを越える摩耗痕
も認められたが、本発明例のものはWC皮膜が5μmの
深さまで摩耗しているだけで、腐食の兆候は全く認めら
れなかった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、被覆層の厚膜化によっ
ても靭性の低下を招かず且つ被覆層と超硬合金母材との
密着性に優れ、切削工具や金型、耐摩治具、機械部品、
構造材料等として使用したとき、従来を遥かに越える寿
命を達成し得るのみならず、従来使用できなかった過酷
な条件下での使用も可能な、新しい被覆超硬合金を提供
することができる。
ても靭性の低下を招かず且つ被覆層と超硬合金母材との
密着性に優れ、切削工具や金型、耐摩治具、機械部品、
構造材料等として使用したとき、従来を遥かに越える寿
命を達成し得るのみならず、従来使用できなかった過酷
な条件下での使用も可能な、新しい被覆超硬合金を提供
することができる。
【図1】実施例1で作製した本発明例の被覆超硬合金工
具における断面の金属組織を示す写真である。
具における断面の金属組織を示す写真である。
【図2】実施例1で作製した本発明例の被覆超硬合金工
具の厚さ方向における断面硬度を示すグラフである。
具の厚さ方向における断面硬度を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 吉岡 剛 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内
Claims (7)
- 【請求項1】 炭化タングステンを主成分とする硬質相
をコバルトを主成分とする結合相で焼結した超硬合金母
材と、その表面に形成した炭化タングステン皮膜と、炭
化タングステン皮膜上に設けた耐摩耗性に優れたセラミ
ックス皮膜とを備え、結合相であるコバルトが超硬合金
母材から炭化タングステン皮膜中に深さ5μm以上にわ
たり拡散浸透していることを特徴とする耐摩耗性に優れ
た被覆超硬合金。 - 【請求項2】 炭化タングステン皮膜の膜厚が5〜10
0μmであることを特徴とする、請求項1に記載の耐摩
耗性に優れた被覆超硬合金。 - 【請求項3】 セラミック皮膜が、TiC、TiN、T
i(CN)、HfN、HfC、Hf(CN)、ZrN、Zr
C、Zr(CN)、TiBN、Al2O3、HfO2又はZ
rO2の少なくとも1層からなり、その膜厚が1〜15
μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
耐摩耗性に優れた被覆超硬合金。 - 【請求項4】 炭化タングステンを主成分とする硬質相
をコバルトを主成分とする結合相で焼結した超硬合金母
材の表面に、超硬合金母材の母材温度500〜900℃
にて、反応ガスとしてタングステンのフッ化物と炭化水
素と水素を用いた熱CVD法により炭化タングステン皮
膜を形成し、次にセラミック皮膜を母材温度950〜1
200℃及び成膜時間5時間以上にてCVD法又はPV
D法により形成することを特徴とする耐摩耗性に優れた
被覆超硬合金の製造方法。 - 【請求項5】 炭化タングステンを主成分とする硬質相
をコバルトを主成分とする結合相で焼結した超硬合金母
材の表面に、超硬合金母材の母材温度500〜900℃
にて反応ガスとしてタングステンのフッ化物と炭化水素
と水素を用いた熱CVD法により炭化タングステン皮膜
を形成し、この炭化タングステン皮膜の上にセラミック
皮膜を母材温度450℃以上950℃未満にてCVD法
又はPVD法により形成し、当該セラミック皮膜の形成
に先立って又はその形成後に950〜1200℃で5時
間以上の拡散焼鈍を施すことを特徴とする耐摩耗性に優
れた被覆超硬合金の製造方法。 - 【請求項6】 炭化タングステンを主成分とする硬質相
をコバルトを主成分とする結合相で焼結した超硬合金母
材の表面に、超硬合金母材の母材温度500〜900℃
にて、反応ガスとしてタングステンのフッ化物と炭化水
素と水素を用いた熱CVD法により炭化タングステン皮
膜を形成し、この炭化タングステン皮膜の上にセラミッ
ク皮膜を母材温度950〜1200℃にてCVD法又は
PVD法により形成し、当該セラミック皮膜の形成に先
立って又はその形成後に950〜1200℃で5時間以
上の拡散焼鈍を施し、前記拡散焼鈍時間とセラミック皮
膜の成膜時間の合計を5時間以上とすることを特徴とす
る耐摩耗性に優れた被覆超硬合金の製造方法。 - 【請求項7】 炭化タングステン皮膜の形成からセラミ
ック皮膜の形成又は拡散焼鈍までの全ての工程を、同一
成膜装置内において大気にさらすことなく連続的に実施
することを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載
の耐摩耗性に優れた被覆超硬合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35097992A JPH06173009A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 耐摩耗性に優れた被覆超硬合金及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35097992A JPH06173009A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 耐摩耗性に優れた被覆超硬合金及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06173009A true JPH06173009A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18414218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35097992A Pending JPH06173009A (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 耐摩耗性に優れた被覆超硬合金及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06173009A (ja) |
Cited By (20)
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-
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- 1992-12-04 JP JP35097992A patent/JPH06173009A/ja active Pending
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