JPH06129333A - 内燃機関の点火制御装置 - Google Patents
内燃機関の点火制御装置Info
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- JPH06129333A JPH06129333A JP27741692A JP27741692A JPH06129333A JP H06129333 A JPH06129333 A JP H06129333A JP 27741692 A JP27741692 A JP 27741692A JP 27741692 A JP27741692 A JP 27741692A JP H06129333 A JPH06129333 A JP H06129333A
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- Japan
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- ignition
- internal combustion
- combustion engine
- energization time
- ignition coil
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- Pending
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- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 点火コイルの通電に要する点火エネルギ(点
火コイルの通電時間)を、点火プラグの放電電圧に対応
して制御可能な点火制御装置を提供する。 【構成】 内燃機関の回転速度NEと吸入空気量QNと
冷却水温TWとに基づき点火時期(進角値)を算出する
(310,320)。 次に点火時期が進角する程点火コイルの通
電時間を短く設定するための補正係数を算出し(330) 、
回転速度NEとバッテリ電圧VBとに基づき点火コイル
の通電時間を算出する(340) 。そして、内燃機関が高速
回転しているか否かを判断し(350) 、高速回転していな
ければ、通電時間を上記補正係数にて短縮補正し、高速
回転時には通電時間の補正を行わない。最後に、点火時
期及び通電時間を点火コイルの通電制御パラメータとし
て設定し(370)、再度310に移行する。この処理により、
通電時間を点火プラグの放電電圧に対応させることがで
き、点火エネルギの消費を抑えることが可能になる。
火コイルの通電時間)を、点火プラグの放電電圧に対応
して制御可能な点火制御装置を提供する。 【構成】 内燃機関の回転速度NEと吸入空気量QNと
冷却水温TWとに基づき点火時期(進角値)を算出する
(310,320)。 次に点火時期が進角する程点火コイルの通
電時間を短く設定するための補正係数を算出し(330) 、
回転速度NEとバッテリ電圧VBとに基づき点火コイル
の通電時間を算出する(340) 。そして、内燃機関が高速
回転しているか否かを判断し(350) 、高速回転していな
ければ、通電時間を上記補正係数にて短縮補正し、高速
回転時には通電時間の補正を行わない。最後に、点火時
期及び通電時間を点火コイルの通電制御パラメータとし
て設定し(370)、再度310に移行する。この処理により、
通電時間を点火プラグの放電電圧に対応させることがで
き、点火エネルギの消費を抑えることが可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の回転速度と
バッテリ電圧とに基づき点火コイルの通電時間を制御す
ることにより、点火プラグを所望の点火時期で放電させ
る内燃機関の点火制御装置に関する。
バッテリ電圧とに基づき点火コイルの通電時間を制御す
ることにより、点火プラグを所望の点火時期で放電させ
る内燃機関の点火制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、点火コイルの一次巻線を通電
して点火コイルに点火エネルギを蓄積し、通電停止時に
その点火エネルギにより点火コイルの二次巻線に生じる
高電圧によって点火プラグを放電させる、所謂誘導放電
型の点火装置においては、点火コイルの通電時間と点火
コイルの通電を停止するタイミング(つまり点火時期)
とを制御する点火制御装置が備えられている。
して点火コイルに点火エネルギを蓄積し、通電停止時に
その点火エネルギにより点火コイルの二次巻線に生じる
高電圧によって点火プラグを放電させる、所謂誘導放電
型の点火装置においては、点火コイルの通電時間と点火
コイルの通電を停止するタイミング(つまり点火時期)
とを制御する点火制御装置が備えられている。
【0003】そして、この種の点火制御装置において
は、点火プラグの放電によってシリンダ内の燃料混合気
が実際に燃焼するまでの遅れ時間を考慮して、上死点後
の所定角度位置で燃焼圧力がピークとなるように、内燃
機関の運転状態(回転速度,負荷,機関温度等)に基づ
き、点火時期を決定している。
は、点火プラグの放電によってシリンダ内の燃料混合気
が実際に燃焼するまでの遅れ時間を考慮して、上死点後
の所定角度位置で燃焼圧力がピークとなるように、内燃
機関の運転状態(回転速度,負荷,機関温度等)に基づ
き、点火時期を決定している。
【0004】また、点火プラグを放電させるのに要する
放電電圧Vrは、次式(1) の如く、放電電極間のギャッ
プdと放電電極部の圧力Pとの積に比例する(パッシェ
ンの法則)ことから、 Vr=K・P・d+C …(1) 但し、K;比例定数,C:定数 この種の点火制御装置においては、例えば点火プラグの
ギャップdが摩耗によって最大となり、点火時期がシリ
ンダ内圧力が最大となる内燃機関の上死点付近となった
ときにでも、点火プラグを確実に放電させることができ
るように、内燃機関の回転速度と点火コイルの通電を行
なうバッテリの出力電圧(バッテリ電圧)とに基づき点
火コイルの通電時間を決定している。
放電電圧Vrは、次式(1) の如く、放電電極間のギャッ
プdと放電電極部の圧力Pとの積に比例する(パッシェ
ンの法則)ことから、 Vr=K・P・d+C …(1) 但し、K;比例定数,C:定数 この種の点火制御装置においては、例えば点火プラグの
ギャップdが摩耗によって最大となり、点火時期がシリ
ンダ内圧力が最大となる内燃機関の上死点付近となった
ときにでも、点火プラグを確実に放電させることができ
るように、内燃機関の回転速度と点火コイルの通電を行
なうバッテリの出力電圧(バッテリ電圧)とに基づき点
火コイルの通電時間を決定している。
【0005】なお、点火コイルの通電時間を決定するの
に内燃機関の回転速度を用いるのは、点火装置の消費電
力は単位時間当りの点火回数に比例して増加するので、
この消費電力を点火装置の許容消費電力範囲内に制御す
るためである。
に内燃機関の回転速度を用いるのは、点火装置の消費電
力は単位時間当りの点火回数に比例して増加するので、
この消費電力を点火装置の許容消費電力範囲内に制御す
るためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の点火
制御装置では、運転状態に応じた点火時期で混合気を確
実に着火することができるものの、点火コイルの通電に
要する点火エネルギが常に最大の放電電圧Vrを得るた
めの点火エネルギとなり、点火プラグが摩耗しておらず
そのギャップが小さい場合や、点火時期が内燃機関の上
死点付近ではない場合には、実際に必要な点火エネルギ
に対して過剰な点火エネルギを消費してしまうといった
問題があった。
制御装置では、運転状態に応じた点火時期で混合気を確
実に着火することができるものの、点火コイルの通電に
要する点火エネルギが常に最大の放電電圧Vrを得るた
めの点火エネルギとなり、点火プラグが摩耗しておらず
そのギャップが小さい場合や、点火時期が内燃機関の上
死点付近ではない場合には、実際に必要な点火エネルギ
に対して過剰な点火エネルギを消費してしまうといった
問題があった。
【0007】一方、こうした問題を解決するために、混
合気の燃焼の悪化に伴う内燃機関の不安定状態を、内燃
機関の回転変動の大きさ又は振動により検出し、内燃機
関の不安定状態を検出したときに、点火コイルの通電に
使用する点火エネルギ(つまり通電時間)を増加させる
制御装置が提案されている(特開昭56−146068
号公報)。つまり、この提案の装置では、混合気の燃焼
の悪化に伴い内燃機関が不安定になったときにのみ、点
火コイルの通電時間を通常より増加することにより、点
火エネルギの消費量を低減しているのである。
合気の燃焼の悪化に伴う内燃機関の不安定状態を、内燃
機関の回転変動の大きさ又は振動により検出し、内燃機
関の不安定状態を検出したときに、点火コイルの通電に
使用する点火エネルギ(つまり通電時間)を増加させる
制御装置が提案されている(特開昭56−146068
号公報)。つまり、この提案の装置では、混合気の燃焼
の悪化に伴い内燃機関が不安定になったときにのみ、点
火コイルの通電時間を通常より増加することにより、点
火エネルギの消費量を低減しているのである。
【0008】しかし、この提案の装置は、内燃機関が不
安定状態か否かによって点火コイルの通電時間の増加・
非増加を単に切り換えるものであるため、上記従来の点
火制御装置に比べて点火エネルギの消費量を少なくする
ことはできるものの、点火エネルギを点火プラグの放電
電圧Vrに対応して必要最小限に抑えることはできなか
った。
安定状態か否かによって点火コイルの通電時間の増加・
非増加を単に切り換えるものであるため、上記従来の点
火制御装置に比べて点火エネルギの消費量を少なくする
ことはできるものの、点火エネルギを点火プラグの放電
電圧Vrに対応して必要最小限に抑えることはできなか
った。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、点火コイルの通電に要する点火エネルギ(つまり
点火コイルの通電時間)を、点火プラグの放電電圧に対
応して必要最小限に制御することのできる内燃機関の点
火制御装置を提供することを目的としている。
ので、点火コイルの通電に要する点火エネルギ(つまり
点火コイルの通電時間)を、点火プラグの放電電圧に対
応して必要最小限に制御することのできる内燃機関の点
火制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、図1(a)に例
示する如く、内燃機関の運転状態に基づき点火時期を算
出する点火時期算出手段と、内燃機関の回転速度及びバ
ッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を算出する通
電時間算出手段と、を備え、上記算出された点火時期と
通電時間に応じて点火コイルを通電して、点火プラグに
点火用の高電圧を印加する内燃機関の点火制御装置にお
いて、上記通電時間算出手段にて算出された点火コイル
の通電時間を、上記点火時期算出手段にて算出された点
火時期に基づき、点火時期が内燃機関の上死点に対して
進角側になればなる程通電時間が短くなるように補正す
る通電時間補正手段を設けたことを特徴としている。
めになされた請求項1に記載の発明は、図1(a)に例
示する如く、内燃機関の運転状態に基づき点火時期を算
出する点火時期算出手段と、内燃機関の回転速度及びバ
ッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を算出する通
電時間算出手段と、を備え、上記算出された点火時期と
通電時間に応じて点火コイルを通電して、点火プラグに
点火用の高電圧を印加する内燃機関の点火制御装置にお
いて、上記通電時間算出手段にて算出された点火コイル
の通電時間を、上記点火時期算出手段にて算出された点
火時期に基づき、点火時期が内燃機関の上死点に対して
進角側になればなる程通電時間が短くなるように補正す
る通電時間補正手段を設けたことを特徴としている。
【0011】一方、請求項2に記載の発明は、図1
(b)に例示する如く、内燃機関の運転状態に基づき点
火時期を算出する点火時期算出手段と、内燃機関の回転
速度及びバッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を
算出する通電時間算出手段と、を備え、上記算出された
点火時期と通電時間に応じて点火コイルを通電して、点
火プラグに点火用の高電圧を印加する内燃機関の点火制
御装置において、上記点火プラグの放電電極間のギャッ
プを検出するギャップ検出手段と、上記通電時間算出手
段にて算出された点火コイルの通電時間を、上記ギャッ
プ検出手段にて検出された上記点火プラグのギャップに
基づき、該ギャップが大きい程上記通電時間が長くなる
ように補正する通電時間補正手段と、を設けたことを特
徴としている。
(b)に例示する如く、内燃機関の運転状態に基づき点
火時期を算出する点火時期算出手段と、内燃機関の回転
速度及びバッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を
算出する通電時間算出手段と、を備え、上記算出された
点火時期と通電時間に応じて点火コイルを通電して、点
火プラグに点火用の高電圧を印加する内燃機関の点火制
御装置において、上記点火プラグの放電電極間のギャッ
プを検出するギャップ検出手段と、上記通電時間算出手
段にて算出された点火コイルの通電時間を、上記ギャッ
プ検出手段にて検出された上記点火プラグのギャップに
基づき、該ギャップが大きい程上記通電時間が長くなる
ように補正する通電時間補正手段と、を設けたことを特
徴としている。
【0012】
【作用】上記のように構成された請求項1に記載の点火
制御装置においては、点火時期算出手段が、内燃機関の
運転状態に基づき点火時期を算出し、通電時間算出手段
が、内燃機関の回転速度及びバッテリ電圧に基づき点火
コイルの通電時間を算出する。すると、通電時間補正手
段が、通電時間算出手段にて算出された点火コイルの通
電時間を、点火時期算出手段にて算出された点火時期に
基づき、点火時期が内燃機関の上死点に対して進角側に
なればなる程通電時間が短くなるように補正する。
制御装置においては、点火時期算出手段が、内燃機関の
運転状態に基づき点火時期を算出し、通電時間算出手段
が、内燃機関の回転速度及びバッテリ電圧に基づき点火
コイルの通電時間を算出する。すると、通電時間補正手
段が、通電時間算出手段にて算出された点火コイルの通
電時間を、点火時期算出手段にて算出された点火時期に
基づき、点火時期が内燃機関の上死点に対して進角側に
なればなる程通電時間が短くなるように補正する。
【0013】つまり、点火プラグを放電させるのに要す
る放電電圧は、内燃機関のシリンダ内圧力が低い程低く
なり、シリンダ内圧力は、点火時期が内燃機関の上死点
に対して進角側になればなるほど低くなるため、請求項
1に記載の点火制御装置においては、上記のように点火
コイルの通電時間を点火時期に基づき補正することによ
り、点火コイルの通電時間を点火プラグの放電電圧に対
応させているのである。
る放電電圧は、内燃機関のシリンダ内圧力が低い程低く
なり、シリンダ内圧力は、点火時期が内燃機関の上死点
に対して進角側になればなるほど低くなるため、請求項
1に記載の点火制御装置においては、上記のように点火
コイルの通電時間を点火時期に基づき補正することによ
り、点火コイルの通電時間を点火プラグの放電電圧に対
応させているのである。
【0014】一方、請求項2に記載の点火制御装置にお
いては、請求項1に記載の点火制御装置と同様、点火時
期算出手段が、内燃機関の運転状態に基づき点火時期を
算出し、通電時間算出手段が、内燃機関の回転速度及び
バッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を算出す
る。すると、通電時間補正手段が、ギャップ検出手段に
て検出された点火プラグの放電電極間のギャップに基づ
き、このギャップが大きい程通電時間が長くなるよう
に、点火コイルの通電時間を補正する。
いては、請求項1に記載の点火制御装置と同様、点火時
期算出手段が、内燃機関の運転状態に基づき点火時期を
算出し、通電時間算出手段が、内燃機関の回転速度及び
バッテリ電圧に基づき点火コイルの通電時間を算出す
る。すると、通電時間補正手段が、ギャップ検出手段に
て検出された点火プラグの放電電極間のギャップに基づ
き、このギャップが大きい程通電時間が長くなるよう
に、点火コイルの通電時間を補正する。
【0015】つまり、点火プラグを放電させるのに要す
る放電電圧は、内燃機関のシリンダ内圧力だけでなく、
点火プラグの放電電極間のギャップによっても変化し、
このギャップが大きくなればなる程放電電圧が大きくな
るため、請求項2に記載の点火制御装置においては、上
記のように点火コイルの通電時間を点火プラグのギャッ
プに基づき補正することにより、点火コイルの通電時間
を点火プラグの放電電圧に対応させているのである。
る放電電圧は、内燃機関のシリンダ内圧力だけでなく、
点火プラグの放電電極間のギャップによっても変化し、
このギャップが大きくなればなる程放電電圧が大きくな
るため、請求項2に記載の点火制御装置においては、上
記のように点火コイルの通電時間を点火プラグのギャッ
プに基づき補正することにより、点火コイルの通電時間
を点火プラグの放電電圧に対応させているのである。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は本発明が適用された4気筒の内燃機関2
及びその周辺装置を表す概略構成図である。
る。まず図2は本発明が適用された4気筒の内燃機関2
及びその周辺装置を表す概略構成図である。
【0017】図2に示す如く、内燃機関2には、図示し
ないアクセルペダルに連動して開閉されるスロットルバ
ルブ4、吸気の脈動を除去するためのサージタンク6等
が設けられた吸気管8を介して空気が導入される。また
燃料は、燃料噴射弁10を開弁することにより各気筒毎
に供給され、各気筒に設けられた点火プラグ12により
点火される。そしてこの点火による燃焼後の排気は、排
気浄化のための三元触媒14が設けられた排気管16を
通って排出される。また各気筒の点火プラグ12には、
点火コイル18により発生された高電圧がディストリビ
ュータ20を介して順次分配され、これによって各気筒
毎に点火が実行される。即ち、ディストリビュータ20
は、内燃機関2のクランク軸にタイミングベルトを介し
て連結されたカム軸に取り付けられ、カム軸がクランク
軸の2回転に1回の割で回転することにより、点火コイ
ル18が発生した高電圧を各気筒の点火プラグ12に順
次分配する。
ないアクセルペダルに連動して開閉されるスロットルバ
ルブ4、吸気の脈動を除去するためのサージタンク6等
が設けられた吸気管8を介して空気が導入される。また
燃料は、燃料噴射弁10を開弁することにより各気筒毎
に供給され、各気筒に設けられた点火プラグ12により
点火される。そしてこの点火による燃焼後の排気は、排
気浄化のための三元触媒14が設けられた排気管16を
通って排出される。また各気筒の点火プラグ12には、
点火コイル18により発生された高電圧がディストリビ
ュータ20を介して順次分配され、これによって各気筒
毎に点火が実行される。即ち、ディストリビュータ20
は、内燃機関2のクランク軸にタイミングベルトを介し
て連結されたカム軸に取り付けられ、カム軸がクランク
軸の2回転に1回の割で回転することにより、点火コイ
ル18が発生した高電圧を各気筒の点火プラグ12に順
次分配する。
【0018】また次に、内燃機関2には、その運転状態
を検出するためのセンサとして、吸気管8に流入する空
気量(吸入空気量)を検出するエアフロメータ30、冷
却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ32、デ
ィストリビュータ20に取り付けられて内燃機関2の所
定回転角度毎(本実施例では、180℃A毎)に回転角
信号を発生する回転角センサ34、同じくディストリビ
ュータ20に取り付けられてディストリビュータ20の
1回転に1回,即ち内燃機関2の2回転に1回,の割で
特定気筒の上死点判別用の基準信号を発生する気筒判別
センサ36等が備えられている。
を検出するためのセンサとして、吸気管8に流入する空
気量(吸入空気量)を検出するエアフロメータ30、冷
却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ32、デ
ィストリビュータ20に取り付けられて内燃機関2の所
定回転角度毎(本実施例では、180℃A毎)に回転角
信号を発生する回転角センサ34、同じくディストリビ
ュータ20に取り付けられてディストリビュータ20の
1回転に1回,即ち内燃機関2の2回転に1回,の割で
特定気筒の上死点判別用の基準信号を発生する気筒判別
センサ36等が備えられている。
【0019】これら各センサからの検出信号は、バッテ
リ38から電源供給を受けて、点火コイル18を通電制
御する電子制御装置(ECU)40に入力される。EC
U40は、CPU,ROM,RAMを中心とする周知の
マイクロコンピュータにより構成されており、内燃機関
2の運転状態を表す上記各センサからの検出信号に基づ
き、点火コイル18の通電時間及び点火コイル18の通
電停止タイミング(即ち,点火時期)を制御する。
リ38から電源供給を受けて、点火コイル18を通電制
御する電子制御装置(ECU)40に入力される。EC
U40は、CPU,ROM,RAMを中心とする周知の
マイクロコンピュータにより構成されており、内燃機関
2の運転状態を表す上記各センサからの検出信号に基づ
き、点火コイル18の通電時間及び点火コイル18の通
電停止タイミング(即ち,点火時期)を制御する。
【0020】以下、こうした点火制御を行なうためにE
CU40で実行される制御処理について、図3〜図5に
示すフローチャートに沿って説明する。まず図3は、E
CU40内にて所定時間毎のタイマ割込処理として実行
されるA/D変換処理を表すフローチャートである。
CU40で実行される制御処理について、図3〜図5に
示すフローチャートに沿って説明する。まず図3は、E
CU40内にて所定時間毎のタイマ割込処理として実行
されるA/D変換処理を表すフローチャートである。
【0021】図3に示す如く、この処理が開始される
と、まずステップ110にて、カウンタCの値をインク
リメントした後、ステップ120にて、このカウンタC
の値が1であるか否かを判断する。そしてカウンタCの
値が1であれば、続くステップ130にて、バッテリ3
8の端子電圧(バッテリ電圧)を図示しないバッテリ電
圧用のA/D変換器を介して読み込み、続くステップ1
40にて、その読み込んだA/D変換後のバッテリ電圧
VBをRAM内に格納する、といった手順でバッテリ電
圧VBに対するA/D変換処理を行ない、当該処理を終
了する。
と、まずステップ110にて、カウンタCの値をインク
リメントした後、ステップ120にて、このカウンタC
の値が1であるか否かを判断する。そしてカウンタCの
値が1であれば、続くステップ130にて、バッテリ3
8の端子電圧(バッテリ電圧)を図示しないバッテリ電
圧用のA/D変換器を介して読み込み、続くステップ1
40にて、その読み込んだA/D変換後のバッテリ電圧
VBをRAM内に格納する、といった手順でバッテリ電
圧VBに対するA/D変換処理を行ない、当該処理を終
了する。
【0022】一方、ステップ120にて、カウンタCの
値が1ではないと判断されると、ステップ150に移行
して、カウンタCの値は2であるか否かを判断する。そ
してカウンタCの値が2であれば、続くステップ160
にて、水温センサ32から出力される冷却水温を表す水
温信号を、図示しない水温用のA/D変換器を介して読
み込み、続くステップ170にて、その読み込んだA/
D変換後の冷却水温TWをRAM内に格納する、といっ
た手順で冷却水温TWに対するA/D変換処理を行な
い、当該処理を終了する。
値が1ではないと判断されると、ステップ150に移行
して、カウンタCの値は2であるか否かを判断する。そ
してカウンタCの値が2であれば、続くステップ160
にて、水温センサ32から出力される冷却水温を表す水
温信号を、図示しない水温用のA/D変換器を介して読
み込み、続くステップ170にて、その読み込んだA/
D変換後の冷却水温TWをRAM内に格納する、といっ
た手順で冷却水温TWに対するA/D変換処理を行な
い、当該処理を終了する。
【0023】また次に、ステップ150にて、カウンタ
Cの値が2ではないと判断されると、今度はステップ1
80に移行して、カウンタCの値を0にセットする。そ
して続くステップ190にて、エアフロメータ30から
出力される吸入空気量を表す吸気量信号を、図示しない
吸入空気量用のA/D変換器を介して読み込み、続くス
テップ170にて、その読み込んだA/D変換後の吸入
空気量QNをRAM内に格納する、といった手順で吸入
空気量QNに対するA/D変換処理を行ない、当該処理
を終了する。
Cの値が2ではないと判断されると、今度はステップ1
80に移行して、カウンタCの値を0にセットする。そ
して続くステップ190にて、エアフロメータ30から
出力される吸入空気量を表す吸気量信号を、図示しない
吸入空気量用のA/D変換器を介して読み込み、続くス
テップ170にて、その読み込んだA/D変換後の吸入
空気量QNをRAM内に格納する、といった手順で吸入
空気量QNに対するA/D変換処理を行ない、当該処理
を終了する。
【0024】つまり、ECU40は、図3に示すA/D
変換処理によって、所定時間毎に、バッテリ電圧VB,
冷却水温TW,吸入空気量QNを、順次A/D変換し
て、RAM内に格納するのである。次に図4は、回転角
センサ34から回転角信号が出力される度に割込処理と
して実行される回転速度算出処理を表している。
変換処理によって、所定時間毎に、バッテリ電圧VB,
冷却水温TW,吸入空気量QNを、順次A/D変換し
て、RAM内に格納するのである。次に図4は、回転角
センサ34から回転角信号が出力される度に割込処理と
して実行される回転速度算出処理を表している。
【0025】図4に示す如く、この回転角度算出処理が
開始されると、まずステップ210にて、図示しないタ
イマから現在時刻を読み込む。また続くステップ220
では、この処理を前回実行した際にRAM内に格納した
前回の割込時刻を読み込む。そして続くステップ230
では、ステップ210及びステップ220で読み込んだ
各時刻から、当該処理を前回開始した時刻から今回開始
した時刻までの割込時間差(つまり回転角信号の周期)
を算出し、続くステップ240にて、その割込時間差か
ら内燃機関2の回転速度NEを算出する。また次にステ
ップ250では、この算出結果NEをRAM内に格納
し、続くステップ260にて、上記ステップ210で読
み込んだ現在時刻を次回の処理の為に前回割込時刻とし
てRAM内に格納し、当該処理を終了する。
開始されると、まずステップ210にて、図示しないタ
イマから現在時刻を読み込む。また続くステップ220
では、この処理を前回実行した際にRAM内に格納した
前回の割込時刻を読み込む。そして続くステップ230
では、ステップ210及びステップ220で読み込んだ
各時刻から、当該処理を前回開始した時刻から今回開始
した時刻までの割込時間差(つまり回転角信号の周期)
を算出し、続くステップ240にて、その割込時間差か
ら内燃機関2の回転速度NEを算出する。また次にステ
ップ250では、この算出結果NEをRAM内に格納
し、続くステップ260にて、上記ステップ210で読
み込んだ現在時刻を次回の処理の為に前回割込時刻とし
てRAM内に格納し、当該処理を終了する。
【0026】つまり、ECU40は、この回転速度算出
処理により、回転角信号の周期から内燃機関2の回転速
度NEを求め、RAM内に格納するのである。次に図5
は、ECU40においてメインルーチンとして繰返し実
行される点火制御処理を表すフローチャートである。
処理により、回転角信号の周期から内燃機関2の回転速
度NEを求め、RAM内に格納するのである。次に図5
は、ECU40においてメインルーチンとして繰返し実
行される点火制御処理を表すフローチャートである。
【0027】図5に示す如く、この点火制御処理におい
ては、まずステップ310にて、上記A/D変換処理及
び回転速度算出処理によりRAM内に格納されている内
燃機関2の回転速度NE及び吸入空気量QNに基づき点
火時期(内燃機関2の上死点TDCに対する進角値)を
算出し、続くステップ320にて、この算出した点火時
期をRAM内に格納されている冷却水温TWに基づき補
正する、といった手順で点火コイル18の通電制御に用
いる点火時期を決定する、点火時期算出手段としての処
理を実行する。
ては、まずステップ310にて、上記A/D変換処理及
び回転速度算出処理によりRAM内に格納されている内
燃機関2の回転速度NE及び吸入空気量QNに基づき点
火時期(内燃機関2の上死点TDCに対する進角値)を
算出し、続くステップ320にて、この算出した点火時
期をRAM内に格納されている冷却水温TWに基づき補
正する、といった手順で点火コイル18の通電制御に用
いる点火時期を決定する、点火時期算出手段としての処
理を実行する。
【0028】こうして点火時期が算出されると、今度は
続くステップ330にて、この算出された点火時期に基
づき、点火コイル18の通電時間を点火時期(進角値)
が大きくなる程短くするための通電時間の補正係数(≦
1)を算出する。また続くステップ340では、RAM
内に格納されている内燃機関2の回転速度NEとバッテ
リ電圧VBとに基づき、点火コイル18の通電時間を算
出する通電時間算出手段としての処理を実行する。
続くステップ330にて、この算出された点火時期に基
づき、点火コイル18の通電時間を点火時期(進角値)
が大きくなる程短くするための通電時間の補正係数(≦
1)を算出する。また続くステップ340では、RAM
内に格納されている内燃機関2の回転速度NEとバッテ
リ電圧VBとに基づき、点火コイル18の通電時間を算
出する通電時間算出手段としての処理を実行する。
【0029】なお、このステップ340では、点火プラ
グ12の放電電圧が最大となる条件下でも点火プラグ1
2を放電させることのできる最大の通電時間を算出す
る。また、この通電時間の算出に、内燃機関2の回転速
度NEを用いるのは、従来技術の項で説明した通り、点
火装置の消費電力を許容消費電力以内とするためであ
る。
グ12の放電電圧が最大となる条件下でも点火プラグ1
2を放電させることのできる最大の通電時間を算出す
る。また、この通電時間の算出に、内燃機関2の回転速
度NEを用いるのは、従来技術の項で説明した通り、点
火装置の消費電力を許容消費電力以内とするためであ
る。
【0030】つまり、内燃機関2が通常の回転速度範囲
以上(例えば4000[r.p.m.]以上)にある状態では、
回転速度NEが高くなる程、点火回数の増加に伴い点火
装置の温度が高くなるので、通電時間を短くしている。
なお、内燃機関2の高回転時には、燃料混合気が燃焼す
るまでの遅れ時間により、点火時期が、内燃機関2の低
回転時に比べて、TDCからより進角した値に設定さ
れ、点火プラグ12の放電電圧が低くなるため、点火装
置の消費電力を許容消費電力以内に抑えるために、点火
コイル18の通電時間を短くしても、必要な放電電圧を
確保できる。
以上(例えば4000[r.p.m.]以上)にある状態では、
回転速度NEが高くなる程、点火回数の増加に伴い点火
装置の温度が高くなるので、通電時間を短くしている。
なお、内燃機関2の高回転時には、燃料混合気が燃焼す
るまでの遅れ時間により、点火時期が、内燃機関2の低
回転時に比べて、TDCからより進角した値に設定さ
れ、点火プラグ12の放電電圧が低くなるため、点火装
置の消費電力を許容消費電力以内に抑えるために、点火
コイル18の通電時間を短くしても、必要な放電電圧を
確保できる。
【0031】一方、通電時間の算出に、バッテリ電圧V
Bを用いるのは、図6(a)に示す如く、点火コイル1
8の一次巻線の電流値(一次電流値)が点火コイル18
の通電時間とバッテリ電圧(14V,12V,10V
…)により決定され、また図6(b)に示す如く、点火
コイル18の通電停止時に二次巻線に発生する電圧(二
次発生電圧)が点火コイル18の一次電流値に応じて変
化するためである。
Bを用いるのは、図6(a)に示す如く、点火コイル1
8の一次巻線の電流値(一次電流値)が点火コイル18
の通電時間とバッテリ電圧(14V,12V,10V
…)により決定され、また図6(b)に示す如く、点火
コイル18の通電停止時に二次巻線に発生する電圧(二
次発生電圧)が点火コイル18の一次電流値に応じて変
化するためである。
【0032】つまり、点火コイル18の二次発生電圧を
点火プラグ12の放電電圧以上にするためには、点火コ
イル18の一次電流値を放電電圧に対応した所定値以上
にする必要があり、点火コイル18の一次電流値を所定
値以上にするには、バッテリ電圧VBを考慮して通電時
間を決定する必要があるため、点火コイル18の通電時
間の算出にバッテリ電圧VBを用いているのである。
点火プラグ12の放電電圧以上にするためには、点火コ
イル18の一次電流値を放電電圧に対応した所定値以上
にする必要があり、点火コイル18の一次電流値を所定
値以上にするには、バッテリ電圧VBを考慮して通電時
間を決定する必要があるため、点火コイル18の通電時
間の算出にバッテリ電圧VBを用いているのである。
【0033】こうしてステップ340にて、点火コイル
18の通電時間が算出されると、今度は、ステップ35
0にて、内燃機関2の回転速度NEが予め設定された高
速判定基準値NEO(例えば、3000[r.p.m.])を越
えたか否かを判断することにより、内燃機関2が高速回
転しているか否かを判断する。そして内燃機関2が高速
回転している場合には、そのままステップ370に移行
して、上記ステップ310及びステップ320によって
算出した点火時期と、ステップ340で算出した通電時
間とを、点火コイル18の通電制御用のパラメータとし
て設定し、再度ステップ310に移行する。
18の通電時間が算出されると、今度は、ステップ35
0にて、内燃機関2の回転速度NEが予め設定された高
速判定基準値NEO(例えば、3000[r.p.m.])を越
えたか否かを判断することにより、内燃機関2が高速回
転しているか否かを判断する。そして内燃機関2が高速
回転している場合には、そのままステップ370に移行
して、上記ステップ310及びステップ320によって
算出した点火時期と、ステップ340で算出した通電時
間とを、点火コイル18の通電制御用のパラメータとし
て設定し、再度ステップ310に移行する。
【0034】一方、ステップ350にて、内燃機関2が
高速回転していないと判断された場合には、ステップ3
60に移行して、ステップ340で算出した通電時間に
ステップ330で算出した補正係数を乗じることにより
通電時間を補正する、通電時間補正手段としての処理を
実行し、その後、ステップ370に移行して、上記ステ
ップ310及びステップ320によって算出した点火時
期と、ステップ360で求めた補正後の通電時間とを、
点火コイル18の通電制御用のパラメータとして設定
し、再度ステップ310に移行する。
高速回転していないと判断された場合には、ステップ3
60に移行して、ステップ340で算出した通電時間に
ステップ330で算出した補正係数を乗じることにより
通電時間を補正する、通電時間補正手段としての処理を
実行し、その後、ステップ370に移行して、上記ステ
ップ310及びステップ320によって算出した点火時
期と、ステップ360で求めた補正後の通電時間とを、
点火コイル18の通電制御用のパラメータとして設定
し、再度ステップ310に移行する。
【0035】なお、上記ステップ350の処理により、
内燃機関2が高速回転しているか否かを判断し、内燃機
関2の高速回転時には、ステップ360による点火コイ
ル18の通電時間の補正(短縮補正)を実行しないよう
にしたのは、内燃機関2の回転速度NEが高速判定基準
値NEO(3000[r.p.m.])を越えるような高速回転
時には、内燃機関2のシリンダ内の気流速度が高まり、
その気流によって点火プラグ12の電極間の放電経路が
長くなり、点火プラグ12の放電電圧が高くなるためで
ある。
内燃機関2が高速回転しているか否かを判断し、内燃機
関2の高速回転時には、ステップ360による点火コイ
ル18の通電時間の補正(短縮補正)を実行しないよう
にしたのは、内燃機関2の回転速度NEが高速判定基準
値NEO(3000[r.p.m.])を越えるような高速回転
時には、内燃機関2のシリンダ内の気流速度が高まり、
その気流によって点火プラグ12の電極間の放電経路が
長くなり、点火プラグ12の放電電圧が高くなるためで
ある。
【0036】つまり、本実施例では、内燃機関2の高速
回転時に、点火コイル18の通電時間の短縮補正を禁止
することにより、シリンダ内の気流速度の増加に伴い点
火プラグ12の放電電圧が高くなった場合に、通電時間
の短縮補正によって点火プラグ12が放電できなくなる
のを防止しているのである。
回転時に、点火コイル18の通電時間の短縮補正を禁止
することにより、シリンダ内の気流速度の増加に伴い点
火プラグ12の放電電圧が高くなった場合に、通電時間
の短縮補正によって点火プラグ12が放電できなくなる
のを防止しているのである。
【0037】以上説明したように、本実施例では、内燃
機関2の回転速度NEとバッテリ電圧VBとに基づき算
出した点火コイル18の通電時間を、内燃機関2の運転
状態に基づき算出した点火時期(進角値)に基づき、点
火時期が大きくなる程(つまり、内燃機関2の上死点よ
り進角側になる程)通電時間が短くなるように補正する
ようにしている。
機関2の回転速度NEとバッテリ電圧VBとに基づき算
出した点火コイル18の通電時間を、内燃機関2の運転
状態に基づき算出した点火時期(進角値)に基づき、点
火時期が大きくなる程(つまり、内燃機関2の上死点よ
り進角側になる程)通電時間が短くなるように補正する
ようにしている。
【0038】これは、図6(c)に示す如く、内燃機関
2のシリンダ内圧力が点火時期が内燃機関2の上死点
(TDC)から進角側になればなる程低くなり、シリン
ダ内圧力が低くなればなる程、点火プラグ12の放電電
圧も低くなるためである。つまり、本実施例では、点火
コイル18の通電時間を上記のように補正することによ
り、点火コイル18の通電時間を点火プラグ12の放電
電圧に対応させているのである。
2のシリンダ内圧力が点火時期が内燃機関2の上死点
(TDC)から進角側になればなる程低くなり、シリン
ダ内圧力が低くなればなる程、点火プラグ12の放電電
圧も低くなるためである。つまり、本実施例では、点火
コイル18の通電時間を上記のように補正することによ
り、点火コイル18の通電時間を点火プラグ12の放電
電圧に対応させているのである。
【0039】従って、本実施例によれば、点火コイル1
8の通電時間、延いては、点火エネルギを、点火プラグ
12の放電電圧に応じて抑制することができ、バッテリ
電力の省エネを図ることができる。また、点火コイル1
8,延いては点火プラグ12に過剰な点火エネルギを供
給することがないため、これら点火装置の劣化を抑制す
ることもでき、点火装置の信頼性を向上することもでき
る。
8の通電時間、延いては、点火エネルギを、点火プラグ
12の放電電圧に応じて抑制することができ、バッテリ
電力の省エネを図ることができる。また、点火コイル1
8,延いては点火プラグ12に過剰な点火エネルギを供
給することがないため、これら点火装置の劣化を抑制す
ることもでき、点火装置の信頼性を向上することもでき
る。
【0040】また更に本実施例では、内燃機関2の高速
回転時には、点火コイル18の通電時間の補正を禁止す
るようにしているので、内燃機関2の高速回転時にシリ
ンダ内の気流速度が増加して点火プラグ12の放電電圧
が高くなったとしても、点火プラグ12を確実に放電さ
せることが可能になる。
回転時には、点火コイル18の通電時間の補正を禁止す
るようにしているので、内燃機関2の高速回転時にシリ
ンダ内の気流速度が増加して点火プラグ12の放電電圧
が高くなったとしても、点火プラグ12を確実に放電さ
せることが可能になる。
【0041】ここで、上記実施例では、内燃機関2の高
速回転時に、点火コイル18の通電時間の補正を禁止す
ることにより、点火プラグ12の放電電圧の上昇に伴う
放電不良を防止しているが、内燃機関2の高速回転時に
は、その回転速度に応じて、通電時間の補正係数を1に
近づけるように補正するようにすれば、点火コイル18
の通電時間を、点火プラグ12の放電電圧に、より精度
良く対応させることができる。
速回転時に、点火コイル18の通電時間の補正を禁止す
ることにより、点火プラグ12の放電電圧の上昇に伴う
放電不良を防止しているが、内燃機関2の高速回転時に
は、その回転速度に応じて、通電時間の補正係数を1に
近づけるように補正するようにすれば、点火コイル18
の通電時間を、点火プラグ12の放電電圧に、より精度
良く対応させることができる。
【0042】また、上記実施例では、点火コイル18の
通電時間を、点火時期に基づき補正する場合について説
明したが、点火コイル18の通電時間を、点火プラグ1
2の放電電極間のギャップに基づき補正するようにして
も、通電時間を点火プラグ12の放電電圧に対応させる
ことができ、更に点火コイル18の通電時間を、点火時
期及び点火プラグ12のギャップに基づき補正するよう
にすれば、通電時間を点火プラグ12の放電電圧に、よ
り精度良く対応させることができる。
通電時間を、点火時期に基づき補正する場合について説
明したが、点火コイル18の通電時間を、点火プラグ1
2の放電電極間のギャップに基づき補正するようにして
も、通電時間を点火プラグ12の放電電圧に対応させる
ことができ、更に点火コイル18の通電時間を、点火時
期及び点火プラグ12のギャップに基づき補正するよう
にすれば、通電時間を点火プラグ12の放電電圧に、よ
り精度良く対応させることができる。
【0043】なお、このように点火コイル18の通電時
間を点火プラグ12の放電電極間のギャップに基づき補
正するには、そのギャップを検出するギャップ検出手段
が必要になるが、このギャップ検出手段は、簡単な電気
回路によって実現できる。つまり、点火コイル18の一
次巻線電圧は、図7に示す如く、通電時には、バッテリ
電圧に対応した一定電圧となり、通電を停止すると、通
電により点火コイル18に蓄えられていた点火エネルギ
により、点火プラグ12において放電が開始されるまで
急上昇し、その後放電が完了するまで(図に示す放電時
間△Tの間)所定の高電圧となる。また、点火コイル1
8の通電停止直後に生じるピーク電圧Vpは、点火プラ
グ12の実際の放電電圧に対応しており、点火エネルギ
が一定であれば、ピーク電圧Vpが高くなればなる程、
放電時間△Tは短くなる。一方、点火プラグ12の放電
電圧は、点火プラグ12の放電電極間のギャップが大き
い程、大きくなる。従って、内燃機関2の所定の運転条
件下で同じ点火エネルギにて点火プラグ12を放電させ
たときの点火コイル18の一次巻線のピーク電圧Vp、
或は、そのとき一次巻線電圧が図に示す所定電圧Vh以
上となる放電時間△Tを検出するようにすれば、その検
出結果から、点火プラグ12の放電電極間のギャップを
簡単に知ることができるようになるのである。
間を点火プラグ12の放電電極間のギャップに基づき補
正するには、そのギャップを検出するギャップ検出手段
が必要になるが、このギャップ検出手段は、簡単な電気
回路によって実現できる。つまり、点火コイル18の一
次巻線電圧は、図7に示す如く、通電時には、バッテリ
電圧に対応した一定電圧となり、通電を停止すると、通
電により点火コイル18に蓄えられていた点火エネルギ
により、点火プラグ12において放電が開始されるまで
急上昇し、その後放電が完了するまで(図に示す放電時
間△Tの間)所定の高電圧となる。また、点火コイル1
8の通電停止直後に生じるピーク電圧Vpは、点火プラ
グ12の実際の放電電圧に対応しており、点火エネルギ
が一定であれば、ピーク電圧Vpが高くなればなる程、
放電時間△Tは短くなる。一方、点火プラグ12の放電
電圧は、点火プラグ12の放電電極間のギャップが大き
い程、大きくなる。従って、内燃機関2の所定の運転条
件下で同じ点火エネルギにて点火プラグ12を放電させ
たときの点火コイル18の一次巻線のピーク電圧Vp、
或は、そのとき一次巻線電圧が図に示す所定電圧Vh以
上となる放電時間△Tを検出するようにすれば、その検
出結果から、点火プラグ12の放電電極間のギャップを
簡単に知ることができるようになるのである。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
点火制御装置においては、通電時間を点火時期に基づき
補正することにより、点火コイルの通電時間を点火プラ
グの放電電圧に対応させ、請求項2に記載の点火制御装
置においては、通電時間を点火プラグのギャップに基づ
き補正することにより、点火コイルの通電時間を点火プ
ラグの放電電圧に対応させている。このため、これら各
請求項に記載の点火制御装置によれば、点火プラグを放
電させるのに要する点火エネルギを、その放電電圧に対
応させることができ、点火エネルギの消費を抑えること
ができる。また、点火コイル,延いては点火プラグに過
剰な点火エネルギを供給することがないため、これら点
火装置の劣化を抑制することもでき、点火装置の信頼性
を向上することもできる。また更に、請求項1及び請求
項2に記載の技術を組み合せれば、点火エネルギを点火
プラグの放電電圧により正確に対応させることができ、
点火エネルギをより最適に抑制することができる。
点火制御装置においては、通電時間を点火時期に基づき
補正することにより、点火コイルの通電時間を点火プラ
グの放電電圧に対応させ、請求項2に記載の点火制御装
置においては、通電時間を点火プラグのギャップに基づ
き補正することにより、点火コイルの通電時間を点火プ
ラグの放電電圧に対応させている。このため、これら各
請求項に記載の点火制御装置によれば、点火プラグを放
電させるのに要する点火エネルギを、その放電電圧に対
応させることができ、点火エネルギの消費を抑えること
ができる。また、点火コイル,延いては点火プラグに過
剰な点火エネルギを供給することがないため、これら点
火装置の劣化を抑制することもでき、点火装置の信頼性
を向上することもできる。また更に、請求項1及び請求
項2に記載の技術を組み合せれば、点火エネルギを点火
プラグの放電電圧により正確に対応させることができ、
点火エネルギをより最適に抑制することができる。
【図1】発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】実施例の4気筒内燃機関及びその周辺装置を表
す概略構成図である。
す概略構成図である。
【図3】ECU40にて実行されるA/D変換処理を表
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図4】ECU40にて実行される回転速度算出処理を
表すフローチャートである。
表すフローチャートである。
【図5】ECU40にて実行される点火制御処理を表す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図6】点火制御処理の動作を説明する動作説明図であ
る。
る。
【図7】点火プラグの放電電極間のギャップの検出方法
を説明する説明図である。
を説明する説明図である。
2…内燃機関 12…点火コイル 18…点火コイ
ル 20…ディストリビュータ 30…エアフロメータ
32…水温センサ 34…回転角センサ 38…バッテリ 40…電子
制御装置(ECU)
ル 20…ディストリビュータ 30…エアフロメータ
32…水温センサ 34…回転角センサ 38…バッテリ 40…電子
制御装置(ECU)
Claims (2)
- 【請求項1】 内燃機関の運転状態に基づき点火時期を
算出する点火時期算出手段と、 内燃機関の回転速度及びバッテリ電圧に基づき点火コイ
ルの通電時間を算出する通電時間算出手段と、 を備え、上記算出された点火時期と通電時間に応じて点
火コイルを通電して、点火プラグに点火用の高電圧を印
加する内燃機関の点火制御装置において、 上記通電時間算出手段にて算出された点火コイルの通電
時間を、上記点火時期算出手段にて算出された点火時期
に基づき、点火時期が内燃機関の上死点に対して進角側
になればなる程通電時間が短くなるように補正する通電
時間補正手段を設けたことを特徴とする内燃機関の点火
制御装置。 - 【請求項2】 内燃機関の運転状態に基づき点火時期を
算出する点火時期算出手段と、 内燃機関の回転速度及びバッテリ電圧に基づき点火コイ
ルの通電時間を算出する通電時間算出手段と、 を備え、上記算出された点火時期と通電時間に応じて点
火コイルを通電して、点火プラグに点火用の高電圧を印
加する内燃機関の点火制御装置において、 上記点火プラグの放電電極間のギャップを検出するギャ
ップ検出手段と、 上記通電時間算出手段にて算出された点火コイルの通電
時間を、上記ギャップ検出手段にて検出された上記点火
プラグのギャップに基づき、該ギャップが大きい程上記
通電時間が長くなるように補正する通電時間補正手段
と、 を設けたことを特徴とする内燃機関の点火制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27741692A JPH06129333A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 内燃機関の点火制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27741692A JPH06129333A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 内燃機関の点火制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06129333A true JPH06129333A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17583250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27741692A Pending JPH06129333A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 内燃機関の点火制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06129333A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010065549A (ja) * | 2008-09-09 | 2010-03-25 | Mitsubishi Motors Corp | 内燃機関制御装置 |
CN103782025A (zh) * | 2011-09-14 | 2014-05-07 | 丰田自动车株式会社 | 内燃机的点火控制装置 |
WO2014147795A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-25 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP2015102080A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 株式会社デンソー | 内燃機関の制御装置 |
CN114352454A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-04-15 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种点火线圈充电时长自学习方法及发动机系统 |
-
1992
- 1992-10-15 JP JP27741692A patent/JPH06129333A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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