JPH06123856A - 眼鏡レンズ - Google Patents
眼鏡レンズInfo
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- JPH06123856A JPH06123856A JP29659792A JP29659792A JPH06123856A JP H06123856 A JPH06123856 A JP H06123856A JP 29659792 A JP29659792 A JP 29659792A JP 29659792 A JP29659792 A JP 29659792A JP H06123856 A JPH06123856 A JP H06123856A
- Authority
- JP
- Japan
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- weight
- parts
- represented
- structural formula
- lens
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- Eyeglasses (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 プラスチック素材であって、高屈折率で軽量
で色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より製
造されたプラスチック製眼鏡レンズを提供する。 【構成】 下記化1(構造式1)で示されるメタクリル
チオエステル30〜60重量部、下記化2(構造式2)
で示されるジアクリル(メタクリル)エステル10〜4
0重量部、及び下記化3(構造式3)で示されるチオジ
(メルカプトエチル)10〜30重量部、を芳香族ビニ
ル化合物8〜30重量部の存在下に、アミン触媒で付加
反応を行いその後、ラジカル重合することによって得ら
れるアッベ数が大きく高い屈折率を有することを特徴と
する眼鏡レンズ 【化1】 【化2】 【化3】
で色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より製
造されたプラスチック製眼鏡レンズを提供する。 【構成】 下記化1(構造式1)で示されるメタクリル
チオエステル30〜60重量部、下記化2(構造式2)
で示されるジアクリル(メタクリル)エステル10〜4
0重量部、及び下記化3(構造式3)で示されるチオジ
(メルカプトエチル)10〜30重量部、を芳香族ビニ
ル化合物8〜30重量部の存在下に、アミン触媒で付加
反応を行いその後、ラジカル重合することによって得ら
れるアッベ数が大きく高い屈折率を有することを特徴と
する眼鏡レンズ 【化1】 【化2】 【化3】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼鏡レンズに関するも
のである。更に詳しく述べると、特定の硫黄化合物を主
成分とするアッベ数が大きく高い屈折率を有する眼鏡レ
ンズに関するものである。
のである。更に詳しく述べると、特定の硫黄化合物を主
成分とするアッベ数が大きく高い屈折率を有する眼鏡レ
ンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】眼鏡レンズの需要は、ガラスからプラス
チックへ急速に変化している。この理由は、プラスチッ
クがガラスにない軽く、強度の大きい安全な特性を有し
ている為である。しかし、一般にプラスチックは、その
屈折率がガラスに比べて低く、特に、高度数のプラスチ
ック製眼鏡レンズが厚くなるため、眼鏡レンズのプラス
チック素材は高屈折率で有ることが望まれている。プラ
スチック素材を高屈折率とするためには、一般に、芳香
族基を多く含む素材を使用する方法と、塩素や臭素原子
を多く含む化合物を使用する方法が知られている。しか
し、前者の方法は、色収差の原因となるし、後者は、塩
素や臭素原子を多く含む事により重くなり、プラスチッ
ク素材の特徴である軽さを達成することが困難になる。
この意味からプラスチック素材であって、高屈折率で軽
量で色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より
製造されたプラスチック製眼鏡レンズが求められてい
る。
チックへ急速に変化している。この理由は、プラスチッ
クがガラスにない軽く、強度の大きい安全な特性を有し
ている為である。しかし、一般にプラスチックは、その
屈折率がガラスに比べて低く、特に、高度数のプラスチ
ック製眼鏡レンズが厚くなるため、眼鏡レンズのプラス
チック素材は高屈折率で有ることが望まれている。プラ
スチック素材を高屈折率とするためには、一般に、芳香
族基を多く含む素材を使用する方法と、塩素や臭素原子
を多く含む化合物を使用する方法が知られている。しか
し、前者の方法は、色収差の原因となるし、後者は、塩
素や臭素原子を多く含む事により重くなり、プラスチッ
ク素材の特徴である軽さを達成することが困難になる。
この意味からプラスチック素材であって、高屈折率で軽
量で色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より
製造されたプラスチック製眼鏡レンズが求められてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の現状
により、プラスチック素材であって、高屈折率で軽量で
色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より製造
されたプラスチック製眼鏡レンズを提供することであ
る。
により、プラスチック素材であって、高屈折率で軽量で
色収差の小さい、即ち、アッベ数の大きい材料より製造
されたプラスチック製眼鏡レンズを提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、高屈折率と高
いアッベ数を同時に達成させるために、芳香族基と硫黄
原子を含む特定のジメタクリル化合物と特定の構造のジ
アクリル(メタクリル)エステル化合物に2つのチオー
ル基を有する特定の硫黄化合物を、芳香族ビニル化合物
の存在下に、付加反応を行いその後、ラジカル重合する
ことによって得られる。この様な方法により、プラスチ
ック素材であって、高屈折率で軽量で色収差の小さい、
即ち、アッベ数の大きい材料より製造されたプラスチッ
ク製眼鏡レンズを提供するに至った。
いアッベ数を同時に達成させるために、芳香族基と硫黄
原子を含む特定のジメタクリル化合物と特定の構造のジ
アクリル(メタクリル)エステル化合物に2つのチオー
ル基を有する特定の硫黄化合物を、芳香族ビニル化合物
の存在下に、付加反応を行いその後、ラジカル重合する
ことによって得られる。この様な方法により、プラスチ
ック素材であって、高屈折率で軽量で色収差の小さい、
即ち、アッベ数の大きい材料より製造されたプラスチッ
ク製眼鏡レンズを提供するに至った。
【0005】以下、本発明を詳述する。本発明の四成分
は各々の役割を担っており、どれ一つを欠いても本発明
の高屈折率で軽量で色収差の小さい、即ち、アッベ数の
大きい材料より製造されたプラスチック製眼鏡レンズを
作ることは、不可能である。先ず、下記化4(構造式
1)で示される4,4'-チオビスベンゼンチオールのジ
メタクリルチオエステルは、芳香族基と硫黄原子を含む
事により本発明の眼鏡レンズ材料に於いては、高屈折率
化になくてはならない。しかし、構造式1の化合物は、
その高い屈折率故にアッベ数が小さくこれだけでは、良
好なレンズにならない。しかも構造式1の化合物は、常
温で固体であって、本発明の注型重合にはこのままで
は、適さない。
は各々の役割を担っており、どれ一つを欠いても本発明
の高屈折率で軽量で色収差の小さい、即ち、アッベ数の
大きい材料より製造されたプラスチック製眼鏡レンズを
作ることは、不可能である。先ず、下記化4(構造式
1)で示される4,4'-チオビスベンゼンチオールのジ
メタクリルチオエステルは、芳香族基と硫黄原子を含む
事により本発明の眼鏡レンズ材料に於いては、高屈折率
化になくてはならない。しかし、構造式1の化合物は、
その高い屈折率故にアッベ数が小さくこれだけでは、良
好なレンズにならない。しかも構造式1の化合物は、常
温で固体であって、本発明の注型重合にはこのままで
は、適さない。
【0006】
【化4】
【0007】この様に、本発明に於ける構造式1の化合
物のアッベ数が小さい欠点をカバーする目的で、本発明
では、硫黄含量が極めて高い下記化5(構造式3)で示
されるチオール基を2個有する特定の硫黄化合物、チオ
ジ(メルカプトエチル)が必須の成分として用いられ
る。しかしながら、このチオジ(メルカプトエチル)
は、硫黄含量が極めて高いがラジカル重合性の官能基を
有しておらず高分子化は、容易ではない。しかしなが
ら、チオール基はアミン触媒で比較的容易にアクリル
(メタクリル)基に付加することが知られているので、
本発明では、構造式1で示される4,4'-チオビスベン
ゼンチオールのジメタクリルチオエステル及び、下記化
6(構造式2)で示されるジアクリル(メタクリル)エ
ステルにチオジ(メルカプトエチル)の付加反応を行
い、その後、余ったアクリル(メタクリル)基をラジカ
ル重合を行い、高分子化しようとするものである。
物のアッベ数が小さい欠点をカバーする目的で、本発明
では、硫黄含量が極めて高い下記化5(構造式3)で示
されるチオール基を2個有する特定の硫黄化合物、チオ
ジ(メルカプトエチル)が必須の成分として用いられ
る。しかしながら、このチオジ(メルカプトエチル)
は、硫黄含量が極めて高いがラジカル重合性の官能基を
有しておらず高分子化は、容易ではない。しかしなが
ら、チオール基はアミン触媒で比較的容易にアクリル
(メタクリル)基に付加することが知られているので、
本発明では、構造式1で示される4,4'-チオビスベン
ゼンチオールのジメタクリルチオエステル及び、下記化
6(構造式2)で示されるジアクリル(メタクリル)エ
ステルにチオジ(メルカプトエチル)の付加反応を行
い、その後、余ったアクリル(メタクリル)基をラジカ
ル重合を行い、高分子化しようとするものである。
【0008】
【化5】
【0009】ここで、構造式1で示される4,4'-チオ
ビスベンゼンチオールのジメタクリルチオエステルの他
に、構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エス
テルを用いる理由は、できるだけチオジ(メルカプトエ
チル)含量を上げてアッベ数を向上させるために、チオ
ール基との反応サイトを多くするためと、4,4'-チオ
ビスベンゼンチオールのジメタクリルチオエステルだけ
の場合に比べ、付加反応後のモノマー粘度を注型重合に
適した粘度にコントロールしやすくするためである。構
造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エステル化
合物において、Rは、C2 〜C6 のアルキル基または、
( C2 H4 0C2 H4 )n基が用いられる。ここで、C6
を超えるアルキル基もしくは、nが4以上のものが用い
られない理由は、分子量が大きくなりチオジ(メルカプ
トエチル)のチオール基との反応サイトが少なくなるた
めとレンズの架橋効果が減少するためである。このた
め、本発明では、構造式2で示されるジアクリル(メタ
クリル)エステル化合物中のRは、C2 〜C6 のアルキ
ル基または、( C2 H4 0C2 H4 )n基(n=1〜3)
が好ましく使用される。
ビスベンゼンチオールのジメタクリルチオエステルの他
に、構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エス
テルを用いる理由は、できるだけチオジ(メルカプトエ
チル)含量を上げてアッベ数を向上させるために、チオ
ール基との反応サイトを多くするためと、4,4'-チオ
ビスベンゼンチオールのジメタクリルチオエステルだけ
の場合に比べ、付加反応後のモノマー粘度を注型重合に
適した粘度にコントロールしやすくするためである。構
造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エステル化
合物において、Rは、C2 〜C6 のアルキル基または、
( C2 H4 0C2 H4 )n基が用いられる。ここで、C6
を超えるアルキル基もしくは、nが4以上のものが用い
られない理由は、分子量が大きくなりチオジ(メルカプ
トエチル)のチオール基との反応サイトが少なくなるた
めとレンズの架橋効果が減少するためである。このた
め、本発明では、構造式2で示されるジアクリル(メタ
クリル)エステル化合物中のRは、C2 〜C6 のアルキ
ル基または、( C2 H4 0C2 H4 )n基(n=1〜3)
が好ましく使用される。
【0010】
【化6】
【0011】更に本発明では、第四成分として、芳香族
ビニル化合物が使用される。芳香族ビニル化合物を用い
る理由は、本発明のレンズを軽量化させるためと、構造
式1、構造式2、及び構造式3の混合物の付加反応物に
粘度の低い液体である芳香族ビニル化合物を加えること
により、レンズモノマーの粘度を比較的任意に調節する
ことが出来るためである。本発明で用いられる芳香族ビ
ニル化合物の具体例として、スチレン、αメチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、クロルスチレン、4 ー メトキシ
スチレン、トリビニルベンゼン、 ブロモスチレン、ク
ロルメチルスチレンなどが代表的なものとして挙げるこ
とが出来るが、これらは、一例であり、本発明は、これ
らのみに限定されない。
ビニル化合物が使用される。芳香族ビニル化合物を用い
る理由は、本発明のレンズを軽量化させるためと、構造
式1、構造式2、及び構造式3の混合物の付加反応物に
粘度の低い液体である芳香族ビニル化合物を加えること
により、レンズモノマーの粘度を比較的任意に調節する
ことが出来るためである。本発明で用いられる芳香族ビ
ニル化合物の具体例として、スチレン、αメチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、クロルスチレン、4 ー メトキシ
スチレン、トリビニルベンゼン、 ブロモスチレン、ク
ロルメチルスチレンなどが代表的なものとして挙げるこ
とが出来るが、これらは、一例であり、本発明は、これ
らのみに限定されない。
【0012】この様に、各々の役割を有する特定の四種
類の化合物が本発明では、必須の成分として、使用され
るが、その割合は、自ずから制限を有する。即ち、構造
式1で示されるメタクリルチオエステル30〜60重量
部、構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エス
テル10〜40重量部、構造式3で示されるチオール基
を2個有する特定の硫黄化合物、チオジ(メルカプトエ
チル)10〜30重量部、及び芳香族ビニル化合物8〜
30重量部の組成が本発明では、用いられる。構造式1
で示されるメタクリルチオエステルが30重量部に満た
ないと、目的とする高屈折率のレンズとすることが出来
ない。60重量部を超えて用いられると、アッベ数の小
さいものとなる。次に、構造式2で示されるジアクリル
(メタクリル)エステル化合物が10重量部に満たない
と、目的とする高いアッベ数のレンズとすることが出来
ないし、また架橋効果が弱く耐熱性の低いレンズしか得
られなくなる。又、40重量部を超えて用いられると高
屈折率のレンズとすることが出来ない。又、構造式3で
示されるチオール基を2個有する特定の硫黄化合物、チ
オジ(メルカプトエチル)は、10重量部に満たない
と、高いアッベ数と高屈折率とのバランスのよいレンズ
とすることが困難になる。しかし、30重量部を超えて
用いられると高いアッベ数と高屈折率とがレンズに付与
できるが、架橋が弱く、耐熱性の低いレンズしか得られ
ない。
類の化合物が本発明では、必須の成分として、使用され
るが、その割合は、自ずから制限を有する。即ち、構造
式1で示されるメタクリルチオエステル30〜60重量
部、構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エス
テル10〜40重量部、構造式3で示されるチオール基
を2個有する特定の硫黄化合物、チオジ(メルカプトエ
チル)10〜30重量部、及び芳香族ビニル化合物8〜
30重量部の組成が本発明では、用いられる。構造式1
で示されるメタクリルチオエステルが30重量部に満た
ないと、目的とする高屈折率のレンズとすることが出来
ない。60重量部を超えて用いられると、アッベ数の小
さいものとなる。次に、構造式2で示されるジアクリル
(メタクリル)エステル化合物が10重量部に満たない
と、目的とする高いアッベ数のレンズとすることが出来
ないし、また架橋効果が弱く耐熱性の低いレンズしか得
られなくなる。又、40重量部を超えて用いられると高
屈折率のレンズとすることが出来ない。又、構造式3で
示されるチオール基を2個有する特定の硫黄化合物、チ
オジ(メルカプトエチル)は、10重量部に満たない
と、高いアッベ数と高屈折率とのバランスのよいレンズ
とすることが困難になる。しかし、30重量部を超えて
用いられると高いアッベ数と高屈折率とがレンズに付与
できるが、架橋が弱く、耐熱性の低いレンズしか得られ
ない。
【0013】芳香族ビニル化合物は、8重量部に満たな
いと、モノマー粘度が大きくなりやすく、注型重合に適
した粘度にコントロール出来なくなる。又、逆に、30
重量部を超えて用いられるとモノマー粘度が小さくな
り、これも注型重合に適した粘度にコントロール出来な
くなる。また、屈折率の低い、小さいアッベ数のレンズ
になってしまう。この意味から、本発明では、構造式1
で示されるメタクリルチオエステル30〜60重量部、
構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エステル
化合物10〜40重量部、構造式3で示されるチオジ
(メルカプトエチル)10〜30重量部、及び芳香族ビ
ニル化合物8〜30重量部の組成が好ましい範囲として
用いられる。
いと、モノマー粘度が大きくなりやすく、注型重合に適
した粘度にコントロール出来なくなる。又、逆に、30
重量部を超えて用いられるとモノマー粘度が小さくな
り、これも注型重合に適した粘度にコントロール出来な
くなる。また、屈折率の低い、小さいアッベ数のレンズ
になってしまう。この意味から、本発明では、構造式1
で示されるメタクリルチオエステル30〜60重量部、
構造式2で示されるジアクリル(メタクリル)エステル
化合物10〜40重量部、構造式3で示されるチオジ
(メルカプトエチル)10〜30重量部、及び芳香族ビ
ニル化合物8〜30重量部の組成が好ましい範囲として
用いられる。
【0014】次に、本発明では、以上の四種類の化合物
が特定の組成範囲で混合され、構造式1で示されるメタ
クリルチオエステル及び構造式2で示されるジアクリル
(メタクリル)エステル化合物にチオジ(メルカプトエ
チル)を付加反応させる。チオール化合物は、各種のア
ミン触媒によってアクリル(メタクリル)基に容易に付
加させることが出来る。本発明で用いられるアミン触媒
は特に限定は無く、ーNH2 、ーNH、ーNの構造を有
しているものを使用することが出来る。アミン触媒の使
用量は、アミンの種類及び、モノマーの種類に依って異
なるが、通常モノマー100重量部当り、1重量部以下
の量で充分である。本発明におけるこの付加反応は、チ
オジ(メルカプトエチル)は、アクリル(メタクリル)
基に優先的に起こり、同時に混合された芳香族ビニル化
合物には付加しない。付加反応は、室温〜60℃程度の
加温状態で本発明では、進行させることが出来る。本発
明では、この様に付加反応をラジカル重合の前に行わせ
ることにより、モノマー粘度を適度な注型重合に適した
粘度にすることが出来る。本発明では、この付加反応を
行わせたモノマーがはじめてレンズ用モノマーとなる。
これに、紫外線吸収剤や、その他の添加剤が加えられた
後、ラジカル重合開始剤が加えられる。本発明では、ラ
ジカル重合開始剤の限定は特になく、任意の通常ラジカ
ル重合に使用される開始剤を用いることが出来る。開始
剤量は、通常、モノマー100重量部当り、0.3〜
5.0重量部が好ましい量として用いられる。
が特定の組成範囲で混合され、構造式1で示されるメタ
クリルチオエステル及び構造式2で示されるジアクリル
(メタクリル)エステル化合物にチオジ(メルカプトエ
チル)を付加反応させる。チオール化合物は、各種のア
ミン触媒によってアクリル(メタクリル)基に容易に付
加させることが出来る。本発明で用いられるアミン触媒
は特に限定は無く、ーNH2 、ーNH、ーNの構造を有
しているものを使用することが出来る。アミン触媒の使
用量は、アミンの種類及び、モノマーの種類に依って異
なるが、通常モノマー100重量部当り、1重量部以下
の量で充分である。本発明におけるこの付加反応は、チ
オジ(メルカプトエチル)は、アクリル(メタクリル)
基に優先的に起こり、同時に混合された芳香族ビニル化
合物には付加しない。付加反応は、室温〜60℃程度の
加温状態で本発明では、進行させることが出来る。本発
明では、この様に付加反応をラジカル重合の前に行わせ
ることにより、モノマー粘度を適度な注型重合に適した
粘度にすることが出来る。本発明では、この付加反応を
行わせたモノマーがはじめてレンズ用モノマーとなる。
これに、紫外線吸収剤や、その他の添加剤が加えられた
後、ラジカル重合開始剤が加えられる。本発明では、ラ
ジカル重合開始剤の限定は特になく、任意の通常ラジカ
ル重合に使用される開始剤を用いることが出来る。開始
剤量は、通常、モノマー100重量部当り、0.3〜
5.0重量部が好ましい量として用いられる。
【0015】次に、適量のラジカル重合開始剤の入った
モノマーが通常ガラス製のモールドに注入され昇温する
ことにより、重合を開始し、レンズとすることが出来
る。この過程は、特別なものでなく、通常のプラスチッ
クレンズの作製方法と何等代わるものではない。重合温
度は、室温から150度程度の範囲が多用される。この
様にして、目的とするジオプターの眼鏡レンズを作製す
ることができるが、本発明のレンズの屈折率は、1.6
0以上、好ましくは、1.62以上である事がより望ま
しい。又、アッベ数は、25以上、好ましくは、27以
上である事がより望ましい。以下、本発明を、実施例で
説明する。
モノマーが通常ガラス製のモールドに注入され昇温する
ことにより、重合を開始し、レンズとすることが出来
る。この過程は、特別なものでなく、通常のプラスチッ
クレンズの作製方法と何等代わるものではない。重合温
度は、室温から150度程度の範囲が多用される。この
様にして、目的とするジオプターの眼鏡レンズを作製す
ることができるが、本発明のレンズの屈折率は、1.6
0以上、好ましくは、1.62以上である事がより望ま
しい。又、アッベ数は、25以上、好ましくは、27以
上である事がより望ましい。以下、本発明を、実施例で
説明する。
【0016】実施例(1) 構造式1で示される4,4'-チオビスベンゼンチオール
のジメタクリルチオエステル 55 重量部、エ
チレングリコールジメタクリレート15 重量部、
構造式3で示されるチオジ(メルカプトエチル)15
重量部、スチレン 15 重量部、を良く混合
し、これにトリエチルアミン0.1重量部を加え、50
℃で2時間付加反応を行った。この時のモノマー粘度
は、25℃で80cpであった。これに、ベンゾイルパ
ーオキサイド1.1重量部を加え、更に良く混合した。
この組成のモノマーをガスケットで支えられたガラス製
の曲率の異なる二枚のモールド中に注入し、これに、温
度を加えてラジカル重合を行った。加えた温度は、 60℃ 24時間 80℃ 5時間 90℃ 5時間 である。 この様にして、中心厚み1.5mmでー3.75ジオプ
タの凹レンズを得た。このレンズは、無色透明であり、
可視光線透過率は、90%であった。このレンズの特性
を次に示す。 屈折率 1.642 アッベ数 28 密度 1.26 g/cm3 又、このレンズは、130℃,1時間のハ−ドコ−ト処
理にも何等変形せず耐熱性に優れていることが示され
た。
のジメタクリルチオエステル 55 重量部、エ
チレングリコールジメタクリレート15 重量部、
構造式3で示されるチオジ(メルカプトエチル)15
重量部、スチレン 15 重量部、を良く混合
し、これにトリエチルアミン0.1重量部を加え、50
℃で2時間付加反応を行った。この時のモノマー粘度
は、25℃で80cpであった。これに、ベンゾイルパ
ーオキサイド1.1重量部を加え、更に良く混合した。
この組成のモノマーをガスケットで支えられたガラス製
の曲率の異なる二枚のモールド中に注入し、これに、温
度を加えてラジカル重合を行った。加えた温度は、 60℃ 24時間 80℃ 5時間 90℃ 5時間 である。 この様にして、中心厚み1.5mmでー3.75ジオプ
タの凹レンズを得た。このレンズは、無色透明であり、
可視光線透過率は、90%であった。このレンズの特性
を次に示す。 屈折率 1.642 アッベ数 28 密度 1.26 g/cm3 又、このレンズは、130℃,1時間のハ−ドコ−ト処
理にも何等変形せず耐熱性に優れていることが示され
た。
【0017】実施例(2) 構造式1で示される4,4'-チオビスベンゼンチオール
のジメタクリルチオエステル 43 重量部、ジ
エチレングリコールジアクリレート12 重量部、構造
式3で示されるチオジ(メルカプトエチル)18 重量
部、スチレン 14 重量部、αメチルスチレン
6 重量部、を良く混合し、これにジエチルアミン0.
1重量部を加え、50℃で2時間付加反応を行った。こ
の時のモノマー粘度は、25℃で126cpであった。
付加反応の後、イオン交換樹脂を用いて、この触媒とし
て使用したジエチルアミンを吸着させ、これを濾過する
ことにより、除去した。このモノマー溶液に、ベンゾイ
ルパーオキサイド1.1重量部を加え、更に良く混合し
た。実施例(1)に準じた重合方法で、+1.25ジオ
プタの凸レンズを得た。このレンズは、無色透明であ
り、可視光線透過率は、91%であった。このレンズの
特性を次に示す。 屈折率 1.641 アッベ数 30 密度 1.24 g/cm3 又、このレンズは、130℃,1時間のハ−ドコ−ト処
理にも何等変形せず耐熱性に優れていることが示され
た。
のジメタクリルチオエステル 43 重量部、ジ
エチレングリコールジアクリレート12 重量部、構造
式3で示されるチオジ(メルカプトエチル)18 重量
部、スチレン 14 重量部、αメチルスチレン
6 重量部、を良く混合し、これにジエチルアミン0.
1重量部を加え、50℃で2時間付加反応を行った。こ
の時のモノマー粘度は、25℃で126cpであった。
付加反応の後、イオン交換樹脂を用いて、この触媒とし
て使用したジエチルアミンを吸着させ、これを濾過する
ことにより、除去した。このモノマー溶液に、ベンゾイ
ルパーオキサイド1.1重量部を加え、更に良く混合し
た。実施例(1)に準じた重合方法で、+1.25ジオ
プタの凸レンズを得た。このレンズは、無色透明であ
り、可視光線透過率は、91%であった。このレンズの
特性を次に示す。 屈折率 1.641 アッベ数 30 密度 1.24 g/cm3 又、このレンズは、130℃,1時間のハ−ドコ−ト処
理にも何等変形せず耐熱性に優れていることが示され
た。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上の方法により、特定の四
種類の特定の範囲の組成を採用することにより、プラス
チック素材であって、高屈折率で軽量で色収差の小さ
い、即ち、アッベ数の大きい材料より製造されたプラス
チック製眼鏡レンズを提供することを可能にした。
種類の特定の範囲の組成を採用することにより、プラス
チック素材であって、高屈折率で軽量で色収差の小さ
い、即ち、アッベ数の大きい材料より製造されたプラス
チック製眼鏡レンズを提供することを可能にした。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記化1(構造式1)で示されるメタク
リルチオエステル30〜60重量部、下記化2(構造式
2)で示されるジアクリル(メタクリル)エステル10
〜40重量部、及び下記化3(構造式3)で示されるチ
オジ(メルカプトエチル)10〜30重量部、を芳香族
ビニル化合物8〜30重量部の存在下に、アミン触媒で
付加反応を行いその後、ラジカル重合することによって
得られるアッベ数が大きく高い屈折率を有することを特
徴とする眼鏡レンズ 【化1】 【化2】 【化3】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29659792A JPH06123856A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 眼鏡レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29659792A JPH06123856A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 眼鏡レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123856A true JPH06123856A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=17835614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29659792A Pending JPH06123856A (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 眼鏡レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06123856A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5932626A (en) * | 1997-05-09 | 1999-08-03 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Optical product prepared from high index of refraction brominated monomers |
US6107364A (en) * | 1997-05-09 | 2000-08-22 | 3M Innovative Properties Company | Methyl styrene as a high index of refraction monomer |
US6355754B1 (en) | 1997-05-09 | 2002-03-12 | 3M Innovative Properties Company | High refractive index chemical composition and polymers and polymeric material derived therefrom |
US6953623B2 (en) | 2000-12-21 | 2005-10-11 | 3M Innovative Properties Company | Optical product having a high refractive index microreplication resin |
JP2007308693A (ja) * | 2006-04-20 | 2007-11-29 | Tokyo Institute Of Technology | 高屈折率線状重合体及びその製造方法 |
US11529230B2 (en) | 2019-04-05 | 2022-12-20 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for correcting power of an intraocular lens using refractive index writing |
US11583388B2 (en) | 2019-04-05 | 2023-02-21 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for spectacle independence using refractive index writing with an intraocular lens |
US11583389B2 (en) | 2019-04-05 | 2023-02-21 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for correcting photic phenomenon from an intraocular lens and using refractive index writing |
US11678975B2 (en) | 2019-04-05 | 2023-06-20 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for treating ocular disease with an intraocular lens and refractive index writing |
US11931296B2 (en) | 2019-04-05 | 2024-03-19 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for vergence matching of an intraocular lens with refractive index writing |
US11944574B2 (en) | 2019-04-05 | 2024-04-02 | Amo Groningen B.V. | Systems and methods for multiple layer intraocular lens and using refractive index writing |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP29659792A patent/JPH06123856A/ja active Pending
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