JPH06118161A - 光センシング装置 - Google Patents
光センシング装置Info
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- JPH06118161A JPH06118161A JP4264924A JP26492492A JPH06118161A JP H06118161 A JPH06118161 A JP H06118161A JP 4264924 A JP4264924 A JP 4264924A JP 26492492 A JP26492492 A JP 26492492A JP H06118161 A JPH06118161 A JP H06118161A
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- diffraction grating
- sensing device
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- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 abstract description 6
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 abstract description 3
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- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A90/00—Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
- Y02A90/10—Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation
Landscapes
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
- Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 光を使ったレーダの送光パターンの変形・変
換を簡単に行える手段を提供し、かつ、光学系の小型、
低コスト化を図る。 【構成】 半導体レーザ光源の前方に置かれた回折格子
によって送光パターンの変形・変換を行う。
換を簡単に行える手段を提供し、かつ、光学系の小型、
低コスト化を図る。 【構成】 半導体レーザ光源の前方に置かれた回折格子
によって送光パターンの変形・変換を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光をある目標物に照射
し、その反射または散乱光からその目標物に関する情報
を得る光センシング装置の光学系に関する。
し、その反射または散乱光からその目標物に関する情報
を得る光センシング装置の光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光センシング装置として
は、目標との距離を測る光波測距儀が知られている。ま
た、大気中の浮遊物質などの計測を行う気象・宇宙など
の環境計測分野では、レーザレーダとして知られてい
る。これらについてはレーザハンドブック(レーザ学会
編、オーム社)第27章に詳しい説明があるので、これ
らを参考にされたい。しかし、このような光センシング
装置は大型で用途が測量や気象用に限られていたので、
まだ我々の日常生活からは縁遠いものであった。しか
し、最近の環境問題の深刻化により気象観測網の整備や
人工衛星搭載用として、段々知られるようになってき
た。また、そのような目的のためには小型・携帯可能な
ものが強く望まれている。さらには、最近同じような原
理に基づく光センシング装置として自動車の車間距離セ
ンサが、事故の未然防止を目的に実用化の段階に入って
きた。
は、目標との距離を測る光波測距儀が知られている。ま
た、大気中の浮遊物質などの計測を行う気象・宇宙など
の環境計測分野では、レーザレーダとして知られてい
る。これらについてはレーザハンドブック(レーザ学会
編、オーム社)第27章に詳しい説明があるので、これ
らを参考にされたい。しかし、このような光センシング
装置は大型で用途が測量や気象用に限られていたので、
まだ我々の日常生活からは縁遠いものであった。しか
し、最近の環境問題の深刻化により気象観測網の整備や
人工衛星搭載用として、段々知られるようになってき
た。また、そのような目的のためには小型・携帯可能な
ものが強く望まれている。さらには、最近同じような原
理に基づく光センシング装置として自動車の車間距離セ
ンサが、事故の未然防止を目的に実用化の段階に入って
きた。
【0003】このような応用の発展の中で、特開昭59
−198377および特開昭61−149876では車
間距離測定用のレーダとして死角を無くし、遠距離から
近距離に至るまでの広範囲の測定が可能となるように、
遠距離用と近距離用で投射ビーム角の異なった送光器を
複数個設置する事を提示している。即ち、特開昭59−
198377(第1図)ではひとつの光源を光ファイバ
で分岐させ複数の光源のようにし(または、第7図の様
に独立した別々の光源を用い)、これに投射角を異なら
せたレンズを各々独立に設け、遠近の照明を行ってい
る。また、特開昭61−149876(第1図および第
3図)でも複数の光源と各々の投射角を調整するレンズ
を独立に設置して、遠近での照射範囲を分担・複合させ
ている。
−198377および特開昭61−149876では車
間距離測定用のレーダとして死角を無くし、遠距離から
近距離に至るまでの広範囲の測定が可能となるように、
遠距離用と近距離用で投射ビーム角の異なった送光器を
複数個設置する事を提示している。即ち、特開昭59−
198377(第1図)ではひとつの光源を光ファイバ
で分岐させ複数の光源のようにし(または、第7図の様
に独立した別々の光源を用い)、これに投射角を異なら
せたレンズを各々独立に設け、遠近の照明を行ってい
る。また、特開昭61−149876(第1図および第
3図)でも複数の光源と各々の投射角を調整するレンズ
を独立に設置して、遠近での照射範囲を分担・複合させ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成では光源が必ず複数個必要であり、また、それぞれに
独立したレンズ系の設置も必要である。従って、これら
従来例は装置の小型化には全く不適である。さらには、
両者とも近距離用の光源がカバーする範囲と、遠距離用
の光源がカバーする範囲が大きく重なっているため、光
利用効率の悪い面も残る。そこで、特開昭61−259
185では複数の光源からの放射光(1チップ化された
アレイ発光素子も含む)をひとつのレンズで処理する方
法を提示した。しかし、これも独立の複数の発光源を使
う場合には、実装の面積が必要であり小型化には理想的
とは云い難い。また、1チップ化された複数発光源を用
いる場合には、チップ内での複数光源の特性を揃える事
ができなければ簡単化にはならず、かえって送光系の特
性を悪くし、センサーとしての性能を落としてしまう。
さらには、素子としての歩留まりが悪くなるのでコスト
の問題も生じる。
成では光源が必ず複数個必要であり、また、それぞれに
独立したレンズ系の設置も必要である。従って、これら
従来例は装置の小型化には全く不適である。さらには、
両者とも近距離用の光源がカバーする範囲と、遠距離用
の光源がカバーする範囲が大きく重なっているため、光
利用効率の悪い面も残る。そこで、特開昭61−259
185では複数の光源からの放射光(1チップ化された
アレイ発光素子も含む)をひとつのレンズで処理する方
法を提示した。しかし、これも独立の複数の発光源を使
う場合には、実装の面積が必要であり小型化には理想的
とは云い難い。また、1チップ化された複数発光源を用
いる場合には、チップ内での複数光源の特性を揃える事
ができなければ簡単化にはならず、かえって送光系の特
性を悪くし、センサーとしての性能を落としてしまう。
さらには、素子としての歩留まりが悪くなるのでコスト
の問題も生じる。
【0005】本発明はこれらの点に留意し、光センサー
に必要な送光パターンを実現しつつ光学系の単純化を行
い、コスト問題も回避したものである。
に必要な送光パターンを実現しつつ光学系の単純化を行
い、コスト問題も回避したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前方に光を放
出し、その前方のある物体からの反射または散乱光を受
光素子によって捕獲する事によって、前記物体と光源ま
たは受光素子間の距離の算出、あるいは、反射または散
乱物体自身の分析・計測をする光センシング装置におい
て、半導体レーザ光源の前方に置かれた回折格子によっ
て送信光パターンの変形・変換を行う事を特徴とする光
センシング装置であり、その実施例のひとつには、回折
0次光を主ビーム、回折±1次光を副ビームとする3ビ
ーム構成にレーザ光を変換した事を特徴としている。
出し、その前方のある物体からの反射または散乱光を受
光素子によって捕獲する事によって、前記物体と光源ま
たは受光素子間の距離の算出、あるいは、反射または散
乱物体自身の分析・計測をする光センシング装置におい
て、半導体レーザ光源の前方に置かれた回折格子によっ
て送信光パターンの変形・変換を行う事を特徴とする光
センシング装置であり、その実施例のひとつには、回折
0次光を主ビーム、回折±1次光を副ビームとする3ビ
ーム構成にレーザ光を変換した事を特徴としている。
【0007】
【実施例】図1は本発明による実施例の概略を示した図
である。単一の半導体レーザ光源1から出た光は回折格
子2を通過することによって、0次光、±1次光の3本
に分岐する。この光はそれぞれレンズ3で発散角を更に
所望の範囲に調整され、前方を照射する。
である。単一の半導体レーザ光源1から出た光は回折格
子2を通過することによって、0次光、±1次光の3本
に分岐する。この光はそれぞれレンズ3で発散角を更に
所望の範囲に調整され、前方を照射する。
【0008】図2はここに用いられた回折格子を拡大し
たもので、直線の単純格子である。一般的にこのような
回折格子を透過した光は、回折されずにそのまま直進す
る0次光と、回折角θn を持って進むn次光(nは整
数)に分けられる。本発明はこの0次光をメインビーム
に、回折した±1次光をサブビームとして利用するもの
である。なお、高次の回折光については損失という事に
なる。
たもので、直線の単純格子である。一般的にこのような
回折格子を透過した光は、回折されずにそのまま直進す
る0次光と、回折角θn を持って進むn次光(nは整
数)に分けられる。本発明はこの0次光をメインビーム
に、回折した±1次光をサブビームとして利用するもの
である。なお、高次の回折光については損失という事に
なる。
【0009】本発明では厳密には格子に入る光線は垂直
入射だけに限られないが、説明を単純にする為にほぼ垂
直入射として考えると、±1次光の回折角θ、光源波長
λ、回折格子のピッチpの間には sinθ=λ/p (1) の関係がある。また、0次光と1次光の回折光量比は格
子溝深さdに依存しており、回折格子の凹凸が1対1の
比率(デューティ比2分の1)の場合の0次光、およ
び、±1次光の強度η0、η1 は、 η0 =cos2(πdΔn/λ) (2) η1 =(2/π)2sin2(πdΔn/λ) (3) となる。ただし、Δn=n−1でnは回折格子材料の屈
折率である。この式より光源の使用波長λと格子材料の
屈折率nは一定と考えると、0次光と±1次光の強度比
率は回折格子の深さdを調整すれば自由に選択できるこ
とが分かる。極端な場合であるがd=λ/2Δnの時に
は、0次光が0%で1次光が約40%という事もでき
る。しかし、本発明ではメインビームは0次光であり、
η0 >η1 と設定するのが通常である。例えば、η0 は
100mの到達距離とし、η1 は30m程度の到達距離
として、同等の受信信号を得るには、その送光強度を9
対1とすればよい。また、この時のビームの照射角は格
子のピッチpを変える事と、光源、回折格子、投射レン
ズの位置関係を変える事で選択自由である。
入射だけに限られないが、説明を単純にする為にほぼ垂
直入射として考えると、±1次光の回折角θ、光源波長
λ、回折格子のピッチpの間には sinθ=λ/p (1) の関係がある。また、0次光と1次光の回折光量比は格
子溝深さdに依存しており、回折格子の凹凸が1対1の
比率(デューティ比2分の1)の場合の0次光、およ
び、±1次光の強度η0、η1 は、 η0 =cos2(πdΔn/λ) (2) η1 =(2/π)2sin2(πdΔn/λ) (3) となる。ただし、Δn=n−1でnは回折格子材料の屈
折率である。この式より光源の使用波長λと格子材料の
屈折率nは一定と考えると、0次光と±1次光の強度比
率は回折格子の深さdを調整すれば自由に選択できるこ
とが分かる。極端な場合であるがd=λ/2Δnの時に
は、0次光が0%で1次光が約40%という事もでき
る。しかし、本発明ではメインビームは0次光であり、
η0 >η1 と設定するのが通常である。例えば、η0 は
100mの到達距離とし、η1 は30m程度の到達距離
として、同等の受信信号を得るには、その送光強度を9
対1とすればよい。また、この時のビームの照射角は格
子のピッチpを変える事と、光源、回折格子、投射レン
ズの位置関係を変える事で選択自由である。
【0010】図3は本発明による他の実施例である。半
導体レーザ1から出た光はレンズ3で一端平行に近い光
とした後、回折格子2を通して3ビームに分ける。従っ
て、この時のレーザの投射角はほぼ回折格子による回折
角を調整して制御する事になる。また、この時回折格子
に入る光は近似的に垂直入射となるので、調整のし易い
理想に近い光学系といえるかも知れない。このような系
では、投射角は格子による±1次光の回折角のみ考慮す
ればよいから単純となる。ただし、0次光の投射幅はほ
ぼレンズの口径で決まってしまうため、投射範囲を広げ
ようとする場合には大口径のレンズを用意するか、予め
回折格子に入射する光を拡散光として垂直入射から外し
た光学系としなければならない。
導体レーザ1から出た光はレンズ3で一端平行に近い光
とした後、回折格子2を通して3ビームに分ける。従っ
て、この時のレーザの投射角はほぼ回折格子による回折
角を調整して制御する事になる。また、この時回折格子
に入る光は近似的に垂直入射となるので、調整のし易い
理想に近い光学系といえるかも知れない。このような系
では、投射角は格子による±1次光の回折角のみ考慮す
ればよいから単純となる。ただし、0次光の投射幅はほ
ぼレンズの口径で決まってしまうため、投射範囲を広げ
ようとする場合には大口径のレンズを用意するか、予め
回折格子に入射する光を拡散光として垂直入射から外し
た光学系としなければならない。
【0011】図4は格子による回折効率を上げるため
に、格子の断面形状を鋸歯状にしたもので、この場合の
±1次の回折効率η1 は η1 ={sin2(πγ/λ)}/(πγ/λ)2 となる。ただし、γ=dΔn−λである。従って、γ→
0の時、即ち、d=λ/Δn=λ/(n−1)の時η1
=1となり、回折効率は理論上100%となるので、本
発明に用いる格子の光の利用効率を上げたい場合には、
格子の鋸歯状化(ブレーズドグレーティング)が有効で
ある。
に、格子の断面形状を鋸歯状にしたもので、この場合の
±1次の回折効率η1 は η1 ={sin2(πγ/λ)}/(πγ/λ)2 となる。ただし、γ=dΔn−λである。従って、γ→
0の時、即ち、d=λ/Δn=λ/(n−1)の時η1
=1となり、回折効率は理論上100%となるので、本
発明に用いる格子の光の利用効率を上げたい場合には、
格子の鋸歯状化(ブレーズドグレーティング)が有効で
ある。
【0012】さて、具体的な回折格子の作成例を検討し
てみよう。半導体レーザ(波長λ=0.85μm)から
の光はチップから出射時に広がり角が約10度、30度
の楕円状に広がってくるため、図3の例の様に一端平行
光に近い光に変換した後、回折格子に入射させるタイプ
とし計算を楽にする。まず遠距離用の投射範囲は0次光
でビーム広がり角±1.15度とし、これは100m先
で幅4mの投射光となるように設定する。この調整はレ
ーザとレンズの位置関係で決まり、レーザをレンズの焦
点距離より若干レンズよりに設置すればよい。次に、サ
ブビームとなる±1次光であるが、これは近距離計測用
として30m先で幅4mの照射範囲としたい。ここで、
0次光の回折格子への入射角であるが、これは上記セッ
ティングより±1.15度である。しかし、レンズと回
折格子は非常に近接しているので、これはほぼ垂直入射
と見なしてよい。従って、要求される±1次光の回折角
θは近似的に θ=tan-1(2/30) となり、(1)式より sinθ=0.85/p を満足するpを求めればよい。これより回折格子のピッ
チp=12.8μmとなる。
てみよう。半導体レーザ(波長λ=0.85μm)から
の光はチップから出射時に広がり角が約10度、30度
の楕円状に広がってくるため、図3の例の様に一端平行
光に近い光に変換した後、回折格子に入射させるタイプ
とし計算を楽にする。まず遠距離用の投射範囲は0次光
でビーム広がり角±1.15度とし、これは100m先
で幅4mの投射光となるように設定する。この調整はレ
ーザとレンズの位置関係で決まり、レーザをレンズの焦
点距離より若干レンズよりに設置すればよい。次に、サ
ブビームとなる±1次光であるが、これは近距離計測用
として30m先で幅4mの照射範囲としたい。ここで、
0次光の回折格子への入射角であるが、これは上記セッ
ティングより±1.15度である。しかし、レンズと回
折格子は非常に近接しているので、これはほぼ垂直入射
と見なしてよい。従って、要求される±1次光の回折角
θは近似的に θ=tan-1(2/30) となり、(1)式より sinθ=0.85/p を満足するpを求めればよい。これより回折格子のピッ
チp=12.8μmとなる。
【0013】次に、格子材料にn=1.5のプラスチッ
ク材を用い、前述の通り0次光と1次光の強度比が9対
1となるような格子深さdを矩形の単純格子の場合で求
める。前述の(2)、(3)式より cos2(πdΔn/λ):(2/π)2sin2(πd
Δn/λ)=9:1 であるから、これを解いてd=0.26μmとなる。ち
なみに、この時の回折効率は0次光78%に対し、1次
光8.7%である。
ク材を用い、前述の通り0次光と1次光の強度比が9対
1となるような格子深さdを矩形の単純格子の場合で求
める。前述の(2)、(3)式より cos2(πdΔn/λ):(2/π)2sin2(πd
Δn/λ)=9:1 であるから、これを解いてd=0.26μmとなる。ち
なみに、この時の回折効率は0次光78%に対し、1次
光8.7%である。
【0014】図5はピッチ12.8μm、深さ0.26
μm、デューティ1/2の直線単純格子を作製する代表
的なプロセスを示した図である。まず、必要とされる格
子の何倍かのサイズの原画を描画し、フォトリピータに
より縮小を繰り返して必要な大きさの原寸のマスクを作
製する。次に、レーザの入射側に無反射(AR)コート
を施したガラス基板に、フォトレジストをスピンコート
する。これに先に用意したマスクを密着させUV照射を
行い、不要部分のレジストをエッチングすると所望の回
折格子が得られる。このような縮小露光法は、ICの微
細加工技術として広く一般的である。しかし、回折効率
を高めたい場合には格子のブレーズ化が必要であり、こ
の場合にはマスクに濃淡を付けた原図からフォトリソグ
ラフィによって得る方法、EBによる多重直接露光によ
る方法、機械加工による方法などがある。本発明の場合
には、格子ピッチも粗いのでNC旋盤による機械加工が
採用でき、コスト的にも格安となろう。また、回折格子
としてはレジストを残す他に、基板そのものをエッチン
グして回折格子としてもよい。さらには、上記方法によ
って得た回折格子を型にレプリカによって大量生産も可
能である。
μm、デューティ1/2の直線単純格子を作製する代表
的なプロセスを示した図である。まず、必要とされる格
子の何倍かのサイズの原画を描画し、フォトリピータに
より縮小を繰り返して必要な大きさの原寸のマスクを作
製する。次に、レーザの入射側に無反射(AR)コート
を施したガラス基板に、フォトレジストをスピンコート
する。これに先に用意したマスクを密着させUV照射を
行い、不要部分のレジストをエッチングすると所望の回
折格子が得られる。このような縮小露光法は、ICの微
細加工技術として広く一般的である。しかし、回折効率
を高めたい場合には格子のブレーズ化が必要であり、こ
の場合にはマスクに濃淡を付けた原図からフォトリソグ
ラフィによって得る方法、EBによる多重直接露光によ
る方法、機械加工による方法などがある。本発明の場合
には、格子ピッチも粗いのでNC旋盤による機械加工が
採用でき、コスト的にも格安となろう。また、回折格子
としてはレジストを残す他に、基板そのものをエッチン
グして回折格子としてもよい。さらには、上記方法によ
って得た回折格子を型にレプリカによって大量生産も可
能である。
【0015】以上、単純直線格子によるレーザの3ビー
ム化について述べたが、いわゆるグレーティングを用い
た回折素子にはフレネルレンズやホログラムもあり、光
の分岐、集光、拡散等が自在に可能である。特に、グレ
ーティングを使ったホログラムを形成する際には機能の
多重化も可能であり、本発明の図1および図3の投光レ
ンズの機能と3ビーム化を同時に行う事も可能である。
ただし、この場合には回折効率の問題が単純格子より大
きくなることも否めず、レーザ自身の出力不足の問題も
さらに付け加わるであろう。また、グレーティングの波
長依存性、温度特性、製造上の問題等もより複雑化する
ことが予想されるので、全てをホログラム化することに
も善し悪しがある。
ム化について述べたが、いわゆるグレーティングを用い
た回折素子にはフレネルレンズやホログラムもあり、光
の分岐、集光、拡散等が自在に可能である。特に、グレ
ーティングを使ったホログラムを形成する際には機能の
多重化も可能であり、本発明の図1および図3の投光レ
ンズの機能と3ビーム化を同時に行う事も可能である。
ただし、この場合には回折効率の問題が単純格子より大
きくなることも否めず、レーザ自身の出力不足の問題も
さらに付け加わるであろう。また、グレーティングの波
長依存性、温度特性、製造上の問題等もより複雑化する
ことが予想されるので、全てをホログラム化することに
も善し悪しがある。
【0016】
【発明の効果】以上、本発明は最も単純な直線回折格子
と一つのレンズを組み合わせることによって、一つの光
源から所望の3ビームの投射光パターンを得ることが出
来た。従って、投光装置の簡素化、小型化に適し、か
つ、安価なものとする事が出来る。また、特性上も単一
のレーザであるので、3ビームレーザの様に特性のバラ
ツキに悩まされる事もない。
と一つのレンズを組み合わせることによって、一つの光
源から所望の3ビームの投射光パターンを得ることが出
来た。従って、投光装置の簡素化、小型化に適し、か
つ、安価なものとする事が出来る。また、特性上も単一
のレーザであるので、3ビームレーザの様に特性のバラ
ツキに悩まされる事もない。
【図1】本発明による送光系の構成図である。
【図2】本発明に用いる直線単純格子の断面図(a)
と、平面図(b)である。
と、平面図(b)である。
【図3】本発明による他の送光系の構成図である。
【図4】本発明を改良したブレーズドグレーティングの
断面図(a)と、平面図(b)である。
断面図(a)と、平面図(b)である。
【図5】本発明に用いる回折格子の作製手順の流れ図で
ある。
ある。
1 半導体レーザ 2 回折格子 3 投光用レンズ
Claims (2)
- 【請求項1】 前方に光を放出し、その前方のある物体
からの反射または散乱光を受光素子によって捕獲する事
によって、前記物体と光源または受光素子間の距離の算
出、あるいは、反射または散乱物体自身の分析・計測を
する光センシング装置において、半導体レーザ光源の前
方に置かれた回折格子によって送信光パターンの変形・
変換を行う事を特徴とする光センシング装置。 - 【請求項2】 回折0次光を主ビーム、回折±1次光を
副ビームとする3ビーム構成にレーザ光を変換した事を
特徴とする請求項1に記載の光センシング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4264924A JPH06118161A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 光センシング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4264924A JPH06118161A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 光センシング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06118161A true JPH06118161A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17410090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4264924A Pending JPH06118161A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | 光センシング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH06118161A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1992
- 1992-10-02 JP JP4264924A patent/JPH06118161A/ja active Pending
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