JPH06112626A - 成形品表面に導電回路を形成する方法 - Google Patents
成形品表面に導電回路を形成する方法Info
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- JPH06112626A JPH06112626A JP25816092A JP25816092A JPH06112626A JP H06112626 A JPH06112626 A JP H06112626A JP 25816092 A JP25816092 A JP 25816092A JP 25816092 A JP25816092 A JP 25816092A JP H06112626 A JPH06112626 A JP H06112626A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気・電子機器等の分野で回路部品として使
用される、表面に正確な導電回路を有する成形品を効率
よく製造する方法を提供する。 【構成】 合成樹脂製成形品の表面に金属被覆加工を施
し、更にその上にエッチングレジストをコーティング
し、この表面の回路形成部以外の部分にレーザー光線を
照射しこの部分のエッチングレジストを飛散除去して金
属膜を露出させ、更に露出した部分の金属被覆膜を溶解
除去した後、回路パターン部に残存するレジスト膜を除
去して、金属回路パターンを残存形成する。
用される、表面に正確な導電回路を有する成形品を効率
よく製造する方法を提供する。 【構成】 合成樹脂製成形品の表面に金属被覆加工を施
し、更にその上にエッチングレジストをコーティング
し、この表面の回路形成部以外の部分にレーザー光線を
照射しこの部分のエッチングレジストを飛散除去して金
属膜を露出させ、更に露出した部分の金属被覆膜を溶解
除去した後、回路パターン部に残存するレジスト膜を除
去して、金属回路パターンを残存形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製成形品の表面
に導電回路を形成する方法に関し、電気・電子機器等の
分野で回路部品として使用される、表面に正確な導電回
路を有する成形品を効率よく製造する方法に関するもの
である。
に導電回路を形成する方法に関し、電気・電子機器等の
分野で回路部品として使用される、表面に正確な導電回
路を有する成形品を効率よく製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
合成樹脂製成形品の表面に回路を形成する方法として
は、例えばメッキ性の異なる2種の材料を用いて成形
し、回路形成部と他の部分とのメッキ性の差を利用して
回路部を選択的にメッキ加工し、金属回路を形成するS
KW法、またはPCK法などがあるが、これらの方法は
2回の成形工程が必要なため、煩雑、不経済であるばか
りでなく、2種の樹脂界面の密着性を良くすることが困
難で、例えばメッキ液の浸入、残留等による問題を生じ
る場合がある。一方、従来のフォトレジストを用いる回
路形成法では、レジストの塗布、回路パターン露光、パ
ターン現像、銅エッチング、レジスト剥離という多くの
工程があり、煩雑であるのみならず、立体形状の成形品
の表面に立体的な導電回路を形成しようとする場合に
は、平行光による投影露光によりある程度の回路は形成
できるが、精度上問題があり、又基板の立体形状によっ
ては限界がある。また、近年、レーザー光線を用いた回
路形成法が開発されつつあり、例えばメッキ触媒を添加
した絶縁基板表面に直接エッチングレジスト層を形成
し、回路になる部分のレジスト層をレーザー光で除去し
た後、露出した絶縁基板表面の回路形成部分に無電解メ
ッキを施して、導電回路を形成する方法があるが、基板
に導電性がないため、レジスト層を形成する場合に、電
着レジストによる電着塗装ができないためにエッチング
レジストの膜厚を均一に薄く形成することが困難である
ばかりでなく、特に立体形状の成形品に均一にエッチン
グレジストを形成することは極めて困難である。またこ
の方法では、合成樹脂製基板に直接エッチングレジスト
層を形成しているため、レーザー光線で表面のレジスト
のみを選択的に取り除くことは困難で、基板表面にもレ
ーザー光線によるダメージが生じて照射角度の差等によ
るレーザー光強度のわずかな差によって平滑均一な回路
を形成することが困難であり、又、回路部の周辺もレー
ザー光による影響を受けて正確な寸法の回路パターンを
形成することが困難であるなどの問題がある。
合成樹脂製成形品の表面に回路を形成する方法として
は、例えばメッキ性の異なる2種の材料を用いて成形
し、回路形成部と他の部分とのメッキ性の差を利用して
回路部を選択的にメッキ加工し、金属回路を形成するS
KW法、またはPCK法などがあるが、これらの方法は
2回の成形工程が必要なため、煩雑、不経済であるばか
りでなく、2種の樹脂界面の密着性を良くすることが困
難で、例えばメッキ液の浸入、残留等による問題を生じ
る場合がある。一方、従来のフォトレジストを用いる回
路形成法では、レジストの塗布、回路パターン露光、パ
ターン現像、銅エッチング、レジスト剥離という多くの
工程があり、煩雑であるのみならず、立体形状の成形品
の表面に立体的な導電回路を形成しようとする場合に
は、平行光による投影露光によりある程度の回路は形成
できるが、精度上問題があり、又基板の立体形状によっ
ては限界がある。また、近年、レーザー光線を用いた回
路形成法が開発されつつあり、例えばメッキ触媒を添加
した絶縁基板表面に直接エッチングレジスト層を形成
し、回路になる部分のレジスト層をレーザー光で除去し
た後、露出した絶縁基板表面の回路形成部分に無電解メ
ッキを施して、導電回路を形成する方法があるが、基板
に導電性がないため、レジスト層を形成する場合に、電
着レジストによる電着塗装ができないためにエッチング
レジストの膜厚を均一に薄く形成することが困難である
ばかりでなく、特に立体形状の成形品に均一にエッチン
グレジストを形成することは極めて困難である。またこ
の方法では、合成樹脂製基板に直接エッチングレジスト
層を形成しているため、レーザー光線で表面のレジスト
のみを選択的に取り除くことは困難で、基板表面にもレ
ーザー光線によるダメージが生じて照射角度の差等によ
るレーザー光強度のわずかな差によって平滑均一な回路
を形成することが困難であり、又、回路部の周辺もレー
ザー光による影響を受けて正確な寸法の回路パターンを
形成することが困難であるなどの問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等はこ
れらの問題を解決し、簡便な方法で複雑な形状の成形品
にも精度良く立体回路を形成する方法につき検討した結
果、本発明に到達し、成形品形状によるレーザー光線の
照射角度の変化等に応じて照射点でのレーザー強度が変
化しても成形品表面にはレーザーによるダメージを与え
る事なく正確な回路パターンを形成することを可能にし
た。即ち本発明は、金属被覆可能な合成樹脂材料を成形
してなる成形品に、予めその表面に金属被覆加工を施
し、更にその上にエッチングレジストをコーティング
し、この表面の回路形成部以外の部分にレーザー光線を
照射しこの部分のエッチングレジストを飛散除去して金
属膜を露出させ、更に露出した部分の金属被覆膜を溶解
除去した後、回路パターン部に残存するレジスト膜を除
去して、金属回路パターンを残存形成することを特徴と
する導電回路の形成方法である。
れらの問題を解決し、簡便な方法で複雑な形状の成形品
にも精度良く立体回路を形成する方法につき検討した結
果、本発明に到達し、成形品形状によるレーザー光線の
照射角度の変化等に応じて照射点でのレーザー強度が変
化しても成形品表面にはレーザーによるダメージを与え
る事なく正確な回路パターンを形成することを可能にし
た。即ち本発明は、金属被覆可能な合成樹脂材料を成形
してなる成形品に、予めその表面に金属被覆加工を施
し、更にその上にエッチングレジストをコーティング
し、この表面の回路形成部以外の部分にレーザー光線を
照射しこの部分のエッチングレジストを飛散除去して金
属膜を露出させ、更に露出した部分の金属被覆膜を溶解
除去した後、回路パターン部に残存するレジスト膜を除
去して、金属回路パターンを残存形成することを特徴と
する導電回路の形成方法である。
【0004】以下、順を追って本発明の方法を説明す
る。本発明で用いる基体成形品の材質は、メッキ、スパ
ッタリング、その他の手法で金属膜を強固に付着させる
ことのできる合成樹脂材料であれば、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂のいずれでも良いが、かかる成形品が後にハ
ンダ付加工等の苛酷な処理を受けることを考慮すると、
耐熱性が高く、かつ機械的強度の優れたものが望まし
く、また多量生産の点では射出成形の可能な熱可塑性樹
脂が好ましい。その例を挙げれば、芳香族ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリサルホン、ポリフェニレンオキサイド、
ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリアリレート及び
これらの組成物等が望ましいが、これらに限定されるも
のではない。
る。本発明で用いる基体成形品の材質は、メッキ、スパ
ッタリング、その他の手法で金属膜を強固に付着させる
ことのできる合成樹脂材料であれば、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂のいずれでも良いが、かかる成形品が後にハ
ンダ付加工等の苛酷な処理を受けることを考慮すると、
耐熱性が高く、かつ機械的強度の優れたものが望まし
く、また多量生産の点では射出成形の可能な熱可塑性樹
脂が好ましい。その例を挙げれば、芳香族ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリサルホン、ポリフェニレンオキサイド、
ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリアリレート及び
これらの組成物等が望ましいが、これらに限定されるも
のではない。
【0005】本発明の方法は射出成形等により成形され
た合成樹脂製成形品の表面を予め導電性金属膜にて密着
被覆する。これはメッキ、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、真空蒸着等の何れの方法でもよく、又、金
属膜としては、金、銀、銅等熱電導率の良いものが好ま
しいが、金属であれば特に限定はされない。次いでこの
金属膜の上を更にエッチングレジストでコーティングす
る。エッチングレジストの塗布は電着塗装、スプレー、
レジスト液中への浸漬等の何れの方法でもよいが、エッ
チングレジスト膜は、立体的な成形品表面に精度良く回
路を形成するためにできるだけ薄く、膜厚を均一にする
ことが望ましいので、電着塗装によることが望ましく、
本発明の方法によれば成形品は予めその表面が導電性金
属膜で被覆されているので電着塗装には極めて好都合で
あり、複雑な立体形状の成形品にも薄厚の均一なレジス
ト膜のコーティングが可能である。又、エッチングレジ
スト膜は次工程でのレーザー光線による部分的な除去を
容易にするためレーザー光を効率良く吸収して分解除去
するためにカーボン微粒子等を分散せしめた塗膜である
ことが望ましいが、使用するレーザー光線のエネルギー
で十分分解でき、パターン形成時の金属膜のエッチング
液に耐えるものであれば、これに限定されるものではな
い。
た合成樹脂製成形品の表面を予め導電性金属膜にて密着
被覆する。これはメッキ、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、真空蒸着等の何れの方法でもよく、又、金
属膜としては、金、銀、銅等熱電導率の良いものが好ま
しいが、金属であれば特に限定はされない。次いでこの
金属膜の上を更にエッチングレジストでコーティングす
る。エッチングレジストの塗布は電着塗装、スプレー、
レジスト液中への浸漬等の何れの方法でもよいが、エッ
チングレジスト膜は、立体的な成形品表面に精度良く回
路を形成するためにできるだけ薄く、膜厚を均一にする
ことが望ましいので、電着塗装によることが望ましく、
本発明の方法によれば成形品は予めその表面が導電性金
属膜で被覆されているので電着塗装には極めて好都合で
あり、複雑な立体形状の成形品にも薄厚の均一なレジス
ト膜のコーティングが可能である。又、エッチングレジ
スト膜は次工程でのレーザー光線による部分的な除去を
容易にするためレーザー光を効率良く吸収して分解除去
するためにカーボン微粒子等を分散せしめた塗膜である
ことが望ましいが、使用するレーザー光線のエネルギー
で十分分解でき、パターン形成時の金属膜のエッチング
液に耐えるものであれば、これに限定されるものではな
い。
【0006】次にエッチングレジストをコーティングし
た成形品は、導電回路部以外の部分にレーザー光を照射
することによりこの部分のレジストを分解、昇華させて
完全に除去し、金属膜を選択的に露出させる。更にこの
部分の露出した金属膜は適当な溶解液(分解液)で溶解
除去する。照射するレーザー光はYAGレーザー、炭酸
ガスレーザー等、赤外領域の波長を有し、コンピュータ
ーによって制御されたXY方向のスキャン機構を有する
レーザーマーカーにより回路成形部以外の部分を選択的
に照射する。又、立体的な回路を形成する必要のある場
合にはレーザー光を光ファイバー、プリズム等によって
立体的な方向に導き、コンピューター制御により立体的
に所定の領域を正確に照射することができる。かくし
て、回路パターン部にのみ導電性金属膜を更にその部分
の表面にエッチングレジスト膜を残し、他の部分は基体
成形品表面の露出した状態の成形品を得る。次いで導電
性回路部の表面に残存したレジスト膜を剥離又は適当な
分解液、溶剤、その他の手段により除去することによっ
て所望の正確な導電性回路を形成した成形品を得ること
が出来る。
た成形品は、導電回路部以外の部分にレーザー光を照射
することによりこの部分のレジストを分解、昇華させて
完全に除去し、金属膜を選択的に露出させる。更にこの
部分の露出した金属膜は適当な溶解液(分解液)で溶解
除去する。照射するレーザー光はYAGレーザー、炭酸
ガスレーザー等、赤外領域の波長を有し、コンピュータ
ーによって制御されたXY方向のスキャン機構を有する
レーザーマーカーにより回路成形部以外の部分を選択的
に照射する。又、立体的な回路を形成する必要のある場
合にはレーザー光を光ファイバー、プリズム等によって
立体的な方向に導き、コンピューター制御により立体的
に所定の領域を正確に照射することができる。かくし
て、回路パターン部にのみ導電性金属膜を更にその部分
の表面にエッチングレジスト膜を残し、他の部分は基体
成形品表面の露出した状態の成形品を得る。次いで導電
性回路部の表面に残存したレジスト膜を剥離又は適当な
分解液、溶剤、その他の手段により除去することによっ
て所望の正確な導電性回路を形成した成形品を得ること
が出来る。
【0007】本発明の方法によれば成形品は予め導電性
金属膜でその表面の殆ど全面が被覆され、その上にエッ
チングレジスト膜が、コーティングされているためレー
ザー光線の熱エネルギーがその下地の金属膜によって遮
断され、基体成形品まで浸蝕して成形品の原形を損なう
ことがなく、又その金属膜は熱電導率良好で熱エネルギ
ーを急速に拡散するため照射境界域を越えてその影響を
及ぼすことがないため、正確に所望の回路パターン部を
残すことができ、これらの点で基体成形品に直接レジス
ト膜を付与する従来法に比べて顕著な特長を有するもの
である。
金属膜でその表面の殆ど全面が被覆され、その上にエッ
チングレジスト膜が、コーティングされているためレー
ザー光線の熱エネルギーがその下地の金属膜によって遮
断され、基体成形品まで浸蝕して成形品の原形を損なう
ことがなく、又その金属膜は熱電導率良好で熱エネルギ
ーを急速に拡散するため照射境界域を越えてその影響を
及ぼすことがないため、正確に所望の回路パターン部を
残すことができ、これらの点で基体成形品に直接レジス
ト膜を付与する従来法に比べて顕著な特長を有するもの
である。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、SKW法やPCK法の
ように煩雑な複合成形の必要がなく、またフォトレジス
トを用いる場合のように回路パターン露光や現像といっ
た暗室内での繁雑な工程の必要もなく、又レーザー光を
使用する従来法に比べても予めレジスト膜の下に銅など
の熱伝導性の良い金属膜が形成されているため、下地の
樹脂成形品にはレーザー光による熱的ダメージを与える
事なく、所定部のレジストのみを選択的に確実に取り除
き、精度のよい回路パターンが効率よく形成できる。ま
た、立体的な形状を有する成形品に対して複雑な3次元
回路を形成することも比較的容易である。また、従来の
ように回路パターンの転写にフォトマスクを用いないた
め、回路パターンの作製、修正がレーザー照射域の描画
プログラムの変更だけで簡単に行える利点を有する。
ように煩雑な複合成形の必要がなく、またフォトレジス
トを用いる場合のように回路パターン露光や現像といっ
た暗室内での繁雑な工程の必要もなく、又レーザー光を
使用する従来法に比べても予めレジスト膜の下に銅など
の熱伝導性の良い金属膜が形成されているため、下地の
樹脂成形品にはレーザー光による熱的ダメージを与える
事なく、所定部のレジストのみを選択的に確実に取り除
き、精度のよい回路パターンが効率よく形成できる。ま
た、立体的な形状を有する成形品に対して複雑な3次元
回路を形成することも比較的容易である。また、従来の
ように回路パターンの転写にフォトマスクを用いないた
め、回路パターンの作製、修正がレーザー照射域の描画
プログラムの変更だけで簡単に行える利点を有する。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 図1に示すように、液晶ポリマー(「ベクトラ」商品
名、ポリプラスチックス(株)製)を主体とする金属密
着性(メッキ可能)樹脂組成物を用いて立体成形品1を
射出成形し、この全面に銅めっき2を施し、さらにその
表面にエッチングレジストとして電着型塗料(「ゾンネ
EDUV No.376」商品名、関西ペイント(株)製)を
用いて電着塗装し、エッチングレジスト膜3を形成し
た。次いで、図2に示すように、この表面にYAGレー
ザーマーカーを用いてコンピューター制御により回路形
成部分以外の部分4にレーザー光線5を照射し、回路パ
ターン部分のレジスト6を残して、照射部のレジストを
除去し、その部分の銅めっき表面4を露出させた。次に
図3に示すように、露出した銅メッキの部分4を塩化第
二鉄溶液で溶解除去し、その後回路パターン部に残存し
ているレジスト6を剥離し、図4に示す立体回路を有す
る成形品を得た。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 図1に示すように、液晶ポリマー(「ベクトラ」商品
名、ポリプラスチックス(株)製)を主体とする金属密
着性(メッキ可能)樹脂組成物を用いて立体成形品1を
射出成形し、この全面に銅めっき2を施し、さらにその
表面にエッチングレジストとして電着型塗料(「ゾンネ
EDUV No.376」商品名、関西ペイント(株)製)を
用いて電着塗装し、エッチングレジスト膜3を形成し
た。次いで、図2に示すように、この表面にYAGレー
ザーマーカーを用いてコンピューター制御により回路形
成部分以外の部分4にレーザー光線5を照射し、回路パ
ターン部分のレジスト6を残して、照射部のレジストを
除去し、その部分の銅めっき表面4を露出させた。次に
図3に示すように、露出した銅メッキの部分4を塩化第
二鉄溶液で溶解除去し、その後回路パターン部に残存し
ているレジスト6を剥離し、図4に示す立体回路を有す
る成形品を得た。
【0010】実施例2 メッキレジストとして「GR−550C」商品名、サンワ化学
工業(株)製を用い、スプレー塗装した後、100 ℃で10
分乾燥した以外は全く実施例1と同様に行い、立体回路
を有する成形品を得た。
工業(株)製を用い、スプレー塗装した後、100 ℃で10
分乾燥した以外は全く実施例1と同様に行い、立体回路
を有する成形品を得た。
【図1】成形品に金属被覆加工を行い、さらにその表面
をエッチングレジストで被覆した状態を示す図である。
をエッチングレジストで被覆した状態を示す図である。
【図2】図1の成形品にレーザー光線を照射した状態を
示す図である。
示す図である。
【図3】図2の露出金属膜を除去し、回路パターンを形
成した状態を示す図である。
成した状態を示す図である。
【図4】図3の回路パターン部に残存したエッチングレ
ジストを除去し、立体回路を有する成形品を完成させた
状態を示す図である。
ジストを除去し、立体回路を有する成形品を完成させた
状態を示す図である。
【符号の説明】 1 立体成形品 2 立体成形品にメッキした導電金属膜 3 エッチングレジスト膜 4 導電回路とならない部分の露出した導電金属膜表面 5 レーザー光線 6 回路パターン部に残存しているレジスト膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明の方法は射出成形等により成形され
た合成樹脂製成形品の表面を予め導電性金属膜にて密着
被覆する。これはメッキ、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、真空蒸着等の何れの方法でもよく、又、金
属膜としては、金、銀、銅等熱電導率の良いものが好ま
しいが、金属であれば特に限定はされない。次いでこの
金属膜の上を更にエッチングレジストでコーティングす
る。エッチングレジストの塗布は電着塗装、静電塗装、
スプレー、レジスト液中への浸漬等の何れの方法でもよ
いが、エッチングレジスト膜は、立体的な成形品表面に
精度良く回路を形成するためにできるだけ薄く、膜厚を
均一にすることが望ましいので、電着塗装又は静電塗装
によることが望ましく、本発明の方法によれば成形品は
予めその表面が導電性金属膜で被覆されているので電着
塗装や静電塗装には極めて好都合であり、複雑な立体形
状の成形品にも薄厚の均一なレジスト膜のコーティング
が可能である。又、エッチングレジスト膜は次工程での
レーザー光線による部分的な除去を容易にするためレー
ザー光を効率良く吸収して分解除去するためにカーボン
微粒子等を分散せしめた塗膜であることが望ましいが、
使用するレーザー光線のエネルギーで十分分解でき、パ
ターン形成時の金属膜のエッチング液に耐えるものであ
れば、これに限定されるものではない。
た合成樹脂製成形品の表面を予め導電性金属膜にて密着
被覆する。これはメッキ、スパッタリング、イオンプレ
ーティング、真空蒸着等の何れの方法でもよく、又、金
属膜としては、金、銀、銅等熱電導率の良いものが好ま
しいが、金属であれば特に限定はされない。次いでこの
金属膜の上を更にエッチングレジストでコーティングす
る。エッチングレジストの塗布は電着塗装、静電塗装、
スプレー、レジスト液中への浸漬等の何れの方法でもよ
いが、エッチングレジスト膜は、立体的な成形品表面に
精度良く回路を形成するためにできるだけ薄く、膜厚を
均一にすることが望ましいので、電着塗装又は静電塗装
によることが望ましく、本発明の方法によれば成形品は
予めその表面が導電性金属膜で被覆されているので電着
塗装や静電塗装には極めて好都合であり、複雑な立体形
状の成形品にも薄厚の均一なレジスト膜のコーティング
が可能である。又、エッチングレジスト膜は次工程での
レーザー光線による部分的な除去を容易にするためレー
ザー光を効率良く吸収して分解除去するためにカーボン
微粒子等を分散せしめた塗膜であることが望ましいが、
使用するレーザー光線のエネルギーで十分分解でき、パ
ターン形成時の金属膜のエッチング液に耐えるものであ
れば、これに限定されるものではない。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属被覆可能な合成樹脂材料を成形して
なる成形品に、予めその表面に金属被覆加工を施し、更
にその上にエッチングレジストをコーティングし、この
表面の回路形成部以外の部分にレーザー光線を照射しこ
の部分のエッチングレジストを飛散除去して金属膜を露
出させ、更に露出した部分の金属被覆膜を溶解除去した
後、回路パターン部に残存するレジスト膜を除去して、
金属回路パターンを残存形成することを特徴とする導電
回路の形成方法。 - 【請求項2】 エッチングレジストが、レーザー光線に
よって容易に除去できる塗膜より成り、電着によって金
属被覆成形品表面に塗布されるものである請求項1記載
の導電回路の形成方法。 - 【請求項3】 レーザー光線の照射が、XY方向のスキ
ャン機構を有するレーザーマーカーから発せられ、コン
ピューター制御によって所定の領域を選択的に照射する
請求項1記載の導電回路の形成方法。 - 【請求項4】 レーザー光線の照射が、レーザー発生装
置から光ファイバーによって導かれ、コンピューター制
御により3次元的な所定の域を選択的に照射する請求項
1記載の導電回路の形成方法。 - 【請求項5】 合成樹脂材料が、芳香族ポリエステル、
ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリサルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ
イミド、ポリエーテルケトン、ポリアリレート及びこれ
らの組成物から選ばれた少なくとも一種より成る請求項
1〜4の何れか1項記載の導電回路の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4258160A JP2724077B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 成形品表面に導電回路を形成する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4258160A JP2724077B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 成形品表面に導電回路を形成する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06112626A true JPH06112626A (ja) | 1994-04-22 |
JP2724077B2 JP2724077B2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=17316373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4258160A Expired - Fee Related JP2724077B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 成形品表面に導電回路を形成する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2724077B2 (ja) |
Cited By (5)
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