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JPH06107014A - 4輪駆動車の制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の制御装置

Info

Publication number
JPH06107014A
JPH06107014A JP26155092A JP26155092A JPH06107014A JP H06107014 A JPH06107014 A JP H06107014A JP 26155092 A JP26155092 A JP 26155092A JP 26155092 A JP26155092 A JP 26155092A JP H06107014 A JPH06107014 A JP H06107014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
load
increased
low
rear wheels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26155092A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kasuga
慎司 春日
Yasuo Hojo
康夫 北條
Hidehiro Oba
秀洋 大庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP26155092A priority Critical patent/JPH06107014A/ja
Publication of JPH06107014A publication Critical patent/JPH06107014A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 4輪駆動車において、駆動、被駆動の切換わ
りによる駆動系のがた打ち音を低減する制御を実行する
と共に、これによって内部循環トルクが発生したりする
のを防止する。 【構成】 エンジン負荷が低負荷のときに、前後輪の差
動状態を制御する摩擦係合手段の係合力を増加すると共
に、エンジン負荷が上昇後も所定期間、この高められた
係合力を維持する。そして、この制御は、異径タイヤが
装着されていないことを条件として実行するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪駆動車の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンからのトルクを前後輪に
それぞれ伝達するトルク伝達経路内に摩擦係合手段を設
けると共に、この摩擦係合手段の係合力を変更すること
によって前後輪の差動許容状態を制御可能とした4輪駆
動車が提案されている(例えば特開昭61−4403
1)。
【0003】又、このような4輪駆動車において、スロ
ットル開度(エンジン負荷)が予め設定した開度以下と
なった場合に、前記摩擦係合手段の係合力を高め、例え
ばパートタイム式の4輪駆動車では2輪駆動から4輪駆
動に切換え、フルタイム式の4輪駆動車では直結4輪駆
動に切換えるというように、前後輪の差動がより制限さ
れた方向に制御するようにした技術も提案されている
(例えば、特開昭63−61635)。
【0004】このように、スロットル開度が低いときに
(エンジン負荷が低いときに)、摩擦係合手段の係合力
を高めて、前後輪の駆動系を直結化することにより、駆
動、被駆動の切換わりによる駆動系のがた打ち音を低減
することができるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、前後輪のタイヤ径差については特に考慮して
おらず、従って装着タイヤ径、特に装着タイヤの有効半
径が前後輪で異なっていたとしても、それを何等考慮す
ることなく直結側への制御を行うようになっていた。と
ころが、装着タイヤの有効半径が前後輪で異なっている
にも拘らず、直結化側への制御をそのまま実施してしま
った場合には、以下のような問題が発生する恐れがあ
る。
【0006】1)駆動系に内部循環トルクが作用し、運
動性能が悪くなる。
【0007】2)駆動系に内部循環トルクが作用し、本
来の伝達トルク以上の力が駆動系の各部材に作用する場
合が生じ、各部材の耐久性が低下すると共に、発熱量が
増大する。
【0008】3)摩擦係合手段に直結化するための油圧
が作用しているにも拘らず、摩擦板に相対回転が生じる
ため、該摩擦係合手段の耐久性が低下する。
【0009】本発明は、このような従来の課題を解消す
るべく成されたものであって、駆動系が駆動状態、被駆
動状態間で切換わるときのがち打ち音やがた打ちショッ
クを良好に低減すると共に、該制御が実行されることに
よって前述したような新たな問題が発生するのを効果的
に防止することのできる、4輪駆動車の制御装置を提供
することをその目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその要
旨を示すように、エンジンからのトルクを前後輪にそれ
ぞれ伝達するトルク伝達経路内に摩擦係合手段を設ける
と共に、この摩擦係合手段の係合力を変更することによ
って前後輪の差動許容状態を制御可能とした4輪駆動車
の制御装置において、エンジン負荷を検出する手段と、
エンジン負荷が低負荷のときに、前記摩擦係合手段の係
合力を増大すると共に、エンジン負荷が低負荷から高負
荷に上昇後も、所定期間は該摩擦係合手段の係合力を高
めておく係合力制御手段と、異径タイヤの装着を検知す
る手段と、異径タイヤの装着を検知したときには、前記
係合力制御手段による係合力の増大制御を禁止する手段
とを備えたことにより、上記課題を解決したものであ
る。
【0011】
【作用】エンジン負荷が低負荷となったときに、摩擦係
合手段の係合力を増大することによって駆動、被駆動の
切換わり時のがた打ち音やがた打ちショックを低減する
という技術思想は、基本的に前述した特開昭63−61
635に開示されている技術思想と同様であるが、本発
明では、この技術に対し更にこの高係合力状態をエンジ
ン負荷が上昇した後も所定期間は維持するようにしてい
る。
【0012】このため、例えば、低μ路等でアクセル全
閉の状態からアクセルを急激に踏み込んだような場合の
車両の安定性、動力性能を高く維持することができ、且
つ、このときの(被駆動から駆動に切換わるときの)が
た打ち音等も良好に吸収することができるようになる。
【0013】又、本発明では、更に、前後輪のタイヤ径
差を検出し、前後輪にタイヤ径差があると検知したとき
には、この制御を禁止するようにしている。その結果、
駆動系に内部循環トルクが作用して運動性能が悪化した
り、あるいは本来の伝達トルク以上の力が駆動系の各部
材に作用して、これらの耐久性が低下したり、多量の発
熱が生じたりするのを防止することができるようにな
る。
【0014】又、摩擦係合手段は、もしタイヤ径差があ
る状態で直結化が成されると、直結化のための油圧が作
用しているにも拘らず、相対回転が生じることになるた
め摩擦板の耐久性が低下するが、このような事態も防止
することができるようになる。
【0015】なお、本発明において「タイヤ径」は、タ
イヤの有効半径を意味している。従って、このタイヤ径
は、テンパータイヤの使用やチェーンを装着したときの
ように、現に装着しているタイヤ自体に変化があった場
合の他に、同一径のタイヤを装着している場合であって
も、乗員数が変化したり、後部トランクに重量物を積載
したり、あるいは車両が急な坂道を走行中のように、前
後輪に作用する荷重が変化することによって各車輪の接
地点における有効半径が変化したような場合も、実質的
に異径タイヤが装着されたことになる。
【0016】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0017】図2は本発明が適用された、車両用4輪駆
動装置の実施例を示すスケルトン図である。
【0018】図において、符号10がエンジン、20が
自動変速機、30が遊星歯車式のセンタデファレンシャ
ル装置、40がリヤプロペラシャフト、50がチェー
ン、60がフロントプロペラシャフト、70がフロント
デファレンシャル、80がフロントドライブシャフト、
そして90がセンタデフクラッチ(摩擦係合手段)、1
00が制御装置(コンピュータ)である。
【0019】前記エンジン10は、車両の前部に縦置き
にされている。エンジン10の出力は自動変速機20に
伝達される。
【0020】前記自動変速機20は、流体式トルクコン
バータ21及び補助変速部22を備え、図示せぬ油圧制
御装置によって前進4段、後進1段の変速段を自動的に
切換える周知の構成とされている。前進4段のうち、最
高速段(第4速段)はオーバードライブ段となってい
る。自動変速機20を経た動力は、出力ギヤ24を介し
てセンタデファレンシャル装置30に伝達される。
【0021】センタデファレンシャル装置30は、サン
ギヤ31、該サンギヤ31と噛合するプラネタリピニオ
ン32、該プラネタリピニオン32をサンギヤ31の周
りで回転自在に支持するキャリア33、及び前記プラネ
タリピニオン32と噛合するリングギヤ34を有する。
【0022】前記自動変速機20の出力ギヤ24に伝達
されてきた動力は、このセンタデファレンシャル装置3
0のキャリア33から入力され、一部はリングギヤ34
を介してリヤプロペラシャフト40へと伝達され、一部
はサンギヤ31を介してチェーン50へと伝達されるよ
うになっている。
【0023】リヤプロペラシャフト40側に伝達された
動力は、図示せぬリヤデファレンシャル、リヤドライブ
シャフトを介して左右の後輪へと伝達される。一方、チ
ェーン50側に伝達された動力は、フロントプロペラシ
ャフト60、フロントデファレンシャル70、フロント
ドライブシャフト80を介して図示せぬ左右の前輪に伝
達される。
【0024】ここで、センタデフクラッチ90は、セン
タデファレンシャル装置30のキャリア33とサンギヤ
31とをトルク伝達関係に接続する。このセンタデフク
ラッチ90は、湿式の多板クラッチを有するもので、こ
れ自体は周知のものである。即ち、制御装置100から
の指令によって図示せぬソレノイドが所定のデューティ
比で駆動され、これによって発生された油圧をパイロッ
ト圧としてセンタデフクラッチ90のクラッチ圧Pgaが
任意の値に制御され、その結果このクラッチ圧Pgaに応
じた係合力が発生するというものである。
【0025】センタデフクラッチ90によりセンタデフ
ァレンシャル装置30のキャリア33とサンギヤ31と
がトルク伝達関係に接続されると、センタデファレンシ
ャル装置30が全体として一体回転をするようになり、
両者の差動が制限されると共にフロント側及びリヤ側に
荷重配分率に応じたトルク分配率で動力伝達が為され
る。一方、キャリア33とサンギヤ31とが相対回転自
由に接続されると、フロント側及びリヤ側にリングギヤ
34、サンギヤ31の歯数比(半径比)に応じたトルク
分配がなされるようになる。
【0026】なお、この実施例では、遊星歯車構造のセ
ンタデファレンシャル装置を採用すると共に、そのキャ
リアとサンギヤとをセンタデフクラッチによって差動制
限可能とし、前後輪へのトルク分配率をも積極的に変更
可能とでき得る機構としていたが、本発明を適用する4
輪駆動車は、このようにトルク分配率を積極的に変更す
るタイプのものである必要はなく、例えばセンタデファ
レンシャル装置によって基本的に前:後=5:5で分配
すると共に、センタデフクラッチにより、いわゆるデフ
ロック(リジッド連結)にするタイプのものも適用可能
である。又、更には、センタデファレンシャル装置を持
たず、センタデフクラッチの係合力を任意に制御するこ
とによって、2輪〜4輪間の任意の駆動状態(差動状
態)を多段階、あるいは無段階(連続的)に得るように
した4輪駆動車でも本発明を適用することができる。
又、純2輪、直結4輪の単なる2段階とされた、いわゆ
るパートタイム式の4輪駆動車でも適用可能である。
【0027】図2に戻って、前記制御装置100は、各
種センサ101、102、103・・・を介して走行状
態を示す種々の信号を取り込み、この信号に基づいてエ
ンジン10、自動変速機20を制御すると共に、センタ
デフクラッチ90のクラッチ油圧Pgaをエンジン負荷の
変動状態に依存して制御する構成とされている。
【0028】取り込まれる信号には車速V、スロットル
開度θ、操舵角δ、ヨーレイトγ、横加速度(横G)、
前後加速度(前後G)、前輪回転数Nf 、後輪回転数N
r 、アイドル接点信号Idl等が含まれる。
【0029】まず、図3に異径タイヤが装着されている
か否かを判断するためのフローチャートを示す。
【0030】ステップ202では、車速V、ヨーレート
γ、センタデフクラッチ90の油圧Pcd、スロットル開
度θ、前後輪の回転数Nf 、Nr 及びシフト位置などを
読み込む。なお、センタデフクラッチ90の油圧Pcd
は、制御装置100内において直接的にそのデータを入
手することができる。
【0031】次に、ステップ204で車両の走行状態に
ついて判断する。即ち、車速Vが下限車速V1 以上で且
つ上限車速V2 以下であること、ヨーレートγの絶対値
が予め定めた基準値γ1 以下であること、センタデフク
ラッチ90の係合油圧Pcdが予め定めた基準油圧Po 以
下であること、スロットル開度θが各変速段毎に設定し
た基準開度θi 以下であること、の全ての条件を満たし
ているか否かを判断する。
【0032】なお、ここで車速Vを上記車速範囲内とし
たのは、低速域及び高速域での車輪速の比較的大きいノ
イズの影響を避けるためである。又、ヨーレートγが基
準値γ1 以下であることを判断しているのは、前後輪の
内輪差による影響を避けるためである。更に、前記基準
油圧Po は、0に近い所定油圧であって、係合油圧Pcd
がこの基準油圧Po 以下であることを確認するようにし
ているのは、差動制限による影響を避けるためである。
そして、スロットル開度θについて判断しているのは、
駆動力が大きければ車輪がスリップしてしまうからであ
り、又、その駆動力の限界は変速段によって異なってい
るから、基準開度θi を変速段毎に設定しているもので
ある。
【0033】上記の全ての条件が満たされた場合、即ち
ステップ204の判断結果が全てYESであったときに
は、車両は前後輪の差動がフリーの状態でほぼ直線上を
中車速で、且つエンジンからの駆動力をほとんど受けな
い安定した状態で走行中であると判断できるため、ステ
ップ206に進んで前後輪の有効半径の比、即ち異径比
Kを演算する。この異径比Kは、前輪回転数Nf と後輪
回転数Nr との比(Nr /Nf )として求められ、ステ
ップ204の条件が満たされる毎に演算される。
【0034】次に、求められた異径比Kについてノイズ
を除去するためのガードをかける。即ち、異径比Kが下
限値A以下か否か(ステップ208)、又上限値B以上
か否か(ステップ210)を判断する。異径比Kが下限
値Aより小さければ、その下限値Aを異径比Kの値とし
て採用し(ステップ212)、又反対に異径比Kが上限
値Bを超えていれば、その上限値Bを異径比Kの値とし
て採用する(ステップ214)。
【0035】上記のステップ208〜214の処理に続
けて、ステップ216ではフィルタによるノイズの除去
を行う。ここでは、ステップ206で求められた異径比
をKo とし、又判断を行っているサイクルより1サイク
ル前に求められた異径比をKn-1 とすると、
【数1】 Kn =(15×Kn-1 +Ko )/16 …(1) の演算によってノイズの除去を行う。
【0036】次に、前後輪の半径のずれの大きさ、換言
すれば、回転数のずれの大きさを判断するために、ステ
ップ216で求めた値Kn と、前後輪に径差がない場合
の値である「1」との差の絶対値ΔKn を求める(ステ
ップ218)。
【0037】この絶対値(以下、仮に異径幅という)Δ
Kn は、前輪と後輪とに異なる大きさのタイヤを装着し
た場合や、いずれか一方にチェーンを装着した場合、あ
るいは極めて重い荷物をトランク内に収容した場合など
のタイヤの有効半径に相違がある場合に所定値より大き
くなる。従って、ステップ204の条件を満たす走行状
態で、異径幅ΔKn が所定値C以下であれば、前後輪に
径差がないと判断することができる。そこで、ステップ
220では、異径幅ΔKn が予め定めた値C以下か否
か、即ちCの幅を持った範囲内にあるか否かを判断し、
その結果がC以下であると認められた場合には、異径差
フラグKFを0にリセットする(ステップ222)。
【0038】一方、異径幅ΔKn が所定値Cよりも大き
かった場合には、異径タイヤが装着されているとして異
径差フラグKF=1が設定される(ステップ224)。
【0039】なお、ステップ204の各判断をした結
果、1つでも成立していないものがあると認められたと
きには、ステップ226に進んで、異径比Kとして前回
のサイクルで求められた値Kn-1 を採用し、その後にス
テップ220に進む。なお、このルーチンが最初にスタ
ートするときは、異径比Kの初期値は1に設定してあ
る。
【0040】このようにして求められた異径タイヤの装
着情報を考慮し、制御装置100では図4に示されるよ
うなフローチャートに従って、エンジン負荷の値に依存
した本発明に係るがた打ち防止制御を実行する。
【0041】この制御フローを図4に示す。
【0042】まず、ステップ300において、各種信号
が取り込まれる。
【0043】ステップ301では、 V3 ≦V≦V4 |δ|≦δo KF=0 の3条件が成立するか否かが判定される。
【0044】本発明に係るがた打ち防止制御は、この3
条件が全て成立したときに初めて実行される。車速Vが
所定値V3 とV4 の間に入っているという趣旨は、車速
Vがあまり高すぎると差動を制限することによる弊害が
生じるようになるためであり、又、車速Vがあまり低す
ぎると(アクセルペダルを放した状態でも)駆動領域に
入ってくるため、本制御を実行する意味が必ずしも存在
しない上に、この領域では別途の差動制御が行われる可
能性が高いためである。
【0045】又、操舵角δの絶対値が所定値δo より小
さいことを条件としたのは、操舵角δが大きい場合は前
後輪の差動を許容してやらないとタイトブレーキング現
象が発生するためである。
【0046】異径差フラグKFが0であることを条件と
したのは、既に詳述している通りであり、異径タイヤが
装着されている状態下で差動を制限すると内部循環トル
クの発生等によって様々な不具合が発生するためであ
る。
【0047】ステップ301における3条件が全て成立
すると、フローは302へと進んで、スロットル開度θ
の大きさ及びその開閉速度Δθの大きさが判定される。
この判定は、スロットルの戻しが速く且つ低開度の場合
は、速やかにセンタデフクラッチ90の係合力を立ち上
げる必要があるためである。
【0048】即ち、スロットル開度θが所定値θ1 より
も小さく、且つスロットル開度θの閉じ速度Δθが所定
値−θ2 よりも小さいと判定されたときは、ステップ3
03に進んで、本制御が実行中であることを示すフラグ
Fg が1に設定された後、ステップ304でセンタデフ
クラッチ90のクラッチ圧Pgaが一気に最高圧Pga max
にまで高められ、速やかにその係合力が増大される。
【0049】一方、θ<θ1 、Δθ<−θ2 の少なくと
も一方が成立していないと判定されたときには、ステッ
プ305に進んで、アイドル接点信号Idlがオンである
か否か、即ちアクセルペダルが全閉とされているか否か
が判定される。
【0050】アイドル接点がオンであると判定されたと
きには、ステップ306に進んで本制御を実行中である
ことを示すフラグFg が1に設定され、ステップ307
でクラッチ圧PgaがPga1 だけなだらかに増大させられ
る。
【0051】ステップ308では、その結果クラッチ圧
Pgaが最大値Pga maxに至ったか否かが判定され、最大
値に至った段階でステップ309に進み、当該最大値P
ga maxが維持される。
【0052】これに対し、ステップ301でNOの判定
がなされた場合、及びステップ305でアイドル接点信
号Idlがオフであると判定されたときは、ステップ31
0以降のクラッチ圧Pgaを減少させる制御に入る。
【0053】まず、ステップ310でフラグFg が1で
あるか否かが判定される。1であると判定されたとき
は、それまでクラッチ圧Pgaを増大させる制御が実行さ
れていたことを示すため、ステップ311に進んで、ク
ラッチ圧Pgaを所定値Pga2 だけ(なだらかに)減圧す
る処理がなされる。
【0054】又、ステップ312では、その結果クラッ
チ圧Pgaが0(あるいは他の目的で決定される所定値)
に至ったか否かが判定され、0に至ったと判定された段
階でステップ313に進み、フラグFg が0に設定され
る。
【0055】一方、ステップ310でフラグFg が1で
ないと判定されたときは、それまで本制御が実行されて
いなかったと認識されるため、ステップ314に進ん
で、クラッチ圧Pgaが0に維持されるようになってい
る。
【0056】この制御フローによれば、アクセルペダル
が急速に且つ低開度にまで解放されたときには、センタ
デフクラッチ90の係合力を急激に高めるため、がた打
ち音の発生防止を図ると共に、車両の安定性を確保で
き、一方、アクセルペダルがゆっくりと全閉とされたと
きは、ゆっくりとセンタデフクラッチ90の係合力が増
大されるため、トルクの分配率の急変がなく、運転者に
違和感を与えることなくがた打ち音の発生を防止するこ
とができるようになる。
【0057】即ち、例えば、エンジン負荷が急激に減少
するときには、もともと車両の挙動も急変することか
ら、むしろ摩擦係合手段の係合力を急激に高めた方が駆
動系のがた打ち音を確実に低減でき、又運転性能上も好
ましい。又、アクセルペダルを急激に操作したときに車
両の挙動が変化することについては、運転者もある程度
予知できるため、違和感を与えることもない。
【0058】一方、例えばエンジン負荷が緩やかに低減
されたようなときには、通常がた打ち音が発生するまで
に余裕があり、又、仮に発生したとしてもその音は小さ
いため、摩擦係合手段の係合力も緩やかに増大させた方
が、トルク分配率の急変が必要以上に生じることがな
く、運転者に違和感を与えることもないため良好となる
ものである。
【0059】更に、この実施例では、係合力の増大を、
アイドル接点信号Idlのオフが検出されるまで維持する
と共に、この検出後にゆっくりと低下させるようにして
いるため、結果としてアクセルペダルが踏み込まれた直
後所定期間は係合力が高いままに維持されることにな
り、被駆動状態から駆動状態に反転するときのがた打ち
音の発生も効果的に防止することができるようになると
共に、例えばアクセル全閉とされている状態からの急発
進等の安定性を非常に向上させることもできるようにな
る。
【0060】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ま
ず異径タイヤが装着されていないことを確認した上で、
エンジンが低負荷のときには常に摩擦係合手段の係合力
が増大されることになり、しかもエンジン負荷が上昇後
もしばらく高係合力が維持されるため、特に低μ路等で
アクセルを踏み込んだときの安定性を増大できると共
に、エンジンが駆動から被駆動、あるいは被駆動から駆
動へと転換されるときのがた打ち音を運転者に違和感を
与えることなく効果的に低減することができるようにな
るという優れた効果が得られる。
【0061】又、異径タイヤが装着されていると検知さ
れたときには、それらの制御を禁止するようにしている
ため、駆動系に内部循環トルクが作用して運動性能が損
なわれたり、本来の伝達トルク以上の力が作用して各部
材の耐久性が低下したり、あるいは発熱量が異常に増大
したりするという不具合が発生するのを防止することが
できるようになる。又、摩擦係合手段に直結方向の油圧
が作用しているにも拘らず、摩擦板に相対回転が生じ、
該摩擦板の耐久性が低下するという問題も避けることが
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明が適用された車両用4輪駆動車の構成を
示すスケルトン図
【図3】上記実施例装置において実行される、異径タイ
ヤの装着状態を検知するための制御フローを示す流れ図
【図4】上記実施例装置において実行される、係合力増
大制御を示す流れ図
【符号の説明】
10…エンジン 20…自動変速機 30…センタデファレンシャル装置 40…リヤプロペラシャフト 50…チェーン 60…フロントプロペラシャフト 70…フロントデファレンシャル 80…フロントドライブシャフト 90…センタデフクラッチ 100…制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからのトルクを前後輪にそれぞれ
    伝達するトルク伝達経路内に摩擦係合手段を設けると共
    に、この摩擦係合手段の係合力を変更することによって
    前後輪の差動許容状態を制御可能とした4輪駆動車の制
    御装置において、 エンジン負荷を検出する手段と、 エンジン負荷が低負荷のときに、前記摩擦係合手段の係
    合力を増大すると共に、エンジン負荷が低負荷から高負
    荷に上昇後も、所定期間は該摩擦係合手段の係合力を高
    めておく係合力制御手段と、 異径タイヤの装着を検知する手段と、 異径タイヤの装着を検知したときには、前記係合力制御
    手段による係合力の増大制御を禁止する手段と、 を備えたことを特徴とする4輪駆動車の制御装置。
JP26155092A 1992-09-30 1992-09-30 4輪駆動車の制御装置 Pending JPH06107014A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26155092A JPH06107014A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 4輪駆動車の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26155092A JPH06107014A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 4輪駆動車の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06107014A true JPH06107014A (ja) 1994-04-19

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001341539A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Isuzu Motors Ltd 四輪駆動車における前後輪変速装置
JP2002106681A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Fuji Heavy Ind Ltd 遊星歯車式ディファレンシャル装置の差動制限装置
JP2020147131A (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 株式会社Subaru 車両用駆動装置

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