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JPH0592665A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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Publication number
JPH0592665A
JPH0592665A JP3283513A JP28351391A JPH0592665A JP H0592665 A JPH0592665 A JP H0592665A JP 3283513 A JP3283513 A JP 3283513A JP 28351391 A JP28351391 A JP 28351391A JP H0592665 A JPH0592665 A JP H0592665A
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JP
Japan
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color
weight
recording material
parts
heat
Prior art date
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Granted
Application number
JP3283513A
Other languages
English (en)
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JP2745172B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Takahara
勝彦 高原
Toshiaki Takahashi
俊章 高橋
Masaki Miyagawa
正貴 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIKKA CHEM CO Ltd, Nikka Chemical Industry Co Ltd filed Critical NIKKA CHEM CO Ltd
Priority to JP3283513A priority Critical patent/JP2745172B2/ja
Publication of JPH0592665A publication Critical patent/JPH0592665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2745172B2 publication Critical patent/JP2745172B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/333Colour developing components therefor, e.g. acidic compounds
    • B41M5/3333Non-macromolecular compounds
    • B41M5/3335Compounds containing phenolic or carboxylic acid groups or metal salts thereof
    • B41M5/3336Sulfur compounds, e.g. sulfones, sulfides, sulfonamides
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/337Additives; Binders
    • B41M5/3375Non-macromolecular compounds

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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】支持体上に、無色又は淡色のロイコ染料からな
る発色物質及び加熱時反応して該発色物質を発色せしめ
る顕色剤を含有する感熱発色層を有する感熱記録材料に
おいて、顕色剤として2,4'−ジヒドロキシジフェニル
スルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと
からなる混合物を使用することを特徴とする感熱記録材
料。 【目的】発色濃度や発色感度が十分に高く、発色性に優
れ、しかも画像保存性(耐候性)も良好であるなど、優
れた性能を有する感熱記録材料を提供することを目的と
してなされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な感熱記録材料、さ
らに詳しくは、特に発色性及び画像保存性を向上させた
感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙や合成紙、プラスチックフイル
ムなどの支持体上に、加熱により発色する感熱発色層を
設けた感熱記録材料は、例えばファクシミリ、電卓、マ
イコンなどのサーマルプリンタ、心電図や分析機器など
のサーモペンレコーダ、乗車券、スーパーマーケットで
のPOS用ラベルなどに幅広く用いられている。この感
熱記録材料は、通常、発色物質としての無色又は淡色の
ラクトン系、ラクタム系、スピロピラン系などのロイコ
染料と、この発色物質と加熱時反応して発色させる顕色
剤とを、それぞれ別個にボールミルやサンドミルなどで
粉砕して溶剤に分散させたのち、結合剤を加えてこれら
の分散液を混合し、必要に応じ、これにワックス、増感
剤、界面活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加して塗工
液を調製したのち、これを紙などの支持体上に塗布し、
乾燥して感熱発色層を設けることにより製造される。画
像保存性の優れた顕色剤として特開昭56−12748
6号、特開昭63−3991号などには、2,4'−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホンや4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルスルホンが用いられているが、熱応答性が悪く
十分な発色濃度が得られていない。このような場合、顕
色剤に増感剤を添加して発色温度をさげることが行われ
ている。このような目的で現在使用されている増感剤と
しては、例えばパラフィンワックス、あるいは脂肪酸ア
ミド、ジメチルテレフタレートなどのアミド類やエステ
ル類、さらにはエーテル類などがあるが、これらの増感
剤は発色濃度及び発色感度の点については必ずしも十分
であるとはいえず、高濃度の画像が得られても保存性が
悪く、経時的に劣化するなどの欠点がある場合が多く満
足できるものは得られていない。また、一般に顕色剤を
2種以上併用することは、地肌カブリの原因となり望ま
しくないといわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の感熱記録材料が有する欠点を克服し、発色濃度や
発色感度が十分に高く、発色性に優れ、しかも画像保存
性(耐候性)も良好であるなど、優れた性能を有する感
熱記録材料を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の優れ
た性能を有する感熱記録材料を開発すべく鋭意研究を重
ねた結果、顕色剤としての2,4'−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを特定の割合付近で混合すると、その融点の低下及び
融け始めと融け終わりの温度差が小さいことを利用し
て、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、支持体
上に、無色又は淡色のロイコ染料からなる発色物質及び
加熱時反応して該発色物質を発色せしめる顕色剤とを含
有する感熱発色層を設けてなる感熱記録材料において、
顕色剤として、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとの混合
物を含有することを特徴とする感熱記録材料を提供する
ものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
感熱記録材料における支持体上に設けられた感熱発色層
には、前記発色物質及び顕色物質として2,4'−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン(m.p.182−5℃)と
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン(m.p.24
8−9℃)の混合物を含有させることが必要である。本
発明においては、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスル
ホンの使用量は、通常、全顕色剤中、70〜95重量%
が望ましい。この配合率が70重量%未満では融け初め
と融け終わりの温度差が大きくなり、本発明感熱記録材
料の性能が十分に発揮されず、また、95重量%を超え
ると発色温度が高くなり感熱記録材料として不便になる
ので好ましくない。本発明に用いる2,4'−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンは分散時の混合でも予め混合することができ
る。
【0006】本発明に用いる顕色剤剤の混合法として
は、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は4,
4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの合成及び精製
時に適切な配合の混合物に調製する方法又は予め精製さ
れたものを混合する方法を行うことができる。後者の精
製したものを混合する方法の場合は、それぞれの溶液を
混合してから溶媒を除去する方法が均一性の点から望ま
しいが、各粉体をサンドグラインドミルなどの機械を用
いて混合してもよい。あるいは、それぞれの分散液を調
製し、所望の適切な割合で配合したものを使用しても良
い。
【0007】本発明の感熱記録材料の感熱発色層に、発
色物質として用いられる無色又は淡色のロイコ染料につ
いては特に制限はなく、従来感熱記録材に発色物質とし
て慣用されているものの中から任意のものを選択して用
いることができ、ロイコ染料としては、例えば、クリス
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−
アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−(p−トルエンスルホンアミド)フタリ
ド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−6'−
クロロ−8'−メトキシインドリノベンゾスピロピラン
などを使用することができる。これらの発色物質は、そ
れぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよく、また、その使用量は、使用する顕色剤に
応じて適宜選ばれる。
【0008】本発明感熱記録材料においては、本発明の
目的を損なわない範囲で、所望に応じ従来の増感剤を適
宜併用することもできる。このような増感剤としては、
例えば高級脂肪酸又はそのエステル、アミド、金属塩の
ほか、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの
縮合物、高級直鎖グリコール類、高級ケトン類、ビスフ
ェノールS誘導体などを使用することができる。本発明
感熱記録材料においては、この感熱発色層は、通常用い
られている方法、例えば前記発色物質、顕色物質及び増
感剤を適当な結合剤とともに、水性媒体などの媒体中に
分散させて分散液を調製し、この分散液を支持体上に塗
布、乾燥する方法などによって設けることができる。前
記結合剤としては、例えばヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、
スチレン−マレイン酸共重合物などが挙げられる。これ
らの結合剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。本発明の感熱記録材料に用いられる
支持体についても特に制限はなく、従来感熱記録材に支
持体として慣用されているもの、例えば紙、合成紙、プ
ラスチックフイルムなどを用いることができる。
【0009】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、実施例及び比較例で得られた感熱
記録紙の性能は次のようにして評価した。 (1)発色性 熱傾斜試験機(東洋精機製作所)を用い、サンプル加圧
2kg/cm2、加熱時間5秒間、発色温度は5℃きざみの
条件で発色を行ったのち、カラーコンピューター(スガ
試験機)を用い、色濃度C'を測定した。なお、発色前
の感熱記録紙の色濃度C0'(地肌カブリ)、発色後の色
濃度をC1'とした。 a)地肌カブリ 地肌カブリは小さい方が良い。 b)立ち上がり及び立ち終わり温度と色濃度 発色温度とその時の色濃度C'をグラフにプロットし、
接線を引いてその交点より、立ち上がり温度と色濃度
C'、立ち終わり温度と色濃度C'を求めた。立ち上がり
温度と立ち終わりと温度との差が小さい程良い。 (2)耐光性 熱傾斜試験機で、加熱発色させた感熱記録紙を、フェー
ド・オ・メーター(スガ試験機)で63℃にて20時間
露光後、地肌と発色部の色濃度C'を測定した。また、
発色部の残存率は、
【0010】
【数1】 で表した。この残存率は100に近い方が良い。
【0011】実施例1 感熱発色層形成液として、下記A液、B液をそれぞれ別
途に用意し、サンドミルを用いて3時間微粉砕して分散
させた。 [A液](発色物質分散液) 3−(N−メチル−N−シクロヘキシル) アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.3重量部 水 2.0重量部 [B液](顕色物質分散液) ジヒドロキシジフェニルスルホン(2,4'−ジヒ ドロキシジフェニルスルホン 75%含有) 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 次に、B液からC液を調製した。 [C液] B液 3.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 2.6重量部 蒸留水 6.1重量部 カオリン 0.61重量部 次いで、A液0.58重量部及びC液10重量部を混合
して感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m2
上質紙に、乾燥塗布量が約7g/m2となるように塗布
し、風乾して感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第1表に示す。
【0012】実施例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン83%含
有物を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録紙
を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示す。
【0013】比較例1 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン(99.
8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示す。
【0014】比較例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン(99.
8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示す。
【0015】比較例3 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、ビスフェノールAを使用した以外は実施例1と同様
にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を
第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明感熱記録材料は感熱紙用顕色剤の
2,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,4'−
ジヒドロキシジフェニルスルホンが有する耐候性が高い
利点を損なわず発色温度を下げ、発色性を向上できる利
点がある上、本発明感熱記録材料は、顕色剤の混合によ
る地肌カブリがない利点もあるので品質の良い感熱紙を
得ることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な感熱記録材料、さ
らに詳しくは、特に発色性及び画像保存性を向上させた
感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙や合成紙、プラスチックフイル
ムなどの支持体上に、加熱により発色する感熱発色層を
設けた感熱記録材料は、例えばファクシミリ、電卓、マ
イコンなどのサーマルプリンタ、心電図や分析機器など
のサーモペンレコーダ、乗車券、スーパーマーケットで
のPOS用ラベルなどに幅広く用いられている。この感
熱記録材料は、通常、発色物質としての無色又は淡色の
ラクトン系、ラクタム系、スピロピラン系などのロイコ
染料と、この発色物質と加熱時反応して発色させる顕色
剤とを、それぞれ別個にボールミルやサンドミルなどで
粉砕して溶剤に分散させたのち、結合剤を加えてこれら
の分散液を混合し、必要に応じ、これにワックス、増感
剤、界面活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加して塗工
液を調製したのち、これを紙などの支持体上に塗布し、
乾燥して感熱発色層を設けることにより製造される。画
像保存性の優れた顕色剤として特開昭56−12748
6号、特開昭63−3991号などには、2,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンや4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンが用いられているが、熱応答性が
悪く十分な発色濃度が得られていない。このような場
合、顕色剤に増感剤を添加して発色温度をさげることが
行われている。このような目的で現在使用されている増
感剤としては、例えばパラフィンワックス、あるいは脂
肪酸アミド、ジメチルテレフタレートなどのアミド類や
エステル類、さらにはエーテル類などがあるが、これら
の増感剤は発色濃度及び発色感度の点については必ずし
も十分であるとはいえず、高濃度の画像が得られても保
存性が悪く、経時的に劣化するなどの欠点がある場合が
多く満足できるものは得られていない。また、一般に顕
色剤を2種以上併用することは、地肌カブリの原因とな
り望ましくないといわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の感熱記録材料が有する欠点を克服し、発色濃度や
発色感度が十分に高く、発色性に優れ、しかも画像保存
性(耐候性)も良好であるなど、優れた性能を有する感
熱記録材料を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の優れ
た性能を有する感熱記録材料を開発すべく鋭意研究を重
ねた結果、顕色剤としての2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンを特定の割合付近で混合すると、その融点の低下
及び融け始めと融け終わりの温度差が小さいことを利用
して、その目的を達成しうることを見い出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、支持
体上に、無色又は淡色のロイコ染料からなる発色物質及
び加熱時反応して該発色物質を発色せしめる顕色剤とを
含有する感熱発色層を設けてなる感熱記録材料におい
て、顕色剤として、2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
との混合物を含有することを特徴とする感熱記録材料を
提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
感熱記録材料における支持体上に設けられた感熱発色層
には、前記発色物質及び顕色物質として2,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン(m.p.182−5℃)
と4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(m.
p.248−9℃)の混合物を含有させることが必要で
ある。本発明においては、2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンの使用量は、通常、全顕色剤中、70〜
95重量%が望ましい。この配合率が70重量%未満で
は融け初めと融け終わりの温度差が大きくなり、本発明
感熱記録材料の性能が十分に発揮されず、また、95重
量%を超えると発色温度が高くなり感熱記録材料として
不便になるので好ましくない。本発明に用いる2,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホンは分散時の混合でも予め混合
することができる。
【0006】本発明に用いる顕色剤剤の混合法として
は、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの合成及び
精製時に適切な配合の混合物に調製する方法又は予め精
製されたものを混合する方法を行うことができる。後者
の精製したものを混合する方法の場合は、それぞれの溶
液を混合してから溶媒を除去する方法が均一性の点から
望ましいが、各粉体をサンドグラインドミルなどの機械
を用いて混合してもよい。あるいは、それぞれの分散液
を調製し、所望の適切な割合で配合したものを使用して
も良い。
【0007】本発明の感熱記録材料の感熱発色層に、発
色物質として用いられる無色又は淡色のロイコ染料につ
いては特に制限はなく、従来感熱記録材に発色物質とし
て慣用されているものの中から任意のものを選択して用
いることができ、ロイコ染料としては、例えば、クリス
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−(p−トルエンスルホンアミド)フタ
リド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジブ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−
N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−
6’−クロロ−8’−メトキシインドリノベンゾスピロ
ピランなどを使用することができる。これらの発色物質
は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよく、また、その使用量は、使用する顕
色剤に応じて適宜選ばれる。
【0008】本発明感熱記録材料においては、本発明の
目的を損なわない範囲で、所望に応じ公知の増感剤を適
宜併用することもできる。このような増感剤としては、
例えば高級脂肪酸又はそのエステル、アミド、金属塩の
ほか、メタターフェニル、2−ベンジルオキシナフタレ
ン、p−ベンジルビフェニル、1−ヒドロキシナフトエ
酸フェニルエステル、エチレングリコールビス(m−ト
ルイル)エーテル、ジ(p−メチルベンジル)シュウ酸
エステルなどや、各種ワックス類、芳香族カルボン酸と
アミンとの縮合物、高級直鎖グリコール類、高級ケトン
類、ビスフェノールS誘導体などを使用することができ
る。本発明感熱記録材料においては、この感熱発色層
は、通常用いられている方法、例えば前記発色物質、顕
色物質及び増感剤を適当な結合剤とともに、水性媒体な
どの媒体中に分散させて分散液を調製し、この分散液を
支持体上に塗布、乾燥する方法などによって設けること
ができる。前記結合剤としては、例えばヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ルアミド、スチレン−マレイン酸共重合物などが挙げら
れる。これらの結合剤は1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。本発明の感熱記録材料に
用いられる支持体についても特に制限はなく、従来感熱
記録材に支持体として慣用されているもの、例えば紙、
合成紙、プラスチックフイルムなどを用いることができ
る。
【0009】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、実施例及び比較例で得られた感熱
記録紙の性能は次のようにして評価した。 (1)発色性 熱傾斜試験機(東洋精機製作所)を用い、サンプル加圧
2kg/cm、加熱時間5秒間、発色温度は5℃きざ
みの条件で発色を行ったのち、カラーコンピューター
(スガ試験機)を用い、色濃度C’を測定した。なお、
発色前の感熱記録紙の色濃度C’(地肌カブリ)、発
色後の色濃度をC’とした。 a)地肌カブリ 地肌カブリは小さい方が良い。 b)立ち上がり及び立ち終わり温度と色濃度 発色温度とその時の色濃度C’をグラフにプロットし、
接線を引いてその交点より、立ち上がり温度と色濃度
C’、立ち終わり温度と色濃度C’を求めた。立ち上が
り温度と立ち終わりと温度との差が小さい程良い。 (2)耐光性 熱傾斜試験機で、加熱発色させた感熱記録紙を、フェー
ド・オ・メーター(スガ試験機)で63℃にて20時間
露光後、地肌と発色部の色濃度C’を測定した。また、
発色部の残存率は、
【0010】
【数1】で表した。この残存率は100に近い方が良
い。
【0011】実施例1 感熱発色層形成液として、下記A液、B液をそれぞれ別
途に用意し、サンドミルを用いて3時間微粉砕して分散
させた。 [A液](発色物質分散液) 3−(N−メチル−N−シクロヘキシル) アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.3重量部 水 2.0重量部 [B液](顕色物質分散液) ジヒドロキシジフェニルスルホン(2,4’−ジヒ ドロキシジフェニルスルホン 75%含有) 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 次に、B液からC液を調製した。 [C液] B液 3.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 2.6重量部 蒸留水 6.1重量部 カオリン 0.61重量部 次いで、A液0.58重量部及びC液10重量部を混合
して感熱発色層の塗布を調製し、坪量65g/mの上
質紙に、乾燥塗布量が約7g/mとなるように塗布
し、風乾して感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第1表に示す。
【0012】実施例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン83%
含有物を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示す。
【0013】比較例1 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(9
9.8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示
す。
【0014】比較例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(9
9.8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示
す。
【0015】比較例3 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、ビスフェノールAを使用した以外は実施例1と同様
にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を
第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例3 感熱発色層形成液として、下記A液、B液、C液をそれ
ぞれ別途に用意し、サンドミルを用いて3時間微粉砕し
て分散させた。 [A液](発色物質分散液) 3−ジブチルアミノ−6−メチル− 7−アニリノフルオラン 2.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.3重量部 水 2.0重量部 [B液](顕色物質分散液) ジヒドロキシジフェニルスルホン(2,4’−ジヒ ドロキシジフェニルスルホン 75%含有) 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 [C液](増感物質分散液) 2−ベンジルオキシナフタレン 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 次に、B液とC液からD液を調製した。 [D液] B液 3.0 重量部 C液 3.0 重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 0.8重量部 カオリン 0.61重量部 次いで、A液0.58重量部及びD液10重量部を混合
して感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m
上質紙に、乾燥塗布量が約7g/mとなるように塗布
し、風乾して感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第2表に示す。
【0018】実施例4 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにメタターフェニルを使用した以外は実施例3
と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第2表に示す。
【0019】実施例5 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにp−ベンジルビフェニルを使用した以外は実
施例3と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙
の評価結果を第2表に示す。
【0020】実施例6 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりに1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル
を使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録紙を得
た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0021】実施例7 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにエチレングリコールビス(m−トルイル)エ
ーテルを使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0022】実施例8 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにジ(p−メチルベンジル)シュウ酸エステル
を使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録紙を得
た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0023】比較例4 実施例3におけるB液のジフェニルスルホンの代わりに
ビスフェノールAを使用した以外は実施例3と同様にし
て感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第2
表に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明感熱記録材料は感熱紙用顕色剤の
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが有する耐候性
が高い利点を損なわず発色温度を下げ、発色性を向上で
きる利点がある上、本発明感熱記録材料は、顕色剤の混
合による地肌カブリがない利点もあるので品質の良い感
熱紙を得ることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な感熱記録材料、さ
らに詳しくは、特に発色性及び画像保存性を向上させた
感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙や合成紙、プラスチックフイル
ムなどの支持体上に、加熱により発色する感熱発色層を
設けた感熱記録材料は、例えばファクシミリ、電卓、マ
イコンなどのサーマルプリンタ、心電図や分析機器など
のサーモペンレコーダ、乗車券、スーパーマーケットで
のPOS用ラベルなどに幅広く用いられている。この感
熱記録材料は、通常、発色物質としての無色又は淡色の
ラクトン系、ラクタム系、スピロピラン系などのロイコ
染料と、この発色物質と加熱時反応して発色させる顕色
剤とを、それぞれ別個にボールミルやサンドミルなどで
粉砕して溶剤に分散させたのち、結合剤を加えてこれら
の分散液を混合し、必要に応じ、これにワックス、増感
剤、界面活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加して塗工
液を調製したのち、これを紙などの支持体上に塗布し、
乾燥して感熱発色層を設けることにより製造される。画
像保存性の優れた顕色剤として特開昭56−12748
6号、特開昭63−3991号などには、2,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホンや4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホンが用いられているが、熱応答性が
悪く十分な発色濃度が得られていない。このような場
合、顕色剤に増感剤を添加して発色温度をさげることが
行われている。このような目的で現在使用されている増
感剤としては、例えばパラフィンワックス、あるいは脂
肪酸アミド、ジメチルテレフタレートなどのアミド類や
エステル類、さらにはエーテル類などがあるが、これら
の増感剤は発色濃度及び発色感度の点については必ずし
も十分であるとはいえず、高濃度の画像が得られても保
存性が悪く、経時的に劣化するなどの欠点がある場合が
多く満足できるものは得られていない。また、一般に顕
色剤を2種以上併用することは、地肌カブリの原因とな
り望ましくないといわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の感熱記録材料が有する欠点を克服し、発色濃度や
発色感度が十分に高く、発色性に優れ、しかも画像保存
性(耐候性)も良好であるなど、優れた性能を有する感
熱記録材料を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の優れ
た性能を有する感熱記録材料を開発すべく鋭意研究を重
ねた結果、顕色剤としての2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンを特定の割合付近で混合すると、その融点の低下
及び融け始めと融け終わりの温度差が小さいことを利用
して、その目的を達成しうることを見い出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、支持
体上に、無色又は淡色のロイコ染料からなる発色物質及
び加熱時反応して該発色物質を発色せしめる顕色剤とを
含有する感熱発色層を設けてなる感熱記録材料におい
て、顕色剤として、2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホンと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
との混合物を含有することを特徴とする感熱記録材料を
提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
感熱記録材料における支持体上に設けられた感熱発色層
には、前記発色物質及び顕色物質として2,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン(m.p.182−5℃)
と4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(m.
p.248−9℃)の混合物を含有させることが必要で
ある。本発明においては、2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンの使用量は、通常、全顕色剤中、70〜
95重量%が望ましい。この配合率が70重量%未満で
は融け初めと融け終わりの温度差が大きくなり、本発明
感熱記録材料の性能が十分に発揮されず、また、95重
量%を超えると発色温度が高くなり感熱記録材料として
不便になるので好ましくない。本発明に用いる2,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホンと4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホンは分散時の混合でも予め混合
することができる。
【0006】本発明に用いる顕色剤剤の混合法として
は、2,4,−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの合成及び
精製時に適切な配合の混合物に調製する方法又は予め精
製されたものを混合する方法を行うことができる。後者
の精製したものを混合する方法の場合は、それぞれの溶
液を混合してから溶媒を除去する方法が均一性の点から
望ましいが、各粉体をサンドグラインドミルなどの機械
を用いて混合してもよい。あるいは、それぞれの分散液
を調製し、所望の適切な割合で配合したものを使用して
も良い。
【0007】本発明の感熱記録材料の感熱発色層に、発
色物質として用いられる無色又は淡色のロイコ染料につ
いては特に制限はなく、従来感熱記録材に発色物質とし
て慣用されているものの中から任意のものを選択して用
いることができ、ロイコ染料としては、例えば、クリス
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)−6−(p−トルエンスルホンアミド)フタ
リド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジブ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−
N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−
6’−クロロ−8’−メトキシインドリノベンゾスピロ
ピランなどを使用することができる。これらの発色物質
は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよく、また、その使用量は、使用する顕
色剤に応じて適宜選ばれる。
【0008】本発明感熱記録材料においては、本発明の
目的を損なわない範囲で、所望に応じ公知の増感剤を適
宜併用することもできる。このような増感剤としては、
例えば高級脂肪酸又はそのエステル、アミド、金属塩の
ほか、メタターフェニル、2−ベンジルオキシナフタレ
ン、p−ベンジルビフェニル、1−ヒドロキシナフトエ
酸フェニルエステル、エチレングリコールビス(m−ト
ルイル)エーテル、ジ(p−メチルベンジル)シュウ酸
エステルなどや、各種ワックス類、芳香族カルボン酸と
アミンとの縮合物、高級直鎖グリコール類、高級ケトン
類、ビスフェノールS誘導体などを使用することができ
る。本発明感熱記録材料においては、この感熱発色層
は、通常用いられている方法、例えば前記発色物質、顕
色物質及び増感剤を適当な結合剤とともに、水性媒体な
どの媒体中に分散させて分散液を調製し、この分散液を
支持体上に塗布、乾燥する方法などによって設けること
ができる。前記結合剤としては、例えばヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ルアミド、スチレン−マレイン酸共重合物などが挙げら
れる。これらの結合剤は1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。本発明の感熱記録材料に
用いられる支持体についても特に制限はなく、従来感熱
記録材に支持体として慣用されているもの、例えば紙、
合成紙、プラスチックフイルムなどを用いることができ
る。
【0009】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、実施例及び比較例で得られた感熱
記録紙の性能は次のようにして評価した。 (1)発色性 熱傾斜試験機(東洋精機製作所)を用い、サンプル加圧
2kg/cm、加熱時間5秒間、発色温度は5℃きざ
みの条件で発色を行ったのち、カラーコンピューター
(スガ試験機)を用い、色濃度C’を測定した。なお、
発色前の感熱記録紙の色濃度C’(地肌カブリ)、発
色後の色濃度をC’とした。 a)地肌カブリ 地肌カブリは小さい方が良い。 b)立ち上がり及び立ち終わり温度と色濃度 発色温度とその時の色濃度C’をグラフにプロットし、
接線を引いてその交点より、立ち上がり温度と色濃度
C’、立ち終わり温度と色濃度C’を求めた。立ち上が
り温度と立ち終わりと温度との差が小さい程良い。 (2)耐光性 熱傾斜試験機で、加熱発色させた感熱記録紙を、フェー
ド・オ・メーター(スガ試験機)で63℃にて20時間
露光後、地肌と発色部の色濃度C’を測定した。また、
発色部の残存率は、
【0010】
【数1】 で表した。この残存率は100に近い方が良い。
【0011】実施例1 感熱発色層形成液として、下記A液、B液をそれぞれ別
途に用意し、サンドミルを用いて3時間微粉砕して分散
させた。 [A液](発色物質分散液) 3−(N−メチル−N−シクロヘキシル) アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.3重量部 水 2.0重量部 [B液](顕色物質分散液) ジヒドロキシジフェニルスルホン(2,4’−ジヒ ドロキシジフェニルスルホン 75%含有) 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 次に、B液からC液を調製した。 [C液] B液 3.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 2.6重量部 蒸留水 6.1重量部 カオリン 0.61重量部 次いで、A液0.58重量部及びC液10重量部を混合
して感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m
上質紙に、乾燥塗布量が約7g/mとなるように塗布
し、風乾して感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第1表に示す。
【0012】実施例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン83%
含有物を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示す。
【0013】比較例1 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(9
9.8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示
す。
【0014】比較例2 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(9
9.8%)を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第1表に示
す。
【0015】比較例3 実施例1におけるB液のジフェニルスルホンの代わり
に、ビスフェノールAを使用した以外は実施例1と同様
にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を
第1表に示す。
【0016】
【表1】
【0017】実施例3 感熱発色層形成液として、下記A液、B液、C液をそれ
ぞれ別途に用意し、サンドミルを用いて3時間微粉砕し
て分散させた。 [A液](発色物質分散液) 3−ジブチルアミノ−6−メチル− 7−アニリノフルオラン 2.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.3重量部 水 2.0重量部 [B液](顕色物質分散液) ジヒドロキシジフェニルスルホン(2,4’−ジヒ ドロキシジフェニルスルホン 75%含有) 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 [C液](増感物質分散液) 2−ベンジルオキシナフタレン 2.8重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 12.0重量部 水 5.2重量部 次に、B液とC液からD液を調製した。 [D液] B液 3.0重量部 C液 3.0重量部 10%ポリビニルアルコール水溶液 0.8重量部 カオリン 0.61重量部 次いで、A液0.58重量部及びD液10重量部を混合
して感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m
上質紙に、乾燥塗布量が約7g/mとなるように塗布
し、風乾して感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第2表に示す。
【0018】実施例4 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにメタターフェニルを使用した以外は実施例3
と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価
結果を第2表に示す。
【0019】実施例5 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにp−ベンジルビフェニルを使用した以外は実
施例3と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙
の評価結果を第2表に示す。
【0020】実施例6 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりに1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル
を使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録紙を得
た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0021】実施例7 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにエチレングリコールビス(m−トルイル)エ
ーテルを使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録
紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0022】実施例8 実施例3におけるC液の2−ベンジルオキシナフタレン
の代わりにジ(p−メチルベンジル)シュウ酸エステル
を使用した以外は実施例3と同様にして感熱記録紙を得
た。この感熱記録紙の評価結果を第2表に示す。
【0023】比較例4 実施例3におけるB液のジフェニルスルホンの代わりに
ビスフェノールAを使用した以外は実施例3と同様にし
て感熱記録紙を得た。この感熱記録紙の評価結果を第2
表に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明感熱記録材料は感熱紙用顕色剤の
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが有する耐候性
が高い利点を損なわず発色温度を下げ、発色性を向上で
きる利点がある上、本発明感熱記録材料は、顕色剤の混
合による地肌カブリがない利点もあるので品質の良い感
熱紙を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、無色又は淡色のロイコ染料か
    らなる発色物質及び加熱時反応して該発色物質を発色せ
    しめる顕色剤を含有する感熱発色層を有する感熱記録材
    料において、顕色剤として2,4'−ジヒドロキシジフェ
    ニルスルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホ
    ンとからなる混合物を使用することを特徴とする感熱記
    録材料。
  2. 【請求項2】顕色剤中に2,4'−ジヒドロキシジフェニ
    ルスルホンが70〜95重量%存在することを特徴とす
    る請求項1記載の感熱記録材料。
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