JPH0588919B2

JPH0588919B2 -

Info

Publication number: JPH0588919B2
Application number: JP1313999A
Authority: JP
Inventors: Satoyuki Ishikawa; Hirofumi Kanao
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1989-12-01
Filing date: 1989-12-01
Publication date: 1993-12-24
Also published as: JPH03174498A

Description

【発明の詳細な説明】

産業上の利用分野本発明は、洗浄時の“ぬるつき”がなく、すす
ぎ性の良好な洗浄剤組成物に関する。従来の技術台所洗剤、住居用洗剤、シヤンプー、ボデイシ
ヤンプーなどの洗浄剤においては、洗浄時に手な
どの肌に触れることが避けられないため、従来か
ら皮膚にマイルドな洗浄剤組成が検討されてき
た。しかし従来の洗浄剤では、界面活性剤が皮膚や
硬表面に吸着して“ぬるつき”を感じ、使用感が
悪いばかりか、その“ぬるつき”を除去するため
に、洗浄後に多量の水で濯がなければならないた
め、作業性、経済性の点で問題が大きかつた。発明が解決しようとする課題本発明は、皮膚にマイルドで硬表面や皮膚への
界面活性剤の吸着が少なく、すすぎ性の良好な洗
浄剤組成物を提供するものである。発明の構成本発明は、以下の(a)および(b)成分を含有するこ
とを特徴とする硬表面用洗浄剤組成物、皮膚用洗
浄剤組成物および毛髪用洗浄剤組成物（シヤンプ
ー）である。 (a) C_6〜18の脂肪酸とC_5〜6の単糖類またはそのモ
ノアルキルエーテルとのエステルからなる糖エ
ステル系界面活性剤：１〜30重量％。 (b) アルキルアミンオキシド：0.5〜10重量％。 (a)成分の糖エステル系界面活性剤は、皮膚刺激
性が少ない皮膚にマイルドな界面活性剤であり、
C_6〜18の脂肪酸またはこの脂肪酸のエステルのよ
うな脂肪酸誘導体と、モノペントース、モノヘキ
ソース類またはそのモノアルキルエーテルとから
得られる。ここで脂肪酸としては、飽和でも不飽和でも、
また、直鎖でも分岐を有していてもよい。このよ
うな脂肪酸の具体例としては、例えば、カプロン
酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロ
レイン酸、ラウロレイン酸、ミリストレイン酸、
パルミトレイン酸、オレイン酸、メチルウンデカ
ン酸などが挙げられる。また、脂肪酸誘導体としては、上記脂肪酸と低
級アルコールとの脂肪酸エステルなどが用いら
れ、例えば、上記脂肪酸のメチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステルなどが挙げられ
る。モノペントース類としては、キシロース、アラ
ビノース、リブロース、キシルロース、リキソー
ス糖のモノペントースの他に、メチルキシロー
ス、エチルアラビノース糖のモノアルキル化物が
挙げられる。モノヘキソース類としては、グルコ
ース、ガラクトース、フラクトース等のモノヘキ
ソースの他に、メチルグルコース、エチルグルコ
ース等のモノアルキル化物が挙げられる。本発明の糖エステル系界面活性剤では、単糖類
の水酸基のいくつがC_6〜12の脂肪酸残基とエステ
ルを形成しているかは特に問わないが、モノエス
テルを主体とすることが好ましく、トリエステル
以上のポリエステルが１重量％以下であることが
望ましい。 (a)成分の糖エステル系界面活性剤は、本発明の
洗浄剤組成物中に１〜30重量％、好ましくは５〜
25重量％配合される。この配合量が少な過ぎる
と、“ぬるつき”の発生を十分に防止できず、す
すぎ性が劣化する。一方、配合量が多くしても、
性能の向上は見られない。 (a)成分の糖エステル系界面活性剤は、適宜の方
法により得られるが、特開平３−76593号公報に
記載の糖モノ脂肪酸エステルの製造方法によれ
ば、モノエステルを主体とする糖エステルを工業
的に有利に合成できる。 (b)成分のアルキルアミンオキシドは、皮膚刺激
性が少なく皮膚にマイルドな界面活性剤であり、
下記一般式（）で表わされる。ここで、R₁，
R₂は炭素数１〜５のアルキル基またはヒドロキ
シアルキル基、R₃が炭素数８〜20のアルキル基
である。

【式】 R₃は飽和でも不飽和でもよく、また、直鎖状
でも分岐鎖を含んでいてもよい。アルキルアミンオキシドは、洗浄剤組成物中に
0.5〜10重量％、好ましくは2.5〜5.5重量％配合さ
れる。この配合量が多すぎると、“ぬるつき”の
発生を十分に防止できず、すすぎ性が劣化する。
一方、配合量が少なすぎると、洗浄性能が低下す
る。本発明の洗浄剤組成物中には、その用途に応じ
て種々の任意成分、例えば、アニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、
両性界面活性剤、金属イオ封鎖剤、ハイドロトロ
ープ剤、増粘剤、殺菌剤、防腐剤、色素、香料な
どを適宜配合することができる。本発明の洗浄剤組成物は、種々の用途の洗浄剤
として応用できるが、特にその使用に際して、手
や肌、頭皮などの皮膚に洗浄剤組成物が触れる用
途や、食器、タイル、ガラス等の硬表面の洗浄用
として好適であり、例えば、シヤンプー、ボデイ
ーシヤンプー等の皮膚用洗浄剤、台所用洗剤、風
呂用、トイレ用の住居用洗剤などに好適である。また、本発明の洗浄剤組成物の剤型は特に問わ
ないが、液体、クリーム状、ゲル状等の流動性の
洗浄剤組成物として好適である。もちろん、粒状
または固形の洗浄剤とすることもできる。効果本発明によれば、(a)C_6〜18脂肪酸とC_5〜6の単糖
類またはそのモノアルキルエーテルとのエステル
からなる糖エステル系界面活性剤と(b)アルキルア
ミンオキシドとを併用することにより、界面活性
剤の皮膚や硬表面への吸着による“ぬるつき”を
防止して、使用感に優れ、すすぎ性の良好な硬表
面用、皮膚用または毛髪用の洗浄剤組成物を得る
ことができる。合成例グルコース5.15ｇ（27.64mM）とカプリン酸メ
チル1.03ｇ（5.55mM）との混合物に第３級ブチ
ルアルコール25mlを加え、さらにキヤンデイダ・
アンタークテイカ由来の耐熱性リパーゼ（sp−
382，ノボ社製）をアクリル樹脂に固定化したも
の100mgを加えた後、脱メタノール剤としてモレ
キユラーシーブス5A10ｇを加え、24時間撹拌下
に加熱還流し、グルコースモノカプリン酸エステ
ル（C₁₀グルコースエステル）を得た。次に、反応液0.5mlをスクリユー管に採り、ピ
リジン2.5mlを加え、さらに内部標準物質として
ｎ−テトラデカン10μlを加え、十分に混合した
後、別し、液１mlにアセチル化剤として無水
酢酸１mlを添加し、60℃で30分間反応させた。反応液1μlをガスクロマトグラフイーにより分
析したところ、グルコースモノカプリン酸エステ
ルは、98％の純度、70％の生成率で得られ、トリ
エステル以上のポリエステルの含有量は、１重量
％以下であつた。以下、同様にして、実施例で使用した糖エステ
ルが得られる。実施例実施例１下記の表−１に示した組成の洗浄剤組成物を調
製し、“ぬるつき”を評価し、その結果を表−１
に示した。 “ぬるつき”の評価方法組成物の10重量％水溶液に手を浸し、以下の基
準に基づいてパネラーの触感により評価した。な
お、評点はパネラー５名以上の平面値をとつた。

【表】５４３２１

【表】

【表】実施例２以下の処方の台所用液体洗浄剤を調製し、実際
に使用したところ、“ぬるつき”感がなく、すす
ぎも速やかに終了した。 C₈グルコースエステル 30wt％ C₁₂高級アルコールポリオキシエチレン硫酸エス
テルナトリウム（直鎖率：40％、＝５） 5wt％分岐C₁₂モノアルキルジメチルアミンオキシド
（分岐率：50％） 8wt％ケラチン加水分解物（平均分子量1000） 0.1wt％安息香酸ナトリウム 2wt％パラトルエンスルホン酸ナトリウム 4wt％エタノール 7wt％アルカノールアミド 2wt％香料 0.4wt％色素 0.01wt％クエン酸ナトリウム 0.1wt％水バランス実施例３以下の表−２に示した各処方のシヤンプーを調
製し実使用したところ、“ぬるつき”感がなく、
すすぎも速やかに終了した。表−２の組成中、ユカホーマーは三菱油化(株)製
の、Ｎ−メタクリロイルエチル−Ｎ，Ｎ−ジメチ
ルアンモニウム・α−Ｎ−メチルアルボキシベタ
イン・メタアクリル酸アルキルエステル共重合体
からなるアクリル系両性イオン樹脂であり、ユカ
ホーマーAM75201がこの樹脂の樹脂分40％無水
エタノール溶液であり、ユカホーマーAMWは樹
脂分30％水溶液である。

【表】

【表】実施例４以下の処方のシヤンプーを調製し、実使用した
ところ、“ぬるつき”感がなく、すすぎも速やか
に終了した。処方中、ポリマーJR−400は、ユニオンカーバ
イト社製のカチオン化セルロースである。 C₈グルコースエステル 15.0wt％ C₁₂アルキルジメチルアミンオキシド 3.0wt％ポリマーJR−400（ユニオンカーバイト社製）
0.2wt％ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド（平
均分子量404） 2.42wt％プロピレングリコール 5.0wt％ポリオキシエチレン（平均40モル）硬化ヒマシ油
誘導体 2.0wt％Ｎ−ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
5.0wt％色素、香料適量イオン交換水残余実施例５以下の処方のボデイシヤンプーを調製し実使用
したところ、“ぬるつき”感がなく速やかにすす
ぎが完了した。 C₁₀グルコースエステル 30.0wt％ C₁₄モノアルキルジメチルアミンオキシド2.5wt％ヤシ油脂肪酸メチル−β−アラニンナトリウム
3.0wt％ラウリルイミダゾリンベタイン 10.0wt％ジプロピレングリコール 8.0wt％アロエ抽出物 0.5wt％色剤、香料適量防腐剤、キレート剤適量イオン交換水残余

Claims

【特許請求の範囲】１ (a) 炭素数６〜18の脂肪酸と炭素数５〜６の
単糖類またはそのモノアルキルエーテルとのエ
ステルからなる糖エステル系界面活性剤：１〜
30重量％と、 (b) アルキルアミンオキシド：0.5〜10重量％とを含有することを特徴とする硬表面用洗浄剤組
成物。２ (a) 炭素数６〜18の脂肪酸と炭素数５〜６の
単糖類またはそのモノアルキルエーテルとのエ
ステルからなる糖エステル系界面活性剤：１〜
30重量％と、 (b) アルキルアミンオキシド：0.5〜10重量％とを含有することを特徴とする皮膚用洗浄剤組成
物。３ (a) 炭素数６〜18の脂肪酸と炭素数５〜６の
単糖類またはそのモノアルキルエーテルとのエ
ステルからなる糖エステル系界面活性剤：１〜
30重量％と、 (b) アルキルアミンオキシド：0.5〜10重量％とを含有することを特徴とする毛髪用洗浄剤組成
物。