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JPH0580479A - 感光材料処理装置用加熱装置 - Google Patents

感光材料処理装置用加熱装置

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Publication number
JPH0580479A
JPH0580479A JP23990991A JP23990991A JPH0580479A JP H0580479 A JPH0580479 A JP H0580479A JP 23990991 A JP23990991 A JP 23990991A JP 23990991 A JP23990991 A JP 23990991A JP H0580479 A JPH0580479 A JP H0580479A
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JP
Japan
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processing
heat
tank
heater
temperature
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Application number
JP23990991A
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English (en)
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JP2710498B2 (ja
Inventor
Fumio Mogi
文雄 茂木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP3239909A priority Critical patent/JP2710498B2/ja
Publication of JPH0580479A publication Critical patent/JPH0580479A/ja
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Publication of JP2710498B2 publication Critical patent/JP2710498B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒータを高温にすることなく、複数の処理槽
を均一安定して効率よく加熱でき処理液の熱劣化の少な
い感光材料処理装置用加熱装置。 【構成】 溶融金属で製作された導熱ブロック52内へ
ヒータ53と複数の配管44、45、46が挿入された
状態で導熱ブロック52が鋳込まれる。ヒータ53の熱
は金属製導熱ブロック52への保有熱となり、各配管内
を流通する処理液が均一に加熱される。これらの配管は
それぞれ別の感光材料処理槽へと連通されて処理液を循
環させている。このため循環処理液は効果的に導熱ブロ
ック52の保有熱と熱交換され、各処理槽の処理液温度
が均一になる。熱交換効率が良いのでヒータ53が高温
になることがなく、熱を供給される部分で処理液が一時
的に高温にさらされることがないため、処理液が劣化せ
ず、ヒータが長寿命となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光材料処理装置の処理
液を加熱する感光材料処理装置用加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルム、印画紙などの感光材料を現像
処理するための現像装置では、現像、定着、水洗などの
処理槽に現像液、定着液、水洗水等の各処理液が充填さ
れており、これらの処理液温度がヒータによって所定温
度に維持されるようになっている。
【0003】このヒータは一般的に、各処理槽に並んで
この処理槽と連通した温度調節槽を設け、ステンレスパ
イプ内へヒータを挿入したカートリッジ式ヒータがこの
温度調節槽内に挿入されている。これによってヒータが
温度調節槽にある処理液を加熱し、この処理液が処理槽
内処理液と循環することによって処理槽内処理液を所定
温度に維持するようになっている。
【0004】ところがこの温度調節槽を用いた加熱装置
では、挿入されたヒータが処理液の一部のみに接触する
ものであり、処理槽内にある処理液を均一に加熱する点
では熱効率が悪い。また処理槽内の処理液を適温(例え
ば37°C)に維持するためには熱容量の大きなヒータ
を用いる必要があり、ヒータ表面温度が100°C程度
になる。このためこのヒータと接触している処理液は局
部的に高温となり液劣化を生ずる原因となる。
【0005】従来、特定の処理槽をヒータで加熱し、他
の処理槽ではこの加熱された処理槽の処理液との間で熱
交換することによってすべての処理槽を単一のヒータで
加熱する構成も提案されている(実開昭62−1584
48号)。しかしこの装置にあっては、特定の処理槽の
みをヒータで直接加熱し、他の処理槽はこの加熱後の処
理液との間で熱交換を行うため、熱交換時の熱損失や昇
降時間遅れがあり全ての処理槽を均一な温度に維持する
のは難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、各処理槽の処理液を熱劣化させることなく均一に
しかも迅速に加熱することができる感光材料処理装置用
加熱装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願に係る請求項1の
発明は、感光材料処理装置へ充填された処理液を加熱す
る感光材料処理装置用加熱装置であって、熱源と、この
熱源の近傍へ配置される処理液流通管と、前記熱源及び
処理液流通管とを共に包んだ状態で鋳込まれ、熱源から
の熱を処理液流通管へ伝える金属製導熱ブロックと、を
有することを特徴としている。
【0008】本出願に係る請求項2の発明は、感光材料
処理装置の複数の処理槽へおのおの充填された処理液を
加熱する感光材料処理装置用加熱装置であって、熱源
と、この熱源の近傍へ複数個配置され、それぞれ異なる
処理槽へ連通される処理液流通管と、前記熱源及び処理
液流通管とを共に包んだ状態で鋳込まれ、熱源からの熱
を各処理液流通管へ伝える金属製導熱ブロックと、を有
することを特徴としている。
【0009】本出願に係る請求項3の発明は、前記導熱
ブロックを送風により冷却する送風手段を有することを
特徴としている。
【0010】本出願に係る請求項4の発明は、複数の感
光材料処理槽が設けられ、これらの処理槽は処理液が補
充される補充処理槽及び、この補充処理槽からオーバー
フローした処理液が流入される流入処理槽からなる感光
材料処理装置用加熱装置であって、熱源と、この熱源の
近傍へ配置され、前記補充処理槽へ連通される処理液流
通管と、前記熱源及び処理液流通管とを共に包んだ状態
で鋳込まれ、熱源からの熱を各処理液流通管へ伝える金
属製導熱ブロックと、を有することを特徴としている。
【0011】
【作用】本出願に係る請求項1の発明によると、熱源に
より金属製導熱ブロックが加熱される。この導熱ブロッ
クが保有する熱はこの導熱ブロックを貫通している処理
液流通管へと伝えられる。このため処理液流通管内を流
通する処理液は導熱ブロックの保有熱によって必要温度
に加熱される。導熱ブロックは金属製であるため熱容量
が大きく、従来の処理液挿入型カートリッジヒータのよ
うに表面温度を高温にする必要はなく、一例として60
°C程度の低温で処理液を必要温度(一例として37.
5°C)に加熱できるので、処理液が部分的に高温にな
って液劣化を生ずることはない。また処理槽内の処理液
は順次流通管によって循環されるので、処理液が迅速に
加熱される。さらに導熱ブロック中の流通管を循環され
る処理液の全量が導熱ブロックで加熱されるので、処理
槽内部の温度分布が均一になりやすく、安定した温度調
節ができる。
【0012】本出願に係る請求項2の発明によると、金
属製導熱ブロックが熱源によって加熱されると、この導
熱ブロックの保有熱は複数の処理液流通管を共に加熱す
る。導熱ブロックは金属製とされているので熱容量が大
きく、部分的に処理液を高温にすることがない。また導
熱ブロックの熱容量が大きいので、複数の流通管内の処
理液は等しく加熱され、複数の処理槽の処理液は等しい
温度に加熱される。特にこれらの複数の処理槽内の各処
理液はそれぞれ導熱ブロックから保有熱を受け取るの
で、迅速に加熱され、等しい温度となる。また各処理液
流通管は導熱ブロックを介して熱交換することになるの
で、これによっても各処理槽内の処理液温度が均一にな
る。特に熱源の発熱が停止した場合にも各処理液流通管
は互いに熱交換可能であり均一な処理液温度となる。
【0013】本出願に係る請求項3の発明によると、導
熱ブロックが送風手段によって冷却されるので、夏期等
の高温環境下において熱源の発熱停止後にモータや温風
からの熱吸収による温度上昇をなくすことができる。こ
のようにこの発明では送風手段を設けるのみで温度調節
精度を高めることができ、従来用いられてきたラジエー
タファンをなくすことができ、小型でかつ簡単な構造の
送風冷却構造とすることができる。
【0014】本出願に係る請求項4の発明によると、導
熱ブロックによって加熱された処理液が補充処理液槽の
処理液を加熱するので、加熱後の処理液がオーバーフロ
ーする流入処理槽も自動的に温度調節されることにな
る。この場合の加熱装置を制御するための温度検出は流
入処理槽の温度を検出することにより、安定した温度調
節が可能となる。
【0015】
【実施例】図1には本発明が適用された写真感光材料現
像装置10の概略が示されている。この現像装置10で
は発色現像槽12、漂白槽14、漂白・定着槽16、1
8、水洗槽22、24、安定槽26が各々連続して直列
に設けられ、画像焼付後の感光材料Fが順次これらの処
理槽へと挿入されるようになっている。このためこの感
光材料28を各処理槽へ順次送り込むための搬送ラック
手段(図示省略)が設けられている。またこれらの処理
槽にはそれぞれ、現像液、漂白液、漂白・定着液、水洗
水、安定液が充填されており、挿入される感光材料Fの
処理を行うようになっている。
【0016】発色現像槽12にはヒータ32が液面から
挿入され、現像液を加熱するようになっている。このヒ
ータ32は従来例で説明したカートリッジヒータであ
り、外周がステンレスの筒材で構成されている。さらに
この発色現像槽12にはヒータ32の付近に温度センサ
33が挿入されている。
【0017】発色現像槽12内の処理液は循環配管35
及びこの配管35の中間部に設けられるポンプ36によ
って発色現像槽12から取り出された後に再び発色現像
槽12内へ流入されて攪拌され、これによって均一な温
度になるように配慮されている。配管35の中間部には
ラジエータ38及びファン39が設けられて、ヒータ3
2の加熱停止後にポンプ36などからの吸熱によって現
像液が温度上昇しないようになっている。なお配管35
の中間部にはフローメータ41が設けられて検出信号を
制御装置42へと送り、この制御装置42が一定の循環
流量があることをモニターしてポンプ故障や異常時にア
ラームを出すことができるようになっている。またこの
制御装置42はポンプ36、ファン39の作動、停止を
制御させることもできる。
【0018】漂白槽14、漂白・定着槽16、18にも
発色現像槽12と同様に循環配管44、45、46が設
けられ、それぞれポンプ36によって循環されるように
なっている。これらの配管44、45、46のポンプ3
6よりも下流側には加熱装置48が配置されて循環処理
液を加熱するようになっている。
【0019】この加熱装置48は図2〜図5に示される
如く柱状の導熱ブロック52の中心部に熱源であるヒー
タ53が挿入され、さらにこのヒータ53を中心に配管
44、45、46が互いに等間隔でかつヒータ53から
等しい間隔で貫通してヒータ53と平行状態となってい
る。
【0020】導熱ブロック52は溶融金属製であり、好
ましくは熱の良導体であるアルミニウム、真鍮や鋳鋼か
ら製作され、長手方向中間部からは一対のブラケット5
4が突出されて固定用となっている。またこのブラケッ
ト54を利用してこの加熱装置48を他の加熱装置等へ
固定することもできる。このブラケット54のねじ孔へ
螺合されるボルトへはアース線をとも締めしてアームを
とることもできる。ヒータ53は外周がステンレスパイ
プで形成され、内部に熱源が挿入されており、導熱ブロ
ック52の略全長にわたって埋め込まれている。この加
熱装置48の製作に際しては、ヒータ53、配管44、
45、46を成形型内に設置し、その後成形型内へ溶融
金属を充填することによって製作される。このため導熱
ブロック52はヒータ53の周囲及び配管44、45、
46の周囲と確実に密着してヒータ53の熱を保有する
と共に配管内を流通する処理液へとこの保有熱を配管4
4、45、46の管壁を介して伝達することができる。
【0021】導熱ブロック52の一部には温度センサ5
6の取付孔57が取付けられて温度検出用となってい
る。この温度センサ56のほかにサーモスタット過熱防
止器も取りつけ可能である。この温度センサ56からの
検出信号を制御装置42へと送って、制御装置42がヒ
ータ53の発熱時間を制御するようにしてもよい。
【0022】漂白槽14、漂白・定着槽16、漂白・定
着槽18にはそれぞれ温度センサ58が挿入されて処理
液の温度検出用となっている。また図1に示される如く
導熱ブロック52にはモータで駆動されるファン62が
配置されており、導熱ブロック52の冷却用とされてい
る。各処理槽の温度調節は各温度センサ58のいずれか
又は、温度センサ56によって温度を検出してヒータ5
3を制御する。
【0023】水洗槽22、24、安定槽26にも同様に
循環用の配管64、65、66が連通され、ポンプ36
で処理液を循環させるようなっており、これらの配管の
途中には加熱装置48と同様な加熱装置68が設けられ
て同様に処理液を加熱するようになっている。
【0024】次に本実施例の作用を説明する。画像が焼
付けられた後の感光材料Fは発色現像槽12から順次下
流側の処理槽へと挿入されて一連の現像処理が行われ
る。発色現像槽12では配管35を通って現像液が循環
されてヒータ32の加熱による温度で均一な処理液温度
となる。漂白槽14、漂白・定着槽16、漂白・定着槽
18も同様に配管44、45、46を通って処理液が循
環され、加熱装置48の導熱ブロック52内を通過す
る。導熱ブロック52はヒータ53による熱によって加
熱されており、この保有熱を配管44、45、46の管
壁を通して処理液と熱交換する。このように配管44、
45、46内の全ての循環処理液が熱交換部へと送られ
るので、熱効率が良く、温度調節を3個の処理槽の温度
センサ58のいずれかで行った場合、導熱ブロック52
内の配管部分における加熱温度を最大60°C程度に上
昇するのみで漂白槽14、漂白・定着槽16、18の処
理液温度を38°Cに昇温し、維持することができ、部
分的に処理液を高温にすることがないので液疲労が解消
される。また循環処理液が全て配管44、45、46内
を各々通るので熱効率が良く、昇温時間は従来に比べて
いくぶん短縮することができた。比較として発色現像槽
12のようなカートリッジヒータを用いた温調方式で、
全く同じ条件(循環流量、加熱開始処理液温度など)で
加熱した場合、カートリッジヒータの発熱部表面に気泡
が発生し、ヒータ表面温度は昇温中に100℃近くにな
り、液が劣化していることが判った。同様に水洗槽2
2、24、安定槽26も加熱装置68によって循環処理
液が加熱されて均一な温度となる。
【0025】特に加熱装置48、68では各配管が均一
の加熱条件によって加熱されるので、各処理槽の温度を
均一に上昇させると共に均一に維持することができる。
またヒータ53の発熱を停止した後にはファン62を作
動させることによってポンプ36などの保有熱の影響を
受けて温度上昇することがない。
【0026】図6〜図9には本発明の第2実施例に係る
加熱装置72が示されている。この加熱装置72では導
熱ブロック73が略矩形柱状に形成され、ヒータ53の
近くにこれと平行な配管74が1本だけ挿入されてい
る。また導熱ブロック73には一部にブラケット75が
突出形成されている。本実施例の加熱装置72は単独で
単一の処理槽を加熱してもよいが、図9に示される如く
2個の加熱装置72をボルト76で互いに固定して複数
個の加熱装置をまとめて使用できるようになっている。
この導熱ブロック73も前記実施例と同様に金属製であ
り、ヒータ53や配管74を埋め込んで成形されてい
る。
【0027】このように本発明は1個のヒータに対して
このヒータから加熱される配管を単数又は複数個設ける
ことができる。複数個設ける場合には第1実施例のよう
にヒータに対して各配管を均等配置することが好ましい
が、これらの配管及び処理液への加熱温度を互いに変更
しようとする場合には積極的にヒータへの取付位置を均
等でなく互いに異る距離に設けることもできる。
【0028】図10には第1実施例の実験例が示されて
いる。この場合、環境温度は10℃であり、ヒータ熱源
の容量は発色現像槽12が500W、漂白槽14、漂白
・定着槽16、18が合計で250W、水洗槽22、2
4、26が合計で250W、タンク容量は発色現像槽1
2が17.2リットル、漂白槽14、漂白・定着槽1
6、漂白・定着槽18が各々5リットル、水洗槽22が
3.5リットル、水洗槽24、安定槽26が各々3リッ
トルとし、加熱装置48、68は漂白・定着槽18及び
安定槽26の温度センサ58で検出する温度によって制
御した。これによって、各槽における液量当りの加熱量
は発色現像槽12が29W/l、漂白槽14、漂白・定
着槽16、漂白・定着槽18が16.7W/l、水洗槽
22、水洗槽24、安定槽26が26.3W/lとなっ
ている。また設定温度は発色現像槽12が37.6℃、
他は38℃とされている。
【0029】図10に示される第1実施例の実験機の、
各処理槽における温度上昇時間と上昇温度の関係を見る
と、本発明の鋳込みヒータを使用した水洗槽22、水洗
槽24、安定槽26は、加熱装置68によって、ほぼ等
しく、昇温されている。また、漂白槽14、漂白・定着
槽16、漂白・定着槽18は、加熱装置48によってほ
ぼ等しく昇温されてる。これらは、設定温度に対して正
確に所定温度まで昇温されている。
【0030】図11は、比較例を示す図14の実験機に
おける各処理槽における、温度上昇時間と上昇温度の関
係を示したものである。この図14の比較例では、発色
現像槽12へさらに処理液かく拌用のポンプ112を介
した配管113を設け、漂白槽14には図6に示す加熱
装置72及びポンプ114を介した配管116を設けて
ある。漂白・定着槽16にはヒータは配置せず、漂白・
定着槽18にヒータ32と同様のカートリッジ式ヒータ
118を設け、この漂白・定着槽18には途中にポンプ
122を介した配管124の両端が連通されている。こ
の配管124の中間部はU字状に屈曲され、漂白・定着
槽16内へ挿入されたチタンパイプ製の熱交換器126
とされている。この熱交換器126は外径13.5mm
で肉厚が0.5mmである。従って、漂白・定着槽16
はヒータ118の熱を、循環する漂白・定着槽18内の
処理液を介して間接的に受けることになる。
【0031】また水洗槽22にはヒータ32と同様のヒ
ータ132が設けられると共に、途中にポンプ134を
介した配管136の両端が連通されている。配管136
の中間部には熱交換器126と同じ構造の熱交換器14
2、144が設けられ、各々水洗槽24、安定槽26へ
挿入されている。従って、この水洗槽24、安定槽26
もヒータ132の熱を水洗槽22内の処理液を介して間
接的に受け取る。なお、漂白・定着槽16、水洗槽2
4、安定槽26にはかく拌用の循環配管146、14
7、148が各々設けられ、途中に各々ポンプ152が
介在されている。
【0032】ここで発色現像槽12のヒータ102は5
00W、漂白槽14の加熱装置72は250W、漂白・
定着槽18のヒータ118は200W、水洗槽22のヒ
ータ132は300Wであり、タンク容量は発色現像槽
12が17.2リットル、漂白槽14、漂白・定着槽1
6、漂白・定着槽18が各々5リットル、水洗槽22が
3.5リットル、水洗槽24、安定槽26が3リットル
である。従って各槽における液量当りの加熱量は発色現
像槽12が29W/l、漂白槽14が50W/l、漂白
・定着槽16、漂白・定着槽18が20W/l、水洗槽
22、水洗槽24、安定槽26が31.6W/lとなっ
ている。
【0033】ここに加熱装置72を単独で使用した漂白
槽14は、きわめて正確に所定温度まで、すばやく昇温
されている。さらに、加熱装置72の金属温度も、45
℃をこえることなく、安全で、ヒータを部分的に高温に
することもなく、処理後の劣化を防いでいることがわか
る。漂白・定着槽16と漂白・定着槽18、水洗槽22
と水洗槽24、安定槽26は実開昭62−158448
号による他の処理槽で加熱された処理液を一方の処理槽
に循環し、処理液との間で、熱交換を行う方式であり、
昇温は、最終的に1〜2℃の温度差を残したまま、設定
温度に一致することはなかった。
【0034】2つの実験はいずれも同じ容量同志の処理
槽で比較したが、処理液の初期温度やヒータ容量の差か
ら、簡単には昇温速度を比較できない。しかし、ヒータ
の熱源の容量と、処理槽の容量から、処理液当りの熱供
給量(W/l)を求めて、比較すると、実施例の発色現
像槽12〜安定槽26は、26.3W/lで、比較例の
31.6W/lに対して少ないにもかかわらず、昇温時
間は短かく、熱効率が良いことがわかる。
【0035】さらに、図12では、本発明構造のヒータ
は母液交換時などの外乱に対して強いことがわかる。す
なわち、水洗槽24の母液を19℃の液と交換した場合
の水洗槽22の温度変化を示すものであり、熱交換のあ
るとなり合った槽の母液が急に冷たくなると、その影響
を受けるが、本発明のヒータでは、温度変化が少ない。
また、冷たい槽の昇温速度が速く、処理を開始できるま
での時間が短縮できる。
【0036】同様に図13に示す如く、冷たい補充液が
処理槽に添加された時の処理槽の温度変化も少なく、処
理液温度の安定性が高い。すなわち、図13は水洗槽2
4へ16℃の補充液を340CCの量だけ一度に補充し
た場合の温度変化を示す。また、現行のカートリッジヒ
ータによる加熱方式においては、このような急速な温度
低下には、ヒータによって、ただちに昇温されるが、オ
ーバーシュートしやすく、本来の設定温度に回復するの
に本発明のヒータより、時間がかかることがあり、本発
明に係るヒータは、鋳込み金属の熱容量が大きいこと
と、他の一定に温調されてきた処理槽からの熱移動があ
り、この分の熱容量もバックアップとしてはたらくた
め、急な熱変動に対して、温度の安定性が高く、温度の
ハンチング幅が小さいメリットがある。
【0037】なお、本発明では図1の漂白槽14、漂白
・定着槽16、18のように複数の処理槽を1個の加熱
装置48で温度調節する場合は、最も処理液容量の小さ
な処理槽や、放熱の小さい処理槽の検出温度によって制
御することが好ましい。また水洗槽22、24のように
補充液77を水洗槽24へ挿入し、この水洗槽24から
オーバーフローした処理液を水洗槽22へ供給する形式
の処理装置では、補充液77が挿入される水洗槽24の
処理液温度が水洗槽22よりも変動を生じやすいので、
水洗槽22や安定槽26の温度センサ58を基準に加熱
装置68の加熱温度を制御することによって安定した温
度管理を行うことができる。これは変動の大きい槽のセ
ンサで温調を行うと、他の槽の温度がオーバーシュート
する可能性があることによる。反対に変動の少ない槽で
温調すると、安定して温調された他の槽からの熱の移動
及びヒータから全体への熱の移動が生じて温度変動幅を
少なくできることによる。
【0038】このように各処理槽には必ずしも各々温度
センサを設ける必要はなく、必要とされる処理槽のみに
センサを設けることによってさらに構造を簡単にするこ
とができる。また水洗槽22、24のように高い温度調
整精度を必要としない処理槽においてはセンサを省略す
ることもできる。漂白・定着槽16、18や水洗槽2
2、24のように同一種類の処理を行う処理槽が複数個
設けられる場合にこれらの複数の処理槽へ加熱装置を対
応させて1個の加熱装置で複数の処理槽を同時に加熱制
御することができ効果的である。
【0039】なお本発明の加熱装置では、配管内を流通
する処理液が常に循環されているので、この処理液によ
ってヒータが放熱冷却されることになり、ヒータ自身が
高温にならず、これによってヒータの寿命もきわめて長
いものとなる。なお上記実施例において発色現像槽12
は本実施例の効果と比較するために従来用いられている
ヒータ32を適用したが、第2実施例の加熱装置72を
適用することも当然可能である。
【0040】さらに本発明では加熱装置の導熱ブロック
へ直接サーモスタット過熱防止器を取付けることがで
き、さらにアースをも直接接続できるため、従来用いら
れているアース棒や、カートリッジヒータからのアース
線が不要であり、サーモスタット加熱防止器を別個に現
像装置へ取付ける必要もない。
【0041】図15は図5の温度センサ56に代えて、
サーモスタット過熱防止器155を導熱ブロック52へ
直接取りつけた実施例を示すものである。この場合、電
源出力回路157からの配線159をこのサーモスタッ
ト155及びヒータ53へ直列的に結線してある。従っ
てタンク内の処理液が極端に少なくなったり、循環ポン
プが故障停止した場合等のように、導熱ブロック52の
温度が通常時に比べ上昇した場合に、ヒータ53への通
電を直接遮断できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上の構成としたので熱効率を
向上し、複数の処理槽も同時に同一温度にかつ均一に加
熱することができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体配管図である。
【図2】第1実施例に用いる加熱装置の断面図であり、
図4のll−ll線断面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の右側面図である。
【図5】図2の斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例の加熱装置を示す側面図で
ある。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の右側面図である。
【図9】図6の加熱装置を2個組合せた状態を示す斜視
図である。
【図10】第1実施例の構造により実験を行った温度と
時間の関係を示す線図である。
【図11】比較例の結果を示す温度と時間の線図であ
る。
【図12】水洗槽の母液を19℃の液と交換した場合の
温度と時間の関係を示す線図である。
【図13】水洗槽へ340CCの補充液をまとめて補充
した場合の温度と時間の関係を示す線図である。
【図14】図11の比較例の結果を示すのに用いた処理
装置の全体配管図である。
【図15】サーモスタット過熱防止器を取りつけた状態
の加熱装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 現像装置 12 発色現像槽 28 感光材料 44 配管(処理液流通管) 45 配管(処理液流通管) 46 配管(処理液流通管) 48 加熱装置 52 導熱ブロック 53 ヒータ(熱源) 62 ファン(送風手段) 64 配管(処理液流通管) 65 配管(処理液流通管) 66 配管(処理液流通管) 68 加熱装置 72 加熱装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料処理装置へ充填された処理液を
    加熱する感光材料処理装置用加熱装置であって、 熱源と、 この熱源の近傍へ配置される処理液流通管と、 前記熱源及び処理液流通管とを共に包んだ状態で鋳込ま
    れ、熱源からの熱を処理液流通管へ伝える金属製導熱ブ
    ロックと、を有することを特徴とする感光材料処理装置
    用加熱装置。
  2. 【請求項2】 感光材料処理装置の複数の処理槽へおの
    おの充填された処理液を加熱する感光材料処理装置用加
    熱装置であって、 熱源と、 この熱源の近傍へ複数個配置され、それぞれ異なる処理
    槽へ連通される処理液流通管と、 前記熱源及び処理液流通管とを共に包んだ状態で鋳込ま
    れ、熱源からの熱を各処理液流通管へ伝える金属製導熱
    ブロックと、を有することを特徴とする感光材料処理装
    置用加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記導熱ブロックを送風により冷却する
    送風手段を有することを特徴とする前記請求項(1)又
    は(2)に記載の感光材料処理装置用加熱装置。
  4. 【請求項4】 複数の感光材料処理槽が設けられ、これ
    らの処理槽は処理液が補充される補充処理槽及び、この
    補充処理槽からオーバーフローした処理液が流入される
    流入処理槽からなる感光材料処理装置用加熱装置であっ
    て、 熱源と、 この熱源の近傍へ配置され、前記補充処理槽へ連通され
    る処理液流通管と、 前記熱源及び処理液流通管とを共に包んだ状態で鋳込ま
    れ、熱源からの熱を各処理液流通管へ伝える金属製導熱
    ブロックと、を有することを特徴とする感光材料処理装
    置用加熱装置。
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JPS62246057A (ja) * 1986-04-18 1987-10-27 Fuji Photo Film Co Ltd 写真処理装置
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