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JPH055863A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

Info

Publication number
JPH055863A
JPH055863A JP15728191A JP15728191A JPH055863A JP H055863 A JPH055863 A JP H055863A JP 15728191 A JP15728191 A JP 15728191A JP 15728191 A JP15728191 A JP 15728191A JP H055863 A JPH055863 A JP H055863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
cell
crystal cell
driving
compensating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15728191A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Ishikawa
正仁 石川
Junko Hirata
純子 平田
Tomiaki Yamamoto
富章 山本
Hitoshi Hado
仁 羽藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP15728191A priority Critical patent/JPH055863A/ja
Publication of JPH055863A publication Critical patent/JPH055863A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】駆動用液晶セル3と、この駆動用液晶セルに隣
接して配置され駆動用液晶セルの基板法線とほぼ平行な
螺旋軸でねじれた配列をした補償用液晶層(セル2)
と、前記駆動用液晶セルおよび補償用液晶層を挟む2枚
の偏光板1、4とからなる液晶表示素子と、前記駆動用
液晶セルに電圧を印加する駆動手段3fとからなる液晶
表示装置。前記液晶表示素子は、前記補償用液晶層のね
じれ角が360゜以上であり、前記駆動用液晶セルの液
晶層の厚みと前記補償用液晶層の厚みがほぼ等しい。さ
らに、前記駆動手段により暗状態を得る表示画を生じさ
せるための電圧を駆動用液晶セルに印加した時の駆動用
液晶セルの異常光に対する屈折率と、補償用液晶層の常
光に対する屈折率とがほぼ等しく、駆動用液晶セルの常
光に対する屈折率と、補償用液晶層の異常光に対する屈
折率とがほぼ等しい。 【効果】視角特性が改善され、視認性にすぐれる高品位
表示の液晶表示素子が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子に係わ
り、特にコントラスト比の視角依存性を制御した液晶表
示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】薄型軽量、低消費電力という特徴をもつ
液晶表示素子は、日本語ワードプロセッサやデスクトッ
プパーソナルコンピュータ等のパーソナルOA機器の表
示装置として積極的に用いられている。液晶表示素子
(以下LCDと略称)のほとんどは、ねじれネマティッ
ク液晶を用いており、表示方式としては、複屈折モード
と旋光モードの2つの方式に大別できる。
【0003】複屈折モードの表示方式のLCDは、一般
に90゜以上ねじれた分子配列をもち(ST方式と呼ば
れる)、急峻な電気光学特性をもつ為、各画素ごとにス
イッチング素子(薄膜トランジスタやダイオード)が無
くても単純なマトリクス状の電極構造でも時分割駆動に
より容易に大容量表示が得られる。しかし、このST方
式では、複屈折効果を利用しているため光の干渉に起因
して表示色が黄色と濃紺色のいわゆるイエローモード表
示や、白色と青色のいわゆるブルーモード表示となり、
白黒表示やカラー表示が不可能であった。
【0004】このような表示の色づきを解消する手段と
して、逆にねじれた第2の液晶セルを偏光板と液晶セル
の間に配置することによって白黒表示を実現できること
が特公昭63−53528号公報に開示されている。
【0005】この白黒化の原理は、液晶分子がねじれ配
列とされる表示用液晶セルで楕円偏光となった常光成分
と異常光成分の光を、光学補償板である第2の液晶セル
によって相互に入れ替わらせ、楕円偏光を直線偏光へと
変換される。その結果、光の干渉に起因する着色が解消
され、白黒表示を実現することができる。ここで上述し
たように楕円偏光の直線偏光への変換を行うには、光学
補償板が、表示用液晶セルとリタデーション値が、ほぼ
同一で、かつねじれ方向が相互間で逆であり、それらの
配置は、相互に最近接する液晶分子の配向方位が直交す
るように構成する。しかもこの様なLCDは、表示面法
線からずれた斜めの角度では表示色は着色し白黒の表示
は得られない。
【0006】ST方式以外に複屈折モードの表示方式の
LCDとしては、負の誘電異方性をもつ液晶を基板に対
して略垂直に配列させた液晶セルを用いる方式(ECB
方式)がある。本方式は、電圧を液晶セルに印加するこ
とにより液晶分子を基板法線に対して傾むかせて液晶セ
ルのリタデーション値を変化させることによって表示を
行おうとするものであるが、このECB方式でも液晶セ
ルを見る角度によってはリタデーション値が大きく変化
し、その結果表示画が見えなくなったり、反転して見え
たりするといった現象が生じる。
【0007】一方、旋光モードのLCDは例えば90゜
ねじれた分子配列をもち(TN方式)、数十ミリ秒の速
い応答速度をもち、高いコントラスト比と良好な階調表
示性を示すことから、時計や電卓、さらにはスイッチン
グ素子を各画素ごとに具備しカラーフィルターと組み合
わせたカラー表示の液晶テレビなど(TFT−LCDや
MIM−LCD)に応用されている。
【0008】カラー表示に関しては偏光板と液晶セルの
間に電圧無印加時に選択散乱を利用したある色相を示す
CN液晶セルを配置し、CN液晶セルと液晶セルへの電
圧印加の有無の組み合わせで特定色相とその補色の2色
カラー表示または、白黒表示モードへの切り替えができ
ることがMol.Cryst.Liq.Cryst.,1977,VOL.39,PP.127-13
8 にて報告されている。
【0009】しかし、これらの複屈折モードや旋光モー
ドや選択散乱を利用した液晶表示素子は、見る角度や方
位によって表示色やコントラスト比が変化するといった
視角依存性をもち、冷陰極線管(CRT)の表示性能を
完全に越えるまでにはいたらない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】液晶分子は、液晶分子
の長軸方向と短軸方向に異なる屈折率を有することは一
般に知られている。この様な屈折率の異方性を示す液晶
分子にある偏光状態の光が入射すると、その光は液晶分
子の角度に依存して偏光状態が変化する。従って、液晶
セルに対し光が垂直に入射した場合と斜めに入射した場
合とでは、液晶セル中を伝搬する光の偏光状態は異な
り、その結果、液晶表示素子を見る時の方位や角度によ
って表示のパターンが反転して見えたり、表示のパター
ンが全く見えなくなったり、あるいは表示が色づくとい
った現象として現れ、実用上好ましくない。
【0011】本発明は上記不都合を解決するものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動用液晶セ
ルと、この駆動用液晶セルに隣接して配置され駆動用液
晶セルの基板法線とほぼ平行な螺旋軸でねじれた配列を
した補償用液晶層と、前記駆動用液晶セルおよび補償用
液晶層を挟む2枚の偏光板とからなる液晶表示素子と、
前記駆動用液晶セルに電圧を印加する駆動手段とからな
る液晶表示装置において、前記液晶表示素子は、前記補
償用液晶層のねじれ角が360゜以上であり、前記駆動
用液晶セルの液晶層の厚みと前記補償用液晶層の厚みが
ほぼ等しく、かつ、前記駆動手段により暗状態を得る表
示画を生じさせるための電圧を駆動用液晶セルに印加し
た時の駆動用液晶セルの異常光に対する屈折率と、補償
用液晶層の常光に対する屈折率とがほぼ等しく、駆動用
液晶セルの常光に対する屈折率と、補償用液晶層の異常
光に対する屈折率とがほぼ等しいことを特徴とする液晶
表示素子を得るものである。
【0013】駆動用液晶セルとしては、2枚の基板間で
電圧無印加時に基板に対してほぼ垂直に配列した駆動用
液晶セル、あるいはねじれた配列をした種々のセルを用
いることができる。
【0014】
【作用】一般に液晶表示素子に用いられる偏光板の配置
には大きく分けて2通りあり、液晶セルに電圧を印加し
ないとき光が透過せず、電圧を印加したとき光の透過状
態が得られる(ノーマリークローズ)方式と、液晶セル
に電圧を印加しないとき光が透過し、電圧を印加したと
き光が遮断される(ノーマリーオープン)方式とがあ
る。一例として図3に従来例のTN方式のノーマリーオ
ープンとノーマリークローズの表示面法線から左右の方
向に0゜から60゜まで傾いた時のコントラスト比依存
性を示す。ノーマリーオープンの場合は(10.0)、ノーマ
リークローズの場合は(11.0)で示されている。これらを
比較すると、ノーマリークローズの方がノーマリーオー
プンよりコントラスト比の視角依存性が少ないことが分
かる。コントラスト比とは、光が透過した状態(明状
態)の輝度を光が遮断された状態(暗状態)の輝度で割
った値であり、コントラスト比は暗状態の輝度に大きく
影響する。そこでノーマリーオープンとノーマリークロ
ーズの両方式の暗状態の輝度の左右方向における視角依
存性を測定してみると、図4に示した様な特性が得られ
る。ノーマリーオープンの場合を(10.1)でノーマリーク
ローズの場合を(11.1)で示した。図から明らかなよう
に、ノーマリークローズの方がノーマリーオープンより
暗状態の視角依存性が小さく、その結果ノーマリークロ
ーズの方がノーマリーオープンよりコントラスト比の視
角特性が良くなっている。
【0015】ノーマリーオープンとノーマリークローズ
の暗状態の違いを考察してみると、ノーマリーオープン
の場合は光を遮断するために電圧を液晶セルに印加して
おり、ノーマリークローズの場合は光を透過させるため
に液晶セルに電圧を印加している。ノーマリーオープン
の場合に液晶セルに暗状態が得られる電圧値を印加した
時の分子配列状態を計算してみると、図5に示す様にな
る。ここで、図中の7及び8はそれぞれチルト(傾き)
角及びツイスト(ねじれ)角で、チルト角7とは、図6
に示す座標系において液晶セルの基板面をxy面とした
とき、xy面に対する液晶分子(5.1) の長軸(5.1L)の傾
き角を示し、ツイスト角8とは、液晶分子(5.1) をz軸
からxy面へ投射した軸とx軸とのなす角度である。
【0016】電圧が印加された状態では、液晶セルの中
央付近では液晶分子が90゜近く傾くが、上下の基板表
面付近では、基板表面の配向規制力の影響を受けて液晶
分子はあまり傾かない。また、ツイスト角はSの字型の
分布となる。
【0017】液晶分子のチルト角がセル厚方向にたいし
て一定で、ツイスト角が線形にねじれている場合、すな
わちノーマリークローズの場合の暗状態の分子配列状態
と比較すると、電圧印加時の分子配列状態は、液晶セル
を見る角度と方位により異なって見え、その結果液晶分
子配列状態の見え方の違いが液晶セル中を伝搬する偏光
状態の違いとなって視角特性に反映される。従ってノー
マリークローズの方が視角特性が良いのは、見る方向角
度による暗状態の分子配列状態の見え方の違いがノーマ
リーオープンより小さいためである。従って、何らかの
方法でどんな方向から見ても同一な分子配列状態が見え
る様に工夫することができれば、ノーマリーオープンの
場合の暗状態の視角特性を改善することができる。
【0018】液晶セル中で見る角度によって最も液晶分
子の見え方の変化の大きいのは、液晶セル中央付近の液
晶分子が大きく傾いた箇所である。そこでこの箇所の見
え方の変化を小さくすることにより視角特性を改善でき
る。
【0019】液晶の配向状態は3次元の屈折率楕円体に
より簡略的に示すことができる。図7は液晶分子が垂直
に立った状態を屈折率楕円体6で示したものであるが、
複屈折現象は、この屈折率楕円体6をある方向からみた
ときの2次元面内での屈折率差に関する現象であるか
ら、z方向から見たときの(すなわち液晶セルを真正面
から見たとき)2次元面内の屈折率体(6.4) は円とな
り、屈折率差と視軸(6.1)から見たときの屈折率体(6.5)
とは異なる。ノーマリーオープン(クロスニコル)の
場合、z方向から見たときの屈折率差は0であるから暗
状態が得られるが、視軸(6.1) から見たときの2次元面
は楕円となり、その結果屈折率差が生じるために暗状態
とはならない。屈折率楕円体6を見る角度(6.3) を大き
くしていくと視軸(6.1) から見える2次元面内の楕円
(6.5) はn61の長さ方向に大きくなり、視軸(6.1) の
方向から見た時より大きい透過光が観測される。
【0020】従って、この様な屈折率楕円体を光学的に
補償するには、屈折率楕円体を見る角度(6.3) を大きく
していったときn62の長さ方向の屈折率が大きくなる
ような屈折率楕円体(すなわち光学性が負である光学異
方体)を視軸(6.1) 上に配置すれば、2次元面内の楕円
(6.5) が円になり種々の方向から観測しても見かけ上の
屈折率が略同一となり視角特性が向上する。
【0021】光学的に負の光学異方性を示すものとして
は、コレステリック液晶セルがあげられる。コレステリ
ック液晶セルとは液晶分子が螺旋状にねじれた配列をし
ており、一般の液晶が正の光学異方性を有するのに対し
コレステリック液晶セルは螺旋状のねじれ配列により光
学的に負の光学異方性を示す。コントラスト比の視角特
性とは暗状態の輝度の視野角変化に大きく依存すること
から、このようなコレステリック液晶セルを用いてより
良い光学補償効果を得るには、駆動用液晶セルの液晶層
の厚みと前記補償用液晶層の厚みがほぼ等しく、先ほど
述べたように暗状態を生じせしめる電圧が駆動用液晶セ
ルに印加されたときの屈折率楕円体の長軸の長さn1と
短軸の長さn2と、図8に示す、コレステリック液晶セ
ルの液晶の屈折率楕円体9の長軸の長さn1cと短軸の
長さn2cと短軸の長さがの関係が n1=n1c n2=n2c のとき、最も良い補償効果が得られる。
【0022】以上TN液晶セルを例にとって説明した
が、TN方式のみならずST方式やねじれ角が90゜以
下の小さなねじれ角の表示方式のLCD、さらには垂直
配列をしたECB型の液晶表示素子にも同様な効果が得
られる。
【0023】また上述のコレステリック液晶セルは、ね
じれ性を持つ高分子液晶層を用いることによっても同様
の機能が得られることは言うまでもなく、この場合、例
えば駆動用液晶セルの基板の少なくともどちらか一方
に、この様な高分子液晶層を塗布することにより得ら
れ、製造上容易となりより望ましい液晶表示素子が得ら
れる。この場合、例えばポリシロキサン主鎖とし、側鎖
にビフェニルベンゾエートとコレステリル基を適当な比
で有した様な高分子共重合体液晶などを用いることなど
ができる。
【0024】
【実施例】以下本発明の液晶表示素子の実施例を詳細に
説明する。
【0025】(実施例1)図1及び図2に本実施例にお
けるセル構成を示す。液晶表示素子は2枚の偏光板1、
4と、これらの間に補償用液晶セル2と駆動用液晶セル
3とを挟む構成を有している。偏光板1は透明基板1a
の内側に偏光膜1bを付けたものであり、偏光板4も同
様に透明基板4aに偏光膜4bをつけて形成される。又
これら偏光板1、4の吸収軸(1.1),(4.1) はそれぞれ直
交するように配置される。
【0026】補償用液晶セル2はこれらの偏光板1、4
間に配置され、透明基板2a, 2b間に液晶層2cを介
在させた液晶セル構造を有している。
【0027】駆動用液晶セル3は補償用液晶セル2と偏
光板4間に配置される。上側基板3aと下側基板3bと
はそれぞれ透明電極3c、3d間を形成しており、駆動
電源3fに接続される。基板3a, 3b間にねじれネマ
ティック液晶層3eがねじれ角が90゜で導入され、駆
動電源3fから印加電圧に応じて状態を変化する。
【0028】駆動用液晶セル3の液晶の光軸は下側基板
3bから上側基板3aへと反時計回りにねじれている
(左ねじれ)。(3.1),(3.2) は、それぞれ上側と下側の
基板のラビング軸で、これらは互いに直交する。駆動用
液晶セル3の液晶層の厚みは6.0μmである。
【0029】補償用液晶セル2は、ねじれ角が3690
゜、厚みが6.0μmの液晶セルで(2.1),(2.2) は、そ
れぞれ上側と下側の基板2a, 2bのラビング軸で、こ
れらは互いに直交している。この補償用液晶セルの液晶
層の厚み方向の屈折率n2cは1.489、セル面内方
向の屈折率n1cが1.524(リタデーション値=−
0.210μm)とし、暗状態(駆動電源3fから液晶
セル電極間に5V印加時)の駆動用液晶セルの屈折率の
セル面内方向の屈折率n2と、厚み方向の屈折率n1と
同一の値とした(n1=n1c、n2=n2c)。
【0030】偏光板1の吸収軸(1.1) と下側基板のラビ
ング軸(2.2),(3.2) は平行で、偏光板4の吸収軸(4.1)
と上側基板のラビング軸(2.1),(3.1) は平行である。
【0031】本構成の液晶表示素子の暗状態(駆動電源
3fから液晶セル電極間に5V印加時)のy軸方位にお
ける視角依存性の一例を図9に従来例も合わせて示す。
図9は、液晶セルの図2のz軸からy及び−y方位に測
定点が0゜から60゜まで傾いたときの液晶セルの暗状
態の透過率を示す図である。図中の(10.1)は本実施例に
おける視角特性を示し、(10.2)は従来例における視角特
性を示す図である。理想的には、液晶セルを見る角度が
どんなに傾いても透過率が小さく、その変化が一定であ
ることが望ましい。従来例と比較すると、本実施例の方
が透過率の傾き角の変化が小さく、表示パネルが対角1
0インチサイズのTFT−LCDを本構成で作成し16
階調表示をしたところ、視点を変化させても16階調間
の識別ができる高コントラストなLCDが実現できた。
コントラスト比の視角特性を測定したところ、60゜
ーンでコントラスト比15:1以上が得られ、入射角が
60゜以上でも表示画の反転や表示色の変化の無い良好
な表示が得られた。
【0032】(比較例1)実施例1において駆動用液晶
セル3と上の偏光板1との間に補償用液晶セル2を配置
しない場合の液晶表示素子の視角特性を測定した。測定
結果を図9の(10.2)に示す。暗状態は視角により変化
し、60゜コーンではコントラスト比の最大値が、5:
1しか得られず、入射角が60゜以上になると見る方位
によって表示画が反転したり、全く見えなくなったりし
た。
【0033】(比較例2)実施例1において、補償用液
晶セルの液晶層の厚み方向の屈折率n2cが1.34
0、面内方向の屈折率n1cが、1.371で、層の厚
みが6.8μmである補償用液晶セルを用いた(n1≠
n1c、n2≠n2c)。本構成からなる液晶表示素子
の特性を実施例1と同様に測定した結果を図9の(10.
3) に示す。比較例1よりは特性がよいが、60°コー
でコントラスト比を測定すると7:1しか得られなか
った。
【0034】(実施例2)実施例1において、補償用液
晶セル2として、高分子液晶フィルムを用い、実施例1
と同様に配置した。電気光学特性を測定したところ実施
例1と全く同一の特性が得られ、10インチのTFT−
LCDを本構成で作成し16階調表示をしたところ、視
点を変化させても16階調間の識別ができる高コントラ
スト表示のLCDが実現できた。視角特性を測定したと
ころ、60゜コーンでコントラスト比20:1以上が得
られ、入射角が60゜以上でも表示画の反転や表示色の
変化の無い良好な表示が得られた。
【0035】(実施例3)実施例1において、基板3
a, 3b間にホメオトロピック配列をした液晶が導入さ
れ、駆動電源3fから印加電圧に応じて状態を変化す
る。液晶の屈折率ne、noはそれぞれ1.578、
1.468であり、液晶層の厚みは7μmである。 補
償用液晶セル2はねじれ角が3690゜、厚みが7.0
μmで、この補償用液晶セルの厚み方向の屈折率n2c
は1.468、セル面内方向の屈折率n1cは1.57
8で、暗状態(駆動電源3fから液晶セル電極間に電圧
無印加時)の駆動用液晶セルの屈折率のセル面内方向の
屈折率n2と、厚み方向の屈折率n1と同一の値とした
(n1=n1c、n2=n2c)。本構成で640×4
80ドットのECB型LCDを作成し、1/240duty
で単純マルチプレクス駆動したところ、視角が50゜ま
で変化しても暗状態の透過率はほぼ一定となった。視角
特性を測定したところ、60゜コーンでコントラスト比
21:1以上が得られ、入射角が60゜以上でも表示画
の反転や表示色の変化の無い良好な表示が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、液晶表示素子の視角特
性が改善され、視認性にすぐれる高品位表示の液晶表示
素子を提供することができる。また、本発明をTFTや
MIMなどの3端子、2端子素子を、用いたアクティブ
マトリクス液晶表示素子に応用しても優れた効果が得ら
れることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の液晶表示素子を示す断面
図。
【図2】本発明の実施例1の液晶表示素子の構成を示す
分解斜視図。
【図3】従来のTN型液晶表示素子の左右方向のノーマ
リーオープンとノーマリークローズ方式のコントラスト
比の視角特性を説明する図。
【図4】従来のTN型液晶表示素子の左右方向のノーマ
リーオープンとノーマリークローズ方式の暗状態の輝度
の視角特性を説明する図。
【図5】液晶セルに電圧が印加された状態における液晶
セル厚み方向の分子配列を示す図。
【図6】図5の液晶分子のチルト角とツイスト角の座標
系を示す図。
【図7】液晶分子が立った状態の三次元の屈折率楕円体
を示す図。
【図8】図7の屈折率楕円体を光学補償する屈折率楕円
体を説明する図。
【図9】本発明の実施例と従来例による暗状態の視角特
性を説明する図。
【符号の説明】
1、4 ・・・偏光板 2・・・補償用液晶セル 3・・・駆動用液晶セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 駆動用液晶セルと、この駆動用液晶セル
    に隣接して配置され駆動用液晶セルの基板法線とほぼ平
    行な螺旋軸でねじれた配列をした補償用液晶層と、前記
    駆動用液晶セルおよび補償用液晶層を挟む2枚の偏光板
    とからなる液晶表示素子と、前記駆動用液晶セルに電圧
    を印加する駆動手段とからなる液晶表示装置において、
    前記液晶表示素子は、前記補償用液晶層のねじれ角が3
    60゜以上であり、前記駆動用液晶セルの液晶層の厚み
    と前記補償用液晶層の厚みがほぼ等しく、かつ、前記駆
    動手段により暗状態を得る表示画を生じさせるための電
    圧を駆動用液晶セルに印加した時の駆動用液晶セルの異
    常光に対する屈折率と、補償用液晶層の常光に対する屈
    折率とがほぼ等しく、駆動用液晶セルの常光に対する屈
    折率と、補償用液晶層の異常光に対する屈折率とがほぼ
    等しいことを特徴とする液晶表示素子。
JP15728191A 1991-06-28 1991-06-28 液晶表示素子 Pending JPH055863A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15728191A JPH055863A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15728191A JPH055863A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 液晶表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH055863A true JPH055863A (ja) 1993-01-14

Family

ID=15646235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15728191A Pending JPH055863A (ja) 1991-06-28 1991-06-28 液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH055863A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5730899A (en) * 1994-09-26 1998-03-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Optically anisotropic film

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5730899A (en) * 1994-09-26 1998-03-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Optically anisotropic film

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