JPH0550380A - 湿式研削用弾性工具 - Google Patents
湿式研削用弾性工具Info
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- JPH0550380A JPH0550380A JP23418891A JP23418891A JPH0550380A JP H0550380 A JPH0550380 A JP H0550380A JP 23418891 A JP23418891 A JP 23418891A JP 23418891 A JP23418891 A JP 23418891A JP H0550380 A JPH0550380 A JP H0550380A
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Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ハイドロプレーニング現象と類似の現象が防
止されて、かつ削り残しを生じることなく十分な研削が
行われる湿式研削用弾性工具を提供する。 【構成】 複数の略円板状の弾性研削砥石10がスペー
サ20を間に挟んで回転軸2の軸心に対する垂直面から
傾いて組付けられているため、湿式研削用弾性工具1の
外周面に回転軸2の軸心に対して傾斜した溝が形成され
る。このため湿式研削時の研削液がこれらの溝へ逃がさ
れ、弾性研削砥石10の外周面と被加工物との間に必要
以上の厚さの水膜が形成されないので、ハイドロプレー
ニング現象と類似の現象による研削工具1の浮き上がり
が防止される。ここで弾性研削砥石10の傾き角θが、
弾性研削砥石10およびスペーサ20の軸方向に沿った
幅A,B,湿式研削用弾性工具1の直径Dについて、θ
=arctan{(A+B)/D}で表される関係にあ
るので、軸方向の研削の度合いが均一になる。
止されて、かつ削り残しを生じることなく十分な研削が
行われる湿式研削用弾性工具を提供する。 【構成】 複数の略円板状の弾性研削砥石10がスペー
サ20を間に挟んで回転軸2の軸心に対する垂直面から
傾いて組付けられているため、湿式研削用弾性工具1の
外周面に回転軸2の軸心に対して傾斜した溝が形成され
る。このため湿式研削時の研削液がこれらの溝へ逃がさ
れ、弾性研削砥石10の外周面と被加工物との間に必要
以上の厚さの水膜が形成されないので、ハイドロプレー
ニング現象と類似の現象による研削工具1の浮き上がり
が防止される。ここで弾性研削砥石10の傾き角θが、
弾性研削砥石10およびスペーサ20の軸方向に沿った
幅A,B,湿式研削用弾性工具1の直径Dについて、θ
=arctan{(A+B)/D}で表される関係にあ
るので、軸方向の研削の度合いが均一になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は湿式研削用の研削工具
に関し、特に定圧で湿式研削を行うための弾性研削工具
に関する。
に関し、特に定圧で湿式研削を行うための弾性研削工具
に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレスコイル材のような被加工物を
定圧で湿式研削するための湿式研削用工具として、弾性
体からなる湿式研削用弾性工具が用いられる。ステンレ
スコイルとは、圧延によって製造されたステンレスの薄
板素材が表面仕上げされながらロール状に巻き取られた
ものである。この際、圧延等によって生じたステンレス
表面のキズは早めに除去しておかないと、工程を経るご
とにキズが拡大してついには除去不能になってしまう。
そこでこの巻き取りの際に、巻き取り力によって展張さ
れたステンレスの薄板素材に回転する研削砥石を当接さ
せることによって、ステンレス表面のキズが除去されて
表面仕上げが行われる。このような表面研削は定圧研削
によって行われる。
定圧で湿式研削するための湿式研削用工具として、弾性
体からなる湿式研削用弾性工具が用いられる。ステンレ
スコイルとは、圧延によって製造されたステンレスの薄
板素材が表面仕上げされながらロール状に巻き取られた
ものである。この際、圧延等によって生じたステンレス
表面のキズは早めに除去しておかないと、工程を経るご
とにキズが拡大してついには除去不能になってしまう。
そこでこの巻き取りの際に、巻き取り力によって展張さ
れたステンレスの薄板素材に回転する研削砥石を当接さ
せることによって、ステンレス表面のキズが除去されて
表面仕上げが行われる。このような表面研削は定圧研削
によって行われる。
【0003】定圧研削とは、研削砥石を被加工物に当接
させる圧力を一定に保って研削を行うものであり、定切
り込み研削に比較してより精密な仕上げ面が得られると
いう特徴がある。定圧研削には研削材の基本構成材料に
柔かい弾性材料を用いた弾性研削工具が用いられること
が多い。特に、被加工物例えば上述のステンレスコイル
が広幅になれば、こうした広幅の被加工物を均一にかつ
効率よく研削するために、被加工物と同程度の広幅の弾
性研削工具が使用される。そして、弾性研削工具とステ
ンレス薄板との間に研削液を流し込みながら研削する湿
式研削によって、表面仕上げが行われる。
させる圧力を一定に保って研削を行うものであり、定切
り込み研削に比較してより精密な仕上げ面が得られると
いう特徴がある。定圧研削には研削材の基本構成材料に
柔かい弾性材料を用いた弾性研削工具が用いられること
が多い。特に、被加工物例えば上述のステンレスコイル
が広幅になれば、こうした広幅の被加工物を均一にかつ
効率よく研削するために、被加工物と同程度の広幅の弾
性研削工具が使用される。そして、弾性研削工具とステ
ンレス薄板との間に研削液を流し込みながら研削する湿
式研削によって、表面仕上げが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本発明者
らは、かかる弾性研削工具を用いてステンレスコイル材
等の被加工物を湿式研削すると、研削液を巻き込んで研
削工具が浮き上がるというあたかも自動車のハイドロプ
レーニング現象に類似した現象が発生することを新規に
知見した。この現象のために、研削の取り代が減少して
しまい、十分な研削ができないという問題点があった。
特に広幅の被加工物を広幅の弾性研削工具で湿式研削す
る場合に、この現象の発生が顕著であった。そこで本発
明では、かかる現象を防止して、しかも削り残しを生じ
ることなく十分な研削を行うことができる湿式研削用弾
性工具を提供しようとするものである。
らは、かかる弾性研削工具を用いてステンレスコイル材
等の被加工物を湿式研削すると、研削液を巻き込んで研
削工具が浮き上がるというあたかも自動車のハイドロプ
レーニング現象に類似した現象が発生することを新規に
知見した。この現象のために、研削の取り代が減少して
しまい、十分な研削ができないという問題点があった。
特に広幅の被加工物を広幅の弾性研削工具で湿式研削す
る場合に、この現象の発生が顕著であった。そこで本発
明では、かかる現象を防止して、しかも削り残しを生じ
ることなく十分な研削を行うことができる湿式研削用弾
性工具を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本出願の請求項1
に係る発明では上記課題を解決するために、複数の略円
板状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸に組
付けられてなる湿式研削用弾性工具であって、前記弾性
研削砥石は前記回転軸の軸心に対する垂直面から傾いて
組付けられるとともに前記弾性研削砥石の外周面が同じ
角度だけ傾けられて前記回転軸の軸心に平行な円筒面と
され、前記弾性研削砥石の前記回転軸の軸心に対する垂
直面からの傾き角θが、前記弾性研削砥石の軸方向に沿
った幅A,前記スペーサの軸方向に沿った幅B,および
前記弾性研削砥石が組付けられた状態での直径Dについ
て、θ≧max{arctan(A/D),arcta
n(B/D)}で表される関係にあることを特徴とする
湿式研削用弾性工具を創出した。
に係る発明では上記課題を解決するために、複数の略円
板状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸に組
付けられてなる湿式研削用弾性工具であって、前記弾性
研削砥石は前記回転軸の軸心に対する垂直面から傾いて
組付けられるとともに前記弾性研削砥石の外周面が同じ
角度だけ傾けられて前記回転軸の軸心に平行な円筒面と
され、前記弾性研削砥石の前記回転軸の軸心に対する垂
直面からの傾き角θが、前記弾性研削砥石の軸方向に沿
った幅A,前記スペーサの軸方向に沿った幅B,および
前記弾性研削砥石が組付けられた状態での直径Dについ
て、θ≧max{arctan(A/D),arcta
n(B/D)}で表される関係にあることを特徴とする
湿式研削用弾性工具を創出した。
【0006】さらに、この湿式研削用弾性工具におい
て、前記傾き角θが、前記幅A,前記幅B,および前記
直径Dについて、θ≧arctan{(A+B)/D}
で表される関係にあることを特徴とする請求項1に記載
の湿式研削用弾性工具とするのがより好ましい(請求項
2に対応)。さらに、前記弾性研削砥石の弾性研削材部
分は薄手の研削材が円の半径方向に並べて放射状に重ね
られることによって略円板状に形成されてなることを特
徴とする請求項1または2に記載の湿式研削用弾性工具
とするのがより好ましい(請求項3に対応)。
て、前記傾き角θが、前記幅A,前記幅B,および前記
直径Dについて、θ≧arctan{(A+B)/D}
で表される関係にあることを特徴とする請求項1に記載
の湿式研削用弾性工具とするのがより好ましい(請求項
2に対応)。さらに、前記弾性研削砥石の弾性研削材部
分は薄手の研削材が円の半径方向に並べて放射状に重ね
られることによって略円板状に形成されてなることを特
徴とする請求項1または2に記載の湿式研削用弾性工具
とするのがより好ましい(請求項3に対応)。
【0007】
【作用】さて、上記の構成を備えた本出願の請求項1の
発明に係る湿式研削用弾性工具によると、複数の略円板
状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸の軸心
に対する垂直面から傾いて組付けられていることによっ
て、弾性研削砥石の外周面に回転軸の軸心に対して傾斜
した溝が形成される。それとともに弾性研削砥石の外周
面が同じ角度だけ傾けられて回転軸の軸心に平行な円筒
面となっていることによって、被加工物に均一に当接す
る研削面が得られる。そして、弾性研削砥石の回転軸の
軸心に対する垂直面からの傾き角θが、弾性研削砥石の
軸方向に沿った幅A,スペーサの軸方向に沿った幅B,
および弾性研削砥石が組付けられた状態での直径Dにつ
いて、θ≧max{arctan(A/D),arct
an(B/D)}で表される関係にある。すなわち、傾
き角θがarctan(A/D)およびarctan
(B/D)のいずれよりも大きい角度とされている。
発明に係る湿式研削用弾性工具によると、複数の略円板
状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸の軸心
に対する垂直面から傾いて組付けられていることによっ
て、弾性研削砥石の外周面に回転軸の軸心に対して傾斜
した溝が形成される。それとともに弾性研削砥石の外周
面が同じ角度だけ傾けられて回転軸の軸心に平行な円筒
面となっていることによって、被加工物に均一に当接す
る研削面が得られる。そして、弾性研削砥石の回転軸の
軸心に対する垂直面からの傾き角θが、弾性研削砥石の
軸方向に沿った幅A,スペーサの軸方向に沿った幅B,
および弾性研削砥石が組付けられた状態での直径Dにつ
いて、θ≧max{arctan(A/D),arct
an(B/D)}で表される関係にある。すなわち、傾
き角θがarctan(A/D)およびarctan
(B/D)のいずれよりも大きい角度とされている。
【0008】この結果、傾き角θがarctan(A/
D)以上の大きさであるために、被加工物の軸方向に沿
った各部について湿式研削用弾性工具の弾性研削砥石部
分のみが当接する部分がなくなる。これによって、湿式
研削時の研削液が確実に前記溝へ逃がされるため、弾性
研削砥石と被加工物との間に必要以上の厚さの水膜が形
成されない。この結果、ハイドロプレーニングと類似の
現象が起きて研削工具が浮き上がるという現象が防止さ
れる。そして弾性研削砥石の外周面が被加工物の全面に
均一に当接するため、ムラのない研削が行われるのであ
る。一方、傾き角θがarctan(B/D)より大き
いために、被加工物の軸方向に沿った各部について湿式
研削用弾性工具の溝部のみが当接する部分がなくなり、
削り残しを生じることなく確実に研削される。このよう
にして、ハイドロプレーニング現象と類似の現象が防止
されて十分な研削が行われるとともに、削り残しを生じ
ることなく確実に研削を行うことができる湿式研削用弾
性工具となるのである。
D)以上の大きさであるために、被加工物の軸方向に沿
った各部について湿式研削用弾性工具の弾性研削砥石部
分のみが当接する部分がなくなる。これによって、湿式
研削時の研削液が確実に前記溝へ逃がされるため、弾性
研削砥石と被加工物との間に必要以上の厚さの水膜が形
成されない。この結果、ハイドロプレーニングと類似の
現象が起きて研削工具が浮き上がるという現象が防止さ
れる。そして弾性研削砥石の外周面が被加工物の全面に
均一に当接するため、ムラのない研削が行われるのであ
る。一方、傾き角θがarctan(B/D)より大き
いために、被加工物の軸方向に沿った各部について湿式
研削用弾性工具の溝部のみが当接する部分がなくなり、
削り残しを生じることなく確実に研削される。このよう
にして、ハイドロプレーニング現象と類似の現象が防止
されて十分な研削が行われるとともに、削り残しを生じ
ることなく確実に研削を行うことができる湿式研削用弾
性工具となるのである。
【0009】また請求項2に記載の湿式研削用弾性工具
によると、弾性研削砥石の傾き角θが、弾性研削砥石の
軸方向に沿った幅A,スペーサの軸方向に沿った幅B,
湿式研削用弾性工具の直径Dについて、θ≧arcta
n{(A+B)/D}で表される関係にあるため、湿式
研削用弾性工具の一回転当たりに被加工物に対して当接
する溝部の割合が、被加工物の軸方向に沿った各部につ
いてほぼ均一になる。従って、研削の度合いが均一にな
り、短時間で研削が完了する。さらに、請求項3に記載
の湿式研削用弾性工具によると、弾性研削砥石の弾性研
削材部分が薄手の研削材を前記回転軸の周囲に放射状に
重ねられて略円板状に形成されてなるために、弾性に優
れかつ研削面(外周面)が均一な湿式研削用弾性工具と
なる。従って、より精密で均一な研削仕上げ面が得られ
る。
によると、弾性研削砥石の傾き角θが、弾性研削砥石の
軸方向に沿った幅A,スペーサの軸方向に沿った幅B,
湿式研削用弾性工具の直径Dについて、θ≧arcta
n{(A+B)/D}で表される関係にあるため、湿式
研削用弾性工具の一回転当たりに被加工物に対して当接
する溝部の割合が、被加工物の軸方向に沿った各部につ
いてほぼ均一になる。従って、研削の度合いが均一にな
り、短時間で研削が完了する。さらに、請求項3に記載
の湿式研削用弾性工具によると、弾性研削砥石の弾性研
削材部分が薄手の研削材を前記回転軸の周囲に放射状に
重ねられて略円板状に形成されてなるために、弾性に優
れかつ研削面(外周面)が均一な湿式研削用弾性工具と
なる。従って、より精密で均一な研削仕上げ面が得られ
る。
【0010】
【実施例】次に本発明を具現化した一実施例について、
図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の
湿式研削用弾性工具の一実施例を示す断面図である。参
照符号1は湿式研削用弾性工具であり、湿式研削用弾性
工具1は回転軸2を中心として形成されている。研削を
行う場合には、この回転軸2が研削機械の回転主軸に固
定されて、湿式研削用弾性工具1全体が回転する。この
回転軸2には複数の弾性研削砥石10が取付けられる。
弾性研削砥石10はリング状基板14上に弾性研削材1
2が固定されることによってなり、リング状基板14の
貫通孔が回転軸2に貫通することによって弾性研削砥石
10が取付けられる。複数の弾性研削砥石10の間に
は、それぞれスペーサ20が挟み込まれている。このス
ペーサ20にもリング状基板14と同様に回転軸2に嵌
合する貫通孔が設けられており、回転軸2に貫通するこ
とによって弾性研削砥石10と交互に取付けられる。
図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の
湿式研削用弾性工具の一実施例を示す断面図である。参
照符号1は湿式研削用弾性工具であり、湿式研削用弾性
工具1は回転軸2を中心として形成されている。研削を
行う場合には、この回転軸2が研削機械の回転主軸に固
定されて、湿式研削用弾性工具1全体が回転する。この
回転軸2には複数の弾性研削砥石10が取付けられる。
弾性研削砥石10はリング状基板14上に弾性研削材1
2が固定されることによってなり、リング状基板14の
貫通孔が回転軸2に貫通することによって弾性研削砥石
10が取付けられる。複数の弾性研削砥石10の間に
は、それぞれスペーサ20が挟み込まれている。このス
ペーサ20にもリング状基板14と同様に回転軸2に嵌
合する貫通孔が設けられており、回転軸2に貫通するこ
とによって弾性研削砥石10と交互に取付けられる。
【0011】そして、取付けられた複数の弾性研削砥石
10は、その両端において一対の金属製の傾斜板8によ
って押さえられている。この傾斜板8は一方の端面のみ
が、後述する弾性研削砥石10の傾斜角θと同じ角度だ
け傾斜して作られている。さらに一対の傾斜板8は、そ
の外側で一対のフランジ6によって押さえつけられてい
る。フランジ6はボルト4によって回転軸2の端部に締
付固定されている。ここで、弾性研削砥石10とスペー
サ20の各々の両端面はともに、弾性研削砥石10の外
周面,リング状基板14の貫通孔,スペーサ20の貫通
孔に対して、予め角度θだけ傾いて製作されている。こ
れによって、弾性研削砥石10およびスペーサ20を回
転軸2に取り付けたとき、弾性研削砥石10とスペーサ
20の各々の両端面は、回転軸2に対する垂直面から角
度θだけ傾いて固定される。一方、弾性研削砥石10の
外周面はリング状基板14の貫通孔の内面に対して平行
に製作されているので、回転軸2に組付けられた状態で
の弾性研削砥石10の外周面は、回転軸2の軸心に対し
て平行となっている。
10は、その両端において一対の金属製の傾斜板8によ
って押さえられている。この傾斜板8は一方の端面のみ
が、後述する弾性研削砥石10の傾斜角θと同じ角度だ
け傾斜して作られている。さらに一対の傾斜板8は、そ
の外側で一対のフランジ6によって押さえつけられてい
る。フランジ6はボルト4によって回転軸2の端部に締
付固定されている。ここで、弾性研削砥石10とスペー
サ20の各々の両端面はともに、弾性研削砥石10の外
周面,リング状基板14の貫通孔,スペーサ20の貫通
孔に対して、予め角度θだけ傾いて製作されている。こ
れによって、弾性研削砥石10およびスペーサ20を回
転軸2に取り付けたとき、弾性研削砥石10とスペーサ
20の各々の両端面は、回転軸2に対する垂直面から角
度θだけ傾いて固定される。一方、弾性研削砥石10の
外周面はリング状基板14の貫通孔の内面に対して平行
に製作されているので、回転軸2に組付けられた状態で
の弾性研削砥石10の外周面は、回転軸2の軸心に対し
て平行となっている。
【0012】このように、複数の略円板状の弾性研削砥
石10が複数のスペーサ20を間に挟んで回転軸2に対
する垂直面から傾いて組付けられているため、湿式研削
用弾性工具1の外周面に回転軸2に対して傾斜した溝が
形成される。ここで、前記弾性研削砥石10の弾性研削
材12部分は、シート状の薄手の基材に研削砥粒の層を
形成した薄手の研削材を、円の半径方向に並べて放射状
に重ねることによって略円板状に形成されている。さら
に、薄手の研削材の形状を円板の中心部では薄く円板の
外周部では厚くするとともに、互いに厚み分布の異なる
数種類の研削材を組み合わせることによって、研削材同
士を接着することなく、外周部でも互いに密着して緻密
な研削面が得られている。
石10が複数のスペーサ20を間に挟んで回転軸2に対
する垂直面から傾いて組付けられているため、湿式研削
用弾性工具1の外周面に回転軸2に対して傾斜した溝が
形成される。ここで、前記弾性研削砥石10の弾性研削
材12部分は、シート状の薄手の基材に研削砥粒の層を
形成した薄手の研削材を、円の半径方向に並べて放射状
に重ねることによって略円板状に形成されている。さら
に、薄手の研削材の形状を円板の中心部では薄く円板の
外周部では厚くするとともに、互いに厚み分布の異なる
数種類の研削材を組み合わせることによって、研削材同
士を接着することなく、外周部でも互いに密着して緻密
な研削面が得られている。
【0013】従って、湿式研削用弾性工具1は複数の略
円板状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸に
組付けられてなる湿式研削用弾性工具を構成している。
また、弾性研削砥石10は回転軸2の軸心に対する垂直
面から傾いて組付けられている弾性研削砥石を構成して
いる。さらに、弾性研削砥石10の弾性研削材部分12
は薄手の研削材が円の半径方向に並べて放射状に重ねら
れることによって略円板状に形成されている。
円板状の弾性研削砥石がスペーサを間に挟んで回転軸に
組付けられてなる湿式研削用弾性工具を構成している。
また、弾性研削砥石10は回転軸2の軸心に対する垂直
面から傾いて組付けられている弾性研削砥石を構成して
いる。さらに、弾性研削砥石10の弾性研削材部分12
は薄手の研削材が円の半径方向に並べて放射状に重ねら
れることによって略円板状に形成されている。
【0014】ここで、弾性研削砥石10の回転軸2の軸
心に対する垂直面からの傾き角θが、弾性研削砥石10
の軸方向に沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った
幅B,および弾性研削砥石10が組付けられた状態での
直径Dについて、θ≧max{arctan(A/
D),arctan(B/D)}で表される関係にある
と、ムラのない研削が行われる。
心に対する垂直面からの傾き角θが、弾性研削砥石10
の軸方向に沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った
幅B,および弾性研削砥石10が組付けられた状態での
直径Dについて、θ≧max{arctan(A/
D),arctan(B/D)}で表される関係にある
と、ムラのない研削が行われる。
【0015】すなわち、傾き角θがarctan(A/
D)以上の大きさであるために、被加工物の軸方向に沿
った各部について湿式研削用弾性工具1の弾性研削砥石
部分10のみが当接する部分がなくなる。これによっ
て、湿式研削時の研削液が確実に溝(スペーサ)部20
へ逃がされるため、弾性研削砥石10の外周面と被加工
物との間に必要以上の厚さの水膜が形成されない。この
結果、ハイドロプレーニングと類似の現象が起きて研削
工具1が浮き上がるという現象が防止される。そして弾
性研削砥石10の外周面が被加工物の全面に均一に当接
するため、ムラのない研削が行われる。一方、傾き角θ
がarctan(B/D)より大きいために、被加工物
の軸方向に沿った各部について湿式研削用弾性工具1の
溝部20のみが当接する部分がなくなり、確実にムラな
く研削される。このようにして、ハイドロプレーニング
現象と類似の現象が防止されて十分な研削が行われると
ともに、ムラのない研削を行うことができる湿式研削用
弾性工具となるのである。
D)以上の大きさであるために、被加工物の軸方向に沿
った各部について湿式研削用弾性工具1の弾性研削砥石
部分10のみが当接する部分がなくなる。これによっ
て、湿式研削時の研削液が確実に溝(スペーサ)部20
へ逃がされるため、弾性研削砥石10の外周面と被加工
物との間に必要以上の厚さの水膜が形成されない。この
結果、ハイドロプレーニングと類似の現象が起きて研削
工具1が浮き上がるという現象が防止される。そして弾
性研削砥石10の外周面が被加工物の全面に均一に当接
するため、ムラのない研削が行われる。一方、傾き角θ
がarctan(B/D)より大きいために、被加工物
の軸方向に沿った各部について湿式研削用弾性工具1の
溝部20のみが当接する部分がなくなり、確実にムラな
く研削される。このようにして、ハイドロプレーニング
現象と類似の現象が防止されて十分な研削が行われると
ともに、ムラのない研削を行うことができる湿式研削用
弾性工具となるのである。
【0016】さらに最も好ましいのは、弾性研削砥石1
0の傾き角θが、幅A,幅B,および直径Dについて、
θ≧arctan{(A+B)/D}で表される関係に
あることである。図1に示される湿式研削用弾性工具1
においては、傾き角θが、弾性研削砥石10の軸方向に
沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,湿式
研削用弾性工具1の直径Dについてθ=arctan
{(A+B)/D}で表される関係にあるので、上記の
条件を満たしており、次に詳しく説明するように軸方向
の研削の度合いはより均一になる。
0の傾き角θが、幅A,幅B,および直径Dについて、
θ≧arctan{(A+B)/D}で表される関係に
あることである。図1に示される湿式研削用弾性工具1
においては、傾き角θが、弾性研削砥石10の軸方向に
沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,湿式
研削用弾性工具1の直径Dについてθ=arctan
{(A+B)/D}で表される関係にあるので、上記の
条件を満たしており、次に詳しく説明するように軸方向
の研削の度合いはより均一になる。
【0017】このような構成を有する湿式研削用弾性工
具1によると軸方向の研削状態の分布がより均一になる
ことを、図2を参照しつつ説明する。図2は、本実施例
に係る湿式研削用弾性工具1の研削の軌跡を示す説明図
である。図において横軸は弾性研削砥石10の外周面の
軸方向の分布であり、縦軸は湿式研削用弾性工具1の回
転角を表示している。すなわち、縦軸のπは湿式研削用
弾性工具1の1/2回転を表し、縦軸の2πは湿式研削
用弾性工具1の1回転を表している。このように、湿式
研削用弾性工具1の研削時における、弾性研削砥石10
と溝(スペーサ)20との境界線の軌跡は余弦波形(コ
サインカーブ)となる。
具1によると軸方向の研削状態の分布がより均一になる
ことを、図2を参照しつつ説明する。図2は、本実施例
に係る湿式研削用弾性工具1の研削の軌跡を示す説明図
である。図において横軸は弾性研削砥石10の外周面の
軸方向の分布であり、縦軸は湿式研削用弾性工具1の回
転角を表示している。すなわち、縦軸のπは湿式研削用
弾性工具1の1/2回転を表し、縦軸の2πは湿式研削
用弾性工具1の1回転を表している。このように、湿式
研削用弾性工具1の研削時における、弾性研削砥石10
と溝(スペーサ)20との境界線の軌跡は余弦波形(コ
サインカーブ)となる。
【0018】ここで弾性研削砥石10の傾き角θは、先
に述べたように、弾性研削砥石10の軸方向に沿った幅
A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,および湿式研
削用弾性工具1の直径Dについて、θ=arctan
{(A+B)/D}の関係にある。このため、弾性研削
砥石10と溝(スペーサ)20との境界線の軌跡は図2
のようになる。この場合、図2の縦軸に沿った直線が回
転角0〜2πの間に図2のハッチング部分を通過する合
計の距離が、その部分に当接する被加工物が湿式研削用
弾性工具1の一回転当たりに弾性研削砥石10によって
研削される長さに相当する。図2から分かるようにθ=
arctan{(A+B)/D}という条件の湿式研削
用弾性工具1の場合、前記縦軸に垂直な直線上のハッチ
ング部分を通過する距離は、横軸上のどの位置でも概略
において等しくなる。従って、湿式研削用弾性工具1の
一回転当たりに被加工物に対して当接する溝部の割合が
被加工物の軸方向に沿った各部について大体均一になる
ため、より均一な研削が行われ、研削を短時間で完了す
ることができる。
に述べたように、弾性研削砥石10の軸方向に沿った幅
A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,および湿式研
削用弾性工具1の直径Dについて、θ=arctan
{(A+B)/D}の関係にある。このため、弾性研削
砥石10と溝(スペーサ)20との境界線の軌跡は図2
のようになる。この場合、図2の縦軸に沿った直線が回
転角0〜2πの間に図2のハッチング部分を通過する合
計の距離が、その部分に当接する被加工物が湿式研削用
弾性工具1の一回転当たりに弾性研削砥石10によって
研削される長さに相当する。図2から分かるようにθ=
arctan{(A+B)/D}という条件の湿式研削
用弾性工具1の場合、前記縦軸に垂直な直線上のハッチ
ング部分を通過する距離は、横軸上のどの位置でも概略
において等しくなる。従って、湿式研削用弾性工具1の
一回転当たりに被加工物に対して当接する溝部の割合が
被加工物の軸方向に沿った各部について大体均一になる
ため、より均一な研削が行われ、研削を短時間で完了す
ることができる。
【0019】このような構成を有する湿式研削用弾性工
具を用いた湿式研削の方法について次に説明する。ここ
では、先に述べたステンレスコイル材を研削する場合に
ついて説明する。まず、図1のように組付けられた湿式
研削用弾性工具1の回転軸2が、研削機械の回転主軸に
固定される。そして、巻き取り力によって展張されたス
テンレスの薄板素材に、湿式研削用弾性工具1が回転し
ながら当接させられる。それとともに、湿式研削用弾性
工具1とステンレス薄板との間に研削液が流しこまれて
研削が行われる。この際、研削液の流量によって研削能
力が変化する。すなわち、同じ弾性工具を用いた場合に
は、研削液の流量が多いほど研削能力が低下するのであ
る。
具を用いた湿式研削の方法について次に説明する。ここ
では、先に述べたステンレスコイル材を研削する場合に
ついて説明する。まず、図1のように組付けられた湿式
研削用弾性工具1の回転軸2が、研削機械の回転主軸に
固定される。そして、巻き取り力によって展張されたス
テンレスの薄板素材に、湿式研削用弾性工具1が回転し
ながら当接させられる。それとともに、湿式研削用弾性
工具1とステンレス薄板との間に研削液が流しこまれて
研削が行われる。この際、研削液の流量によって研削能
力が変化する。すなわち、同じ弾性工具を用いた場合に
は、研削液の流量が多いほど研削能力が低下するのであ
る。
【0020】具体的には、90mm幅の湿式研削用弾性
工具を用いた場合、溝のない従来の湿式研削用弾性工具
においては、研削液の流量が多いときにはステンレス薄
板の研削取り代は6μmと少なくなる。これに対して研
削液の流量を少なくすると、研削取り代は15μmと改
善される。このことから、弾性研削工具を用いたステン
レス薄板の湿式研削においては、研削液を巻き込んで研
削工具が浮き上がるというあたかも自動車のハイドロプ
レーニング現象に類似した現象が発生しているものと推
定されるのである。
工具を用いた場合、溝のない従来の湿式研削用弾性工具
においては、研削液の流量が多いときにはステンレス薄
板の研削取り代は6μmと少なくなる。これに対して研
削液の流量を少なくすると、研削取り代は15μmと改
善される。このことから、弾性研削工具を用いたステン
レス薄板の湿式研削においては、研削液を巻き込んで研
削工具が浮き上がるというあたかも自動車のハイドロプ
レーニング現象に類似した現象が発生しているものと推
定されるのである。
【0021】これに対して、本発明に係る、傾斜した溝
を設けた湿式研削用弾性工具1を用いると、同じく90
mm幅で、研削液の流量を少なくした場合で35μmの
研削取り代が得られる。すなわち本実施例に係る湿式研
削用弾性工具1を用いると、研削液が溝へ逃がされて弾
性研削砥石と被加工物との間に必要以上の厚さの水膜が
形成されなくなる結果、ハイドロプレーニングと類似の
現象が起きて研削工具が浮き上がるという現象が防止さ
れる。それとともに、被加工物の軸方向に沿った各部に
ついて湿式研削用工具に溝部のみが当接する部分がなく
なり、確実に研削される。このようにして、ハイドロプ
レーニング現象と類似の現象が防止されて十分な研削が
行われるとともに、ムラのない研削が行われるのであ
る。
を設けた湿式研削用弾性工具1を用いると、同じく90
mm幅で、研削液の流量を少なくした場合で35μmの
研削取り代が得られる。すなわち本実施例に係る湿式研
削用弾性工具1を用いると、研削液が溝へ逃がされて弾
性研削砥石と被加工物との間に必要以上の厚さの水膜が
形成されなくなる結果、ハイドロプレーニングと類似の
現象が起きて研削工具が浮き上がるという現象が防止さ
れる。それとともに、被加工物の軸方向に沿った各部に
ついて湿式研削用工具に溝部のみが当接する部分がなく
なり、確実に研削される。このようにして、ハイドロプ
レーニング現象と類似の現象が防止されて十分な研削が
行われるとともに、ムラのない研削が行われるのであ
る。
【0022】本実施例では、弾性研削砥石10としてリ
ング状の基板14の上に弾性研削材12が固定されてな
る弾性研削砥石を用いたが、他の形状のものを用いるこ
ともできる。また薄手の研削材を回転軸2の周囲に放射
状に重ねた弾性研削剤12を使用した例について説明し
たが、他の材質からなる弾性研削材でも構わない。湿式
研削用弾性工具の他の部分の構造や、弾性研削砥石ある
いはスペーサの幅,外径,材質,数等についても、本実
施例に限定されるものではない。
ング状の基板14の上に弾性研削材12が固定されてな
る弾性研削砥石を用いたが、他の形状のものを用いるこ
ともできる。また薄手の研削材を回転軸2の周囲に放射
状に重ねた弾性研削剤12を使用した例について説明し
たが、他の材質からなる弾性研削材でも構わない。湿式
研削用弾性工具の他の部分の構造や、弾性研削砥石ある
いはスペーサの幅,外径,材質,数等についても、本実
施例に限定されるものではない。
【0023】さらに本実施例に固有の効果として、弾性
研削砥石10の傾き角θが、弾性研削砥石10の軸方向
に沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,湿
式研削用弾性工具1の直径Dについて、θ=arcta
n{(A+B)/D}で表される関係にあるので、軸方
向に沿った研削の度合いがより均一になり、研削が短時
間で完了するという長所がある。また弾性研削砥石10
の弾性研削材部分12として薄手の研削材を円の半径方
向に並べて放射状に重ねることによって略円板状に形成
してなる弾性研削材を用いているため、弾性に優れかつ
研削面(外周面)が均一な湿式研削用弾性工具となる。
従って、より精密で均一な研削仕上げ面が得られるとい
う効果がある。
研削砥石10の傾き角θが、弾性研削砥石10の軸方向
に沿った幅A,スペーサ20の軸方向に沿った幅B,湿
式研削用弾性工具1の直径Dについて、θ=arcta
n{(A+B)/D}で表される関係にあるので、軸方
向に沿った研削の度合いがより均一になり、研削が短時
間で完了するという長所がある。また弾性研削砥石10
の弾性研削材部分12として薄手の研削材を円の半径方
向に並べて放射状に重ねることによって略円板状に形成
してなる弾性研削材を用いているため、弾性に優れかつ
研削面(外周面)が均一な湿式研削用弾性工具となる。
従って、より精密で均一な研削仕上げ面が得られるとい
う効果がある。
【0024】
【発明の効果】本発明においては、弾性研削砥石の外周
面に傾斜した溝を形成するとともに、軸方向のどの部分
においても弾性研削砥石部分と溝部分が交互に当接する
ようにした湿式研削用弾性工具を創出したため、ハイド
ロプレーニング現象と類似の現象が起きて研削工具が浮
き上がるという現象が防止され、かつ削り残しを生じる
ことなく確実に研削が行われる。従って、極めて実用性
に優れた湿式研削用弾性工具となるのである。さらに本
発明の波及的な効果として、溝が形成されたことによっ
て弾性研削砥石の表面積が増すとともに、これらの溝へ
逃がされる研削液によって溝の側面からも冷却されるた
め、弾性研削砥石の熱放散性が向上するという効果も得
られ、極めて実用性に優れた湿式研削用弾性工具とな
る。
面に傾斜した溝を形成するとともに、軸方向のどの部分
においても弾性研削砥石部分と溝部分が交互に当接する
ようにした湿式研削用弾性工具を創出したため、ハイド
ロプレーニング現象と類似の現象が起きて研削工具が浮
き上がるという現象が防止され、かつ削り残しを生じる
ことなく確実に研削が行われる。従って、極めて実用性
に優れた湿式研削用弾性工具となるのである。さらに本
発明の波及的な効果として、溝が形成されたことによっ
て弾性研削砥石の表面積が増すとともに、これらの溝へ
逃がされる研削液によって溝の側面からも冷却されるた
め、弾性研削砥石の熱放散性が向上するという効果も得
られ、極めて実用性に優れた湿式研削用弾性工具とな
る。
【図1】本発明の湿式研削用弾性工具の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】湿式研削用弾性工具の研削の軌跡を示す説明図
である。
である。
1 湿式研削用弾性工具 2 回転軸 10 弾性研削砥石 20 スペーサ 12 弾性研削材部分
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の略円板状の弾性研削砥石がスペー
サを間に挟んで回転軸に組付けられてなる湿式研削用弾
性工具であって、 前記弾性研削砥石は前記回転軸の軸心に対する垂直面か
ら傾いて組付けられるとともに前記弾性研削砥石の外周
面が同じ角度だけ傾けられて前記回転軸の軸心に平行な
円筒面とされ、 前記弾性研削砥石の前記回転軸の軸心に対する垂直面か
らの傾き角θが、前記弾性研削砥石の軸方向に沿った幅
A,前記スペーサの軸方向に沿った幅B,および前記弾
性研削砥石が組付けられた状態での直径Dについて、θ
≧max{arctan(A/D),arctan(B
/D)}で表される関係にあることを特徴とする湿式研
削用弾性工具。 - 【請求項2】 前記傾き角θが、前記幅A,前記幅B,
および前記直径Dについて、θ≧arctan{(A+
B)/D}で表される関係にあることを特徴とする請求
項1に記載の湿式研削用弾性工具。 - 【請求項3】 前記弾性研削砥石の弾性研削材部分は薄
手の研削材が円の半径方向に並べて放射状に重ねられる
ことによって略円板状に形成されてなることを特徴とす
る請求項1または2に記載の湿式研削用弾性工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23418891A JPH0550380A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 湿式研削用弾性工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23418891A JPH0550380A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 湿式研削用弾性工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0550380A true JPH0550380A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16967061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23418891A Pending JPH0550380A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 湿式研削用弾性工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0550380A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100765457B1 (ko) * | 2006-04-13 | 2007-10-09 | 이화다이아몬드공업 주식회사 | 내경 연삭용 비트리 휠 |
JP2018012956A (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 株式会社リュウキ | 路面切削装置 |
-
1991
- 1991-08-20 JP JP23418891A patent/JPH0550380A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100765457B1 (ko) * | 2006-04-13 | 2007-10-09 | 이화다이아몬드공업 주식회사 | 내경 연삭용 비트리 휠 |
JP2018012956A (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 株式会社リュウキ | 路面切削装置 |
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