JPH0546419Y2 - - Google Patents
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- JPH0546419Y2 JPH0546419Y2 JP1990064651U JP6465190U JPH0546419Y2 JP H0546419 Y2 JPH0546419 Y2 JP H0546419Y2 JP 1990064651 U JP1990064651 U JP 1990064651U JP 6465190 U JP6465190 U JP 6465190U JP H0546419 Y2 JPH0546419 Y2 JP H0546419Y2
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- JP
- Japan
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- coil
- primary coil
- core wire
- catheter
- metal
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Description
【考案の詳細な説明】
「産業上の利用分野」
本考案は、血管などの人体の管状器官内に挿入
して狭窄部を拡張したり、あるいは血管に挿入し
て止血を行なつたりするために用いられる管状器
官の治療具に関する。
して狭窄部を拡張したり、あるいは血管に挿入し
て止血を行なつたりするために用いられる管状器
官の治療具に関する。
「従来の技術」
人体の管状器官の治療に際して、管状器官を外
科的に拡張させることが有効な場合がある。例え
ば、粥状動脈硬化症などにおいて、外科的な手段
によつて血管の狭窄部を拡張する治療が行なわれ
ている。また、腎結石を衝撃波で破壊する治療に
おいては、破壊後の石を取り出すために尿管を拡
張することがある。更に、また、小児の気管支軟
化症などにおいて、気管支が閉塞され、呼吸障害
を起こすことが知られており、このような場合に
も気管支を拡張させる治療が行なわれている。
科的に拡張させることが有効な場合がある。例え
ば、粥状動脈硬化症などにおいて、外科的な手段
によつて血管の狭窄部を拡張する治療が行なわれ
ている。また、腎結石を衝撃波で破壊する治療に
おいては、破壊後の石を取り出すために尿管を拡
張することがある。更に、また、小児の気管支軟
化症などにおいて、気管支が閉塞され、呼吸障害
を起こすことが知られており、このような場合に
も気管支を拡張させる治療が行なわれている。
また、例えば、動脈や静脈が破裂した場合や、
脳内出血した場合などにおいては、多量の出血の
ために直ちに治療を施すことができないときがあ
る。このような場合には、血液の流れを一時的に
止めてから治療を施す必要があり、このため血管
を閉塞させることもある。
脳内出血した場合などにおいては、多量の出血の
ために直ちに治療を施すことができないときがあ
る。このような場合には、血液の流れを一時的に
止めてから治療を施す必要があり、このため血管
を閉塞させることもある。
このように管状器官を拡張したり閉塞したりす
る場合には、かつては大がかりな手術によつて治
療が行なわれていたが、最近では、管状器官内に
合成樹脂、金属などからなる拡張具(ステント)
や閉塞具を挿入して、管状器官内を拡張又は閉塞
する方法が採用されつつある。
る場合には、かつては大がかりな手術によつて治
療が行なわれていたが、最近では、管状器官内に
合成樹脂、金属などからなる拡張具(ステント)
や閉塞具を挿入して、管状器官内を拡張又は閉塞
する方法が採用されつつある。
上記のような拡張又は閉塞具の一例として、ス
テンレス等の金属の線材をコイル状に成形して一
次コイルとし、この一次コイルを更にコイル状に
成形して二次コイルとした、いわゆるダブルコイ
ル状のものが知られている。このコイルは、一次
コイルを直線状に伸ばした状態でカテーテル等に
挿入し、後方からプツシヤーで押してカテーテル
の先端より押し出して、人体の管状器官内に挿入
できる。そして、管状器官内で二次コイルに形状
復帰して、管状器官の狭窄部を拡張したり、ある
いは血管を閉塞させる。
テンレス等の金属の線材をコイル状に成形して一
次コイルとし、この一次コイルを更にコイル状に
成形して二次コイルとした、いわゆるダブルコイ
ル状のものが知られている。このコイルは、一次
コイルを直線状に伸ばした状態でカテーテル等に
挿入し、後方からプツシヤーで押してカテーテル
の先端より押し出して、人体の管状器官内に挿入
できる。そして、管状器官内で二次コイルに形状
復帰して、管状器官の狭窄部を拡張したり、ある
いは血管を閉塞させる。
しかし、上記のダイブルコイル状の拡張又は治
療具を一次コイルの状態にしてカテーテルに挿入
すると、カテーテル内で二次コイルに形状復帰し
ようとするため、プツシヤーで押し出すときの摩
擦抵抗が極めて大きくなる。
療具を一次コイルの状態にしてカテーテルに挿入
すると、カテーテル内で二次コイルに形状復帰し
ようとするため、プツシヤーで押し出すときの摩
擦抵抗が極めて大きくなる。
このため、第7図に示すような方法で挿入が行
なわれている。すなわち、血管31内に予めカテ
ーテル21が挿入される。カテーテル21の先端
は、血管31の狭窄部32の手前に配置される。
拡張具41は、二次コイルを伸ばして一次コイル
のみからなる直線状にして、筒状のカートリツジ
23に入れ、このカートリツジ23がカテーテル
21内に挿入される。カテーテル21の先端部内
周にはストツパー22が設けられており、カート
リツジ23の後部外周には突出部24が設けられ
ている。カートリツジ23をカテーテル21に挿
入すると、上記突出部24がストツパー22に突
き当たつて係止する。この状態で、プツシヤー2
5でカートリツジ23内の拡張具41を後方から
押し、拡張具41を血管31内の狭窄部32に押
し出す。
なわれている。すなわち、血管31内に予めカテ
ーテル21が挿入される。カテーテル21の先端
は、血管31の狭窄部32の手前に配置される。
拡張具41は、二次コイルを伸ばして一次コイル
のみからなる直線状にして、筒状のカートリツジ
23に入れ、このカートリツジ23がカテーテル
21内に挿入される。カテーテル21の先端部内
周にはストツパー22が設けられており、カート
リツジ23の後部外周には突出部24が設けられ
ている。カートリツジ23をカテーテル21に挿
入すると、上記突出部24がストツパー22に突
き当たつて係止する。この状態で、プツシヤー2
5でカートリツジ23内の拡張具41を後方から
押し、拡張具41を血管31内の狭窄部32に押
し出す。
「考案が解決しようとする課題」
しかしながら、第7図に示す挿入方法では、筒
状のカートリツジ23が直線的な形状をなしてお
り、しかも一次コイルの長さに相当する、かなり
の長さを有しているため、曲折した複雑な経路を
なす血管等の管状器官に入れることは困難であつ
た。このため、ダブルコイルからなる従来の拡張
又は閉塞具においては、極めて限られた箇所にし
か適用できないという問題があつた。
状のカートリツジ23が直線的な形状をなしてお
り、しかも一次コイルの長さに相当する、かなり
の長さを有しているため、曲折した複雑な経路を
なす血管等の管状器官に入れることは困難であつ
た。このため、ダブルコイルからなる従来の拡張
又は閉塞具においては、極めて限られた箇所にし
か適用できないという問題があつた。
また、従来の拡張又は閉塞具は、血管31内に
押し出されたとき、瞬時に二次コイルが復帰して
拡張してしまうため、配置位置を修正する間もな
く拡張具41の位置が固定されてしまい、挿入ミ
スを生じやすいという問題も有していた。
押し出されたとき、瞬時に二次コイルが復帰して
拡張してしまうため、配置位置を修正する間もな
く拡張具41の位置が固定されてしまい、挿入ミ
スを生じやすいという問題も有していた。
更に、従来の拡張又は閉塞具においては、カテ
ーテルの先端から押し出して二次コイルに復帰さ
せたとき、二次コイルの軸方向が管状器官の軸方
向に対して交差するように形状復帰してしまうこ
とがあり、例えば拡張具を挿入したときに、二次
コイルの方向が正確でないために、管状器官をむ
しろ閉塞してしまうという危険性があつた。
ーテルの先端から押し出して二次コイルに復帰さ
せたとき、二次コイルの軸方向が管状器官の軸方
向に対して交差するように形状復帰してしまうこ
とがあり、例えば拡張具を挿入したときに、二次
コイルの方向が正確でないために、管状器官をむ
しろ閉塞してしまうという危険性があつた。
更に、従来の拡張又は閉塞具の挿入に際して
は、カテーテルの先端を管状器官の適用箇所まで
挿入することが必要であるが、管状器官の狭窄部
が極めて狭い場合にはカテーテルも入らないこと
があるため、挿入できないことがあつた。
は、カテーテルの先端を管状器官の適用箇所まで
挿入することが必要であるが、管状器官の狭窄部
が極めて狭い場合にはカテーテルも入らないこと
があるため、挿入できないことがあつた。
したがつて、本考案の目的は、カテーテルなど
を通して挿入するときの摩擦抵抗を少なくし、曲
折した管状器官内にも挿入しやすくした管状器官
の治療具を提供することにある。
を通して挿入するときの摩擦抵抗を少なくし、曲
折した管状器官内にも挿入しやすくした管状器官
の治療具を提供することにある。
「課題を解決するための手段」
上記目的を達成するため、本考案の管状器官の
治療具は、 金属の線材をコイル状に成形して一次コイルと
し、この一次コイルを更にコイル状に成形して二
次コイルとし、前記一次コイルの先端に頭部を形
成し、前記一次コイルの後端に挿通孔を有するキ
ヤツプを装着した金属コイルと、 この金属コイルの前記一次コイル内に前記キヤ
ツプの挿通孔を通して挿脱自在に挿入され、先端
が前記一次コイルの頭部に係合し、前記一次コイ
ルを直線状に維持させる芯線と、 この芯線の外周に配置され、先端が前記一次コ
イルに装着された前記キヤツプに係合し、前記芯
線を前記一次コイルから抜き出すとき、前記一次
コイルの後退を阻止するチユーブ状のプツシヤー
とを備えていることを特徴とする。
治療具は、 金属の線材をコイル状に成形して一次コイルと
し、この一次コイルを更にコイル状に成形して二
次コイルとし、前記一次コイルの先端に頭部を形
成し、前記一次コイルの後端に挿通孔を有するキ
ヤツプを装着した金属コイルと、 この金属コイルの前記一次コイル内に前記キヤ
ツプの挿通孔を通して挿脱自在に挿入され、先端
が前記一次コイルの頭部に係合し、前記一次コイ
ルを直線状に維持させる芯線と、 この芯線の外周に配置され、先端が前記一次コ
イルに装着された前記キヤツプに係合し、前記芯
線を前記一次コイルから抜き出すとき、前記一次
コイルの後退を阻止するチユーブ状のプツシヤー
とを備えていることを特徴とする。
以下、本考案について更に詳細に説明する。
本考案においては、金属の線材をコイル状に成
形して一次コイルとし、この一次コイルを更にコ
イル状成形して二次コイルとしてある。一次コイ
ルの外径は、カテーテル等を通して血管等の管状
器官内に挿入できる程度の径とする。また、二次
コイルの外径は、管状器官内部を効果的に拡張又
は閉塞できる程度の径とされ、用途や適用箇所に
応じて定められる。
形して一次コイルとし、この一次コイルを更にコ
イル状成形して二次コイルとしてある。一次コイ
ルの外径は、カテーテル等を通して血管等の管状
器官内に挿入できる程度の径とする。また、二次
コイルの外径は、管状器官内部を効果的に拡張又
は閉塞できる程度の径とされ、用途や適用箇所に
応じて定められる。
このコイルの線材は、ステンレス等の通常の金
属線材であつてもよいが、TiNi合金などの形状
記憶合金からなる線材であることがより好まし
い。また、線材の形状は、丸線、角線、フラツト
ワイヤーのいずれでもよい。更に、線材の表面に
樹脂などをコーテイングしてもよい。
属線材であつてもよいが、TiNi合金などの形状
記憶合金からなる線材であることがより好まし
い。また、線材の形状は、丸線、角線、フラツト
ワイヤーのいずれでもよい。更に、線材の表面に
樹脂などをコーテイングしてもよい。
形状記憶合金の線材をコイルにする場合、上記
のような一次コイル及び二次コイルの形状に成形
した後、この形状を保持したまま400〜500℃程度
で所定時間、拘束時効処理することによりその形
状を記憶させることができ、低温時において変形
させた後、変態点を超えて高温になると、記憶さ
れた形状に復帰する性質を付与することができ
る。なお、この変態点は、管状器官内に配置され
たときに十分に形成復帰するように、体温よりも
低い温度とすることが好ましく、0〜20℃とする
ことが更に好ましい。
のような一次コイル及び二次コイルの形状に成形
した後、この形状を保持したまま400〜500℃程度
で所定時間、拘束時効処理することによりその形
状を記憶させることができ、低温時において変形
させた後、変態点を超えて高温になると、記憶さ
れた形状に復帰する性質を付与することができ
る。なお、この変態点は、管状器官内に配置され
たときに十分に形成復帰するように、体温よりも
低い温度とすることが好ましく、0〜20℃とする
ことが更に好ましい。
この金属コイルは、一次コイルの先端に、コイ
ルを部分的に溶融させるなどの方法で、好ましく
は曲面状の頭部が形成され、一次コイルの後端に
は、芯線の挿通孔を有する合成樹脂などのキヤツ
プを被せられる。
ルを部分的に溶融させるなどの方法で、好ましく
は曲面状の頭部が形成され、一次コイルの後端に
は、芯線の挿通孔を有する合成樹脂などのキヤツ
プを被せられる。
また、本考案において、芯線は、上記キヤツプ
の挿通孔を通して一次コイル内に挿脱自在に挿入
され、先端が前記一次コイルの頭部に係合するも
のであり、一次コイルを直線状に維持させるのに
十分な剛性を有するもの、好ましくはステンレス
線などが採用される。
の挿通孔を通して一次コイル内に挿脱自在に挿入
され、先端が前記一次コイルの頭部に係合するも
のであり、一次コイルを直線状に維持させるのに
十分な剛性を有するもの、好ましくはステンレス
線などが採用される。
更に、プツシヤーとしては、芯線が挿入できる
内径を有し、カテーテル内に挿入できる外径とさ
れた、可撓性のある合成樹脂のチユーブが好まし
く採用される。
内径を有し、カテーテル内に挿入できる外径とさ
れた、可撓性のある合成樹脂のチユーブが好まし
く採用される。
「作用」
本考案の管状器官の治療具の使用に際しては、
金属コイルを伸ばして一次コイルの後端に装着さ
れたキヤツプの挿通孔から芯線を挿入し、芯線の
先端を一次コイルの先端の頭部に係合させる。こ
の結果、芯線の剛性によつて一次コイルが直線状
に伸びた状態に維持される。
金属コイルを伸ばして一次コイルの後端に装着さ
れたキヤツプの挿通孔から芯線を挿入し、芯線の
先端を一次コイルの先端の頭部に係合させる。こ
の結果、芯線の剛性によつて一次コイルが直線状
に伸びた状態に維持される。
そして、予め人体の管状器官内に挿入されたカ
テーテルに上記の金属コイル及び芯線を挿入し、
更に、芯線とカテーテルとの間にプツシヤーを挿
入する。プツシヤーの先端は、一次コイルの後端
に装着されたキヤツプに係合する。
テーテルに上記の金属コイル及び芯線を挿入し、
更に、芯線とカテーテルとの間にプツシヤーを挿
入する。プツシヤーの先端は、一次コイルの後端
に装着されたキヤツプに係合する。
カテーテルの先端を管状器官の治療箇所まで移
動させた後、芯線を押して金属コイルをカテーテ
ルの先端から押し出す。金属コイルは、内部に芯
線が挿入されているので、その状態では二次コイ
ルに形状復帰することはできない。
動させた後、芯線を押して金属コイルをカテーテ
ルの先端から押し出す。金属コイルは、内部に芯
線が挿入されているので、その状態では二次コイ
ルに形状復帰することはできない。
そして、金属コイルを管状器官の治療箇所に正
確に配置させた後、プツシヤーで金属コイルの一
次コイル後端部を押えながら、すなわち一次コイ
ルの後退を阻止しながら、芯線を引き抜くと、金
属コイルが二次コイルの形状に復帰する。
確に配置させた後、プツシヤーで金属コイルの一
次コイル後端部を押えながら、すなわち一次コイ
ルの後退を阻止しながら、芯線を引き抜くと、金
属コイルが二次コイルの形状に復帰する。
このように、本考案では、一次コイルの内部に
挿入した芯線によつて直線性を維持させながら、
金属コイルをカテーテル内に挿入することができ
るので、カテーテルに挿入して押し出すときの摩
擦抵抗が極めて少なくなり、管状器官への挿入作
業を容易に行なうことができる。
挿入した芯線によつて直線性を維持させながら、
金属コイルをカテーテル内に挿入することができ
るので、カテーテルに挿入して押し出すときの摩
擦抵抗が極めて少なくなり、管状器官への挿入作
業を容易に行なうことができる。
また、芯線、プツシヤー及びカテーテルは、い
ずれも可撓性又は弾性を有しているので、管状器
官の曲折した箇所にも挿入しやすく、適用箇所を
広げることができる。
ずれも可撓性又は弾性を有しているので、管状器
官の曲折した箇所にも挿入しやすく、適用箇所を
広げることができる。
更に、金属コイルをカテーテルから押し出して
も、芯線が挿入されている間は二次コイルに形状
復帰しないので、金属コイルを目的とする治療箇
所に正確に配置させることができる。
も、芯線が挿入されている間は二次コイルに形状
復帰しないので、金属コイルを目的とする治療箇
所に正確に配置させることができる。
更に、金属コイルをカテーテルから押し出した
とき、芯線によつて金属コイルの方向性が定めら
れるので、二次コイルの軸方向が管状器官の軸方
向に対して交差するように形状復帰してしまうこ
とも防止される。
とき、芯線によつて金属コイルの方向性が定めら
れるので、二次コイルの軸方向が管状器官の軸方
向に対して交差するように形状復帰してしまうこ
とも防止される。
更にまた、管状器官の狭窄部が極めて狭くてカ
テーテルの先端が挿入できない場合でも、金属コ
イルを芯線によつて直線状に維持しながらカテー
テルの先端より押し出して、狭窄部に挿入するこ
とができる。
テーテルの先端が挿入できない場合でも、金属コ
イルを芯線によつて直線状に維持しながらカテー
テルの先端より押し出して、狭窄部に挿入するこ
とができる。
「実施例」
第1〜6図には本考案による管状器官の治療具
の実施例が示されている。なお、この実施例は、
血管の拡張具に適用した例であるが、同様な構造
で他の管状器官の拡張具や、血管の閉塞具などに
適用することもできる。
の実施例が示されている。なお、この実施例は、
血管の拡張具に適用した例であるが、同様な構造
で他の管状器官の拡張具や、血管の閉塞具などに
適用することもできる。
第1図において、21はカテーテル、31は血
管を表わしている。
管を表わしている。
金属コイル11は、第2図に示すように、形状
記憶合金からなる線材13を一次コイル12aに
成形し、この一次コイル12aを更に二次コイル
12bに成形した、いわゆるダブルコイルをなし
ている。一次コイル12aの径は、カテーテル2
1内に容易に挿入できる径とされ、二次コイル1
2bの径は、血管31の閉塞部を効果的に拡張で
きる径とされている。金属コイル11は、上記ダ
ブルコイル形状で形状記憶処理をされ、変態点は
0〜20℃とされている。
記憶合金からなる線材13を一次コイル12aに
成形し、この一次コイル12aを更に二次コイル
12bに成形した、いわゆるダブルコイルをなし
ている。一次コイル12aの径は、カテーテル2
1内に容易に挿入できる径とされ、二次コイル1
2bの径は、血管31の閉塞部を効果的に拡張で
きる径とされている。金属コイル11は、上記ダ
ブルコイル形状で形状記憶処理をされ、変態点は
0〜20℃とされている。
一次コイル12aの先端は、金属の線材13を
溶融して半球状の頭部14とされている。ただ
し、一次コイル12aの先端に適当なキヤツプ等
を被せて頭部14を形成することもできる。ま
た、一次コイル12aの後端には、合成樹脂製の
キヤツプ15が装着されており、このキヤツプ1
5には後述する芯線17の挿通孔16が形成され
ている。このキヤツプ15は、第3図に示すよう
に、熱収縮性樹脂や形状記憶樹脂などで形成した
キヤツプを、一次コイル12aの後端に被せて熱
収縮させることによつて装着してもよく、あるい
は、第4図に示すように、一次コイル12aの後
端部を樹脂液にデイツピングした後、固化させて
形成することもできる。
溶融して半球状の頭部14とされている。ただ
し、一次コイル12aの先端に適当なキヤツプ等
を被せて頭部14を形成することもできる。ま
た、一次コイル12aの後端には、合成樹脂製の
キヤツプ15が装着されており、このキヤツプ1
5には後述する芯線17の挿通孔16が形成され
ている。このキヤツプ15は、第3図に示すよう
に、熱収縮性樹脂や形状記憶樹脂などで形成した
キヤツプを、一次コイル12aの後端に被せて熱
収縮させることによつて装着してもよく、あるい
は、第4図に示すように、一次コイル12aの後
端部を樹脂液にデイツピングした後、固化させて
形成することもできる。
本考案では、この金属コイル11を一次コイル
12aが直線的に伸びた状態にして、上記キヤツ
プ15の挿通孔16からステンレスからなる芯線
17を挿入する。芯線17としては、丸線、角線
等さまざまな形状のものが用いられるが、一次コ
イル12aの内径に遊嵌又は適合する丸線である
ことが好ましい。芯線17は、一次コイル12a
内を通つて、その先端が頭部14に係合する。芯
線17は、その剛性によつて金属コイル11がダ
ブルコイルに形状復帰することを阻止し、一次コ
イル12aがほぼ直線的に伸びた状態に維持させ
る。この状態で、第1図に示すように、血管31
内に挿入されたカテーテル21の内部に挿入する
ことができる。
12aが直線的に伸びた状態にして、上記キヤツ
プ15の挿通孔16からステンレスからなる芯線
17を挿入する。芯線17としては、丸線、角線
等さまざまな形状のものが用いられるが、一次コ
イル12aの内径に遊嵌又は適合する丸線である
ことが好ましい。芯線17は、一次コイル12a
内を通つて、その先端が頭部14に係合する。芯
線17は、その剛性によつて金属コイル11がダ
ブルコイルに形状復帰することを阻止し、一次コ
イル12aがほぼ直線的に伸びた状態に維持させ
る。この状態で、第1図に示すように、血管31
内に挿入されたカテーテル21の内部に挿入する
ことができる。
また、芯線17とカテーテル21との間には、
合成樹脂製のチユーブからなるプツシヤー18が
挿入される。プツシヤー18は、芯線17を内部
に挿通できる内径とされ、カテーテル21内に挿
入できる外径とされている。また、プツシヤー1
8の先端は、金属コイル11の後端に装着された
キヤツプ15に係合するようになつている。
合成樹脂製のチユーブからなるプツシヤー18が
挿入される。プツシヤー18は、芯線17を内部
に挿通できる内径とされ、カテーテル21内に挿
入できる外径とされている。また、プツシヤー1
8の先端は、金属コイル11の後端に装着された
キヤツプ15に係合するようになつている。
次に、この治療具の使用方法を説明する。
第1図に示すように、まず、公知の方法で血管
31内にカテーテル21を挿入し、このカテーテ
ル21内に、芯線17を挿入されて直線状に維持
された金属コイル11を挿入する。芯線17は、
カテーテル21の基端部から外部に引き出されて
おり、作業者がその基部を手でもつて操作ができ
るようになつている。更に、この芯線17の外周
にチユーブ状のプツシヤー15を装着し、プツシ
ヤー15を芯線17とカテーテル21との間に挿
入する。
31内にカテーテル21を挿入し、このカテーテ
ル21内に、芯線17を挿入されて直線状に維持
された金属コイル11を挿入する。芯線17は、
カテーテル21の基端部から外部に引き出されて
おり、作業者がその基部を手でもつて操作ができ
るようになつている。更に、この芯線17の外周
にチユーブ状のプツシヤー15を装着し、プツシ
ヤー15を芯線17とカテーテル21との間に挿
入する。
第5図に示すように、カテーテル21の先端を
血管31の狭窄部31aの手前まで挿入した後、
カテーテル21を動かさないようにして芯線17
を押し込み、芯線17の先端部に保持された金属
コイル11を狭窄部31aに挿入する。このとき
芯線17の先端は、金属コイル11の頭部14に
係合している。また、金属コイル11は、血管3
1内に配置されて温度上昇し、形状復帰しようと
するが、芯線17によつて形状復帰することが阻
止される。
血管31の狭窄部31aの手前まで挿入した後、
カテーテル21を動かさないようにして芯線17
を押し込み、芯線17の先端部に保持された金属
コイル11を狭窄部31aに挿入する。このとき
芯線17の先端は、金属コイル11の頭部14に
係合している。また、金属コイル11は、血管3
1内に配置されて温度上昇し、形状復帰しようと
するが、芯線17によつて形状復帰することが阻
止される。
金属コイル11が適切な位置に配置されたら、
プツシヤー15の先端を金属コイル11のキヤツ
プ15に突き当て、プツシヤー15で金属コイル
11が後方に戻らないように押えながら、芯線1
7を金属コイル11内から引き抜く。
プツシヤー15の先端を金属コイル11のキヤツ
プ15に突き当て、プツシヤー15で金属コイル
11が後方に戻らないように押えながら、芯線1
7を金属コイル11内から引き抜く。
第6図に示すように、芯線17が引き抜かれる
と、金属コイル11は、二次コイルの形状に復帰
して拡径し、血管31の狭窄部31aを拡張させ
る。こうして、金属コイル11の挿入が終了した
ら、芯線17及びプツシヤー18をカテーテル2
1から引き抜き、更にカテーテル21を血管31
内から引き抜く。
と、金属コイル11は、二次コイルの形状に復帰
して拡径し、血管31の狭窄部31aを拡張させ
る。こうして、金属コイル11の挿入が終了した
ら、芯線17及びプツシヤー18をカテーテル2
1から引き抜き、更にカテーテル21を血管31
内から引き抜く。
上記のように、金属コイル11は芯線17によ
つて直線状態に保持されるため、摩擦抵抗が少な
くなり、カテーテル21内への挿入及びカテーテ
ル21先端からの押し出しが容易となる。
つて直線状態に保持されるため、摩擦抵抗が少な
くなり、カテーテル21内への挿入及びカテーテ
ル21先端からの押し出しが容易となる。
また、芯線17、プツシヤー18及びカテーテ
ル21は、いずれもある程度の可撓性をもつてい
るので、血管31等の曲折した部分にも挿入しや
すい。
ル21は、いずれもある程度の可撓性をもつてい
るので、血管31等の曲折した部分にも挿入しや
すい。
更に、金属コイル11の押し出し時には、コイ
ル11の内部に挿入された芯線17によつて、ダ
ブルコイルへの形状復帰が阻止され、かつ、方向
性を正しく定められるので、この状態で金属コイ
ル11を適正な位置に配置して、芯線17を引き
抜くことにより、正しい状態に形状復帰させるこ
とができる。
ル11の内部に挿入された芯線17によつて、ダ
ブルコイルへの形状復帰が阻止され、かつ、方向
性を正しく定められるので、この状態で金属コイ
ル11を適正な位置に配置して、芯線17を引き
抜くことにより、正しい状態に形状復帰させるこ
とができる。
なお、本考案を血管の閉塞具に適用する場合に
は、金属コイル11のピツチ間にダクロン繊維等
をからませて、止血効果を更に向上させることも
できる。また、閉塞具に適用する場合には、形状
復帰したときの二次コイルの形状を、コイル径が
徐々に減少して全体としてテーパ形をなすように
してもよく、あるいはランダムに曲折した形状を
なすようにしてもよい。閉塞具の場合、一次コイ
ルの径は1mm以下、二次コイルの径は3〜8mm程
度とすることが好ましい。
は、金属コイル11のピツチ間にダクロン繊維等
をからませて、止血効果を更に向上させることも
できる。また、閉塞具に適用する場合には、形状
復帰したときの二次コイルの形状を、コイル径が
徐々に減少して全体としてテーパ形をなすように
してもよく、あるいはランダムに曲折した形状を
なすようにしてもよい。閉塞具の場合、一次コイ
ルの径は1mm以下、二次コイルの径は3〜8mm程
度とすることが好ましい。
「考案の効果」
以上説明したように、本考案の管状器官の治療
具によれば、金属コイル内に芯線を挿入して直線
性を維持するようにしたので、カテーテルへの挿
入及びカテーテル先端からの押し出しを容易に行
なうことができる。また、金属コイルを管状器官
内に押し出したとき、金属コイルを正確な位置に
配置させてから芯線を引き抜いて形状復帰させる
ことができる。このとき、金属コイルの方向性が
芯線によつて正確に定められるので、形状復帰し
たときのコイルの方向を確実にすることができ
る。更に、芯線を押すことによつて金属コイルを
カテーテルから押し出した状態で狭窄部に挿入で
きるので、カテーテルの先端部が入らないような
狭い部分にも挿入できる。
具によれば、金属コイル内に芯線を挿入して直線
性を維持するようにしたので、カテーテルへの挿
入及びカテーテル先端からの押し出しを容易に行
なうことができる。また、金属コイルを管状器官
内に押し出したとき、金属コイルを正確な位置に
配置させてから芯線を引き抜いて形状復帰させる
ことができる。このとき、金属コイルの方向性が
芯線によつて正確に定められるので、形状復帰し
たときのコイルの方向を確実にすることができ
る。更に、芯線を押すことによつて金属コイルを
カテーテルから押し出した状態で狭窄部に挿入で
きるので、カテーテルの先端部が入らないような
狭い部分にも挿入できる。
第1図は本考案の実施例による管状器官の治療
具をカテーテル内に挿入した状態を示す断面図、
第2図は上記治療具における金属コイルの形状復
帰した状態を示す斜視図、第3図は上記治療具に
おけるキヤツプの装着状態の一例を示す部分断面
図、第4図は上記治療具におけるキヤツプの装着
状態の他の例を示す部分断面図、第5図は上記治
療具の金属コイルを芯線に保持させてカテーテル
から押し出した状態を示す断面図、第6図は上記
治療具の金属コイルから芯線を抜き出して形状復
帰させた状態を示す断面図、第7図は従来の拡張
具を用いて血管の狭窄部を拡張する方法を示す図
である。 図中、11は金属コイル、12aは一次コイ
ル、12bは二次コイル、13は線材、14は頭
部、15はキヤツプ、16は挿通孔、17は芯
線、18はプツシヤー、21はカテーテル、31
は血管である。
具をカテーテル内に挿入した状態を示す断面図、
第2図は上記治療具における金属コイルの形状復
帰した状態を示す斜視図、第3図は上記治療具に
おけるキヤツプの装着状態の一例を示す部分断面
図、第4図は上記治療具におけるキヤツプの装着
状態の他の例を示す部分断面図、第5図は上記治
療具の金属コイルを芯線に保持させてカテーテル
から押し出した状態を示す断面図、第6図は上記
治療具の金属コイルから芯線を抜き出して形状復
帰させた状態を示す断面図、第7図は従来の拡張
具を用いて血管の狭窄部を拡張する方法を示す図
である。 図中、11は金属コイル、12aは一次コイ
ル、12bは二次コイル、13は線材、14は頭
部、15はキヤツプ、16は挿通孔、17は芯
線、18はプツシヤー、21はカテーテル、31
は血管である。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 金属の線材をコイル状に成形して一次コイル
とし、この一次コイルを更にコイル状に成形し
て二次コイルとし、前記一次コイルの先端に頭
部を形成し、前記一次コイルの後端に挿通孔を
有するキヤツプを装着した金属コイルと、 この金属コイルの前記一次コイル内に前記キ
ヤツプの挿通孔を通して挿脱自在に挿入され、
先端が前記一次コイルの頭部に係合し、前記一
次コイルを直線状に維持させる芯線と、 この芯線の外周に配置され、先端が前記一次
コイルに装着された前記キヤツプに係合し、前
記芯線を前記一次コイルから抜き出すとき、前
記一次コイルの後退を阻止するチユーブ状のプ
ツシヤーとを備えていることを特徴とする管状
器官の治療具。 (2) 前記金属コイルが体温より低い温度の変態点
をもつ形状記憶合金からなる請求項1記載の管
状器官の治療具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990064651U JPH0546419Y2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990064651U JPH0546419Y2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0422908U JPH0422908U (ja) | 1992-02-25 |
JPH0546419Y2 true JPH0546419Y2 (ja) | 1993-12-06 |
Family
ID=31595786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990064651U Expired - Lifetime JPH0546419Y2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0546419Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2581136Y2 (ja) * | 1992-04-03 | 1998-09-21 | 株式会社パイオラックス | 人体管状器官の治療具 |
US6254633B1 (en) * | 1997-02-12 | 2001-07-03 | Corvita Corporation | Delivery device for a medical device having a constricted region |
US6254612B1 (en) * | 1998-10-22 | 2001-07-03 | Cordis Neurovascular, Inc. | Hydraulic stent deployment system |
US8157837B2 (en) * | 2006-03-13 | 2012-04-17 | Pneumrx, Inc. | Minimally invasive lung volume reduction device and method |
CN105455930B (zh) * | 2014-06-11 | 2019-08-16 | 先健科技(深圳)有限公司 | 肺减容弹性植入体及器械 |
WO2019152775A1 (en) * | 2018-02-01 | 2019-08-08 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical device release system |
-
1990
- 1990-06-19 JP JP1990064651U patent/JPH0546419Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0422908U (ja) | 1992-02-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |