JPH0542866A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
ブレーキ倍力装置Info
- Publication number
- JPH0542866A JPH0542866A JP3224634A JP22463491A JPH0542866A JP H0542866 A JPH0542866 A JP H0542866A JP 3224634 A JP3224634 A JP 3224634A JP 22463491 A JP22463491 A JP 22463491A JP H0542866 A JPH0542866 A JP H0542866A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bellows
- constant pressure
- pressure chamber
- valve body
- negative pressure
- Prior art date
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- Pending
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- Braking Systems And Boosters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ベローズ17の中央部分における谷部17c
に補強用のリング45を取り付ける。 【効果】 ベローズ17の内部空間A’に大気を導入し
た際には、大気圧によってベローズ17全体が膨張され
ようとするが、上記リング45を設けたことによりベロ
ーズ17の膨張を良好に防止することができる。
に補強用のリング45を取り付ける。 【効果】 ベローズ17の内部空間A’に大気を導入し
た際には、大気圧によってベローズ17全体が膨張され
ようとするが、上記リング45を設けたことによりベロ
ーズ17の膨張を良好に防止することができる。
Description
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置に関
し、より詳しくは自動ブレーキ装置としての機能を備え
たブレーキ倍力装置の改良に関する。
し、より詳しくは自動ブレーキ装置としての機能を備え
たブレーキ倍力装置の改良に関する。
【従来の技術】従来、自動ブレーキ装置としての機能を
備えたブレーキ倍力装置として、シェル内に摺動自在に
設けたバルブボデイと、上記バルブボデイに設けたパワ
ーピストンと、パワーピストンの前後に形成した定圧室
と変圧室と、上記バルブボディに形成されて上記定圧室
と流体回路を切り換える弁機構とを連通させ、該弁機構
と変圧通路を介して上記定圧室を変圧室に連通させる定
圧通路と、上記定圧室内に設けられて、リヤ側の端部を
上記定圧通路に接続し、フロント側の端部をシェルに連
結したベローズとを備え、上記ベローズの内部空間に負
圧または大気を選択的に供給可能としたものは知られて
いる(例えば、特開平1−127446号公報、特開昭
60−25840号公報)。上述した従来のブレーキ倍
力装置においては、所要時にベローズ内に大気を供給す
ることによって変圧室内に大気を導入し、それによっ
て、ブレーキペダルの踏み込みがなくてもブレーキ倍力
装置を作動させることができる。
備えたブレーキ倍力装置として、シェル内に摺動自在に
設けたバルブボデイと、上記バルブボデイに設けたパワ
ーピストンと、パワーピストンの前後に形成した定圧室
と変圧室と、上記バルブボディに形成されて上記定圧室
と流体回路を切り換える弁機構とを連通させ、該弁機構
と変圧通路を介して上記定圧室を変圧室に連通させる定
圧通路と、上記定圧室内に設けられて、リヤ側の端部を
上記定圧通路に接続し、フロント側の端部をシェルに連
結したベローズとを備え、上記ベローズの内部空間に負
圧または大気を選択的に供給可能としたものは知られて
いる(例えば、特開平1−127446号公報、特開昭
60−25840号公報)。上述した従来のブレーキ倍
力装置においては、所要時にベローズ内に大気を供給す
ることによって変圧室内に大気を導入し、それによっ
て、ブレーキペダルの踏み込みがなくてもブレーキ倍力
装置を作動させることができる。
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のブレーキ倍力装置では、ベローズはゴムだけから製
造して特別な補強部材を用いていなかったので、上述の
ようにベローズ内に大気を導入した際には、大気圧によ
ってベローズが膨張するという欠点があった。
来のブレーキ倍力装置では、ベローズはゴムだけから製
造して特別な補強部材を用いていなかったので、上述の
ようにベローズ内に大気を導入した際には、大気圧によ
ってベローズが膨張するという欠点があった。
【課題を解決するための手段】上述した事情に鑑み、本
発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、
上記バルブボデイに設けたパワーピストンと、パワーピ
ストンの前後に形成した定圧室と変圧室と、上記バルブ
ボディに形成されて上記定圧室と流体回路を切り換える
弁機構とを連通させ、該弁機構と変圧通路を介して上記
定圧室を変圧室に連通させる定圧通路と、上記定圧室内
に設けられて、リヤ側の端部を上記定圧通路に接続し、
フロント側の端部をシェルに連結したベローズとを備
え、上記ベローズの内部空間に負圧または大気を選択的
に供給可能としたブレーキ倍力装置において、上記ベロ
ーズにおける断面V字形となる位置に補強用のリングを
設けたものである。
発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイと、
上記バルブボデイに設けたパワーピストンと、パワーピ
ストンの前後に形成した定圧室と変圧室と、上記バルブ
ボディに形成されて上記定圧室と流体回路を切り換える
弁機構とを連通させ、該弁機構と変圧通路を介して上記
定圧室を変圧室に連通させる定圧通路と、上記定圧室内
に設けられて、リヤ側の端部を上記定圧通路に接続し、
フロント側の端部をシェルに連結したベローズとを備
え、上記ベローズの内部空間に負圧または大気を選択的
に供給可能としたブレーキ倍力装置において、上記ベロ
ーズにおける断面V字形となる位置に補強用のリングを
設けたものである。
【作用】上述した構成によれば、ベローズ内に大気を導
入した際に、ベローズが膨張されようとしても、上記リ
ングによってベローズそのものの膨張を良好に防止する
ことができる。
入した際に、ベローズが膨張されようとしても、上記リ
ングによってベローズそのものの膨張を良好に防止する
ことができる。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置のシェル
1は、フロントシェル2とリヤシェル3とを連結して構
成してあり、シェル1内はセンタープレート4によって
フロント側のフロント室5とリヤ側のリヤ室6とに区画
している。上記センタープレート4の軸部およびリヤシ
ェル3の軸部には、それぞれ貫通孔を穿設してあり、そ
れら各貫通孔内に段付筒状のバルブボデイ7を摺動自在
に貫通させ、かつシール部材8によって各貫通孔とバル
ブボデイ7との間の気密を保持している。上記フロント
室5およびリヤ室6のそれぞれにフロントパワーピスト
ン9およびリヤパワーピストン10を配置するととも
に、各パワーピストン9、10の内周部を上記バルブボ
デイ7の外周部に連結し、さらに各パワーピストン9、
10のリヤ側面にフロントダイアフラム11およびリヤ
ダイアフラム12をそれぞれ張設して各ダイアフラム1
1、12の内周ビード部11a,12aもバルブボデイ
7の外周部に連結している。他方、フロントダイアフラ
ム11の外周ビード部11bは、フロントシェル2の環
状壁部2aと、センタープレート4の対向壁部4aとに
よって軸方向に挟持してあり、このフロントダイアフラ
ム11によってフロント室5内をフロント側の定圧室A
とリヤ側の変圧室Bとに区画形成している。また、リヤ
ダイアフラム12の外周ビード部12bは、フロントシ
ェル2とリヤシェル3との連結部分で挟持してあり、こ
のリヤダイアフラム12によってリヤ室6内をフロント
側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに区画形成してい
る。上記バルブボデイ7内には従来周知の弁機構16を
設けてあり、後述するベローズ17を設けない状態にお
いて、この弁機構16によって上記2つの定圧室A、C
と2つの変圧室B、Dとの間の流体回路を切り換えるこ
とができるようになっている。すなわち、上記弁機構1
6は、バルブボデイ7に形成した環状の第1弁座18
と、この環状の第1弁座18よりも内側でバルブボデイ
7に摺動自在に設けた弁プランジャ19の右端部に形成
した環状の第2弁座20と、さらに両弁座18、20に
図1の右方からばね21によって着座される弁体22と
を備えている。上記第1弁座18と弁体22とが接触す
る環状の第1シート部よりも外周側の空間は、ベローズ
17を設けない状態において、バルブボデイ7に形成し
た軸方向の第1定圧通路23を介して上記定圧室Aに連
通させている。定圧室Aはフロントシェル2に連結した
第1負圧導入管24を介して負圧源から負圧が導入され
るようになっており、第1負圧導入管24と負圧源の途
中には逆止弁25を設けて負圧源から定圧室Aに向けて
の負圧の流通のみを許容している。上記定圧室Aは、上
記フロントダイアフラム11の外周ビード部11bの外
方側に形成した第2定圧通路26を介してリヤ室の定圧
室Cに常時連通しており、したがって両定圧室A,C内
に常時負圧が導入されるようになっている。他方、上記
第1弁座18と弁体22とが接触する環状の第1シート
部よりも内周側で、第2弁座20と弁体22とが接触す
る環状の第2シート部よりも外周側部分、すなわち内外
の環状シート部の中間部分の空間は、バルブボデイ7に
形成した半径方向の第1変圧通路27を介して変圧室D
に連通させ、さらに該変圧室Dをバルブボデイ7に形成
した軸方向の第2変圧通路28を介して変圧室Bに連通
させている。さらに、上記第2弁座20と弁体22とが
接触する内側の第2環状シート部よりも内周側の空間
は、バルブボデイ7に形成した圧力通路29とそこに設
けたフィルタ30を介して大気に連通させている。上記
バルブボデイ7に摺動自在に設けた弁プランジャ19の
右端部は、図示しないブレーキペダルに連動させた入力
軸34に連結してあり、その左端部は、プッシュロッド
35の凹部35aに収容したリアクションディスク36
の右端面に対向させている。そして上記プッシュロッド
35の左端部は、フロントシェル2の軸部開口2bに貫
通させたマスターシリンダ37のピストン37aに連動
させている。上記開口2bとピストン37aとの間は、
シール部材38によって気密を保持している。バルブボ
デイ7とフロントシェル2とにわたってリターンスプリ
ング39を弾装しているので、上記バルブボデイ7は通
常では図示非作動位置に保持されている。上記フロント
シェル2の壁面とバルブボディ7のフロント側の外周部
とにわたってゴム製のベローズ17を設けてあり、この
ベローズ17の内部空間A’は、補強板40およびフロ
ントシェル2の壁面に穿設した各貫通孔と、フロントシ
ェル2の壁面に取り付けた第2負圧導入管41によって
負圧源に連通させている。なお、本実施例では、上記第
2負圧導入管41は負圧源に直接接続するのではなく、
逆止弁25よりも下流側となる第1負圧導入管24に接
続している。第2負圧導入管41の途中には、該第2負
圧導入管41を大気と負圧源(第1負圧導入管24)と
に選択的に連通させるソレノイドバルブ42を設けてい
る。このソレノイドバルブ42は、図示しないコントロ
ーラによってON-OFF制御されるようになっており、図1
に示す非作動状態では、第2負圧導入管41を負圧源に
連通させている。したがって、第2負圧導入管41を介
してベローズ17の内部空間A’に負圧が導入されてい
る。 (作動)以上のように構成したタンデムブレーキ倍力装
置は、通常では図1に示すようにソレノイドバルブ42
は作動されていないので、第2負圧導入管41を介して
ベローズ17の内部空間A’内に負圧が導入されてい
る。また、他方の第1負圧導入管24を介して定圧室A
にも負圧が導入されており、したがって、すべての室
A,B,C,D、A’内に負圧が導入されている。この
非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏み込まれ
ると入力軸34が前進(左行)され、それに伴って上記
弁機構16によって流体回路が切り換えられるので、両
変圧室B,D内に大気が導入される。これによって、従
来周知のタンデムブレーキ倍力装置と同様に、プッシュ
ロッド35から所定のサーボ比の出力を得ることができ
る。上記通常のブレーキ作動時に対して、タンデムブレ
ーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させる場合
には、図1に示す入力軸34が前進されない非作動状態
からコントローラによってソレノイドバルブ42を作動
させればよい。これによって、ベローズ17の内部空間
A’に負圧の代わりに大気が導入されるようになる。そ
のため、ベローズ17の内部空間A’に導入された大気
は、第1定圧通路23とそれに連通した状態の第1変圧
通路27および第2変圧通路28を介して両方の変圧室
B、D内に導入される。したがって、両定圧室A,Cと
両変圧室B、Dとの間に圧力差が生じるので、ブレーキ
ペダルが踏み込まれないにも拘らずプッシュロッド35
から所定の出力を得ることができる。しかして、本実施
例のベローズ17は、フロント側端部の肉厚を厚くして
フロントビード部17aとするとともに、リヤ側端部も
肉厚を厚くしたリヤビード部17bとしている。そし
て、フロントビード部17aは,定圧室A内に設けた支
持部材43の内周部によって保持してフロントシェル2
の壁面に圧接し、その部分の気密を保持するとともに、
フロントビード部17aが位置ずれしないようにしてい
る。上記支持部材43の外周部はフロントダイアフラム
11の外周ビード部11bと重合した状態で、フロント
シェル2の環状壁部2aとセンタープレート4の対向壁
部4aによって挟持している。また、支持部材43の所
要位置には図示しない貫通孔を複数設けてあり、それに
よって第1負圧導入管24から定圧室Aに負圧を導入で
きるようにしている。一方、ベローズ17のリヤビード
部17bは、バルブボディ7の外周部にフロント側から
嵌装した後、フロントパワーピストン9の内周部の環状
凹部9aに圧接した状態において、バルブボディ7の外
周部にフロント側から圧入した環状のリテーナ44によ
って脱落を防止するようにしている。さらに、軸方向に
伸縮されるベローズ17の中央部分には、図2に拡大し
て示すように、半径方向内方側に位置する断面V字形と
なる谷部17cに、鋼材からなる補強用のリング45を
それぞれ嵌装するようにしている。また、そのようにリ
ング45を嵌装した谷部17cから連続してその隣接す
る前後の位置には、円周方向に連続する断面円弧状の切
欠き17dを設けている。さらに、各切欠き17dの裏
面の位置、すなわち内部空間A’に面した側にも円周方
向に連続する切欠き17eをそれぞれ設けてあり、また
ベローズ17における半径方向外方側となる谷部17f
の内周部にも円周方向に連続する切欠き17gを設けて
いる。なお、本実施例では各谷部17c,17fの肉厚
は、それらを接続する中間部分の肉厚よりも厚くしてあ
るので、上述したような切欠き17d,17e,17g
を設けても各谷部17c,17fの耐久性が低下するこ
とはない。以上のように本実施例では、ベローズ17に
おける中央部分に補強用のリング45を設けているの
で、ベローズ17の内部空間A’に大気を導入した際に
該ベローズ17全体が膨張されようとしても、各補強用
のリング45によってベローズ17の膨張を良好に防止
することができる。また、図1に想像線で示す前進端位
置までバルブボディ7が前進された際には、ベローズ1
7は軸方向において最も縮少された状態まで折り畳まれ
るようになる。図3に示すように、その際にはベローズ
17における隣り合う各谷部17c,17fとそれらの
中間部分が相互に重合されるようになる。このとき本実
施例では、各谷部17cにおけるリング45の隣接位置
に切欠き17d,17eを設けてあるので、上記各リン
グ45はその隣接位置の切欠き17d内に収納されるよ
うになり、そのため、上記リング45を設けているにも
拘らずベローズ17が折り畳まれた際の軸方向寸法は増
加しない。したがって、ベローズ17に上記リング45
を設けたことによって定圧室Aの容積を拡大する必要が
なく、タンデムブレーキ倍力装置が大型化することがな
い。
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置のシェル
1は、フロントシェル2とリヤシェル3とを連結して構
成してあり、シェル1内はセンタープレート4によって
フロント側のフロント室5とリヤ側のリヤ室6とに区画
している。上記センタープレート4の軸部およびリヤシ
ェル3の軸部には、それぞれ貫通孔を穿設してあり、そ
れら各貫通孔内に段付筒状のバルブボデイ7を摺動自在
に貫通させ、かつシール部材8によって各貫通孔とバル
ブボデイ7との間の気密を保持している。上記フロント
室5およびリヤ室6のそれぞれにフロントパワーピスト
ン9およびリヤパワーピストン10を配置するととも
に、各パワーピストン9、10の内周部を上記バルブボ
デイ7の外周部に連結し、さらに各パワーピストン9、
10のリヤ側面にフロントダイアフラム11およびリヤ
ダイアフラム12をそれぞれ張設して各ダイアフラム1
1、12の内周ビード部11a,12aもバルブボデイ
7の外周部に連結している。他方、フロントダイアフラ
ム11の外周ビード部11bは、フロントシェル2の環
状壁部2aと、センタープレート4の対向壁部4aとに
よって軸方向に挟持してあり、このフロントダイアフラ
ム11によってフロント室5内をフロント側の定圧室A
とリヤ側の変圧室Bとに区画形成している。また、リヤ
ダイアフラム12の外周ビード部12bは、フロントシ
ェル2とリヤシェル3との連結部分で挟持してあり、こ
のリヤダイアフラム12によってリヤ室6内をフロント
側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに区画形成してい
る。上記バルブボデイ7内には従来周知の弁機構16を
設けてあり、後述するベローズ17を設けない状態にお
いて、この弁機構16によって上記2つの定圧室A、C
と2つの変圧室B、Dとの間の流体回路を切り換えるこ
とができるようになっている。すなわち、上記弁機構1
6は、バルブボデイ7に形成した環状の第1弁座18
と、この環状の第1弁座18よりも内側でバルブボデイ
7に摺動自在に設けた弁プランジャ19の右端部に形成
した環状の第2弁座20と、さらに両弁座18、20に
図1の右方からばね21によって着座される弁体22と
を備えている。上記第1弁座18と弁体22とが接触す
る環状の第1シート部よりも外周側の空間は、ベローズ
17を設けない状態において、バルブボデイ7に形成し
た軸方向の第1定圧通路23を介して上記定圧室Aに連
通させている。定圧室Aはフロントシェル2に連結した
第1負圧導入管24を介して負圧源から負圧が導入され
るようになっており、第1負圧導入管24と負圧源の途
中には逆止弁25を設けて負圧源から定圧室Aに向けて
の負圧の流通のみを許容している。上記定圧室Aは、上
記フロントダイアフラム11の外周ビード部11bの外
方側に形成した第2定圧通路26を介してリヤ室の定圧
室Cに常時連通しており、したがって両定圧室A,C内
に常時負圧が導入されるようになっている。他方、上記
第1弁座18と弁体22とが接触する環状の第1シート
部よりも内周側で、第2弁座20と弁体22とが接触す
る環状の第2シート部よりも外周側部分、すなわち内外
の環状シート部の中間部分の空間は、バルブボデイ7に
形成した半径方向の第1変圧通路27を介して変圧室D
に連通させ、さらに該変圧室Dをバルブボデイ7に形成
した軸方向の第2変圧通路28を介して変圧室Bに連通
させている。さらに、上記第2弁座20と弁体22とが
接触する内側の第2環状シート部よりも内周側の空間
は、バルブボデイ7に形成した圧力通路29とそこに設
けたフィルタ30を介して大気に連通させている。上記
バルブボデイ7に摺動自在に設けた弁プランジャ19の
右端部は、図示しないブレーキペダルに連動させた入力
軸34に連結してあり、その左端部は、プッシュロッド
35の凹部35aに収容したリアクションディスク36
の右端面に対向させている。そして上記プッシュロッド
35の左端部は、フロントシェル2の軸部開口2bに貫
通させたマスターシリンダ37のピストン37aに連動
させている。上記開口2bとピストン37aとの間は、
シール部材38によって気密を保持している。バルブボ
デイ7とフロントシェル2とにわたってリターンスプリ
ング39を弾装しているので、上記バルブボデイ7は通
常では図示非作動位置に保持されている。上記フロント
シェル2の壁面とバルブボディ7のフロント側の外周部
とにわたってゴム製のベローズ17を設けてあり、この
ベローズ17の内部空間A’は、補強板40およびフロ
ントシェル2の壁面に穿設した各貫通孔と、フロントシ
ェル2の壁面に取り付けた第2負圧導入管41によって
負圧源に連通させている。なお、本実施例では、上記第
2負圧導入管41は負圧源に直接接続するのではなく、
逆止弁25よりも下流側となる第1負圧導入管24に接
続している。第2負圧導入管41の途中には、該第2負
圧導入管41を大気と負圧源(第1負圧導入管24)と
に選択的に連通させるソレノイドバルブ42を設けてい
る。このソレノイドバルブ42は、図示しないコントロ
ーラによってON-OFF制御されるようになっており、図1
に示す非作動状態では、第2負圧導入管41を負圧源に
連通させている。したがって、第2負圧導入管41を介
してベローズ17の内部空間A’に負圧が導入されてい
る。 (作動)以上のように構成したタンデムブレーキ倍力装
置は、通常では図1に示すようにソレノイドバルブ42
は作動されていないので、第2負圧導入管41を介して
ベローズ17の内部空間A’内に負圧が導入されてい
る。また、他方の第1負圧導入管24を介して定圧室A
にも負圧が導入されており、したがって、すべての室
A,B,C,D、A’内に負圧が導入されている。この
非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏み込まれ
ると入力軸34が前進(左行)され、それに伴って上記
弁機構16によって流体回路が切り換えられるので、両
変圧室B,D内に大気が導入される。これによって、従
来周知のタンデムブレーキ倍力装置と同様に、プッシュ
ロッド35から所定のサーボ比の出力を得ることができ
る。上記通常のブレーキ作動時に対して、タンデムブレ
ーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させる場合
には、図1に示す入力軸34が前進されない非作動状態
からコントローラによってソレノイドバルブ42を作動
させればよい。これによって、ベローズ17の内部空間
A’に負圧の代わりに大気が導入されるようになる。そ
のため、ベローズ17の内部空間A’に導入された大気
は、第1定圧通路23とそれに連通した状態の第1変圧
通路27および第2変圧通路28を介して両方の変圧室
B、D内に導入される。したがって、両定圧室A,Cと
両変圧室B、Dとの間に圧力差が生じるので、ブレーキ
ペダルが踏み込まれないにも拘らずプッシュロッド35
から所定の出力を得ることができる。しかして、本実施
例のベローズ17は、フロント側端部の肉厚を厚くして
フロントビード部17aとするとともに、リヤ側端部も
肉厚を厚くしたリヤビード部17bとしている。そし
て、フロントビード部17aは,定圧室A内に設けた支
持部材43の内周部によって保持してフロントシェル2
の壁面に圧接し、その部分の気密を保持するとともに、
フロントビード部17aが位置ずれしないようにしてい
る。上記支持部材43の外周部はフロントダイアフラム
11の外周ビード部11bと重合した状態で、フロント
シェル2の環状壁部2aとセンタープレート4の対向壁
部4aによって挟持している。また、支持部材43の所
要位置には図示しない貫通孔を複数設けてあり、それに
よって第1負圧導入管24から定圧室Aに負圧を導入で
きるようにしている。一方、ベローズ17のリヤビード
部17bは、バルブボディ7の外周部にフロント側から
嵌装した後、フロントパワーピストン9の内周部の環状
凹部9aに圧接した状態において、バルブボディ7の外
周部にフロント側から圧入した環状のリテーナ44によ
って脱落を防止するようにしている。さらに、軸方向に
伸縮されるベローズ17の中央部分には、図2に拡大し
て示すように、半径方向内方側に位置する断面V字形と
なる谷部17cに、鋼材からなる補強用のリング45を
それぞれ嵌装するようにしている。また、そのようにリ
ング45を嵌装した谷部17cから連続してその隣接す
る前後の位置には、円周方向に連続する断面円弧状の切
欠き17dを設けている。さらに、各切欠き17dの裏
面の位置、すなわち内部空間A’に面した側にも円周方
向に連続する切欠き17eをそれぞれ設けてあり、また
ベローズ17における半径方向外方側となる谷部17f
の内周部にも円周方向に連続する切欠き17gを設けて
いる。なお、本実施例では各谷部17c,17fの肉厚
は、それらを接続する中間部分の肉厚よりも厚くしてあ
るので、上述したような切欠き17d,17e,17g
を設けても各谷部17c,17fの耐久性が低下するこ
とはない。以上のように本実施例では、ベローズ17に
おける中央部分に補強用のリング45を設けているの
で、ベローズ17の内部空間A’に大気を導入した際に
該ベローズ17全体が膨張されようとしても、各補強用
のリング45によってベローズ17の膨張を良好に防止
することができる。また、図1に想像線で示す前進端位
置までバルブボディ7が前進された際には、ベローズ1
7は軸方向において最も縮少された状態まで折り畳まれ
るようになる。図3に示すように、その際にはベローズ
17における隣り合う各谷部17c,17fとそれらの
中間部分が相互に重合されるようになる。このとき本実
施例では、各谷部17cにおけるリング45の隣接位置
に切欠き17d,17eを設けてあるので、上記各リン
グ45はその隣接位置の切欠き17d内に収納されるよ
うになり、そのため、上記リング45を設けているにも
拘らずベローズ17が折り畳まれた際の軸方向寸法は増
加しない。したがって、ベローズ17に上記リング45
を設けたことによって定圧室Aの容積を拡大する必要が
なく、タンデムブレーキ倍力装置が大型化することがな
い。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、上記リ
ングによってベローズそのものの膨張を良好に防止する
ことができるという効果が得られる。
ングによってベローズそのものの膨張を良好に防止する
ことができるという効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の要部の拡大図
【図3】図2の異なる状態を示す断面図
1 シェル 7 バルブボディ 9 フロントパワーピストン 10 リヤパワーピスト
ン 16 弁機構 17 ベローズ 17c 谷部 23 第1定圧通路 27,28 変圧通路 45 リング A,C 定圧室 A’ ベローズ17の
内部空間 B,D 変圧室
ン 16 弁機構 17 ベローズ 17c 谷部 23 第1定圧通路 27,28 変圧通路 45 リング A,C 定圧室 A’ ベローズ17の
内部空間 B,D 変圧室
Claims (1)
- 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
イと、上記バルブボデイに設けたパワーピストンと、パ
ワーピストンの前後に形成した定圧室と変圧室と、上記
バルブボディに形成されて上記定圧室と流体回路を切り
換える弁機構とを連通させ、該弁機構と変圧通路を介し
て上記定圧室を変圧室に連通させる定圧通路と、上記定
圧室内に設けられて、リヤ側の端部を上記定圧通路に接
続し、フロント側の端部をシェルに連結したベローズと
を備え、上記ベローズの内部空間に負圧または大気を選
択的に供給可能としたブレーキ倍力装置において、 上記ベローズにおける断面V字形となる位置に補強用の
リングを設けたことを特徴とするブレーキ倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3224634A JPH0542866A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ブレーキ倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3224634A JPH0542866A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ブレーキ倍力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542866A true JPH0542866A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16816787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3224634A Pending JPH0542866A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ブレーキ倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0542866A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5704455A (en) * | 1995-09-29 | 1998-01-06 | Jidosha Kiki Co., Ltd. | Automatic brake booster |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP3224634A patent/JPH0542866A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5704455A (en) * | 1995-09-29 | 1998-01-06 | Jidosha Kiki Co., Ltd. | Automatic brake booster |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990623 |