JPH0534444A - レーダ装置 - Google Patents
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- JPH0534444A JPH0534444A JP3193062A JP19306291A JPH0534444A JP H0534444 A JPH0534444 A JP H0534444A JP 3193062 A JP3193062 A JP 3193062A JP 19306291 A JP19306291 A JP 19306291A JP H0534444 A JPH0534444 A JP H0534444A
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- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 目標からの反射エコーとクラッタを含む符号
変調された受信信号を、クラッタを抑圧して目標信号の
復調を行い、目標を検出するレーダ装置を得る。 【構成】 符号発生器2で発生した符号系列でパルス信
号をパルス毎符号変調3し、RFに変換4後、アンテナ
8から空間へ放射する。受信信号VはIFに変換4・増
幅11後、位相検波12され、ディジタル信号に変換1
3される。そしてディジタル信号に含まれる目標信号を
復調するとともに、不要信号成分であるクラッタを抑圧
し14、クラッタに支障されることなく目標を検出15
する。目標信号の復調とクラッタを抑圧する非整合ディ
ジタルフィルタの荷重係数は、符号発生器2で発生した
符号系列およびクラッタドップラ周波数・受信時間推定
器16の出力を用いて、非整合ディジタルフィルタ荷重
係数決定装置51で求められる。
変調された受信信号を、クラッタを抑圧して目標信号の
復調を行い、目標を検出するレーダ装置を得る。 【構成】 符号発生器2で発生した符号系列でパルス信
号をパルス毎符号変調3し、RFに変換4後、アンテナ
8から空間へ放射する。受信信号VはIFに変換4・増
幅11後、位相検波12され、ディジタル信号に変換1
3される。そしてディジタル信号に含まれる目標信号を
復調するとともに、不要信号成分であるクラッタを抑圧
し14、クラッタに支障されることなく目標を検出15
する。目標信号の復調とクラッタを抑圧する非整合ディ
ジタルフィルタの荷重係数は、符号発生器2で発生した
符号系列およびクラッタドップラ周波数・受信時間推定
器16の出力を用いて、非整合ディジタルフィルタ荷重
係数決定装置51で求められる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーダで受信される
信号のうち、受信信号中に含まれるクラッタを抑圧して
符号変調された信号を復調し、クラッタに埋もれた目標
信号を検出するレーダ装置に関するものである。
信号のうち、受信信号中に含まれるクラッタを抑圧して
符号変調された信号を復調し、クラッタに埋もれた目標
信号を検出するレーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明するに先立ち、ここで
用いる符号系列の定義と実システムに応用する上で重要
なレーダアンビギュイティ関数の定義とその性質につい
て説明する。後者に関しては、M.Skolnik編”
Radar Handbook”(McGraw−Hi
ll,1970)第3章に詳しい説明がある。なお、レ
ーダアンビギュイティ関数を以後単にアンビギュイティ
関数と呼ぶことにする。
用いる符号系列の定義と実システムに応用する上で重要
なレーダアンビギュイティ関数の定義とその性質につい
て説明する。後者に関しては、M.Skolnik編”
Radar Handbook”(McGraw−Hi
ll,1970)第3章に詳しい説明がある。なお、レ
ーダアンビギュイティ関数を以後単にアンビギュイティ
関数と呼ぶことにする。
【0003】ここでいう系列とは、式(1)で示される
数値Cn の時系列並びを意味する。
数値Cn の時系列並びを意味する。
【0004】
【数1】
【0005】ここにnは並びの順番を意味する因子であ
る。Cn は系列の成分と呼ばれ、複数値である。また、
ここでの系列{Cn }は周期系列であり、系列の成分に
関して式(2)を満足する整数Nが存在し、Nは系列の
周期と呼ばれる。
る。Cn は系列の成分と呼ばれ、複数値である。また、
ここでの系列{Cn }は周期系列であり、系列の成分に
関して式(2)を満足する整数Nが存在し、Nは系列の
周期と呼ばれる。
【0006】
【数2】
【0007】このとき、式(1)の系列は式(3)で表
される。
される。
【0008】
【数3】
【0009】このような周期系列として、例えばM系列
などがある。アンビギュイティ関数とは、式(4)で定
義されるτとφの2変数関数である。τは目標に信号を
送信してから受信するまでの時間と(非)整合フィルタ
でチューニングする遅延時間の差、φは目標のドップラ
周波数と(非)整合フィルタでチューニングするドップ
ラ周波数の差である。+τ方向は目標がより離れている
ことを、+φ方向は目標の速度がより速いことを表す。
などがある。アンビギュイティ関数とは、式(4)で定
義されるτとφの2変数関数である。τは目標に信号を
送信してから受信するまでの時間と(非)整合フィルタ
でチューニングする遅延時間の差、φは目標のドップラ
周波数と(非)整合フィルタでチューニングするドップ
ラ周波数の差である。+τ方向は目標がより離れている
ことを、+φ方向は目標の速度がより速いことを表す。
【0010】
【数4】
【0011】u(t)はレーダ送信信号の複素変調関数
である。v(t)はレーダ受信装置内のフィルタのイン
パルス応答h(t)を用いて式(5)により定義され
る。
である。v(t)はレーダ受信装置内のフィルタのイン
パルス応答h(t)を用いて式(5)により定義され
る。
【0012】
【数5】
【0013】ここに、*は複素共役、T0 はt<0にお
いてh(t)=0となるように決める適切な遅延時間で
ある。v(t)=u(t)のとき、式(4)は自己アン
ビギュイティ関数という。フィルタh(t)は整合フィ
ルタという。このとき、式(4)の絶対値の最大値はτ
=φ=0に存在する。v(t)≠u(t)のとき、式
(4)は相互アンビギュイティ関数と呼んで自己アンビ
ギュイティ関数とは区別する。フィルタh(t)は非整
合フィルタという。なお、ここでいうフィルタとは線形
フィルタを指すものとする。
いてh(t)=0となるように決める適切な遅延時間で
ある。v(t)=u(t)のとき、式(4)は自己アン
ビギュイティ関数という。フィルタh(t)は整合フィ
ルタという。このとき、式(4)の絶対値の最大値はτ
=φ=0に存在する。v(t)≠u(t)のとき、式
(4)は相互アンビギュイティ関数と呼んで自己アンビ
ギュイティ関数とは区別する。フィルタh(t)は非整
合フィルタという。なお、ここでいうフィルタとは線形
フィルタを指すものとする。
【0014】τ=φ=0近傍以外の|χ(τ,φ)|の
値の小さい領域の極大値をサイドローブベルと呼ぶこと
にする。本発明に関わるアンビギュイティ関数の性質と
して、次のものがあげられる。受信クラッタの(非)整
合フィルタ出力における平均電力E[C]は、アンビギ
ュイティ関数を用いて式(6)で表すことができる。
値の小さい領域の極大値をサイドローブベルと呼ぶこと
にする。本発明に関わるアンビギュイティ関数の性質と
して、次のものがあげられる。受信クラッタの(非)整
合フィルタ出力における平均電力E[C]は、アンビギ
ュイティ関数を用いて式(6)で表すことができる。
【0015】
【数6】
【0016】式(6)において、Qは受信クラッタに寄
与する送信ビーム内のクラッタ反射源の総数、σはQ個
の反射源の平均有効反射面積、pa (τ,φ)はレーダ
からクラッタ反射源までの距離とドップラ周波数に関す
る分布を表す確率密度関数である。レーダがクラッタの
影響を受けないようにするためには、pa (τ,φ)の
大きい時間遅れτ−ドップラ周波数φ領域でアンビギュ
イティ関数の絶対値が小さくなるようにu(t)やv
(t)を定めることが要求される。
与する送信ビーム内のクラッタ反射源の総数、σはQ個
の反射源の平均有効反射面積、pa (τ,φ)はレーダ
からクラッタ反射源までの距離とドップラ周波数に関す
る分布を表す確率密度関数である。レーダがクラッタの
影響を受けないようにするためには、pa (τ,φ)の
大きい時間遅れτ−ドップラ周波数φ領域でアンビギュ
イティ関数の絶対値が小さくなるようにu(t)やv
(t)を定めることが要求される。
【0017】従来、目標に反射した符号変調パルス信号
を受信して復調する手段を備えたレーダ装置として、例
えば、H.Rohling,W.Borchert著の
論文”Neues Pulsdoppler−Rada
r”,ntz Archiv,Bd.10(1988)
H.7,pp.171−176および特開昭61−21
2781「パルスドップラレーダ方式」に開示されたも
のがある。図9は上記文献に開示された内容を応用した
レーダ装置のブロック図である。図中、7は送信と受信
を切り換える送受切換器、8は送信および受信を兼ねる
アンテナ、9は目標、10は地面などの目標以外の反射
源、Uaは送信信号、Ubはアンテナから空中に放射さ
れた送信波、Rは送信波Ubの目標9による反射波、S
は送信波Ubの目標以外の反射源10による反射波、V
は受信信号である。
を受信して復調する手段を備えたレーダ装置として、例
えば、H.Rohling,W.Borchert著の
論文”Neues Pulsdoppler−Rada
r”,ntz Archiv,Bd.10(1988)
H.7,pp.171−176および特開昭61−21
2781「パルスドップラレーダ方式」に開示されたも
のがある。図9は上記文献に開示された内容を応用した
レーダ装置のブロック図である。図中、7は送信と受信
を切り換える送受切換器、8は送信および受信を兼ねる
アンテナ、9は目標、10は地面などの目標以外の反射
源、Uaは送信信号、Ubはアンテナから空中に放射さ
れた送信波、Rは送信波Ubの目標9による反射波、S
は送信波Ubの目標以外の反射源10による反射波、V
は受信信号である。
【0018】次に、上記構成のレーダ装置の基本動作に
ついて説明する。図9においてコヒーレント発信器1よ
り出力されたIF(Intermediate Fre
quency)の正弦波は、パルス繰り返し周波数に同
期した送信トリガにより変調器3でパルス変調される。
それと同時に、同じくパルス繰り返し周波数に同期して
符号発生器2で符号系列が発生され、変調器3で符号変
調も行われる。変調器3の出力波形を図4に示す。図4
において、1つのパルスにつき1つの符号を割り当て
る。変調器3の出力はミキサ4で安定化局部発信器5の
出力と混合されRF(Radio Frequenc
y)に変換される。そしてミキサ4の出力は高出力増幅
器6で増幅された後、送受切換器7を介して送信波がア
ンテナ8により空間へ放射される。
ついて説明する。図9においてコヒーレント発信器1よ
り出力されたIF(Intermediate Fre
quency)の正弦波は、パルス繰り返し周波数に同
期した送信トリガにより変調器3でパルス変調される。
それと同時に、同じくパルス繰り返し周波数に同期して
符号発生器2で符号系列が発生され、変調器3で符号変
調も行われる。変調器3の出力波形を図4に示す。図4
において、1つのパルスにつき1つの符号を割り当て
る。変調器3の出力はミキサ4で安定化局部発信器5の
出力と混合されRF(Radio Frequenc
y)に変換される。そしてミキサ4の出力は高出力増幅
器6で増幅された後、送受切換器7を介して送信波がア
ンテナ8により空間へ放射される。
【0019】図4のように送信信号に1つのパルスに1
つの符号を割り当てる符号変調を行うと、符号系列の種
類を適切に選ぶことによりあいまいさなく計ることので
きる距離を符号変調を行わない場合に比べてN倍長くす
ることができる。ここでNは符号系列の周期である。
つの符号を割り当てる符号変調を行うと、符号系列の種
類を適切に選ぶことによりあいまいさなく計ることので
きる距離を符号変調を行わない場合に比べてN倍長くす
ることができる。ここでNは符号系列の周期である。
【0020】アンテナ8からの受信信号Vは目標9から
の反射波Rによる信号のほかに、目標以外の反射源10
からの反射波Sによる信号、いわゆるクラッタが含まれ
ていることが多い。この信号Vは送受切換器7を経由し
てミキサ4に入力される。ミキサ4では安定化局部発信
器5の出力と混合されてIFに変換される。このIFは
IF増幅器11で増幅された後、位相検波器12に入力
される。位相検波器12ではIF増幅器11の出力とコ
ヒーレント発信器1の出力が混合されて受信信号の位相
成分が取り出される。そして位相検波器12の出力はA
/D変換器13によりディジタル信号に変換される。サ
ンプリング周期は図4のパルス幅δである。このディジ
タル信号は復調器17において符号発生器2で発生され
た符号との相関が求められる(復調)。
の反射波Rによる信号のほかに、目標以外の反射源10
からの反射波Sによる信号、いわゆるクラッタが含まれ
ていることが多い。この信号Vは送受切換器7を経由し
てミキサ4に入力される。ミキサ4では安定化局部発信
器5の出力と混合されてIFに変換される。このIFは
IF増幅器11で増幅された後、位相検波器12に入力
される。位相検波器12ではIF増幅器11の出力とコ
ヒーレント発信器1の出力が混合されて受信信号の位相
成分が取り出される。そして位相検波器12の出力はA
/D変換器13によりディジタル信号に変換される。サ
ンプリング周期は図4のパルス幅δである。このディジ
タル信号は復調器17において符号発生器2で発生され
た符号との相関が求められる(復調)。
【0021】図7の内側の一点鎖線で囲まれた部分は復
調器17の内部構成図である。21a,21b,21
c,21dはシフトレジスタ、22a,22b,22
c,22dは乗算器、24はDFT(Discrete
Fourier Transformation)演
算器である。X0 ´(n),X1 ´(n),…,XN-1
´(n)はシフトレジスタの出力信号で、シフトレジス
タ出力間で隣り合う信号、例えばX0 ´(n)とX1 ´
(n)の時間間隔は図4のパルス繰り返し周期PRIに
等しい。Y0 ´(n),Y1 ´(n),…,YL-1 ´
(n)はDFT演算器の出力である。復調器17は整合
フィルタによるディジタルフィルタバンクを構成してい
る。PRIをパルス繰り返し周期とすると、シフトレジ
スタ21a,21b,21c,21dの段数Pは次式で
与えられる。なお、シフトレジスタの個数は符号周期N
に等しい。
調器17の内部構成図である。21a,21b,21
c,21dはシフトレジスタ、22a,22b,22
c,22dは乗算器、24はDFT(Discrete
Fourier Transformation)演
算器である。X0 ´(n),X1 ´(n),…,XN-1
´(n)はシフトレジスタの出力信号で、シフトレジス
タ出力間で隣り合う信号、例えばX0 ´(n)とX1 ´
(n)の時間間隔は図4のパルス繰り返し周期PRIに
等しい。Y0 ´(n),Y1 ´(n),…,YL-1 ´
(n)はDFT演算器の出力である。復調器17は整合
フィルタによるディジタルフィルタバンクを構成してい
る。PRIをパルス繰り返し周期とすると、シフトレジ
スタ21a,21b,21c,21dの段数Pは次式で
与えられる。なお、シフトレジスタの個数は符号周期N
に等しい。
【0022】
【数7】
【0023】図7において、復調器17に入力された信
号はシフトレジスタ21aに入る。21aのシフトレジ
スタからの出力XN-1 ´(n)は次のシフトレジスタへ
送られるとともに、乗算器22aにおいて符号発生器2
で発生した符号CN-1 の複素共役CN-1 *と掛け合わされ
る。符号系列の複素共役は符号発生器2で発生した符号
系列を入力とする複素共役器52を介して得られる。同
様にシフトレジスタ21bの出力XN-2 ´(n)も次の
シフトレジスタに送られるとともに乗算器22bで符号
CN-2 の複素共役CN-2 *と掛け合わされる。以下、これ
が繰り返される。これらの乗算器の出力はDFT演算器
24へ入力される。DTF演算器24はフィルタバンク
を構成しており、目標や目標以外の反射源の移動速度に
応じたドップラ周波数で分けられる。Y0 ´(n),Y
1 ´(n),…,YN-1 ´(n)はフィルタバンクを構
成するN個のフィルタで設定したドップラ周波数に対応
した出力であり、それらは検出器15に入力される。そ
して信号中のピークの有無によって目標が検出される。
号はシフトレジスタ21aに入る。21aのシフトレジ
スタからの出力XN-1 ´(n)は次のシフトレジスタへ
送られるとともに、乗算器22aにおいて符号発生器2
で発生した符号CN-1 の複素共役CN-1 *と掛け合わされ
る。符号系列の複素共役は符号発生器2で発生した符号
系列を入力とする複素共役器52を介して得られる。同
様にシフトレジスタ21bの出力XN-2 ´(n)も次の
シフトレジスタに送られるとともに乗算器22bで符号
CN-2 の複素共役CN-2 *と掛け合わされる。以下、これ
が繰り返される。これらの乗算器の出力はDFT演算器
24へ入力される。DTF演算器24はフィルタバンク
を構成しており、目標や目標以外の反射源の移動速度に
応じたドップラ周波数で分けられる。Y0 ´(n),Y
1 ´(n),…,YN-1 ´(n)はフィルタバンクを構
成するN個のフィルタで設定したドップラ周波数に対応
した出力であり、それらは検出器15に入力される。そ
して信号中のピークの有無によって目標が検出される。
【0024】なお、DFT演算器24の出力YK ´
(n)(k=0,1,…,N−1)は次式で与えられ
る。
(n)(k=0,1,…,N−1)は次式で与えられ
る。
【0025】
【数8】
【0026】この信号は、中心周波数2π(PRF)k
/N[Hz]のフィルタの出力に対応する。PRF=1
/PRIはパルス繰返し周波数である。
/N[Hz]のフィルタの出力に対応する。PRF=1
/PRIはパルス繰返し周波数である。
【0027】従来、クラッタ抑圧を目的とした非整合フ
ィルタのインパルス応答h(t)(あるいはv(t))
を求める方法として、C.A.Stutt著の論文”A
´Best´Mismatched Filter R
esponse for Radar Clutter
Discrimination”,IEEE Tra
nsactions on Information
Theory,vol.IT−14,No.2,pp.
280−287,March 1968.に開示された
ものがある。この方法は、評価関数として式(6)を考
え、これを拘束条件式(9)および(10)の下で式
(6)を最小にするv(t)を求めるものである。ただ
し、送信信号u(t)およびクラッタの分布に関する確
率密度関数pa (τ,φ)は既知であるとする。
ィルタのインパルス応答h(t)(あるいはv(t))
を求める方法として、C.A.Stutt著の論文”A
´Best´Mismatched Filter R
esponse for Radar Clutter
Discrimination”,IEEE Tra
nsactions on Information
Theory,vol.IT−14,No.2,pp.
280−287,March 1968.に開示された
ものがある。この方法は、評価関数として式(6)を考
え、これを拘束条件式(9)および(10)の下で式
(6)を最小にするv(t)を求めるものである。ただ
し、送信信号u(t)およびクラッタの分布に関する確
率密度関数pa (τ,φ)は既知であるとする。
【0028】
【数9】
【0029】式(9)は単なる正規化条件、式(10)
は非整合損失を規定する条件である。Kは複素数で、K
=1のときv(t)=u(t)となり、整合フィルタと
なる。式(9)および(10)の下で式(6)を最小に
するv(t)、あるいはそれを時間に関して離散化した
信号列を求めるのは容易ではない。ただし、式(9)の
条件を外すとフィルタ出力の信号対クラッタ電力比を最
大にするv(t)は行列の形で表すと次のようになる。
は非整合損失を規定する条件である。Kは複素数で、K
=1のときv(t)=u(t)となり、整合フィルタと
なる。式(9)および(10)の下で式(6)を最小に
するv(t)、あるいはそれを時間に関して離散化した
信号列を求めるのは容易ではない。ただし、式(9)の
条件を外すとフィルタ出力の信号対クラッタ電力比を最
大にするv(t)は行列の形で表すと次のようになる。
【0030】
【数10】
【0031】ここで、α、βはそれぞれu(t),v
(t)を時間離散化したものを要素とするベクトル(サ
イズM)、Гは以下の3つの式(14)、(15)、
(16)で定義される2変数関数A(s,t)を変数
s、tに関して離散化したものを要素とするM×M行
列、γK (k=1,2,…,M)は行列Гの固有値(絶
対値の小さいものからγ1 、γ2 、…とする)、ζK
(k=1,2,…,M)は行列Гの固有ベクトルの線形
結合でベクトルαを表したときの係数である。
(t)を時間離散化したものを要素とするベクトル(サ
イズM)、Гは以下の3つの式(14)、(15)、
(16)で定義される2変数関数A(s,t)を変数
s、tに関して離散化したものを要素とするM×M行
列、γK (k=1,2,…,M)は行列Гの固有値(絶
対値の小さいものからγ1 、γ2 、…とする)、ζK
(k=1,2,…,M)は行列Гの固有ベクトルの線形
結合でベクトルαを表したときの係数である。
【0032】
【数11】
【0033】
【発明が解決しようとする課題】受信信号Vには目標以
外の反射源10によるクラッタが含まれていることが多
く、その場合クラッタも復調器17に入力される。目標
9のドップラ周波数に対応する中心周波数のDFT演算
器24の出力には式(6)で与えられる電力のクラッタ
の消え残りが存在する。送信信号として図4の符号変調
パルス信号を用いる場合、式(4)の自己アンビギュイ
ティ関数のサイドローブレベルは高くなることがあり、
式(6)のNやσが大きい大電力クラッタを受信したと
きにはクラッタの消え残りが大きく、それが目標検出の
支障となる問題点があった。
外の反射源10によるクラッタが含まれていることが多
く、その場合クラッタも復調器17に入力される。目標
9のドップラ周波数に対応する中心周波数のDFT演算
器24の出力には式(6)で与えられる電力のクラッタ
の消え残りが存在する。送信信号として図4の符号変調
パルス信号を用いる場合、式(4)の自己アンビギュイ
ティ関数のサイドローブレベルは高くなることがあり、
式(6)のNやσが大きい大電力クラッタを受信したと
きにはクラッタの消え残りが大きく、それが目標検出の
支障となる問題点があった。
【0034】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたもので、クラッタを抑圧して符号変調された受
信信号を復調し、目標からの反射による信号のみを検出
することができるレーダ装置を得ることを目的としてい
る。
なされたもので、クラッタを抑圧して符号変調された受
信信号を復調し、目標からの反射による信号のみを検出
することができるレーダ装置を得ることを目的としてい
る。
【0035】また、クラッタを抑圧して符号変調された
信号を復調する非整合ディジタルフィルタの荷重係数を
求める新たな装置を得ることを目的としている。
信号を復調する非整合ディジタルフィルタの荷重係数を
求める新たな装置を得ることを目的としている。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記の目標を達成するた
めに、この発明に係るレーダ装置では、クラッタのドッ
プラ周波数と受信時間を推定する手段およびクラッタ抑
圧と復調を同時に行う非整合ディジタルフィルタを備え
て構成したものである。
めに、この発明に係るレーダ装置では、クラッタのドッ
プラ周波数と受信時間を推定する手段およびクラッタ抑
圧と復調を同時に行う非整合ディジタルフィルタを備え
て構成したものである。
【0037】この発明に係る請求項2記載のレーダ装置
では、基準アンビギュイティ関数発生手段と、クラッタ
のドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力に基
づいて重み関数を発生する手段と、符号系列の複素共役
をとる手段と、複素正弦波発生手段と、以上の出力から
上記非整合ディジタルフィルタの荷重係数の複素共役を
解とする連立1次方程式の係数を計算する手段と、その
連立1次方程式解法手段を備えたものである。
では、基準アンビギュイティ関数発生手段と、クラッタ
のドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力に基
づいて重み関数を発生する手段と、符号系列の複素共役
をとる手段と、複素正弦波発生手段と、以上の出力から
上記非整合ディジタルフィルタの荷重係数の複素共役を
解とする連立1次方程式の係数を計算する手段と、その
連立1次方程式解法手段を備えたものである。
【0038】この発明に係る請求項3記載のレーダ装置
では、複素数の複素共役をとる手段と、複素正弦発生手
段と、以上2つの複素数の乗算を行う手段と、クラッタ
のドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力に基
づいてクラッタのドップラ周波数近傍を阻止域とするF
IR形帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係数を発生す
る手段と、上記FIR形帯域阻止ディジタルフィルタ荷
重係数発生手段出力と上記乗算手段の出力との畳込み演
算を行って上記非整合ディジタルフィルタ荷重係数を出
力する手段を備えたものである。
では、複素数の複素共役をとる手段と、複素正弦発生手
段と、以上2つの複素数の乗算を行う手段と、クラッタ
のドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力に基
づいてクラッタのドップラ周波数近傍を阻止域とするF
IR形帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係数を発生す
る手段と、上記FIR形帯域阻止ディジタルフィルタ荷
重係数発生手段出力と上記乗算手段の出力との畳込み演
算を行って上記非整合ディジタルフィルタ荷重係数を出
力する手段を備えたものである。
【0039】
【作用】この発明におけるレーダ装置では、符号変調さ
れた受信信号に含まれるクラッタを抑圧して復調するよ
うにクラッタドップラ周波数・受信時間推定器の出力を
利用して非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置で
決められた荷重係数を持つ非整合ディジタルフィルタ
に、クラッタを含む信号を入力すると、その信号と荷重
係数との積和演算が行われ、その出力にはクラッタが抑
圧された復調信号が現れる。
れた受信信号に含まれるクラッタを抑圧して復調するよ
うにクラッタドップラ周波数・受信時間推定器の出力を
利用して非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置で
決められた荷重係数を持つ非整合ディジタルフィルタ
に、クラッタを含む信号を入力すると、その信号と荷重
係数との積和演算が行われ、その出力にはクラッタが抑
圧された復調信号が現れる。
【0040】この発明に係る請求項2記載のレーダ装置
では、基準アンビギュイティ関数発生器とクラッタドッ
プラ周波数・受信時間推定器の出力に基づいて重み関数
を発生する重み関数発生器と符号発生器の出力から、上
記非整合ディジタルフィルタと送信信号である符号変調
パルス列との相互アンビギュイティ関数と基準アンビギ
ュイティ関数との重み付き平均二乗誤差が最小になるよ
うな解を持つ連立1次方程式を作り、それを解く。その
解の複素共役が上記非整合ディジタルフィルタの荷重係
数である。
では、基準アンビギュイティ関数発生器とクラッタドッ
プラ周波数・受信時間推定器の出力に基づいて重み関数
を発生する重み関数発生器と符号発生器の出力から、上
記非整合ディジタルフィルタと送信信号である符号変調
パルス列との相互アンビギュイティ関数と基準アンビギ
ュイティ関数との重み付き平均二乗誤差が最小になるよ
うな解を持つ連立1次方程式を作り、それを解く。その
解の複素共役が上記非整合ディジタルフィルタの荷重係
数である。
【0041】この発明に係る請求項3記載のレーダ装置
では、整合フィルタの荷重係数である符号発生器の出力
の複素共役とクラッタドップラ周波数・受信時間推定器
の出力に基づいて発生したクラッタのドップラ周波数近
傍を阻止域とする帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係
数との畳込み演算を行うことで、上記非整合ディジタル
フィルタの荷重係数を得るものである。
では、整合フィルタの荷重係数である符号発生器の出力
の複素共役とクラッタドップラ周波数・受信時間推定器
の出力に基づいて発生したクラッタのドップラ周波数近
傍を阻止域とする帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係
数との畳込み演算を行うことで、上記非整合ディジタル
フィルタの荷重係数を得るものである。
【0042】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1は請求項1記載の発明によるレーダ装置の構成
図である。1はIFの正弦波を発生するコヒーレント発
信器、2は符号系列を発生する符号発生器、3はパルス
変調と符号変調を行う変調器、4は安定化局部発信器5
の出力であるRFの制限波と変調器3の出力あるいは受
信信号Vを混合するミキサ、6はミキサ4の出力を増幅
する高出力増幅器、8は高出力増幅器6の出力を送受切
換器を介して空間へ放射し、目標からの反射波を受信す
るアンテナ、11はミキサ4によってIFに変換された
信号を増幅するIF増幅器、12はIF増幅器11の出
力をコヒーレント発信器1の出力を利用して位相検波す
る位相検波器、13は位相検波器12の出力をディジタ
ル信号に変換するA/D変換器、14はクラッタを含む
ディジタル信号からクラッタを除去し、なおかつ符号変
調された信号を復調するためのクラッタ抑圧・復調器、
15は目標を検出するための検出器、16はクラッタの
ドップラ周波数および受信時間を推定するクラッタドッ
プラ周波数・受信時間推定器、51はクラッタ抑圧・復
調を行う非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求める
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置である。
る。図1は請求項1記載の発明によるレーダ装置の構成
図である。1はIFの正弦波を発生するコヒーレント発
信器、2は符号系列を発生する符号発生器、3はパルス
変調と符号変調を行う変調器、4は安定化局部発信器5
の出力であるRFの制限波と変調器3の出力あるいは受
信信号Vを混合するミキサ、6はミキサ4の出力を増幅
する高出力増幅器、8は高出力増幅器6の出力を送受切
換器を介して空間へ放射し、目標からの反射波を受信す
るアンテナ、11はミキサ4によってIFに変換された
信号を増幅するIF増幅器、12はIF増幅器11の出
力をコヒーレント発信器1の出力を利用して位相検波す
る位相検波器、13は位相検波器12の出力をディジタ
ル信号に変換するA/D変換器、14はクラッタを含む
ディジタル信号からクラッタを除去し、なおかつ符号変
調された信号を復調するためのクラッタ抑圧・復調器、
15は目標を検出するための検出器、16はクラッタの
ドップラ周波数および受信時間を推定するクラッタドッ
プラ周波数・受信時間推定器、51はクラッタ抑圧・復
調を行う非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求める
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置である。
【0043】図2はクラッタ抑圧・復調器14の内部構
成図である。21a,21b,21c,21dはシフト
レジスタ、X0 (n),X1 (n),…,XM-1 (n)
はシフトレジスタの出力信号で、隣り合う信号、例えば
X0 (n)とX1 (n)の時間間隔は図4のパルス繰り
返し周期Tに等しい。Mは図3のディジタルフィルタの
段数である。Mは符号周期Nに等しくなくてもよい。H
0 ,H1 ,…,HL-1はそれぞれクラッタを抑圧して信
号を復調するようにあらかじめ決められた荷重係数を持
つFIR形の非整合ディジタルフィルタで、目標の移動
速度に対応するドップラ周波数を求めるため、それぞれ
異なるドップラ周波数にチューニングされており、ディ
ジタルフィルタバンクを構成している。Lはディジタル
フィルタバンクを構成する非整合ディジタルフィルタの
数で、符号周期Nやフィルタ段数Mに等しくなくてよ
い。Y0 (n),Y1 (n),…,YL-1 (n)は各フ
ィルタの出力である。
成図である。21a,21b,21c,21dはシフト
レジスタ、X0 (n),X1 (n),…,XM-1 (n)
はシフトレジスタの出力信号で、隣り合う信号、例えば
X0 (n)とX1 (n)の時間間隔は図4のパルス繰り
返し周期Tに等しい。Mは図3のディジタルフィルタの
段数である。Mは符号周期Nに等しくなくてもよい。H
0 ,H1 ,…,HL-1はそれぞれクラッタを抑圧して信
号を復調するようにあらかじめ決められた荷重係数を持
つFIR形の非整合ディジタルフィルタで、目標の移動
速度に対応するドップラ周波数を求めるため、それぞれ
異なるドップラ周波数にチューニングされており、ディ
ジタルフィルタバンクを構成している。Lはディジタル
フィルタバンクを構成する非整合ディジタルフィルタの
数で、符号周期Nやフィルタ段数Mに等しくなくてよ
い。Y0 (n),Y1 (n),…,YL-1 (n)は各フ
ィルタの出力である。
【0044】図3は非整合ディジタルHk (k=0,
1,…,L−1)の内部構成図である。22は乗算器、
ak (0),ak (1),…,ak (M−1)はクラッ
タを抑圧して符号変調された信号を復調するために非整
合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で定められ
た荷重係数、23は加算器、Yk (n)はフィルタ出力
信号で、検出器入力信号となる。
1,…,L−1)の内部構成図である。22は乗算器、
ak (0),ak (1),…,ak (M−1)はクラッ
タを抑圧して符号変調された信号を復調するために非整
合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で定められ
た荷重係数、23は加算器、Yk (n)はフィルタ出力
信号で、検出器入力信号となる。
【0045】次に上記実施例の動作を図1を参照して説
明する。クラッタが存在するものとする。図1におい
て、A/D変換器13までの動作は従来の技術(図9)
と同一である。A/D変換器13によるディジタル信号
への変換におけるサンプリング周期は図4で示されるパ
ルス幅δに等しい。このディジタル信号はクラッタ抑圧
・復調器14に入力される。
明する。クラッタが存在するものとする。図1におい
て、A/D変換器13までの動作は従来の技術(図9)
と同一である。A/D変換器13によるディジタル信号
への変換におけるサンプリング周期は図4で示されるパ
ルス幅δに等しい。このディジタル信号はクラッタ抑圧
・復調器14に入力される。
【0046】図2において、クラッタ抑圧・復調器14
に入力された信号はシフトレジスタ21aに入る。シフ
トレジスタの個数は非整合ディジタルフィルタの段数M
に等しい。21aのシフトレジスタからの出力XM-1
(n)は次のシフトレジスタへ送られるとともに、非整
合ディジタルフィルタH0 ,H1 ,…,HL-1 のそれぞ
れの最左端の入力端子に入力される。同様にシフトレジ
スタ21bの出力XM-2(n)も次のシフトレジスタに
送られるとともに非整合ディジタルフィルタH0,H
1 ,…,HL-1 のそれぞれ左から2番目の端子に入力さ
れる。これが繰り返されると同時に、図3の非整合ディ
ジタルフィルタにおいて、シフトレジスタ出力信号X
M-1 (n),XM-2 (N),…,X1 (n),X0
(n)はそれぞれ、符号発生器2およびクラッタドップ
ラ周波数・受信時間推定器16の出力に基づいてクラッ
タを抑圧してなおかつ符号変調された信号を復調するよ
うに非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で
定められた荷重係数ak (0),ak(1),…,ak
(M−2),ak (M−1)(k=0,1,…,L−
1)と乗算器22で乗ぜられた後、加算器23で加え合
わされて出力される。この出力信号YK (n)は次のよ
うになる。
に入力された信号はシフトレジスタ21aに入る。シフ
トレジスタの個数は非整合ディジタルフィルタの段数M
に等しい。21aのシフトレジスタからの出力XM-1
(n)は次のシフトレジスタへ送られるとともに、非整
合ディジタルフィルタH0 ,H1 ,…,HL-1 のそれぞ
れの最左端の入力端子に入力される。同様にシフトレジ
スタ21bの出力XM-2(n)も次のシフトレジスタに
送られるとともに非整合ディジタルフィルタH0,H
1 ,…,HL-1 のそれぞれ左から2番目の端子に入力さ
れる。これが繰り返されると同時に、図3の非整合ディ
ジタルフィルタにおいて、シフトレジスタ出力信号X
M-1 (n),XM-2 (N),…,X1 (n),X0
(n)はそれぞれ、符号発生器2およびクラッタドップ
ラ周波数・受信時間推定器16の出力に基づいてクラッ
タを抑圧してなおかつ符号変調された信号を復調するよ
うに非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で
定められた荷重係数ak (0),ak(1),…,ak
(M−2),ak (M−1)(k=0,1,…,L−
1)と乗算器22で乗ぜられた後、加算器23で加え合
わされて出力される。この出力信号YK (n)は次のよ
うになる。
【0047】
【数12】
【0048】出力信号Yk (n)は検出器15に入力さ
れ、目標からの反射波が存在したときだけピークが検出
され、目標のドップラ周波数・距離の情報を得ることが
できる。
れ、目標からの反射波が存在したときだけピークが検出
され、目標のドップラ周波数・距離の情報を得ることが
できる。
【0049】図2において、ディジタルフィルタバンク
を構成する非整合ディジタルフィルタH0 ,H1 ,…,
HL-1 はそれぞれ異なるドップラ周波数にチューニング
される。従って目標のドップラ周波数に応じたフィルタ
の出力からピークが検出される。
を構成する非整合ディジタルフィルタH0 ,H1 ,…,
HL-1 はそれぞれ異なるドップラ周波数にチューニング
される。従って目標のドップラ周波数に応じたフィルタ
の出力からピークが検出される。
【0050】実施例2.以下、請求項2記載の発明の実
施例を説明する。まず理論を説明後、図について説明す
る。
施例を説明する。まず理論を説明後、図について説明す
る。
【0051】A.V.Oppenheim編”Appl
ications ofDigital Signal
Processing”(Prentice Hal
l,1978)第5章によれば、ディジタル信号に対す
る相互アンビギュイティ関数は次式で定義される。
ications ofDigital Signal
Processing”(Prentice Hal
l,1978)第5章によれば、ディジタル信号に対す
る相互アンビギュイティ関数は次式で定義される。
【0052】
【数13】
【0053】Tはサンプリング周期で、送信信号が図4
に示すようなパルス列の場合、Tはパルス繰り返し周期
PRIである。また、その場合、式(18)におけるu
(nT)は、式(19)で与えられる。
に示すようなパルス列の場合、Tはパルス繰り返し周期
PRIである。また、その場合、式(18)におけるu
(nT)は、式(19)で与えられる。
【0054】
【数14】
【0055】INT(・)は小数部切り捨てである。式
(18)のv(nT)と図3の荷重係数ak (0),a
k (1),…,ak(M−2),ak (M−1)(k=
0,1,…,L−1)との関係は式(5)より、
(18)のv(nT)と図3の荷重係数ak (0),a
k (1),…,ak(M−2),ak (M−1)(k=
0,1,…,L−1)との関係は式(5)より、
【0056】
【数15】
【0057】これより荷重係数ak (0),ak
(1),…,ak (M−2),ak (M−1)(k=
0,1,…,L−1)の代わりにv(nT)(n=0,
1,…,M−1)を求めることにする。なお、v(n
T)(n=0,1,…,M−1)は本来kによって異な
るが、それについては後述する。
(1),…,ak (M−2),ak (M−1)(k=
0,1,…,L−1)の代わりにv(nT)(n=0,
1,…,M−1)を求めることにする。なお、v(n
T)(n=0,1,…,M−1)は本来kによって異な
るが、それについては後述する。
【0058】v(nT)(n=0,1,…,M−1)は
式(18)の相互アンビギュイティ関数χ(τ,φ)と
基準アンビギュイティ関数D(τ,φ)との次式の重み
付き平均二乗誤差関数Eを最小にするように決める。
式(18)の相互アンビギュイティ関数χ(τ,φ)と
基準アンビギュイティ関数D(τ,φ)との次式の重み
付き平均二乗誤差関数Eを最小にするように決める。
【0059】
【数16】
【0060】Δτ,Δφはそれぞれτ−φ平面のτ方
向、φ方向のきざみ幅である。Δτ=Tとしてよい。W
(τ,φ)は非負の値をとる重み関数で、τ=φ=0と
式(6)のpa (τ,φ)の大きなτ−φ領域で大きな
値、その他の領域で1と設定するが、適宜変更可能であ
る。基準アンビギュイティ関数D(τ,φ)は原則とし
て次式のように設定する。
向、φ方向のきざみ幅である。Δτ=Tとしてよい。W
(τ,φ)は非負の値をとる重み関数で、τ=φ=0と
式(6)のpa (τ,φ)の大きなτ−φ領域で大きな
値、その他の領域で1と設定するが、適宜変更可能であ
る。基準アンビギュイティ関数D(τ,φ)は原則とし
て次式のように設定する。
【0061】
【数17】
【0062】重み関数の大きいτ−φ領域では式(2
2)の誤差関数Eにおいて誤差が大きく評価されるた
め、局所的に近似誤差が小さくなる。つまり、図6に示
すように局所的にサイドローブレベルを低くするこがで
きる。その結果、クラッタを抑圧することが可能とな
る。また、相互アンビギュイティ関数の原点τ=φ=0
におけるピークも保存されるように近似を行うので、符
号変調された受信信号も復調される。
2)の誤差関数Eにおいて誤差が大きく評価されるた
め、局所的に近似誤差が小さくなる。つまり、図6に示
すように局所的にサイドローブレベルを低くするこがで
きる。その結果、クラッタを抑圧することが可能とな
る。また、相互アンビギュイティ関数の原点τ=φ=0
におけるピークも保存されるように近似を行うので、符
号変調された受信信号も復調される。
【0063】式(22)の和の範囲はレーダから目標ま
での距離の計測および目標の速度の計測のあいまいさの
生じない範囲で、式(24)で与えれる。
での距離の計測および目標の速度の計測のあいまいさの
生じない範囲で、式(24)で与えれる。
【0064】
【数18】
【0065】PRF(=1/PRI)はパルス繰り返し
周期である。式(22)は次のように変形できる。
周期である。式(22)は次のように変形できる。
【0066】
【数19】
【0067】肩文字H、Lはそれぞれ行列(ベクトル)
の複素共役転置、および転置を表す。式(22)を最小
にするv(nT)(n=0,1,…,M−1)は、dE
/dx=0と置くことによって求めることができる。式
(28)、(29)のように行列Rおよびベクトルdを
定義すると、dE/dx=0は式(30)と等価にな
る。これはv(nT)(n=0,1,…,M−1)を未
知数とする連立1次方程式であり、解は式(31)で与
えられる。
の複素共役転置、および転置を表す。式(22)を最小
にするv(nT)(n=0,1,…,M−1)は、dE
/dx=0と置くことによって求めることができる。式
(28)、(29)のように行列Rおよびベクトルdを
定義すると、dE/dx=0は式(30)と等価にな
る。これはv(nT)(n=0,1,…,M−1)を未
知数とする連立1次方程式であり、解は式(31)で与
えられる。
【0068】
【数20】
【0069】行列Rの第(i,j)要素rij(i,j=
1,2,…,M)およびベクトルdの第i要素di (i
=1,2,…,M)はそれぞれ式(32)、(33)で
与えられる。
1,2,…,M)およびベクトルdの第i要素di (i
=1,2,…,M)はそれぞれ式(32)、(33)で
与えられる。
【0070】
【数21】
【0071】式(31)の解v(nT)(n=0,1,
…,M−1)は式(9)に対応する条件式(34)を満
足しないので、必要に応じてv(nT)に定数を乗じて
正規化を行う。
…,M−1)は式(9)に対応する条件式(34)を満
足しないので、必要に応じてv(nT)に定数を乗じて
正規化を行う。
【0072】
【数22】
【0073】次に実施例を図について説明する。図5は
請求項2記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51aの内部構成
図である。2は符号発生器、52は入力された複素数の
複素共役値を出力する複素共役器、53は式(23)で
与えられる値を出力する基準アンビギュイティ関数発生
器、54は式(22)中の荷重関数を出力する重み関数
発生器、55は複素正弦波を発生する複素正弦波発生
器、56は連立1次方程式の係数を計算する連立1次方
程式係数計算装置、57は連立1次方程式を解く連立1
次方程式解法装置である。
請求項2記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51aの内部構成
図である。2は符号発生器、52は入力された複素数の
複素共役値を出力する複素共役器、53は式(23)で
与えられる値を出力する基準アンビギュイティ関数発生
器、54は式(22)中の荷重関数を出力する重み関数
発生器、55は複素正弦波を発生する複素正弦波発生
器、56は連立1次方程式の係数を計算する連立1次方
程式係数計算装置、57は連立1次方程式を解く連立1
次方程式解法装置である。
【0074】次に上記実施例の動作を図5を参照して説
明する。連立1次方程式係数計算装置56では、式(3
2)(33)に従って連立1次方程式の係数である行列
Rの要素rij、ベクトルdの要素di を計算する。その
際、必要となる符号系列Cnを符号発生器2から、符号
系列Cn の複素共役を符号発生器2で発生した符号系列
を入力とする複素共役器52から、式(24)を満足す
る整数m,nに対応する重み関数W(mΔτ,nΔφ)
を重み関数発生器54から、同様に対応する基準アンビ
ギュイティ関数の複素共役値D* (mΔτ,nΔφ)を
基準アンビギュイティ関数発生器53の出力を入力とす
る複素共役器52から、同様に対応する複素数exp
[−j2πnΔφ(i−j)T]およびexp[−j2
πnΔφ(i−m−1)T](T=Δτ)を複素正弦波
発生器55からそれぞれ読み込む。重み関数発生器54
において、重み関数W(τ,φ)の大きいτ−φ領域は
クラッタドップラ周波数・受信時間推定器16の出力に
基づき決められる。行列Rとベクトルdが求められる
と、その要素は連立1次方程式係数計算装置56から連
立1次方程式解法装置57へ送られ、連立1次方程式
(30)を解く。連立1次方程式解法装置57における
連立1次方程式の解法アルゴリズムは公知のもの、例え
ばガウス消去法などを用いればよい。v(nT)(n=
0,1,…,M−1)を求めた後、連立1次方程式解法
装置57において必要に応じて式(34)の正規化を行
い、式(21)にしたがって非整合ディジタルフィルタ
の荷重係数ak (0),ak (1),…,ak (M−
2),ak (M−1)(k=0,1,…,L−1)に変
換され、それがクラッタ抑圧・復調器14へ送られる。
明する。連立1次方程式係数計算装置56では、式(3
2)(33)に従って連立1次方程式の係数である行列
Rの要素rij、ベクトルdの要素di を計算する。その
際、必要となる符号系列Cnを符号発生器2から、符号
系列Cn の複素共役を符号発生器2で発生した符号系列
を入力とする複素共役器52から、式(24)を満足す
る整数m,nに対応する重み関数W(mΔτ,nΔφ)
を重み関数発生器54から、同様に対応する基準アンビ
ギュイティ関数の複素共役値D* (mΔτ,nΔφ)を
基準アンビギュイティ関数発生器53の出力を入力とす
る複素共役器52から、同様に対応する複素数exp
[−j2πnΔφ(i−j)T]およびexp[−j2
πnΔφ(i−m−1)T](T=Δτ)を複素正弦波
発生器55からそれぞれ読み込む。重み関数発生器54
において、重み関数W(τ,φ)の大きいτ−φ領域は
クラッタドップラ周波数・受信時間推定器16の出力に
基づき決められる。行列Rとベクトルdが求められる
と、その要素は連立1次方程式係数計算装置56から連
立1次方程式解法装置57へ送られ、連立1次方程式
(30)を解く。連立1次方程式解法装置57における
連立1次方程式の解法アルゴリズムは公知のもの、例え
ばガウス消去法などを用いればよい。v(nT)(n=
0,1,…,M−1)を求めた後、連立1次方程式解法
装置57において必要に応じて式(34)の正規化を行
い、式(21)にしたがって非整合ディジタルフィルタ
の荷重係数ak (0),ak (1),…,ak (M−
2),ak (M−1)(k=0,1,…,L−1)に変
換され、それがクラッタ抑圧・復調器14へ送られる。
【0075】クラッタ抑圧・復調器14においては、チ
ューニングするドップラ周波数の異なるL個のディジタ
ルフィルタによるフィルタバンクを構成するので、L組
の荷重係数{a0 (0),a0 (1),…,a0 (M−
1)}、{a1 (0),a1(1),…,a1 (M−
1)},…,{aL-1 (0),aL-1(1),…,aL- 1
(M−1)}を求める必要がある。サイドローブ抑圧
領域は図6のように各フィルタに対してドップラ周波数
に関して少しづつずれており、それぞれに対して上記の
計算を合計L回行うことになる。このとき、基準アンビ
ギュイティ関数D(τ,φ)は式(23)のままにして
おき、重み関数W(τ、φ)は図6のサイドローブ抑圧
領域に応じて変える。サイドローブ抑圧領域はクラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定器16で推定されたクラ
ッタのドップラ周波数と受信時間に基づいて決められ
る。図6の各アンビギュイティ関数において、原点τ=
φ=0とアンビギュイティ関数サイドローブ抑圧領域と
の距離は、フィルタで目標を検出するためにチューニン
グするドップラ周波数とクラッタドップラ周波数・受信
時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周波数
との差である。
ューニングするドップラ周波数の異なるL個のディジタ
ルフィルタによるフィルタバンクを構成するので、L組
の荷重係数{a0 (0),a0 (1),…,a0 (M−
1)}、{a1 (0),a1(1),…,a1 (M−
1)},…,{aL-1 (0),aL-1(1),…,aL- 1
(M−1)}を求める必要がある。サイドローブ抑圧
領域は図6のように各フィルタに対してドップラ周波数
に関して少しづつずれており、それぞれに対して上記の
計算を合計L回行うことになる。このとき、基準アンビ
ギュイティ関数D(τ,φ)は式(23)のままにして
おき、重み関数W(τ、φ)は図6のサイドローブ抑圧
領域に応じて変える。サイドローブ抑圧領域はクラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定器16で推定されたクラ
ッタのドップラ周波数と受信時間に基づいて決められ
る。図6の各アンビギュイティ関数において、原点τ=
φ=0とアンビギュイティ関数サイドローブ抑圧領域と
の距離は、フィルタで目標を検出するためにチューニン
グするドップラ周波数とクラッタドップラ周波数・受信
時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周波数
との差である。
【0076】次に、図7のクラッタドップラ周波数・受
信時間推定器16の動作について説明する。クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定器16は復調器17と検出
器15から構成される。復調器17は図9のものと同一
であり、したがって動作は前述したものと同じである。
しかし計測対象は目標9のドップラ周波数・受信時間で
はなく、クラッタの反射源10のそれである。検出器1
5において、ドップラ周波数はDFT演算器24のどこ
の出力から大きなピークが検出されたかで計測し、受信
時間はDFT演算器24の出力信号のクラッタ受信によ
る大きなピークの時刻で計測される。検出器15は、計
測されたドップラ周波数および受信時間を非整合ディジ
タルフィルタの荷重係数決定装置51に出力する。
信時間推定器16の動作について説明する。クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定器16は復調器17と検出
器15から構成される。復調器17は図9のものと同一
であり、したがって動作は前述したものと同じである。
しかし計測対象は目標9のドップラ周波数・受信時間で
はなく、クラッタの反射源10のそれである。検出器1
5において、ドップラ周波数はDFT演算器24のどこ
の出力から大きなピークが検出されたかで計測し、受信
時間はDFT演算器24の出力信号のクラッタ受信によ
る大きなピークの時刻で計測される。検出器15は、計
測されたドップラ周波数および受信時間を非整合ディジ
タルフィルタの荷重係数決定装置51に出力する。
【0077】実施例3.以下、請求項3記載の発明の実
施例を説明する。
施例を説明する。
【0078】クラッタの抑圧と符号変調受信信号の復調
は、クラッタを抑圧するための帯域阻止ディジタルフィ
ルタと復調を行う整合ディジタルフィルタを縦続に接続
しても達成される。従って、両者の荷重係数(正確には
インパルス応答列)を畳み込み演算して得られた数列を
荷重係数とするディジタルフィルタは、クラッタ抑圧と
符号変調受信信号の復調を同時に行うことになる。2つ
のディジタルフィルタを縦続に接続したときのインパル
ス応答は2つのディジタルフィルタのインパルス応答列
の畳込み演算によって得られる数列であることはディジ
タル信号処理理論の教えるところである。ただし、目標
のドップラ周波数を知るためにクラッタ抑圧・復調器1
4ではチューニングするドップラ周波数が異なるフィル
タバンクを達成するから、それを考慮する必要がある。
は、クラッタを抑圧するための帯域阻止ディジタルフィ
ルタと復調を行う整合ディジタルフィルタを縦続に接続
しても達成される。従って、両者の荷重係数(正確には
インパルス応答列)を畳み込み演算して得られた数列を
荷重係数とするディジタルフィルタは、クラッタ抑圧と
符号変調受信信号の復調を同時に行うことになる。2つ
のディジタルフィルタを縦続に接続したときのインパル
ス応答は2つのディジタルフィルタのインパルス応答列
の畳込み演算によって得られる数列であることはディジ
タル信号処理理論の教えるところである。ただし、目標
のドップラ周波数を知るためにクラッタ抑圧・復調器1
4ではチューニングするドップラ周波数が異なるフィル
タバンクを達成するから、それを考慮する必要がある。
【0079】次に実施例を図について説明する。図8は
請求項3記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51bの内部構成
図である。58はFIR形帯域阻止ディジタルフィルタ
荷重係数発生器、59は畳み込み演算器である。
請求項3記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51bの内部構成
図である。58はFIR形帯域阻止ディジタルフィルタ
荷重係数発生器、59は畳み込み演算器である。
【0080】以下、上記実施例の動作を図8を参照して
説明する。クラッタ抑圧・復調器14内のディジタルフ
ィルタH0 ,H1 ,…,HL-1 のうち、Hk の荷重係数
aK(0),ak (1),…,ak (M−1)を求める
場合について説明する。このディジタルフィルタでチュ
ーニングするドップラ周波数は(2πk/L)PRF
[Hz]である。
説明する。クラッタ抑圧・復調器14内のディジタルフ
ィルタH0 ,H1 ,…,HL-1 のうち、Hk の荷重係数
aK(0),ak (1),…,ak (M−1)を求める
場合について説明する。このディジタルフィルタでチュ
ーニングするドップラ周波数は(2πk/L)PRF
[Hz]である。
【0081】非整合ディジタルフィルタの荷重係数決定
装置51bにおいて、FIR形帯域阻止ディジタルフィ
ルタ荷重係数発生器58は、クラッタドップラ周波数・
受信時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周
波数近傍に阻止域を持つFIR形帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数(インパルス応答列)g(n)(n=
0,1,…,I−1:Iは適切な整数)を発生する。こ
のg(n)(n=0,1,…,I−1)は、例えば、
J.H.McClellan,T.W.Parks,&
L.R.Labiner著の論文”A Progra
m for Designing Optimum F
IR Linear Phase Digital F
ilters”IEEE Transactions
on Audio and Elentroacous
tics,vol.AU−21,No.6,pp.50
6−526,Dec.1973や、M.T.McCal
lig著の論文”Design of Digital
FIR filterswith Complex
Conjugate Pulse Response
s,”IEEE Transactions on C
ircuits andSystems,vol.CA
S−25,No.12,pp.1103−1105,D
ec.1978に開示されている方法などから求めるこ
とができる。
装置51bにおいて、FIR形帯域阻止ディジタルフィ
ルタ荷重係数発生器58は、クラッタドップラ周波数・
受信時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周
波数近傍に阻止域を持つFIR形帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数(インパルス応答列)g(n)(n=
0,1,…,I−1:Iは適切な整数)を発生する。こ
のg(n)(n=0,1,…,I−1)は、例えば、
J.H.McClellan,T.W.Parks,&
L.R.Labiner著の論文”A Progra
m for Designing Optimum F
IR Linear Phase Digital F
ilters”IEEE Transactions
on Audio and Elentroacous
tics,vol.AU−21,No.6,pp.50
6−526,Dec.1973や、M.T.McCal
lig著の論文”Design of Digital
FIR filterswith Complex
Conjugate Pulse Response
s,”IEEE Transactions on C
ircuits andSystems,vol.CA
S−25,No.12,pp.1103−1105,D
ec.1978に開示されている方法などから求めるこ
とができる。
【0082】符号発生器2で発生した符号系列Cn (n
=0,1,…,N−1)は複素共役器52に入力され
る。複素共役器52の出力数列をh1 (n)(n=0,
1,…,N−1)とすると、式(35)のようになる。
=0,1,…,N−1)は複素共役器52に入力され
る。複素共役器52の出力数列をh1 (n)(n=0,
1,…,N−1)とすると、式(35)のようになる。
【0083】
【数23】
【0084】複素正弦波発生器52では、周波数2πk
/Lの複素正弦波exp[j2πkn/L]を発生し、
その出力は複素共役器52の出力h1 (n)(n=0,
1,…,N−1)と乗算器17で掛け合わされる。乗算
器17の出力をh2 (n)(n=0,1,…,N−1)
とすると、式(36)のようになる。
/Lの複素正弦波exp[j2πkn/L]を発生し、
その出力は複素共役器52の出力h1 (n)(n=0,
1,…,N−1)と乗算器17で掛け合わされる。乗算
器17の出力をh2 (n)(n=0,1,…,N−1)
とすると、式(36)のようになる。
【0085】
【数24】
【0086】畳込み演算器59では、乗算器17の出力
h2 (n)(n=0,1,…,N−1)とFIR形帯域
阻止ディジタルフィルタ荷重係数発生器58で発生した
荷重係数g(n)(n=0,1,…,I−1)との式
(37)の畳込み演算を行い、その結果である非整合デ
ィジタルフィルタ荷重係数ak (n)(n=0,1,
…,M−1;M=N+I−2)をクラッタ抑圧・復調器
14へ出力する。
h2 (n)(n=0,1,…,N−1)とFIR形帯域
阻止ディジタルフィルタ荷重係数発生器58で発生した
荷重係数g(n)(n=0,1,…,I−1)との式
(37)の畳込み演算を行い、その結果である非整合デ
ィジタルフィルタ荷重係数ak (n)(n=0,1,
…,M−1;M=N+I−2)をクラッタ抑圧・復調器
14へ出力する。
【0087】
【数25】
【0088】式(37)の和の範囲は、0≦m≦I−1
かつm≦nかつm≧n−N+1である。
かつm≦nかつm≧n−N+1である。
【0089】実施例4.クラッタドップラ周波数・受信
時間推定器16において、復調器17の内部のDFT演
算器24は、符号周期NがFFT(Fast Four
ier Transformation)アルゴリズム
を用いることができる場合、例えば2の整数乗などの場
合、FFT演算器に置換えることができる。これによっ
て、より高速に信号処理を行うことができる。
時間推定器16において、復調器17の内部のDFT演
算器24は、符号周期NがFFT(Fast Four
ier Transformation)アルゴリズム
を用いることができる場合、例えば2の整数乗などの場
合、FFT演算器に置換えることができる。これによっ
て、より高速に信号処理を行うことができる。
【0090】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明におけ
るレーダ装置では、符号変調された受信信号に含まれる
クラッタを抑圧して復調するように適切に決められた荷
重係数を持つディジタルフィルタを備えているため、効
果的に受信信号中に含まれるクラッタを抑圧して復調す
ることができる。
るレーダ装置では、符号変調された受信信号に含まれる
クラッタを抑圧して復調するように適切に決められた荷
重係数を持つディジタルフィルタを備えているため、効
果的に受信信号中に含まれるクラッタを抑圧して復調す
ることができる。
【0091】請求項2記載のレーダ装置においける非整
合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッ
タのドップラ周波数・受信時間に基づいてクラッタの存
在する距離−ドップラ周波数領域に対応するアンビギュ
イティ関数の時間遅れ−ドップラ周波数領域におけるサ
イドローブレベルを低くするように連立1次方程式を作
り、それを解く装置を備えているため、上記ディジタル
フィルタの荷重係数を容易に決めることができる。
合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッ
タのドップラ周波数・受信時間に基づいてクラッタの存
在する距離−ドップラ周波数領域に対応するアンビギュ
イティ関数の時間遅れ−ドップラ周波数領域におけるサ
イドローブレベルを低くするように連立1次方程式を作
り、それを解く装置を備えているため、上記ディジタル
フィルタの荷重係数を容易に決めることができる。
【0092】請求項3記載のレーダ装置における非整合
ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッタ
のドップラ周波数を阻止域とする帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数と復調フィルタである整合フィルタの
荷重係数とを畳込み演算する装置を備えているため、上
記ディジタルフィルタの荷重係数を容易に決めることが
できる。
ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッタ
のドップラ周波数を阻止域とする帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数と復調フィルタである整合フィルタの
荷重係数とを畳込み演算する装置を備えているため、上
記ディジタルフィルタの荷重係数を容易に決めることが
できる。
【図1】この発明の実施例1を示すレーダ装置の全体構
成図である。
成図である。
【図2】この発明の実施例1のクラッタ抑圧・復調器の
内部構成図である。
内部構成図である。
【図3】この発明の実施例1の非整合ディジタルフィル
タの内部構成図である。
タの内部構成図である。
【図4】この発明および従来のレーダ装置の送信信号波
形である。
形である。
【図5】この発明の実施例2を示すレーダ装置における
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置の内部構成
図である。
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置の内部構成
図である。
【図6】局所的にサイドローブレベルが低いが、サイド
ローブレベルの低い領域が異なるL個のアンビギュイテ
ィ関数の絶対値を説明する図である。
ローブレベルの低い領域が異なるL個のアンビギュイテ
ィ関数の絶対値を説明する図である。
【図7】クラッタドップラ周波数・受信時間推定器およ
び復調器の内部構成図である。
び復調器の内部構成図である。
【図8】この発明の実施例3を示すレーダ装置における
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置の内部構成
図である。
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置の内部構成
図である。
【図9】従来のレーダ装置の全体構成図である。
2 符号発生器
3 変調器
8 アンテナ
11 IF増幅器
12 位相検波器
13 A/D変換器
14 クラッタ抑圧・復調器
15 検出器
16 クラッタドップラ周波数・受信時間推定器
22 乗算器
51a,51b 非整合ディジタルフィルタ荷重係数決
定装置 52 複素共役器 53 基準アンビギュイティ関数発生器 54 重み関数発生器 55 複素正弦波発生器 56 連立1次方程式係数計算装置 57 連立1次方程式解法装置 58 FIR形帯域阻止ディジタルフィルタ荷重係数発
生器 59 畳込み演算器
定装置 52 複素共役器 53 基準アンビギュイティ関数発生器 54 重み関数発生器 55 複素正弦波発生器 56 連立1次方程式係数計算装置 57 連立1次方程式解法装置 58 FIR形帯域阻止ディジタルフィルタ荷重係数発
生器 59 畳込み演算器
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】このとき、式(1)の系列は式(3)で表
される。このような周期系列として、例えばM系列など
がある。
される。このような周期系列として、例えばM系列など
がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】アンビギュイティ関数とは、式(4)で定
義されるτとφの2変数関数である。τは目標に信号を
送信してから受信するまでの時間と(非)整合フィルタ
でチューニングする遅延時間の差、φは目標のドップラ
周波数と(非)整合フィルタでチューニングするドップ
ラ周波数の差である。+τ方向は目標が遠距離にあるこ
とを、+φ方向は目標の速度がより速いことを表す。
義されるτとφの2変数関数である。τは目標に信号を
送信してから受信するまでの時間と(非)整合フィルタ
でチューニングする遅延時間の差、φは目標のドップラ
周波数と(非)整合フィルタでチューニングするドップ
ラ周波数の差である。+τ方向は目標が遠距離にあるこ
とを、+φ方向は目標の速度がより速いことを表す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】τ=φ=0近傍以外の|χ(τ,φ)|の
値の小さい領域の極大値をサイドローブレベルと呼ぶこ
とにする。本発明に関わるアンビギュイティ関数の性質
として、次のものがあげられる。受信クラッタの(非)
整合フィルタ出力における平均電力P0 は、アンビギュ
イティ関数を用いて式(6)で表すことができる。
値の小さい領域の極大値をサイドローブレベルと呼ぶこ
とにする。本発明に関わるアンビギュイティ関数の性質
として、次のものがあげられる。受信クラッタの(非)
整合フィルタ出力における平均電力P0 は、アンビギュ
イティ関数を用いて式(6)で表すことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【数6】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】次に、上記構成のレーダ装置の基本動作に
ついて説明する。図9においてコヒーレント発振器1よ
り出力されたIF(Intermediate Fre
quency)の正弦波は、パルス繰り返し周波数に同
期した送信トリガにより変調器3でパルス変調される。
それと同時に、同じくパルス繰り返し周波数に同期して
符号発生器2で符号系列が発生され、変調器3で符号変
調も行われる。変調器3の出力波形を図4に示す。図4
において、1つのパルスにつき1つの符号を割り当て
る。変調器3の出力はミキサ4で安定化局部発振器5の
出力と混合されRF(Radio Frequenc
y)に変換される。そしてミキサ4の出力は高出力増幅
器6で増幅された後、送受切換器7を介して送信波がア
ンテナ8により空間へ放射される。
ついて説明する。図9においてコヒーレント発振器1よ
り出力されたIF(Intermediate Fre
quency)の正弦波は、パルス繰り返し周波数に同
期した送信トリガにより変調器3でパルス変調される。
それと同時に、同じくパルス繰り返し周波数に同期して
符号発生器2で符号系列が発生され、変調器3で符号変
調も行われる。変調器3の出力波形を図4に示す。図4
において、1つのパルスにつき1つの符号を割り当て
る。変調器3の出力はミキサ4で安定化局部発振器5の
出力と混合されRF(Radio Frequenc
y)に変換される。そしてミキサ4の出力は高出力増幅
器6で増幅された後、送受切換器7を介して送信波がア
ンテナ8により空間へ放射される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】アンテナ8からの受信信号Vは目標9から
の反射波Rによる信号のほかに、目標以外の反射源10
からの反射波Sによる信号、いわゆるクラッタが含まれ
ていることが多い。この信号Vは送受切換器7を経由し
てミキサ4に入力される。ミキサ4では安定化局部発振
器5の出力と混合されたIFに変換される。このIFは
IF増幅器11で増幅された後、位相検波器12に入力
される。位相検波器12ではIF増幅器11の出力とコ
ヒーレント発振器1の出力が混合されて受信信号の位相
成分が取り出される。そして位相検波器12の出力はA
/D変換器13によりディジタル信号に変換される。サ
ンプリング周期は図4のパルス幅δである。このディジ
タル信号は復調器17において符号発生器2で発生され
た符号との相関が求められる(復調)。
の反射波Rによる信号のほかに、目標以外の反射源10
からの反射波Sによる信号、いわゆるクラッタが含まれ
ていることが多い。この信号Vは送受切換器7を経由し
てミキサ4に入力される。ミキサ4では安定化局部発振
器5の出力と混合されたIFに変換される。このIFは
IF増幅器11で増幅された後、位相検波器12に入力
される。位相検波器12ではIF増幅器11の出力とコ
ヒーレント発振器1の出力が混合されて受信信号の位相
成分が取り出される。そして位相検波器12の出力はA
/D変換器13によりディジタル信号に変換される。サ
ンプリング周期は図4のパルス幅δである。このディジ
タル信号は復調器17において符号発生器2で発生され
た符号との相関が求められる(復調)。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図7の内側の一点鎖線で囲まれた部分は復
調器17の内部構成図である。21b、21b、21
c、21dはシフトレジスタ、22a、22b、22
c、22dは乗算器、24はDFT(Discrete
Fourier Transformation)演
算器である。X0 ´(n)、X1 ´(n)、…、XN-1
´(n)はシフトレジスタの出力信号で、シフトレジス
タ出力間で隣り合う信号、例えばX0 ´(n)とX1 ´
(n)の時間間隔は図4のパルス繰り返し周期PRIに
等しい。Y0 ´(n)、Y1 ´(n)、…、YL-1 ´
(n)はDFT演算器の出力である。復調器17は整合
フィルタによるディジタルフィルタバンクを構成してい
る。シフトレジスタ21a、21b、21c、21dの
段数Pは次式で与えられる。なお、シフトレジスタの個
数は符号周期Nに等しい。
調器17の内部構成図である。21b、21b、21
c、21dはシフトレジスタ、22a、22b、22
c、22dは乗算器、24はDFT(Discrete
Fourier Transformation)演
算器である。X0 ´(n)、X1 ´(n)、…、XN-1
´(n)はシフトレジスタの出力信号で、シフトレジス
タ出力間で隣り合う信号、例えばX0 ´(n)とX1 ´
(n)の時間間隔は図4のパルス繰り返し周期PRIに
等しい。Y0 ´(n)、Y1 ´(n)、…、YL-1 ´
(n)はDFT演算器の出力である。復調器17は整合
フィルタによるディジタルフィルタバンクを構成してい
る。シフトレジスタ21a、21b、21c、21dの
段数Pは次式で与えられる。なお、シフトレジスタの個
数は符号周期Nに等しい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】図7において、復調器17に入力された信
号はシフトレジスタ21aに入る。21aのシフトレジ
スタからの出力XN-1 ´(n)は次のシフトレジスタへ
送られるとともに、乗算器22aにおいて符号発生器2
で発生した符号CN-1 の複素共役CN-1 *と掛け合わされ
る。符号系列の複素共役は符号発生器2で発生した符号
系列を入力とする複素共役器52を介して得られる。同
様にシフトレジスタ21bの出力XN-2 ´(n)も次の
シフトレジスタに送られるとともに乗算器22bで符号
CN-2 の複素共役CN-2 *と掛け合わされる。以下、これ
が繰り返される。これらの乗算器の出力はDFT演算器
24へ入力される。DFT演算器24はフィルタバンク
を構成しており、目標や目標以外の反射源の移動速度に
応じたドップラ周波数で分けられる。Y0 ´(n)、Y
1 ´(n)、…、YN-1 ´(n)はフィルタバンクを構
成するN個のフィルタで設定したドップラ周波数に対応
した出力であり、それらは検出器15に入力される。そ
して信号中のピークの有無によって目標が検出される。
号はシフトレジスタ21aに入る。21aのシフトレジ
スタからの出力XN-1 ´(n)は次のシフトレジスタへ
送られるとともに、乗算器22aにおいて符号発生器2
で発生した符号CN-1 の複素共役CN-1 *と掛け合わされ
る。符号系列の複素共役は符号発生器2で発生した符号
系列を入力とする複素共役器52を介して得られる。同
様にシフトレジスタ21bの出力XN-2 ´(n)も次の
シフトレジスタに送られるとともに乗算器22bで符号
CN-2 の複素共役CN-2 *と掛け合わされる。以下、これ
が繰り返される。これらの乗算器の出力はDFT演算器
24へ入力される。DFT演算器24はフィルタバンク
を構成しており、目標や目標以外の反射源の移動速度に
応じたドップラ周波数で分けられる。Y0 ´(n)、Y
1 ´(n)、…、YN-1 ´(n)はフィルタバンクを構
成するN個のフィルタで設定したドップラ周波数に対応
した出力であり、それらは検出器15に入力される。そ
して信号中のピークの有無によって目標が検出される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【数9】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【数11】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【発明が解決しようとする課題】受信信号Vには目標以
外の反射源10によるクラッタが含まれていることが多
く、その場合クラッタも復調器17に入力される。目標
9のドップラ周波数に対応する中心周波数のDFT演算
器24の出力には式(6)で与えられる電力のクラッタ
の消え残りが存在する。送信信号として図4の符号変調
パルス信号を用いる場合、式(4)の自己アンビギュイ
ティ関数のサイドローブレベルは高くなることがあり、
式(6)のQやσが大きい大電力クラッタを受信したと
きにはクラッタの消え残りが大きく、それが目標検出の
支障となる問題点があった。
外の反射源10によるクラッタが含まれていることが多
く、その場合クラッタも復調器17に入力される。目標
9のドップラ周波数に対応する中心周波数のDFT演算
器24の出力には式(6)で与えられる電力のクラッタ
の消え残りが存在する。送信信号として図4の符号変調
パルス信号を用いる場合、式(4)の自己アンビギュイ
ティ関数のサイドローブレベルは高くなることがあり、
式(6)のQやσが大きい大電力クラッタを受信したと
きにはクラッタの消え残りが大きく、それが目標検出の
支障となる問題点があった。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】この発明に係る請求項3記載のレーダ装置
では、符号系列の複素共役をとる手段と、複素正弦波発
生手段と、以上2つの複素数の乗算を行う手段と、クラ
ッタのドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力
に基づいてクラッタのドップラ周波数近傍を阻止域とす
るFIR形帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係数を発
生する手段と、上記FIR形帯域阻止ディジタルフィル
タ荷重係数発生手段出力と上記乗算手段の出力との畳込
み演算を行って上記非整合ディジタルフィルタ荷重係数
を出力する手段を備えたものである。
では、符号系列の複素共役をとる手段と、複素正弦波発
生手段と、以上2つの複素数の乗算を行う手段と、クラ
ッタのドップラ周波数と受信時間を推定する手段の出力
に基づいてクラッタのドップラ周波数近傍を阻止域とす
るFIR形帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係数を発
生する手段と、上記FIR形帯域阻止ディジタルフィル
タ荷重係数発生手段出力と上記乗算手段の出力との畳込
み演算を行って上記非整合ディジタルフィルタ荷重係数
を出力する手段を備えたものである。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1は請求項1記載の発明によるレーダ装置の構成
図である。1はIFの正弦波を発生するコヒーレント発
振器、2は符号系列を発生する符号発生器、3はパルス
変調と符号変調を行う変調器、4は安定化局部発振器5
の出力であるRFの正弦波と変調器3の出力あるいは受
信信号Vを混合するミキサ、6はミキサ4の出力を増幅
する高出力増幅器、8は高出力増幅器6の出力を送受切
換器7を介して空間へ放射し、目標からの反射波を受信
するアンテナ、11はミキサ4によってIFに変換され
た信号を増幅するIF増幅器、12はIF増幅器11の
出力をコヒーレント発振器1の出力を利用して位相検波
する位相検波器、13は位相検波器12の出力をディジ
タル信号に変換するA/D変換器、14はクラッタを含
むディジタル信号からクラッタを除去し、なおかつ符号
変調された信号を復調するためのクラッタ抑圧・復調
器、15は目標を検出するための検出器、16はクラッ
タのドップラ周波数および受信時間を推定するクラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定器、51はクラッタ抑圧
・復調を行う非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求
める非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置であ
る。
る。図1は請求項1記載の発明によるレーダ装置の構成
図である。1はIFの正弦波を発生するコヒーレント発
振器、2は符号系列を発生する符号発生器、3はパルス
変調と符号変調を行う変調器、4は安定化局部発振器5
の出力であるRFの正弦波と変調器3の出力あるいは受
信信号Vを混合するミキサ、6はミキサ4の出力を増幅
する高出力増幅器、8は高出力増幅器6の出力を送受切
換器7を介して空間へ放射し、目標からの反射波を受信
するアンテナ、11はミキサ4によってIFに変換され
た信号を増幅するIF増幅器、12はIF増幅器11の
出力をコヒーレント発振器1の出力を利用して位相検波
する位相検波器、13は位相検波器12の出力をディジ
タル信号に変換するA/D変換器、14はクラッタを含
むディジタル信号からクラッタを除去し、なおかつ符号
変調された信号を復調するためのクラッタ抑圧・復調
器、15は目標を検出するための検出器、16はクラッ
タのドップラ周波数および受信時間を推定するクラッタ
ドップラ周波数・受信時間推定器、51はクラッタ抑圧
・復調を行う非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求
める非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置であ
る。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】図2はクラッタ抑圧・復調器14の内部構
成図である。21a、21b、21c、21dはシフト
レジスタ、X0 (n)、X1 (n)、…、XM-1 (n)
はシフトレジスタの出力信号で、隣り合う信号、例えば
X0 (n)とX1 (n)の時間間隔は図4のパルス繰り
返し周期PRIに等しい。Mは図3のディジタルフィル
タの段階である。Mは符号周期Nに等しくなくてもよ
い。H0 、H1 、…、HL-1 はそれぞれクラッタを抑圧
して信号を復調するようにあらかじめ決められた荷重係
数を持つFIR形の非整合ディジタルフィルタで、目標
の移動速度に対応するドップラ周波数を求めるため、そ
れぞれ異なるドップラ周波数にチューニングされてお
り、ディジタルフィルタバンクを構成している。Lはデ
ィジタルフィルタバンクを構成する非整合ディジタルフ
ィルタの数で、符号周期Nやフィルタ段数Mに等しくな
くてよい。Y0 (n)、Y1 (n)、…、YL-1 (n)
は各フィルタの出力である。
成図である。21a、21b、21c、21dはシフト
レジスタ、X0 (n)、X1 (n)、…、XM-1 (n)
はシフトレジスタの出力信号で、隣り合う信号、例えば
X0 (n)とX1 (n)の時間間隔は図4のパルス繰り
返し周期PRIに等しい。Mは図3のディジタルフィル
タの段階である。Mは符号周期Nに等しくなくてもよ
い。H0 、H1 、…、HL-1 はそれぞれクラッタを抑圧
して信号を復調するようにあらかじめ決められた荷重係
数を持つFIR形の非整合ディジタルフィルタで、目標
の移動速度に対応するドップラ周波数を求めるため、そ
れぞれ異なるドップラ周波数にチューニングされてお
り、ディジタルフィルタバンクを構成している。Lはデ
ィジタルフィルタバンクを構成する非整合ディジタルフ
ィルタの数で、符号周期Nやフィルタ段数Mに等しくな
くてよい。Y0 (n)、Y1 (n)、…、YL-1 (n)
は各フィルタの出力である。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】図3は非整合ディジタルフィルタHk (k
=0、1、…、L−1)の内部構成図である。2は乗算
器、ak (0)、ak (1)、…、ak (M−1)はク
ラッタを抑圧して符号変調された信号を復調するために
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で定め
られた荷重係数、23は加算器、Yk (n)はフィルタ
出力信号で、検出器入力信号となる。
=0、1、…、L−1)の内部構成図である。2は乗算
器、ak (0)、ak (1)、…、ak (M−1)はク
ラッタを抑圧して符号変調された信号を復調するために
非整合ディジタルフィルタ荷重係数決定装置51で定め
られた荷重係数、23は加算器、Yk (n)はフィルタ
出力信号で、検出器入力信号となる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】Tはサンプリング周期で、送信信号が図4
に示すようなパルス列の場合、Tはパルス繰り返し周期
PRIとする。また、その場合、式(18)におけるu
(nT)は、式(19)で与えられる。
に示すようなパルス列の場合、Tはパルス繰り返し周期
PRIとする。また、その場合、式(18)におけるu
(nT)は、式(19)で与えられる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】重み関数値の大きいτ−φ領域では式(2
2)の誤差関数Eにおいて誤差が大きく評価されるた
め、局所的に近似誤差が小さくなる。つまり、図6に示
すように局所的にサイドローブレベルを低くすることが
できる。その結果、クラッタを抑圧することが可能とな
る。また、相互アンビギュイティ関数の原点τ=φ=0
におけるピークも保存されるように近似を行うので、符
号変調された受信信号も復調される。
2)の誤差関数Eにおいて誤差が大きく評価されるた
め、局所的に近似誤差が小さくなる。つまり、図6に示
すように局所的にサイドローブレベルを低くすることが
できる。その結果、クラッタを抑圧することが可能とな
る。また、相互アンビギュイティ関数の原点τ=φ=0
におけるピークも保存されるように近似を行うので、符
号変調された受信信号も復調される。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】PRF(=1/PRI)はパルス繰り返し
周波数である。式(22)は次のように変形できる。
周波数である。式(22)は次のように変形できる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】
【数19】
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】肩文字H、tはそれぞれ行列(ベクトル)
の複素共役転置、および転置を表す。式(22)を最小
にするv(nT)(n=0、1、…、M−1)は、dE
/dx=0と置くことによって求めることができる。式
(28)、(29)のように行列Rおよびベクトルdを
定義すると、dE/dx=0は式(30)と等価にな
る。これはv(nT)(n=0、1、…、M−1)を未
知数とする連立1次方程式であり、解は式(31)で与
えられる。
の複素共役転置、および転置を表す。式(22)を最小
にするv(nT)(n=0、1、…、M−1)は、dE
/dx=0と置くことによって求めることができる。式
(28)、(29)のように行列Rおよびベクトルdを
定義すると、dE/dx=0は式(30)と等価にな
る。これはv(nT)(n=0、1、…、M−1)を未
知数とする連立1次方程式であり、解は式(31)で与
えられる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】
【数21】
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正内容】
【0073】次に実施例を図について説明する。図5は
請求項2記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51aの内部構成
図である。2は符号発生器、52は入力された複素数の
複素共役値を出力する複素共役器、53は式(23)で
与えられる値を出力する基準アンビギュイティ関数発生
器、54は式(22)中のW(mΔτ,nΔφ)の値を
出力する重み関数発生器、55は複素正弦波を発生する
複素正弦波発生器、56は連立1次方程式の係数を計算
する連立1次方程式係数計算装置、57は連立1次方程
式を解く連立1次方程式解法装置である。
請求項2記載の発明によるレーダ装置における非整合デ
ィジタルフィルタの荷重係数決定装置51aの内部構成
図である。2は符号発生器、52は入力された複素数の
複素共役値を出力する複素共役器、53は式(23)で
与えられる値を出力する基準アンビギュイティ関数発生
器、54は式(22)中のW(mΔτ,nΔφ)の値を
出力する重み関数発生器、55は複素正弦波を発生する
複素正弦波発生器、56は連立1次方程式の係数を計算
する連立1次方程式係数計算装置、57は連立1次方程
式を解く連立1次方程式解法装置である。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】次に上記実施例の動作を図5を参照して説
明する。連立1次方程式係数計算装置56では、式(3
2)(33)に従って連立1次方程式の係数である行列
Rの要素rij、ベクトルdの要素di を計算する。その
際、必要となる符号系列Cnを符号発生器2から、符号
系列Cn の複素共役を符号発生器2で発生した符号系列
を入力とする複素共役器52から、式(24)を満足す
る整数m、nに対応する重み関数値W(mΔτ、nΔ
φ)を重み関数発生器54から、同様に対応する基準ア
ンビギュイティ関数の複素共役値D*(mΔτ、nΔ
φ)を基準アンビギュイティ関数発生器53の出力を入
力とする複素共役器52から、同様に対応する複素数e
xp[−j2πnΔφ(i−j)T]およびexp[−
j2πnΔφ(i−m−1)T](T=Δτ)を複素正
弦波発生器55からそれぞれ読み込む。重み関数発生器
54において、重み関数W(τ、φ)の値の大きいτ−
φ領域はクラッタドップラ周波数・受信時間推定器16
の出力に基づき決められる。行列Rとベクトルdが求め
られると、その要素は連立1次方程式係数計算装置56
から連立1次方程式解法装置57へ送られ、連立1次方
程式(30)を解く。連立1次方程式解法装置57にお
ける連立1次方程式の解法アルゴリズムは公知のもの、
例えばガウス消去法などを用いればよい。v(nT)
(n=0、1、…、M−1)を求めた後、連立1次方程
式解法装置57において必要に応じて式(34)の正規
化を行い、式(21)にしたがって非整合ディジタルフ
ィルタの荷重係数ak(0)、ak(1)、…、ak
(M−2)、ak(M−1)(k=0、1、…、L−
1)に変換され、それがクラッタ抑圧・復調器14へ送
られる。
明する。連立1次方程式係数計算装置56では、式(3
2)(33)に従って連立1次方程式の係数である行列
Rの要素rij、ベクトルdの要素di を計算する。その
際、必要となる符号系列Cnを符号発生器2から、符号
系列Cn の複素共役を符号発生器2で発生した符号系列
を入力とする複素共役器52から、式(24)を満足す
る整数m、nに対応する重み関数値W(mΔτ、nΔ
φ)を重み関数発生器54から、同様に対応する基準ア
ンビギュイティ関数の複素共役値D*(mΔτ、nΔ
φ)を基準アンビギュイティ関数発生器53の出力を入
力とする複素共役器52から、同様に対応する複素数e
xp[−j2πnΔφ(i−j)T]およびexp[−
j2πnΔφ(i−m−1)T](T=Δτ)を複素正
弦波発生器55からそれぞれ読み込む。重み関数発生器
54において、重み関数W(τ、φ)の値の大きいτ−
φ領域はクラッタドップラ周波数・受信時間推定器16
の出力に基づき決められる。行列Rとベクトルdが求め
られると、その要素は連立1次方程式係数計算装置56
から連立1次方程式解法装置57へ送られ、連立1次方
程式(30)を解く。連立1次方程式解法装置57にお
ける連立1次方程式の解法アルゴリズムは公知のもの、
例えばガウス消去法などを用いればよい。v(nT)
(n=0、1、…、M−1)を求めた後、連立1次方程
式解法装置57において必要に応じて式(34)の正規
化を行い、式(21)にしたがって非整合ディジタルフ
ィルタの荷重係数ak(0)、ak(1)、…、ak
(M−2)、ak(M−1)(k=0、1、…、L−
1)に変換され、それがクラッタ抑圧・復調器14へ送
られる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】クラッタの抑圧と符号変調受信信号の復調
は、クラッタを抑圧するための帯域阻止ディジタルフィ
ルタと復調を行う整合ディジタルフィルタを縦続に接続
しても達成される。従って、両者の荷重係数(正確には
インパルス応答列)を畳み込み演算して得られた数列を
荷重係数とするディジタルフィルタは、クラッタ抑圧と
符号変調受信信号の復調を同時に行うことになる。2つ
のディジタルフィルタを縦続に接続したときのインパル
ス応答は2つのディジタルフィルタのインパルス応答列
の畳込み演算によって得られる数列であることはディジ
タル信号処理論の教えるところである。ただし、目標の
ドップラ周波数を知るためにクラッタ抑圧・復調器14
ではチューニングするドップラ周波数が異なるフィルタ
バンクを構成するから、それを考慮する必要がある。
は、クラッタを抑圧するための帯域阻止ディジタルフィ
ルタと復調を行う整合ディジタルフィルタを縦続に接続
しても達成される。従って、両者の荷重係数(正確には
インパルス応答列)を畳み込み演算して得られた数列を
荷重係数とするディジタルフィルタは、クラッタ抑圧と
符号変調受信信号の復調を同時に行うことになる。2つ
のディジタルフィルタを縦続に接続したときのインパル
ス応答は2つのディジタルフィルタのインパルス応答列
の畳込み演算によって得られる数列であることはディジ
タル信号処理論の教えるところである。ただし、目標の
ドップラ周波数を知るためにクラッタ抑圧・復調器14
ではチューニングするドップラ周波数が異なるフィルタ
バンクを構成するから、それを考慮する必要がある。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正内容】
【0081】非整合ディジタルフィルタの荷重係数決定
装置51bにおいて、FIR形帯域阻止ディジタルフィ
ルタ荷重係数発生器58は、クラッタドップラ周波数・
受信時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周
波数近傍に阻止域を持つFIR形帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数(インパルス応答列)g(n)(n=
0、1、…、I−1:Iは適切な整数)を発生する。こ
のg(n)(n=0、1、…、I−1)は、例えば、
J.H.McClellan,T.W.Parks,&
L.R.Labiner著の論文“A Progra
m for Designing Optimum F
IR Linear Phase Digital F
ilters”IEEE Transactions
on Audio and Elentroacous
tics,vol.AU−21,No.6,pp.50
6−526,Dec.1973や、M.T.McCal
lig著の論文“Design of Digital
FIR Filterswith Complex
Conjugate Pulse Response
s,”IEEE Transactions on C
ircuits and Systems,vol.C
AS−25,No.12,pp.1103−1105,
Dec.1978に開示されている方法などから求める
ことができる。
装置51bにおいて、FIR形帯域阻止ディジタルフィ
ルタ荷重係数発生器58は、クラッタドップラ周波数・
受信時間推定器16で推定されたクラッタのドップラ周
波数近傍に阻止域を持つFIR形帯域阻止ディジタルフ
ィルタの荷重係数(インパルス応答列)g(n)(n=
0、1、…、I−1:Iは適切な整数)を発生する。こ
のg(n)(n=0、1、…、I−1)は、例えば、
J.H.McClellan,T.W.Parks,&
L.R.Labiner著の論文“A Progra
m for Designing Optimum F
IR Linear Phase Digital F
ilters”IEEE Transactions
on Audio and Elentroacous
tics,vol.AU−21,No.6,pp.50
6−526,Dec.1973や、M.T.McCal
lig著の論文“Design of Digital
FIR Filterswith Complex
Conjugate Pulse Response
s,”IEEE Transactions on C
ircuits and Systems,vol.C
AS−25,No.12,pp.1103−1105,
Dec.1978に開示されている方法などから求める
ことができる。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】複素正弦波発生器55では、周波数2πk
/Lの複素正弦波exp[j2πkn/L]を発生し、
その出力は複素共役器52の出力h1(n)(n=0、
1、…、N−1)と乗算器17で掛け合わされる。乗算
器17の出力をh2 (n)(n=0、1、…、N−1)
とすると、式(36)のようになる。
/Lの複素正弦波exp[j2πkn/L]を発生し、
その出力は複素共役器52の出力h1(n)(n=0、
1、…、N−1)と乗算器17で掛け合わされる。乗算
器17の出力をh2 (n)(n=0、1、…、N−1)
とすると、式(36)のようになる。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】請求項2記載のレーダ装置における非整合
ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッタ
のドップラ周波数・受信時間に基づいてクラッタの存在
する距離−ドップラ周波数領域に対応するアンビギュイ
ティ関数の時間遅れ−ドップラ周波数領域におけるサイ
ドローブレベルを低くするように連立1次方程式を作
り、それを解く装置を備えているため、上記ディジタル
フィルタの荷重係数を容易に決めることができる。
ディジタルフィルタ荷重係数決定装置では、クラッタド
ップラ周波数・受信時間推定手段で推定されたクラッタ
のドップラ周波数・受信時間に基づいてクラッタの存在
する距離−ドップラ周波数領域に対応するアンビギュイ
ティ関数の時間遅れ−ドップラ周波数領域におけるサイ
ドローブレベルを低くするように連立1次方程式を作
り、それを解く装置を備えているため、上記ディジタル
フィルタの荷重係数を容易に決めることができる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正29】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正30】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
Claims (3)
- 【請求項1】 符号変調パルス波形を送信信号とするレ
ーダ装置において、 符号系列を発生する手段と、上記符号系列発生手段より
発生した符号系列によりパルス毎符号変調を行う手段
と、上記パルス毎符号変調信号を送信信号として外部空
間に向けて送信する手段と、上記送信信号の反射エコー
を増幅・位相検波した後、ディジタル信号に変換する受
信手段と、上記ディジタル信号を入力してディジタル信
号に含まれる目標信号を復調するとともに不要信号成分
であるクラッタを抑圧する非整合ディジタルフィルタ
と、上記ディジタル信号を入力して上記クラッタのドッ
プラ周波数と受信時間を推定する手段と、上記推定手段
の出力であるドップラ周波数と受信時間と上記符号系列
発生手段から出力される符号系列とを入力して上記非整
合ディジタルフィルタの荷重係数を求める手段とを備え
たことを特徴とするレーダ装置。 - 【請求項2】 クラッタのドップラ周波数と受信時間を
推定する手段と、上記クラッタのドップラ周波数と受信
時間推定手段から出力されるクラッタのドップラ周波数
と受信時間を入力して重み関数を発生する手段と、基準
アンビギュイティ関数を発生する手段と、複数正弦波を
発生する手段と、符号系列を発生する手段と、上記符号
系列発生手段の出力の複素共役をとる第1の手段と、上
記基準アンビギュイティ関数発生手段の出力の複素共役
をとる第2の手段と、上記重み関数発生手段の出力と上
記第2の複素共役手段の出力と上記符号系列発生手段の
出力と上記第1の複素共役手段の出力と上記複素正弦波
発生手段の出力を入力して連立1次方程式の係数を計算
する手段と、上記連立1次方程式を解く手段とを具備し
た非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求める手段を
備えたことを特徴とするレーダ装置。 - 【請求項3】 クラッタのドップラ周波数と受信時間を
推定する手段と、上記クラッタのドップラ周波数と受信
時間推定手段から出力されるクラッタのドップラ周波数
と受信時間を入力してFIR(Finite Impu
lse Response)形帯域阻止ディジタルフィ
ルタの荷重係数を発生する手段と、複素正弦波を発生す
る手段と、符号系列を発生する手段と、上記符号系列発
生手段の出力の複素共役をとる手段と、上記符号系列発
生手段出力の複素共役をとる手段の出力と上記複素正弦
波発生手段の出力との乗算を行う手段と、上記FIR形
帯域阻止ディジタルフィルタの荷重係数発生手段の出力
と上記乗算手段の出力との畳込み演算を行う手段とを具
備した非整合ディジタルフィルタの荷重係数を求める手
段を備えたことを特徴とするレーダ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193062A JPH0534444A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | レーダ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193062A JPH0534444A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | レーダ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0534444A true JPH0534444A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16301568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3193062A Pending JPH0534444A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | レーダ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0534444A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005249770A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-09-15 | Denso Corp | 距離検出装置、物体検出装置 |
-
1991
- 1991-08-01 JP JP3193062A patent/JPH0534444A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005249770A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-09-15 | Denso Corp | 距離検出装置、物体検出装置 |
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