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JPH0533453B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0533453B2
JPH0533453B2 JP59240459A JP24045984A JPH0533453B2 JP H0533453 B2 JPH0533453 B2 JP H0533453B2 JP 59240459 A JP59240459 A JP 59240459A JP 24045984 A JP24045984 A JP 24045984A JP H0533453 B2 JPH0533453 B2 JP H0533453B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording medium
magnetic layer
magnetic recording
ferromagnetic metal
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP59240459A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61120337A (ja
Inventor
Shinji Saito
Akihiro Matsufuji
Hiroshi Ogawa
Yasuo Tamai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP24045984A priority Critical patent/JPS61120337A/ja
Priority to US06/798,760 priority patent/US4820581A/en
Publication of JPS61120337A publication Critical patent/JPS61120337A/ja
Publication of JPH0533453B2 publication Critical patent/JPH0533453B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、非磁性支持体と磁性層よりなる磁気
記録媒体の改良に関する。 [発明の背景および従来技術の説明] 一般にオーデイオ用、ビデオ用あるいはコンピ
ユータ用等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記
載することもある)として、γ−Fe2O3、Co含有
磁性酸化鉄、CrO2などの針状結晶からなる強磁
性の金属酸化物粉末を結合剤(バインダ)中に分
散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記
録媒体が用いられている。しかしながら最近、特
に高密度記録への要求が高まり、これらの強磁性
の金属酸化物粉末に代つて強磁性金属微粉末を使
用した磁気テープが使用されるようになつてきて
いる。 強磁性金属微粉末は、抗磁力(Hc)および残
留磁束密度(Br)が高いため高密度記録ができ
ること、また温度に対して安定であることなどの
理由により、従来から使用されている計測用およ
びコンピユータ用の磁気記録媒体の他に、高密度
記録化が進んでいるビデオテープ用あるいはオー
デイオテープ用の磁気記録媒体としても注目され
ている。強磁性金属微粉末は、微粒子化すること
によりさらに高密度の記録が可能となるであろう
と考えられている。 しかしながら、強磁性金属微粉末は硬度が低い
ため、これを用いた磁気記録媒体の磁性層の走行
耐久性が充分でなく、磁性層表面の傷の発生ある
いは強磁性金属微粉末の磁性層からの脱落など起
きやすく、従つてドロツプアウトが発生しやすい
との問題がある。このように磁性層から脱落した
強磁性金属微粉末は磁気ヘツドの目詰まりの原因
となる。また磁性層の走行耐久性が低いと、特に
静止画像を連続的に再生する条件下(スチルモー
ド)における磁性層の寿命(スチルライフ)が低
下することになる。 強磁性合金粉末を用いた磁気記録媒体の電磁変
換特性を維持しつつ、走行耐久性を補填する目的
で、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロ
ムなどの研磨材(硬質粒子)を添加する方法が取
られている。しかしながら、磁性層に研磨材を添
加する場合には、研磨材を相当多量に添加しなけ
ればその効果が現れにくい。しかし、研磨材を多
量添加した磁性層は、磁気ヘツドを著しく摩耗さ
せる原因となり、また電磁変換特性に関しても好
ましいとは言えないとの問題がある。また、磁性
層に添加された研磨材が脱落する傾向もあり、こ
れもまた磁気ヘツドの目詰まりの原因となる。 すなわち、従来知られている磁気記録媒体の電
磁変換特性を向上させ、さらに走行耐久性を向上
させるための対策は、得られる磁気記録媒体の特
性および磁気ヘツドなどに与える影響を考慮する
と充分なものということができない。 [発明の目的] 本発明の第一の目的は、新規な磁気記録媒体を
提供することにある。 本発明の第二の目的は、電磁変換特性の優れた
磁気記録媒体を提供することにある。 本発明の第三の目的は、電磁変換特性が優れ、
かつ走行耐久性の良い磁気記録媒体を提供するこ
とにある。 [発明の要旨] 本発明は、非磁性支持体と、該支持体上に結合
剤中に分散された強磁性粉末を含む磁性層を有す
る磁気記録媒体において、該非磁性支持体の測定
カツトオフ値0.25mmにおける中心線平均表面粗さ
が、0.02μm未満であり、該結合剤がポリカーボ
ネートポリウレタンを含むものであり、該強磁性
粉末が比表面積50m2/g以上の強磁性金属微粉末
であり、かつ該磁性層がモース硬度6以上の研磨
材を含むことを特徴とする磁気記録媒体にある。 [発明の効果] 本発明により得られる磁気記録媒体は、優れた
電磁変換特性を示すのみならず、高い走行耐久性
を示す。 さらに本発明の磁気記録媒体の磁性層の調製に
使用する磁性塗料は、磁性粒子の凝集などの好ま
しくない経時変化が起こりにくく、このため磁気
記録媒体の製造が容易となり、また形成される磁
性層の表面は高い平滑性を示すようになる。 [発明の詳細な記述] 本発明における磁気記録媒体は、非磁性支持体
と、結合剤中に分散された磁性体からなる磁性層
がこの非磁性支持体上に設けられた基本構造を有
するものである。 本発明で使用する非磁性支持体には特に制限は
なく、通常使用されているものを用いることがで
きる。非磁性支持体を形成する素材の例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリイミド、ポリサルホン、ポリエーテル
サルホンなどの各種の合成樹脂のフイルム、およ
びアルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げる
ことができる。また、非磁性支持体は、一般には
3〜50μm、好ましくは5〜30μmの厚さのもの
が使用される。 一般に、磁気記録媒体に用いる非磁性支持体の
表面の平滑度が高いほど、その表面上に形成され
る磁性層の表面の平滑度が高くなり、これにより
得られる磁気記録媒体の電磁変換特性が向上する
傾向があるということができる。しかしながら一
方では、磁性層の表面が平滑度が高くなると、磁
性層と磁気ヘツドとの間の摩擦係数が増大し、逆
に磁性層表面に損傷を与えやすくなるとの問題が
発生する。すなわち、強磁性金属微粉末と通常使
用されている結合剤とからなる磁性層は、その強
度が充分でないため、これまでに知られている強
磁性金属微粉末を用いた磁性記録材料においては
表面平滑度の高い支持体を用いることができなか
つた。 これに対して本発明の磁気記録媒体の磁性層は
従来の磁気記録媒体の磁性層に比較すると非常に
強靭であるために、上記のような問題は発生する
ことが極めて少ない。従つて、本発明の磁気記録
媒体においては表面平滑度の高い支持体を用いる
ことが可能となり、その結果、本発明においては
高い電磁変換特性を示す磁気記録媒体が容易に得
られるとの利点がある。 磁性層の摩擦係数に及ぼす表面粗さの観点から
すると、非磁性支持体の表面粗さに特に制限を設
ける必要はないが、電磁変換特性をより良好にす
るために、非磁性支持体の中心線平均表面粗さ
(測定カツトオフ値:0.25mm)は0.02μm未満とす
る必要がある。 非磁性支持体は、磁性層が設けられていない側
にバツク層(パツキング層)が設けられたもので
あつても良い。 本発明の磁気記録媒体は、前述のように非磁性
支持体上に強磁性金属微粉末が結合剤中に分散さ
れた磁性層が設けられたものである。 本発明において使用される強磁性金属微粉末
は、鉄、コバルトあるいはニツケルを含む強磁性
金属微粉末であつて、その比表面積(S BET
法)50m2/g以上の強磁性金属微粉末である。強
磁性金属微粉末の比表面積が50m2/gより小さい
と、目的とする高い電磁変換特性を有する磁気記
録媒体が得られにくくなる。 この強磁性金属微粉末の例としては、強磁性金
属微粉末中の金属分が75重量%以上であり、そし
て金属分の80重量%以上が少なくとも一種類の強
磁性金属あるいは合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−
Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe)であり、
該金属分の20重量%以下の範囲内で他の成分
(例、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、
Zn、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、
Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、
Ce、Pr、Nd、B、P)を含むことのある合金を
挙げることができる。また、上記強磁性金属分が
少量の水、水酸化物または酸化物を含むものなど
であつてもよい。これらの強磁性金属微粉末の製
造方法は既に公知であり、本発明で用いる強磁性
金属微粉末についてもこれら公知の方法に従つて
製造することができる。 すなわち、強磁性金属微粉末の製造方法の例と
しては、下記の方法を挙げることができる。 (a) 複合有機酸塩(主としてシユウ酸塩)を水素
などの還元性気体で還元する方法; (b) 酸化鉄を水素などの還元性気体で還元して
FeあるいはFe−Co粒子などを得る方法; (c) 金属カルボニル化合物を熱分解する方法; (d) 強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還
元剤を添加して還元する方法; (e) 水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電解析出さ
せたのち水銀と分離する方法; (f) 金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉
末を得る方法。 強磁性金属微粉末の形状に特に制限はないが、
通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状および板
状のものなどが使用される。 本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の
含有量は、通常は強磁性金属微粉末100重量部に
対して10〜100重量部であり、好ましくは20〜40
重量部である。 本発明の磁気記録媒体は、その磁性層を形成す
る結合剤がポリカーボネートポリウレタンを含む
ものである。 ポリカーボネートポリウレタンは、一般にポリ
カーボネートポリオールとポリイソシアネートと
の反応により、あるいはポリカーボネートポリオ
ールとジカルボン酸とから合成されるポリカーボ
ネートポリエステルポリオールとポリイソシアネ
ートとの反応により合成される。そして上記のポ
リカーボネートポリオールは、一般に多価アルコ
ールとジアルキルカーボネートまたはジアリルカ
ーボネートとのエステル交換法により合成される
か、あるいは多価アルコールとホスゲンとの縮合
により得ることができる。 本発明で使用するポリカーボネートポリウレタ
ンに特に制限はなく、上述したような従来の方法
に準じて調製することができる。このようなポリ
カーボネートポリウレタンは、特開昭58−60430
号公報に開示されている。 上述した方法に従つてポリカーボネートポリウ
レタンを調製する際に用いるジアルキルカーボネ
ートまたはジアリルカーボネートおよびポリイソ
シアネートには特に制限はなく通常使用されてい
るものを用いることができる。 本発明で使用する多価アルコールの例として
は、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチ
ルジオール、1,3−ペンタンジオールのような
多価アルコールを使用することができる。多価ア
ルコールとして1,6−ヘキサンジオールが好ま
しい。 また、ポリカーボネートポリオール、あるいは
ポリカーボネートポリオールとジカルボン酸とか
ら合成されるポリカーボネートポリエステルポリ
オールと反応するポリイソシアネートの例として
は、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソ
シアネートなどのジイソシアネート3モルとトリ
メチロールプロパン1モルの反応生成物、ヘキサ
メチレンジイソシアネート3モルのビユーレツト
アダクト化合物、トリレンジイソシアネート5モ
ルのイソシアヌレートアダクト化合物、トリレジ
ンイソシアネート3モルとヘキサメチレンジイソ
シアネート2モルのイソシアヌレートアダクト化
合物、ジフエニルメタンジイソシアネートのポリ
マーを挙げることができる。 ポリカーボネートポリウレタンとしては、分子
量(重量平均分子量)が5000〜20万の範囲のもの
が一般に使用される。分子量が5000より小さいポ
リカーボネートポリウレタンを使用した場合には
充分に走行耐久性が改善されないことがあり、ま
た20万より大きいものを使用した場合には分散性
が不良となることがある。 結合剤としてポリカーボネートポリウレタンを
単独で使用することもできるが、通常は他の結合
剤と混合して使用する。他の結合剤と混合して使
用する場合、全結合剤の10重量%以上がポリカー
ボネートポリウレタンであることが好ましく、さ
らに30重量%がポリカーボネートポリウレタンで
あることが特に好ましい。 上記のポリカーボネートポリウレタンと混合し
て使用する他の結合剤に特に制限はない。他の結
合剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体および塩化ビニル・酢酸ビニルとビニルアル
コール、マレイン酸および/またはアクリル酸と
の共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、ニトロセルロース
樹脂などのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、エポキシ樹脂、フエノキシ樹脂を挙げるこ
とができる。本発明の磁気記録媒体の他の結合剤
は、塩化ビニル・酢酸ビニルとビニルアルコー
ル、マレイン酸および/またはアクリル酸との共
重合体であることが好ましく、塩化ビニル・酢酸
ビニル・マレイン酸共重合体であることが特に好
ましい。 本発明の磁気記録媒体のポリカーボネートポリ
ウレタンを含む結合剤を用いた磁性層には、さら
にモース硬度6以上の研磨材が含有されている。 使用される研磨材は、モース硬度が6以上であ
れば特に制限はない。研磨材の例としては、α−
Fe2O3、Cr2O3、α−Al2O3、SiCを挙げることが
でき、これらを単独であるいは混合して使用する
ことができる。 使用する研磨材の平均粒子径は0.01〜5μの範囲
にあることが好ましく、特に0.1〜1μの範囲にあ
ることが好ましい。 研磨材の含有量は通常強磁性合金粉末100重量
部に対して0.1〜20重量部の範囲、好ましくは1
〜10重量部の範囲である。 また磁性層には上記の研磨材以外にも、カーボ
ンブラツク(特に、平均粒径が10〜300mμのも
の)などを含有させることが好ましい。 次に本発明の磁気記録媒体の製造方法の例を述
べる。 まず、強磁性金属微粉末などの強磁性粉末と結
合剤、そして必要に応じて研磨材、充填材などを
溶剤と混練し磁性塗料を調製する。混練の際に使
用する溶剤としては、磁性塗料の調製に通常使用
されている溶剤を使用することができる。 混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の
添加順序などは適宜設定することができる。 磁性塗料の調製には通常の混練機、たとえば、
二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、
ペブルミル、トロンミル、サンドグライダー、
Szegvariアトライター、高速インペラー分散機、
高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、デイスパ
ー、ニーダー、高速ミキサー、ホモジナイザーお
よび超音波分散機などを挙げることができる。 混練分散に関する技術の詳細は、T.C.
PATTON著“Paint Flow and Pigment
Dispersion”(1964年John Wiley & Sons 社
発行)に記載されている。また、米国特許第
2581414号および同第2855156号などの明細書にも
記載がある。本発明においても上記の文献などに
記載された方法に準じて混練分散を行ない磁性塗
料を調製することができる。 磁性塗料を調製する際には、分散剤、帯電防止
剤、潤滑剤等の公知の添加剤を併せて使用するこ
ともできる。 分散剤の例としては、炭素数12〜22の脂肪酸
(例、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレン酸、ステアロール酸)、上記脂肪酸とア
ルカリ金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム)またはアルカリ土類金属(例、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウム)とからなる金属石
鹸、上記の脂肪酸のエステルおよびその化合物の
水素の一部あるいは全部をフツ素原子で置換した
化合物、上記の脂肪酸のアミド、脂肪族アミン、
高級アルコール、ポリアルキレンオキサイドアル
キルリン酸エステル、アルキルリン酸エステル、
アルキルホウ酸エステル、サルコシネート類、ア
ルキルエーテルエステル類、トリアルキルポリオ
レフインオキシ第四級アンモニウム塩およびレシ
チンなどの公知の分散剤を挙げることができる。
分散剤を使用する場合、通常は作用する強磁性金
属微粉末100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
で使用される。 帯電防止剤の例としては、カーボンブラツク、
カーボンブラツクグラフトポリマーなどの導電性
微粉末;サポニンなどの天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド径、グリセリン系およびグリシド
ール系などのノニオン性界面活性剤;高級アルキ
ルアミン類、第四級アンモニウム塩類、ピリジン
その他の複素環化合物の塩類、ホスホニウムまた
はスルホニウム類などのカチオン性界面活性剤;
カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル
基、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン性
界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類等
の両性活性剤を挙げることができる。帯電防止剤
として上記の導電性微粉末を使用する場合には、
たとえば強磁性金属微粉末100重量部に対して0.1
〜10重量部の範囲で使用され、界面活性剤を使用
する場合にも同様に0.1〜10重量部の範囲で使用
される。 潤滑剤の例としては、前記の脂肪酸、高級アル
コール類、ブチルステアレート、ソルビタンオレ
エートなどの炭素数12〜20の一塩基性脂肪酸と炭
素数3〜20の一価もしくは多価アルコールからな
る脂肪酸エステル類、鉱物油、動植物油、オレフ
イン低重合体、α−オレフイン低重合体の他にグ
ラフアイト微粉末、二硫化モリブデン微粉末、テ
フロン微粉末などの公知の潤滑剤およびプラスチ
ツク用潤滑剤を挙げることができる。潤滑剤の添
加量は、公知技術に従つて任意に決定することが
できる。 なお、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤な
どの添加剤は、厳密に上述した作用効果のみを有
するものであるとの限定の下に記載したものでは
なく、たとえば分散剤が潤滑剤あるいは帯電防止
剤として作用することもあり得る。従つて、上記
分類により例示した化合物などの作用効果が、上
記分類に記載された事項に限定されるものではな
いことは勿論であり、また、複数の作用効果を奏
する物質を使用する場合には、添加量は、その物
質の作用効果を考慮して決定することが好まし
い。 このようにして調製された磁性塗料は、前述の
非磁性支持体上に塗布される。塗布は、前記非磁
性支持体上に直接行なうことも可能であるが、ま
た、接着剤層などを介して非磁性支持体上に塗布
することもできる。 非磁性支持体上へ塗布法の例としては、エアー
ドクターコート、ブレードコート、ロツドコー
ト、押出しコート、エアナイフコート、スクイズ
コート、含浸コート、リバーロールコート、トラ
ンスフアーロールコート、グラビヤコート、キス
コート、キヤストコート、スプレーコート及びス
ピンコート方法を挙げることができ、またこれら
の方法以外であつても利用することができる。こ
れらのコーテイング方法の具体的説明について
は、朝倉書店発行「コーテイング工学」253〜277
頁(昭和46年発行)に記載がある。 また、上記の強磁性金属微粉末と結合剤の分散
方法および支持体への塗布方法などの詳細は特開
昭54−46011号および同54−21805号などの公報に
記載されている。 このようにして塗布される磁性層の厚さは、乾
燥後の厚さで一般には約0.5〜10μmの範囲、通常
は1.5〜7.0μmの範囲となるように塗布される。 非磁性支持体上に塗布された磁性層は通常、磁
性層中の強磁性粉末を配向させる処理、すなわち
磁場配向処理を施した後、乾燥される。また必要
により表面平滑化処理が施される。表面平滑化処
理などが施された磁気記録媒体は、次に所望の形
状に裁断される。 本発明の磁気記録媒体は優れた電磁変換特性を
示す媒体であり、たとえばビデオテープとして使
用した場合には高いビデオ出力を示す。さらに、
ビデオテープとしてはスチルライフが長く良好な
走行耐久性を示すとの利点がある。同時に本発明
の磁気記録媒体の磁性層を形成するために調製さ
れる磁性塗料の経時変化が少ないので、磁性塗料
の調製からテープの製造までに要する時間が長期
化したり、変動したりしても磁性層の特性の変化
は殆んど発生しない。 次に、本発明に実施例および比較例を示す。な
お、実施例および比較例中の「部」との表示は
「重量部」を示すものである。 比較例 1 下記の組生物をボールミルを用いて48時間混練
分散した後、これにポリイソシアネート5部を加
え、さらに1時間混練分散した後、1μmの平均
孔径を有するフイルタを用いて濾過し、磁性塗料
を調製した。得られた磁性塗料を乾燥後の磁性層
の厚さが4.0μmになるように、厚さ10μmのポリ
エチレンテレフタレート支持体(中心線平均表面
粗さ(測定カツトオフ値:0.25mm)が0.008μm)
の表面にリバースロールを用いて塗布した。 磁性塗料組成 強磁性金属微粉末(組成:Fe94%、Zn4%、Ni2
%、Hc:1500Oe、比表面積:40m2/g) 100部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合
体(日本ゼオン(株)製:400×110A、重合度:400)
8部 ポリカーボネートポリウレタン 8部 α−アルミナ(平均粒径:500mμモース硬度:
9) 3部 カーボンブラツク(平均粒径:94mμ) 2部 ステアリン酸 2部 ブチルステアレート 2部 メチルエチルケトン 300部 ただし、上記のポリカーボネートポリウレタン
は、以下の方法により製造したものである。 1,6−ヘキサジオール200部とジエチルポリ
カーボネート100部を150℃で溶融し、生成するエ
チルアルコールを減圧下で除去しながらエステル
交換を行なつてポリカーボネートポリオールを調
製した。次に、得られたポリカーボネートポリオ
ール100部と1,6−ヘキサンジオール6部、イ
ソホロンジアミン6部および水添加MDI(4,4
−ジフエニルメタンジイソシアネート)100部を
反応させてポリカーボネートポリウレタンを得
た。得られたポリカーボネートポリウレタンの重
量平均分子量は、40000であつた。 磁性塗料が塗布された非磁性支持体を、磁性塗
料が未乾燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場配向
処理を行ない、さらに乾燥後、スーパーカレンダ
ー処理を行なつた後、1/2インチ幅にスリツト
して、VHS型ビデオテープを製造した。 上記のようにして得られたビデオテープにビデ
オレコーダ(松下電器(株)製NV−6600型)を用い
て4MHzの信号を記録し再生した。基準テープ
(富士写真フイルム(株)製VHSビデオテープ)に記
録した4MHzの再生出力を0dBとした時の相対的
なビデオ出力は9.2dBであつた。 上記のビデオコーダを使用してスチルモードで
再生を行ない画面に著しい欠陥が生ずるまでの時
間(スチルライフ)を調べた。上記のビデオテー
プは、スチルライフの一般的な基準時間である
120分間再生を行なつても画面に著しい欠陥は生
じなかつた。 次に、上記ビデオレコーダを用いて、得られた
ビデオテープに信号を120分間記録し、これを再
生したときのヘツド目詰まりによる再生出力を測
定した。120分間経過後の再生出力に低下は見ら
れず、また磁気ヘツドを観察したところ目詰まり
は見られなかつた。 磁性塗料調製直後に支持体に塗布して得たビデ
オテープの磁性層の表面の光沢と、調製後十時間
経過した後の支持体に塗布して得たビデオテープ
の磁性層の表面の光沢を入射角45度、反射角45度
の全反射率を標準光沢度計(スガ試験機(株)製、デ
ジタル光沢計GK45D型)により測定して磁性塗
料の経時変化によるテープ磁性層の影響を調べた
ところ、磁性塗料の経時変化によるテープ磁性層
の光沢度の低下は5であつた。 なお、以下に示す実施例および比較例における
ビデオ出力、スチルライフ、磁性塗料の経時変化
およびヘツド目詰まりは、上記の方法により測定
した。 実施例 1 比較例1で使用した強磁性金属微粉末に代えて
比表面積を50m2/gの強磁性金属微粉末(組成:
Fe94%、Zn4%、Ni2%)を使用した以外は同様
にしてビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
9.6dB、スチルライフは、基準時間である120分
間再生を行なつても画面に著しい欠陥は生じなか
つた。また、120分間経過後の再生出力に低下は
見られず、磁気ヘツドを観察したところ目詰まり
は見られなかつた。さらに、磁性塗料の経時変化
によるテープ磁性層の光沢度の低下は5であつ
た。 実施例 2 比較例1で使用した強磁性金属微粉末に代え比
表面積を60m2/gの強磁性金属微粉末(組成:
Fe94%、Zn4%、Ni2%)を使用した以外は同様
にしてビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
9.7dB、スチルライフは、基準時間である120分
間再生を行なつても画面に著しい欠陥は生じなか
つた。また、120分間経過後の再生出力に低下は
見られず磁気ヘツドを観察したところ目詰まりは
見られなかつた。さらに、磁性塗料の経時変化に
よるテープ磁性層の光沢度の低下は7であつた。 比較例 2 比較例1で調製したポリカーボネートポリウレ
タンに代えアジピン酸とヘキサメチレングリコー
ルおよびトリレンジイソシアネートから誘導され
たポリエステルポリウレタンを用いた以外は同様
に操作してポリエステルポリウレタン調製し、こ
れを結合剤として用いた以外は実施例1と同様に
してビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
8.0dB、スチルライフは80分であつた。また、
120分間経過後の再生出力に低下が見られ、磁気
ヘツドを観察したところ目詰まりが見られた。さ
らに、磁性塗料の経時変化によるテープ磁性層の
光沢度の低下は10であつた。 比較例 3 比較例2において、強磁性金属微粉末を比表面
積を50m2/gの強磁性金属微粉末(組成:Fe94
%、Zn4%、Ni2%)を使用した以外は同様にし
てビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
8.1dB、スチルライフは60分であつた。また、
120分間経過後の再生出力に低下が見られ、磁気
ヘツドを観察したところ目詰まりが見られた。ま
た、磁性塗料の経時変化によるテープ磁性層の光
沢度の低下は16であつた。 比較例 4 比較例2において、強磁性金属微粉末を比表面
積を60m2/gの強磁性金属微粉末(組成:Fe94
%、Zn4%、Ni2%)を使用した以外は同様にし
てビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
8.1dB、スチルライフは40分であつた。また、
120分間経過後の再生出力に低下が見られ、磁気
ヘツドを観察したところ目詰まりが見られた。さ
らに、磁性塗料の経時変化によるテープ磁性層の
光沢度の低下は20であつた。 比較例 5 比較例1において、使用した強磁性金属微粉末
に代え比表面積を30m2/gの強磁性金属微粉末
(組成:Fe94%、Zn4%、Ni2%)を使用した以
外は同様にしてビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
8.2dBと低かつた。しかし、スチルライフの基準
時間である120分間再生を行なつても画面に著し
い欠陥は生じなかつた。また、120分間経過後の
再生出力に低下が見られず磁気ヘツドを観察した
ところ目詰まりは見られなかつた。また、磁性塗
料の経時変化によるテープ磁性層の光沢度の低下
は5であつた。 比較例 6 実施例1において、α−アルミナを使用しなか
つた以外は同様に操作してビデオテープを製造し
た。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
9.6dB、スチルライフは100分であつた。また、
120分間経過後の再生出力に低下が見られ、磁気
ヘツドを観察したところ目詰まりが見られた。さ
らに、磁性塗料の経時変化によるテープ磁性層の
光沢度の低下は5であつた。 比較例 7 ポリエチレンテレフタレート支持体として、中
心線平均表面粗さが測定カツトオフ値0.25mmで
0.03μmのものを用いた以外は、実施例1と同様
にしてビデオテープを製造した。 得られたビデオテープの相対的なビデオ出力は
6.0で、スチルライフについては120分間の再生に
おいて画面に著しい欠陥は生じなかつた。また
120分間経過後の再生出力の低下は見られず、磁
気ヘツドを観察したところ目詰まりは見られなか
つた。さらに、磁性塗料の経時変化によるテープ
磁性層の光沢度の低下は5であつた。 上記の実施例と比較例において製造したそれぞ
れのビデオテープの各性能を第1表にまとめる。
【表】
【表】 上記実施例1、2のビデオテープは、本発明の
磁気記録媒体の条件、すなわち、非磁性支持体の
測定カツトオフ値0.25mmにおける中心線平均表面
粗さが0.02μm未満、結合剤がポリカーボネート
ポリウレタンを含む、強磁性粉末が比表面積50
m2/g以上の強磁性金属微粉末、そして磁性層が
モース硬度6以上の研磨材を含むとの条件を全て
満足するものである。 一方、比較例1は、強磁性粉末が比表面積50
m2/g未満の強磁性金属微粉末を用いた点で相違
する。比較例2は、強磁性粉末が比表面積50m2
g未満の強磁性金属微粉末を用いた点、そして結
合剤にポリカーボネートポリウレタンを用いてい
ない点で相違する。比較例3、4とは、結合剤に
ポリカーボネートポリウレタンを用いていない点
で相違する。比較例5、強磁性粉末が比表面積50
m2/g未満の強磁性金属微粉末を用いた点で相違
する。比較例6は、磁性層がモース硬度6以上の
研磨材を含まないとの点で相違する。比較例7
は、非磁性支持体の測定カツトオフ値0.25mmにお
ける中心線平均表面粗さが0.02μm以上である点
で相違する。 以上のように本発明の磁気記録媒体は、電磁変
換特性および走行耐久性の優れた磁気記録媒体で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非磁性支持体と、該支持体上に結合剤中に分
    散された強磁性粉末を含む磁性層を有する磁気記
    録媒体において、該非磁性支持体の測定カツトオ
    フ値0.25mmにおける中心線平均表面粗さが、
    0.02μm未満であり、該結合剤がポリカーボネー
    トポリウレタンを含むものであり、該強磁性粉末
    が比表面積50m2/g以上の強磁性金属微粉末であ
    り、かつ該磁性層がモース硬度6以上の研磨材を
    含むことを特徴とする磁気記録媒体。 2 上記ポリカーボネートポリウレタンが、結合
    剤の総量に対して10重量%以上含まれている特許
    請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。 3 上記結合剤が塩化ビニル・酢酸ビニル・無水
    マレイン酸共重合体を含むものである特許請求の
    範囲第1項記載の磁気記録媒体。 4 上記研磨材がα−Fe2O3、SiC、α−Al2O3
    よびCr2O3よりなる群より選ばれた少なくとも一
    種類の研磨材を含む特許請求の範囲第1項記載の
    磁気記録媒体。 5 上記研磨材の磁性層中の含有量が強磁性金属
    微粉末100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲に
    ある特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
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