JPH0532872U - 伸縮部を有する金属ガスケツト - Google Patents
伸縮部を有する金属ガスケツトInfo
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- JPH0532872U JPH0532872U JP8169091U JP8169091U JPH0532872U JP H0532872 U JPH0532872 U JP H0532872U JP 8169091 U JP8169091 U JP 8169091U JP 8169091 U JP8169091 U JP 8169091U JP H0532872 U JPH0532872 U JP H0532872U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接合面に接したビードと、シールする穴の周
縁で、ビードの突出側に折り返す構造のガスケットと、
接合面との熱膨張差などによる折返し部周辺の亀裂発生
を防止した金属ガスケットを提供する。 【構成】 金属薄板2をシール穴4の週縁でに折り返
し、シール穴を囲む折返し部6を形成し、該折り返し部
6の外周縁8と、厚み調整板12の開口18との間に隙間Δ
を設け、該隙間Δ部分の金属薄板2に伸縮部10を形成し
た。
縁で、ビードの突出側に折り返す構造のガスケットと、
接合面との熱膨張差などによる折返し部周辺の亀裂発生
を防止した金属ガスケットを提供する。 【構成】 金属薄板2をシール穴4の週縁でに折り返
し、シール穴を囲む折返し部6を形成し、該折り返し部
6の外周縁8と、厚み調整板12の開口18との間に隙間Δ
を設け、該隙間Δ部分の金属薄板2に伸縮部10を形成し
た。
Description
【0001】
本考案は、金属薄板からなる伸縮部を有する金属ガスケットに関するものであ る。
【0002】
例えば、内燃機関のヘッドガスケットなどの金属ガスケットは、従来から、弾 性を有する金属薄板からなるガスケット構成板にビードを形成したり、ワイヤー リングを設けて、燃焼室穴などのシール穴の周囲をシールする面圧を発生させる ようにし、しかも、一方の表面板をシール穴の周縁で反対側に折り返し、前記ビ ードやワイヤーリングを覆うようにして、ガスケット内部に流体が侵入しないよ うにしている。前記ビードやワイヤーリングは、圧縮されて弾性変形し、その反 発力で接合面を密着しシール性能を発生させるものであることは周知である。
【0003】
ところで、例えば、アルミ合金製で高性能内燃機関など燃焼圧が高く、ヘッド ボルトの締め付け力が大きくなり、しかも、使用時・不使用時の温度差が大きな 場合には、シリンダヘッドの熱膨張・収縮が大きくなり、材質の異なるガスケッ トの膨張・収縮との差が大きくなる。前記ビードやワイヤーリングを、前記折り 返した板で覆う構造は、該部分が強い力で接合面に押し付けられるので、表面板 が接合面上を滑ることが困難となり、該部分に引裂き力が発生する。このような 条件のもとで、ガスケットを長期間使用し、熱疲労や金属疲労などで金属薄板の 機械強度が劣化し、前記引裂き力に対する強度以下となると、折返し部の周辺に 亀裂を生じるという問題がある。
【0004】 本考案は、前記問題に着目してなされたものであり、シールする穴の周縁で、 ビードなどのシール手段を覆って反対側折り返す構造の金属ガスケットにおいて 、該ガスケットとシールする対象の部材との熱膨張の差などによって、前記折返 し部周辺に亀裂が発生することを防止した伸縮部を有する金属ガスケットを提供 することを目的としている。
【0005】
以上の目的を達成するための本考案の伸縮部を有する金属ガスケットは、積層 した金属薄板からなる一方の表面板を、シール穴の周縁で折り返し、シール穴を 囲む折返し部を形成し、前記表面板に、金属薄板からなる厚み調整板を積層し、 該厚み調整板は、シールする穴を囲繞する開口を設け、該開口は、前記折返し部 の外周縁との間にリング状の隙間を設け、該隙間部分の前記表面板に、シールす る穴を囲繞する溝条から成る伸縮部を形成したものである。
【0006】 前記伸縮部の横断面形状は、特に限定しない、例えば、円弧状、山形状などの 波形に形成したものを1個又は複数設けたもの、台形状など、従来からビードと して使用されている形状を適宜使用することができる。また、該伸縮部は、蛇行 させた形状に形成することもできる。 前記伸縮部は、該部分の合計板厚を薄くしているので圧縮力が他の部分より低 くなり、シール穴の周囲に作用する張力に対して伸縮することができる。したが って、折返し部の周辺に生じる引き裂き力を吸収して、亀裂の発生を防止するこ とができる。更に、前記のとおり、伸縮部を蛇行させると、該蛇行部分は、ビー ドの長手方向に作用する張力に対して、必ず近傍に該張力の作用する方向と交差 する部分が存在する。したがって、張力の作用する方向に関係なく亀裂発生を防 止することがてきる。
【0007】 本考案の金属ガスケットは、通常は積層形ガスケットを使用するが、単板ガス ケットとすることもできる。また、従来の金属ガスケットと同様に、接合面にあ る細かな傷、いわゆるツールマークを密封するために、ガスケット表面にシール 材を塗布してもよい。
【0008】
【実施例】 以下添付の図を対照して、実施例により本考案を具体的に説明する。 図1及び図2に示す実施例1の金属ガスケット1は、金属薄板からなる表面板 2を、例えば内燃機関(図示せず)のシリンダ穴など、シール対象の穴(以下シ ール穴という)4の周縁で折り返して折返し部6を形成し、該折返し部6の外周 縁8より外側にシール穴4の周囲に、伸縮部10を形成した。該伸縮部10は、図1 に示すように、幅方向断面を円弧状に形成し、その凸側を折返し部6側、即ち、 金属ガスケット1の中側に突出させ、且つ、図2に示すように、周方向に蛇行し た形状に形成した。なお、図2は、前記蛇行を誇張して記載している。そして、 該伸縮部10の突側に、厚み調整用の金属薄板からなる厚み調整板12と、もう一方 の表面板14とを積層した。
【0009】 表面板14は、表面板14が折返し部6と重なるように、シール穴4を囲む開口16 を設け、開口16の周縁に近接させてビード20を形成し、折返し部6に重なるよう にした。また、厚み調整板12は、ビード20に圧縮力が集中するように、表面板2 より僅かに薄い板を使用し、伸縮部10と干渉しないようにシール穴4を囲む開口 18を設け、開口16と開口18との間に隙間Δが生じるようにした。該開口18の平面 形状は、図2に示すように蛇行させて、伸縮部10と等間隔を保つように形成した 。
【0010】 前記金属ガスケット1を、該ガスケットと熱膨張率に差のある接合面(図示せ ず)間に取り付けた場合の動作について図2により説明する。例えば、大型車両 用内燃機関は、機関が稼働中と停止中との長手方向の熱膨張長さが100 ミクロン にも達する場合がある。したがって、ばね鋼など、高弾性金属を使用したガスケ ットとの熱膨張率の相違による接合面の滑り長さはかなり大きなものになる。と ころで、伸縮部10を設けた部分は、合計板厚が薄いために、作用する圧縮力が小 さいために、伸縮することが可能である。そのために、前記滑り長さが大きくな るために、折返し部6に沿う引き裂き力が作用すると、伸縮部10が伸び、引き裂 き力を吸収し、亀裂発生を防止することができる。
【0011】 次に、金属ガスケット1を圧縮した状態で、伸縮部10の部分22(図2)に、前 記熱膨張率の差が大きいなどの原因で、白抜き矢印で示した張力Tが作用した場 合について説明する。厚み調整板12を配置した側、即ち、合計板厚を僅かに薄く した側の表面板2は変形が可能であるので、前記張力Tは折返し部6付近に集中 する。ところが、実施例1の伸縮部10は、幅方向が、前記張力Tの作用する方向 内にある部分が必ず存在し、該部分が弾性変形して伸長し、引裂き力を吸収する ことができる。したがって、長期間の使用により、前記ばね鋼の強度が低下する などの原因で、前記張力Tが表面板2の強度を越えるようになった場合に、2点 鎖線部分の表面板2に亀裂が発生することを防止することができる。
【0012】 図3に示す実施例2の金属ガスケット1は、伸縮部10が、両側の接合面(図示 せず)に接するように、開口8と開口18との間に間隙Δを形成し、折返し部6に 、シール穴4を囲むリング状の薄い厚み調整板24を介装し、該部分に圧縮力が集 中するようにしたものである。この場合、一方の表面板を形成する厚み調整板12 は、図示しないかしめなどの手段で、折返し部6及び伸縮部10を形成した表面板 2と一体にしている。このように、伸縮部10を両側の接合面に接触させた場合で あっても、該伸縮部10には、高い締めつけ力が作用しない。したがって、実施例 1と同様に、いずれの方向の引裂き力に対しても、該作用点の近くに、幅方向に 配置された伸縮部10が存在し、該引裂き力を吸収することができる。なお、本考 案は、前記伸縮部10は、前記のように蛇行させず、シール穴4に平行させて設け ることができる。また、図2の張力Tが作用する部位が明確な場合には、該部分 の近傍だけを蛇行させればよい。
【0013】
以上説明したように、本考案は、シール穴の周囲に折返し部を形成し、しかも 、ビードなどのシール手段を覆う折返し部を設けた金属ガスケットにおいて、シ ール手段の近傍に伸縮部を設けたので、熱劣化などで強度が前記引裂き力以下に 劣化した場合でも、亀裂の発生を防止することができる。したがって、金属ガス ケットの信頼性を高め、長期間安定して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1の金属ガスケットの要部断面
図である。
図である。
【図2】図1の要部の部分平面図である。
【図3】本考案の実施例2の金属ガスケットの要部断面
図である。
図である。
1 金属ガスケット 2 金属薄板 4 シール穴 6 折返し部 8 外周縁 10 伸縮部 12 厚み調整板 14 金属薄板 20 ビード T 引裂き力
Claims (2)
- 【請求項1】 積層した金属薄板からなる一方の表面板
を、シール穴の周縁で折り返し、シール穴を囲む折返し
部を形成し、前記表面板に、金属薄板からなる厚み調整
板を積層し、該厚み調整板は、シールする穴を囲繞する
開口を設け、該開口は、前記折返し部の外周縁との間に
リング状の隙間を設け、該隙間部分の前記表面板に、シ
ールする穴を囲繞する溝条から成る伸縮部を形成した伸
縮部を有する金属ガスケット。 - 【請求項2】 前記伸縮部を蛇行させた溝状によって形
成した請求項1記載の伸縮部を有する金属ガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991081690U JPH085419Y2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 伸縮部を有する金属ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991081690U JPH085419Y2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 伸縮部を有する金属ガスケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532872U true JPH0532872U (ja) | 1993-04-30 |
JPH085419Y2 JPH085419Y2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=13753359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991081690U Expired - Lifetime JPH085419Y2 (ja) | 1991-10-08 | 1991-10-08 | 伸縮部を有する金属ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085419Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100449279B1 (ko) * | 1999-12-27 | 2004-09-18 | 이시카와 가스킷 가부시키가이샤 | 금속 적층형 개스킷 |
KR100755900B1 (ko) * | 2005-09-27 | 2007-09-06 | 이시카와 가스킷 가부시키가이샤 | 금속 적층형 개스킷 |
JP4734899B2 (ja) * | 2004-11-19 | 2011-07-27 | 国産部品工業株式会社 | メタルガスケット |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH024063U (ja) * | 1988-05-16 | 1990-01-11 |
-
1991
- 1991-10-08 JP JP1991081690U patent/JPH085419Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH024063U (ja) * | 1988-05-16 | 1990-01-11 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100449279B1 (ko) * | 1999-12-27 | 2004-09-18 | 이시카와 가스킷 가부시키가이샤 | 금속 적층형 개스킷 |
JP4734899B2 (ja) * | 2004-11-19 | 2011-07-27 | 国産部品工業株式会社 | メタルガスケット |
KR100755900B1 (ko) * | 2005-09-27 | 2007-09-06 | 이시카와 가스킷 가부시키가이샤 | 금속 적층형 개스킷 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH085419Y2 (ja) | 1996-02-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |