JP2001200755A - ガスケット - Google Patents
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Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 このガスケットは,ガス孔の周りに弾性材か
ら成るシール部材を配置し,シール部材によって部品間
の締結状態での撓みを埋め,変動燃焼圧力に追従して弾
性変形させ,面圧を均一化してシール性能を向上させ
る。 【解決手段】 このガスケットは,ガス孔3,9を備え
た弾性変形可能なリング状シール部材1B,リング状シ
ール部材1Bの外側領域に配置され且つリング状シール
部材1Bに接続された外側弾性金属板2,2Aを有す
る。リング状シール部材1Bは,エンジンの部品の締結
時の対向する部品の撓みに応じて弾性変形し,ガス孔
3,9周りの締付荷重分布の均一化によるシール面圧の
均一化を確保する。リング状シール部材1Bは,横断面
が内周側が外周側より厚肉になる卵型形状に形成されて
いる。
ら成るシール部材を配置し,シール部材によって部品間
の締結状態での撓みを埋め,変動燃焼圧力に追従して弾
性変形させ,面圧を均一化してシール性能を向上させ
る。 【解決手段】 このガスケットは,ガス孔3,9を備え
た弾性変形可能なリング状シール部材1B,リング状シ
ール部材1Bの外側領域に配置され且つリング状シール
部材1Bに接続された外側弾性金属板2,2Aを有す
る。リング状シール部材1Bは,エンジンの部品の締結
時の対向する部品の撓みに応じて弾性変形し,ガス孔
3,9周りの締付荷重分布の均一化によるシール面圧の
均一化を確保する。リング状シール部材1Bは,横断面
が内周側が外周側より厚肉になる卵型形状に形成されて
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,例えば,シリン
ダヘッドとシリンダブロックとの対向面間に介在して適
用されるリング状シール部材とそれを取り囲む外側弾性
金属板とから成るガスケットに関する。
ダヘッドとシリンダブロックとの対向面間に介在して適
用されるリング状シール部材とそれを取り囲む外側弾性
金属板とから成るガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,自動車エンジンに組み込まれる金
属ヘッドガスケットは,シリンダボア部の燃焼ガスをシ
ールするものであり,弾性金属板に形成した燃焼室孔に
沿って設けられたビード又はグロメット,弾性金属板の
表面にコーティングされた弾性表面コート材によって構
成されるのが一般的であった。また,ガスケットについ
て,シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介挿さ
れ,ボア孔周辺に凸状のビード又はシムを備えたものは
知られている。
属ヘッドガスケットは,シリンダボア部の燃焼ガスをシ
ールするものであり,弾性金属板に形成した燃焼室孔に
沿って設けられたビード又はグロメット,弾性金属板の
表面にコーティングされた弾性表面コート材によって構
成されるのが一般的であった。また,ガスケットについ
て,シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介挿さ
れ,ボア孔周辺に凸状のビード又はシムを備えたものは
知られている。
【0003】シリンダヘッドガスケットのガスシール機
構として,実開昭58−92442号公報に開示された
ものがある。該ガスシール機構は,金属リングが断面円
形状のシールリングに形成され,該シールリングが上下
に平坦面を形成し,シールリングを金属グロメットによ
って内包し,金属グロメットがシールリングの外側を囲
むように配置されたガスケットベースに連結されてい
る。該ガスシール機構は,グロメットに対する圧痕を軽
減すると共に,ガスシールに必要な最低のシール幅を初
期より確保し,シール性をアップさせようとするもので
ある。
構として,実開昭58−92442号公報に開示された
ものがある。該ガスシール機構は,金属リングが断面円
形状のシールリングに形成され,該シールリングが上下
に平坦面を形成し,シールリングを金属グロメットによ
って内包し,金属グロメットがシールリングの外側を囲
むように配置されたガスケットベースに連結されてい
る。該ガスシール機構は,グロメットに対する圧痕を軽
減すると共に,ガスシールに必要な最低のシール幅を初
期より確保し,シール性をアップさせようとするもので
ある。
【0004】また,特開昭63−149479号公報に
開示された単板金属ガスケットは,燃焼室用孔の内周縁
部位に押圧締結時のデッキ面空隙の不整を補償する補償
部材が装着されているものである。補償部材は,押圧締
結時のビード厚さより大なる厚さを有するグロメットか
ら構成されている。
開示された単板金属ガスケットは,燃焼室用孔の内周縁
部位に押圧締結時のデッキ面空隙の不整を補償する補償
部材が装着されているものである。補償部材は,押圧締
結時のビード厚さより大なる厚さを有するグロメットか
ら構成されている。
【0005】また,特開昭63−101574号公報に
開示されたガスケットは,少なくともシール部分におい
て1枚の板状のガスケット本体に,シールすべき高圧部
分となる貫通孔を穿設してこの貫通孔の内周縁にグロメ
ットを取り付け,更にガスケット本体にグロメットを囲
むビード部を突設したものである。
開示されたガスケットは,少なくともシール部分におい
て1枚の板状のガスケット本体に,シールすべき高圧部
分となる貫通孔を穿設してこの貫通孔の内周縁にグロメ
ットを取り付け,更にガスケット本体にグロメットを囲
むビード部を突設したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方,ガスケットを介
装したシリンダヘッドとシリンダブロックとをボルトで
締結する場合に,締結ボルトの配置の都合により,ボア
周りでの締付荷重が不均一となることは避けられず,ボ
ア周りの弾性構造では特にこの不均一を解消できないと
いうのが現状である。上記のような構造を持つ金属ガス
ケットによるシールは,最小荷重部即ち最小面圧部とそ
の数値の予測にポイントがあるが,この予測は現実には
難しく,一般的には大きな数値に設定することでシール
を確保してきた。しかし,金属ガスケットの荷重(面
圧)を大きく確保することは,同時に運転中のへたり等
の経時変化が大きくなる原因となり,シール部がへたる
と高温ガスが浸入し,金属ガスケットの高応力部となる
ビード部に亀裂等が発生する危険性があった。ガスケッ
トの締付力の大きな問題点は,エンジンのシリンダブロ
ックのボアの変形が大きくなることで,ボアの変形によ
ってシリンダブロックとシリンダヘッドとの摩擦力の増
大等で燃費が低下したり,出力が低下し,エミッション
等が増大する状態を招くことになる。そこで,エンジン
のシリンダヘッドとシリンダブロックとの対向面におけ
るボア周りでの荷重不均一を解消することは,エンジン
開発での大きな課題の一つである。
装したシリンダヘッドとシリンダブロックとをボルトで
締結する場合に,締結ボルトの配置の都合により,ボア
周りでの締付荷重が不均一となることは避けられず,ボ
ア周りの弾性構造では特にこの不均一を解消できないと
いうのが現状である。上記のような構造を持つ金属ガス
ケットによるシールは,最小荷重部即ち最小面圧部とそ
の数値の予測にポイントがあるが,この予測は現実には
難しく,一般的には大きな数値に設定することでシール
を確保してきた。しかし,金属ガスケットの荷重(面
圧)を大きく確保することは,同時に運転中のへたり等
の経時変化が大きくなる原因となり,シール部がへたる
と高温ガスが浸入し,金属ガスケットの高応力部となる
ビード部に亀裂等が発生する危険性があった。ガスケッ
トの締付力の大きな問題点は,エンジンのシリンダブロ
ックのボアの変形が大きくなることで,ボアの変形によ
ってシリンダブロックとシリンダヘッドとの摩擦力の増
大等で燃費が低下したり,出力が低下し,エミッション
等が増大する状態を招くことになる。そこで,エンジン
のシリンダヘッドとシリンダブロックとの対向面におけ
るボア周りでの荷重不均一を解消することは,エンジン
開発での大きな課題の一つである。
【0007】エンジンでは,特に,ガスケットを介在さ
せてシリンダヘッドをシリンダブロックにボルトで締め
込んだ際に,ボルト軸力からガスケットに伝達されるボ
ア孔周りの面圧分布が不均一になり,ガスケット面圧が
不均一となる。特に,ボア孔部周辺に金属製のガスケッ
トが露出するので,エンジンの燃焼により発生する変動
燃焼圧力によっても弾性変形し難く,エンジン燃焼時の
ボア周辺のシール性を確保することができない。
せてシリンダヘッドをシリンダブロックにボルトで締め
込んだ際に,ボルト軸力からガスケットに伝達されるボ
ア孔周りの面圧分布が不均一になり,ガスケット面圧が
不均一となる。特に,ボア孔部周辺に金属製のガスケッ
トが露出するので,エンジンの燃焼により発生する変動
燃焼圧力によっても弾性変形し難く,エンジン燃焼時の
ボア周辺のシール性を確保することができない。
【0008】上記の問題を解決するため,本出願人は,
金属ガスケットにおいて,弾性金属板のボア周りで18
0°折り曲げた折返し部を形成し,折返し部にビードに
対するストッパ機能を持たせ,特に,折返し部に空隙を
設けて締付荷重の大小で変形の度合を考慮した金属ガス
ケットを開発して,先に特願平10−241511号と
して出願した。
金属ガスケットにおいて,弾性金属板のボア周りで18
0°折り曲げた折返し部を形成し,折返し部にビードに
対するストッパ機能を持たせ,特に,折返し部に空隙を
設けて締付荷重の大小で変形の度合を考慮した金属ガス
ケットを開発して,先に特願平10−241511号と
して出願した。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の問題を解決することであり,シリンダヘッドとシリン
ダブロック或いはシリンダヘッドとマニホルド等の部品
の対向面間に介在して適用されるガスケットにおいて,
部品の締結状態での対向する部品に発生する撓みに応じ
て弾性変形すると共に,エンジンの燃焼により発生する
変動燃焼圧力によって弾性変形するリング状シール部材
をガスケット本体のガス孔周辺部先端に設け,該リング
状シール部材によってガス孔周りの締付荷重分布を均一
化して,シール面圧の均一化を確保するガスケットを提
供することである。
の問題を解決することであり,シリンダヘッドとシリン
ダブロック或いはシリンダヘッドとマニホルド等の部品
の対向面間に介在して適用されるガスケットにおいて,
部品の締結状態での対向する部品に発生する撓みに応じ
て弾性変形すると共に,エンジンの燃焼により発生する
変動燃焼圧力によって弾性変形するリング状シール部材
をガスケット本体のガス孔周辺部先端に設け,該リング
状シール部材によってガス孔周りの締付荷重分布を均一
化して,シール面圧の均一化を確保するガスケットを提
供することである。
【0010】この発明は,エンジンに用いる互いに対向
して配置されるガス用の孔部を備えた部品の平らな対向
面間をシールするため該対向面間に配置されて適用され
るガスケットにおいて,ガスケット本体,及び前記ガス
ケット本体のガス孔周辺部先端に取り付けられた変動燃
焼圧力に追従して弾性変形可能な環状弾性体から成るシ
ール部材,から構成されている。
して配置されるガス用の孔部を備えた部品の平らな対向
面間をシールするため該対向面間に配置されて適用され
るガスケットにおいて,ガスケット本体,及び前記ガス
ケット本体のガス孔周辺部先端に取り付けられた変動燃
焼圧力に追従して弾性変形可能な環状弾性体から成るシ
ール部材,から構成されている。
【0011】前記シール部材には前記ガスケット本体の
前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記外周嵌合溝の底面と前記ガスケット本体の前記
ボア孔周辺部先端との間には,熱膨張差を吸収するため
隙間が形成されている。
前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記外周嵌合溝の底面と前記ガスケット本体の前記
ボア孔周辺部先端との間には,熱膨張差を吸収するため
隙間が形成されている。
【0012】前記シール部材には前記ガスケット本体の
前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記ガスケット本体を前記シール部材の前記外周嵌
合溝に嵌合した状態で前記シール部材の外形を成形する
と共に,前記シール部材の潰し加工によって前記シール
部材を前記ガスケット本体に取り付けられている。
前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記ガスケット本体を前記シール部材の前記外周嵌
合溝に嵌合した状態で前記シール部材の外形を成形する
と共に,前記シール部材の潰し加工によって前記シール
部材を前記ガスケット本体に取り付けられている。
【0013】前記シール部材は,前記シリンダヘッドを
前記シリンダブロックに固定するためのボルトが貫通す
るボルト孔の近傍の部分が他の部分より滑らかな厚さ変
更によって薄く形成されている。
前記シリンダブロックに固定するためのボルトが貫通す
るボルト孔の近傍の部分が他の部分より滑らかな厚さ変
更によって薄く形成されている。
【0014】このガスケットでは,前記ガスケット本体
は外側弾性金属板から成り,前記シール部材は前記孔部
に対応するガス孔を備えた弾性変形可能なリング状シー
ル部材から成り,前記部品の締結状態での対向する前記
部品の撓みに応じて前記リング状シール部材を弾性変形
させ,前記ガス孔周りの締付荷重分布の均一化によるシ
ール面圧の均一化を確保する。
は外側弾性金属板から成り,前記シール部材は前記孔部
に対応するガス孔を備えた弾性変形可能なリング状シー
ル部材から成り,前記部品の締結状態での対向する前記
部品の撓みに応じて前記リング状シール部材を弾性変形
させ,前記ガス孔周りの締付荷重分布の均一化によるシ
ール面圧の均一化を確保する。
【0015】前記リング状シール部材は,横断面が内周
側が外周側より厚肉になる卵型形状に形成され,前記部
品の締結状態での対向する前記部品の撓みに応じて前記
リング状シール部を弾性変形させ,前記リング状シール
部材が前記部品に対して面接触になるシール面を形成す
るように適用される。
側が外周側より厚肉になる卵型形状に形成され,前記部
品の締結状態での対向する前記部品の撓みに応じて前記
リング状シール部を弾性変形させ,前記リング状シール
部材が前記部品に対して面接触になるシール面を形成す
るように適用される。
【0016】前記リング状シール部材及び前記外側弾性
金属板には,前記部品の前記対向面に存在する機械加工
による凹凸に入り込んで離脱せずに粘着して前記凹凸を
埋めることができる粘着剤が被覆されており,前記部品
に対する相対的な水平方向の微小な動きに対して前記粘
着剤が相互の結合を維持してシール機能を確保する。更
に,前記リング状シール部材に被覆された前記粘着剤
は,有機材又は軟質金属材から構成されている。
金属板には,前記部品の前記対向面に存在する機械加工
による凹凸に入り込んで離脱せずに粘着して前記凹凸を
埋めることができる粘着剤が被覆されており,前記部品
に対する相対的な水平方向の微小な動きに対して前記粘
着剤が相互の結合を維持してシール機能を確保する。更
に,前記リング状シール部材に被覆された前記粘着剤
は,有機材又は軟質金属材から構成されている。
【0017】前記リング状シール部材は,中実弾性金属
部材又は中空弾性金属部材で形成されている。或いは,
前記リング状シール部は,中空弾性金属部材と該中空弾
性金属部材で形成された中空部に充填された弾性体から
構成されている。
部材又は中空弾性金属部材で形成されている。或いは,
前記リング状シール部は,中空弾性金属部材と該中空弾
性金属部材で形成された中空部に充填された弾性体から
構成されている。
【0018】前記リング状シール部材は,断面四角形状
の角部がアールに形成されている。また,前記リング状
シール部材は,弾性金属で鍛造により形成されている。
の角部がアールに形成されている。また,前記リング状
シール部材は,弾性金属で鍛造により形成されている。
【0019】前記リング状シール部材は,ボア孔の周り
をシールするために設けられており,その外形が横断面
卵型形状に形成され,内側にコイルばねを内蔵即ち包み
込んだ構造に構成し,前記部品の締結状態での前記部品
の撓みに応じて前記リング状シール部を弾性変形させ,
前記リング状シール部材が前記部品に対して面接触にな
るシール面を形成するように適用される。更に,前記コ
イルばねは,エンドレスのリング状コイルばねから形成
されている。また,前記リング状シール部材は,シリン
ダヘッドやシリンダブロックに溝が設けられていない構
造に適用されるものであり,対向面が平らな面に形成さ
れている構造の部品間に適用されて好ましいものであ
る。
をシールするために設けられており,その外形が横断面
卵型形状に形成され,内側にコイルばねを内蔵即ち包み
込んだ構造に構成し,前記部品の締結状態での前記部品
の撓みに応じて前記リング状シール部を弾性変形させ,
前記リング状シール部材が前記部品に対して面接触にな
るシール面を形成するように適用される。更に,前記コ
イルばねは,エンドレスのリング状コイルばねから形成
されている。また,前記リング状シール部材は,シリン
ダヘッドやシリンダブロックに溝が設けられていない構
造に適用されるものであり,対向面が平らな面に形成さ
れている構造の部品間に適用されて好ましいものであ
る。
【0020】前記外側弾性金属板は,ビードを備えたビ
ード板から構成されている。
ード板から構成されている。
【0021】このガスケットを組み込む前記部品は,シ
リンダブロックと該シリンダブロックに取り付けられた
シリンダヘッドとから構成されているか,又は,シリン
ダヘッドと該シリンダヘッドに取り付けられた排気マニ
ホルド又は吸気マニホルドとから構成されている。
リンダブロックと該シリンダブロックに取り付けられた
シリンダヘッドとから構成されているか,又は,シリン
ダヘッドと該シリンダヘッドに取り付けられた排気マニ
ホルド又は吸気マニホルドとから構成されている。
【0022】このガスケットは,上記のように構成され
ているので,ボルト軸力から伝達されるボア孔等のガス
孔周りの面圧分布が不均一となっても,ガスケット面圧
を均一にすることができ,且つリング状シール部材がエ
ンジンの燃焼により発生する変動燃焼圧力に追従して弾
性変形するので,エンジン燃焼時のボア孔周辺のシール
性を確保することができる。
ているので,ボルト軸力から伝達されるボア孔等のガス
孔周りの面圧分布が不均一となっても,ガスケット面圧
を均一にすることができ,且つリング状シール部材がエ
ンジンの燃焼により発生する変動燃焼圧力に追従して弾
性変形するので,エンジン燃焼時のボア孔周辺のシール
性を確保することができる。
【0023】一般に,ガスケットでは,ボア孔周りの荷
重や面圧は,締結ボルトの位置やガスケット構造及びシ
リンダヘッドやシリンダブロック或いはマニホルドの剛
性で場所による差異が有り,均一にはならないものであ
る。従って,このガスケットは,締結状態でのボア孔周
りの荷重が不均一になる問題を解決すると共に,エンジ
ンの燃焼により発生する変動燃焼圧力によって弾性変形
するリング状シール部材を設け,併せてボア孔周りのガ
スケットの対向面間での接触面積を従来のガスケットに
比べて大きくし,単位面積の面圧値を下げるには,横断
面形状が卵形の弾性リングが好ましい形状になる。ガス
ケットでは,ボア孔周りの荷重分布を見ると,ボルト近
傍では締付荷重が大きいが,ボルト間,とりわけボア孔
間は締付荷重が小さくなる傾向にあり,そのためシール
面圧が低くなる。
重や面圧は,締結ボルトの位置やガスケット構造及びシ
リンダヘッドやシリンダブロック或いはマニホルドの剛
性で場所による差異が有り,均一にはならないものであ
る。従って,このガスケットは,締結状態でのボア孔周
りの荷重が不均一になる問題を解決すると共に,エンジ
ンの燃焼により発生する変動燃焼圧力によって弾性変形
するリング状シール部材を設け,併せてボア孔周りのガ
スケットの対向面間での接触面積を従来のガスケットに
比べて大きくし,単位面積の面圧値を下げるには,横断
面形状が卵形の弾性リングが好ましい形状になる。ガス
ケットでは,ボア孔周りの荷重分布を見ると,ボルト近
傍では締付荷重が大きいが,ボルト間,とりわけボア孔
間は締付荷重が小さくなる傾向にあり,そのためシール
面圧が低くなる。
【0024】また,ガスケットでは,そのボア孔は,そ
の他の外周部,及び水孔,油孔の部位等に比べて,締結
状態でシリンダヘッドの撓みが大きくなるため,ボア孔
の部位でのガスケットとシリンダヘッドの面との接触
は,傾きを持った締結状態となり易く,ガスケットのシ
ール幅の減少を引き起こす。このガスケットは,リング
状シール部材が横断面卵形の形状に形成されているの
で,締結時の上記のようなシリンダヘッドの傾きに応じ
て無理なくなじみ,必要な面圧を安定的に確保すること
ができる。
の他の外周部,及び水孔,油孔の部位等に比べて,締結
状態でシリンダヘッドの撓みが大きくなるため,ボア孔
の部位でのガスケットとシリンダヘッドの面との接触
は,傾きを持った締結状態となり易く,ガスケットのシ
ール幅の減少を引き起こす。このガスケットは,リング
状シール部材が横断面卵形の形状に形成されているの
で,締結時の上記のようなシリンダヘッドの傾きに応じ
て無理なくなじみ,必要な面圧を安定的に確保すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるガスケットの実施例を説明する。このガスケット
は,エンジンに用いる互いに対向して配置されるガス用
孔部を備えた部品の平らな対向面間をシールするため,
対向面間に配置されて適用されるものである。このガス
ケットが組み込まれる部品の対向面間としては,シリン
ダブロックとシリンダヘッドとの対向面間,或いはシリ
ンダヘッドと排気マニホルドや吸気マニホルドのマニホ
ルドとの対向面間である。
によるガスケットの実施例を説明する。このガスケット
は,エンジンに用いる互いに対向して配置されるガス用
孔部を備えた部品の平らな対向面間をシールするため,
対向面間に配置されて適用されるものである。このガス
ケットが組み込まれる部品の対向面間としては,シリン
ダブロックとシリンダヘッドとの対向面間,或いはシリ
ンダヘッドと排気マニホルドや吸気マニホルドのマニホ
ルドとの対向面間である。
【0026】図1には,このガスケットは,シリンダブ
ロックとシリンダヘッドとの対向面間に適用される場合
の構造が示されている。このガスケットは,シリンダヘ
ッドやシリンダブロックの孔部に対応するボア孔を構成
するガス孔3を備えたリング状シール部材1と,リング
状シール部材1の外側領域に配置されてリング状シール
部材1に接続された外側弾性金属板2とから構成されて
いる。リング状シール部材1には,外側弾性金属板2に
接続する連結部4が外周の全領域或いは複数箇所(図1
では4カ所)に形成されている。また,外側弾性金属板
2には,ハーフビード33等のビードが形成されてい
る。このガスケットは,ボルト孔5,水孔6等の孔が多
数形成されている。
ロックとシリンダヘッドとの対向面間に適用される場合
の構造が示されている。このガスケットは,シリンダヘ
ッドやシリンダブロックの孔部に対応するボア孔を構成
するガス孔3を備えたリング状シール部材1と,リング
状シール部材1の外側領域に配置されてリング状シール
部材1に接続された外側弾性金属板2とから構成されて
いる。リング状シール部材1には,外側弾性金属板2に
接続する連結部4が外周の全領域或いは複数箇所(図1
では4カ所)に形成されている。また,外側弾性金属板
2には,ハーフビード33等のビードが形成されてい
る。このガスケットは,ボルト孔5,水孔6等の孔が多
数形成されている。
【0027】図2には,このガスケットは,シリンダヘ
ッドとマニホルドとの対向面間に適用される場合の構造
が示されている。図2に示すガスケットは,シリンダヘ
ッドやマニホルドのガス用孔部に対応してリング状シー
ル部材1Aに排気ガス孔又は空気孔を構成するガス孔9
が形成され,リング状シール部材1Aの外側弾性金属板
2Aを構成するフランジ部7にボルト孔8が形成されて
いる。リング状シール部材1Aには,外側弾性金属板2
Aに接続する連結部4が外周の全領域又は複数箇所(図
1では4カ所)に形成されている。
ッドとマニホルドとの対向面間に適用される場合の構造
が示されている。図2に示すガスケットは,シリンダヘ
ッドやマニホルドのガス用孔部に対応してリング状シー
ル部材1Aに排気ガス孔又は空気孔を構成するガス孔9
が形成され,リング状シール部材1Aの外側弾性金属板
2Aを構成するフランジ部7にボルト孔8が形成されて
いる。リング状シール部材1Aには,外側弾性金属板2
Aに接続する連結部4が外周の全領域又は複数箇所(図
1では4カ所)に形成されている。
【0028】次に,図3を参照して,この発明によるガ
スケットの第1実施例であるリング状シール部材1Bの
形状について説明する。図3は図1又は図2のA−A断
面に相当する部分の断面図である。このガスケットは,
ガス孔3,9を備えた弾性変形可能なリング状シール部
材1B,及びリング状シール部材1Bの外側領域に配置
され且つリング状シール部材1Bに接続された外側弾性
金属板2を有する。リング状シール部材1Bは,締結時
の対向する部品の撓みに応じてリング状シール部材1B
を弾性変形させ,ガス孔3周りの締付荷重分布の均一化
によるシール面圧の均一化を確保するものである。リン
グ状シール部材1Bは,内周側即ちガス孔3側の厚さL
1が外周側の厚さL2より厚肉になる横断面の外形が卵
型形状の中実構造に形成されている。部品の締結時の対
向する部品の撓みに応じて,リング状シール部材1Bを
弾性変形させ,リング状シール部材1Bが部品に対して
面接触になるシール面を形成するように適用される。
スケットの第1実施例であるリング状シール部材1Bの
形状について説明する。図3は図1又は図2のA−A断
面に相当する部分の断面図である。このガスケットは,
ガス孔3,9を備えた弾性変形可能なリング状シール部
材1B,及びリング状シール部材1Bの外側領域に配置
され且つリング状シール部材1Bに接続された外側弾性
金属板2を有する。リング状シール部材1Bは,締結時
の対向する部品の撓みに応じてリング状シール部材1B
を弾性変形させ,ガス孔3周りの締付荷重分布の均一化
によるシール面圧の均一化を確保するものである。リン
グ状シール部材1Bは,内周側即ちガス孔3側の厚さL
1が外周側の厚さL2より厚肉になる横断面の外形が卵
型形状の中実構造に形成されている。部品の締結時の対
向する部品の撓みに応じて,リング状シール部材1Bを
弾性変形させ,リング状シール部材1Bが部品に対して
面接触になるシール面を形成するように適用される。
【0029】図4を参照して,この発明によるガスケッ
トの第2実施例であるリング状シール部材1Cの形状に
ついて説明する。図4は図1又は図2のA−A断面に相
当する部分の断面図である。図4に示すリング状シール
部材1Cは,図3に示すリング状シール部材1Bと比較
して中実構造が中空部14を構成する中空構造のリング
体10に形成されている以外は,同様の構造及び機能を
有するものである。リング状シール部材1Bは,中空部
14が密封されている状態ではエアクッションの機能を
持つことになるが,中空部14が密封されていない状態
ではリング状シール部材1に比較して材質が同等の場合
には弾性力は低い状態になる。第2実施例では,リング
状シール部材1B及び外側弾性金属板2,2Aには,部
品の対向面に存在する機械加工による凹凸に入り込んで
離脱せずに粘着して凹凸を埋めることができる粘着剤4
6,47が全面又は部分的に被覆されており,部品に対
する相対的な水平方向の微小な動きに対して粘着剤4
6,47が相互の結合を維持してシール機能を確保する
ことができ,ボア孔3,9周りにおいてはリング状シー
ル部材1Bの作用と相まってボア孔3,9以外の部分に
おいても,よりすぐれたシール機能が確保される。ま
た,粘着剤46,47は,有機材又は軟質金属材から構
成することができる。粘着剤46,47が有機材の場合
には,例えば,耐熱性,塑性変形性,及び非硬化性を有
するウレタン系高分子材料を使用できる(例えば,特願
平10−323809号参照)。また,粘着剤46,4
7が軟質金属材の場合には,例えば,アルミニウムやア
ルミニウム合金等を使用できる。
トの第2実施例であるリング状シール部材1Cの形状に
ついて説明する。図4は図1又は図2のA−A断面に相
当する部分の断面図である。図4に示すリング状シール
部材1Cは,図3に示すリング状シール部材1Bと比較
して中実構造が中空部14を構成する中空構造のリング
体10に形成されている以外は,同様の構造及び機能を
有するものである。リング状シール部材1Bは,中空部
14が密封されている状態ではエアクッションの機能を
持つことになるが,中空部14が密封されていない状態
ではリング状シール部材1に比較して材質が同等の場合
には弾性力は低い状態になる。第2実施例では,リング
状シール部材1B及び外側弾性金属板2,2Aには,部
品の対向面に存在する機械加工による凹凸に入り込んで
離脱せずに粘着して凹凸を埋めることができる粘着剤4
6,47が全面又は部分的に被覆されており,部品に対
する相対的な水平方向の微小な動きに対して粘着剤4
6,47が相互の結合を維持してシール機能を確保する
ことができ,ボア孔3,9周りにおいてはリング状シー
ル部材1Bの作用と相まってボア孔3,9以外の部分に
おいても,よりすぐれたシール機能が確保される。ま
た,粘着剤46,47は,有機材又は軟質金属材から構
成することができる。粘着剤46,47が有機材の場合
には,例えば,耐熱性,塑性変形性,及び非硬化性を有
するウレタン系高分子材料を使用できる(例えば,特願
平10−323809号参照)。また,粘着剤46,4
7が軟質金属材の場合には,例えば,アルミニウムやア
ルミニウム合金等を使用できる。
【0030】図5を参照して,リング状シール部材の第
3実施例を説明する。図5は図1又は図2のA−A断面
に相当する部分の断面図である。図5に示すリング状シ
ール部材1Dは,図2に示すリング状シール部材1Aと
比較して中空構造を形成するリング体12の中空部14
に充填材13が充填された構造である以外は,同様の構
造及び機能を有するものである。リング状シール部材1
Dは,中空部14内に充填する充填材13の材質の選定
によって弾性力を調節することができ,リング状シール
部材1B又は1Cに比較して,適用する部品間に応じて
適正に充填材13の材質を選定できるという設計の自由
度が向上する。
3実施例を説明する。図5は図1又は図2のA−A断面
に相当する部分の断面図である。図5に示すリング状シ
ール部材1Dは,図2に示すリング状シール部材1Aと
比較して中空構造を形成するリング体12の中空部14
に充填材13が充填された構造である以外は,同様の構
造及び機能を有するものである。リング状シール部材1
Dは,中空部14内に充填する充填材13の材質の選定
によって弾性力を調節することができ,リング状シール
部材1B又は1Cに比較して,適用する部品間に応じて
適正に充填材13の材質を選定できるという設計の自由
度が向上する。
【0031】次に,図6を参照して,この発明によるガ
スケットの第4実施例であるリング状シール部材1Eと
外側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図6
は図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図で
ある。図6では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,一対の積層された外側弾性金属板2B,2Cから
構成されている。外側弾性金属板2Bには,リング状シ
ール部材1Eの連結部4を挟持するため,段部30が形
成されて挟持部29が形成されている。リング状シール
部材1Eと外側弾性金属板2Bとは,樹脂又は軟質金属
の接続材15で互いに接続されている。また,外側弾性
金属板2B,2Cには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
スケットの第4実施例であるリング状シール部材1Eと
外側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図6
は図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図で
ある。図6では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,一対の積層された外側弾性金属板2B,2Cから
構成されている。外側弾性金属板2Bには,リング状シ
ール部材1Eの連結部4を挟持するため,段部30が形
成されて挟持部29が形成されている。リング状シール
部材1Eと外側弾性金属板2Bとは,樹脂又は軟質金属
の接続材15で互いに接続されている。また,外側弾性
金属板2B,2Cには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
【0032】図7を参照して,この発明によるガスケッ
トの第5実施例であるリング状シール部材1Fと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図7は図1
又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図である。
図7では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一枚の外側弾性金属板2Dから構成されている。外側弾
性金属板2Dは,その連結部4でリング状シール部材1
Fに符号16で示すように溶接で接続されている。外側
弾性金属板2Dには,リング状シール部材1Fの連結部
4で溶接するため,段部31が形成されており,段部3
1はビードの機能を有している。また,外側弾性金属板
2Dには,適宜にハーフビード33(図1)等のビード
を形成することができる。
トの第5実施例であるリング状シール部材1Fと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図7は図1
又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図である。
図7では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一枚の外側弾性金属板2Dから構成されている。外側弾
性金属板2Dは,その連結部4でリング状シール部材1
Fに符号16で示すように溶接で接続されている。外側
弾性金属板2Dには,リング状シール部材1Fの連結部
4で溶接するため,段部31が形成されており,段部3
1はビードの機能を有している。また,外側弾性金属板
2Dには,適宜にハーフビード33(図1)等のビード
を形成することができる。
【0033】図8を参照して,この発明によるガスケッ
トの第6実施例であるリング状シール部材1Fと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図8は図1
又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図である。
図8では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一対の外側弾性金属板2Eから構成されている。外側弾
性金属板2Eは,その連結部4でリング状シール部材1
Fを挟持するため,互いに凸部が対向する弾性力を持つ
ビード17が形成されている。外側弾性金属板2Eは,
リング状シール部材1Fの連結部4でゴム又は樹脂等の
材料18によって固定されている。ゴム又は樹脂等の材
料18は,外側弾性金属板2Eとリング状シール部材1
Fとの境界部をシールする機能を有している。また,外
側弾性金属板2Eには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
トの第6実施例であるリング状シール部材1Fと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図8は図1
又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図である。
図8では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一対の外側弾性金属板2Eから構成されている。外側弾
性金属板2Eは,その連結部4でリング状シール部材1
Fを挟持するため,互いに凸部が対向する弾性力を持つ
ビード17が形成されている。外側弾性金属板2Eは,
リング状シール部材1Fの連結部4でゴム又は樹脂等の
材料18によって固定されている。ゴム又は樹脂等の材
料18は,外側弾性金属板2Eとリング状シール部材1
Fとの境界部をシールする機能を有している。また,外
側弾性金属板2Eには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
【0034】次に,図9〜図16を参照して,各実施例
を説明する。図9〜図16に示されたガスケットは,基
本的にはボア孔3,9の全周で図示の形状に構成されて
いるものであるが,図1又は図2に対応させると,A−
A断面に相当する部分を示すものである。
を説明する。図9〜図16に示されたガスケットは,基
本的にはボア孔3,9の全周で図示の形状に構成されて
いるものであるが,図1又は図2に対応させると,A−
A断面に相当する部分を示すものである。
【0035】図9を参照して,この発明によるガスケッ
トの第7実施例であるリング状シール部材1Gと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図9は図1
又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図である。
図9では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一枚の外側弾性金属板2Fから構成されている。外側弾
性金属板2Fは,リング状シール部材1Gとの境界部で
ゴム又は樹脂等の材料18によって固定されている。ゴ
ム又は樹脂等の材料18は,外側弾性金属板2Fとリン
グ状シール部材1Gとの境界部をシールする機能を有し
ている。また,外側弾性金属板2Fには,適宜にハーフ
ビード33(図1)等のビードを形成することができ
る。
トの第7実施例であるリング状シール部材1Gと外側弾
性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図9は図1
又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図である。
図9では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2Aは,
一枚の外側弾性金属板2Fから構成されている。外側弾
性金属板2Fは,リング状シール部材1Gとの境界部で
ゴム又は樹脂等の材料18によって固定されている。ゴ
ム又は樹脂等の材料18は,外側弾性金属板2Fとリン
グ状シール部材1Gとの境界部をシールする機能を有し
ている。また,外側弾性金属板2Fには,適宜にハーフ
ビード33(図1)等のビードを形成することができ
る。
【0036】図10を参照して,この発明によるガスケ
ットの第8実施例であるリング状シール部材1Hと外側
弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図10は
図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図であ
る。図10では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2G,2
Hから構成されている。外側弾性金属板2Hは,ガス孔
3,9の縁部がガス孔3,9に沿って円形に折り曲げら
れたリング状シール部材1Hのリング部19を構成して
いる。リング状シール部材1Hは,リング部19と,リ
ング部19で形成された中空部27に配置された弾性リ
ング20とから構成されている。また,外側弾性金属板
2Gは,その端縁がリング部19との間に隙間21が形
成され,リング部19に弾性力を付与した構造に構成さ
れている。また,外側弾性金属板2G,2Hには,適宜
にハーフビード33(図1)等のビードを形成すること
ができる。
ットの第8実施例であるリング状シール部材1Hと外側
弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図10は
図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図であ
る。図10では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2G,2
Hから構成されている。外側弾性金属板2Hは,ガス孔
3,9の縁部がガス孔3,9に沿って円形に折り曲げら
れたリング状シール部材1Hのリング部19を構成して
いる。リング状シール部材1Hは,リング部19と,リ
ング部19で形成された中空部27に配置された弾性リ
ング20とから構成されている。また,外側弾性金属板
2Gは,その端縁がリング部19との間に隙間21が形
成され,リング部19に弾性力を付与した構造に構成さ
れている。また,外側弾性金属板2G,2Hには,適宜
にハーフビード33(図1)等のビードを形成すること
ができる。
【0037】図11を参照して,この発明によるガスケ
ットの第9実施例であるリング状シール部材1Jと外側
弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図11は
図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図であ
る。図11では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2Jから
構成されている。外側弾性金属板2Jは,その端縁部2
3がガス孔3,9を構成し,ガス孔3,9に沿って互い
に反対方向に凸部が方向付けられたビード22を備えた
構造に構成されている。従って,リング状シール部材1
Jは,一対の反対方向に向いた弾性力を持つビード22
と,一対のビード22で形成される中空部28内に配置
された弾性リング20とから構成されている。また,外
側弾性金属板2Jには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
ットの第9実施例であるリング状シール部材1Jと外側
弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図11は
図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図であ
る。図11では,図1又は図2の外側弾性金属板2,2
Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2Jから
構成されている。外側弾性金属板2Jは,その端縁部2
3がガス孔3,9を構成し,ガス孔3,9に沿って互い
に反対方向に凸部が方向付けられたビード22を備えた
構造に構成されている。従って,リング状シール部材1
Jは,一対の反対方向に向いた弾性力を持つビード22
と,一対のビード22で形成される中空部28内に配置
された弾性リング20とから構成されている。また,外
側弾性金属板2Jには,適宜にハーフビード33(図
1)等のビードを形成することができる。
【0038】図12を参照して,この発明によるガスケ
ットの第10実施例であるリング状シール部材1Kと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図12
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図12では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2Kと
中間板を構成する外側弾性金属板2Lから構成されてい
る。また,リング状シール部材1Kは,中間板2Lを挟
持したリング体24と,リング体24に形成された中空
部32内に配置された弾性リング20とから構成されて
いる。また,リング体24の外端縁35と外側弾性金属
板2Kの内端縁36との間にはゴム又は樹脂の材料18
が固着配置され,該材料18は両者間のシール機能を行
っている。更に,外側弾性金属板2Kには,中間板2L
からそれぞれ離れる方向に延びるビード37がそれぞれ
形成されている。リング状シール部材1Kは,ガス孔
3,9を構成している。また,外側弾性金属板2Kに
は,適宜にハーフビード33(図1)等のビードを形成
することができる。
ットの第10実施例であるリング状シール部材1Kと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図12
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図12では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,互いに積層された一対の外側弾性金属板2Kと
中間板を構成する外側弾性金属板2Lから構成されてい
る。また,リング状シール部材1Kは,中間板2Lを挟
持したリング体24と,リング体24に形成された中空
部32内に配置された弾性リング20とから構成されて
いる。また,リング体24の外端縁35と外側弾性金属
板2Kの内端縁36との間にはゴム又は樹脂の材料18
が固着配置され,該材料18は両者間のシール機能を行
っている。更に,外側弾性金属板2Kには,中間板2L
からそれぞれ離れる方向に延びるビード37がそれぞれ
形成されている。リング状シール部材1Kは,ガス孔
3,9を構成している。また,外側弾性金属板2Kに
は,適宜にハーフビード33(図1)等のビードを形成
することができる。
【0039】図13を参照して,この発明によるガスケ
ットの第11実施例であるリング状シール部材1Lと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図13
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図13では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Lは,リング体25
と,リング体25で形成された中空部34内に配置され
た弾性リング20とから構成されている。リング状シー
ル部材1Lのリング体25は,外側弾性金属板2,2A
との間で溶接やゴム等の接合材26で互いに固着されて
いる。また,外側弾性金属板2,2Aには,適宜にハー
フビード33等のビードを形成することができる。
ットの第11実施例であるリング状シール部材1Lと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図13
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図13では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Lは,リング体25
と,リング体25で形成された中空部34内に配置され
た弾性リング20とから構成されている。リング状シー
ル部材1Lのリング体25は,外側弾性金属板2,2A
との間で溶接やゴム等の接合材26で互いに固着されて
いる。また,外側弾性金属板2,2Aには,適宜にハー
フビード33等のビードを形成することができる。
【0040】図14を参照して,この発明によるガスケ
ットの第12実施例であるリング状シール部材1Mとガ
スケット本体の外側弾性金属板2,2Aとの接続構造を
説明する。図14は図1又は図2のA−A断面に相当す
る部分の断面図である。図14では,図1又は図2の外
側弾性金属板2,2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2
Aから構成されている。また,リング状シール部材1M
は,外周面に41に外側弾性金属板2,2Aのボア孔周
辺部39の先端43が嵌合する外周嵌合溝38が形成さ
れ,外周嵌合溝38の底面42と外側弾性金属板2,2
Aのボア孔周辺部39の先端43との間には,熱膨張差
を吸収するため隙間40が形成されている。第12実施
例では,エンジンの運転時に発生するガスケット本体の
熱膨張や熱収縮による変形は隙間40によって吸収さ
れ,リング状シール部材1Mの破損等が防止される。
ットの第12実施例であるリング状シール部材1Mとガ
スケット本体の外側弾性金属板2,2Aとの接続構造を
説明する。図14は図1又は図2のA−A断面に相当す
る部分の断面図である。図14では,図1又は図2の外
側弾性金属板2,2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2
Aから構成されている。また,リング状シール部材1M
は,外周面に41に外側弾性金属板2,2Aのボア孔周
辺部39の先端43が嵌合する外周嵌合溝38が形成さ
れ,外周嵌合溝38の底面42と外側弾性金属板2,2
Aのボア孔周辺部39の先端43との間には,熱膨張差
を吸収するため隙間40が形成されている。第12実施
例では,エンジンの運転時に発生するガスケット本体の
熱膨張や熱収縮による変形は隙間40によって吸収さ
れ,リング状シール部材1Mの破損等が防止される。
【0041】図15を参照して,この発明によるガスケ
ットの第13実施例であるリング状シール部材1Nと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図15
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図15では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Nは,外周面に41
に外側弾性金属板2,2Aのボア孔周辺部先端43が嵌
合する外周嵌合溝38が形成されている。外側弾性金属
板2,2Aをシール部材1Nの外周嵌合溝38に嵌合し
た状態でシール部材1Nの外形輪郭44を成形すると共
に,シール部材1Nの潰し加工によってシール部材1N
を外側弾性金属板2,2Aに取り付けている。
ットの第13実施例であるリング状シール部材1Nと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図15
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図15では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Nは,外周面に41
に外側弾性金属板2,2Aのボア孔周辺部先端43が嵌
合する外周嵌合溝38が形成されている。外側弾性金属
板2,2Aをシール部材1Nの外周嵌合溝38に嵌合し
た状態でシール部材1Nの外形輪郭44を成形すると共
に,シール部材1Nの潰し加工によってシール部材1N
を外側弾性金属板2,2Aに取り付けている。
【0042】図16を参照して,この発明によるガスケ
ットの第14実施例であるリング状シール部材1Pと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図16
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図16では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Pは,外周面41に
外側弾性金属板2,2Aのボア孔周辺部先端43が嵌合
する外周嵌合溝38が形成されている。外側弾性金属板
2,2Aをシール部材1Pの外周嵌合溝38に嵌合した
状態でシール部材1Pの外形44のR形状に潰し加工に
よってシール部材1Pを外側弾性金属板2,2Aに取り
付けている。この加工時にリング状シール部材1Pの卵
形等の外形輪郭45を同時に成形加工することができ
る。
ットの第14実施例であるリング状シール部材1Pと外
側弾性金属板2,2Aとの接続構造を説明する。図16
は図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図で
ある。図16では,図1又は図2の外側弾性金属板2,
2Aは,一枚の外側弾性金属板2,2Aから構成されて
いる。また,リング状シール部材1Pは,外周面41に
外側弾性金属板2,2Aのボア孔周辺部先端43が嵌合
する外周嵌合溝38が形成されている。外側弾性金属板
2,2Aをシール部材1Pの外周嵌合溝38に嵌合した
状態でシール部材1Pの外形44のR形状に潰し加工に
よってシール部材1Pを外側弾性金属板2,2Aに取り
付けている。この加工時にリング状シール部材1Pの卵
形等の外形輪郭45を同時に成形加工することができ
る。
【0043】従来のガスケットでは,シム板,リング等
のストッパはガスケット本体に溶接等によって固定して
いたため,コスト増の懸念があった。しかしながら,図
15及び図16に示す各実施例では,シール部材1N,
1Pは外側弾性金属板2,2Aに潰し加工で取り付けら
れるので,シール部材1N,1Pの成形と固定とが同時
加工でき,加工工数が低減し,製造コストを低減でき
る。
のストッパはガスケット本体に溶接等によって固定して
いたため,コスト増の懸念があった。しかしながら,図
15及び図16に示す各実施例では,シール部材1N,
1Pは外側弾性金属板2,2Aに潰し加工で取り付けら
れるので,シール部材1N,1Pの成形と固定とが同時
加工でき,加工工数が低減し,製造コストを低減でき
る。
【0044】図17を参照して,この発明によるガスケ
ットの第15実施例であるリング状シール部材1の周方
向における厚さについて説明する。図17は図1又は図
2のB−B断面に相当する部分の断面図である。図17
では,外側弾性金属板2,2Aとリング状シール部材1
とが示されている。シール部材1は,シリンダヘッドを
シリンダブロックに固定するためのボルトが貫通するボ
ルト孔5の近傍の部分が他の部分より滑らかな厚さ変更
によって薄く形成されている。ガスケットは,シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとをボルト5で締結する場合
に,ボルト5の側近部が強く締まり,ボルト5間やボア
孔3間では締まり難い傾向がある。リングタイプのガス
ケットは,ボルト5間の締付性を改善するため,ボルト
5の側近部(図17では,角度θの領域)の領域を若
干,例えば,10〜20μm程度押し潰して厚さを薄く
し,しかもボルト5の側近部の領域の厚さがボルト5間
やボア孔3間の領域の厚さに比較して急激な段差が発生
しないように滑らかに厚さを変化させる。ガスケット
は,上記の構成によって,ボルト5間やボア孔3間の締
め付け性を向上でき,シリンダヘッドとシリンダブロッ
クとの間の口開きを防止でき,面圧分布を均一化でき,
シール性を向上できると共に,ボルト5の側近部の局部
当たりを防止でき,ボア3の変形を低減できる。
ットの第15実施例であるリング状シール部材1の周方
向における厚さについて説明する。図17は図1又は図
2のB−B断面に相当する部分の断面図である。図17
では,外側弾性金属板2,2Aとリング状シール部材1
とが示されている。シール部材1は,シリンダヘッドを
シリンダブロックに固定するためのボルトが貫通するボ
ルト孔5の近傍の部分が他の部分より滑らかな厚さ変更
によって薄く形成されている。ガスケットは,シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとをボルト5で締結する場合
に,ボルト5の側近部が強く締まり,ボルト5間やボア
孔3間では締まり難い傾向がある。リングタイプのガス
ケットは,ボルト5間の締付性を改善するため,ボルト
5の側近部(図17では,角度θの領域)の領域を若
干,例えば,10〜20μm程度押し潰して厚さを薄く
し,しかもボルト5の側近部の領域の厚さがボルト5間
やボア孔3間の領域の厚さに比較して急激な段差が発生
しないように滑らかに厚さを変化させる。ガスケット
は,上記の構成によって,ボルト5間やボア孔3間の締
め付け性を向上でき,シリンダヘッドとシリンダブロッ
クとの間の口開きを防止でき,面圧分布を均一化でき,
シール性を向上できると共に,ボルト5の側近部の局部
当たりを防止でき,ボア3の変形を低減できる。
【0045】
【発明の効果】この発明によるガスケットは,上記のよ
うに構成されているので,シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間の対向面間,或いはシリンダヘッドとマニ
ホルドとの対向面間での締結状態での撓みに応じてリン
グ状シール部材がその撓みを十分に埋め,対向面間の面
圧を均一化し,シール性能を向上させることができる。
部品の対向面間では,部品は,互いの締結時やエンジン
の運転に伴って経年変化に伴って撓みやだれが発生する
が,このガスケットでは,リング状シール部材が弾性力
を有しているので,上記のような締め付け時の撓みや経
年変化等でのだれ等の撓みは,リング状シール部材の弾
性力で十分に埋めることができ,部品間に常に適正な面
圧を確保し,シール性能を向上させることができる。
うに構成されているので,シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間の対向面間,或いはシリンダヘッドとマニ
ホルドとの対向面間での締結状態での撓みに応じてリン
グ状シール部材がその撓みを十分に埋め,対向面間の面
圧を均一化し,シール性能を向上させることができる。
部品の対向面間では,部品は,互いの締結時やエンジン
の運転に伴って経年変化に伴って撓みやだれが発生する
が,このガスケットでは,リング状シール部材が弾性力
を有しているので,上記のような締め付け時の撓みや経
年変化等でのだれ等の撓みは,リング状シール部材の弾
性力で十分に埋めることができ,部品間に常に適正な面
圧を確保し,シール性能を向上させることができる。
【図1】この発明によるガスケットをシリンダヘッドガ
スケットに適用する構造を有する実施例の一部分を示す
概略平面図である。
スケットに適用する構造を有する実施例の一部分を示す
概略平面図である。
【図2】この発明によるガスケットをマニホルドガスケ
ットに適用する構造を有する実施例の一部分を示す概略
平面図である。
ットに適用する構造を有する実施例の一部分を示す概略
平面図である。
【図3】この発明によるガスケットの第1実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図4】この発明によるガスケットの第2実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図5】この発明によるガスケットの第3実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図6】この発明によるガスケットの第4実施例を示
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
【図7】この発明によるガスケットの第5実施例を示
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
【図8】この発明によるガスケットの第6実施例を示
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のB−B断面に相当する部分の断面図
である。
【図9】この発明によるガスケットの第7実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図10】この発明によるガスケットの第8実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図11】この発明によるガスケットの第9実施例を示
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面図
である。
【図12】この発明によるガスケットの第10実施例を
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
【図13】この発明によるガスケットの第11実施例を
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
【図14】この発明によるガスケットの第12実施例を
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
【図15】この発明によるガスケットの第13実施例を
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
【図16】この発明によるガスケットの第14実施例を
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
示し,図1又は図2のA−A断面に相当する部分の断面
図である。
【図17】この発明によるガスケットの第15実施例を
説明する平面図である。
説明する平面図である。
1,1A,1B,1C,1D リング状シール部材 1E,1F,1G,1H,1J,1K,1L リング状
シール部材 2,2A,2B,2C,2D 外側弾性金属板 2E,2F,2G,2H,2J,2K,2L 外側弾性
金属板 3 ガス孔(ボア孔) 4 連結部 5,8 ボルト孔 6 水孔 7 フランジ部 9 ガス孔(排気ガス孔,空気孔) 10,12 リング体 11,14,27,28,32,34 中空部 13 充填材 15 樹脂,軟質金属の接続材 16,26 溶接部 17,37 ビード 18 ゴム又は樹脂等の材料 19 リング部 20 弾性リング 21 隙間 22 ビード 23 端縁部 24,25 リング体 29 挟持部 30,31 段部 33 ハーフビード 35 外端縁 36 内端縁 38 外周嵌合溝 39 ボア孔周辺部 40 隙間 41 外周面 43 先端 44,45 外形輪郭 46,47 接着剤
シール部材 2,2A,2B,2C,2D 外側弾性金属板 2E,2F,2G,2H,2J,2K,2L 外側弾性
金属板 3 ガス孔(ボア孔) 4 連結部 5,8 ボルト孔 6 水孔 7 フランジ部 9 ガス孔(排気ガス孔,空気孔) 10,12 リング体 11,14,27,28,32,34 中空部 13 充填材 15 樹脂,軟質金属の接続材 16,26 溶接部 17,37 ビード 18 ゴム又は樹脂等の材料 19 リング部 20 弾性リング 21 隙間 22 ビード 23 端縁部 24,25 リング体 29 挟持部 30,31 段部 33 ハーフビード 35 外端縁 36 内端縁 38 外周嵌合溝 39 ボア孔周辺部 40 隙間 41 外周面 43 先端 44,45 外形輪郭 46,47 接着剤
フロントページの続き (72)発明者 三浦 正彦 大阪府東大阪市加納2丁目1番1号 日本 ガスケット株式会社内 (72)発明者 安木 哲 愛知県トヨタ市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 Fターム(参考) 3J040 AA01 AA12 BA01 EA08 EA15 EA17 EA21 EA22 EA26 EA30 EA48 FA01 FA05 HA01 HA17 HA20
Claims (17)
- 【請求項1】 エンジンに用いる互いに対向して配置さ
れるガス用の孔部を備えた部品の平らな対向面間をシー
ルするため該対向面間に配置されて適用されるガスケッ
トにおいて,ガスケット本体,及び前記ガスケット本体
のガス孔周辺部先端に取り付けられた変動燃焼圧力に追
従して弾性変形可能な環状弾性体から成るシール部材,
から構成されていることを特徴とするガスケット。 - 【請求項2】 前記シール部材には前記ガスケット本体
の前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記外周嵌合溝の底面と前記ガスケット本体の前記
ボア孔周辺部先端との間には,熱膨張差を吸収するため
隙間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載
のガスケット。 - 【請求項3】 前記シール部材には前記ガスケット本体
の前記ボア孔周辺部先端が嵌合する外周嵌合溝が形成さ
れ,前記ガスケット本体を前記シール部材の前記外周嵌
合溝に嵌合した状態で前記シール部材の外形を成形する
と共に,前記シール部材の潰し加工によって前記シール
部材を前記ガスケット本体に取り付けたことを特徴とす
る請求項1に記載のガスケット。 - 【請求項4】 前記シール部材は,前記シリンダヘッド
を前記シリンダブロックに固定するためのボルトが貫通
するボルト孔の近傍の部分が他の部分より滑らかな厚さ
変更によって薄く形成されていることを特徴とする請求
項1に記載のガスケット。 - 【請求項5】 前記ガスケット本体は外側弾性金属板か
ら成り,前記シール部材は前記孔部に対応するガス孔を
備えた弾性変形可能なリング状シール部材から成り,前
記部品の締結状態での対向する前記部品の撓みに応じて
前記リング状シール部材を弾性変形させ,前記ガス孔周
りの締付荷重分布の均一化によるシール面圧の均一化を
確保することを特徴とする請求項1に記載のガスケッ
ト。 - 【請求項6】 前記リング状シール部材は,横断面が内
周側が外周側より厚肉になる卵型形状に形成され,前記
部品の締結状態での対向する前記部品の撓みに応じて前
記リング状シール部を弾性変形させ,前記リング状シー
ル部材が前記部品に対して面接触になるシール面を形成
するように適用されることを特徴とする請求項5に記載
のガスケット。 - 【請求項7】 前記リング状シール部材及び前記外側弾
性金属板には,前記部品の前記対向面に存在する機械加
工による凹凸に入り込んで離脱せずに粘着して前記凹凸
を埋めることができる粘着剤が被覆されており,前記部
品に対する相対的な水平方向の微小な動きに対して前記
粘着剤が相互の結合を維持してシール機能を確保するこ
とを特徴とする請求項5に記載のガスケット。 - 【請求項8】 前記リング状シール部材に被覆された前
記粘着剤は,有機材又は軟質金属材から構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のガスケット。 - 【請求項9】 前記リング状シール部材は,中実弾性金
属部材又は中空弾性金属部材で形成されていることを特
徴とする請求項5に記載のガスケット。 - 【請求項10】 前記リング状シール部材は,中空弾性
金属部材と該中空弾性金属部材で形成された中空部に充
填された弾性体から構成されていることを特徴とする請
求項5に記載のガスケット。 - 【請求項11】 前記リング状シール部材は,断面四角
形状の角部がアールに形成されていることを特徴とする
請求項5に記載のガスケット。 - 【請求項12】 前記リング状シール部材は,弾性金属
で鍛造により形成されていることを特徴とする請求項5
に記載のガスケット。 - 【請求項13】 前記リング状シール部材は,外形が横
断面卵型形状に形成され,内側にコイルばねを内蔵し,
前記部品の締結状態での前記部品の撓みに応じて前記リ
ング状シール部を弾性変形させ,前記リング状シール部
材が前記部品に対して面接触になるシール面を形成する
ように適用されることを特徴とする請求項5に記載のガ
スケット。 - 【請求項14】 前記コイルばねは,エンドレスのリン
グ状コイルばねから形成されていることを特徴とする請
求項13に記載のガスケット。 - 【請求項15】 前記外側弾性金属板は,ビードを備え
たビード板から構成されていることを特徴とする請求項
5に記載のガスケット。 - 【請求項16】 前記部品は,シリンダブロックと該シ
リンダブロックに取り付けられたシリンダヘッドとから
構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガス
ケット。 - 【請求項17】 前記部品は,シリンダヘッドと該シリ
ンダヘッドに取り付けられた排気マニホルド又は吸気マ
ニホルドとから構成されていることを特徴とする請求項
1に記載のガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010942A JP2001200755A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010942A JP2001200755A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | ガスケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001200755A true JP2001200755A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18538885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000010942A Pending JP2001200755A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001200755A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016519261A (ja) * | 2013-03-15 | 2016-06-30 | フェデラル−モーグル コーポレイション | エンジンスペーサプレートガスケット |
JP2018197502A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 本田技研工業株式会社 | フランジ接合構造 |
-
2000
- 2000-01-19 JP JP2000010942A patent/JP2001200755A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016519261A (ja) * | 2013-03-15 | 2016-06-30 | フェデラル−モーグル コーポレイション | エンジンスペーサプレートガスケット |
US10082103B2 (en) | 2013-03-15 | 2018-09-25 | Federal-Mogul Llc | Method of making engine spacer plate gasket |
JP2018197502A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 本田技研工業株式会社 | フランジ接合構造 |
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---|---|---|---|
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