JPH05306939A - 光ファイバジャイロ - Google Patents
光ファイバジャイロInfo
- Publication number
- JPH05306939A JPH05306939A JP13970992A JP13970992A JPH05306939A JP H05306939 A JPH05306939 A JP H05306939A JP 13970992 A JP13970992 A JP 13970992A JP 13970992 A JP13970992 A JP 13970992A JP H05306939 A JPH05306939 A JP H05306939A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- polarization
- fiber
- polarizer
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000013307 optical fiber Substances 0.000 title claims abstract description 47
- 230000010287 polarization Effects 0.000 claims abstract description 75
- 239000000835 fiber Substances 0.000 claims abstract description 61
- 229940125730 polarisation modulator Drugs 0.000 claims abstract description 32
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 30
- 230000008878 coupling Effects 0.000 claims description 8
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 claims description 8
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 claims description 8
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 claims description 5
- 230000005693 optoelectronics Effects 0.000 claims 1
- 230000000644 propagated effect Effects 0.000 claims 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 6
- 230000005291 magnetic effect Effects 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 230000010363 phase shift Effects 0.000 description 2
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 2
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 2
- 238000012935 Averaging Methods 0.000 description 1
- 238000005562 fading Methods 0.000 description 1
- 239000002223 garnet Substances 0.000 description 1
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 230000005298 paramagnetic effect Effects 0.000 description 1
- 238000004321 preservation Methods 0.000 description 1
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 1
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Gyroscopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバジャイロの発光素子とファイバコ
イルの中間の光路に偏光子を挿入した場合、偏波面の回
転によって偏光子を全く通過できないということがあり
うる。これを防ぐためにデポラライザを入れることがあ
る。しかしデポラライザは製作が難しく、長い偏波面保
存光ファイバを使う必要がある。デポラライザを使わず
に偏光子を通過する光量を一定にするのが目的である。 【構成】 偏光子の前後に、偏波面を回転させる偏波変
調器を設ける。光の偏波面を回転させると偏光子を通過
する光量の時間平均が約半分になるようにすることがで
きる。
イルの中間の光路に偏光子を挿入した場合、偏波面の回
転によって偏光子を全く通過できないということがあり
うる。これを防ぐためにデポラライザを入れることがあ
る。しかしデポラライザは製作が難しく、長い偏波面保
存光ファイバを使う必要がある。デポラライザを使わず
に偏光子を通過する光量を一定にするのが目的である。 【構成】 偏光子の前後に、偏波面を回転させる偏波変
調器を設ける。光の偏波面を回転させると偏光子を通過
する光量の時間平均が約半分になるようにすることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車、飛行機、船舶
など運動体の回転角速度を測定するための光ファイバジ
ャイロに関する。特に偏波面保存能力を持たないファイ
バを用いたファイバコイルを有する場合においてファイ
バコイルを通過する光量を一定に制御するようにできる
光ファイバジャイロに関する。
など運動体の回転角速度を測定するための光ファイバジ
ャイロに関する。特に偏波面保存能力を持たないファイ
バを用いたファイバコイルを有する場合においてファイ
バコイルを通過する光量を一定に制御するようにできる
光ファイバジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバジャイロはファイバコイルの
中を左廻り右廻りに伝搬する光の位相差がコイルの角速
度に比例することを利用して角速度を求めるものであ
る。角速度に比例する位相差をΔθとする。受光素子の
出力はそのままではcos Δθに比例する。これでは微小
角速度において感度が悪いし、回転方向が分からない。
そこで位相変調方式、周波数変調、位相シフト法など光
の位相、周波数等を変化させて出力にsin Δθの形で位
相差が現れるようにする。位相変調方式というのは、フ
ァイバコイルの一方の端近くの光ファイバの一部を伸縮
させてこの中を伝搬する光の位相を変調するものであ
る。周波数変調方式は、音響光学素子などを通して光の
周波数を変化させるものである。位相シフト法は一方の
光路の長さを少し変えてsin Δθの形で出力を得るもの
である。本発明はこれらの何れの形式の光ファイバジャ
イロにも利用できる。
中を左廻り右廻りに伝搬する光の位相差がコイルの角速
度に比例することを利用して角速度を求めるものであ
る。角速度に比例する位相差をΔθとする。受光素子の
出力はそのままではcos Δθに比例する。これでは微小
角速度において感度が悪いし、回転方向が分からない。
そこで位相変調方式、周波数変調、位相シフト法など光
の位相、周波数等を変化させて出力にsin Δθの形で位
相差が現れるようにする。位相変調方式というのは、フ
ァイバコイルの一方の端近くの光ファイバの一部を伸縮
させてこの中を伝搬する光の位相を変調するものであ
る。周波数変調方式は、音響光学素子などを通して光の
周波数を変化させるものである。位相シフト法は一方の
光路の長さを少し変えてsin Δθの形で出力を得るもの
である。本発明はこれらの何れの形式の光ファイバジャ
イロにも利用できる。
【0003】さて原理的な構造は、発光素子、受光素子
と、ファイバコイルの両端とを分岐結合素子でつなぎ、
発光素子の光を2分してファイバコイルの両端に入れ、
左廻り光右廻り光を受光素子に導くようになっている。
しかしこれではファイバコイルのなかで偏波面が回転し
て受光素子において右廻り光左廻り光の偏波面が一致し
ないということがある。これについて簡単に説明する。
発光素子からでた光は直線偏光している。ファイバコイ
ルはシングルモ−ドファイバを巻き回したものであるか
ら位相速度に関してはシングルモ−ドであるが偏波面に
関しては互いに直交する偏波面の光が縮退して存在す
る。両者に関して位相定数屈折率等のパラメ−タの相違
が存在しない。異方性パラメ−タが存在しないのであ
る。ために二つの光の偏波面が回転して成分比が変化す
るということもありうる。ファイバコイルに応力が掛か
ると偏波面が回転したりする。すると右廻り光と左廻り
光の偏波面が必ずしも同一にならない。もしも偏波面の
なす角がΘであるとすると、干渉光の強度はcos Θに比
例する。Θが一定であれば良いがこれが変動する。cos
Θの部分の変動によりスケ−ルファクタが変化するとい
う欠点がある。また偏波面の異なる光は異なる位相定数
を取り位相速度が異なることがある。すると受光素子に
至った時の位相が異なり干渉光が減少する。
と、ファイバコイルの両端とを分岐結合素子でつなぎ、
発光素子の光を2分してファイバコイルの両端に入れ、
左廻り光右廻り光を受光素子に導くようになっている。
しかしこれではファイバコイルのなかで偏波面が回転し
て受光素子において右廻り光左廻り光の偏波面が一致し
ないということがある。これについて簡単に説明する。
発光素子からでた光は直線偏光している。ファイバコイ
ルはシングルモ−ドファイバを巻き回したものであるか
ら位相速度に関してはシングルモ−ドであるが偏波面に
関しては互いに直交する偏波面の光が縮退して存在す
る。両者に関して位相定数屈折率等のパラメ−タの相違
が存在しない。異方性パラメ−タが存在しないのであ
る。ために二つの光の偏波面が回転して成分比が変化す
るということもありうる。ファイバコイルに応力が掛か
ると偏波面が回転したりする。すると右廻り光と左廻り
光の偏波面が必ずしも同一にならない。もしも偏波面の
なす角がΘであるとすると、干渉光の強度はcos Θに比
例する。Θが一定であれば良いがこれが変動する。cos
Θの部分の変動によりスケ−ルファクタが変化するとい
う欠点がある。また偏波面の異なる光は異なる位相定数
を取り位相速度が異なることがある。すると受光素子に
至った時の位相が異なり干渉光が減少する。
【0004】これを防ぐには偏波面を保存できるファイ
バによってファイバコイルを製作すれば良い。しかし偏
波面保存光ファイバはシングルモ−ドの直径方向の2箇
所に応力部材を入れたりコアを楕円にするなどして異方
性を与えるので当然に製造コストが高い。これを100
m〜500mのファイバコイルにすると極めて高価な光
ファイバジャイロになってしまう。やはりファイバコイ
ルはシングルモ−ドファイバで製作したいものである。
バによってファイバコイルを製作すれば良い。しかし偏
波面保存光ファイバはシングルモ−ドの直径方向の2箇
所に応力部材を入れたりコアを楕円にするなどして異方
性を与えるので当然に製造コストが高い。これを100
m〜500mのファイバコイルにすると極めて高価な光
ファイバジャイロになってしまう。やはりファイバコイ
ルはシングルモ−ドファイバで製作したいものである。
【0005】そこで、光分岐結合素子を二つ用いて、ひ
とつは発光素子と受光素子を結合し、もうひとつはファ
イバコイルの両端をつなぐようにし、両者をファイバで
結合し、この中間ファイバの中に偏光子を入れる構造の
光ファイバジャイロが提案された。つまり光が分離され
る前に偏光子を通し一定方向の偏波面にし、ファイバコ
イルを左廻り光右廻り光として伝搬した後も偏光子を通
して偏波面を揃えるようにしてある。E.C.Kintner,"Pol
arization control in optical-fiber gyroscopes",Op
t.Lett.vol.6,No.3,p154,(1981)は偏光子の必要性を指
摘したものである。これはファイバコイルの中での偏波
面の回転により出力が変動することを述べている。
とつは発光素子と受光素子を結合し、もうひとつはファ
イバコイルの両端をつなぐようにし、両者をファイバで
結合し、この中間ファイバの中に偏光子を入れる構造の
光ファイバジャイロが提案された。つまり光が分離され
る前に偏光子を通し一定方向の偏波面にし、ファイバコ
イルを左廻り光右廻り光として伝搬した後も偏光子を通
して偏波面を揃えるようにしてある。E.C.Kintner,"Pol
arization control in optical-fiber gyroscopes",Op
t.Lett.vol.6,No.3,p154,(1981)は偏光子の必要性を指
摘したものである。これはファイバコイルの中での偏波
面の回転により出力が変動することを述べている。
【0006】図2は偏光子を中間光路に挿入した光ファ
イバジャイロの概略構成図である。発光素子1から出射
した光は第1のカップラ3Aを通り、中間ファイバに入
り、偏光子4を通過して直線偏光になる。これが第2の
カップラ3Bを通過してファイバコイル5の両端に入射
する。これがファイバコイル5の中を右廻り光左廻り光
として伝搬する。そしてカップラ3Bを反対向きに通過
し中間ファイバに至る。更に偏光子4を逆に通り、カッ
プラ3Aを通過して、受光素子2に入る。受光素子では
左廻り光と右廻り光が干渉し、干渉光の強度を検出す
る。
イバジャイロの概略構成図である。発光素子1から出射
した光は第1のカップラ3Aを通り、中間ファイバに入
り、偏光子4を通過して直線偏光になる。これが第2の
カップラ3Bを通過してファイバコイル5の両端に入射
する。これがファイバコイル5の中を右廻り光左廻り光
として伝搬する。そしてカップラ3Bを反対向きに通過
し中間ファイバに至る。更に偏光子4を逆に通り、カッ
プラ3Aを通過して、受光素子2に入る。受光素子では
左廻り光と右廻り光が干渉し、干渉光の強度を検出す
る。
【0007】初めに偏光子を通ることにより偏波面が一
定方向に規定される。これがファイバコイルを通過する
のであるから同じ偏光子を通過できる筈である。しかし
偏波面は偏光子の偏波の方向と合致しているとは限らな
い。一般にΦの角度をなす。すると、戻り光が偏光子を
逆方向に通るとその光量はcos Φに比例して減少する。
Φ=0であるのが望ましい。しかし光の往復の経路が異
なるので一般にΦは0でない。左廻り光右廻り光でΦが
一致しない。図5はΦの相違によってどのように偏光子
を通過した光の強度が変化するかを示す。偏光子の偏波
面は上向きである。光の偏波面が左に矢印で書いてあ
る。右には偏光子の出力を図示している。Φ=0であれ
ば(i)のように出力は最大になる。またΦが中間の値
であれば(ii)のように出力が低下する。このような
場合は未だ良いのである。しかしΦ=90°となる可能
性もある。この場合は戻り光は偏光子を全く通過できな
い。偏光子の出力は0となる。このように戻り光が偏光
子を通過できないとこれは光ファイバジャイロとして全
く機能しないことになる。Φが時間的に一定であれば良
いのであるがそうではない。時間的にΦが変動する。す
ると時として偏光子を通過する光が無くなるということ
になる。こうなると光ファイバジャイロとして全く機能
しない。このように出力が時間の経過とともに変化する
減少をfadingという。
定方向に規定される。これがファイバコイルを通過する
のであるから同じ偏光子を通過できる筈である。しかし
偏波面は偏光子の偏波の方向と合致しているとは限らな
い。一般にΦの角度をなす。すると、戻り光が偏光子を
逆方向に通るとその光量はcos Φに比例して減少する。
Φ=0であるのが望ましい。しかし光の往復の経路が異
なるので一般にΦは0でない。左廻り光右廻り光でΦが
一致しない。図5はΦの相違によってどのように偏光子
を通過した光の強度が変化するかを示す。偏光子の偏波
面は上向きである。光の偏波面が左に矢印で書いてあ
る。右には偏光子の出力を図示している。Φ=0であれ
ば(i)のように出力は最大になる。またΦが中間の値
であれば(ii)のように出力が低下する。このような
場合は未だ良いのである。しかしΦ=90°となる可能
性もある。この場合は戻り光は偏光子を全く通過できな
い。偏光子の出力は0となる。このように戻り光が偏光
子を通過できないとこれは光ファイバジャイロとして全
く機能しないことになる。Φが時間的に一定であれば良
いのであるがそうではない。時間的にΦが変動する。す
ると時として偏光子を通過する光が無くなるということ
になる。こうなると光ファイバジャイロとして全く機能
しない。このように出力が時間の経過とともに変化する
減少をfadingという。
【0008】これは偏光子を挿入することによって新た
に生じた難点である。これを解決するために偏波面保存
光ファイバによってファイバ光路の全体を構成すれば良
い。しかしそうすると高価な装置になってしまう。偏波
面保存光ファイバを使う事無くこの難点を解決するため
に、Boehmはデポラライザをファイバコイルの端部
に挿入することを提案した。K.Boehm et al,:"Low-Drif
t Fiber Gyro Using a Superluminescent Diode",ELECT
RONICS LETTERS,vol.17,No.10,p352(1981)デポラライザ
というのは直線偏光や楕円偏光、円偏光を無偏光にする
素子である。複屈折性を持つ光学材料を二つ光学主軸が
45°捩じれたように接着したものである。これらの光
学材料の流さの比が2:1である。また発光素子の可干
渉長よりも光学材料の内部での光路が長くなるようにな
っている。デポラライザの原理を簡単に説明する。先ず
直線偏光の光が第1の複屈折性物体に入射したとする。
これの光学主軸と光の偏波面のなす角をψとする。x軸
に偏波面を持つ成分はcos ψに、y軸に偏波面を持つ成
分はsin ψに比例する。この光は第1の複屈折性物体を
通過した時に既に干渉できない程離れている。これが第
2の複屈折性物体に入る。これは前記の複屈折性物体に
対して光学主軸が45°捩じれているから、前記のcos
ψの光は2等分されて第2の複屈折性物体の主軸X、Y
に偏波面を持つ光に分配される。sin ψの光も2等分さ
れて第2の複屈折性物体の主軸X、Y方向に偏波面を持
つ光に分配される。従って第2の複屈折性物体に於いて
主軸X、Y方向に偏波面を持つ光は完全に同一の強度を
もつ。X軸に対して角χをなす偏波面を有する光のパワ
−はこれらの光パワ−成分にそれぞれcos2χとsin2χを
乗じて足したものである。これはχによらず常に一定値
をとる。つまり無偏光ということである。ここでは直線
偏光で説明したが任意の方向の偏波面を持つ光が無偏光
になるのであるから円偏光であっても楕円偏光であって
も無偏光になる。
に生じた難点である。これを解決するために偏波面保存
光ファイバによってファイバ光路の全体を構成すれば良
い。しかしそうすると高価な装置になってしまう。偏波
面保存光ファイバを使う事無くこの難点を解決するため
に、Boehmはデポラライザをファイバコイルの端部
に挿入することを提案した。K.Boehm et al,:"Low-Drif
t Fiber Gyro Using a Superluminescent Diode",ELECT
RONICS LETTERS,vol.17,No.10,p352(1981)デポラライザ
というのは直線偏光や楕円偏光、円偏光を無偏光にする
素子である。複屈折性を持つ光学材料を二つ光学主軸が
45°捩じれたように接着したものである。これらの光
学材料の流さの比が2:1である。また発光素子の可干
渉長よりも光学材料の内部での光路が長くなるようにな
っている。デポラライザの原理を簡単に説明する。先ず
直線偏光の光が第1の複屈折性物体に入射したとする。
これの光学主軸と光の偏波面のなす角をψとする。x軸
に偏波面を持つ成分はcos ψに、y軸に偏波面を持つ成
分はsin ψに比例する。この光は第1の複屈折性物体を
通過した時に既に干渉できない程離れている。これが第
2の複屈折性物体に入る。これは前記の複屈折性物体に
対して光学主軸が45°捩じれているから、前記のcos
ψの光は2等分されて第2の複屈折性物体の主軸X、Y
に偏波面を持つ光に分配される。sin ψの光も2等分さ
れて第2の複屈折性物体の主軸X、Y方向に偏波面を持
つ光に分配される。従って第2の複屈折性物体に於いて
主軸X、Y方向に偏波面を持つ光は完全に同一の強度を
もつ。X軸に対して角χをなす偏波面を有する光のパワ
−はこれらの光パワ−成分にそれぞれcos2χとsin2χを
乗じて足したものである。これはχによらず常に一定値
をとる。つまり無偏光ということである。ここでは直線
偏光で説明したが任意の方向の偏波面を持つ光が無偏光
になるのであるから円偏光であっても楕円偏光であって
も無偏光になる。
【0009】デポラライザをファイバコイルの一端に入
れると、右廻り光も左廻り光も必ず1回これを通過し無
偏光になる。無偏光のまま偏光子を通るので光のパワ−
の半分が必ず偏光子を逆方向に通過できる。偏波面の回
転がファイバコイルの内部でおこったとしても無偏光で
あるという性質が維持される。ために光パワ−の半分は
必ず偏光子を通過できるということになる。図3はこの
ような光ファイバジャイロの構成図である。デポラライ
ザ7がファイバコイルの一端の光路に設けられる。とこ
ろがこのようにデポラライザを使用する場合は次の難点
がある。
れると、右廻り光も左廻り光も必ず1回これを通過し無
偏光になる。無偏光のまま偏光子を通るので光のパワ−
の半分が必ず偏光子を逆方向に通過できる。偏波面の回
転がファイバコイルの内部でおこったとしても無偏光で
あるという性質が維持される。ために光パワ−の半分は
必ず偏光子を通過できるということになる。図3はこの
ような光ファイバジャイロの構成図である。デポラライ
ザ7がファイバコイルの一端の光路に設けられる。とこ
ろがこのようにデポラライザを使用する場合は次の難点
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】Boehmが用いたデ
ポラライザは複屈折性を有するバルクの結晶二つを、主
軸が45°異なるように接合したものである。Lyot
デポラライザという。これは大きくて光ファイバジャイ
ロに馴染まないので、偏波面保存光ファイバを2本つな
ぎ合わせたデポラライザが用いられる。偏波面保存光フ
ァイバは複屈折性を持つ。2本の偏波面保存光ファイバ
を主軸が45°捩じれるように接合するとデポラライザ
になる。しかし無偏光になる割合は、この接合の角度に
依存する。ために厳密に45°の角を捩じれ角をなすよ
うにしなければならない。精密な角度調節をして接続し
なければならないので接続作業が難しい。デポラライザ
の製作コストが高い。
ポラライザは複屈折性を有するバルクの結晶二つを、主
軸が45°異なるように接合したものである。Lyot
デポラライザという。これは大きくて光ファイバジャイ
ロに馴染まないので、偏波面保存光ファイバを2本つな
ぎ合わせたデポラライザが用いられる。偏波面保存光フ
ァイバは複屈折性を持つ。2本の偏波面保存光ファイバ
を主軸が45°捩じれるように接合するとデポラライザ
になる。しかし無偏光になる割合は、この接合の角度に
依存する。ために厳密に45°の角を捩じれ角をなすよ
うにしなければならない。精密な角度調節をして接続し
なければならないので接続作業が難しい。デポラライザ
の製作コストが高い。
【0011】もうひとつの難点は発光素子の問題であ
る。偏波面保存光ファイバでデポラライザを作ろうとす
ると、ファイバ長が発光素子の可干渉長以上でなければ
ならない。これは意外に厳しい条件である。偏波面保存
光ファイバの複屈折性はあまり大きくない。1m程度の
長さの偏波面保存光ファイバを使おうとすると、発光素
子のスペクトル幅は10nm程度あることが要求され
る。半導体レ−ザはもっとスペクトル幅が狭く可干渉長
が長すぎる。通常の半導体レ−ザを発光素子として使お
うとすると可干渉長が長いので偏波面保存光ファイバが
10m程度も必要になる。そこでスペクトル幅が広く可
干渉長の短いものとしてス−パ−ルミネッセントダイオ
−ド等が用いられる。しかしこれは半導体レ−ザに比べ
て高価であるし信頼性も低い。発光素子を通常の半導体
レ−ザにすると偏波面保存光ファイバを使ったデポララ
イザが極めて作り難いものになる。
る。偏波面保存光ファイバでデポラライザを作ろうとす
ると、ファイバ長が発光素子の可干渉長以上でなければ
ならない。これは意外に厳しい条件である。偏波面保存
光ファイバの複屈折性はあまり大きくない。1m程度の
長さの偏波面保存光ファイバを使おうとすると、発光素
子のスペクトル幅は10nm程度あることが要求され
る。半導体レ−ザはもっとスペクトル幅が狭く可干渉長
が長すぎる。通常の半導体レ−ザを発光素子として使お
うとすると可干渉長が長いので偏波面保存光ファイバが
10m程度も必要になる。そこでスペクトル幅が広く可
干渉長の短いものとしてス−パ−ルミネッセントダイオ
−ド等が用いられる。しかしこれは半導体レ−ザに比べ
て高価であるし信頼性も低い。発光素子を通常の半導体
レ−ザにすると偏波面保存光ファイバを使ったデポララ
イザが極めて作り難いものになる。
【0012】デポラライザは光を無偏光にするものであ
る。無偏光というのは任意の時間に於いて光の偏波面が
角度方向に均等に分布しているものである。しかし良く
考えれば任意の時間において無偏光である必要はない。
測定時間に比較して十分に短い時間スケ−ルで無偏光で
あればよいのである。本発明は製作の難しいデポラライ
ザを用いることなく、しかも偏光子を通過する光の強度
が安定するようにした光ファイバジャイロを提供するこ
とを目的とする。
る。無偏光というのは任意の時間に於いて光の偏波面が
角度方向に均等に分布しているものである。しかし良く
考えれば任意の時間において無偏光である必要はない。
測定時間に比較して十分に短い時間スケ−ルで無偏光で
あればよいのである。本発明は製作の難しいデポラライ
ザを用いることなく、しかも偏光子を通過する光の強度
が安定するようにした光ファイバジャイロを提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは偏光子の前後に偏波変調器を設けこれを通過する
光の偏波面を時間的に変化させ、偏光子を通過する前の
光を実効的に無偏光にする。全ての時刻において無偏光
なのではなく、時間平均すれば無偏光であるというよう
にするのである。そうすれば偏光子を通過する光の強度
の平均が一定であるようにすることができる。例えば周
期fで偏波面を回転させると、時間平均をとればこれは
無偏光ということになる。ただし時間平均の時間の尺度
τが、角速度計測の最小単位時間t1 よりも短くなけれ
ばならない。偏光子の前方に偏波変調器を設けるのは発
光素子から出た光を実効的に無偏光にするためである。
偏光子の後方に偏波変調器を設けるのはファイバコイル
から戻ってくる光を無偏光にするためである。
イロは偏光子の前後に偏波変調器を設けこれを通過する
光の偏波面を時間的に変化させ、偏光子を通過する前の
光を実効的に無偏光にする。全ての時刻において無偏光
なのではなく、時間平均すれば無偏光であるというよう
にするのである。そうすれば偏光子を通過する光の強度
の平均が一定であるようにすることができる。例えば周
期fで偏波面を回転させると、時間平均をとればこれは
無偏光ということになる。ただし時間平均の時間の尺度
τが、角速度計測の最小単位時間t1 よりも短くなけれ
ばならない。偏光子の前方に偏波変調器を設けるのは発
光素子から出た光を実効的に無偏光にするためである。
偏光子の後方に偏波変調器を設けるのはファイバコイル
から戻ってくる光を無偏光にするためである。
【0014】ここで偏波変調器というのは本発明者の造
語である。これを通過する光の偏波面を回転できる素子
という意味である。こういうものが市販されているわけ
ではない。また偏波変調器というものの存在がこの業界
に広く知られているわけではない。この点でデポラライ
ザと違う。デポラライザは良く知られた素子である。光
ファイバジャイロにおけるデポラライザの必要性も認識
されつつある。しかし偏波変調器が光ファイバジャイロ
に必要であるという認識はこれまでなかった。本発明は
偏波変調器を偏光子の前後に設けることにより実効的に
光を無偏光にする。つまり偏波変調器によりデポラライ
ザと等価の機能を果たさせようとするものである。
語である。これを通過する光の偏波面を回転できる素子
という意味である。こういうものが市販されているわけ
ではない。また偏波変調器というものの存在がこの業界
に広く知られているわけではない。この点でデポラライ
ザと違う。デポラライザは良く知られた素子である。光
ファイバジャイロにおけるデポラライザの必要性も認識
されつつある。しかし偏波変調器が光ファイバジャイロ
に必要であるという認識はこれまでなかった。本発明は
偏波変調器を偏光子の前後に設けることにより実効的に
光を無偏光にする。つまり偏波変調器によりデポラライ
ザと等価の機能を果たさせようとするものである。
【0015】
【作用】図1は本発明の光ファイバジャイロの構成図を
示す。発光素子1、受光素子2につながるファイバがカ
ップラ3Aによって合体しこれが中間ファイバにつなが
る。中間ファイバには偏光子4が設けられる。中間ファ
イバの他端が第2のカップラ3Bによりファイバコイル
5の両端に接続される。本発明において新規な点は、偏
光子4の前後に偏波変調器6A、6Bを設けた点であ
る。偏波変調器はこれを通過する光の偏波面を外部制御
量に応じて変化させるものである。これは単に変化させ
るのではなく電圧、電流など外部制御変数に比例して偏
波面を回転できるものである。異方性光学結晶の旋光性
のように偏波面回転が一定角であるというようなもので
はいけない。
示す。発光素子1、受光素子2につながるファイバがカ
ップラ3Aによって合体しこれが中間ファイバにつなが
る。中間ファイバには偏光子4が設けられる。中間ファ
イバの他端が第2のカップラ3Bによりファイバコイル
5の両端に接続される。本発明において新規な点は、偏
光子4の前後に偏波変調器6A、6Bを設けた点であ
る。偏波変調器はこれを通過する光の偏波面を外部制御
量に応じて変化させるものである。これは単に変化させ
るのではなく電圧、電流など外部制御変数に比例して偏
波面を回転できるものである。異方性光学結晶の旋光性
のように偏波面回転が一定角であるというようなもので
はいけない。
【0016】光ファイバジャイロにおいては光の偏波面
が回転するということは、ドリフトの原因になり望まし
いことではない。光の偏波面の回転を押さえるために種
々の工夫がなされている。偏波面回転は光ファイバジャ
イロの精度にとって障害になる。これはひたすら回避す
べきものであった。偏光子を入れるというのは光の偏波
面を強制的に固定するということである。これは偏波面
回転を嫌う光ファイバジャイロの原理に根ざすものであ
る。
が回転するということは、ドリフトの原因になり望まし
いことではない。光の偏波面の回転を押さえるために種
々の工夫がなされている。偏波面回転は光ファイバジャ
イロの精度にとって障害になる。これはひたすら回避す
べきものであった。偏光子を入れるというのは光の偏波
面を強制的に固定するということである。これは偏波面
回転を嫌う光ファイバジャイロの原理に根ざすものであ
る。
【0017】しかし本発明はこれとは全く逆である。偏
波面回転を反対に利用しようというものである。デポラ
ライザを用いて無偏光にするのが最も優れているのであ
るが、デポラライザは前述のように製作が難しいという
ところがあるので、本発明では偏波変調器を用いて実効
的に無偏光にするのである。例えば光の偏波面を周波数
Ωm で回転できたとする。偏波面のx成分をHx 、y成
分をHy として、 Hx =H0cosΩm t , Hy =H0sinΩm t (1) これの時間平均をとると、 〈Hx 〉=0 , 〈Hy 〉=0 (2) である。平均操作の時間の長さは、2π/Ωm より長け
れば良い。これは実効的に無偏光ということである。デ
ポラライザは常にH=0ということであるが、ここでは
時間平均的に無偏光ということである。
波面回転を反対に利用しようというものである。デポラ
ライザを用いて無偏光にするのが最も優れているのであ
るが、デポラライザは前述のように製作が難しいという
ところがあるので、本発明では偏波変調器を用いて実効
的に無偏光にするのである。例えば光の偏波面を周波数
Ωm で回転できたとする。偏波面のx成分をHx 、y成
分をHy として、 Hx =H0cosΩm t , Hy =H0sinΩm t (1) これの時間平均をとると、 〈Hx 〉=0 , 〈Hy 〉=0 (2) である。平均操作の時間の長さは、2π/Ωm より長け
れば良い。これは実効的に無偏光ということである。デ
ポラライザは常にH=0ということであるが、ここでは
時間平均的に無偏光ということである。
【0018】発光素子と偏光子の間の第1偏波変調器6
Aは、発光素子から出射した光を実効的に無偏光にして
偏光子を通過させる。こうすると常に光パワ−の半分が
偏光子を通るようになる。半分より多くなく半分よりも
少なくない。丁度半分である。この点はデポラライザと
同じである。発光素子の光量は一定であるから、偏波面
の方向の時間平均が0であれば偏光子を通過する光量
も、全光量の半分になる。理想的に(1)で偏波面が表
現される場合、光の偏波面と偏光子の主軸とのなす角が
(Ωm t+定数)となる。この定数は位相をずらすだけ
で平均操作では落ちてしまう。そこで偏光子の偏光方向
が0°となる座標形で考えると、偏光子を通った光の振
幅はH0cos Ωm tによって与えられる。これの2乗が
偏光子を通過する光のパワ−である。
Aは、発光素子から出射した光を実効的に無偏光にして
偏光子を通過させる。こうすると常に光パワ−の半分が
偏光子を通るようになる。半分より多くなく半分よりも
少なくない。丁度半分である。この点はデポラライザと
同じである。発光素子の光量は一定であるから、偏波面
の方向の時間平均が0であれば偏光子を通過する光量
も、全光量の半分になる。理想的に(1)で偏波面が表
現される場合、光の偏波面と偏光子の主軸とのなす角が
(Ωm t+定数)となる。この定数は位相をずらすだけ
で平均操作では落ちてしまう。そこで偏光子の偏光方向
が0°となる座標形で考えると、偏光子を通った光の振
幅はH0cos Ωm tによって与えられる。これの2乗が
偏光子を通過する光のパワ−である。
【0019】 U=H0 2cos2Ωm t (3) これ自体は時間的に変動する。しかしこれを時間平均し
た平均的なパワ−Wは、 W=〈U〉=H0 2/2 (4) となる。偏光子の直前での光のパワ−はH0 2である。
(4)の意味するところはデポラライザと同様に全光量
の半分だけが偏光子を通過できるということである。
た平均的なパワ−Wは、 W=〈U〉=H0 2/2 (4) となる。偏光子の直前での光のパワ−はH0 2である。
(4)の意味するところはデポラライザと同様に全光量
の半分だけが偏光子を通過できるということである。
【0020】最も(1)のように偏波面が完全に周期的
に回転するのは理想的な場合である。実際には完全に等
確率で回転しないということもありうる。偏波面の存在
に異方性が残るということもある。この場合は偏光子を
通過する光量が厳密に半分にならないこともある。この
場合干渉光の強度が低くなるので感度も低くなる。しか
しそれでもこの異方性が時間的に一定しているならばス
ケ−ルファクタの変動を引き起こさない。
に回転するのは理想的な場合である。実際には完全に等
確率で回転しないということもありうる。偏波面の存在
に異方性が残るということもある。この場合は偏光子を
通過する光量が厳密に半分にならないこともある。この
場合干渉光の強度が低くなるので感度も低くなる。しか
しそれでもこの異方性が時間的に一定しているならばス
ケ−ルファクタの変動を引き起こさない。
【0021】
【実施例】偏波変調器というのは本発明者が初めて提案
するものである。当然市販された偏波変調器というよう
なものは存在しない。しかし本発明者は位相変調器が偏
波変調器として利用できることを知っている。位相変調
器としては円筒形の圧電素子にファイバを巻き付けたも
の等が用いられる。円筒の内外または端面に電極を設け
て電極間に交番電圧を印加する。すると電圧が圧電素子
の半径方向に発生しこれが歪みを誘起する。ファイバも
これに伴って歪む。ファイバが巻き付けてあるがこれが
膨張収縮するので光路長が変化する。ために位相が変化
する。つまり位相変調器として機能する。だから位相変
調器なのであるが、これは困ったことに駆動電圧を大き
くすると、位相変化のみならず偏波面回転をも引き起こ
すということが分かってきた。位相変調器として用いる
場合は偏波面回転を押さえるように何らかの工夫をしな
ければならない。図4は圧電素子の概略斜視図である。
円筒形の圧電素子8にファイバ9を巻き付けてある。
するものである。当然市販された偏波変調器というよう
なものは存在しない。しかし本発明者は位相変調器が偏
波変調器として利用できることを知っている。位相変調
器としては円筒形の圧電素子にファイバを巻き付けたも
の等が用いられる。円筒の内外または端面に電極を設け
て電極間に交番電圧を印加する。すると電圧が圧電素子
の半径方向に発生しこれが歪みを誘起する。ファイバも
これに伴って歪む。ファイバが巻き付けてあるがこれが
膨張収縮するので光路長が変化する。ために位相が変化
する。つまり位相変調器として機能する。だから位相変
調器なのであるが、これは困ったことに駆動電圧を大き
くすると、位相変化のみならず偏波面回転をも引き起こ
すということが分かってきた。位相変調器として用いる
場合は偏波面回転を押さえるように何らかの工夫をしな
ければならない。図4は圧電素子の概略斜視図である。
円筒形の圧電素子8にファイバ9を巻き付けてある。
【0022】本発明ではこの性質を逆に利用する。圧電
素子に加える電圧をある程度の大きい振幅のものとす
る。すると光の偏波面が回転する。回転は偶然的ではな
く電圧に比例する。ために前記の(1)式のように偏波
面を回転させることができる。
素子に加える電圧をある程度の大きい振幅のものとす
る。すると光の偏波面が回転する。回転は偶然的ではな
く電圧に比例する。ために前記の(1)式のように偏波
面を回転させることができる。
【0023】これまで述べたものは電圧を使って圧電素
子を歪ませるものであるが、素子によっては磁場によっ
て歪むものもある。磁歪である。これを利用した位相変
調器であってもよい。この場合はコイルに通電すること
によって磁場を発生し、磁場によって素子を歪ませる。
素子が歪むとこれに巻き付けたファイバが膨張収縮す
る。磁歪を利用したものは応答速度が遅いのであるが、
本発明の場合偏波面の回転の周波数は数十Hz〜数百H
zで良いので、磁歪を利用したものも有効である。むし
ろ磁歪素子は歪みを大きく取れるので本発明には最適と
いうことできる。
子を歪ませるものであるが、素子によっては磁場によっ
て歪むものもある。磁歪である。これを利用した位相変
調器であってもよい。この場合はコイルに通電すること
によって磁場を発生し、磁場によって素子を歪ませる。
素子が歪むとこれに巻き付けたファイバが膨張収縮す
る。磁歪を利用したものは応答速度が遅いのであるが、
本発明の場合偏波面の回転の周波数は数十Hz〜数百H
zで良いので、磁歪を利用したものも有効である。むし
ろ磁歪素子は歪みを大きく取れるので本発明には最適と
いうことできる。
【0024】あるいは電気光学結晶の両面に電極を設け
て、これに交番電界を掛け、結晶に光を通すようにした
ものも用いることができる。電気光学結晶は電界によっ
て複屈折性を誘起できる。複屈折性は電圧に比例する。
ために電圧を周期的に変動させると光の偏波面を回転さ
せることができる。つまり電気光学効果を用いて偏波変
調器を構成できる。但しこれは偏波面の回転を(1)に
示すようにリニヤに変化させるということはできない。
(1)のようにきれいに偏波面回転を引き起こしたいと
いう場合はファラデ−回転素子を用いれば良い。常磁性
ガラスやガ−ネットなどの単結晶を用いることができ
る。偏波面の回転は磁場に比例する。そこでコイルをこ
れらの材料の近傍に設けコイル電流を周期的に変動させ
ると(1)のような偏波面回転を実現することができ
る。
て、これに交番電界を掛け、結晶に光を通すようにした
ものも用いることができる。電気光学結晶は電界によっ
て複屈折性を誘起できる。複屈折性は電圧に比例する。
ために電圧を周期的に変動させると光の偏波面を回転さ
せることができる。つまり電気光学効果を用いて偏波変
調器を構成できる。但しこれは偏波面の回転を(1)に
示すようにリニヤに変化させるということはできない。
(1)のようにきれいに偏波面回転を引き起こしたいと
いう場合はファラデ−回転素子を用いれば良い。常磁性
ガラスやガ−ネットなどの単結晶を用いることができ
る。偏波面の回転は磁場に比例する。そこでコイルをこ
れらの材料の近傍に設けコイル電流を周期的に変動させ
ると(1)のような偏波面回転を実現することができ
る。
【0025】位相変調器を偏波変調器として利用すると
きは、図1において、第2偏波変調器は偏光子4と第2
カップラ3Bの間に位置させる必要はない。ファイバカ
ップラ3Bとファイバコイル5の間に置くと位相変調器
として機能してしまうが、本来の位相変調器と変調周波
数を変えておけば、光信号を位相変調周波数で同期検波
する位相変調方式光ファイバジャイロにおいては、何ら
影響はない。
きは、図1において、第2偏波変調器は偏光子4と第2
カップラ3Bの間に位置させる必要はない。ファイバカ
ップラ3Bとファイバコイル5の間に置くと位相変調器
として機能してしまうが、本来の位相変調器と変調周波
数を変えておけば、光信号を位相変調周波数で同期検波
する位相変調方式光ファイバジャイロにおいては、何ら
影響はない。
【0026】図6は偏波面変調したときの偏波面回転角
の余弦cos Φと偏光子を通る光パワーの関係の例を示す
図である。ここでは3つの例を示す。1周期において印
加電圧が必ずしも連続していなくても良い。どのような
電圧の変化でもよいのである。1例のように理想的には
時間的に等速度で偏波面を回転させるのが良いのである
が、そうでなくても良い。偏波面の変化が時間的に一定
であれば良いのである。
の余弦cos Φと偏光子を通る光パワーの関係の例を示す
図である。ここでは3つの例を示す。1周期において印
加電圧が必ずしも連続していなくても良い。どのような
電圧の変化でもよいのである。1例のように理想的には
時間的に等速度で偏波面を回転させるのが良いのである
が、そうでなくても良い。偏波面の変化が時間的に一定
であれば良いのである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、時間平均すれば光を無偏光に
することができる偏波変調器を偏光子の前後に設けたも
のであるから、時間とともに出力が変動するというfa
dingが起こらない。偏光子を通る光量を時間平均の
意味で半分にすることができるからである。ファイバコ
イルの全体を偏波面保存光ファイバによって構成すると
スケ−ルファクタの変動という問題はないが、極めて高
価なものになる。本発明はファイバコイルの全体を偏波
面保存光ファイバで作る必要がない。だからより安価に
製作できる。
することができる偏波変調器を偏光子の前後に設けたも
のであるから、時間とともに出力が変動するというfa
dingが起こらない。偏光子を通る光量を時間平均の
意味で半分にすることができるからである。ファイバコ
イルの全体を偏波面保存光ファイバによって構成すると
スケ−ルファクタの変動という問題はないが、極めて高
価なものになる。本発明はファイバコイルの全体を偏波
面保存光ファイバで作る必要がない。だからより安価に
製作できる。
【0028】デポラライザを用いると偏光子に入る光を
無偏光にすることができるが、可干渉長の長い通常の通
信やCDで用いられる半導体レ−ザを用いようとする
と、デポラライザを作るためには10m程度の長い偏波
面保存光ファイバを必要とする。1m程度の短い偏波面
保存光ファイバでデポラライザを作ろうとすると、可干
渉長の短いス−パ−ルミネッセントダイオ−ドを用いな
ければならない。これは信頼性低く高価格である。発光
素子として最適ではない。本発明はデポラライザではな
く偏波変調器を用いる。これも実効的に光を無偏光にす
るのであるが原理が違う。ために長い偏波面保存光ファ
イバを不要とする。また通常の通信、CD用の半導体レ
−ザを発光素子として用いることができる。つまり高信
頼性、低価格の光源を利用できる。
無偏光にすることができるが、可干渉長の長い通常の通
信やCDで用いられる半導体レ−ザを用いようとする
と、デポラライザを作るためには10m程度の長い偏波
面保存光ファイバを必要とする。1m程度の短い偏波面
保存光ファイバでデポラライザを作ろうとすると、可干
渉長の短いス−パ−ルミネッセントダイオ−ドを用いな
ければならない。これは信頼性低く高価格である。発光
素子として最適ではない。本発明はデポラライザではな
く偏波変調器を用いる。これも実効的に光を無偏光にす
るのであるが原理が違う。ために長い偏波面保存光ファ
イバを不要とする。また通常の通信、CD用の半導体レ
−ザを発光素子として用いることができる。つまり高信
頼性、低価格の光源を利用できる。
【図1】本発明の光ファイバジャイロの概略構成図。
【図2】中間のファイバ光路に偏光子を設けた光ファイ
バジャイロの概略構成図。
バジャイロの概略構成図。
【図3】偏光子の後にデポラライザを設けた光ファイバ
ジャイロの概略構成図。
ジャイロの概略構成図。
【図4】本発明で偏波変調器として用いる素子の概略斜
視図。
視図。
【図5】偏光子に入射する光の偏波面方向と偏光子を通
過した光の光量を示すグラフ。
過した光の光量を示すグラフ。
【図6】偏波面回転角の余弦cos Φと偏光子を通る光パ
ワーの時間的変化の例を示す波形図。
ワーの時間的変化の例を示す波形図。
1 発光素子 2 受光素子 3A カップラ 3B カップラ 4 偏光子 5 ファイバコイル 6A 偏波変調器 6B 偏波変調器
Claims (3)
- 【請求項1】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
を伝搬させ、両廻り光の位相差からファイバコイルの回
転角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロ
であって、光源としての単色光を生ずる発光素子と、シ
ングルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファイバコイ
ルと、ファイバコイルの中を左廻り右廻りに伝搬した光
を干渉させ干渉光の強度を検出する受光素子と、ファイ
バコイルの両端を結合する第1の光分岐結合素子と、発
光素子と受光素子につながるファイバを結合する第2の
光分岐結合素子と、第1光分岐結合素子と第2光分岐結
合素子を結合する中間ファイバ光路と、中間ファイバ光
路に設けられた偏光子と、発光素子と偏光子の間に設け
られた光の偏波面を回転させる偏波変調器と、偏光子と
第2光分岐結合素子の間に設けられ光の偏波を回転させ
る第2の偏波変調器とよりなり、第1偏波変調器、第2
偏波変調器により光の偏波面を周期的に回転させるよう
にしたことを特徴とする光ファイバジャイロ。 - 【請求項2】 前記の偏波変調器が、光ファイバに機械
的な変形を加えることによりファイバ伝搬光の偏波面を
回転させるものであることを特徴とする請求項1に記載
の光ファイバジャイロ。 - 【請求項3】 前記の偏波変調器が、電気光学的効果を
用いたものであることを特徴とする請求項1に記載の光
ファイバジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13970992A JPH05306939A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 光ファイバジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13970992A JPH05306939A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 光ファイバジャイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05306939A true JPH05306939A (ja) | 1993-11-19 |
Family
ID=15251597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13970992A Pending JPH05306939A (ja) | 1992-05-01 | 1992-05-01 | 光ファイバジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05306939A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2762530C1 (ru) * | 2021-04-07 | 2021-12-21 | федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования «Национальный исследовательский университет ИТМО » (Университет ИТМО) | Интерферометрический волоконно-оптический гироскоп |
-
1992
- 1992-05-01 JP JP13970992A patent/JPH05306939A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2762530C1 (ru) * | 2021-04-07 | 2021-12-21 | федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования «Национальный исследовательский университет ИТМО » (Университет ИТМО) | Интерферометрический волоконно-оптический гироскоп |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4881817A (en) | Fiber optic rotation sensor utilizing high birefringence fiber and having reduced intensity type phase errors | |
CN102706340B (zh) | 一种干涉式光纤陀螺仪 | |
US6801319B2 (en) | Symmetrical depolarized fiber optic gyroscope | |
JPH03503927A (ja) | 改善されたバイアス安定度と再現性を有する光ファイバジャイロスコープ及びその製造方法 | |
EP2230484A1 (en) | Depolarizer for a fiber optic gyroscope (fog) using high birefringence photonic crystal fiber | |
EP0462360A1 (en) | Compound fiber-optic gyroscope using frequency discrimination | |
US6535654B1 (en) | Method for fabrication of an all fiber polarization retardation device | |
JPH05306939A (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JPH07151555A (ja) | 光源から信号を取り出す光ファイバジャイロ | |
JPH07198398A (ja) | 光ファイバジャイロ、位相変調器及びその製造方法 | |
JP2751599B2 (ja) | 光フアイバジヤイロ | |
JP2591852B2 (ja) | 光フアイバジヤイロ | |
JP2002054933A (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JP2571870B2 (ja) | 光フアイバジヤイロ | |
JP2571871B2 (ja) | 光フアイバジヤイロ | |
JP2514530B2 (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JPH0626870A (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JPH0658712A (ja) | 光ファイバセンサ | |
JPH07128077A (ja) | 円偏光とファラデ−効果を利用した光ファイバジャイロ | |
CN103743392B (zh) | 一种单耦合器双偏振光纤陀螺仪 | |
CN103743391B (zh) | 一种单耦合器全消偏光纤陀螺仪 | |
JP2514491B2 (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JPH07306049A (ja) | 光ファイバジャイロ | |
JPS60140115A (ja) | 光フアイバレ−トセンサ | |
JPH08145696A (ja) | 光ファイバジャイロスコープ |