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JPH07151555A - 光源から信号を取り出す光ファイバジャイロ - Google Patents

光源から信号を取り出す光ファイバジャイロ

Info

Publication number
JPH07151555A
JPH07151555A JP5321170A JP32117093A JPH07151555A JP H07151555 A JPH07151555 A JP H07151555A JP 5321170 A JP5321170 A JP 5321170A JP 32117093 A JP32117093 A JP 32117093A JP H07151555 A JPH07151555 A JP H07151555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitting element
light source
fiber
birefringent medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5321170A
Other languages
English (en)
Inventor
Yozo Nishiura
洋三 西浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP5321170A priority Critical patent/JPH07151555A/ja
Priority to EP94308691A priority patent/EP0655605A1/en
Priority to US08/348,089 priority patent/US5526115A/en
Publication of JPH07151555A publication Critical patent/JPH07151555A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/58Turn-sensitive devices without moving masses
    • G01C19/64Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams
    • G01C19/72Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams with counter-rotating light beams in a passive ring, e.g. fibre laser gyrometers
    • G01C19/721Details

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源から出てファイバコイルを時計廻り、反
時計廻りに伝搬した光を光源に戻し、発光素子の電流、
電圧変化、モニタ用の受光素子の光電流から角速度を求
めるようにした光ファイバジャイロにおいて、デポララ
イザの構造をより簡略にすること。 【構成】 常光線と異常光線に対する光路長の差が光源
のコヒーレンス長以上である複屈折媒質を、ファイバ端
と光源の間に設ける。光源が無偏光の光を出す場合は、
複屈折媒質の方位は任意である。光源が直線偏光を出す
場合は複屈折媒質の主軸が直線偏光に対して45度の角
度を成すようにする。偏光子を設ける場合は、複屈折媒
質の主軸が偏光子の透過軸に対して45度の角度を成す
ように設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光源から信号を取り出す
光ファイバジャイロの改良に関する。光源から信号を取
り出す光ファイバジャイロというのは、戻り光を受光す
る専用の受光素子を省き、光源にある発光素子の特性変
化か、モニタ用の受光素子の出力から干渉光の強度変化
を求めるものである。
【0002】
【従来の技術】通常の光ファイバジャイロは光源から出
た光を第1カップラを通し、偏光子で直線偏光にして、
第2カップラを通し光を2分しこれをファイバコイルに
時計廻り光反時計廻り光として伝搬させて第2カップラ
で合一し偏光子を逆に通して第1カップラから受光素子
に入れここで干渉光を検出するようになっている。発光
素子と受光素子が第1カップラの一方に対称の位置に設
けられる。
【0003】カップラが二つあるのは時計廻り光と反時
計廻り光の経路を等しくするためである。カップラがひ
とつでも、光を分岐しファイバコイルの両端に入れ、フ
ァイバコイルから出た光を受光素子に戻すことはできる
が、そうすると時計廻り光と反時計廻り光の経路が異な
るのでオフセットが出る。これを解決するためにカップ
ラは二つ必要である。
【0004】またカップラの途中に偏光子を設けると反
時計廻り光、時計廻り光において偏光が揃う。このよう
に発光素子、受光素子、ファイバコイル、二つのカップ
ラ、偏光子などの要素を含む光ファイバジャイロがmini
mum configuration と呼ばれ、これらは不可欠の要素と
されてきた。
【0005】しかし本発明者はこのように光ファイバジ
ャイロの常識に異を唱えた。本発明者は、光源から信号
を取り出す光ファイバジャイロを発明した(特願平5−
57756号)。図2に原理図を示す。
【0006】光源1は単色光または準単色光を発生す
る。光源1から出た光はレンズ10で絞られてシングル
モードファイバ2の端面に入射する。これが偏光子3を
通り直線偏光になって、カップラ(分岐素子)4で二つ
の光に分岐する。これらの光がシングルモードファイバ
を多数回巻き回したファイバコイル5の中を時計廻り
光、反時計廻り光として伝搬する。位相変調器6が途中
のファイバに設けられて、ここを通る光に位相変調を与
える。デポラライザ7がここを通る光を無偏光にする。
この光ファイバジャイロはカップラがひとつで、光源1
と対称の関係に設けられるべき受光素子を持たない。
【0007】光源1から出た光はカップラで2つに分岐
しこれが、ファイバコイル5を時計廻り光、反時計廻り
光として回り、カップラを通り光源1に戻る。光源1は
発光素子8とモニタ用受光素子9を含む。光源1に戻っ
た光の強度は、発光素子8自身の動作電流、またはモニ
タ用受光素子9の光電流によって検出される。これが位
相変調器のキャリヤ信号により同期検波され回転角速度
が求められる。
【0008】このような構成の光ファイバジャイロは、
前記のminimum configuration よりもさらに少ない部品
によって作られる。製造の難しいカップラがひとつ少な
いのでコスト削減に効果がある。また受光素子を減らす
ことができるという利点もある。
【0009】この光ファイバジャイロにおいては、ファ
イバコイルを単なるシングルモードファイバ(SM)で
製作しても、偏波保持光ファイバ(PM)で製作しても
良い。偏波保持光ファイバで作る場合は偏波面が常に保
存されるので好都合である。デポラライザ7は不要であ
る。しかしこれは高価なファイバである。これが光ファ
イバジャイロのコストを押し上げる。
【0010】シングルモードファイバでファイバコイル
を作った場合はより低価額になるが、工夫がいる。シン
グルモードファイバは偏光面を保持する機能がない。そ
のままでは、偏光面の回転のためにスケールファクタが
変動したりドリフトが発生したりする。そこでデポララ
イザ7を入れて無偏光にする必要がある。理由を簡単に
説明する。
【0011】シングルモードファイバは完全に軸対称で
あるため、偏波保持能力がない。光が偏光子3で直線偏
光になってからファイバコイル5を通る。シングルモー
ドファイバは偏光状態を保存しないので、途中で偏波回
転する可能性がある。ために直線偏光がファイバコイル
から反対向きに偏光子を通ろうとするときに、これが偏
光子を通過できるとは限らない。そこでデポラライザを
入れ無偏光にしてから偏光子に返すようにしている。こ
うすると光の半分のパワーが偏光子を透過できる。これ
によりスケールファクターの変動を抑制できる。
【0012】デポラライザの機能はもうひとつある。フ
ァイバコイルを伝搬する時の直交偏波間に光路長差があ
る。これがドリフトの原因になるので、偏光子により偏
光方向をひとつに規定している。偏光子の消光比は、光
を直線偏光にする能力を表す係数である。透過軸に平行
な直線偏光の透過量で、透過軸に直角な直線偏光の透過
量を割ったものである。この比が0であれば偏光子とし
て完全である。しかし実際の偏光子ではこれは有限であ
る。
【0013】もしも全ての偏光状態の光が干渉性を持つ
とすれば、偏光子に要求される消光比は極めて小さいも
のになる。これは製作が難しい。デポラライザは直交偏
波間でコヒーレンス長以上の光路長の差を与えることに
より干渉しないようにしている。これは反対に偏光子の
負担を軽減している。つまりデポラライザは、偏光子の
作用を補完しドリフトを防ぐ作用もしている。
【0014】デポラライザとしてはLyotのデポララ
イザが良く知られている。これは二つの複屈折性の結晶
の主軸を45度傾けて張り合わせたものである。バルク
結晶を使う他に偏波保持光ファイバ(複屈折ファイバ)
を使ってデポラライザを作ることができる。図3に示す
ように、2本の偏波保持光ファイバ(PM)を互いの主
軸が45°傾いた状態で融着接続する。これによりデポ
ラライザとなる。
【0015】デポラライザについて少し説明する。複屈
折性物体がありこれの異常光線屈折率をne 、常光線屈
折率をno とする。長さをLとする。するとこの物体を
透過した時の、異常光線、常光線の光路長の差ΔLは屈
折率の差にLをかけたものである。これが光のコヒーレ
ンス長Lcより長いようにする。
【0016】 ΔL=|(ne −no )|L>Lc (1)
【0017】コヒーレンス長より長い距離離れた光は干
渉しない。そこでこの複屈折物体を通った異常光線、常
光線が干渉しない。デポラライザはこのような条件を満
足する二つの複屈折物体を含む。長さの比は1:2にす
ることが多い。第1複屈折物体に主軸が45°を成すよ
うに第2の複屈折物体を張り合わせる。すると第2の物
体に入るときに常光線、異常光線ともに主軸方向に半分
ずつのパワーに分割される。これらが異常光線、常光線
として伝搬する。第2の複屈折物体を出た直後におい
て、直交する偏波面の光のパワーが等しい。ためにどの
方向に偏波面を持つ光も同じパワーを有する。
【0018】また複屈折により4つの異なる光路長が発
生する。もしも光源で同時に発生した一塊の光を波束と
表現することにすれば、はじめの複屈折物体を通過した
後、2つの波束になる。さらに二つの複屈折物体を通過
した後では、4つの異なる波束が存在する。複屈折物体
の長さの比を1:2にすると、4つの波束間の距離は等
しい。しかもこれらはいずれもコヒーレンス長以上離れ
ている。ためにこれらの4つの波束が干渉しない。どの
方向の直線偏光の強度も等しく、直交偏波間で干渉が起
こらないのでこれが無偏光ということができる。白熱電
球のような完全な無偏光ではないにしてもそれに近いも
のである。そこで、(1)を満足する二つの複屈折物体
を45°捻じって張り合わせたものがデポラライザにな
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】2本の偏波保持光ファ
イバを、その主軸が45°捻れた状態で融着接続するの
は難しい。専用の融着接続機が必要である。45°から
の角度のずれがあってはならない。通常のシングルモー
ドファイバの融着接続に比べて製造条件を格段に厳しく
管理する必要がある。偏波保持光ファイバ自体シングル
モードファイバに比べて高価額である。このような理由
で偏波保持光ファイバを2本融着接続するデポラライザ
の存在は光ファイバジャイロを高コストのものにする。
【0020】光源から信号を取り出す光ファイバジャイ
ロは本発明者独自の構造である。しかしデポラライザの
ためになお高価なものになるという難点があった。デポ
ラライザの存在が量産性を妨げ、コストダウンの障害と
なっている。このような難点を克服しより量産性に富み
より安価な光ファイバジャイロを提供することが本発明
の目的である。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは、光源とファイバ端の間にひとつの複屈折物体を
置く。これによりデポラライザと等価な作用を行なわせ
る。二つの複屈折物体を要しない。これらを張り合わせ
る必要もない。ひとつの複屈折物体を使うだけである。
複屈折媒質としては、ルチル結晶、方解石結晶、偏波保
持光ファイバなどを用いることができる。光源の偏光状
態により、あるいは偏光子の有無により3つの場合が大
別される。
【0022】光源からの光が無偏光の場合、複屈折媒
質の方向は任意である。 光源からの光が直線偏光の場合、複屈折媒質の主軸が
直線偏光と45°を成すようにする。 光源とファイバ端の間に偏光子を設ける場合、複屈折
媒質の主軸が、偏光子の透過軸と伝搬方向の周りに45
度の角度を成し、しかも偏光子とファイバ端の間に複屈
折媒質を設ける。
【0023】図1は本発明の光ファイバジャイロの原理
的な構成図である。レンズとファイバ端の間に複屈折媒
質11を置いている。光源1から出た単色光または準単
色光がレンズで集光され、複屈折媒質11を通り、ファ
イバ2の端部に入射する。これが分岐素子4で二つの光
に別れてファイバコイル5を時計廻り、反時計廻りに伝
搬する。これが分岐素子4で合体し、ファイバ端から出
て複屈折媒質11を通り、光源1に戻る。この信号はフ
ァイバコイルの回転角速度に比例する位相差の時計廻
り、反時計廻り光を含む。発光素子の電流変化やモニタ
用の受光素子の光電流を同期検波して回転角速度を求め
る。上のとはこの構成に対応する。
【0024】図4は本発明の他の例を示す。これは光源
とファイバ端の間に偏光子20と、複屈折媒質11を置
いたものである。偏光子の透過軸に対して、複屈折媒質
の主軸が45度の角度を成すように設置する。上のは
この構成に対応する。
【0025】
【作用】本発明の複屈折媒質の作用は独特なものがあ
る。次に本発明の光ファイバジャイロにおける複屈折媒
質の作用について説明する。図5に複屈折媒質を示す。
複屈折媒質は1軸異方性、2軸異方性の場合がある。本
発明はいずれでも適用できる。2軸異方性の場合は3つ
の直交する主軸が区別できるので問題がない。
【0026】1軸異方性の場合は、等価な軸があるので
少し説明を要する。1軸異方性の場合、光学主軸をa
軸、b軸、c軸とすると、一般にa軸とb軸が等価で、
c軸が異方性軸になる。この場合、異常光線と常光線を
空間的に分離せず、複屈折により光路長の差を与えよう
とすると、ac面が光の伝搬方向と直角になるようにす
る。つまりb軸が伝搬方向に平行である。そして、X
軸、Y軸が光学主軸(a軸、c軸)に一致するようにし
てある。光の進行方向をZ方向(b軸に平行)とする。
【0027】2軸異方性の場合は、どの光学主軸(a
軸、b軸、c軸)をZ方向に選んでも差し支えない。X
方向に偏光した直線偏光をX偏波、Y方向に偏光した直
線偏光をY偏波ということにする。X偏波とY偏波が入
射した場合、その複屈折作用により位相速度が異なる。
媒質を通り抜けた時に屈折率差に比例する光路長の差Δ
Lが発生する。X偏波の屈折率をnx 、Y偏波の屈折率
をny として、光路長差ΔLは
【0028】 ΔL=|nx −ny |L (2)
【0029】によって表される。これが光源のコヒーレ
ンス長Lcより長いものとする。
【0030】 ΔL>Lc (3)
【0031】こうすると、X偏波とY偏波は以後干渉す
ることがない。デポラライザというのはここでX偏波と
Y偏波の強度を等しくしたものなのである。これを等し
くするために、従来は前段にもうひとつの45度主軸の
傾いた複屈折媒質を置き、これによって、X偏波とY偏
波の強度を同一にしていた。従来のデポラライザの第1
番目の媒質は等量のX、Y偏波を作り出すためのもので
ある。もしもほかに等量のX、Y偏波を作り出すものが
あれば、ひとつの複屈折媒質によって実効的にデポララ
イザとすることができる。
【0032】光ファイバジャイロには、一般にスーパー
ルミネッセントダイオードなどのコヒーレンス長の短
い、干渉性の低い光源が用いられる。スーパールミネッ
セントダイオードはLEDと同じ自然放出による発光
と、レーザダイオードの誘導放出による発光の中間の状
態で発光する。つまりスーパールミネッセントダイオー
ドの発光は、自然放出と誘導放出の発光モードの組合せ
になっている。駆動電流により両者の比率が変化する。
一般に発光パワーが低いときは自然放出が主であり、発
光パワーが高い時は誘導放出が大きくなる。発光状態に
より前記の、が区別される。
【0033】 光源が自然放出によって発光する場
合、この光は無偏光である。スーパールミネッセントダ
イオードを低パワーで駆動する時は、殆ど無偏光に近い
発光になる。この場合、複屈折媒質の主軸の方位は(光
軸に垂直な面内で)任意の方向であってよい。もともと
無偏光に近いのであるが、X偏波とY偏波をコヒーレン
ス長以上引き離し、相互に干渉できないようにするので
より完全に無偏光になる。ここでX、Y偏波というのは
複屈折媒質の主軸の方向に偏光を持つといういうことで
光源の偏光状態とは無関係である。
【0034】光源が主に誘導放出によって発光する場
合これは直線偏光になる。偏光の方向は、素子の結晶学
的方位によって決まる。この場合は、直線偏光の偏光方
向と、複屈折媒質の主軸の方向が45°を成すようにす
る。直線偏光の方向をXY方向にするので、複屈折媒質
の主軸に平行な偏光であるX偏光、Y偏光に等しいパワ
ーが配分される。これらの光が媒質を通りコヒーレンス
長以上に離れるので、これ以後干渉しない。また任意の
方向の偏光を持つ光の強度が等しくなるので無偏光にな
る。
【0035】 偏光子がなくても本発明の光ファイバ
ジャイロはその機能を果たすことができる。しかし、偏
光選択性をさらに良くするには、複屈折媒質の光源側
(図4)に偏光子20を設ければ良い。この場合、複屈
折媒質の主軸が、偏光子の透過軸と45°を成すように
設定する。つまり複屈折媒質の結晶主軸a軸とc軸を、
X軸、Y軸方向にとると、直線偏光はXY方向に偏波を
持つようにする。と同じように、X偏波とY偏波に同
じパワーが配分される。これらが光源のコヒーレンス長
以上の距離離れてしまう。直交偏光間で干渉が起こら
ず、直交偏波の光の強度が等しいので無偏光である。偏
光子として通常の偏光子ではなく、特別な方位に設定し
た複屈折媒質を用いることもできる。
【0036】とは他の部品が直線偏光を形成するこ
とを利用し、ひとつの複屈折媒質によりデポラライザと
同じ機能を発揮するようにしたものである。
【0037】
【実施例】図1の構成で、複屈折媒質としてバルクの光
学結晶を例えば用いる。ルチル結晶、方解石、水晶など
が利用できる。ここでは、方解石を複屈折媒質として用
いた。常光線屈折率ne =1.66、異常光線屈折率n
o =1.49である。屈折率差が0.17であるので、
光路長差ΔLは、
【0038】 ΔL=0.17L (4)
【0039】となる。光源としてスーパールミネッセン
トを用いたとする。典型的な例としてコヒーレンス長L
cが50μmのものを採用する。するとコヒーレンス長
より長い光路長差を与えるには、
【0040】 0.17L>50μm (5)
【0041】である。すると、方解石の長さLは L>294μm (6)
【0042】であればよい。ごく薄い方解石結晶で良い
ことが分かる。光源のコヒーレンス長がより長い場合は
それに応じて、結晶を長くする必要がある。(1)式に
より簡単に計算できる。
【0043】複屈折媒質として、偏波保持光ファイバを
用いることもできる。複屈折率B=nx −ny が分かっ
ているので、必要なファイバの長さを計算できる。例え
ば標準的な偏波保持光ファイバの複屈折Bは5×10-4
である。この場合は、
【0044】 0.0005L>50μm (7) L>100mm (8)
【0045】となる。つまりこの偏波保持光ファイバで
あれば。0.1m程度で足りる。十分に短くて、コスト
高にならない。もしも通常のデポラライザを作ろうとす
ると、これの2倍の長さの偏波保持光ファイバをもう1
本必要とし、これらを、異方性方向が45度の角度を成
すように精密に融着接続しなければならない。本発明は
ファイバは1本で済み、精密な融着接続も不要である
(ただしシングルモードファイバ2との接続は必要であ
る)。
【0046】図4のように偏光子20を、複屈折媒質の
前または後に設ける場合は、偏光子の透過軸と、複屈折
媒質の主軸を45°傾けるようにする。偏光子は偏光プ
リズムのようなものでもよいし、金属誘電体多層膜でも
良い。あるいはファイバ型偏光子を用いることもでき
る。
【0047】あるいは図6のように異方性軸(c軸)を
前方45°方向に傾けた別の複屈折媒質21を用いても
よい。後の複屈折媒質11が、本発明で主要な働きをし
ている複屈折媒質である。光の進行方向をZ方向(Z=
b)とすると、複屈折媒質11の異方性軸はX軸又はY
軸に平行である(X=a、Y=cあるいはX=c、Y=
a)。しかし前の複屈折媒質21は偏光子と同じように
一方の直線偏光のみを取り出すためのものである。常光
線(実線)は直角入射であるので、そのまま直進する。
異常光線(破線)は直角入射であるにも拘らず、複屈折
の分だけ経路が屈折する。
【0048】これは複屈折媒質の異方性軸(c軸)が、
光の進行方向(Z方向)に対して45°傾いている時に
特に顕著に起こる現象である。等方軸(a軸、b軸)の
方向は任意である。異常光線の直角からのずれの角度Θ
は、c軸がZ方向に対して45°の角度を成すとき、屈
折率の差を複屈折の平均で割った値になる。Θ=2(n
e −no )/(ne +no )。複屈折媒質が十分の厚さ
を持てば、光軸から外れてしまった異常光線は光ファイ
バに入らない。
【0049】ここで常光線というのは、偏波がc軸成分
を持たないということで定義できる。a軸単位ベクトル
とb軸単位ベクトルの差の方向に、偏光を持つ直線偏光
である。直線偏光の方向は確定する。異常光線はc軸方
向にも偏光成分を持ち、伝搬方向と常光線の偏光に直交
する偏光を持つということによって定義される。常光線
だけが以後複屈折媒質11を通り光ファイバに入る。つ
まり、常光線と異常光線を空間的に分離する。このため
にはじめの複屈折媒質21は、偏光子と等価な作用を持
つ。反対に異常光線のみをファイバに通し、常光線をフ
ァイバの外に追い出すということも可能である。いずれ
でも良い。これは、本発明者の提案になる特願平5−2
08683号「偏光選択素子、光源モジュール及び光フ
ァイバジャイロ」に詳しく説明してある。
【0050】2つめの複屈折媒質はこれに対して、これ
までに説明してきたものと同じ方向に設置する。b軸が
Z方向を向く。a軸、c軸がZ方向に直角である。第1
の複屈折媒質からでた直線偏光(第1複屈折媒質のaベ
クトルとbベクトルの差の方向)に対して、a軸、c軸
ともに45°の角度を成すように設置する。
【0051】
【発明の効果】本発明者が先に提案した「光源から信号
を取り出す光ファイバジャイロ」(特願平5−5775
6号)において、ファイバコイルをシングルモードファ
イバとするとデポラライザが必要であった。本発明は、
ひとつの複屈折媒質を光源とファイバの間に設けるだけ
でデポラライザと同じように光を無偏光に変換すること
ができる。高価な偏波保持光ファイバを2本、異方性軸
が45°を成すように融着接続するという、複雑で、不
安定で、難しい工程を省くことができる。これにより、
低コストの光ファイバジャイロを製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光源から信号を取り出す光ファイバジ
ャイロの原理構成図。
【図2】本発明者が先に発明した光ファイバジャイロ
(特願平5−57756号)の原理図。
【図3】2本の偏波保持光ファイバを異方性軸が45°
異なるように融着接続してデポラライザとする従来例に
係るデポラライザの概略図。
【図4】本発明の光ファイバジャイロの他の構成を示す
概略原理図。
【図5】本発明において複屈折媒質の作用を説明するた
めの図。
【図6】偏光子と等価なものとして複屈折媒質を用いた
例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 光源 2 シングルモードファイバ 3 偏光子 4 分岐素子 5 ファイバコイル 6 位相変調器 7 デポラライザ 8 発光素子 9 モニタ用受光素子 10 レンズ 11 複屈折媒質 20 偏光子 21 複屈折媒質

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単色光又は準単色光を発生する発光素子
    とこれの背後に設けられ発光素子の発光強度を監視する
    モニタ用の受光素子を含む光源と、シングルモードファ
    イバを多数回巻き回したファイバコイルと、発光素子か
    ら出た光を2分してファイバコイルの両端に導く分岐素
    子とを含み、発光素子から出た光を分岐しファイバコイ
    ルを時計廻り、反時計廻りに伝搬させ、光源に戻った光
    の強度を、発光素子自身の動作状態の変化あるいはモニ
    タ用の受光素子の光電流によって求め、時計廻り光と反
    時計廻り光の位相差からファイバコイルの回転角速度を
    求めるようにした光ファイバジャイロであって、常光線
    と異常光線に対する光路長の差が発光素子のコヒーレン
    ス長以上である複屈折媒質を、分岐素子と光源の間に設
    けて、複屈折媒質を通る光を無偏光にすることを特徴と
    する光源から信号を取り出す光ファイバジャイロ。
  2. 【請求項2】 直線偏光の単色光又は準単色光を発生す
    る発光素子とこれの背後に設けられ発光素子の発光強度
    を監視するモニタ用の受光素子を含む光源と、シングル
    モードファイバを多数回巻き回したファイバコイルと、
    発光素子から出た光を2分してファイバコイルの両端に
    導く分岐素子とを含み、発光素子から出た光を分岐しフ
    ァイバコイルを時計廻り、反時計廻りに伝搬させ、光源
    に戻った光の強度を、発光素子自身の動作状態の変化あ
    るいはモニタ用の受光素子の光電流によって求め、時計
    廻り光と反時計廻り光の位相差からファイバコイルの回
    転角速度を求めるようにした光ファイバジャイロであっ
    て、常光線と異常光線に対する光路長の差が発光素子の
    コヒーレンス長以上である複屈折媒質を、分岐素子と光
    源の間に、直線偏光の偏光方向に対して主軸が伝搬方向
    の回りに約45°傾いた方向になるように設けて、複屈
    折媒質を通る光を無偏光にすることを特徴とする光源か
    ら信号を取り出す光ファイバジャイロ。
  3. 【請求項3】 単色光又は準単色光を発生する発光素子
    とこれの背後に設けられ発光素子の発光強度を監視する
    モニタ用の受光素子を含む光源と、シングルモードファ
    イバを多数回巻き回したファイバコイルと、発光素子か
    ら出た光を2分してファイバコイルの両端に導く分岐素
    子とを含み、発光素子から出た光を分岐しファイバコイ
    ルを時計廻り、反時計廻りに伝搬させ、光源に戻った光
    の強度を、発光素子自身の動作状態の変化あるいはモニ
    タ用の受光素子の光電流によって求め、時計廻り光と反
    時計廻り光の位相差からファイバコイルの回転角速度を
    求めるようにした光ファイバジャイロであって、偏光子
    と、常光線と異常光線に対する光路長の差が発光素子の
    コヒーレンス長以上である複屈折媒質とを、複屈折媒質
    の異方性主軸と他の主軸と、偏光子の透過軸とが伝搬方
    向の周りに約45°傾いた方向になるようにし、偏光子
    が光源側に複屈折媒質が分岐素子側になるように、分岐
    素子と光源の間に設けて、複屈折媒質を通る光を無偏光
    にすることを特徴とする光源から信号を取り出す光ファ
    イバジャイロ。
  4. 【請求項4】 単色光又は準単色光を発生する発光素子
    とこれの背後に設けられ発光素子の発光強度を監視する
    モニタ用の受光素子を含む光源と、シングルモードファ
    イバを多数回巻き回したファイバコイルと、発光素子か
    ら出た光を2分してファイバコイルの両端に導く分岐素
    子とを含み、発光素子から出た光を分岐しファイバコイ
    ルを時計廻り、反時計廻りに伝搬させ、光源に戻った光
    の強度を、発光素子自身の動作状態の変化あるいはモニ
    タ用の受光素子の光電流によって求め、時計廻り光と反
    時計廻り光の位相差からファイバコイルの回転角速度を
    求めるようにした光ファイバジャイロであって、異方性
    主軸が光の伝搬方向に対して約45°伝搬方向に対して
    傾いている第1の複屈折媒質と、異方性主軸と等方性主
    軸が光の伝搬方向に対して直角になるようにしてあり常
    光線と異常光線に対する光路長の差が発光素子のコヒー
    レンス長以上である第2の複屈折媒質とを、光源とファ
    イバの間に設けて、第1の複屈折媒質によって空間的に
    分離された異常光線または常光線のいずれかのみを偏光
    方向が異方性主軸と等方性主軸に対して約45°を成す
    ようにして第2の複屈折媒質に通して光を無偏光にする
    ことを特徴とする光源から信号を取り出す光ファイバジ
    ャイロ。
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