JPH05296922A - 炭素同位体分析装置 - Google Patents
炭素同位体分析装置Info
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- JPH05296922A JPH05296922A JP9625192A JP9625192A JPH05296922A JP H05296922 A JPH05296922 A JP H05296922A JP 9625192 A JP9625192 A JP 9625192A JP 9625192 A JP9625192 A JP 9625192A JP H05296922 A JPH05296922 A JP H05296922A
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Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高感度で精度良く、しかも、水分等のスペク
トルの影響を受けずに炭素の同位体比をトレース可能な
炭素同位体分析装置を提供する。 【構成】 被検物たる12CO2 と13CO2 とを試料セル
2内に入れ、これに近赤外域の半導体レーザ光を照射し
て一部を共鳴吸収させるとともに、各CO2 により異な
る強度の残余光を光検出器5で検出してロックイン増幅
器6に導く。ロックイン増幅器6では、半導体レーザ1
の発光波長が6253.73 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2
の光吸収スペクトルと、同じく発光波長が6253.90 [cm
-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトルの強度比を検
出する。
トルの影響を受けずに炭素の同位体比をトレース可能な
炭素同位体分析装置を提供する。 【構成】 被検物たる12CO2 と13CO2 とを試料セル
2内に入れ、これに近赤外域の半導体レーザ光を照射し
て一部を共鳴吸収させるとともに、各CO2 により異な
る強度の残余光を光検出器5で検出してロックイン増幅
器6に導く。ロックイン増幅器6では、半導体レーザ1
の発光波長が6253.73 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2
の光吸収スペクトルと、同じく発光波長が6253.90 [cm
-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトルの強度比を検
出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の炭素同位体が混
在する試料物質に光を照射し、その光吸収スペクトル強
度比に基づいて同位体の比率を求める炭素同位体分析装
置に関する。
在する試料物質に光を照射し、その光吸収スペクトル強
度比に基づいて同位体の比率を求める炭素同位体分析装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然界には同位体が僅かに存在し、この
同位体の変化をトレースすることにより、医学分野では
病気の診断、農業分野では光合成の研究・植物の代謝作
用の研究、地球科学分野では生態系のトレースに利用で
きる。
同位体の変化をトレースすることにより、医学分野では
病気の診断、農業分野では光合成の研究・植物の代謝作
用の研究、地球科学分野では生態系のトレースに利用で
きる。
【0003】このような用途に使われる同位体として
は、窒素、炭素がある。特に、炭素では、質量数12の
炭素(以下12Cと略記する)と質量数13の炭素(以下
13Cと略記する)の安定同位体がある。これら安定同位
体は、放射性同位体のように放射線被爆が無く、取り扱
いが容易なため、医療分野での利用が積極的に研究され
ている。
は、窒素、炭素がある。特に、炭素では、質量数12の
炭素(以下12Cと略記する)と質量数13の炭素(以下
13Cと略記する)の安定同位体がある。これら安定同位
体は、放射性同位体のように放射線被爆が無く、取り扱
いが容易なため、医療分野での利用が積極的に研究され
ている。
【0004】上記安定同位体の分析装置として、従来よ
り使用されている装置の一例が図4に示されている。図
中、10は赤外域の発光波長範囲の広いランプ、11は
試料セル、12は試料ガス導入口、13は試料ガス排出
口、14は分散型分光器、15はミラー、16は回折格
子、17はスリット、18は光検出器である。
り使用されている装置の一例が図4に示されている。図
中、10は赤外域の発光波長範囲の広いランプ、11は
試料セル、12は試料ガス導入口、13は試料ガス排出
口、14は分散型分光器、15はミラー、16は回折格
子、17はスリット、18は光検出器である。
【0005】この装置で、試料ガスは、試料ガス導入口
12から試料セル11内に導入され、試料ガス排出口1
3より排出される。ランプ10から出た光は試料セル1
1に入射し、試料セル11内の試料ガスと相互作用して
一部が共鳴吸収される。残余の光が試料セル11を通過
して分散型分光器14に入り、ミラー15でビーム方向
が変えられ、回折格子16に照射される。そして、回折
格子16で波長分散がなされ、スリット17で波長選択
された波長の光強度が光検出器18で検出される。ここ
で回折格子16の角度をθ方向に連続的に回転すること
により選択波長が変えられ、試料ガスの光吸収スペクト
ルが測定される。
12から試料セル11内に導入され、試料ガス排出口1
3より排出される。ランプ10から出た光は試料セル1
1に入射し、試料セル11内の試料ガスと相互作用して
一部が共鳴吸収される。残余の光が試料セル11を通過
して分散型分光器14に入り、ミラー15でビーム方向
が変えられ、回折格子16に照射される。そして、回折
格子16で波長分散がなされ、スリット17で波長選択
された波長の光強度が光検出器18で検出される。ここ
で回折格子16の角度をθ方向に連続的に回転すること
により選択波長が変えられ、試料ガスの光吸収スペクト
ルが測定される。
【0006】なお、測定にあたって、炭素は赤外域の光
と直接共鳴しないので、予め二酸化炭素(CO2 )にし
た後に試料セル11へ導入され、そのスペクトルが測定
されることになる。また、二酸化炭素12CO2 と13CO
2 には質量差があるので、ごく僅かに光吸収周波数が異
なる。従って、回折格子16を回転して角度θを変えて
12CO2 と13CO2 との光吸収スペクトルをほぼ同時に
測定し、両者の吸収強度の比を求めることにより炭素同
位体比の変化がトレースできる。
と直接共鳴しないので、予め二酸化炭素(CO2 )にし
た後に試料セル11へ導入され、そのスペクトルが測定
されることになる。また、二酸化炭素12CO2 と13CO
2 には質量差があるので、ごく僅かに光吸収周波数が異
なる。従って、回折格子16を回転して角度θを変えて
12CO2 と13CO2 との光吸収スペクトルをほぼ同時に
測定し、両者の吸収強度の比を求めることにより炭素同
位体比の変化がトレースできる。
【0007】ところで、12CO2 と13CO2 の光吸収ス
ペクトルの微細構造(振動・回転スペクトル)は、夫々
図4(a)(b)のように成っており、両者のスペクト
ルのずれは僅かである。また、この微細構造の各スペク
トル幅は試料ガス圧力760Torrでは0.1 [c
m-1]、数Torrでは0.01[cm-1]程度と非常に狭
い。更に、13CO2 /12CO2 の天然存在比は約1%で
あるので、12CO2 の光吸収強度は13CO2 よりも10
0倍程度強い。
ペクトルの微細構造(振動・回転スペクトル)は、夫々
図4(a)(b)のように成っており、両者のスペクト
ルのずれは僅かである。また、この微細構造の各スペク
トル幅は試料ガス圧力760Torrでは0.1 [c
m-1]、数Torrでは0.01[cm-1]程度と非常に狭
い。更に、13CO2 /12CO2 の天然存在比は約1%で
あるので、12CO2 の光吸収強度は13CO2 よりも10
0倍程度強い。
【0008】このようなスペクトルを正確に測定するに
は、0.001 [cm-1]以上のスペクトル分解能が必要であ
るが、従来の分析装置のスペクトル分解能は1[cm-1]
程度であり、CO2 ガスの光吸収スペクトル幅よりも広
いので、微細構造の各スペクトルを分離して測定できな
い。その結果、炭素同位体相互の光吸収スペクトルの影
響を受け、正確なスペクトルを測定できない。そのた
め、図5に示すような12CO2 と13CO2 のスペクトル
が重なったスペクトルを測定していた。
は、0.001 [cm-1]以上のスペクトル分解能が必要であ
るが、従来の分析装置のスペクトル分解能は1[cm-1]
程度であり、CO2 ガスの光吸収スペクトル幅よりも広
いので、微細構造の各スペクトルを分離して測定できな
い。その結果、炭素同位体相互の光吸収スペクトルの影
響を受け、正確なスペクトルを測定できない。そのた
め、図5に示すような12CO2 と13CO2 のスペクトル
が重なったスペクトルを測定していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような相互の影響
を受けるスペクトルでは、例えば、12CO2 の濃度がご
く僅か変化しても、13CO2 のスペクトルが影響を受け
て測定誤差が発生する。従来の分析装置では、測定スペ
クトルに基づいて相互の重なり量を計算で求めて補正し
ているが、その補正ではスペクトル相互の重なり量を充
分に取り除けないので、精度良く同位体比の変化をトレ
ースできない。
を受けるスペクトルでは、例えば、12CO2 の濃度がご
く僅か変化しても、13CO2 のスペクトルが影響を受け
て測定誤差が発生する。従来の分析装置では、測定スペ
クトルに基づいて相互の重なり量を計算で求めて補正し
ているが、その補正ではスペクトル相互の重なり量を充
分に取り除けないので、精度良く同位体比の変化をトレ
ースできない。
【0010】また、試料ガス中にはCO2 ガス以外にも
多くの不純物が含まれており、その不純物も光を吸収す
るので、不純物の光吸収スペクトルがCO2 ガスのスペ
クトルの近辺に存在すると影響を受け、測定誤差とな
る。この不純物の影響を極力除去するためにはスペクト
ル分解能を高くする必要があるが、前述のように、従来
の分析装置はスペクトル分解能が低い。
多くの不純物が含まれており、その不純物も光を吸収す
るので、不純物の光吸収スペクトルがCO2 ガスのスペ
クトルの近辺に存在すると影響を受け、測定誤差とな
る。この不純物の影響を極力除去するためにはスペクト
ル分解能を高くする必要があるが、前述のように、従来
の分析装置はスペクトル分解能が低い。
【0011】更に、ごく微量の炭素同位体の変化を検出
するためには、光吸収スペクトルを高感度で検出する必
要がある。上記した従来の分析装置では、スリット17
の幅を広くとると感度を高くできるが、分解能が低くな
るという相反する関係があり、感度と精度とを両立させ
ることは難しい。
するためには、光吸収スペクトルを高感度で検出する必
要がある。上記した従来の分析装置では、スリット17
の幅を広くとると感度を高くできるが、分解能が低くな
るという相反する関係があり、感度と精度とを両立させ
ることは難しい。
【0012】本発明の課題は、炭素同位体相互の光吸収
の影響や不純物のスペクトル、外乱の影響を受けること
なく、高感度で精度良く炭素の同位体比をトレース可能
な炭素同位体分析装置を提供することにある。
の影響や不純物のスペクトル、外乱の影響を受けること
なく、高感度で精度良く炭素の同位体比をトレース可能
な炭素同位体分析装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、発光スペクト
ル幅の非常に狭い近赤外域の半導体レーザを波長可変光
源とし、これを試料ガスに照射して、12CO2 と13CO
2 との光吸収スペクトルの強度比を検出するようにした
ものである。
ル幅の非常に狭い近赤外域の半導体レーザを波長可変光
源とし、これを試料ガスに照射して、12CO2 と13CO
2 との光吸収スペクトルの強度比を検出するようにした
ものである。
【0014】具体的に説明すると、AlGaAs系又はInGaAs
P 系材料を用いた近赤外域の半導体レーザは、光通信、
光情報処理用として精力的に研究・開発され、小型、高
効率、高信頼性になっている。鉛塩系材料の赤外域半導
体レーザは、常温で発振しないので、液体ヘリウムや液
体窒素等による大型の冷却機が必要となるが、近赤外域
の半導体レーザは常温で発振し、ペルチェ素子を用いて
半導体レーザの温度を制御すれば波長可変光源となる。
P 系材料を用いた近赤外域の半導体レーザは、光通信、
光情報処理用として精力的に研究・開発され、小型、高
効率、高信頼性になっている。鉛塩系材料の赤外域半導
体レーザは、常温で発振しないので、液体ヘリウムや液
体窒素等による大型の冷却機が必要となるが、近赤外域
の半導体レーザは常温で発振し、ペルチェ素子を用いて
半導体レーザの温度を制御すれば波長可変光源となる。
【0015】このような実用上優れた特徴を持つ近赤外
域の半導体レーザを用いれば、装置全体が非常に小型化
でき、取扱が容易で且つ信頼性の高い装置が実現でき
る。この種の近赤外域の半導体レーザの発振スペクトル
幅は、0.0003〜0.002 [cm-1]と非常に狭いので、この
半導体レーザの発振波長を掃引することで、CO2 の振
動、回転の各スペクトルが容易に測定可能となる。
域の半導体レーザを用いれば、装置全体が非常に小型化
でき、取扱が容易で且つ信頼性の高い装置が実現でき
る。この種の近赤外域の半導体レーザの発振スペクトル
幅は、0.0003〜0.002 [cm-1]と非常に狭いので、この
半導体レーザの発振波長を掃引することで、CO2 の振
動、回転の各スペクトルが容易に測定可能となる。
【0016】但し、測定可能な振動、回転の各スペクト
ルには、同位体比測定に適したスペクトルと適さないス
ペクトルがある。そのため、同位体比の測定に際して
は、以下の条件を満たす最適なスペクトルを選択する必
要がある。
ルには、同位体比測定に適したスペクトルと適さないス
ペクトルがある。そのため、同位体比の測定に際して
は、以下の条件を満たす最適なスペクトルを選択する必
要がある。
【0017】(1) 13CO2 の光吸収スペクトルの吸収強
度は、12CO2 の吸収強度より2桁程度弱いため、13C
O2 の光吸収強度が強く、且つ、12CO2 のスペクトル
の影響を受けないスペクトルを選択する。
度は、12CO2 の吸収強度より2桁程度弱いため、13C
O2 の光吸収強度が強く、且つ、12CO2 のスペクトル
の影響を受けないスペクトルを選択する。
【0018】(2) 近赤外域で測定されるCO2 の光吸収
スペクトルは、CO2 分子の振動、回転スペクトルを測
定するが、目的とする振動、回転スペクトル以外にも微
弱な他の振動、回転スペクトルが多く存在しているた
め、他の振動、回転スペクトルの影響を受けないスペク
トルを選択する。
スペクトルは、CO2 分子の振動、回転スペクトルを測
定するが、目的とする振動、回転スペクトル以外にも微
弱な他の振動、回転スペクトルが多く存在しているた
め、他の振動、回転スペクトルの影響を受けないスペク
トルを選択する。
【0019】(3) 12CO2 と13CO2 の光スペクトルを
ほぼ同時に測定し、その吸収強度比より同位体比を求め
るので、13CO2 の吸収スペクトルと12CO2 の吸収ス
ペクトルとが適当な間隔で近接していること。
ほぼ同時に測定し、その吸収強度比より同位体比を求め
るので、13CO2 の吸収スペクトルと12CO2 の吸収ス
ペクトルとが適当な間隔で近接していること。
【0020】(4) 試料ガス中には同位体ガス以外に多く
の不純物、特に水分が含まれているため、この水分の光
吸収スペクトルの影響を受けないスペクトルを選択す
る。
の不純物、特に水分が含まれているため、この水分の光
吸収スペクトルの影響を受けないスペクトルを選択す
る。
【0021】上記条件を具備するスペクトルを近赤外域
で探した結果、非常に僅かしかないことが判明した。
で探した結果、非常に僅かしかないことが判明した。
【0022】そこで、本発明では、光吸収スペクトル強
度比に基づいて複数の炭素同位体12CO2 と13CO2 と
が混在する被検物の同位体比を検出する同位体分析装置
において、近赤外線の半導体レーザと、この半導体レー
ザの発振波長を掃引する手段と、この半導体レーザに周
波数変調をかける周波数変調手段と、この半導体レーザ
より発せられ前記複数の炭素同位体が混在する被検物を
通過したレーザ光を検出する光検出器と、前記周波数変
調手段にて得られた変調周波数と前記光検出器で検出し
た前記レーザ光の信号周波数との整合を検出するロック
イン増幅器とを有し、その半導体レーザの発光波長が、
波数6253.73 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収
スペクトルと、同じく発光波長が波数6253.90 [cm-1]
のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比を検出
するようにした。
度比に基づいて複数の炭素同位体12CO2 と13CO2 と
が混在する被検物の同位体比を検出する同位体分析装置
において、近赤外線の半導体レーザと、この半導体レー
ザの発振波長を掃引する手段と、この半導体レーザに周
波数変調をかける周波数変調手段と、この半導体レーザ
より発せられ前記複数の炭素同位体が混在する被検物を
通過したレーザ光を検出する光検出器と、前記周波数変
調手段にて得られた変調周波数と前記光検出器で検出し
た前記レーザ光の信号周波数との整合を検出するロック
イン増幅器とを有し、その半導体レーザの発光波長が、
波数6253.73 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収
スペクトルと、同じく発光波長が波数6253.90 [cm-1]
のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比を検出
するようにした。
【0023】なお、光吸収スペクトル強度比の検出に
は、上記半導体レーザの発光波長の組合せの外、表1の
各左欄と右欄との組合せを用いることができる。
は、上記半導体レーザの発光波長の組合せの外、表1の
各左欄と右欄との組合せを用いることができる。
【0024】
【表1】
【0025】
【作用】本発明の炭素同位体分析装置は、近赤外域の半
導体レーザの12CO2 と13CO2 との相互影響、水分の
影響を受けない発振波長を掃引し、周波数変調手段で変
調されたレーザ光を炭素同位体が混在する被検物に入射
する。入射されたレーザ光は炭素同位体と相互作用して
一部が共鳴吸収される。そして残余の光が光検出器で検
出され、ロックイン増幅器にて12CO2 と13CO2 の光
吸収スペクトルが測定される。
導体レーザの12CO2 と13CO2 との相互影響、水分の
影響を受けない発振波長を掃引し、周波数変調手段で変
調されたレーザ光を炭素同位体が混在する被検物に入射
する。入射されたレーザ光は炭素同位体と相互作用して
一部が共鳴吸収される。そして残余の光が光検出器で検
出され、ロックイン増幅器にて12CO2 と13CO2 の光
吸収スペクトルが測定される。
【0026】12CO2 と13CO2 には質量差があるの
で、ごく僅かに光吸収周波数が異なる。従って、各光吸
収スペクトルをほぼ同時に測定し、両者の吸収強度の比
を求めることにより炭素同位体比の変化がトレースされ
る。
で、ごく僅かに光吸収周波数が異なる。従って、各光吸
収スペクトルをほぼ同時に測定し、両者の吸収強度の比
を求めることにより炭素同位体比の変化がトレースされ
る。
【0027】なお、半導体レーザの発光波長が6253.73
±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、同じく発光波長が6253.90 [cm-1]のときの13CO
2 の光吸収スペクトルとの組合せ、及び、表1の各左欄
と右欄との組合せは、適当な間隔で近接しており、13C
O2 の光吸収スペクトルが12CO2 のスペクトルの影響
を受けることがない。
±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、同じく発光波長が6253.90 [cm-1]のときの13CO
2 の光吸収スペクトルとの組合せ、及び、表1の各左欄
と右欄との組合せは、適当な間隔で近接しており、13C
O2 の光吸収スペクトルが12CO2 のスペクトルの影響
を受けることがない。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0029】図1は本発明を適用する炭素同位体分析装
置の実施例のブロック図であり、1は近赤外域の半導体
レーザ、2は12CO2 及び13CO2 が混在する試料ガス
を収納する試料セル、3は試料ガス導入口、4は試料ガ
ス排出口、5は光検出器、6はロックイン増幅器、7は
半導体レーザ1の波数を掃引するための温度制御部、8
は半導体レーザ1の光出力を制御するための電流制御
部、9は電流制御部8に変調周波数を与える発振器であ
る。
置の実施例のブロック図であり、1は近赤外域の半導体
レーザ、2は12CO2 及び13CO2 が混在する試料ガス
を収納する試料セル、3は試料ガス導入口、4は試料ガ
ス排出口、5は光検出器、6はロックイン増幅器、7は
半導体レーザ1の波数を掃引するための温度制御部、8
は半導体レーザ1の光出力を制御するための電流制御
部、9は電流制御部8に変調周波数を与える発振器であ
る。
【0030】上記構成の装置で、近赤外域の半導体レー
ザ1は、常温で連続発振し、半導体レーザ1の温度又は
駆動電流を掃引することにより波長可変光源となる。半
導体レーザ1の発光波数は、温度制御部7により温度を
掃引されて、波数6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm
-1]近辺が連続掃引される。また、電流制御部8により
適当な光出力となるように、半導体レーザ1の駆動電流
が制御されている。更に、発振器9の信号により電流変
調され、僅かに周波数変調がかけられている。
ザ1は、常温で連続発振し、半導体レーザ1の温度又は
駆動電流を掃引することにより波長可変光源となる。半
導体レーザ1の発光波数は、温度制御部7により温度を
掃引されて、波数6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm
-1]近辺が連続掃引される。また、電流制御部8により
適当な光出力となるように、半導体レーザ1の駆動電流
が制御されている。更に、発振器9の信号により電流変
調され、僅かに周波数変調がかけられている。
【0031】このように、波数掃引・周波数変調された
半導体レーザ1からのレーザ光は、試料セル2に入射さ
れ、ここで、セル内の12CO2 ガス及び13CO2 ガスと
相互作用して一部が吸収される。試料セル2からの出射
レーザ光は、光検出器5で検出される。検出された光信
号は、ロックイン増幅器6で発振器9と同期のとれた信
号のみが検出される。その結果、半導体レーザ1の光強
度のドリフトが除去でき、S/N比の良い信号が検出で
きる。
半導体レーザ1からのレーザ光は、試料セル2に入射さ
れ、ここで、セル内の12CO2 ガス及び13CO2 ガスと
相互作用して一部が吸収される。試料セル2からの出射
レーザ光は、光検出器5で検出される。検出された光信
号は、ロックイン増幅器6で発振器9と同期のとれた信
号のみが検出される。その結果、半導体レーザ1の光強
度のドリフトが除去でき、S/N比の良い信号が検出で
きる。
【0032】このようにして検出された光信号は、光吸
収強度の1次微分となっている。従って、本実施例によ
り形成された図2の赤外吸収スペクトル図において、波
数6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm-1]での両検出
信号のピーク値、又は、吸収の面積を求めて吸収量の比
を求めれば、試料セル2内に混在する12CO2 ガスと13
CO2 ガスとの比、即ち、同位体比が容易に求められ
る。
収強度の1次微分となっている。従って、本実施例によ
り形成された図2の赤外吸収スペクトル図において、波
数6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm-1]での両検出
信号のピーク値、又は、吸収の面積を求めて吸収量の比
を求めれば、試料セル2内に混在する12CO2 ガスと13
CO2 ガスとの比、即ち、同位体比が容易に求められ
る。
【0033】更に、発振器9で発振した信号の2倍の周
波数成分のみをロックイン増幅器6で検出すれば、光吸
収強度の2次微分形状が測定できる。前記と同様、波数
6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm-1]での両検出信
号のピーク値の比を求めれば、同位体比が容易に求ま
る。しかもこの方式では、光吸収強度の2次微分形状を
測定しているので、半導体レーザ1から出射された1次
変化、2次変化がキャンセルされ、より高精度で同位体
比が測定できる。
波数成分のみをロックイン増幅器6で検出すれば、光吸
収強度の2次微分形状が測定できる。前記と同様、波数
6253.90 [cm-1]と波数6253.73 [cm-1]での両検出信
号のピーク値の比を求めれば、同位体比が容易に求ま
る。しかもこの方式では、光吸収強度の2次微分形状を
測定しているので、半導体レーザ1から出射された1次
変化、2次変化がキャンセルされ、より高精度で同位体
比が測定できる。
【0034】なお、本実施例では、光吸収スペクトル強
度比の検出に、半導体レーザ1の発光波長が波数6253.7
3 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、同じく発光波長が波数6253.90 [cm-1]のときの13
CO2 の光吸収スペクトルとを用いたが、この組合せ以
外にも、発光波長が波数6254.67 ±0.2 [cm-1]のとき
の12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数625
5.14 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペク
トル、発光波長が波数6255.58 ±0.2 [cm-1]のときの
12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6255.1
4 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクト
ル、発光波長が波数6257.29 ±0.2 [cm-1]のときの12
CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6257.51
±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、
発光波長が波数6258.88 ±0.2 [cm-1]のときの12CO
2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6258.64 ±0.
2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光
波長が波数6261.01 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6260.80 ±0.2
[cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波
長が波数6261.65 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光
吸収スペクトルと、発光波長が波数6261.83 ±0.2 [cm
-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が
波数6252.77 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収
スペクトルと、発光波長が波数6252.63 ±0.2 [cm-1]
のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数
6251.77 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペ
クトルと、発光波長が波数6251.32 ±0.2 [cm-1]のと
きの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数624
9.67 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペク
トルと、発光波長が波数6249.98 ±0.2 [cm-1]のとき
の13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6228.6
9 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、発光波長が波数6228.44 ±0.2 [cm-1]のときの13
CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6231.72 ±
0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、
発光波長が波数6232.03 ±0.2 [cm-1]のときの13CO
2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6233.19 ±0.2
[cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光
波長が波数6233.77 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の
光吸収スペクトル、発光波長が波数6226.35 ±0.2 [cm
-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長
が波数6226.59 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸
収スペクトル、発光波長が波数6223.13 ±0.2 [cm-1]
のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波
数6222.79 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収ス
ペクトルを用いても良く、上記同様、好適な結果が得ら
れる。
度比の検出に、半導体レーザ1の発光波長が波数6253.7
3 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、同じく発光波長が波数6253.90 [cm-1]のときの13
CO2 の光吸収スペクトルとを用いたが、この組合せ以
外にも、発光波長が波数6254.67 ±0.2 [cm-1]のとき
の12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数625
5.14 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペク
トル、発光波長が波数6255.58 ±0.2 [cm-1]のときの
12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6255.1
4 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクト
ル、発光波長が波数6257.29 ±0.2 [cm-1]のときの12
CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6257.51
±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、
発光波長が波数6258.88 ±0.2 [cm-1]のときの12CO
2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数6258.64 ±0.
2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光
波長が波数6261.01 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6260.80 ±0.2
[cm-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波
長が波数6261.65 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光
吸収スペクトルと、発光波長が波数6261.83 ±0.2 [cm
-1]のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が
波数6252.77 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収
スペクトルと、発光波長が波数6252.63 ±0.2 [cm-1]
のときの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数
6251.77 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペ
クトルと、発光波長が波数6251.32 ±0.2 [cm-1]のと
きの13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数624
9.67 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペク
トルと、発光波長が波数6249.98 ±0.2 [cm-1]のとき
の13CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6228.6
9 ±0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトル
と、発光波長が波数6228.44 ±0.2 [cm-1]のときの13
CO2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6231.72 ±
0.2 [cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、
発光波長が波数6232.03 ±0.2 [cm-1]のときの13CO
2 の光吸収スペクトル、発光波長が波数6233.19 ±0.2
[cm-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光
波長が波数6233.77 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の
光吸収スペクトル、発光波長が波数6226.35 ±0.2 [cm
-1]のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長
が波数6226.59 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸
収スペクトル、発光波長が波数6223.13 ±0.2 [cm-1]
のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波
数6222.79 ±0.2 [cm-1]のときの13CO2 の光吸収ス
ペクトルを用いても良く、上記同様、好適な結果が得ら
れる。
【0035】また、本実施例では、一個の半導体レーザ
1を温度制御してその発光波長を掃引したが、半導体レ
ーザ1の駆動電流を制御して夫々の波数近辺を掃引する
構成にしても良く、あるいは、半導体レーザ1を二個用
いて夫々の波数近辺のレーザ光を同時に発振させて、試
料セル2内に交互に入射させても良い。
1を温度制御してその発光波長を掃引したが、半導体レ
ーザ1の駆動電流を制御して夫々の波数近辺を掃引する
構成にしても良く、あるいは、半導体レーザ1を二個用
いて夫々の波数近辺のレーザ光を同時に発振させて、試
料セル2内に交互に入射させても良い。
【0036】更に、半導体レーザ1の周波数変調は電流
変調により行っているが、外部にEO変調器(Electro-
Opyic Modulator )を設けて変調しても良い。
変調により行っているが、外部にEO変調器(Electro-
Opyic Modulator )を設けて変調しても良い。
【0037】このように、本実施例では、13CO2 ガス
の光吸収強度が強く、且つ、12CO2 ガスとの相互影響
や水分等の影響を受けない二種類のスペクトル強度をロ
ックイン増幅器6で測定するようにしたので、外乱の影
響を除去することができる。
の光吸収強度が強く、且つ、12CO2 ガスとの相互影響
や水分等の影響を受けない二種類のスペクトル強度をロ
ックイン増幅器6で測定するようにしたので、外乱の影
響を除去することができる。
【0038】また、発光スペクトル幅が非常に狭く、小
型で信頼性の高い近赤外域の半導体レーザ光を波長可変
光源とし、しかもこれをほぼ100%利用してロックイ
ン増幅器6で測定しているため、同位体比を高精度且つ
高感度で測定することができ、信頼性の高い炭素同位体
分析装置を実現することができる。
型で信頼性の高い近赤外域の半導体レーザ光を波長可変
光源とし、しかもこれをほぼ100%利用してロックイ
ン増幅器6で測定しているため、同位体比を高精度且つ
高感度で測定することができ、信頼性の高い炭素同位体
分析装置を実現することができる。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
炭素同位体分析装置では、小型で信頼性が高く、近赤外
域のスペクトル幅が非常に狭い半導体レーザを波長可変
光源として用い、且つ、その発光波長を適度に近接した
特定の波数のものにしたので、炭素同位体相互の吸収の
影響や、水分等のスペクトルの影響を受けることなく、
12CO2 と13CO2 との同位体比を高精度、高感度に同
位体比をトレースすることができる。
炭素同位体分析装置では、小型で信頼性が高く、近赤外
域のスペクトル幅が非常に狭い半導体レーザを波長可変
光源として用い、且つ、その発光波長を適度に近接した
特定の波数のものにしたので、炭素同位体相互の吸収の
影響や、水分等のスペクトルの影響を受けることなく、
12CO2 と13CO2 との同位体比を高精度、高感度に同
位体比をトレースすることができる。
【図1】本発明を適用する炭素同位体分析装置の一実施
例を示すブロック図である。
例を示すブロック図である。
【図2】本実施例により測定されたCO2 の赤外吸収ス
ペクトル図である。
ペクトル図である。
【図3】従来の同位体分析装置の一例を示すブロック図
である。
である。
【図4】(a)は12CO2 の赤外吸収スペクトル図、
(b)は13CO2 の赤外吸収スペクトル図である。
(b)は13CO2 の赤外吸収スペクトル図である。
【図5】従来の同位体分析装置により測定されたCO2
の赤外吸収スペクトル図である。
の赤外吸収スペクトル図である。
1 半導体レーザ 2,11 試料セル 3,12 試料ガス導入口 4,13 試料ガス排出口 5,18 光検出器 6 ロックイン増幅器 7 温度制御部 8 電流制御部 9 発振器 10 ランプ 15 ミラー 16 回折格子 17 スリット
Claims (2)
- 【請求項1】 光吸収スペクトル強度比に基づいて複数
の炭素同位体12CO2と13CO2 とが混在する被検物の
同位体比を検出する同位体分析装置において、 近赤外線の半導体レーザと、この半導体レーザの発振波
長を掃引する手段と、この半導体レーザに周波数変調を
かける周波数変調手段と、この半導体レーザより発せら
れ前記複数の炭素同位体が混在する被検物を通過したレ
ーザ光を検出する光検出器と、前記周波数変調手段にて
得られた変調周波数と前記光検出器で検出した前記レー
ザ光の信号周波数との整合を検出するロックイン増幅器
とを有し、前記半導体レーザの発光波長が、波数6253.7
3 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の光吸収スペクトルと、
同じく発光波長が波数6253.90 cm-1のときの13CO2 の
光吸収スペクトルとの強度比を検出するようにしたこと
を特徴とする炭素同位体分析装置。 - 【請求項2】 前記光吸収スペクトル強度比が、前記半
導体レーザの発光波長が波数6254.67 ±0.2 cm-1のとき
の12CO2 の光吸収スペクトルと、発光波長が波数625
5.14 ±0.2 cm-1のときの13CO2 の光吸収スペクトル
との強度比、 発光波長が波数6255.58 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6255.14 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6257.29 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6257.51 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6258.88 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6258.64 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6261.01 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6260.80 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6261.65 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6261.83 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6252.77 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6252.63 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6251.77 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6251.32 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6249.67 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6249.98 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6228.69 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6228.44 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6231.72 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6232.03 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6233.19 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6233.77 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6226.35 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6226.59 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比、 発光波長が波数6223.13 ±0.2 cm-1のときの12CO2 の
光吸収スペクトルと、発光波長が波数6222.79 ±0.2 cm
-1のときの13CO2 の光吸収スペクトルとの強度比であ
ることを特徴とする請求項1記載の炭素同位体分析装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9625192A JPH05296922A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 炭素同位体分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9625192A JPH05296922A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 炭素同位体分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05296922A true JPH05296922A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14159999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9625192A Pending JPH05296922A (ja) | 1992-04-16 | 1992-04-16 | 炭素同位体分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05296922A (ja) |
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US7749436B2 (en) | 2003-10-31 | 2010-07-06 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Gas injection amount determining method in isotope gas analysis, and isotope gas analyzing and measuring method and apparatus |
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1992
- 1992-04-16 JP JP9625192A patent/JPH05296922A/ja active Pending
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