JPH05291019A - Fe基非晶質合金の製造方法 - Google Patents
Fe基非晶質合金の製造方法Info
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- JPH05291019A JPH05291019A JP4093150A JP9315092A JPH05291019A JP H05291019 A JPH05291019 A JP H05291019A JP 4093150 A JP4093150 A JP 4093150A JP 9315092 A JP9315092 A JP 9315092A JP H05291019 A JPH05291019 A JP H05291019A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、磁性に有害なAl,Ti,Zrを
含む低純度の原料を使用するときに生ずる磁気特性の劣
化をおさえ、高純度並の磁気特性の優れたFe基非晶質
合金を製造するための方法を提供する。 【構成】 主成分がFe75〜85原子%、Si1〜1
6原子%、B7〜18原子%、C0〜4原子%の非晶質
合金において、原料にけい素鋼板や自動車用鋼板など一
般に使用される鉄鋼材料や、それらの切りくずやスクラ
ップなど、磁性に有害なAl,Ti,Zrのいずれかを
含む原料に、0.1〜1.5重量%のCuを添加するこ
とによって、有害な不純物による磁気特性の劣化をおさ
える。 【効果】 本発明のFe基非晶質合金の製造方法は、低
純度の原料が使用できるため材料の低コスト化を図るこ
とができる。すなわち、Cuを微量添加することによ
り、高価な高純度原料を用いたものと同等の特性が得ら
れる。
含む低純度の原料を使用するときに生ずる磁気特性の劣
化をおさえ、高純度並の磁気特性の優れたFe基非晶質
合金を製造するための方法を提供する。 【構成】 主成分がFe75〜85原子%、Si1〜1
6原子%、B7〜18原子%、C0〜4原子%の非晶質
合金において、原料にけい素鋼板や自動車用鋼板など一
般に使用される鉄鋼材料や、それらの切りくずやスクラ
ップなど、磁性に有害なAl,Ti,Zrのいずれかを
含む原料に、0.1〜1.5重量%のCuを添加するこ
とによって、有害な不純物による磁気特性の劣化をおさ
える。 【効果】 本発明のFe基非晶質合金の製造方法は、低
純度の原料が使用できるため材料の低コスト化を図るこ
とができる。すなわち、Cuを微量添加することによ
り、高価な高純度原料を用いたものと同等の特性が得ら
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力トランス、高周波ト
ランス、リアクトルなどの鉄心に用いられるFe基非晶
質合金の製造方法に関するものである。
ランス、リアクトルなどの鉄心に用いられるFe基非晶
質合金の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力トランスには従来よりけい素鋼板が
用いられている。これはけい素鋼板が低鉄損でかつ安価
なことによるためである。しかし近年における省エネル
ギーの要請はさらに強く、一層の低鉄損化が求められて
いる。けい素鋼板の低鉄損化に対して板厚を薄くする、
磁区を制御するなどの方法が開発されているが、鉄損の
低減効果が不充分であるだけでなく、材料コストの増大
を招く欠点をもつ。
用いられている。これはけい素鋼板が低鉄損でかつ安価
なことによるためである。しかし近年における省エネル
ギーの要請はさらに強く、一層の低鉄損化が求められて
いる。けい素鋼板の低鉄損化に対して板厚を薄くする、
磁区を制御するなどの方法が開発されているが、鉄損の
低減効果が不充分であるだけでなく、材料コストの増大
を招く欠点をもつ。
【0003】電力トランスの鉄心材料として抜本的な低
鉄損特性を有するのが非晶質材料である。非晶質材料の
鉄損はけい素鋼板の約1/3〜1/5であり、これによ
る電力の節減効果は莫大である。非晶質材料の場合、製
造面、特性面で安定した材料を得るために、Feをはじ
めとする主要元素には高純度の原料が使用されている。
原料としてスクラップ材などを使用した場合、有害な不
純物の混入が避けられない。
鉄損特性を有するのが非晶質材料である。非晶質材料の
鉄損はけい素鋼板の約1/3〜1/5であり、これによ
る電力の節減効果は莫大である。非晶質材料の場合、製
造面、特性面で安定した材料を得るために、Feをはじ
めとする主要元素には高純度の原料が使用されている。
原料としてスクラップ材などを使用した場合、有害な不
純物の混入が避けられない。
【0004】たとえばAlを含む原料を用いると、微量
であっても鉄損や透磁率が大幅に劣化することが知られ
ている。またTiについても特開昭59−64143号
公報に示されるように磁気特性を劣化させる。これまで
はこのような有害な不純物の混入を防ぐために高純度の
原料を用いる方向に力が注がれてきた。しかし現実の問
題として高純度の原料を用いることは製品のコストアッ
プを招くので問題となっていた。
であっても鉄損や透磁率が大幅に劣化することが知られ
ている。またTiについても特開昭59−64143号
公報に示されるように磁気特性を劣化させる。これまで
はこのような有害な不純物の混入を防ぐために高純度の
原料を用いる方向に力が注がれてきた。しかし現実の問
題として高純度の原料を用いることは製品のコストアッ
プを招くので問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は磁性に有害な
Al,Ti,Zrを含む低純度の原料を使用するときに
生ずる磁気特性の劣化を抑え、高純度並の磁気特性の優
れたFe基非晶質合金を製造するための方法を提供する
ことである。
Al,Ti,Zrを含む低純度の原料を使用するときに
生ずる磁気特性の劣化を抑え、高純度並の磁気特性の優
れたFe基非晶質合金を製造するための方法を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Fea Sib
Bc Cd の範囲を主成分とし、かつ0.01重量%以上
のAl,Ti,Zrの少なくともいずれかを含む低純度
の原料を用いるFe基非晶質合金の製造において、該原
料に0.1〜1.5重量%のCuを添加することにより
磁気特性の劣化を防止することを特徴とするFe基非晶
質合金の製造方法である。ここで、a=75〜85(原
子%、以下おなじ)、b=1〜16、c=7〜18、d
=0〜4である。
Bc Cd の範囲を主成分とし、かつ0.01重量%以上
のAl,Ti,Zrの少なくともいずれかを含む低純度
の原料を用いるFe基非晶質合金の製造において、該原
料に0.1〜1.5重量%のCuを添加することにより
磁気特性の劣化を防止することを特徴とするFe基非晶
質合金の製造方法である。ここで、a=75〜85(原
子%、以下おなじ)、b=1〜16、c=7〜18、d
=0〜4である。
【0007】上記主成分はFeが75〜85原子%、S
iが1〜16原子%、Bが7〜18原子%、Cが0〜4
原子%であり、鉄心材料に要求される飽和磁束密度(B
s)、鉄損、透磁率、非晶質形成能、熱的安定性、機械
的性質などを考慮して選定したものである。副成分とし
て0.1〜1.5重量%のCuを添加することが本発明
のポイントである。
iが1〜16原子%、Bが7〜18原子%、Cが0〜4
原子%であり、鉄心材料に要求される飽和磁束密度(B
s)、鉄損、透磁率、非晶質形成能、熱的安定性、機械
的性質などを考慮して選定したものである。副成分とし
て0.1〜1.5重量%のCuを添加することが本発明
のポイントである。
【0008】ここでCuの量を規定した理由を述べる。
まず、0.1重量%未満では不純物元素Al,Ti,Z
rによる特性劣化を抑える効果が認められない。一方
1.5重量%を超えて添加しても著しい効果の向上は認
められず、むしろ熱的安定性が低下し、磁気特性は劣化
する。また、材料の脆化を招き、機械特性が劣化する。
よって、本発明においてCuの添加量は、0.1〜1.
5重量%に限定した。
まず、0.1重量%未満では不純物元素Al,Ti,Z
rによる特性劣化を抑える効果が認められない。一方
1.5重量%を超えて添加しても著しい効果の向上は認
められず、むしろ熱的安定性が低下し、磁気特性は劣化
する。また、材料の脆化を招き、機械特性が劣化する。
よって、本発明においてCuの添加量は、0.1〜1.
5重量%に限定した。
【0009】次に本発明で用いることができる原料につ
いて述べる。まずFeの原料としては、電解鉄や高純鉄
の代わりに、けい素鋼板や自動車用鋼板など一般に使用
される鉄鋼材料や、それらの切りくずやスクラップなど
を用いることができる。Siについてもけい素鋼板の切
りくずやフェロシリコンなどを用いることができる。ま
たBについては、従来は高純度化の必要性から、電解鉄
やAlなど有害な不純物を含まない高純度の鉄がフェロ
ボロンの原料として用いられていたが、Al,Ti,Z
rなど有害とされていた不純物を含む低純度の鉄を使用
することができる。またフェロボロンの製造において電
気炉法だけでなく、アルミテルミット法を用いることが
できる。
いて述べる。まずFeの原料としては、電解鉄や高純鉄
の代わりに、けい素鋼板や自動車用鋼板など一般に使用
される鉄鋼材料や、それらの切りくずやスクラップなど
を用いることができる。Siについてもけい素鋼板の切
りくずやフェロシリコンなどを用いることができる。ま
たBについては、従来は高純度化の必要性から、電解鉄
やAlなど有害な不純物を含まない高純度の鉄がフェロ
ボロンの原料として用いられていたが、Al,Ti,Z
rなど有害とされていた不純物を含む低純度の鉄を使用
することができる。またフェロボロンの製造において電
気炉法だけでなく、アルミテルミット法を用いることが
できる。
【0010】ここで基本組成に添加するCuの作用につ
いて述べる。上記のような原料を用いた場合、母合金に
は不純物であるAl,Ti,Zrが含まれ、これらが磁
気特性に悪影響を与える。図1はAlを含まない薄帯と
Alを含んだ薄帯の表面状態を示したものである。Al
を含まない薄帯と比較した場合、Alを含んだ薄帯の表
面にはAlが偏析しSiの偏析を妨げていることがわか
る。Siの表面への偏析を妨げられることによって磁気
特性を劣化させる。
いて述べる。上記のような原料を用いた場合、母合金に
は不純物であるAl,Ti,Zrが含まれ、これらが磁
気特性に悪影響を与える。図1はAlを含まない薄帯と
Alを含んだ薄帯の表面状態を示したものである。Al
を含まない薄帯と比較した場合、Alを含んだ薄帯の表
面にはAlが偏析しSiの偏析を妨げていることがわか
る。Siの表面への偏析を妨げられることによって磁気
特性を劣化させる。
【0011】図2はAlとCuを同時に含んだ薄帯と、
図3はCuを含まない薄帯のGDSで測定した表面状態
の分析結果を示したものである。注目すべきは、Cuを
含まない薄帯はAlが表面に偏析しているのに対し、C
uを含んだ薄帯の表面にはAlの偏析が見られない。こ
のことは、Cuの添加によって、Alの表面偏析を抑制
したことを示すものである。
図3はCuを含まない薄帯のGDSで測定した表面状態
の分析結果を示したものである。注目すべきは、Cuを
含まない薄帯はAlが表面に偏析しているのに対し、C
uを含んだ薄帯の表面にはAlの偏析が見られない。こ
のことは、Cuの添加によって、Alの表面偏析を抑制
したことを示すものである。
【0012】図4はCuを含まない薄帯とCuを含んだ
薄帯の表面状態を示したものである。Cuを添加するこ
とによってSiが表面に著しく偏析する。Siの表面富
化が結晶化を抑制する作用は明らかでないが、Siが非
晶質形成能向上に有効であることと関係しているものと
推定できる。すなわちSiの表面富化によってAl,T
i,Zrによる特性劣化が抑えられると考えられる。
薄帯の表面状態を示したものである。Cuを添加するこ
とによってSiが表面に著しく偏析する。Siの表面富
化が結晶化を抑制する作用は明らかでないが、Siが非
晶質形成能向上に有効であることと関係しているものと
推定できる。すなわちSiの表面富化によってAl,T
i,Zrによる特性劣化が抑えられると考えられる。
【0013】次に本発明の実施態様について述べる。ま
ず上述の組成範囲となるように配合した原料あるいは母
合金を溶解し、通常の液体急冷法で非晶質連続薄帯とす
る。たとえば単ロール法の場合、使用するノズルは単一
スリットノズルまたは多重スリットノズル、あるいはラ
ップした多孔ノズルを用いることができる。ロールの材
質はCu,Feあるいはそれらの合金などでもよい。以
上説明した非晶質薄帯の製造法はとくに限定するもので
はなく、ベルト法、双ロール法、遠心急冷法、液中紡糸
法、キャビテーション法など他の方法を採用することも
できる。
ず上述の組成範囲となるように配合した原料あるいは母
合金を溶解し、通常の液体急冷法で非晶質連続薄帯とす
る。たとえば単ロール法の場合、使用するノズルは単一
スリットノズルまたは多重スリットノズル、あるいはラ
ップした多孔ノズルを用いることができる。ロールの材
質はCu,Feあるいはそれらの合金などでもよい。以
上説明した非晶質薄帯の製造法はとくに限定するもので
はなく、ベルト法、双ロール法、遠心急冷法、液中紡糸
法、キャビテーション法など他の方法を採用することも
できる。
【0014】
実施例1 市販の2種類の低純度原料を用いて目標組成(Fe80.5
Si6.5 B12C1 (原子%))の母合金を作製した。化
学分析の結果、それぞれにAlが0.02重量%,0.
05重量%,0.1重量%が含まれていた。この2種類
の母合金にCuを0.5重量%添加したものを母合金と
して、単ロール急冷法を用いて薄帯に作製した。薄帯の
幅は25mm、板厚は約25μmであった。作製した薄帯
はX線回析法により非晶質であることが確認された。
Si6.5 B12C1 (原子%))の母合金を作製した。化
学分析の結果、それぞれにAlが0.02重量%,0.
05重量%,0.1重量%が含まれていた。この2種類
の母合金にCuを0.5重量%添加したものを母合金と
して、単ロール急冷法を用いて薄帯に作製した。薄帯の
幅は25mm、板厚は約25μmであった。作製した薄帯
はX線回析法により非晶質であることが確認された。
【0015】この薄帯を長さ120mmに切り出した後、
長さ方向に約20Oeの直流磁界をかけながらAr気流中
でアニールした。アニール条件は保定時間を1時間と
し、温度は380℃とした。表1に本発明によって得ら
れた薄帯の磁気特性を示す。また比較のために同じ母合
金を用いCuを添加しないものの特性も表1に示した。
長さ方向に約20Oeの直流磁界をかけながらAr気流中
でアニールした。アニール条件は保定時間を1時間と
し、温度は380℃とした。表1に本発明によって得ら
れた薄帯の磁気特性を示す。また比較のために同じ母合
金を用いCuを添加しないものの特性も表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、Alを0.02
%以上含有するものは高純度の原料によって得られた薄
帯と比較して、鉄損は約3倍に増加し、印加磁界1Oeの
時の磁束密度は約1/3に低下している。一方本発明に
よって得られたCuの添加された薄帯は、Alが含まれ
ていても優れた磁気特性(鉄損(W1.3/50)<200mw
/kg、磁束密度(B1 )>1.5T)を示す。
%以上含有するものは高純度の原料によって得られた薄
帯と比較して、鉄損は約3倍に増加し、印加磁界1Oeの
時の磁束密度は約1/3に低下している。一方本発明に
よって得られたCuの添加された薄帯は、Alが含まれ
ていても優れた磁気特性(鉄損(W1.3/50)<200mw
/kg、磁束密度(B1 )>1.5T)を示す。
【0018】この特性は高純度の原料によって得られた
薄帯と同等である。なお、表1において、W13/50 は磁
束密度1.3T、周波数50Hzにおける鉄損、B1 は磁
界1Oeにおける磁束密度を示す。またX線回析は薄帯の
自由面に対して行った。○印は結晶化のピークが認めら
れないもの、すなわち結晶化していないもの、×印は結
晶化のピークが観測されたものを示す。
薄帯と同等である。なお、表1において、W13/50 は磁
束密度1.3T、周波数50Hzにおける鉄損、B1 は磁
界1Oeにおける磁束密度を示す。またX線回析は薄帯の
自由面に対して行った。○印は結晶化のピークが認めら
れないもの、すなわち結晶化していないもの、×印は結
晶化のピークが観測されたものを示す。
【0019】実施例2 実施例1で用いたものと同じ市販の低純度原料を用いて
作製した目標組成Fe78Si12B10(原子%)の合金
に、Cuを1.0重量%添加したものを薄帯とした後、
同様に磁気特性を測定した。測定試料の採取方法やアニ
ール条件などは実施例1と同じである。実施例1と異な
る点は非晶質薄帯製造に多重スリット法を用いたことで
ある。
作製した目標組成Fe78Si12B10(原子%)の合金
に、Cuを1.0重量%添加したものを薄帯とした後、
同様に磁気特性を測定した。測定試料の採取方法やアニ
ール条件などは実施例1と同じである。実施例1と異な
る点は非晶質薄帯製造に多重スリット法を用いたことで
ある。
【0020】具体的には、スリット幅0.4mmのスリッ
ト3枚を1mm間隔で並べた多重ノズルを用いた。得られ
た非晶質薄帯の板厚は60μmであった。磁気特性評価
の結果は実施例1と同様に、良好な特性(鉄損(W
1.3/50)<200mw/kg、磁束密度(B1 )>1.5
T)を示し、高純度原料を用いた薄帯と同等の特性値を
示した。
ト3枚を1mm間隔で並べた多重ノズルを用いた。得られ
た非晶質薄帯の板厚は60μmであった。磁気特性評価
の結果は実施例1と同様に、良好な特性(鉄損(W
1.3/50)<200mw/kg、磁束密度(B1 )>1.5
T)を示し、高純度原料を用いた薄帯と同等の特性値を
示した。
【0021】
【発明の効果】本発明のFe基非晶質合金の製造方法
は、低純度の原料が使用できるため材料の低コスト化が
可能となる。すなわち、微量のCuを添加することによ
り、高価な高純度原料を用いたものと同等の特性が得ら
れる。
は、低純度の原料が使用できるため材料の低コスト化が
可能となる。すなわち、微量のCuを添加することによ
り、高価な高純度原料を用いたものと同等の特性が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はGDS(グロー放電発光分光法)によ
る表面状態の分析結果で、Alを含んだ薄帯のAl,S
i,O濃度の深さ方向プロファイルを比較した図表、
(b)は同じくAlを含まない薄帯の例の図表である。
る表面状態の分析結果で、Alを含んだ薄帯のAl,S
i,O濃度の深さ方向プロファイルを比較した図表、
(b)は同じくAlを含まない薄帯の例の図表である。
【図2】AlとCuを同時に含んだ薄帯のGDSで測定
した表面状態の分析結果を示した図表である。
した表面状態の分析結果を示した図表である。
【図3】Cuを含まない薄帯の例の図表である。
【図4】(a)はCuを含んだ薄帯のGDSで測定した
表面状態の分析結果を示した図表、(b)はCuを含ま
ない薄帯の例の図表である。
表面状態の分析結果を示した図表、(b)はCuを含ま
ない薄帯の例の図表である。
Claims (1)
- 【請求項1】 合金組成がFea Sib Bc Cd で表示
されるFe基非晶質合金の製造において、0.01重量
%以上のAl,Ti,Zrの少なくとも1種を不純物と
して含む低純度の原料を用いるFe基非晶質合金の製造
において、該原料に0.1〜1.5重量%のCuを添加
することにより磁気特性の劣化を防止することを特徴と
するFe基非晶質合金の製造方法。ここで、a=75〜
85原子%、b=1〜16原子%、c=7〜18原子
%、d=0〜4原子%である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4093150A JPH05291019A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | Fe基非晶質合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4093150A JPH05291019A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | Fe基非晶質合金の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05291019A true JPH05291019A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=14074515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4093150A Pending JPH05291019A (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | Fe基非晶質合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05291019A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009096382A1 (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Hitachi Metals, Ltd. | アモルファス軟磁性合金、アモルファス軟磁性合金薄帯、アモルファス軟磁性合金粉末およびそれを用いた磁心並びに磁性部品 |
JP2012021190A (ja) * | 2010-07-14 | 2012-02-02 | Hitachi Metals Ltd | 非晶質合金薄帯および非晶質合金薄帯を有する磁性部品 |
CN111118414A (zh) * | 2020-01-13 | 2020-05-08 | 江苏大学 | 一种以标准粗铜制备铜基非晶合金的方法 |
US10730105B2 (en) | 2013-01-25 | 2020-08-04 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Method for producing a flat steel product with an amorphous, partially amorphous or fine-crystalline microstructure and flat steel product with such characteristics |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5173923A (ja) * | 1974-12-24 | 1976-06-26 | Tohoku Daigaku Kinzoku Zairyo | |
JPS56105452A (en) * | 1980-01-23 | 1981-08-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Amorphous alloy |
JPS6052557A (ja) * | 1983-08-31 | 1985-03-25 | Matsushita Electric Works Ltd | 低損失非晶質磁性合金 |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP4093150A patent/JPH05291019A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19971028 |