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JPH05278228A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH05278228A
JPH05278228A JP34582992A JP34582992A JPH05278228A JP H05278228 A JPH05278228 A JP H05278228A JP 34582992 A JP34582992 A JP 34582992A JP 34582992 A JP34582992 A JP 34582992A JP H05278228 A JPH05278228 A JP H05278228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
carriage
recording apparatus
ink amount
storage device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34582992A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Nakajima
裕治 中島
Yasufumi Tanaami
康文 棚網
Noboru Shimoyama
昇 下山
Noriyuki Sugiyama
範之 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to US07/998,838 priority Critical patent/US5657057A/en
Priority to EP92311884A priority patent/EP0551014B1/en
Priority to DE69228864T priority patent/DE69228864T2/de
Publication of JPH05278228A publication Critical patent/JPH05278228A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドに供給するインクを貯留するため
のインクタンクをキャリッジに搭載して移動させる構成
のインクジェット記録装置において、簡単な構成で上記
インクタンクにおけるインク量の検知を行う。 【構成】 ステップS101〜S103において、イン
クタンクを搭載したキャリッジを加速させる。そして、
ステップS104で、この加速によってキャリッジが所
定距離を移動するのに要する時間を測定する。次に、ス
テップS105〜S111で測定した時間に応じた上記
インクタンクにおけるインク量の特定を行い、その旨の
表示を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくは、記録ヘッドを搭載して移動するキャ
リッジにインクを貯留するためのインク貯留装置をとも
に搭載したインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【背景技術】いわゆるシリアルタイプのインクジェット
記録装置においては、記録ヘッドを搭載したキャリッジ
が移動し、この移動に伴なって記録ヘッドからインクを
吐出することにより記録紙等の被記録媒体に記録を行
う。このような記録ヘッドは一般にインク吐出口と、こ
の吐出口に連通しインク吐出に利用されるエネルギーを
発生するエネルギー発生素子が設けられたインク路と、
このインク路に連通しインクを貯留した共通液室とを具
える。
【0003】上記記録ヘッドに供給するインクを貯留す
るためのインクタンク等のインク貯留装置は、インクジ
ェット記録装置の所定の固定部位に装着される場合と、
記録ヘッドとともにキャリッジに搭載される場合とがあ
る。前者の場合、記録ヘッドと貯留装置との間にインク
チューブ等のインク供給路を設け、これがキャリッジの
移動に追随するようにする。
【0004】後者の場合、記録ヘッドと貯留装置との間
に設けるインク供給路は、比較的短いものとすることが
できる。このため、キャリッジにインク貯留装置を搭載
する構成は、インクジェット記録装置の小型化や簡潔化
等に適した構成といえる。
【0005】記録ヘッドとインク貯留装置がともにキャ
リッジに搭載される構成の中でも、記録ヘッドとインク
タンクとを一体に形成し、インクタンク内のインクが無
くなった時点でインクタンクと記録ヘッドをともに新た
なものに交換するといった構成が、その取扱いの容易性
等から近年普及しつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなインクタ
ンクを一体としたカートリッジタイプの記録ヘッドにお
いて特に顕著となる以下に示すようないくつかの問題が
ある。
【0007】第1に、記録ヘッドおよびインクタンクの
交換を適切な時期に行うためには、インクタンク内に残
る量を知るための構成を備えることが望ましい。
【0008】従来のインク量検知の構成としては、イン
クタンク内に1対の電極を設け、この電極間の抵抗等を
検出することにより、インク量を知るものが一般的であ
る。
【0009】しかしながら、上記従来のインク量検知に
おいては、インク量に応じた何段階もの検知を行うこと
はあまり行われておらず、また、このような何段階もの
検知を行おうとすれば、電極の数が増すなど検知のため
の構成が複雑になる等の問題がある。
【0010】第2に、従来のインクジェット記録装置に
おいては、例えば以上のようにして検出したインク残量
に応じて、何らかの吐出駆動の制御は行われていない。
すなわち、インクタンクのインク量が少なくなると、記
録ヘッドとインクタンクとの間のインク圧力の相対的変
化等によって、共通液室からインク路へのリフィルが、
インク吐出に追従できなくなることがある。このような
場合、従来のインクジェット記録装置では、このリフィ
ル遅れに応じた何らかの吐出制御を行なっていないた
め、吐出不良を生じることがあり、これによって記録品
位が低下することがあった。
【0011】第3に、記録ヘッドおよびインクタンクが
新たなものに交換されたときは、記録ヘッドの吐出性能
に関した何らかの処理を行うことが好ましいが、従来の
インクジェット記録装置では、記録ヘッドの交換を検出
しこれに応じて自動的に上記処理を行うことはなされて
いない。このような場合、ユーザーが上記処理のための
操作を行うため、それだけユーザーの操作が煩雑になる
という問題がある。
【0012】上記処理の代表的なものとしては、いわゆ
る吐出回復処理が知られている。吐出回復処理には、吸
引または加圧により吐出口から強制的にインクを排出さ
せたり、あるいは装置の所定の箇所で記録とは無関係な
吐出を行ったりすることでインク路内の増粘インクを除
去する処理がある。
【0013】記録ヘッドを交換したときに吐出回復処理
を行うのは、上記記録ヘッドとインクタンクが一体のも
のである場合、新たな記録ヘッドが装着されるときに
は、既に共通液室から吐出口近傍までインクで満たされ
ており、吐出口近傍のインクが増粘している可能性が高
いからである。
【0014】本発明の目的は、キャリッジに搭載される
記録ヘッドおよびインク貯留装置の交換に関する処理を
可能な限り自動的に行うことが可能なインクジェット記
録装置を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、キャリッジに搭載さ
れるインク貯留装置におけるインク量の検知を簡単な構
成で行うことが可能なインクジェット記録装置を提供す
ることにある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、インク貯留装
置のインク量検知に基づいて最適な吐出駆動の制御を行
うことが可能なインクジェット記録装置を提供すること
にある。
【0017】本発明のさらに他の目的は、インク貯留装
置におけるインク量検知に基づいてそのインク貯留装置
の交換を検知し、自動的に交換時にかかる処理を行うこ
とが可能なインクジェット記録装置を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明で
は、インクを吐出するための記録ヘッドを用い、被記録
媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録
装置において、前記記録ヘッドに供給するインクを貯留
するためのインク貯留装置を搭載可能かつ移動可能に設
けられたキャリッジと、該キャリッジを移動させるため
の駆動手段と、前記インク貯留装置を搭載したときの前
記キャリッジの移動速度に係るデータを検出するための
検出手段と、該検出手段が検出する前記データに基づ
き、前記インク貯留装置が貯留するインク量を検知する
ためのインク量検知手段と、を具えたことを特徴とす
る。
【0019】また、インクを吐出するための記録ヘッド
を用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うイン
クジェット記録装置において、前記記録ヘッドに供給す
るインクを貯留するためのインク貯留装置を着脱自在に
搭載可能かつ移動可能に設けられたキャリッジと、該キ
ャリッジに前記インク貯留装置が搭載されているか否か
を判別する搭載判別手段と、前記キャリッジの移動速度
に係るデータを検出するための検出手段と、該検出手段
が検出する前記データに基づき、前記搭載判別手段の判
別に応じた態様で、前記インク貯留装置が貯留するイン
ク量を検知するためのインク量検知手段と、を具えたこ
とを特徴とする。
【0020】さらに、インクを吐出するための記録ヘッ
ドを用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うイ
ンクジェット記録装置において、前記記録ヘッドに供給
するインクを貯留するためのインク貯留装置を搭載可能
かつ移動可能に設けられたキャリッジと、該キャリッジ
を移動させるための駆動手段と、前記インク貯留装置が
搭載されているときの前記キャリッジの移動速度に係る
データを検出するための検出手段と、該検出手段が検出
する前記データに基づき、前記インク貯留装置が貯留す
るインク量を検知するためのインク量検知手段と、該イ
ンク量検知手段が過去に検知したインク量に基づいて前
記インク貯留装置が新たなものに交換されたか否かを判
別するための交換判別手段と、を具えたことを特徴とす
る。
【0021】加えて、インクを吐出するための記録ヘッ
ドを用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うイ
ンクジェット記録装置において、前記記録ヘッドに供給
するインクを貯留するためのインク貯留装置を搭載可能
かつ移動可能に設けられたキャリッジと、該キャリッジ
を移動させるための駆動手段と、前記インク貯留装置が
搭載されているときの前記キャリッジの移動速度に係る
データを検出するための検出手段と、該検出手段が検出
する前記データに応じて、前記記録ヘッドの駆動条件を
変化させるヘッド駆動制御手段と、を具えたことを特徴
とする。
【0022】
【作用】以上の構成によれば、キャリッジを移動させ、
そのときの移動平均速度、加速度等、移動速度にかかる
データに基づいてインク貯留装置内のインク量が検知さ
れる。
【0023】また、上記インク量の検知は、インク貯留
装置がキャリッジに搭載されているか否かに応じて、そ
の検知処理の態様を変化させることができる。
【0024】さらに、上記検知されるインク量に基づい
て、インク貯留装置の交換検知や記録ヘッド駆動条件の
制御が可能となる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0026】(全体説明)図1(A)および(B)は本
発明を適用可能な装置として電子タイプライタの外観構
成例を示す。
【0027】ここで、キーボード部1には、文字、数字
等キャラクタ入力用のキー、リターンキー等の印字指令
キー、さらには各種の制御キー等のキー群2が配列さ
れ、非使用時にはヒンジ3を中心に回動させることによ
り、図1(B)に示すように折りたためるようになって
いる。給紙トレー4は装置内部のプリンタ部にシート状
の紙などの被記録媒体を送給するものであり、同じく非
使用時には、同図(B)に示すようにプリンタ部を覆っ
て収納される。5は手動にて被記録媒体のセットや排出
を行うための送りノブ、6は入力した文章等を表示する
ための表示器、7は本例に係る装置を運搬する際に用い
られる把手である。
【0028】図2は図1に示した電子タイプライタのプ
リンタ部の構成例を示す。
【0029】図2において、ヘッドカートリッジ9はイ
ンクジェット記録ヘッドとインクタンクとが一体に構成
され、インクタンク内のインクが無くなった時点で新た
なヘッドカートリッジに交換されて記録ヘッドおよびイ
ンクタンクが新たなものになる。キャリッジ11はヘッ
ドカートリッジ9を搭載して図中矢印S方向に走査する
ために設けられ、キャリッジ11上にはヘッドカートリ
ッジ9をキャリッジ11に着脱自在に装着するためのフ
ックおよび上記着脱に際してフック13を操作するため
のレバー15が設けられる。このレバー15には、後述
するカバーに設けられた目盛を指示してヘッドカートリ
ッジ9の記録ヘッドによる記録位置や設定位置等を読取
り可能とするためのマーカ17が設けられている。支持
板19はキャリッジ11上に設けられ、ヘッドカートリ
ッジ9に対する電気接続部を支持する。フレキシブルケ
ーブル21はその電気接続部と本体制御部とを電気的に
接続するために設けられ、キャリッジ11の動きに追随
できるよう可撓性部材によって形成される。
【0030】キャリッジ11の移動範囲に設けられるガ
イド23は、キャリッジ11の図中S方向の動作を案内
するものであり、キャリッジ11の軸受25と摺動可能
に係合する。タイミングベルト27はキャリッジ11と
その一部が接続し、これにより、キャリッジ11をS方
向に移動させるための動力を伝達する。すなわち、タイ
ミングベルト27は装置両側部に配置されたプーリ29
A,29Bに張架され、一方のプーリ29Bには、ギヤ
等の伝導機構を介してキャリッジモータ31より駆動力
が伝達される。
【0031】搬送ローラ33は紙等の被記録媒体(以下
記録紙ともいう)の被記録面を規制するとともに記録等
に際してこれを搬送し、搬送モータ35によって駆動さ
れる。搬送ローラ33による記録紙搬送のための搬送力
は、押え板45が記録紙を介して搬送ローラ33を押圧
することによって生じる。ペーパーパン37は記録紙を
給紙トレー4側より記録位置に導く。ペーパーパン37
の一部には孔部が形成され、これに対応して記録紙検知
センサ40が設けられる。フィードローラ39は記録紙
の送給経路途中に配設されて記録紙を搬送ローラ33に
向けて押圧するために設けられる。プラテン34はヘッ
ドカートリッジ9の吐出口形成面に対向し、記録紙の被
記録面を規制する。排紙ローラ41は、記録紙の搬送方
向において上記記録位置より下流側に配置され、記録紙
を不図示の排紙口へ向けて排紙するように設けられる。
拍車42は排紙ローラ41に対応して設けられ、記録紙
を介してローラ41を押圧し、排紙ローラ41による記
録紙の搬送力を生じさせる。解除レバー43は記録紙の
セット等に際してフィードローラ39、押え板45、拍
車42それぞれの付勢を解除する。
【0032】押え板45は、上述のように搬送ローラ3
3による搬送力を生じさせるとともに、記録位置近傍に
おいて記録紙の浮上り等を抑制し、搬送ローラ33に対
する密着状態を確保する。ヘッドカートリッジ9の記録
ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット
記録ヘッドであるので、記録ヘッドのインク吐出口が配
設された吐出口形成面と記録紙との距離は比較的微少で
あり、かつ記録紙と吐出口形成面との接触を避けるべく
その間隔が厳しく管理されなければならない。このた
め、押え板45を配設する構成は有効である。押え板4
5には目盛47が設けられ、一方、キャリッジ11に
は、目盛47に対応してマーカ49が設けられる。これ
により記録ヘッドの記録位置や設定位置が読取り可能と
なる。
【0033】ヘッドカートリッジ9の移動におけるホー
ムポジションには、記録ヘッドの吐出口形成面と対向可
能なゴム等の弾性材料によって形成されたキャップ51
が設けられる。キャップ51は記録ヘッドに対して当接
/離脱が可能に支持され、その当接によって、非記録時
等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復処理が
なされる。ここで、吐出回復処理とは、インク吐出のた
めに利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素
子を駆動することにより吐出を行い、この吐出によって
吐出不良の要因となる増粘インク等を除去する処理(空
吐出)や、キャップ51によって吐出口形成面をキャッ
プした状態で、ポンプ53によって生ずる吸引力によっ
てインク路内の増粘インク等を強制的に排出する処理
(吸引処理)等をいう。廃インクタンク55はこのポン
プ53によって吸引された廃インク等を貯留する。57
はポンプ53と廃インクタンク55とを連通するチュー
ブである。
【0034】ブレード59は、記録ヘッドの吐出口形成
面のワイピングを行うために設けられ、記録ヘッド側に
突出してヘッドカートリッジ移動の過程でワイピングを
行うための位置と、吐出口形成面に係合しない後退位置
とに移動可能に支持されている。61はモータ、63は
モータ61から動力の伝達を受けてポンプ53の駆動お
よびキャップ51やブレード59の移動をそれぞれ行わ
せるためのカム装置である。
【0035】ホームセンサ64は、フォトインタラプタ
を用いて構成され、装置フレームを構成する底板上であ
って、キャリッジ11の移動により、その底部に設けら
れた突起部(不図示)と係合可能な位置に設けられる。
これにより、キャリッジ11の突起部がホームセンサ6
4と係合し、その光路を遮断する位置を、本例装置にお
けるキャリッジ11の基準位置とすることができる。そ
して、この基準位置から所定数のステップ分キャリッジ
モータ31を駆動させ、キャリッジ11が移動した位置
(図中左方)が前述した吐出回復の処理などを行う為の
キャリッジ11のホームポジションとすることができ
る。ホームセンサ64は、後述されるように、キャリッ
ジ11の加速または減速領域における平均速度あるい
は、加速度を検知するのに用いられる。
【0036】図3は、図1,2に示した電子タイプライ
タの制御構成の概略を示すブロック図である。
【0037】ここで、例えばマイクロコンピュータ形態
のCPU100は、図4等につき後述する処理手順に従
って各部を制御する。タイマ101は以下で示すキャリ
ッジ移動にかかる時間の計時の他、キー入力のない時間
の計時等、各種計時を行う。
【0038】ROM102は、CPU100が実行する
処理手順に対応したプログラムの他、キャラクタジェネ
レータ等の固定データを格納する。RAM104は、記
録に係わるデータの展開および管理のための領域の他、
CPU100の作業用の領域を有する。また、以下に示
される実施例2にかかるメモリ107を有する。106
は、図1,2で説明したインクジェット記録装置であ
る。
【0039】本例においては、記録ヘッドを搭載したキ
ャリッジの駆動と記録紙の搬送とを上記CPU100に
おいて制御している。
【0040】以下、上述のインクジェット記録装置の構
成に基づいた本発明によるインク量検知やインクタンク
交換検知に関するいくつかの実施例を説明する。
【0041】(実施例1)図4は本発明の第1実施例に
かかるインク量検知処理の手順を示すフローチャートで
ある。
【0042】オペレータによって、インク量検知処理を
指示するキー2の所定の操作が行われることにより、本
処理は開始される。本処理が開始されると、ステップS
101において、ヘッドカートリッジ9を搭載したキャ
リッジ11を、ホームセンサ64が検知する位置まで移
動させて停止させる。次のステップS102では、キャ
リッジ11を、この検知位置、すなわち停止位置からキ
ャリッジモータ31の4ステップ分だけ移動させる。な
お、移動量4ステップ分は、次のステップS103,S
104で示すように、キャリッジ11が逆方向に移動を
始め、ホームセンサ64がキャリッジ11を検知するま
での過程がキャリッジ11の加速領域内で終了すること
ができるように設定されている。
【0043】ステップS102で4ステップ分のキャリ
ッジ11の移動が完了した後は、次のステップS103
で、モータ31の所定の駆動力によってキャリッジ11
を、ステップS102における移動方向とは逆にホーム
センサ64がキャリッジ11を検知する方向へ移動させ
る。そして、ステップS104では、キャリッジ11が
移動を開始してから、ホームセンサ64がキャリッジ1
1を検知するまでの時間xを測定する。
【0044】この時間xは、キャリッジ11の移動開始
位置をどこに設定するか等によって異なってくるが、本
実施例では、xが10msec以上である場合にはヘッ
ドカートリッジ9のインクタンク内にインクがほぼ満た
された状態,10msec>x≧9msecであればイ
ンク量はほぼ半分から満たされた状態間,9msec>
x≧8msecであればインク量は残りわずかからほぼ
半分の間,xが8msecより小さければインク量はほ
とんどない状態、であるように移動開始位置が設定され
ている。
【0045】ステップS105においてxが10mse
c以上であると判断した場合には、次のステップS10
6で、図5に示すような、インクタンク内のインクは満
たされた状態(以下、充満ともいう)であるという表示
を表示器6上に表示する。また、ステップS105にお
いて、xが10msec以下であると判断した場合に
は、ステップS107へと移行し、xが10msec>
x≧9msecであるか否かを判断する。肯定判断の場
合には、次のステップS108で図6に示すような、イ
ンク量がほぼ半分から満たされた状態である旨の表示を
行う。また、ステップS107においてxが9msec
より小さいと判断した場合には、ステップS109へと
移行し、xが9msec>x≧8msecであるか否か
を判断する。ここで肯定判断の場合には、次のステップ
S110で、図7に示すような、インク量は残りわずか
からほぼ半分である旨の表示を行う。また、ステップS
109においてxが8msecより小さいと判断した場
合には、インク量が残りあとわずかということで次のス
テップS11へと移行し、図8に示すようにインク量が
残りあとわずかである旨の表示を行う。
【0046】以上説明したように、ヘッドカートリッジ
9のインクタンク内のインク量の検出を、インクカート
リッジを搭載したキャリッジが移動する際の、加速領域
内における平均速度(所定距離を移動するのに要する時
間)を検知することで行う。すなわち、キャリッジおよ
びこれに搭載されるヘッドカートリッジの慣性質量はヘ
ッドカートリッジのインクタンクにおけるインク量に応
じて変化するので、上記加速領域における平均速度を検
知することで間接的にインク量を知ることができる。こ
れにより、インクタンク内インク量を、簡単な構成で容
易に知ることが可能となり、記録途中において、インク
がいつ無くなってしまうのか全くわからないという状況
を解消することができる。
【0047】なお、上記インク残量検知を行うタイミン
グとしては、例えば、所定量の記録を行う前等、オペレ
ータが任意に選択することができ、また所定時間毎にこ
のような検知処理が起動されるようにしてもよい。
【0048】また、上記実施例においては、インクタン
クを搭載したキャリッジが移動する際の、加速領域内に
おける平均速度を検知することからインク量の検出を行
ったが、減速領域内における平均速度を検知することか
らインク量の検出を行っても同様の効果を得ることがで
きる。また、加速度領域内における加速度、あるいは減
速領域内における加速度を検知することから残検の検出
を行っても同様の効果を得ることができる。
【0049】また、上記実施例1においては、インク量
が、ほぼ満たされた状態,ほぼ半分から満たされた状
態,残りわずかからほぼ半分,残りわずかという段階に
分けて判断および表示を行う構成としたが、このような
基準は上記4種類に限定しているものではなく、例えば
ほぼ半分以上であるかそれより少ないかという2段階で
行ってもよい。インク量の判断を行う基準が、何種類で
あっても同様の効果を得ることができるのは勿論であ
る。
【0050】表示によるインク量告知の方法も、本実施
例に限定しているものではなくどのような方法であって
も良いのは勿論であり、また、表示に代えて音等を用い
た告知を行ってもよい。さらに、インクの残りがわずか
になった時には、表示と合わせてブザーを鳴らすなどし
て、使用者に警告する機能を持たせてもよい。さらに、
表示器上への表示は、一定時間表示を行った後に消える
ようにするか、あるいは、電源ON中は常に表示を行っ
ている構成としてもよい。
【0051】加えて、上例では、キャリッジの平均速度
を調べる起点として、ホームセンサから4ステップ離れ
た位置としたがキャリッジがホームセンサによって検知
される時が、キャリッジ移動の際の加速領域内または減
速領域内であればどこでもよく4ステップに限定されな
い。また、判断基準時間10msec,9msec,8
msec等は、予めxを一定として、インクタンク内の
インク量がほぼ満たされた状態,ほぼ半分,ほとんど無
しという3種類のヘッドカートリッジを装着し、それを
本実施例のように駆動することでこれらの値を決めた。
このため、本発明が上記基準時間に限定されるものでは
ないということは勿論である。
【0052】(実施例2)上述した実施例1では、イン
クタンクを搭載したキャリッジの加,減速領域における
平均速度からインクタンク内のインク量を求めたが、本
例ではインク量が少なくなった場合に記録ヘッドにおけ
るインクリフィルの遅れが生じないように、インク量に
応じた吐出周波数の制御について以下に説明する。
【0053】図9は本発明の実施例2にかかる処理のフ
ローチャートである。
【0054】本処理は、本記録装置の電源オンにより起
動される。ステップS201からステップS204まで
は、ホームセンサ64の位置に対してキャリッジ11の
位置がどこにあるのかを調べる。すなわち、ステップS
201において、キャリッジ11をキャリッジモータ3
1のnステップ分図2中右側に移動させる。そして、次
のステップS202でホームセンサ64でキャリッジ1
1が検知されたか否かの判断を行う。この判断でキャリ
ッジ11が検知されなかったと判断された場合には、次
のステップS203へと移行し、キャリッジ11の左へ
の移動を行う。この移動は、次のステップS204でキ
ャリッジ11が検知されるまで行われる。
【0055】ステップS204またはステップS202
において、キャリッジが検知されたと判断された場合に
は、ステップS205へと移行する。ステップS205
においては、キャリッジ11を、ホームセンサ64が検
知する位置から4ステップ分離れた位置へと移動させ
る。この移動が完了した後、ステップS206におい
て、キャリッジ11を再びホームセンサ64が検知する
方向へと移動させる。次のステップS207において
は、前記したホームセンサ64が検知する方向にキャリ
ッジが移動を開始してからホームセンサがキャリッジを
検知するまでの時間を測定する。
【0056】上述した時間は、実施例1と同様にインク
量に応じたものとなり、インクの残りがわずかになって
きた時の上限を約8msecとする。
【0057】従って、次のステップS208において
は、時間が8msec以下か否か、すなわちインクの残
量がわずかになってきたか否かの判断を行う。ステップ
S208の判断においてxが8msecより長く、イン
ク量にまだ余裕があると判断した場合には、次のステッ
プS209において、例えばキャリッジ速度は160c
m/s,インク吐出の周波数は2.8KHZの初期設定
値のままの値をRAM104内のメモリ107に記憶さ
せ、この条件に基づいて記録を行うようにする。
【0058】また、ステップS208の判断において、
8msec以下であると判断した場合には、インク残量
が少ないとして次のステップS210において初期設定
されていた、例えば前述の値2.8KHZ,160cm
/secから1割減じた値をRAM104内のメモリ1
07に記憶させる。これにより、この条件に基づいた記
録が行われることになる。すなわち、記憶した値に基づ
いて、記録ヘッドから吐出を行うとともにキャリッジの
移動を行う。
【0059】以上説明したように、ホームセンサが記録
ヘッドを検知する位置からある一定量離れた位置を記録
ヘッドの移動開始点として、そこからホームセンサが記
録ヘッドを検知するまでの時間を測定し、その値がある
一定の値以下となった場合には、記録の際のキャリッジ
速度およびインク吐出の周波数を初期設定されていたも
のに対して遅くする制御手段を設ける。これにより、イ
ンクの量が少なくなった時でもインク吐出直後のインク
路内へのインクの再充填がインクの吐出周期に対して遅
れることがなくなり、不吐出を生じるなど、記録品位を
損なう原因を解消できる。
【0060】上記実施例2においては、電源オン後に必
ず上記インク量検知および吐出周期の設定処理を行う構
成としたが、オペレータがある特定のキー操作を行った
時だけに、ステップS205からの制御を実施するよう
にしても、同様の効果を得ることができる。
【0061】(実施例3)上述した実施例1,2では、
インク量検知をキャリッジ移動の平均速度(センサまで
の所定距離到達時間)に基づいて行った。しかしその到
達時間は、キャリッジがガイド軸から受ける摺動負荷が
変化するとそれに応じて変化する場合がある。とりわ
け、記録装置の使用期間が長くなるに従ってキャリッジ
の摺動負荷は増大する傾向にあり、その結果インク量検
知の精度を低下させることになる。
【0062】本実施例は、記録装置の使用期間を知る手
段を設け、その使用期間に応じた定数をもって、上記到
達時間を補正することにより、インク量検知の精度を向
上させるものである。以下にその実施例について説明す
る。
【0063】図10は、図3に示す制御構成と同様な本
実施例のブロック図である。ここで、図3と同様の要素
には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0064】ROM102は、CPU100が実行する
処理手順に対応したプログラムの他、キャラクタジェネ
レータ等の固定データや、各々のモータの駆動テーブ
ル,また本例のインク量検知に用いる補正データ102
1等を格納している。RAM104は、記録に係わるデ
ータの展開および管理のための領域,また本例で用いる
ための本例記録装置の記録経歴を値aとして記憶する領
域1041、さらにCPU100のワークエリアを有す
る。
【0065】また、本例のRAM104は、ユーザーが
初めて使用する時に(電源オンにより)、リセットされ
て、その後は電池等でバックアップされているものであ
り、RAM104内の領域1041も同様にバックアッ
プされ装置の使用期間を常に知ることができる。本例で
は領域1041に記憶する内容は記録行数を記憶するよ
うに構成されている。
【0066】さらに、ROM102内の補正データ10
21は、図11に示すように、RAM104内の領域1
041の値aに対して、実験的に求めた補正値bが対応
するテーブルとして設けられている。
【0067】以上に述べた構成に基づいた図12のフロ
ーチャートに示す処理を以下に説明する。
【0068】ステップS301〜S304の各ステップ
に示す処理は、図4にて述べられたステップS1〜S4
の処理と同一であり、これら処理によりインク量検知の
ための平均速度に関する時間xの測定を行う。
【0069】次に、ステップS341でRAM104内
の領域1041に格納される値aを読みとり、ステップ
S342で、この値aに基づいてROM102内の領域
1021から補正値bを求める。ここで、値aは本記録
装置の使用期間,具体的には通算した記録行数を示し、
bはこの値aに応じて定められた時間xの補正値を示
す。補正値bを求めると、ステップS343で、ステッ
プS304で求めたxからbを減じた値を新たなxとす
る。
【0070】以下、この補正されたxに基づき、ステッ
プS305〜S311で、図4に示すステップS105
〜S111と同様にしてインク量に応じた表示処理を行
う。
【0071】上記処理によれば、測定される時間xに使
用期間に応じて生じる誤差を補正することができ、より
正確なインク量検知を行うことが可能となる。
【0072】なお、上記実施例3においては、記録行数
を計数することにより、インク量検知の補正を行った
が、記録行数の代わりに、記録文字数または、記録頁数
の単位によって補正値bを定めても良い。
【0073】また、本実施例の補正係数bの値はテーブ
ルの値では無く、その計算式をROMに設けて、計算値
として求めても良い。
【0074】(実施例4)上記実施例3では、記録装置
の使用期間に応じて到達時間xの補正を行うようにし
た。これは、使用期間に応じて、キャリッジ移動の際の
摺動負荷が変化することによるものである。
【0075】本例では、この摺動負荷が環境温度によっ
ても増減することに着目し、これを補正することにより
インク量検知の精度を向上させるものである。
【0076】本例にかかる構成も、図10に示す上記実
施例3の構成とほぼ同様であり、異なるのは、RAM1
04の領域1041には、例えば定期的に検出される環
境温度が格納される。そして、ROM102内の領域1
021には、図13に示すように領域1041に格納さ
れる温度値aに応じた補正値bがテーブルとして格納さ
れている。
【0077】図14は、本実施例にかかる処理のフロー
チャートであり、図12に示す実施例3の処理とほぼ同
様である。
【0078】ステップS441〜S443で、領域10
41の環境温度値aを読取り、これに基づき、領域10
21から時間xの補正値bを求め、これをxに加えた値
を新たな時間xとする。
【0079】以上の構成により、装置の環境温度に応じ
て変化するキャリッジの摺動抵抗に対する補正を行うこ
とにより、より精度の良いインク量検知を行うことがで
きる。
【0080】上記実施例4においては、補正値bの値は
テーブルとして持つような構成としたが、例えばb=
0.01(a−25)というような計算式をROM内に
設けて、補正値bを計算値として求めても良い。この時
の計算式および実施例4における補正値は実施例で述べ
たものに限定している訳ではないということは勿論であ
り、実験により求めた他の1次式および数次式、あるい
は補正値としても良い。
【0081】さらに、テーブルで持つ場合には何段階に
分けても良い。
【0082】(実施例5)本実施例では、キャリッジ1
1の駆動源を構成するキャリッジモータ31の温度に応
じて検知した移動時間xを補正する。
【0083】すなわち、キャリッジモータ31の駆動状
態はその温度によって変化し易く、このような場合、イ
ンクタンクのインク量が同じであっても、キャリッジモ
ータ31の温度によって検知される移動時間xは変化す
る。このため、キャリッジモータ31の温度に応じて移
動時間xを補正し、これにより、より正確なインク量検
知を行う。
【0084】図15は、本実施例にかかる電子タイプラ
イタの制御構成を示すブロック図である。
【0085】同図から明らかなように本構成は、図3に
示した構成とほぼ同様であるため、異なる部分のみを説
明する。ROM102は、CPU100が実行する後述
の処理手順に対応したプログラム、キャラクタジェネレ
ータ等の固定データ、キャリッジモータ31等のアクチ
ュエータの駆動テーブルの他、インク量検出に用いる補
正式1021,1022等を格納している。RAM10
4は、記録に係わるデータの展開および管理のための領
域の他、キャリッジ駆動のためのキャリッジモータ31
の温度を記憶する領域1042、本例記録装置の周囲温
度を記憶するための領域1041を有している。
【0086】本実施例では、ROM104の領域104
2に記憶する内容は、キャリッジ駆動のためのキャリッ
ジモータ31の温度であり、これは不図示の温度検知手
段により検知する。また、ROM102内の補正式10
21、1022は、実験的に求められたもので、それぞ
れRAM104内の1041の値a、1042の値bに
よって、ヘッドカートリッジ9を搭載したキャリッジが
一定距離を移動するのに要した時間xを補正できるよう
に設けられている。
【0087】以上述べた構成に基づく本実施例にかかる
インク量検知処理を、図16に示すフローチャートを参
照して説明する。
【0088】まずステップS501においては、ヘッド
カートリッジ9を搭載したキャリッジ11を移動させ、
ホームセンサ64の位置の検出を行う。次のステップS
502では、キャリッジ11を、ホームセンサ64を検
出した位置からキャリッジモータ31の2ステップ分離
れた位置に移動停止させる。この時の停止位置は、ホー
ムセンサ64を検知する方向にキャリッジ11が移動を
開始してからホームセンサ64を検知するまでの過程
が、キャリッジ11の移動の加速領域内で終了すること
が可能な位置に設定されている。ステップS502でホ
ームセンサ64の検知位置から2ステップ分離れた位置
へのキャリッジ11の移動が完了した後は、次のステッ
プS503へと移行する。ステップS503では、ホー
ムセンサ64を検知する方向にキャリッジ11を移動さ
せる。そして、ステップS504で、ホームセンサ64
を検知する方向にキャリッジ11が移動を開始してから
ホームセンサ64を検知するまでの時間xの測定を行
う。
【0089】次に、ステップS505およびS506で
記録装置の周囲温度による時間xへの影響の補正、ステ
ップS507およびS508でキャリッジ11を駆動さ
せるキャリッジモータ31の発熱による時間xへの影響
の補正を行う。この時の周囲温度および、キャリッジモ
ータ31の発熱状況の検知は、不図示のサーミスタによ
って行う。
【0090】上記補正を詳しく説明すると、ステップS
505では、記録装置の周囲温度を記憶した値aをRA
M104の領域1041から読み出し、次のステップS
506で、aに基づき実験的に求めた環境補正式102
1により、周囲温度による時間xへの影響の補正を行
う。この環境補正式1021は、25℃を基準としてお
り、この温度より周囲温度が高くなった場合には、キャ
リッジ11へキャリッジモータ31の駆動力を伝達して
いるタイミングベルト27の硬度が減少することから生
じる時間xの増加を減ずる方向へ補正し、周囲温度が低
くなった場合には、逆に、時間xの減少を増加させる方
向へ補正する。
【0091】次のステップS507では、キャリッジモ
ータ31の発熱状況を記憶した値bをRAM104の領
域1042から読み出し、次のステップS508で、b
に基づきを実験的に求めた発熱補正式1042により、
キャリッジモータ31の発熱による時間xへの影響の補
正を行う。この発熱補正式1042も実験的に求めたも
のであり、キャリッジモータ31の発熱によって増加し
ている時間xの値を減ずる方向に、その発熱の程度によ
り補正が行われるようにしている。
【0092】そして、次のステップS509〜S515
の制御によって表示する内容を、前記2段階の補正によ
って得られた時間xの値を基に決定していく。すなわ
ち、補正によって得られた時間xの値が、ステップS5
09で6.4msec以上であると判断した場合には、
ステップS510へ移行し、インク量充満を示す表示を
表示器6上に行う。ステップS509で6.4msec
より小さいと判断した場合には、ステップS511へ移
行し、補正によって得られた時間xの値が、6.2ms
ec以上6.4msecより小さいか否かの判断を行
う。ステップS511で6.2msec以上6.4ms
ecより小さいと判断した場合には、ステップS512
へ移行し、インク量がインクタンクの半分から充満を示
す表示を表示器6上に行う。ステップS511で6.2
msec以上6.4msecより小さい範囲に、補正に
よって得られた時間xの値が存在していないと判断した
場合には、ステップS13へ移行し、xの値が、6.0
msec以上6.2msecより小さいか否かの判断を
行う。
【0093】ステップS513で、6.0msec以上
6.2msecより小さいと判断した場合には、ステッ
プS514へ移行し、インク量残りわずかから半分を示
す表示を表示器6上に行う。ステップS513で6.0
msec以上6.2msecより小さい範囲中に、補正
によって得られた時間xの値が存在していないと判断し
た場合には、ステップS515へ移行し、ステップS5
15でインク量残りわずかの表示を表示器6上に行う。
そして、本処理は、上述のようにインク量の程度を表示
器6上に表示した後、終了する。
【0094】次に、本実施例の変形例について説明す
る。
【0095】上述した実施例5においては、記録装置の
周囲温度による時間xへの影響の補正には環境補正式1
021を、キャリッジ11を駆動させるキャリッジモー
タ31の発熱による時間xへの影響の補正には発熱補正
式1022をそれぞれ使用して時間xの補正を行った
が、図17,図18に示すように、それぞれ補正値をテ
ーブルとしてROM内に設けておいてもよく、あるい
は、一方を式で持ち、他方をテーブルで持つという構成
にしても、同様の効果を得ることができる。
【0096】また、上記時間xの補正値を得るための補
正式およびテーブルは、上記実施例に述べたものに限定
している訳ではないことは勿論であり、実験により求め
た、他の1次式および数次式、、あるいは、テーブルと
しても良い。さらに、テーブルで持つ場合には、何段階
に分けても良いことは、勿論である。
【0097】上述した実施例1〜5に対して、インク量
検知精度をさらに向上させるようにしたいくつかの実施
例について以下に説明する。
【0098】(実施例6)以下、図19〜図24に示す
フローチャートを参照して本例のインク量検知にかかる
処理について説明する。
【0099】まず、オペレータのスイッチ操作により、
電源が投入されると、ステップS601で本例インクジ
ェット記録装置のイニシャル動作を行う。次に、ステッ
プS602で検知センサ40からの出力によって、搬送
路上の記録紙の有無を判別する。
【0100】本例においては、インク量検知をキャリッ
ジ11の移動時間データを基に算出する。一方、本例装
置の構成ではキャリッジ11が移動する際、その一部が
紙押え板45上を摺動するような構成であるため、記録
紙が搬送路上にある時には、キャリッジ11の移動負荷
は記録紙の無いときよりも大きくなり、上記移動負荷は
移動時間データの不安定要素になる。これらのことか
ら、本例では、インク量検知を、記録紙の無い時に行う
ことにより検知精度を向上させる。このため、ステップ
S602で記録紙がある場合は、ステップS606で通
常の記録動作を実施する。記録が終了し、例えば1ペー
ジ分の記録紙が搬送路上から無くなると、ステップS6
02で記録紙が無いと判断され、ステップS603に進
みカートリッジ9がキャリッジ11に搭載されているか
否かを判断する。この判断は、フレキシブル・ケーブル
21の先端にあるカートリッジ9との電気接点からの情
報(例えば抵抗値の変化等)を検知することにより行
い、これによって、搭載されていないと判断した場合に
は、図23のフローチャートに示す0グラム残検処理の
実行に移る。
【0101】図23に示す0グラム残検処理について以
下に説明する。
【0102】図23において、この処理が開始されると
カートリッジ9が非搭載である場合のホームセンサ位置
検知のため、図22のフローチャートに示す処理に移行
する。図23において、まず、ステップS901では、
検知の際キャリッジ11が等速でホームセンサ64上を
通過するように、センサ64より十分離れた位置(この
場合センサ64より100ステップ分左の位置XA 点)
にキャリッジ11を位置させる。そして次のステップS
902でキャリッジ11を右方へ移動させセンサ64の
上を等速で通過させてセンサ64から100ステップ分
右の位置XB 点に停止させる(タブ移動)。この時、セ
ンサ64がオンになってから、キャリッジモータ31の
次の相信号の立上がりまでの時間T1 を測定する。
【0103】この測定では、図25に示すタブ方向のタ
イミングチャートから明らかなようにキャリッジモータ
31のB,C相が励磁されている時にセンサ64がオフ
からオンになり、次のC,D相がともに励磁されるまで
の時間、すなわち、D相が立上がるまでの時間としてT
1 が計測される。次に、ステップS903にてXB 点か
らXA 点への移動(リターン移動)で同様に、センサ6
4がオフになってから次の相が立上がるまでの時間T2
を計測する。図25に示すリターン方向のタイミングか
ら明らかなようにセンサ64がオンからオフになる時の
相がA,B相であったとすると、次のD相が立上がるま
での時間としてT2 が計測される。センサ64の検出に
関して以上のような相変化を示す場合、A,B相とB,
C相の間にセンサ64が位置することになる。
【0104】このときキャリッジ11の到達相に対する
遅れ時間をΔt(Δtの正方向は、キャリッジの移動す
る時間の方向と同じものとする)とし、この等速移動時
の相の立上がり/立下がりから次の相の立上がり/立下
がりまでの時間をTS ,上記時間TS に相当するキャリ
ッジ移動距離をs、A,B相に対応するキャリッジ位置
からセンサ64の位置までの距離をd1 、センサ64の
位置からB,C相に対応するキャリッジ位置までの距離
をd2 、d1 ,d2 の各々の移動にかかる時間をそれぞ
れt1 ,t2 とすると、
【0105】
【数1】
【0106】であるので、
【0107】
【数2】d1 =s(TS +T2 −T1 )/2TS また、
【0108】
【数3】Δt=(TS −T2 −T1 )/2 となる。
【0109】なお、T1 ,T2 の計時は、高精度が要求
されるので、ステップS902,S903では、他のソ
フトウェアによる割り込み処理(例えば、カバースイッ
チの状態を判断する処理等)は無視されるようにする。
【0110】ステップS904,S905で、上述の計
算式に従ってd1 ,Δtを求め、RAM104に記憶す
る。また、ステップS906でセンサ64の左隣に相当
する相(この場合、AB相)に対応するキャリッジ11
の位置a0 を記憶する。次に、ステップS907で、図
24に示す4点データ・サンプリング処理で用いる、キ
ャリッジ11の移動距離x1 〜x4 (図25参照)を計
算し、記憶する。
【0111】上記図22に示す処理を終了すると、図2
3に示す処理手順を経由して図24に示す処理に移行す
る。
【0112】本処理がスタートすると、ステップS11
01でセンサ64までの距離がx1に相当するキャリッ
ジ位置a0 (図25参照)を、インク量検知スタート位
置レジスタaに移す。ステップS1102では、インク
量検知ポイントカウンタnをリセットする。次に、ステ
ップS1103でキャリッジ11をa位置に移動し、ス
テップS1104で、キャリッジ11をa点からセンサ
64側へ急加速する。次のステップS1105ではキャ
リッジ11のスタート信号からセンサ64がオンとなる
までの時間t1 をRAM104に取り込む。
【0113】なお上記ステップS1104の処理では、
前述のステップS902,S903と同様に他の処理の
割り込み処理は無視される。
【0114】次に、ステップS1106,S1107の
処理でnおよびaをインクリメントし、同様にx2 ,x
3 ,x4 についての移動時間t2 ,t3 ,t4 を求める
処理を行い、ステップS1108で、上記で求めたx1
〜x4 とt1 〜t4 との関係から、tの2次の近似式
【0115】
【数4】x=f(t) なる関係を求め、図23に示す処理手順に戻る。
【0116】図23に示す処理では、ステップS110
1にて、以上より求めたx1 〜x4,t1 〜t4 ,d
1 ,f(t),Δtをカートリッジ9がキャリッジ11
に搭載されえていない時のデータとして、RAM104
に記憶する。次に、ステップS1002で、0グラム残
検タイマTm1および字数カウンタNをリセットする。こ
れらタイマTm1および字数カウンタNは、インク量検知
を行う度に、前述のデータx01〜x04,t01〜t04,d
01,f0 (t),Δt0 が時間的、あるいは記録回数的
に新しいか否かの判断基準として用いられる。タイマT
m1は、CPU100のクロックに同期していて、リセッ
ト後も常に増分しているタイマであり、また、カウンタ
Nは、記録文字数に従って常に増分するカウンタであ
る。次のステップS1003では、オペレータに、ヘッ
ドカートリッジ9が搭載されていないことを知らせる。
この知らせる手段としては、例えば、ブザーによるもの
や表示によるものとすることができる。
【0117】上記図23に示す0グラム残検処理を終了
すると、図19に示すステップS606で記録動作を行
い、ステップS602へ戻る。
【0118】以上説明した処理は、図19に示す処理手
順のステップS603でヘッドカートリッジ9が搭載さ
れていないと判断した場合の処理である。
【0119】一方、ステップS603でカートリッジ9
が搭載されていると判断した場合、ステップS604で
残検間隔タイマTm2、および字数カウンタNの値によっ
て、インク量検知の時期に達したか否かを判断する。イ
ンク量検知時期でなければ、ステップS606に進み、
記録動作を実行する。また、インク量検知時期に達した
と判断した時は、ステップS605にて本記録装置の状
態を判断する。すなわち、記録装置が休止の状態(キャ
リッジ11の記録ヘッドがホームポジションでキャップ
された状態)か否かを判断し、休止でなければステップ
S606の記録動作を経由して休止になるまで待つ。ス
テップS605で休止であると判断した時は、図20に
示すメインインク量検知処理に移行する。
【0120】この図20に示す処理では、まず、前述の
図22を参照して説明したセンサ位置検出処理を行い、
一連のステップS901〜S907を実行し、x1 〜x
4 を新たに得る。次に、ステップS701で、図23で
示す処理でRAMに格納したd01に値があるか否かによ
って、0グラム残検データの有無を調べる。これらデー
タがあり、かつステップS702でそのデータが計時
的、記録回数的に古くないと判断すると、ステップS7
03〜S709の処理を実行する。このステップS70
3〜S709は、0グラム残検データ(図23のステッ
プS1001でRAMに格納したデータ)を基準にして
インク量検知を行う処理である。
【0121】また、ステップS701,S702で0グ
ラム残検データが無いと判断した場合やそのデータが古
いと判断した場合は、ステップS712〜S723の処
理手順を実行する。これらステップS712〜S723
は、過去のデータ(前回の残検値M)を基準してインク
量検知を行う処理である。
【0122】まず、ステップS703〜S709につい
て説明する。
【0123】ステップS702で、0グラム残検データ
が古くないと判断されると、ステップS703〜S70
5でデータのサンプリングを行うが、ここでは、図24
に示す処理のように4点のデータ全ては取らず、1点
(ここでは、t2 のデータ)のみを取る。1点しかサン
プリングを行わない理由は、インク量検知にかかる時間
を少なくするためである。なお、ステップS704の処
理では、前述と同様に、カバースイッチの状態を判断す
る等の割込み処理は無視される。上記サンプリングを終
了すると、ステップS706で0グラム残検時のデータ
02とサンプリングしたt2 とを比較し、その時間的ず
れt′を計算する。ステップS707で予め設定されて
いて、キャリッジ11の重量の1〔g〕の変化に相当す
る時間的ずれtS をROM102より呼び出し、上記時
間ずれt′とtS からキャリッジ11上に搭載されてい
るヘッドカートリッジ9の重さM3 =t′/tS を算出
し、ステップS708でその値を残検値Mとする。ステ
ップS709では字数カウンタNをリセットし、次のイ
ンク量検知に備える。
【0124】次に、ステップS712〜S723の処理
手順について説明する。
【0125】ステップS712で、インク量検知時に比
較参考にする前回のデータMが存在するか否かを調べ、
データが無いと判断した場合、図21に示す詳細残検処
理へ移行する。ここでは、まず前述の図24に示した4
点サンプリング処理のステップS1101〜S1108
を実行した後、本処理である詳細残検処理に戻る。この
手順のステップS801では、上記4点サンプリング処
理で得られた2次の近似式
【0126】
【数5】 x=f(t) …(a) をRAM104より呼び出す。次にステップS802に
て、予め求めてある本装置固有のx,t,M,Δtに関
する関係式
【0127】
【数6】 x=a*i1 (t)+b*i2 (t)+c*i3 (t) …(b) a=j(Δt,M,b,c) …(c) ここで、a;不安定要素係数 b;不安定要素係数 c;不安定要素係数 i1 (t)およびi2 (t)はtの2次式、i3 (t)
はtの1次式で表わされる。
【0128】また、(c)式は、例えばMおよびΔtに
ついて2次式、b,cについて1次式で表わされる。
【0129】をROM102より読み出し、(a)式と
(b)式の係数を比較して、a,b,cの値を定める。
【0130】
【数7】a=a0 ,b=b0 ,c=c この定めたa ,b0 ,c0 およびΔtを(c)式に
代入して、Mを求める。
【0131】
【数8】M=M4 次に、ステップS803では、算出されたインク量に関
する値M4 を用い、M4 〔g〕近傍のインク量を検知す
るであろう次のインク量検知を想定してM4 〔g〕近傍
の近似式をつくる。
【0132】すなわち、予めROM102に格納されて
いるキャリッジ11の位置xにより異なるMの減少係数
k(xn )〔g/μs〕を呼び出し
【0133】
【数9】 M=M4 −k(xn )*(t−tn ) =G(x,t) …(e) ここで、k(xn )はx1 〜x4 により定まる係数であ
り、xn のnの値に応じてROM102から呼び出され
る。
【0134】の関係を定める。次のステップS804で
4 の値と(e)式をRAM104に記憶し、ステップ
S805でN=0とし(リセット)、図20に示す処理
に戻り、ステップS712,S713を経てステップS
710でMを表示する。すなわち、インクタンク内のイ
ンク量を表示する。
【0135】一方、ステップS712で、前回の残検デ
ータMが存在していると判断し、かつステップS713
で、記録文字数カウンタNの値によって前回のインク量
検知処理から記録が行われていると判断した場合は、ス
テップS714で予めROM102に格納されている、
一文字当たりのインク消費量m0 〔g/字〕を参照して
前回からの推定消費量m〔g〕(=N*m0 )を算出
し、ステップS715で推定残検値M1 (=M−m)を
算出する。
【0136】次に、ステップS716〜S718で、ス
テップS703〜S705と同様に1地点のインク量検
知測定(t2 の測定)を行う。なお、ステップS717
の処理では、前述のステップS704等の処理と同様に
カバースイッチ等による割込み処理は、無視される。ス
テップS719では、前回のインク量検知で定めた関係
式、
【0137】
【数10】M=G(x,t) にx2 ,t2 を代入して今回の残検値M2 を求める。次
に、ステップS720では算出したM2 と推定値M1
誤差を調べ、ステップS721で誤差が±5%以内と判
断したなら算出値M2 をMとしてステップS722で確
定し、ステップS723でN=0としてステップS71
0以降の処理を行う。一方、ステップS721で±5%
以上の誤差があると判断した場合は、再び、図21に示
す詳細残検処理手順を実行し、Mの値を確定する。
【0138】以上、図20のステップS708,S72
2および図21のステップS804にて確定したMは、
ステップS710で表示器6上に表示される。この時、
インクが空のカートリッジの重さM0 をROM102よ
り参照して、
【0139】
【数11】M′=M−M0 としてインクの重さM′を表示しても良い。次のステッ
プS711ではTm2=0(リセット)として次のインク
量検知に備え、その後、図19のステップS606の記
録動作に戻り、インク量検知の処理を終了する。
【0140】なお、前述した各ステップS717,S7
04,S1104,S902,S903では、計時精度
を上げるためにカバースイッチの状態を判別する等の処
理の割込み処理を禁じている。このため、これらのステ
ップの処理を実行しているときにカバーを空けてキャリ
ッジの移動動作を妨げる可能性があり、この場合、当
然、インク量検知の精度は低下する。そこで、上記各ス
テップの前後でカバースイッチの状態を検出し、カバー
が開けられた場合は、その一つ前のステップの処理に戻
るようにすれば、さらに高精度のインク量検出が可能と
なる。
【0141】また、図21に示した詳細残検処理におい
て、まず、図24に示す4点サンプリング処理を行い、
これに基づいてMの値、および(e)式、すなわち
【0142】
【数12】M=G(x,t) なる関係式を求めたが、これに代わり、図26のフロー
チャートに示す処理のように1点のサンプリングでMの
値、および(e)式に相当する式を求めることもでき
る。
【0143】この図26に示す処理について説明する。
本処理が開始されると、まず、ステップS1201〜S
1203でt2 の値を求める。次に、ステップS120
4で、ステップS802(図21参照)の(b),
(c)式よりさらに高精度の関係式(f)を用いること
により、上記ステップS802の処理とは異なり先に
(e)式に相当する(h)式を定めることができる。こ
の場合、Δtのみを求めることが(h)式を定めること
ができる。そして、これに基づきステップS1205で
Mの値が求まる。ステップS1206,S1207の処
理はステップS804,S805の処理(図21参照)
と同様である。
【0144】さらに、本実施例では、図2に示すよう
に、ホームセンサ64として、インタラプタタイプのセ
ンサを用い、図22のステップS901〜S906でこ
のセンサ64の位置を検出するものとしたが、このセン
サ信号の立上がり,立下がり特性は、長時間使用するこ
とにより変化することが多い。この場合、検出されるセ
ンサ位置d1 の精度は低下し、その結果、インク量検知
の精度を低下させることになる。
【0145】そこで、このような場合の対策として、図
19に示すステップS601のイニシャル動作後は、ス
テップS606の記録動作において、この動作の1つの
カバースイッチ等のリセット信号によるイニシャル処理
時以外は、センサ64の電源をオフにし、図20,図2
3に示すインク量検知処理を実行する時のみセンサ電源
をオンにするようなステップを追加することができる。
これにより、上述のセンサ劣化によるインク量検知精度
の低下を防止できる。
【0146】さらに、図23に示す0グラム残検処理
は、オペレータがインクタンクを一体としたヘッドカー
トリッジ9を装置本体に装着することを忘れない限り実
行されない処理である。しかし、ステップS1001で
RAM104に記憶され各々のデータは、キャリッジ1
1の動作特性を示す重要なデータがあり、インク量検知
の精度を左右するものである。そこで、図3に示すRO
M102をEEP−ROMの形式として、本例のインク
ジェット記録装置を製造する際に、ステップS1001
で記憶されるべきデータを各装置のEEP−ROMに書
き込むようにすることもできる。これにより、確実にイ
ンク量検知の精度を向上させることができる。
【0147】上述した実施例1〜6では、インクタンク
を記録ヘッドとともに搭載するキャリッジが所定距離を
移動するのに要する時間等、移動速度データに基づいて
そのインクタンク内のインク量を検知することについて
説明した。
【0148】以下に示す実施例7では、検知したインク
量に基づいてインクタンクが新たなものと交換されたか
否かを検知することについて説明する。
【0149】(実施例7)本例では、上記実施例6のイ
ンク量検知処理を利用してインクタンクが一体となった
ヘッドカートリッジ9(図2参照)の交換検知を行う。
すなわち、ある間隔をおいてインク量検知を行い、これ
ら前後して検知されるインク量の変化率が所定値以上の
場合にはその連続するインク量検知の間にヘッドカート
リッジが交換されたと認識するものである。
【0150】本例では、実施例6に関して図19〜図2
4に示す処理とほぼ同様の処理を行う。異なる処理は図
20に示す処理の一部のみであり、図20に示す処理に
対応した処理を図27によって示す。これにより、本例
にかかる処理は図19,図27,図21〜図24に示さ
れることになる。
【0151】以下、主に図27を参照して本実施例を説
明する。
【0152】図19に示すステップS605でプリンタ
が休止状態であると判断した時は、図27に示すメイン
残検処理に入る。ここでは、まず、ステップS1301
にて、RAM104にインク量にかかる前回の残検デー
タの有無を調べる。このステップS1301の処理が意
味するところは、オペレータが初めて本装置を使う時
や、RAM104のバックアップ用電池が無くなりRA
M104の内容が消えてしまった時など、搭載されてい
るヘッドカートリッジにおける記録ヘッドやインクタン
クの状態が分からないので、とりあえず吸引回復を行う
ようにするためである。すなわち、RAM104に残検
データが無いと判断すると、ホームポジションにて吸引
回復処理を行う。
【0153】通常、ステップS1301で前回の残検デ
ータは有ると判断され、このデータはステップS130
4で次回の残検データの比較値として保存される。次
に、図22に示すセンサ位置検出処理手順に向かい、一
連のS901〜S909の処理を実行し、x1 〜x4
新たに得る。
【0154】次に、ステップS1305で、d01に値が
有るかどうかによって、図23に示す処理で得られる0
グラム残検データの有無を調べる。データが有り、かつ
ステップS1306でそのデータが計時的、記録回数的
に古くなければステップS1307〜S1313の処理
手順を実行する。また、ステップS1305,S130
6で0グラムの残検データが無い場合やそのデータが古
い場合は、ステップS1319〜S1330の処理を行
う。ステップS1307〜S1313およびステップS
1319〜S1330の処理は、図20に示すそれぞれ
ステップS703〜S709およびステップS712〜
S723に示す処理と同一なので、その説明は省略す
る。
【0155】以上のステップS1307〜S1313ま
たはステップS1319〜S1330の処理によって新
たな残検値Mを確定すると、次のステップS1314以
降の交換検知の処理手順に入る。つまり、ステップS1
314で前回の残検値M5 と今回の残検値Mとの変化率
ΔMを計算し、ステップS1315で、その変化率が±
20%以上であると判断した時は、カートリッジが交換
されたと判断し、ステップS1316で新たに搭載され
たカートリッジにおける記録ヘッドの吸引回復処理を行
い、図21に示す詳細残検処理に向かいMの値を確定す
る。
【0156】ステップS1315でカートリッジが交換
されていないと判断された場合、ステップS1317以
降の表示処理を行う。すなわち確定したインク量の値M
は、ステップS1317で表示器6上に表示される。こ
の時、インクが空のカートリッジの重さM0 をROM1
02より参照して
【0157】
【数13】M′=M−M0 としてインクの重さM′を表示しても良い。ステップS
1318では、Tm2=0(リセット)として次のインク
量検知に備え、図21に示す19の処理に戻りステップ
S606で記録動作を行う。
【0158】なお、上述の実施例では、ステップS13
15で変化率が±20%以上で吸引回復処理を行うか否
かを判断しているが、吸引回復処理は、吐出回復やワイ
ピングに比べインクの消費が多いので、ステップS13
15およびS1316で、回復処理を段階別に設けて、
例えば±5%以上で±10%未満の変化率の場合は、ワ
イピング回復処理を実行し、±10%以上、±20%未
満の変化率の場合、吐出回復処理を実行し、それ以上の
場合、吸引回復処理を実行するように構成すれば、イン
クの無駄な消費を防ぐこともできる。
【0159】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0160】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0161】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0162】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0163】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0164】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0165】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0166】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0167】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればキャリッジを移動させ、そのときの移動平均速
度、加速度等、移動速度にかかるデータに基づいてイン
ク貯留装置内のインク量が検知される。
【0168】また、上記インク量の検知は、インク貯留
装置がキャリッジに搭載されているか否かに応じて、そ
の検知処理の態様を変化させることができる。
【0169】さらに、上記検知されるインク量に基づい
て、インク貯留装置の交換感知や記録ヘッド駆動条件の
制御が可能となる。
【0170】この結果、簡単な構成で、より精確なイン
ク量検知を行うことができ、また、このインク量検知を
利用した簡潔な構成でインクタンク等のインク貯留装置
の交換や記録ヘッドの適切な駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は本発明の実施例にかかる
インクジェット記録装置を記録部に用いた電子タイプラ
イタの外観斜視図である。
【図2】図1の電子タイプライタに用いられるインクジ
ェット記録装置の斜視図である。
【図3】図1に示した電子タイプライタの制御構成を示
すブロック図である。
【図4】本発明の実施例1にかかるインク量検知処理の
フローチャートである。
【図5】本発明の実施例1にかかるインク量の表示例を
示す模式図である。
【図6】本発明の実施例1にかかるインク量の表示例を
示す模式図である。
【図7】本発明の実施例1にかかるインク量の表示例を
示す模式図である。
【図8】本発明の実施例1にかかるインク量の表示例を
示す模式図である。
【図9】本発明の実施例2にかかるインク量検知処理の
フローチャートである。
【図10】本発明の実施例3にかかるインクジエット記
録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図11】実施例3で用いられる補正値テーブルの模式
図である。
【図12】実施例3にかかるインク量検知処理のフロー
チャートである。
【図13】本発明の実施例4で用いられる補正値テーブ
ルの模式図である。
【図14】本発明の実施例4にかかるインク量検知処理
のフローチャートである。
【図15】本発明の実施例5にかかるインクジェット記
録装置を記録部に用いた電子タイプライタの制御構成を
示すブロック図である。
【図16】実施例5にかかるインク量検知処理のフロー
チャートである。
【図17】実施例5で用いられる補正値テーブルの模式
図である。
【図18】同様に実施例5で用いられる補正値テーブル
の模式図である。
【図19】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施例6にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図25】実施例6にかかるインク量検知処理における
キャリッジ位置とキャリッジモータの励磁信号との関係
を示す図である。
【図26】実施例6の変形例にかかるインク量検知処理
手順の一部を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施例7にかかるインク量検知処理
およびヘッドカートリッジ交換処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 キーボード 6 表示器 9 ヘッドカートリッジ 11 キャリッジ 64 ホームセンサ 100 CPU 101 タイマ 102 ROM 104 RAM 106 プリンタ(インクジェット記録装置) 107 メモリ 1021,1022 補正データ(補正式) 1041,1042 メモリ領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01F 23/00 D 8201−2F (72)発明者 杉山 範之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための記録ヘッドを用
    い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジ
    ェット記録装置において、 前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのイン
    ク貯留装置を搭載可能かつ移動可能に設けられたキャリ
    ッジと、 該キャリッジを移動させるための駆動手段と、 前記インク貯留装置を搭載したときの前記キャリッジの
    移動速度に係るデータを検出するための検出手段と、 該検出手段が検出する前記データに基づき、前記インク
    貯留装置が貯留するインク量を検知するためのインク量
    検知手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記移動速度に係るデータは、前記キャ
    リッジの移動における加速領域ないしは減速領域の平均
    速度または加速度であることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク量検知手段は、前記インクジ
    ェット記録装置の使用期間に応じて、前記移動速度にか
    かるデータを補正することを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク量検知手段は、前記インクジ
    ェット記録装置の環境温度に応じて、前記移動速度にか
    かるデータを補正することを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段はモータを有し、該モータ
    の駆動力によって前記キャリッジを移動させることを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク量検知手段は、前記モータの
    温度に応じて、前記移動速度にかかるデータを補正する
    ことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録
    装置。
  7. 【請求項7】 インクを吐出するための記録ヘッドを用
    い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジ
    ェット記録装置において、 前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのイン
    ク貯留装置を着脱自在に搭載可能かつ移動可能に設けら
    れたキャリッジと、 該キャリッジに前記インク貯留装置が搭載されているか
    否かを判別する搭載判別手段と、 前記キャリッジの移動速度に係るデータを検出するため
    の検出手段と、 該検出手段が検出する前記データに基づき、前記搭載判
    別手段の判別に応じた態様で、前記インク貯留装置が貯
    留するインク量を検知するためのインク量検知手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記搭載判別手段が前記キャリッジに前
    記インク貯留装置が搭載されていないと判別したとき、
    前記検出手段は、前記インク貯留装置が搭載されている
    とき、および前記インク貯留装置が搭載されていないと
    きの双方において前記データを検出し、前記インク量検
    知手段は、当該検出された双方のデータに基づき前記イ
    ンク量を検知することを特徴とする請求項7に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段は、前記キャリッジに前記
    インク貯留装置が搭載されているとき、および前記イン
    ク貯留装置が搭載されていないときの双方において前記
    データを検出し、前記インク量検知手段は、当該検出さ
    れた双方のデータに基づき前記インク量を検知すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記搭載判別手段が前記インク貯留装
    置が搭載されていると判別したとき、前記インク量検知
    手段は、当該インクジェット記録装置の記録量に基づい
    て推定されるインク量と前記検出手段が検出する前記デ
    ータとに基づいて、前記インク貯留装置が貯留するイン
    ク量を検知することを特徴とする請求項8に記載のイン
    クジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 インクを吐出するための記録ヘッドを
    用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインク
    ジェット記録装置において、 前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのイン
    ク貯留装置を搭載可能かつ移動可能に設けられたキャリ
    ッジと、 該キャリッジを移動させるための駆動手段と、 前記インク貯留装置が搭載されているときの前記キャリ
    ッジの移動速度に係るデータを検出するための検出手段
    と、 前記インクジェット記録装置の記録量に基づいてインク
    量を推定するインク量推定手段と、 前記検出手段が検出する前記データと前記インク量推定
    手段が推定するインク量とに基づいて前記インク貯留装
    置が貯留するインク量を検知するためのインク量検知手
    段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記インク量検知手段は、前記記録ヘ
    ッドのインク吐出領域に前記被記録媒体が無いときに、
    当該インク量検知を行うことを特徴とする請求項10に
    記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記インク量検知手段は、当該インク
    ジェット記録装置の記録量に応じて当該インク量検知を
    行うことを特徴とする請求項12に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  14. 【請求項14】 前記インク量検知手段は、当該インク
    ジェット記録装置の記録時間に応じて当該インク量検知
    を行うことを特徴とする請求項13に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記インク量検知手段は、当該インク
    ジェット記録装置の非記録動作時に当該インク量検知を
    行うことを特徴とする請求項14に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  16. 【請求項16】 前記駆動手段はモータの駆動力によっ
    て前記キャリッジを移動させ、前記検出手段は前記キャ
    リッジを検出するセンサを有し、前記モータの相信号の
    立上がりまたは立下がりと前記センサの検出信号の立上
    がりまたは立下がりとの間の時間に基づき、前記相信号
    の分解能より小さな分解能で前記センサの位置を検出
    し、当該検出されたセンサの位置を前記移動速度に係る
    データの一部とすることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記インク量検知手段が当該検知処理
    を行うときのみ、前記センサの電源をオンとすることを
    特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録装
    置。
  18. 【請求項18】 前記インク量検出手段は、前記検出手
    段が検出する過去の前記移動速度に係るデータと現在の
    前記移動速度に係るデータとに基づいて、インク量を検
    知することを特徴とする請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  19. 【請求項19】 前記インクジェット記録装置は、前記
    インク量検出手段が検出した過去の前記インク量を当該
    インク量検知に用いることができるか否かを判別するた
    めのインク量保存判別手段をさらに具え、前記インク量
    検知手段は、さらに該インク量保存判別手段の判別に応
    じた態様で、前記インク貯留装置が貯留するインク量を
    検知することを特徴とする請求項7に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記インク量保存判別手段が過去の前
    記インク量を用いることができないと判別したとき、そ
    れぞれスタート位置の異なる複数回の前記キャリッジの
    移動を行い、前記インク量検知手段は、前記複数回の前
    記キャリッジの移動に対応した複数の前記移動速度に係
    るデータに基づきインク量を検出することを特徴とする
    請求項19に記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記インクジェット記録装置は、前記
    インク量保存判別手段が前記過去のインク量を用いるこ
    とができると判断したとき、当該過去のインク量に基づ
    いて前記インク貯留装置が新たなものに交換されたか否
    かを判別するための交換判別手段をさらに具えたことを
    特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録装
    置。
  22. 【請求項22】 インクを吐出するための記録ヘッドを
    用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインク
    ジェット記録装置において、 前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのイン
    ク貯留装置を搭載可能かつ移動可能に設けられたキャリ
    ッジと、 該キャリッジを移動させるための駆動手段と、 前記インク貯留装置が搭載されているときの前記キャリ
    ッジの移動速度に係るデータを検出するための検出手段
    と、 該検出手段が検出する前記データに基づき、前記インク
    貯留装置が貯留するインク量を検知するためのインク量
    検知手段と、 該インク量検知手段が過去に検知したインク量に基づい
    て前記インク貯留装置が新たなものに交換されたか否か
    を判別するための交換判別手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記インクジェット記録装置は、前記
    記録ヘッドの吐出回復処理を行う回復手段をさらに具
    え、前記交換判別手段が前記インク貯留装置が新たなも
    のに交換されたことを判別したとき、前記回復手段によ
    って当該回復処理を行うことを特徴とする請求項22に
    記載のインクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 インクを吐出するための記録ヘッドを
    用い、被記録媒体にインクを吐出して記録を行うインク
    ジェット記録装置において、 前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するためのイン
    ク貯留装置を搭載可能かつ移動可能に設けられたキャリ
    ッジと、 該キャリッジを移動させるための駆動手段と、 前記インク貯留装置が搭載されているときの前記キャリ
    ッジの移動速度に係るデータを検出するための検出手段
    と、 該検出手段が検出する前記データに応じて、前記記録ヘ
    ッドの駆動条件を変化させるヘッド駆動制御手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成に基づい
    てインクを吐出することを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
JP34582992A 1992-01-07 1992-12-25 インクジェット記録装置 Pending JPH05278228A (ja)

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