JPH05271141A - ヒドロキシベンズアルデヒド類の製造方法 - Google Patents
ヒドロキシベンズアルデヒド類の製造方法Info
- Publication number
- JPH05271141A JPH05271141A JP4068066A JP6806692A JPH05271141A JP H05271141 A JPH05271141 A JP H05271141A JP 4068066 A JP4068066 A JP 4068066A JP 6806692 A JP6806692 A JP 6806692A JP H05271141 A JPH05271141 A JP H05271141A
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- JP
- Japan
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- reaction
- phenol
- hydroxybenzaldehydes
- yield
- hydroxybenzaldehyde
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ライマ−・チ−マン反応によりフェノ−ルま
たはフェノ−ル誘導体からヒドロキシベンズアルデヒド
類を製造する方法に於いて、o−体を選択的に且つ高収
率で得る事を目的とする。 【構成】 塩基の存在下、フェノ−ルまたはフェノ−ル
誘導体にハロホルムを作用させてヒドロキシベンズアル
デヒド類を製造する方法に於いて、溶媒を用いずに実質
的な固相状態で反応させると、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド類が高選択的にしかも高収率で得られる。
たはフェノ−ル誘導体からヒドロキシベンズアルデヒド
類を製造する方法に於いて、o−体を選択的に且つ高収
率で得る事を目的とする。 【構成】 塩基の存在下、フェノ−ルまたはフェノ−ル
誘導体にハロホルムを作用させてヒドロキシベンズアル
デヒド類を製造する方法に於いて、溶媒を用いずに実質
的な固相状態で反応させると、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド類が高選択的にしかも高収率で得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩基の存在下、フェノ
−ルまたはフェノ−ル誘導体にハロホルムを作用させる
ことによりヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する方
法に関する。
−ルまたはフェノ−ル誘導体にハロホルムを作用させる
ことによりヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フェノ−ルまたはフェノ−ル誘導
体を塩基の存在下、ハロホルムを作用させてヒドロキシ
ベンズアルデヒド類に変換する反応はライマ−・チ−マ
ン(Reimer−Tiemann)反応として良く知
られている。例えば、新実験化学講座(丸善)、第14
巻、699頁〜703頁には、いくつかの代表的なライ
マ−・チ−マン反応の例が示されている。この反応の典
型的な反応例は、水酸化ナトリウムなどの塩基の存在
下、フェノ−ルにクロロホルムを作用させてヒドロキシ
ベンズアルデヒドとするものである。この反応の如く液
体がかかわる多くの化学反応は、常識に従って、溶媒の
存在下に反応を行わせる。即ち、ライマ−・チ−マン反
応では一般に、水や水−メタノ−ル混合溶媒などが用い
られている。従来のライマ−・チ−マン反応で得られる
ヒドロキシベンズアルデヒド類は、o−体とp−体の二
種の異性体の混合物であり、o−体が主生成物である
が、その生成比は2:1〜6:1程度である。従って、
精製過程でo−体とp−体との分離操作が必要で、通常
水蒸気蒸留等の操作により分離している。また、溶媒に
より多少の差異はあるものの、ライマ−・チ−マン反応
の収率は平均50%程度であり必ずしも高収率ではな
い。即ち、ライマ−・チ−マン反応はヒドロキシベンズ
アルデヒド類の製造方法として、選択性および収率の両
者に於いて、産業上の利用に大きな限界があった。
体を塩基の存在下、ハロホルムを作用させてヒドロキシ
ベンズアルデヒド類に変換する反応はライマ−・チ−マ
ン(Reimer−Tiemann)反応として良く知
られている。例えば、新実験化学講座(丸善)、第14
巻、699頁〜703頁には、いくつかの代表的なライ
マ−・チ−マン反応の例が示されている。この反応の典
型的な反応例は、水酸化ナトリウムなどの塩基の存在
下、フェノ−ルにクロロホルムを作用させてヒドロキシ
ベンズアルデヒドとするものである。この反応の如く液
体がかかわる多くの化学反応は、常識に従って、溶媒の
存在下に反応を行わせる。即ち、ライマ−・チ−マン反
応では一般に、水や水−メタノ−ル混合溶媒などが用い
られている。従来のライマ−・チ−マン反応で得られる
ヒドロキシベンズアルデヒド類は、o−体とp−体の二
種の異性体の混合物であり、o−体が主生成物である
が、その生成比は2:1〜6:1程度である。従って、
精製過程でo−体とp−体との分離操作が必要で、通常
水蒸気蒸留等の操作により分離している。また、溶媒に
より多少の差異はあるものの、ライマ−・チ−マン反応
の収率は平均50%程度であり必ずしも高収率ではな
い。即ち、ライマ−・チ−マン反応はヒドロキシベンズ
アルデヒド類の製造方法として、選択性および収率の両
者に於いて、産業上の利用に大きな限界があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ライマ−・
チ−マン反応によりヒドロキシベンズアルデヒド類を製
造する方法に於いて、o−体を選択的に且つ高収率で得
ることを目的とする。
チ−マン反応によりヒドロキシベンズアルデヒド類を製
造する方法に於いて、o−体を選択的に且つ高収率で得
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塩基の存在
下、フェノ−ルまたはフェノ−ル誘導体にハロホルムを
作用させてヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する方
法に於いて、o−体を選択的に且つ高収率で得る方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、反応の
手段として従来は不可欠であると信じられてきた溶媒
を、全く用いることなく反応させると、o−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド類が高選択的にしかも高収率で得られ
ることを見出し、本発明を成すに至った。
下、フェノ−ルまたはフェノ−ル誘導体にハロホルムを
作用させてヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する方
法に於いて、o−体を選択的に且つ高収率で得る方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、反応の
手段として従来は不可欠であると信じられてきた溶媒
を、全く用いることなく反応させると、o−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド類が高選択的にしかも高収率で得られ
ることを見出し、本発明を成すに至った。
【0005】即ち本発明は、塩基の存在下、フェノ−ル
またはフェノ−ル誘導体にハロホルムを作用させてヒド
ロキシベンズアルデヒド類を製造する方法に於いて、実
質的に無溶媒で反応させることを特徴とするヒドロキシ
ベンズアルデヒド類の製造方法について提示するもので
ある。
またはフェノ−ル誘導体にハロホルムを作用させてヒド
ロキシベンズアルデヒド類を製造する方法に於いて、実
質的に無溶媒で反応させることを特徴とするヒドロキシ
ベンズアルデヒド類の製造方法について提示するもので
ある。
【0006】本発明について更に詳しく説明する。本発
明に用いられるフェノ−ル以外のフェノ−ル誘導体は、
少なくとも一つのo−位が空いたフェノ−ル化合物であ
れば、如何なるものでも用いることができる。即ちo
−,m−,またはp−クレゾ−ル等の、任意の位置にア
ルキル基等の任意の置換基を有するフェノ−ル誘導体で
も用いることができる。また、ホルミル化剤として、ク
ロロホルムの他にブロモホルムなどのハロホルムを用い
ることが可能である。しかし、得られる反応成績および
経済的な意味からクロロホルムの使用が最も好ましい。
明に用いられるフェノ−ル以外のフェノ−ル誘導体は、
少なくとも一つのo−位が空いたフェノ−ル化合物であ
れば、如何なるものでも用いることができる。即ちo
−,m−,またはp−クレゾ−ル等の、任意の位置にア
ルキル基等の任意の置換基を有するフェノ−ル誘導体で
も用いることができる。また、ホルミル化剤として、ク
ロロホルムの他にブロモホルムなどのハロホルムを用い
ることが可能である。しかし、得られる反応成績および
経済的な意味からクロロホルムの使用が最も好ましい。
【0007】ライマ−・チ−マン反応に良く用いられる
代表的な塩基は、水酸化ナトリウムであるが、塩基とし
てはこの他に、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水
酸化物、またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウムなど入手が容易なアルカリ土類金属の水酸化物でも
用いることができる。これらの内、どの塩基が有効であ
るかは、用いる原料フェノ−ル誘導体の種類、ハロホル
ムの種類およびその他の反応条件により異なる。しか
し、産業的な見地から、一般的には、水酸化ナトリウム
を用いて反応させるのが好ましい。反応に用いる塩基の
量は特に限定されないが、原料フェノ−ル誘導体に対し
て、水酸基換算で3当量以上であることが好ましく、さ
らに経済的な意味から、3〜10当量が最も好ましい。
代表的な塩基は、水酸化ナトリウムであるが、塩基とし
てはこの他に、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水
酸化物、またはマグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウムなど入手が容易なアルカリ土類金属の水酸化物でも
用いることができる。これらの内、どの塩基が有効であ
るかは、用いる原料フェノ−ル誘導体の種類、ハロホル
ムの種類およびその他の反応条件により異なる。しか
し、産業的な見地から、一般的には、水酸化ナトリウム
を用いて反応させるのが好ましい。反応に用いる塩基の
量は特に限定されないが、原料フェノ−ル誘導体に対し
て、水酸基換算で3当量以上であることが好ましく、さ
らに経済的な意味から、3〜10当量が最も好ましい。
【0008】反応の方法は、まず原料であるフェノ−ル
またはフェノ−ル誘導体を任意の塩基と混合する。混合
方法は、小規模にはただ乳鉢上で両者を摺り潰すことに
より行うことができる。あるいは、大規模には混錬機な
どを用いて混合することが出来る。この過程で、塩基と
フェノ−ル化合物は少なくとも部分的に塩を生成し、固
体状態を形成する。次に、所望の反応温度に加熱する。
好ましい反応温度は、反応させる原料の種類、およびそ
の他の反応条件により必ずしも限定されないが、反応速
度を上げる為には、少なくとも0℃以上、好ましくは4
0℃以上が望ましい。
またはフェノ−ル誘導体を任意の塩基と混合する。混合
方法は、小規模にはただ乳鉢上で両者を摺り潰すことに
より行うことができる。あるいは、大規模には混錬機な
どを用いて混合することが出来る。この過程で、塩基と
フェノ−ル化合物は少なくとも部分的に塩を生成し、固
体状態を形成する。次に、所望の反応温度に加熱する。
好ましい反応温度は、反応させる原料の種類、およびそ
の他の反応条件により必ずしも限定されないが、反応速
度を上げる為には、少なくとも0℃以上、好ましくは4
0℃以上が望ましい。
【0009】所定の反応温度に達した後、ホルミル化剤
であるハロホルムを添加する。この時、特別に攪拌する
必要はなく、一定の間、所定の反応温度に維持するだけ
でも所望の反応を行わせることができる。用いるホルミ
ル化剤の量は少なくとも化学量論量以上の量が必要であ
るが、モル比が1以下でも反応は進行する。しかし、収
率が低くなり、従って高い収率を得る為には、ホルミル
化剤をフェノ−ル化合物に対して過剰に用いることが望
ましい。最適なモル比は、反応型式などにより必ずしも
限定されないが、2〜10モル比である。また、加熱に
より、気相へホルミル化剤を損失しないような対策を施
しておくことが望ましい。本反応は、反応型式および反
応条件により差異はあるものの、比較的速やかに完結
し、反応時間は長くても10時間程度である。本反応方
法の特徴は、原料であるフェノ−ル化合物、ハロホル
ム、および塩基以外に、反応の常套手段として用いられ
る反応溶媒を全く用いていないことである。しかも、フ
ェノ−ル化合物は塩基と塩を形成している為に、実質的
に固体状態を保持したまま反応が進行する。
であるハロホルムを添加する。この時、特別に攪拌する
必要はなく、一定の間、所定の反応温度に維持するだけ
でも所望の反応を行わせることができる。用いるホルミ
ル化剤の量は少なくとも化学量論量以上の量が必要であ
るが、モル比が1以下でも反応は進行する。しかし、収
率が低くなり、従って高い収率を得る為には、ホルミル
化剤をフェノ−ル化合物に対して過剰に用いることが望
ましい。最適なモル比は、反応型式などにより必ずしも
限定されないが、2〜10モル比である。また、加熱に
より、気相へホルミル化剤を損失しないような対策を施
しておくことが望ましい。本反応は、反応型式および反
応条件により差異はあるものの、比較的速やかに完結
し、反応時間は長くても10時間程度である。本反応方
法の特徴は、原料であるフェノ−ル化合物、ハロホル
ム、および塩基以外に、反応の常套手段として用いられ
る反応溶媒を全く用いていないことである。しかも、フ
ェノ−ル化合物は塩基と塩を形成している為に、実質的
に固体状態を保持したまま反応が進行する。
【0010】反応終了後、酸の水溶液等で中和処理し、
有機相から常法に従って有機物を回収することにより、
極めて容易に目的物を得ることができる。以上、従来の
反応形式からは発想され得なかったこの様な本発明の手
段により、o−ヒドロキシベンズアルデヒド類を高収率
で、しかも極めて高い選択性で得ることができる。
有機相から常法に従って有機物を回収することにより、
極めて容易に目的物を得ることができる。以上、従来の
反応形式からは発想され得なかったこの様な本発明の手
段により、o−ヒドロキシベンズアルデヒド類を高収率
で、しかも極めて高い選択性で得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を更に詳し
く説明する。 実施例1 フェノ−ル0.74g(8ミリモル)および水酸化ナト
リウム1.26g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移し、温浴にて40℃に加温
した。ここにクロロホルム1.88g(16ミリモル)
を滴下し、滴下終了後、室温に戻して0.5時間放置し
た。反応物に希塩酸および水を加えて塩を溶解させ、ジ
エチルエ−テルで有機物を抽出した。有機相を無水硫酸
マグネシウムにて乾燥した後、濃縮し、濃縮残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィ−(溶出液:n−ヘキサン/酢
酸エチル=3/1)にて精製することにより、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒドおよび未反応のフェノ−ルを得
た。o−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は0.77
gで収率は80%であり、回収された未反応フェノ−ル
の量は0.13gで18%であった。なお、抽出液のガ
スクロマトグラフィ−分析により、p−ヒドロキシベン
ズアルデヒドの生成が確認されたが、非常に微量であっ
たため単離には至らなかった。
く説明する。 実施例1 フェノ−ル0.74g(8ミリモル)および水酸化ナト
リウム1.26g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移し、温浴にて40℃に加温
した。ここにクロロホルム1.88g(16ミリモル)
を滴下し、滴下終了後、室温に戻して0.5時間放置し
た。反応物に希塩酸および水を加えて塩を溶解させ、ジ
エチルエ−テルで有機物を抽出した。有機相を無水硫酸
マグネシウムにて乾燥した後、濃縮し、濃縮残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィ−(溶出液:n−ヘキサン/酢
酸エチル=3/1)にて精製することにより、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒドおよび未反応のフェノ−ルを得
た。o−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は0.77
gで収率は80%であり、回収された未反応フェノ−ル
の量は0.13gで18%であった。なお、抽出液のガ
スクロマトグラフィ−分析により、p−ヒドロキシベン
ズアルデヒドの生成が確認されたが、非常に微量であっ
たため単離には至らなかった。
【0012】実施例2 フェノ−ル0.74g(8ミリモル)および水酸化カル
シウム2.34g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移し、温浴にて60℃に加温
した。ここにクロロホルム0.94g(8ミリモル)を
滴下し、滴下終了後、室温に戻して0.5時間放置し
た。実施例1と同様の方法で後処理を行った結果、o−
ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は0.72gで収率
は75%であり、回収された未反応フェノ−ルの量は
0.15gで21%であった。また、p−ヒドロキシベ
ンズアルデヒドは、非常に微量のため単離には至らなか
った。
シウム2.34g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移し、温浴にて60℃に加温
した。ここにクロロホルム0.94g(8ミリモル)を
滴下し、滴下終了後、室温に戻して0.5時間放置し
た。実施例1と同様の方法で後処理を行った結果、o−
ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は0.72gで収率
は75%であり、回収された未反応フェノ−ルの量は
0.15gで21%であった。また、p−ヒドロキシベ
ンズアルデヒドは、非常に微量のため単離には至らなか
った。
【0013】実施例3 フェノ−ル0.74g(8ミリモル)および水酸化ナト
リウム1.26g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移した。この試験管を氷水浴
で冷却しながら、ここにブロモホルム3.98g(16
ミリモル)を滴下し、滴下終了後0.5時間放置した。
実施例1と同様の方法で後処理を行った結果、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒドの収量は0.50gで収率は5
2%であり、p−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は
0.12gで収率は12%であり、回収された未反応フ
ェノ−ルの量は0.26gで35%であった。以下に、
一般的な従来法に従って行った結果を比較例として示
す。
リウム1.26g(32ミリモル)を乳鉢に入れ、粉
砕、混合した後、試験管に移した。この試験管を氷水浴
で冷却しながら、ここにブロモホルム3.98g(16
ミリモル)を滴下し、滴下終了後0.5時間放置した。
実施例1と同様の方法で後処理を行った結果、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒドの収量は0.50gで収率は5
2%であり、p−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は
0.12gで収率は12%であり、回収された未反応フ
ェノ−ルの量は0.26gで35%であった。以下に、
一般的な従来法に従って行った結果を比較例として示
す。
【0014】比較例1 還流冷却器および温度計を備え、磁気攪拌子を入れた3
00mlのフラスコに、水75ml、水酸化ナトリウム
24.0g(0.6モル)およびフェノ−ル12.5g
(133ミリモル)を入れ、加熱溶解させた。フラスコ
を温浴で65℃に保ちながら、これにクロロホルム4
5.0g(377ミリモル)をゆっくりと滴下した。滴
下終了後、1時間加熱還流させた。反応液から水蒸気蒸
留によってまずクロロホルムを除き、水相を酸性にした
後、さらに水蒸気蒸留を行った。留出液をジエチルエ−
テルで抽出し、抽出液を乾燥後濃縮して粗生成物を得
た。この粗生成物を蒸留することにより、o−ヒドロキ
シベンズアルデヒドを得た。また、水蒸気蒸留の残留物
をジエチルエ−テルで抽出し、抽出液を乾燥後濃縮する
ことにより、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを得た。
o−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は5.5gで収
率は34%であり、p−ヒドロキシベンズアルデヒドの
収量は1.6gで収率は10%であった。実施例および
比較例から明らかなように、本発明の方法は、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒド類の製造に於いて、高選択的で
あり、かつ高収率である点で、従来法より優れている。
00mlのフラスコに、水75ml、水酸化ナトリウム
24.0g(0.6モル)およびフェノ−ル12.5g
(133ミリモル)を入れ、加熱溶解させた。フラスコ
を温浴で65℃に保ちながら、これにクロロホルム4
5.0g(377ミリモル)をゆっくりと滴下した。滴
下終了後、1時間加熱還流させた。反応液から水蒸気蒸
留によってまずクロロホルムを除き、水相を酸性にした
後、さらに水蒸気蒸留を行った。留出液をジエチルエ−
テルで抽出し、抽出液を乾燥後濃縮して粗生成物を得
た。この粗生成物を蒸留することにより、o−ヒドロキ
シベンズアルデヒドを得た。また、水蒸気蒸留の残留物
をジエチルエ−テルで抽出し、抽出液を乾燥後濃縮する
ことにより、p−ヒドロキシベンズアルデヒドを得た。
o−ヒドロキシベンズアルデヒドの収量は5.5gで収
率は34%であり、p−ヒドロキシベンズアルデヒドの
収量は1.6gで収率は10%であった。実施例および
比較例から明らかなように、本発明の方法は、o−ヒド
ロキシベンズアルデヒド類の製造に於いて、高選択的で
あり、かつ高収率である点で、従来法より優れている。
【0015】
【発明の効果】本発明により、フェノ−ルまたはフェノ
−ル誘導体のライマ−・チ−マン反応で、高選択的かつ
高収率にo−ヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する
ことがはじめて可能となった。さらに本発明の方法は、
実質的に無溶媒で反応を行うという特徴を有しており、
産業的見地から非常に有用である。
−ル誘導体のライマ−・チ−マン反応で、高選択的かつ
高収率にo−ヒドロキシベンズアルデヒド類を製造する
ことがはじめて可能となった。さらに本発明の方法は、
実質的に無溶媒で反応を行うという特徴を有しており、
産業的見地から非常に有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩基の存在下、フェノ−ルまたはフェノ
−ル誘導体にハロホルムを作用させてヒドロキシベンズ
アルデヒド類を製造する方法に於いて、実質的に無溶媒
で反応させることを特徴とするヒドロキシベンズアルデ
ヒド類の製造方法。 - 【請求項2】 塩基がアルカリ金属の水酸化物またはア
ルカリ土類金属の水酸化物である特許請求の範囲第1項
記載の方法。 - 【請求項3】 ハロホルムがクロロホルムまたはブロモ
ホルムである特許請求の範囲第1項および第2項記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4068066A JPH05271141A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | ヒドロキシベンズアルデヒド類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4068066A JPH05271141A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | ヒドロキシベンズアルデヒド類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271141A true JPH05271141A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13363035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4068066A Pending JPH05271141A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | ヒドロキシベンズアルデヒド類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271141A (ja) |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP4068066A patent/JPH05271141A/ja active Pending
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